JP2016168791A - 機能性膜及びそれを用いた電気泳動表示媒体 - Google Patents

機能性膜及びそれを用いた電気泳動表示媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 異方導電性及び/又は異方熱伝導性を有する機能性膜として、また、電子部品の放熱シート体等として、更に、電界等の作用により可逆的に視認状態を変化させることができる電気泳動表示媒体の基板として好適に用いる機能性膜を提供する。
【解決手段】 厚み方向に連続した空隙を有する基材10に、導電性又は熱伝導性を有する第1の層20と、絶縁性又は熱放射性を有する第2の層30とが印刷により形成された、異方導電性及び/又は異方熱伝導性を有することを特徴とする機能性膜A。
【選択図】図1

Description

本発明は、異方導電性膜又は異方熱伝導性膜に好適な機能性膜、それを電極が設けられた基板に用いてなる電気泳動表示媒体に関する。
従来より、異方導電性膜や、異方熱伝導性膜は、各種材料の選択、構造などにより多種多用のものが知られている。
例えば、異方導電性膜などとしては、1)厚さ方向に貫通孔を有する膜状の絶縁部材を形成する工程と、該絶縁部材の孔にペースト状の導電材料を注入して、導電部材を形成する工程とを、含むことを特徴とする異方導電性膜の製造方法(例えば、特許文献1参照)、2)一方の面から他方の面へ貫通する複数の貫通孔を有する絶縁性フィルムと、前記貫通孔内に填塞され、前記絶縁性フィルムの前記一方の面から他方の面への導電性を確立する導電手段とを備え、前記絶縁性フィルム及び前記導電手段がいずれも実質的に透明であることを特徴とする異方導電性フィルム、その製造方法、及びこの異方導電性フィルムを、ユーザが直接、ディスプレイ上に文字・図形等を書き込んだり、ディスプレイに表示された文字・図形等を消したりすることが可能な電気泳動表示装置への適用などへの用途(例えば、特許文献2参照)、3)取り出し電極によって見栄えが悪くなることなく、良好な表示画面を得るために、電気泳動表示装置に用いる異方導電性フィルム等を、分散液封止機能を有する異方導電性フィルムとして使用したもの(例えば、特許文献3参照)が知られている。
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載の異方導電性膜や異方導電性フィルムは、厚さ方向に貫通孔を有する基材となる膜状の絶縁部材などの形成は、絶縁部材や絶縁性フィルムに、パンチング等による機械的加工法やレーザーやプラズマを用いたドライエッチング法等を用いて形成されるものであるので、加工の特性上、基材の厚さが限定されるため、耐久性、堅牢性等を有する基材の形成が困難となる課題があり、また、複雑で解像度の高いパターンを効率よく形成することもできないなどの課題がある。
一方、電気機器あるいは電子機器のさらなる高性能化に伴い、半導体素子などの電極数が増加し、半導体素子などが高消費電力化する傾向にあり、電子部品から発熱する熱をさらに効率よく放熱することが重要となっている。
従来より、半導体や、電子部品などからの放熱を効率よく行うため、これらの部品などに放熱機構を設けて放熱するか、あるいは配線基板などにシート状の放熱体を圧接して放熱を行う試みがなされている。
近年、シートの厚み方向の異方熱伝導あるいは異方導電性が高く、発熱体との密着性などに優れた複合シートの製造方法及び複合シートとして、例えば、磁性を有する繊維状フィラー(A)と、熱および/または光で硬化するバインダー(B)とからなるシート用組成物をシート状に圧延しながら、そのシートの厚み方向に磁場を作用させて、前記磁性を有する繊維状フィラーをシートの厚み方向に配向させつつ、該シートを熱および/または光により硬化させることを特徴とする複合シートの製造方法及びその製造方法により製造された、磁性を有する繊維状のフィラー(A)がシートの厚み方向に配向した複合シート(例えば、特許文献4参照)が知られている。
しかしながら、この複合シートにおいても、磁性を有する繊維状フィラー(A)をシートの厚み方向に配向させるものとなるので、上記特許文献1と同様に、基材を厚くするとそれに伴い、その製造、効果等に困難性を増し、製造性に優れ、耐久性、堅牢性等を有する基材の形成が困難となる課題があり、また、複雑で解像度の高いパターンを効率よく形成することもできないなどの課題があり、しかも本発明とはその技術思想(構成及びその作用効果)が異なるものである。
特開平3−289010号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2002−75064号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開平10−69241号公報(特許請求の範囲、実施例、図2等) 特開2001−322139号公報(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来技術の課題及び現状に鑑み、これを解消しようとするものであり、製造性に優れ、耐久性、堅牢性等を有する異方導電性膜又は異方熱伝導性膜に好適な機能性膜、それを電極が設けられた基板に用いてなる電気泳動表示媒体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来の課題等を解決するために鋭意検討した結果、厚み方向に連続した空隙を有する基材に、特定物性となる第1の層と、上記物性と異なる特定物性となる第2の層とを印刷により形成することにより、異方導電性又は異方熱伝導性を有する上記目的の機能性膜、それを電極が設けられた基板に用いてなる電気泳動表示媒体が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(6)に存する。
