JP2016162541A - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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将樹 山内
梅田 孝裕
Takahiro Umeda
孝裕 梅田
尾関 正高
Masataka Ozeki
正高 尾関
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Abstract

【課題】不純物の濃度を測定する不純物濃度検出手段を備えることなく、不純物除去手段の消耗を抑え、寿命を延ばし、燃料電池の出力低下、耐久性の低下を抑制する燃料電池発電装置を提供する。
【解決手段】検出部9で間接的に推測した不純物濃度に基づき、不純物が相対的に多いと判定される場合の酸化剤ガス不純物除去手段4を経由しないバイパス経路12の流量比率が、不純物が相対的に少ないと判定される場合のバイパス経路12の流量比率よりも低くなるように流量比率調節部14を制御部10で制御するような燃料電池発電装置である。これによって、不純物濃度測定センサーが不要で、酸化剤ガス不純物除去手段4の消耗を抑え寿命を延ばし、燃料電池1の出力低下、耐久性の低下が起こらない燃料電池発電装置を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、使用環境中に含まれる不純物による出力低下や耐久性の低下を生じない燃料電池発電装置に関するものである。
近年、高効率でクリーンなエネルギー源の開発が求められており、それに対する一つの候補として燃料電池が注目を浴びている。燃料電池(例えば、高分子電解質形燃料電池)は、水素を含有する燃料ガス(水素リッチなガス)と、酸素を含有する酸化剤ガス等の酸化剤ガスとを電気化学反応(発電反応)させることにより、電力と熱とを同時に発生させる装置である。
また、この時発生する熱エネルギーを回収するために、燃料電池の冷却水流路に冷却水を流通させて熱を回収する構成となっている。
ところで、アノードに供給される燃料ガス、あるいは、カソードに供給される酸化剤ガスに不純物が含まれる場合は、不純物がアノード、あるいは、カソードの触媒を被毒したり、電解質膜の水素イオン伝導性を阻害したりして、燃料電池の出力低下や耐久性の低下が発生するという課題があった。
そこで、燃料ガス、あるいは、酸化剤ガス中に含まれる不純物による燃料電池の出力低下や耐久性の低下を抑制するため、不純物除去手段を備え、燃料ガス、あるいは、酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去して供給していた。
不純物除去手段には、一般に、不純物除去手段などが用いられることが多く、不純物除去手段で不純物を吸着、あるいは、分離して除去している。燃料電池に供給する酸化剤ガスには大気を用いる場合が多いが、大気中には、窒素酸化物、硫黄化合物、粉塵などの燃料電池の出力や耐久性に影響を与える様々な不純物が含まれており、酸性ガス除去不純物除去手段や、除塵不純物除去手段などで取り除くことができる。
しかしながら、これらの不純物除去手段は、運転中、常時、物理的あるいは化学的に不純物を吸着、吸収させて除去するため寿命が短く交換頻度が多くなったり、交換頻度を減らそうとすると不純物除去手段の容量(容積)を大きくする必要があった。
そこで、従来の燃料電池発電装置は、不純物濃度検出手段と、流路切替手段を備え、不純物の濃度が所定の値を超えたら、流路切替手段を使って、不純物除去手段(不純物除去手段)が不純物を除去するように流路を切り替えて、不純物除去手段の消耗を抑制して寿命を延ばして交換頻度を減らしていた(例えば、特許文献1参照)。
特許第5047555号公報
しかしながら、上記従来の不純物濃度検出手段を用いる方法では、ガス経路の途中に不純物濃度センサを取り付ける必要があり、装置が大型化するだけでなく、除去する不純物によっては複数の不純物濃度検出手段(センサ−)を備えなければならず、経済的でない
という課題を有していた。
また、上記従来の不純物濃度検出手段を用いる方法では、流路切替の基準となる不純物濃度より少しだけ高い濃度を検出することが多い場合は、不純物除去手段側の流路を選択することが想定以上に多くなり、不純物除去手段の寿命が短くなるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、直接的にセンサーを用いて不純物の濃度を測定する不純物濃度検出手段を備えることなく、不純物除去手段の消耗を抑え、寿命を延ばし、燃料電池の出力低下、耐久性の低下を抑制する燃料電池発電装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池発電装置は、酸化剤ガスに含まれる不純物を除去する不純物除去手段と、不純物除去手段をバイパスするバイパス経路と、不純物除去手段を経由する経路とバイパス経路との酸化剤ガスの流量比率を調節する流量比率調節部と、酸化剤ガス中に含まれる不純物濃度を間接的に推測する検出部と、流量比率を調節する制御部を備えた構成であって、検出部で間接的に推測した不純物濃度に基づき、不純物が相対的に多いと判定される場合のバイパス経路の流量比率が、不純物が相対的に少ないと判定される場合のバイパス経路の流量比率よりも低くなるように制御部で制御するような構成としたものである。
