JP2016173633A - 硬貨分岐機構および硬貨処理装置 - Google Patents

硬貨分岐機構および硬貨処理装置 Download PDF

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圭介 中住
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Abstract

【課題】コンパクトな構成で硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に硬貨を分岐させることができる硬貨分岐機構や、硬貨がそれぞれ積層状態で集積される複数の筒状の硬貨収納部が1列で設けられている場合と比較して装置の奥行き方向や高さ方向の寸法を変えることなく硬貨の収納量を増やすことができる硬貨処理装置を提供する。【解決手段】硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を3つ以上の方向に分岐させるための硬貨分岐機構244は、硬貨搬送路214に設けられ、当該硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面245m他を有するガイド部245と、硬貨を分岐させる方向に応じてガイド部245を変位させるよう当該ガイド部245を駆動する駆動部とを備えている。【選択図】図5

Description

本発明は、硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を3つ以上の方向に分岐させるための硬貨分岐機構およびこのような硬貨分岐機構を備えた硬貨処理装置に関する。
一般的に、銀行等の金融機関等に設置されるATM(現金自動預け払い機)等において硬貨処理装置および紙幣処理装置が左右に並べて搭載されている。また、銀行等の金融機関等の窓口に設置される貨幣処理システムにも同様の配置のものがある。このような硬貨処理装置として、例えば特許文献1乃至3に開示されるような硬貨入出金機等が用いられるようになっている。
従来より、ATM等に搭載される硬貨処理装置において硬貨の収納量を更に増やすことが求められている。しかしながら、上述したようにATM等では硬貨処理装置および紙幣処理装置が左右に並べて搭載されているため、操作者側から見て硬貨処理装置の幅は小さくなっており、また、ATM等の設置スペースの都合上、硬貨処理装置の高さ方向や奥行き方向の寸法にも制限があるため、特許文献1や特許文献2に開示される硬貨入出金機では硬貨の収納量を大幅に増やすことができないという問題がある。具体的には、特許文献1や特許文献2では、硬貨入出金機として、金種毎に設けられた筒状の硬貨収納部に硬貨が積層状態で収納されるタイプのものが用いられるが、このようなタイプの硬貨入出金機において硬貨の収納量を増やそうとした場合に、筒状の硬貨収納部の長さを伸ばしたり数を増やしたりすることは硬貨入出金機の高さ方向や奥行き方向の寸法の制限のため難しい。また、筒状の硬貨収納部を2列に並べると、硬貨入出金機の幅方向の寸法には大きな影響がないが、分岐機構の数を2倍に増やす必要があり、このような数が増えた分岐機構を並べるために硬貨入出金機の奥行き方向の寸法が大きくなってしまうという問題がある。一方、特許文献3には、複数の金種別ホッパが2列に並ぶよう配置された硬貨入出金機が開示されている。このような硬貨入出金機では、金種別ホッパ1つの奥行き方向の寸法で分岐機構を2つ配置することができるため硬貨入出金機の奥行き方向の寸法の大きさは変わらないが、硬貨入出金機の幅方向の寸法が大きくなってしまうという問題がある。
また、硬貨を複数の方向に分岐させる硬貨分岐機構として特許文献4、5等に開示されるものが知られている。しかしながら、特許文献4に開示される硬貨振分装置は、硬貨搬送路の両側方に設けられた硬貨収納部に硬貨を分岐させることはできても、硬貨搬送路に沿って硬貨を直進させることはできない。また、特許文献5に開示される切替ゲートは、搬送ベルトに載せられて搬送される硬貨を分岐させるものであり、位置固定で設けられた硬貨搬送路の搬送面に載せられた硬貨を当該搬送面の上方に設置された搬送ベルトによって搬送する場合には、上方から降りてくる切換ゲートと搬送ベルトとが干渉してしまうという問題がある。また、特許文献5に開示される切替ゲートは、硬貨を右方向に分岐させるゲート部分および硬貨を左方向に分岐させるゲート部分がそれぞれ必要となり、切替ゲートおよびその駆動装置が占めるスペースが大きくなってしまうという問題がある。このため、ATM等に搭載される硬貨処理装置において、複数の硬貨収納部に硬貨を振り分けるために特許文献4、5等に開示される硬貨分岐機構を各硬貨収納部に対応して設けることは適切ではない。
特許第2758507号 特開2014−67149号公報 特開2008−83817号公報 実公平2−1648号公報 特許第3666293号
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、コンパクトな構成で硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に硬貨を分岐させることができる硬貨分岐機構を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、硬貨がそれぞれ積層状態で集積される複数の筒状の硬貨収納部が1列で設けられている場合と比較して装置の奥行き方向や高さ方向の寸法を変えることなく硬貨の収納量を増やすことができる硬貨処理装置を提供することにある。
本発明の硬貨分岐機構は、硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を3つ以上の方向に分岐させるための硬貨分岐機構であって、前記硬貨搬送路に設けられ、当該硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面を有するガイド部と、硬貨を分岐させる方向に応じて前記ガイド部を変位させるよう当該ガイド部を駆動する駆動部と、を備えたことを特徴とする。
このような硬貨分岐機構によれば、硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面を有するガイド部を、硬貨を分岐させる方向に応じて駆動部によって変位させることにより、コンパクトな構成で硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に硬貨を分岐させることができる。
本発明の硬貨分岐機構においては、前記ガイド部は、前記ガイド面として、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向に対して当該硬貨搬送路の搬送面から左方向に移動させる第1ガイド面と、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向に対して当該硬貨搬送路の搬送面から右方向に移動させる第2ガイド面とを有しており、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記ガイド部の前記第1ガイド面および前記第2ガイド面に接しないような位置に前記ガイド部があるときに当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送されるようになっていてもよい。
この場合、前記ガイド部において、前記第1ガイド面と前記第2ガイド面との間に硬貨が通過する空間が形成されており、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記第1ガイド面と前記第2ガイド面との間に形成された前記空間を通過すると当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送されるようになっていてもよい。
あるいは、前記ガイド部において、前記第1ガイド面および前記第2ガイド面の上方または下方に硬貨が通過する空間が形成されており、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記第1ガイド面および前記第2ガイド面の上方または下方に形成された前記空間を通過すると当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送されるようになっていてもよい。
また、前記ガイド部において、前記第1ガイド面、前記第2ガイド面および硬貨が通過する前記空間は前記硬貨搬送路における硬貨の搬送面に対して直交する方向に沿って並ぶよう設けられていてもよい。
本発明の硬貨分岐機構においては、前記ガイド部は、前記ガイド面として、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向に対して当該硬貨搬送路の搬送面から横方向に移動させる第3ガイド面と、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を当該硬貨搬送路の搬送面に設けられた分岐口に移動させる第4ガイド面とを有しており、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記ガイド部の前記第3ガイド面および前記第4ガイド面に接しないような位置に前記ガイド部があるときに当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送されるようになっていてもよい。
この場合、前記ガイド部において、前記第3ガイド面と前記第4ガイド面との間に硬貨が通過する空間が形成されており、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記第3ガイド面と前記第4ガイド面との間に形成された前記空間を通過すると当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送されるようになっていてもよい。
また、前記ガイド部において、前記第3ガイド面、前記第4ガイド面および硬貨が通過する前記空間は前記硬貨搬送路における硬貨の搬送面に対して直交する方向に沿って並ぶよう設けられていてもよい。
本発明の硬貨分岐機構においては、前記ガイド部は、前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む4方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面を有していてもよい。
この場合、前記ガイド部は、前記ガイド面として、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向に対して当該硬貨搬送路の搬送面から左方向に移動させる第5ガイド面と、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向に対して当該硬貨搬送路の搬送面から右方向に移動させる第6ガイド面と、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を当該硬貨搬送路の搬送面に設けられた分岐口に移動させる第7ガイド面とを有しており、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記ガイド部の前記第5ガイド面、前記第6ガイド面および前記第7ガイド面に接しないような位置に前記ガイド部があるときに当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送されるようになっていてもよい。
本発明の硬貨処理装置は、前記硬貨搬送路に沿って硬貨を搬送させるための硬貨搬送部と、上記の硬貨分岐機構と、を備えたことを特徴とする。
上記の硬貨処理装置は、前記硬貨搬送路に沿って配置され、硬貨を積層状態で収納する筒状の硬貨収納部を複数備え、前記硬貨分岐機構により前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向以外の方向に当該硬貨搬送路の搬送面から分岐させられた硬貨は各前記硬貨収納部に送られるようになっており、複数の前記硬貨収納部が少なくとも2列に並ぶよう配置されていてもよい。
このような硬貨処理装置によれば、硬貨がそれぞれ積層状態で集積される複数の筒状の硬貨収納部が1列で設けられている場合と比較して装置の奥行き方向や高さ方向の寸法を変えることなく硬貨の収納量を増やすことができる。
本発明の硬貨処理装置は、硬貨搬送路に沿って硬貨を搬送させるための硬貨搬送部と、前記硬貨搬送路に沿って配置され、硬貨を積層状態で収納する複数の筒状の硬貨収納部と、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を分岐させて各前記硬貨収納部に送る硬貨分岐機構と、を備え、複数の前記硬貨収納部が少なくとも2列に並ぶよう配置されていることを特徴とする。
このような硬貨処理装置によれば、硬貨がそれぞれ積層状態で集積される複数の筒状の硬貨収納部が1列で設けられている場合と比較して装置の奥行き方向や高さ方向の寸法を変えることなく硬貨の収納量を増やすことができる。
上記の硬貨処理装置においては、前記硬貨分岐機構は、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を、当該硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に分岐させるようになっており、1つの前記硬貨分岐機構により前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向以外の方向に当該硬貨搬送路の搬送面から分岐させられた硬貨が各列に設けられた少なくとも2つの前記硬貨収納部に送られるよう前記硬貨分岐機構および各前記硬貨収納部が配置されていてもよい。
