JP2016176677A - 蓄冷熱交換器 - Google Patents

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加寿紀 北
太照 岩成
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太照 岩成
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Abstract

【課題】通風面積を広く確保するとともに、冷媒の冷熱を蓄冷材に効率よく伝達して蓄冷材の効果をより一層高める。【解決手段】伝熱部材30には、冷媒が流通する流通路T1、T2と、蓄冷材を収容する収容空間T3とが外部空気の流れ方向に並ぶように設けられている。伝熱部材30は、板材C1、C2、C3を折り曲げ成形してなる。板材C2には、流通路T1、T2内に配置される流通路内板部42、43が設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、例えば車両用空調装置に使用されて空調用空気を冷却する冷却用熱交換器に関し、特に、冷媒の冷熱を蓄える蓄冷材を有する蓄冷熱交換器の技術分野に属する。
車両用空調装置の冷却用熱交換器は、冷凍サイクル装置の一要素である蒸発器で構成されている。近年、例えばエンジンを一時的に停止して燃費の向上を図るアイドリングストップ機能付きの車両が増加しており、このような車両においては、エンジンの停止に伴って冷凍サイクル装置が停止すると冷却用熱交換器による空気の冷却能力が低下し、乗員に不快感を与えてしまう恐れがあるので、冷凍サイクル装置が作動しているときの冷媒の冷熱を蓄える蓄冷熱交換器が使用される場合がある(例えば特許文献1、2参照)。
特許文献1、2に開示されている蓄冷熱交換器は、冷媒が流通する冷媒管と、フィンと、蓄冷材を収容する蓄冷材容器とが外部空気の流れ方向と交差する方向に積層されて一体化されており、冷媒管の両端部にはそれぞれヘッダが配設されている。ヘッダ内に流入した冷媒は冷媒管を流れる間にフィンを介して外部空気と熱交換することによって外部空気を冷却するとともに、蓄冷材容器を介して蓄冷材に冷熱を与えて冷熱が蓄冷材に蓄えられる。そして、アイドリングストップによって冷凍サイクル装置が停止して冷媒の流れが停止すると、蓄冷材に蓄えられていた冷熱が放出されて外部空気の冷却が可能になるので、乗員の不快感が軽減される。
特開2011−12947号公報 特開2014−40958号公報
ところで、特許文献1、2の蓄冷熱交換器では、冷媒管と蓄冷材容器とが外部空気の流れ方向と交差する方向に積層されている。冷媒管と蓄冷材容器が存在する部分では外部空気が流れないので、蓄冷材容器を設けた分、蓄冷機能が無い従来の熱交換器に比べて通風面積が減少することになり、通風抵抗の増加と冷房性能の低下を招く。
また、蓄冷材の効果を高めるためには、冷媒管を流れる冷媒の冷熱を蓄冷材に効率よく伝達する必要があるが、特許文献1、2のように冷媒管と蓄冷材容器とが別体の場合には蓄冷材への冷熱の伝達が不十分であることが考えられる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、通風面積を広く確保するとともに、冷媒の冷熱を蓄冷材に効率よく伝達して蓄冷材の効果をより一層高めることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、冷媒の流通路と蓄冷材の収容空間とを外部空気の流れ方向に並ぶように伝熱部材に設け、伝熱部材には、流通路内に配置される流通路内板部を設けた。
第1の発明は、
冷媒の冷熱を蓄える蓄冷材を有する蓄冷熱交換器において、
冷媒が流通する流通路と、蓄冷材を収容する収容空間とが外部空気の流れ方向に並ぶように設けられた伝熱部材と、
上記伝熱部材の外面に、外部空気の流れ方向と交差する方向に並ぶように配置されるフィンと、
上記流通路の端部に接続されるヘッダタンクとを備え、
上記伝熱部材は、板材を折り曲げ成形して上記流通路と上記収容空間とが形成されたものであり、
上記板材には、上記流通路内に配置される流通路内板部が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、冷媒の流通路と蓄冷材の収容空間とが外部空気の流れ方向に並んでいるので、外部空気の流れ方向に見たときに、冷媒の流通路と蓄冷材の収容空間とが重複するように配置される。これにより、通風面積が広く確保される。
そして、冷媒の流通路内に配置される流通路内板部を板材に設けたので、冷媒の冷熱が流通路内板部を介して蓄冷材の収容空間に効率よく伝達される。
第2の発明は、第1の発明において、
上記流通路内板部は、上記流通路内で屈曲していることを特徴とする。
この構成によれば、流通路内板部と冷媒との接触面積が広くなるので、冷媒の冷熱が蓄冷材の収容空間により一層伝達しやすくなる。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記流通路内板部は、上記流通路の内面にろう付けされていることを特徴とする。
この構成によれば、流通路内板部によって伝熱部材の耐圧性が高まる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記伝熱部材は、上記流通路を形成する流通路形成用板材と、上記収容空間を形成する収容空間形成用板材とが折り曲げ成形されて互いに接合され、
上記流通路内板部は、上記収容空間形成用板材に一体成形されていることを特徴とする。
この構成によれば、流通路形成用板材と収容空間形成用板材とを互いに接合しているので、冷媒の流通路と蓄冷材の収容空間とが1つの部品に形成されることになり、部品点数が削減される。そして、流通路内板部が収容空間形成用板材に一体成形されているので、冷媒の冷熱が収容空間形成用板材に伝達されやすくなり、その結果、蓄冷材に効率よく伝達される。
