JP2016175479A - ハイブリッド車両及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速走行時における回生効率を向上でき、既存の車両からの転用が容易であり、安全性能を向上させることができるハイブリッド車両を提供する。【解決手段】ハイブリッド車両は、プロペラシャフト25とモータージェネレーター33の回転軸32とを、該モータージェネレーターの回転軸を入力軸とし、かつ該プロペラシャフトを出力軸とする減速機構30を介して接続し、第2パワステポンプ45を備え、制御装置80は、バッテリー35のSOCが予め設定された設定値より高い場合に、モータージェネレーターとプロペラシャフトとが減速機構を介して接続した第1状態が解除されて、モータージェネレーターと第2パワステポンプとが減速機構を介して接続した第2状態に切り替えるように減速機構を制御するとともにモータージェネレーターをバッテリーの電力を用いて稼動させる。【選択図】図1

Description

本発明はハイブリッド車両及びその制御方法に関し、更に詳しくは、高速走行時における回生効率を向上できるとともに、既存の車両からの転用が容易であるハイブリッド車両及びその制御方法に関する。
近年、燃費向上及び環境対策などの観点から、車両の運転状態に応じて複合的に制御されるエンジン及びモータージェネレーターを有するハイブリッドシステムを備えたハイブリッド車両(以下「HEV」という。)が注目されている。このHEVにおいては、車両の加速時や発進時には、モータージェネレーターによる駆動力のアシストが行われる一方で、慣性走行時等においてはモータージェネレーターによる回生発電が行われる(例えば、特許文献1を参照)。
このような、いわゆるパラレル型のHEVでは、モータージェネレーターは、通常はエンジンの回転動力を変速するトランスミッションのエンジン側から車両の駆動系に接続される。そのため、HEVの高速走行中(例えば、50〜90km/h)に慣性走行状態になった時は、トランスミッションは高速段に変速されているので、モータージェネレーターにおける回生制動トルクが小さくなって発電の高効率点から外れてしまうため、回生発電の効率を向上することが困難であるという問題があった。
また、モータージェネレーターを配置するために既存の車両のパワートレインコンポ−ネントのレイアウトの大幅な変更等が必要となるため、既存の車両をHEV化して転用することが容易ではないという問題もあった。
また、従来のHEVの場合、ハイブリッド車両のディーゼルエンジンによって駆動されるパワステポンプから圧送されたパワステフルードを利用して操舵アシストを行うステアリングユニットを備えていた。また、従来のHEVの場合、例えばフットブレーキが作動した場合等のような制動力の発生要求があった場合においてバッテリーのSOC(State of Charge:充電状態)が予め設定された設定値以下の場合には、モータージェネレーターの稼動によって制動力を発生するとともにモータージェネレーターが発電した電力をバッテリーに充電させる。しかしながら、バッテリーのSOCが設定値より高い場合には、モータージェネレーターが発電した電力をバッテリーに充電することが困難なため、制動力の発生要求があってもモータージェネレーターを稼働させて制動力を発生することが困難になってしまう。したがって、従来のHEVでは、操舵アシストを行いつつモータージェネレーターによる制動力を安定的に発生させることは困難であり、そのため、HEVの安全性能が十分に高いとはいえなかった。
特開2002−238105号公報
本発明の目的は、従来よりも高速走行時における回生効率を向上でき、既存の車両からの転用が容易であり、安全性能を向上させることができるハイブリッド車両及びその制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明のハイブリッド車両は、ディーゼルエンジンに接続されたトランスミッションと車輪を駆動するデファレンシャルとを連結するプロペラシャフトと、前記ディーゼルエンジン及びモータージェネレーターを有するハイブリッドシステムと、前記モータージェネレーターと電気的に接続されたバッテリーと、パワステフルードを利用して操舵アシストを行うステアリングユニットと、前記ディーゼルエンジンによって駆動されて前記ステアリングユニットにパワステフルードを供給する第1パワステポンプと、制御装置とを備えたハイブリッド車両において、前記プロペラシャフトと前記モータージェネレーターの回転軸とを、該モータージェネレーターの回転軸を入力軸とし、かつ該プロペラシャフトを出力軸とする減速機構を介して接続し、第2パワステポンプをさらに備え、前記減速機構は、前記モータージェネレーターと前記プロペラシャフトとが前記減速機構を介して接続した第1状態と、前記モータージェネレーターと前記第2パワステポンプとが前記減速機構を介して接続した第2状態とを切替えるように構成され、前記制御装置は、前記バッテリーのSOCが予め設定された設定値より高い場合に、前記第1状態が解除されて前記第2状態に切り替えるように前記減速機構を制御するとともに前記モータージェネレーターを前記バッテリーの電力を用いて稼動させ、前記第2パワステポンプは、前記第2状態で前記モータージェネレーターの稼動によって駆動されて、前記ステアリングユニットにパワステフルードを供給することを特徴とするものである。
