JP2016170064A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】テストが容易な半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置は、動作クロック信号が供給される入力端子Petと、動作クロック信号に同期する複数のF/F回路FFを備える処理ユニットCPUと、処理ユニットCPUの出力信号が伝達される出力端子Po1〜Ponと、処理ユニットと出力端子との間に結合された出力段F/F回路FFO1〜FFOpと、テスト信号が供給される入力端子Pdiと、テストクロック信号が供給される入力端子Pckと、信号配線L2を介してテストクロック信号が伝達される出力端子Pcoと、出力段F/F回路が同期するクロック信号と出力段F/F回路の入力とを選択する第1選択回路TSO−1〜TSO−pを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置に関し、特に複数のフリップフロップ回路を備えた半導体装置に関する。
半導体装置は、種々のテストが実施されてから、出荷される。テストの一つとして、半導体装置の外部端子(外部入力端子、外部出力端子または外部入出力端子)の動作タイミングをテストする動作タイミングテストがある。この動作タイミングテストにおいては、例えば外部出力端子から出力される出力信号の遅延時間が、仕様を満たしているか否かが調べられる。
特許文献1には、同種の半導体装置に対して予め出力信号のタイミングが同じになるようにする技術が記載されている。
半導体装置に実施されるテストとしては、例えば、ファンクションテストとスキャンテストとがある。ここで、ファンクションテストは、半導体装置に搭載されている各種機能が、正しく動作するか否かを、主に調べるテストであり、スキャンテストは、半導体装置内での結線が、正しいか否かを、主に調べるテストである。
動作タイミングテストは、ファンクションテストに含まれている。動作タイミングテストを含めたファンクションテストを実施するために、予めテストパターンを作成する。作成したテストパターンを発生するための、例えばプログラムを半導体装置に格納し、半導体装置を動作させることにより、例えば出力される出力信号と期待値とを比較することにより、遅延時間等のタイミングも含めて各種機能が正しく動作しているか否かを調べることが可能となる。この場合、各種機能が正しく動作しているか否かを調べるために、各種機能の動作仕様を把握して、各種機能が正しく動作しているか否かを判定することが可能なテストパターンを作成する必要がある。
本発明者らが、検討したところでは、動作タイミングテストに要するテスト時間は、ファンクションテストに要するテスト時間のうち、およそ50%の時間に達する場合もある。同様に、動作タイミングテスト用のテストパターンを作成するのに要する時間も、ファンクションテスト用のテストパターンを作成するのに要する時間のうち、およそ50%の時間に達する場合がある。これは、動作タイミングテスト用のテストパターンを作成する場合にも、各種機能の動作仕様を把握し、把握した上で、外部端子からの出力信号または入力信号の遅延時間が、仕様を満たすか否かを判定することが可能なパターンを作成する必要があり、それを半導体装置内で発生することが可能なプログラムを作成する必要があるためである。
一方、動作タイミングテストにおいては、例示したように、出力信号の遅延時間が、仕様を満たしているか否かが調べられる。テストを実施する半導体装置が、動作クロック信号に同期して動作している場合、半導体装置に動作クロック信号に同期したクロック信号を出力する外部端子を設け、この外部端子から出力されるクロック信号を基にして、出力信号の遅延時間を調べることが可能である。しかしながら、半導体装置の大規模化が進むにつれて、半導体装置におけるタイミング設計が困難になってきている。すなわち、半導体装置には、論理回路と複数のフリップフロップ回路(以下、F/F回路とも称する)が設けられるが、大規模化が進むにつれて、F/F回路の数が膨大となり、これらのF/F回路間を同期させることが困難になってきている。そのため、これらのF/F回路に同期した動作クロック信号を得ることが困難になっており、動作クロック信号に同期したクロック信号を外部端子から出力することが困難になってきている。
特許文献1には、同種の半導体装置において、予め出力信号のタイミングを同じにすることが示されているが、動作タイミングテスト用のテストパターンについては、認識されていない。
そのほかの課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態において、半導体装置は、動作クロック信号が供給される第1外部端子と、論理回路と、それぞれ動作クロック信号に同期して動作する複数のF/F回路を備える処理ユニットと、処理ユニットにより形成された出力信号が伝達される第2外部端子を備えている。また、半導体装置は、処理ユニットと第2外部端子との間に結合された出力段F/F回路と、テスト信号が供給される第3外部端子と、テストクロック信号が供給される第4外部端子と、信号配線を介して、テストクロック信号が伝達される第5外部端子を備えている。さらに、半導体装置は、出力段F/F回路が同期するクロック信号と、出力段F/F回路の入力とを選択する第1選択回路を備えている。ここで、第1選択回路は、処理ユニットにより形成された出力信号を、第2外部端子へ伝達するとき、出力段F/F回路に、出力信号を入力し、動作クロック信号を同期クロック信号として供給し、テストのとき、出力段F/F回路に、テスト信号を入力し、テストクロック信号を同期クロック信号として供給する。
テストのとき、第1選択回路によって、出力段F/F回路には、テスト信号が入力され、出力段F/F回路は、テストクロック信号に同期して動作する。そのため、第2外部端子に伝達されたテスト信号と、第5外部端子に伝達されたテストクロック信号との間の遅延時間を調べることにより、半導体装置の動作タイミングテストを容易に実施することが可能となる。
また、他の一実施の形態において、半導体装置は、動作クロック信号が供給される第1外部端子と、入力信号が供給される第2外部端子と、論理回路と、それぞれ動作クロック信号に同期して動作する複数のF/F回路を備える処理ユニットを備えている。また、半導体装置は、テストクロック信号が供給される第3外部端子と、第2外部端子と処理ユニットとの間に結合された入力段F/F回路と、入力段F/F回路の出力が伝達される第4外部端子を備えている。さらに、半導体装置は、入力段F/F回路が同期するクロック信号を選択する第1選択回路を備えている。ここで、第1選択回路は、処理ユニットが、入力信号を処理するとき、入力段F/F回路の同期クロック信号として、動作クロック信号を選択し、テストのとき、入力段F/F回路の同期クロック信号として、テストクロック信号を選択する。
テストのとき、第1選択回路は、入力段F/F回路の同期クロック信号として、テストクロック信号を選択する。これにより、入力段F/F回路は、テストクロック信号に同期して、入力信号に応じた信号を取り込む。第4外部端子に伝達された入力段F/F回路の出力を調べることにより、第2外部端子に供給された入力信号に応じた信号が、テストクロック信号に同期して、入力段F/F回路に取り込まれたか否かの判定を容易に実施することが可能となる。
さらに、他の実施の形態において、半導体装置は、動作クロック信号が供給される第1外部端子と、テストクロック信号が供給される第2外部端子と、論理回路と、それぞれ動作クロック信号に同期して動作する複数のフリップフロップ回路を備え、第1出力信号および第2出力信号を形成する処理ユニットを備える。また、半導体装置は、処理ユニットが、第1出力信号および第2出力信号を形成するとき、第1出力信号および第2出力信号が伝達される第3外部端子および第4外部端子と、処理ユニットと第3外部端子との間に結合された第1出力段F/F回路と、処理ユニットと第4外部端子との間に結合された第2出力段F/F回路を備える。さらに、半導体装置は、第1出力段F/F回路に結合され、第1出力段F/F回路が同期する同期クロックと、第1出力段F/F回路の入力とを選択する第1選択回路と、第2出力段F/F回路に結合され、第2出力段F/F回路が同期する同期クロックと、第2出力段F/F回路の入力とを選択する第2選択回路を備える。
ここで、第1選択回路および第2選択回路は、処理ユニットが第1出力信号および第2出力信号を形成するとき、同期クロック信号として、動作クロックを選択し、第1出力段F/F回路および第2出力段F/F回路の入力として、第1出力信号および第2出力信号を選択する。また、第1選択回路および第2選択回路は、テストのとき、同期クロック信号として、テストクロック信号を選択し、第1出力段F/F回路および第2出力段F/F回路のそれぞれの出力が、テストクロック信号に同期して変化するように、第1出力段F/F回路および第2出力段F/F回路の入力として、それぞれの出力を選択する。
テストのとき、第1選択回路および第2選択回路は、第1出力段F/F回路および第2出力段F/F回路が、テストクロック信号に同期して変化する出力を形成するように制御する。これにより、第3外部端子に伝達された第1出力段F/F回路の出力と、第4外部端子に伝達された第2出力段F/F回路の出力との間の時間差を調べることにより、動作タイミングテストを容易に実施することが可能となる。また、この実施の形態においては、テストのときに、第1出力段F/F回路および第2出力段F/F回路は、テストクロック信号に同期して、論理値(“1”、“0”)が反転するテスト信号(テストパターン)を形成する。そのため、テストのときに、テスト信号を半導体装置へ供給しなくてもよい。
一実施の形態によれば、テストが容易な半導体装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は、原則として省略する。
本発明者らは、テストが容易な半導体装置を提供するために、ファンクションテストを、動作タイミングテストと、それ以外のテストに分離することを考えた。すなわち、半導体装置を、半導体装置の機能を達成する処理ユニットと、処理ユニットと半導体装置の外部端子との間を結合する入力・出力回路とに分ける。分けた入力・出力回路に対して、動作タイミングテストを実施し、処理ユニットに対して、ファンクションテストを実施する。この場合、処理ユニットに対して実行するファンクションテストは、処理ユニットが達成する機能動作を把握して作成する。このようにすることにより、動作タイミングテストの際に用いるテストパターンは、処理ユニットによって達成する機能を把握しなくても、作成することが可能となる。
処理ユニットによって達成する機能は、例えば半導体装置のユーザによって定められる。言い換えるならば、半導体装置毎に、処理ユニットによって達成する機能が変わる。このように、処理ユニットにより達成する機能が変わっても、動作タイミングテスト用のテストパターンは、処理ユニットの機能を把握しなくても作成することが可能であるため、動作タイミングテストに要する時間の短縮化を図ることが可能となる。
以下で説明する実施の形態においては、処理ユニットが、マイクロコントローラ(以下、プロセッサとも称する)を有する場合を例として、説明する。この場合、処理ユニットに対するファンクションテスト用のテストパターンは、処理ユニット内のプロセッサがプログラムを実行することにより達成される。すなわち、テストパターンを発生するようなプログラムを作成することが必要とされる。これに対して、動作タイミングテスト用のテストパターンは、テストの際に、半導体装置の外部に設けられているテスターから、半導体装置へ与えることになる。そのため、処理ユニット内のプロセッサの構成が変わっても、動作タイミングテストを実施することが可能である。
(実施の形態1)
<半導体装置の全体構成>
先ず、半導体装置の全体構成を、図1を用いて説明する。図1は、半導体装置の構成を示すブロック図である。図1において、CHPは、半導体装置を示している。半導体装置CHPは、半導体チップと、半導体チップを封止したパッケージとを有している。半導体チップには、複数の回路ブロックが、周知の半導体製造技術によって、形成され、パッケージに封止されている。図1では、回路ブロックが、ボックスとして示されている。また、パッケージには、複数の外部端子が設けられており、これらの外部端子と、半導体チップに形成された回路ブロックとの間は、ワイヤ等により電気的に接続されている。半導体装置CHPは、上記したように複数の外部端子を有しているが、図1には、入力外部端子(以下、入力端子とも称する)Pdi、Pct、Pet、Pck、Pi1〜Pinおよび出力外部端子(以下、出力端子とも称する)Pco、Pdo、Po1〜Ponのみが示されている。なお、ここでは、パッケージに1個の半導体チップが封止されている例が示されているが、勿論複数の半導体チップが1個のパッケージに封止されていてもよい。
<半導体装置の全体構成>
先ず、半導体装置の全体構成を、図1を用いて説明する。図1は、半導体装置の構成を示すブロック図である。図1において、CHPは、半導体装置を示している。半導体装置CHPは、半導体チップと、半導体チップを封止したパッケージとを有している。半導体チップには、複数の回路ブロックが、周知の半導体製造技術によって、形成され、パッケージに封止されている。図1では、回路ブロックが、ボックスとして示されている。また、パッケージには、複数の外部端子が設けられており、これらの外部端子と、半導体チップに形成された回路ブロックとの間は、ワイヤ等により電気的に接続されている。半導体装置CHPは、上記したように複数の外部端子を有しているが、図1には、入力外部端子(以下、入力端子とも称する)Pdi、Pct、Pet、Pck、Pi1〜Pinおよび出力外部端子(以下、出力端子とも称する)Pco、Pdo、Po1〜Ponのみが示されている。なお、ここでは、パッケージに1個の半導体チップが封止されている例が示されているが、勿論複数の半導体チップが1個のパッケージに封止されていてもよい。
ここで、入力端子Petは、半導体装置CHPを動作させるための外部動作クロック信号(以下、単に動作クロック信号とも称する)Ex−CLKが供給される外部端子であり、入力端子Pdi、Pct、Pckおよび出力端子Pco、Pdoは、テストの際に用いられる外部端子を示している。すなわち、入力端子Pdiは、テスト信号T−DIが供給される外部端子を示し、入力端子Pctは、外部テスト制御信号(以下、単にテスト制御信号とも称する)T−CTLが供給される入力端子を示している。また、入力端子Pckは、外部テストクロック信号(以下、単にテストクロック信号とも称する)T−CLKが供給される外部端子を示しており、出力端子Pcoは、テストクロック信号T−CLKが伝達され、伝達されたテストクロック信号T−CLKを外部テストクロック信号(以下、単にテストクロック信号とも称する)T−CKOとして出力する外部端子を示している。さらに、出力端子Pdoは、出力信号T−DOを出力する外部端子を示している。
図1において、CPUは、プロセッサを示している。本明細書においては、ユーザによって半導体装置CHPの機能を定められる処理ユニットが、プロセッサCPUの場合を例として説明するが、勿論これに限定されるものではない。プロセッサCPUは、プログラムを格納するメモリEROMと、論理回路LGと、複数のF/F回路FFを有している。論理回路LGと複数のF/F回路FFにより、メモリEROMに格納されているプログラムに従った処理を実行する処理回路が構成されている。この実施の形態においては、上記した複数のF/F回路FFのそれぞれは、内部動作クロック信号OCLKに同期して動作する。すなわち、プロセッサCPUは、内部動作クロック信号OCLKに同期して動作することになる。また、メモリEROMは、揮発性メモリであってもよいし、電気的に書換可能な不揮発性メモリであってもよい。
同図において、FFIは、入力初段F/F回路を示しており、FFOは、出力最終段F/F回路を示している。入力初段F/F回路FFIは、複数の入力段F/F回路FFI1〜FFIpと入力段テスト回路TSI−1〜TSI−pを備えている。それぞれの入力段F/F回路FFI1〜FFIpは、1個の入力F/F回路で構成してもよいし、複数の入力F/F回路で構成してもよい。入力段F/F回路FFI1〜FFIpは、入力段テスト回路TSI−1〜TSI−pと1対1に対応している。特に制限されないが、この実施の形態1において、入力段F/F回路FFI1〜FFIpを構成する入力F/F回路は、互いに同じ構成を有しており、入力段テスト回路TSI−1〜TSI−pも互いに類似した構成を有している。
入力段テスト回路TSI−1〜TSI−pのそれぞれは、入力端子Pct、Pdiを介して供給される外部テスト制御信号T−CTL、テスト信号T−DIによって制御される。すなわち、動作タイミングテストのとき、入力初段F/F回路FFIに含まれている入力段F/F回路FFI1〜FFIpから、外部テスト制御信号T−CTLおよびテスト信号T−DIによって指定された入力段F/F回路が選択され、選択された入力段F/F回路には、同期クロック信号として内部テストクロック信号TSCLKが供給される。これに対して、処理ユニットであるプロセッサCPUが動作している通常動作のときには、入力段F/F回路に、同期クロック信号として、プロセッサCPUと同じ内部動作クロック信号OCLKが供給される。
例えば、入力段F/F回路FFI1について述べると、外部テスト制御信号T−CTLおよびテスト信号T−DIによって、入力段F/F回路FFI1が、指定されている場合、この入力段F/F回路FFI1に対応する入力段テスト回路TSI−1は、入力段F/F回路FFI1の同期クロック信号として、内部テストクロック信号TSCLKを供給する。これに対して、通常動作のとき、対応する入力段テスト回路TSI−1は、入力段F/F回路FFI1に、同期クロック信号として内部動作クロック信号OCLKを供給する。
言い換えるならば、入力段テスト回路は、対応する入力段F/F回路へ供給される同期クロック信号として、内部テストクロック信号TSCLKを用いるか、内部動作クロック信号OCLKを用いるかを選択する選択回路と見なすことができる。
入力段F/F回路FFI1〜FFIpのそれぞれの出力は、プロセッサCPUの入力に接続されている。また、動作タイミングテストの結果を出力する際には、入力段F/F回路FFI1〜FFIpは、入力端子Pdiと出力端子Pdoとの間に直列的に接続されるように、対応する入力段テスト回路によって制御される。
すなわち、動作タイミングテストの結果を出力するとき、入力段テスト回路は、対応する入力段F/F回路の入力を、直列接続される入力段F/F回路において前段に相当する入力段F/F回路の出力に接続する。例えば、入力段テスト回路TSI−2は、対応する入力段F/F回路FFI2の入力を、前段の入力段F/F回路FFI1の出力に接続する。この入力段F/F回路FFI1の入力は、対応する入力段テスト回路TSI−1によって、動作タイミングテストの結果を出力するときには、入力端子Pdiに接続され、入力段F/F回路FFIpの出力は、出力端子Pdoに接続される。動作タイミングテストの結果を出力するとき、入力段F/F回路は、直列的に接続されるため、シフトレジスタを構成すると見なすことができる。この場合、シフト動作は、内部テストクロック信号TSCLKに同期して行われる。言い換えるならば、入力段テスト回路は、対応する入力段F/F回路の入力を選択する選択回路と見なすこともできる。
図1において、IRSLは、入力経路選択回路を示している。入力経路選択回路IRSLと入力初段F/F回路FFIを介して、入力端子Pi1〜Pinは、プロセッサCPUに結合されている。入力経路選択回路IRSLは、入力経路選択信号に従って、入力端子Pi1〜Pinと入力初段F/F回路FFIとの間を結合する経路を選択する。すなわち、入力経路選択信号によって指示された入力経路が、入力端子と入力段F/F回路との間に形成される。例えば、入力経路選択信号によって、入力端子Pi1と入力段F/F回路FFI2との間に、入力経路が形成される。このようにすることにより、任意の入力端子を任意の入力段F/F回路に接続することが可能となる。
入力経路選択信号は、入力経路選択制御回路RSC−Iおよび入力経路テスト回路TST−Iにより形成される。
