JP2016171247A - 配線構造、及び配線構造の製造方法、並びに電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性に優れる導電層を有する配線構造などの提供。【解決手段】 樹脂製基材と、前記樹脂製基材上に配され、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とが反応してなる硬化樹脂を含有する硬化層と、前記硬化層上に配され、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでいない、パターン状の導電層と、を有する配線構造である。【選択図】図5

Description

本件は、配線構造、及び配線構造の製造方法、並びに電子機器に関する。
近年、電子機器には、軽薄化、及び小型化が求められている。そのため、前記電子機器に用いる電子機器筐体においては、肉厚が薄く軽量で、かつ高い剛性を持つ筐体部品が求められている。
前記電子機器のうち、人間が身にまとうことができる端末製品、いわゆるウェアラブル端末は、身体の動きに追従できるように、薄いプラスチックフィルム、ゴム、エラストマのように柔軟な材質に配線や部品を搭載することが要求される。
更に、数十μm〜数百μmの隙間の削減が要求される電子機器を、より薄型化、及び高機能化するためには、内部部品を集積し、部品容積を低減することが有効である。しかし、熱対策や、周辺部品との接続のためのレイアウト的な制限があり、実現は難しい。
このような状況において、従来は単なるカバー部品や外観部品であった電子機器筐体に電気基板の機能やアンテナ機能などを付与することにより、部品点数を減らしたり、効率的なレイアウトを行うことができる複合筐体を製造する技術が検討されている。
一方、樹脂製の基板に電気回路を形成する技術として、従来のフォトリソグラフィーに代わり、導電性インクを用いてインクジェット、スクリーン印刷等の塗布法により電気回路を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。塗布法による電気回路の形成は、フォトリソグラフィーに比べて、短工程であり、かつ廃棄物が少ないという利点を有するため、注目されている。これらの提案の技術では、樹脂製の基板の耐熱性の観点から、低温で前記導電性インクを焼成する必要がある。そこで、低温での焼成を目的として、基板上にインク受容層を設けている。
特開2010−010548号公報 国際公開WO2013/015056号パンフレット
しかし、前述の提案の技術では、導電性インクにより形成される導電層の導電性が十分であるとはいえない。なお、前述の提案の技術では、例えば、導電性インクにより形成される導電層に銅めっきを施すことにより、導電性を向上させている。
本件は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本件は、導電性に優れる導電層を有する配線構造、及び導電性に優れる導電層を有する配線構造を、短工程、かつ少ない廃棄物で作製できる配線構造の製造方法、並びに、導電性に優れる導電層を有する電子機器を提供することを目的とする。
開示の配線構造は、
樹脂製基材と、
前記樹脂製基材上に配され、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とが反応してなる硬化樹脂を含有する硬化層と、
前記硬化層上に配され、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでいない、パターン状の導電層と、
を有する。
開示の電子機器は、
樹脂製筐体と、
前記樹脂製筐体上に配され、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とが反応してなる硬化樹脂を含有する硬化層と、
前記硬化層上に配され、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでいない、パターン状の導電層と、
を有する。
開示の配線構造の製造方法は、
樹脂製基材上に、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とを含有する硬化性塗料を塗布した後に、加熱して、ゲル分率が90質量%以上の硬化樹脂を含有する硬化層を形成する工程と、
前記硬化層上に、導電性インクを塗布した後に、加熱して、パターン状の導電層を形成する工程と、
を含む。
開示の配線構造によると、導電性に優れる導電層を有する配線構造が得られる。
開示の配線構造の製造方法によると、導電性に優れる導電層を有する配線構造を、短工程、かつ少ない廃棄物で作製できる。
開示の電子機器によると、導電性に優れる導電層を有する電子機器が得られる。
図1Aは、開示の電子機器の一例であるノート型パソコンの斜視図である。 図1Bは、図1Aの部分断面図である。 図2Aは、開示の電子機器の他の一例であるノート型パソコンの斜視図である。 図2Bは、図2Aの部分断面図である。 図3は、開示の電子機器の他の一例である多機能携帯電話(スマートフォン)の背面図である。 図4は、硬化層形成工程において硬化層の硬化が不十分な場合の配線構造の概略断面図である。 図5は、硬化層形成工程において硬化層の硬化が十分な場合の配線構造の概略断面図である。 図6は、実施例5の配線構造の断面SEM写真である。 図7は、比較例1の配線構造の断面SEM写真である。
