JP2016174281A - ネットワーク評価装置、ネットワーク評価方法及びネットワーク評価プログラム - Google Patents

ネットワーク評価装置、ネットワーク評価方法及びネットワーク評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ネットワーク評価装置、ネットワーク評価方法及びネットワーク評価プログラムにおいて、リンク故障だけでなくノード故障も考慮しつつ、連結確率の計算コストを抑制することを目的とする。【解決手段】本発明は、連結対象のノードを示す頂点ps0及び頂点pt0を含むハイパーグラフを生成するハイパーグラフ生成手順と、頂点ps0を根節点とし、頂点pt0に連結されるか否かを終端節点とし、ノードsからノードtまでの間に経由するノード領域及びリンク領域の状態を節点とする二分決定図を構築する、二分決定図構築手順と、構築した二分決定図の各節点の確率を用いて、ノードsからノードtまでの間の連結確率を算出する確率算出手順と、を順に有する。【選択図】図10

Description

本発明は、ネットワーク評価装置、ネットワーク評価方法及びネットワーク評価プログラムに関する。
通信ネットワークにおいて、ノード同士が通信できるためには、ノード間にパスが存在しており、連結されていなければならない。ノードやリンクの故障率が与えられると、パスが存在する確率を計算することができる。ネットワークの信頼性評価において、ノードの連結確率は重要な基礎データとなる。
たとえば、図1に示す辺連結度が1のネットワーク構成の場合、リンク故障率が10%のとき、黒ノードの連結確率は0.9=81%である(ここではノードは故障しないとする)。一方で、図2に示す辺連結度が2のネットワーク構成の場合、リンク故障率が25%であれば、黒ノードの連結確率は1−(1−0.75=80.859375%である。
ネットワークの規模が大きくなるとノード間には膨大な数のパスが存在し、さらにそれらには依存関係があるため、連結確率の計算は容易ではない。非特許文献1は、リンク故障のみを対象とし、二分決定図(BDD:binary decision diagram)を用いた効率的な計算手法を提案している。また、非特許文献2はノード故障を扱う方法を紹介している。
(非特許文献1の技術)
非特許文献1の概要を説明する。図3のネットワーク構成において、ノードsとノードtの連結確率を計算する。まず、ノードsとノードtが連結になるようなネットワーク状態をBDDとして列挙する。
図3のネットワーク構成には5つのリンクがあるため、5つのバイナリ変数からなるベクトル(e,e,e,e,e)によってネットワーク状態を表現できる。図3に示すすべてのリンクが故障していればネットワーク状態は(0,0,0,0,0)であり、すべて稼働していればネットワーク状態は(1,1,1,1,1)である。以降、ネットワーク状態をベクトルで表す。ただし、連結状態に影響しないリンクの状態は*で表す。たとえば、図3に示すリンクeとリンクeが故障していれば、他のリンクの状態にかかわらずノードsとノードtは非連結になる。この条件は(0,0,*,*,*)と表される。
図4は、連結状態を表すBDDの一例である。BDDはグラフであり、最上位の頂点(根節点)から最下位の頂点(終端節点)へのパスが個々のネットワーク状態を表す。終端節点が┬に到達するパスは連結状態を表し、┴に到達するパスは非連結状態を表す。根節点V−eはリンクeの状態を表し、e=0の0枝を示す点線をたどると故障、e=1の1枝を示す実線をたどると稼働となる。たとえば、もっとも左のパスはe=0でありかつe=0であり、┴終端節点に到達している。つまり、図3において、リンクeとリンクeが故障すると、ノードsとノードtは非連結になることを表しており、(0,0,*,*,*)ということである。もっとも右のパスは(1,1,*,1,*)であり、┬終端節点に到達していることから連結状態を表しているとわかる。
次に、構築した図4に示す連結状態を表すBDDを用いて、連結確率を算出する。すべてのリンクの故障率を10%とする。BDDの下から上に向かって確率を足し合わせていく。まず、┴終端節点の連結確率を0とし、┬終端節点の連結確率を1とする。BDD節点では、0枝は0.1を掛け、1枝は0.9を掛け、両者の和をその節点の確率とする。この場合の各節点の確率を、図4の括弧内に示す。
