JP2016175025A - 殺菌モジュール用セル及び殺菌モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】セル内の紫外線照射分布をより均一化することの可能な殺菌モジュール用セルを提供する。【解決手段】2つの内端面E1、E2とこの2つの内端面E1、E2間に位置する筒状の内側面S1とで囲まれた中空部5を有する筐体10を備え、筐体10は、中空部5内に照射される紫外線を中空部5内に向けて反射する拡散反射性層mを有し、筐体10には、一方の内端面の中央に紫外線光源を取り付けるための取付部20を設ける。2つの内端面間E1、E2の距離を端面間距離Bとし、2つの内端面E1、E2のうちの一方の面積を、内端面の面積と同一面積を有する円に換算したときの直径を端面直径Aとしたとき、端面直径Aと端面間距離Bとの比であるB/Aが0.8≦B/A≦5.8を満足するように構成する。【選択図】 図1
Description
本発明は、殺菌モジュール用セル及び殺菌モジュールに関する。
近年、大気中或いは水等の液体に含まれる病原性や有害性を有する糸状菌、細菌、ウイルス等の微生物を殺菌するために紫外線照射を行う方法が広く用いられるようになってきている。紫外線の中でも特にUVCと呼ばれる波長帯域(280nm以下)での照射ではウイルス等のDNA複製機能は破壊され、ウイルス等を死滅する効果が非常に高いと言われている。
254nmの紫外線を効率良く放射する低圧水銀灯は、上述の理由により殺菌用光源として広く使用され、製品化されている。
また光源の出力を効率良く利用するため、殺菌用のセル内に低圧水銀灯を光源として設置し、セル内を高反射材料で被覆するという方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また光源の出力を効率良く利用するため、殺菌用のセル内に低圧水銀灯を光源として設置し、セル内を高反射材料で被覆するという方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら低圧水銀灯は光源としての寿命が短く、交換の頻度が高くメンテナンスに手間がかかるといった課題がある。また電源等を含めたセル全体のユニットのサイズは大きくなり、コンパクト化が困難である。
このため、低圧水銀灯に代わる光源として紫外線LEDを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
LEDは高寿命であり、サイズ等も小さく軽量であるためコンパクト化が容易である。
そのため、従来は、特許文献1又は2に記載されている様に、セル内の被覆材料の最適化や、紫外光源の最適化により流体殺菌モジュールとしての性能向上が検討されてきた。
このため、低圧水銀灯に代わる光源として紫外線LEDを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
LEDは高寿命であり、サイズ等も小さく軽量であるためコンパクト化が容易である。
そのため、従来は、特許文献1又は2に記載されている様に、セル内の被覆材料の最適化や、紫外光源の最適化により流体殺菌モジュールとしての性能向上が検討されてきた。
しかしながら、セル内の被覆材料の最適化や、紫外光源の最適化だけでは被照射体(流体)の殺菌が十分になされないことがあった。これはセル内の紫外線照射分布に偏りが生じてしまっていることに起因していると考えられる。
本発明は、従来の問題点に着目してなされたものであり、セル内の紫外線照射分布を均一化し、紫外線による被照射体の殺菌をより十分になすことが可能な殺菌モジュール用セル及び殺菌モジュールを提供することを目的としている。
本発明は、従来の問題点に着目してなされたものであり、セル内の紫外線照射分布を均一化し、紫外線による被照射体の殺菌をより十分になすことが可能な殺菌モジュール用セル及び殺菌モジュールを提供することを目的としている。
本発明の一態様による殺菌モジュール用セルは、2つの内端面と当該2つの内端面間に位置する筒状の内側面とで囲まれた中空部を有する筐体を備え、前記筐体は、前記中空部内に照射された紫外線を当該中空部内に向けて反射する拡散反射性層を有し、前記筐体には、一方の内端面の中央に配置されるように紫外線光源を取り付けるための取付部が形成されており、前記2つの内端面間の距離を端面間距離Bとし、前記2つの内端面のうちの一方の面積を、当該内端面の面積と同一面積を有する円に換算したときの直径を端面直径Aとしたとき、前記端面直径Aと前記端面間距離Bとの比であるB/Aは0.8≦B/A≦5.8を満足することを特徴とする。
本発明の他の態様による殺菌モジュールは、上記態様の殺菌モジュール用セルと紫外線照射装置と、を有することを特徴としている。
本発明の他の態様による殺菌モジュールは、上記態様の殺菌モジュール用セルと紫外線照射装置と、を有することを特徴としている。
本発明の殺菌モジュール用セルによれば、筐体内の紫外線照射分布をより均一化することができる。
また、本発明の殺菌モジュールによれば、筐体内の紫外線照射分布がより均一化されるため、より殺菌された被照射体を提供することができる。
また、本発明の殺菌モジュールによれば、筐体内の紫外線照射分布がより均一化されるため、より殺菌された被照射体を提供することができる。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の具体的な構成について記載されている。しかしながら、このような特定の具体的な構成に限定されることなく他の実施態様が実施できることは明らかであろう。また、以下の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、実施形態で説明されている特徴的な構成の組み合わせの全てを含むものである。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