これによって、不純物濃度を直接的に計測する、高価な不純物濃度検出手段を用いる代わりに、燃料電池発電装置に従来から組み込まれている検出部、あるいは不純物濃度検出手段よりも比較的安価な検出部を用いることによって、間接的に酸化剤ガス中に含まれる不純物濃度を推測することが可能となるので、不純物濃度検出手段を用いる必要がなくなる。
また、本発明の燃料電池発電装置は、推測した不純物濃度に基づいて、不純物除去手段を経由する経路の酸化剤ガス流量と不純物除去手段をバイパスするバイパス経路の酸化剤ガス流量とを調節することが可能となり、酸化剤ガス不純物除去手段の消耗を抑え、寿命を延ばすことが可能となる。
本発明の燃料電池発電装置は、比較的安価で単純な構成で、燃料電池の出力低下や耐久性低下を抑制する燃料電池発電装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1、実施の形態3、実施の形態4、実施の形態5における燃料電池発電装置の模式図 本発明の実施の形態2における燃料電池発電装置の模式図
第1の発明は、酸化剤ガスに含まれる不純物を除去する不純物除去手段と、前記不純物除去手段をバイパスするバイパス経路と、前記不純物除去手段を経由する経路とバイパス経路との酸化剤ガスの流量比率を調節する流量比率調節部と、酸化剤ガス中に含まれる不純物濃度を間接的に推測する検出部と、制御部とを備え、前記制御部が、前記検出部で間接的に推測した不純物濃度に基づき、前記不純物が相対的に多いと判定される場合の前記バイパス経路の流量比率が、前記不純物が相対的に少ないと判定される場合の前記バイパス経路の流量比率よりも低くなるように前記流量比率調節部を制御することを特徴とする
燃料電池発電装置である。
上記構成において、燃料電池発電装置が稼動している間には、随時、検出部で推測した不純物濃度に基づいて、流量比率調節部を制御するので、燃料電池に供給する酸化剤ガスの一部が酸化剤ガス不純物除去手段を通過し、残りが酸化剤ガス不純物除去手段を通過することがなく燃料電池に供給することができる。
このため、大気中の不純物濃度が状況によって変化した場合においても、燃料電池 第2の発明は、特に、第1の発明の燃料電池発電装置において、カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができる。また、全酸化剤ガスが常時、酸化剤ガス不純物除去手段を通過する場合と比較して、酸化剤ガス不純物除去手段の寿命を延ばすことができる。
第2の発明は、特に、第1の発明における、前記検出部が、年月日を計測するカレンダー部を備え、前記制御部が、前記酸化剤ガスに含まれる前記不純物が相対的に多い年月日の時は、前記不純物除去手段を経由する経路の流量比率を高くし、前記酸化剤ガスに含まれる前記不純物が相対的に少ない年月日の時は、前記バイパス経路の流量比率を高くするように前記流量比率調節部を制御するのである。
上記構成において、カレンダー部は、燃料電池発電装置に従前から組み込まれているので、不純物濃度検出手段等の不純物濃度を直接的に測定するセンサーを新たに設置する必要はない。
またカレンダー部が年月日を計測する機能を有しているので、不純物濃度が相対的に高い、もしくは低い年月日を推測することが可能となる。さらに、計測した年月日に基づいて、流量比率調節部を制御して、酸化剤ガス不純物除去手段を通過する酸化剤ガスの量と酸化剤ガス不純物除去手段を通過しない酸化剤ガスの量を調節することができるので、燃料電池カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができる。
第3の発明は、特に、第1の発明における、前記検出部が、時間を計測する時計部を備え、前記制御部が、前記酸化剤ガスに含まれる前記不純物が相対的に多い時間帯の時は、前記不純物除去手段を経由する経路の流量比率を高くし、前記酸化剤ガスに含まれる前記不純物が相対的に少ない時間帯の時は、前記バイパス経路の流量比率を高くするように前記流量比率調節部を制御するのである。
上記構成において、時計部は燃料電池発電装置に従前から組み込まれているので、不純物濃度検出手段等のセンサーを新たに設置する必要はない。
また時計部が時間を計測する機能を有しているので、不純物濃度が相対的に高い、もしくは低い時刻を推測することが可能となる。さらに、計測した時刻に基づいて、流量比率調節部を制御して、酸化剤ガス不純物除去手段を通過する酸化剤ガスの量と酸化剤ガス不純物除去手段を通過しない酸化剤ガスの量を調節することができるので、燃料電池カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができる。
第4の発明は、特に、第1の発明における、前記検出部が、日射量を計測する日射量計部を備え、前記制御部が、前記日射量が高いときは、前記不純物除去手段を経由する経路の流量比率を高くし、前記日射量が低いときは、前記バイパス経路の流量比率を高くするように前記流量比率調節部を制御するのである。
上記構成において、日射量計部は一般的に流通している市販の汎用品を用いることがで
きるので、高価で特殊な不純物濃度検出手段等のセンサーを設置する必要はない。
