JP2016164396A - 媒体移送管、その媒体移送管を利用した地熱発電装置及び地熱発電方法 - Google Patents

媒体移送管、その媒体移送管を利用した地熱発電装置及び地熱発電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】施工作業が容易となるよう軽量化し、また圧力損出をできる限り少なくしながら媒体を移送することができる媒体移送管、その媒体移送管を利用した地熱発電装置及び地熱発電方法を提供すること。
【解決手段】媒体移送管は、外側に地熱帯へ媒体を移送する媒体注入管と、その媒体注入管の内側に地熱帯の熱によって熱せられた媒体を取り出す媒体取出管とを備え、媒体移送管は、媒体取出管21の外周に媒体の流れる方向を制御する整流部を設け、整流部は、環状に形成された胴体部に媒体の流れる方向を制御する複数の板状の整流片41を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、地熱帯を熱源として熱交換を行う地熱交換器に使用される媒体移送管、その媒体移送管を利用した地熱発電装置及び地熱発電方法に関する。
従来から地熱発電装置では、地熱帯に存在する自然の蒸気を自然の圧力を利用して取り出し、気水分離して使用する方法であるため、取り出された蒸気には地熱帯特有の硫黄やその他の不純物が多量に含まれている。この不純物はスケールとなって、熱井戸や配管類、あるいはタービンの羽根等に付着する。スケールが付着すると、経年的に発電出力が減少し、長期間の使用が困難となる。このスケールによる問題を解決するために、地上から水を送り、加熱させて取り出す方式を採用した技術が提案されている。
その一例として特許文献1の地熱発電装置は、高圧給水ポンプによって加圧された処理水が供給される加圧水注入管と、加圧水注入管中を地熱帯まで下降する処理水に対して、地熱帯から熱が供給されて生成される熱水が上昇する熱水取出管とを有し、熱水取出管から取出された熱水が蒸気発生器に送られて生成される蒸気によって発電がなされる技術が提案されている。
この技術は、加圧水注入管に対して、高圧給水ポンプによって加圧された処理水が供給され、この処理水が加圧水注入管中を下降して地熱帯に達することにより、地熱帯から処理水に熱が供給されて熱水が生成され、この熱水が熱水取出管中を上昇して取出されて発電に使用されるため、発電に使用される蒸気に不純物が含まれておらず、地熱帯に存在する自然の蒸気を直接使用する場合のように、タービンや配管等にスケールが付着しないため、スケールを除去する必要がなく、メンテナンスが容易であり、発電装置を長時間稼働させることが可能となる。
また、特許文献2は、特許文献1の技術を利用し、高圧給水ポンプによって加圧された処理水が供給される加圧水注入管と、加圧水注入管中を地熱帯まで下降する処理水に対して、地熱帯から熱が供給されて生成される熱水が蒸気を含まない状態で上昇する熱水取出管とを有し、熱水取出管から取出された熱水が蒸気発生器に送られて、蒸気発生器内のみで蒸気として取り出し、その加圧水注入管が熱水取出管の外周側に配置されており、熱水は加圧水注水管の下部を通って熱水取出管に移る構造を有した地熱発電装置が提案されている。
更に、特許文献3は、地中熱交換促進用の螺旋流路を構成し、浅部恒温層や滞水層等の低温地中層では、媒体を螺旋流下させ地中への放熱冷却による凝縮液化を促進させ、さらに深部高温層や地熱層などの高温地中層では、地中からの吸熱加熱による昇温予熱を促進させることで、二重管坑底部での媒体昇温を容易にさせる螺旋流路構成型の同軸二重管熱交換器が提案されている。
これら技術は、地中深部にある熱源から得られる熱エネルギーを単相流の媒体によって熱交換し、熱源の熱を媒体、例えば水によって移送する装置である。そのため、加圧した単相流の熱水を蒸気発生器まで移送する際に、圧力損出をできる限りなくすことで、加圧水を移送するポンプの出力を低減することができ、ポンプのエネルギー消費を押さえる技術が望まれていた。
また、特許文献3の技術のように、流路を閉塞しながら長い経路に亘って螺旋形状に流路を形成することで、装置全体が重くなってしまうという問題があり、2重管のうち内管を設置する際に、内管を吊り下げながら管を繋いで深部まで延長して設置しなければならなく、管を吊り下げるのにかなりの重量がかかってくる。そのため、装置全体を軽量化するめの装置を軽量化し設置作業を容易にしたいという要望があった。また、取り出す管の軸上に沿って螺旋構造を形成することは、螺旋形状の製造が大変煩雑であると共に製造コストがかかってしまうという問題があった。
特開2011−052621号公報 特開2013−164062号公報 特開2014−202149号公報
本発明は、このような課題を鑑みされたものであり、製造コストを安価にし、また施工作業が容易となるように軽量化し、また圧力損出をできる限り少なくしながら媒体を移送することができる媒体移送管、その媒体移送管を利用した地熱発電装置及び地熱発電方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために、以下の手段を採った。
地熱帯の熱によって熱せられた媒体を蒸気化することによって発電する地熱発電装置に使用され、前記媒体を移送する媒体移送管であって、前記媒体移送管は、外側に地熱帯へ前記媒体を移送する媒体注入管と、その媒体注入管の内側に前記地熱帯の熱によって熱せられた前記媒体を取り出す媒体取出管とを備え、前記媒体移送管は、前記媒体取出管の外周に前記媒体の流れる方向を制御する整流部を設け、前記整流部は、環状に形成された胴体部に前記媒体の流れる方向を制御する複数の板状の整流片を設けたことを特徴とする。