本発明のハイブリッド車両によれば、プロペラシャフトとモータージェネレーターの回転軸とを減速機構を介して接続するようにしたので、高速走行中の慣性走行時において、モータージェネレーターの回生制動トルクを大きくして、回生効率を向上することができる。また、既存の車両のプロペラシャフトに減速機構を新たに取り付けるだけで高速走行時における回生効率を向上できるので、既存の車両からの転用を従来よりも容易に行うことができる。
また、バッテリーのSOCが設定値より高い場合には、第2状態に切り替えるように減速機構を制御するとともにバッテリーの電力によってモータージェネレーターを稼働させることでバッテリーのSOCを低下させて、SOCを設定値以下にすることができ、バッテリーを、モータージェネレーターにより発電される電力を充電できる状態にすることができる。それにより、モータージェネレーターによる制動力を安定的に発生させることができる。また、モータージェネレーターが稼動することで第2パワステポンプを駆動させて、パワステフルードをステアリングユニットへ供給して操舵アシストを行うことができる。このように本発明のハイブリッド車両によれば、操舵アシストを行いつつ制動力を安定的に発生させることができるので、ハイブリッド車両の安全性能を向上させることができる。
上記の目的を達成するための本発明のハイブリッド車両の制御方法は、ディーゼルエンジンに接続されたトランスミッションと車輪を駆動するデファレンシャルとを連結するプロペラシャフトと、前記ディーゼルエンジン及びモータージェネレーターを有するハイブリッドシステムと、前記モータージェネレーターと電気的に接続されたバッテリーと、パワステフルードを利用して操舵アシストを行うステアリングユニットと、前記ディーゼルエンジンによって駆動されて前記ステアリングユニットにパワステフルードを供給する第1パワステポンプとを備えたハイブリッド車両の制御方法において、前記プロペラシャフトと前記モータージェネレーターの回転軸とを、該モータージェネレーターの回転軸を入力軸とし、かつ該プロペラシャフトを出力軸とする減速機構を介して接続し、第2パワステポンプをさらに備え、前記減速機構は、前記モータージェネレーターと前記プロペラシャフトとが前記減速機構を介して接続した第1状態と、前記モータージェネレーターと前記第2パワステポンプとが前記減速機構を介して接続した第2状態とを切替えるように構成され、前記第2パワステポンプは、前記第2状態で前記モータージェネレーターの稼動
によって駆動されて、前記ステアリングユニットにパワステフルードを供給し、前記バッテリーのSOCが予め設定された設定値より高い場合に、前記第1状態が解除されて前記第2状態に切り替えるように前記減速機構を制御するとともに前記モータージェネレーターを前記バッテリーの電力を用いて稼動させるステップを含むことを特徴とするものである。
本発明のハイブリッド車両の制御方法によれば、プロペラシャフトとモータージェネレーターの回転軸とを減速機構を介して接続するようにしたので、高速走行中の慣性走行時において、モータージェネレーターの回生制動トルクを大きくして、回生効率を向上することができる。また、既存の車両のプロペラシャフトに減速機構を新たに取り付けるだけで高速走行時における回生効率を向上できるので、既存の車両からの転用を従来よりも容易に行うことができる。
また、バッテリーのSOCが設定値より高い場合には、第2状態に切り替えるように減速機構を制御するとともにバッテリーの電力によってモータージェネレーターを稼働させることでバッテリーのSOCを低下させて、SOCを設定値以下にすることができ、バッテリーを、モータージェネレーターにより発電される電力を充電できる状態にすることができる。それにより、モータージェネレーターによる制動力を安定的に発生させることができる。また、モータージェネレーターが稼動することで第2パワステポンプを駆動させてステアリングユニットへパワステフルードを供給して操舵アシストを行うことができる。それにより、操舵アシストを行いつつ制動力を安定的に発生させることができるので、ハイブリッド車両の安全性能を向上させることができる。
