JP2016162557A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高電圧や過充電状態の使用であっても安全に充放電が可能な電池を提供する。【解決手段】溶媒、電解質及び低分子量型ゲル化剤を含有し、該溶媒及び該電解質の合計100質量部に対して5質量部未満の低分子量型ゲル化剤を含有する電解液と、正極と、負極と、を含むリチウムイオン二次電池であって、該電池を充電率(SOC)150%まで充電した時に前記電池の前記負極上に凹凸が10μm未満の含Li層を形成する、リチウムイオン二次電池。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
現在、有機液体を用いた電気化学デバイスは種々の用途に供されており、その代表例として、リチウムイオン二次電池及びリチウムを使用する各種革新二次電池、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタ、色素増感太陽電池、アルミ電解コンデンサを挙げることができる。
さらに、近年では、エネルギーデバイスの多様化が進み、有機液体を電解液として使用する各種電気化学デバイスへの期待は益々高まっている。例えば、リチウムイオン二次電池は元来、小型携帯機器の充電池として主に用いられていたが、最近では自動車用途や定置用途への展開も拡大しており、これまでよりも、高温、低温環境下での使用、長期使用、容量や出力の増大などの過酷な環境でも使用されるようになっている。そして、このような過酷な環境においても高い電池特性を発現しつつ、信頼性・安全性を高いレベルで兼備することが求められている。
それに対応するため、例えば、正極材や負極材の活物質に異種元素のコートやドープを行うことで性能の向上を目指したり、セパレータ表面に機能材を塗工したり、電解液に添加剤を含有させたり、様々な工夫がなされている。
このような工夫をすることで、電極及び/又はセパレータと電解液との界面の構造を制御して、電極の電位によって、電解液やセパレータが分解するのを抑制したり、電極成分が電解液に溶解し、溶解した成分が電極及び/又はセパレータ上に不要な抵抗成分として析出するのを抑制したり、電池が暴走することを抑制したりしている。
特に電極上の電解液との界面に形成するSEI(sоlid electrоlyte interface)と呼ばれる膜の組成や形態を制御することが有効な一つの方法であり、様々な検討がなされている。
しかしながら、近年の電池の使用法では従来のSEI膜とは異なる組成や形態、形成方法が異なる膜が求められることがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高電圧や過充電状態の使用であっても安全に充放電が可能な電池を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成すべく、負極と電解液との界面状態を検討した結果、過充電時に負極上に特定の形態を有する膜を有する負極と、低分子量型ゲル化剤を含む電解液を有する電解液とを含むリチウムイオン二次電池で上記を達成し、本発明を完成するにいたった。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]溶媒、電解質及び低分子量型ゲル化剤を含有し、該溶媒及び該電解質の合計100質量部に対して5質量部未満の該低分子量型ゲル化剤を含有する電解液と、正極と、負極と、を含むリチウムイオン二次電池であって、該電池を充電率(SOC)150%まで充電した時に前記電池の前記負極上に凹凸が10μm未満の含Li層を形成する、リチウムイオン二次電池、
[2]前記低分子量型ゲル化剤が、下記一般式(1)、(2)、(3)及び(4)で表される化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を含む、前記[1]のリチウムイオン二次電池。
Rf1−R1−X1−L1−R2 (1)
Rf1−R1−X1−L1−R3―L2―X2―R4―Rf2 (2)
Rf1−R1−X1−L1−X2−R4−Rf2 (3)
5−O−Cy−X3−Cm (4)
(式(1)、(2)及び(3)中、
Rf1及びRf2はそれぞれ独立に、炭素数2〜20のパーフルオロアルキル基を示し、
1及びR4はそれぞれ独立に、単結合若しくは炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基を示し、
1及びX2はそれぞれ独立に、下記式(1a)、(1b)、(1c)、(1d)、(1e)、(1f)及び(1g)で表される基からなる群より選ばれる2価の基を示し、
1及びL2はそれぞれ独立に、単結合、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいオキシアルキレン基、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいオキシシクロアルキレン基、又は、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい2価のオキシ芳香族基を示し、
2は、アルキル基若しくはハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、アルキル基若しくはハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)で置換されていてもよいフルオロアルキル基、アリール基若しくはフルオロアリール基、又は、これらの基のうちの1種以上とこれらの基に対応する2価の基のうちの1種以上とが結合した1価の基を示し、
3は主鎖に酸素及び/又は硫黄原子を1つ以上有してもよく、かつ、アルキル基で置換されていてもよい炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を示す。
Figure 2016162557
式(4)中、
5は主鎖の炭素数1〜20の置換又は無置換の1価の炭化水素基を示し、
Cyは置換若しくは無置換の核原子数5〜30の2価の芳香族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を示し、
3は、下記式(4a)、(4b)、(4c)、(4d)、(4e)、(4f)及び(4g)で表される基からなる群より選ばれる2価の基、又は、それらの2価の基のうち2種以上が結合した2価の基を示し、
Cmは下記一般式(4z)で表される1価の基を示し、下記式(4z)中、複数のRaはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。)
Figure 2016162557
Figure 2016162557
[3]前記X1及びX2が、それぞれ独立に、前記式(1a)又は前記式(1d)で表される2価の基である、前記[2]のリチウムイオン二次電池、
[4]前記X1及びX2がいずれも、前記式(1d)で表される2価の基である、前記[2]又は[3]のリチウムイオン二次電池、
[5]前記電解液はゲル化したゲル電解質である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池、
[6]前記充電は0.2C以上3C以下のCレートで行う、前記[1]〜[5]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池、
[7]前記負極上の含Li層の厚みが1μm以上100μm以下である、前記[1]〜[6]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池、
[8]前記負極は、前記負極活物質として、金属リチウム、炭素材料、リチウムと合金形成が可能な元素を含む材料、及び、リチウム含有化合物からなる群より選ばれる1種以上の材料を含有する、前記[1]〜[7]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池、
[9]前記負極は炭素材料を含む、前記[1]〜[8]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池、
である。
本発明によると、高電圧や過充電に充電した電池であっても電池特性(電池容量)が得られ、安全性が向上した電池を得ることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、電解液と正極と負極と必要に応じてセパレータを有する。
<電解液>
本実施形態の電解液は、非水溶媒と、電解質と、低分子量型ゲル化剤を含む。
<<非水溶媒>>