入力経路選択制御回路RSC−Iは、半導体装置CHPを通常動作させるとき、すなわち処理ユニットであるプロセッサCPUによって、ユーザが定めた所定の処理を実施するとき、内部動作クロック信号OCLKに同期して、入力経路選択信号を形成する。半導体装置CHPを通常動作させたとき、半導体装置CHPの入力端子Pi1〜Pinのうちの所望の入力端子における入力信号が、プロセッサCPUの所望の入力に伝達されるように、入力経路選択制御回路RSC−Iは、ユーザによって設定される。すなわち、通常動作のときに、所望の入力端子における入力信号が、プロセッサCPUの所望の入力に伝達されるような入力経路選択信号が、入力経路選択制御回路RSC−Iによって形成されるように、ユーザによって入力経路制御回路RSC−Iは構成される。例えば、通常動作のとき、所望の入力経路が形成されるように、ユーザによってプログラムが作成され、メモリEROMに格納される。通常動作のとき、当該プログラムを、プロセッサCPUが、実行することにより、プロセッサCPUによって入力経路選択制御回路RSC−Iが制御され、所望の入力経路が形成される。
これに対して、入力経路テスト回路TST−Iは、動作タイミングテストのとき、内部テストクロック信号TSCLKに同期して、入力経路選択信号を形成する。この場合には、入力経路テスト回路TST−Iにより形成される入力経路選択信号は、入力端子Pctに供給される外部テスト制御信号T−CTLによって定められる。すなわち、外部テスト制御信号T−CTLの値によって、入力経路選択回路IRSLは、入力端子と入力段F/F回路との間に経路を形成する。
入力段F/F回路FFI1〜FFIpのそれぞれの出力は、プロセッサCPUの入力に接続されている。半導体装置CHPを通常動作させるとき、入力経路選択信号により、任意の入力端子に供給されている入力信号を、プロセッサCPUの所望の入力に伝達することが可能となる。また、動作タイミングテストのときには、外部テスト制御信号T−CTLに従った入力経路選択信号が形成されるため、所望の入力端子における入力信号を、所望の入力段F/F回路の入力へ伝達することが可能となる。
出力最終段F/F回路FFOも、複数の出力段F/F回路FFO1〜FFOpと、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pを備えている。ここでも、出力段F/F回路FFO1〜FFOpのそれぞれは、1個の出力F/F回路で構成してもよいし、複数の出力F/F回路で構成してもよい。出力段F/F回路FFO1〜FFOpは、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pと1対1に対応している。特に制限されないが、この実施の形態1において、出力段F/F回路FFO1〜FFOpを構成する出力F/F回路は、互いに同じ構成を有しており、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pも互いに類似した構成を有している。
出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pのそれぞれは、動作タイミングテストのとき、テスト信号T−DI、テスト制御信号T−CTLによって制御される。すなわち、動作タイミングテストのとき、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pは、出力最終段F/F回路を構成する出力段F/F回路FFO1〜FFOpのうち、外部テスト制御信号T−CTLおよびテスト信号T−DIによって指定されている出力段F/F回路を選択する。選択した出力段F/F回路には、入力端子Pdiからのテスト信号T−DIが供給され、また選択した出力段F/F回路には、同期クロック信号として、内部テストクロック信号TSCLKを供給する。これに対して、通常動作のときに、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pは、対応した出力段F/F回路の入力に、プロセッサCPUからの出力信号を伝達し、同期クロック信号として内部動作クロック信号OCLKを供給する。
出力段F/F回路FFO1を例にして説明すると、外部テスト制御信号T−CTLおよびテスト信号T−DIによって、出力段F/F回路FFO1が指定されている場合、動作タイミングテストのとき、対応する出力段テスト回路TSO−1は、出力段F/F回路FFO1の入力に、入力端子Pdiを介してテスト信号T−DIを供給し、同期クロック信号として、内部テストクロック信号TSCLKを供給する。これに対して、通常動作のとき、出力段テスト回路TSO−1は、対応する出力段F/F回路FFO1の入力に、プロセッサCPUからの出力信号を伝達し、同期クロック信号として、内部動作クロック信号OCLKを供給する。
動作タイミングテストのとき、出力段F/F回路FFO1〜FFOpは、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pによって、入力端子Pdiと出力端子Pdoとの間に直列的に接続されるように制御される。すなわち、出力段F/F回路FFO2〜FFOpのそれぞれの入力は、直列的に接続されたとき、その前段に相当する出力段F/F回路の出力に接続される。出力段F/F回路FFO2を例にすると、出力段F/F回路FFO2の入力は、前段の出力段F/F回路FFO1の出力に接続されるように、対応する出力段テスト回路TSO−2によって制御される。なお、出力段F/F回路FFOpの出力は、出力端子Pdoに接続される。これにより、動作タイミングテストのときには、出力段F/F回路FFO1〜FFOpによってシフトレジスタが構成されると見なすことができる。この場合、シフトレジスタのシフト動作は、内部テストクロック信号TSCLKに同期して行われる。
言い換えるならば、出力段テスト回路は、対応する出力段F/F回路の入力に供給される入力信号の選択と、対応する出力段F/F回路の同期クロック信号を選択する選択回路と見なすことができる。
出力段F/F回路FFO1〜FFOpのそれぞれの出力は、出力経路選択回路ORSLを介して、出力端子Po1〜Ponに結合されている。出力経路選択回路ORSLは、入力経路選択回路ISRLと同様に、出力経路選択信号に従って、出力端子Po1〜Ponと出力最終段F/F回路FFOとの間を結合する経路を選択する。すなわち、出力経路選択信号によって指示された出力経路が、出力端子と出力段F/F回路との間に形成される。例えば、出力経路選択信号によって、出力端子Po1と出力段F/F回路FFI2との間に、出力経路が形成される。このようにすることにより、任意の出力端子を任意の出力段F/F回路に接続することが可能となる。
出力経路選択信号は、出力経路選択制御回路RSC−Oおよび出力経路テスト回路TST−Oにより形成される。
出力経路選択制御回路RSC−Oは、半導体装置CHPを通常動作させるとき、内部動作クロック信号OCLKに同期して、出力経路選択信号を形成する。半導体装置CHPを通常動作させたとき、半導体装置CHPの出力端子Po1〜Ponのうちの所望の出力端子に、プロセッサCPUからの所望の出力信号が伝達されるように、出力経路選択制御回路RSC−Oは、ユーザによって設定される。すなわち、通常動作のときに、所望の出力端子に、プロセッサCPUからの所望の出力信号が伝達されるような出力経路選択信号が、出力経路選択制御回路RSC−Oによって形成されるように、ユーザによって出力経路制御回路RSC−Oは構成される。例えば、入力経路選択回路と同様に、プロセッサCPUが、ユーザのプログラムを実行することにより、所望の出力経路が形成される。
これに対して、出力経路テスト回路TST−Oは、動作タイミングテストのとき、内部テストクロック信号TSCLKに同期して、出力経路選択信号を形成する。この場合、出力経路テスト回路TST−Oにより形成される出力経路選択信号は、入力端子Pctに供給される外部テスト制御信号T−CTLによって定められる。すなわち、外部テスト制御信号T−CTLの値によって、出力経路選択回路ORSLは、出力端子Po1〜Ponと出力段F/F回路FFO1〜FFOpとの間に出力経路を形成する。
図1においては、図面が複雑になるのを避けるために、入力端子PdiおよびPctは、それぞれ1個の端子として示されているが、複数の端子であると理解されるべきである。また、入力端子Pckと出力端子Pcoとの間は、信号配線L2により接続されている。入力端子Pckに供給された外部テストクロック信号T−CLKは、内部テストクロック信号TSCLKとして、信号配線L2を伝搬し、出力端子Pcoへ伝わる。入力端子Petには、外部動作クロック信号Ex−CLKが供給される。外部動作クロック信号Ex−CLKは、入力端子Petを介して、クロック生成回路CLKGに供給され、クロック生成回路CLKGにおいて、外部動作クロック信号Ex−CLKに同期した内部動作クロック信号OCLKが生成され、信号配線L1を介して、上記した回路ブロックに供給される。
上記した回路ブロックのうち、クロック生成回路CLKG、入力経路選択回路IRSL、入力段F/F回路FFI1〜FFIp、入力経路選択制御回路RSC−I、プロセッサCPU、出力段F/F回路FFO1〜FFOp、信号配線L1、出力経路選択回路ORSLおよび出力経路制御回路RSC−Oは、ユーザが、この半導体装置CHPにより所望の機能を達成するために、半導体装置CHPに設けたユーザ回路と見なすことができる。同様に、外部端子Pi1〜Pin、Pet、Po1〜Ponおよび信号配線L1も、ユーザ回路の一部であると見なすことができる。これに対して、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−p(第1選択回路)、出力経路テスト回路TST−O(第2選択回路)、入力段テスト回路TSI−1〜TSI−p(第3選択回路または第1選択回路)および入力経路テスト回路TST−I(第4選択回路または第2選択回路)は、動作タイミングテストのために追加された回路ブロックであると見なすことができる。また、信号配線L2および外部端子Pdi、Pct、Pck、Pco、Pdoも、動作タイミングテストのために追加された要素であると見なすことができる。
<動作概要>
<<通常動作>>
入力経路選択制御回路RSC−Iにより形成された経路選択信号によって、入力経路選択回路IRSLは、入力端子Pi1〜Pinと入力段F/F回路FFI1〜FFIpとの間に入力経路を形成する。これにより、例えば入力端子Pi1〜Pinのそれぞれが、ユーザが所望している入力段F/F回路の入力に接続される。同様に、出力経路選択制御回路RSC−Oにより形成された経路選択信号によって、出力経路選択回路ORSLは、出力端子Po1〜Ponと出力段F/F回路FFO1〜FFOpとの間に出力経路を形成する。これにより、例えば出力段F/F回路FFO1〜FFOnのそれぞれの出力信号が、ユーザが所望している出力端子Po1〜Ponへ伝達されるようになる。
<<通常動作>>
入力経路選択制御回路RSC−Iにより形成された経路選択信号によって、入力経路選択回路IRSLは、入力端子Pi1〜Pinと入力段F/F回路FFI1〜FFIpとの間に入力経路を形成する。これにより、例えば入力端子Pi1〜Pinのそれぞれが、ユーザが所望している入力段F/F回路の入力に接続される。同様に、出力経路選択制御回路RSC−Oにより形成された経路選択信号によって、出力経路選択回路ORSLは、出力端子Po1〜Ponと出力段F/F回路FFO1〜FFOpとの間に出力経路を形成する。これにより、例えば出力段F/F回路FFO1〜FFOnのそれぞれの出力信号が、ユーザが所望している出力端子Po1〜Ponへ伝達されるようになる。
入力段F/F回路FFI1〜FFIpは、内部動作クロック信号OCLKに同期して、入力端子Pi1〜Pinに供給されている入力信号に応じた信号を取り込み、出力する。入力段F/F回路FFI1〜FFIpから出力された出力信号は、プロセッサCPUに入力される。プロセッサCPUは、入力した入力段F/F回路からの出力信号に対して、メモリEROMに格納されているプログラムに従って処理を実施する。このときの処理において、内部動作クロック信号OCLKに同期した複数のF/F回路FFが用いられるため、プロセッサCPUは、内部動作クロック信号OCLKに同期して処理を実施することになる。
プロセッサCPUにおいて実施された処理により、プロセッサCPUは、複数の出力信号を形成し、出力する。プロセッサCPUから出力された出力信号は、出力段F/F回路FFO1〜FF0pに伝達され、内部動作クロック信号OCLKに同期して、出力段F/F回路FFO1〜FFOpに取り込まれ、出力される。出力段F/F回路FFO1〜FFOpから出力された出力信号は、出力経路選択回路ORSLを介して、ユーザが所望した出力端子Po1〜Ponへ伝達され、出力される。
<<動作タイミングテスト>>
まず、出力系の動作タイミングテストについて説明する。例えば、外部テスト制御信号T−CTLおよびテスト信号T−DIによって、出力段F/F回路FFO1〜FFOpを選択する。これにより、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pのそれぞれは、対応する出力段F/F回路FFO1〜FFOpに対して、それぞれの同期クロック信号として、内部テストクロック信号TSCLKを選択し、供給する。また、出力段F/F回路FFO1〜FFOpを、入力端子Pdiと出力端子Pdoとの間に直列的に接続するように、それぞれの出力段F/F回路の入力を選択する。
まず、出力系の動作タイミングテストについて説明する。例えば、外部テスト制御信号T−CTLおよびテスト信号T−DIによって、出力段F/F回路FFO1〜FFOpを選択する。これにより、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pのそれぞれは、対応する出力段F/F回路FFO1〜FFOpに対して、それぞれの同期クロック信号として、内部テストクロック信号TSCLKを選択し、供給する。また、出力段F/F回路FFO1〜FFOpを、入力端子Pdiと出力端子Pdoとの間に直列的に接続するように、それぞれの出力段F/F回路の入力を選択する。
例えば論理値“1”、“0”の直列データを、テストパターンとし、このテストパターンを、テスト信号T−DIとして、入力端子Pdiへ供給する。これにより、内部テストクロック信号TSCLKが周期的に変化することにより、順次テストパターンが、直列的に接続された出力段F/F回路FFO1〜FFOp内で転送される。すなわち、テストパターンが、内部テストクロック信号TSCLKに同期して、順次シフトレジスタ内を移動する。
外部テスト制御信号T−CTLに基づいて、出力経路テスト回路TST−Oが経路選択信号を形成し、出力段F/F回路の出力が、出力経路選択回路を介して、所望の出力端子Po1〜Ponに伝達されるようにする。
このとき、出力端子Pcoには、信号配線L2を伝搬した内部テストクロック信号TSCLKが伝えられる。そのため、出力端子Pcoにおける信号変化と、出力端子Po1〜Ponにおける信号変化との間の時間差を求めることにより、遅延時間を求めることが可能となる。例えば、出力段F/F回路FFO1〜FFOpと外部端子Po1〜Ponとの間の配線(リードを含む)が、不所望にインピーダンスが高くなっていた場合、遅延時間が長くなるため、この動作タイミングテストで検出することが可能となる。
次に、入力系の動作タイミングテストについて説明する。例えば、外部テスト制御信号T−CTLおよびテスト信号T−DIによって、入力段F/F回路FFI1〜FFIpを選択する。これにより、入力段テスト回路TSI−1〜TSI−pのそれぞれは、対応する入力段F/F回路FFI1〜FFIpに対して、それぞれの同期クロック信号として、内部テストクロック信号TSCLKを選択し、供給する。
また、テスト制御信号T−CTLに基づいて、入力経路テスト回路TST−Iが、経路選択信号を形成し、所望の入力段F/F回路に、入力経路選択回路IRSLを介して、入力端子Pi1〜Pinのそれぞれにおける入力信号が伝達されるようにしておく。次に、入力端子Pi1〜Pinに、例えば時間的に並列に、テストパターンを供給する。これにより、入力端子Pi1〜Pinに供給されたテストパターンは、入力経路選択回路IRSLを介して、それぞれの入力段F/F回路FFI1〜FFIpの入力に伝達される。入力に伝達されたテストパターンは、内部テストクロック信号TSCLKに同期して、入力段F/F回路FFI1〜FFIpに取り込まれる。
次に、入力段F/F回路FFI1〜FFIpが、入力端子Pdiと出力端子Pdoとの間に直列的に接続されるようにする。内部テストクロック信号TSCLKを変化させることにより、入力段F/F回路FFI1〜FFIpに取り込まれたテストパターンは、直列的に接続された入力段F/F回路FFI1〜FFIp内を、順次転送され、出力端子Pdoから出力される。
出力端子Pdoから出力されている出力信号の論理値が、テストパターンに対する期待値と一致しているか否かの判定を行うことにより、外部テストクロック信号T−CLKに同期して、テストパターンに応じた信号が、入力段F/F回路に取り込まれたか否かの判定を行う。例えば、入力段F/F回路FFI1〜FFIpと入力端子Pi1〜Pinとの間の配線(リードを含む)が、不所望にインピーダンスが高くなっていた場合、テストパターンに応じた信号が、入力段F/F回路に到達するまでの時間が長くなる。そのため、内部テストクロック信号TSCLKが変化したときに、テストパターンに応じた信号が、入力段F/F回路に取り込まれず、出力端子Pdoから出力された値が、テストパターンの期待値と一致しないことが発生する。この場合、テストパターンの期待値と出力端子Pdoからの出力とが一致したときの外部テストクロック信号T−CLKと入力端子へテストパターンを供給したタイミングとの間の時間差が、入力信号の遅延時間に相当することになる。
図1には、出力系の動作タイミングテストにおけるテストパターンの流れが、矢印付きの破線O1〜Opで示されており、入力系の動作タイミングテストにおけるテストパターンの流れが、矢印付きの破線I1〜Ipで示されている。また、内部テストクロック信号TSCLKの主な流れが、矢印付きの破線TCKで示されている。
出力系の動作タイミングテストと入力系の動作タイミングテストは、同時に実施してもよいし、時間的分けて実施してもよい。
また、実施の形態1においては、入力段F/F回路FFI1〜FFIpを直列的に接続し、出力端子Pdoから入力段F/F回路が取り込んだテストパターンに応じた信号を取り出す例を説明したが、これに限定されない。例えば、入力段F/F回路が取り込んだテストパターンに応じた値を、並列的に取り出すようにしてもよい。同様に、出力段F/F回路FFO1〜FFOpも直列的に接続するように説明したが、それぞれの出力段F/F回路FFO1〜FFOpにテストパターンを設定するようにしてもよい。しかしながら、入力段F/F回路を直列的に接続し、出力段F/F回路も直列的に接続することにより、外部端子の個数が増加するのを抑制することが可能である。
また、直列的に接続した入力段F/F回路FFI1〜FFIpは、内部テストクロック信号TSCLKに同期して動作する入力側シフトレジスタとして機能し、直列的に接続した出力段F/F回路FFO1〜FFOpも、内部テストクロック信号TSCLKに同期して動作する出力側シフトレジスタとして機能する。これらの入力側シフトレジスタおよび出力側シフトレジスタは、プロセッサCPUに対して、スキャンパステストを実施する際のシフトレジスタとして用いることが可能である。すなわち、スキャンパステストのテストパターンを、入力端子Pdiから順次、入力側シフトレジスタに設定する。その後、プロセッサCPUからの出力を出力側シフトレジスタに取り込む。出力側シフトレジスタに取り込まれた値を順次、出力端子Pdoから取り出すことにより、スキャンパステストを実施することが可能となる。
なお、図1において、入力段F/F回路および出力段F/F回路内に付した黒塗りの三角形は、F/F回路のクロック入力端子を示しており、同期クロック信号が供給される。
<出力系の構成>
