JP2016163106A - 通信装置および保守運用システム - Google Patents
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Abstract
【課題】装置出荷時に設定以降、運用状態では設定変更が不可能な固定値であった判定では早期発見が困難な故障傾向品の故障判定を実施する。
【解決手段】レーザダイオードと、LDの出力をモニターするフォトダイオードと、パワーモニター値に基づいてレーザダイオードを駆動する駆動回路にバイアス電流を供給し、このバイアス電流の電流モニター値を送信する制御回路と、LDの温度を測定する温度モニター回路と、を含む複数の光送信部と、複数の電流モニター値の平均値を算出する平均値算出部と、温度モニター回路の出力に基づいて、電流モニター値を温度補正する温度補正部と、平均値と複数の補正された電流モニター値とに基づいて、光送信部の故障を判定する故障判定部と、を含む通信装置により、達成できる。
【選択図】図1
【解決手段】レーザダイオードと、LDの出力をモニターするフォトダイオードと、パワーモニター値に基づいてレーザダイオードを駆動する駆動回路にバイアス電流を供給し、このバイアス電流の電流モニター値を送信する制御回路と、LDの温度を測定する温度モニター回路と、を含む複数の光送信部と、複数の電流モニター値の平均値を算出する平均値算出部と、温度モニター回路の出力に基づいて、電流モニター値を温度補正する温度補正部と、平均値と複数の補正された電流モニター値とに基づいて、光送信部の故障を判定する故障判定部と、を含む通信装置により、達成できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、通信装置および保守運用システムに係り、特に送信用レーザダイオードの故障判定機能を備える通信装置および保守運用システムに関する。
近年、通信装置において、大容量高速化、長距離伝送、装置消費電力抑制を含む需要から、光通信を適用したネットワークが数多く構築されている。光通信には、Ethernet(登録商標)に代表される通信規格毎に用意された光送受信部品の適用が一般的である。光送受信部品は、電気⇔光変換を行う複合部品である。光送信部品は、電気入力を発光素子であるレーザダイオードを使用して光出力へ変換することで光通信を実現する。そのため、レーザダイオードの故障による発光停止は、通信停止に直結する。このため、レーザダイオードの発光停止は、通信回線に多大な影響を及ぼす。
レーザダイオードは、その光出力について、光出力パワーの一定制御を行っている。光送信機は、レーザダイオードの光出力をモニターするフォトダイオードから得られる光出力パワーモニターにて光出力パワー一定制御回路へフィードバックする。光送信機は、フィードバックに基づいたレーザバイアス電流にてレーザダイオード駆動回路を制御する。
レーザダイオードは、高温動作時にレーザバイアス電流が増加する特性を持っている。このため、アレニウスの法則に従い、レーザダイオードは、高温動作時に常温動作時と比較して、故障に至るまでの時間が短くなる。特性劣化が進んだ状態にあるレーザダイオードは、光出力パワーとレーザバイアス電流の傾きで示される発光効率が低下する。このため、光出力パワーの一定制御によるレーザバイアス電流の増加と、それに伴う損失分の自己発熱によりレーザダイオードの特性劣化を更に加速させる。
また、製造時に一定確率で作りこまれてしまう微小な結晶欠陥が多く内在するレーザダイオードでは、結晶欠陥の成長による特性劣化をより一層加速させる。このため、レーザダイオードは、発光開始から一年程度の期間で発光停止に至る場合もある。
通信装置は、レーザダイオードの状態を監視するため、レーザバイアス電流値をモニターする。通信装置は、レーザバイアス電流モニター値が通信装置で設定したレーザバイアス電流の異常判定閾値を超えた場合、レーザダイオードの故障と判断し、即時発光を停止させる。発光停止の故障が発生した場合、保守者は、新しい光送信機に交換して通信復旧を行う。しかし、一部の特殊なレーザダイオードは、受注生産品のため、調達するまでに数ヶ月間を要する。すなわち、交換品を準備できていない場合、故障発生時から通信復旧までに多大な時間を要する。これらの理由から、レーザダイオードは、短寿命部品かつ故障率の高い部品に位置付けられる。この結果、通信装置において、レーザダイオードの故障監視は、重要監視項目として扱われる。
これらの背景から、レーザバイアス電流値のモニターによるレーザダイオードの故障監視、故障判定、それらに基づく停止推定時間の算出は、計画的な保守交換、運用管理を実現する。レーザダイオードの故障監視、故障判定、それらに基づく停止推定時間の算出は、通信ネットワークの通信停止時間を短くでき、高信頼化に大きく寄与する。
従来の通信装置におけるレーザダイオードの監視技術は、光送信部からレーザダイオードのレーザバイアス電流値、光送信部内温度値を定期的にモニターする。この監視技術は、モニター値毎に異常判定閾値を設け、その閾値を超えた場合にレーザダイオード故障と判定し、発光を停止させる。それと共に、この監視技術は、発光停止情報を上位監視装置である保守運用システムへ通知する。