非水溶媒としては、例えば非プロトン性溶媒が挙げられ、非プロトン性極性溶媒が好ましい。その具体例としては、以下に限定されないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、トランス−2,3−ブチレンカーボネート、シス−2,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネート、トランス−2,3−ペンチレンカーボネート、シス−2,3−ペンチレンカーボネート、トリフルオロメチルエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロエチレンカーボネートに代表される環状カーボネート;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンに代表されるラクトン;スルホランに代表される環状スルホン;テトラヒドロフラン、ジオキサンに代表される環状エーテル;メチルエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、ジブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルトリフルオロエチルカーボネートに代表される鎖状カーボネート;アセトニトリル、プロピオニトリルに代表されるニトリル;ジメチルエーテル、ジメトキシエタンに代表される鎖状エーテル;プロピオン酸メチルに代表される鎖状カルボン酸エステルが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
特に、電解液をリチウムイオン二次電池に用いる場合、充放電に寄与するリチウム塩の電離度を高める観点から、非水溶媒は、環状の非プロトン性極性溶媒及びニトリル溶媒からなる群より選択される1種類以上の溶媒を含むことが好ましく、特に、エチレンカーボネートやプロピレンカーボネートに代表される環状カーボネートを1種類以上含むことがより好ましい。環状の非プロトン性極性溶媒及びニトリル溶媒は誘電率が高く、リチウム塩の電離を助けると共にゲル化能を高めるためにも有効に作用する傾向にある。
非水溶媒としては、イオン液体を用いることもできる。イオン液体とは、有機カチオンとアニオンとを組み合わせたイオンからなる液体である。
有機カチオンとしては、以下に限定されないが、例えば、ジアルキルイミダゾリウムカチオン、トリアルキルイミダゾリウムカチオン等のイミダゾリウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、アルキルピリジニウムイオン、ジアルキルピロリジニウムイオン、ジアルキルピペリジニウムイオンなどが挙げられる。
これらの有機カチオンのカウンターイオンとなるアニオンとしては、以下に限定されないが、例えば、PF6アニオン、PF3(C253アニオン、PF3(CF33アニオン、BF4アニオン、BF2(CF32アニオン、BF3(CF3)アニオン、ビスオキサレートホウ酸アニオン、Tf(トリフルオロメタンスルホニル)アニオン、Nf(ノナフルオロブタンスルホニル)アニオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドアニオン、ジシアノアミンアニオンを用いることができる。
<<電解質>>
電解質は、電解液において、通常の非水電解質として用いられているものであれば特に限定されず、いずれのものであってもよい。なお、後述する「ゲル電解質」はゲル状の電解液のことを示し、本項における「電解質」と同じものではない。電解液がリチウムイオン二次電池に用いられる場合、電解質としてリチウム塩が用いられる。リチウム塩の具体例としては、以下に限定されないが、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、Li2SiF6、LiOSO2k2k+1〔kは1〜8の整数〕、LiN(SO2k2k+12〔kは1〜8の整数〕、LiPFn(Ck2k+16-n〔nは1〜5の整数、kは1〜8の整数〕、LiBFn((Ck2k+14-n〔nは1〜3の整数、kは1〜8の整数〕、LiB(C242で表されるリチウムビス(オキサレート)ボレート、LiBF2(C24)で表されるリチウムジフルオロ(オキサレート)ボレート、LiPF4(C24)で表されるリチウムテトラフルオロ(オキサレート)ホスフェート、LiPO22、Li2PO3Fが挙げられる。
また、下記一般式(2a)、(2b)、(2c)で表されるリチウム塩を用いることもできる。
LiC(SO211)(SO212)(SO213) (2a)
LiN(SO2OR14)(SO2OR15) (2b)
LiN(SO216)(SO2OR17) (2c)
ここで、式中、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17は、互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す。
これらのリチウム塩は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。電池特性や安定性に加え、ゲル化能を高める観点から、これらのリチウム塩のうち、特に、LiPF6、LiBF4、LiN(SO2k2k+12〔kは1〜8の整数〕、LiB(C242が好ましく、LiPF6及びLiBF4が最も好ましい。
リチウム塩は、電解液中に好ましくは0.1〜3モル/リットル、より好ましくは0.5〜2モル/リットルの濃度で含有される。
<<低分子量型ゲル化剤>>
低分子量型ゲル化剤とは、単量体を重合することで得られる重合体(高分子)以外でゲル化能を有する化合物の総称である。超分子のゲル化剤も低分子量型ゲル化剤に含まれる。低分子量型ゲル化剤は、溶液中において一次元に自己集合して擬似的な高分子(超分子ファイバー)を形成し、さらにそれらが絡まり合うことで溶媒を保持してゲルを形成する。低分子量型ゲル化剤の分子量は、ゲル化能とゲルのハンドリングの観点から、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定した重合平均分子量が50〜10000であることが好ましく、100〜5000であることがより好ましい。
本実施形態における低分子量型ゲル化剤としては、特に限定されず、例えば、アミド基、ウレア基及びウレタン基のうち1つ以上の基を有する化合物、アミノ酸誘導体、「Chem.Rev.第97巻、p3133〜p3159、1997年発行」に記載されている化合物、特開平10−175901号公報に記載されている化合物、国際公開2006/82768号に記載されている化合物、特開2007−506833号公報に記載されている化合物、特開2009−155592号公報に記載されている化合物、「Chem.Mater.11巻、p649−655、1999年発行」に記載されている化合物、並びに「J.Phys.Chem.B 105巻、p12809〜12815、2001年発行」に記載されている化合物が挙げられる。
低分子量型ゲル化剤は、充放電性能や安全性等の目的の性能を発現させるために、複数のゲル化剤の混合物であってもよい。
低分子量型ゲル化剤はより少ない添加量で電解液をゲル化でき、また、高温時は電解液をより低粘度化させることができる。低分子量型ゲル化剤としては、化学的安定性及び酸化還元に対する安定性を有する化合物が好適に使用され、そのような化合物としては、以下に説明する化合物が例示される。
本実施形態における低分子量型ゲル化剤としては、電気化学的安定性と電解液に対するゲル化能との観点から、下記一般式(1)、(2)、(3)及び(4)で表される化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を含むことが好ましい。
Rf1−R1−X1−L1−R2 (1)
Rf1−R1−X1−L1−R3―L2―X2―R4―Rf2 (2)
Rf1−R1−X1−L1−X2−R4−Rf2 (3)
5−O−Cy−X3−Cm (4)
上記一般式(1)、(2)及び(3)において、Rf1及びRf2はそれぞれ独立に、炭素数2〜20のパーフルオロアルキル基を示す。当該炭素数が2〜20であることにより、原料の入手とその化合物の合成とが容易となる。上記一般式(1)、(2)及び(3)で表される化合物(以下、「パーフルオロ化合物」とも言う。)の電解液への混合性、電解液の電気化学的特性、及びゲル化能の観点から、上記炭素数は2〜12であることが好ましい。パーフルオロアルキル基としては、例えば、パーフルオロエチル基、パーフルオロn−プロピル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロn−ブチル基、パーフルオロt−ブチル基、パーフルオロn−ヘキシル基、パーフルオロn−オクチル基、パーフルオロn−デシル基及びパーフルオロn−ドデシル基が挙げられる。
上記一般式(1)、(2)及び(3)において、R1及びR4はそれぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基を示し、当該炭素数は2〜5であることが好ましい。上記2価の飽和炭化水素基の炭素数が3以上である場合、分岐があってもなくてもよい。このような2価の飽和炭化水素基としては、例えば、メチリデン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基及びn−ブテン基が挙げられる。
また、X1及びX2はそれぞれ独立に、下記式(1a)、(1b)、(1c)、(1d)、(1e)、(1f)及び(1g)で表される基からなる群より選ばれる2価の基を示す。これらの中では、電気化学的な観点から、下記式(1a)、(1b)及び(1d)で表される基からなる群より選ばれる2価の基が好ましく、下記式(1a)又は下記式(1d)で表される2価の基であることがより好ましく、下記式(1d)で表される2価の基である(すなわち、X1及びX2いずれも、下記式(1d)で表される2価の基である)ことが更に好ましい。
Figure 2016162557