図2は、図1に示した半導体装置CHPにおいて、出力系の構成をより詳しく示したブロック図である。図1においては、プロセッサCPUが、1個の回路ブロックとして示されていたが、プロセッサCPUは、処理の制御を行う制御ユニットと、制御ユニットにより制御され、各種機能を担当する複数の機能ユニットとを有している。機能ユニットとしては、例えば、シリアル通信を行う機能ユニット、SPI(シリアル・ペリフェラル・インターフェース)を行う機能ユニット、CAN(Controller Area Network)を行う機能ユニット等がある。図2には、制御ユニットが、CPU−Cとして示され、機能ユニットが、IP1〜IP3として示されている。
図2は、図1に示した半導体装置CHPにおいて、出力系の構成をより詳しく示したブロック図である。図1においては、プロセッサCPUが、1個の回路ブロックとして示されていたが、プロセッサCPUは、処理の制御を行う制御ユニットと、制御ユニットにより制御され、各種機能を担当する複数の機能ユニットとを有している。機能ユニットとしては、例えば、シリアル通信を行う機能ユニット、SPI(シリアル・ペリフェラル・インターフェース)を行う機能ユニット、CAN(Controller Area Network)を行う機能ユニット等がある。図2には、制御ユニットが、CPU−Cとして示され、機能ユニットが、IP1〜IP3として示されている。
制御ユニットCPU−Cおよび機能ユニットIP1〜IP3には、クロック生成回路CLKGにより生成された内部動作クロック信号OCLKが供給される。図1では、内部動作クロック信号は、1個の信号として示していたが、具体的には、複数のクロック信号である。すなわち、制御ユニットCPU−C、機能ユニットIP1〜IP3のそれぞれにおいて、適切な周波数のクロック信号が、クロック生成回路CLKGにおいて生成される。勿論、これらのクロック信号は、互いに同期している。そのため、ここでは、クロック生成回路CLKGが生成する複数のクロック信号を纏めて、内部動作クロック信号OCLKとして説明する。
機能ユニットIP1〜IP3のそれぞれは、制御ユニットCPU−Cからの制御信号およびデータを受けて、それぞれの機能に応じた出力信号を形成する。勿論、それぞれの機能ユニットは、内部動作クロック信号OCLKに同期して動作する。この実施の形態1において、機能ユニットIP1の出力信号は、出力段F/F回路FFO1に供給され、機能ユニットIP2の出力信号は、出力段F/F回路FFO2に供給され、機能ユニットIP3の出力信号は、出力段F/F回路FFO3に供給される。また、この実施の形態1においては、出力段F/F回路FFO1およびFFO2は、それぞれ複数の出力F/F回路を有しているが、図2には、その内の2個の出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2および出力F/F回路FFO2−1、FFO2−2が示されている。なお、出力段F/F回路FFO3は、1個の出力F/F回路FF03−1により構成されている例が示されている。図2において、出力F/F回路内に示した黒塗りの三角形は、F/F回路のクロック入力端子を示している。
出力段テスト回路TSO−1は、通常動作のとき、対応する出力段F/F回路FFO1(出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2)のクロック入力端子(黒塗りの三角形)に供給される同期クロック信号として、内部動作クロック信号OCLKを選択し、供給する。また、通常動作のときに、出力段テスト回路TSO−1は、機能ユニットIP1からの出力信号を、出力段F/F回路FFO1(出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2)へ供給する。出力段F/F回路FFO1(出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2)は、内部動作クロック信号OCLKが変化することにより、そのときの機能ユニットIP1からの出力信号を取り込み、保持して、出力する。図2では、出力段F/F回路FFO1(出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2等)から出力された出力信号が、IP1−1〜IP1−nとして示されている。
これに対して、動作タイミングテストのとき、出力段テスト回路TSO−1は、テスト信号T−DIを、対応する出力段F/F回路FFO1(出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2)へ供給し、クロック入力端子(黒塗りの三角形)に供給される同期クロック信号として、内部テストクロック信号TSCLKを供給する。これにより、出力段F/F回路FFO1(出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2)は、内部テストクロック信号TSCLKが変化することにより、テスト信号T−DIを取り込み、保持し、出力信号IP1−1〜IP1−nとして出力する。
出力段テスト回路TSO−2は、出力段テスト回路TSO−1と類似している。すなわち、通常動作のときには、対応する機能ユニットIP2からの出力信号と内部動作クロック信号OCLKを、対応する出力段F/F回路FFO2へ供給する。出力段F/F回路FFO2は、内部動作クロック信号OCLKに同期して、機能ユニットIP2からの出力信号を取り込み、出力信号IP2−1〜IP2−nとして出力する。動作タイミングテストのときには、対応する機能ユニットIP2からの出力信号と内部テストクロック信号TSCLKを、対応する出力段F/F回路FFO2へ供給する。出力段F/F回路FFO2は、内部テストクロック信号TSCLKに同期して、機能ユニットIP2からの出力信号を取り込み、出力信号IP2−1〜IP2−nとして出力する。
出力段テスト回路TSO−3は、出力段テスト回路TSO−2と同様に、通常動作のときには、対応する機能ユニットIP3からの出力信号と内部動作クロック信号OCLKを、対応する出力段F/F回路FFO3へ供給する。出力段F/F回路FFO3は、内部動作クロック信号OCLKに同期して、機能ユニットIP3からの出力信号を取り込み、出力信号IP3−1として出力する。動作タイミングテストのときには、対応する機能ユニットIP3からの出力信号と内部テストクロック信号TSCLKを、対応する出力段F/F回路FFO3へ供給する。出力段F/F回路FFO3は、内部テストクロック信号TSCLKに同期して、機能ユニットIP3からの出力信号を取り込み、出力信号IP3−1として出力する。
出力段テスト回路TSO−1〜TSO−3から出力される出力信号をIP1−1〜IP1−n、IP2−1〜IP2−n、IP3−1として説明したが、通常動作のときと、動作タイミングテストのときとで、異なることに注意して頂きたい。すなわち、通常動作のときの出力信号IP1−1〜IP1−n、IP2−1〜IP2−n、IP3−1は、対応する機能ユニットからの出力信号に応じた値であるのに対して、動作タイミングテストのときは、テストパターンに応じた値である。
これらの出力信号IP1−1〜IP1−n、IP2−1〜IP2−n、IP3−1は、出力経路選択回路ORSLに供給される。図1においては、出力経路選択回路ORSLと、出力経路テスト回路TST−Oと、出力経路選択制御回路RSC−Oとを別々に描いていたが、説明の都合上、図2においては、出力経路選択回路ORSLが、出力経路テスト回路TST−Oおよび出力経路選択制御回路RSC−Oを含むように描いている。勿論、出力経路テスト回路TST−Oおよび出力経路選択制御回路RSC−Oは、図1と同様に、出力経路選択回路ORSLと別に設けるようにしてもよい。
この実施の形態1において、出力経路選択回路ORSLは、さらに複数のセレクタを備えており、セレクタは、出力経路テスト回路TST−Oまたは出力経路選択制御回路RSC−Oからの出力経路選択信号によって指定された、出力段テスト回路からの出力信号を、出力端子Po1〜Ponへ伝達する。図2には、これらのセレクタのうち、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−3に対応したセレクタが、セレクタMUX1、MUX2として示されている。特に制限されないが、セレクタMUX1には、出力信号IP1−1、IP2−1およびIP3−1が供給され、セレクタMUX2には、出力信号IP1−nおよびIP2−nが供給されている。また、セレクタMUX1の出力は、出力端子Po1に接続され、セレクタMUX2の出力は、出力端子Po2に接続されている。
セレクタMUX1、MUX2には、入力を選択する選択信号として、出力経路テスト回路TST−Oおよび出力経路選択制御回路RSC−Oからの出力経路選択信号が供給されている。通常動作のときには、出力経路選択制御回路RSC−Oからの出力経路選択信号に従って、セレクタMUX1は、出力信号IP1−1、IP2−1およびIP3−1のいずれかを選択し、選択した出力信号を出力端子Po1へ伝達する。同様に、セレクタMUX2は、出力経路選択制御回路RSC−Oからの出力経路選択信号に従って、出力信号IP1−nおよびIP2−nのいずれかを選択し、選択した出力信号を出力端子Po2へ伝達する。通常動作のとき、どの出力信号を選択するかは、ユーザによって定められる。例えば、メモリEROMに格納したプログラムによって、どの出力信号を選択するかを定める。
これに対して、動作タイミングテストの際には、外部テスト制御信号T−CTLに従って、出力経路テスト回路TST−Oが、出力経路選択信号を形成する。すなわち、外部テスト制御信号T−CTLによって、セレクタMUX1およびMUX2のそれぞれが、選択する出力信号を定めることができる。外部テスト制御信号T−CTLによって指定された出力信号は、セレクタMUX1、MUX2を介して、出力端子Po1、Po2へ伝達される。この実施の形態においては、出力経路テスト回路TST−Oは、内部テストクロック信号TSCLKに同期して動作する。すなわち、動作タイミングテストのとき、出力経路選択信号は、内部テストクロック信号TSCLKに同期して形成されることになる。これにより、動作タイミングテストの際に、確実に出力経路選択信号を形成することが可能となる。
この実施の形態1においては、出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2、FFO2−1、FFO2−2、FFO3−1のそれぞれのクロック入力端子(黒塗りの三角形)に到達する内部テストクロック信号TSCLKと、出力端子Pcoに到達するテストクロック信号のタイミングが一致するように、信号配線(例えば図1のL2)の配置等が調整される。図2では、タイミングを一致させる部分が○印で囲まれている。
<出力段テスト回路および出力段F/F回路の構成>
図3は、出力段テスト回路および出力段F/F回路の構成を示すブロック図である。図3には、図2に示した出力段テスト回路TSO−1と出力段F/F回路FFO1のうち出力F/F回路FF01−1の構成が示されている。出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pのそれぞれは、互いに同様な構成を有しており、出力段F/F回路FFO1〜FFOpも互いに同様な構成を有している。そのため、ここでは、出力段テスト回路TSO−1と出力段F/F回路FFO1のうち出力F/F回路FF01−1を例にして、出力段テスト回路および出力段F/F回路の構成を説明する。
図3は、出力段テスト回路および出力段F/F回路の構成を示すブロック図である。図3には、図2に示した出力段テスト回路TSO−1と出力段F/F回路FFO1のうち出力F/F回路FF01−1の構成が示されている。出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pのそれぞれは、互いに同様な構成を有しており、出力段F/F回路FFO1〜FFOpも互いに同様な構成を有している。そのため、ここでは、出力段テスト回路TSO−1と出力段F/F回路FFO1のうち出力F/F回路FF01−1を例にして、出力段テスト回路および出力段F/F回路の構成を説明する。
出力段F/F回路FFO1を構成する出力F/F回路FFO1−1は、クロック入力端子CK、データ入力端子Dおよびデータ出力端子Qを有するフリップフロップ回路によって構成されている。出力F/F回路FFO1−1は、クロック入力端子CKに供給されるクロック信号が変化すると、そのときデータ入力端子Dに供給されている入力信号を取り込み、保持する。また、データ出力端子Qから、保持している値に対応する出力信号(論理値)を出力する。例えば、クロック入力端子CKに供給されているクロック信号が、ロウレベルからハイレベルへ変化すると、そのとき、データ入力端子Dに供給されている入力信号の論理値を、出力F/F回路FFO1−1は取り込み、取り込んだ論理値を保持する。また、出力F/F回路FFO1−1は、保持している論理値に応じた電圧を有する出力信号を、データ出力端子Qから出力する。
実施の形態1においては、クロック入力端子CKに供給されるクロック信号が、同期クロック信号となる。これにより、クロック入力端子CKに供給される同期クロック信号の変化に同期して、出力F/F回路FFO1−1は、入力信号を取り込み、出力することになる。
出力段テスト回路TSO−1は、セレクタMUX3とMUX4とを備えている。この実施の形態において、セレクタMUX3、MUX4のそれぞれは、2個の入力端子N1、N2と、選択端子S1と、出力端子O1とを備えている。セレクタMUX3、MUX4のそれぞれは、選択端子S1に供給される制御信号に従って、入力端子N1およびN2に供給されている信号のうちのいずれか一方を選択し、出力端子O1へ伝達する。
出力段テスト回路TSO−1においては、セレクタMUX3、MUX4のそれぞれの選択端子S1に、テスト選択制御信号T−CTLi(i=1〜p)が供給される。セレクタMUX3の入力端子N1には、機能ユニットIP1からの出力信号が供給され、入力端子N2には、入力端子Pdiからテスト信号T−DIが供給される。また、セレクタMUX4の入力端子N1には、内部動作クロック信号OCLKが供給され、入力端子N2には、内部テストクロック信号TSCLKが供給される。セレクタMUX3の出力端子O1は、出力F/F回路FFO1−1のデータ入力端子Dに接続され、セレクタMUX4の出力端子O1は、出力F/F回路FFO1−1のクロック入力端子CKに供給されている。
出力F/F回路FFO1−1のデータ出力端子Qは、図示していない信号配線を介して、出力信号IP1−1として、出力経路選択回路ORSL内のセレクタMUX1の入力に接続されている。また、出力F/F回路FFO1−1のデータ出力端子Qは、出力F/F回路を直列接続したとき、次段となる出力F/F回路に対応するセレクタMUX3の入力端子N2に接続される。図2を参照にすると、テスト信号T−DIによって、出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2、FFO2−1、FFO2−2およびFFO3−1にテストパターンを設定するとき、これらの出力F/F回路が、入力端子Pdiと出力端子Pdoとの間に直列的に接続される。すなわち、出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2、FFO2−1、FFO2−2およびFFO3−1の順に、入力端子Pdiと出力端子Pdoとの間に接続されることになる。そのため、出力F/F回路FFO1−1の次段となる出力F/F回路は、出力F/F回路FFO1−2となる。従って、図3に示す出力F/F回路FFO1−1のデータ出力端子Qは、出力F/F回路FFO1−2に対応するセレクタMUX3の入力端子N2に接続されることになる。
出力段テスト回路TSO−1において、セレクタMUX3とMUX4は、同期して、入力端子N1またはN2に供給されている信号を選択し、選択した信号を出力端子O1へ伝達する。セレクタMUX3が、テスト選択制御信号T−CTLiにより、入力端子N1に供給されている機能ユニットIP1からの出力信号を選択し、出力端子O1から出力するとき、セレクタMUX4は、テスト選択制御信号T−CTLiによって、入力端子N1に供給されている内部動作クロック信号OCLKを選択し、出力端子O1から出力する。また、セレクタMUX3が、テスト選択制御信号T−CTLiにより、入力端子N2に供給されているテスト信号T−DIを選択し、出力端子O1から出力するとき、セレクタMUX4は、テスト選択制御信号T−CTLiによって、入力端子N2に供給されている内部テストクロック信号TSCLKを選択し、出力端子O1から出力する。
テスト選択制御信号T−CTLi(i=1〜p)は、特に制限されないが、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pにそれぞれ1対1に対応している。すなわち、図2を例にして述べると、出力段テスト回路TSO−1に対してテスト選択制御信号T−CTLi(i=1)が供給され、出力段テスト回路TSO−2に対してテスト選択制御信号T−CTLi(i=2)が供給され、出力段テスト回路TSO−3に対してテスト選択制御信号T−CTLi(i=3)が供給される。テスト選択制御信号T−CTLi(i=1〜p)は、図示しないテスト制御回路によって、外部テスト制御信号T−CTLとテスト信号T−DIに基づいて形成される。このテスト制御回路は、特に制限されないが、動作タイミングテストのときには、内部テストクロック信号TSCLKに同期して動作し、通常動作のときには、内部動作クロック信号OCLKに同期して動作する。
あとで、一例を説明するが、動作タイミングテストのとき、テスト対象の出力段F/F回路を指定する指定信号が、テスト信号T−DIとして入力端子Pdiに供給される。テスト制御回路は、指定信号に基づいて、テスト対象として指定された出力段F/F回路に、外部テスト制御信号T−CTLをテスト選択制御信号T−CTLi(i=1〜p)として供給する。
セレクタMUX3およびMUX4のそれぞれは、テスト選択制御信号T−CTLiが、動作タイミングテストを指示していないとき(例えば、通常動作のとき)、あるいは動作タイミングテストにおいて、出力F/F段回路FFO1(出力F/F回路FFO1−1)を指定していないとき、入力端子N1に供給されている信号を選択する。一方、テスト選択制御信号T−CTLiが、動作タイミングテストであって、出力F/F回路FFO1−1を指示しているとき、セレクタMUX3およびMUX4は、入力端子N2に供給されている信号を選択する。
これにより、通常動作のとき、あるいは動作タイミングテストにおいて、出力F/F回路FFO1−1が指定されていないとき、出力段テスト回路TSO−1は、対応する出力F/F回路FFO1−1のクロック入力端子CKに、同期クロック信号として内部動作クロック信号OCLKを供給する。また、このときには、機能ユニットIP1からの出力信号を、出力F/F回路FFO1−1のデータ入力端子Dに供給する。
その結果、通常動作のとき、あるいは動作タイミングテストにおいて、出力F/F回路FFO1−1が指定されていないとき、出力F/F回路FFO1−1は、内部動作クロック信号OCLKに同期して、機能ユニットIP1からの出力信号を取り込み、保持して、保持した値に対応する信号を、出力信号IP1−1として出力する。なお、このとき、出力信号IP1−1は、次段の出力F/F回路FFO1−2に対応するセレクタMUX3の入力端子N2にも供給される。しかしながら、通常動作のときには、次段の出力F/F回路FFO1−2に対応するセレクタMUX3、MUX4は、入力端子N1に供給されている信号を選択するため、次段の出力F/F回路FFO1−2のデータ入力端子Dには、前段の出力F/F回路FFO1−1からの出力信号は伝達されない。
また、動作タイミングテストにおいて、出力F/F回路FFO1−1が指定されている場合には、出力段テスト回路TSO−1から、出力F/F回路FFO1−1へ、同期クロック信号として内部テストクロック信号TSCLKが、クロック入力端子CKに供給され、テスト信号T−DIが、データ入力端子Dに供給される。動作タイミングテストにおいて、内部テストクロック信号TSCLKを変化させることにより、出力F/F回路FFO1−1は、テスト信号T−DIを取り込み、保持するとともに、出力する。出力F/F回路FFO1−1からの出力は、信号配線(図示せず)を伝搬し、さらに出力経路選択回路ORSLを介して、出力端子Po1、Po2に伝達される。内部テストクロック信号TSCLKは、出力端子Pcoにも伝達されるため、この出力端子Pcoにおけるテストクロック信号T−CKOの変化と、出力F/F回路FFO1−1の出力信号が、伝達された外部端子Po1、Po2における信号の変化との間の時間差を求めることにより、出力F/F回路FFO1−1(出力段F/F回路FFO1)と出力端子との間の動作タイミングテストの結果を得ることができる。