また燃料電池発電装置は一般的に戸外に設置されるので、日射量は容易に測定可能である。また日射量計部が日射量を計測する機能を有しているので、計測した日射量に基づいて、不純物濃度が相対的に高い、もしくは低いことを推測することができる。
さらに、計測した日射量に基づいて、流量比率調節部を制御して、酸化剤ガス不純物除去手段を通過する酸化剤ガスの量と酸化剤ガス不純物除去手段を通過しない酸化剤ガスの量を調節することができるので、燃料電池カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができる。
第5の発明は、特に、第1の発明における、前記検出部が、降雨量を計測する降雨量計部を備え、前記制御部は、前記降雨量が低いときは、前記不純物除去手段を経由する経路の流量比率を高くし、前記降雨量が高いときは、前記バイパス経路の流量比率を高くするように前記流量比率調節部を制御するのである。
上記構成において、降雨量計部は一般的に流通している市販の汎用品を用いることができるので、高価で特殊な不純物濃度検出手段等のセンサーを設置する必要はない。
また、降雨量計部が降雨量を計測する機能を有しているので、計測した降雨量に基づいて、不純物濃度が相対的に高い、もしくは低いことを推測することができる。
さらに、計測した降雨量に基づいて、流量比率調節部を制御して、酸化剤ガス不純物除去手段を通過する酸化剤ガスの量と酸化剤ガス不純物除去手段を通過しない酸化剤ガスの量を調節することができるので、燃料電池カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができる。
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明における、流量比率調節部が、燃料電池に供給される酸化剤ガスの一部が不純物除去手段を経由する経路を通過するように流量比率を調節する機構を備えるものである。
上記構成によって、燃料電池に供給する酸化剤ガスの一部が酸化剤ガス不純物除去手段を通過し、残りが酸化剤ガス不純物除去手段を通過することがなく燃料電池に供給されるので、燃料電池カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができる。また、全酸化剤ガスが常時、酸化剤ガス不純物除去手段を通過する場合と比較して、酸化剤ガス不純物除去手段の寿命を延ばすことができる。
第7の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明における、流量比率調節部が、不純物除去手段を経由する経路と不純物除去手段を経由しないバイパス経路とを切り替える切替機構を備えるものである。
上記構成により、不純物除去手段を経由する経路とバイパス経路とを切り替えることができるので、不純物濃度が相対的に高い場合には、燃料電池に供給する酸化剤ガスの全量を、不純物除去手段を経由する経路を使って供給することができる。
また、不純物濃度が相対的に低い場合には、燃料電池に供給する酸化剤ガスの全量を、バイパス経路を使って供給することができる。従って、簡易な装置構成とすることができる。また、酸化剤ガスの全量が常時、酸化剤ガス不純物除去手段を通過する場合と比較して、酸化剤ガス不純物除去手段の寿命を延ばすことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、先に説明した実施の形態によって本発明が限定されるものではない。なお、以下の全ての図において、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池発電装置の概略構成図を示すものである。
図1において、本実施の形態の燃料電池発電装置は、燃料電池1と、燃料電池1のカソードに酸化剤ガスを供給する第一酸化剤ガス供給手段2および第二酸化剤ガス供給手段13と、アノードに燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段3と、酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去する酸化剤ガス不純物除去手段4と、第一酸化剤ガス供給路7と、燃料ガス供給路8と、酸化剤ガス中に含まれる不純物濃度を間接的に推測する検出部9と、流量比率調節部14と、流量比率調節部14を制御する制御部10と、酸化剤ガス不純物除去手段4を経由する不純物除去手段経由経路11と、酸化剤ガス不純物除去手段4を経由しないバイパス経路12と、を備えた構成となっている。
なお、本実施の形態においては、流量比率調節部14は、燃料電池に供給される酸化剤ガスの一部が不純物除去手段経由経路11を通過するように流量比率を調節する機構を備えるように構成されている。
すなわち流量比率調節部14は、不純物除去手段経由経路11とバイパス経路12との酸化剤ガス流量比率を調節するために、不純物除去手段経由経路11に設置された第一酸化剤ガス供給手段2と、バイパス経路12に設置された第二酸化剤ガス供給手段13と、を備えた構成となっている。
また本実施の形態においては、酸化剤ガス中に含まれる不純物濃度を間接的に推測する検出部9は、年月日を計測するカレンダー部を備えた構成となっている。
以上のように構成された本実施の形態の燃料電池発電装置について、以下その動作、作用を説明する。