本発明者は、鋭意検討した結果、以下の構成とすることによって、セル内の紫外線照射分布をより均一化することができ、紫外線による被照射体の殺菌をより十分になすことが可能な殺菌モジュール用セルを実現できることを見出した。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
本発明者は、鋭意検討した結果、以下の構成とすることによって、セル内の紫外線照射分布をより均一化することができ、紫外線による被照射体の殺菌をより十分になすことが可能な殺菌モジュール用セルを実現できることを見出した。
<殺菌モジュール用セル>
本発明の一実施形態における殺菌モジュール用セルは、2つの内端面とこの2つの内端面間に位置する筒状の内側面とで囲まれた中空部を有する筐体を備え、この筐体は、中空部内に照射された紫外線を中空部内に向けて反射する拡散反射性層を有し、さらに筐体には、一方の内端面の中央に配置されるように紫外線光源を取り付けるための取付部が形成されている。そして、2つの内端面間の距離を端面間距離Bとし、2つの内端面のうちの一方の面積を、この内端面の面積と同一面積を有する円に換算したときの直径を端面直径Aとしたとき、端面直径Aと端面間距離Bとの比であるB/Aは0.8≦B/A≦5.8を満足している。
本発明の一実施形態における殺菌モジュール用セルは、2つの内端面とこの2つの内端面間に位置する筒状の内側面とで囲まれた中空部を有する筐体を備え、この筐体は、中空部内に照射された紫外線を中空部内に向けて反射する拡散反射性層を有し、さらに筐体には、一方の内端面の中央に配置されるように紫外線光源を取り付けるための取付部が形成されている。そして、2つの内端面間の距離を端面間距離Bとし、2つの内端面のうちの一方の面積を、この内端面の面積と同一面積を有する円に換算したときの直径を端面直径Aとしたとき、端面直径Aと端面間距離Bとの比であるB/Aは0.8≦B/A≦5.8を満足している。
紫外線光源を、中空部の一方の内端面の中央に取り付け、中空部内に照射される紫外線を拡散反射性層により中空部内に向けて反射させるようにし、さらに、2つの内端面間の距離である端面間距離Bと、2つの内端面のうちの一方の面積をこの内端面の面積と同一面積を有する円に換算したときの直径である端面直径Aとの比であるB/Aが、0.8≦B/A≦5.8を満足し、或いは、1.1≦B/A≦3.1を満足するようにすることによって、紫外線光源から発せられる紫外線の、中空部内での分布が均一化し、且つ照射強度も良好となり、紫外線による被照射体の殺菌を十分になすことが可能となる。
拡散反射性層は、中空部の筒状の内側面に形成されていてもよく、紫外線透過性の筐体である場合には、拡散反射性層は、中空部の筒状の内側面の外側に位置する筐体の外面に形成されていてもよい。
中空部の2つの内端面の少なくともいずれか一方、又は、紫外線透過性の筐体である場合には、内端面の外側に位置する筐体の外面に拡散反射性層を設けることによって、内端面又は筐体の外面での反射により中空部内での紫外線強度は増し、更なる被照射体の殺菌をなすことが可能となる。
中空部の2つの内端面の少なくともいずれか一方、又は、紫外線透過性の筐体である場合には、内端面の外側に位置する筐体の外面に拡散反射性層を設けることによって、内端面又は筐体の外面での反射により中空部内での紫外線強度は増し、更なる被照射体の殺菌をなすことが可能となる。
また、本実施形態の殺菌モジュール用セルは、中空部に被照射体を流入するための流入口及び被照射体を排出するための流出口が、筐体に形成されていてもよい。被照射体の流入口と流出口とを有するいわゆるフローセルの場合、被照射体は流入口から流出口に向けて連続的に移動する。この時、従来の様に紫外線の分布に偏りがある場合、一部の被照射体は十分な紫外線照射を受けず、十分な殺菌がなされないまま流出口から排出されてしまう。本実施形態の殺菌モジュール用セルによれば、取付部に設置される紫外線光源から発せられる紫外線の中空部内での分布が均一化し、紫外線による被照射体の殺菌を十分になすことが可能となるため、被照射体が連続的に移動する場合であっても十分な紫外線照射を受け、十分に殺菌された被照射体が排出される。
<殺菌モジュール>
本発明の一実施形態における殺菌モジュールは、本発明の一実施形態の殺菌モジュール用セルと、殺菌モジュール用セルに設置される紫外線光源とを有する。
本実施形態の殺菌モジュールは、紫外線の中空部内での分布をより均一化させることのできる殺菌モジュール用セルを有するため、紫外線光源から発せられる紫外線の中空部内での分布が均一化し、紫外線による被照射体の殺菌が十分になされる。
以下、本発明の一実施形態の殺菌モジュール用セル及び殺菌モジュールの各構成要件について説明する。なお、各構成要件の説明に記載された技術事項は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で単独または組み合わせて適用することが可能である。
本発明の一実施形態における殺菌モジュールは、本発明の一実施形態の殺菌モジュール用セルと、殺菌モジュール用セルに設置される紫外線光源とを有する。