(配線構造、及び電子機器)
開示の配線構造は、樹脂製基材と、硬化層と、導電層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
開示の電子機器は、樹脂製筐体と、硬化層と、導電層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<樹脂製基材、及び樹脂製筐体>
前記樹脂製基材、及び前記樹脂製筐体の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエステル(TPEE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、アラミド、ポリエチレン(PE)、ポリアクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、ジアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、エポキシ樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、PC/PMMA積層体、ゴム添加PMMAなどが挙げられる。
前記樹脂製基材、及び前記樹脂製筐体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記樹脂製基材、及び前記樹脂製筐体の表面には、文字、模様、画像などが印刷されていてもよい。これらは、前記硬化層、及び前記導電層が配される箇所以外に形成されていることが好ましい。
<硬化層>
前記硬化層は、前記樹脂製基材、又は前記樹脂製筐体上に配される。
前記硬化層は、硬化樹脂を少なくとも含有し、好ましくは熱伝導性粒子を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記硬化層は、前記樹脂製基材、又は前記樹脂製筐体上の一部に形成されていてもよいし、全部に形成されていてもよい。
<<硬化樹脂>>
前記硬化樹脂は、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とが反応してなる。
−アクリルポリオール−
前記アクリルポリオールとしては、複数の水酸基を有するアクリル樹脂であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記アクリルポリオールは、例えば、アクリルモノマーと、水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとを共重合させて合成することができる。
前記水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールモノアクリレートなどが挙げられる。
前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのアルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよく、炭素数1〜10のものが好ましく、炭素数1〜6のものがより好ましい。
前記アクリルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチルなどが挙げられる。
これらのアクリルモノマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−イソシアネート硬化剤−
前記イソシアネート硬化剤としては、前記アクリルポリオールと反応して、前記硬化樹脂を形成可能であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが挙げられる。
そのような多価イソシアネートとしては、例えば、芳香族イソシアネート、脂肪族(又は脂環族)イソシアネートなどが挙げられる。
前記芳香族イソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂肪族(又は脂環族)イソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
これらのイソシアネート硬化剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記イソシアネート硬化剤としては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートのイソシアネート基がブロック剤によりブロックされたブロックイソシアネートであってもよい。
前記アクリルポリオールと、前記イソシアネート硬化剤とを反応させる際の、前記アクリルポリオールと、前記イソシアネート硬化剤との比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<熱伝導性粒子>>