まず、e節点を考えてみる。0枝は┴終端節点につながっており、┴終端節点の連結確率は0であるため、0×0.1=0である。1枝は┬終端節点につながっており、┬終端節点の連結確率は1であるため、1×0.9=0.9である。両方の和をとって、0.9がこの節点の確率となる。
次に、2つのeのうちの右側のe節点を考える。0枝は先ほどのe節点につながっており、その節点の確率は0.9であったから、0.9×0.1=0.09となる。1枝は┬終端節点につながっているから0.9である。両者の和は0.99である。このようにして、根節点となるリンクeまで算出すると、ネットワーク全体の連結確率が得られる。
(非特許文献2の技術)
まずは非特許文献1と同様に、リンク故障のみを考慮して図4の連結状態を表すBDDを構築する。次に、リンクeが稼働しているときは、その両端ノードも稼働しているという条件を追加する。たとえば、リンクeが稼働しているときは、その両端ノードであるノードsとノードvも稼働していなければいけないので、s∧e∧vとする。このような条件付けは、BDDが提供するcompositionと呼ばれる演算によって行うことができる(ここではblackboxとして扱ってよい)。すべての辺に対してcompositionを行い、BDDを変換する。例えば、リンクeをs∧e∧vとし、リンクeをs∧e∧vとし、リンクeをv∧e∧vとし、リンクeをv∧e∧tとし、リンクeをv∧e∧tとする。
図5に、ノード状態及び連結状態の両方を含むように変換されたBDDを示す。たとえば、このBDDのもっとも右のパスは、(s,e,e,v,e,e,v,e,t)=(1,1,1,1,*,1,*,*,1)というネットワーク状態を表し、┬終端節点に到達していることから連結であるとわかる。連結確率の算出手法は非特許文献1と同様である。図5に示す括弧内の数字は、すべてのリンクとノードの故障率を10%としたときの各節点の確率の計算例を示してある。
G.Hardy,C.Lucet,and N.Limnios,"K−Terminal Network Reliability Measures With Binary Decision Diagrams",IEEE Transactions on Reliability,vol.56,no.3,pp.506−515,Sept.2007 S.Kuo,F.Yeh and H.Lin,"Efficient and Exact Reliability Evaluation for Networks With Imperfect Vertices", IEEE Transactions on Reliability,vol.56,no.2,pp.288−300,June 2007
非特許文献2は、ノード状態を含むようにBDDを変換するために、すべての辺に対してcompositionを行う必要があった。このため、計算コストが高いという問題がある。
ここで、連結確率の算出に必要な計算量を見積もる。ネットワークのノード数をn、リンク数をmとする。ここでは疎なネットワークを考え、次数(ノードあたりのリンク数)を定数kで抑えられるとする。すると、m≦kn/2であるから、m=O(n)となる(密なネットワークではm=O(n)とすればよい)。BDDの高さはn+m=O(n)である。BDDの各レベルでの節点数を「幅」と呼び、最大の幅をwで表す。BDDの節点数は(n+m)w以下であり、O(nw)となる。
BDD構築アルゴリズムとcomposition演算、連結確率の計算量は、すべてBDDの節点数に依存するため、O(nw)である。BDD構築と確率計算は1回ずつ実行され、compositionはすべての辺に対して実行されるため、全体の計算量は(m+2)×O(nw)=O(nw)となる。つまり、ネットワークサイズnの2乗に比例して計算コストが増加してしまう。
本発明は、リンク故障だけでなくノード故障も考慮しつつ、連結確率の計算コストを抑制することを目的とする。
本発明に係るネットワーク評価装置は、
複数のノードが複数のリンクで接続されたネットワークにおけるノード間の連結確率を、二分決定図を用いて算出するネットワーク評価装置であって、
ノードとリンクの接点を示す頂点を前記接点ごとに生成し、
共通のノードに接続される全てのリンクの前記頂点を包含するノード領域をノードごとに生成し、
共通のリンクに接続される全てのノードの前記頂点を包含するリンク領域をリンクごとに生成し、
前記ノード領域のうちの連結対象のノードのノード領域内に、連結対象のノードであることを示す頂点を生成する、ハイパーグラフ生成部と、
前記連結対象のノードのうちの一方を示す前記頂点の状態を根節点とし、