本発明の硬貨分岐機構によれば、コンパクトな構成で硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に硬貨を分岐させることができる。
また、本発明の硬貨処理装置によれば、硬貨がそれぞれ積層状態で集積される複数の筒状の硬貨収納部が1列で設けられている場合と比較して装置の奥行き方向や高さ方向の寸法を変えることなく硬貨の収納量を増やすことができる。
本発明の実施の形態による硬貨処理装置を備えた貨幣処理システムの構成を示す斜視図である。 図1Aに示す貨幣処理システムにおける制御系の構成を示す機能ブロック図である。 図1Aに示す貨幣処理システムにおける硬貨処理装置の内部構成を示す側面図である。 図2に示す硬貨処理装置の内部構成を示す上面図である。 (a)(b)は、図2や図3に示す硬貨処理装置における硬貨搬送部および硬貨収納部の縦断面図である。 図2や図3等に示す硬貨処理装置における制御系の構成を示す機能ブロック図である。 図2や図3に示す硬貨処理装置に設けられた硬貨分岐機構の構成を示す斜視図であって、硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を引き続き当該硬貨搬送路に沿って搬送させるような第1位置に硬貨分岐機構があるときの状態を示す図である。 図5に示す硬貨分岐機構の上面図である。 図5および図6に示す硬貨分岐機構を硬貨搬送路に沿った方向から見たときの側面図である。 図6に示す硬貨分岐機構をA−A矢視に沿って見たときの側面図である。 図2や図3に示す硬貨処理装置に設けられた硬貨分岐機構の構成を示す斜視図であって、硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を当該硬貨搬送路の搬送面から左方向に移動させるような第2位置に硬貨分岐機構があるときの状態を示す図である。 図9に示す硬貨分岐機構の上面図である。 図9および図10に示す硬貨分岐機構を硬貨搬送路に沿った方向から見たときの側面図である。 図10に示す硬貨分岐機構をB−B矢視に沿って見たときの側面図である。 図2や図3に示す硬貨処理装置に設けられた硬貨分岐機構の構成を示す斜視図であって、硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を当該硬貨搬送路の搬送面から右方向に移動させるような第3位置に硬貨分岐機構があるときの状態を示す図である。 図13に示す硬貨分岐機構の上面図である。 図13および図14に示す硬貨分岐機構を硬貨搬送路に沿った方向から見たときの側面図である。 図14に示す硬貨分岐機構をC−C矢視に沿って見たときの側面図である。 変形例に係る硬貨分岐機構の構成を示す斜視図である。 (a)〜(c)は、それぞれ、図17における硬貨分岐機構を水平面からなる断面D、断面E、断面Fで切ったときの断面図である。 別の変形例に係る硬貨分岐機構の構成を示す斜視図である。 (a)〜(d)は、それぞれ、図19における硬貨分岐機構を水平面からなる断面G、断面H、断面I、断面Jで切ったときの断面図である。 変形例に係る硬貨処理装置の内部構成を示す上面図である。 別の変形例に係る硬貨処理装置の内部構成を示す上面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1A乃至図16は、本実施の形態による硬貨処理装置およびこの硬貨処理装置に設けられた硬貨分岐機構を示す図である。このうち、図1Aは、本実施の形態による硬貨処理装置を備えた貨幣処理システムの構成を示す斜視図であり、図1Bは、図1Aに示す貨幣処理システムにおける制御系の構成を示す機能ブロック図である。また、図2は、図1Aに示す貨幣処理システムにおける硬貨処理装置の内部構成を示す側面図であり、図3は、図2に示す硬貨処理装置の内部構成を示す上面図である。また、図4A(a)および図4A(b)は、図2や図3に示す硬貨処理装置における硬貨搬送部および硬貨収納部の縦断面図である。また、図4Bは、図2や図3等に示す硬貨処理装置における制御系の構成を示す機能ブロック図である。また、図5乃至図16は、それぞれ、図2や図3に示す硬貨処理装置に設けられた硬貨分岐機構の構成を示す斜視図や上面図、側面図である。
まず、図1Aを用いて本実施の形態による硬貨処理装置を備えた貨幣処理システムの全体構成について説明する。なお、以下の説明では銀行等の窓口に設置される貨幣処理システムを例に述べるが、本実施の形態による硬貨処理装置は銀行等の金融機関等に設置されるATM等、様々な貨幣処理システムに用いることができる。図1Aに示すように、本実施の形態による貨幣処理システム10は略直方体形状の筐体12を有しており、当該貨幣処理システム10において筐体12内に紙幣処理装置100および硬貨処理装置200が並列に配設されている。より詳細には、本実施の形態による貨幣処理システム10を正面側から見て左側に紙幣処理装置100が配置されているとともに右側に硬貨処理装置200が配置されている。ここで、紙幣処理装置100は、紙幣の入出金処理等を行う紙幣入出金装置であり、硬貨処理装置200は、硬貨の入出金処理等を行う硬貨入出金装置である。
図1Aに示すように、紙幣処理装置100の前面には上方から順に紙幣入金口102および紙幣出金口104が設けられている。また、紙幣処理装置100の前面において紙幣出金口104の下方には紙幣収納カセット(図示せず)が貨幣処理システム10の筐体12に対して着脱自在に設置されている。より詳細には、貨幣処理システム10の下部には筐体12から手前側に引き出し可能な引出ユニット18が設けられており、紙幣収納カセットはこのような引出ユニット18に着脱自在に収容されている。また、後述する硬貨処理装置200の各硬貨収納部242も引出ユニット18に収容されている。また、引出ユニット18には出金リジェクト部114が設けられている。
また、図1Aに示すように、硬貨処理装置200の前面上部には硬貨入金口202が設けられており、この硬貨処理装置200の前面中段には硬貨出金ボックス236が貨幣処理システム10の筐体12に対して着脱自在に設置されている。ここで、紙幣処理装置100の機体内に紙幣を投入するための紙幣入金口102と、硬貨処理装置200の機体内に硬貨を投入するための硬貨入金口202とが、貨幣処理システム10の高さ方向における略同一位置に配置されている。
また、図1Aに示すように、貨幣処理システム10の上面前方の両端部にはそれぞれ第1の占有ボタン14および第2の占有ボタン16が設けられている。銀行等の金融機関等において、図1Aに示す貨幣処理システム10が窓口の2人のテラーの間に配置され、2人のテラーにより貨幣処理システム10の双頭運用が行われる場合には、各テラーは対応する占有ボタン14、16を押下することにより、貨幣処理システム10の占有を行うことができるようになる。
次に、図1Aに示す貨幣処理システム10における制御系の構成について図1Bに示す機能ブロック図を用いて説明する。図1Bに示すように、本実施の形態による貨幣処理システム10には制御装置30が設けられており、このような制御装置30により紙幣処理装置100および硬貨処理装置200の各構成部材が制御されるようになっている。また、制御装置30には操作部20、表示部22、上記の各占有ボタン14、16および通信インターフェース部24等が接続されている。操作部20は筐体12の前面や上面に設けられた例えばキーボードや操作ボタン等からなり、操作者は操作部20により制御装置30に対して様々な指令を与えることができるようになっている。また、表示部22は筐体12の前面や上面に設けられたモニタ等からなり、この表示部22には紙幣処理装置100や硬貨処理装置200における紙幣や硬貨の処理状況や在高等の情報が表示されるようになっている。なお、操作部20および表示部22がそれぞれ個別に設けられる代わりに、例えばタッチパネル等からなる操作表示部が筐体12の前面や上面に設けられるようになっていてもよい。また、制御装置30は通信インターフェース部24を介して上位端末に対して様々な信号の送受信を行うことができるようになっている。具体的には、例えば制御装置30は上位端末から通信インターフェース部24を介して貨幣の入金処理や出金処理の指令を受けると、紙幣処理装置100や硬貨処理装置200の各構成部材を制御してこれらの紙幣処理装置100や硬貨処理装置200で貨幣の入金処理や出金処理を行わせるようになっている。
次に、本実施の形態による硬貨処理装置200の構成について図2乃至図4Aを用いて説明する。なお、図4Aにおいて、硬貨収納部242に収納された硬貨を参照符号Cで示している。また、図2における硬貨処理装置200の左側面部は当該硬貨処理装置200の正面側となっており、図2における右方向が硬貨処理装置200の奥行き方向となっている。また、図3における上方向が硬貨処理装置200の奥行き方向となっている。
図2および図3に示すように、硬貨入金口202の下部には硬貨繰出ベルト204および逆転ローラ205が設けられており、操作者により硬貨入金口202に投入された硬貨は硬貨繰出ベルト204により硬貨処理装置200の奥方に繰り出され、この際に硬貨繰出ベルト204と逆転ローラ205との間の隙間を通ることにより、硬貨繰出ベルト204により搬送される硬貨は1枚ずつに分離されるようになる。これらの硬貨繰出ベルト204や逆転ローラ205により、硬貨入金口202に投入された硬貨を硬貨処理装置200の筐体の内部に繰り出す硬貨繰出部201が構成されている。硬貨処理装置200の機体内において硬貨繰出部201の奥方には硬貨搬送部220が設けられており、当該硬貨繰出部201の硬貨繰出ベルト204から硬貨搬送部220に硬貨が1枚ずつ受け渡されると、この硬貨搬送部220により硬貨が更に搬送されるようになっている。
硬貨搬送部220は、硬貨処理装置200の奥行き方向に沿って延びる硬貨搬送路214を通るよう、硬貨を1枚ずつ搬送するようになっている。より詳細には、硬貨搬送部220は、循環移動を行う無端状の搬送ベルト221を有しており、この搬送ベルト221は、硬貨搬送路214の前端および後端にそれぞれ水平方向に回転可能に軸支されたプーリ222によって張設されている(なお、図3では、硬貨搬送路214の前端に設けられたプーリ222のみを図示しており、硬貨搬送路214の後端に設けられたプーリ222の図示は省略している)。搬送ベルト221には内周側に歯を有するタイミングベルトが用いられ、プーリ222にも外周に歯を有するタイミングプーリが用いられている。また、搬送ベルト221の内周側には溝部が設けられ、プーリ222の外周には搬送ベルト221の溝部に係合する突起部が設けられており、プーリ222によって搬送ベルト221の高さ方向の位置が規制され、搬送ベルト221と硬貨搬送路214の搬送面216(図4A参照、図3では図示せず)との間隔が、処理されるべき硬貨のうちの最大厚み硬貨の厚みよりも少し広い寸法に保たれている。
搬送ベルト221には、当該搬送ベルト221の下面から下方に向かって突出し、硬貨搬送路214内の硬貨を1枚ずつ押動搬送する複数のピン223(図4A参照)が搬送ベルト221の長手方向に沿って所定の間隔毎に設けられている。ここで、搬送ベルト221のピン223が設けられる部分の歯は、他の部分よりも大きくなっている。また、プーリ222においても歯の谷部が大きい箇所を設け、搬送ベルト221のピン223と噛み合うようにしている。プーリ222の歯の数は、搬送ベルト221のピン223のピッチの整数倍に相当する歯の数となっており、プーリ222の回転位置を検知すれば搬送ベルト221のピン223の位置を検知することができるようになっている。また、複数のピン223の間隔は、搬送方向前後のピン223間に硬貨を1枚ずつ受け入れて搬送可能とする寸法とされている。ピン223と硬貨搬送路214の搬送面216との間には、処理されるべき硬貨のうちの最小厚み硬貨の厚みよりも小さい寸法の間隙が空けられている。
このような硬貨搬送部220において、複数のプーリ222のうち、ある一つのプーリ222が駆動モータ(図示せず)によって正逆回転駆動される。そして、このような駆動モータによるプーリ222の駆動によって、硬貨搬送路214上の搬送ベルト221が、硬貨搬送路214の前側から後側方向へ向けた入金搬送方向F1(図2参照)、および硬貨搬送路214の後側から前側方向へ向けた出金搬送方向F2(図2参照)にそれぞれ循環移動させられる。また、プーリ222の軸には、このプーリ222の回転位置を検知する検知センサ(例えば、原点を検知するフォトセンサとロータリエンコーダとの組み合わせ)が設けられており、この検知センサの検知に基づいて硬貨搬送路214上における搬送ベルト221の位置および各ピン223の位置を検知することができるようになっている。
また、図2および図3に示すように、硬貨搬送部220には、硬貨搬送路214を通って搬送される硬貨の金種、真偽、正損、表裏等の識別を行う識別部225が設けられている。
また、本実施の形態の硬貨処理装置200では、図2および図3に示すように、硬貨を積層状態で収納する硬貨収納部242が硬貨搬送路214に沿って複数設けられている。より詳細には、図3に示すように、硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向と平行に6個の硬貨収納部242が2列に並ぶよう、合計12個の硬貨収納部242が設けられている。なお、図3では各硬貨収納部242の上部開口247が示されており、硬貨搬送路214から後述する硬貨分岐機構244によって分岐させられた硬貨は上部開口247に送られ、この上部開口247を介して硬貨収納部242に収納されるようになる。また、各硬貨収納部242は、硬貨処理装置200の奥行き方向において、硬貨搬送部220の硬貨搬送路214における識別部225の奥側に設けられている。