前記熱伝導性粒子としては、熱伝導性に優れる粒子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、その材質としては、例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ホウ素、酸化チタン、ガラス、酸化亜鉛、炭化ケイ素、ケイ素(シリコン)などが挙げられる。
これらの中でも、絶縁性と熱伝導性との両方に優れる点で、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化ホウ素が好ましい。
前記硬化層における前記熱伝導性粒子の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40質量%〜60質量%が好ましい。
前記硬化層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、導電性の優れる前記導電層が得られやすい点で、1μm〜100μmが好ましく、5μm〜80μmがより好ましく、10μm〜70μmが特に好ましい。
前記平均厚みが、特に好ましい範囲内であると、以下の点で有利である。前記硬化層自体の強度に優れ、欠陥が少なく、かつ前記樹脂製基材への密着性が優れる。また、(1)前記樹脂製基材の熱可塑性樹脂が前記導電層を形成する際の導電性インク中の溶媒に直接アタックされるのを防ぐ点、(2)前記導電層を形成する際の導電性インク中の有機成分を十分に吸収できる点、及び(3)熱伝導性に優れる点、の3つの点についてバランスの良い硬化層が得られる。
一方、前記硬化層の平均厚みが、薄すぎると、前記硬化層の強度が弱く破れやすいことがあり、厚すぎると、欠陥(乾燥時のヒビや気泡)が発生しやすく、また、前記樹脂製基材との膨張収縮差や伸びの差により剥がれやすくなることがある。
なお、前記平均厚みは、任意の10箇所を測定した際の平均値である。
<導電層>
前記導電層は、前記硬化層上に配される。
前記導電層には、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでいない。前記導電層に前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでいると、導電層における導電性が低下する。
前記導電層は、パターン状であれば、その形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
パターン状の前記導電層は、前記硬化層上の一部に形成されていてもよいし、全部に形成されていてもよい。
パターン状の前記導電層は、表面が平坦であることが好ましい。
前記導電層の電気抵抗率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0×10−7Ω・m未満であることが好ましい。前記電気抵抗率の下限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電気抵抗率は、1.0×10−10Ω・m以上が好ましく、1.0×10−9Ω・m以上がより好ましい。
前記導電層は、導電性粒子の集合体からなることが好ましい。このことは、言い換えれば、前記導電層が導電性インクにより形成されていることを意味する。導電層が、物理蒸着法、化学蒸着法、スパッタリング法等の所謂乾式法により形成されている場合、導電層に導電性粒子は観察されない。一方、導電層が、導電性インクにより形成されている場合、導電性粒子が凝集した集合体が観察される。
前記導電層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、遷移金属などが挙げられる。前記遷移金属としては、イオン性の遷移金属が好ましく、そのような遷移金属としては、例えば、銅、銀、金、ニッケル、パラジウム、白金、コバルトが好ましく、電気抵抗が低く、腐食に強い導電性パターンを形成できる点で、銀、金、銅がより好ましい。
前記導電層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜100μmが好ましく、5μm〜50μmがより好ましく、10μm〜30μmが特に好ましい。前記平均厚みが、特に好ましい範囲内であると、前記導電層を形成する際、焼成膜から有機成分を除去しやすく、優れた導電層が形成できる。そのため、前記導電層を、より低温及び短時間で形成することができる。
前記平均厚みは、任意の10箇所を測定した際の平均値である。
前記導電層は、例えば、アンテナ、その他の回路などの役割を果たす。
前記導電層と、前記硬化層との界面は、平坦であることが、均一な厚みの前記導電層が得られる点で好ましい。前記導電層と、前記硬化層との界面を平坦にする方法としては、例えば、前記導電層を形成する際に前記硬化層の成分が前記導電層に混ざり込まないようにする方法が挙げられ、例えば、後述する開示の配線構造の製造方法が挙げられる。