レーザダイオードの故障判定分野の背景技術として、特許文献1と特許文献2がある。特許文献1には、「機器の故障原因の調査を短時間で容易に行うことを可能とする」と記載されている。特許文献1の技術は、光送信部の電源電圧、温度、光出力パワーを含むモニタリング情報を取得し、モニタリング情報と対応表とに基づいて推定される故障原因を選択し、取得したモニタリング情報および選択された故障原因をメモリに保存する。
特許文献2には、「レーザダイオードのバイアス電流を監視し、レーザダイオードの劣化時期を予測するレーザダイオード劣化予測装置を提供する」と記載されている。特許文献2の技術は、任意の時間間隔にてモニターしたレーザバイアス電流値とモニター時間の間隔から、時間によるレーザバイアス電流値の傾きを求め、その傾きで作成した一次関数にて劣化判定値に到達するまでの時間を算出する。
従来から通信装置における光送信部に対して、モニター値(光出力パワー、レーザバイアス電流、温度)によるレーザダイオードの故障監視、故障判定、それに基づく停止推定時間の算出を行っている。故障監視と故障判定は、光出力パワー値、レーザバイアス電流値に対して装置出荷時に設定以降、運用状態では設定変更が不可能な固定の独立した異常判定閾値を設け、その閾値を超えた場合は、何らかの異常が発生したものとして、レーザダイオードの発光を停止させることが一般的である。これらは、故障判定、故障時の処理として有効である。特許文献1の技術によれば、さらに故障原因の特定に至ることができる。
特許文献2は、出力パワーの一定制御を利用し、レーザバイアス電流値が異常判定閾値に至るまでの時間を算出することで、レーザダイオードの劣化予測を可能としている。しかし、特許文献2の技術では、レーザバイアス電流値に対して、動作環境下の温度による影響を考慮するこができず、設定変更不可能な固定的な異常判定閾値による個々の光送信部に対しての故障監視と故障判定となる。このため、その閾値以外に故障傾向にある振る舞いをしていると判断するに至る相対的な比較値が存在しない。つまり、故障傾向にある光送信部の識別が困難で、その発見が遅れてしまう。なお、特許文献1の技術は、故障解析に係り、故障予測の技術である特許文献2と組み合わせるのは、困難である。
停止推定時間の算出を全監視対象品に実施した場合、算出部への負荷を増大させる。しかし、停止推定時間の算出は、計画的な保守交換、運用管理に有効であるため、故障傾向にある部品については、算出が必須である。しかし、故障監視と故障判定と同様に、停止推定時間算出のトリガーとなる判定値は、変更不可能な固定値を用いるだけでは、判定に過不足が生じる。
複数の通信装置で構築される通信ネットワークにおいて、通信装置が数十km離れた拠点に配置される場合もある。その環境下において、監視者が故障監視や停止推定時間の算出の結果を拠点毎に巡回して確認することは、困難である。通信ネットワークは、故障監視や停止推定時間に基づく、効率的かつ計画的な保守交換、運用管理を行うためには、通信ネットワーク全体の状況を集約して管理を行わなければならない。
レーザダイオードの結晶欠陥の成長による故障は、同一通信規格、同一メーカ、製造年月が近い部品で多発する傾向にある。通常、通信ネットワークは、同時期から稼働を開始することから、同一故障の可能性のある光送信部が、複数の通信装置に点在して実装されている懸念がある。従来、それら故障傾向品の兆候監視、分析は、監視者がログを手動で収集、判断を行っていた。そのため、大規模な通信ネットワークの場合には、故障被疑品として交換対象と判断に至るまでに多大な時間を要する。
通信障害を防ぐため、二重化を行い、故障時の予備装置を配置する場合もある。しかし、二重化には、コストアップの課題がある。コストアップの解決手段の一つとして、事前に容易に故障予測を実現することは、重要である。
レーザダイオードの故障監視装置は、光送信部品のモニター値として得られるレーザダイオードのレーザバイアス電流モニター値を使用する。この際、各光送信部品の動作温度環境を考慮するために、光送信部品の温度モニター値も取込む。故障監視装置は、常温(25℃)との差分を係数化してレーザバイアス電流モニター値を補正する。
故障判定と停止推定時間算出のトリガーとなる故障判定値は、通信装置内の複数の光送信部品のレーザバイアス電流モニター値の平均を求め、平均値からのズレ量を求め判定値として適用する。故障判定値は、複数のレーザバイアス電流モニター値から標準偏差を求め、平均値と標準偏差による相対的な故障監視と故障判定を行う。
上述した課題は、電気信号を光信号に変換するレーザダイオードと、このレーザダイオードの出力をモニターするフォトダイオードと、このフォトダイオードからのパワーモニター値に基づいてレーザダイオードを駆動する駆動回路にバイアス電流を供給し、このバイアス電流の電流モニター値を送信する制御回路と、レーザダイオードの温度を測定する温度モニター回路と、を含む複数の光送信部と、光送信部から受信した複数の電流モニター値の平均値を算出する平均値算出部と、温度モニター回路の出力に基づいて、電流モニター値を温度補正する温度補正部と、平均値と複数の補正された電流モニター値とに基づいて、光送信部の故障を判定する故障判定部と、を含み、故障判定部は、補正された電流モニター値のいずれかが平均値から判定値以上離れたとき、当該電流モニター値を送信した光送信部について故障と判定する通信装置および通信装置と接続され、同様に構成された保守運用システムにより、達成できる。