1及びL2はそれぞれ独立に、単結合、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいオキシアルキレン基、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいオキシシクロアルキレン基、又は、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい2価のオキシ芳香族基(−OAr−;Arは2価の芳香族基を示す。)を示す。オキシアルキレン基としては、例えば、炭素数2〜10のオキシアルキレン基、より具体的には、オキシエチレン基(−C24O−)及びオキシプロピレン基(−C36O−)が挙げられる。オキシシクロアルキレン基としては、例えば、炭素数5〜12のオキシシクロアルキレン基、より具体的には、オキシシクロペンチレン基、オキシシクロヘキシレン基、オキシジシクロヘキシレン基が挙げられる。
1及びL2としては、これらの中でも、ゲル化能及び電解液の安全性向上の観点から、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい2価のオキシ芳香族基が好ましい。アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい2価のオキシ芳香族基における2価の芳香族基は、いわゆる「芳香族性」を示す環式の2価の基(1つの環でも、単結合により結合した複数の環でもよい)である。この2価の芳香族基は、単素環式の基であっても複素環式の基であってもよい。
上記の単素環式の基は、その環形成原子数が6〜30であり、アルキル基若しくはハロゲン原子により置換されていてもよい。その具体例としては、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基、アントラニレン基、フェナンスリレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、フルオランテニレン基に代表される核を有する2価の基が挙げられる。
上記の複素環式の基は、その環形成原子数が5〜30であり、アルキル基若しくはハロゲン原子により置換されていてもよい。その具体例としては、例えば、ピローレン基、フラニレン基、チオフェニレン基、トリアゾーレン基、オキサジアゾーレン基、ピリジレン基及びピリミジレン基に代表される核を有する2価の基が挙げられる。上記の中でも、2価の芳香族基としては、フェニレン基、ビフェニレン基又はナフチレン基が好ましい。
また、上記の置換基であるアルキル基としては、例えば、メチル基及びエチル基等のアルキル基が挙げられ、また、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられる。
オキシシクロアルキレン基及びオキシ芳香族基には複数の環が接続されたものも含まれ、このような基としては、例えば、オキシビフェニレン基、オキシターフェニレン基及びオキシシクロアルキルフェニレン基が挙げられる。
上記一般式(1)中のR2は、アルキル基若しくはハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、アルキル基若しくはハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)で置換されていてもよいフルオロアルキル基、アリール基若しくはフルオロアリール基、又は、これらの基のうちの1種以上とこれらの基に対応する2価の基(例えば、アルキル基に対応するアルキレン基、アリール基に対応するアリーレン基)のうちの1種以上とが結合した1価の基(例えば、アルキレン基とアリール基とが結合したアラルキル基)を示す。R2としては、より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基及びn−デシル基に代表される炭素数1〜12のアルキル基が挙げられる。これらのアルキル基は、更にアルキル基又はハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)で置換されていてもよい。
フルオロアルキル基としては、炭素数1〜12のフルオロアルキル基(ただし、パーフルオロアルキル基を除く。)若しくは炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基が好ましい。炭素数1〜12のフルオロアルキル基(ただし、パーフルオロアルキル基を除く。)及び炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基としては、具体的には、トリフルオロメチル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロn−ブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロn―ヘキシル基及び1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロn−デシル基が挙げられる。炭素数1〜12のフルオロアルキル基は、更にアルキル基又はハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)で置換されていてもよい。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基に代表される核原子数が6〜12のアリール基、また、フルオロアリール基としては、例えば、モノフルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基に代表される核原子数が6〜12のフルオロアリール基が挙げられる。
また、R2は、上述のアルキル基、フルオロアルキル基、アリール基及びフルオロアリール基のうちの1種以上と、それらの基に対応する2価の基、すなわち、アルキレン基、フルオロアルキレン基、アリーレン基及びフルオロアリーレン基、のうちの1種以上とが結合した1価の基であってもよい。そのような基としては、例えば、アルキレン基とパーフルオロアルキル基とが結合した基(ただし、この基はフルオロアルキル基の1種でもある。)、アルキレン基とアリール基とが結合した基(アラルキル基)、フルオロアルキル基とフルオロアリーレン基とが結合した基が挙げられる。
2は、本発明の効果をより有効且つ確実に奏する観点から、アルキル基又はフルオロアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のフルオロアルキル基(ただし、パーフルオロアルキル基を除く。)又は炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜10のフルオロアルキル基(ただし、パーフルオロアルキル基を除く。)であることが更に好ましい。
上記一般式(2)及び(3)中のR3は、主鎖に酸素及び/又は硫黄原子を1つ以上有していてもよく、かつ、アルキル基で置換されていてもよい炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を示す。当該炭素数は、1〜16であることが好ましく、2〜14であることがより好ましい。R3の炭素数によってもゲル化能を制御することができる。また、合成及び原料入手の観点から、上記範囲の炭素数であることが好ましい。
上記一般式(1)、(2)又は(3)で表される、パーフルオロアルキル基を有するゲル化剤としては、例えば、Rf1−R1−O−R2、Rf1−R1−S−R2、Rf1−R1−SO2−R2、Rf1−R1−OCO−R2、Rf1−R1−O−Ar−O−R2(ここで、Arは2価の芳香族基を示す。以下同様。)、Rf1−R1−SO2−Ar−O−R2、Rf1−R1−SO2−Ar−O−Rf4、Rf1−R1−SO2−Ar−O−Rf3−Rf4(ここで、Rf3はフルオロアルキレン基、Rf4はフルオロアルキル基を示す。)、Rf1−R1−SO−Ar−O−R2、Rf1−R1−S−Ar−O−R2、Rf1−R1−O−R5−O−R2(ここで、R5は、アルキレン基を示す。)、Rf1−R1−CONH−R2、Rf1−R1―SO2―Ar1−O−R3−O−Ar2−SO2−R4−Rf2(ここで、Ar1及びAr2はそれぞれ独立に、2価の芳香族基を示す。以下同様。)、Rf1−R1−O−Ar1−O−R3−O−Ar2―O―R4―Rf2、Rf1−R1−SO2−Ar1−O−R6−O−R7−O−Ar2−O−R4−Rf2(ここで、R6及びR7はそれぞれ独立に、アルキレン基を示す。以下同様。)の一般式で表される化合物が挙げられる。より具体的には、Rf1及びRf2がそれぞれ独立に、炭素数2〜10のパーフルオロアルキル基、R1が炭素数2〜4のアルキレン基、Arが(又はAr1及びAr2がそれぞれ独立に)p−フェニレン基又はp−ビフェニレン基、R2が炭素数4〜8のアルキル基である上記各一般式で表される化合物、並びに、その二量体構造、例えば、Rf1−R1−O−Ar−O−R2、Rf1−R1−SO2−Ar−O−R2、Rf1−R1−O−Ar1−O−R3−O−Ar2―O―R4―Rf2、Rf1−R1−SO2−Ar1−O−R6−O−R7−O−Ar2−O−R4−Rf2の一般式で表される化合物が挙げられる。