(1) 厚み方向に連続した空隙を有する基材に、導電性又は熱伝導性を有する第1の層と、絶縁性又は熱放射性を有する第2の層とが印刷により形成された、異方導電性及び/又は異方熱伝導性を有することを特徴とする機能性膜。
(2) 連続した空隙を有する基材が、絶縁性を有する材料で構成されている異方導電性を有することを特徴とする上記(1)記載の機能性膜。
(3) 連続した空隙を有する基材が、規則的に繊維が配列している織物体である異方導電性を有することを特徴とする上記(2)記載の機能性膜。
(4) 連続した空隙を有する基材が、熱伝導性を有する材料で構成されている異方熱伝導性を有することを特徴とする上記(1)記載の機能性膜。
(5) 連続した空隙を有する基材が、規則的に繊維が配列している織物体である異方熱伝導性を有することを特徴とする上記(4)記載の機能性膜。
(6) 電圧を印加するための電極が設けられた2つの対向する基板の片側が上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の異方導電性を有する機能性膜を備えていることを特徴とする電気泳動表示媒体。
本発明によれば、異方導電性又は異方熱伝導性が高く、製造性に優れ、耐久性、堅牢性等を有する異方導電性膜及び/又は異方熱伝導性膜に好適な機能性膜、それを電極が設けられた基板に用いてなる電気泳動表示媒体が提供される。
本発明の機能性膜の実施形態の一例を示すものであり、(a)は概略縦断面図、(b)は概略平面図である。 本発明の機能性膜に用いる厚み方向に連続した空隙を有する基材の一例を示すものであり、(a)は概略平面図、(b)は基材に第1の層と、第2の層とを印刷した状態を示す概略平面図である。 本発明の機能性膜の実施形態の他例を示す概略縦断面図である。 本発明の機能性膜の実施形態の他例を示す概略縦断面図である。 本発明の機能性膜を用いた電気泳動表示媒体の一例を示す概略縦断面図である。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本発明の機能性膜の実施形態の一例を示すものであり、(a)は概略縦断面図、(b)は概略平面図であり、図2(a)は本発明の機能性膜に用いる基材の概略平面図、(b)は基材に第1の層と、第2の層とを印刷した状態を示す概略平面図である。
この実施形態の機能性膜Aは、図1及び図2に示すように、厚み方向に連続した空隙を有する基材10に、導電性を有する第1の層20と、絶縁性(電気絶縁性、以下同様)を有する第2の層30とが印刷により形成された、異方導電性を有することを特徴とするものである。
用いる基材10は、厚み方向に連続した空隙(貫通孔)を有し、絶縁性を有する材料で構成されている。
具体的に用いることができる基材10としては、例えば、規則的に繊維が配列している絶縁性の織物体、絶縁性を有する不織布、絶縁性を有する材質により形成されるメンブレンフィルター、パンチングメッシュ、エキスパンドメッシュなどを挙げることができる。
規則的に繊維が配列している絶縁性の織物体から構成される基材としては、例えば、図2(a)に示すように、絶縁性を有する材料で構成される繊維を織って形成される織物体11により構成、または、後述する、絶縁性を有する材料で構成される繊維同士を織り込まずに形成される不織布体により構成することができる。
織物体11としては、例えば、空隙となるメッシュ状の各区画部12、12……を形成するように編まれた織物体により構成することができる。
これらの繊維より構成される基材10を形成する繊維11aとしては、絶縁性を有する材料、例えば、PETなどのポリエステル系、ポリアセタール系、アクリル系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリビニル系、ポリカーボネード系、ポリエーテル系、ポリフェニレン系、フッ素系製の合成繊維などを挙げることができ、また、羊毛、兎毛等の動物由来の繊維を挙げることもできる。更には、樹木や草などから取り出した植物由来の繊維やグラスウールなどの無機繊維、鉱物繊維を用いることもできる。好ましくは、強度、コスト、耐熱性、耐薬品性などの点から、PETなどのポリエステル系やポリアミド系の繊維を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、上記の繊維11aは、マルチフィラメント繊維と呼ばれる多芯繊維の他、モノフィラメント繊維と呼ばれる単芯繊維でもよく、また、該繊維の材質は上記材質を組み合わせた複合材料であったり、複数の材質の繊維をより合わせた複合繊維でもよい。さらには、複数種の材質の繊維を組み合わせたり、縦糸と横糸を絶縁性を有する異なる材質にしたり、あるいは上記した内容を適宜組み合わせて用いてもよい。