本実施形態の殺菌モジュールは、紫外線の中空部内での分布をより均一化させることのできる殺菌モジュール用セルを有するため、紫外線光源から発せられる紫外線の中空部内での分布が均一化し、紫外線による被照射体の殺菌が十分になされる。
以下、本発明の一実施形態の殺菌モジュール用セル及び殺菌モジュールの各構成要件について説明する。なお、各構成要件の説明に記載された技術事項は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で単独または組み合わせて適用することが可能である。
<殺菌モジュール用セル>
図1は、本発明の一実施形態における殺菌モジュール用セル100の一例を示す模式図であって、図1(a)は斜視図、図1(b)は縦断面図、図1(c)は平面図である。
図1に示すように、殺菌モジュール用セル100は中空部5を有する筐体10を備え、筐体10には、中空部5内に向けて紫外線を照射する紫外線照射装置を取り付けるための取付部20が形成されている。
図1は、本発明の一実施形態における殺菌モジュール用セル100の一例を示す模式図であって、図1(a)は斜視図、図1(b)は縦断面図、図1(c)は平面図である。
図1に示すように、殺菌モジュール用セル100は中空部5を有する筐体10を備え、筐体10には、中空部5内に向けて紫外線を照射する紫外線照射装置を取り付けるための取付部20が形成されている。
<筐体>
本発明の一実施形態における殺菌モジュール用セル100の筐体10は、中空部5に被照射体を導入可能に形成され、例えば、中空の円柱状に形成される。すなわち、図1に示すように、筐体10の端面となる円盤状の2つの端面部10a、10bと、これら端面部10a、10b間に配置される、円筒状の側面部10cとを有する。端面部10a、10bの内端面E1、E2と、側面部10cの内側面S1とで囲まれた空間が、中空部5となる。また、2つの端面部10a、10bのうちの一方の端面部、例えば10aには、端面部10aを貫通する取付部20が形成されている。
本発明の一実施形態における殺菌モジュール用セル100の筐体10は、中空部5に被照射体を導入可能に形成され、例えば、中空の円柱状に形成される。すなわち、図1に示すように、筐体10の端面となる円盤状の2つの端面部10a、10bと、これら端面部10a、10b間に配置される、円筒状の側面部10cとを有する。端面部10a、10bの内端面E1、E2と、側面部10cの内側面S1とで囲まれた空間が、中空部5となる。また、2つの端面部10a、10bのうちの一方の端面部、例えば10aには、端面部10aを貫通する取付部20が形成されている。
なお、図1では、殺菌モジュール用セル100として、中空の円柱状の筐体10を用いた場合について説明したがこれに限るものではなく、中空の多角形状であってもよい。
被照射体を中空部5に導入可能な筐体10の形態として、特に制限されることはないが、例えば、端面部10a、10bや、側面部10cに外部と通じるポートを有し、ポートから被照射体を中空部5に導入する形態や、端面部10a、10bのいずれかが取り外し可能な形態となっており、端面部10a、10bを取り外すことによって、被照射体を中空部5に導入する形態等が挙げられる。
被照射体を中空部5に導入可能な筐体10の形態として、特に制限されることはないが、例えば、端面部10a、10bや、側面部10cに外部と通じるポートを有し、ポートから被照射体を中空部5に導入する形態や、端面部10a、10bのいずれかが取り外し可能な形態となっており、端面部10a、10bを取り外すことによって、被照射体を中空部5に導入する形態等が挙げられる。
被照射体を連続的に殺菌し排出する観点から、図2に示すように、筐体10の一部、例えば、側面部10cに流入口31と流出口32とを設け、被照射体が、中空部5を通過するように構成してもよい。
筐体10の材質は特に制限されないが、加工性及び軽量性の観点から、アルミニウム等の軽金属や、硬化樹脂等が挙げられる。後述する拡散反射性層を、中空部5の内側面及び内端面に設ける場合、つまり、筐体10の内壁に拡散反射性層を形成し、内壁自体を拡散反射性層とする場合には、筐体10は拡散反射性層と同一の材質であることが好ましい。一方、筐体10の外面に拡散反射性層を別途設ける場合は、本発明の一実施形態では、筐体10は紫外線吸収率の低い紫外線透過性を有する材質であり、例えば紫外線吸収率が10%以下である材質が用いられる。具体的には、筐体10の材質として、石英ガラス、或いはサファイア等が挙げられる。
筐体10の材質は特に制限されないが、加工性及び軽量性の観点から、アルミニウム等の軽金属や、硬化樹脂等が挙げられる。後述する拡散反射性層を、中空部5の内側面及び内端面に設ける場合、つまり、筐体10の内壁に拡散反射性層を形成し、内壁自体を拡散反射性層とする場合には、筐体10は拡散反射性層と同一の材質であることが好ましい。一方、筐体10の外面に拡散反射性層を別途設ける場合は、本発明の一実施形態では、筐体10は紫外線吸収率の低い紫外線透過性を有する材質であり、例えば紫外線吸収率が10%以下である材質が用いられる。具体的には、筐体10の材質として、石英ガラス、或いはサファイア等が挙げられる。
<中空部>
筐体10の内部に形成される中空部5の形状は、図1では円筒状であるが、特に制限されない。
端面部10a、10bの中空部5側の面である、内端面E1及びE2の形状は特に制限されず、例えば多角形や円形、楕円形等の形態が挙げられる。照射される紫外線の均一化をより向上させる観点から、本発明の一実施形態では、内端面E1及びE2は円形である。また、内端面E1及びE2は同一形状である必要はなく、例えば多角形と円形等、異なる形状であってもよい。
