JP2016169060A - 媒体搬送装置及び方法、並びに画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】媒体を安定的に搬送することができる媒体搬送装置及び方法、並びに画像形成装置を提供する。
【解決手段】媒体搬送装置(20)は、媒体(36)を供給する媒体供給部(22)と、媒体供給部(22)から供給された媒体(36)を搬送する搬送体(40)と、搬送体(40)に媒体(36)を固定するための固定液(60)を、搬送体(40)及び媒体(36)の少なくとも一方に付与する固定液付与部(42)と、を備え、搬送体(40)と媒体(36)との間に介在させた固定液(60)の液架橋力により媒体(36)が搬送体(40)に吸着固定される。
【選択図】図1
【解決手段】媒体搬送装置(20)は、媒体(36)を供給する媒体供給部(22)と、媒体供給部(22)から供給された媒体(36)を搬送する搬送体(40)と、搬送体(40)に媒体(36)を固定するための固定液(60)を、搬送体(40)及び媒体(36)の少なくとも一方に付与する固定液付与部(42)と、を備え、搬送体(40)と媒体(36)との間に介在させた固定液(60)の液架橋力により媒体(36)が搬送体(40)に吸着固定される。
【選択図】図1
Description
本発明は媒体搬送装置及び方法、並びに画像形成装置に係り、特に、被搬送物である媒体を搬送体に固定した状態で搬送する搬送技術に関する。
特許文献1には、ベルトで記録媒体を吸着搬送するベルト搬送方式のインクジェット記録装置が開示されている。特許文献1に記載の吸着ベルト搬送装置は、無端状のベルトに多数の吸着穴が形成されており、真空吸着で記録媒体をベルトに吸着させる方式である。具体的には、ベルトの下部に配置した吸引チャンバを負圧にし、ベルトに空けられた多数の吸着穴を介して記録媒体を吸引して記録媒体をベルトに吸着保持するという機構である。
しかしながら、特許文献1に記載の機構では吸引チャンバとベルトとの間に大きな摩擦力、すなわち摩擦抵抗が働き、ベルトを高速で安定に搬送することが極めて困難であることが判明した。特に記録媒体が大面積になればなるほど、摩擦力が大きくなるため、ベルトに対してより強い搬送力を与える必要がある。
一方で、吸引チャンバによる吸着力を下げれば摩擦力も低下するため、搬送は安定するが、その場合は記録媒体の変形に吸着力が耐えきれず、記録媒体の搬送途中で記録媒体の一部又は全てがベルトから外れてしまうという課題がある。特許文献1における記録媒体の変形とは、カール及びカックルの少なくとも一方を含む。
上述の課題は、ベルト搬送方式のインクジェット記録装置に限らず、被搬送物である各種の媒体を負圧によって搬送体に吸着固定した状態で媒体を搬送する装置に共通する課題である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、媒体を安定的に搬送することができる媒体搬送装置及び方法、並びに画像形成装置を提供することを目的とする。
課題を解決するために、次の発明態様を提供する。
第1態様の媒体搬送装置は、媒体を供給する媒体供給部と、媒体供給部から供給された媒体を搬送する搬送体と、搬送体に媒体を固定するための固定液を、搬送体及び媒体の少なくとも一方に付与する固定液付与部と、を備え、搬送体と媒体との間に介在させた固定液の液架橋力により媒体が搬送体に吸着固定される媒体搬送装置である。
第1態様によれば、固定液の液架橋力により媒体を強い吸着力で搬送体に固定しながら搬送することができる。第1態様によれば、従来の負圧吸引の機構が不要であり、媒体を安定的に搬送することができる。
第2態様として、第1態様の媒体搬送装置において、固定液付与部は、搬送体の媒体支持面に固定液を付与する構成とすることができる。
第3態様として、第2態様の媒体搬送装置において、固定液が付与された搬送体に対して媒体供給部から媒体を送り、搬送体に付着している固定液と媒体とを接触させる媒体送り部を備える構成とすることができる。
媒体送り部によって媒体を搬送体上の固定液に接触させることで、搬送体と媒体との間に液架橋力が働き、媒体が搬送体に固定される。
第4態様として、第1態様から第3態様のいずれか一態様の媒体搬送装置において、媒体は、画像の記録に用いられるシート状の記録媒体である構成とすることができる。
「画像の記録に用いられるシート状の記録媒体」は、画像が未記録の記録媒体であってもよいし、既に画像が記録された記録媒体であってもよい。本明細書では、画像の記録に用いられるシート状の記録媒体を「用紙」と呼ぶ。
第5態様として、第1態様から第4態様のいずれか一態様の媒体搬送装置において、固定液は、溶解度パラメータを表すSP(Solubility Parameter)値が27以下の液体である構成とすることができる。
SP値の単位は(MPa)1/2である。第5態様によれば、固定液が用紙に浸透しても用紙を変形させにくく、用紙変形を抑制することができる。