更にまた、表面を粗面とした受置き特性の繊維を用いることにより、後述する電気泳動媒体に用いた際に繊維が表示部材などの近似色に着色されたり、表示時に目立たなくなるため、外観上の表示品位を向上させることができるものとなる。この繊維表面を粗面とする方法としては、例えば、酸、アルカリ、オゾン、プラズマ、コロナ放電、UV、UVイトロ、レーザー、電子線、溶剤、プライマー、界面活性、スパッタリングなどの処理により行うことができるが、これらに限定されるものではない。
一方で、上記特性の繊維は、着色されたものや有色のものを用いることもでき、例えば、予め染料等で着色された繊維を用いることもできる。
また、用いる繊維11aの直径は、所望の開口率を得るため、好ましくは、目開きの1.2倍以下の直径とすることが望ましい。更に、繊維11aの断面形状は、導電性を有する層や、絶縁性を有する層を印刷する際、繊維間への浸透し易さの点から、円形形状が望ましい。
これらの繊維11aを織って形成される織物体11としては、例えば、一重組織である平織り、斜文織り、朱子織り、またはこれらの平織り、斜文織り、朱子織りの組み合わせの織物組織などが挙げられる。ただし、本実施形態となる織物体11は、繊維11a、11a……を、空隙となるようにメッシュ状の各区画部12、12……を形成するように編まれて形成されるものであり、この織物体11の織物組織は、各区画部12、12……を形成できるものであれば特に織り方は限定されず、各種の方法により織物体を構成することができる。
図2(a)は、織物体11の織物組織を平織りにより構成した場合の平面図である。なお、三枚斜文、四枚斜文の織物組織としてもよく、さらに、5枚朱子(たて朱子)の織物組織としてもよいものである。好ましい織物体11の繊維組織としては、上記特性の繊維より構成される基材10が規則的に配列されると共に、平滑性の点から、平織りにより構成される織物体が望ましい。
更に、織物体11は所望のギャップを得るため、あるいは織物体11の形状を維持するため、押圧処理、接着処理、溶着処理等の2次処理を行っても良い。
上記押圧処理は、上記特性の繊維より構成される基材10の形成において、繊維を織って形成される織物体11の繊維11a、11a……同士をプレス加工や、ローラ加工による押圧処理により該繊維11a、11a……同士を固着することにより、織物体11、11同士が一体化されてメッシュ状の各区画部12、12……を有し平滑性を有する上記特性の繊維より構成される基材が形成されることとなる。
上記接着処理は、上記特性の繊維より構成される基材10の形成において、繊維11aを織って形成される織物体11の繊維11a、11a……同士をエポキシ系接着剤、アクリレート系接着剤、ポリウレタン系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、フェノール系接着剤、メラミン系接着剤、ユリア系接着剤、合成ゴム系接着剤、天然ゴム系接着剤、水性接着剤などの接着材を用いて、該繊維11a、11a……同士の重なり合う面の少なくとも一方から上記接着剤を塗布せしめて接着することにより、繊維11a、11a……同士が一体化されて、メッシュ状の各区画部12、12……を有する繊維より構成される基材10が形成される。
なお、接着剤の種類、塗布面積、塗布量、塗布態様などは繊維の材質、開口率などを勘案して好適に組み合わせることができ、例えば、繊維としてポリエチレンテレフタレート樹脂を用いた場合には、接着剤としてアクリレート系接着剤を用いることができる。
上記溶着処理は、上記特性の繊維より構成される基材10の形成において、繊維を織って形成される織物体11の繊維11a、11a……同士を加熱手段、超音波溶着などの溶着手段を用いて、該繊維11a、11a……同士を溶着することにより、繊維11a、11a……同士が一体化されてメッシュ状の各区画部12、12……を有する上記特性の繊維より構成される基材10が形成される。
加熱手段では、織物体11を構成する繊維の軟化温度以上に加熱せしめて繊維11a、11a……同士を一体化することにより、また、超音波溶着手段では、織物体11の繊維11aに超音波加熱を施すことにより繊維を軟化あるいは溶融せしめて繊維11a、11a……同士を一体化することにより、上記特性の繊維より構成される基材10が形成される。
なお、織物体11を構成する繊維11aに、上述の絶縁性の複合材料あるいは複合繊維を用いた場合には、該繊維の残体が、あるいは該繊維の一部が軟化する温度に加熱せしめて繊維11a、11a……同士を一体化させてもよいものである。また、加熱(超音波溶着を含む)しながら、または加熱した後に押圧工程を経てもよいものである。
これらの平織り、斜文織り、朱子織りなどにより構成される織物体11の空隙となる区画部12の数(メッシュ数)は、1インチ間の打ち込み本数から算出でき、各糸と糸との間の距離(オープニング、OP:μm)は、メッシュ数と製織前の線径(直径)により算出、具体的には〔2540/メッシュ数−線径〕で算出することができ、また、織物体11の開口率(オープニングエリア)は、オープニングと製織前の線径により算出、具体的には[(オープニング)/(オープニング+線径)]で算出することができる。