燃料電池1は、水素イオン伝導性を有する固体高分子電解質からなる電解質膜と、電解質膜を挟むように設けられたカソードおよびアノードで構成される燃料電池セルを複数積層して締結したスタックで構成される。
カソードは、電解質膜の一方の面に形成され、白金粒子が担持されたカーボンと水素イオン伝導性を有する高分子電解質からなる触媒層と、その触媒層に積層されるように配置されたカーボンとフッ素樹脂からなる導電性のガス拡散層で構成される。
アノードは、電解質膜のもう一方の面に、カソードと対向するように同じく形成され、白金ルテニウム合金粒子が担持されたカーボンと水素イオン伝導性を有する高分子電解質からなる触媒層と、その触媒層に積層されるように配置された、カーボンとフッ素樹脂からなる導電性のガス拡散層で構成される。
カソードおよびアノードの形成された電解質膜は樹脂製の枠体に固定され、さらに、その枠体を、酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路、および、燃料ガスを供給する燃料ガス流路が形成されたカーボンと樹脂で構成された一対の平板状セパレータで挟持して、燃料電池セルが構成されている。
ここで、電解質膜、カソード、および、アノードを構成する材料は前記した材料に限定されるものではなく、運転条件などに応じて適宜選択することができる。
第一酸化剤ガス供給手段2、および第二酸化剤ガス供給手段13は、酸化剤ガスとして大気を用い、ブロワや、ポンプ、コンプレッサなどで燃料電池1のカソードに少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを供給する構成となっている。また、供給する酸化剤ガスの露点を調整するため、カソード出口から排出されたオフ酸化剤ガスと全熱交換する加湿器を備えることもできる。
なお、第一酸化剤ガス供給手段2、および第二酸化剤ガス供給手段13は、制御部10からの指令によって、酸化剤ガス供給量を調節する流量比率調節部14の機能も有している。
第一酸化剤ガス供給手段2、および第二酸化剤ガス供給手段13に流量比率調節部14の機能を有する手段として、第一酸化剤ガス供給手段2、および第二酸化剤ガス供給手段13に、制御部10からの指令を受けてガス流量を制御する流量制御用バルブを組み込んでいる。
これにより、発電出力から換算した酸化剤ガスの総量のうち、制御部10からの指令によって、それぞれの流量制御用バルブの開度を調節して、不純物除去手段経由経路11とバイパス経路12を通過するガス量を決定することができる。
燃料ガス供給手段3は、原料ガスに都市ガスなどの炭化水素ガスを用い、原料ガスを水蒸気と改質反応させることにより、アノードに少なくとも水素を含む燃料ガスを供給する構成となっている。
ところで、酸化剤ガスとして用いられる大気中には、自動車や、工場、あるいは、家庭用燃焼器具などから排出される燃焼排ガスに由来する窒素酸化物、硫黄酸化物の他、未燃炭化水素や、揮発性有機化合物、あるいは、アンモニア、硫化水素などの悪臭由来の不純物、またあるいは、粉塵などの粒状物質、など様々な不純物が含まれる可能性がある。
これらの不純物の大半は、燃料電池1のカソード触媒を被毒して、出力低下や、耐久性低下などの悪影響を与えることが知られている。
また、上記の大気中に含まれる不純物は、その発生源が自動車や、工場、あるいは、家庭用燃焼器具などから排出される燃焼排ガスに由来するため、不純物濃度は状況により変化する。例えば、自動車交通量が多く、工場稼働率が高い平日の方が、休日に比べて大気中の不純物濃度が高いのが一般的である。
従って、燃料電池発電装置に従前から組み込まれている年月日を計測するカレンダー部によって、発電装置の稼動日が平日か休日かを判断することができるので、不純物濃度検出手段等の不純物濃度を直接的に測定するセンサーを新たに設置することなく、不純物濃度を間接的に推測することが可能となる。
酸化剤ガス不純物除去手段4は、酸化剤ガス中に含まれ、燃料電池1に悪影響を与える上述した各種不純物を除去することができる構成であり、酸性ガス不純物除去手段、アルカリ性ガス不純物除去手段、除塵不純物除去手段を備えている。防塵不純物除去手段により、ゴミ、スモッグ、煙などの微粒子状の不純物を取り除くことができる。
なお、酸化剤ガス不純物除去手段4の設計次第ではあるが、一般的な酸化剤ガス不純物
除去手段4を用いた場合には、酸化剤ガス中(大気中)に含まれる不純物濃度を極低濃度化することができる。例えば、大気中に含まれる硫黄化合物などの燃料電池1の出力低下や耐久性低下への影響が大きい不純物に関しては、酸化剤ガス不純物除去手段4を通過させることによって、ほぼ完全に取り除くことができる。
すなわち、酸化剤ガス中の不純物濃度を、後述する燃料電池発電に影響を及ぼさない不純物濃度に比べて、十分に低下させることができる。
また、制御部10は、検出部9が計測した年月日に基づいて、流量比率調節部14の酸化剤ガス流量を調節するように指令を出すことができるよう構成されている。
なお、酸化剤ガス不純物除去手段4は、前出の通り、酸性ガス不純物除去手段、アルカリ性ガス不純物除去手段、除塵不純物除去手段から構成されているが、この3つの不純物除去手段全てを用いなくても、大気環境に応じて、本発明の範囲で組み合わせを設定できる。例えば、主に硫黄化合物が燃料電池発電に悪影響を及ぼすことが知られているので、酸性ガス不純物除去手段だけを備える構成とすることもできる。