上記一般式(4)において、R5は主鎖の炭素数1〜20の置換若しくは無置換の1価の炭化水素基を示し、飽和であっても不飽和であってもよい。R5は脂肪族炭化水素基であってもよく、更に芳香族炭化水素基を有していてもよい。その脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基における炭化水素基の一部又は全部がハロゲン原子で置換されていてもよい。1価の炭化水素基が1価の脂肪族炭化水素基である場合、分岐していても分岐していなくてもよく、分岐鎖の一部又は全部がハロゲン原子で置換されていてもよい。また、この炭化水素基は、その鎖中に酸素原子及び/又は硫黄原子を有していてもよい。さらに、1価の炭化水素基が芳香族炭化水素基を有する場合、この芳香族炭化水素基が更に置換基を有していてもよい。ただし、この1価の炭化水素基は、上記一般式(4)で表される化合物(以下「化合物(4)」とも表記する。)が溶媒に溶解して、その溶媒を含む電解液をゲル化させるために、ベンジル基に代表されるアラルキル基等の、化合物(4)を溶媒に容易に溶解可能にする炭化水素基であることが好ましい。また、その1価の炭化水素基の炭素数が21以上であると、原料の入手が困難となる傾向にある。R5で示される1価の炭化水素基は、本発明の効果をより有効かつ確実に奏する観点から、炭素数4〜18のアルキル基であることが好ましく、炭素数4〜14のアルキル基であることがより好ましい。また、R5は、ゲル化能とハンドリング性との観点から、直鎖のアルキル基であることが好ましい。
上記一般式(4)において、Cyは置換又は無置換の核原子数5〜30の2価の芳香族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を示す。2価の芳香族炭化水素基は、いわゆる「芳香族性」を示す環式の2価の基である。この2価の芳香族炭化水素基は、単素環式の基であっても複素環式の基であってもよい。これらの2価の芳香族炭化水素基は、置換基により置換されていてもよく、置換されていない無置換のものであってもよい。2価の芳香族炭化水素基の置換基は、合成や原料入手の容易性という観点から選ぶこともできる。あるいは、2価の芳香族炭化水素基の置換基は、ゲル化剤の溶解温度及びゲル化能の観点から選ぶこともできる。単素環式の基としては、その核原子数が6〜30であり、置換基により置換されていてもよく、置換されていない無置換のものであってもよい。その具体例としては、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基、アントラニレン基、フェナンスリレン基、ピレニレン基、クリセニレン基及びフルオランテニレン基に代表される核を有する2価の基が挙げられる。複素環式の基としては、その核原子数が5〜30であり、置換基により置換されていてもよく、置換されていない無置換のものであってもよい。その具体例としては、例えば、ピローレン基、フラニレン基、チオフェニレン基、トリアゾーレン基、オキサジアゾーレン基、ピリジレン基及びピリミジレン基に代表される核を有する2価の基が挙げられる。
芳香族炭化水素基は、原料入手容易性及び合成容易性の観点並びに電解液におけるゲル化能の観点から、置換又は無置換の核原子数6〜20の2価の芳香族炭化水素基であることが好ましく、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基、ターフェニレン基及びアントラニレン基からなる群より選ばれる基であることがより好ましい。
脂環式炭化水素基は、その核原子数が5〜30であり、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びシクロオクチル基が挙げられる。
芳香族炭化水素基又は脂環式炭化水素基は、その環形成原子数が上記範囲内であれば複数の基が連結したり、単素環と複素環との両者を有したり、芳香族基と脂環式基との両者を有したりしてもよい。また、芳香族炭化水素基又は脂環式炭化水素の置換基としては、メチル基及びエチル基に代表されるアルキル基、並びにハロゲン原子が挙げられる。
上記一般式(4)において、X3は下記式(4a)、(4b)、(4c)、(4d)、(4e)、(4f)及び(4g)(以下、(4a)〜(4g)と表記する。)で表される基からなる群より選ばれる2価の基、又は、下記式(4a)〜(4g)で表される基のうち2種以上が結合した2価の基を示す。これらの中でも、ゲル化能と電池の充放電特性及び長期安定性の観点から、下記式(4a)、(4e)及び(4g)で表される基からなる群より選ばれるいずれかの基であることが好ましい。
Figure 2016162557
上記一般式(4)において、X3は、化合物(4)を電池に含まれるゲル化剤として用いた際の長期にわたる安定性とゲル化能の観点から選択することが好ましい。X3が上記式(4a)で表される基である場合、そのゲル化剤を含む組成物は、非常に安定性の高いゲルとなる傾向にある。また、X3が上記式(4e)で表される基である場合、そのゲル化剤を含む組成物は、ゲル−ゾルの転移を温度調整だけではなく、光照射によっても誘起できる点で用途拡大に繋がる。
上記一般式(4)において、Cmは下記一般式(4z)で表される1価の基(クマリン部位)を示し、下記式(4z)中、複数のRaは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。Raがアルキル基である場合、その炭素数は1〜6であることが好ましく、アルコキシ基である場合、その炭素数は1〜8であることが好ましい。
Figure 2016162557
上述した低分子量型ゲル化剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本実施形態における低分子量型ゲル化剤は、常法により合成されてもよく、市販品を入手してもよい。パーフルオロアルキル基を有する低分子ゲル化剤は、例えば、国際公開第2007/083843号、特開2007−191626号公報、特開2007−191627号公報、特開2007−191661号公報及び国際公開第2009/78268号に記載の方法を参照して製造することができる。
また、パーフルオロアルキル基を有する低分子量型ゲル化剤は、例えば、次のスキームによって合成することができる。まず、下記一般式(5a)で表されるチオール化合物を、乾燥THFなどの溶媒中、トリエチルアミンなどの塩基の存在下、下記一般式(5b)で表される化合物でスルフィド化して、下記一般式(5c)で表される化合物を得る。
HS−Ar−OH (5a)
m2m+1p2pX’ (5b)
m2m+1p2p−S−Ar−OH (5c)
次いで、上記一般式(5c)で表される化合物を3−ペンタノンなどの溶媒中、K2CO3などのアルカリ金属化合物の存在下、下記一般式(5d)で表される化合物でエーテル化して、下記一般式(5e)で表される化合物を得る。
R’X’’ (5d)
m2m+1p2p−S−Ar−O−R’ (5e)
そして、上記一般式(5e)で表される化合物を、酢酸などの触媒の存在下で、過酸化水素などの酸化剤により酸化することで、下記一般式(5f)で表されるパーフルオロ化合物が得られる。
m2m+1p2p−SO2−Ar−O−R’ (5f)
ここで、上記一般式(5f)で表されるパーフルオロ化合物の製造スキームにおける限り、Arは置換又は無置換の核原子数8〜30の2価の芳香族基を示し、R’は飽和又は不飽和の炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示し、mは2〜16の自然数を示し、pは0〜6の整数を示し、X’は、例えばヨウ素原子などのハロゲン原子を示し、X’’は、例えば臭素原子などのハロゲン原子を示す。
かかる合成法としては、例えば、国際公開第2009/78268号パンフレットに記載の合成法を参照することができる。
また、Arがビフェニレン基やターフェニレン基などの複数の芳香環を単結合により結合した基である場合は、例えば下記合成法により、上記一般式(5f)で表されるパーフルオロ化合物を得ることができる。まず、下記一般式(5g)で表されるチオール化合物を、乾燥THFなどの溶媒中、トリエチルアミンなどの塩基の存在下、上記一般式(5b)で表される化合物でスルフィド化して、下記一般式(5h)で表される化合物を得る。ここで、式(5g)及び(5h)中、m及びpは式(5f)におけるものと同義であり、X’’’は、例えば臭素原子などのハロゲン原子を示し、Ar’は、上記式(5f)におけるArを構成する2価の芳香族炭化水素基の一部を示す。
HS−Ar’−X’’’ (5g)
m2m+1p2p−S−Ar’−X’’’ (5h)
次いで、上記一般式(5h)で表される化合物を、酢酸などの触媒の存在下で、過酸化水素などの酸化剤により酸化することで、下記化合物(5i)が得られる。ここで、式(5i)中、Ar’、X’’’、m及びpは、式(5h)におけるものと同義である。
m2m+1p2p−SO2−Ar’−X’’’ (5i)
そして、上記一般式(5i)で表される化合物と下記一般式(5j)で表される化合物とから、K2CO3などの塩基水溶液中、パラジウム触媒の存在下で、鈴木・宮浦カップリングにより、上記一般式(5f)で表されるパーフルオロ化合物を得る。ここで、式(5j)中、R’は、上記式(5f)におけるものと同義であり、Ar’’は、上記式(5f)におけるArを構成する2価の芳香族炭化水素基のAr’とは別の一部を示し、Ar’とAr’’が単結合により結合したものがArとなる。