本発明によれば、監視対象品のレーザバイアス電流モニター値と比較対象となる相対的な判定値を持つので、故障傾向にある光送信部の早期発見および過不足無く停止推定時間算出が可能である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用い、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施例1では、レーザダイオード故障判定機能を備えた通信装置を説明する。図1において、通信装置100は、インタフェース基板110と、制御基板140と、表示・記録部180と、を含む。インタフェース基板110は、N台の光送信部120を含む。光送信部120は、レーザダイオード121と、モニター用フォトダイオード122と、光出力パワー一定制御回路123と、レーザダイオード駆動回路124と、温度モニター回路125と、を含む。
制御基板140は、レーザバイアス電流モニターメモリ部141と、温度モニターメモリ部142と、レーザバイアス電流平均値算出部143と、レーザバイアス電流温度補正部144と、異常判定閾値メモリ部145と、時計部146と、故障判定部160と、を含む。
インタフェース基板110は、光送信部120を実装する。制御基板140は、インタフェース基板110の監視と制御を行う。
光送信部120は、電気入力を光出力へ変換を行う複合部品である。光出力パワーの一定制御を行うため、光送信部120は、レーザダイオード121の光出力について、モニター用フォトダイオード122から得られる光出力パワーモニター値をもちいて、光出力パワー一定制御回路123へフィードバックする。光送信部120は、フィードバックに基づいたレーザバイアス電流にてレーザダイオード駆動回路124を制御する。レーザダイオード駆動回路124は、電気信号の入力を受け付ける。レーザダイオード121は、光信号を出力する。
光送信部120は、電気入力を光出力へ変換を行う複合部品である。光出力パワーの一定制御を行うため、光送信部120は、レーザダイオード121の光出力について、モニター用フォトダイオード122から得られる光出力パワーモニター値をもちいて、光出力パワー一定制御回路123へフィードバックする。光送信部120は、フィードバックに基づいたレーザバイアス電流にてレーザダイオード駆動回路124を制御する。レーザダイオード駆動回路124は、電気信号の入力を受け付ける。レーザダイオード121は、光信号を出力する。
レーザバイアス電流について、光送信部120は、レーザバイアス電流モニター値をレーザバイアス電流モニターメモリ部141へ格納する。この目的は、レーザダイオード121の状態を監視するためである。また、格納間隔は、時計部146の出力である時刻情報によるモニター間隔である。また、光送信部120の内部温度状況を監視するため、光送信部120は、温度モニター回路125にて得られた温度モニター値を温度モニターメモリ部142へ格納する。
異常判定閾値メモリ145は、レーザバイアス電流モニター値に異常が発生した場合に、レーザダイオード121を即時発光停止するためのレーザバイアス電流の異常判定閾値を格納する。レーザバイアス電流平均値算出部143は、レーザバイアス電流モニターメモリ部141の出力値であるレーザバイアス電流値データを使用し、インタフェース基板110に実装されている光送信部120のレーザバイアス電流平均値を算出する。
レーザバイアス電流温度補正部144は、温度値データを使用して、光送信部120の個別温度と常温(25℃)時の動作環境下の違いについてレーザバイアス電流値データに対して補正を行う。レーザバイアス電流温度補正値Ibcorは、レーザバイアス電流値データIb、温度値データT、レーザダイオードの代表特性を表す定数をαとすると、式1で表される。
Ibcor=Ib×(T−常温(25℃))×α…(式1)
Ibcor=Ib×(T−常温(25℃))×α…(式1)
時計部146は、時刻情報について、レーザバイアス電流モニターメモリ部141、温度モニターメモリ部142、故障判定部160および図示を省いた光送信部120へ供給する。
故障判定部160は、温度補正を行ったレーザバイアス電流温度補正値(N値)、レーザバイアス電流平均値、レーザバイアス電流異常判定上限閾値、レーザバイアス電流異常判定下限閾値、時刻情報を入力として、N台の光送信部120のレーザダイオード故障判定と停止推定時間の算出を行う。
図2を参照して、故障判定部の構成を説明する。図2において、故障判定部160は、故障判定値算出部161と、故障判定上下限係数メモリ162と、判定部163と、レーザバイアス電流傾き算出部164と、停止推定時間算出部165と、を含む。
