JP2016176642A - 空気調和装置 - Google Patents

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Shigeyuki Sasaki
重幸 佐々木
禎夫 関谷
Sadao Sekiya
禎夫 関谷
小谷 正直
Masanao Kotani
正直 小谷
久保田 淳
Atsushi Kubota
淳 久保田
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Abstract

【課題】室外機の溶接作業を安全で効率的に確実に行い、溶接部を望ましい形態とし、製品の信頼性を高める。【解決手段】室内機と、室外機と、を備えた空気調和装置において、室外機は、第一の室外機ハーフユニットと、第二の室外機ハーフユニットと、を含み、第一の室外機ハーフユニットは、第一の冷媒経路領域と、圧縮機と、第一の冷媒配管と、を有し、第二の室外機ハーフユニットは、第二の冷媒経路領域と、第二の冷媒配管と、を有し、第一の冷媒経路領域は第一のファンの送風により強制空冷され、第二の冷媒経路領域は第二のファンの送風により強制空冷される構成を有し、第一の室外機ハーフユニット及び第二の室外機ハーフユニットは、重ね合わされた結合面を有し、第一の室外機ハーフユニット又は第二の室外機ハーフユニットは、所定の手順に従って、結合面の側から溶接による接続作業をした痕跡を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、空気調和装置に関する。
特許文献1には、圧縮機及び略コ字形に形成された二つの室外熱交換器を有する室外ユニットであって、室外ユニットを大容量化した場合に、熱交換器や圧縮機やアキュムレータ等の冷媒回路を構成する各種機器類を、室外ユニットの本体内に効率よく収容し、しかも収容した機器類を効果的にメンテナンスすることのできるものが開示されている。
また、特許文献2には、室外機を少なくとも2つ隣接させるとともに、これらの室外機同士を冷媒配管で接続することで一体型に構成した空気調和機が開示されている。
特許第3710874号公報 特許第5380503号公報
特許文献1記載の室外ユニットにおいては、熱交換器の端部(伝熱管と冷媒配管接続の反対側)間で形成される内部への開口部の幅寸法Sが比較的狭い。そのため、製造工程において熱交換器を載せた状態での熱交換器の端部の冷媒配管の溶接接続や、圧縮機と、熱交換器、アキュムレータ及び四方弁との接続作業が困難であった。
また、特許文献2記載の空気調和機においては、隣接した各室外機間の隣接側の熱交換器部分が短く構成されるため、配管接続用のスペースを確保でき、製造時の作業性は高いものの、熱交換器間の配管が長くなることによる圧力損失の増大や、熱交換器の左右対称性が乏しいため、風量不均一に伴う制御性を含めた性能向上の点で課題があった。
本発明の目的は、室外機の溶接作業を安全で効率的に確実に行い、溶接部を望ましい形態とし、製品の信頼性を高めることにある。
本発明の空気調和装置は、室内機と、室外機と、を備え、室外機は、第一の室外機ハーフユニットと、第二の室外機ハーフユニットと、を含み、第一の室外機ハーフユニットは、第一の冷媒経路領域と、圧縮機と、第一の冷媒配管と、を有し、第二の室外機ハーフユニットは、第二の冷媒経路領域と、第二の冷媒配管と、を有し、第一の冷媒経路領域は第一のファンの送風により強制空冷され、第二の冷媒経路領域は第二のファンの送風により強制空冷される構成を有し、第一の室外機ハーフユニット及び第二の室外機ハーフユニットは、重ね合わされた結合面を有し、第一の室外機ハーフユニット又は第二の室外機ハーフユニットは、所定の手順に従って、結合面の側から溶接による接続作業をした痕跡を有する。
本発明によれば、室外機の溶接作業を適切な位置から行うことができるため、安全で効率的に確実な作業ができ、溶接部を望ましい形態とすることができ、製品の信頼性を高めることができる。