筐体10の内部に形成される中空部5の形状は、図1では円筒状であるが、特に制限されない。
端面部10a、10bの中空部5側の面である、内端面E1及びE2の形状は特に制限されず、例えば多角形や円形、楕円形等の形態が挙げられる。照射される紫外線の均一化をより向上させる観点から、本発明の一実施形態では、内端面E1及びE2は円形である。また、内端面E1及びE2は同一形状である必要はなく、例えば多角形と円形等、異なる形状であってもよい。
照射される紫外線の均一化をより向上させる観点から、本発明の一実施形態では、2つの内端面E1及びE2は一方の内端面を、他方の内端面に対して垂直方向に投影したときに、一方の内端面が他方の内端面にオーバーラップする。また、他の実施形態では、一方の内端面が他方の内端面に包含され、さらに他の実施形態では、一方の内端面が他方の内端面と略一致する。また、照射される紫外線の均一化をより向上させる観点から、本発明の一実施形態では、2つの内端面E1及びE2は、略平行である。
以上を勘案すると、本発明の一実施形態では、図1に示すように、2つの内端面E1、E2は、大きさが略同一で略平行な円形であり、一方の内端面を、他方の内端面に対して垂直方向に投影したときに他方の内端面と略一致する。
中空部5の内側面S1の形状も、2つの内端面E1、E2と連続して形成されていれば特に制限されず、2つの内端面E1、E2を直線的に結ぶ形状であってもよいし、2つの内端面E1、E2を湾曲的に結ぶ形状であってもよい。照射される紫外線の均一化をより向上させる観点から、本発明の一実施形態では、中空部5の内側面S1は、2つの内端面E1、E2を直線的に結ぶ形状である。
中空部5の内側面S1の形状も、2つの内端面E1、E2と連続して形成されていれば特に制限されず、2つの内端面E1、E2を直線的に結ぶ形状であってもよいし、2つの内端面E1、E2を湾曲的に結ぶ形状であってもよい。照射される紫外線の均一化をより向上させる観点から、本発明の一実施形態では、中空部5の内側面S1は、2つの内端面E1、E2を直線的に結ぶ形状である。
ここで、図2に示すように、中空部5の内端面E1、E2間の長さを端面間距離Bとする。端面間距離Bは、2つの内端面E1、E2を結ぶ3次元ユークリッド距離を意味する。中空部5の内端面E1及びE2が平行でない場合には、例えば、端面間距離の最大値と最小値との平均値を端面間距離Bとして用いればよい。
また、中空部5の、一方の内端面の面積と同等の面積を有する円の直径を、端面直径Aとする。つまり、内端面E1、E2が同一形状であって円である場合には、円形である内端面E1又はE2の直径が端面直径Aとなる。また、内端面E1、E2が同一形状であって、例えば六角形である場合には、六角形の内端面E1又はE2の面積と同等の面積を有する円の直径を、端面直径Aとする。内端面E1及びE2の面積が異なる場合には、内端面E1の面積を有する円の端面直径と、内端面E2の面積を有する円の端面直径との平均値を端面直径Aとする。本発明の一実施形態では、端面直径Aと端面間距離Bとの比であるB/Aが、0.8≦B/A≦5.8を満足し、また、他の実施形態では1.1≦B/A≦3.1を満足する。図2では、B/A=1.25となっている。
また、中空部5の、一方の内端面の面積と同等の面積を有する円の直径を、端面直径Aとする。つまり、内端面E1、E2が同一形状であって円である場合には、円形である内端面E1又はE2の直径が端面直径Aとなる。また、内端面E1、E2が同一形状であって、例えば六角形である場合には、六角形の内端面E1又はE2の面積と同等の面積を有する円の直径を、端面直径Aとする。内端面E1及びE2の面積が異なる場合には、内端面E1の面積を有する円の端面直径と、内端面E2の面積を有する円の端面直径との平均値を端面直径Aとする。本発明の一実施形態では、端面直径Aと端面間距離Bとの比であるB/Aが、0.8≦B/A≦5.8を満足し、また、他の実施形態では1.1≦B/A≦3.1を満足する。図2では、B/A=1.25となっている。
<取付部>
本発明の一実施形態の殺菌モジュール用セル100の取付部20は、中空部5の一方の端面部、例えば10aに形成され、紫外線照射装置40の紫外線光源が、内端面E1の中央部に配置されるように形成される。紫外線照射装置40の紫外線光源が、内端面E1の中央部に位置するように、紫外線照射装置40を取り付けることが可能な形態であれば特に制限されない。
本発明の一実施形態の殺菌モジュール用セル100の取付部20は、中空部5の一方の端面部、例えば10aに形成され、紫外線照射装置40の紫外線光源が、内端面E1の中央部に配置されるように形成される。紫外線照射装置40の紫外線光源が、内端面E1の中央部に位置するように、紫外線照射装置40を取り付けることが可能な形態であれば特に制限されない。
後述の図3に示すように、取付部20は、紫外線照射装置40を取付部20に設置したときに、紫外線光源から照射される紫外線が中空部5内に拡散されるように、形成される。
例えば、照射面を有する紫外線照射装置40である場合には、照射面と、中空部5の伸びる方向に平行な直線とが、垂直又はほぼ垂直に交差するように形成される。
例えば、照射面を有する紫外線照射装置40である場合には、照射面と、中空部5の伸びる方向に平行な直線とが、垂直又はほぼ垂直に交差するように形成される。
ここで、「中空部5の一方の内端面E1の中央部」とは、紫外線照射装置40を取付部20に取り付けた状態で、紫外線光源の一部が内端面E1の重心と重なる程度の領域を意味する。照射される紫外線の均一化をより向上させる観点から、本発明の一実施形態では、紫外線光源の重心と内端面E1の重心とが略一致するように、取付部20は形成される。
