JP2016161400A - ころ姿勢測定装置及びころ姿勢測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ころ軸受の軌道輪の材質を鋼材のままとして、ころ軸受が回転しているときのころの姿勢を測定する。【解決手段】 ころ29の軸方向の一端に、軌道輪11を伝播して第1の超音波を発信する第1発信手段31,35と、ころ29の軸方向の他端に、軌道輪11を伝播して第2の超音波を発信する第2発信手段32,36と、第1の超音波が反射した第1エコーを受信する第1受信手段33,37と、前記第2の超音波が反射した第2エコーを受信する第2受信手段34,38と、前記第1受信手段で受信した前記第1エコーの信号と、前記第2受信手段で受信した前記第2エコーの信号とに基づいて、前記ころの姿勢を測定する測定手段と、を有する。【選択図】 図3
Description
本発明は、回転中のころ軸受において、ころの姿勢を測定するころ姿勢測定装置及びころ姿勢測定方法に関する。
ころ軸受では、回転中にころがスキューを起こすことによってころと軌道面とが滑り接触をして、軌道面に損傷が生じる場合がある。スキューとは、ころの軸線の方向が、ころの転動する方向と直交する向きに対して傾くことをいう。そこで、ころ軸受の回転中に、スキューなどのころの挙動を測定する試みがされている。特許文献1では、軌道輪をアクリルなどの透明の合成樹脂で製作することによって、回転中のころの動きを直接、高速度カメラで撮影している。こうして、撮影した画像からころの姿勢を測定している。
特許文献1の方法では、ころの挙動を測定するために光学的に観察しているので、軌道輪を透明の合成樹脂材料で製作する必要がある。しかし、合成樹脂製の軌道輪は、本来の材質である鋼材で製作された軌道輪に比べて、表面硬さや弾性係数などの物性値が異なる。このため、合成樹脂製の軌道輪を使用した場合には、金属製の軌道輪を使用した場合と比べてころと軌道輪との接触状態が変化するので、ころの姿勢を正確に測定することが困難であった。
本発明の目的は、軌道輪の材質を本来の鋼材のままとして、ころ軸受が回転しているときのころの姿勢を測定することが出来る測定装置及び測定方法を提供することである。
本発明によるころ姿勢測定装置は、相対的に回転する一対の軌道輪の間に複数のころが転動自在に組み込まれた転がり軸受における、前記ころの姿勢を測定するころ姿勢測定装置であって、前記ころの軸方向の一端に前記軌道輪を伝播して第1の超音波を発信する第1発信手段と、前記ころの軸方向の他端に前記軌道輪を伝播して第2の超音波を発信する第2発信手段と、前記第1の超音波が反射した第1エコーを受信する第1受信手段と、前記第2の超音波が反射した第2エコーを受信する第2受信手段と、前記第1受信手段で受信した前記第1エコーの信号に基づいて前記一端の位置を検出する第1検出手段と、前記第2受信手段で受信した前記第2エコーの信号に基づいて前記他端の位置を検出する第2検出手段と、前記第1検出手段で検出した前記一端の位置と、前記第2検出手段で検出した前記他端の位置に基づいて、前記ころの姿勢を測定する測定手段と、を有する。
本発明によるころ姿勢測定方法は、相対的に回転する一対の軌道輪の間に複数のころが転動自在に組み込まれた転がり軸受における、前記ころの姿勢を測定するころ姿勢測定方法であって、前記ころの軸方向の一端に前記軌道輪を伝播して第1の超音波を発信する第1発信ステップと、前記ころの軸方向の他端に前記軌道輪を伝播して第2の超音波を発信する第2発信ステップと、前記第1の超音波が反射した第1エコーを受信する第1受信ステップと、前記第2の超音波が反射した第2エコーを受信する第2受信ステップと、前記第1受信ステップで受信した前記第1エコーの信号に基づいて前記一端の位置を検出する第1検出ステップと、前記第2受信ステップで受信した前記第2エコーの信号に基づいて前記他端の位置を検出する第2検出ステップと、前記第1検出ステップで検出した前記一端の位置と、前記第2検出ステップで検出した前記他端の位置に基づいて、前記ころの姿勢を測定する測定ステップと、を有する。
本発明によると、軌道輪の材質を本来の鋼材のままとして、ころ軸受が回転しているときのころの姿勢を測定することが出来る。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態(以下、「本実施形態」という)を説明する。図1は、スラストころ軸受20の軸方向の断面図である。本実施形態のころ姿勢測定装置10では、ころ29の姿勢を測定している。
スラストころ軸受20は、同軸で相対的に回転する一対の軌道輪である外輪28及び内輪23と、内輪23と外輪28とで回転軸線mの方向に挟まれた空間に配置された複数のころ29と、これらの複数のころ29を回転軸線mの周りに等しい間隔で保持する保持器21とで構成されている。