空気調和装置の構成及び冷房運転時における冷媒の流れを示す概略図である。 実施例1の空気調和装置の室外機を示す上面図である。 実施例1の室外機を示す正面図である。 実施例1の室外機を組み立てる前の部品及びこれらの組み合わせを示す上面図である。 実施例1の室外機を組み立てる前の部品及びこれらの組み合わせを示す正面図である。 実施例2の室外機を組み立てる前の部品及びこれらの組み合わせを示す正面図である。 従来の室外機を示す正面図である。 実施例の室外機の運転中の状態を示す正面図である。 従来の室外機を示す上面図である。 他の実施例の室外機を組み立てる前の部品及びこれらの組み合わせを示す正面図である。 本発明の室外機の組み立て作業を示すフロー図である。 本発明の室外機の底部に設置する2つのドレンパンを示す模式断面図である。 本発明の室外機の底部に設置する、段差を有するドレンパンを示す模式断面図である。 本発明の室外機の底部に設置する、斜面を有するドレンパンを示す模式断面図である。 本発明の室外機の底部に設置する、斜面を有するドレンパンを示す模式断面図である。
本発明は、空気調和装置に関し、特に、省エネルギー性に優れた室外機の製造時における組立性の向上に関する。
本発明は、2つの室外機ハーフユニット(第一の室外機ハーフユニット及び第二の室外機ハーフユニット)を合わせて1つの室外機を作製する場合に、室外機ハーフユニットが2つに分かれた状態で、熱交換器、圧縮機、アキュムレータ、冷媒配管等の溶接等を行い、その後、2つを合わせた上で、作業可能な面から、それぞれに配置された圧縮機、アキュムレータ等を接続する配管の溶接等を行うものである。よって、室外機は、冷媒配管の溶接部に特徴を有する。
第一の室外機ハーフユニット及び第二の室外機ハーフユニットは、重ね合わされた結合面を有する。そして、第一の室外機ハーフユニット又は第二の室外機ハーフユニットは、結合面の側から溶接による接続作業をした痕跡を有する。ここで、溶接とは、第一の冷媒配管及び第二の冷媒配管(まとめて「冷媒配管」ともいう。)の接続部(継ぎ目部分)をバーナにより加熱するとともにろう材等を融解することにより、当該冷媒配管の隙間にろう材を流し込み、冷却してろう材を固め、隙間を埋める方法をいう。通常、空気調和機の冷媒配管の溶接は、トーチを有するバーナを用いたガス溶接により行う。
第一の室外機ハーフユニットは、第一の冷媒経路領域と、圧縮機と、第一の冷媒配管と、を有する。一方、第二の室外機ハーフユニットは、第二の冷媒経路領域と、第二の冷媒配管と、を有する。本明細書においては、第一の冷媒配管及び第二の冷媒配管は、圧縮機、熱交換器である第一の冷媒経路領域及び第二の冷媒経路領域、冷媒分配器、四方弁等の部品をつなぐ冷媒の流路となる配管すべてを含むものとする。
当該痕跡は、第一の冷媒配管又は第二の冷媒配管の溶接部に存在する。ここで、溶接部は、正面側から見た場合に圧縮機、アキュムレータ等の陰に隠れて見えない場合があり、結合面の側から作業を行う方が効率的である。溶接作業の際、溶接部の表面で加熱により融解した溶加材(ろう材、はんだ等)は、バーナの火炎の勢いで流され、膜厚に分布を生じる。
バーナの火炎が冷媒配管に略垂直に衝突する部位は、冷媒配管の温度が最も高くなると考えられる。温度が高くなると、溶加材の粘度が低くなる傾向があることからも、この部位の膜厚が他の部位よりも小さくなると考えられる。
したがって、溶接部の溶加材の残存量は、結合面の側よりも結合面の反対側の方が多くなる傾向がある。また、溶接部に残存する溶加材の厚さの平均値は、結合面の側よりも結合面の反対側の方が大きくなる傾向がある。
以下、本発明の実施の形態に係る空気調和装置について、図面を用いて説明する。
図1は、空気調和装置(以下、「空調機」ともいう。)の構成及び冷房運転時における冷媒の流れを示す概略図である。
空気調和装置1は、大きく分けて、室内機1aと、室外機1bと、で構成されている。室内機1aの内部には、室内熱交換器4と、ファン5cと、膨張弁6cとが収納されている。一方、室外機1bの内部には、圧縮機2と、室外熱交換器3と、四方弁5と、が収納されている。