このように構成することによって、前記媒体注入管の内周に沿って前記媒体が遠心力を伴って抵抗なく導入され深部に移送されるので、圧力損失なく移送され加圧ポンプ等の負担を少なくすることができる。また、地熱帯で熱せられた熱水の逆流を防いでいる。更に、流路全体に螺旋状の経路を設ける場合に比較して、流路の一部に板状の整流片を複数設置することで軽量化しながら媒体を流入させる方向を制御することが可能である。また製造作業や設置作業が簡単であり、製造コストが安価となる。
前記整流部は、前記媒体取出管の中心軸との垂線に対して45度から75度の間の傾斜を形成した前記整流片を備えたことを特徴とする。
このように構成することによって、前記媒体注入管の内周に沿って前記媒体が遠心力を伴って抵抗なく導入され深部に移送されるので、圧力損失なく移送され加圧ポンプ等の負担を少なくすることができる。また、地熱帯で熱せられた熱水の逆流を複数箇所で防いでいる。更に、整流片の傾斜に沿って螺旋状に媒体を流入させることが可能である。
前記整流部は、前記媒体取出管の中心軸との垂線に対して60度の傾斜を形成した前記整流片を備えたことを特徴とする。
このように構成することによって、前記媒体注入管の内周に沿って前記媒体が遠心力を伴って抵抗なく導入され深部に移送されるので、圧力損失なく移送され加圧ポンプ等の負担を少なくすることができる。また、地熱帯で熱せられた熱水の逆流を複数箇所で防いでいる。更に、整流片の傾斜に沿って螺旋状に媒体を流入させることが可能である。
環状のリング部を上下に配置し、そのリング部同士の間は空間を設け、前記リング部同士を前記整流片で接続固定した前記胴体部を備えたことを特徴とする。
このように構成することによって、軽量化が可能であると同時に前記媒体注入管の内周に沿って前記媒体が遠心力を伴って抵抗なく導入され深部に移送されるので、圧力損失なく移送され加圧ポンプ等の負担を少なくすることができる。また、地熱帯で熱せられた熱水の逆流を防いでいる。
前記媒体取出管の外周に沿って棒を螺旋状に巻き付け形成した前記整流部を備えたことを特徴とする。
このように構成することによって、軽量化が可能であると同時に前記媒体注入管の内周に沿って前記媒体が遠心力を伴って抵抗なく導入され深部に移送されるので、圧力損失なく移送され加圧ポンプ等の負担を少なくすることができる。また、整流部の傾斜に沿って螺旋状に媒体を流入させることが可能である。
前記媒体取出管の外径よりも大きな内径を設け、上方から前記媒体注入管に挿入可能に形成した前記胴体部を設けたことを特徴とする。
このように構成することによって、上方から媒体取出管に整流部を挿入するため施工が容易である。
前記媒体取出管同士を繋ぐ接続管を設け、前記胴体部は、前記接続管の外径よりも小さく形成した前記内径を備えたことを特徴とする。
このように構成することによって、固定具等を必要とせずに上方から媒体取出管に整流部を挿入固定するため施工が容易である。
前記胴体部は、前記媒体取出管同士を接続する螺合溝を備えたことを特徴とする。
このように構成することによって、固定具等を必要とせずに上方から媒体取出管に整流部を固定するため施工が容易である。また、軽量化が図られる。
地熱帯の熱によって熱せられた媒体を蒸気化することによって発電する地熱発電装置に使用され、前記媒体を移送する媒体移送管であって、前記媒体移送管は、外側に前記地熱帯へ前記媒体を移送する媒体注入管と、その媒体注入管の内側に前記地熱帯の熱によって熱せられた前記媒体を取り出す媒体取出管とを備え、前記媒体移送管は、前記媒体取出管の外周に棒を螺旋状に巻き付け形成し前記媒体の流れる方向を制御する整流部を備えたことを特徴とする。
このように構成することによって、前記媒体取出管の外周に沿って前記媒体が遠心力を伴って抵抗なく導入され深部に移送されるので、圧力損失なく移送され加圧ポンプ等の負担を少なくすることができる。また、地熱帯で熱せられた熱水の逆流を防いでいる。更に、流路全体に螺旋状の経路を設ける場合に比較して、軽量化しながら媒体を流入させる方向を制御することが可能である。
地熱帯の熱によって熱せられた媒体を蒸気化することによって発電する地熱発電装置に使用され、前記媒体を移送する媒体移送管であって、
前記媒体移送管は、外側に前記地熱帯へ前記媒体を移送する媒体注入管と、その媒体注入管の内側に前記地熱帯の熱によって熱せられた前記媒体を取り出す媒体取出管とを備え、前記媒体移送管は、前記媒体注入管の内周に溝を螺旋状に形成し前記媒体の流れる方向を制御する整流部を備えた整流部を備えたことを特徴とする。
このように構成することによって、前記媒体注入管の内周に沿って前記媒体が遠心力を伴って抵抗なく導入され深部に移送されるので、圧力損失なく移送され加圧ポンプ等の負担を少なくすることができる。また、地熱帯で熱せられた熱水の逆流を防いでいる。更に、流路全体に螺旋状の経路を設ける場合に比較して、軽量化しながら媒体を流入させる方向を制御することが可能である。
前記媒体注入管の外周に沿って棒を螺旋状に巻き付け形成し前記媒体の流れる方向を制御する整流部を備えたことを特徴とする。
このように構成することによって、上記の効果に加え流路全体に螺旋状の経路を設ける場合に比較して、軽量化しながら媒体を流入させる方向を制御することが可能である。