被照射体と紫外線照射装置40とが接触することが好ましくない場合は、取付部20に、紫外線照射装置40と中空部5とを光学的に接続する窓部41を設置すればよい。窓部41は、紫外線透過率の高い材質が好ましく、本発明の一実施形態では、例えば石英ガラス、サファイア等を好適に用いることが出来る。
被照射体と紫外線照射装置40とが接触することが好ましくない場合は、取付部20に、紫外線照射装置40と中空部5とを光学的に接続する窓部41を設置すればよい。窓部41は、紫外線透過率の高い材質が好ましく、本発明の一実施形態では、例えば石英ガラス、サファイア等を好適に用いることが出来る。
<拡散反射性層>
本発明の一実施形態の殺菌モジュール用セル100において、中空部5の筒状の内側面S1には、拡散反射性層が形成される。また、筐体10が紫外線透過性を有する場合には、筐体10の外周面S2に拡散反射性層を形成してもよい。例えば図2は、中空部5の筒状の内側面S1に拡散反射性層mが形成された場合を示す。
本発明の一実施形態の殺菌モジュール用セル100において、中空部5の筒状の内側面S1には、拡散反射性層が形成される。また、筐体10が紫外線透過性を有する場合には、筐体10の外周面S2に拡散反射性層を形成してもよい。例えば図2は、中空部5の筒状の内側面S1に拡散反射性層mが形成された場合を示す。
拡散反射性層は、マクロで観察した際に入射光が様々な角度で反射する部材からなる層である。すなわち、透過率及び光吸収率が小さく、且つ鏡面反射率が小さい部材である。特に制限されないが、本発明の一実施形態では、拡散反射性層mの透過率は5%以下であり、光吸収率は30%以下であり、鏡面反射率は総反射率に対して50%以下である。ここで記載する総反射率とは拡散反射と鏡面反射とを合わせた反射率のことを指す。
拡散反射性層として好適な材質としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、硫酸バリウム(BaSO4)等が挙げられる。
被照射体と拡散反射性層とが接触することが好ましくない場合は、筐体10の外周面S2に拡散反射性層を設ければよい。筐体10の外周面S2に拡散反射性層を設ける場合には、筐体10の材質つまり側面部2cは紫外線透過率の高い材質からなることが好ましく、例えば石英ガラス、サファイア等を好適に用いることが出来る。
また、中空部5の内側面S1又は筐体10の外周面S2だけではなく、中空部5の内端面E1及びE2、又は、筐体10が紫外線透過性を有する材質で形成されている場合には端面部10a、10bの外周面E3及びE4に拡散反射性層を形成してもよい。
被照射体と拡散反射性層とが接触することが好ましくない場合は、筐体10の外周面S2に拡散反射性層を設ければよい。筐体10の外周面S2に拡散反射性層を設ける場合には、筐体10の材質つまり側面部2cは紫外線透過率の高い材質からなることが好ましく、例えば石英ガラス、サファイア等を好適に用いることが出来る。
また、中空部5の内側面S1又は筐体10の外周面S2だけではなく、中空部5の内端面E1及びE2、又は、筐体10が紫外線透過性を有する材質で形成されている場合には端面部10a、10bの外周面E3及びE4に拡散反射性層を形成してもよい。
<紫外線照射装置>
紫外線照射装置40は、この紫外線照射装置40を駆動させることにより、紫外線を殺菌モジュール用セル100の中空部5内に照射し、被照射体に紫外線を照射可能なものである。紫外線の波長は10nm以上400nm以下であれば特に制限されないが、バクテリア等の殺菌効率の観点から、本発明の一実施形態では、ピーク波長は200nm以上300nm以下である。ピーク波長が200nm以上300nm以下の紫外線照射装置40としては、発光層に窒化物半導体層(例えば、AlN、AlGaN、AlGaInN等)を用いたもの等が挙げられるがこれに制限されない。また、紫外線照射装置40は発熱するため必要に応じて放熱機構を設ける必要がある。放熱機構には空冷式、水冷式を用いたもの等が挙げられるがこれに制限されない。一例として、例えば熱伝導の高いアルミニウム板を用いた放熱フィンや空冷ファン等を用いることができる。
紫外線照射装置40は、この紫外線照射装置40を駆動させることにより、紫外線を殺菌モジュール用セル100の中空部5内に照射し、被照射体に紫外線を照射可能なものである。紫外線の波長は10nm以上400nm以下であれば特に制限されないが、バクテリア等の殺菌効率の観点から、本発明の一実施形態では、ピーク波長は200nm以上300nm以下である。ピーク波長が200nm以上300nm以下の紫外線照射装置40としては、発光層に窒化物半導体層(例えば、AlN、AlGaN、AlGaInN等)を用いたもの等が挙げられるがこれに制限されない。また、紫外線照射装置40は発熱するため必要に応じて放熱機構を設ける必要がある。放熱機構には空冷式、水冷式を用いたもの等が挙げられるがこれに制限されない。一例として、例えば熱伝導の高いアルミニウム板を用いた放熱フィンや空冷ファン等を用いることができる。
<殺菌モジュール>
本発明の一実施形態の殺菌モジュール150は、図示しない紫外線光源を有する紫外線照射装置40が、殺菌モジュール用セル100の取付部20に紫外線が中空部5内に拡散するように設置され、例えば照射面を有する紫外線照射装置40の場合には、照射面と、中空部5の伸びる方向に平行な直線とが、垂直又はほぼ垂直に交差するように設置される。