なお、硫黄化合物などの不純物が、ある程度高濃度の場合には、燃料電池の発電に悪影響を及ぼすが、低濃度の場合には、燃料電池の発電に悪影響を及ぼさないことが一般的に知られている。この燃料電池発電に影響を及ぼさない不純物濃度とは、例えば、電流密度やガス露点、ガス利用率、発電温度、起動停止方法などの運転条件、触媒層の白金量や高分子膜厚みやガス拡散層のガス透気度などの材料条件、に依存する。
すなわち検出部9が計測した年月日に基づいて、制御部10からの指令で第一酸化剤ガス供給手段2、および第二酸化剤ガス供給手段13の酸化剤ガス流量を調節することによって、燃料電池1に供給される酸化剤ガス中に含まれる不純物濃度について、燃料電池発電に悪影響を及ぼさない不純物濃度を設定することができる。
例えば、代表的な不純物である硫黄化合物の場合、ある地域の平日の平均的な大気中濃度2ppbの硫黄化合物を含む大気を酸化剤ガス不純物除去手段4に通流させた場合、硫黄化合物濃度は0.04ppbに低減される。
また例えば、燃料電池1は0.5ppbまでの硫黄化合物に対して発電に悪影響を受けないように設計する場合、平日には酸化剤ガス不純物除去手段4を通過する大気と、酸化剤ガス不純物除去手段4を通過しない大気との比率が4:1となるように制御部10から流量比率調節部14に指令を出すことで、燃料電池1に供給される酸化剤ガス中の硫黄化合物濃度を、0.432ppbまで低減することができる。
これにより、燃料電池に影響を及ぼすことなく、酸化剤ガス不純物除去手段の寿命を延ばすことができる。
一方、同じ地域の休日の平均的な大気中濃度1ppbの硫黄化合物を含む大気を酸化剤ガス不純物除去手段4に通流させた場合は、硫黄化合物濃度は0.02ppbに低減される。
上記燃料電池1は0.5ppbまでの硫黄化合物に対して発電に悪影響を受けないように設計されているので、休日には酸化剤ガス不純物除去手段4を通過する大気と、酸化剤ガス不純物除去手段4を通過しない大気との比率が2:1となるように制御部10から流量比率調節部14に指令を出すことで、燃料電池1に供給される酸化剤ガス中の硫黄化合物濃度を、0.36ppbまで低減することができる。
これにより、燃料電池に影響を及ぼすことなく、酸化剤ガス不純物除去手段4(不純物除去手段経由経路11)を通過する大気の量を減らすことができるので、酸化剤ガス不純物除去手段4の寿命を更に延ばすことができる。
なお上記の設定値、および大気中不純物濃度は一例にすぎず、本実施の形態は上記の設定値に限定するものではない。すなわち、燃料電池1の運転条件や材料条件によって発電に悪影響を受けない硫黄化合物濃度は異なる。また酸化剤ガス不純物除去手段4の設計仕様により、除去可能な硫黄化合物濃度も異なる。
また例えば、休日と平日の大気中の平均的な不純物濃度も地域や設置場所によって異なる。従って、燃料電池1の仕様、酸化剤ガス不純物除去手段4の仕様、設置場所の過去の平均的な不純物濃度によって、流量比率調節部14に指令を出す制御部10については、燃料電池1に影響を及ぼすことなく、酸化剤ガス不純物除去手段4の寿命を延ばすことができるように、適宜設定すればよい。
従来の不純物濃度検出手段を用いる方法は、検出手段(センサー類)を新たに設置する必要があったが、本実施の形態の場合には、カレンダー部は燃料電池発電装置に従前から組み込まれているので、不純物濃度検出手段等のセンサーを新たに設置する必要はない。
またカレンダー部が年月日を計測する機能を有しているので、不純物濃度が相対的に高い、もしくは低い年月日を推測することが可能である。
さらに、計測した年月日に基づいて、流量比率調節部を制御部から制御して、酸化剤ガス不純物除去手段を通過する酸化剤ガスの量と酸化剤ガス不純物除去手段を通過しない酸化剤ガスの量を調節することができるので、燃料電池カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができると共に、酸化剤ガス不純物除去手段の寿命を延ばすことができる。
以上のように、本実施の形態においては、不純物が相対的に多いと判定される年月日のバイパス経路12の流量比率を、不純物が相対的に少ないと判定される年月日のバイパス経路12の流量比率よりも低くなるように制御部10で制御することにより、燃料電池カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができる。また、酸化剤ガス不純物除去手段4の寿命を延ばすことができる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における燃料電池発電装置の概略構成図を示すものである。
図2において、本実施の形態の燃料電池発電装置は、流量比率調節部14は、不純物除去手段経由経路11とバイパス経路12とを切り替える切替機構を備えるように構成されている。
すなわち流量比率調節部14は、不純物除去手段経由経路11とバイパス経路12とを切り替えるために、2つの経路が分かれる入口側に設置された第一供給経路切替機構5、および2つの経路が合流する出口側に設置された第二供給経路切替機構6と、を備えた構成となっている。それ以外の構成は、実施の形態1と同様の構成であり、詳細な説明は省略する。