レーザバイアス電流平均値算出部143からのレーザバイアス電流平均値は、故障判定値算出部161とレーザバイアス電流傾き算出部164に入力される。レーザバイアス電流温度補正部144からのレーザバイアス電流温度補正値(N値)は、判定部163、レーザバイアス電流傾き算出部164に入力される。異常判定閾値メモリ部145からのレーザバイアス電流異常判定上限閾値とレーザバイアス電流異常判定下限閾値は、停止推定時間算出部165に入力される。時計部146からの時刻情報は、レーザバイアス電流傾き算出部164、停止推定時間算出部165に入力される。停止推定時間算出部165は、表示情報を表示・記録部180に出力する。
故障判定上限値、故障判定下限値は、判定部163にて使用する故障判定値である。故障判定値算出部161は、レーザバイアス電流平均値と故障判定上下限係数メモリ162に格納された故障判定上下限係数から、故障判定上限値、故障判定下限値を、以下のように算出する。故障判定上限値Ibfmax、故障判定下限値Ibfminは、レーザバイアス電流平均値Ibavgの±10%とした場合、故障判定上下限係数は、0.1となるため、式2、式3で表される。
Ibfmax=Ibavg×(1+0.1)
=Ibavg×1.1 …(式2)
Ibfmin=Ibavg×(1−0.1)
=Ibavg×0.9 …(式3)
=Ibavg×1.1 …(式2)
Ibfmin=Ibavg×(1−0.1)
=Ibavg×0.9 …(式3)
判定部163は、レーザバイアス電流温度補正値が上記故障判定上限値と故障判定下限値の範囲内であることを監視することで光送信部120の故障判定行う。
レーザバイアス電流傾き算出部164は、モニター値取込み時刻毎に得られる2点のレーザバイアス電流平均値とモニター値取込み時刻の間隔からレーザバイアス電流の傾き(モニター値取込み時刻の間隔におけるレーザバイアス電流値の変動量)を平均値傾きとして算出する。レーザバイアス電流傾き算出部164は、また、故障判定結果を受信したとき、故障判定結果に基づいて、故障判定品傾きを算出する。レーザバイアス電流傾き算出部164は、平均値傾きおよび故障判定品傾きを停止推定時間算出部165に送信する。停止推定時間算出部165は、故障判定品傾きとレーザバイアス電流異常判定上限閾値またはレーザバイアス電流異常判定下限閾値の交点となる時刻を求める。
図3を参照して、レーザバイアス電流傾き算出部と停止推定時間算出部の処理を説明する。図3において、縦軸はレーザバイアス電流値、横軸は稼働時間である。横軸の時刻t1、t2、t3は、モニター値の取込み時刻である。判定部163は、時刻t1〜t3で取り込まれたレーザバイアス電流温度補正値について、レーザバイアス電流平均値を基準とする故障判定上限値、故障判定下限値の範囲内であることを監視する。監視の結果、故障と判定されたとき(範囲外のとき)、判定部163は、故障判定結果として、時刻ごとのレーザバイアス電流温度補正値をレーザバイアス電流傾き算出部164へ出力する。
ここで、平均値傾きSavgは、時刻t1におけるレーザバイアス電流平均値Ibavg1、時刻t2におけるレーザバイアス電流平均値Ibavg2とした場合、式4で表される。
Savg=(Ibavg2−Ibavg1)/(t2−t1)…(式4)
Savg=(Ibavg2−Ibavg1)/(t2−t1)…(式4)
レーザバイアス電流傾き算出部164は、故障判定結果にて故障と判定されたレーザバイアス電流温度補正値とモニター間隔から故障判定品傾きを算出する。
故障判定品傾きSfは、時刻t1に故障と判定されたレーザバイアス電流温度補正値Ibf1、時刻t2のレーザバイアス電流温度補正値Ibf2とした場合、式5で表される。
Sf=(Ibf2−Ibf1)/(t2−t1)…(式5)
故障判定品傾きSfは、時刻t1に故障と判定されたレーザバイアス電流温度補正値Ibf1、時刻t2のレーザバイアス電流温度補正値Ibf2とした場合、式5で表される。
Sf=(Ibf2−Ibf1)/(t2−t1)…(式5)
停止推定時間算出部165は、平均値傾きとレーザバイアス電流異常判定上限閾値またはレーザバイアス電流異常判定下限閾値の交点となる時刻を時刻情報から求めることで、光送信部120の平均停止推定時間を算出する。平均停止推定時間Tfavgは、式4における平均値傾きSavg、レーザバイアス電流異常判定上限値Ibalmとした場合、式6で表される。
Ibalm=Savg×Tfavg
Tfavg=Ibalm/Savg…(式6)
Ibalm=Savg×Tfavg
Tfavg=Ibalm/Savg…(式6)
また、時刻t3において、レーザバイアス電流温度補正値(1)は、故障判定上限値を超えた値であり、その故障判定品傾きから、レーザバイアス電流温度補正値(1)がモニターされている光送信部120(1)は、平均停止推定時間より短い時間で故障に至る。そこで、停止推定時間算出部165は、平均停止推定時間の算出と同様の手順で、光送信部120(1)について個別に停止推定時間を算出する。個別の停止推定時間は、レーザバイアス電流温度補正値(1)の情報を故障判定結果としてレーザバイアス電流傾き算出部164へ出力し、故障判定結果に対応する故障判定品傾きをレーザバイアス電流異常判定上限閾値まで延長した交点における稼働時間として算出する。個別の停止推定時間Tfは、式5における故障判定品傾きSf、レーザバイアス電流異常判定上限値Ibalmとした場合、式7で表される。