前記連結対象のノードのうちの他方を示す前記頂点に連結されるか否かを終端節点とし、
前記連結対象のノードのうちの一方から他方までの間に経由する前記ノード領域及び前記リンク領域の各状態を節点とする二分決定図を構築する、二分決定図構築部と、
前記二分決定図における各節点の確率を算出し、算出した確率を用いて、前記ネットワークにおける前記連結対象のノード間の連結確率を算出する、確率算出部と、
を備える。
本発明に係るネットワーク評価方法は、
複数のノードが複数のリンクで接続されたネットワークにおけるノード間の連結確率を、二分決定図を用いて算出するネットワーク評価装置が実行する方法であって、
ノードとリンクの接点を示す頂点を前記接点ごとに生成し、
共通のノードに接続される全てのリンクの前記頂点を包含するノード領域をノードごとに生成し、
共通のリンクに接続される全てのノードの前記頂点を包含するリンク領域をリンクごとに生成し、
前記ノード領域のうちの連結対象のノードのノード領域内に、連結対象のノードであることを示す頂点を生成する、ハイパーグラフ生成手順と、
前記連結対象のノードのうちの一方を示す前記頂点の状態を根節点とし、
前記連結対象のノードのうちの他方を示す前記頂点に連結されるか否かを終端節点とし、
前記連結対象のノードのうちの一方から他方までの間に経由する前記ノード領域及び前記リンク領域の各状態を節点とする二分決定図を構築する、二分決定図構築手順と、
前記二分決定図における各節点の確率を算出し、算出した確率を用いて、前記ネットワークにおける前記連結対象のノード間の連結確率を算出する確率算出手順と、
を順に有する。
本発明に係るネットワーク評価プログラムは、ハイパーグラフ生成手順、二分決定図構築手順及び確率算出手順をコンピュータに実行させることによって、本発明に係るネットワーク評価装置を実現する。
本発明によれば、リンク故障だけでなくノード故障も考慮した連結確率の計算コストを抑制することができる。
辺連結度が1のネットワーク構成の一例を示す。 辺連結度が2のネットワーク構成の一例を示す。 ノードsとノードtの間に5つのリンクを有するネットワーク構成の一例である。 連結状態を表すBDDの一例である。 ノード状態及び連結状態を含むように変換されたBDDの一例を示す。 本発明の実施形態に係るネットワーク評価装置の構成の一例を示す。 ハイパーグラフの一例を示す。 ハイパーグラフへの変換例を示す。 ハイパーグラフへの変換手順のフローチャートの一例を示す。 本発明の実施形態におけるBDD構築過程の一例を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
本実施形態に係るネットワーク評価装置及びネットワーク評価方法は、ネットワーク構成をhypergraph(以下、ハイパーグラフと称する。)として表現することで、ノードをリンクの一種であるhyperedge(以下、ハイパーエッジと称する。)として扱えるようにする。これによって、本実施形態に係る発明は、compositionを用いることなく、図5のようにノード状態及び連結状態をともに含むBDDを構築する。
図6に、本実施形態に係るネットワーク評価装置の構成図を示す。本実施形態に係るネットワーク評価装置は、情報処理部及び記憶部を備える。情報処理部は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、ネットワーク情報入力部11、ハイパーグラフ生成部13、BDD構築部15及び確率算出部17として機能する。記憶部は、例えばメモリであり、ネットワーク情報のデータベース12、ハイパーグラフのデータベース14、BDDのデータベース16として機能する。
本実施形態に係るネットワーク評価は、ハイパーグラフ生成手順と、二分決定図構築手順と、確率算出手順と、を順に有する。
ネットワーク情報入力部11は、ノードとリンク、それらの稼働率をネットワーク情報のDB12に保存する。
ハイパーグラフ生成手順では、ハイパーグラフ生成部13が、図9のフローチャートに従って、ネットワークを図7に示すハイパーグラフに変換し、ハイパーグラフのDB14に保存する。
二分決定図構築手順では、BDD構築部15が、図10のようにしてハイパーグラフからBDDを構築し、BDDのDB16に保存する。
確率算出手順では、確率算出部17が、BDDとネットワーク情報(ノードとリンクの稼働率)から、連結確率を算出する。