本構成により、第二酸化剤ガス供給手段13が不要となり、酸化剤ガス供給経路が簡素
化されて、燃料電池発電装置の設計が容易になり、燃料電池発電装置の長期安定作動に寄与する。
本実施の形態においては、制御部10は、検出部9が計測した年月日に基づいて、第一供給経路切替機構5および第二供給経路切替機構6を制御する。すなわち、制御部10からの指令により、第一供給経路切替機構5、および第二供給経路切替機構6が動作して、不純物除去手段経由経路11とバイパス経路12とが切り替わるように構成されている。
なお、本実施の形態では、第一酸化剤ガス供給手段2は、供給路の入口(ガス供給口)に配置したが、本発明はこれに限定されない。すなわち例えば、第一酸化剤ガス供給手段2を第二供給経路切替機構6と燃料電池1の間に配置しても、同様の効果が得られる。
以上のように、本実施の形態においては、検出部9が計測した年月日に基づいて、平日などの不純物が相対的に多いと判定される年月日は、不純物除去手段経由経路11に切り替わり、休日などの不純物が相対的に少ないと判定される年月日は、不純物除去手段を経由しないバイパス経路12に切り替わるように構成されている。
従って、不純物濃度検出手段等の不純物濃度を直接的に測定するセンサーを用いることなく、燃料電池1に供給される不純物濃度を低下させることができるので、燃料電池の出力低下および耐久性の低下を抑制することができる。
また、休日などの不純物が相対的に少ないと判定される年月日には、酸化剤ガス不純物除去手段4を経由しないバイパス経路を酸化剤ガスが流通するので、酸化剤ガス不純物除去手段4の消耗を抑え、酸化剤ガス不純物除去手段4の寿命を延ばすことが可能となる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3における燃料電池発電装置は、検出部9が時間を計測する時計部を備えるように構成されている。それ以外の構成は、実施の形態1と同様の構成であり、詳細な説明は省略する。また、本発明の実施の形態3における燃料電池発電装置の概略構成図は、図1に示す実施の形態1と同様である。
大気中に含まれる不純物は、その発生源が自動車や、工場、あるいは、家庭用燃焼器具などから排出される燃焼排ガスに由来するため、不純物濃度は状況により変化する。例えば、自動車交通量が多く、工場稼働率が高い昼間の方が、夜間に比べて大気中の不純物濃度が高いのが一般的である。
従って、燃料電池発電装置に従前から組み込まれている、時間を計測する時計部によって、発電装置の稼動時間が昼間か夜間かを判断することができるので、不純物濃度検出手段等の不純物濃度を直接的に測定するセンサーを新たに設置することなく、不純物濃度を間接的に推測することが可能となる。
本構成においても、実施の形態1と同様に、検出部9が計測した時間に基づいて、制御部10からの指令で第一酸化剤ガス供給手段2、および第二酸化剤ガス供給手段13の酸化剤ガス流量を調節することによって、酸化剤ガス不純物除去手段4が設けられている不純物除去手段経由経路11を通過する大気の割合と、バイパス経路12を通過する大気の割合を調節し、燃料電池1に供給される酸化剤ガス中に含まれる不純物濃度について、燃料電池発電に悪影響を及ぼさない不純物濃度を設定することができる。
例えば、代表的な不純物である窒素化合物の場合、ある地域の昼間の平均的な大気中濃度20ppbの化合物を含む大気を酸化剤ガス不純物除去手段4に通流させた場合、窒素
化合物濃度は0.4ppbに低減される。
また例えば、燃料電池1は8ppbまでの窒素化合物に対して発電に悪影響を受けないように設計した場合、昼間は酸化剤ガス不純物除去手段4が設けられている不純物除去手段経由経路11を通過する大気と、バイパス経路12を通過する大気との比率が2:1となるように制御部10から流量比率調節部14に指令を出すことで、燃料電池1に供給される酸化剤ガス中の窒素化合物濃度を、6.93ppbまで低減することができる。
これにより、燃料電池に影響を及ぼすことなく、酸化剤ガス不純物除去手段の寿命を延ばすことができる。
一方、同じ地域の夜間の平均的な大気中濃度10ppbの窒素化合物を含む大気を酸化剤ガス不純物除去手段4に通流させた場合は、窒素化合物濃度は0.2ppbに低減される。
上記燃料電池1は8ppbまでの窒素化合物に対して発電に悪影響を受けないように設計されているので、夜間は酸化剤ガス不純物除去手段4が設けられている不純物除去手段経由経路11を通過する大気と、バイパス経路12を通過する大気との比率が1:1となるように制御部10から流量比率調節部14に指令を出すことで、燃料電池1に供給される酸化剤ガス中の窒素化合物濃度を、5.1ppbまで低減することができる。
これにより、燃料電池に影響を及ぼすことなく、不純物除去手段経由経路11を通過する大気の量を減らすことができるので、酸化剤ガス不純物除去手段4の寿命を更に延ばすことができる。
なお上記の設定値、および大気中不純物濃度は一例にすぎず、本実施の形態は上記の設定値に限定するものではない。すなわち、燃料電池1の運転条件や材料条件によって発電に悪影響を受けない窒素化合物濃度は異なる。また酸化剤ガス不純物除去手段4の設計仕様により、除去可能な硫黄化合物濃度も異なる。