第6態様として、第1態様から第5態様のいずれか一態様の媒体搬送装置において、固定液付与部によって付与される固定液の付与量は、0.5グラムパー平方メートル[g/m2]以上10.0グラムパー平方メートル[g/m2]以下の範囲である構成とすることができる。
第6態様によれば、所要量の固定液を安定的に付与することができ、かつ、必要な固定機能を発揮させることができる。また、固定液を乾燥除去する際に必要なエネルギーが多大となることを抑制することができる。
第7態様として、第1態様から第6態様のいずれか一態様の媒体搬送装置において、搬送体と媒体との間に介在する固定液を除去する固定液除去部と、固定液除去部における固定液の除去により搬送体と媒体との間の液架橋力を消失又は低減させた状態で、搬送体から媒体を離脱させて媒体を排出する媒体排出部と、を備える構成とすることができる。
液架橋力を低減させた状態とは、液架橋力を弱化させた状態と同義である。搬送体と媒体との間に介在する固定液の一部を除去することにより固定液の量を減らすことで液架橋力を弱めることができる。また、搬送体と媒体との間に介在する固定液の全部を除去することにより液架橋力を消失させることができる。第7態様によれば、媒体の吸着固定を解除又は弱化して、媒体を安定的に排出することができる。
第8態様として、第7態様の媒体搬送装置において、固定液除去部は、固定液を乾燥させる固定液乾燥部である構成することができる。
固定液乾燥部によって固定液の一部又は全部を蒸発させて固定液を除去することができる。固定液乾燥部は、固定液の蒸発を促進するために、加熱と送風とを組み合わせた乾燥処理を行う構成とすることが好ましい。
第9態様として、第8態様の媒体搬送装置において、固定液乾燥部での媒体の最大温度をT1、固定液の沸点をT2とする場合、T1<T2の関係を満たす構成とすることが好ましい。
第9態様によれば、固定液の突沸による媒体の変形を防止することができる。固定液の突沸による媒体の変形は「ブリスター」と呼ばれる。
第10態様の画像形成装置は、第1態様から第9態様のいずれか一態様の媒体搬送装置と、搬送体に吸着固定されている媒体に画像を形成する画像形成部と、を備える画像形成装置である。
第10態様によれば、媒体は固定液の液架橋力による強い吸着力で搬送体に固定されているため、媒体に対し画像形成部によって安定して画像を形成することができる。また、第10態様は、搬送体の媒体支持面と媒体とを固定液で固定するため、従来の真空吸着の方式で課題となっている搬送時の摩擦抵抗が大きくならなくてすむ。したがって、強力な媒体固定と、安定した搬送体の搬送とを両立させることができる。
第11態様として、第10態様の画像形成装置において、画像形成部は、インクジェットヘッドを備えており、インクジェットヘッドによって媒体にインクを付与することにより、画像を形成する構成とすることができる。
第12態様として、第10態様又は第11態様の画像形成装置において、画像形成部により媒体に付与されたインクの溶媒を乾燥させる乾燥部を備える構成とすることができる。
乾燥部は、第8態様で説明した固定液乾燥部と兼用する構成とすることができる。
第13態様として、第12態様の画像形成装置において、乾燥部に媒体が進入する際の媒体の温度をT3、乾燥部における媒体の最大温度をT4、温度Tにおける固定液の飽和蒸気圧をP1(T)、温度Tにおけるインクの主溶媒の飽和蒸気圧をP2(T)とする場合、T3<T<T4を満たすTにおいて、P1(T)<P2(T)を満たす構成とすることが好ましい。
インクの主溶媒とは、インクの溶媒に用いられている複数種類の液体のうち、最も質量パーセント含有量が大きい溶媒を意味する。
第13態様によれば、乾燥部における乾燥後期に固定液が乾燥するため、乾燥処理の期間中、媒体が固定され続ける。これにより、媒体の変形を抑制することができる。
第14態様の媒体搬送方法は、被搬送物である媒体を搬送体に固定して媒体を搬送する媒体搬送方法であって、搬送体に媒体を固定するための固定液を、搬送体及び媒体の少なくとも一方に付与し、搬送体と媒体との間に固定液を介在させて、固定液の液架橋力により媒体を搬送体に吸着固定した状態で媒体を搬送する媒体搬送方法である。
第14態様について、第2態様から第9態様と同様の特定事項を適宜組み合わせることができる。その場合、媒体搬送装置において特定される処理や機能或いは動作を担う手段や要素は、これに対応する処理や動作の「工程(ステップ)」の要素に置き換えて把握することができる。また、第14態様について、第10態様から第13態様と同様の特定事項を適宜組み合わせることができ、その場合は画像形成方法の発明として把握することができる。
本発明によれば、固定液の液架橋力によって媒体を搬送体に吸着固定した状態で媒体を安定的に搬送することができる。
以下、添付図面に従って本発明の実施の形態について詳述する。