まず、ハイパーグラフについて説明する。通常のグラフにおける辺とは、2つの頂点の組合せである。ハイパーグラフでは、2つ以上の任意の数の頂点を組合せ、辺として扱う(一般化グラフとも呼ばれる)。このような辺をハイパーエッジと呼ぶ。ハイパーエッジを図で示すときは、任意の数の組合せを表現するために、直線ではなく「点を囲む領域」として表す。ハイパーグラフにおける頂点は、「hypervertex」と呼ばれるが、本実施形態では簡単のため、「頂点」と記載する。
ネットワークからハイパーグラフへの変更方法を説明する。図7に、図3のネットワークから変換したハイパーグラフを示す。ノードとリンクの接点を、ハイパーグラフにおける頂点とする。元のリンクに加え、ノードs、v、v、tもハイパーエッジとして表されている。ノードs、tには、ノードとリンクの接点以外にも、頂点ps0及びpt0を1つずつ追加しておく。
ハイパーグラフ生成部13におけるハイパーグラフへの変換手順をまとめる。
ステップS1:元のネットワークにおけるノードとリンクの接点を頂点とする。例えば、ノードsとリンクe1の接点を頂点ps1とする。接点とは図7及び図8に示す黒丸であり、例えば、ルータにおけるリンクを差し込むためのポートのような位置づけと考えることができる。この頂点を接点ごとに生成する。これによって、頂点PS1、PS2、P11、P13、P14、P22、P23、P25、Pt4、Pt5を生成する。
ステップS2:元のネットワークのノードをハイパーエッジとみなし、ノード領域を示すハイパーエッジをノードごとに生成する。図8では、ノードs、v、v、tがノード領域のハイパーエッジとなる。図示するときは、頂点を囲む領域で表す。ノード領域のハイパーエッジは、共通のノードに接続される全てのリンクの頂点を包含する。例えば、ノードsのハイパーエッジは、頂点ps1及びps2を囲む領域となる。
また、図7に示すように、元のネットワークのリンクも、リンク領域を示すハイパーエッジとし、リンクごとに生成する。図8では、e、e、e、e、eがリンク用のハイパーエッジとなる。図示するときは、直線から、リンクを構成する接点を囲む楕円に書き換えておく。リンク領域のハイパーエッジは、共通のリンクに接続される全てのノードの頂点を包含する。例えば、リンクeのリンク領域のハイパーエッジは、頂点ps1及びp11を囲む領域となる。
ステップS3:連結対象ノードであるノードsとノードtを表すノード領域のハイパーエッジ内に、1つずつ連結対象のノードであることを示すhypervertexである頂点を追加する。例えば、ノードsのhypervertexはノードsのハイパーエッジで囲まれた頂点ps0であり、ノードtのhypervertexはノードtのハイパーエッジで囲まれた頂点pt0である。
この手順の計算量を考える。hypervertexは各リンクの両端にあり、ノードsとノードtにひとつずつ追加されるため、2m+2個である。また、ハイパーエッジに変換されるノード数はnである。これらに対して変換処理を行うため、ハイパーグラフに変換するための計算量は2m+n+2=O(n)である。
ハイパーグラフへの変換手順を表すフローチャートを図9に示す。ネットワーク情報としてノードとリンクが与えられると、まず、すべてのリンクに対して(S101)、ステップS1で説明したように、ノードとの接点をhypervertexに変換する(S102)。また、ステップS2で説明したように、各リンクをハイパーエッジに変換しておく(S103)。
次に、すべてのノードに対して(S104)、ステップS2で説明したように、ハイパーエッジへの変換処理を行う(S105)。
最後に、ステップS3で説明したように、始端であるノードs及び終端であるノードtを表すハイパーエッジに、ノードを示す頂点を追加する(S106)。例えば、図9に示す頂点ps0及び頂点pt0である。
この図9に示すようなハイパーグラフを用いて、連結状態を表すBDDを構築し、連結確率を算出する。ハイパーグラフでは、頂点ps0及び頂点pt0の連結性を考える。頂点ps0及び頂点pt0を連結するためには、図3に示すノードv,vとリンクe〜eを通過しなければならない。そこで、元のネットワークと同様に連結状態を考え、各節点の確率を算出する。
ここで、非特許文献1のBDD構築アルゴリズムは、リンクに含まれるノード数を2つに限定していない。つまり、ネットワークをハイパーグラフに変換しても、既存のBDD構築アルゴリズムをそのまま適用することができる。また、BDDを構築してしまえば、元がネットワークであったかハイパーグラフであったかは関係なく、各節点の確率を算出することができる。