R’−O−Ar’’−B(OH)2 (5j)
また、本実施形態におけるパーフルオロアルキル基を有するゲル化剤は、例えば、次のスキームによって合成することができる。すなわち、下記一般式(6a)で表される化合物と下記一般式(6b)で表される化合物とから、光延反応などの脱水縮合により、パーフルオロアルキル基を有するゲル化剤の一種である下記一般式(6c)で表される化合物を合成することができる。ここで、式中、Y1及びY2はそれぞれ独立に、硫黄原子又は酸素原子を示す。
Rf’−R’’−Y1−Z−Y2H (6a)
Rf’’R’’’OH (6b)
Rf’−R’’−Y1−Z−Y2−R’’’−Rf’’ (6c)
また、上記一般式(6c)で表される化合物において、Y1及び/又はY2が硫黄原子である場合に、その硫黄原子を更にスルホニル化又はスルホキシド化することにより、パーフルオロアルキル基を有するゲル化剤の別の一種である下記一般式(6d)で表される化合物を合成することができる。ここで、Y3及びY4の少なくとも一方は、SO基又はSO2基であり、Y3及びY4の一方がSO基又はSO2基である場合の他方は硫黄原子又は酸素原子である。
Rf’−R’’−Y3−Z−Y4−R’’’−Rf’’ (6d)
上記一般式(6a)で表される化合物は、例えば、下記式(6e)で表される化合物の活性水素(チオール基又は水酸基の水素原子)を、アルカリ条件下で、パーフルオロアルカンハロゲン化物(例えばヨウ化物)のパーフルオロアルキル基で置換することにより合成することができる。
HY1−Z−Y2H (6e)
また、上記式(6b)で表される化合物は、パーフルオロアルカンハロゲン化物(例えばヨウ化物)のアルケノールへの付加反応により得られるアルカノールのハロゲン化物を、更に還元することにより合成することができる。
ここで、上記一般式(6c)又は(6d)で表されるパーフルオロ化合物(ゲル化剤)の製造スキームにおける限り、Rf’及びRf’’はそれぞれ独立に、主鎖の炭素数2〜18の置換又は無置換のパーフルオロアルキル基を示し、R’’及びR’’’はそれぞれ独立に、単結合又は主鎖の炭素数1〜8の置換若しくは無置換の2価の炭化水素基を示し、Zは置換又は無置換の核原子数5〜30の2価の芳香族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を示す。
ただし、本実施形態におけるパーフルオロアルキル基を有するゲル化剤の合成方法は上記の方法に限定されない。
また、本実施形態における化合物(4)はクマリン型のゲル化剤であり、化合物(4)として、例えば、液晶討論会講演予稿集p44(2007)に記載の化合物を用いることができる。
また、アゾ基を有する化合物(4)、すなわち、X3が上記式(4e)で表される化合物(4)は、例えば、下記のような反応経路で合成することができる。
Figure 2016162557
このように合成されるアゾ基を有する化合物(4)としては、例えば、下記式(4I)で表される化合物(以下、「化合物(4I)」とも表記する。)及び下記式(4II)で表される化合物(以下、「化合物(4II)」とも表記する。)が挙げられる。
Figure 2016162557
以下、化合物(4I)及び(4II)の合成方法について詳細に説明する。
〔化合物(4I)の合成方法〕
(工程1:化合物(a)の合成)
Figure 2016162557
ナスフラスコに濃硝酸及び濃硫酸の混合溶液を加える。当該ナスフラスコを氷浴で冷却しながら、クマリンを、混合溶液の温度が20℃を超えないように徐々に加える。クマリンを全量加え終えたら氷浴を外し、室温で1時間攪拌して反応させる。当該反応液を水中に注ぎ、析出した固体を濾取する。濾取した固体を、トルエンで再結晶を行い、淡黄色の固体の化合物(a)を得る。
(工程2:化合物(b)の合成)
Figure 2016162557
ナスフラスコ中で、化合物(a)をエタノール及びトルエンの混合溶液に溶かして、Pd/Cの存在下、水素添加反応を行う。水素添加反応後、Pd/Cを濾取し、濾液をエバポレーターで濃縮する。析出した固体をトルエンで再結晶することにより、黄色固体の化合物(b)を得る。
(工程3:化合物(c)の合成)
Figure 2016162557
ナスフラスコ中で、5℃の氷冷下、12Nの塩酸水溶液を調製する。当該水溶液中に、化合物(b)及び亜硝酸ナトリウム(NaNO2)を加えて、20分間攪拌する。さらに、フェノール、水酸化ナトリウム及び水の混合溶液を加えて攪拌する。析出した固体をトルエンで再結晶を行い、化合物(c)を得る。
(工程4:化合物(4I)の合成)
Figure 2016162557
ナスフラスコ中で、化合物(c)を3−ペンタノンに溶解する。得られた溶液中に、1−ブロモオクタン及び炭酸カリウムを加えて15時間還流を行う。得られた固体をトルエンで再結晶させ、カラムクロマトグラフィーで精製して化合物(4I)を得る。なお、上記カラムクロマトグラフィーにおいて、充填剤としてシリカゲルを用い、展開溶媒としてクロロホルムを用いる。
〔化合物(4II)の合成方法〕
Figure 2016162557
ナスフラスコ中で、化合物(c)を3−ペンタノンに溶解する。得られた溶液中に、1−ブロモヘキサン及び炭酸カリウムを加えて15時間還流を行う。得られた固体をトルエンで再結晶を行い、カラムクロマトグラフィーで精製して化合物(4II)を得る。なお、上記カラムクロマトグラフィーにおいて、充填剤としてシリカゲルを用い、展開溶媒としてクロロホルムを用いる。
ただし、化合物(4)の製造方法は、上記方法に限定されるものではない。
本実施形態における低分子量型ゲル化剤の電解液中での含有量は、溶媒と電解質との総量100質量部に対して、5質量部未満であり、好ましくは4質量部未満である、また、0.1質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましい。
<<電解液の製造方法>>
本実施形態の電解液の製造方法としては、特に限定されず、上述した非水溶媒と電解質と低分子量型ゲル化剤とを適宜混合して製造することができる。すなわち、非水溶媒と電解質と低分子量型ゲル化剤との混合順としては様々な順を選択することができる。例えば、所定量の電解質を非水溶媒に溶解させた電解液を調製し、その後、低分子量型ゲル化剤を当該電解液に導入する方法を選択できる。低分子量型ゲル化剤を導入した電解液は70〜150℃まで昇温して均一な溶液にした後、室温まで降温することで調製され得る。
あるいは、非水溶媒と低分子量型ゲル化剤とを混合し、70〜150℃まで昇温して低分子量型ゲル化剤を溶解した後に降温し、その後電解質を溶解することで、電解液を調製してもよい。
さらには、全ての化合物を同時に混合して電解液を調製することも可能である。
なお、本実施形態の電解液は、本実施形態の所望の効果を阻害しない範囲において、ゲル化剤として、低分子量型ゲル化剤に加えて、当該低分子量型ゲル化剤以外のゲル化剤を含有してもよい。
本実施形態の電解液は、電池特性と安全性の両立の観点から、ゲル化されたゲル電解質であることが好ましい。ここで、ゲル電解質とは、上述した本実施形態の「電解質」とは異なるものであり、本実施形態における低分子量型ゲル化剤の作用により本来液状の電解液がゲル化されたものを示す。
<正極>
正極は、リチウムイオン二次電池の正極として作用するものであれば特に限定されず、公知のものであってもよい。正極は、正極活物質としてリチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な材料からなる群より選ばれる1種以上の材料を含有すると好ましい。そのような材料としては、以下に限定されないが、例えば、下記一般式(7a)及び(7b)で表される複合酸化物、トンネル構造及び層状構造の金属カルコゲン化物並びに金属酸化物等が挙げられる。
LixMO2 (7a)
Liy24 (7b)
ここで、式中、Mは遷移金属から選ばれる1種以上の金属を示し、xは0〜1の数、yは0〜2の数を示す。
正極としてより具体的には、以下に限定されないが、例えば、LiCoO2に代表されるリチウムコバルト酸化物;LiMnO2、LiMn24、Li2Mn24に代表されるリチウムマンガン酸化物;LiNiO2に代表されるリチウムニッケル酸化物;LizMO2(MはNi、Mn、Co、Al及びMgからなる群より選ばれる2種以上の元素を示し、zは0.9超1.2未満の数を示す)で表されるリチウム含有複合金属酸化物;LiFePO4で表されるリン酸鉄オリビン等が挙げられる。また、正極活物質として、以下に限定されないが、例えば、S、MnO2、FeO2、FeS2、V25、V613、TiO2、TiS2、MoS2及びNbSe2に代表されるリチウム以外の金属の酸化物も例示される。さらには、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン及びポリピロールに代表される導電性高分子も正極活物質として例示される。