第5の発明は、第4の発明において、
上記収容空間形成用板材には、上記収容空間内に配置される内部板が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、収容空間に内部板を設けることで、蓄冷材に冷熱が伝達しやすくなる。
第6の発明は、第1から5のいずれか1つの発明において、
上記流通路の壁部と上記収容空間の壁部とが接触していることを特徴とする。
この構成によれば、流通路内の冷媒の冷熱が収容空間内の蓄冷材に伝達しやすくなる。
第1の発明によれば、冷媒の流通路と蓄冷材の収容空間とを外部空気の流れ方向に並ぶように伝熱部材に設けたので、通風面積を広く確保できる。そして、伝熱部材には、流通路内に配置される流通路内板部を設けたので、冷媒の冷熱を蓄冷材に効率よく伝達して蓄冷材の効果をより一層高めることができる。
第2の発明によれば、流通路内板部が流通路内で屈曲しているので、流通路内板部と冷媒との接触面積を広く確保することができ、冷媒の冷熱が蓄冷材の収容空間により一層伝達しやすくなり、蓄冷材の効果をさらに高めることができる。
第3の発明によれば、流通路内板部を流通路の内面にろう付けしたので、耐圧性を高めることができる。
第4の発明によれば、流通路内板部を収容空間形成用板材に一体成形したので、冷媒の冷熱を蓄冷材に効率よく伝達することができる。
第5の発明によれば、収容空間形成用板材に、収容空間内に配置される内部板を設けたので、冷媒の冷熱を蓄冷材に効率よく伝達することができる。
第6の発明によれば、流通路の壁部と収容空間の壁部とが接触しているので、冷媒の冷熱を蓄冷材に効率よく伝達することができる。
実施形態に係る蓄冷熱交換器の部分断面図である。 図1のA部拡大図である。 蓄冷熱交換器の内部の冷媒の流れを示す模式図である。 上側ヘッダタンクの断面図である。 伝熱部材の側面図である。 図5のVI−VI線における断面図である。 伝熱部材の平面図である。 伝熱部材の底面図である。 第2板材の展開図である。 実施形態の変形例1に係る図6相当図である。 実施形態の変形例2に係る図6相当図である。 実施形態の変形例3に係る図6相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る蓄冷熱交換器1を外部空気の流れ方向(図1、図3に矢印Bで示す)下流側から見た斜視図である。この蓄冷熱交換器1は、アイドリングストップ機能付きの自動車に搭載される車両用空調装置(図示せず)の冷却用熱交換器として使用されるものである。すなわち、蓄冷熱交換器1は、車両用空調装置の一部である冷凍サイクル装置(図示せず)の蒸発器として機能するものであり、冷凍サイクル装置の圧縮機で圧縮された冷媒が凝縮器によって凝縮された後、膨張弁を介して膨張した後に流入するように構成されている。圧縮機は、車両のエンジンによって駆動されるものである。
アイドリングストップ機能は、従来から周知のものであり、車両の制御装置(図示せず)が、例えば車速が0で、かつ、乗員がブレーキペダルを踏み込んだことを検出した場合に、エンジンのアイドリングを停止させ、ブレーキペダルの踏み込みが解除された場合にエンジンを再始動させるように構成されている。したがって、この自動車では、車両用空調装置を作動させているときにアイドリングストップ機能によってエンジンが停止し、圧縮機が停止状態になることがある。このときに、後述するが、蓄冷熱交換器1の蓄冷材が冷熱を放出することで外部空気を所定時間冷却することが可能になっている。尚、空調の要求度合いに応じてエンジンを再始動させて圧縮機を駆動することができる。
蓄冷熱交換器1は、コア2と、下側ヘッダタンク10と、上側ヘッダタンク20とを備えている。コア2は、主に外部空気を冷却するための部分であり、エンドプレート3と、多数のフィン4及び伝熱部材30とが互いにろう付けされてなるものである。フィン4と伝熱部材30とは、外部空気の流れ方向と交差する方向に交互に並ぶように配置されている。この実施形態では、フィン4と伝熱部材30の並び方向を蓄冷熱交換器1の左右方向とし、図1及び図3における右側を蓄冷熱交換器1の右側といい、左側を蓄冷熱交換器1の左側というが、左右は車両に搭載された状態で反転する場合もある。
フィン4は、上下方向に延びるコルゲートフィンであり、アルミニウム合金製の板材を成形してなる。フィン4は、伝熱部材30の上部から下部まで連続しており、伝熱部材30の側面にろう付けされる。フィン4の配設範囲は、伝熱部材30における外部空気の上流端部から下流端部に亘る範囲である。
エンドプレート3は、フィン4と伝熱部材30の並び方向両外端部、即ちコア2の左右両側部にそれぞれ配置されており、これもアルミニウム合金製の板材を成形してなる。エンドプレート3は、フィン4にろう付けされている。
下側ヘッダタンク10は、左右方向に長い筒状の部材で構成されており、左右両端部にはそれぞれキャップ11が取り付けられ、キャップ11によって両端部が閉塞されている。また、図3に示すように、下側ヘッダタンク10の内部には、左右方向に延びる下側第1仕切板12と、外部空気の流れ方向に延びる下側第2仕切板13とが設けられている。下側第1仕切板12により、下側ヘッダタンク10の内部が外部空気の流れ方向上流側の上流側空間R1と、下流側の下流側空間R2とに仕切られる。上流側空間R1及び下流側空間R2は、冷媒が流通する空間である。下側第2仕切板13により、上流側空間R1と下流側空間R2とが、左右方向に仕切られる。下側第2仕切板13は、下側ヘッダタンク10の左右方向中央部よりも右側に配置される。また、下側第1仕切板12における下側第2仕切板13よりも右側には、連通口12aが形成されており、上流側空間R1と下流側空間R2とが連通口12aを介して連通するようになっている。