ここで、図3における左側の列の6個の硬貨収納部242および右側の列の6個の硬貨収納部242は互いに離間するよう配置されており、図3における左側の列の6個の硬貨収納部242と右側の列の6個の硬貨収納部242との間に硬貨搬送路214が配置されている。また、各列の硬貨収納部242において、6個の硬貨収納部242にはそれぞれ異なる金種の硬貨が収納されるようになっている。より詳細には、各列の6個の硬貨収納部242は、硬貨処理装置200の手前側から順に(すなわち、図3における下側から順に)、1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨および500円硬貨をそれぞれ収納するようになっている。すなわち、図3における硬貨搬送路214を挟んだ左側の硬貨収納部242および右側の硬貨収納部242には同じ金種の硬貨が収納されるようになっている。なお、各硬貨収納部242に収納される硬貨の金種は例えば貨幣処理システム10の操作部20等により変更可能である。
また、図3における硬貨搬送路214を挟んだ左側の硬貨収納部242と右側の硬貨収納部242との間には、当該硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を左側の硬貨収納部242または右側の硬貨収納部242に分岐させてこれらの硬貨収納部242に収納させるための硬貨分岐機構244が設けられている。より詳細には、図3に示すように、各列の6個の硬貨収納部242に対応するよう、6個の硬貨分岐機構244が硬貨搬送路214に沿って並ぶよう設けられている。そして、硬貨搬送路214の前側から後側方向へ向けた入金搬送方向F1(すなわち、図3における上方向)に搬送される硬貨は、各硬貨分岐機構244により、対応する硬貨収納部242の上部開口247(より詳細には、図3における硬貨分岐機構244よりも左側に位置する硬貨収納部242の上部開口247または硬貨分岐機構244よりも右側に位置する硬貨収納部242の上部開口247)に分岐させられるようになる。このように、本実施の形態では、各硬貨分岐機構244は、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を、当該硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む3つの方向に分岐させることができるようになっている。すなわち、硬貨搬送路214に沿って図3における上方向に搬送される硬貨を、各硬貨分岐機構244によって図3における右方向、上方向、左方向の各方向に分岐させることができるようになる。具体的には、各硬貨分岐機構244によって図3における上方向に分岐させられた硬貨は引き続き硬貨搬送路214に沿って搬送されるようになり、一方、各硬貨分岐機構244によって図3における左方向、右方向に分岐させられた硬貨はそれぞれ図3における硬貨分岐機構244よりも左側に位置する硬貨収納部242の上部開口247および図3における硬貨分岐機構244よりも右側に位置する硬貨収納部242の上部開口247に送られるようになる。
このような硬貨分岐機構244の構成の詳細について図5乃至図16を用いて説明する。図5乃至図16の説明において用いる方向は、入金搬送方向がF1、出金搬送方向がF2であり、上下左右の方向は搬送面216上で入金搬送方向F1(すなわち、図3における上方向)に向かったときのものである。また、6つの硬貨分岐機構244のうち、硬貨処理装置200の最も奥側(すなわち、図3における最も上側)に設けられた硬貨分岐機構244は、硬貨搬送路214に沿って図3における上方向に搬送される硬貨を、図3における左方向および右方向の2方向のみに分岐させることができるようになっている。硬貨処理装置200の最も奥側に設けられた硬貨分岐機構244は、硬貨搬送路214における硬貨処理装置200の最も奥側の端部に位置し、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が硬貨処理装置200の最も奥側に設けられた硬貨分岐機構244を通過して引き続き硬貨搬送路214に沿って搬送されることがないからである。
本実施の形態による硬貨処理装置200では、図5乃至図16に示すように、各硬貨分岐機構244は、硬貨搬送路214に沿って設けられたガイド部245と、硬貨を分岐させる方向に応じてガイド部245を変位させるよう当該ガイド部245を駆動する駆動部246とを有している。ここで、ガイド部245は、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を3つの方向に分岐させるためのガイド面を複数有している。より詳細には、ガイド部245は、ガイド面として、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して左方向に移動させる第1ガイド面245mと、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して右方向に移動させる第2ガイド面245nとを有している。また、ガイド部245において、第1ガイド面245mおよび第2ガイド面245nは上下方向において互いに離間するよう配置されており、これらの第1ガイド面245mと第2ガイド面245nとの間には、硬貨が通過する空間245fが形成されている。そして、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨がガイド部245における第1ガイド面245mと第2ガイド面245nとの間に形成された空間245fを通過すると当該硬貨は硬貨搬送路214に沿って引き続き搬送されるようになる。なお、本実施の形態では、ガイド部245において、第1ガイド面245m、第2ガイド面245nおよび硬貨が通過する空間245fは硬貨搬送路214における硬貨の搬送面216に対して直交する方向に沿って並ぶよう設けられている。
ガイド部245は、第1ガイド部分245a、第2ガイド部分245b、第3ガイド部分245c、第4ガイド部分245dおよび第5ガイド部分245eから構成されており、これらの第1ガイド部分245a〜第5ガイド部分245eは、水平方向に沿って延びる軸245pを中心として一体的に回転自在となっている。また、第1ガイド部分245aと第2ガイド部分245bとの間、および第4ガイド部分245dと第5ガイド部分245eとの間には、搬送ベルト221が通過する空間が設けられている。また、駆動部246は例えばロータリソレノイドから構成されており、当該駆動部246は軸245pを中心として第1ガイド部分245a〜第5ガイド部分245eを一体的に回転させるようになっている。より詳細には、駆動部246は、ガイド部245を、図5乃至図8に示すような第1位置、図9乃至図12に示すような第2位置および図13乃至図16に示すような第3位置からなる3つの位置のうち何れかの位置に位置させるよう、軸245pを中心として回転させるようになっている。ここで、図5乃至図8に示すような第1位置にガイド部245が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が各硬貨収納部242の上部開口247に向かって分岐させられずに引き続き当該硬貨搬送路214に沿って搬送されるようになる。また、図9乃至図12に示すような第2位置にガイド部245が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は当該硬貨搬送路214の搬送面216から図9や図10における左方向に移動させられ、この硬貨は硬貨搬送路214の左側に設けられた硬貨収納部242の上部開口247に送られるようになる。また、図13乃至図16に示すような第3位置にガイド部245が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は当該硬貨搬送路214の搬送面216から図13における右方向に移動させられ、この硬貨は硬貨搬送路214の右側に設けられた硬貨収納部242の上部開口247に送られるようになる。また、本実施の形態では、軸245pを中心として第1ガイド部分245a〜第5ガイド部分245eを一体的に回転させる駆動部246として、ロータリソレノイドの代わりにステッピングモータ等の他の駆動機構が用いられてもよい。
図5等に示すように、第1ガイド部分245aおよび第2ガイド部分245bはガイド部245の上側部分(天井部分)において左右に並ぶよう設けられており、これらの第1ガイド部分245aおよび第2ガイド部分245bの前面側には、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して左方向に移動させる第1ガイド面245mが設けられている(図11等参照)。また、第2ガイド部分245bの下部には第3ガイド部分245cが取り付けられている。ここで、図9や図10に示すように、ガイド部245を上方から下方向に見て、第1ガイド面245mは硬貨搬送路214による硬貨の搬送方向に対して左方向に斜めに湾曲するよう設けられている。また、図9乃至図12に示すような第2位置にガイド部245が位置するときには、第1ガイド部分245aおよび第2ガイド部分245bは、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面がこれらの第1ガイド部分245aおよび第2ガイド部分245bの前面側にそれぞれ設けられた第1ガイド面245mに接するような位置となる。言い換えると、図9乃至図12に示すような第2位置にガイド部245が位置するときには、硬貨搬送路214の搬送面216と第3ガイド部分245cの上面とが略同一面上に位置するようになり、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は第3ガイド部分245cの上面を通りながら第1ガイド部分245aおよび第2ガイド部分245bの前面側にそれぞれ設けられた第1ガイド面245mに接するようになる。このことにより、図9乃至図12に示すような第2位置にガイド部245が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は第1ガイド面245mによって硬貨搬送路214よりも図9や図10における左側に移動させられ、図9や図10における左側の硬貨収納部242の上部開口247に送られて当該硬貨収納部242に収納されるようになる。
また、ガイド部245において、第3ガイド部分245cの下方には、硬貨が通過する空間245fを隔てて第4ガイド部分245dが設けられており、また、第1ガイド部分245aの下方には、硬貨が通過する空間245fを隔てて第5ガイド部分245eが設けられている。第4ガイド部分245dおよび第5ガイド部分245eはガイド部245の下側部分(底部分)において左右に並ぶよう設けられており、これらの第4ガイド部分245dおよび第5ガイド部分245eの前面側には、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して右方向に移動させる第2ガイド面245nが設けられている(図15等参照)。ここで、図13や図14に示すように、ガイド部245を上方から下方向に見て、第2ガイド面245nは硬貨搬送路214による硬貨の搬送方向に対して右方向に斜めに湾曲するよう設けられている。また、図13乃至図16に示すような第3位置にガイド部245が位置するときには、第4ガイド部分245dおよび第5ガイド部分245eは、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面がこれらの第4ガイド部分245dおよび第5ガイド部分245eの前面側にそれぞれ設けられた第2ガイド面245nに接するような位置となる。言い換えると、図13乃至図16に示すような第3位置にガイド部245が位置するときには、硬貨搬送路214の搬送面216と第4ガイド部分245dおよび第5ガイド部分245eとが略同一面上に位置するようになる。このことにより、図13乃至図16に示すような第3位置にガイド部245が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は第2ガイド面245nによって硬貨搬送路214よりも図13や図14における右側に移動させられ、図13や図14における右側の硬貨収納部242の上部開口247に送られて当該硬貨収納部242に収納されるようになる。
また、図5乃至図9に示すような第1位置にガイド部245が位置するときには、ガイド部245における第1ガイド面245mと第2ガイド面245nとの間に形成された空間245fの下面と硬貨搬送路214の搬送面216とが略同一面上に位置するようになり、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は、ガイド部245における第1ガイド面245mと第2ガイド面245nとの間に形成された空間245fを通過するようになる。この際に、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は第4ガイド部分245dの上面および第5ガイド部分245eの上面をまたがって通るようになる。このことにより、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は当該硬貨搬送路214から図5や図6における左側や右側に移動させられることなく引き続き硬貨搬送路214に沿って搬送されるようになる。