室外熱交換器3は、冷媒流路が分岐され、2つの冷媒経路領域を有するものであって、第一の冷媒経路領域3aと、第二の冷媒経路領域3bと、で構成されている。第一の冷媒経路領域3a及び第二の冷媒経路領域3bはそれぞれ、冷媒配管にフィンを付設して伝熱面積を拡大した構成を有する。第一の冷媒経路領域3aは、第一のファン5aによる強制対流により冷却又は加熱がなされるようになっている。一方、第二の冷媒経路領域3bは、第二のファン5bによる強制対流により冷却又は加熱がなされるようになっている。言い換えると、第一のファン5a及び第二のファン5bは、2つの冷媒経路領域(第一の冷媒経路領域3a及び第二の冷媒経路領域3b)のそれぞれの冷却又は加熱をするためのファンである。
第一の冷媒経路領域3aには膨張弁6aが接続され、第二の冷媒経路領域3bには膨張弁6bが接続されている。膨張弁6a、6bは、電子式のものであり、冷媒の流量を細かく変更できるように開度を調整できるもの(冷媒流量調整弁)であることが望ましい。また、第一の冷媒経路領域3aの端部には温度センサ3a0、3a1(温度検出器)が、第二の冷媒経路領域3bの端部には温度センサ3b0、3b1(温度検出器)が取り付けられている。温度検出器は、サーミスタ等であり、冷媒温度を検出するためのものである。温度センサ3b0、3b1、3a1、3b1からの信号は、膨張弁6a、6bの開度、ファン5a、5b、圧縮機2等の制御に用いられるようになっている。
ファン5cは、室内の空気を室内熱交換器4に供給するものである。室内熱交換器4の内部を流れる冷媒と室内の空気との熱交換により、あらかじめ設定されている室温になるように空気の冷却又は加熱が行われる。
室内機1aの室内熱交換器4の端部には、膨張弁6cが接続されている。膨張弁6cも、電子式のものであってもよく、冷媒の流量を細かく変更できるように開度を調整できるものであってもよい。
圧縮機2の上流側には、アキュムレータ21が設けられている。アキュムレータ21は、冷媒を気体と液体とに分離して、圧縮機2に気体の冷媒だけを送る役目を担うものである。アキュムレータ21を設けることにより、液体の冷媒が圧縮機2に入らないようにし、圧縮機2の破損を防止することができる。圧縮機吐出圧センサ201(圧力センサ)は圧縮機2の吐出圧Pdを計測するものであり、圧縮機吸込圧センサ202(圧力センサ)は圧縮機2の吸込圧Psを計測するものである。
次に、本発明の空気調和装置の冷房運転時における動作について説明する。
冷媒の流れの向きは、図1において矢印で示している。具体的には、次のとおりである。
圧縮機2から吐出され高温・高圧となった冷媒は、四方弁5を通過し、配管の分岐により流れが分けられ、室外熱交換器3の第一の冷媒経路領域3a及び第二の冷媒経路領域3bに流入し、放熱し、凝縮・液化する。言い換えると、冷房運転時においては、室外熱交換器3は凝縮器として作用する。
そして、第一の冷媒経路領域3aを通過した冷媒は膨張弁6aを通過し、第二の冷媒経路領域3bを通過した冷媒は膨張弁6bを通過する。その後、これらの冷媒は、合流し、膨張弁6cを経由し、膨張弁6cの減圧作用により低圧・低温の気液二相になる。そして、この冷媒は、室内熱交換器4に流入し、室内空気を冷却する。室内熱交換器4内においては、冷媒は、冷媒よりも高温の室内空気から吸熱して次第に蒸発し、乾き度を高める。言い換えると、冷房運転時においては、室内熱交換器4は蒸発器として作用する。
室内熱交換器4を通過した冷媒は、四方弁5を通過し、圧縮機2に流入する。
以上の一連の動作を繰り返すことにより、室内の冷房運転が行われる。
一方、暖房運転時においては、四方弁5を切り替えることにより、冷媒の流れの向きを冷房運転時とは逆転させる。これにより、室内熱交換器4を凝縮器として作用させ、室外熱交換器3を蒸発器として作用させる。
暖房運転においては、圧縮機2から吐出され高温・高圧となったガス状の冷媒は、室内熱交換器4に送られる。冷媒は、室内の空気に放熱しながら流動し、その後、凝縮・液化した状態(サブクール状態)で室外熱交換器3に送られる。その際、膨張弁6a、6bを通過することにより低温・低圧の冷媒に変わり、室外熱交換器3内で蒸発する。そして、再び四方弁5を経由し、圧縮機2に戻る。この一連の動作を繰り返すことで暖房運転が行われる。
以下、本発明の空気調和装置の室外機について実施例を挙げて説明する。
図2は、室外機を上方から見た図である。