下側ヘッダタンク10の上壁部における外部空気の流れ方向上流側には、上流側空間R1に連通する上流側挿入孔(図示せず)が形成されている。この上流側挿入孔には、後述する伝熱部材30の上流側管部31の下端部が差し込まれる。また、下側ヘッダタンク10の上壁部における外部空気の流れ方向下流側には、下流側空間R2に連通する下流側挿入孔10a(図1に示す)が形成されている。この下流側挿入孔10aには、後述する伝熱部材30の下流側管部32の下端部が差し込まれる。
上側ヘッダタンク20は、下側ヘッダタンク10と同様に左右方向に延びている。図4にも示すように、上側ヘッダタンク20は、ヘッダ21と、外部空気の流れ方向上流側に配置される上流側タンク部22と、下流側に配置される下流側タンク部23と、閉塞板部24とを備えており、ヘッダ21、上流側タンク部22、下流側タンク部23及び閉塞板部24はアルミニウム合金製の板材からなる。
ヘッダ21は、左右方向に延びており、外部空気の流れ方向両端部には上方へ突出して左右方向に延びる突条部21aがそれぞれ形成されている。ヘッダ21における突条部21a、21aの間は、略平坦に形成されている。図2に示すように、ヘッダ21の突条部21a、21aの間の部位には、外部空気の流れ方向上流側に上流側挿入孔21bが形成され、下流側に下流側挿入孔21cが形成され、また、上流側挿入孔21bと下流側挿入孔21cとの間に中央挿入孔21dが形成されている。上流側挿入孔21bは、外部空気の流れ方向に長い形状である。下流側挿入孔21cは、外部空気の流れ方向に長く、その長手方向の寸法は、上流側挿入孔21bの長手方向の寸法よりも短く設定されている。また、中央挿入孔21dは、外部空気の流れ方向に長く、その長手方向の寸法は、下流側挿入孔21cの長手方向の寸法よりも短く設定されている。上流側挿入孔21b、下流側挿入孔21c及び中央挿入孔21dは、外部空気の流れ方向に直線状に並んでいる。また、上流側挿入孔21b、下流側挿入孔21c及び中央挿入孔21dの左右方向の寸法は同じに設定されている。
上流側タンク部22は、下方に開放する凹状の部材であり、開放側がヘッダ21の上面に接合されて閉塞されることで、内部に左右方向に延びる上流側空間S1が区画形成される。上流側空間S1は、冷媒が流通する空間であり、ヘッダ21の中央挿入孔21dよりも外部空気流れ方向上流側に形成される。上流側タンク部22の外部空気流れ方向下流側の壁部には、凹部22aが形成されている。
下流側タンク部23は、下方に開放する凹状の部材であり、開放側がヘッダ21の上面に接合されて閉塞されることで、内部に左右方向に延びる下流側空間S2が区画形成される。下流側タンク部23は、上流側タンク部22から外部空気の流れ方向下流側に離れて配置される。下流側空間S2は、冷媒が流通する空間であり、ヘッダ21の中央挿入孔21dよりも外部空気流れ方向下流側に形成される。下流側タンク部23の外部空気流れ方向上流側の壁部には、凹部23aが形成されている。
閉塞板部24は、ヘッダ21の上面から上方に離れて配置され、上流側タンク部22の凹部22aと、下流側タンク部23の凹部23aとに嵌まるように形成されている。閉塞板部24とヘッダ21との間において、上流側タンク部22と下流側タンク部23とで挟まれた部分に、蓄冷材充填空間S3が区画形成されている。蓄冷材充填空間S3の上側における外部空気流れ方向の寸法は、下側における外部空気の流れ方向の寸法よりも長く設定されている。
蓄冷材充填空間S3に充填される蓄冷材は、従来から周知の蓄冷材であればよく、例えば常温域で液相から固相、固相から液相に状態変化するパラフィン等を挙げることができる。蓄冷材充填空間S3の容積は、上流側空間S1及び下流側空間S2の各容積よりも小さく設定されている。
上側ヘッダタンク20の左右両端部にはそれぞれキャップ25(右側のもののみ図示する)が取り付けられている。キャップ25により、上流側空間S1、下流側空間S2及び蓄冷材充填空間S3の左右両端部が閉塞されている。図示しないが、左側のキャップには、冷媒供給管と冷媒排出管とが設けられている。冷媒供給管は、上側ヘッダタンク20の下流側空間S2に接続され、膨張弁を経て減圧された冷媒を下流側空間S2に供給するための配管である。また、冷媒排出管は、上側ヘッダタンク20の上流側空間S1に接続され、蓄冷熱交換器1内を循環した冷媒を上流側空間S1から排出するための配管である。冷媒供給管と冷媒排出管は、クーラー配管である。
また、上側ヘッダタンク20の上流側空間S1には、上流側空間S1を左右に仕切るための上流側仕切板26が設けられている。上流側仕切板26は、下側ヘッダタンク10の下側第2仕切板13よりも左に配置されている。上側ヘッダタンク20の下流側空間S2には、下流側空間S2を左右に仕切るための下流側仕切板27が設けられている。下流側仕切板27は、下側ヘッダタンク10の下側第2仕切板13よりも左に配置されている。
次に、伝熱部材30の構造について説明する。図5に示すように、伝熱部材30は上下方向に延びている。図6に示すように、伝熱部材30には、冷媒が流通する上流側冷媒流通路T1及び下流側冷媒流通路T2と、蓄冷材を収容する蓄冷材収容空間T3とが、外部空気の流れ方向に並ぶように設けられている。すなわち、伝熱部材30は、外部空気流れ方向上流側に位置する上流側冷媒流通路T1が内部に形成された上流側管部31と、外部空気流れ方向下流側に位置する下流側冷媒流通路T2が内部に形成された下流側管部32と、上流側冷媒流通路T1及び下流側冷媒流通路T2の間に位置する蓄冷材収容空間T3が内部に形成された中間管部33とを備えている。上流側管部31、下流側管部32及び中間管部33は一体化しており、下側ヘッダタンク10や上側ヘッダタンク20に組み付ける際には1つの部品となっている。