図1は本発明の実施形態に係る媒体搬送装置を含んだ画像形成装置の構成図である。画像形成装置10は、媒体搬送装置20と、画像形成部80と、を備える。媒体搬送装置20は、給紙部22と、搬送部24と、排紙部26と、を備える。
給紙部22は、給紙台32と吸着移送装置34とを備える。給紙台32は、枚葉の用紙36が束の状態で集積される台である。用紙36は被搬送物としての「媒体」の一形態に相当する。吸着移送装置34は、給紙台32に重ねられた用紙36の束の最上位置から用紙36を1枚ずつ吸引吸着し、搬送部24へと移送する。給紙部22は、用紙36を供給する用紙供給部であり、「媒体供給部」の一形態に相当する。
搬送部24は、無端状のベルト40と、固定液付与部42と、媒体送り部44と、排紙側媒体送り出し部46と、ベルトクリーニング部48と、を備える。ベルト40は、ローラ52、54、56に巻き掛けられている。ローラ52、54、56の少なくとも一つに動力源である不図示のモータの動力が伝達されることにより、ベルト40は、図1において反時計回り方向に駆動される。ベルト40は用紙36を媒体支持面40Aに固定した状態で保持し、かつ用紙36を搬送する。ベルト40の媒体支持面40Aとは、ベルト40において用紙36を支持する側の面である。「媒体支持面」は「ベルト面」と同義である。ベルト40は「搬送体」の一形態である。
固定液付与部42は、ベルト40に媒体固定用の液体である固定液60を付与する。固定液60は「媒体固定液」或いは「用紙固定液」とも呼ばれる。図1では塗布ローラによって塗布を行うローラ塗布方式の塗布装置を図示している。ただし、固定液60の付与方法は、ローラ塗布方式に限らず、インクジェットヘッドによる固定液の吐出やスプレー噴射など、公知の手段を適用可能である。
媒体送り部44は、固定液60が付与されたベルト40に対して用紙36を送り、ベルト40に付着している固定液60と用紙36とを接触させる。すなわち、媒体送り部44を構成しているローラは、給紙部22から送られてきた用紙36を、固定液60が付与されているベルト40との間に挟み、用紙36をベルト40上の固定液60に接触させ、かつ用紙36をベルト40の搬送方向と同方向に送る。図1において矢印Aで示した方向がベルト搬送方向である。媒体送り部44は、給紙部22から送られてきた用紙を、固定液60が付与されているベルト40に固定する役割を果たす。媒体送り部44は、媒体固定部として機能する。
図2は用紙36がベルト40に固定された状態を示す側面模式図である。図2に示すように、用紙36は固定液60の液膜層を介してベルト40の上に支持される。ベルト40の「上」とは、ベルト40の媒体支持面40Aからベルト40の外側に向かって、媒体支持面40Aから離れる方向を「上」と表現している。
ベルト40と用紙36の間に固定液60が介在しており、ベルト40と用紙36の間に介在している固定液60の表面張力による架橋力が働いて、用紙36がベルト40に吸着固定される。なお、図2では、ベルト40、固定液60の液膜層、及び用紙36のそれぞれの要素の厚みの縮尺は適宜修正して描いてあり、図示した各要素の厚みの比率は、実際の比率を反映したものではない。また、図2では、固定液60がベルト40の媒体支持面40Aにおける用紙36の領域と合致した範囲に限って付与されている様子が図示されているが、固定液60は、用紙36の領域よりも更に広い範囲に付与されていてもよい。
図3は用紙36が固定されているベルト40の一部を示す平面図である。図3の矢印Aで示した方向が図1で説明したベルト搬送方向である。ベルト搬送方向は、用紙36の搬送方向(すなわち用紙搬送方向)と同等である。用紙搬送方向を「副走査方向」といい、副走査方向に直交する用紙幅方向を「主走査方向」という。
図3において、主走査方向をx方向、副走査方向をy方向とし、x方向に直交しかつy方向に直交する方向をz方向とするxyz直交座標系を導入して説明する。ベルト40のx方向幅Wbは、用紙36のx方向幅Wm以上であり、好ましくは、Wb>Wmである。
ベルト40には図1で説明した固定液付与部42の塗布ローラによって固定液60が付与されている。固定液付与部42の塗布ローラによる塗布幅は、x方向幅Wm以上である。固定液60が接するベルト40の媒体支持面40Aは親液性を有することが好ましい。
図1に示した画像形成部80は、ベルト40で搬送されてきた用紙36に対して、インクジェット方式でインクを吐出し、用紙36に画像を形成する。なお、インク吐出による画像形成に先立って、用紙36に、処理液を付与する構成を採用してもよい。処理液は、インクと反応してインクを凝集及び/又は増粘させる液体である。
本例の画像形成部80は、インクジェット方式でインクを吐出する記録ヘッド82M、82C、82Y、82Kを備えている。記録ヘッド82Mは、マゼンタ(M)のインクを吐出するインクジェットヘッドである。記録ヘッド82Cは、シアン(C)のインクを吐出するインクジェットヘッドである。記録ヘッド82Yは、イエロー(Y)のインクを吐出するインクジェットヘッドである。記録ヘッド82Kは、ブラック(K)のインクを吐出するインクジェットヘッドである。