また例えば、昼間と夜間の大気中の平均的な不純物濃度も地域や設置場所によって異なる。従って、燃料電池1の仕様、酸化剤ガス不純物除去手段4の仕様、設置場所の過去の平均的な不純物濃度によって、流量比率調節部14に指令を出す制御部10については、燃料電池1に影響を及ぼすことなく、酸化剤ガス不純物除去手段4の寿命を延ばすことができるように、適宜設定すればよい。
以上のように、本実施の形態においては、不純物が相対的に多いと判定される時間のバイパス経路12の流量比率を、不純物が相対的に少ないと判定される時間のバイパス経路12の流量比率よりも低くなるように制御部10で制御することにより、不純物濃度検出手段等の不純物濃度を直接的に測定するセンサーを用いることなく、燃料電池カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができる。また、酸化剤ガス不純物除去手段4の寿命を延ばすことができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4における燃料電池発電装置は、検出部9が外気日射量を計測する日射量計部を備えるように構成されている。それ以外の構成は、実施の形態1と同様の構成であり、詳細な説明は省略する。また、本発明の実施の形態4における燃料電池発電装置の概略構成図は、図1に示す実施の形態1と同様である。
一般的に自動車や、工場、あるいは、家庭用燃焼器具などから排出される燃焼排ガスに
含まれる窒素酸化物や炭化水素(揮発性有機化合物)が、日光に含まれる紫外線により光化学反応を起こして変質し、オゾンやアルデヒドなどの光化学オキシダント成分を多量に発生させる。
光化学オキシダント成分が燃料電池発電装置に入ると、触媒を被毒したり、電解質膜の水素イオン伝導性を阻害したりして、燃料電池の出力低下や、耐久性の低下が発生する。光化学オキシダント成分は、日光に含まれる紫外線により化学反応を起こして発生するので、日射量が高いほど発生頻度が高くなり、不純物濃度が高くなる。
従って、本実施の形態においては、日射量を計測する日射量計部によって、発電装置が稼動しているときの日射量を計測することができるので、不純物濃度検出手段等の不純物濃度を直接的に測定するセンサーを設置することなく、不純物濃度を間接的に推測することが可能となる。
本構成においても、実施の形態1と同様に、検出部9が計測した日射量に基づいて、制御部10からの指令で第一酸化剤ガス供給手段2、および第二酸化剤ガス供給手段13の酸化剤ガス流量を調節することによって、酸化剤ガス不純物除去手段4が設けられている不純物除去手段経由経路11を通過する大気の割合と、バイパス経路12を通過する大気の割合を調節し、燃料電池1に供給される酸化剤ガス中に含まれる不純物濃度について、燃料電池発電に悪影響を及ぼさない不純物濃度を設定することができる。
以上のように、本実施の形態においては、不純物が相対的に多いと判定される日射量のバイパス経路12の流量比率を、不純物が相対的に少ないと判定される日射量のバイパス経路12の流量比率よりも低くなるように制御部10で制御することにより、不純物濃度検出手段等の不純物濃度を直接的に測定する高価なセンサーを用いることなく、燃料電池カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができる。また、酸化剤ガス不純物除去手段4の寿命を延ばすことができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5における燃料電池発電装置は、検出部9が降雨量を計測する降雨量計部を備えるように構成されている。それ以外の構成は、実施の形態1と同様の構成であり、詳細な説明は省略する。また、本発明の実施の形態5における燃料電池発電装置の概略構成図は、図1に示す実施の形態1と同様である。
酸化剤ガスとして用いられる大気中には、自動車や工場、あるいは、家庭用燃焼器具などから排出される燃焼排ガスに由来する窒素酸化物、硫黄酸化物の他、未燃炭化水素や、揮発性有機化合物、あるいは、アンモニア、硫化水素などの悪臭由来の不純物、またあるいは、粉塵などの粒状物質、など様々な不純物が含まれる可能性がある。
これらの不純物の大半は、燃料電池1の触媒を被毒して、出力低下や、耐久性低下などの悪影響を与えることが知られている。またこれらの不純物の大半は水溶性であるため、降雨中、及び降雨直後は大気中の不純物濃度が一時的に低下する。また粉塵などの粒状物質は降雨によって洗い流される。
従って、本実施の形態においては、降雨量を計測する降雨量計部によって、発電装置が稼動しているときの降雨量を計測することができるので、不純物濃度検出手段等の不純物濃度を直接的に測定するセンサーを設置することなく、不純物濃度を間接的に推測することが可能となる。
本構成においても、実施の形態1と同様に、検出部9が計測した降雨量に基づいて、制
御部10からの指令で第一酸化剤ガス供給手段2、および第二酸化剤ガス供給手段13の酸化剤ガス流量を調節することによって、酸化剤ガス不純物除去手段4が設けられている不純物除去手段経由経路11を通過する大気の割合と、バイパス経路12を通過する大気の割合を調節し、燃料電池1に供給される酸化剤ガス中に含まれる不純物濃度について、燃料電池発電に悪影響を及ぼさない不純物濃度を設定することができる。