伝熱部材30は、アルミニウム合金製の第1板材(流通路形成用板材)C1、第2板材(収容空間形成用板材)C2及び第3板材(流通路形成用板材)C3(図6〜図8参照)を組み合わせて構成されている。第1板材C1は、上流側管部31の周壁部を構成するものである。第2板材C2は、中間管部33の周壁部と、これに一体成形されている上流側突出板部38、下流側突出板部39、上流側延出板部40、下流側延出板部41、上流側流通路内板部42、下流側流通路内板部43(後述する)とを構成するものである。第3板材C3は、下流側管部32の周壁部を構成するものである。第1板材C1、第2板材C2及び第3板材C3は、後述する断面形状を有するように、例えばロール成形法によって成形することができる。第1板材C1、第2板材C2及び第3板材C3は、ろう付けによって接合される。
上流側管部31、下流側管部32及び中間管部33は上下方向に延びている。図2に示すように、上流側管部31の上部は、上側ヘッダタンク20の上流側挿入孔21bに差し込まれて上流側挿入孔21bよりも上方へ突出し、この状態で上流側管部31の上流側冷媒流通路T1が上側ヘッダタンク20の上流側空間S1に接続される。上流側管部31の下部は、下側ヘッダタンク10の上流側挿入孔(図示せず)に差し込まれ、この状態で上流側管部31の上流側冷媒流通路T1が下側ヘッダタンク10の上流側空間R1(図3に示す)に連通する。図2に示すように、下流側管部32の上部は、上側ヘッダタンク20の下流側挿入孔21cに差し込まれて下流側挿入孔21cよりも上方へ突出し、この状態で下流側管部32の下流側冷媒流通路T2が上側ヘッダタンク20の下流側空間S2に連通する。図3に示すように、下流側管部32の下部は、下側ヘッダタンク10の下流側挿入孔10aに差し込まれ、この状態で下流側管部32の下流側冷媒流通路T2が下側ヘッダタンク10の下流側空間R2に連通する。
図6に示すように、上流側管部31の断面は、伝熱部材30における外部空気流れ方向上流端部から中央部近傍に亘って延びる扁平な形状であり、従って、上流側管部31における長径方向(外部空気流れ方向)の寸法が左右方向(短径方向)の寸法よりも長くなる。
上流側管部31の壁部における外部空気流れ方向上流端部は、上流側へ向かって湾曲する湾曲壁部31aで構成されている。上流側管部31の左側壁部31b及び右側壁部31cは、互いに略平行に、外部空気流れ方向に延びている。上流側管部31の左側壁部31bにおける外部空気流れ方向下流側には、傾斜壁部31dと、接合壁部31eとが形成されている。傾斜壁部31dは外部空気流れ方向下流側へ行くほど右に位置するように傾斜しており、これにより、上流側管部31の左右方向の寸法は、外部空気流れ方向下流側が上流側に比べて短くなる。接合壁部31eは、傾斜壁部31dにおける外部空気流れ方向下流端から下流側へ延びており、上流側管部31の右側壁部31cと略平行である。また、上流側管部31における外部空気流れ方向下流側の端壁部31fは左右方向に略平坦に延びている。
また、下流側管部32の断面は、伝熱部材30における外部空気流れ方向下流端部から中央部へ向かって延びる扁平な形状であり、従って、下流側管部32における長径方向(外部空気流れ方向)の寸法が左右方向(短径方向)の寸法よりも長くなる。下流側管部32の長径方向の寸法は、上流側管部31の長径方向の寸法よりも短く設定されている。下流側管部32の水平方向の断面積は、上流側管部31の水平方向の断面積よりも狭く設定されている。
下流側管部32の壁部における外部空気流れ方向下流端部は、下流側へ向かって湾曲する湾曲壁部32aで構成されている。下流側管部32の左側壁部32b及び右側壁部32cは、互いに略平行に、外部空気流れ方向に延びている。下流側管部32の右側壁部32cにおける外部空気流れ方向上流側には、傾斜壁部32dと、接合壁部32eとが形成されている。傾斜壁部32dは外部空気流れ方向上流側へ行くほど左に位置するように傾斜しており、これにより、下流側管部32の左右方向の寸法は、外部空気流れ方向上流側が下流側に比べて短くなる。接合壁部32eは、傾斜壁部32dにおける外部空気流れ方向上流端から上流側へ延びており、下流側管部32の左側壁部32bと略平行である。また、下流側管部32における外部空気流れ方向上流側の端壁部32fは左右方向に略平坦に延びている。
中間管部33の断面は、該中間管部33の上下方向中間部と、上部と、下部とで異なっている。中間管部33の上下方向中間部の断面は、外部空気流れ方向に長い形状を有している。中間管部33の水平方向の断面積は、下流側管部32及び上流側管部31の各水平方向の断面積よりも狭く設定されている。
中間管部33の左側壁部33a及び右側壁部33bは、互いに略平行に、外部空気流れ方向に延びている。左側壁部33aと右側壁部33bとは同じ長さである。中間管部33の右側壁部33bにおける外部空気流れ方向の寸法は、下流側管部32の右側壁部32cにおける外部空気流れ方向の寸法よりも長くなっている。
また、中間管部33の外部空気流れ方向上流側の端壁部33cと、下流側の端壁部33dとは左右方向に略平行に延びている。中間管部33の上流側の端壁部33cと上流側管部31の下流側の端壁部31fとは接触している。中間管部33の下流側の端壁部33dと下流側管部32の上流側の端壁部32fとは接触している。