記録ヘッド82M、82C、82Y、82Kの各々は、用紙36のx方向の画像形成領域の最大幅に対応する長さのノズル列を有するフルライン型の記録ヘッド(ラインヘッド)で構成される。
ベルト40によって用紙36を一定の速度で搬送し、用紙搬送方向について、用紙36と記録ヘッド82M、82C、82Y、82K、を相対的に移動させる動作を1回行うだけで、すなわち1回の副走査で、用紙36の画像形成領域に画像を記録することができる。ベルト40は、記録ヘッド82M、82C、82Y、82Kに対し用紙36を相対移動させる相対移動手段(相対移動部)として機能する。
図1では、CMYKの4色のインクを用いる画像形成装置10を例示しているが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクなどを追加してもよい。例えば、ライトシアンやライトマゼンタなどのライト系インク(淡インク)を吐出する記録ヘッドを追加する構成も可能であり、また、各色の記録ヘッドの配置順序も特に限定はない。
媒体搬送装置20は、乾燥部64を備えている。乾燥部64は、搬送部24における媒体搬送路に対し、画像形成部80と排紙部26との間に設置される。乾燥部64は、不図示のヒータと不図示の送風機とを組み合わせて構成される。乾燥部64は、用紙36に付着しているインク中の溶媒を乾燥させて溶媒を除去する。また、ベルト40上の固定液60も、この乾燥部64にて除去される構成が好ましい。すなわち、乾燥部64は、インク中の溶媒を除去するインク溶媒除去部としての機能と、固定液60を除去する固定液除去部としての機能とを併せ持つ、両機能兼用の液除去部とすることができる。「除去する」という表現には、残部を残して一部を取り除く場合が含まれる。乾燥部64は「固定液乾燥部」の一形態に相当する。
ただし、インク溶媒の乾燥前、及び乾燥の初期段階で固定液60が固定機能を失うレベルまで除去されてしまうと、用紙36の固定が外れてしまい、用紙変形が発生することが懸念される。このような課題を回避することが望ましく、そのために必要な固定液60の物性の条件については後述する。
排紙側媒体送り出し部46は、ベルト40から用紙36を離脱させて、用紙36を排紙部26に送る。乾燥部64において固定液60が除去されることで、ベルト40と用紙36との間の液架橋力が消失又は低減する。このように固定液60の液架橋力を消失又は低減させた状態で、ベルト40から用紙36を離脱させて排紙部26に排出する。排紙部26は排紙台66を有し、ベルト40から離脱させた用紙36は排紙台66の上に集積される。排紙部26は「媒体排出部」の一形態に相当する。
ベルトクリーニング部48は、ベルト40の残渣物を除去する。残渣物には、固定液60の残渣、用紙36の紙粉、飛散インクミストなどがあり得る。クリーニングの方法としては、例えば、ベルト40に洗浄液を付与した後にブレード等をベルト40と接触させてベルト面を拭き取る方式や、洗浄液で満たされた浴室にベルト40を挿入する方式などがある。また、ベルトクリーニング部48では、必要に応じてベルト40を加温してもよい。
媒体搬送装置20の動作中、常にベルト40をクリーニングする必要はなく、例えば、1日の終業時にクリーニング動作を行うような態様や、印刷ジョブのジョブ間でクリーニング動作を行う態様、或いは、規定の印刷枚数の印刷完了ごとにクリーニング動作を行う態様などでもよい。ベルトクリーニング部48を通過したベルト40の部位は、固定液付与部42へと戻り、固定液付与部42により、再び固定液60が付与される。
媒体搬送装置20によって被搬送物である媒体としての用紙36を搬送する方法は「媒体搬送方法」の一形態として把握することができる。
[ベルトに対する固定液の他の付与形態]
図1に示した実施形態では、固定液付与部42の塗布ローラによって、ベルト40の媒体支持面40Aに一様に固定液60の薄層を付与する構成となっている。ただし、ベルト40に対する固定液60の付与形態はこの例に限らない。
図1に示した実施形態では、固定液付与部42の塗布ローラによって、ベルト40の媒体支持面40Aに一様に固定液60の薄層を付与する構成となっている。ただし、ベルト40に対する固定液60の付与形態はこの例に限らない。
図4(A)(B)はベルト40への固定液60の付与形態に関する他の例を示す平面図である。ベルト40に対する固定液60の付与形態は、ベルト面への一様な分布での塗布に限らず、図4(A)及び図4(B)のそれぞれに例示したように、固定液60の孤立ドットをベルト面上に離散的に配置する付与形態も可能である。
図4(A)(B)のような固定液60の離散配置は、インクジェット方式その他の液体吐出装置による固定液60の吐出によって実現することができる。また、図4(A)(B)のような固定液60の離散配置は、凹版又は凸版の有版印刷と同様の手法でベルト40に固定液60を転写することによって実現することができる。