本発明の一実施形態の殺菌モジュール150は、図示しない紫外線光源を有する紫外線照射装置40が、殺菌モジュール用セル100の取付部20に紫外線が中空部5内に拡散するように設置され、例えば照射面を有する紫外線照射装置40の場合には、照射面と、中空部5の伸びる方向に平行な直線とが、垂直又はほぼ垂直に交差するように設置される。
紫外線照射装置40は、図3に示すように、中空部5の内端面E1と紫外線照射装置40の先端とが略一致するように、取付部20に設置されてもよく(図3(a))、また、紫外線照射装置40が取付部20を貫通して中空部5側に飛び出して設置されてもよい(図3(b))。また、紫外線照射装置40の先端が、中空部5側に飛び出さずに、筐体10の端面部10a内に位置する状態で設置されてもよく、この場合には、紫外線に対して高透過率の材料からなる窓部41を設け、この窓部41と紫外線照射装置40の先端とが接するように設置されてもよい(図3(c))。また、中空部5の延びる方向と、紫外線ランプの延びる方向とが直交するように紫外線ランプを配置してもよく、また、紫外線ランプの延びる方向と中空部5の延びる方向とが平行となるように取り付けてもよい。
図3(a)及び(b)のように窓部41が設けられていない場合には、中空部5の空間と接する紫外線照射装置40の表面に、上述した窓部41と同様に紫外線に対して高透過率の材料からなる保護部を備えることが好ましい。
図4は本発明の一実施形態に係る殺菌モジュール用セル100の筐体10及び取付部20の形状のバリエーションを説明するための平面視における模式図である。図4(a)の様に筐体10の平面視における外周が正方形状で中空部5の内側面及び取付部20が円形であってもよいし、図4(b)に示すように、筐体10の外周、中空部5の内側面及び取付部20が正方形であってもよいし、図4(c)に示すように、筐体10の外周及び中空部5の内側面が共に正六角形であり、取付部20が円形であってもよい。
図4は本発明の一実施形態に係る殺菌モジュール用セル100の筐体10及び取付部20の形状のバリエーションを説明するための平面視における模式図である。図4(a)の様に筐体10の平面視における外周が正方形状で中空部5の内側面及び取付部20が円形であってもよいし、図4(b)に示すように、筐体10の外周、中空部5の内側面及び取付部20が正方形であってもよいし、図4(c)に示すように、筐体10の外周及び中空部5の内側面が共に正六角形であり、取付部20が円形であってもよい。
以上、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態の種々の変形例とともに本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲は、本発明の範囲及び要旨に含まれるこれらの変形例又は実施形態も網羅すると解すべきである。
以下、本発明の一実施形態における殺菌モジュール用セル100及び殺菌モジュール150の実施例を説明する。
(実施例1)
実施例1の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ31.8mmとし、端面直径Aをφ31.8mmとした。また、中空部5の高さ、つまり、二つの端面間距離Bを100mmとした。
(実施例1)
実施例1の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ31.8mmとし、端面直径Aをφ31.8mmとした。また、中空部5の高さ、つまり、二つの端面間距離Bを100mmとした。
(実施例2)
実施例2の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ45mmとし、端面直径Aをφ45mmとした。また、中空部5の高さ、つまり二つの端面間距離Bを50mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
実施例2の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ45mmとし、端面直径Aをφ45mmとした。また、中空部5の高さ、つまり二つの端面間距離Bを50mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
(実施例3)
実施例3の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ50mmとし、端面直径Aをφ50mmとした。また、中空部5の高さ、つまり二つの端面間距離Bを40.5mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
実施例3の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ50mmとし、端面直径Aをφ50mmとした。また、中空部5の高さ、つまり二つの端面間距離Bを40.5mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
(実施例4)
実施例4の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ26mmとし、端面直径Aをφ26mmとした。また、中空部5の高さ、つまり二つの端面間距離Bを150mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
実施例4の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ26mmとし、端面直径Aをφ26mmとした。また、中空部5の高さ、つまり二つの端面間距離Bを150mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