本発明に係るハイブリッド車両及びその制御方法によれば、従来よりも高速走行時における回生効率を向上でき、既存の車両からの転用が容易であり、安全性能を向上させることができる。
本発明の実施形態からなるハイブリッド車両の構成図である。 ハイブリッド車両の減速機構近傍を拡大した模式図である。 制御装置が実行するバッテリー電力強制消費処理のフローチャートの一例である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態からなるハイブリッド車両を示す。このハイブリッド車両(以下「HEV」という。)は、バスやトラックなどの大型車両であり、車両の運転状態に応じて複合的に制御されるディーゼルエンジン10及びモータージェネレーター33を有するハイブリッドシステムを備えている。
ディーゼルエンジン10においては、エンジン本体11に形成された複数(この例では6個)の気筒12内における燃料の燃焼により発生した熱エネルギーにより、クランクシャフト13が回転駆動される。このクランクシャフト13の回転動力は、流体継手14及び湿式多板クラッチ15を通じてトランスミッション20に伝達される。なお、流体継手14及び湿式多板クラッチ15の代わりに、乾式クラッチを用いる場合もある。
トランスミッション20には、HEVの運転状態と予め設定されたマップデータとに基づいて決定された目標変速段へ自動的に変速するAMTが用いられている。このトランスミッション20は、入力された回転動力を複数段に変速可能な主変速機構21と、その主
変速機構21から伝達された回転動力を低速段と高速段の2段に変速可能な副変速機構22とから構成されている。
トランスミッション20で変速された回転動力は、アウトプットシャフト23に連結するプロペラシャフト25を通じてデファレンシャル26に伝達され、ダブルタイヤからなる一対の駆動輪27にそれぞれ駆動力として分配される。
モータージェネレーター33は、インバーター34を通じてバッテリー35に電気的に接続されている。
これらのディーゼルエンジン10及びモータージェネレーター33は、制御装置80により制御される。具体的には、HEVの発進時や加速時には、モータージェネレーター33により駆動力の少なくとも一部をアシストする一方で、慣性走行時や制動時においては、モータージェネレーター33による回生発電を行って、余剰の運動エネルギーを電力に変換してバッテリー35に充電する。
具体的には制御装置80は、例えばフットブレーキが作動した場合等のような制動力の発生要求があった場合においてバッテリー35のSOCが予め設定された設定値以下の場合に、モータージェネレーター33を減速機構30によって駆動する。それにより、モータージェネレーター33は制動力を発生する。また、制御装置80は、このときモータージェネレーター33が発電した電力をバッテリー35に充電させる。
また、制御装置80は、HEVの走行中において、ユーザがオートクルーズ作動スイッチをONにした場合に、オートクルーズを実行する。このオートクルーズにおいて制御装置80は、ディーゼルエンジン10を所定の高効率域で運転させる高効率運転制御と、ディーゼルエンジン10への燃料供給を停止させることでディーゼルエンジン10の運転を停止させるアイドリングストップ制御とを交互に実行することで、HEVの速度がアクセル操作無しで所定範囲内に収まるように制御する。
このようなHEVにおいて、プロペラシャフト25とモータージェネレーター33の回転軸32とは、減速機構30を介して接続されている。この減速機構30は、モータージェネレーター33の回転軸32を入力軸とし、かつプロペラシャフト25を出力軸としている。つまり、減速機構30においては、モータージェネレーター33の回転数Nmに対するプロペラシャフト25の回転数Npの割合である減速比(Nm/Np)が1.0より大となる。なお、この減速比は、固定又は可変のいずれに設定されていてもよい。
続いてHEVのパワースアリングシステムについて説明する。パワーステアリングシステムは、HEVの操舵をアシストするシステムである。具体的にはパワーステアリングシステムは、第1パワステポンプ40、第2パワステポンプ45、ダブルチェックバルブ49、パワステフルード44、48、51が流通する各種油圧回路(第1油圧回路43、第2油圧回路47及び主油圧回路50)、アキュムレーター52及びステアリングユニット53を備えている。
第1油圧回路43は、第1パワステポンプ40とダブルチェックバルブ49とを連通している。第2油圧回路47は、第2パワステポンプ45とダブルチェックバルブ49とを連通している。なお、第1油圧回路43の第1パワステポンプ40よりも上流側の端部及び第2油圧回路47の第2パワステポンプ45よりも上流側の端部は、パワステフルード44、48を貯留するリザーバタンク(図示しない)に接続している。主油圧回路50は、ダブルチェックバルブ49とステアリングユニット53とを連通している。また、主油圧回路50の通路途中は分岐して、アキュムレーター52に接続している。