ベルト40の上に離散配置された固定液60に用紙36を接触させることにより、固定液60がベルト40と用紙36の間に濡れ広がり、ベルト40と用紙36の間に固定液60の液膜が形成される。
また、ベルトに対する固定液の他の付与形態として、図には示さないが、ベルト40における媒体支持面40Aのうち、用紙36が配置される領域に対して選択的に固定液60を付与する形態も可能である。
[固定液の付与量]
固定液付与部42が付与する固定液60の付与量としては、0.5グラムパー平方メートル[g/m2]以上10.0グラムパー平方メートル[g/m2]以下の範囲が好ましく、1.0グラムパー平方メートル[g/m2]以上3.0グラムパー平方メートル[g/m2]以下の範囲がさらに好ましい。固定液60の付与量は、図4(A)(B)で例示したような離散的な液付与の分布の場合も含めて、平均的な付与量として定める。図4(A)(B)に例示したように固定液60を離散的に分布させる付与形態の場合には、ベルト面に対する固定液60の被覆率によって付与量を調整することができる。
固定液付与部42が付与する固定液60の付与量としては、0.5グラムパー平方メートル[g/m2]以上10.0グラムパー平方メートル[g/m2]以下の範囲が好ましく、1.0グラムパー平方メートル[g/m2]以上3.0グラムパー平方メートル[g/m2]以下の範囲がさらに好ましい。固定液60の付与量は、図4(A)(B)で例示したような離散的な液付与の分布の場合も含めて、平均的な付与量として定める。図4(A)(B)に例示したように固定液60を離散的に分布させる付与形態の場合には、ベルト面に対する固定液60の被覆率によって付与量を調整することができる。
用紙36の種類によっては、用紙36が吸液性(液体浸透性)を有しており、ベルト40に付与された固定液60の一部が用紙36に吸収される場合がある。また、搬送部24による用紙36の搬送途中に固定液60の一部が蒸発する。このように固定液付与後にベルト40上の固定液60の量が減少することも想定されるが、上述した固定液60の付与量の好ましい範囲は、固定液付与部42から付与する段階での固定液60の量の好ましい範囲を特定している。
0.5グラムパー平方メートル[g/m2]以上の付与量とすることにより、安定的な付与が可能であり、また、付与した固定液60を媒体固定部である媒体送り部44の位置に到達するまで確実に搬送体40の上に存在させておくことができ、媒体固定部で目的の固定機能を発揮させることができる。
また、一方で、10.0グラムパー平方メートル[g/m2]以下の付与量とすることにより、乾燥部64で固定液60を除去するのに必要なエネルギーを抑制することができる。したがって、固定液60の付与量は0.5グラムパー平方メートル[g/m2]以上10.0グラムパー平方メートル[g/m2]以下の範囲であることが好ましい。
[固定液の物性]
固定液60は、用紙変形の抑制と乾燥除去適性の観点から、以下の物性であることが好ましい。
固定液60は、用紙変形の抑制と乾燥除去適性の観点から、以下の物性であることが好ましい。
(1)用紙変形の抑制
固定液60が用紙36を変形させないように、固定液60は用紙36に浸透しても用紙36を変形させにくいものが好ましい。固定液60が用紙36に浸透して用紙36が変形しやすいか否かは、用紙36の材料であるセルロースに固定液60が入っていくか否かが問題となる。
固定液60が用紙36を変形させないように、固定液60は用紙36に浸透しても用紙36を変形させにくいものが好ましい。固定液60が用紙36に浸透して用紙36が変形しやすいか否かは、用紙36の材料であるセルロースに固定液60が入っていくか否かが問題となる。
具体的には、SP(Solubility Parameter)値が27以下の液体を用いることが好ましい。SP値は、溶媒の溶解度パラメータを意味し、分子凝集エネルギーの平方根で表される値である。SP値については、「Polymer HandBook(Second Edition)第IV章 Solubility Parameter Values」に記載があり、その値を本発明におけるSP値とすることができる。SP値の単位は(MPa)1/2であり、25℃における値を指す。
(2)乾燥除去適性
乾燥除去適性に関しては、次に示す[a]と[b]の二つの観点がある。
乾燥除去適性に関しては、次に示す[a]と[b]の二つの観点がある。
[a]ブリスター抑制
乾燥部64において、固定液60が突沸することよる用紙36へのダメージ(いわゆる、ブリスターと呼ばれる現象)を抑制するため、固定液60沸点は乾燥部64の最大用紙温度より高くすることが好ましい。すなわち、乾燥部64での用紙36の最大温度をT1、固定液60の沸点をT2とする場合、T1<T2の関係を満たすことが好ましい。本明細書における温度の表記は、摂氏温度(単位[℃])とするが、摂氏温度に代えて、華氏温度、又は、絶対温度の単位で表記することもできる。