また、硬貨搬送路214において硬貨が出金搬送方向F2に搬送される場合において、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨がガイド部245を通過した後に引き続き硬貨搬送路214に沿って搬送される場合には、駆動部246はガイド部245を図5乃至図8に示すような第1位置に位置させるようになっている。この場合には、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨はガイド部245の空間245fを通過して引き続き硬貨搬送路214に沿って搬送されるようになる。一方、図3における左側の硬貨収納部242から硬貨を繰り出して硬貨搬送路214に送り、この硬貨搬送路214で出金搬送方向F2に硬貨を搬送させる場合には、駆動部246はこの硬貨収納部242に対応するガイド部245を図9乃至図12に示すような第2位置に位置させるようになる。また、図3における右側の硬貨収納部242から硬貨を繰り出して硬貨搬送路214に送り、この硬貨搬送路214で出金搬送方向F2に硬貨を搬送させる場合には、駆動部246はこの硬貨収納部242に対応するガイド部245を図13乃至図16に示すような第3位置に位置させるようになる。
硬貨収納部242は、当該硬貨収納部242に対応する硬貨分岐機構244によって硬貨搬送路214から分岐させられた硬貨を上部開口247により受け入れて収納するとともに、収納している硬貨を上部開口247から硬貨搬送路214に繰り出すものである。硬貨収納部242は、上下方向(鉛直方向)を集積方向として硬貨を積層状態で収納する収納筒248(図2参照)、および硬貨搬送路214と収納筒248との両方に跨がった状態でそれらの上方に配置される押動部材249を有している(図3および図4A参照)。
ここで、図4Aに示すように、硬貨搬送路214の側方に収納筒248の上端が配置されており、硬貨搬送路214と収納筒248の上端との間にはこれらの硬貨搬送路214と収納筒248の上端との間で硬貨を案内する案内通路250が形成されている。図5等に示すように、案内通路250は、硬貨搬送路214から硬貨収納部242の上部開口247へ向けて湾曲した形状となっている。さらに、図4Aに示すように、案内通路250の上方には、押動部材249の一部が配置されている。なお、図4A(a)は、硬貨の収納や繰り出しを行わないときの押動部材249を示す図であり、図4A(b)は、硬貨の収納や繰り出しを行っている途中の押動部材249を示す図である。
押動部材249は、収納筒248の集積方向と平行な回転軸を中心に水平方向に回転する回転板256を有している。この回転板256の下面周辺部には、3つの突起257が周方向に等間隔で設けられている(図3および図4A参照)。なお、図4Aでは3つの突起257のうち2つの突起257が表示されている。また、回転板256の回転軸の上端は駆動モータ258(図2参照)に連結されており、この駆動モータ258によって回転軸を介して回転板256が回転可能に支持されている。なお、本実施の形態では駆動モータ258としてステッピングモータを用いているが、回転板256の位置を制御することができるものであれば駆動モータ258としてステッピングモータ以外の構成のものを用いてもよい。
回転板256の下面と硬貨搬送路214の搬送面216との間には硬貨の1枚分の厚みより大きく2枚分の厚みより小さい間隙が空けられ、また、突起257の下面と硬貨搬送路214の搬送面216との間には硬貨の1枚分の厚みより小さい間隙が空けられている。したがって、回転板256の下側に1枚の硬貨のみが進入し、その硬貨の側面に突起257が当接して押動可能となる。このようにして、回転板256が120°回転することにより1枚の硬貨の収納筒248への収納動作または1枚の硬貨の収納筒248からの繰出動作を行うようになる。
押動部材249には、回転板256の回転位置を検知する検知部(図示せず)が設けられている。具体的には、当該検知部は、3つの突起257の位置に対応して3つの開口が形成された回転板256または当該回転板256の回転軸に取り付けられた検知板およびこの検知板の周辺部に対して上下方向から対向配置されたフォトインタラプタである定位置検知センサを有しており、定位置検知センサに対して検知板の周縁部が対向する状態から開口が対向する状態となって、定位置検知センサが遮光状態から透光状態に切り換わることにより、回転板256の定位置を検知する。回転板256の定位置は、いずれの突起257も硬貨搬送路214の外に位置している回転板256の回転位置としている。このような回転板256の定位置では、1つの突起257が案内通路250の出入口の中央に位置し、硬貨搬送路214から案内通路250に硬貨が進入するのを防止している。
そして、回転板256は、駆動モータ258により、硬貨の収納時(押込動作時)に押込回転方向に回転駆動され、硬貨の繰出時(押出動作時)に押込回転方向と反対になる押出回転方向に回転駆動されるようになっている。さらに、駆動モータ258による回転板256の各方向への回転は、硬貨搬送部220による硬貨の搬送に同期されている。すなわち、上述したように、プーリ222の回転位置を検知する検知センサが設けられており、この検知センサの検知に基づいて硬貨搬送路214上における搬送ベルト221の位置および各ピン223の位置を検知することができるようになっているため、入金時には、ピン223の検知位置と識別部225での識別結果とに基づいて該当する金種の硬貨を分岐させるように駆動モータ258で回転板256を回転させ、また、出金時にはピン223の位置に基づいて該当するピン223に硬貨を受け渡すように駆動モータ258で回転板256を回転させる。
また、図3に示すように、各押動部材249の回転板256の近傍における硬貨搬送路214上には、硬貨の通過を検知する通過確認センサ270が各硬貨収納部242に対応して設けられている。このような通過確認センサ270により、各硬貨収納部242に収納された硬貨や各硬貨収納部242の収納筒248から硬貨搬送路214に繰り出された硬貨の計数が行われるようになっている。なお、各硬貨収納部242の収納筒248から硬貨搬送路214に繰り出された硬貨の計数を通過確認センサ270により行うにあたり、繰出直後の硬貨搬送路214上での硬貨の挙動は不安定であり、硬貨が二重に計数されるおそれがあるため、硬貨が収納筒248から硬貨搬送路214に繰り出された直後に位置する通過確認センサ270ではなく、この通過確認センサ270よりも出金搬送方向F2の下流側に設けられた通過確認センサ270が用いられるようになっている。
図2および図3に示すように、硬貨処理装置200の奥行き方向における識別部225と各硬貨収納部242との間には、識別部225で識別不能または不適切と識別されたリジェクト硬貨を硬貨搬送部220の硬貨搬送路214から分岐させるリジェクト分岐部227が設けられている。このリジェクト分岐部227は、硬貨搬送路214の通路底面に形成された分岐口、およびこの分岐口を開閉してリジェクト硬貨のみを選択的に分岐させる分岐ゲートを有している。分岐ゲートは、ソレノイド等の駆動手段により、入金搬送方向F1の下流側の水平な軸を支点として入金搬送方向F1の上流側が上下に移動し、分岐口を開閉する。そして、識別部225で識別された硬貨が各硬貨収納部242に収納される場合には、分岐ゲートによって分岐口を閉塞する状態で分岐ゲート上を硬貨が通過する。また、入金搬送方向F1に搬送される硬貨が識別部225でリジェクト硬貨と識別された場合には、分岐ゲートの入金搬送方向F1の上流側が上方に移動して分岐口を開放し、分岐ゲートでリジェクト硬貨を分岐口に落とし込んで分岐させる。
図2に示すように、リジェクト分岐部227の分岐口の下方には、この分岐口により分岐させられたリジェクト硬貨を、硬貨処理装置200の前面に設けられた硬貨出金ボックス236に導くリジェクトシュート231が設けられている。
また、図2および図3に示すように、硬貨処理装置200の奥行き方向における硬貨繰出ベルト204と識別部225との間には、硬貨を硬貨搬送部220の硬貨搬送路214から分岐させる出金分岐部233が設けられている。この出金分岐部233は、リジェクト分岐部227と同様に分岐口および分岐ゲートを有しているが、分岐ゲートは、ソレノイド等の駆動手段により、出金搬送方向F2の下流側の水平な軸を支点として出金搬送方向F2の上流側が上下に移動し、分岐口を開閉するようになっている。そして、出金分岐部233において、硬貨が出金されない場合には、分岐ゲートによって分岐口を閉塞する状態で分岐ゲート上を硬貨が通過する。また、出金処理や回収処理等において、分岐ゲートの出金搬送方向F2の上流側が上方に移動して分岐口を開放し、出金搬送方向F2に搬送される硬貨を分岐ゲートで分岐口に落とし込んで分岐させるようになっている。
出金分岐部233の分岐口の下方には、この分岐口により分岐させられた硬貨を、硬貨処理装置200の前面に設けられた硬貨出金ボックス236に導く出金シュート235が設けられている。また、出金シュート235の中間部には、硬貨処理装置200の機体内に着脱可能に配置された硬貨回収カセット237に硬貨を導くための回収シュート238が接続されている。また、出金シュート235と回収シュート238との接続部には、分岐口により分岐させられた硬貨を出金シュート235または回収シュート238に振り分ける切換レバー239が配設されている。
図2に示すように、各硬貨収納部242の収納筒248内には、当該収納筒248内で上下方向に集積される硬貨を下方から支えるステージ264が上下方向に移動可能に配置されている。また、各収納筒248の下部には、当該収納筒248内にあるステージ264を上下方向に移動させるステージ用モータ267が設けられている。より詳細には、各硬貨収納部242において、収納筒248の長手方向と平行にボールねじ(図示せず)が配設されており、ステージ用モータ267によってこのボールねじが回転させられるようになっている。そして、ステージ264を支持する支持部が、収納筒248の一部に上下方向に沿って形成された溝を通じてボールねじのナット部に接続されており、ステージ用モータ267の駆動によってボールねじが回転することによりステージ264が上下方向に移動するようになっている。また、各硬貨収納部242には、各収納筒248内でステージ264上に集積された硬貨を、収納済み硬貨と一時保留硬貨とに分離させるセパレータ(図示せず)が設けられている。セパレータは、略L字状に形成されており、その先端部分が収納筒248内に進入した進出位置と、収納筒248の側方外部に退避した退避位置との間で水平方向に揺動可能となっている。
また、図2に示すように、本実施の形態の硬貨処理装置200には、当該硬貨処理装置200の各構成部材の制御を行う制御部210が設けられている。本実施の形態の硬貨処理装置200における制御系の構成について図4Bを用いて説明する。図4Bに示すように、制御部210には、硬貨繰出部201、硬貨搬送部220、リジェクト分岐部227、出金分岐部233、切換レバー239、硬貨分岐機構244、駆動モータ258、ステージ用モータ267、識別部225、通過確認センサ270等がそれぞれ接続されている。このような制御部210により、硬貨繰出部201、硬貨搬送部220、リジェクト分岐部227、出金分岐部233、切換レバー239、硬貨分岐機構244、駆動モータ258、ステージ用モータ267等の各構成部材の制御が行われるようになっている。また、識別部225による硬貨の識別結果や通過確認センサ270による検知結果等は制御部210に送られるようになっている。また、制御部210には通信インターフェース部212が接続されており、この通信インターフェース部212を介して制御部210は制御装置30に対して信号の送受信を行うようになっている。
次に、このような構成からなる硬貨処理装置200の動作について以下に説明する。以下に示すような硬貨処理装置200の動作は、制御部210が硬貨処理装置200の各構成部材を制御することにより行われるようになっている。
〔硬貨の入金処理〕
まず、硬貨処理装置200における硬貨の入金処理について説明する。操作者が操作部20により貨幣の入金処理開始の指令を入力したり上位端末から貨幣の入金処理開始の指令が送られたりすることにより、制御装置30が硬貨の入金処理開始の指令を制御部210に与えると、操作者により硬貨入金口202に投入された硬貨は硬貨繰出ベルト204により硬貨処理装置200の奥方に繰り出され、この際に硬貨繰出ベルト204と逆転ローラ205との間の隙間を通ることにより、硬貨繰出ベルト204により搬送される硬貨は1枚ずつ分離される。その後、硬貨繰出ベルト204から硬貨搬送部220に硬貨が1枚ずつ受け渡され、この硬貨搬送部220により硬貨が更に搬送される。具体的には、硬貨搬送路214に沿って、搬送ベルト221の下面から下方に向かって突出したピン223により硬貨が押動され、この硬貨は硬貨処理装置200の奥方に向かって搬送されるようになる。また、搬送ベルト221により搬送される硬貨は、識別部225により識別が行われる。
識別部225での識別の結果、正常な硬貨ではないリジェクト硬貨が識別されると、リジェクト分岐部227の分岐ゲートが開かれ、リジェクト硬貨は硬貨搬送路214から分岐させられてリジェクトシュート231を介して硬貨出金ボックス236に送られるようになる。また、識別部225での識別の結果、正常な硬貨であると識別された硬貨は、リジェクト分岐部227を通過し、対応する金種の硬貨分岐機構244により硬貨搬送路214から分岐させられて、対応する金種の硬貨収納部242の収納筒248内に収納されて当該収納筒248内に進出したセパレータ(図示せず)上で一時的に保留される。