前記溝と前記棒とは対面して螺旋状を形成することを特徴とする。このように構成することによって、更に前記媒体注入管の内周や前記媒体取出管の内周に沿って前記媒体が遠心力を伴って抵抗なく導入され深部に移送されるので、圧力損失なく移送され加圧ポンプ等の負担を少なくすることができる。また、地熱帯で熱せられた熱水の逆流を防いでいる。更に、流路全体に螺旋状の経路を設ける場合に比較して、軽量化しながら媒体を流入させる方向を制御することが可能である。
地熱帯の熱によって熱せられた媒体を蒸気化することによって発電する地熱発電装置に使用され、前記媒体を移送する媒体移送管であって、前記媒体移送管は、外側に前記地熱帯へ前記媒体を移送する媒体注入管と、その媒体注入管の内側に前記地熱帯の熱によって熱せられた前記媒体を取り出す媒体取出管とを備え、前記媒体移送管は、前記媒体注入管の内周に棒を螺旋状に巻き付け形成し前記媒体の流れる方向を制御する整流部を備えたことを特徴とする媒体移送管。
このように構成することによって、前記媒体注入管の内周に沿って前記媒体が遠心力を伴って抵抗なく導入され深部に移送されるので、圧力損失なく移送され加圧ポンプ等の負担を少なくすることができる。また、地熱帯で熱せられた熱水の逆流を防いでいる。更に、流路全体に螺旋状の経路を設ける場合に比較して、軽量化しながら媒体を流入させる方向を制御することが可能である。
前記棒は、先端に接続された環状の接続環が前記媒体注入管同士の接続部に固定されることを特徴とする。このように構成することによって、環状の接続リングが強固に固定されると共に、中に前記媒体取出管が容易に挿入可能となる。
図1は、第1実施形態にかかる本発明の地熱発電装置1の構成を示す概要図である。 図2は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体注入管11の接続部分を中心に拡大した斜視図である。 図3は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の軸上の断面図である。 図4は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体注入管11を接続する接続管12の斜視図である。 図5は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体注入管11の図2に示すA−A部分で切断した断面の一部分を示す拡大断面図である。 図6は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体取出管21の接続部分を中心に拡大した斜視図である。 図7は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体取出管21の接続部分を中心に拡大した正面図である。 図8は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体取出管21の平面の中心を垂直に切断した断面図である。 図9は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の整流部40の斜視図である。 図10は、第2実施形態にかかる本発明の媒体移送管110の媒体取出管121の接続部分を中心に拡大した斜視図である。 図11は、第2実施形態にかかる本発明の媒体移送管110の軸上の断面図である。 図12は、第2実施形態にかかる本発明の媒体移送管110の媒体取出管121の接続部分を中心に拡大した正面図である。 図13は、第2実施形態にかかる本発明の媒体移送管110の整流部50の斜視図である。 図14は、第3実施形態にかかる本発明の媒体移送管210の整流部250の斜視図である。 図15は、第3実施形態にかかる本発明の媒体移送管210の整流部250の一部分の拡大図である。 図16は、第4実施形態にかかる本発明の媒体移送管310の軸上の断面図である。 図17は、第4実施形態にかかる本発明の媒体移送管310の媒体注入管311を斜め上方から見た斜視図である。 図18は、第4実施形態にかかる本発明の媒体移送管310の媒体取出管321の斜視図である。 図19は、第4実施形態にかかる本発明の媒体移送管310の媒体注入管311を垂直方向に切断し、媒体取出管321を表した斜視図である。 図20は、第5実施形態にかかる本発明の媒体移送管410の媒体注入管411を垂直方向に切断し、接続環446を表した斜視図である。 図21は、第5実施形態にかかる本発明の整流部440を表した斜視図である。 図22は、第2実施形態にかかる本発明の図12の整流部50の整流片51のZ−Z断面図である。
本発明にかかる媒体移送管10及び地熱発電装置1の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号が付されている。
(第1実施形態)