従って、上記特性の繊維の直径(d)、繊維の打ち込み本数を好適に組み合わせることにより、任意の開口率となる平織り、斜文織り、朱子織りなどから構成される織物体11を適宜設定することができ、例えば、図2(a)は規則的に配列される平織りによる織物体11の開口率を42%とした場合の部分平面図である。
上記絶縁性の繊維より構成される基材10の厚み(μm)は、膜の柔軟性、スクリーン印刷機などによる塗布量の制限、などの点から、10〜1000(μm)とすることが望ましい。なお、本発明おいて、上記特性の繊維より構成される基材10の厚みは、最も多くの繊維が重なり合う点における、各繊維の直径の合計で表されるものである。
更に、上記特性の繊維より構成される基材10の開口率は、導電性を有する層や、絶縁性を有する層に含有されるフィラーを、開口部に確実に浸透させるという点、または、繊維間への塗布物の浸透量が多いために開口部に欠陥が生じる点から、好ましくは、25%以上、更に好ましくは、30〜50%とすることが望ましい。なお、開口率とは、表面側から視認した場合に、完全に抜けている面積が単位面積に占める割合を指す。
本実施形態の織物体11から構成される基材10は、厚み方向に連続した空隙となるメッシュ状の各区画部12、12……を有するものとなる。この各区画部12、12……に、図2(b)に示すように、導電性を有する第1の層20と、絶縁性を有する第2の層30とが印刷により形成されて導電性を有する機能性膜Aが作製されるものとなる。
導電性を有する第1の層20は、導電性を有する材料を用いて各区画部12、12……の任意の区画部(空隙)12、12……に導電性を有する材料を印刷により塗布等することにより形成することができる。
導電性を有する材料としては、Ag(銀)、アルミニウム(Al)、金(Au)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銅(Cu)等の導電性金属粒子、カーボンブラック(CB)、カーボンナノチューブ(CNT),グラファイト等の炭素材料、銀ナノファイバー、PEDOT/PSS混合物等の有機系化合物などが挙げられる。
好ましくは、区画部(空隙)12、12……に効率的に導電性を有する材料を印刷により塗布等する点から、熱硬化性樹脂やUV硬化性樹脂に上記Ag(銀)粒子などの導電性を有する材料を分散させた導電性ペーストなどの使用が好ましい。
区画部(空隙)12、12……に上記導電性を有する材料、導電性ペーストなどを印刷により塗布等する態様としては、配線パターンなどにより種々の印刷法、フレキソ印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷などを選択することができ、例えば、機能性膜が外部書き込み用の異方導電性膜に用いる場合には、基材10の厚み方向に連続した空隙となるメッシュ状の各区画部12、12……に、所望の解像度の配線パターンとなるような、塗布量を確保できる点からスクリーン印刷が望ましい。
本実施形態では、導電性を有する第1の層20は、図2(b)に示すように、熱硬化性エポキシ樹脂とAg(銀)粒子からなる導電性ペーストを用いて各区画部12、12……の導電性を有する層とする箇所の区画部(空隙)12、12……にスクリーン印刷により塗布することにより形成したものである。
絶縁性を有する第2の層30は、各区画部12、12……において上記導電性を有する第1の層で印刷された残りの区画部(空隙)12、12……に絶縁性を有する材料を上記導電性を有する第1の層と同様の印刷法による印刷により塗布等することにより形成することができる。
絶縁性を有する材料としては、上述の基材10で用いた、絶縁性を有する材料、例えば、PETなどのポリエステル系、ポリアセタール系、アクリル系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリビニル系、ポリカーボネード系、ポリエーテル系、ポリフェニレン系、フッ素系、シリコン系の樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。
好ましくは、上記残りの区画部(空隙)12、12……に効率的に絶縁性を有する材料を上記導電性材料の印刷法と同様の印刷により塗布等する点から、エポキシ樹脂などの使用が好ましい。
上記区画部(空隙)12、12……に上記絶縁性を有する材料などを印刷により塗布等する態様としては、例えば、上記導電性の第1の層と同様の各印刷を実施することができる。
本実施形態では、絶縁性を有する第2の層30は、熱硬化性エポキシ樹脂からなる絶縁性ペーストを用いて残りの各区画部(空隙)12、12……にスクリーン印刷により塗布することにより形成したものである。
図1及び2では、基材10を予め厚み方向に連続した空隙を有する絶縁性を有する織物体から構成したが、上記織物体に用いる絶縁性材料を用いて、繊維同士を織り込まずに形成される不織布から構成される不織布体の基材であっても良いものである。
この繊維同士を織り込まずに形成される不織布体としては、例えば、湿式不織布、乾式不織布(ケミカルボンド、サーマルボンド、エアレイ等)、スパンレース法、スパンボンド、ステッチボンドなどの製法により厚み方向に連続した空隙(貫通孔)を有する絶縁性を有する不織布体から構成される基材が挙げられる。この不織布体は、所望のギャップを得るため、あるいは不織布体の形状を維持するため、上述の織物体11と同様に押圧処理、接着処理、溶着処理等の2次処理を行っても良い。なお、厚さ、開口率等は、上記織物体11と同様に設定することができる。