例えば、図2に示した出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2、FFO2−1、FFO2−2およびFFO3−1を、動作タイミングテストにおいて、指定した場合、これらの出力F/F回路は、出力段テスト回路によって、直列的に接続され、シフトレジスタ(レジスタチェーン)を構成することになる。この場合、入力端子Pdiに供給するテスト信号T−DIは、内部テストクロック信号TSCLKの変化に同期して、順次、シフトレジスタ内を転送される。その後、出力端子Pcoにおけるテストクロック信号T−CKOの変化と、出力端子Po1、Po2における信号の変化との間の時間差を求めることにより、出力F/F回路、言い換えるならば出力段F/F回路と出力端子Po1、Po2との間の動作タイミングテストの結果を得ることができる。
ここで、テスト選択制御信号T−CTLiによって、出力F/F回路(あるいは出力段F/F回路)を指定すると言うことは、その出力F/F回路(出力段F/F回路)と出力端子との間の出力経路について、動作タイミングのテストを実施することを意味している。これに対して、出力F/F回路(出力段F/F回路)を指定しないと言うことは、当該出力F/F回路(出力段F/F回路)と出力端子との間の出力経路について、動作タイミングのテストを実施しないことを意味している。
なお、F/F回路が有するクロック入力端子CKは、図3を除いた図面においては、黒塗りの三角形で示されている。
<入力系の構成>
図4は、図1に示した半導体装置CHPにおいて、入力系の構成をより詳しく示したブロック図である。図2において説明したように、プロセッサCPUは、処理の制御を行う制御ユニットCPU−Cと、各種機能を担当する複数の機能ユニットを有している。図4には、機能ユニットが、IP4〜IP6として示されている。なお、図面が複雑になるのを避けるために、同図では、制御ユニットCPU−Cは省略されているが、機能ユニットIP4〜IP6のそれぞれの出力が、制御ユニットCPU−Cへ供給される。
図4は、図1に示した半導体装置CHPにおいて、入力系の構成をより詳しく示したブロック図である。図2において説明したように、プロセッサCPUは、処理の制御を行う制御ユニットCPU−Cと、各種機能を担当する複数の機能ユニットを有している。図4には、機能ユニットが、IP4〜IP6として示されている。なお、図面が複雑になるのを避けるために、同図では、制御ユニットCPU−Cは省略されているが、機能ユニットIP4〜IP6のそれぞれの出力が、制御ユニットCPU−Cへ供給される。
機能ユニットIP4〜IP6には、内部テストクロック信号TSCLKとクロック生成回路CLKGにより生成された内部動作クロック信号OCLKが供給される。クロック生成回路CLKGは、機能ユニットIP4〜IP6のそれぞれにおいて、適切な周波数のクロック信号を生成するが、これらのクロック信号は、互いに同期している。そのため、図4においても、クロック生成回路CLKGが生成する複数のクロック信号を纏めて、内部動作クロック信号OCLKとして説明する。
機能ユニットIP4〜IP6のそれぞれは、図示しない制御ユニットCPU−Cからの制御信号(図示しない)により制御され、入力端子Pi1、Pi2から入力データを受けて、それぞれの機能に応じた出力信号を形成する。ここでは、それぞれの機能ユニットに、入力段F/F回路および入力段テスト回路が設けられている例を説明するが、これに限定されるものではない。
機能ユニットIP4は、機能を達成するための論理回路LG11とLG12とを有しており、論理回路LG11の出力は、入力段テスト回路TSI−1および入力段F/F回路FFI1を介して論理回路LG12へ供給される。また、入力段F/F回路FFI1は、複数の入力F/F回路によって構成されている。図4では、これらの入力F/F回路のうち、入力F/F回路FFI1−1、FFI1−2が例示として示されている。論理回路LG11は、入力経路選択回路IRSLからの信号を入力信号として受け、出力信号を形成し、入力段テスト回路TSI−1および入力段F/F回路FFI1を介して論理回路LG12に供給する。論理回路LG12からは、機能ユニットIP4の出力信号IP4−Oが、例えば制御ユニットCPU−Cへ供給される。図4では、論理回路LG11へ供給される入力経路選択回路IRSLからの信号のうち、入力信号IP4−I1、IP4−Inが例示として示されている。
機能ユニットIP5も、機能ユニットIP4と同様に、機能を達成するための論理回路LG21とLG22とを有しており、論理回路LG21の出力は、入力段テスト回路TSI−2および入力段F/F回路FFI2を介して論理回路LG22へ供給される。また、入力段F/F回路FFI2も、複数の入力F/F回路によって構成されている。図4では、これらの入力F/F回路のうち、入力F/F回路FFI2−1、FFI2−2が例示として示されている。論理回路LG21は、入力経路選択回路IRSLからの信号を入力信号として受け、出力信号を形成し、入力段テスト回路TSI−2および入力段F/F回路FFI2を介して論理回路LG22に供給する。論理回路LG22からは、機能ユニットIP5の出力信号IP5−Oが、例えば制御ユニットCPU−Cへ供給される。図4では、論理回路LG21へ供給される入力経路選択回路IRSLからの信号のうち、入力信号IP5−I1、IP5−Inが例示として示されている。
また、機能ユニットIP6も、機能を達成するための論理回路LG31とLG32とを有しており、論理回路LG31の出力は、入力段テスト回路TSI−3および入力段F/F回路FFI3を介して論理回路LG32へ供給される。また、入力段F/F回路FFI3は、入力F/F回路FFI3−1により構成されている。論理回路LG31は、入力経路選択回路IRSLからの信号を入力信号IP6−I1として受け、出力信号を形成し、入力段テスト回路TSI−3および入力F/F回路FFI3−1を介して論理回路LG32に供給する。論理回路LG32からは、機能ユニットIP6の出力信号IP6−Oが、例えば制御ユニットCPU−Cへ供給される。
入力段テスト回路TSI−1は、通常動作のとき、対応する出力段F/F回路FFI1(入力F/F回路FFI1−1、FFI1−2)のクロック入力端子(黒塗りの三角形)に供給される同期クロック信号として、内部動作クロック信号OCLKを選択し、供給する。また、通常動作のときに、入力段テスト回路TSI−1は、論理回路LG11からの出力信号を、入力F/F回路FFI1−1、FFI1−2へ供給する。入力F/F回路FFI−1、FFI1−2は、内部動作クロック信号OCLKが変化することにより、そのときの論理回路LG11からの出力信号を取り込み、保持して、論理回路LG12へ供給する。
これに対して、動作タイミングテストのとき、入力段テスト回路TSI−1は、対応する入力F/F回路FFI1−1、FFI1−2のクロック入力端子(黒塗りの三角形)に供給される同期クロック信号として、内部テストクロック信号TSCLKを供給する。これにより、入力F/F回路FFI1−1、FFI1−2は、内部テストクロック信号TSCLKが変化することにより、論理回路LG11からの出力信号を取り込み、保持する。すなわち、入力信号IP4−I1〜IP4−Inに基づいて、論理回路LG11が形成した論理回路LG11の出力信号が、入力F/F回路FFI1−1、FFI1−2に、取り込まれ、保持されることになる。
入力段テスト回路TSI−2は、入力段テスト回路TSI−1と類似している。すなわち、通常動作のときには、対応する論理回路LG21からの出力信号を、入力段F/F回路FFI2(入力F/F回路FFI2−1、FFI2−2)が、内部動作クロック信号OCLKに同期して取り込むように、入力段テスト回路TSI−2は、入力段F/F回路FFI2の同期クロック信号を選択する。また、入力段F/F回路FFI2に取り込み、保持した論理回路LG21からの出力信号を論理回路LG22へ供給する。一方、動作タイミングテストのときには、対応する論理回路LG21の出力信号を、入力段F/F回路FFI2が、内部テストクロック信号TSCLKに同期して取り込むように、入力段テスト回路TSI−2は、入力段F/F回路FFI2の同期クロック信号を選択する。
入力テスト回路TSI−3は、入力テスト回路TSI−1、TSI−2と同様に、通常動作のときには、論理回路LG31からの出力信号を、入力段F/F回路FFI3(入力F/F回路FFI3−1)が、内部動作クロック信号OCLKに同期して取り込むように、入力段F/F回路FFI3の同期クロック信号を選択する。また、入力段F/F回路FFI3に取り込み、保持した論理回路LG31からの出力信号を論理回路LG32へ供給する。一方、動作タイミングテストのときには、対応する論理回路の出力信号を、入力段F/F回路FFI3が、テストクロック信号TSCLKに同期して取り込むように、入力段テスト回路TSI−3は、入力段F/F回路FFI3の同期クロック信号を選択する。
動作タイミングテストのとき、入力端子Pi1、Pi2には、テストパターンが供給される。そのため、動作タイミングテストのとき、論理回路LG11、LG21、LG31は、テストパターンに従った出力信号を形成し、出力することになる。動作タイミングテストのとき、入力段F/F回路FFI1(FFI1−1、FFI1−2)、FFI2(FFI2−1、FFI2−2)、FFI3(FFI3−1)のそれぞれに保持された論理回路LG11、LG21、LG31の出力信号は、これらの入力段F/F回路を直列的に接続することにより、出力端子Pdoから出力される。
すなわち、動作タイミングテストの期間において、入力段F/F回路FFI1(FFI1−1、FFI1−2)、FFI2(FFI2−1、FFI2−2)、FFI3(FFI3−1)は、入力端子Pdiと出力端子Pdoとの間に直列的に接続される。これにより、これらの入力段F/F回路によってシフトレジスタ(レジスタチェーン)を構成する。シフトレジスタを構成したとき、内部テストクロック信号TSCLKが、シフトクロック信号として用いられる。これにより、内部テストクロック信号TSCLKを変化させることによって、これらの入力段F/F回路に保持されている出力信号が、出力端子Pdoから順次出力されることになる。
論理回路LG11、LG21、LG31へ供給される入力信号IP4−I1〜IP4−In、IP5−I1〜IP5−In、IP6−I1は、入力経路選択回路IRSLから供給される。図1においては、入力経路選択回路IRSLと、入力経路テスト回路TST−Iと、入力経路選択制御回路RSC−Iとを別々に描いていたが、説明の都合上、図4においては、入力経路選択回路IRSLが、入力経路テスト回路TST−Iおよび入力経路選択制御回路RSC−Iを含むように描いている。勿論、入力経路テスト回路TST−Iおよび入力経路選択制御回路RSC−Iは、図1と同様に、入力経路選択回路IRSLと別に設けるようにしてもよい。
この実施の形態1において、入力経路選択回路IRSLは、さらに複数のセレクタを備えており、セレクタは、入力経路テスト回路TST−Iまたは入力経路選択制御回路RSC−Iからの入力経路選択信号によって指定された、入力端子からの入力信号を、論理回路へ伝達する。図4には、これらのセレクタのうち、入力段テスト回路TSI−1〜TSI−3に対応したセレクタが、セレクタMUX5、MUX6として示されている。特に制限されないが、セレクタMUX5には、入力端子Pi1からの信号が供給され、入力信号IP4−I1、IP5−I1またはIP6−I1として、信号配線を介して論理回路LG11、LG21、LG31へ供給する。また、セレクタMUX6には、入力端子Pi2からの信号が供給され、入力信号IP4−InまたはIP5−Inとして、信号配線を介して、論理回路LG11、LG21へ供給する。
セレクタMUX5、MUX6には、出力を選択する選択信号として、入力経路テスト回路TST−Iおよび入力経路選択制御回路RSC−Iからの入力経路選択信号が供給されている。
通常動作のときには、入力経路選択制御回路RSC−Iからの入力経路選択信号に従って、セレクタMUX5は、入力端子Pi1に供給されている信号を、入力信号IP4−I1、IP5−I1またはIP6−I1として、論理回路LG11、LG21、LG31へ伝達する。同様に、セレクタMUX6は、入力経路選択制御回路RSC−Iからの入力経路選択信号に従って、入力端子Pi2に供給されている信号を、入力信号IP4−InまたはIP5−Inとして、論理回路LG11、LG21へ供給する。通常動作のとき、入力端子Pi1、Pi2に供給されている信号を、どの入力信号として選択するかは、ユーザによって定められる。例えば、メモリEROMに格納したプログラムによって、定められる。この場合、入力経路選択制御回路RSC−Iは、内部動作クロック信号OCLKに同期して動作する。
これに対して、動作タイミングテストの際には、外部テスト制御信号T−CTLに従って、入力経路テスト回路TST−Iが、入力経路選択信号を形成する。すなわち、外部テスト制御信号T−CTLによって、セレクタMUX5およびMUX6のそれぞれが、選択する入力信号を定めることができる。外部テスト制御信号T−CTLによって指定された入力信号は、セレクタMUX5、MUX6を介して、論理回路LG11、LG21、LG31へ伝達される。この実施の形態においては、入力経路テスト回路TST−Iは、内部テストクロック信号TSCLKに同期して動作する。すなわち、動作タイミングテストのとき、入力経路選択信号は、内部テストクロック信号TSCLKに同期して形成されることになる。これにより、動作タイミングテストの際に、確実に入力経路選択信号を形成することが可能となる。
図4においても、入力F/F回路FFI1−1、FFI1−2、FFI2−1、FFI2−2、FFI3−1のそれぞれのクロック入力端子(黒塗りの三角形)に到達する内部テストクロック信号TSCLKと、出力端子Pcoに到達するテストクロック信号のタイミングが一致するように、信号配線(例えば図1のL2)の配置等が調整される。図4でも、タイミングを一致させる部分が○印で囲まれている。
<入力段テスト回路および入力段F/F回路の構成>
入力段テスト回路TSI−1〜TSI−3および入力段F/F回路FFI1〜FFI3の構成は、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−3および出力段F/F回路FFO1〜FFO3の構成と類似している。そのため、図3を用いて、入力段テスト回路および入力段F/F回路の構成について、出力段テスト回路および出力段F/F回路と相違する部分を主に説明する。入力段テスト回路は互いに類似し、入力段F/F回路も互いに類似している。ここでは、入力段テスト回路TSI−1と、入力段F/F回路FFI1(入力F/F回路FFI−1)を例にして説明する。なお、図3において、入力段テスト回路と出力段テスト回路とで、符号が異なる部分については、()内に入力段テスト回路の符号を記載している。同様に、入力段F/F回路(入力F/F回路)と出力段F/F回路(出力F/F回路)とで、符号が異なる部分については、()内に入力段F/F回路(入力F/F回路)の符号が付されている。符号のあとに()が付されていない部分については、入力段テスト回路と出力段テスト回路とで、共通であり、入力段F/F回路と出力段F/F回路とで、共通である。
入力段テスト回路TSI−1〜TSI−3および入力段F/F回路FFI1〜FFI3の構成は、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−3および出力段F/F回路FFO1〜FFO3の構成と類似している。そのため、図3を用いて、入力段テスト回路および入力段F/F回路の構成について、出力段テスト回路および出力段F/F回路と相違する部分を主に説明する。入力段テスト回路は互いに類似し、入力段F/F回路も互いに類似している。ここでは、入力段テスト回路TSI−1と、入力段F/F回路FFI1(入力F/F回路FFI−1)を例にして説明する。なお、図3において、入力段テスト回路と出力段テスト回路とで、符号が異なる部分については、()内に入力段テスト回路の符号を記載している。同様に、入力段F/F回路(入力F/F回路)と出力段F/F回路(出力F/F回路)とで、符号が異なる部分については、()内に入力段F/F回路(入力F/F回路)の符号が付されている。符号のあとに()が付されていない部分については、入力段テスト回路と出力段テスト回路とで、共通であり、入力段F/F回路と出力段F/F回路とで、共通である。
入力段F/F回路FFI1は、出力段F/F回路FFO1と同様に、複数の入力F/F回路を有しているが、図3には1個の入力F/F回路FFI1−1のみが示されている。この入力F/F回路FFI1−1の構成は、出力F/F回路FFO1−1と同じ構成を有している。すなわち、入力F/F回路FFI1−1は、クロック入力端子CK、データ入力端子Dおよびデータ出力端子Qを備えており、クロック入力端子CKに供給されるクロック信号が変化することにより、データ入力端子Dに供給されている入力信号を取り込み、保持し、保持している信号に対応した出力信号をデータ出力端子Qから出力する。
入力段テスト回路TSI−1は、出力段テスト回路TSO−1と同様に、セレクタMUX3、MUX4を備えている。入力段テスト回路TSI−1において、セレクタMUX3の入力端子N1には、機能ユニットIP1からの出力信号の代わりに、論理回路LG11からの出力信号が供給され、入力端子N2には、テスト信号T−DIが供給される。セレクタMUX4の入力端子N1およびN2については、出力段テスト回路TSO−1のセレクタMUX4と同様に、内部動作クロック信号OCLKおよび内部テストクロック信号TSCLKが供給される。また、入力段テスト回路TSI−1のセレクタMUX3、MUX4のそれぞれの出力端子O1も、出力段テスト回路TSO−1のセレクタMUX3、MUX4の出力端子O1と同様に、入力F/F回路FFI1−1のデータ入力端子D、クロック入力端子CKに接続されている。
入力段テスト回路TSI−1のセレクタMUX3、MUX4のそれぞれの選択端子S1には、出力段テスト回路TSO−1のセレクタMUX3、MUX4のそれぞれの選択端子S1と同様に、テスト制御回路(図示せず)により形成されたテスト選択制御信号T−CTLi(i=1〜p)が供給される。しかしながら、この実施の形態において、テスト選択制御信号T−CTLiによって指定されるセレクタMUX3、MUX4の状態が、入力段テスト回路TSI−1と出力段テスト回路TSO−1とでは、異なっている。すなわち、入力段テスト回路TSI−1において、通常動作のときには、出力段テスト回路TSO−1と同様に、セレクタMUX3は、入力端子N1に供給されている論理回路LG11からの出力信号を選択し、入力F/F回路FFI1−1のデータ入力端子Dへ伝達し、セレクタMUX4は、入力端子N1に供給されている内部動作クロック信号OCLKを選択し、入力F/F回路FFI1−1のクロック入力端子CKへ伝達する。
一方、動作タイミングテストにおいて、入力F/F回路FFI1−1が指定されている場合、テスト選択制御信号T−CTLiによって、セレクタMUX3は、入力端子N1を選択し、セレクタMUX4は、入力端子N2を選択する。すなわち、セレクタMUX3は、論理回路LG11からの出力信号を選択し、データ入力端子Dへ伝達し、セレクタMUX4は、内部テストクロック信号TSCLKを選択し、クロック入力端子CKへ伝達する。
これにより、通常動作のときには、論理回路LG11からの出力信号は、内部動作クロック信号OCLKに同期して、入力F/F回路FFI1−1に取り込まれ、入力F/F回路FFI1−1のデータ出力端子Qから、論理回路LG12へ供給されることになる。その結果、図4に示した入力端子Pi1、Pi2に供給されている入力信号に対して、機能ユニットIP4の処理が行われ、機能ユニットIP4の出力信号IP4−Oが、制御ユニットCPU−Cに供給されることになる。すなわち、機能ユニットIP4の処理が行われ、その結果が制御ユニットCPU−Cへ提供されることになる。