各硬貨収納部242の収納筒248内においてセパレータ上で硬貨が一時的に保留された後、操作者によって入金確定指令が硬貨処理装置200の制御部210に与えられると、セパレータが収納筒248の側方外部に退避する。このことにより、セパレータ上で一時的に保留された硬貨がステージ264上に集積されるようになり、このステージ264上に集積された硬貨は収納済み硬貨として取り扱われるようになる。
一方、各硬貨収納部242の収納筒248内においてセパレータ上で硬貨が一時的に保留された後、操作者によって返却指令が硬貨処理装置200の制御部210に与えられると、各硬貨収納部242の収納筒248内においてセパレータ上で一時的に保留された硬貨が1金種ずつ順に硬貨搬送路214に繰り出され、硬貨出金ボックス236に払い出されて返却される。収納筒248から硬貨搬送路214への硬貨の繰出動作は、以下に詳述する硬貨の出金処理において説明する。
〔硬貨の補充処理〕
次に、硬貨処理装置200における硬貨の補充処理について説明する。操作者が操作部20により貨幣の補充処理開始の指令を入力したり上位端末から貨幣の補充処理開始の指令が送られたりすることにより、制御装置30が硬貨の補充処理開始の指令を制御部210に与えると、操作者により硬貨入金口202に投入された硬貨は硬貨繰出ベルト204により硬貨処理装置200の奥方に繰り出され、この際に硬貨繰出ベルト204と逆転ローラ205との間の隙間を通ることにより、硬貨繰出ベルト204により搬送される硬貨は1枚ずつに分離される。その後、硬貨繰出ベルト204から硬貨搬送部220に硬貨が1枚ずつ受け渡され、この硬貨搬送部220により硬貨が更に搬送され、識別部225によりその金種、真偽、正損、表裏等が識別される。その後、識別部225での識別の結果、正常な硬貨であると識別された硬貨は、リジェクト分岐部227を通過し、対応する金種の硬貨分岐機構244により硬貨搬送路214から分岐させられて、対応する金種の硬貨収納部242の収納筒248内に収納される。なお、硬貨の補充処理では、上述した硬貨の入金処理とは異なり、セパレータは常に収納筒248から側方外部に退避した退避位置にあり、硬貨搬送路214から分岐した硬貨が硬貨収納部242の収納筒248内に収納されると、この硬貨はステージ264上に直接集積されるようになる。
〔硬貨の出金処理〕
次に、硬貨処理装置200における硬貨の出金処理について説明する。操作者が操作部20により貨幣の出金処理開始の指令を入力したり上位端末から貨幣の出金処理開始の指令が送られたりすることにより、制御装置30が硬貨の出金処理開始の指令を制御部210に与えると、制御装置30に入力された出金額や出金金種等の出金データに基づいて、出金該当金種の硬貨収納部242に収納されている硬貨を1金種ずつ順番に出金する。具体的には、収納筒248内でステージ264上に集積されている1または複数の硬貨のうち最上層にある硬貨を回転板256の下面に押し当てるようステージ264を上昇させる。このことにより、この最上層にある硬貨が案内通路250の底面よりも上方に位置されるようになる。また、図3における左側の硬貨収納部242から硬貨が出金される場合には、駆動部246はこの硬貨収納部242に対応するガイド部245を図9乃至図12に示すような第2位置に位置させる。また、図3における右側の硬貨収納部242から硬貨が出金される場合には、駆動部246はこの硬貨収納部242に対応するガイド部245を図13乃至図16に示すような第3位置に位置させる。また、硬貨の出金処理開始の指令が硬貨処理装置200の制御部210に与えられると、硬貨搬送部220の搬送ベルト221が出金搬送方向F2に循環移動するようになる。そして、搬送ベルト221のピン223とピン223との間に硬貨を繰り出すように、搬送ベルト221の循環移動に同期して押動部材249の回転板256を定位置から押出回転方向に回転させる。回転板256が回転すると、当該回転板256に設けられた突起257が、最上層にある硬貨に当接し、この硬貨を案内通路250に押し出していく。このときに、最上層から2番目の硬貨は、収納筒248の内壁に当接して最上層の硬貨とともに連れ出されることはなく、1枚の硬貨のみが案内通路250に押し出されていく。このような突起257による押出動作により、硬貨を案内通路250に沿って移動させながら硬貨搬送路214内に押し出していく。硬貨搬送路214内に押し出された硬貨は、搬送ベルト221のピン223とピン223との間に進入する。
そして、硬貨に当接して押動していた突起257が案内通路250の出入口に位置する定位置で、回転板256の回転が停止する。硬貨は、突起257で押動されていた慣性によって硬貨搬送路214内に移動する。そして、硬貨搬送路214内に移動した硬貨に搬送ベルト221のピン223が当接し、硬貨を出金搬送方向F2に搬送する。その後、搬送ベルト221により搬送される硬貨は識別部225により識別が行われ、出金分岐部233で分岐される。より詳細には、出金分岐部233の分岐ゲートは開放されており、硬貨搬送路214から硬貨が出金シュート235に分岐され、この出金シュート235により硬貨が硬貨出金ボックス236に送られる。なお、識別部225により正常な硬貨ではないと識別されたリジェクト硬貨は硬貨入金口202に一度送られ、硬貨の出金処理が完了した後にこの硬貨入金口202から再び硬貨搬送部220によって硬貨処理装置200の奥行き方向に搬送されることにより、識別部225により識別された後に各硬貨収納部242に収納されるようになる。
出金が完了した金種の硬貨収納部242の収納筒248では、ステージ264が下降する。このようにして、硬貨処理装置200は待機状態に戻るようになる。
硬貨出金ボックス236に出金硬貨が送られた後、操作者は、貨幣処理システム10の筐体12から硬貨出金ボックス236を引き出すことにより、出金硬貨を取り出すことができるようになる。
〔硬貨の回収処理〕
次に、硬貨処理装置200における硬貨の回収処理について説明する。操作者が操作部20により貨幣の回収処理開始の指令を入力したり上位端末から貨幣の回収処理開始の指令が送られたりすることにより、制御装置30が硬貨の回収処理開始の指令を制御部210に与えると、上述した硬貨の出金処理と同様の方法により各硬貨収納部242の収納筒248から硬貨搬送路214に硬貨が1枚ずつ繰り出され、この繰り出された硬貨は搬送ベルト221により出金搬送方向F2に搬送される。この際に、図3における左側の硬貨収納部242から硬貨が回収される場合には、駆動部246はこの硬貨収納部242に対応するガイド部245を図9乃至図12に示すような第2位置に位置させる。また、図3における右側の硬貨収納部242から硬貨が回収される場合には、駆動部246はこの硬貨収納部242に対応するガイド部245を図13乃至図16に示すような第3位置に位置させる。そして、各硬貨収納部242の収納筒248から硬貨搬送路214に繰り出されて当該搬送ベルト221により搬送される硬貨は識別部225により識別され、出金分岐部233で分岐される。より詳細には、出金分岐部233の分岐ゲートは開放されており、硬貨搬送路214から硬貨が出金シュート235に分岐され、切換レバー239により出金シュート235から回収シュート238に硬貨が送られ、この回収シュート238により硬貨が硬貨回収カセット237に収納される。なお、識別部225により正常な硬貨ではないと識別されたリジェクト硬貨は硬貨入金口202に一度送られ、硬貨の回収処理が完了した後にこの硬貨入金口202から再び硬貨搬送部220によって硬貨処理装置200の奥行き方向に搬送されることにより、識別部225により識別された後に各硬貨収納部242に収納されるようになる。
硬貨回収カセット237に回収硬貨が送られた後、操作者は、貨幣処理システム10の筐体12から硬貨回収カセット237を取り出すことにより、この硬貨回収カセット237ごと硬貨を回収することができるようになる。
以上のような構成からなる本実施の形態の硬貨処理装置200によれば、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を3つの方向に分岐させるための硬貨分岐機構244は、硬貨搬送路214に設けられたガイド部245と、硬貨を分岐させる方向に応じてガイド部245を変位させるよう当該ガイド部245を駆動する駆動部246とを有しており、ガイド部245は、硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む3つの方向に硬貨を分岐させるための複数(具体的には、2つ)のガイド面(具体的には、第1ガイド面245mおよび第2ガイド面245n)を有している。このような硬貨分岐機構244によれば、硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む3つの方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面を有するガイド部245を、硬貨を分岐させる方向に応じて駆動部246によって変位させることにより、コンパクトな構成で硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む3つの方向に硬貨を分岐させることができるようになる。
また、本実施の形態の硬貨処理装置200によれば、硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向と平行に複数(具体的には、例えば6個)の硬貨収納部242が2列に並ぶよう配置されているため、硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向と平行に複数の硬貨収納部が1列で設けられている場合と比較して、装置の奥行き方向や高さ方向の寸法を変えることなく硬貨の収納量を増やすことができる。
また、本実施の形態の硬貨分岐機構244においては、上述したように、ガイド部245は、ガイド面として、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して左方向に移動させる第1ガイド面245mと、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して右方向に移動させる第2ガイド面245nとを有しており、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨がガイド部245の第1ガイド面245mおよび第2ガイド面245nに接しないような位置にガイド部245があるときに当該硬貨は硬貨搬送路214に沿って引き続き搬送されるようになっている。具体的には、ガイド部245において、第1ガイド面245mと第2ガイド面245nとの間に硬貨が通過する空間245fが形成されており、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が第1ガイド面245mと第2ガイド面245nとの間に形成された空間245fを通過すると当該硬貨は硬貨搬送路214に沿って引き続き搬送されるようになっている。また、ガイド部245において、第1ガイド面245m、第2ガイド面245nおよび硬貨が通過する空間245fは硬貨搬送路214における硬貨の搬送面216に対して直交する方向に沿って並ぶよう設けられている。これらの技術的事項により、硬貨分岐機構244は、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を、当該硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に確実に分岐させることができるようになる。
なお、本実施の形態による硬貨処理装置やこのような硬貨処理装置に設けられる硬貨分岐機構は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
図5乃至図16に示す硬貨分岐機構244では、ガイド部245において硬貨が通過する空間245fが第1ガイド面245mと第2ガイド面245nとの間に設けられているが、このような態様に限定されることはない。変形例に係る硬貨分岐機構のガイド部において、硬貨が通過する空間245fが第1ガイド面245mおよび第2ガイド面245nの上方または下方に形成されていてもよい。この場合には、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が第1ガイド面245mおよび第2ガイド面245nの上方または下方に形成された空間245fを通過すると当該硬貨は硬貨搬送路214に沿って引き続き搬送されるようになる。また、この場合でも、ガイド部において、第1ガイド面245m、第2ガイド面245nおよび硬貨が通過する空間245fは硬貨搬送路214における硬貨の搬送面216に対して直交する方向に沿って並ぶよう設けられていてもよい。
また、変形例に係る硬貨処理装置において、1列が6個の硬貨収納部242からなる2列の硬貨収納部242が硬貨搬送路214による硬貨の搬送方向に対して左右両側にそれぞれ設けられる代わりに、1列の硬貨収納部242が硬貨搬送路214の左側または右側に設けられ、もう1列の硬貨収納部242が硬貨搬送路214の下方(具体的には、硬貨搬送路214の真下)に設けられるようになっていてもよい。このような変形例に係る硬貨処理装置では、硬貨分岐機構として、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を、硬貨の搬送方向に沿った方向、硬貨の搬送方向に対して横方向、および硬貨の搬送方向に対して下方向に分岐させるような構成のものが用いられるようになる。このような硬貨分岐機構の構成の詳細について図17および図18を用いて説明する。なお、図17は、変形例に係る硬貨分岐機構の構成を示す斜視図であり、図18(a)〜(c)は、それぞれ、図17における硬貨分岐機構を水平面からなる断面D、断面E、断面Fで切ったときの断面図である。