本実施形態の機能性膜Aは、図1及び図2に示すように、厚み方向に連続した空隙を有する絶縁性を有する織物体や不織布から構成される基材10に、上記構成となる導電性を有する第1の層20と絶縁性を有する第2の層30とが所望の配線パターンなどとなるように印刷により形成された、異方導電性を有する機能性膜となるものであるので、印刷により電極を形成することができるため、開口率が高く、複雑で解像度の高いパターンを簡単に形成でき、また、予め厚み方向に連続した空隙を有する絶縁性を有する織物体、不織布体から構成される基材に印刷するため、空隙(貫通孔)を形成する必要が無く、複雑な形状を効率的に低コストで製造できることとなる。また、電極間は絶縁材料で封止でき、導電部と絶縁部の立体的な形状もコントロール可能となり、電極とのコンタクトを取りやすくなり、しかも、基材を厚くすることができるので、異方導電性が高く、製造性に優れ、耐久性、堅牢性等に優れる異方導電性膜に好適な機能性膜が得られることとなる。
図3は、本発明の機能性膜の実施形態の他例を示す概略縦断面図であり、異方導電性を保持しつつ、熱放射性を備えた機能性膜についての実施形態である。なお、図1及び2の実施形態と同様の構成は同一の図示符号で示してその詳細な説明は省略する。
この実施形態の機能性膜Bは、厚み方向に連続した空隙を有する織物体11又は不織布体からなる基材10に、導電性を有する第1の層20と、熱放射性を有する第2の層40とが上記実施形態と同様の印刷法による印刷により形成された、異方導電性と熱放射を有することを特徴とするものである。
熱放射を有する第2の層40は、各区画部12、12……において上述の導電性を有する第1の層20で印刷された残りの区画部(空隙)12、12……に熱放射性を有する材料を上記導電性を有する第1の層と同様の印刷法による印刷により塗布等することにより形成することができる。
熱放射性を有する材料としては、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化亜鉛、酸化チタン、シリカなどのセラミック粒子、カーボンブラック(CB)、アラミド繊維やフッ素パウダーなどの有機材料などが挙げられる。
好ましくは、区画部(空隙)12、12……に効率的に熱放射を有する材料を印刷により塗布等する点から、シリコン樹脂に上記セラミック粒子などの熱放射性を有する材料を分散させた分散樹脂ペースト、カーボンブラック(CB)などの導電性のフィラーを分散する場合は、機能性膜の異方導電性を阻害するような導電性が発現しない様、含有濃度を調整して分散した分散樹脂ペーストなどの使用が好ましい。
区画部(空隙)12、12……に上記熱放射を有する材料などを印刷により塗布等する態様としては、図2と同様である。
本実施形態の機能性膜Bは、図3に示すように、厚み方向に連続した空隙を有する絶縁性を有する織物体や不織布から構成される基材10に、上記構成となる導電性を有する第1の層20と熱放射を有する第2の層40とが所望の配線パターン、熱放射パターンなどとなるように印刷により形成された、異方導電性と熱放射性を有する機能性膜となるものであるので、印刷により電極を形成することができるため、上記図1などの実施形態と同様に開口率が高く、複雑で解像度の高いパターンを簡単に形成でき、また、予め厚み方向に連続した空隙を有する絶縁性を有する織物体、不織布体から構成される基材に印刷するため、空隙(貫通孔)を形成する必要が無く、複雑な形状などを効率的に低コストで製造できるものとなる。
また、本実施形態の機能性膜Bを図3に示すように、電子部品等、例えば、発熱して熱源となり得る電子部品45に設置することにより、異方導電性を保ちつつ、熱放射性を有する第2の層40から熱源が放射、具体的には、図3上では電子部品45等から熱源などは熱放射性を有する第2の層40を介して機能性膜B外に熱が移動し放射される構造(図面上、矢印部の表記を参照、Nは熱の移動を示す)となるので、異方導電性と熱放射性とを高度に両立した耐久性、堅牢性等に優れる異方導電性と熱放射性に好適な機能性膜が得られることとなる。
図4は、本発明の機能性膜の実施形態の他例を示す概略縦断面図であり、異方導電性を保持しつつ、熱放射性を備えた機能性膜についての実施形態である。なお、図1及び2、図3の各実施形態と同様の構成は同一の図示符号で示してその詳細な説明は省略する。
この実施形態の機能性膜Cは、厚み方向に連続した空隙を有する基材が金属メッシュ体からなる基材15で構成された点で、上記図3の実施形態の機能性膜Bと異なるものである。
厚み方向に連続した空隙を有する金属メッシュ体から構成される基材15としては、例えば、絶縁性材料である金属酸化物、ポリイミド、セラミックなどで表面処理された、銅やステンレスなどの金属を用いて、上記実施形態の織物体11などの繊維組織などと同様に構成することにより、厚み方向に連続した空隙を有する金属メッシュ体とすることができる。
金属メッシュ体から構成される基材15の区画部(空隙)12、12……に上記導電性を有する第1の層20と熱放射を有する第2の層40とを上記と同様に印刷法により印刷することにより、異方導電性を保持しつつ、熱放射性を備えた機能性膜が得られることとなる。