一方、動作タイミングテストにおいて、入力F/F回路FFI1−1が指定されている場合、すなわち、入力端子Pi1、Pi2と入力F/F回路FFI1−1との間の経路に設けられている信号配線および論理回路に対する動作タイミングテストが指示されている場合は、次のようになる。すなわち、入力段テスト回路TSI−1は、入力F/F回路FFI1−1の同期クロック信号として、内部テストクロック信号TSCLKを選択し、クロック入力端子CKへ供給する。このとき、入力段テスト回路TSI−1は、論理回路LG11からの出力信号を選択し、データ入力端子Dに供給する。
これにより、入力F/F回路FFI1−1は、内部テストクロック信号TSCLKに同期して、論理回路LG11からの出力信号を取り込み、保持する。そのため、動作タイミングテストのときに、入力端子Pi1、Pi2にテストパターンを供給することにより、テストパターンに従った論理回路LG11からの出力信号が、内部テストクロック信号TSCLKの変化タイミングで、入力F/F回路FFI1−1に取り込まれ、保持されることになる。入力端子Pi1、Pi2と入力F/F回路FFI1−1との間の入力経路に設けられている信号配線、論理回路LG11および/または入力経路選択回路IRSLにおいて、例えば所定を超える信号遅延が発生しているか否かに応じて、内部テストクロック信号TSCLKの変化に同期して、入力F/F回路FFI1−1に取り込まれ、保持されている出力信号の論理値が異なる。すなわち、入力経路における遅延時間によって、入力F/F回路FFI1−1に保持される論理値が異なることになる。
動作タイミングテストにおいて、入力F/F回路(入力段F/F回路)に保持されている結果を出力するために、テスト選択制御信号T−CTLiによって、入力段テスト回路TSI−1のセレクタMUX3は、入力端子N2を選択し、セレクタMUX4は、入力端子N2を選択する。これにより、入力F/F回路FFI1−1のデータ入力端子Dは、入力端子Pdiに電気的に接続され、入力F/F回路FFI1−1のデータ出力端子Qは、次段の入力F/F回路FFI1−2のデータ入力端子Dに電気的に接続されることになる。
すなわち、図4に示した入力F/F回路FFI1−1、FFI1−2、FFI2−1、FFI2−2およびFFI3−1が、入力端子Pdiと出力端子Pdoとの間に直列的に接続され、シフトレジスタが構成される。このとき、それぞれの入力F/F回路には、内部テストクロック信号TSCLKが同期クロック信号として、クロック入力端子CKに供給されているため、シフトレジスタのシフトクロック信号は、内部テストクロック信号TSCLKとなり、内部テストクロック信号TSCLKの変化に同期して、それぞれの入力F/F回路に保持されている出力信号の論理値が、出力端子Pdoから順次出力されることになる。これにより、動作タイミングテストの結果を取得することが可能となる。
なお、動作タイミングテストにおいて、例えば入力F/F回路FFI1−1を指定しない場合、対応する入力段テスト回路TSI−1のセレクタMUX3、MUX4は、任意の入力端子を選択するようにすればよい。しかしながら、テスト選択制御信号T−CTLiによって、例えば、指定した場合と同様に、セレクタMUX4は、入力端子N2を選択し、セレクタMUX3は、入力端子N1を選択するようにしてもよい。
図1〜図4においては、入力経路テスト回路TST−Iおよび出力経路テスト回路TST−Oのそれぞれが、外部テスト制御信号T−CTLに従って、入力経路選択信号および出力経路選択信号を形成する旨を説明したが、これに限定されない。例えば、入力経路テスト回路TST−Iおよび出力経路テスト回路TST−Oのそれぞれは、外部テスト制御信号T−CTLとテスト信号T−DIとに従って、入力経路選択信号および出力経路選択信号を形成するようにしてもよい。この場合、入力経路テスト回路TST−Iは、テスト制御信号T−CTLによって、入力経路を選択状態にし、テスト信号T−DIの値によって、選択する入力経路を指定するようにすればよい。同様に、出力経路テスト回路TST−Oは、テスト制御信号T−CTLによって、出力経路を選択状態にし、テスト信号T−DIの値によって、選択する出力経路を指定するようにすればよい。
<動作タイミングテスト>
<<半導体装置の製造工程における動作タイミングテスト>>
次に、動作タイミングテストの動作を、図5および図6を用いて説明する。図5は、半導体装置の製造方法において、行われる動作タイミングテストの動作を説明するフロチャート図である。半導体装置の製造方法は、半導体装置を製造する製造工程と、製造工程において製造された半導体装置をテストするテスト工程を備えている。テスト工程においては、製造された半導体装置にテスト回路またはテスト装置(テスター)を結合し、半導体装置のテストを行う。このテスト工程において、動作タイミングテストを含む複数のテストが実施される。図5には、テスト工程で行われる複数のテストのうち、動作タイミングテストについてのみ、詳しく示されている。
<<半導体装置の製造工程における動作タイミングテスト>>
次に、動作タイミングテストの動作を、図5および図6を用いて説明する。図5は、半導体装置の製造方法において、行われる動作タイミングテストの動作を説明するフロチャート図である。半導体装置の製造方法は、半導体装置を製造する製造工程と、製造工程において製造された半導体装置をテストするテスト工程を備えている。テスト工程においては、製造された半導体装置にテスト回路またはテスト装置(テスター)を結合し、半導体装置のテストを行う。このテスト工程において、動作タイミングテストを含む複数のテストが実施される。図5には、テスト工程で行われる複数のテストのうち、動作タイミングテストについてのみ、詳しく示されている。
動作タイミングテストは、入力系に対して実施する入力系動作タイミングテストのステップと、出力系に対して実施する出力系動作タイミングテストのステップと、入力系動作タイミングテストと出力系動作タイミングテストとに共通な共通ステップとが存在する。図1〜図5を参照にして、動作タイミングテストを説明する。図5において、ステップS00およびS01は、共通ステップであり、ステップS02は、入力系動作タイミングテストのステップであり、ステップS03は、出力系動作タイミングテストのステップである。
半導体装置をテスターに結合して、ステップS00を実施する。ステップS00においては、テスターから入力端子Pckに外部テストクロック信号T−CLKを供給し、出力端子Pcoから出力されるテストクロック信号T−CKOを調べる。すなわち、外部テストクロック信号T−CLKの立ち上がりに同期して、テストクロック信号T−CKOが立ち上がるタイミングを、テスターによりサーチして調べる。これにより、入力段F/F回路および出力段F/F回路のクロック入力端子CKに供給されるクロック信号(テストのときの同期クロック信号)のタイミングを調べて、把握する。
図1〜図4では、入力端子Pdi、Pct、Pck、Petおよび出力端子Pco、Pdoが、半導体装置CHPに独立して設けられているように示されているが、これらの入力端子および出力端子は、半導体装置CHPに設けられている別の入力端子あるいは出力端子と兼用にしてもよい。兼用にすることにより、半導体装置CHPの端子数を削減あるいは有効に用いることが可能となる。このように入力端子および出力端子を兼用にする場合、例えば、半導体装置CHPには、上記したテスト回路(入力経路テスト回路、出力経路テスト回路、入力段テスト回路および出力段テスト回路)を有効にするテストモードと、プロセッサCPU等の処理ユニットを動作させる処理モードを設ける。ステップS01において、テスト回路を有効にするモード(テストモード)に半導体装置CHPを設定し、兼用となっている端子が、入力端子Pdi、Pct、Pck、Petおよび出力端子Pco、Pdoとして機能するように設定する。なお、テストモードにおいて、入力系動作タイミングテストが指定された場合には、入力経路テスト回路、出力経路テスト回路、入力段テスト回路および出力段テスト回路のうち、入力経路テスト回路および入力段テスト回路が動作することになる。一方、テストモードにおいて、出力系動作タイミングテストが指定された場合には、入力経路テスト回路、出力経路テスト回路、入力段テスト回路および出力段テスト回路のうち、出力経路テスト回路および出力段テスト回路が動作することになる。
次に、入力系動作タイミングテストの動作を説明する。入力系動作タイミングテストのステップS03は、ステップS10〜S14を備えている。入力系動作タイミングテストにおいては、まず、ステップS10が実行される、ステップS10においては、入力経路テスト回路TST−Iによって、入力経路選択信号を形成させる。すなわち、テスターから、外部テストクロック信号T−CLK、テスト信号T−DIおよび外部テスト制御信号T−CTLを、入力端子Pck、PctおよびPdiへ供給する。このとき、テスターが供給するテスト制御信号T−CTLは、入力経路を選択する入力経路選択状態を表す制御信号である。また、このとき、テスターは、テストする入力経路を指定する指定情報を、テスト信号T−DIとして供給する。テスト制御信号T−CTLを、入力経路選択状態を表す制御信号とすることによって、入力経路テスト回路TST−Iは動作可能状態となり、そのときに供給されているテスト信号T−DIに従って、入力経路選択信号を形成する。この入力経路選択信号が入力経路選択回路IRSLに供給され、テストの対象となるテスト経路が有効にされる。なお、このとき、入力経路選択制御回路RSC−Iは無効にされ、ユーザが定めた入力経路は無効にされる。
ステップS11において、テスターは、外部テストクロック信号T−CLK、テスト信号T−DIおよびテスト制御信号T−CTLを、入力端子Pck、PctおよびPdiへ供給する。このとき、テスターは、入力段テスト回路TSI−1〜TSI−3内のセレクタMUX4が、内部テストクロック信号TSCLKを選択し、セレクタMUX3が、論理回路からの出力信号を選択するような制御信号を、テスト制御信号T−CTLとして出力する。また、このとき、テスターは、テストの対象となる入力段F/F回路を指定する指定信号をテスト信号T−DIとして供給する。テスターからのテスト信号T−DIおよびテスト制御信号T−CTLに基づいて、図3で説明したテスト制御回路が、テスト選択制御信号T−CTLiを形成する。これにより、指定された入力段F/F回路に、出力信号を供給する論理回路(例えば、論理回路LG11)を含む機能ユニットが、テスト対象の機能ユニットとなる。すなわち、テスト対象の機能ユニット(IP)に含まれる入力段F/F回路が、入力データを受け付け(取り込み)可能となる。
ステップS12において、テスターは、外部動作クロック信号Ex−CLKに対して、半導体装置CHPの仕様を満たすタイミングで、テストの対象となる入力端子Pi1〜Pinに、入力信号を印加する。すなわち、外部動作クロック信号Ex−CLKの変化に対して、仕様で定められた時間内のタイミングで、入力信号を対象となる入力端子へ供給する。このときの、入力信号が、テストパターンに該当する。
ステップS13において、テスターは、テスト対象の入力端子に印加された入力信号に対応したデータが正しく入力段F/F回路によって保持(ラッチ)されたか否かを判別するために、外部テストクロック信号T−CLK、テスト制御信号T−CTL、テスト信号T−DIを、入力端子Pck、Pct、Pdiへ供給する。このとき、テスターは、入力段テスト回路TSI−1〜TSI−3のそれぞれにおけるセレクタMUX4が、入力端子N2を選択し、セレクタMUX3が、入力端子N1を選択するような制御信号を、テスト制御信号T−CTLとして出力する。これにより、入力段F/F回路が直列的に接続され、シフトレジスタが構成される。外部テストクロック信号T−CLKを変化させることにより、入力段F/F回路に保持(ラッチ)された値は、出力端子Pdoから、順次出力される。なお、テスターは、ステップS13のとき、シフトレジスタのシフト入力として、テスト信号T−DIを供給する。
ステップS14においては、ステップS13で、出力端子Pdoから出力された値(出力値)が、テストパターンに対する期待値と一致するか否かの判定を、テスターが行う。ここで、一致していれば、対象入力端子と対象の機能ユニット(IP)とに関しての動作タイミングテストは成功(PASS)と判定し、不一致であれば、失敗(FAIL)と判定する。
次に、出力系動作タイミングテストの動作を説明する。出力系動作タイミングテストのステップS03は、ステップS20〜S24を含んでいる。先ず、ステップS20において、テスターは、ステップS00で調べた外部テストクロック信号T−CKOの立ち上がるタイミングに対して、半導体装置CHPの仕様を満たすタイミングで、出力端子Po1〜Ponにおける出力信号を比較する比較ポイント(ストローブポイント)を設定する。すなわち、外部テストクロック信号T−CKOが立ち上がってから、仕様を満たす時間内で、出力端子Po1〜Ponの信号と、テストパターンに対する期待値とを比較するタイミング(比較ポイント)を定める。
ステップS21において、テスターは、外部テストクロック信号T−CLK、テスト制御信号T−CTL、テスト信号T−DIを、入力端子Pck、Pct、Pdiへ供給する。このとき、テスターが供給するテスト制御信号T−CTLは、出力経路を選択する出力経路選択状態を表す制御信号である。また、このとき、テスターは、テストする出力経路を指定する指定情報を、テスト信号T−DIとして供給する。テスト制御信号T−CTLを、出力経路選択状態を表す制御信号とすることによって、出力経路テスト回路TST−Oは動作可能状態となり、そのときに供給されているテスト信号T−DIに従って、出力経路選択信号を形成する。この出力経路選択信号が出力経路選択回路ORSLに供給され、テストの対象となるテスト経路が有効にされる。なお、このとき、出力経路選択制御回路RSC−Oは無効にされ、ユーザが定めた出力経路は無効にされる。
ステップS22において、テスターは、外部テストクロック信号T−CLK、テスト信号T−DIおよびテスト制御信号T−CTLを、入力端子Pck、PctおよびPdiへ供給する。このとき、テスターは、出力段テスト回路TSO−1〜TSO−3内のセレクタMUX4が、内部テストクロック信号TSCLKを選択し、セレクタMUX3が、テスト信号T−DIまたは前段の出力段F/F回路(出力F/F回路)からの出力信号を選択するような制御信号を、テスト制御信号T−CTLとして出力する。また、このとき、テスターは、テストの対象となる出力段F/F回路を指定する指定信号を、テスト信号T−DIとして供給する。テスターからのテスト信号T−DIおよびテスト制御信号T−CTLに基づいて、図3で説明したテスト制御回路が、テスト選択制御信号T−CTLiを形成する。これにより、テスト対象として指定された出力段F/F回路に、順次、テスト信号T−DIが供給される。このときのテスト信号T−DIによってテストパターンが構成される。その結果として、テスト対象の出力段F/F回路にテストパターンが設定されることになる。
ステップS23において、出力段F/F回路FFO1〜FFOpからテストパターンが出力される。ステップS24において、テスターは、ステップS20で設定した比較ポイントで、出力端子Po1〜Ponの値が、テストパターンに対応した期待値であるか否かの判別を行う。ここで、期待値と一致していれば、指定した出力段F/F回路と出力端子との間に関する動作タイミングテストは成功(PASS)と判定し、不一致であれば、失敗(FAIL)と判定する。
<<半導体装置の評価における動作タイミングテスト>>
半導体装置の性能を評価する際にも、動作タイミングテストは実施される。図6は、半導体装置CHPを評価する際に実施される動作タイミングテストの動作を示すフロチャート図である。同図において、ステップS00とステップS01は、図5に示したステップS00とS01と同じである。すなわち、共通ステップは、図5と図6とにおいて同じであるため、説明は省略する。半導体装置CHPを評価する際に実施する入力系動作タイミングテスト(入力系動作タイミング評価)は、図6においてステップS04として示されており、出力系動作タイミングテスト(出力系動作タイミング評価)は、ステップS05として示されている。
半導体装置の性能を評価する際にも、動作タイミングテストは実施される。図6は、半導体装置CHPを評価する際に実施される動作タイミングテストの動作を示すフロチャート図である。同図において、ステップS00とステップS01は、図5に示したステップS00とS01と同じである。すなわち、共通ステップは、図5と図6とにおいて同じであるため、説明は省略する。半導体装置CHPを評価する際に実施する入力系動作タイミングテスト(入力系動作タイミング評価)は、図6においてステップS04として示されており、出力系動作タイミングテスト(出力系動作タイミング評価)は、ステップS05として示されている。
入力系動作タイミング評価のステップS04は、ステップS30〜S37を含んでいる。ステップS30において、テスターは、入力端子Pi1〜Pinに信号を印加する信号印加タイミングを、ステップS00で調べた外部テストクロック信号T−CKOの立ち上がりタイミングを基準にして、半導体装置CHPの仕様よりも緩く、必ず成功(PASS)するタイミングに設定する。
ステップS31は、ステップS10と同じであり、ステップS32は、ステップS11と同じであるため、ステップS31およびS32の説明は省略する。ステップS33は、ステップS12と類似しているが、テスターからテスト対象の入力端子Pi1〜Pinに入力信号を印加するタイミングを、ステップS30で設定した信号印加タイミングにして実施する。ステップS34およびステップS35は、ステップS13およびステップS14と同じであるため、説明は省略する。
テスターは、ステップS35において、不一致の場合、失敗(FAIL)と判定し、次にステップS36を実行し、一致の場合、成功(PASS)と判定し、次にステップS37を実行する。
ステップS37においては、信号印加タイミングの値を厳しく設定し、再び、ステップS33〜S35実施する。このステップS33〜S35とステップS37とが、ステップS35において、不一致と判定されるまで、繰り返される。ステップS36において、テスターは、失敗(FAIL)する直前に成功(PASS)した信号印加タイミングの値を、入力信号に対して動作できる限界の値として把握する。
出力系動作タイミング評価のステップS05は、ステップS40〜S47を含んでいる。ステップS40において、テスターは、出力端子Po1〜Ponから出力される出力信号を検査するタイミングの値(出力検査タイミング値)を、ステップS00で調べた外部テストクロック信号T−CKOの立ち上がりタイミングを基準にして、半導体装置CHPの仕様よりも緩く、必ず成功(PASS)するタイミングに設定する。
ステップS41は、ステップS21と同じでありステップS42は、ステップS22と同じであるため、ステップS41およびS42の説明は省略する。ステップS43は、ステップS20と類似しているが、テスターでの比較ポイント(ストローブポイント)が、ステップS40により設定された出力検査タイミング値とされる。ステップS44は、ステップS23と同じであるため、説明は省略する。
ステップS45において、テスターは、出力検査タイミング値のときに、出力端子Po1〜Ponに出力されている出力信号の値が、テストパターンに対する期待値と一致しているか否かの判定を行う。ステップS45の判定において、不一致の場合、失敗(FAIL)と判定し、次にステップS46を実行し、一致の場合、成功(PASS)と判定し、次にステップS47を実行する。
ステップS47においては、出力検査タイミングの値を厳しく設定し、再び、ステップS43〜S45実施する。このステップS43〜S45とステップS47とが、ステップS45において、不一致と判定されるまで、繰り返される。ステップS46において、テスターは、失敗(FAIL)する直前に成功(PASS)した出力検査タイミングの値を、出力信号に対する動作できる限界の値として把握する。
実施の形態1によれば、出力端子Pcoから出力されるテストクロック信号を基準として、動作タイミングテストを行うことが可能である。そのため、半導体装置CHPに内蔵されるF/F回路が増加しても、容易に動作タイミングテストを行うことが可能な半導体装置CHPを提供することができる。