Ibalm=Sf×Tf
Tf=Ibalm/Sf…(式7)
Ibalm=Sf×Tf
Tf=Ibalm/Sf…(式7)
なお、時刻t1〜t3で表されるモニター値取込み時刻の最大間隔は、故障と判定されてから停止推定時間の到達までの期間により算出が可能である。具体的には、故障と判定されてから停止推定時間の到達までの期間Tfを1ヵ月とし、レーザバイアス電流異常判定上限値Ibalmを20%、レーザバイアス電流補正値の故障判定上限値Ibfmaxを10%とした場合、時刻情報の各モニター値取込み時刻の最大間隔tは、式8として表される。
式5より
Sf=Ibfmax/t
式7より
Tf=Ibalm/Sf
=Ibalm/(Ibfmax/t)
t=Tf×Ibfmax/Ibalm…(式8)
ここで、Tf=24時間/日×30日
=720時間
Ibalm=0.2、Ibfmax=0.1であるから
t=720時間×0.1/0.2
=360時間(15日)
となる。
式5より
Sf=Ibfmax/t
式7より
Tf=Ibalm/Sf
=Ibalm/(Ibfmax/t)
t=Tf×Ibfmax/Ibalm…(式8)
ここで、Tf=24時間/日×30日
=720時間
Ibalm=0.2、Ibfmax=0.1であるから
t=720時間×0.1/0.2
=360時間(15日)
となる。
表示・記録部180は、表示情報として上記レーザバイアス電流平均値、レーザバイアス電流温度補正値、レーザバイアス電流異常判定上限閾値、レーザバイアス電流異常判定下限閾値、故障判定上限値、故障判定下限値、故障判定結果、平均値傾き、故障判定品傾き、平均停止推定時間、故障判定となった光送信部の停止推定時間を含む情報を表示またはログとして記録する。
図4を参照して、制御基板の動作を説明する。なお、図1の説明では、メモリへの書き込みを光送信部の動作として説明したが、ここでは制御基板の動作として説明する。これは、どちらの処理であってもよいことを意味する。
図4において、制御基板140は、レーザバイアス電流モニター値および温度モニター値を読み出す(S301)。制御基板140は、モニター値をレーザバイアス電流モニターメモリおよび温度モニターメモリへ書き込む(S302)。制御基板140は、全光送受信部品のモニター値が書き込み完了か判定する(S303)。Noのとき、制御基板140は、ステップ301に遷移する。ステップ303でYesのとき、制御基板140は、レーザバイアス電流平均および温度補正値を算出する(S304)。制御基板140は、故障判定上限値および故障判定下限値を算出する(S305)。
制御基板140は、レーザバイアス電流温度補正値について、故障判定上限値および故障判定下限値内か判定する(S306)。Noのとき、制御基板140は、故障判定品傾きを算出する(S307)。ステップ306でYesまたはステップ307のあと、制御基板140は、全光送受信部品の故障判定完了か判定する(S308)。Noのとき、制御基板140は、ステップ306に遷移する。ステップ308でYesのとき、制御基板140は、平均値傾きを算出する(S309)。制御基板140は、平均停止推定時間および個別停止推定時間を算出する(S310)。制御基板140は、平均停止推定時間および個別停止推定時間を表示・記録部へ出力して(S311)、終了する。
実施例2では、実施例1にて示したレーザダイオード故障判定を備えた通信装置におけるレーザバイアス電流異常判定閾値および故障判定値をレーザバイアス電流モニター値の分布により動的に算出する方法を説明する。
図5を参照して、レーザバイアス電流異常判定上限値、レーザバイアス電流異常判定下限値をレーザバイアス電流値データの分布から動的に算出する通信装置の構成を説明する。図5の通信装置100Aが図1の通信装置100と異なる点は、レーザバイアス電流分布算出部147がある点、異常判定閾値メモリ145と故障判定部160が、それぞれ、異常判定閾値メモリ145Aと故障判定部160Aに置き換わった点である。
レーザバイアス電流分布算出部147は、N値のレーザバイアス電流値データおよびそれらの値から算出したレーザバイアス電流平均値を受信する。レーザバイアス電流分布算出部147は、レーザバイアス電流標準偏差を算出する。レーザバイアス電流分布算出部147は、レーザバイアス電流標準偏差を、異常判定閾値メモリ145Aと矢印による接続を省いた故障判定部160Aとに送信する。
レーザバイアス電流標準偏差σは、レーザバイアス電流平均値Ibavg、N個の光送信部120のレーザバイアス電流値データをIb1,Ib2,…,Ibnとし、「^」をべき乗として、式9にて表される。
σ=(((Ibavg−Ib1)^2+(Ibavg−Ib2)^2+…
+(Ibavg−Ibn)^2)/N)^(1/2):(式9)