本図に示す室外機1bは、ドレンパン8aの上に第一の冷媒経路領域3aを設置し、その上方にファン5aに設置した室外機ハーフユニットと、ドレンパン8bの上に第二の冷媒経路領域3bを設置し、その上方にファン5bに設置した室外機ハーフユニットと、を結合した構成を有する。第一の冷媒経路領域3aは、3つの曲げ部を有し、ドレンパン8aの四辺に内接する部分を有する。第二の冷媒経路領域3bは、3つの曲げ部を有し、ドレンパン8bの四辺に内接する部分を有する。第一の冷媒経路領域3a及び第二の冷媒経路領域3bは、筐体50に囲まれている。
ファン5aは第一の冷媒経路領域3aに送風し、ファン5bは第二の冷媒経路領域3bに送風する。第一の冷媒経路領域3aの結露水はドレンパン8aで、第二の冷媒経路領域3bの結露水はドレンパン8bで収集し、両方又はいずれかのドレンパンの下部に取り付けた図示しないホースによって排出するようになっている。
図3は、図2の室外機を前方から見た図である。
本図に示すように、ドレンパン8a、8bは、ベース9によって固定されている。また、筐体50の内部には、制御部等を収納した電気箱900が設置されている。
図4は、室外機を組み立てる前の部品及びこれらの組み合わせを示す上面図である。
本図においては、ドレンパン8aの上に第一の冷媒経路領域3aを設置した室外機ハーフユニットと、ドレンパン8bの上に第二の冷媒経路領域3bを設置した室外機ハーフユニットと、ファン5a、5bを有するファンユニット5abと、ベース9と、が別々に置かれた状態である。ドレンパン8aの上には圧縮機2が、ドレンパン8bの上にはアキュムレータ21が設置されている。また、第一の冷媒経路領域3aには冷媒分配器30aが、第二の冷媒経路領域3bには冷媒分配器30bが接続されている。圧縮機2とアキュムレータ21とを異なるドレンパンに設置した理由は、2つの室外機ハーフユニットの質量の差が大きくならないようにするためである。
本図においては、冷媒分配器30aは、圧縮機2と第一の冷媒経路領域3aとの間に配置されている。冷媒分配器30bは、アキュムレータ21と第二の冷媒経路領域3bとの間に配置されている。
それぞれの室外機ハーフユニットの正面側には、冷媒経路領域がない部分が幅a1だけある。また、それぞれの室外機ハーフユニットの結合面側には、冷媒経路領域がない部分が幅a2だけある。
2つの室外機ハーフユニットを結合する前に、幅a2の隙間から冷媒分配器30a、30bと冷媒配管とを接続するための溶接作業等(接続作業)を行うことができる。この部分の接続作業は、結合後では、圧縮機2、アキュムレータ21等が障害となるため、非常に困難となる。
その後、2つの室外機ハーフユニットを結合し、ベース9に設置した後は、正面側に幅(2×a1)の隙間が残るため、この部分から圧縮機2とアキュムレータ21との接続等、それぞれの室外機ハーフユニットの部品の間を接続する作業を行うことができる。このように、結合前後で作業のしやすさを考慮した工程の順序を選択可能である。ファンユニット5abは、2つの室外機ハーフユニットを結合した後、溶接作業を行う前に結合してもよいし、すべての溶接作業が終わった段階で結合してもよい。
以上のような接続作業及び組み立て作業により室外機を作製した場合、完成した室外機の溶接部等は、結合面側及び正面側のいずれから接続作業を行ったかが製品に痕跡として残る。すなわち、作業しやすい状態で溶接した部分は、乱れなく、正確にはんだ等が付着しているはずであり、これを確認することにより、結合面側及び正面側のいずれから接続作業を行ったかを判定することは可能である。
図5は、図4に示す組み立て前の部品を正面から見た図である。
本図において矢印に示すとおり、2つの室外機ハーフユニット(左右のモジュール)のドレンパン同士を結合する。その後、ベース9上に設置し、最上部にファン5a、5bを有するファンユニット5ab(ファンモジュール)を設置する。
このような構成及び組み立て方法を採用するにより、室外機の4面に熱交換器を配置した場合に、適切な製造段階で溶接作業を行うことができ、室外機の製造時における作業性が向上する。
(比較例)
以下、従来の室外機について比較例として説明する。
図7は、従来の室外機を示す正面図である。