図17に示すように、変形例に係る硬貨処理装置に設けられた硬貨分岐機構280は、硬貨搬送路214に沿って設けられたガイド部282と、硬貨を分岐させる方向に応じてガイド部282を上下方向に変位させるよう当該ガイド部282を駆動する駆動部284とを有している。ここで、ガイド部282は、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を、硬貨の搬送方向に沿った方向、硬貨の搬送方向に対して横方向、および硬貨の搬送方向に対して下方向に分岐させるためのガイド面を複数有している。より詳細には、ガイド部282は、ガイド面として、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して横方向(図17および図18に示す例では右方向)に移動させる第3ガイド面282mと、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を当該硬貨搬送路214の搬送面216に設けられた分岐口に移動させる斜面である第4ガイド面282nとを有している。また、ガイド部282において、第3ガイド面282mおよび第4ガイド面282nは上下方向において互いに離間するよう配置されており、これらの第3ガイド面282mと第4ガイド面282nとの間には、硬貨が通過する空間282qが形成されている。そして、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨がガイド部282における第3ガイド面282mと第4ガイド面282nとの間に形成された空間282qを通過すると当該硬貨は硬貨搬送路214に沿って引き続き搬送されるようになる。なお、本実施の形態では、ガイド部282において、第3ガイド面282m、第4ガイド面282nおよび硬貨が通過する空間282qは硬貨搬送路214における硬貨の搬送面216に対して直交する方向に沿って並ぶよう設けられている。
より詳細には、変形例に係る硬貨処理装置に設けられた硬貨分岐機構280のガイド部282には、硬貨が通過する空間282p、282q、282rが上下方向に沿って並ぶよう3つ設けられている。ここで、図18(a)に示すように、最も上側に設けられた空間282pは、ガイド部282の前面に設けられた開口282aから当該空間282pに入った硬貨を、ガイド部282の右側面に設けられた開口282dから排出するような構成となっている。このため、空間282pにより、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が当該硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して右方向に分岐させられ、硬貨搬送路214の右側に設けられた硬貨収納部242の上部開口247に送られるようになる。また、図18(a)に示すように、このような空間282pの内部には、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して右方向に移動させる第3ガイド面282mが設けられている。
また、図18(b)に示すように、硬貨が通過する3つの空間282p、282q、282rのうち上から2番目の空間282qは、ガイド部282の前面に設けられた開口282bから当該空間282qに入った硬貨を、ガイド部282の背面に設けられた開口282eから排出するような構成となっている。このため、空間282qにより、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が当該硬貨搬送路214から横方向や下方向に分岐させられずに引き続き硬貨搬送路214に沿って搬送されるようになる。
また、図17および図18(c)に示すように、硬貨が通過する3つの空間282p、282q、282rのうち最も下側に設けられた空間282rは底面が開口しており、ガイド部282の前面に設けられた開口282cから当該空間282rに入った硬貨を下方に送るようになっている。より詳細には、硬貨搬送路214の搬送面216には、当該硬貨搬送路214の下方に設けられた硬貨収納部242に硬貨を送るための分岐口(図示せず)が形成されており、ガイド部282の前面に設けられた開口282cから空間282rに入った硬貨はこのガイド部282から下方に分岐させられて硬貨搬送路214の搬送面216に設けられた分岐口により硬貨搬送路214の下方に設けられた硬貨収納部242に収納されるようになる。また、図17および図18(c)に示すように、このような空間282rの内部上面には、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を当該硬貨搬送路214の搬送面216に設けられた分岐口に移動させる斜面である第4ガイド面282nが設けられている。
また、上述したように、図17および図18に示すガイド部282は駆動部284によって上下方向に移動させられるようになっている。ここで、駆動部284は例えばソレノイドやステッピングモータ等の駆動源および直動機構(図示せず)から構成されている。より詳細には、駆動部284は、硬貨搬送路214の搬送面216と空間282p(の開口282a)の底面とが略同一平面上に位置するような第1位置、硬貨搬送路214の搬送面216と空間282q(の開口282b)の底面とが略同一平面上に位置するような第2位置、および硬貨搬送路214の搬送面216に対して空間282r(の開口282c)の上面が硬貨の厚み分以上の距離だけ上方に位置するような第3位置からなる3つの位置のうち何れかの位置に位置させるよう、ガイド部282を上下方向に移動させるようになっている。ここで、硬貨搬送路214の搬送面216と空間282q(の開口282b)の底面とが略同一平面上に位置するような第2位置にガイド部282が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が各硬貨収納部242に分岐させられずに引き続き当該硬貨搬送路214に沿って搬送されるようになる。また、硬貨搬送路214の搬送面216と空間282p(の開口282a)の底面とが略同一平面上に位置するような第1位置にガイド部282が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は当該硬貨搬送路214から右方向に移動させられ、この硬貨は硬貨搬送路214の右側に設けられた硬貨収納部242の上部開口247に送られるようになる。また、硬貨搬送路214の搬送面216に対して空間282r(の開口282c)の上面が硬貨の厚み分以上の距離だけ上方に位置するような第3位置にガイド部282が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は斜面である第4ガイド面282nによって当該硬貨搬送路214から下方に移動させられ、この硬貨は硬貨搬送路214の搬送面216に設けられた分岐口を介して当該硬貨搬送路214の下方に設けられた硬貨収納部242に送られるようになる。
なお、図17では図示していないが、硬貨分岐機構280のガイド部282において、硬貨搬送部220の搬送ベルト221が通過するための開口がその幅方向中央位置に設けられている。このことにより、ガイド部282が上下方向に移動した場合でも当該ガイド部282が硬貨搬送部220の搬送ベルト221と衝突することはない。
また、図17および図18に示すような硬貨分岐機構280は、ソレノイドやステッピングモータ等の駆動源および直動機構(図示せず)により上下方向に移動させられる代わりに、図5乃至図16に示す硬貨分岐機構244と同様に水平方向に延びる軸を中心として揺動するようになっていてもよい。
図17および図18に示すような硬貨分岐機構280でも、図5乃至図16に示すような硬貨分岐機構244と同様に、硬貨搬送路214に設けられたガイド部282と、硬貨を分岐させる方向に応じてガイド部282を変位させるよう当該ガイド部282を駆動する駆動部284とを有しており、ガイド部282は、硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む3つの方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面(具体的には、第3ガイド面282mおよび第4ガイド面282n)を有している。このような硬貨分岐機構280によれば、硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む3つの方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面を有するガイド部282を、硬貨を分岐させる方向に応じて駆動部284によって変位させることにより、コンパクトな構成で硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む3つの方向に硬貨を分岐させることができるようになる。
また、本発明では、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を分岐させるための硬貨分岐機構として、硬貨を4つの方向に分岐させることができるものが用いられてもよい。このような硬貨分岐機構が設置される硬貨処理装置では、1列が6個の硬貨収納部242からなる3列の硬貨収納部242がそれぞれ硬貨搬送路214に沿って設けられるようになる。具体的には、別の変形例に係る硬貨処理装置では、2列の硬貨収納部242がそれぞれ硬貨搬送路214の左側および右側に設けられ、更にもう1列の硬貨収納部242が硬貨搬送路214の下方(具体的には、硬貨収納部242の真下)に設けられるようになる。このような変形例に係る硬貨処理装置では、硬貨分岐機構として、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を、硬貨の搬送方向に沿った方向、硬貨の搬送方向に対して左方向、硬貨の搬送方向に対して右方向、および硬貨の搬送方向に対して下方向に分岐させるような構成のものが用いられるようになる。このような硬貨分岐機構の構成の詳細について図19および図20を用いて説明する。なお、図19は、別の変形例に係る硬貨分岐機構の構成を示す斜視図であり、図20(a)〜(d)は、それぞれ、図19における硬貨分岐機構を水平面からなる断面G、断面H、断面I、断面Jで切ったときの断面図である。
図19に示すように、変形例に係る硬貨処理装置に設けられた硬貨分岐機構290は、硬貨搬送路214に沿って設けられたガイド部292と、硬貨を分岐させる方向に応じてガイド部292を上下方向に変位させるよう当該ガイド部292を駆動する駆動部294とを有している。ここで、ガイド部292は、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を、硬貨の搬送方向に沿った方向、硬貨の搬送方向に対して左方向、硬貨の搬送方向に対して右方向、および硬貨の搬送方向に対して下方向に分岐させるためのガイド面を複数有している。より詳細には、ガイド部292は、ガイド面として、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して左方向に移動させる第5ガイド面292mと、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して右方向に移動させる第6ガイド面292nと、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を当該硬貨搬送路214の搬送面216に設けられた分岐口に移動させる斜面である第7ガイド面292tとを有している。また、ガイド部292において、第5ガイド面292mおよび第6ガイド面292nは上下方向において互いに離間するよう配置されており、第5ガイド面292mと第6ガイド面292nとの間には、硬貨が通過する空間292qが形成されている。そして、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨がガイド部292における第5ガイド面292mと第6ガイド面292nとの間に形成された空間292qを通過すると当該硬貨は硬貨搬送路214に沿って引き続き搬送されるようになる。なお、本実施の形態では、ガイド部292において、第5ガイド面292m、第6ガイド面292n、第7ガイド面292tおよび硬貨が通過する空間292qは硬貨搬送路214における硬貨の搬送面216に対して直交する方向に沿って並ぶよう設けられている。
より詳細には、別の変形例に係る硬貨処理装置に設けられた硬貨分岐機構290のガイド部292には、硬貨が通過する空間292p、292q、292r、292sが上下方向に沿って並ぶよう4つ設けられている。ここで、図20(a)に示すように、最も上側に設けられた空間292pは、ガイド部292の前面に設けられた開口292aから当該空間292pに入った硬貨を、ガイド部292の左側面に設けられた開口292eから排出するような構成となっている。このため、空間292pにより、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が当該硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して左方向に分岐させられ、硬貨搬送路214の左側に設けられた硬貨収納部242の上部開口247に送られるようになる。また、図20(a)に示すように、このような空間292pの内部には、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して左方向に移動させる第5ガイド面292mが設けられている。