本実施形態の機能性膜Cを図4に示すように、電子部品等、例えば、発熱して熱源となり得る電子部品45に設置することにより、該機能性膜は面方向へ導通するが、熱も効率的に基材の絶縁部へ伝わり、異方導電性を保ちつつ、熱放射性を有する第2の層40から熱源が放射、具体的には、図4上では電子部品45等から熱源などは熱放射性を有する第2の層40を介して機能性膜C外に熱が移動し放射される構造(図面上、矢印部の表記を参照、Nは熱の移動を示す)となるので、異方導電性と熱放射性とを高度に両立した耐久性、堅牢性等に優れる異方導電性と熱放射性に好適な機能性膜が得られることとなる。
図5は、電圧を印加するための電極が設けられた2つの対向する基板の片側に、図1及び図2の異方導電性を有する機能性膜Aを備えていることを特徴とする電気泳動表示媒体の各実施形態である。
図5は、本発明の機能性膜Aを用いた電気泳動表示媒体50の一例を示す概略縦断面図である。
この電気泳動表示媒体50は、視認側(前面側)となる基板51と、背面側となる基板を機能性膜Aとしたものであり、該基板51と機能性膜A間に電気泳動表示液55を封止したものである。
基板51は、光透過性となる透光性を有するものであり、該基板51には電極52が設けられている。基板51は、例えば、ガラス、石英、サファイア、MgO、LiF、CaF等の透明な無機材料、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の有機高分子のフィルムまたはセラミック等を用いて形成することができる。
この基板51に設ける電極52は、例えば、酸化スズ−酸化インジウム(ITO)、ZnO、SnO等の透明導電性材料や、アルミニウム(Al)、金(Au)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)等の金属を用いて形成することができる。また、PEDOT/PVSやPEDOT/PSSなどの導電性ポリマーや、酸化チタン系、酸化亜鉛系、酸化スズ系、カーボンナノチューブ(CNT)などの透明導電材料でも良い。これらの材料は、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、各種コーティング技術等の方法により形成することができる。各電極52の形状は、特に限定されるものでなく、表示装置の構造等に応じて適宜選択することができる。なお、この電極52は、基板51に接して設けてもよいし、基板51上にTFT素子などを設けてもよい。
本実施形態において、電極52を有する基板51が前面側電極基板となる場合には、当該電極基板を介して電気泳動表示媒体で形成される文字等の表示を視認するため、基板51、電極52としては、透光性を有する材料で形成することができる。本実施形態では前面側電極基板はITO/PETフィルムから構成されている。
本実施形態では、上記基板51、機能性膜A間に電気泳動表示液55が封入される。この間に封入される電気泳動表示液55を以下に、「封入層」と称する。
封入層は基板51、機能性膜A上の片側または両側に設けられた隔壁60により、封入層が水平方向へ偏るのを抑制するものであり、この隔壁60の形状は限定されない。また、隔壁60上へ接着剤を塗布したり、隔壁60を融着するなどして、隔壁60を介して基板51、機能性膜Aを一体化することをできる。隔壁60を設けることで電気泳動粒子の経時的な偏りを抑制することができる。この隔壁60は、PETフィルム等の樹脂材料を用いて形成することができる。例えば、一定の厚みを有するPETフィルムなどの合成樹脂にレーザー加工して正方形や六角形、円形等の形状を形成することにより、複数のセルを形成することができる。更に、機能性膜A上に絶縁層を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いて当該絶縁層をパターニングすることにより、複数のセルを形成することができる。
この機能性膜A上に立設した絶縁性の隔壁60、60…により複数の小部屋が形成され、これらの小部屋(セル)は、隔壁60によりそれぞれ分離されており、円形、矩形(長方形、正方形)、六角形等の様々な形状で設けることができる。なお、隔壁60は、その形状や目的から、スペーサー、柱、壁、リブ等と称される場合がある。
上記機能性膜A上に形成されたセル内に、電気泳動粒子を含む電気泳動表示液55が封入される。電気泳動表示液55は、電気泳動粒子を含む電気泳動インクをセル内に充填することにより構成されることとなる。
用いる電気泳動インクとしては、特に限定されず、例えば、少なくとも、1種類以上の電気泳動粒子と溶剤などの溶媒とを含むものであれば良いものである。電気泳動粒子としては、例えば、有色または無色(白色)の無機顔料粒子、有機顔料粒子、高分子樹脂粒子等を用いることができ、これらは各単独(1種)又は2種以上を混合して用いることができる。また、親油性や親水性の表面処理がなされている微粒子であってよいものである。