以上のように、本実施の形態においては、不純物が相対的に多いと判定される降雨量のバイパス経路12の流量比率を、不純物が相対的に少ないと判定される降雨量のバイパス経路12の流量比率よりも低くなるように制御部10で制御することにより、不純物濃度検出手段等の不純物濃度を直接的に測定するセンサーを用いることなく、燃料電池カソード側に侵入する不純物の濃度を一定値以下に低下させることができる。また、酸化剤ガス不純物除去手段4の寿命を延ばすことができる。
なお、検出部9は、本発明の実施の形態1から実施の形態5に取り上げた機器以外であっても、本発明の効果を得ることができるものは、適宜選択可能である。例えば、大気中の不純物濃度と関係する要素として、検出部9は外気温度を計測する温度計部であってもよい。
また例えば、検出部9は外気湿度を計測する湿度計部であってもよい。また例えば、検出部9は風向きを計測する風向計部であってもよい。また例えば、検出部9は風速を計測する風速計部であってもよい。またその他にも、検出部9は、大気中の不純物の濃度と関係することが判明している一般的な大気環境情報を計測する計測機器であってもよい。
以上のように、本発明にかかる燃料電池発電装置は、不純物濃度検出手段(センサー)が不要で、酸化剤ガス不純物除去手段の消耗を抑え、寿命を延ばすことが可能となる。従って例えば、自動車などの移動体、分散発電システム、家庭用のコジェネレーションシステムなどの駆動源として使用される燃料電池等の用途に適用できる。
1 燃料電池
2 第一酸化剤ガス供給手段
3 燃料ガス供給手段
4 酸化剤ガス不純物除去手段
5 第一供給経路切替機構
6 第二供給経路切替機構
7 第一酸化剤ガス供給路
8 燃料ガス供給路
9 検出部
10 制御部
11 不純物除去手段経由経路
12 バイパス経路
13 第二酸化剤ガス供給手段
14 流量比率調節部

Claims (7)

  1. 酸化剤ガスに含まれる不純物を除去する不純物除去手段と、前記不純物除去手段をバイパスするバイパス経路と、前記不純物除去手段を経由する経路とバイパス経路との酸化剤ガスの流量比率を調節する流量比率調節部と、酸化剤ガス中に含まれる不純物濃度を間接的に推測する検出部と、制御部とを備え、
    前記制御部は、前記検出部で間接的に推測した不純物濃度に基づき、前記不純物が相対的に多いと判定される場合の前記バイパス経路の流量比率が、前記不純物が相対的に少ないと判定される場合の前記バイパス経路の流量比率よりも低くなるように前記流量比率調節部を制御することを特徴とする燃料電池発電装置。
  2. 前記検出部が、年月日を計測するカレンダー部を備え、前記制御部は、前記酸化剤ガスに含まれる前記不純物が相対的に多い年月日の時は、前記不純物除去手段を経由する経路の流量比率を高くし、前記酸化剤ガスに含まれる前記不純物が相対的に少ない年月日の時は、前記バイパス経路の流量比率を高くするように前記流量比率調節部を制御する、請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  3. 前記検出部が、時間を計測する時計部を備え、前記制御部は、前記酸化剤ガスに含まれる前記不純物が相対的に多い時間帯の時は、前記不純物除去手段を経由する経路の流量比率を高くし、前記酸化剤ガスに含まれる前記不純物が相対的に少ない時間帯の時は、前記バイパス経路の流量比率を高くするように前記流量比率調節部を制御する、請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  4. 前記検出部が、日射量を計測する日射量計部を備え、前記制御部は、前記日射量が高いときは、前記不純物除去手段を経由する経路の流量比率を高くし、前記日射量が低いときは、前記バイパス経路の流量比率を高くするように前記流量比率調節部を制御する、請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記検出部が、降雨量を計測する降雨量計部を備え、前記制御部は、前記降雨量が低いときは、前記不純物除去手段を経由する経路の流量比率を高くし、前記降雨量が高いときは、前記バイパス経路の流量比率を高くするように前記流量比率調節部を制御する、請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  6. 前記流量比率調節部は、前記燃料電池に供給される酸化剤ガスの一部が前記不純物除去手段を経由する経路を通過するように流量比率を調節する機構を備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料電池発電装置。
  7. 前記流量比率調節部は、前記不純物除去手段を経由する経路とバイパス経路とを切り替える切替機構を備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料電池発電装置。
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JP7357568B2 (ja) 2019-03-14 2023-10-06 大阪瓦斯株式会社 燃料電池システムの検査方法及び取付対象決定方法

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