前記電子機器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パソコン(ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン)、電話機、携帯電話、コピー機、ファクシミリ、各種プリンター、デジタルカメラ、テレビ、ビデオ、CD装置、DVD装置、エアコン、リモコン装置などが挙げられる。
前記配線構造は、例えば、半導体素子を備え、前記電子機器の内部に収容される。
前記半導体素子としては、例えば、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリ
スタ、ダイオード、固体撮像素子などが挙げられる。
ここで、開示の電子機器の一例を図で示す。
図1Aは、開示の電子機器の一例であるノート型パソコンの斜視図である。
図1Aに示すノート型パソコンにおいては、液晶表示側の樹脂製筐体11に、パターン状の導電層3が、図1Bに示すように、硬化層2を介して筐体内部側に形成されている。パターン状の導電層3は、アンテナの役割を果たしている。
次に、開示の電子機器の他の一例を図で示す。
図2Aは、開示の電子機器の他の一例であるノート型パソコンの斜視図である。
図2Aに示すノート型パソコンにおいては、キーボード側の樹脂製筐体11に、パターン状の導電層3が、図2Bに示すように、硬化層2を介して形成されている。そして、パターン状の導電層3は、サブディスプレイ4と、サブディスプレイ4を制御する半導体素子とを接続する配線の役割を果たしている。
次に、開示の電子機器の他の一例を図で示す。
図3は、開示の電子機器の他の一例である多機能携帯電話(スマートフォン)の背面図である。図3に示す多機能携帯電話は、CCDカメラ5を有する。樹脂製筐体11の内側に、硬化層を介して形成された導電層3は、CCDカメラ5と、CCDカメラ5を制御する半導体素子とを接続する配線の役割を果たしている。
(配線構造の製造方法)
開示の配線構造の製造方法は、硬化層形成工程と、導電層形成工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
<硬化層形成工程>
前記硬化層形成工程としては、樹脂製基材上に、硬化性塗料を塗布した後に、加熱して、ゲル分率が90質量%以上の硬化樹脂を含有する硬化層を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記硬化性塗料は、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とを含有する。
開示の配線構造の製造方法においては、前記硬化層を設けることにより、導電層を形成する際に導電性インクの溶剤が前記硬化層に吸収される。そのため、前記導電性インクの焼成の効率が高くなり、前記硬化層を設けない場合に比べて、導電性に優れる導電層が形成できる。
しかし、前記硬化層の前記硬化樹脂のゲル分率が90質量%未満であると、前記導電層形成工程において導電層を形成する際に、前記導電層に、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでしまう。その結果、前記導電層における導電性粒子の結合状態が不十分になり、導電層の電気抵抗率が高くなってしまう。
一方、前記硬化層の前記硬化樹脂のゲル分率が90質量%以上であると、前記導電層形成工程において導電層を形成する際に、前記導電層に、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでしまうことがない。その結果、前記導電層における導電性粒子の結合状態が十分になり、導電層の電気抵抗率が低くなる。
上記のことを模式図(図4及び図5)を用いて説明する。
図4は、硬化層形成工程において硬化層の硬化が不十分な場合の配線構造の概略断面図である。
硬化樹脂のゲル分率が90質量%未満の状態で形成された硬化層上に導電性インクを用いて導電層を形成すると、図4に示すように、硬化層の一部が導電層に侵入する。その結果、導電層を形成する導電性粒子の結合状態が不十分になり、導電層の電気抵抗率が高くなってしまう。また、硬化層の一部が導電層に侵入すると、硬化層と導電層との界面が不明瞭になったり、図4に示すように、前記界面が平坦ではなくなったりする。
図5は、硬化層形成工程において硬化層の硬化が十分な場合の配線構造の概略断面図である。
硬化樹脂のゲル分率が90質量以上の状態で形成された硬化層上に導電性インクを用いて導電層を形成すると、図5に示すように、硬化層の一部が導電層に侵入することはない。その結果、導電層を形成する導電性粒子の結合状態が十分になり、導電層の電気抵抗率が低くなる。また、硬化層の一部が導電層に侵入しないため、硬化層と導電層との界面は明瞭であり、また図4に示すように、前記界面は平坦である。
前記硬化層形成工程においては、前記硬化層を、前記樹脂製基材上の一部に形成してもよいし、全部に形成してもよい。
前記樹脂製基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記配線構造の説明において例示した前記樹脂製基材などが挙げられる。
<<硬化性塗料>>
前記硬化性塗料としては、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とを含有する塗料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2液型のアクリルウレタン塗料などが挙げられる。