実施の形態1によれば、処理ユニットの機能を把握しなくても、動作タイミング用のテストパターンを作成することが可能となる。テスターから半導体装置へテストパターンを供給することにより、動作タイミングテストを行うことが可能であるため、処理ユニットを構成するプロセッサの構成が変わっても、テストパターンの作成をすることが可能である。さらに、テストパターンが、半導体装置内のプロセッサのプログラムによって生成されるものでないため、プログラムの検証を行わなくて済む。
<変形例>
図7は、出力段テスト回路TSOまたは入力段テスト回路TSIの変形例の構成を示すブロック図である。同図に示す構成は、図3で示したテスト回路と同様に、出力段テスト回路TSOまたは入力段テスト回路TSIとして用いることができる。先ず、図7の構成を、出力段テスト回路として用いる場合を説明する。なお、図7には、出力段テスト回路TSOのうち、出力段テスト回路TSO−1の構成が代表として示されている。
図7は、出力段テスト回路TSOまたは入力段テスト回路TSIの変形例の構成を示すブロック図である。同図に示す構成は、図3で示したテスト回路と同様に、出力段テスト回路TSOまたは入力段テスト回路TSIとして用いることができる。先ず、図7の構成を、出力段テスト回路として用いる場合を説明する。なお、図7には、出力段テスト回路TSOのうち、出力段テスト回路TSO−1の構成が代表として示されている。
図7において、FFO1−1は、図3と同様に、出力F/F回路を示しており、TSO−1は、図3と同様に、出力段テスト回路を示している。出力F/F回路FFO1−1の構成は、図3と同じであるため、説明は省略する。
出力段テスト回路TSO−1は、図3と同様に、セレクタMUX3、MUX4を有しており、セレクタMUX3、MUX4の入力端子N1には、図3と同様に、出力信号IP1、内部動作クロック信号OCLKが供給され、それぞれの出力端子O1は、出力F/F回路FFO1−1のデータ入力端子D、クロック入力端子CKに接続されている。また、出力段テスト回路TSO−1は、セレクタMUX7とF/F回路FFTとを備えている。
この変形例における出力段テスト回路TSO−1は、IEEE(アイ・トリプル・イー)1149.1(バウンダリスキャン)で定義されているテストデータレジスタとして構成されている。この場合、テスト選択制御信号T−CTLi(i=1〜p)は、TestMODE信号、ShiftDR信号、UpdateDR信号により構成される。上記したセレクタMUX7の選択端子には、ShiftDR信号が供給され、セレクタMUX7のデータ出力端子は、F/F回路FFTのデータ入力端子に接続され、セレクタMUX7の一方の入力端子には、F/F回路FFTのデータ出力端子が接続され、セレクタMUX7の他方の入力端子には、テスト信号T−DIが供給される。また、F/F回路FFTのクロック入力端子には、内部テストクロック信号TSCLKが供給されている。ShiftDR信号によって、セレクタMUX7の他方の入力端子とF/F回路FFTのデータ入力端子とを接続することによって、複数の出力段テスト回路TSO−1〜TSO−pのそれぞれにおけるF/F回路FFTが、直列的に接続され、テスト専用のシフトレジスタが構成される。
出力F/F回路FFO1−1に、設定したい値(テストパターン)を設定する場合、このテスト専用のシフトレジスタを用いる。すなわち、テスト信号T−DIを、順次シフトレジスタ内で転送し、F/F回路FFTに、設定したい値を設定する。そのとき、TestMODE信号によって、セレクタMUX3およびMUX4が入力端子N2を選択するようにする。これにより、UpdateDR信号が、出力F/F回路FFO1−1の同期信号として、クロック入力端子CKに供給され、設定したい値が、出力F/F回路FFO1−1のデータ入力端子Dに供給される。その結果、動作タイミングテストのとき、UpdateDR信号に同期して、設定したい値が、出力F/F回路FFO1−1に取り込まれることになる。これにより、図3で示した出力段テスト回路と同様な機能を達成することができる。
図7に示す構成を、入力段テスト回路TSI−1として用いる場合、図3と同様に、()内に示した符号に変わる。入力段テスト回路TSI−1として用いる場合も、図3で説明したのと同様に制御することによって、動作タイミングテストのときに、論理回路LG11からの出力信号を、UpdateDR信号に同期して、入力F/F回路FFI1−1に取り込むことが可能である。この場合、それぞれの入力F/F回路に取り込まれた出力信号の論理値は、例えば並列的に半導体装置CHPから出力させることが可能である。
上記した出力段F/F回路FFO1(出力F/F回路FFO1−1、FFO1−2)、FFO2(出力F/F回路FFO2−1、FFO2−2)およびFFO3(FFO3−1)は、例えば、対応する機能ユニットIP1、IP2およびIP3の最終出力段F/F回路である。また、上記した入力段F/F回路FFI1(入力F/F回路FFI1−1、FF1I−n)、FFO2(入力F/F回路FFI2−1、FFI2−n)、FFI3(FFI3−1)は、例えば、対応する機能ユニットIP4、IP5、IP6の初段入力段F/F回路である。すなわち、上記した出力段F/F回路FFO1〜FFO3および入力段F/F回路FFI1〜FFI3として、ユーザが定める機能ユニットに含まれているF/F回路を用いている。しかしながら、機能ユニットに、上記した出力段F/F回路FFO1〜FFO−3および入力段F/F回路FFI1〜FFI3を追加するようにしてもよい。
(実施の形態2)
図8〜図10は、実施の形態2に係わる動作タイミングテストの動作を示す波形図である。半導体装置CHPの構成は、実施の形態1で説明した構成と同じである。図8〜図10において、横軸は時間を示している。
図8〜図10は、実施の形態2に係わる動作タイミングテストの動作を示す波形図である。半導体装置CHPの構成は、実施の形態1で説明した構成と同じである。図8〜図10において、横軸は時間を示している。
図5および図6を用いて説明した動作タイミングテストの動作と、同様に、実施の形態2に係わる動作タイミングテストの動作においても、動作タイミングテストは、共通のステップと、入力系動作タイミングテストのステップと、出力系動作タイミングテストのステップとを有している。勿論、1回の動作タイミングテストにおいて、入力系動作タイミングのステップと、出力系動作タイミングテストのステップの両方を実施しなくてもよい。
<共通動作>
先ず、共通のステップに関する動作(共通動作)を、図8を用いて説明する。図8(A)は、半導体装置CHPに、モードを指定するモード信号の波形を示し、図8(B)は、外部テストクロック信号T−CLKの波形を示し、図8(C)は、外部テストクロック信号T−CKOの波形を示し、図8(D)は、テスト制御信号T−CTLの波形を示し、図8(E)は、テスト信号T−DIの波形を示している。これらの信号は、テスト工程において、テスターが発生する。
先ず、共通のステップに関する動作(共通動作)を、図8を用いて説明する。図8(A)は、半導体装置CHPに、モードを指定するモード信号の波形を示し、図8(B)は、外部テストクロック信号T−CLKの波形を示し、図8(C)は、外部テストクロック信号T−CKOの波形を示し、図8(D)は、テスト制御信号T−CTLの波形を示し、図8(E)は、テスト信号T−DIの波形を示している。これらの信号は、テスト工程において、テスターが発生する。
先ず、テスターは、図8(A)に示すように、モード信号を変化させて、テスト回路(入力経路テスト回路、出力経路テスト回路、入力段テスト回路および出力段テスト回路)が有効となるモード(テストモード)へエントリする。テスト回路が有効となるテストモードへエントリすることにより、半導体装置CHPにおいては、テスト関連の端子と兼用している端子が、図1に示すように、テスト関連の入力端子および出力端子となるように、変更が行われる。
テスト回路が有効となるモードへエントリされると、次に外部テストクロック信号T−CKOのサーチを行う。外部テストクロック信号T−CKOのサーチにおいては、図8(B)に示すように、テスターは、外部テストクロック信号T−CLKを変化させる。この外部テストクロック信号T−CLKの変化により、出力端子Pcoから出力されるテストクロック信号T−CKOも変化する。テスターは、テストクロック信号T−CKOを入力し、外部テストクロック信号T−CLKとテストクロック信号T−CKOとの間の時間差、すなわち遅延時間を測定する。
テストクロック信号T−CKOの遅延時間を測定すると、次に、テスターは、入力段テスト回路TSIおよび/または出力段テスト回路TSOの設定を実施する。この入力段テスト回路TSIおよび/または出力段テスト回路TSOの設定により、動作タイミングテストの際に用いる入力段F/F回路および/または出力段F/F回路が、テスターから対象として選択(指定)される。
すなわち、テスターは、入力段テスト回路TSIおよび/または出力段テスト回路TSOの設定において、テスト制御信号T−CTLを、対象F/F回路(入力段F/F回路、出力段F/F回路)を選択状態に設定する制御信号にして、外部テストクロック信号T−CLKに同期して供給する(図8(D))。また、このとき、テスターは、外部テストクロック信号T−CLKに同期して、対象F/F回路を指定する指定信号をテスト信号T−DIとして供給する(図8(E))。図3において説明したテスト制御回路が、対象F/F回路を指定する指定信号により指定されている対象F/F回路に対して、選択状態に設定する制御信号をテスト選択制御信号として供給する。これにより、複数のF/F回路から、指定信号により指定された対象F/F回路が、選択状態にされる。
このあと、出力系動作タイミングテストまたは/および入力系動作タイミングテストが行われる。
<出力系動作タイミングテスト>
次に、出力系動作タイミングテストの動作を、図9を用いて説明する。図9(A)〜図9(E)は、図8(A)〜図8(E)と同じに、モード信号の波形、外部テストクロック信号T−CLKの波形、テストクロック信号T−CKOの波形、テスト制御信号T−CTLの波形およびテスト信号T−DIの波形を示しており、図8(A)〜図8(E)のあとに続いた波形の変化を示している。
次に、出力系動作タイミングテストの動作を、図9を用いて説明する。図9(A)〜図9(E)は、図8(A)〜図8(E)と同じに、モード信号の波形、外部テストクロック信号T−CLKの波形、テストクロック信号T−CKOの波形、テスト制御信号T−CTLの波形およびテスト信号T−DIの波形を示しており、図8(A)〜図8(E)のあとに続いた波形の変化を示している。
図9(A)に示すモード信号の波形は、特に制限されないが、テスト回路が有効となるモードを維持していることを示している。テスターは、外部テストクロック信号T−CLKに同期して、出力経路を選択状態にする制御信号を、テスト制御信号T−CTLとして供給し、出力経路を指定する指定信号を、テスト信号T−DIとして供給する(図9(D)、図9(E))。これにより、出力経路選択の設定が行われる。すなわち、出力経路テスト回路TST−Oが、このときのテスト信号T−DIおよびテスト制御信号T−CTLに基づいて、出力経路選択信号を形成し、出力経路選択回路ORSLへ供給する。出力経路選択回路ORSLにおいては、出力経路選択信号に従って、セレクタの接続状態が決められ、出力経路を指定する指定信号によって指定された出力経路が、機能ユニットと出力端子Po1〜Ponの間に形成される。
次に、テスターは、外部テストクロック信号T−CLKに同期して、出力段F/F回路FFO1〜FFOpに出力データをセットする状態に設定する制御信号を、テスト制御信号T−CTLとして供給する(図9(D))。そのあとで、テスターは、外部テストクロック信号T−CLKに同期して、セットされるべき出力データを、テスト信号T−DIとして供給する。このときのテスト制御信号T−CTLによって、出力段F/F回路は直列的に接続され、シフトレジスタを構成する。このシフトレジスタに、テスト信号T−DIが供給される。テスト信号T−DIは、内部テストクロック信号TSCLKをシフトクロック信号として、シフトレジスタ内を移動し、シフトレジスタを構成している各出力段F/F回路に保持される。
その後、所定のタイミング(比較ポイント)で、出力端子Po1〜Ponにおける出力信号の変化を、テスターは検出する。図9(F)には、出力端子Po1〜Ponのうち、出力端子Ponにおける出力信号の変化が示されている。テスターは、半導体装置CHPの出力端子Pcoから出力されているテストクロック信号T−CKOの立ち上がりタイミングを基準として、出力端子Ponにおける出力信号の立ち上がりタイミングおよび/または立ち下がりタイミングとの時間差を、出力遅延時間として取得する。残りの出力端子における出力信号の出力遅延時間も、同様にして取得する。これにより、出力データの設定と出力遅延時間の測定とが行われる。
図8に示した共通ステップのときに、半導体装置CHPに供給した外部テストクロック信号T−CLKと半導体装置CHPから出力されたテストクロックT−CKOとの間の遅延時間を求めているため、テスターは、外部テストクロック信号T−CLKを基準として、出力端子Po1〜Ponにおける信号変化の遅延時間を取得することができる。また、テスターは、比較ポイントにおいて、テストパターンに対する期待値と一致しているか否かを判定することができる。
<入力系動作タイミングテスト>
入力系動作タイミングテストの動作を、図10を用いて説明する。図10(A)〜図10(E)は、図8(A)〜図8(E)と同じに、モード信号の波形、外部テストクロック信号T−CLKの波形、テストクロック信号T−CKOの波形、テスト制御信号T−CTLの波形およびテスト信号T−DIの波形を示しており、図8(A)〜図8(E)のあとに続いた波形の変化を示している。
入力系動作タイミングテストの動作を、図10を用いて説明する。図10(A)〜図10(E)は、図8(A)〜図8(E)と同じに、モード信号の波形、外部テストクロック信号T−CLKの波形、テストクロック信号T−CKOの波形、テスト制御信号T−CTLの波形およびテスト信号T−DIの波形を示しており、図8(A)〜図8(E)のあとに続いた波形の変化を示している。
図10(A)に示すモード信号の波形は、特に制限されないが、テスト回路が有効となるモードを維持していることを示している。テスターは、外部テストクロック信号T−CLKに同期して、入力経路を選択状態にする制御信号を、テスト制御信号T−CTLとして供給し、入力経路を指定する指定信号を、テスト信号T−DIとして供給する(図10(D)、図10(E))。これにより、入力経路選択の設定が行われる。すなわち、入力経路テスト回路TST−Iが、このときのテスト信号T−DIおよびテスト制御信号T−CTLに基づいて、入力経路選択信号を形成し、入力経路選択回路IRSLへ供給する。入力経路選択回路IRSLにおいては、入力経路選択信号に従って、セレクタの接続状態が決められ、入力経路を指定する指定信号によって指定された入力経路が、入力端子Pi1〜Pinと機能ユニットの間に形成される。
次に、テスターは、外部テストクロック信号T−CLKに同期して、入力段F/F回路FFI1〜FFIpに入力データをセットする状態に設定する制御信号を、テスト制御信号T−CTLとして供給する(図10(D))。そのあとで、テスターは、入力端子Pi1〜Pinに入力信号(入力データ)を供給する。図10には、例として入力端子Pinに入力信号を供給したときの波形が、図10(F)として示されている。テスターは、半導体装置CHPの出力端子Pcoから出力されるテストクロック信号T−CKOの立ち上がりタイミングを基準として、入力信号の立ち上がりタイミングおよび/または立ち下がりタイミングとの間の時間差を、入力遅延時間として測定する。
所定時間後に、テスターは、テスト結果を出力させる状態を示す制御信号をテスト制御信号T−CTLとして、半導体装置CHPへ供給する。これにより、半導体装置CHPにおいて、入力段F/F回路FFI1〜FFIpは、直列的に接続され、シフトレジスタが構成される。内部テストクロック信号TSCLKをシフトクロック信号とし、シフトレジスタの値は、順次、出力端子Pdoから出力信号T−DOとして出力される。これがテスト結果出力となる。
テスターは、入力端子Pi1〜Pinに供給した入力データをテストパターンとし、出力信号T−DOが、テストパターンに対応する期待値と一致しているか否かを判定する。一致している場合、テストクロック信号T−CLKを基準とした入力遅延時間は、図8において予め測定した遅延時間と、テストクロック信号T−CKOを基準とした入力遅延時間とによって求められる。
実施の形態1および2において、出力系動作タイミングテストと入力系動作タイミングテストは、実質的に同時に実施するようにしてもよいし、別々に実施するようにしてもよい。また、動作タイミングテストに用いる端子、例えば端子Pdi、Pck、Pdo等を、出力系動作タイミングテスト用と、入力系動作タイミングテスト用の2系統にし、それぞれの系の端子を半導体装置CHPに設けるようにしてもよい。
(実施の形態3)
図11は、実施の形態3に係わる半導体装置CHPの構成を示すブロック図である。図11には、半導体装置CHPの出力系が主に示されており、その構成は、図2に示した半導体装置CHPと類似している。ここでは、図2に示した構成との相違点を主に説明する。先ず、プロセッサCPUを構成する制御ユニットCPU−Cと機能ユニットIP1〜IP3は、両者間で同じであり、クロック生成回路CLKG、セレクタMUX1、MUX2および出力経路選択制御回路RSC−Oも、両者間で同じである。そのため、これらについての説明は、説明の都合上必要な場合を除き、省略する。
図11は、実施の形態3に係わる半導体装置CHPの構成を示すブロック図である。図11には、半導体装置CHPの出力系が主に示されており、その構成は、図2に示した半導体装置CHPと類似している。ここでは、図2に示した構成との相違点を主に説明する。先ず、プロセッサCPUを構成する制御ユニットCPU−Cと機能ユニットIP1〜IP3は、両者間で同じであり、クロック生成回路CLKG、セレクタMUX1、MUX2および出力経路選択制御回路RSC−Oも、両者間で同じである。そのため、これらについての説明は、説明の都合上必要な場合を除き、省略する。
実施の形態3においては、半導体装置CHPに、入力端子Pdiおよび出力端子Pco、Pdoが、設けられていない。また、出力段テスト回路の構成が、図2に示した出力段テスト回路と異なっており、出力経路テスト回路の構成も、図に示した出力経路テスト回路と異なっている。
図11において、FFO1−1〜FFO1−n、FFO2−1〜FFO2−nおよびFFO3−1は、出力段F/F回路を示しており、TSO1−1〜TSO1−n、TSO2−1〜TSO2−nおよびTSO3−1は、出力段テスト回路(第1選択回路)を示している。それぞれの出力段F/F回路FFO1−1〜FFO1−n、FFO2−1〜FFO2−nおよびFFO3−1は、互いに同じ構成を有しており、出力段テスト回路TSO1−1〜TSO1−n、TSO2−1〜TSO2−nおよびTSO3−1も、互いに同じ構成を有している。出力段テスト回路および出力段F/F回路の構成および動作については、後で、図12および図13を用いて一例を説明するので、ここでは簡単に説明する。
特に制限されないが、この実施の形態3において、出力段テスト回路は、出力段F/F回路に1対1で対応している。出力段テスト回路TSO1−1を例にして説明すると、出力段テスト回路TSO1−1は、出力段F/F回路FFO1−1に対応している。この出力段テスト回路TSO1−1は、入力端子Pctに供給されるテスト制御信号T−CTL、内部動作クロック信号OCLK、内部テストクロック信号TSCLKおよび機能ユニットIP1からの出力信号を受け、通常動作のときと動作タイミングテストのときとで、対応する出力段F/F回路FFO1−1へ供給される同期クロック信号と供給される入力信号とを変更する。
すなわち、出力段テスト回路TSO1−1は、通常動作のとき、内部動作クロック信号OCLKを、出力段F/F回路FFO1−1の同期クロック信号として選択し、供給する。また、通常動作のときには、出力段テスト回路TSO1−1は、機能ユニットIP1からの出力信号を、出力段F/F回路FFO1−1の入力信号として選択して、供給する。これにより、通常動作のときには、内部動作クロック信号OCLKに同期して、出力段F/F回路FFO1−1が、機能ユニットIP1からの出力信号を取り込み、取り込んだ出力信号に対応する論理値の出力信号IP1−1が、出力段テスト回路TSO1−1から、出力経路選択回路ORSLへ伝達される。