また、正極活物質としてリチウム含有化合物を用いると、高電圧及び高エネルギー密度を得ることができる傾向にあるので好ましい。このようなリチウム含有化合物としては、リチウムを含有するものであればよく、以下に限定されないが、例えば、リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物;リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物及びリチウムと遷移金属元素とを含むケイ酸金属化合物(例えばLituSiO4、Mは上記式(7a)と同義であり、tは0〜1の数、uは0〜2の数を示す。)等が挙げられる。より高い電圧を得る観点から、特に、リチウムと、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)及びチタン(Ti)からなる群より選ばれる1種以上の遷移金属元素とを含む複合酸化物並びにリン酸化合物が好ましい。
より具体的には、かかるリチウム含有化合物としては、リチウムを有する金属酸化物、リチウムを有する金属カルコゲン化物及びリチウムを有するリン酸金属化合物が好ましく、例えば、それぞれ下記一般式(8a)、(8b)で表される化合物が挙げられる。
LivI2 (8a)
LiwIIPO4 (8b)
ここで、式中、MI及びMIIはそれぞれ1種以上の遷移金属元素を示し、v及びwの値は電池の充放電状態によって異なるが、通常vは0.05〜1.10、wは0.05〜1.10の数を示す。
上記一般式(8a)で表される化合物は一般に層状構造を有し、上記一般式(8b)で表される化合物は一般にオリビン構造を有する。これらの化合物において、構造を安定化させる等の目的から、遷移金属元素の一部をAl、Mg、その他の遷移金属元素で置換したり結晶粒界に含ませたりしたもの、酸素原子の一部をフッ素原子等で置換したものも挙げられる。更に、正極活物質表面の少なくとも一部に他の正極活物質を被覆したものも挙げられる。
正極活物質は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
正極活物質の数平均粒子径(一次粒子径)は、好ましくは0.05μm〜100μm、より好ましくは1μm〜10μmである。正極活物質の数平均粒子径は湿式の粒子径測定装置(例えば、レーザー回折/散乱式粒度分布計、動的光散乱式粒度分布計)により測定することができる。あるいは、透過型電子顕微鏡にて観察した粒子100個をランダムに抽出し、画像解析ソフト(例えば、旭化成エンジニアリング株式会社製の画像解析ソフト、商品名「A像くん」)で解析し、その相加平均を算出することでも得られる。この場合、同じ試料に対して、測定方法間で数平均粒子径が異なる場合は、標準試料を対象として作成した検量線を用いてもよい。
<<正極の製造方法>>
正極は、以下に限定されないが、例えば、下記のようにして得られる。すなわち、まず、上記正極活物質に対して、必要に応じて、導電助剤やバインダー等を加えて混合した正極合剤を溶剤に分散させて正極合剤含有ペーストを調製する。次いで、この正極合剤含有ペーストを正極集電体に塗布し、乾燥して正極合剤層を形成し、それを必要に応じて加圧し厚みを調整することによって、正極が作製される。
ここで、正極合剤含有ペースト中の固形分濃度は、好ましくは30〜80質量%であり、より好ましくは40〜70質量%である。
正極集電体は、以下に限定されないが、例えば、アルミニウム箔又はステンレス箔などの金属箔等により構成される。
<負極>
負極は、リチウムイオン二次電池の負極として作用するものであれば特に限定されず、公知のものであってもよい。負極は、負極活物質としてリチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な材料及び金属リチウムからなる群より選ばれる1種以上の材料を含有すると好ましい。そのような材料としては金属リチウムの他に、以下に限定されないが、例えば、アモルファスカーボン(ハードカーボン)、人造黒鉛、天然黒鉛、黒鉛、熱分解炭素、コークス、ガラス状炭素、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭、グラファイト、炭素コロイド、カーボンブラック等に代表される炭素材料が挙げられる。これらのうち、コークスとしては、以下に限定されないが、例えば、ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等が挙げられる。また、有機高分子化合物の焼成体は、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものである。なお、本実施形態においては、負極活物質に金属リチウムを採用した電池もリチウムイオン二次電池に含めるものとする。
更に、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な材料としては、リチウムと合金を形成可能な元素を含む材料も挙げられる。この材料は金属又は半金属の単体であっても合金であっても化合物であってもよく、またこれらの1種又は2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものであってもよい。
本実施形態における負極活物質は、金属リチウム、炭素材料、リチウムと合金形成が可能な元素を含む材料、及び、リチウム含有化合物からなる群より選ばれる1種以上の材料を含有することが好ましい。
なお、本明細書において、「合金」には、2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを有するものも含める。また、合金が、その全体として金属の性質を有するものであれば非金属元素を有していてもよい。その合金の組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物又はこれらのうちの2種以上が共存する。
このような金属元素及び半金属元素としては、以下に限定されないが、例えば、チタン(Ti)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等が挙げられる。
これらの中でも、長周期型周期表における4族又は14族の金属元素及び半金属元素が好ましく、特に好ましいのはチタン、ケイ素及びスズである。
スズの合金としては、以下に限定されないが、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロムからなる群より選ばれる1種以上の元素を有するものが挙げられる。
ケイ素の合金としては、以下に限定されないが、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロムからなる群より選ばれる1種以上の元素を有するものが挙げられる。
チタンの化合物、スズの化合物及びケイ素の化合物としては、以下に限定されないが、例えば酸素(O)又は炭素(C)を有するものが挙げられ、チタン、スズ又はケイ素に加えて、上述の第2の構成元素を有していてもよい。
負極活物質は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
負極活物質の数平均粒子径(一次粒子径)は、好ましくは0.1μm〜100μm、より好ましくは1μm〜10μmである。負極活物質の数平均粒子径は、正極活物質の数平均粒子径と同様にして測定される。
<<負極の製造方法>>
負極は、以下に限定されないが、例えば、下記のようにして得られる。すなわち、まず、上記負極活物質に対して、必要に応じて、導電助剤やバインダー等を加えて混合した負極合剤を溶剤に分散させて負極合剤含有ペーストを調製する。次いで、この負極合剤含有ペーストを負極集電体に塗布し、乾燥して負極合剤層を形成し、それを必要に応じて加圧し厚みを調整することによって、負極が作製される。
ここで、負極合剤含有ペースト中の固形分濃度は、好ましくは30〜80質量%であり、より好ましくは40〜70質量%である。
負極集電体は、以下に限定されないが、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔又はステンレス箔などの金属箔等により構成される。
正極及び負極の作製にあたって、必要に応じて用いられる導電助剤としては、以下に限定されないが、例えば、グラファイト、アセチレンブラック及びケッチェンブラックに代表されるカーボンブラック、炭素繊維等が挙げられる。導電助剤の数平均粒子径(一次粒子径)は、好ましくは0.1μm〜100μm、より好ましくは1μm〜10μmであり、正極活物質の数平均粒子径と同様にして測定される。また、バインダーとしては、以下に限定されないが、例えば、PVDF、PTFE、ポリアクリル酸、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
<セパレータ>
本実施形態のリチウムイオン二次電池において、正負極の短絡防止、シャットダウン等の安全性付与の観点から、正極と負極との間にセパレータを備えることができる。セパレータは、イオン透過性が大きく、機械的強度に優れる絶縁性の薄膜が好ましい。