前記アクリルポリオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記配線構造の説明において例示した前記アクリルポリオールなどが挙げられる。
前記イソシアネート硬化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記配線構造の説明において例示した前記イソシアネート硬化剤などが挙げられる。
前記硬化性塗料は、更に熱伝導性粒子を含有することが、前記導電層形成工程において導電性に優れる前記導電層を形成できる点で好ましい。
前記熱伝導性粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記配線構造の説明において例示した前記熱伝導性粒子などが挙げられる。
前記硬化性塗料を、前記樹脂製基材上に塗布する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バーコーター法、スプレーコート法、カーテンコート法、スピンコート法、グラビヤコート法、ディップ法などが挙げられる。
前記樹脂製基材上に、前記硬化性塗料を塗布した後に、加熱する際の加熱温度としては、前記アクリルポリオールと、前記イソシアネート硬化剤とが反応し、ゲル分率が90質量%以上の硬化樹脂が得られる温度であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、100℃〜150℃などが挙げられる。
前記樹脂製基材上に、前記硬化性塗料を塗布した後に、加熱する際の加熱時間としては、前記アクリルポリオールと、前記イソシアネート硬化剤とが反応し、ゲル分率が90質量%以上の硬化樹脂が得られる時間であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ここで、前記硬化層における硬化樹脂のゲル分率は、抽出溶剤として、アセトンを用い、JIS K 6796に従って測定することで求めることができる。
<導電層形成工程>
前記導電層形成工程としては、前記硬化層上に、導電性インクを塗布した後に、加熱して、パターン状の導電層を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記導電層形成工程においては、パターン状の前記導電層を、前記硬化層上の一部に形成してもよいし、全部に形成してもよい。
<<導電性インク>>
前記導電性インクは、導電性物質を少なくとも含有し、好ましくは溶媒を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
−導電性物質−
前記導電性物質としては、例えば、遷移金属、その化合物などが挙げられる。これらの中でも、イオン性の遷移金属が好ましく、そのような遷移金属としては、銅、銀、金、ニッケル、パラジウム、白金、コバルトが好ましく、電気抵抗が低く、腐食に強い導電性パターンを形成できる点で、銀、金、銅がより好ましい。
前記導電性物質としては、概ね1nm〜50nm程度の平均粒径を有する粒子状のものを使用することが好ましい。なお、前記平均粒径は、中心粒径(D50)を意味するものであり、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置で測定した場合の値を示す。
前記導電性インクにおける前記導電性物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5質量%〜60質量%が好ましく、10質量%〜50質量%がより好ましい。
−溶媒−
前記溶媒としては、例えば、有機溶媒、水などが挙げられる。
前記有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラデカン等の炭化水素;シクロヘキサン、シクロドデセン等の環状炭化水素;トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電性インクにおける前記溶媒の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、35質量%〜90質量%が好ましい。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記導電性物質を分散させる分散剤などが挙げられる。
前記分散剤としては、例えば、アミン系の高分子分散剤、分子中にカルボン酸基を有する炭化水素系の高分子分散剤、極性基を有する高分子分散剤などが挙げられる。
前記アミン系の高分子分散剤としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
前記分子中にカルボン酸基を有する炭化水素系の高分子分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。