これに対して、動作タイミングテストの際には、内部テストクロック信号TSCLKを、出力段F/F回路FFO1−1の同期クロック信号として選択し、供給する。また、動作タイミングテストの際には、対応する出力段F/F回路FFO1−1を用いて、内部テストクロック信号TSCLKに同期したテスト信号を発生し、これを出力信号IP1−1として、出力経路選択回路ORSLへ伝達する。
残りの出力段テスト回路および出力段F/F回路も同様な動作を行う。その結果、通常動作のときには、機能ユニットIP1〜IP3からの出力信号が、内部動作クロック信号OCLKに同期して、出力段F/F回路FFO1−1〜FFO1−n、FFO2−1〜FFO2−nおよびFFO3−1に取り込まれ、出力信号IP1−1〜IP1−n、IP2−1〜IP2−n、IP3−1として、出力経路選択回路ORSLへ伝達される。また、動作タイミングテストのときには、内部テストクロック信号TSCLKに同期した信号が、出力信号IP1−1〜IP1−n、IP2−1〜IP2−n、IP3−1として、出力経路選択回路ORSLへ伝達されることになる。
出力経路テスト回路TST−O(第2選択回路)は、動作タイミングテストのとき、テスト制御信号T−CTLを受け、出力経路選択制御信号を形成する。実施の形態1と同様に、通常動作のときには、ユーザによって定められた出力経路が形成されるように、出力経路選択制御回路RSC−Oが出力経路選択制御信号を形成するが、動作タイミングテストのときには、出力経路選択制御回路RSC−Oは無効とされ、出力経路テスト回路TST−Oによって形成された出力経路選択制御信号によって、セレクタMUX1、MUX2が制御され、出力経路が定められる。この実施の形態3においては、テスト入力信号T−DIが供給されないため、テスト入力信号T−DIによって出力経路を指定することはできない。しかしながら、テスト制御信号T−CTLが複数の信号によって構成されているため、例えば、テスト制御信号T−CTLを構成する信号のうちの一部の信号によって、出力経路を指定するようにしてもよい。
この実施の形態3においては、動作タイミングテストのとき、出力段テスト回路TSO1−1〜TSO1−n、TSO2−1〜TSO2−nおよびTSO3−1のそれぞれによって形成された信号が、出力信号IP1−1〜IP1−n、IP2−1〜IP2−n、IP3−1として、信号配線(図示せず)およびセレクタを介して出力端子Po1、Po2に伝達されることになる。この場合、それぞれの出力段テスト回路において形成される信号は、内部テストクロック信号TSCLKに同期したクロック信号となる。
この実施の形態においては、出力端子Po1、Po2に伝達されたクロック信号間の時間差を測定することにより、動作タイミングテストを実施する。すなわち、複数の出力端子に伝達されたクロック信号間の時間差が所定時間よりも長い場合、動作タイミングテストは失敗(FAIL)と判定し、所定時間よりも短い場合には、動作タイミングテストは成功(PASS)と判定する。このようにすることにより、基準となるクロック信号を半導体装置CHPで形成する必要がなくなり、半導体装置CHPから基準となるクロック信号を出力する必要も無くなる。
図11において、TSCCは、半導体装置CHPの外部に設けられたテスト回路である。テスト回路TSCCは、半導体装置CHPの2個の出力端子に接続され、動作タイミングテストのとき、この2個の出力端子における信号の変化の時間差を求め、テスターATEへ供給する。図11においては、例として半導体装置CHPの出力端子Po1とPo2に、テスト回路TSCCは接続されており、出力端子Po1における信号の変化と出力端子Po2における信号の変化との間の時間差に応じた信号を、テストクロック信号T−CLKに同期して、テスターATEへ供給する。例えば、動作タイミングテストのとき、出力経路テスト回路TST−Oにより形成された出力経路選択制御信号によって、セレクタMUX1は、出力信号IP1−1を出力端子Po1へ伝達し、セレクタMUX2は、出力信号IP1−nを出力端子Po2へ伝達する場合、出力信号IP1−1による出力端子Po1における信号の変化と出力信号IP1−nによる出力端子Po2における信号の変化との間の時間差に応じた信号を、テスト回路TSCCが形成する。
テスト回路TSCCからの信号に基づいて、テスターATEが、所定の時間よりも長いか、短いかの判定を行い、動作タイミングテストが成功か失敗かを判定する。
テスト回路TSCCは、2入力の排他的オア(OR)回路ERと、パルス幅測定回路TFCとを備えている。ここで、排他的オア回路ERの一方の入力は、出力端子Po1に接続され、他方の入力は、出力端子Po2に接続される。これにより、排他的オア回路ERは、出力端子Po1における信号の電圧と、出力端子Po2における信号の電圧とが異なっている期間、ハイレベルの出力信号を形成する。パルス幅測定回路TFCは、排他的オア回路の出力信号がハイレベルの期間、パルス幅測定用クロック信号発生回路PWGにより発生したクロック信号を用いて、測定し、テストクロック信号T−CLKに同期して、出力する。これにより、パルス幅測定回路TFCから、出力端子Po1、Po2が異なる電圧になっている期間に対応した信号がテスターATEへ供給される。
<出力段テスト回路および出力段F/F回路の構成>
次に、出力段テスト回路および出力段F/F回路の構成を、図12を用いて説明する。ここでは、図11に示した出力段テスト回路TSO1−1およびこの出力段テスト回路TSO1−1に対応する出力段F/F回路FFO1−1を例として説明する。
次に、出力段テスト回路および出力段F/F回路の構成を、図12を用いて説明する。ここでは、図11に示した出力段テスト回路TSO1−1およびこの出力段テスト回路TSO1−1に対応する出力段F/F回路FFO1−1を例として説明する。
図12において、出力段F/F回路FFO1−1は、リセット端子R、データ入力端子D、データ出力端子Q、データ反転出力端子Q/およびクロック入力端子CKを有するフリップフロップ回路である。ここで、データ反転出力端子Q/は、データ出力端子Qからの出力信号に対して、論理反転した出力信号を出力する端子である。
この出力段F/F回路FFO1−1は、リセット端子Rにロウレベル(論理値“0”)が供給されると、リセット状態となり、データ出力端子Qはロウレベルとなり、データ反転出力端子Q/はハイレベル(論理値“1”)となる。リセット端子Rがハイレベルにされているとき、クロック入力端子CKに供給されている信号が立ち上がると、データ入力端Dに供給されている信号を取り込み、取り込んだ信号の論理値を保持し、保持している論理値に対応した信号を、データ出力端子Qから出力する。また、このとき、保持している論理値を反転した論理値に対応する信号を、データ反転出力端子Q/から出力する。
出力段テスト回路TSO1−1は、セレクタMUX8、MUX9およびMUX10を備えている。それぞれのセレクタMUX8〜MUX10は、出力端子O1、入力端子N1、N2および選択端子S1を有しており、選択端子S1に供給される信号の電圧に従って、入力端子N1またはN2を選択し、選択した入力端子を出力端子O1へ接続する。
この実施の形態において、テスターATEは、テストモード信号T−MODとリセットパルス信号RSTを含むテスト制御信号T−CTLを発生する。ここで、テストモード信号T−MODは、例えば動作タイミングテストか、通常動作(処理モード)かを示すモード信号である。
上記したテストモード信号T−MODは、セレクタMUX8〜MUX10のそれぞれの選択端子S1に供給されている。セレクタMUX8の入力端子N1には、機能ユニットIP1からの出力信号が供給され、入力端子N2は、出力段F/F回路FFO1−1のデータ反転出力端子Q/に接続されており、出力端子O1は、出力段F/F回路FFO1−1のデータ入力端子Dに接続されている。セレクタMUX9の入力端子N1には、内部動作クロック信号OCLKが供給され、入力端子N2には、内部テストクロック信号TSCLKが供給され、出力端子O1は、出力段F/F回路FFO1−1のクロック入力端子CKに接続されている。また、セレクタMUX10の入力端子N2には、リセットパルス信号RSTが供給され、出力端子O1は、出力段F/F回路FFO1−1のリセット端子Rに接続されている。特に制限されないが、セレクタMUX10の入力端子N1は、例えばハイレベルの電圧に接続されている。出力段F/F回路FFO1−1のデータ出力端子Qが、出力段テスト回路TSO1−1の出力となる。
テスターATEは、通常動作(処理モード)のとき、テストモード信号T−MODを、ハイレベルにする。これにより、セレクタMUX8〜MUX10のそれぞれは、入力端子N1を選択し、出力端子O1へ接続する。セレクタMUX8の入力端子N1が、出力端子O1に接続されるため、機能ユニットIP1からの出力信号が、出力段F/F回路FFO1−1のデータ入力端子Dに供給される。このとき、セレクタMUX9の入力端子N1が、出力端子O1に接続されているため、出力段F/F回路FFO1−1のクロック入力端子CKには、同期クロック信号として、内部動作クロック信号OCLKが供給される。また、セレクタMUX10は、入力端子N1が選択されているため、出力段F/F回路FFO1−1のリセット端子RSTには、ハイレベルが供給される。その結果、内部動作クロック信号OCLKが変化することにより、出力段F/F回路FFO1−1は、機能ユニットIP1からの出力信号を取り込み、データ出力端子Qから出力する。
すなわち、通常動作のときには、内部動作クロック信号OCLKに同期して、機能ユニットIP1からの出力信号を取り込み、出力信号IP1−1として、出力経路選択回路ORSLへ供給する。
動作タイミングテストを実施するとき、テスターATEは、テストモード信号T−MODを、ロウレベルにする。また、このとき、テスターATEは、リセットパルス信号RSTを、ロウレベルにし、その後、再びハイレベルにする。テストモード信号T−MODがロウレベルとなることにより、セレクタMUX8〜MUX10のそれぞれは、入力端子N2を選択し、選択した入力端子N2を出力端子O1へ接続する。
セレクタMUX10の入力端子N2が出力端子O1に接続されるため、リセットパルス信号RSTが、出力段F/F回路FFO1−1のリセット端子Rに供給される。テスターATEが、動作タイミングテストのとき、一旦、リセットパルス信号RSTをロウレベルにすることにより、出力段F/F回路FFO1−1は、リセット状態となる。すなわち、出力段F/F回路FFO1−1のデータ出力端子Qからはロウレベルの出力信号が出力され、データ反転出力端子Q/からは、ハイレベルの出力信号が出力されることになる。残りの出力段テスト回路および出力段F/F回路についても、同様に、出力段F/F回路がリセット状態とされる。
テスターATEが、リセットパルス信号RSTを、再びハイレベルにすると、セレクタMUX8よびMUX9のそれぞれの入力端子N2が選択されているため、出力段F/F回路FFO1−1のクロック入力端子CKには、内部テストクロック信号TSCLKが同期クロック信号として供給され、データ入力端子Dには、データ反転出力端子Q/からの出力信号が供給される。そのため、出力段F/F回路FFO1−1は、内部テストクロック信号TSCLKの立ち上がりに同期して、データ反転出力端子Q/から出力されているハイレベルの出力信号を取り込んで、データ出力端子Qからハイレベルの出力信号を出力し、データ反転出力端子Q/からロウレベルの出力信号を出力する。すなわち、出力段F/F回路FFO1−1は、内部テストクロック信号TSCLKの変化に同期して、データ出力端子Qから出力している出力信号の論理値を反転した信号を取り込み、反転した出力信号を、データ出力端子Qから出力することになる。これにより、内部テストクロック信号TSCLKに同期して、交互の論理値が変化する信号が、出力信号IP1−1として、出力経路選択回路ORSLへ供給される。
残りの出力段テスト回路および出力段F/F回路においても同様に、動作タイミングテストのときには、内部テストクロック信号TSCLKに同期して、交互に論理値が変わる信号を、出力信号として、出力経路選択回路ORSLへ供給する。
図13は、図12に示した出力段テスト回路および出力段F/F回路を、図11に示した出力段テスト回路TSO1−1〜TSO1−n、TSO2−1〜TSO2−nおよびTSO3−1および出力段F/F回路FFO1−1〜FFO1−n、FFO2−1〜FFO2−nおよびFFO3−1として用いた場合の動作を示す波形図である。図13において、横軸は時間を示している。図13(A)は、内部テストクロック信号TSCLKの波形を示しており、図13(B)は、出力端子Po1における電圧の変化を示しており、図13(C)は、出力端子Po2における電圧の変化を示している。また、図13(D)は、排他的オア回路ERの出力の変化を示している。
図13では、動作タイミングテストのときを示しており、動作タイミングテストにおいて、出力経路テスト回路TST−Oによって、例えば、出力信号IP1−1を、出力端子Po1に伝達する出力経路が形成され、出力信号IP1−nを、出力端子Po2へ伝達する出力系路が形成されている場合を示している。
動作タイミングテストのときには、上記したことから分かるように、内部テストクロック信号TSCLKに同期して、出力段F/F回路FFO1−1およびFFO1−nに保持している論理値が、交互に変わる。これによって、出力信号Po1およびPo2の電圧も周期的に変化する。例えば、出力信号IP1−1、IP1−nを伝達する出力経路に含まれている信号配線のインピーダンスが異なることにより、図13(B)および(C)に示すように、出力端子Po1において電圧が立ち上がるタイミングまたは/および立ち下がるタイミングが、出力端子Po2において電圧が立ち上がるタイミングまたは/および立ち下がるタイミングと異なる。そのため、出力端子Po1とPo2において、電圧(論理値)が異なっている期間が発生する。この期間のとき、排他的オア回路ERは、図13(D)に示すようにハイレベルとなる。
排他的オア回路ERの出力が、ハイレベルとなっている期間が、図11に示したパルス幅測定回路TFCにより、カウント値に変換され、テスターATEに伝えられることになる。
なお、出力信号IP1−1、IP1−nを伝達する出力経路は、図示しない信号配線およびセレクタを構成する素子等を含んでいるため、出力端子Po1、Po2における電圧の変化は、内部テストクロック信号TSCLKを基準とした場合、遅延している。
<変形例1>
図14は、テスト回路TSCCの変形例の構成を示すブロック図である。また、図15は、図14に示すテスト回路TSCCの動作を示す波形図である。変形例1においては、図11に示したテスト回路TSCCに含まれているパルス幅測定回路TFCが、変更されている。すなわち、変形例1において、パルス幅測定回路TFCは、パルス幅を電圧に変換するパルス幅電圧変換回路PVCと、パルス幅電圧変換回路PVCからの電圧をデジタル信号へ変換するアナログ/デジタル(以下、A/Dとも称する)変換回路ADCとを備えている。
図14は、テスト回路TSCCの変形例の構成を示すブロック図である。また、図15は、図14に示すテスト回路TSCCの動作を示す波形図である。変形例1においては、図11に示したテスト回路TSCCに含まれているパルス幅測定回路TFCが、変更されている。すなわち、変形例1において、パルス幅測定回路TFCは、パルス幅を電圧に変換するパルス幅電圧変換回路PVCと、パルス幅電圧変換回路PVCからの電圧をデジタル信号へ変換するアナログ/デジタル(以下、A/Dとも称する)変換回路ADCとを備えている。
排他的オア回路ERは、図11において述べたように、動作タイミングテストのとき、出力端子Po1とPo2との間で、電圧(論理値)が異なっている期間、ハイレベルを出力する。パルス幅電圧変換回路PVCは、排他的オア回路ERから、ハイレベルの出力信号が出力されている期間において、電圧値がアナログ的に変化する出力信号を出力する。例えば、パルス幅電圧変換回路PVCは、容量素子とスイッチ回路とによって構成された容量回路とすることが可能である。この場合、図15に示すように、排他的オア回路ERの出力がロウレベルのときに、スイッチ回路によって容量素子を充電する。排他的オア回路ERの出力がハイレベルへ変化したら、スイッチ回路によって容量素子の電荷の放電を開始し、排他的オア回路ERの出力がハイレベルとなっている期間tの間、放電を継続する。
A/D変換回路ADCは、例えば、排他的オア回路ERの出力が、ロウレベルへ変化するタイミングで、パルス幅電圧変換回路PVCからの出力、すなわち容量回路からの電圧をデジタル信号へ変換する。これにより出力端子Po1とPo2との間で電圧(論理値)が異なっている時間に対応した、デジタル信号が、A/D変換回路ADCから、テスターATEへ供給することが可能となる。
なお、この変形例1においては、A/D変換回路ADCが、適切なタイミングでA/D変換を開始することができるように、A/D変換回路ADCは、テストクロック信号T−CLKに同期している。
変形例1として、容量素子が、期間tにおいて放電した電圧をA/D変換する例を説明したが、期間tにおいて、容量素子を充電し、充電された電圧をA/D変換してもよい。
<変形例2>
図16は、テスト回路TSCCの変形例の構成を示すブロック図である。また、図17は、図16に示すテスト回路TSCCの動作を示す波形図である。変形例2においては、図11に示したテスト回路TSCCに含まれているパルス幅測定回路TFCが、変更されている。すなわち、変形例2において、パルス幅測定回路TFCは、パルス幅測定用クロック信号発生回路PWGによって発生したクロック信号CPをカウントするカウンタCNTを備えている。
図16は、テスト回路TSCCの変形例の構成を示すブロック図である。また、図17は、図16に示すテスト回路TSCCの動作を示す波形図である。変形例2においては、図11に示したテスト回路TSCCに含まれているパルス幅測定回路TFCが、変更されている。すなわち、変形例2において、パルス幅測定回路TFCは、パルス幅測定用クロック信号発生回路PWGによって発生したクロック信号CPをカウントするカウンタCNTを備えている。
図17において、横軸は時間を示している。図17(A)は、排他的オア回路ERの波形を示しており、図17(B)は、パルス幅測定用クロック信号発生回路PWGによって発生するクロック信号CPの波形を示している。排他的オア回路ERが、ハイレベルとなっている期間は、例えば30nsである。パルス幅測定用クロック信号発生回路PWGが発生するクロック信号の周期は、排他的オア回路ERの出力がハイレベルとなっている期間に対して、十分に短くなるような周波数のクロック信号とされる。
カウンタCNTは、排他的オア回路ERの出力がハイレベルとなっている期間、クロック信号CPの数をカウントする。カウントにより得たカウント値をテスターATEに供給する。
実施の形態3およびその変形例として、テスト回路TSCCに、排他的オア回路ERを用いる例を示したが、これに限定されない。排他的オア回路ERを用いずに、例えば、出力端子Po1の電圧変化をスタート信号とし、出力端子Po2に電圧変化をストップ信号として用いるカウンタを設けるようにしてもよい。この場合には、カウンタがスタートしてからストップするまでのカウント値をテスターATEに供給すればよい。
この実施の形態3においては、テストクロック信号T−CLKに同期して、2個以上の出力端子のそれぞれにおいて信号の変化が発生する。動作タイミングテストの判定は、出力端子間における信号変化の時間差に基づいて行われる。出力端子間における信号変化の時間差は、テストクロック信号T−CLKの周波数に依存しない。すなわち、排他的オア回路ERをテスト回路TSCCに用いる例で説明すれば、排他的オア回路ERの出力がハイレベルとなっている期間は、テストクロック信号T−CLKの周波数に依存せず、ロウレベルとなっている期間が、周波数によって変化(依存)する。
テストクロック信号T−CLKの周期において、排他的オア回路ERの出力がハイレベルとなる期間が発生するタイミングは不明であるが、テストクロック信号T−CLKの周期内で発生する。そのため、テスト回路TSCCから出力されたデジタル値を、テストクロック信号T−CLKに同期して、期待値と比較することにより、動作タイミングテストの結果を得ることが可能となる。