本実施形態に用いることができるセパレータの材質は、以下に限定されないが、例えば、セラミック、ガラス、樹脂、セルロース等が挙げられる。樹脂としては、合成樹脂であっても天然樹脂(天然高分子)であってもよく、また、有機樹脂であっても無機樹脂であってもよいが、有機樹脂であるとセパレータとしての性能に優れる傾向にあるため好ましい。有機樹脂としては、以下に限定されないが、異常時のシャットダウン性能を確保し、製膜を容易とし、分子設計の自由度(他部材との親和性)を良好とする観点から、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドや、液晶ポリエステル及びアラミドなどの耐熱樹脂等が挙げられる。高い耐熱性の観点から、セラミック及びガラスが好ましく、取り扱い性及び耐熱性の観点から、ポリエステル、ポリアミド、液晶ポリエステル、アラミド、及びセルロースが好ましい。また、コスト及び加工性の観点から、ポリオレフィンが好ましい。これらの材質のうち、樹脂を採用する場合、単独重合体である樹脂を用いてもよく、共重合樹脂を用いてもよく、また、複数種の樹脂の混合体及びアロイを用いてもよい。
また、セパレータは、複数の材質の膜を積層した積層体であってもよい。セパレータが積層体の場合、各層の材質が互いに同じものであっても異なるものであってもよい。積層体のセパレータを作製する場合、ある層を別の層上に形成することを繰り返すことで順に積層して、すなわち逐次多層化して作製してもよく、それぞれ別に作製した複数の膜を張り合わせることで積層体を作製してもよく、各層を同時に製膜してインラインで積層してもよい。
本実施形態に用いることができるセパレータの形態は、以下に限定されないが、例えば、合成樹脂を製膜して製造した合成樹脂性微多孔膜、合成樹脂又は天然樹脂を紡糸した繊維、ガラス繊維又はセラミック繊維を加工した織布、不織布、編布、抄紙や、合成樹脂及びガラスの微粒子を配列して作製した膜等が挙げられる。
本実施形態に用いることができるセパレータは、膜の補強、充放電の補助、耐熱性向上などの観点から、上記以外の成分、例えば、有機フィラー、無機フィラー、有機粒子又は無機粒子をセパレータの表面及び/又は内部に含んでもよい。
<電池の作製方法>
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、上述の本実施形態の電解液、正極、負極及び任意にセパレータを用いて、公知の方法により作製することができる。例えば、正極と負極とを、その間にセパレータを介在させた積層状態で巻回して巻回構造の積層体に成形したり、それらを折り曲げや複数層の積層などによって、交互に積層した複数の正極と負極との間にセパレータが介在する積層体に成形したりする。次いで、電池ケース(外装)内にその積層体を収容して、本実施形態に係る電解液をケース内部に注液し、上記積層体を電解液に浸漬して封印することによって、本実施形態のリチウムイオン二次電池を作製することができる。あるいは、ゲル化させた電解液を含む電解質膜を予め作製しておき、正極、負極、電解質膜及び任意にセパレータを、上述のように折り曲げや積層によって積層体を形成した後、電池ケース内に収容してリチウムイオン二次電池を作製することもできる。本実施形態のリチウムイオン二次電池の形状は、特に限定されず、例えば、円筒形、楕円形、角筒型、ボタン形、コイン形、扁平形、ラミネート形などが好適に採用される。
本実施形態のリチウムイオン二次電池は充電率(SOC)150%に充電した時にLiを含む層を負極表面に形成する。このときに形成する層は10μm未満のみの凹凸を有する平滑性の高いものである。好ましくは5μm未満の凹凸を有する層である。SOCが150%の過充電状態で平滑性の高い層を有することで、高電圧や過充電の条件でも充放電が安定して行え、また、短絡等の不安全なトラブルを低減することができる。なお、本実施形態のリチウムイオン二次電池はSOCが150%の時に平滑性の高い層を有するが、それ以外のSOCの時に平滑性の高い層を有することを妨げない。
本実施形態のリチウムイオン二次電池の負極上に形成する含Li層の厚みは1μm以上100μm以下であることが好ましい。本発明の効果を最も有効に示す範囲だからである。
リチウムイオン二次電池の負極上の含Li層の厚み及び層の凹凸の厚みは、充電した電池を、充電状態を保持したまま解体して負極板を取り出し、その負極の断面を切り出した後に光学顕微鏡観察を行うことで測定できる。観察画像を画像解析ソフトで処理することで凹部・凸部の決定や厚みを解析できる。含Li層の厚みは、負極表面から堆積層の凹部までの距離を観察することで測定する。なお、含Li層の状態を保持したまま負極を取り出すため、リチウムイオン二次電池の解体は乾燥環境で実施する。また、観察視野の光沢により負極活物質層と含Li層との境界は判断できる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池をSOCが150%まで充電する方法は問わないが、0.2C以上3C以下のレートで行うことが好ましい。その範囲で充電することで簡単かつ均一性の高い層が形成できる傾向にある。また、充電はCC充電でもCC−CV充電でもよく、CC−CV充電の際のCV条件も限定されない。
本実施形態の電解液(電気化学デバイス用電解液)及びリチウムイオン二次電池は、過充電状態に晒された電池あっても高い安全性と高い電池特性を達成する。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、リチウムイオン二次電池の各種特性は下記のようにして測定、評価された。
(i)負極表面状態(堆積層)の観察と安全性の評価
過充電状態の電池を解体して負極表面状態を観察した。電池の解体は乾燥環境を保持したアルゴン雰囲気下で工具を使用しておこなった。解体して得た負極の表面と断面をドライルームに設置した光学顕微鏡で倍率500倍から2000倍の範囲で観察した。そして、倍率2000倍で断面を観察したときの、負極表面から堆積層の凹部までの距離を層の厚みとして測定した(含Li層の厚み)。また、最も高い凸部と凹部との距離を層の凹凸として測定した。また、観察視野の光沢により層内にLiが含まれることを確認した。凹凸が大きいものものほどLi層の表面積が大きくなるため、発火等の不安全性が高まる。なお、凹凸が10μm未満である場合には十分な安全性を有するものとする。
(ii)充放電試験
過充電状態の電池から3Vまで1CでCC放電を行った。その後、再び1Cで4.2VまでCC−CV充電し、さらにSOC=150%までCC充電を行い、3.0VまでCC放電を行うという充放電サイクルを3サイクル実施した。3サイクルともに所定の充放電ができたものを○、途中でエラーが生じて充放電ができなくなったものを×とした。
<電解液の調製>
(調製例1)
エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとを体積比で1:2になるように混合し、その混合液に、LiPF6を1モル/リットルになるよう添加してゲル化されていない電解液(X)を作製した(以下、ゲル化剤添加前の電解液を「母電解液」という。)。その母電解液(X)に対して、ゲル化剤として下記式(A)で表される化合物を母電解液(X)100質量部に対して3質量部添加し、90℃に加熱して均一に混合した。得られた混合液を25℃に降温して電解液(a)を得た。
Figure 2016162557
(調製例2〜4)
ゲル化剤として下記式(B)〜(D)で表される化合物を使用して、調製例1と同様に調製して電解液(b)〜(d)を得た。
Figure 2016162557
(調製例5、6)
ゲル化剤としてPVdF−HFP共重合体を使用した。母電解液(X)100質量部に対して3質量部又は20質量部添加し、70℃に加熱して均一に混合した。得られた混合液を25℃に降温して電解液(e)、(f)を得た。
<正極の作製>
正極活物質としてリチウムコバルト酸(LiCoO2)と、導電助剤としてアセチレンブラック(数平均粒子径:42μm、以下同様。)と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、89.5:4.5:6.0の質量比で混合した。得られた混合物にN−メチル−2−ピロリドンを更に混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ20μm、幅200mmのアルミニウム箔に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延し、更に150℃で10時間真空乾燥を行い、50mm×30mmの矩形状に打ち抜いて正極(ε)を得た。なお、得られた電極における真空乾燥後の合材について、片面あたりの目付量が24.8g/cm2±3%、片面での厚さが82.6μm±3%、密度が3.0g/cm3±3%、塗工幅がアルミニウム箔の幅200mmに対して150mmになるように溶剤量を調整しながら、上記スラリー状の溶液を調製した。
<負極の作製>
負極活物質としてグラファイト炭素粉末(商品名「MCMB25−28」、大阪ガスケミカル(株)製)と、導電助剤としてアセチレンブラックと、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、93.0:2.0:5.0の質量比で混合した。得られた混合物にN−メチル−2−ピロリドンを更に混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ14μm、幅200mmのアルミニウム箔に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延し、更に150℃で10時間真空乾燥を行い、52mm×32mmに打ち抜いて負極(ζ)を得た。なお、得られた電極における真空乾燥後の合材について、片面あたりの目付量が11.8g/cm2±3%、片面での厚さが84.6μm±3%、密度が1.4g/cm3±3%、塗工幅がアルミニウム箔の幅200mmに対して150mmになるように溶剤量を調整しながら、上記スラリー状の溶液を調製した。