図5に示すように、中間管部33の上部は、その上端へ行くほど断面が小さくなるように形成されており、上端において開口している。図7に示すように、中間管部33の上部の左右方向の寸法は、中間管部33の上下方向中間部の左右方向の寸法と略同じに設定される一方、中間管部33の上部における外部空気流れ方向の寸法は、中間管部33の上下方向中間部における外部空気流れ方向の寸法よりも短く設定されており、その寸法は中間管部33の上端へ近づくほど短くなっている。これにより、中間管部33の上部において上流側の端壁部33cと、上流側管部31の下流側の端壁部31fとの間には隙間が形成され、また、中間管部33の上部において下流側の端壁部33dと、下流側管部32の上流側の端壁部32fとの間にも隙間が形成される。
図2に示すように、中間管部33の上部は、上側ヘッダタンク20の中央挿入孔21dに差し込まれて上端部が中央挿入孔21dよりも上方へ突出する。つまり、中間管部33の上部は、蓄冷材充填空間S3へ挿入された状態で該蓄冷材充填空間S3と連通する部分である。中間管部33の上端部の外形は中央挿入孔21dの形状よりも小さく設定されている。中間管部33の上部の外周面における上下方向中央部近傍が、上側ヘッダタンク20の中央挿入孔21dの内周面に全周に亘って接触してろう付けされる。
中間管部33の上部の断面を上述のように上端へ行くほど小さくすることで、中間管部33の上部は蓄冷材充填空間S3へ向かって先細形状となる。これにより、中間管部33の上部を上側ヘッダタンク20の蓄冷材充填空間3に挿入する際に、挿入時の作業性が良好になる。
一方、図8に示すように中間管部33の下部は閉塞されている。図5に示すように、中間管部33の下部は下端へ向かって次第に断面積が減少している。中間管部33の下部は、第2板材C2を屈曲成形することにより、図8に示すように、外部空気の流れ方向に延びる部分と、左右方向に延びる部分とが互いに交差して略十字状断面を有するように形成され、略十字状断面形状により、閉塞部材等を別途設けなくても、内部の蓄冷材が漏出しないようになっている。このように、蓄冷材充填空間S3への挿入側とは反対側の端部が略十字状断面を有するように形成されることになる。中間管部33の下部の十字形状のうち、外部空気の流れ方向に延びる部分は、上流側管部31の端壁部31fまで延びるとともに、下流側管部32の端壁部32fまで延びて一体化している。
図6に示すように、中間管部33の内部、即ち、蓄冷材収容空間T3には、内部板35が設けられている。内部板35は、外部空気流れ方向に延び、中間管部33の内部において左右方向の中央部に配置されている。内部板35の外部空気流れ方向両端部は、中間管部33の上流側及び下流側の端壁部33c、33dの内面に連なっている。図7に示すように、内部板35は、中間管部33の上端開口まで延びている。内部板35により、蓄冷材収容空間T3が左側領域と右側領域との2つの領域に区画される。内部板35は第2板材C2に一体成形されたものである。内部板35は屈曲させてもよいし、内部板35にディンプルを形成してもよい。
中間管部33の左側壁部33a及び右側壁部33bには、蓄冷材収容空間T3の内方へ突出する突出部36がそれぞれ形成されている。突出部36は、左側壁部33a及び右側壁部33bにおいて外部空気流れ方向に並ぶとともに、上下方向にも並んでおり、左側壁部33a及び右側壁部33bを外方から内方へ窪ませることによってできたものである。したがって、中間管部33の左側壁部33a及び右側壁部33bの外面には、突出部36の形成位置に対応して窪み部37が形成されることになる。
突出部36の突出方向先端部と内部板35の間には、蓄冷材の収容可能な隙間が形成されている。突出部36の形成により、蓄冷材と中間管部33の内面との接触面積が広くなる。
尚、この実施形態では、突出部36を中間管部33の上部及び下部には形成していないが、上部及び下部に形成することもできる。また、突出部36は、上下方向に長い形状となっているが、これに限られるものではなく、円形の突出部であってもよい。また、突出部36は、外部空気流れ方向に1列だけ設けてもよいし、3列以上設けてもよい。外部空気流れ方向に並ぶ突出部36、36の間隔は、上下方向に並ぶ突出部36、36の間隔よりも狭く設定しているが、これに限らず、同じ間隔であってもよいし、上下方向に並ぶ突出部36、36の間隔の方を広くしてもよい。また、突出部36を省略してもよい。
中間管部33の上流側の端壁部33cには、上流側突出板部38が設けられている。上流側突出板部38は、中間管部33を構成する第2板材C2によって構成された部位であり、第2板材C2が折り重なって第2板材C2の2枚分の厚みを有している。上流側突出板部38は、端壁部33cの外面における左右方向中央部から外部空気流れ方向上流側へ突出して上流側管部31の接合壁部31eに沿って上下方向に延びており、該接合壁部31eにろう付けによって接合されている。上流側突出板部38を接合壁部31eに接合することで、中間管部33と上流側管部31との接触面積が増加し、上流側冷媒流通路T1を流れる冷媒の冷熱が中間管部33に伝達しやすくなる。
また、中間管部33の下流側の端壁部33dには、下流側突出板部39が設けられている。下流側突出板部39は、上流側突出板部38と同様に、中間管部33を構成する第2板材C2によって構成された部位であり、第2板材C2の2枚分の厚みを有している。下流側突出板部39は、端壁部33dの外面における左右方向中央部から外部空気流れ方向下流側へ突出して下流側管部32の接合壁部32eに沿って上下方向に延びており、該接合壁部32eにろう付けによって接合されている。下流側突出板部39を接合壁部32eに接合することで、中間管部33と下流側管部32との接触面積が増加し、下流側冷媒流通路T2を流れる冷媒の冷熱が中間管部33に伝達しやすくなる。
中間管部33には、上流側延出板部40及び下流側延出板部41が設けられている。上流側延出板部40は、中間管部33を構成する第2板材C2によって構成された部位であり、中間管部33の左側壁部33aを外部空気流れ方向上流側へ延長するように延びている。上流側延出板部40と上流側管部31の左側壁部31bとは略同一面上に位置している。上流側延出板部40によって傾斜壁部31dが左側から覆われている。上流側延出板部40と傾斜壁部31dとの間には閉断面空間が形成される。