第1実施形態にかかる媒体移送管10及び地熱発電装置1が図1乃至図9に示されている。図1は、第1実施形態にかかる本発明の地熱発電装置1の構成を示す概要図である。図2は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体注入管11の接続部分を中心に拡大した斜視図である。図3は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の軸上の断面図である。図4は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体注入管11を接続する接続管12の斜視図である。図5は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体注入管11の図2に示すA−A部分で切断した断面の一部分を示す拡大断面図である。図6は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体取出管21の接続管30を中心に拡大した斜視図である。図7は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の媒体取出管21の接続部分を中心に拡大した正面図である。図8は、第1実施形態にかかる本発明の媒体取出管21の平面の中心を垂直に切断した際の断面図である。図9は、第1実施形態にかかる本発明の媒体移送管10の整流部40の斜視図である。
図1を参照して第1実施形態にかかる地熱発電装置1を説明すると、地熱発電装置1は、貯留タンクとしての循環サービスタンク5、媒体移送管10、蒸気発生器60、フラッシャー(気水分離器)70、蒸気タービン80、復水器90、加圧給水ポンプ6、低圧循環ポンプ7で構成されている。
地熱発電装置1は、蒸気タービン80に蒸気を供給することで、発電モータ81を回転させて発電を行い、送電設備82に電気を供給し送電網を介して電力会社等に電気を供給するものである。蒸気タービン80は、タービン形式だけでなくスクリュー形式のもの等であってもよく、蒸気によって発電可能なものであればよい。
蒸気タービン80に供給される蒸気は、熱水を減圧沸騰させて蒸気発生器60で生成される。生成した蒸気は、熱水と共に汽水分離器70に送られる。汽水分離器70は、熱水と、発生した蒸気を分離させて、蒸気を蒸気タービン80に供給する。
熱水は、すべて蒸気とされることがないため、汽水分離器70からの還元水は、循環サービスタンク5に貯められる。また、復水器90は、蒸気タービン80で使用された蒸気を冷却水91で再び水へ凝縮させる装置である。凝縮された温水は、低圧循環ポンプ7で循環サービスタンク5へ移送される。
循環サービスタンク5は、汽水分離器70からの還元水と復水器90から低圧循環ポンプ7で移送された温水を貯めている。貯められた温水は、再度地熱帯Sのある深部で熱水として熱交換されるように後述する媒体移送管10へ加圧給水ポンプ6で移送される。
次に、図1乃至図9を参照して媒体移送管10を説明する。地表Fから地中深部にある熱源となる地熱帯Sまで媒体移送管10が埋設されている。媒体移送管10は、外側に円筒状の媒体注入管11が埋設され、その媒体注入管11の周囲は地表Fから地熱帯付近までは地熱セメントによって固められている。媒体注入管11の内側には地熱帯Sで熱せられた水を移送する円筒状の媒体取出管21が設けられている。
図2乃至図5を参照して媒体注入管11を説明する。媒体注入管11は、スチールやステンレス等の素材で形成されている。温度の高い地熱帯Sの領域では、媒体注入管11は、外周に地熱帯Sの熱が伝わりやすいように、断面が円形の円柱状のフィン13が溶接されており、図5に示すようにフィン13の端部と中間に数カ所溶接した溶接塊15が設けられている。その他の箇所は、耐腐食性や伝熱性を向上させるために溶射加工によってアルミ又はアルミと鉛を混合した材料で被膜層16が設けられている。被膜層16は、フィン13の近傍の被膜層16Aと媒体注入管11の被膜層16Bとでは、被膜の厚みが異なり、伝熱性を高めるため被膜層16Bは薄くされており、被膜層16Aは強度と表面積を向上させるため厚く形成されている。被膜層16Bは、約0.1mmとし、被膜層16Aは、約0.5mmとしている。
フィン13は、断面形状を円形で説明したが、三角形状、四角形状、多角形、楕円形状等であってもよく、表面積が増加する形状であれば良い。媒体注入管11は、地表Fに近い温度の低い領域では、循環サービスタンク5から加圧されて注入される温水の熱が奪われないように断熱材や空気層を設けた断熱構造がとられている。
図2乃至図4を参照して接続管12を説明する。接続管12は、媒体注入管11同士を接続するための管であり、媒体注入管11の両端に設けられた図示しないネジ溝と螺合するように内側に螺合溝14が形成されている。媒体注入管11は、約10mの長さで形成されており、約10m間隔で接続管12を使用して連結されている。
次に、媒体取出管21及び整流部40を、図3及び図6乃至図9を参照して説明する。媒体取出管21は、媒体注入管11の内側であって同軸上に円筒状に形成されている。媒体取出管21は、図8に示すように断面が外側部24と中側部との間に空気層23を形成する2重構造となっている。この2重構造により、断熱効果だけでなく、体積が増し密度を小さくし水に近づけることで、設置する際に媒体としての水を媒体注入管11に注入した後、この2重構造を取った媒体取出管21を水の中に沈めていくことで浮力が発生し、媒体取出管21を吊る装置への荷重を軽減することが可能となる。
また、図8に示すように媒体注入管11と同様に、接続管30は媒体取出管21同士を接続するための管であり、媒体取出管21の両端に設けられたネジ溝25と螺合するように内側に螺合溝31が形成されている。媒体取出管21は、約10mの長さで形成されており、約10m間隔で接続管30を使用して連結されている。
整流部40は、図3、図6、図7及び図9に示すように、媒体取出管21の同軸上に胴体部としての円形の環状のリング部42を上下に設けている。リング部42の間は、空間となっており、リング部42は、整流片41の上端を上方のリング部42と溶接し、整流片41の下端を下方のリング部42と溶接することで固定されている。リング部42は、内径が媒体取出管21よりも大きく、接続管30の外径よりも小さく形成されている。