(実施例1)
調製例1で調製した電解液(a)を用い、下記のようにして、1C=45.0mAのラミネート電池を作製した。まず、アルミニウム層と樹脂層とを積層したラミネートフィルム(絞り加工なし、矩形、厚さ120μm、68mm×48mm)2枚を、アルミニウム層側を外側にして(すなわち樹脂層が互いに向き合うようにして)重ねて、三辺をシールしてラミネートセル外装(電池ケース)を作製した。続いて、セパレータとしてポリプロピレン製微多孔膜(膜厚25μm、透気度200秒)を用意し、上述のようにして作製した正極(ε)と負極(ζ)とをセパレータを介して交互に複数重ね合わせた積層体を、ラミネートセル外装内の所定位置に配置して電池構造体を得た。次いで、電池構造体のセル外装内に95℃に加熱してゾル状にした(以下、ここでの温度を「加熱温度」という。)電解液(a)を注入し、積層体を電解液に浸漬した。次に、セル外装の残りの一辺を開封可能にシールした後に常圧のオーブンを用いて95℃で10分間加熱し、更に25℃まで冷却した。次に、セル外装の開封可能にシールした一辺を開封し、加圧機能を有するオーブンを用いて95℃まで加熱しながら、電池構造体内を3気圧まで加圧して、その温度及び圧力で2時間保持した(以下、ここでの温度を「保持温度」、圧力を「加圧圧力」、時間を「保持時間」という。)。その後、電解液を含む電気構造体を25℃まで冷却し、セル外装の不要部を切断除去した後、セル外装の上記一辺を再びシールしてリチウムイオン二次電池[a]を得た。
得られた二次電池を0.2Cで4.2VまでCC−CV充電し、その後、1Cで3.0Vまで放電した。その後改めて1Cで4.2VまでCC−CV充電をし、さらにSOC=150%になるようにCC充電を行って、過充電電池[a’]を得た。過充電電池[a’]に対して(i)負極表面状態(堆積層)の観察と安全性の評価と(ii)充放電試験を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例2〜実施例4)
調製例2〜4で調製した電解液(b)〜(d)を用い、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池[b]〜[d]を得、充電を行うことで過充電電池[b’]〜[d’]を得た。得られた過充電電池[b’]〜[d’]に対して(i)負極表面状態(堆積層)の観察と安全性の評価と(ii)充放電試験を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
母電解液(X)を用い、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池[x]を得、充電を行うことで過充電電池[x’]を得た。得られた過充電電池[x’]に対して(i)負極表面状態(堆積層)の観察と安全性の評価と(ii)充放電試験を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例2、比較例3)
調製例5〜6で調製した電解液(e)〜(f)を用い、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池[e]〜[f]を得、充電を行うことで過充電電池[e’]〜[f’]を得た。得られた過充電電池[e’]〜[f’]に対して(i)負極表面状態(堆積層)の観察と安全性の評価と(ii)充放電試験を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 2016162557
表1に示すように、実施例1〜4からなるリチウムイオン二次電池は、比較例1〜3のものと比較して、低分子量型ゲル化剤を含有し、該電池を充電率(SOC)150%まで充電した時の負極上の凹凸が10μm未満であるので、高電圧や過充電状態の使用であっても安全に充放電が可能であることがわかった。
本発明によれば、高電圧や過充電状態の使用であっても安全に充放電が可能な電池を提供することができる。

Claims (9)

  1. 溶媒、電解質及び低分子量型ゲル化剤を含有し、該溶媒及び該電解質の合計100質量部に対して5質量部未満の該低分子量型ゲル化剤を含有する電解液と、正極と、負極と、を含むリチウムイオン二次電池であって、該電池を充電率(SOC)150%まで充電した時に前記電池の前記負極上に凹凸が10μm未満の含Li層を形成する、リチウムイオン二次電池。
  2. 前記低分子量型ゲル化剤が、下記一般式(1)、(2)、(3)及び(4)で表される化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を含む、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
    Rf1−R1−X1−L1−R2 (1)
    Rf1−R1−X1−L1−R3―L2―X2―R4―Rf2 (2)
    Rf1−R1−X1−L1−X2−R4−Rf2 (3)
    5−O−Cy−X3−Cm (4)
    (式(1)、(2)及び(3)中、
    Rf1及びRf2はそれぞれ独立に、炭素数2〜20のパーフルオロアルキル基を示し、
    1及びR4はそれぞれ独立に、単結合若しくは炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基を示し、
    1及びX2はそれぞれ独立に、下記式(1a)、(1b)、(1c)、(1d)、(1e)、(1f)及び(1g)で表される基からなる群より選ばれる2価の基を示し、
    1及びL2はそれぞれ独立に、単結合、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいオキシアルキレン基、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよいオキシシクロアルキレン基、又は、アルキル基若しくはハロゲン原子で置換されていてもよい2価のオキシ芳香族基を示し、
    2は、アルキル基若しくはハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、アルキル基若しくはハロゲン原子(ただし、フッ素原子を除く。)で置換されていてもよいフルオロアルキル基、アリール基若しくはフルオロアリール基、又は、これらの基のうちの1種以上とこれらの基に対応する2価の基のうちの1種以上とが結合した1価の基を示し、
    3は主鎖に酸素及び/又は硫黄原子を1つ以上有してもよく、かつ、アルキル基で置換されていてもよい炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を示す。
    Figure 2016162557
    式(4)中、
    5は主鎖の炭素数1〜20の置換又は無置換の1価の炭化水素基を示し、
    Cyは置換若しくは無置換の核原子数5〜30の2価の芳香族炭化水素基又は脂環式炭化水素基を示し、
    3は、下記式(4a)、(4b)、(4c)、(4d)、(4e)、(4f)及び(4g)で表される基からなる群より選ばれる2価の基、又は、それらの2価の基のうち2種以上が結合した2価の基を示し、
    Cmは下記一般式(4z)で表される1価の基を示し、下記式(4z)中、複数のRaはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。)
    Figure 2016162557
    Figure 2016162557
  3. 前記X1及びX2が、それぞれ独立に、前記式(1a)又は前記式(1d)で表される2価の基である、請求項2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記X1及びX2がいずれも、前記式(1d)で表される2価の基である、請求項2又は3に記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記電解液はゲル化したゲル電解質である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
  6. 前記充電は0.2C以上3C以下のCレートで行う、請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
  7. 前記負極上の含Li層の厚みが1μm以上100μm以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
  8. 前記負極は、前記負極活物質として、金属リチウム、炭素材料、リチウムと合金形成が可能な元素を含む材料、及び、リチウム含有化合物からなる群より選ばれる1種以上の材料を含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
  9. 前記負極は炭素材料を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
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