前記極性基を有する高分子分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、スチレン−マレイン酸共重合体、オレフィン−マレイン酸共重合体などが挙げられる。
前記硬化層上に、前記導電性インクを塗布する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スクリーン印刷法、ロールコート法、ディップコート法、スピンコート法、インクジェット法、ナノインプリント法などが挙げられる。
前記塗布の後には、乾燥及び焼成を行うことが好ましい。
前記乾燥は、前記塗布液中の揮発成分を除去できる条件であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、前記乾燥において、揮発成分を完全に除去する必要はなく、焼成を阻害しない程度に揮発成分を除去できればよい。
前記焼成の温度としては、前記樹脂製基材の熱変形温度以下であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜150℃が好ましい。
前記焼成の雰囲気としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸素中や空気中など酸素を含む雰囲気が挙げられる。また、焼成の雰囲気を窒素ガスなどの不活性ガスにすることもできる。
前記焼成の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
開示の前記配線構造の製造方法は、開示の前記配線構造の製造に好適に用いることができる。
以下、開示の技術の実施例について説明するが、開示の技術は下記実施例に何ら限定されるものではない。
<樹脂製基材>
以下の実施例、及び比較例では、樹脂製基材として、ポリカーボネート(商品名:ユーピロン、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)を用いた。
(実施例1)
<配線構造の製造>
<<硬化層の形成>>
アクリルポリオールと、イソシアネート硬化剤とを含有する、2液型アクリル・ウレタン塗料(商品名:プロキオン、ミカサペイント株式会社製)を、前記樹脂製基材上にスプレー塗布した後に、70℃で50分間加熱し、平均厚みが15μmの硬化層を得た。
−ゲル分率−
硬化層における硬化樹脂のゲル分率を、抽出溶剤として、アセトンを用い、JIS K 6796に従って測定した。結果を表1−1に示した。
−インク溶剤への耐性−
硬化層上にインク溶剤であるデカノールを滴下し、硬化層の外観を観察した。結果を表1−1に示した。
<<導電層の形成>>
得られた硬化層上に、銀ペースト(商品名:ナノ銀インク、ハリマ化成株式会社製)を用いて、スクリーン印刷(スクリーン印刷版:300メッシュ)した後に、130℃で2時間焼成し、幅1mm×長さ50mmの短冊状の導電層(平均厚み20μm)を形成した。
以上により、配線構造を得た。
<電気抵抗の測定>
短冊状の導電層の電気抵抗を4端針測定機(商品名:ロレスタ、三菱化学株式会社製)を用いて測定した。結果を表1−1に示した。
<密着性>
短冊状の導電層の密着性を、90°剥離法(JIS Z0237)により測定した。結果を表1−1に示した。
なお、幅1mmの導電層の剥離試験の測定値を10倍することで、測定結果(N/10mm)とした。
(実施例2)
<配線構造の製造>
実施例1において、硬化層の平均厚みを20μmに変えた以外は、実施例1と同様にして、配線構造を製造した。
得られた配線構造について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−1に示した。
(実施例3)
<配線構造の製造>
実施例1において、硬化層の平均厚みを60μmに変えた以外は、実施例1と同様にして、配線構造を製造した。
得られた配線構造について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−1に示した。
(実施例4)
<配線構造の製造>
実施例1において、硬化層の形成の際に、2液型アクリル・ウレタン塗料に酸化チタン(堺化学工業株式会社製、塗料用)を、得られる硬化層において、酸化チタンの含有量が50質量%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして、配線構造を製造した。
得られた配線構造について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−1に示した。
(実施例5)
<配線構造の製造>
実施例1において、硬化層の形成を以下の方法に代えた以外は、実施例1と同様にして、配線構造を製造した。
得られた配線構造について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−1に示した。
<<硬化層の形成>>
アクリルポリオールと、イソシアネート硬化剤とを含有する、2液型アクリル・ウレタン塗料(商品名:エアーウレタン、イサム塗料株式会社製)を、前記樹脂製基材上にスプレー塗布した後に、70℃で60分間加熱し、平均厚みが25μmの硬化層を得た。
得られた配線構造の断面SEM写真を図6に示した。