リング部42は、このような内径の寸法とすることで、媒体取出管21の上方から挿入可能であり接続部30の上端で止まる構造となる。このような構造とすることで、整流部40は、媒体取出管21の上方から挿入して落下させるのみの動作で、接続管30が接続部30に留まり施工が容易となる。整流部40は、約10mの間隔で接続管30の上方に位置している。リング部42は、平面からみて円形に形成したが、特に限定することなく四角形、三角形、多角形又は楕円形等であっても良い。
整流片41は、ステンレス等の金属製の平板を、側端を媒体取出管21の外周及び媒体注入管11の内周に沿って切り出し、上下端は、リング部42との上端と水平になるように切り出して形成されている。整流片41は、平面から見てリング部42の中心軸Yを中心として、略90度の角度毎に配列し媒体注入管11に向って4枚設けられている。
また、図7に示すように、整流片41が傾斜して溶接されている角度αは、媒体取出管21又はリング部42の中心軸Yの垂線となす角度として、略45度から75度が最適であり、60度が最も良い角度である。
この整流片41は、特に地熱帯Sに設けられ、加圧された温水を矢印に(逆時計回りに)沿って導くことによって、加圧された温水を螺旋状に旋回しながら下降させ、圧力損出が生じないように最下部まで温水を導いている。また、整流片41は、地熱帯Sで熱せられた熱水の逆流を複数の整流片41により防いでいる。更に、整流片41は、媒体取出管21の軸中心を偏らせない機能として振れ止めとなる機能を備えている。以下の実施例においても整流片41は同様な作用効果を奏している。
整流部40は、媒体取出管21の外周に沿って断面円形の線状の棒が螺旋状に旋回された螺旋棒43が設けられている。図7に示すように、螺旋棒43が旋回されている螺旋の角度αは、媒体取出管21又はリング部42の中心軸Yの垂線となす角度として、略45度から75度が最適であり、60度が最も良い角度である。螺旋棒43を支持するために、媒体取出管21の外周に沿って断面円形の線状の支持棒44が、リング部42から斜めに直線状に延設されており、螺旋棒43は、支持棒44と1カ所で溶接されている。螺旋棒43は、螺旋の状態で媒体取出管21の全長の約1/2の全長5mで形成されている。
また、螺旋棒43又は支持棒44は、リング部42又は整流片41の外周と溶接され整流部40として一体構造となっている。螺旋棒43は、媒体取出管21の外周を螺旋状に旋回されているため、加圧された温水を矢印に(逆時計回りに)沿って導くことによって、加圧された温水を螺旋状に旋回しながら下降させ、圧力損出が生じないように最下部まで温水を導いている。また、螺旋棒43は、地熱帯Sで熱せられた熱水の逆流を複数箇所で防いでいる。更に、重量を軽量化しながらも媒体の流下させる方向を制御することができる。螺旋棒43又は支持棒44は、断面形状を円形で説明したが、三角形状、四角形状、多角形又は楕円形状等であってもよく、内部は軽量化できるように空洞であってもよく媒体の流下させる方向を制御できる形状であれば良い。また、螺旋棒43は、コイルスプリングを延ばして形成することも可能であり簡単に製造が可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる媒体移送管10が図10乃至図13及び図22に示されている。図10は、第2実施形態にかかる本発明の媒体移送管110の媒体取出管121の接続部分を中心に拡大した斜視図である。図11は、第2実施形態にかかる本発明の媒体移送管110の軸上の断面図である。図12は、第2実施形態にかかる本発明の媒体移送管110の媒体取出管121の接続部分を中心に拡大した正面図である。図13は、第2実施形態にかかる本発明の媒体移送管110の整流部50の斜視図である。図22は、第2実施形態にかかる本発明の図12の整流部50の整流片51のZ−Z断面図である。
第1実施形態と同様の構成を示す箇所は、第1実施形態と同様の符号を付して表してあり、構成は第1実施形態と同様な個所の説明は省略する。
また、図10に示すように媒体注入管11と同様に、接続管130は媒体取出管121同士を接続するための管である。接続管130は、媒体取出管121の両端に設けられた図示しないネジ溝25と螺合するように内側に図示しない螺合溝31が形成されている。媒体取出管121は、約10mの長さで形成されており、約10m間隔で接続管130を使用して連結されている。
整流部50は、図10乃至図13に示すように、媒体取出管121と同軸上に胴体部として環状のリング部52を設けている。リング部52は、リング部52の外周に沿って整流片51の側面を溶接して固定されている。リング部52は、内径が媒体取出管121よりも大きく、また接続管130の外径よりも小さく形成されている。リング部52は、このような内径の寸法とすることで、媒体取出管121の上方から挿入可能であり接続部130の上端で止まる構造となる。このような構造とすることで、整流部50は、媒体取出管121の上方から挿入して落下させることにより接続管130で留まり施工が容易となる。整流部50は、約10m間隔で接続管130の上方に位置している。