上流側延出板部40の先端部には、第1板材C1の周方向の一端部と他端部とがそれぞれが嵌合する上流側第1嵌合部40aと上流側第2嵌合部40bとが互いに接近して形成されている。上流側第1嵌合部40aは、上流側延出板部40の左側面(伝熱部材30の外面)に形成された第1段部である。上流側第1嵌合部40aの深さは、第1板材C1の一端部の厚みと略同じに設定されている。第1板材C1の一端部は、上流側第1嵌合部40aに嵌合して位置決めされた状態でろう付けされている。上流側第2嵌合部40bは、上流側延出板部40の右側面(伝熱部材30の内面)に形成された第2段部である。上流側第2嵌合部40bの深さは、第1板材C1の他端部の厚みと略同じに設定されている。第1板材C1の他端部は、上流側第2嵌合部40bに嵌合して位置決めされた状態でろう付けされている。第1板材C1の一端部と他端部とは、上流側延出板部40を厚み方向に挟持するように配置されて上流側延出板部40を介して気密に接合される。
下流側延出板部41も中間管部33を構成する第2板材C2によって構成された部位である。下流側延出板部41は、中間管部33の右側壁部33bを外部空気流れ方向下流側へ延長するように延びている。下流側延出板部41と下流側管部32の右側壁部32cとは略同一面上に位置している。下流側延出板部41によって傾斜壁部32dが右側から覆われている。下流側延出板部41と傾斜壁部32dとの間には閉断面空間が形成される。
下流側延出板部41の先端部には、第3板材C3の周方向の一端部と他端部とがそれぞれ嵌合する下流側第1嵌合部41aと下流側第2嵌合部41bとが互いに接近して形成されている。下流側第1嵌合部41aは、下流側延出板部41の右側面(伝熱部材30の外面)に形成された第1段部である。下流側第1嵌合部41aの深さは、第3板材C3の一端部の厚みと略同じに設定されている。第3板材C3の一端部は、下流側第1嵌合部41aに嵌合して位置決めされた状態でろう付けされている。下流側第2嵌合部41bは、下流側延出板部41の右側面(伝熱部材30の内面)に形成された第2段部である。下流側第2嵌合部41bの深さは、第3板材C3の他端部の厚みと略同じに設定されている。第3板材C3の他端部は、下流側第2嵌合部41bに嵌合して位置決めされた状態でろう付けされている。第3板材C3の一端部と他端部とは、下流側延出板部41を厚み方向に挟持するように配置されて下流側延出板部41を介して気密に接合される。
上流側延出板部40の先端部には、上流側冷媒流通路T1内に配置される上流側流通路内板部42が設けられている。上流側流通路内板部42は、上流側冷媒流通路T1内において外部空気流れ方向下流側から上流側へ連続して延び、その先端部は上流側管部31の湾曲壁部31aの内面にろう付けされている。上流側流通路内板部42は、基端部が左側に配置され、その基端部から右側へ向かって外部空気流れ方向上流へ延びた後、反対側、即ち左側へ向かって外部空気流れ方向上流へ延び、これを繰り返して左右方向に屈曲した波形をなしている。上流側流通路内板部42は、左側壁部31b及び右側壁部31cの内面にろう付けされており、上流側流通路内板部42を上流側管部31の内面にろう付けすることで、左側壁部31b及び右側壁部31cを連結することができ、上流側管部31の耐圧性を向上させることができる。
また、下流側延出板部41の先端部には、下流側冷媒流通路T2内に配置される下流側流通路内板部43が設けられている。下流側流通路内板部43は、下流側冷媒流通路T2内において外部空気流れ方向上流側から下流側へ向かって延び、先端部は下流側管部32の湾曲壁部32aの内面にろう付けされている。下流側流通路内板部43も上流側流通路内板部42と同様に屈曲しており、左側壁部32b及び右側壁部32cの内面にろう付けされている。下流側流通路内板部43を下流側管部32の内面にろう付けすることで、下流側管部32の耐圧性を向上させることができる。
中間管部33を構成する第2板材C2の展開形状は図9に示す形状である。第2板材C2の上部及び下部には、それぞれ上側切欠部100、100及び下側切欠部101、101が形成されている。第2板材C2における上側切欠部100、100の間の部分が、中間管部33の上部となる部分であり、上側切欠部100、100の形成によって中間管部33の上部の断面形状を上下方向中間部の断面形状よりも小さくするとともに、中間管部33の上部と、上流側管部31の上部との間、及び、中間管部33の上部と、下流側管部32の上部との間に、隙間を形成することができる。また、下側切欠部101、101の形成によって中間管部33の下部の断面形状を縮小して略十字状にすることができる。
また、図9に示す第2板材C2において上側切欠部100及び下側切欠部101よりも左側の部分102で、上流側突出板部38、上流側延出板部40及び上流側流通路内板部42を構成し、上側切欠部100及び下側切欠部101よりも右側の部分103で、下流側突出板部39、下流側延出板部41及び下流側流通路内板部43を構成する。
伝熱部材30を構成する際に、第1板材C1、第2板材C2及び第3板材C3を互いに接合しているので、上流側冷媒流通路T1、下流側冷媒流通路T2及び蓄冷材収容空間T3が1つの部品に形成されることになり、下側ヘッダタンク10や上側ヘッダタンク20に組み付ける際の部品点数が削減される。そして、上流側冷媒流通路T1及び下流側冷媒流通路T2を第1板材C1及び第3板材C3で構成し、蓄冷材収容空間T3を第2板材C2で構成しているので、冷媒流通路T1、T2と、蓄冷材収容空間T3とを別々の板材で形成できる。よって、第1板材C1、第2板材C2及び第3板材C3の成形自由度が向上し、第1板材C1、第2板材C2及び第3板材C3の形状によって冷媒流通路T1、T2と、蓄冷材収容空間T3との各々のシール性を確実なものとすることができる。