乾燥部64において、固定液60が突沸することよる用紙36へのダメージ(いわゆる、ブリスターと呼ばれる現象)を抑制するため、固定液60沸点は乾燥部64の最大用紙温度より高くすることが好ましい。すなわち、乾燥部64での用紙36の最大温度をT1、固定液60の沸点をT2とする場合、T1<T2の関係を満たすことが好ましい。本明細書における温度の表記は、摂氏温度(単位[℃])とするが、摂氏温度に代えて、華氏温度、又は、絶対温度の単位で表記することもできる。
[b]吸着固定作用
固定液60がインクの溶媒の乾燥より先に乾燥すると、乾燥部64において用紙36の吸着が外れ、用紙36が変形してしまう。この問題を防ぐため、インク中の溶媒の乾燥後、若しくはインク中の溶媒の乾燥が減率乾燥領域に入ったところで、固定液60が乾燥するような構成が好ましい。そのために、乾燥部64における用紙36の紙面温度において、固定液60の飽和蒸気圧が、インク中の溶媒の飽和蒸気圧より小さいことが好ましい。ここで一般的にインクの溶媒は複数種類の液体を混合させるが、ここでいう「インク中の溶媒」とは、混合させた複数種類の液体の中の主溶媒、すなわち最も質量パーセント含有量が大きい溶媒である。
固定液60がインクの溶媒の乾燥より先に乾燥すると、乾燥部64において用紙36の吸着が外れ、用紙36が変形してしまう。この問題を防ぐため、インク中の溶媒の乾燥後、若しくはインク中の溶媒の乾燥が減率乾燥領域に入ったところで、固定液60が乾燥するような構成が好ましい。そのために、乾燥部64における用紙36の紙面温度において、固定液60の飽和蒸気圧が、インク中の溶媒の飽和蒸気圧より小さいことが好ましい。ここで一般的にインクの溶媒は複数種類の液体を混合させるが、ここでいう「インク中の溶媒」とは、混合させた複数種類の液体の中の主溶媒、すなわち最も質量パーセント含有量が大きい溶媒である。
図5(A)は用紙36が乾燥部64の乾燥領域70に進入する直前の状態を示す側面模式図であり、図5(B)は用紙36が乾燥部64の乾燥領域70に進入した状態を示す側面模式図である。乾燥領域70とは、乾燥部64による加熱乾燥の処理が実施される空間領域を指す。用紙36の上には、画像形成部80(図1参照)によって付与されたインク88が付着している。図5(A)に示すように、乾燥部64の乾燥領域70に用紙36が進入する際の用紙36の温度をT3とする。
また、図5(B)に示すように、乾燥部64の乾燥領域70における用紙36の最大温度をT4とし、温度Tにおける固定液60の飽和蒸気圧をP1(T)、温度Tにおけるインク88の主溶媒の飽和蒸気圧をP2(T)とする場合、T3<T<T4を満たすTにおいて、P1(T)<P2(T)を満たす構成とする。
これにより、乾燥部64における乾燥後期に固定液60が乾燥するため、乾燥処理の期間中、用紙36がベルト40に固定され続け、用紙36の変形を抑制することができる。
[固定液の具体例]
上述した物性の条件を満たす液体として、例えば、以下のようなものがある。
<例1> 1−プロパノール:沸点98℃、蒸気圧1.99kPa、SP値24.4
<例2> ベンジルアルコール:沸点205℃、蒸気圧1.78kPa、SP値24.8
<例3> アイソパー(登録商標):
沸点167−176℃、蒸気圧0.195kPa、SP値15.0
上述した物性の条件を満たす液体として、例えば、以下のようなものがある。
<例1> 1−プロパノール:沸点98℃、蒸気圧1.99kPa、SP値24.4
<例2> ベンジルアルコール:沸点205℃、蒸気圧1.78kPa、SP値24.8
<例3> アイソパー(登録商標):
沸点167−176℃、蒸気圧0.195kPa、SP値15.0
[変形例1]
上述の実施形態では、フルライン型の記録ヘッドを用いたシングルパス方式の画像形成装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、シリアル型(シャトルスキャン型)ヘッドなど、短尺の記録ヘッドを移動させながら、複数回のヘッド走査により画像記録を行う画像形成装置についても本発明を適用することができる。
上述の実施形態では、フルライン型の記録ヘッドを用いたシングルパス方式の画像形成装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、シリアル型(シャトルスキャン型)ヘッドなど、短尺の記録ヘッドを移動させながら、複数回のヘッド走査により画像記録を行う画像形成装置についても本発明を適用することができる。
[変形例2]
また、本発明の適用範囲は、ベルト搬送方式の媒体搬送装置に限定されない。媒体を支持する搬送体と媒体とが一緒に移動していく形態の媒体搬送装置に広く適用できる。ベルト以外の搬送体としては、例えば、媒体を固定して移動するテーブル、媒体を外周面に固定して回転するドラムなどを挙げることができる。