具体的な一例としては、正に帯電する白粒子と、この粒子を分散させる溶剤(溶媒)で形成することができる。白粒子としては、酸化チタン等の白色顔料や、白色の樹脂粒子、または白色に着色された樹脂粒子等を用いることができる。また、黒粒子のみといった1種類の帯電粒子のみを用いる構成とすることもできる。黒粒子としては、チタンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料や、黒色に着色された樹脂粒子等を用いることができる。また、蛍光顔料や蓄光顔料などを単独、または組み合わせて用いることができる。更に、2種類以上の粒子を用いて、様々な色の粒子を任意に用いることも可能である。また、溶媒としては、例えば、炭化水素系、芳香族系、エステル系、ケトン系、テルペン系、アルコール系、シリコーン系、フッ素系、水系等の溶剤を各単独又は2種類以上を混合して用いることができる。
また、電気泳動インクには、1種類以上の電気泳動粒子と溶媒に、更に、分散剤、電荷制御剤とを含有しても良い。用いることができる分散剤としては、慣用的に用いられる各種の分散剤、界面活性剤や高分子型界面活性剤、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性系界面活性剤、高分子型界面活性剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。電荷制御剤としては、電気泳動表示に用いられている各種タイプのものを用いることができる。上記分散剤や電荷制御剤の他、必要な特性を付与させるための添加剤を1種類以上含有しても良い。
上記電気泳動インクを構成する各成分の種類及び各成分の含有量を組み合わせることにより、好適な電気泳動粒子が分散した電気泳動表示液55を調整することができるものとなる。なお、上記電気泳動粒子の形状、大きさ、帯電量などは特に限定されない。
本実施形態では、上記各セル内に電気泳動表示液55を充填した後、常法などにより、機能性膜Aの外周縁に設けたシール部(図示せず)及び各隔壁60上面に前面側電極基板51を貼り合わせることにより、前記基板51、機能性膜A間に電気泳動粒子を含む電気泳動表示液60を封入した電気泳動表示媒体を得ることができ、更に制御部などを設ければ使用に供することができる。
このように構成される本実施形態の電気泳動表示媒体50では、基板51、機能性膜Aの各電極52、異方導電性層20に電界(±)を印加した場合、例えば、基板50側を陰極、機能性膜A側を陽極とした場合には、電気泳動表示液55に含まれる電気泳動粒子の光学特性により表示がなされる。
従って、本実施形態の電気泳動表示媒体50によれば、図1及び図2で示される特性の機能性膜Aを背面側となる基板として用いることにより、優れた表示性能を有し、機能性膜Aが有する導電層の内、任意の部位を選択して電圧をかけることで、高解像度の表示が可能で、かつ耐久性に優れる電気泳動表示媒体が得られることとなる。
本発明は、上述の如く構成されるものであるが、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々変更することができる。
例えば、上記実施形態の図2においては、絶縁性を有する第2の層をスクリーン印刷により塗布して形成したが、絶縁性を有するシート等に、レーザーや打抜きなどの方法で、所望の貫通部パターンを形成し、貫通部に導電ペーストを充填することで、所望のパターンの異方導電性機能性膜とすることも可能である。
次に、本発明を実施例及び比較例により、更に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1、図1準拠、異方導電性を有する機能性膜の作製)
1)基板(織物体)10の作製
用いた繊維: 材質:(絶縁性)ポリエステル、繊維径:35μm
織物体の仕様: 織り方:平織り、開口率:42%、厚さ:70μm
2)導電性を有する第1の層20の印刷
Ag(銀)粒子50wt%を含む熱硬化性エポキシ樹脂からなる導電性ペーストを調製し、200μm角の導電パターンが300μmピッチでパターニングされたスクリーンを用いて、絶縁性を有する第2の層30が塗布される部位の空隙を確保しつつスクリーン印刷法により基板(織物体)10の空隙に塗布して導電性を有する第1の層20を形成した。
3)絶縁性を有する第2の層30の印刷
熱硬化性エポキシ樹脂からなる絶縁性ペーストを調製し、第1の層20を塗布したパターンのネガパターニングされたスクリーンを用いて、残る空隙が絶縁性ペーストで埋まるようにしてスクリーン印刷法により基板(織物体)10の残りの空隙に塗布して絶縁性を有する第2の層30を形成した。
上記1)〜3)の工程により異方導電性を有する機能性膜Aを作製した。
(実施例2、図3準拠、異方導電性と熱伝導性・熱放射性を有する機能性膜の作製)
1)基板(織物体)10の作製
上記実施例1と同様のものを用いた。
2)導電性を有する第1の層20の印刷
上記実施例1と同様に印刷した。
3)熱放射性を有する第2の層40の印刷
アルミナ50wt%を含む熱硬化性エポキシ樹脂からなる熱放射性ペーストを調製し、上記実施例1と同様に印刷した。
上記1)〜3)の工程により異方導電性と熱放射性を有する機能性膜Bを作製した。
(実施例3、図4準拠、異方導電性と熱伝導性・熱放射性を有する機能性膜の作製)
1)基板(金属メッシュ)15の作製
用いた金属: 材質:(絶縁性)ポリイミド電着塗装銅メッシュ、金属径:50μm
金属メッシュの仕様: 織り方:平織り、開口率:37%、厚さ:100μm
2)導電性を有する第1の層20の印刷