本図に示す室外機は、特許文献1に記載のものと同様の構成を有する。2つの室外機ハーフユニットに分けた状態で作業をすることができないため、正面からのみの作業となる。この場合、開口部の幅Sが小さいため、室外機内部の配管接続作業、圧縮機2やアキュムレータ21等への配管の接続作業等、開口部の奥に設置された部分の接続作業が困難である。
図9は、従来の室外機を示す上面図である。
本図に示すように、第一の冷媒経路領域3a及び第二の冷媒経路領域3bの形状及び配置のため、冷媒分配器30a、30bが開口部の奥側に設置されている。このため、開口部から冷媒分配器30a、30bの接続作業することは困難である。
図6は、室外機の他の実施例を示す正面図である。
本図に示す室外機は、2つの室外機ハーフユニットのそれぞれの上部にファン5a、5bが予め設置されている。このような構成により、第一の冷媒経路領域3a及び第二の冷媒経路領域3b(熱交換器)とファン5a、5bとを製造工程の早い段階で締結できるため、ファン5a、5bの取り付け剛性を高めることができる。
図8は、実施例の室外機の運転中の状態を示す正面図である。
本図に示すように、室外機のファン5a、5bを駆動すると、室外機の内部の空気が室外機の上方に排出され、第一の冷媒経路領域3a及び第二の冷媒経路領域3bに設けたフィン間から室外機の内部に向かって空気が吸い込まれる。室外機の内部では、空気の流れが曲げられている。また、第一の冷媒経路領域3a及び第二の冷媒経路領域3bの上部と下部とでは、吸い込まれる空気の量が異なる。第一の冷媒経路領域3a及び第二の冷媒経路領域3bの下部よりも上部で吸い込まれる空気の量が多くなる。この場合に、室外機の下部のドレンパンは、空気の流れを阻害するものではない。
図10は、他の実施例の室外機を組み立てる前の部品及びこれらの組み合わせを示す正面図である。
本図においては、室外機は、2つの圧縮機2a、2bを有し、それぞれの室外機ハーフユニットに圧縮機2a、2bが配置されている。アキュムレータ21は、1つであり、第一の冷媒経路領域3a側に配置されている。2つの圧縮機2a、2bを異なる室外機ハーフユニットに設置した理由は、2つの室外機ハーフユニットの質量の差が大きくならないようにするためである。
本実施例の場合、実施例1と比べ、圧縮機が1つ多いため、配管の接続箇所も多くなる。よって、このような構成の場合、室外機ハーフユニットの結合前に室外機ハーフユニットの結合面側から作業しやすい部分の接続作業等を行い、結合後に筐体の正面側から残りの部分の接続作業等を行うことが更に望ましく、効果的である。
以下、本発明の室外機の組み立て作業について図面を用いて説明する。
図11は、本発明の室外機の組み立て作業の工程の例を示すフロー図である。
本図においては、2つの室外機ハーフユニットが分かれた状態(結合前)で結合面側から室外機ハーフユニットの内部に設置された配管の溶接作業等(接続作業)を行う(S101:第一の工程)。そして、2つの室外機ハーフユニットを結合し(S102:第二の工程)、2つの室外機ハーフユニットを結合した状態で正面側から残りの溶接作業等(接続作業)を行う(S103:第三の工程)。ここで、S103の接続作業としては、圧縮機とアキュムレータとを配管でつなぐ作業も含まれる。
これにより、接続作業を効率的に進めることができ、室外機の組み立て時間を短縮することができ、不均一な溶接を防止することができ、室外機の信頼性を高めることができる。
以下、室外機のドレンパンの変形例について説明する。
図12は、本発明の室外機の底部に設置する2つのドレンパンを示す模式断面図である。
本図においては、2つのドレンパン8a、8bのそれぞれに排水口が設けてある。よって、2つのドレンパン8a、8bは、これらの上方に設置した熱交換器に生じる結露水等を、それぞれの排水口から排水するようになっている。図中、ドレンパン8a、8bの下部の矢印は、排水口の位置及びドレンホースを示したものである。これは、図13〜15においても同様である。
図13は、本発明の室外機の底部に設置する、段差を有するドレンパンを示す模式断面図である。