また、図20(b)に示すように、硬貨が通過する4つの空間292p、292q、292r、292sのうち上から2番目の空間292qは、ガイド部292の前面に設けられた開口292bから当該空間292qに入った硬貨を、ガイド部292の背面に設けられた開口292fから排出するような構成となっている。このため、空間292qにより、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が当該硬貨搬送路214から横方向や下方向に分岐させられずに引き続き硬貨搬送路214に沿って搬送されるようになる。
また、図20(c)に示すように、硬貨が通過する4つの空間292p、292q、292r、292sのうち上から3番目の空間292rは、ガイド部292の前面に設けられた開口292cから当該空間292rに入った硬貨を、ガイド部292の右側面に設けられた開口292gから排出するような構成となっている。このため、空間292rにより、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が当該硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して右方向に分岐させられ、硬貨搬送路214の右側に設けられた硬貨収納部242の上部開口247に送られるようになる。また、図20(c)に示すように、このような空間292rの内部には、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向に対して右方向に移動させる第6ガイド面292nが設けられている。
また、図19および図20(d)に示すように、硬貨が通過する4つの空間292p、292q、292r、292sのうち最も下側に設けられた空間292sは底面が開口しており、ガイド部292の前面に設けられた開口292dから当該空間292sに入った硬貨を下方に送るような構成となっている。より詳細には、硬貨搬送路214の搬送面216には、当該硬貨搬送路214の下方に設けられた硬貨収納部242に硬貨を送るための分岐口(図示せず)が形成されており、ガイド部292の前面に設けられた開口292dから空間292sに入った硬貨はこのガイド部292から下方に分岐させられて硬貨搬送路214の搬送面216に設けられた分岐口により当該硬貨搬送路214の下方に設けられた硬貨収納部242に収納されるようになる。また、図19および図20(d)に示すように、このような空間292sの内部上面には、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を当該硬貨搬送路214の搬送面216に設けられた分岐口に移動させる斜面である第7ガイド面292tが設けられている。
また、上述したように、図19および図20に示すガイド部292は駆動部294によって上下方向に移動させられるようになっている。ここで、駆動部294は例えばソレノイドやステッピングモータ等の駆動源および直動機構(図示せず)から構成されている。より詳細には、駆動部294は、硬貨搬送路214の搬送面216と空間292p(の開口292a)の底面とが略同一平面上に位置するような第1位置、硬貨搬送路214の搬送面216と空間292q(の開口292b)の底面とが略同一平面上に位置するような第2位置、硬貨搬送路214の搬送面216と空間292r(の開口292c)の底面とが略同一平面上に位置するような第3位置、および硬貨搬送路214の搬送面216に対して空間292s(の開口292d)の上面が硬貨の厚み分以上の距離だけ上方に位置するような第4位置からなる4つの位置のうち何れかの位置に位置させるよう、ガイド部292を上下方向に移動させるようになっている。ここで、硬貨搬送路214の搬送面216と空間292q(の開口292b)の底面とが略同一平面上に位置するような第2位置にガイド部292が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨が各硬貨収納部242に分岐させられずに引き続き当該硬貨搬送路214に沿って搬送されるようになる。また、硬貨搬送路214の搬送面216と空間292p(の開口292a)の底面とが略同一平面上に位置するような第1位置にガイド部292が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は当該硬貨搬送路214から左方向に移動させられ、この硬貨は硬貨搬送路214の左側に設けられた硬貨収納部242の上部開口247に送られるようになる。また、硬貨搬送路214の搬送面216と空間292r(の開口292c)の底面とが略同一平面上に位置するような第3位置にガイド部292が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は当該硬貨搬送路214から右方向に移動させられ、この硬貨は硬貨搬送路214の右側に設けられた硬貨収納部242の上部開口247に送られるようになる。また、硬貨搬送路214の搬送面216に対して空間292s(の開口292d)の上面が硬貨の厚み分以上の距離だけ上方に位置するような第4位置にガイド部292が位置するときには、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨は斜面である第7ガイド面292tによって当該硬貨搬送路214から下方に移動させられ、この硬貨は硬貨搬送路214の搬送面216に設けられた分岐口を介して当該硬貨搬送路214の下方に設けられた硬貨収納部242に送られるようになる。
なお、図19では図示していないが、硬貨分岐機構290のガイド部292において、硬貨搬送部220の搬送ベルト221が通過するための開口がその幅方向中央位置に設けられている。このことにより、ガイド部292が上下方向に移動した場合でも当該ガイド部292が硬貨搬送部220の搬送ベルト221と衝突することはない。
また、図19および図20に示すような硬貨分岐機構290は、ソレノイドやステッピングモータ等の駆動源および直動機構(図示せず)により上下方向に移動させられる代わりに、図5乃至図16に示す硬貨分岐機構244と同様に水平方向に延びる軸を中心として揺動するようになっていてもよい。
図19および図20に示すような硬貨分岐機構290では、硬貨搬送路214に設けられたガイド部292と、硬貨を分岐させる方向に応じてガイド部292を変位させるよう当該ガイド部292を駆動する駆動部294とを有しており、ガイド部292は、硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む4つの方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面(具体的には、第5ガイド面292m、第6ガイド面292nおよび第7ガイド面292t)を有している。このような硬貨分岐機構290によれば、硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む4つの方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面を有するガイド部292を、硬貨を分岐させる方向に応じて駆動部294によって変位させることにより、コンパクトな構成で硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む4つの方向に硬貨を分岐させることができるようになる。
なお、本発明では、更に別の硬貨分岐機構として、硬貨搬送路214に沿って搬送される硬貨を、当該硬貨搬送路214に沿った硬貨の搬送方向を含む5つ以上の方向に分岐させることができるものが用いられてもよい。この場合には、1列が複数の硬貨収納部242からなる4つ以上の列の硬貨収納部242を硬貨搬送路214に沿って配置することができるようになる。
また、本発明では、硬貨処理装置として、図21に示すような構成のものが用いられてもよい。図21に示す硬貨処理装置300では、硬貨搬送路314に沿って硬貨を1枚ずつ搬送する硬貨搬送部320が設けられている。なお、図21に示す硬貨処理装置300では、硬貨搬送路314は硬貨の搬送方向が180°変わるよう途中で折れ曲がっている。具体的には、硬貨搬送路314は、硬貨処理装置300の機体の奥行き方向(すなわち、図21における左右方向)に沿って平行に延びるよう設けられた第1硬貨搬送路部分314aおよび第2硬貨搬送路部分314bと、これらの第1硬貨搬送路部分314aおよび第2硬貨搬送路部分314bを接続する接続部分314cとを有しており、この接続部分314cは硬貨の搬送方向を180°変えるよう湾曲している。
このような硬貨搬送部320において、図示しない循環ベルト等の搬送ベルトによって、硬貨搬送路314に沿って硬貨が入金搬送方向F1および出金搬送方向F2のうちいずれかの方向に搬送させられるようになっている。
図21に示す硬貨処理装置300では、第1硬貨搬送路部分314aに沿って6つの硬貨収納部342が設けられているとともに、第2硬貨搬送路部分314bに沿って6つの硬貨収納部342が設けられている。すなわち、図21に示す硬貨処理装置300では、合計12個の硬貨収納部342が硬貨搬送路314に沿った硬貨の搬送方向と平行に複数列(図21に示す例では2列)に並ぶよう設けられている。ここで、これらの硬貨収納部342は、硬貨処理装置300の奥行き方向において、硬貨搬送部320の硬貨搬送路314に設置される識別部(図示せず)の奥側に設けられている。また、第1硬貨搬送路部分314aに沿って設けられた6個の硬貨収納部342は、硬貨処理装置300の手前側から順に(すなわち、図21における左側から順に)、1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨および500円硬貨をそれぞれ収納するようになっている。また、第2硬貨搬送路部分314bに沿って設けられた6個の硬貨収納部342も、硬貨処理装置300の手前側から順に(すなわち、図21における左側から順に)、1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨および500円硬貨をそれぞれ収納するようになっている。このようにして、図21における上下に並んだ2つの硬貨収納部342は同じ金種の硬貨を収納するようになる。また、各硬貨収納部342に収納される硬貨の金種を変更することができるようになっていてもよい。
また、硬貨搬送路314における第1硬貨搬送路部分314aおよび第2硬貨搬送路部分314bには、それぞれ、各硬貨収納部342に対応して複数の硬貨分岐機構344が設けられており、硬貨搬送路314に沿って搬送される硬貨が硬貨分岐機構344によりこの硬貨搬送路314から図21における上側または下側に分岐させられると当該硬貨はこの硬貨分岐機構344に対応する硬貨収納部342に送られるようになる。なお、図21に示す硬貨処理装置300では、硬貨分岐機構344は、硬貨搬送路314に沿った硬貨の搬送方向を含む2方向に硬貨を分岐させるようになっている。
図21に示すような変形例に係る硬貨処理装置300でも、図3等に示すような硬貨処理装置200と同様に、硬貨搬送路314の第1硬貨搬送路部分314aや第2硬貨搬送路部分314bに沿った硬貨の搬送方向と平行に複数(具体的には、例えば6個)の硬貨収納部342が2列に並ぶよう配置されているため、硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向と平行に複数の硬貨収納部が1列で設けられている場合と比較して、装置の奥行き方向や高さ方向の寸法を変えることなく硬貨の収納量を増やすことができる。
また、図21に示すような変形例に係る硬貨処理装置300において、硬貨の搬送方向を180°変える接続部分314cを複数設けることにより、1列が複数の硬貨収納部342からなる3つ以上の列の硬貨収納部342を硬貨搬送路314に沿って配置することができるようになる。
また、本発明では、硬貨処理装置として、図22に示すような構成のものが用いられてもよい。図22に示す硬貨処理装置400では、図3等に示す硬貨処理装置200と同様に、硬貨搬送部420の硬貨搬送路414に沿った硬貨の搬送方向と平行に6個の硬貨収納部442が2列に並ぶよう、合計12個の硬貨収納部442が設けられている。なお、これらの硬貨収納部442は、硬貨処理装置400の奥行き方向において、硬貨搬送部420の硬貨搬送路414に設置される識別部(図示せず)の奥側に設けられている。
ここで、図22における上側の列の6個の硬貨収納部442および下側の列の6個の硬貨収納部442は互いに離間するよう配置されており、図22における上側の列の6個の硬貨収納部442と下側の列の6個の硬貨収納部442との間に硬貨搬送路414が配置されている。また、各列の硬貨収納部442において、6個の硬貨収納部442にはそれぞれ異なる金種の硬貨が収納されるようになっている。より詳細には、各列の6個の硬貨収納部442は、硬貨処理装置400の手前側から順に(すなわち、図22における左側から順に)、1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨および500円硬貨をそれぞれ収納するようになっている。すなわち、図22における硬貨搬送路414を挟んだ上側の硬貨収納部442および下側の硬貨収納部442には同じ金種の硬貨が収納されるようになっている。また、各硬貨収納部442に収納される硬貨の金種を変更することができるようになっていてもよい。
図22に示す硬貨処理装置400では、硬貨搬送部420において、図示しない循環ベルト等の搬送ベルトによって、硬貨搬送路414に沿って硬貨が入金搬送方向F1および出金搬送方向F2のうちいずれかの方向に搬送させられるようになっている。