図10を用いて、BDD構築過程を説明する。本実施形態において構築するBDDは、連結対象のノードsからノードtまでの間に経由するリンクe、リンクe、ノードv、リンクe、リンクe、ノードv、リンクeの状態を節点とする。連結対象のノードのうちのノードsを示す頂点ps0の状態を根節点とし、連結対象のノードのうちのノードtを示す頂点pt0に連結されるか否かを終端節点とする。例えば、ノードsがノードtに連結されることを示す「┬」又はノードsがノードtに非連結状態であることを示す「┴」である。ハイパーエッジの順序をノードs、リンクe、リンクe、ノードv、リンクe、リンクe、ノードv、リンクe、ノードtとし、この順に従って状態を決定していく。
まず、BDDの根節点V−sを置く。根節点V−sは、連結対象のノードのうちの一方を示す頂点ps0の状態を示す。BDD節点V−s内に、ハイパーエッジの状態を図示する。破線のハイパーエッジは状態が未決定であり、実線は稼働状態に決定したことを表す。
ノードsが故障していると(s=0)、他のハイパーエッジの状態にかかわらず頂点ps0及び頂点pt0は連結されないため、0枝を非連結状態を表す┴につなぐ。ノードsが稼働しているときは(s=1)、次のハイパーエッジである節点V−eへと処理を継続する。
節点V−eは、ノードsが稼働していることを示す。例えば、ノードsのハイパーエッジ内を黒塗りにする。そして、次のハイパーエッジである節点V−e−1及び節点V−e−1へと処理を継続する。
節点V−e−1は、リンクeが非連結状態である場合(e=0)のハイパーエッジの状態を示す。リンクeが非連結状態であるため、リンクeを除去する。節点V−e−2は、リンクeが連結状態である場合(e=1)のハイパーエッジの状態を示す。リンクeが連結状態であるため、リンクe内を黒塗りにする。
このように、頂点ps0及び頂点pt0が非連結にならない限り、この手続きを繰り返しBDDを上から下へと構築していく。これにより、ノード状態及び連結状態を含むBDDを構築することができる。図10はノードvの途中まで構築した様子を表している。
ここで、「等価な」節点が現れたときは、節点V−v−1及び節点V−e−3のように、枝を合流させることができる。例えば、節点V−v−1、節点V−v−1及び節点V−e−1は、いずれも未処理部との接続関係が同じである。例えば、上からノードs、リンクe、リンクe、ノードv、リンクe、リンクeの処理が終わり、未処理なのはノードv、リンクe、ノードtである。未処理の3つの枝はいずれもリンクeを経由してvに接続している。しかし、ノードvが存在せず、リンクeは未定であるため,ノードtには接続していない。また、リンクeの両端であるノードvとノードtの状態が未定なため、リンクeにもまだ接続していない。このため、節点V−v−1、節点V−v−1及び節点V−e−1は、ノードvを経由してノードtに到達するしか道はなく、残りのハイパーエッジ(ノードv,リンクe)を考えるときには区別しなくてよい。このため、節点V−v−1、節点V−v−1及び節点V−e−1の枝を合流させて縮退させ、節点V−v−1とする。このとき、灰色で示すリンクe、ノードv、リンクe、リンクeのハイパーエッジは、0又は1いずれの状態であってもよい。
節点V−e−3についても同様である。この時点では、上からノードs、リンクe、リンクe、ノードv、リンクeの処理が終わり、ノードv、リンクe、リンクe、ノードtが未処理である。節点V−e−3に合流している2つの枝は、リンクe又はリンクeを経由してノードvに接続している。また、ノードvを経由してリンクeにも接続している。一方、リンクeとノードtについては未定である。この場合、節点V−e−3は、リンクeとリンクeの少なくともどちらかが稼働しており、ノードvとノードvのいずれもノードtに到達する可能性を残している。
確率算出部17は、図10に示す各節点の確率を算出し、算出した確率を用いて、ノードsからノードtまでの連結確率を算出する。確率算出部17における連結確率の計算は、例えば、非特許文献1と同様の手法を用いて行うことができる。例えば、節点V−v−1及び節点V−e−1の確率を用いて節点V−e−1の確率を求める。節点V−v−1の確率が0.729であり、節点V−e−1の確率が0.8019であり、すべてのリンクとノードの故障率を10%とすると、節点V−e−1の確率は、0.729×0.1+0.8019×0.9=0.79461となる。このように、本実施形態では、ノード状態及び連結状態の両方を用いて各接点の確率を求める。