第1パワステポンプ40は、ディーゼルエンジン10に接続されており、ディーゼルエンジン10によって駆動されてパワステフルード44を圧送する。具体的には第1パワステポンプ40の駆動軸41は、Vベルト42又はギアを介してディーゼルエンジン10のクランクシャフト13に接続されている。クランクシャフト13の回転動力はVベルト42又はギアを介して駆動軸41に伝達されて駆動軸41を回転させる。このようにして第1パワステポンプ40はディーゼルエンジン10によって駆動される。
図2(a)及び図2(b)はHEVの減速機構30近傍を拡大した模式図である。第2パワステポンプ45の駆動軸46は、減速機構30の複数のギア112のうちの一部のギア110に接続されている。
ここで、本実施形態に係る減速機構30の複数のギア112は、図2(a)に示すように、モータージェネレーター33とプロペラシャフト25とが減速機構30を介して接続した第1状態と、図2(b)に示すように、モータージェネレーター33と第2パワステポンプ45とが減速機構30を介して接続した第2状態と、を切り替えることができるように構成されている。
それにより、制御装置80が、第1状態となるように減速機構30を制御した場合、プロペラシャフト25の動力115はモータージェネレーター33に伝達される。また、この第1状態の場合において、制御装置80がモータージェネレーター33をバッテリー35によって駆動させた場合、モータージェネレーター33の動力115はプロペラシャフト25に伝達される。一方、制御装置80が、第1状態が解除されて第2状態に切り替えるように減速機構30を制御した場合において、制御装置80がモータージェネレーター33をバッテリー35によって駆動させた場合、モータージェネレーター33の動力115は減速機構30を介して第2パワステポンプ45に伝達される。それにより、第2パワステポンプ45は駆動されて、パワステフルード48を圧送する。
なお、本実施形態において、減速機構30の複数のギア112のうち、第2パワステポンプ45の駆動軸46が接続しているギア110は、HEVの走行中にディーゼルエンジン10を停止させた場合であっても、回転しているプロペラシャフト25の動力115を受けて回転可能なギアでもある。すなわち、このギア110は、HEVの走行中にディーゼルエンジン10を停止させた場合であっても第2パワステポンプ45にプロペラシャフト25の動力115を伝達する動力伝達経路である。
具体的にはオートクルーズモードの実行中にディーゼルエンジン10を停止させた場合であっても、駆動輪27が回転している間、デファレンシャル26を介して駆動輪27に接続したプロペラシャフト25は回転している。そして、減速機構30の複数のギア112のうち、少なくとも一部のギア110は、このプロペラシャフト25の動力115(具体的には回転動力)が伝達されることで回転できるように、他のギアを介してプロペラシャフト25に接続されている。そのため、第2パワステポンプ45は、HEVの走行中にディーゼルエンジン10を停止させた場合であっても、回転しているギア110(すなわち動力伝達経路)によって駆動されてパワステフルード48を圧送することができる。
また第2パワステポンプ45のパワステフルード48の設定吐出圧は、第1パワステポンプ40のパワステフルード44の設定吐出圧よりも小さくなるように設定されている。具体的には第2パワステポンプ45にはリリーフ弁が設けられており、このリリーフ弁を調整することで、第2パワステポンプ45の設定吐出圧は第1パワステポンプ40の設定吐出圧よりも小さい値に調整されている。
図1に示すように、ダブルチェックバルブ49は、第1パワステポンプ40及び第2パワステポンプ45からステアリングユニット53へのパワステフルード44、48の流動は許容し、第1パワステポンプ40から第2パワステポンプ45へのパワステフルード44の流動及び第2パワステポンプ45から第1パワステポンプ40へのパワステフルード48の流動は抑制するバルブである。さらに、ダブルチェックバルブ49は、第1パワステポンプ40及び第2パワステポンプ45から供給されたパワステフルード44、48のうち圧力の高い方を、主油圧回路50を介して優先的にステアリングユニット53へ導出するバルブでもある。