σ=(((Ibavg−Ib1)^2+(Ibavg−Ib2)^2+…
+(Ibavg−Ibn)^2)/N)^(1/2):(式9)
異常判定閾値メモリ部145Aは、レーザバイアス電流標準偏差σを入力として、レーザバイアス電流異常判定上限閾値、レーザバイアス電流異常判定下限閾値を算出する。具体的には、正規分布において平均値±3σの範囲に全体の約99.7%が含まれるため、全体から外れる0.3%を、レーザバイアス電流異常とみなし、レーザバイアス電流異常判定閾値として適用することができる。レーザバイアス電流異常判定上限閾値Ibalmmaxをレーザバイアス電流平均値Ibavgからレーザバイアス電流標準偏差σの3倍(3σ)として適用した場合、式10にて表される。
Ibalmmax=Ibavg+3σ…(式10)
Ibalmmax=Ibavg+3σ…(式10)
同様に、レーザバイアス電流異常判定下限閾値Ibalmminをレーザバイアス電流平均値Ibavgからレーザバイアス電流標準偏差σの3倍(3σ)として適用した場合、式11にて表される。
Ibalmmin=Ibavg−3σ…(式11)
Ibalmmin=Ibavg−3σ…(式11)
図6を参照して、実施例2の故障判定部の構成を説明する。図6において、故障判定部160Aと図2の故障判定部160との違いは、前者が故障判定上下限係数をレーザバイアス電流標準偏差を動的に算出し、後者は予め設定する点にある。
レーザバイアス電流分布算出部147は、図5と同様に、レーザバイアス電流標準偏差を算出し、その値を故障判定上下限係数メモリ162へ格納する。レーザバイアス電流標準偏差σは、式9にて表される。
故障判定上限値および故障判定下限値について、故障判定値算出部161は、故障判定上下限係数メモリ162に格納された故障判定上下限係数から以下のように算出する。具体的には、正規分布において平均値±2σの範囲に全体の約95.5%が含まれるため、全体から外れる4.5%を、ロット不良とみなし、ロット不良摘出向けに故障判定値として適用することができる。したがって、故障判定上限値Ibfmax、故障判定下限値Ibfmin、レーザバイアス電流平均値Ibavgからレーザバイアス電流標準偏差σの2倍(2σ)として、故障判定値算出部161は、式12、式13のような算出を行う。 Ibfmax=Ibavg+2σ…(式12)
Ibfmin=Ibavg−2σ…(式13)
Ibfmin=Ibavg−2σ…(式13)
図7を参照して、実施例2の制御基板の処理を説明する。図7において、制御基板140Aは、レーザバイアス電流モニター値および温度モニター値を読み出す(S321)。制御基板140Aは、読み出したレーザバイアス電流モニター値および温度モニター値をレーザバイアス電流メモリおよび温度モニターメモリへ書き込む(S322)。制御基板140Aは、全光送受信部品のモニター値の書込み完了か、判定する(S323)。Noのとき、制御基板140Aは、ステップ321に遷移する。ステップ323でYesのとき、制御基板140Aは、レーザバイアス電流平均値、温度補正値を算出する(S324)。制御基板140Aは、その算出値を用いて、レーザバイアス電流標準偏差を算出する(S325)。
制御基板140Aは、レーザバイアス電流異常判定上限および異常判定下限閾値を算出する(S326)。制御基板140Aは、故障判定上限および故障判定下限値算出する(S327)。制御基板140Aは、レーザバイアス電流温度補正値が、故障判定上限および故障判定下限値内か、判定する(S328)。Noのとき、制御基板140Aは、故障判定品傾きを算出する(S329)。ステップ328でYesまたはステップ329のあと、制御基板140Aは、全光送受信部品の故障判定完了か、判定する(S330)。Noのとき、制御基板140Aは、ステップ328に遷移する。ステップ330でYesのとき、制御基板140Aは、平均値傾きを算出する(S331)。制御基板140Aは、平均停止推定時間および個別停止推定時間を算出する(S332)。制御基板140Aは、算出結果を表示・記録部へ出力して(S332)、終了する。
実施例3では、実施例1にて示したレーザダイオード故障判定を備えた複数の通信装置を監視する保守運用システムを説明する。
図8を参照して、レーザダイオード故障判定を備えた保守運用システムの構成を説明する。図8において、保守運用システム200は、M台の通信装置100と接続されている。保守運用システム200は、それぞれの通信装置100から、それぞれN値のレーザバイアス電流モニター値データと温度モニター値データを受信する。
図8を参照して、レーザダイオード故障判定を備えた保守運用システムの構成を説明する。図8において、保守運用システム200は、M台の通信装置100と接続されている。保守運用システム200は、それぞれの通信装置100から、それぞれN値のレーザバイアス電流モニター値データと温度モニター値データを受信する。