整流片51は、ステンレス等の金属製の平板を、上下端は、側端をリング部52の外周及び媒体注入管11の内周に沿って切り出し、上下端は、リング部52の上端と水平になるように切り出して形成されている。整流片51は、平面から見てリング部52の中心軸Yを中心として、略60度の角度毎に配列し媒体注入管11に向って6枚設けられている。整流部50は、平面から見ると整流片51が隙間なく流路を閉塞した位置に配置されているので、地熱帯Sで熱せられた熱水の逆流を複数箇所で防ぎ、より逆流防止効果がある。
また、図12に示すように、整流片51が傾斜して溶接されている角度αは、媒体取出管121又はリング部52の中心軸Yの垂線となす角度として、略45度から75度が最適であり、60度が最も良い角度である。この整流片51は、特に地熱帯Sに設けられ、加圧された温水を矢印に(逆時計回りに)沿って導くことによって、加圧された温水を螺旋状に旋回しながら下降させ、圧力損出が生じないように最下部まで温水を導いている。
図22に示すように、図22(A)は、整流片51の別例としての図12に示す整流片51のZ−Zの断面図である。整流片51の整流先端53は、流下する温水も抵抗を緩和して下流に導くため傾斜が設けられている。この整流先端53は、渦流や乱流を低減している。
図22(B)は、整流片51の別例としての図12に示す整流片51のZ−Zの断面図である。整流片51の整流先端54は、流下する温水の抵抗を緩和して下流に導くため飛行機の羽根のように先端が膨らみ下流が絞られている。この整流先端53は、渦流や乱流を低減している。また直線上に絞られているが、片側に湾曲して飛行機の翼のように構成しても良い。図22の構造は、以下の実施形態に適用することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態にかかる整流部250が図14及び図15に示されている。図14は、第3実施形態にかかる本発明の媒体移送管210の整流部250の斜視図である。図15は、第3実施形態にかかる本発明の媒体移送管210の整流部250の一部分の拡大図であり、図14に示されるCの点を拡大した側面図である。
第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成を示す箇所は、第1実施形態及び第2実施形態と同様の符号を付して表してあり、構成は第1実施形態と同様な個所の説明は省略する。
図示しない媒体取出管と同軸上に胴体部として環状の接続管230を設けている。接続管230は、内周に図示しない媒体取出管のネジ溝25と螺合する螺合溝231が形成されている。接続管230は上下に媒体取出管121が接続される。また、接続管230は、外周に整流片251を溶接等によって固定され、取り付けられる角度及び枚数は実施形態2と同様である。
そして、これら整流片251は、特に地熱帯Sに設けられ、加圧された温水を整流片251に沿って導くことによって、加圧された温水を螺旋状に旋回しながら下降させ、圧力損出が生じないように最下部まで温水を導いている。また、整流片251は、地熱帯Sで熱せられた熱水の逆流を複数箇所で防いでいる。
図15に示すように接続管230の上方には、所定の角度45度から60度の傾斜となった導入部233が設けられている。導入部233は、加圧された温水を螺旋状に旋回しながら下降する際に、整流片251に乱流や渦流が形成されないように温水を導入している。このように導入部233によって温水を圧力損出が生じず下降させることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態にかかる媒体移送管310が図16乃至図19に示されている。図16は、第4実施形態にかかる本発明の媒体移送管310の軸上の断面図である。図17は、第4実施形態にかかる本発明の媒体移送管310の媒体注入管311を斜め上方から見た斜視図である。図18は、第4実施形態にかかる本発明の媒体移送管310の媒体取出管321の斜視図である。図19は、第4実施形態にかかる本発明の媒体移送管310の媒体注入管311を垂直方向に切断し、媒体取出管321を表した斜視図である。
第1実施形態乃至第3実施形態と同様の構成を示す箇所は、第1実施形態乃至第3実施形態と同様の符号を付して表してあり、構成は第1実施形態と同様な個所の説明は省略する。
媒体移送管310は、媒体取出管321と媒体注入管311とで構成されている。媒体注入管311の内周には所定の幅と深さを持った螺旋溝345が螺旋状に先端から終端まで設けられている。
この螺旋の角度は第1実施形態と同様に正面から見て、媒体注入管311の中心軸との垂線となす角度は、略45度から75度が最適で、60度が最も良い角度である。
螺旋溝345の個数や形状は、特に限定されず、軸上の周囲全体に渡って凹凸となるように設けても良い。
そして、これら螺旋溝345は、特に地熱帯Sに設けられ、加圧された温水を螺旋溝345に沿って導くことによって、加圧された温水を螺旋状に旋回しながら下降させ、圧力損出が生じないように最下部まで温水を導いている。また、螺旋溝345は、地熱帯Sで熱せられた熱水の逆流を複数箇所で防いでいる。
媒体移送管310は、媒体取出管321の外周に沿って断面円形の線状の棒を螺旋状に旋回した螺旋棒343を先端から終端まで設けている。第1実施形態と同様に螺旋棒343が旋回されている螺旋の角度は、媒体取出管321の中心軸の垂線となす角度として、略45度から75度が最適であり、60度が最も良い角度である。
そして、これら螺旋棒343は、特に地熱帯Sに設けられ、加圧された温水を螺旋棒343に沿って導くことによって、加圧された温水を螺旋状に旋回しながら下降させ、圧力損出が生じないように最下部まで温水を導いている。