また、排他的オア回路ERから出力されているハイレベルの期間は、テストクロック信号T−CLKの周波数に依存しないため、例えばテストクロック信号T−CLKの周波数を低くし、低消費電力化を図りながら、動作タイミングテストを実施することも可能である。
実施の形態3においては、テスト回路TSCCを、半導体装置CHPおよびテスターATEの外部に設ける例を説明したが、これに限定されるものではない。テスト回路TSCCは、半導体装置CHPに内蔵させてもよいし、テスターATEに内蔵させてもよい。
実施の形態1〜3においては、プロセッサCPU等(ユーザー回路)の処理ユニットに対するファンクションテストと、動作タイミングテストとが分離される。そのため、動作タイミングテストを実施するときに、処理ユニットに対するファンクションテストを実施しなくてもよい。これにより、動作タイミングテストのときの半導体装置の消費電力を低減することが可能となる。半導体装置を製造する工程におけるテスト工程では、多数の半導体装置を、実質的に同時に動作させる。そのため、テストのときの半導体装置の消費電力を低減することにより、テスト工程で用いる電源の小型化を図ることも可能となる。
また、実施の形態1〜3において、動作タイミングテストに用いるテストパターンは、半導体装置に内蔵されているプロセッサCPU等の処理ユニットを動作させずに、テスター等から半導体装置へ供給する。そのため、動作タイミングテストのために、プロセッサCPUに適したテスト用のプログラムを作成しなくても済み、テストに掛かる時間の短縮化を図ることが可能となる。例えば、テスト用のプログラムを作成して、動作タイミングテストを実施するようにした場合には、動作タイミングテストにおいて例えば失敗と判定されたとき、その失敗の要因が、テスト用のプログラムに起因したものでないことを保証するために、テスト用のプログラムの検証を十分に行うことが要求され、テストに要する時間が長くなる。また、プロセッサCPU等の機能を把握しなくても、動作タイミングテスト用のテストパターンを作成することが可能となり、テストに掛かる時間の短縮化を図ることが可能となる。
さらに、入力経路テスト回路によって、入力端子と入力段F/F回路との間の入力経路を定めるようにしてあるため、入力端子に供給するテストパターンと入力段F/F回路に格納されるパターンとの関係を任意に定めることが可能となる。また、出力経路テスト回路によって、出力段F/F回路と出力端子との間の出力経路を定めるようにしてあるため、出力段F/F回路に格納するテストパターンと出力端子におけるパターンとの関係を任意に定めることが可能となる。
半導体装置CHPには、多数のF/F回路が内蔵されており、半導体装置CHPに内蔵されている全てのF/F回路で同期のタイミングを合わせるのは困難である。半導体装置CHPに内蔵されるF/F回路の全数に対して、入力段F/F回路および出力段F/F回路の割合は、1%未満程度であり、入力段F/F回路あるいは出力段F/F回路間で同期のタイミングを合わせるのは比較的容易であるため、半導体装置CHPのタイミング設計あるいはタイミング管理が容易となる。
<付記>
本明細書には、複数の発明が開示されており、その内のいくつかは、特許請求の範囲に記載しているが、これ以外の発明も開示しており、その代表的なものを次に列記する。
本明細書には、複数の発明が開示されており、その内のいくつかは、特許請求の範囲に記載しているが、これ以外の発明も開示しており、その代表的なものを次に列記する。
(A) 半導体装置を製造する製造工程と、前記製造工程において製造された半導体装置を、テスト回路を用いて、テストするテスト工程とを備える半導体装置の製造方法であって、
前記半導体装置は、
動作クロック信号が供給される第1外部端子と、
前記テスト工程において、テストクロック信号が供給される第2外部端子と、
論理回路と、それぞれ前記動作クロック信号に同期して動作する複数のフリップフロップ回路を備え、第1出力信号および第2出力信号を形成する処理ユニットと、
前記処理ユニットが、前記第1出力信号および第2出力信号を形成するとき、前記第1出力信号および前記第2出力信号が伝達される第3外部端子および第4外部端子と、
前記処理ユニットと前記第3外部端子との間に結合された第1出力段フリップフロップ回路と、
前記処理ユニットと前記第4外部端子との間に結合された第2出力段フリップフロップ回路と、
前記第1出力段フリップフロップ回路に結合され、前記第1出力段フリップフロップ回路が同期する同期クロックと、前記第1出力段フリップフロップ回路の入力とを選択する第1選択回路と、
前記第2出力段フリップフロップ回路に結合され、前記第2出力段フリップフロップ回路が同期する同期クロックと、前記第2出力段フリップフロップ回路の入力とを選択する第2選択回路と、
を備え、
前記第1選択回路および前記第2選択回路は、前記処理ユニットが前記第1出力信号および前記第2出力信号を形成するとき、前記同期クロック信号として、前記動作クロックを選択し、前記第1出力段フリップフロップ回路および前記第2出力段フリップフロップ回路の入力として、前記第1出力信号および前記第2出力信号を選択し、
前記第1選択回路および前記第2選択回路は、前記テスト工程において、前記同期クロック信号として、前記テストクロック信号を選択し、前記第1出力段フリップフロップ回路および前記第2出力段フリップフロップ回路のそれぞれの出力が、前記テストクロック信号に同期して変化するように、前記第1出力段フリップフロップ回路および前記第2出力段フリップフロップ回路の入力として、それぞれの出力を選択し、
前記テスト回路は、前記第3外部端子と前記第4外部端子とに結合され、前記テスト工程において、前記第3外部端子における信号の変化と前記第4外部端子における信号の変化との間の時間差を求める、半導体装置の製造方法。
前記半導体装置は、
動作クロック信号が供給される第1外部端子と、
前記テスト工程において、テストクロック信号が供給される第2外部端子と、
論理回路と、それぞれ前記動作クロック信号に同期して動作する複数のフリップフロップ回路を備え、第1出力信号および第2出力信号を形成する処理ユニットと、
前記処理ユニットが、前記第1出力信号および第2出力信号を形成するとき、前記第1出力信号および前記第2出力信号が伝達される第3外部端子および第4外部端子と、
前記処理ユニットと前記第3外部端子との間に結合された第1出力段フリップフロップ回路と、
前記処理ユニットと前記第4外部端子との間に結合された第2出力段フリップフロップ回路と、
前記第1出力段フリップフロップ回路に結合され、前記第1出力段フリップフロップ回路が同期する同期クロックと、前記第1出力段フリップフロップ回路の入力とを選択する第1選択回路と、
前記第2出力段フリップフロップ回路に結合され、前記第2出力段フリップフロップ回路が同期する同期クロックと、前記第2出力段フリップフロップ回路の入力とを選択する第2選択回路と、
を備え、
前記第1選択回路および前記第2選択回路は、前記処理ユニットが前記第1出力信号および前記第2出力信号を形成するとき、前記同期クロック信号として、前記動作クロックを選択し、前記第1出力段フリップフロップ回路および前記第2出力段フリップフロップ回路の入力として、前記第1出力信号および前記第2出力信号を選択し、
前記第1選択回路および前記第2選択回路は、前記テスト工程において、前記同期クロック信号として、前記テストクロック信号を選択し、前記第1出力段フリップフロップ回路および前記第2出力段フリップフロップ回路のそれぞれの出力が、前記テストクロック信号に同期して変化するように、前記第1出力段フリップフロップ回路および前記第2出力段フリップフロップ回路の入力として、それぞれの出力を選択し、
前記テスト回路は、前記第3外部端子と前記第4外部端子とに結合され、前記テスト工程において、前記第3外部端子における信号の変化と前記第4外部端子における信号の変化との間の時間差を求める、半導体装置の製造方法。
(B) (A)に記載の半導体装置の製造方法において、
前記テスト回路は、前記テストクロック信号に同期して動作する、半導体製造方法。
前記テスト回路は、前記テストクロック信号に同期して動作する、半導体製造方法。
(C) (B)に記載の半導体装置の製造方法において、
前記テスト回路は、
前記第3外部端子および前記第4外部端子に結合され、前記テスト工程において、前記第3外部端子における信号の電圧と前記第4外部端子における信号の電圧とが異なるとき、検出信号を出力する論理回路と、
前記論理回路からの検出信号に応答して、電荷の放電を行う容量回路と、
電荷の放電に従って変化する前記容量回路の出力信号をデジタル信号へ変換するアナログ/デジタル変換回路と、
を備える。
前記テスト回路は、
前記第3外部端子および前記第4外部端子に結合され、前記テスト工程において、前記第3外部端子における信号の電圧と前記第4外部端子における信号の電圧とが異なるとき、検出信号を出力する論理回路と、
前記論理回路からの検出信号に応答して、電荷の放電を行う容量回路と、
電荷の放電に従って変化する前記容量回路の出力信号をデジタル信号へ変換するアナログ/デジタル変換回路と、
を備える。
(D) (C)に記載の半導体装置の製造方法において、
前記アナログ/デジタル変換回路は、前記テストクロック信号に同期して、前記容量回路の出力信号をデジタル信号へ変換する、半導体装置の製造方法。
前記アナログ/デジタル変換回路は、前記テストクロック信号に同期して、前記容量回路の出力信号をデジタル信号へ変換する、半導体装置の製造方法。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
CHP 半導体装置
CPU マイクロコントローラ
CLKG クロック生成回路
FFI1〜FFIp 入力段フリップフロップ回路
FFO1〜FFOp 出力段フリップフロップ回路
FF フリップフロップ回路
EROM メモリ
TSI−1〜TSI−p 入力段テスト回路
TSO−1〜TSO−p 出力段テスト回路
IRSL 入力経路選択回路
ORSL 出力経路選択回路
RSC−I 入力経路選択制御回路
RSC−O 出力経路選択制御回路
TST−I 入力経路テスト回路
TST−O 出力経路テスト回路
L1、L2 信号配線
Pdi、Pct、Pet、Pck,Pi1〜Pin 入力端子
Pco、Pdo、Po1〜Pon 出力端子
T−DI テスト信号
T−CTL テスト制御信号
T−CLK テストクロック信号
T−CKO 外部テストクロック信号
Ex−CLK 動作クロック信号
MUX1〜MUX10 セレクタ
TSCC テスト回路
PWG パルス幅測定用クロック信号発生回路
CPU マイクロコントローラ
CLKG クロック生成回路
FFI1〜FFIp 入力段フリップフロップ回路
FFO1〜FFOp 出力段フリップフロップ回路
FF フリップフロップ回路
EROM メモリ
TSI−1〜TSI−p 入力段テスト回路
TSO−1〜TSO−p 出力段テスト回路
IRSL 入力経路選択回路
ORSL 出力経路選択回路
RSC−I 入力経路選択制御回路
RSC−O 出力経路選択制御回路
TST−I 入力経路テスト回路
TST−O 出力経路テスト回路
L1、L2 信号配線
Pdi、Pct、Pet、Pck,Pi1〜Pin 入力端子
Pco、Pdo、Po1〜Pon 出力端子
T−DI テスト信号
T−CTL テスト制御信号
T−CLK テストクロック信号
T−CKO 外部テストクロック信号
Ex−CLK 動作クロック信号
MUX1〜MUX10 セレクタ
TSCC テスト回路
PWG パルス幅測定用クロック信号発生回路
Claims (13)
- 動作クロック信号が供給される第1外部端子と、
論理回路と、それぞれ前記動作クロック信号に同期して動作する複数のフリップフロップ回路を備える処理ユニットと、
前記処理ユニットにより形成された出力信号が伝達される第2外部端子と、
前記処理ユニットと前記第2外部端子との間に結合された出力段フリップフロップ回路と、
テスト信号が供給される第3外部端子と、
テストクロック信号が供給される第4外部端子と、
信号配線を介して、前記テストクロック信号が伝達される第5外部端子と、
前記出力段フリップフロップ回路が同期するクロック信号と、前記出力段フリップフロップ回路の入力とを選択する第1選択回路と、
を備え、
前記第1選択回路は、前記処理ユニットにより形成された出力信号を、前記第2外部端子へ伝達するとき、前記出力段フリップフロップ回路に、前記出力信号を入力し、前記動作クロック信号を同期クロック信号として供給し、テストのとき、前記出力段フリップフロップ回路に、前記テスト信号を入力し、前記テストクロック信号を同期クロック信号として供給する、半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置において、
前記半導体装置は、前記第2外部端子、前記出力段フリップフロップ回路および前記第1選択回路のそれぞれを、複数個備え、
前記半導体装置は、
複数の出力段フリップフロップ回路と複数の第2外部端子との間に結合され、出力経路選択信号に従って、前記複数の出力段フリップフロップ回路のそれぞれと、前記複数の第2外部端子のそれぞれとの結合経路を形成する出力経路選択回路と、
テストのとき、前記出力経路選択信号を形成する第2選択回路と、
を備える、半導体装置。 - 請求項2に記載の半導体装置において、
前記半導体装置は、テストのとき、信号が供給される第6外部端子を備え、前記第2選択回路は、前記第6外部端子に供給される信号に従って、前記出力経路選択信号を形成する、半導体装置。 - 請求項3に記載の半導体装置において、
テストのとき、前記複数の出力段フリップフロップ回路が直列的に接続されるように、前記複数の第1選択回路のそれぞれは、対応する出力段フリップフロップ回路に、直列的に接続される前段の出力段フリップフロップ回路の出力を入力として選択する、半導体装置。 - 請求項4に記載の半導体装置において、
前記半導体装置は、
それぞれ入力信号が供給される複数の第7外部端子と、
前記複数の第7外部端子と前記処理ユニットとの間に結合された複数の入力段フリップフロップ回路と、
前記複数の入力段フリップフロップ回路の出力が伝達される第8外部端子と、
前記複数の入力段フリップフロップ回路が同期するクロック信号を選択する第3選択回路と、
前記複数の入力段フリップフロップ回路と前記複数の第7外部端子との間に結合され、入力経路選択信号に従って、前記複数の入力段フリップフロップ回路のそれぞれと、前記複数の第7外部端子のそれぞれとの結合経路を形成する入力経路選択回路と、
テストのとき、前記入力経路選択信号を形成する第4選択回路と、
を備え、
前記第3選択回路は、前記処理ユニットが、前記複数の入力信号を処理するとき、前記複数の入力段フリップフロップ回路の同期クロック信号として、前記動作クロック信号を選択し、テストのとき、前記複数の入力段フリップフロップ回路の同期クロック信号として、前記テストクロック信号を選択し、前記第4選択回路は、前記第6外部端子に供給される信号に従って、前記入力経路選択信号を形成する、半導体装置。 - 請求項5に記載の半導体装置において、
前記半導体装置は、前記処理ユニットが動作する処理モードと、テストモードとを備え、前記テストモードにおいて、前記第1選択回路および前記第3選択回路のうちの少なくとも一つが動作する、半導体装置。 - 動作クロック信号が供給される第1外部端子と、
入力信号が供給される第2外部端子と、
論理回路と、それぞれ前記動作クロック信号に同期して動作する複数のフリップフロップ回路を備える処理ユニットと、
テストクロック信号が供給される第3外部端子と、
前記第2外部端子と前記処理ユニットとの間に結合された入力段フリップフロップ回路と、
前記入力段フリップフロップ回路の出力が伝達される第4外部端子と、
前記入力段フリップフロップ回路が同期するクロック信号を選択する第1選択回路と、
を備え、
前記第1選択回路は、前記処理ユニットが、前記入力信号を処理するとき、前記入力段フリップフロップ回路の同期クロック信号として、前記動作クロック信号を選択し、テストのとき、前記入力段フリップフロップ回路の同期クロック信号として、前記テストクロック信号を選択する、半導体装置。 - 請求項7に記載の半導体装置において、
前記半導体装置は、前記第2外部端子、前記入力段フリップフロップ回路および前記第1選択回路のそれぞれを、複数個備え、
前記半導体装置は、
複数の第2外部端子と複数の入力段フリップフロップ回路との間に結合され、入力経路選択信号に従って、前記複数の第2外部端子と前記複数の入力段フリップフロップ回路との間の結合経路を形成する入力経路選択回路と、
テストのとき、前記入力経路選択信号を形成する第2選択回路と、
を備える、半導体装置。 - 請求項8に記載の半導体装置において、
前記入力段フリップフロップ回路の出力を前記第4外部端子へ伝達するとき、前記複数の入力段フリップフロップ回路が直列的に接続されるように、前記第1選択回路は、対応する入力段フリップフロップ回路の入力として、直列的に接続される前段の入力段フリップフロップ回路の出力を選択する、半導体装置。 - 動作クロック信号が供給される第1外部端子と、
テストクロック信号が供給される第2外部端子と、
論理回路と、それぞれ前記動作クロック信号に同期して動作する複数のフリップフロップ回路を備え、第1出力信号および第2出力信号を形成する処理ユニットと、
前記処理ユニットが、前記第1出力信号および第2出力信号を形成するとき、前記第1出力信号および前記第2出力信号が伝達される第3外部端子および第4外部端子と、
前記処理ユニットと前記第3外部端子との間に結合された第1出力段フリップフロップ回路と、
前記処理ユニットと前記第4外部端子との間に結合された第2出力段フリップフロップ回路と、
前記第1出力段フリップフロップ回路に結合され、前記第1出力段フリップフロップ回路が同期する同期クロック信号と、前記第1出力段フリップフロップ回路の入力とを選択する第1選択回路と、
前記第2出力段フリップフロップ回路に結合され、前記第2出力段フリップフロップ回路が同期する同期クロック信号と、前記第2出力段フリップフロップ回路の入力とを選択する第2選択回路と、
を備え、
前記第1選択回路および前記第2選択回路は、前記処理ユニットが前記第1出力信号および前記第2出力信号を形成するとき、前記同期クロック信号として、前記動作クロック信号を選択し、前記第1出力段フリップフロップ回路および前記第2出力段フリップフロップ回路の入力として、前記第1出力信号および前記第2出力信号を選択し、
前記第1選択回路および前記第2選択回路は、テストのとき、前記同期クロック信号として、前記テストクロック信号を選択し、前記第1出力段フリップフロップ回路および前記第2出力段フリップフロップ回路のそれぞれの出力が、前記テストクロック信号に同期して変化するように、前記第1出力段フリップフロップ回路および前記第2出力段フリップフロップ回路の入力として、それぞれの出力を選択する、半導体装置。 - 請求項10に記載の半導体装置において、
前記半導体装置は、前記第3外部端子と前記第4外部端子に結合され、テストのとき、前記第3外部端子における信号の変化と前記第4外部端子における信号の変化との間の時間差に応じた値を出力するテスト回路を備える、半導体装置。 - 請求項11に記載の半導体装置において、
前記テスト回路は、容量回路と、前記容量回路の出力をデジタル信号へ変換するアナログ/デジタル変換回路とを備え、前記容量回路は、前記第3外部端子における信号と前記第4外部端子における信号とが、異なっている期間、放電により、その出力が変化する、半導体装置。 - 請求項11に記載の半導体装置において、
前記テスト回路は、カウンタ回路を備え、前記第3外部端子における信号と前記第4外部端子における信号とが、異なっている期間、前記カウンタ回路によりカウント動作を行う、半導体装置。
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JP2015050262A JP2016170064A (ja) | 2015-03-13 | 2015-03-13 | 半導体装置 |
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- 2015-03-13 JP JP2015050262A patent/JP2016170064A/ja not_active Ceased
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