保守運用システム200は、制御基板140と、表示・記録部180と、を備える。制御基板140は、レーザバイアス電流モニターメモリ部141と、温度モニターメモリ部142と、レーザバイアス電流平均値算出部143と、レーザバイアス電流温度補正部144と、異常判定閾値メモリ部145と、時計部146と、故障判定部160と、を含む。制御基板140は、通信装置100の監視と制御を行う。
レーザバイアス電流モニターメモリ部141は、N×M値のレーザバイアス電流値データを記憶し、レーザバイアス電流平均値算出部143とレーザバイアス電流温度補正部144とに供給する。温度モニターメモリ部142は、N×M値の温度値データを記憶し、レーザバイアス電流温度補正部144に供給する。なお、各ブロックの動作は、実施例1と同様である。
保守運用システム200は、M台の通信装置100内のレーザダイオード故障判定、停止推定時間の算出結果の表示または記録を表示・記録部180の一カ所に集約する。これにより、複数の通信装置、拠点における分布および平均値を集計・分析する。この結果、保守運用システム200により、故障予測の精度が向上し、分析の容易化、監視の容易化に資することができる。なお、制御基板140は、制御基板140Aであってもよい。これは、後述する実施例でも同様である。
実施例4では、複数の通信装置の光送信部から得られる情報から、光送信部のグループ化を行い、そのグループ単位でレーザダイオード故障判定を行う保守運用システムを説明する。
図9を参照して、保守運用システムの構成を説明する。図9において、保守運用システム200は、M台の通信装置100と接続されている。保守運用システム200Aは、グループ別整列部210と、K枚の制御基板140と、グループ別編集部220と、表示・記録部180と、を含む。
通信装置100は、それぞれ保守運用システム200Aに、N値のレーザバイアス電流モニター値データ、N値の温度モニター値データおよびN値の光送信部情報(光送信部の通信規格情報、メーカ情報、製造年月情報)を送信する。グループ別整列部210は、N値のレーザバイアス電流モニター値データ、N値の温度モニター値データおよびN値の光送信部情報について、受信する。
グループ別整列部210は、光送信部情報を元にして、レーザバイアス電流モニター値データおよび温度モニター値データの並べ替えを行う。具体的には、グループ別整列部210は、バイアス電流モニター値データおよび温度モニター値データについて、任意の製造年月期間、製造年月情報から年毎または月毎の単位にグループ化を行う。グループ別整列部210は、K値のグループ別レーザバイアス電流モニター値データおよびK値のグループ別温度モニター値データとして、グループの個数分用意された制御基板140へ出力する。グループ別整列部210は、グループ情報をグループ別編集部220に出力する。
制御基板140は、グループ単位でレーザダイオードの故障被疑品(故障を起こす可能性の高い対象物)の兆候監視、故障判定、停止推定時間の算出を行う。グループ別編集部220は、それらのグループ間の情報を共有し、相互関係、故障被疑品の分析を行う。グループ別編集部220は、制御基板140の算出結果、グループ間の相互関係および故障被疑品の分析結果を表示・記録部180に出力する。表示・記録部180は、それらを表示または記録する。
図10を参照して、製造月毎にグループ化を行った、レーザバイアス電流と稼働時間の関係を説明する。図10において、レーザダイオードの結晶欠陥の成長による故障品が複数の通信装置に点在した場合、同一または近傍の製造月に故障品が集中する傾向にある。このため、グループ化されたレーザバイアス電流値において、図10に示すグループ2において他の製造月と異なるレーザバイアス電流値が観測されている。このため、保守運用システム200は、このグループに対して故障被疑品監視およびグループとしての停止推定時間の算出が容易に行える。
なお、レーザダイオードの監視方法、故障判定方法と停止推定時間の算出方法は、実施例1と同一のため、説明を省略する。
なお、レーザダイオードの監視方法、故障判定方法と停止推定時間の算出方法は、実施例1と同一のため、説明を省略する。
図11を参照して、実施例4の制御基板の処理を説明する。図11において、制御基板140は、レーザバイアス電流モニター値および温度モニター値を読み出す(S341)。制御基板140は、光送信部品情報を読み出す(S342)。制御基板140は、光送信部品情報に基づいて、グループ別にレーザバイアス電流モニター値および温度モニター値を整列する(S343)。制御基板140は、整列した、グループ別にレーザバイアス電流モニター値および温度モニター値を該当制御基板のグループ別にレーザバイアス電流メモリおよび温度モニターメモリへ書き込む(S344)。制御基板140は、全光送受信部品のモニター値書込み完了か、判定する(S345)。Noのとき、制御基板140は、ステップ341にもどる。ステップ345でYesのとき、制御基板140は、グループ別にレーザバイアス電流平均値および温度補正値を算出する(S346)。