上記実施例1と同様に印刷した。
3)熱放射性を有する第2の層40の印刷
実施例2と同様に印刷した。
上記1)〜3)の工程により異方導電性(=熱伝導性)と熱放射性を有する機能性膜Cを作製した。
(実施例4、図1準拠、異方導電性を有する機能性膜の作製)
1)基板(不織布体)10の作製
用いた繊維: 材質:(絶縁性)ナイロン、繊維径:20μm、不織布の仕様:目付:12g/m、通気度:550cc/cm/sec、厚さ:100μm
2)導電性を有する第1の層20の印刷
実施例1と同様に印刷した。
3)絶縁性を有する第2の層30の印刷
実施例1と同様に印刷した。
上記1)〜3)の工程により基板が不織布体からなる異方導電性を有する機能性膜を作製した。
(実施例5、図5準拠、異方導電性を有する機能性膜を用いた電気泳動媒体の作製)
電極基板(図示符号51,52)などの形成
電極基板51等として、透明材料であるITO膜を表面抵抗が約500Ω/□となるように形成した125μm厚のPETシート(10×10cm)を用いた(以下、「ITO−PET」という)。
一方の背面側電極基板を実施例1の機能性膜Aとした。
この機能性膜A上に、アクリル樹脂製の感光性樹脂シートを貼合、UVによる露光、有機溶剤により現像して、絶縁性の隔壁からなる複数の格子状のセル(高さ40μm、セルのサイズ300μm六角形、開口率87%)を上記ITO−PETの8×10cmの範囲に形成した。
用いた電気泳動表示液の組成:
溶媒:ノルマルドデカン:57wt%、酸化チタン粒子:25wt%、着色樹脂粒子:15wt%、ノニオン系界面活性剤:3wt%(合計100wt%)。
上記セル内に、電気泳動表示液を充填した。
充填後、上記セルの外周部(表示エリア)にUV硬化性樹脂をディスペンサを用いて滴下して、シール部(高さ0.5mm、幅5mm)を形成した。次いで、前面側電極基板〔ITO−PET、500RK(東洋紡績株式会社製)〕を貼り合わせて、電気泳動表示媒体50を作製した。
得られた上記電気泳動表示媒体を用いて、表示評価を行ったところ、機能性異方導電膜の導電層を介して外部から、電気泳動表示液に電圧を印加した書き込みにより、白を表示した部分と、黒を表示した部分のコントラスト比が高く、鮮明な画像が得られ、
表示特性に優れた電気泳動表示媒体となることが判った。
上記実施例1、4で得られた機能性膜A等は、印刷により電極を形成することができるため、開口率が高く、複雑で解像度の高いパターンを簡単に形成でき、また、予め厚み方向に連続した空隙を有する絶縁性を有する織物体、不織布体から構成される基材に印刷するため、空隙(貫通孔)を形成する必要が無く、複雑な形状を効率的に低コストで製造できることが確認できた。また、電極間は絶縁材料で封止でき、導電部と絶縁部の立体的な形状もコントロール可能となり、電極とのコンタクトを取りやすくなり、しかも、基材を厚くすることができるので、異方導電性が高く、製造性に優れ、耐久性、堅牢性等に優れる異方導電性膜に好適な機能性膜が得られることが確認できた。この特性を有する機能性膜を電気泳動表示媒体の電極基板として用いた場合には、実施例5に示すように、優れた表示特性を発揮できることが判った。
また、上記実施例2,3で得られた機能性膜B、Cでは、電子部品等、例えば、電子部品45に設置した場合に、異方導電性を保ちつつ、熱放射性を有する第2の層40から熱源が放射されることをサーモグラフィー等で確認し、機能性膜B、C外に熱が移動し放射されることが判り、異方導電性と熱放射性とを高度に両立した耐久性、堅牢性等に優れる異方導電性と熱放射性に好適な機能性膜が得られることが確認できた。
A 機能性膜
10 基材
11 織物体
20 導電性を有する第1の層
30 絶縁性を有する第2の層
40 熱放射性を有する第2の層
50 電気泳動表示媒体
本発明の機能性膜は、異方導電性又は異方熱伝導性を有する機能性膜となるので、電子部品の放熱シート体等として、または、電界等の作用により可逆的に視認状態を変化させることができる電気泳動表示媒体の基板として好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 厚み方向に連続した空隙を有する基材に、導電性又は熱伝導性を有する第1の層と、絶縁性又は熱放射性を有する第2の層とが印刷により形成された、異方導電性及び/又は異方熱伝導性を有することを特徴とする機能性膜。
  2. 連続した空隙を有する基材が、絶縁性を有する材料で構成されている異方導電性を有することを特徴とする請求項1記載の機能性膜。
  3. 連続した空隙を有する基材が、規則的に繊維が配列している織物である異方導電性を有することを特徴とする請求項2記載の機能性膜。
  4. 連続した空隙を有する基材が、熱伝導性を有する材料で構成されている異方熱伝導性を有することを特徴とする請求項1記載の機能性膜。
  5. 連続した空隙を有する基材が、規則的に繊維が配列している織物である異方熱伝導性を有することを特徴とする請求項4記載の機能性膜。
  6. 電圧を印加するための電極が設けられた2つの対向する基板の片側が請求項1〜3の何れか一つに記載の異方導電性を有する機能性膜を備えていることを特徴とする電気泳動表示媒体。
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