非特許文献2の手法が図4を構築してからcomposition演算によって図5へと変換したのに対し、本実施形態では、ノード状態及び連結状態を含むBDDを直接構築することができる。
本実施形態における全体の計算量を考える。図7に示すハイパーグラフへの変換はO(n)であった。従来技術で述べたように、BDD構築と連結確率の計算量はO(nw)である。全体の計算量はO(n)+O(nw)=O(nw)であり、非特許文献2のO(nw)より小さい。
ここまで、2つのノードs及びノードtの連結確率を考えてきたが、2つに限定される処理はない。既存のBDD構築アルゴリズムと確率計算も、2つに限定されない。よって、連結対象とするノード数が3以上になっても、同じ手法を適用することができる。
本実施形態は、計算コストの高いcomposition演算を行うことなく、短時間で連結確率を算出することができる。ネットワークのノード数をn、構築されるBDDの幅をwとすると、計算量をO(nw)からO(nw)に削減することができる。
本実施形態に係るネットワーク評価装置は、記憶部(不図示)に記憶されたコンピュータプログラムを実行することで、各構成を実現してもよい。このように、本実施形態に係るネットワーク評価装置は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
本発明は情報通信産業に適用することができる。
11:ネットワーク情報入力部
12:ネットワーク情報のデータベース
13:ハイパーグラフ生成部
14:ハイパーグラフのデータベース
15:BDD構築部
16:BDDのデータベース
17:確率算出部

Claims (3)

  1. 複数のノードが複数のリンクで接続されたネットワークにおけるノード間の連結確率を、二分決定図を用いて算出するネットワーク評価装置であって、
    ノードとリンクの接点を示す頂点を前記接点ごとに生成し、
    共通のノードに接続される全てのリンクの前記頂点を包含するノード領域をノードごとに生成し、
    共通のリンクに接続される全てのノードの前記頂点を包含するリンク領域をリンクごとに生成し、
    前記ノード領域のうちの連結対象のノードのノード領域内に、連結対象のノードであることを示す頂点を生成する、ハイパーグラフ生成部と、
    前記連結対象のノードのうちの一方を示す前記頂点の状態を根節点とし、
    前記連結対象のノードのうちの他方を示す前記頂点に連結されるか否かを終端節点とし、
    前記連結対象のノードのうちの一方から他方までの間に経由する前記ノード領域及び前記リンク領域の各状態を節点とする二分決定図を構築する、二分決定図構築部と、
    前記二分決定図における各節点の確率を算出し、算出した確率を用いて、前記ネットワークにおける前記連結対象のノード間の連結確率を算出する、確率算出部と、
    を備えるネットワーク評価装置。
  2. 複数のノードが複数のリンクで接続されたネットワークにおけるノード間の連結確率を、二分決定図を用いて算出するネットワーク評価装置が実行する方法であって、
    ノードとリンクの接点を示す頂点を前記接点ごとに生成し、
    共通のノードに接続される全てのリンクの前記頂点を包含するノード領域をノードごとに生成し、
    共通のリンクに接続される全てのノードの前記頂点を包含するリンク領域をリンクごとに生成し、
    前記ノード領域のうちの連結対象のノードのノード領域内に、連結対象のノードであることを示す頂点を生成する、ハイパーグラフ生成手順と、
    前記連結対象のノードのうちの一方を示す前記頂点の状態を根節点とし、
    前記連結対象のノードのうちの他方を示す前記頂点に連結されるか否かを終端節点とし、
    前記連結対象のノードのうちの一方から他方までの間に経由する前記ノード領域及び前記リンク領域の各状態を節点とする二分決定図を構築する、二分決定図構築手順と、
    前記二分決定図における各節点の確率を算出し、算出した確率を用いて、前記ネットワークにおける前記連結対象のノード間の連結確率を算出する確率算出手順と、
    を順に有するネットワーク評価方法。
  3. 請求項2に記載のハイパーグラフ生成手順、二分決定図構築手順及び確率算出手順をコンピュータに実行させることによって、前記ネットワーク評価装置を実現するネットワーク評価プログラム。
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