また、上述のように上流側冷媒流通路T1及び下流側冷媒流通路T2を構成する第1板材C1及び第3板材C3と、蓄冷材収容空間T3を構成する第2板材C2とは別の部材であるため、上流側冷媒流通路T1、下流側冷媒流通路T2及び蓄冷材収容空間T3を完全に独立させることができる。これにより、蓄冷材が冷媒に混入するのを抑制することができ、不良品の発生を回避できる。
図2に示すように、上記のように構成された伝熱部材30の上流側管部31及び下流側管部32の上部を上側ヘッダタンク20の上流側挿入孔21b及び下流側挿入孔21cに差し込むことで、上流側冷媒流通路T1と上流側空間S1とが連通し、下流側冷媒流通路T2と下流側空間S2とが連通する。また、伝熱部材30の中間管部33の上部を中央挿入孔21dに差し込むことで、蓄冷材収容空間T3と蓄冷材充填空間S3とが連通する。蓄冷材充填空間S3に蓄冷材を充填すると、各蓄冷材充填空間S3に蓄冷材が流入する。蓄冷材は閉塞板部24を外した状態で蓄冷材収容空間T3に充填することが可能である。充填後に閉塞板部24を取り付けて蓄冷材収容空間T3を閉塞する。尚、蓄冷材充填空間S3の一部には蓄冷材を充填しない部分を設けておくのが好ましく、これにより、蓄冷材の体積変化を許容することができる。
また、伝熱部材30の上流側管部31及び下流側管部32の下部を下側ヘッダタンク10の上流側挿入孔(図示せず)及び下流側挿入孔10aに差し込むことで、上流側冷媒流通路T1と上流側空間R1(図3に示す)とが連通し、下流側冷媒流通路T2と下流側空間R2とが連通する。
次に、上記のように構成された蓄冷熱交換器1の冷媒の流れについて図3に基づいて説明する。図示しない冷媒供給管によって供給された冷媒は、矢印D1で示すように上側ヘッダタンク20の下流側空間S2に流入する。そして、矢印D2で示すように下流側仕切板27よりも左側の伝熱部材30の下流側冷媒流通路T2に流入して下方へ流れる。この下流側冷媒流通路T2を流れた冷媒は、下側ヘッダタンク10の下流側空間R2における下側第2仕切板13よりも左側に流入し、その後、下流側仕切板27と下側第2仕切板13との間に位置する伝熱部材30の下流側冷媒流通路T2に流入して矢印D3で示すように上方へ流れ、上側ヘッダタンク20の下流側空間S2に流入する。上側ヘッダタンク20の下流側空間S2に流入した冷媒は、右側へ流れて下側第2仕切板13よりも右側に位置する伝熱部材30の下流側冷媒流通路T2に流入して矢印D4で示すように下方へ流れ、下側ヘッダタンク10の下流側空間R2に流入する。下側ヘッダタンク10の下流側空間R2に流入した冷媒は、連通口12aを通って上流側空間R1に流入し、下側第2仕切板13よりも右側に位置する伝熱部材30の上流側冷媒流通路T1に流入して矢印D5で示すように上方へ流れ、上側ヘッダタンク20の上流側空間S1に流入する。上側ヘッダタンク20の上流側空間S1に流入した冷媒は、上流側仕切板26と下側第2仕切板13との間に位置する伝熱部材30の上流側冷媒流通路T1に流入して矢印D6で示すように下方へ流れ、下側ヘッダタンク10の上流側空間R1に流入する。下側ヘッダタンク10の上流側空間R1に流入した冷媒は、左側へ流れて上流側仕切板26よりも左側の伝熱部材30の上流側冷媒流通路T1に流入して矢印D7で示すように上方へ流れ、上側ヘッダタンク20の上流側空間S1に流入し、矢印D8で示すように冷媒排出管から外部に排出される。
次に、上記のように構成された蓄冷熱交換器1を使用する場合について説明する。車両のエンジンが運転状態にあるときには冷凍サイクル装置の圧縮機が作動する。尚、蓄冷熱交換器1の表面温度が所定温度以下で凝縮水が凍結する恐れがある場合には圧縮機を停止させるように冷凍サイクル装置が制御されている。
蓄冷熱交換器1には、図示しない送風ファンによって空調用空気が送風される。このとき、上流側冷媒流通路T1、下流側冷媒流通路T2及び蓄冷材収容空間T3が外部空気の流れ方向に並んでいて、かつ、同じ厚みを有しているので、外部空気の流れ方向に見たときに、上流側冷媒流通路T1、下流側冷媒流通路T2及び蓄冷材収容空間T3が重複するように配置される。これにより、蓄冷熱交換器1の通風面積が広く確保されるので、蓄冷熱交換器1を大型化することなく、通風抵抗を低減でき、車両への搭載性を良好にすることができる。
そして、伝熱部材30の上流側冷媒流通路T1及び上流側冷媒流通路T2を流れる冷媒は、主にフィン4を介して外部空気と熱交換することで外部空気を冷却する。このとき、冷媒の冷熱は蓄冷材にも伝達されて蓄冷材に蓄えられる。このとき、上流側冷媒流通路T1及び上流側冷媒流通路T2内に、それぞれ、上流側流通路内板部42及び下流側流通路内板部43を設けたので、冷媒の冷熱が上流側流通路内板部42及び下流側流通路内板部43を介して蓄冷材収容空間T3の蓄冷材に効率よく伝達される。しかも、上流側流通路内板部42及び下流側流通路内板部43は、蓄冷材収容空間T3を形成する第2板材C2に一体成形されているので、冷媒の冷熱が第2板材C2を介して蓄冷材に伝達されやすくなる。さらに、上流側流通路内板部42及び下流側流通路内板部43が屈曲していることで冷媒との接触面積を広く確保することができるので、冷媒の冷熱が蓄冷材により一層伝達しやすくなる。また、蓄冷材収容空間T3の内部に内部板35を設けているので、蓄冷材収容空間T3の左右方向中央部に存在する蓄冷材にも冷熱を伝達することができる。以上のことより、冷媒の冷熱を蓄冷材に効率よく伝達できるので、短時間で十分な蓄冷量を得ることができる。