(実施例5)
実施例5の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、内端面E1及びE2が同一の正方形からなる角柱形状である。中空部5の底面である内端面E1は、一辺が28.2mmの正方形とした。また、二つの内端面E1、E2間の距離を100mmとし、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
内端面E1及びE2は同一形状であり、正方形であるため、正方形の内端面E1、E2と同じ面積を有する円の直径である端面直径Aは、A=(28.2×28.2/3.14)1/2×2=31.8となる。また、端面間距離Bは100mmである。
実施例5の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、内端面E1及びE2が同一の正方形からなる角柱形状である。中空部5の底面である内端面E1は、一辺が28.2mmの正方形とした。また、二つの内端面E1、E2間の距離を100mmとし、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
内端面E1及びE2は同一形状であり、正方形であるため、正方形の内端面E1、E2と同じ面積を有する円の直径である端面直径Aは、A=(28.2×28.2/3.14)1/2×2=31.8となる。また、端面間距離Bは100mmである。
(比較例1)
比較例1の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ22.5mmとし、端面直径Aをφ22.5mmとした。また、中空部5の高さ、つまり端面間距離Bを200mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
比較例1の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ22.5mmとし、端面直径Aをφ22.5mmとした。また、中空部5の高さ、つまり端面間距離Bを200mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
(比較例2)
比較例2の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ58mmとし、端面直径Aをφ58mmとした。また、中空部5の高さ、つまり端面間距離Bを30mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
比較例2の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ58mmとし、端面直径Aをφ58mmとした。また、中空部5の高さ、つまり端面間距離Bを30mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
(比較例3)
比較例3の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ53mmとし、端面直径Aをφ53mmとした。また、中空部5の高さ、つまり端面間距離Bを36mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
比較例3の殺菌モジュール用セル100は、中空部5が、図1に示すように、内端面E1及びE2が同一直径の円形からなる円筒形状である。中空部5の底面である内端面E1の直径をφ53mmとし、端面直径Aをφ53mmとした。また、中空部5の高さ、つまり端面間距離Bを36mmとした。すなわち、中空部5の体積を、実施例1と同じ体積とした。
以上、実施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例3の殺菌モジュール用セル100について、紫外線照度分布及び強度を、光線追跡によるシミュレーション(ソフトウェア名:ZEMAX(プロリンクス社製))を用いて算出した。
紫外線照度分布及び強度を演算する際の条件として、実施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例3の殺菌モジュール用セル100の内面は、紫外線照射装置40の紫外線光源部を除く全ての面で90%の拡散反射性、10%の吸収性を持つ面とした。また、拡散反射の特徴として反射角度が零度以上180度以下のいずれの角度に対しても同じ確率の拡散性を有する反射条件とした。
紫外線照度分布及び強度を演算する際の条件として、実施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例3の殺菌モジュール用セル100の内面は、紫外線照射装置40の紫外線光源部を除く全ての面で90%の拡散反射性、10%の吸収性を持つ面とした。また、拡散反射の特徴として反射角度が零度以上180度以下のいずれの角度に対しても同じ確率の拡散性を有する反射条件とした。
いずれの実施例及び比較例も、紫外線光源は1つで各殺菌モジュール用セル100の底面の重心に設置した。紫外線光源からの紫外線の放射は強度がCOSθに比例するランバートな光源とし、各光線が中空部5内面での反射及び吸収を複数回繰り返し、元の光線強度の0.1%未満になった時点で光線追跡計算は終了とした。
以下に光線追跡計算の結果を記載する。
以下に光線追跡計算の結果を記載する。