導電層を形成する前の硬化層の硬化が十分であるため、硬化層と導電層との界面Aが明瞭かつ平坦になっている。
(比較例1)
<配線構造の製造>
<<硬化層の形成>>
アクリルポリオールと、イソシアネート硬化剤とを含有する、2液型アクリル・ウレタン塗料(商品名:エアーウレタン、イサム塗料株式会社製)を、前記樹脂製基材上にスプレー塗布した後に、70℃で10分間乾燥し、平均厚みが25μmの未硬化層を得た。
<<導電層の形成>>
得られた未硬化層上に、銀ペースト(商品名:ナノ銀インク、ハリマ化成株式会社製)を用いて、スクリーン印刷(スクリーン印刷版:300メッシュ)した後に、130℃で2時間焼成し、未硬化層を硬化するとともに、幅1mm×長さ50mmの短冊状の導電層(平均厚み20μm)を形成した。
以上により、配線構造を得た。
得られた配線構造について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−2に示した。
得られた配線構造の断面SEM写真を図7に示した。
導電層を形成する前の硬化層の硬化が不十分であるため、硬化層の一部が導電層に侵入しており、かつ界面Aが平坦ではなくなっている。
(比較例2)
<配線構造の製造>
実施例1において、硬化層の形成を以下の樹脂層の形成に代えた以外は、実施例1と同様にして、配線構造を製造した。
得られた配線構造について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−2に示した。
<<樹脂層の形成>>
1液型アクリルウレタン塗料(商品名:アクリット、大成ファインケミカル株式会社製)を、前記樹脂製基材上に刷毛塗りした後に、100℃で10分間乾燥し、平均厚みが15μmの樹脂層を得た。
(比較例3)
<配線構造の製造>
実施例1において、硬化層の形成を以下の樹脂層の形成に代えた以外は、実施例1と同様にして、配線構造を製造した。
得られた配線構造について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−2に示した。
<<樹脂層の形成>>
1液アクリルラッカー塗料(商品名:アクリルラッカー、ニッペホームプロダクツ株式会社製)を、前記樹脂製基材上にスプレー塗布した後に、70℃で30分間乾燥し、平均厚みが20μmの樹脂層を得た。
(比較例4)
<配線構造の製造>
樹脂製基材上に、銀ペースト(商品名:ナノ銀インク、ハリマ化成株式会社製)を用いて、スクリーン印刷(スクリーン印刷版:300メッシュ)した後に、130℃で2時間焼成し、幅1mm×長さ50mmの短冊状の導電層(平均厚み20μm)を形成した。
以上により、配線構造を得た。
得られた配線構造について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−2に示した。
(比較例5)
<配線構造の製造>
実施例1において、硬化層の形成を以下の方法に代えた以外は、実施例1と同様にして、配線構造を製造した。
得られた配線構造について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−2に示した。
<<硬化層の形成>>
ポリエステルポリオールを用いた2液型のポリウレタン系樹脂塗料(商品名:ポリフェン#21、株式会社佑光社株式会製)を、前記樹脂製基材上にスプレー塗布した後に、80℃で50分間加熱し、平均厚みが25μmの硬化層を得た。
(比較例6)
<配線構造の製造>
実施例1において、硬化層の形成を以下の方法に代えた以外は、実施例1と同様にして、配線構造を製造した。
得られた配線構造について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−2に示した。
<<硬化層の形成>>
エポキシポリオール樹脂を用いた2液型のポリウレタン系樹脂塗料(商品名:エスコLTC、関西ペイント株式会社製)を、前記樹脂製基材上にスプレー塗布した後に、80℃で50分間加熱し、平均厚みが30μmの硬化層を得た。
ここで、表1−1及び表1−2中、電気抵抗率における「E」は、10のべき乗を意味し、例えば、「E−08」は、「×10−8」を意味する。
実施例1〜5では、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とが十分に反応して得られる硬化樹脂を有する硬化層上に導電層が形成されている。そのため、導電層中に、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでおらず、導電性に優れる導電層が得られた。また、インク溶剤であるデカノールを用いて表面をラビングした際に、実施例1〜5で得られた導電層は、金属膜が溶解することはなかった。
一方、比較例1では、硬化層は、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とを反応させて得られる硬化樹脂を有するが、反応が十分には進行していない。そのため、前記硬化層上に導電層を形成する際に、導電層中に、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでしまい、導電層の導電性が低下した。また、インク溶剤であるデカノールを用いて表面をラビングした際に、比較例1で得られた導電層は、金属膜が溶解した。