また、螺旋溝345と螺旋棒343とは、対面して配置され先端から終端まで螺旋状に旋回されている。螺旋溝345と螺旋棒343とは、各々で効果が認められるが、螺旋溝345と螺旋棒343とで、更に螺旋状に旋回させながらスムーズに下降させるという効果を奏している。螺旋溝345と螺旋棒343は、一対で複数設けられているが、特に限定されることなく1組であっても良い。
(第5実施形態)
第5実施形態にかかる媒体移送管410が図20及び図21に示されている。図20は、第5実施形態にかかる本発明の媒体移送管410の媒体注入管411を垂直方向に切断し、接続環446を表した斜視図である。図21は、第5実施形態にかかる本発明の整流部440を表した斜視図である。
第1実施形態乃至第4実施形態と同様の構成を示す箇所は、第1実施形態乃至第4実施形態と同様の符号を付して表してあり、構成は第1実施形態と同様な個所の説明は省略する。
整流部440は、上端に環状の接続リング446が設けられており、接続リング446の下方には、媒体注入管410の内周に沿って断面円形の線状の棒を螺旋状に旋回された螺旋棒443が先端から終端まで設けられている。第1実施例と同様に螺旋棒443が旋回されている螺旋の角度は、媒体注入管410の中心軸の垂線となす角度として、略45度から75度が最適であり、60度が最も良い角度である。
媒体注入管410と同軸上に環状の接続管412を設けている。接続管412は、内周に媒体注入管411のネジ溝425と螺合する螺合溝414が形成されている。接続管412は、上下に媒体注入管411を連結している。
接続リング446は、媒体注入管411同士の隙間に固定されている。このように固定することで強固に固定できると共に、媒体取出管321が容易に挿入可能である。また、螺旋棒443は、特に地熱帯Sに設けられ、加圧された温水を螺旋棒443に沿って導くことによって、加圧された温水を螺旋状に旋回しながら下降させ、圧力損出が生じないように最下部まで温水を導いている。
(上記装置を利用して発電する発電方法)
図1を参照して発電方法を説明すると、200℃前後の熱を地中で得るためにボーリングにより開けられた穴の深度は、地中700mから1500m程度まで達している。
この地中には、媒体移送管10が埋設されており、媒体移送管10は、地中と接する外側に媒体注入管11が連結されて地中深くまで達している。また、媒体注入管11は、媒体注入管11の内側に媒体取出管21が連結されて媒体注入管11の底部まで達している。これら媒体移送管10を地熱帯Sから得られる熱を吸収する熱交換器として利用し、媒体を蒸発させて蒸気タービンを介して発電を行っている。以下に発電する方法について詳述する。
循環サービスタンク5の温水は、加圧給水ポンプ6により1.65Mpaに加圧され媒体移送管10の媒体注入管11に流量35.8t/hで送られ、地中深くの地熱帯Sまで移送される。例えば、230℃の地熱帯Sまで移送された温水は、地熱帯Sからの熱を熱伝導性の良い媒体注入管11から伝わり、最終的に200℃の熱水となる。そして、媒体取出管21から取り出された温度は190℃の熱水は、加圧給水ポンプ6により媒体取出管21を介して1.25Mpaに加圧され蒸気発生器60に移送される。
蒸気発生器60は、温度162℃の熱水を、圧力0.65Mpaに減圧膨張させて蒸気流量の2.14t/hの蒸気を発生させる。汽水分離器70は、蒸気を蒸気タービン80に送り、蒸気タービン80の回転により発電される。この蒸気量により発電される発電量は102KWの出力が得られる。
また、汽水分離器70は、蒸気にならずに残った水が温度157℃の還元水として、圧力0.57Mpaで循環サービスタンク5に移送され貯留される。また、蒸気タービン80からの103℃蒸気は、復水器90で冷却水91によって再び温度80℃の温水へ凝縮される。この温水は、低圧循環ポンプ7によって圧力0.47Mpaで循環サービスタンク5へ移送される。
そして、循環サービスタンク5に貯留された温水は、再び媒体移送管10に加圧給水ポンプ6で送られる。これらシステムでは水を循環利用し、経路が閉塞型のシステムである。そのため、温泉水を汲み上げることなく発電が行われる環境に良いシステムである。
尚、この深度は地熱帯Sの熱源の温度に左右され、特に限定されるものではない。また、発電量も移送する熱水の量を調整することで、1MW等やそれ以上の出力を得ることも可能である。
(上記実施の形態から考えられるその他の技術的特徴)
尚、媒体取出管321の外周に、媒体注入管311の螺旋溝345と同様な螺旋状の螺旋溝を形成しても良い。その際、螺旋溝同士が対面するように設けると良い。そうすることによって、螺旋に沿って温水が導入されやすくなり加圧された温水を螺旋状に旋回しながら下降させ、圧力損出が生じないように最下部まで温水を導くことができる。
尚、ここで媒体とは、熱水、温水、蒸気、不活性ガス又はバイナリー発電で利用される水より沸点が低い媒体(水とアンモニアの混合物等)が考えられる。
尚、本実施例では、整流部の機能として媒体注入管の媒体を流下させる構造で説明したが、整流部は媒体取出管から媒体を取り出す際の上昇流を制御することにも使用することが可能である。特に螺旋棒や螺旋溝を媒体取出管の内周に設けることも考えられる。
整流部は、媒体取出管の近傍に設置することで、圧力損失することなく媒体取出管への導入を容易にする事が可能となる。螺旋回転しながら媒体取出管への導入を補助することができる。
本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