表1は実施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例3における各殺菌モジュール用セル100の照度分布差および照射密度比を計算したものである。
面内照度分布は実施例及び比較例における各モジュール用セルの高さのちょうど中間長さのセル断面の照度分布から、面内における最大照度に対する最小照度の割合を表したもので、照射密度比は実施例1の照射密度を「1」とした場合の照射密度の比を表したものである。
実施例1〜実施例5及び比較例1における各モジュール用セルの面内照度分布は83%以上92%以下であり均一性は良好であった。
実施例1と比較して実施例2〜実施例5及び比較例2、3における各モジュール用セルの照射密度は92%以上110%以下であり強度は良好であった。
面内照度分布は実施例及び比較例における各モジュール用セルの高さのちょうど中間長さのセル断面の照度分布から、面内における最大照度に対する最小照度の割合を表したもので、照射密度比は実施例1の照射密度を「1」とした場合の照射密度の比を表したものである。
実施例1〜実施例5及び比較例1における各モジュール用セルの面内照度分布は83%以上92%以下であり均一性は良好であった。
実施例1と比較して実施例2〜実施例5及び比較例2、3における各モジュール用セルの照射密度は92%以上110%以下であり強度は良好であった。
表1に示す評価結果、また、これまでの測定及び評価による知見から、中空部5の端面直径Aと端面間距離Bとの比であるB/Aが、0.8≦B/A≦5.8を満たす殺菌モジュール用セルを用いることにより、面内照度分布は80%以上、照射密度比は90%以上となり、セル内の紫外線照射分布は均一化され、従来よりも紫外線による被照射体の殺菌を十分になすことが可能となること、及びこのセルを用いた殺菌モジュールによれば、十分に殺菌された被照射体を提供することが可能になることが確認された。0.8≦B/A≦5.8を満たす殺菌モジュール用セルを用いることにより、面内照度分布と照度密度比が良好な値となっていることから、セル内の紫外線照射分布を均一化され、従来よりも紫外線による被照射体の殺菌を十分になすことが可能となること、及びこのセルを用いた殺菌モジュールによれば、十分に殺菌された被照射体を提供することが可能になることが確認された。特に、端面直径Aと端面間距離Bとの比であるB/Aが1.1≦B/A≦3.1を満たす殺菌モジュール用セルを用いた場合には、面内照度分布及び照射密度比が共に90%以上となり、セル内の紫外線照射分布がより均一化されると共に、より十分に殺菌できることが確認できた。
本発明の殺菌モジュール用セルは、病原性や有害性を有する糸状菌、細菌、ウイルス等の微生物を殺菌するための殺菌モジュールに好適に用いられる。
5 中空部
10 筐体
10a、10b 端面部
10c 側面部
20 取付部
40 紫外線照射装置
41 窓部
100 殺菌モジュール用セル
150 殺菌モジュール
E1、E2 内端面
E3、E4 外周面
S1 内側面
S2 外周面
10 筐体
10a、10b 端面部
10c 側面部
20 取付部
40 紫外線照射装置
41 窓部
100 殺菌モジュール用セル
150 殺菌モジュール
E1、E2 内端面
E3、E4 外周面
S1 内側面
S2 外周面
Claims (9)
- 2つの内端面と当該2つの内端面間に位置する筒状の内側面とで囲まれた中空部を有する筐体を備え、
前記筐体は、前記中空部内に照射された紫外線を当該中空部内に向けて反射する拡散反射性層を有し、
前記筐体には、一方の内端面の中央に配置されるように紫外線光源を取り付けるための取付部が形成されており、
前記2つの内端面間の距離を端面間距離Bとし、
前記2つの内端面のうちの一方の面積を、当該内端面の面積と同一面積を有する円に換算したときの直径を端面直径Aとしたとき、
前記端面直径Aと前記端面間距離Bとの比であるB/Aは0.8≦B/A≦5.8を満足する殺菌モジュール用セル。 - 前記拡散反射性層は、前記中空部の前記筒状の内側面に形成される請求項1記載の殺菌モジュール用セル。
- 前記筐体は紫外線透過性を有し、
前記拡散反射性層は、前記中空部の前記筒状の内側面の外側に位置する前記筐体の外面に形成される請求項1記載の殺菌モジュール用セル。 - 前記2つの内端面の少なくともいずれか一方にも前記拡散反射性層が形成される請求項2記載の殺菌モジュール用セル。
- 前記2つの内端面の少なくともいずれか一方の外側に位置する前記筐体の外面にも前記拡散反射性層が形成される請求項3記載の殺菌モジュール用セル。
- 前記筐体に、前記中空部に被照射体を流入するための流入口及び前記被照射体を排出するための流出口が形成されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の殺菌モジュール用セル。
- 前記拡散反射性層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又は硫酸バリウム(BaSO4)である請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の殺菌モジュール用セル。
- 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の殺菌モジュール用セルと、
紫外線光源と、を有する殺菌モジュール。 - 前記紫外線光源が発光するピーク波長が200nm以上300nm以下である請求項8に記載の殺菌モジュール。
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