アキュムレーター52は、ダブルチェックバルブ49を経由したパワステフルード51(=44、48)、すなわち第1パワステポンプ40及び第2パワステポンプ45から供給されたパワステフルード51を蓄積するとともに、蓄積されたパワステフルード51を主油圧回路50を介してステアリングユニット53に供給する。なお、アキュムレーター52の構成はこれに限定されるものではなく、例えばアキュムレーター52は、第1パワステポンプ40及び第2パワステポンプ45のいずれか一方のみから供給されたパワステフルード51(=44又は48)を蓄積するように構成されていてもよい。
ステアリングユニット53は、供給されたパワステフルード51を利用してステアリング54の操舵をアシストする装置である。このような機能を有するものであればステアリングユニット53の具体的構成は特に限定されるものではなく、周知のステアリングユニットを適用することができる。本実施形態においてはステアリングユニット53の一例として油圧式のパワーシリンダを備えたステアリングユニットを用いる。
バッテリー35のSOCが設定値以下で充電可能な場合におけるHEV及びHEVのパワーステアリングシステムの動作は以下のとおりである。バッテリー35のSOCが設定値以下の場合において制動力の発生要求があった場合、制御装置80は、モータージェネレーター33とプロペラシャフト25とが減速機構30を介して接続した第1状態となるように減速機構30を制御する。それにより、モータージェネレーター33は制動力を発生するとともにモータージェネレーター33が発電した電力はバッテリー35に充電される。
また、HEVの走行中においてディーゼルエンジン10が運転している場合、第1パワステポンプ40はディーゼルエンジン10によって駆動されることでパワステフルード44を圧送している。また、第2パワステポンプ45も、HEVの走行中、プロペラシャフト25に接続することで回転している減速機構30のギア110によって駆動されることで、パワステフルード48を圧送している。
この場合、前述したように、第2パワステポンプ45の設定吐出圧は第1パワステポンプ40の設定吐出圧よりも小さく設定されており且つダブルチェックバルブ49は第1パワステポンプ40及び第2パワステポンプ45から供給されたパワステフルード44、48のうち圧力の高い方を優先的にステアリングユニット53へ導出することから、ステアリングユニット53には、第2パワステポンプ45が圧送したパワステフルード48は供給されず、第1パワステポンプ40が圧送したパワステフルード44とアキュムレーター52に蓄積されたパワステフルード51とが合流したパワステフルード44、51が供給される。
オートクルーズモードでのHEVの走行中において、慣性走行時や制動時においてディーゼルエンジン10を停止させた場合、第1パワステポンプ40によるパワステフルード44の圧送は停止する。一方、HEVの走行中にディーゼルエンジン10が停止しても、駆動輪27が回転することでプロペラシャフト25は回転し続けているため、プロペラシ
ャフト25に接続した減速機構30のギア110は回転している。そのため、この回転している減速機構30のギア110によって駆動される第2パワステポンプ45は、HEVの走行中にディーゼルエンジン10が停止した場合であっても、パワステフルード48を圧送することができる。その結果、ステアリングユニット53には、第2パワステポンプ45が圧送したパワステフルード48とアキュムレーター52に蓄積されたパワステフルード51とが合流したパワステフルード48、51が供給される。バッテリー35のSOCが設定値以下の場合におけるHEV及びパワーステアリングシステムの動作は以上のとおりである。
一方、バッテリー35のSOCが設定値より高くて充電ができない場合においては、制御装置80は、以下に説明するバッテリー電力強制消費処理を実行する。図3はバッテリー電力強制消費処理のフローチャートの一例である。制御装置80のCPUはこのフローチャートを所定周期で繰り返し実行する。
ステップS10において制御装置80は、バッテリー35のSOCを取得するとともに、取得したSOCが予め記憶部に設定されている設定値より高いか否かを判定する。ステップS10においてバッテリー35のSOCが設定値より高いと判定された場合(Yes)、制御装置80は、第1状態を解除して第2状態(すなわち、モータージェネレーター33と第2パワステポンプ45とが減速機構30を介して接続した状態)に切り替えるように減速機構30を制御するとともに、モータージェネレーター33をバッテリー35の電力を用いて稼動させる(ステップS20)。
このステップS20においてモータージェネレーター33がバッテリー35の電力を用いて稼動することで、バッテリー35の電力は強制的に消費される。それにより、バッテリー35のSOCが低下して、バッテリー35を、モータージェネレーター33により発電される電力を充電できる状態にすることができる。また、モータージェネレーター33が稼動することで、モータージェネレーター33に減速機構30を介して接続した第2パワステポンプ45は駆動されて、パワステフルードをステアリングユニット53へ供給する。なお、このステップS20が前述したバッテリー電力強制消費処理に相当する。ステップS20の後に制御装置80はフローチャートの実行を終了する。