また、本発明の適用範囲は、ベルト搬送方式の媒体搬送装置に限定されない。媒体を支持する搬送体と媒体とが一緒に移動していく形態の媒体搬送装置に広く適用できる。ベルト以外の搬送体としては、例えば、媒体を固定して移動するテーブル、媒体を外周面に固定して回転するドラムなどを挙げることができる。
[変形例3]
搬送体の媒体支持面は、平坦である形態に限らならい。媒体支持面が凹凸の構造を有する搬送体の形態や、複数の貫通穴を有する搬送体の形態も想定される。
搬送体の媒体支持面は、平坦である形態に限らならい。媒体支持面が凹凸の構造を有する搬送体の形態や、複数の貫通穴を有する搬送体の形態も想定される。
[変形例4]
上述の実施形態では、搬送体であるベルト40に固定液60を付与し、ベルト40上の固定液60に被搬送物である用紙36を接触させる形態を説明したが、搬送体及び媒体の少なくとも一方に固定液を付与すればよい。例えば、媒体に固定液を付与してから、搬送体に接触させる形態、或いは、媒体と搬送体の両方に固定液を付与して両者を接触させる形態とすることができる。
上述の実施形態では、搬送体であるベルト40に固定液60を付与し、ベルト40上の固定液60に被搬送物である用紙36を接触させる形態を説明したが、搬送体及び媒体の少なくとも一方に固定液を付与すればよい。例えば、媒体に固定液を付与してから、搬送体に接触させる形態、或いは、媒体と搬送体の両方に固定液を付与して両者を接触させる形態とすることができる。
[変形例5]
図1で説明した乾燥部64に代えて、インクの溶媒を乾燥させるインク乾燥部と、固定液を乾燥させる固定液乾燥部とをそれぞれ別々に備える装置形態とすることも可能である。
図1で説明した乾燥部64に代えて、インクの溶媒を乾燥させるインク乾燥部と、固定液を乾燥させる固定液乾燥部とをそれぞれ別々に備える装置形態とすることも可能である。
[変形例6]
液除去部として、加熱乾燥による除去方式に代えて、又はこれと組み合わせて、吸引による除去を行う液除去部や、吸収体への転移による除去を行う液除去部などを採用する構成とすることができる。
液除去部として、加熱乾燥による除去方式に代えて、又はこれと組み合わせて、吸引による除去を行う液除去部や、吸収体への転移による除去を行う液除去部などを採用する構成とすることができる。
[変形例7]
本実施形態による媒体搬送装置は、画像形成装置に適用する形態に限らない。例えば、本発明の媒体搬送装置は、印刷後の後加工装置における媒体搬送装置としても利用することができる。
本実施形態による媒体搬送装置は、画像形成装置に適用する形態に限らない。例えば、本発明の媒体搬送装置は、印刷後の後加工装置における媒体搬送装置としても利用することができる。
[媒体について]
画像の記録に用いる記録媒体は、印字媒体、被記録媒体、被画像形成媒体、受像媒体、被吐出媒体など様々な用語で呼ばれるものが含まれる。本発明の実施に際して、記録媒体の材質や形状等は、特に限定されず、連続用紙、カット紙、シール用紙、樹脂シート、フィルム、布、不織布、配線パターン等が形成されるプリント基板、ゴムシート、その他材質や形状を問わず、様々なシート体を用いることができる。
画像の記録に用いる記録媒体は、印字媒体、被記録媒体、被画像形成媒体、受像媒体、被吐出媒体など様々な用語で呼ばれるものが含まれる。本発明の実施に際して、記録媒体の材質や形状等は、特に限定されず、連続用紙、カット紙、シール用紙、樹脂シート、フィルム、布、不織布、配線パターン等が形成されるプリント基板、ゴムシート、その他材質や形状を問わず、様々なシート体を用いることができる。
「画像」という用語は広義に解釈するものとし、カラー画像、白黒画像、単一色画像、グラデーション画像、均一濃度(ベタ)画像なども含まれる。「画像」は、写真画像に限らず、図柄、文字、記号、線画、モザイクパターン、色の塗り分け模様、その他の各種パターン、若しくはこれらの適宜の組み合わせを含む包括的な用語として用いる。「画像の記録」は、画像の形成、印刷、印字、描画、プリントなどの用語の概念を含む。
また、被搬送物としての媒体は、シート状の媒体に限らず、立体構造を有する媒体であってもよい。
[装置応用例]
上述した実施形態では、インクジェット方式でカラー画像の記録を行う画像形成装置を例に説明したが、本発明の適用範囲はこの例に限定されない。インクジェット方式以外の画像形成部を採用した画像形成装置についても本発明を適応できる。例えば、サーマル素子を記録素子とする記録ヘッドを備えた熱転写記録装置、LED(Light Emitting Diode)素子を記録素子とする記録ヘッドを備えたLED電子写真プリンタ、LEDライン露光ヘッドを有する銀塩写真方式プリンタなど、ドット記録を行う各種方式の画像形成についても本発明を適用することができる。