車両のアイドリングストップ機能によってエンジンが停止すると冷凍サイクル装置の圧縮機も停止する。圧縮機が停止すると冷媒が供給されなくなるが、この蓄冷熱交換器1の蓄冷材には上述のように十分な量の冷熱が蓄えられているので、蓄冷材の冷熱が放出されて外部空気が冷却される。よって、乗員の不快感が軽減される。
以上説明したように、この実施形態に係る蓄冷熱交換器1によれば、上流側冷媒流通路T1、下流側冷媒流通路T2及び蓄冷材収容空間T3を外部空気の流れ方向に並ぶように設けたので通風面積を広く確保できる。そして、第1板材C1、第2板材C2及び第3板材C3を折り曲げ成形して互いに接合するようにしたので、上流側冷媒流通路T1、下流側冷媒流通路T2及び蓄冷材収容空間T3を1つの部品に設けて部品点数を削減することができ、しかも、上流側冷媒流通路T1、下流側冷媒流通路T2及び蓄冷材収容空間T3のシール性を確実にすることができる。
また、伝熱部材30に、上流側冷媒流通路T1及び下流側冷媒流通路T2内に配置される上流側流通路内板部42及び下流側流通路内板部43を設けたので、冷媒の冷熱を蓄冷材に効率よく伝達して蓄冷材の効果をより一層高めることができる。
また、第1板材C1の周方向の一端部及び他端部が第2板材C2に嵌合してろう付けされているので、第1板材C1と第2板材C2とを気密に接合して伝熱部材30を構成することができる。同様に、第2板材C2と第3板材C3とも気密に接合することができる。
図10に示す実施形態の変形例1のように、伝熱部材30の蓄冷材収容空間T3における外部空気の流れ方向と交差する方向の寸法を、上流側冷媒流通路T1及び下流側冷媒流通路T2における外部空気の流れ方向と交差する方向の寸法よりも短く設定してもよい。これにより、蓄冷材の収容量が少なくてもよい場合に容易に対応することができる。また、変形例1のように、上流側冷媒流通路T1及び下流側冷媒流通路T2の外部空気流れ方向の寸法を同じにすることもできる。また、変形例1では中間管部33の内方へ突出する突出部を省略しているが、上記実施形態のように突出部を設けることもできる。
図11に示す実施形態の変形例2のように、伝熱部材30の中間管部33の上部における端壁部33c、33dを外部空気の流れ方向に膨出するように形成してもよい。
図12に示す実施形態の変形例3のように、伝熱部材30の蓄冷材収容空間T3における外部空気の流れ方向と交差する方向の寸法と、上流側冷媒流通路T1及び下流側冷媒流通路T2における外部空気の流れ方向と交差する方向の寸法とを同じにし、かつ、上流側冷媒流通路T1及び下流側冷媒流通路T2の外部空気流れ方向の寸法を同じにしてもよい。
また、上記実施形態では、全ての伝熱部材30に蓄冷材収容空間T3を設けているが、これに限らず、例えば左右方向に並ぶ伝熱部材30の1つおき、または複数個おきに蓄冷材収容空間T3を設けてもよい。
また、上記実施形態では、上流側冷媒流通路T1及び下流側冷媒流通路T2の2つの流通路を伝熱部材30に設けているが、これに限らず、一方の流通路のみ設けてもよい。この場合も流通路と蓄冷材収容空間T3とを外部空気の流れ方向に並ぶように設ける。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明に係る蓄冷熱交換器は、例えばアイドリングストップ機能付きの自動車に搭載される車両用空調装置の冷却用熱交換器として使用することができる。
1 蓄冷熱交換器
4 フィン
10 下側ヘッダタンク
20 上側ヘッダタンク
30 伝熱部材
35 内部板
36 突出部
42 上流側流通路内板部
43 下流側流通路内板部
C1 第1板材(流通路形成用板材)
C2 第2板材(収容空間形成用板材)
C3 第3板材(流通路形成用板材)
T1 上流側冷媒流通路
T2 下流側冷媒流通路
T3 蓄冷材収容空間

Claims (6)

  1. 冷媒の冷熱を蓄える蓄冷材を有する蓄冷熱交換器において、
    冷媒が流通する流通路と、蓄冷材を収容する収容空間とが外部空気の流れ方向に並ぶように設けられた伝熱部材と、
    上記伝熱部材の外面に、外部空気の流れ方向と交差する方向に並ぶように配置されるフィンと、
    上記流通路の端部に接続されるヘッダタンクとを備え、
    上記伝熱部材は、板材を折り曲げ成形して上記流通路と上記収容空間とが形成されたものであり、
    上記板材には、上記流通路内に配置される流通路内板部が設けられていることを特徴とする蓄冷熱交換器。
  2. 請求項1に記載の蓄冷熱交換器において、
    上記流通路内板部は、上記流通路内で屈曲していることを特徴とする蓄冷熱交換器。
  3. 請求項1または2に記載の蓄冷熱交換器において、
    上記流通路内板部は、上記流通路の内面にろう付けされていることを特徴とする蓄冷熱交換器。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の蓄冷熱交換器において、
    上記伝熱部材は、上記流通路を形成する流通路形成用板材と、上記収容空間を形成する収容空間形成用板材とが折り曲げ成形されて互いに接合され、
    上記流通路内板部は、上記収容空間形成用板材に一体成形されていることを特徴とする蓄冷熱交換器。
  5. 請求項4に記載の蓄冷熱交換器において、
    上記収容空間形成用板材には、上記収容空間内に配置される内部板が設けられていることを特徴とする蓄冷熱交換器。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の蓄冷熱交換器において、
    上記流通路の壁部と上記収容空間の壁部とが接触していることを特徴とする蓄冷熱交換器。
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