ステップS10でNoと判定された場合、すなわち、バッテリー35のSOCが設定値以下の場合、制御装置80は、第2状態が解除されて第1状態に切り替えるように減速機構30を制御するとともに、バッテリー35の電力によるモータージェネレーター33の稼動を停止させる(ステップS30)。次いで制御装置80はフローチャートの実行を終了する。
以上説明したHEVによれば、プロペラシャフト25とモータージェネレーター33の回転軸32とを減速機構30を介して接続するようにしたので、トランスミッション20のギア段にかかわらず、モータージェネレーター33の回生制動トルクを減速機構30により大きくすることができるため、回生効率を向上することができる。また、この構成は、既存の車両のプロペラシャフト25に減速機構30を新たに取り付けるだけで実現できるため、パワートレインコンポーネントのレイアウトの変更が非常に小さくて済むため、既存の車両からの転用を従来よりも容易に行うことができる。
また、このHEVによれば、バッテリー35のSOCが設定値より高くなることでモータージェネレーター33が制動力を発生しない場合には(ステップS10でYesの場合には)、ステップS20において、第2状態に切り替えるように減速機構30を制御するとともに、バッテリー35の電力によってモータージェネレーター33を稼働させることでバッテリー35のSOCを低下させて、SOCを設定値以下にすることができ、バッテ
リー35を、モータージェネレーター33により発電される電力を充電できる状態にすることができる。それにより、モータージェネレーター33による制動力を安定的に発生することができる。また、この場合、モータージェネレーター33が稼動することで、第2パワステポンプ45を駆動させてパワステフルード48をステアリングユニット53へ供給して操舵アシストを行うことができる。このようにHEVによれば、操舵アシストを行いつつ制動力を安定的に発生させることができることから、HEVの安全性能を向上させることができる。
また、このHEVによれば、走行中にディーゼルエンジン10を停止させた場合であっても、回転している減速機構30のギア110(動力伝達経路)によって駆動された第2パワステポンプ45から圧送されたパワステフルード48をステアリングユニット53へ供給して、操舵アシストすることができる。それにより、走行中に操舵アシストを停止することなくディーゼルエンジン10を停止させて燃費を向上させることができる。
また、このようにHEVの走行中に操舵アシストを停止させることなくディーゼルエンジン10を停止させることができるため、例えば走行中に操舵アシストを行うためにディーゼルエンジン10を低速・低負荷運転させる場合に比較して、排気中のPM(粒子状物質)が、DPD(Diesel Particulate Diffuser;ディーゼルパティキュレートディフューザ)、DPF(Diesel Particulate Filter;ディーゼルパティキュレートフィルタ)等の排気浄化装置に堆積することを効果的に抑制することができる。それにより、排気浄化装置の再生に必要な燃料消費量を抑制することができる。この点においても、このHEVによれば、燃費を効果的に向上させることができる。
また、このHEVはアキュムレーター52を備えていることから、第1パワステポンプ40のパワステフルード44がステアリングユニット53に供給される状態と、第2パワステポンプ45のパワステフルード48がステアリングユニット53に供給される状態とが切り替わるときにおいて、ステアリングユニット53に供給されるパワステフルード44、48、51の圧力が大きく変動することを抑制することができる。それにより、操舵アシストを効果的に行うことができる。
また、このHEVはダブルチェックバルブ49を備えていることから、第1パワステポンプ40から第2パワステポンプ45へのパワステフルード44の流動を抑制することができるとともに、第2パワステポンプ45から第1パワステポンプ40へのパワステフルード48の流動も抑制することができる。
また、ダブルチェックバルブ49が第1パワステポンプ40及び第2パワステポンプ45から供給されたパワステフルード44、48のうち圧力の高い方を優先的にステアリングユニット53へ導出するように構成されており、且つ第2パワステポンプ45の設定吐出圧が第1パワステポンプ40の設定吐出圧よりも低く設定されていることから、第1パワステポンプ40がステアリングユニット53にパワステフルード44を供給している間は、第2パワステポンプ45からステアリングユニット53へのパワステフルード48の供給を停止させることができ、第1パワステポンプ40からステアリングユニット53へのパワステフルード44の供給が停止した場合に、第2パワステポンプ45からステアリングユニット53へのパワステフルード48の供給を開始することができる。