上述した実施形態では、インクジェット方式でカラー画像の記録を行う画像形成装置を例に説明したが、本発明の適用範囲はこの例に限定されない。インクジェット方式以外の画像形成部を採用した画像形成装置についても本発明を適応できる。例えば、サーマル素子を記録素子とする記録ヘッドを備えた熱転写記録装置、LED(Light Emitting Diode)素子を記録素子とする記録ヘッドを備えたLED電子写真プリンタ、LEDライン露光ヘッドを有する銀塩写真方式プリンタなど、ドット記録を行う各種方式の画像形成についても本発明を適用することができる。
以上説明した本発明の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜構成要件を変更、追加、削除することが可能である。本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有するものにより、多くの変形が可能である。
10…画像形成装置、20…媒体搬送装置、22…給紙部、24…搬送部、26…排紙部、36…用紙、40…ベルト、40A…媒体支持面、42…固定液付与部、44…媒体送り部、46…排紙側媒体送り出し部、60…固定液、80…画像形成部、82M,82C,82Y,82K…記録ヘッド、88…インク
Claims (14)
- 媒体を供給する媒体供給部と、
前記媒体供給部から供給された前記媒体を搬送する搬送体と、
前記搬送体に前記媒体を固定するための固定液を、前記搬送体及び前記媒体の少なくとも一方に付与する固定液付与部と、を備え、
前記搬送体と前記媒体との間に介在させた前記固定液の液架橋力により前記媒体が前記搬送体に吸着固定される媒体搬送装置。 - 前記固定液付与部は、前記搬送体の媒体支持面に前記固定液を付与する請求項1に記載の媒体搬送装置。
- 前記固定液が付与された前記搬送体に対して前記媒体供給部から前記媒体を送り、前記搬送体に付着している前記固定液と前記媒体とを接触させる媒体送り部を備える請求項2に記載の媒体搬送装置。
- 前記媒体は、画像の記録に用いられるシート状の記録媒体である請求項1から3のいずれか一項に記載の媒体搬送装置。
- 前記固定液は、溶解度パラメータを表すSP(Solubility Parameter)値が27以下の液体である請求項1から4のいずれか一項に記載の媒体搬送装置。
- 前記固定液付与部によって付与される前記固定液の付与量は、0.5グラムパー平方メートル[g/m2]以上10.0グラムパー平方メートル[g/m2]以下の範囲である請求項1から5のいずれか一項に記載の媒体搬送装置。
- 前記搬送体と前記媒体との間に介在する前記固定液を除去する固定液除去部と、
前記固定液除去部における前記固定液の除去により前記搬送体と前記媒体との間の前記液架橋力を消失又は低減させた状態で、前記搬送体から前記媒体を離脱させて前記媒体を排出する媒体排出部と、
を備える請求項1から6のいずれか一項に記載の媒体搬送装置。 - 前記固定液除去部は、前記固定液を乾燥させる固定液乾燥部である請求項7に記載の媒体搬送装置。
- 前記固定液乾燥部での前記媒体の最大温度をT1、前記固定液の沸点をT2とする場合、T1<T2の関係を満たす請求項8に記載の媒体搬送装置。
- 請求項1から9のいずれか一項に記載の媒体搬送装置と、
前記搬送体に前記吸着固定されている前記媒体に画像を形成する画像形成部と、
を備える画像形成装置。 - 前記画像形成部は、インクジェットヘッドを備えており、前記インクジェットヘッドによって前記媒体にインクを付与することにより、前記画像を形成する請求項10に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成部により前記媒体に付与されたインクの溶媒を乾燥させる乾燥部を備える請求項11に記載の画像形成装置。
- 前記乾燥部に前記媒体が進入する際の前記媒体の温度をT3、前記乾燥部における前記媒体の最大温度をT4、温度Tにおける前記固定液の飽和蒸気圧をP1(T)、温度Tにおける前記インクの主溶媒の飽和蒸気圧をP2(T)とする場合、
T3<T<T4を満たすTにおいて、P1(T)<P2(T)を満たす請求項12に記載の画像形成装置。 - 被搬送物である媒体を搬送体に固定して前記媒体を搬送する媒体搬送方法であって、
前記搬送体に前記媒体を固定するための固定液を、前記搬送体及び前記媒体の少なくとも一方に付与し、
前記搬送体と前記媒体との間に前記固定液を介在させて、前記固定液の液架橋力により前記媒体を前記搬送体に吸着固定した状態で前記媒体を搬送する媒体搬送方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015048254A JP2016169060A (ja) | 2015-03-11 | 2015-03-11 | 媒体搬送装置及び方法、並びに画像形成装置 |
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