本図に示すドレンパンは、一体化されたものであり、上段部38a及び下段部38bを有し、下段部38bに排水口が設けてある。この構成により、室外機の内部で熱交換器に生じる結露水等を下段部38bに集めて排水することができる。なお、本図に示すドレンパンは、初めから一体化されたものであってもよいが、初めは2つに分かれた状態であって、それぞれが2つの室外機ハーフユニット取り付けられた段階で一体化したものであってもよい。このことは、次に説明する図14及び15についても同様である。
図14は、本発明の室外機の底部に設置する、斜面を有するドレンパンを示す模式断面図である。
本図に示すドレンパンは、一体化されたものであり、斜面部48a及び平面部48bを有し、平面部48bに排水口が設けてある。この構成により、室外機の内部で熱交換器に生じる結露水等を平面部48bに集めて排水することができる。
図15は、本発明の室外機の底部に設置する、斜面を有するドレンパンを示す模式断面図である。
本図に示すドレンパンは、一体化されたものであり、2つの斜面部58a、58bを有し、ドレンパンの最も低い部位となる2つの斜面部58a、58bの接続部に排水口が設けてある。この構成により、室外機の内部で熱交換器に生じる結露水等を当該接続部に集めて排水することができる。
本発明によれば、室外機周囲の4面に面する熱交換器2個を、線対称位置に設置し、それぞれ膨張弁を接続し、分割した熱交換器に対応するファンを備え、独立に制御できるので、空調負荷に応じた省エネルギー性の高い空気調和装置を提供できる。また、室外機外周の4面に面した形状で開口面積が狭い熱交換器であっても、ドレンパンが分割しているため、冷媒接続配管(冷媒配管)をそれぞれ独立したモジュールの状態で半完成状態まで仕上げ、2つの室外機ハーフユニットを結合し、室外機を作製することができるので、製造時の組立作業性が高い。
なお、本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明で分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
1:空気調和装置、1a:室内機、1b:室外機、2、2a、2b:圧縮機、3:室外熱交換器、3a:第一の冷媒経路領域、3b:第二の冷媒経路領域、4:室内熱交換器、5:四方弁、5a:第一のファン、5b:第二のファン、5c:ファン、6a、6b、6c:膨張弁、8a、8b:ドレンパン、9:ベース、21:アキュムレータ、30a、30b:冷媒分配器、201:圧縮機吐出圧センサ、202:圧縮機吸込圧センサ、900:電気箱。

Claims (15)

  1. 室内機と、室外機と、を備え、
    前記室外機は、第一の室外機ハーフユニットと、第二の室外機ハーフユニットと、を含み、
    前記第一の室外機ハーフユニットは、第一の冷媒経路領域と、圧縮機と、第一の冷媒配管と、を有し、
    前記第二の室外機ハーフユニットは、第二の冷媒経路領域と、第二の冷媒配管と、を有し、
    前記第一の冷媒経路領域は第一のファンの送風により強制空冷され、前記第二の冷媒経路領域は第二のファンの送風により強制空冷される構成を有し、
    前記第一の室外機ハーフユニット及び前記第二の室外機ハーフユニットは、重ね合わされた結合面を有し、
    前記第一の室外機ハーフユニット又は前記第二の室外機ハーフユニットは、前記結合面の側から溶接による接続作業をした痕跡を有する、空気調和装置。
  2. 前記痕跡は、前記第一の冷媒配管又は前記第二の冷媒配管の溶接部に存在し、
    前記溶接部の溶加材の残存量は、前記結合面の側よりも前記結合面の反対側の方が多い、請求項1記載の空気調和装置。
  3. 前記痕跡は、前記第一の冷媒配管又は前記第二の冷媒配管の溶接部に存在し、
    前記溶接部に残存する溶加材の厚さの平均値は、前記結合面の側よりも前記結合面の反対側の方が大きい、請求項1記載の空気調和装置。
  4. 前記痕跡は、前記圧縮機と前記第一の冷媒経路領域との間に存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  5. 前記第二の室外機ハーフユニットは、アキュムレータを有し、