また、図22に示す硬貨処理装置400では、各列の硬貨収納部442において、硬貨搬送路414からの距離が硬貨収納部442毎に異なるようになっている。本発明では、硬貨搬送路414からの距離が硬貨収納部442毎に異なる場合でも、これらの硬貨収納部442が概ね硬貨搬送路414の側方で当該硬貨搬送路414に沿って並ぶよう配置されている場合には、「複数の硬貨収納部442が一列に並ぶよう配置される」とみなすようになっている。また、図22に示す硬貨処理装置400では、硬貨搬送路414を挟んだ上側の硬貨収納部442および下側の硬貨収納部442について、その奥行き方向の位置(すなわち、図22における左右方向の位置)が必ずしも略一致する必要はない。
また、図22における硬貨搬送路414を挟んだ上側の硬貨収納部442と下側の硬貨収納部442との間には、当該硬貨搬送路414に沿って搬送される硬貨を上側の硬貨収納部442または下側の硬貨収納部442に分岐させてこれらの硬貨収納部442に収納させる硬貨分岐機構444が設けられている。より詳細には、図22に示すように、各列の6個の硬貨収納部442に対応するよう、6個の硬貨分岐機構444が硬貨搬送路414に沿って並ぶよう設けられており、硬貨搬送路414の前側から後側方向へ向けた入金搬送方向F1(すなわち、図22における右方向)に搬送される硬貨は各硬貨分岐機構444により対応する硬貨収納部442(より詳細には、図22における硬貨分岐機構444よりも上側に位置する硬貨収納部442または硬貨分岐機構444よりも下側に位置する硬貨収納部442)に分岐させられるようになる。このように、本実施の形態では、各硬貨分岐機構444は、硬貨搬送路414に沿って搬送される硬貨を、当該硬貨搬送路414に沿った硬貨の搬送方向を含む3つの方向に分岐させることができるようになっている。すなわち、硬貨搬送路414に沿って図22における右方向に搬送される硬貨を、各硬貨分岐機構444によって図22における右方向、上方向、下方向に分岐させることができるようになる。そして、各硬貨分岐機構444によって図22における右方向に分岐させられた硬貨は引き続き硬貨搬送路414に沿って搬送されるようになり、一方、各硬貨分岐機構444によって図22における上方向、下方向に分岐させられた硬貨はそれぞれ図22における硬貨分岐機構444よりも上側に位置する硬貨収納部442および硬貨分岐機構444よりも下側に位置する硬貨収納部442に収納されるようになる。なお、6つの硬貨分岐機構444のうち、硬貨処理装置400の最も奥側(図22における最も右側)に設けられた硬貨分岐機構444は、硬貨搬送路414に沿って図22における右方向に搬送される硬貨を、図22における上方向および下方向の2方向のみに分岐させることができるようになっている。硬貨処理装置400の最も奥側に設けられた硬貨分岐機構444は、硬貨搬送路414における硬貨処理装置400の最も奥側の端部に位置し、硬貨搬送路414に沿って搬送される硬貨が硬貨処理装置400の最も奥側に設けられた硬貨分岐機構444を通過して引き続き硬貨搬送路414に沿って搬送されることがないからである。
図22に示すような硬貨処理装置400でも、図3等に示すような硬貨処理装置200と同様に、硬貨搬送路414に沿った硬貨の搬送方向と平行に複数(具体的には、例えば6個)の硬貨収納部442が2列に並ぶよう配置されているため、硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向と平行に複数の硬貨収納部が1列で設けられている場合と比較して、装置の奥行き方向や高さ方向の寸法を変えることなく硬貨の収納量を増やすことができる。
また、図22に示すような変形例に係る硬貨処理装置400において、硬貨搬送路414に沿って搬送される硬貨を、当該硬貨搬送路414に沿った硬貨の搬送方向を含む4つ以上の方向に分岐させることができるものが用いられてもよい。この場合には、1列が複数の硬貨収納部442からなる3つ以上の列の硬貨収納部442を硬貨搬送路414に沿って配置することができるようになる。
10 貨幣処理システム
12 筐体
14 第1の占有ボタン
16 第2の占有ボタン
18 引出ユニット
20 操作部
22 表示部
24 通信インターフェース部
30 制御装置
100 紙幣処理装置
102 紙幣入金口
104 紙幣出金口
114 出金リジェクト部
200 硬貨処理装置
201 硬貨繰出部
202 硬貨入金口
204 硬貨繰出ベルト
205 逆転ローラ
210 制御部
212 通信インターフェース部
214 硬貨搬送路
216 搬送面
220 硬貨搬送部
221 搬送ベルト
222 プーリ
223 ピン
225 識別部
227 リジェクト分岐部
231 リジェクトシュート
233 出金分岐部
235 出金シュート
236 硬貨出金ボックス
237 硬貨回収カセット
238 回収シュート
239 切換レバー
242 硬貨収納部
244 硬貨分岐機構
245 ガイド部
245f 空間
245m 第1ガイド面
245n 第2ガイド面
246 駆動部
247 上部開口
248 収納筒
249 押動部材
250 案内通路
256 回転板
257 突起
258 駆動モータ
264 ステージ
267 ステージ用モータ
270 通過確認センサ
280 硬貨分岐機構
282 ガイド部
282m 第3ガイド面
282n 第4ガイド面
282q 空間
284 駆動部
290 硬貨分岐機構
292 ガイド部
292m 第5ガイド面
292n 第6ガイド面
292t 第7ガイド面
292q 空間
294 駆動部
300 硬貨処理装置
314 硬貨搬送路
314a 第1硬貨搬送路部分
314b 第2硬貨搬送路部分
314c 接続部分
320 硬貨搬送部
342 硬貨収納部
344 硬貨分岐機構
400 硬貨処理装置
414 硬貨搬送路
420 硬貨搬送部
442 硬貨収納部
444 硬貨分岐機構
F1 入金搬送方向
F2 出金搬送方向

Claims (14)

  1. 硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を3つ以上の方向に分岐させるための硬貨分岐機構であって、
    前記硬貨搬送路に設けられ、当該硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面を有するガイド部と、
    硬貨を分岐させる方向に応じて前記ガイド部を変位させるよう当該ガイド部を駆動する駆動部と、
    を備えた、硬貨分岐機構。
  2. 前記ガイド部は、前記ガイド面として、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向に対して当該硬貨搬送路の搬送面から左方向に移動させる第1ガイド面と、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向に対して当該硬貨搬送路の搬送面から右方向に移動させる第2ガイド面とを有しており、
    前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記ガイド部の前記第1ガイド面および前記第2ガイド面に接しないような位置に前記ガイド部があるときに当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送される、請求項1記載の硬貨分岐機構。
  3. 前記ガイド部において、前記第1ガイド面と前記第2ガイド面との間に硬貨が通過する空間が形成されており、
    前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記第1ガイド面と前記第2ガイド面との間に形成された前記空間を通過すると当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送される、請求項2記載の硬貨分岐機構。
  4. 前記ガイド部において、前記第1ガイド面および前記第2ガイド面の上方または下方に硬貨が通過する空間が形成されており、
    前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記第1ガイド面および前記第2ガイド面の上方または下方に形成された前記空間を通過すると当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送される、請求項2記載の硬貨分岐機構。
  5. 前記ガイド部において、前記第1ガイド面、前記第2ガイド面および硬貨が通過する前記空間は前記硬貨搬送路における硬貨の搬送面に対して直交する方向に沿って並ぶよう設けられている、請求項3または4記載の硬貨分岐機構。
  6. 前記ガイド部は、前記ガイド面として、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向に対して当該硬貨搬送路の搬送面から横方向に移動させる第3ガイド面と、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を当該硬貨搬送路の搬送面に設けられた分岐口に移動させる第4ガイド面とを有しており、
    前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記ガイド部の前記第3ガイド面および前記第4ガイド面に接しないような位置に前記ガイド部があるときに当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送される、請求項1記載の硬貨分岐機構。
  7. 前記ガイド部において、前記第3ガイド面と前記第4ガイド面との間に硬貨が通過する空間が形成されており、
    前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記第3ガイド面と前記第4ガイド面との間に形成された前記空間を通過すると当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送される、請求項6記載の硬貨分岐機構。
  8. 前記ガイド部において、前記第3ガイド面、前記第4ガイド面および硬貨が通過する前記空間は前記硬貨搬送路における硬貨の搬送面に対して直交する方向に沿って並ぶよう設けられている、請求項7記載の硬貨分岐機構。
  9. 前記ガイド部は、前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む4方向に硬貨を分岐させるための複数のガイド面を有している、請求項1記載の硬貨分岐機構。
  10. 前記ガイド部は、前記ガイド面として、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向に対して当該硬貨搬送路の搬送面から左方向に移動させる第5ガイド面と、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨の側面と接してこの硬貨を前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向に対して当該硬貨搬送路の搬送面から右方向に移動させる第6ガイド面と、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を当該硬貨搬送路の搬送面に設けられた分岐口に移動させる第7ガイド面とを有しており、
    前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨が前記ガイド部の前記第5ガイド面、前記第6ガイド面および前記第7ガイド面に接しないような位置に前記ガイド部があるときに当該硬貨は前記硬貨搬送路に沿って引き続き搬送される、請求項9記載の硬貨分岐機構。
  11. 前記硬貨搬送路に沿って硬貨を搬送させるための硬貨搬送部と、
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載の硬貨分岐機構と、
    を備えた、硬貨処理装置。
  12. 前記硬貨搬送路に沿って配置され、硬貨を積層状態で収納する筒状の硬貨収納部を複数備え、
    前記硬貨分岐機構により前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向以外の方向に当該硬貨搬送路の搬送面から分岐させられた硬貨は各前記硬貨収納部に送られるようになっており、
    複数の前記硬貨収納部が少なくとも2列に並ぶよう配置されている、請求項11記載の硬貨処理装置。
  13. 硬貨搬送路に沿って硬貨を搬送させるための硬貨搬送部と、
    前記硬貨搬送路に沿って配置され、硬貨を積層状態で収納する複数の筒状の硬貨収納部と、
    前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を分岐させて各前記硬貨収納部に送る硬貨分岐機構と、
    を備え、
    複数の前記硬貨収納部が少なくとも2列に並ぶよう配置されている、硬貨処理装置。
  14. 前記硬貨分岐機構は、前記硬貨搬送路に沿って搬送される硬貨を、当該硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向を含む3つ以上の方向に分岐させるようになっており、
    1つの前記硬貨分岐機構により前記硬貨搬送路に沿った硬貨の搬送方向以外の方向に当該硬貨搬送路の搬送面から分岐させられた硬貨が各列に設けられた少なくとも2つの前記硬貨収納部に送られるよう前記硬貨分岐機構および各前記硬貨収納部が配置されている、請求項13記載の硬貨処理装置。
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