比較例2〜6では、硬化層が、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とが反応して得られる硬化樹脂を有さないために、導電層の導電性が低下した。また、インク溶剤であるデカノールを用いて表面をラビングした際に、比較例2〜6で得られた導電層は、金属膜が溶解した。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
樹脂製基材と、
前記樹脂製基材上に配され、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とが反応してなる硬化樹脂を含有する硬化層と、
前記硬化層上に配され、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでいない、パターン状の導電層と、
を有することを特徴とする配線構造。
(付記2)
前記導電層の電気抵抗率が、1.0×10−7Ω・m未満である付記1に記載の配線構造。
(付記3)
前記硬化層が、熱伝導性粒子を含有する付記1から2のいずれかに記載の配線構造。
(付記4)
前記導電層が、導電性粒子の集合体からなる付記1から3のいずれかに記載の配線構造。
(付記5)
樹脂製筐体と、
前記樹脂製筐体上に配され、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とが反応してなる硬化樹脂を含有する硬化層と、
前記硬化層上に配され、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでいない、パターン状の導電層と、
を有することを特徴とする電子機器。
(付記6)
前記導電層の電気抵抗率が、1.0×10−7Ω・cm未満である付記5に記載の電子機器。
(付記7)
前記硬化層が、熱伝導性粒子を含有する付記5から6のいずれかに記載の電子機器。
(付記8)
前記導電層が、導電性粒子の集合体からなる付記5から7のいずれかに記載の電子機器。
(付記9)
樹脂製基材上に、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とを含有する硬化性塗料を塗布した後に、加熱して、ゲル分率が90質量%以上の硬化樹脂を含有する硬化層を形成する工程と、
前記硬化層上に、導電性インクを塗布した後に、加熱して、パターン状の導電層を形成する工程と、
を含むことを特徴とする配線構造の製造方法。
(付記10)
前記硬化性塗料が、更に熱伝導性粒子を含有する付記9に記載の配線構造の製造方法。
1 樹脂製基材
2 硬化層
3 導電層
4 サブディスプレイ
5 CCDカメラ
11 樹脂製筐体

Claims (10)

  1. 樹脂製基材と、
    前記樹脂製基材上に配され、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とが反応してなる硬化樹脂を含有する硬化層と、
    前記硬化層上に配され、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでいない、パターン状の導電層と、
    を有することを特徴とする配線構造。
  2. 前記導電層の電気抵抗率が、1.0×10−7Ω・m未満である請求項1に記載の配線構造。
  3. 前記硬化層が、熱伝導性粒子を含有する請求項1から2のいずれかに記載の配線構造。
  4. 前記導電層が、導電性粒子の集合体からなる請求項1から3のいずれかに記載の配線構造。
  5. 樹脂製筐体と、
    前記樹脂製筐体上に配され、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とが反応してなる硬化樹脂を含有する硬化層と、
    前記硬化層上に配され、前記アクリルポリオール、前記イソシアネート硬化剤、及び前記硬化樹脂の少なくともいずれかが混ざり込んでいない、パターン状の導電層と、
    を有することを特徴とする電子機器。
  6. 前記導電層の電気抵抗率が、1.0×10−7Ω・m未満である請求項5に記載の電子機器。
  7. 前記硬化層が、熱伝導性粒子を含有する請求項5から6のいずれかに記載の電子機器。
  8. 前記導電層が、導電性粒子の集合体からなる請求項5から7のいずれかに記載の電子機器。
  9. 樹脂製基材上に、アクリルポリオールとイソシアネート硬化剤とを含有する硬化性塗料を塗布した後に、加熱して、ゲル分率が90質量%以上の硬化樹脂を含有する硬化層を形成する工程と、
    前記硬化層上に、導電性インクを塗布した後に、加熱して、パターン状の導電層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする配線構造の製造方法。
  10. 前記硬化性塗料が、更に熱伝導性粒子を含有する請求項9に記載の配線構造の製造方法。
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