制御基板140は、グループ別に故障判定上限値および故障判定下限値を算出する(S347)。制御基板140は、レーザバイアス電流温度補正値について、故障判定上限値および故障判定下限値内か、判定する(S348)。Noのとき、制御基板140は、故障判定品傾きを算出する(S349)。ステップ348でYesのとき、またはステップ349のあと、制御基板140は、全光送受信部品の故障判定が完了か、判定する(S350)。Noのとき、制御基板140は、ステップ348に戻る。ステップ350でYesのとき、制御基板140は、グループ別に平均値傾きを算出する(S351)。制御基板140は、グループ別に平均停止推定時間および個別停止推定時間を算出する(S352)。制御基板140は、グループ別編集部を経由して表示・記録部へ出力して(S353)、終了する。なお、ステップ353において、グループ別編集部220が、制御基板140の算出結果、グループ間の相互関係および故障被疑品の分析結果を表示・記録部180に出力し、表示・記録部が、それらを表示してもよいことは、前述の通りである。
実施例4によれば、離れた拠点間に配置された複数の通信装置による通信ネットワークが構築された場合にも、監視者が通信ネットワーク全体の状況を集約監視可能であるため、計画的な保守交換、運用管理を行うことができる。さらに、保守運用システムにて、光送信部の通信規格、メーカ、製造年月情報も集約し、その項目毎にグループ化を行い、故障監視、故障判定、停止推定時間算出を実施することにより、レーザダイオードの結晶欠陥の成長による故障傾向品の兆候監視を含む多角的な分析を自動で行える。このため、効率的かつ早期に故障被疑品の発見が可能となる。
100…通信装置、110…インタフェース基板、120…光送信部、121…レーザダイオード、122…モニター用フォトダイオード、123…光出力パワー一定制御回路、124…レーザダイオード駆動回路、125…温度モニター回路、140…制御基板、141…レーザバイアス電流モニターメモリ部、142…温度モニターメモリ部、143…レーザバイアス電流平均値算出部、144…レーザバイアス電流温度補正部、145…異常判定閾値メモリ部、146…時計部、147…レーザバイアス電流分布算出部、160…故障判定部、161…故障判定値算出部、162…故障判定上下限係数メモリ、163…判定部、164…レーザバイアス電流傾き算出部、165…停止推定時間算出部、180…表示・記録部、200…保守運用システム、210…グループ別整列部、220…グループ別編集部。
Claims (5)
- 電気信号を光信号に変換するレーザダイオードと、このレーザダイオードの出力をモニターするフォトダイオードと、このフォトダイオードからのパワーモニター値に基づいて前記レーザダイオードを駆動する駆動回路にバイアス電流を供給し、このバイアス電流の電流モニター値を送信する制御回路と、前記レーザダイオードの温度を測定する温度モニター回路と、を含む複数の光送信部と、
前記光送信部から受信した複数の前記電流モニター値の平均値を算出する平均値算出部と、
前記温度モニター回路の出力に基づいて、前記電流モニター値を温度補正する温度補正部と、
前記平均値と複数の補正された電流モニター値とに基づいて、前記光送信部の故障を判定する故障判定部と、
を含む通信装置であって、
前記故障判定部は、前記補正された電流モニター値のいずれかが前記平均値から判定値以上離れたとき、当該電流モニター値を送信した光送信部について故障と判定することを特徴とする通信装置。 - 請求項1に記載の通信装置であって、
前記故障判定部は、前記補正された電流モニター値の変化率から、当該光送信部の停止推定時間を算出することを特徴とする通信装置。 - 請求項1に記載の通信装置であって、
前記故障判定部は、前記複数の電流モニター値の標準偏差に基づいて、前記判定値を設定することを特徴とする通信装置。 - 電気信号を光信号に変換するレーザダイオードと、このレーザダイオードの出力をモニターするフォトダイオードと、このフォトダイオードからのパワーモニター値に基づいて前記レーザダイオードを駆動する駆動回路にバイアス電流を供給し、このバイアス電流の電流モニター値を送信する制御回路と、前記レーザダイオードの温度を測定する温度モニター回路と、を含む複数の通信装置と接続され、
前記通信装置から受信した複数の前記電流モニター値の平均値を算出する平均値算出部と、
前記温度モニター回路の出力に基づいて、前記電流モニター値を温度補正する温度補正部と、
前記平均値と複数の補正された電流モニター値とに基づいて、前記光送信部の故障を判定する故障判定部と、
を含む保守運用システムであって、
前記故障判定部は、前記補正された電流モニター値のいずれかが前記平均値から判定値以上離れたとき、当該電流モニター値を送信した光送信部について故障と判定することを特徴とする保守運用システム。 - 請求項4に記載の保守運用システムであって、
さらに、整列部と、編集部と、を備え、
前記整列部は、前記レーザダイオードの製造情報に基づいて、前記電流モニター値と前記出力との組をグループ分けし、
前記編集部は、前記グループ間の情報を分析することを特徴とする保守運用システム。
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