(HEVの制御方法)
なお、本実施形態に係るHEVの制御方法は、前述した制御装置80によって実行される。具体的には本実施形態に係る制御方法は、バッテリー35のSOCが設定値より高い場合に、第1状態が解除されて第2状態に切り替えるように減速機構30を制御するとともにモータージェネレーター33をバッテリー35の電力を用いて稼動させるステップS
20を含むことを特徴としている。この制御方法によれば、前述したHEVの作用効果と同様の効果、すなわち、高速走行時における回生効率を向上でき、既存の車両からの転用が容易であり、HEVの安全性能を向上させることができるという効果を奏することができる。
10 ディーゼルエンジン
20 トランスミッション
25 プロペラシャフト
26 デファレンシャル
27 駆動輪
30 減速機構
32 回転軸
33 モータージェネレーター
40 第1パワステポンプ
44、48、51 パワステフルード
45 第2パワステポンプ
49 ダブルチェックバルブ
52 アキュムレーター
53 ステアリングユニット
110 ギア(動力伝達経路)

Claims (2)

  1. ディーゼルエンジンに接続されたトランスミッションと車輪を駆動するデファレンシャルとを連結するプロペラシャフトと、前記ディーゼルエンジン及びモータージェネレーターを有するハイブリッドシステムと、前記モータージェネレーターと電気的に接続されたバッテリーと、パワステフルードを利用して操舵アシストを行うステアリングユニットと、前記ディーゼルエンジンによって駆動されて前記ステアリングユニットにパワステフルードを供給する第1パワステポンプと、制御装置とを備えたハイブリッド車両において、
    前記プロペラシャフトと前記モータージェネレーターの回転軸とを、該モータージェネレーターの回転軸を入力軸とし、かつ該プロペラシャフトを出力軸とする減速機構を介して接続し、
    第2パワステポンプをさらに備え、
    前記減速機構は、前記モータージェネレーターと前記プロペラシャフトとが前記減速機構を介して接続した第1状態と、前記モータージェネレーターと前記第2パワステポンプとが前記減速機構を介して接続した第2状態とを切替えるように構成され、
    前記制御装置は、前記バッテリーのSOCが予め設定された設定値より高い場合に、前記第1状態が解除されて前記第2状態に切り替えるように前記減速機構を制御するとともに前記モータージェネレーターを前記バッテリーの電力を用いて稼動させ、
    前記第2パワステポンプは、前記第2状態で前記モータージェネレーターの稼動によって駆動されて、前記ステアリングユニットにパワステフルードを供給することを特徴とするハイブリッド車両。
  2. ディーゼルエンジンに接続されたトランスミッションと車輪を駆動するデファレンシャルとを連結するプロペラシャフトと、前記ディーゼルエンジン及びモータージェネレーターを有するハイブリッドシステムと、前記モータージェネレーターと電気的に接続されたバッテリーと、パワステフルードを利用して操舵アシストを行うステアリングユニットと、前記ディーゼルエンジンによって駆動されて前記ステアリングユニットにパワステフルードを供給する第1パワステポンプとを備えたハイブリッド車両の制御方法において、
    前記プロペラシャフトと前記モータージェネレーターの回転軸とを、該モータージェネレーターの回転軸を入力軸とし、かつ該プロペラシャフトを出力軸とする減速機構を介して接続し、
    第2パワステポンプをさらに備え、
    前記減速機構は、前記モータージェネレーターと前記プロペラシャフトとが前記減速機構を介して接続した第1状態と、前記モータージェネレーターと前記第2パワステポンプとが前記減速機構を介して接続した第2状態とを切替えるように構成され、
    前記第2パワステポンプは、前記第2状態で前記モータージェネレーターの稼動によって駆動されて、前記ステアリングユニットにパワステフルードを供給し、
    前記バッテリーのSOCが予め設定された設定値より高い場合に、前記第1状態が解除されて前記第2状態に切り替えるように前記減速機構を制御するとともに前記モータージェネレーターを前記バッテリーの電力を用いて稼動させるステップを含むことを特徴とするハイブリッド車両の制御方法。
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