上述した実施の形態で示すように、バイナリー発電や火力発電及び熱交換器等にも利用することができる。
1…地熱発電装置、5…循環サービスタンク、6…加圧給水ポンプ、
7…低圧循環ポンプ、10・110・210・310・410…媒体移送管、
11・111・311・411…媒体注入管、
12・30・112・130・230・412…接続管、13・113…フィン、
14・31・231・414…螺合溝、15…溶接塊、16A・16B…被膜層、
21・121・321・421…媒体取出管、25・425…ネジ溝、
40・50・250・440…整流部、41・51・251…整流片、
42・52…胴体部としてのリング部、53・54…整流先端、
43・343・443…整流部としての螺旋棒、44…支持棒、
60…蒸気発生器、70…汽水分離器、80…蒸気タービン、81…発電モータ、
82…送電設備、90…復水器、91…冷却水、233…導入部、
345…整流部としての螺旋溝、446…接続リング、
F…表面、S…地熱帯、Y…中心軸。

Claims (16)

  1. 地熱帯の熱によって熱せられた媒体を蒸気化することによって発電する地熱発電装置に使用され、前記媒体を移送する媒体移送管であって、
    前記媒体移送管は、外側に地熱帯へ前記媒体を移送する媒体注入管と、その媒体注入管の内側に前記地熱帯の熱によって熱せられた前記媒体を取り出す媒体取出管とを備え、
    前記媒体移送管は、前記媒体取出管の外周に前記媒体の流れる方向を制御する整流部を設け、
    前記整流部は、環状に形成された胴体部に前記媒体の流れる方向を制御する複数の板状の整流片を設けたことを特徴とする媒体移送管。
  2. 前記整流部は、前記媒体取出管の中心軸との垂線に対して45度から75度の間の傾斜を形成した前記整流片を備えたことを特徴とする請求項1記載の媒体移送管。
  3. 前記整流部は、前記媒体取出管の中心軸との垂線に対して60度の傾斜を形成した前記整流片を備えたことを特徴とする請求項2記載の媒体移送管。
  4. 環状のリング部を上下に配置し、そのリング部同士の間は空間を設け、前記リング部同士を前記整流片で接続固定した前記胴体部を備えたことを特徴とする請求項1記載の媒体移送管。
  5. 前記媒体取出管の外周に沿って棒を螺旋状に巻き付け形成した前記整流部を備えたことを特徴とする請求項1記載の媒体移送管。
  6. 前記媒体取出管の外径よりも大きな内径を設け、上方から前記媒体注入管に挿入可能に形成した前記胴体部を設けたことを特徴とする請求項1記載の媒体移送管。
  7. 前記媒体取出管同士を繋ぐ接続管を設け、前記胴体部は、前記接続管の外径よりも小さく形成した前記内径を備えたことを特徴とする請求項6記載の媒体移送管。
  8. 前記胴体部は、前記媒体取出管同士を接続する螺合溝を備えたことを特徴とする請求項1記載の媒体移送管。
  9. 地熱帯の熱によって熱せられた媒体を蒸気化することによって発電する地熱発電装置に使用され、前記媒体を移送する媒体移送管であって、
    前記媒体移送管は、外側に前記地熱帯へ前記媒体を移送する媒体注入管と、その媒体注入管の内側に前記地熱帯の熱によって熱せられた前記媒体を取り出す媒体取出管とを備え、
    前記媒体移送管は、前記媒体取出管の外周に棒を螺旋状に巻き付け形成し前記媒体が流れる方向を制御する整流部を備えたことを特徴とする媒体移送管。
  10. 地熱帯の熱によって熱せられた媒体を蒸気化することによって発電する地熱発電装置に使用され、前記媒体を移送する媒体移送管であって、
    前記媒体移送管は、外側に前記地熱帯へ前記媒体を移送する媒体注入管と、その媒体注入管の内側に前記地熱帯の熱によって熱せられた前記媒体を取り出す媒体取出管とを備え、
    前記媒体移送管は、前記媒体注入管の内周に溝を螺旋状に形成し前記媒体の流れる方向を制御する整流部を備えたことを特徴とする媒体移送管。
  11. 前記媒体注入管の外周に沿って棒を螺旋状に巻き付け形成し前記媒体の流れる方向を制御する整流部を備えたことを特徴とする請求項10記載の媒体移送管。
  12. 前記溝と前記棒とは対面して螺旋状を形成することを特徴とする請求項11記載の媒体移送管。
  13. 地熱帯の熱によって熱せられた媒体を蒸気化することによって発電する地熱発電装置に使用され、前記媒体を移送する媒体移送管であって、
    前記媒体移送管は、外側に前記地熱帯へ前記媒体を移送する媒体注入管と、その媒体注入管の内側に前記地熱帯の熱によって熱せられた前記媒体を取り出す媒体取出管とを備え、
    前記媒体移送管は、前記媒体注入管の内周に棒を螺旋状に巻き付け形成し前記媒体の流れる方向を制御する整流部を備えたことを特徴とする媒体移送管。
  14. 前記棒は、先端に接続された環状の接続リングが前記媒体注入管同士の接続管に固定されることを特徴とする請求項13記載の媒体移送管。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の前記媒体移送管を利用して前記媒体を蒸気化して発電することを特徴とする地熱発電装置。
  16. 請求項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の前記媒体移送管を利用して前記媒体を蒸気化して発電することを特徴とする地熱発電方法。
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