    前記痕跡は、前記アキュムレータと前記第二の冷媒経路領域との間に存在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  6. 前記第一の室外機ハーフユニットは、前記第一の冷媒経路領域に接続された第一の冷媒分配器を有し、
    前記第二の室外機ハーフユニットは、前記第二の冷媒経路領域に接続された第二の冷媒分配器を有し、
    前記痕跡は、前記第一の冷媒分配器と前記第一の冷媒経路領域との間、又は、前記第二の冷媒経路領域と前記第二の冷媒経路領域との間に存在する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  7. 前記第一の室外機ハーフユニットは、第一のドレンパンに設置され、
    前記第二の室外機ハーフユニットは、第二のドレンパンに設置されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  8. 前記第一のドレンパンと前記第二のドレンパンとは結合している、請求項7記載の空気調和装置。
  9. 前記第一のファン及び前記第二のファンは、1つのファンモジュールに含まれ、
    前記ファンモジュールは、前記第一の室外機ハーフユニット及び前記第二の室外機ハーフユニットの上部に付設されている、請求項7又は8に記載の空気調和装置。
  10. 前記第一のドレンパン及び前記第二のドレンパンはそれぞれ、ドレンホースを有する、請求項7〜9のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  11. 前記第一のファンは、前記第一の室外機ハーフユニットの上部に付設され、
    前記第二のファンは、前記第二の室外機ハーフユニットの上部に付設されている、請求項7又は8に記載の空気調和装置。
  12. 室内機と、室外機と、を備え、
    前記室外機は、第一の室外機ハーフユニットと、第二の室外機ハーフユニットと、を含み、
    前記第一の室外機ハーフユニットは、第一の冷媒経路領域と、圧縮機と、第一の冷媒配管と、を有し、
    前記第二の室外機ハーフユニットは、第二の冷媒経路領域と、第二の冷媒配管と、を有し、
    前記第一の冷媒経路領域は第一のファンの送風により強制空冷され、前記第二の冷媒経路領域は第二のファンの送風により強制空冷される構成を有し、
    前記第一の室外機ハーフユニット及び前記第二の室外機ハーフユニットは、一体化する際に重ね合わされる結合面を有する、空気調和装置を製造する方法であって、
    前記第一の室外機ハーフユニットと前記第二の室外機ハーフユニットとが分かれた状態で、前記結合面の側から前記第一の冷媒配管又は前記第二の冷媒配管の溶接による接続をする第一の工程と、
    前記第一の室外機ハーフユニットと前記第二の室外機ハーフユニットとの結合をする第二の工程と、
    前記第一の室外機ハーフユニットと前記第二の室外機ハーフユニットとが結合された状態で、前記第一の冷媒経路領域と前記第二の冷媒経路領域との間から、前記第一の室外機ハーフユニットと前記第二の室外機ハーフユニットとをつなぐ接続配管の接続をする第三の工程と、を含む、空気調和装置の製造方法。
  13. 前記第一の室外機ハーフユニットは、前記第一の冷媒経路領域に接続された第一の冷媒分配器を有し、
    前記第二の室外機ハーフユニットは、前記第二の冷媒経路領域に接続された第二の冷媒分配器を有し、
    前記第一の工程は、前記第一の冷媒分配器と前記第一の冷媒経路領域との接続、及び、前記第二の冷媒分配器と前記第二の冷媒経路領域との接続をする工程を含む、請求項12記載の空気調和装置の製造方法。
  14. 前記第二の室外機ハーフユニットは、アキュムレータを有し、
    第一の工程は、前記圧縮機と前記第一の冷媒配管との接続をする工程、及び、前記アキュムレータと前記第二の冷媒配管との接続をする工程を含む、請求項12又は13に記載の空気調和装置の製造方法。
  15. 第三の工程は、前記圧縮機と前記アキュムレータとの接続をする工程を含む、請求項14記載の空気調和装置の製造方法。
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