外輪28及び内輪23は、それぞれみがき特殊帯鋼などの金属板をプレスで打ち抜いて、薄肉の円板状に成形されていて、表面が焼入れ硬化処理をされている。外輪28及び内輪23の互いに向き合う面26,27は、ころ29が転走する軌道面となっている。
ころ29は、軸受鋼で製作されていて焼入れ硬化処理がされている。外周面29aは、円筒形状で研削加工によって仕上げられている。
保持器21は、SPCC材などの薄肉鋼板をプレス成形することによって製作されていて、薄肉の略円盤状である。保持器21には、軸方向に貫通するポケット21aが、周方向に等しい間隔で設けられている。保持器21は、内輪23と外輪28とで軸方向に挟まれた空間に、内外輪28と同軸に組み込まれていて、各ポケット21aに、ころ29が一つずつ組み込まれている。ポケット21aは軸方向に見た形状が略長方形で、ころ29との間には径方向及び周方向にすきまが設けられている。
保持器21は、SPCC材などの薄肉鋼板をプレス成形することによって製作されていて、薄肉の略円盤状である。保持器21には、軸方向に貫通するポケット21aが、周方向に等しい間隔で設けられている。保持器21は、内輪23と外輪28とで軸方向に挟まれた空間に、内外輪28と同軸に組み込まれていて、各ポケット21aに、ころ29が一つずつ組み込まれている。ポケット21aは軸方向に見た形状が略長方形で、ころ29との間には径方向及び周方向にすきまが設けられている。
こうして、複数のころ29が、スラストころ軸受20の回転軸線mの周りに放射状に配置されている。外輪28と内輪23とが相対的に回転するときには、各ころ29は軌道面26,27の上を転動し、保持器21ところ29が一体となって回転軸線mの周りを公転運動する。
ころ29が公転するときには、通常は、ころ29の軸線が回転軸線mに対して放射方向に向いている。しかし、ころ29と内外輪28との接触面は、平面度や潤滑状態等が全周にわたって一様でないため、ころ29の軸線は必ずしも放射方向に向かず、ころ29は種々の姿勢を示す。ころ29が、その軸線が放射方向に対して傾いた状態で転動する現象を「スキュー」という。
ころ29が公転するときには、通常は、ころ29の軸線が回転軸線mに対して放射方向に向いている。しかし、ころ29と内外輪28との接触面は、平面度や潤滑状態等が全周にわたって一様でないため、ころ29の軸線は必ずしも放射方向に向かず、ころ29は種々の姿勢を示す。ころ29が、その軸線が放射方向に対して傾いた状態で転動する現象を「スキュー」という。
図2(a)は、ころ29がスキューを起こしている状態を、固定プレート11の側から回転軸線mの方向に見たときの状態図である。ころ29の軸線の方向と、回転軸線mから放射方向に延びる線とのなす角度θをスキュー角という。
図2(a)に、ころ29と外輪28とが接触する領域(以下、「接触領域G」という)に斜線を付して示した。ころ29と外輪28とは互いに弾性接触をしているので、この接触領域Gは、ころ29の外周面の周方向にわずかに広がっている。図2(a)から理解できるように、ころ29を回転軸線mの方向から見たときには、接触領域Gの向きは、ころ29のスキューしている向きと同一である。したがって、接触領域Gの向きを検出することによって、ころ29のスキュー角を測定することが出来る。
図2(a)に、ころ29と外輪28とが接触する領域(以下、「接触領域G」という)に斜線を付して示した。ころ29と外輪28とは互いに弾性接触をしているので、この接触領域Gは、ころ29の外周面の周方向にわずかに広がっている。図2(a)から理解できるように、ころ29を回転軸線mの方向から見たときには、接触領域Gの向きは、ころ29のスキューしている向きと同一である。したがって、接触領域Gの向きを検出することによって、ころ29のスキュー角を測定することが出来る。
図3は、本実施形態のころ姿勢測定装置10を使用して、ころ29のスキュー角を測定する方法を説明するための模式図である。
ころ姿勢測定装置10では、測定対象のスラストころ軸受20を組み込んだ後、転動中のころ29に向けて超音波を発信し、ころ29が転動する軌道面25で反射したエコーを超音波受信装置で受信している。このエコー信号に基づいてスキュー角θを演算している。なお、ころ姿勢測定装置10では、回転軸線mの方向に、ころ29を固定プレート11と回転プレート12とで直接挟持しており、固定プレート11の下面25と回転プレート12の上面24が、それぞれころ29が転動する軌道面として機能している。
ころ姿勢測定装置10では、測定対象のスラストころ軸受20を組み込んだ後、転動中のころ29に向けて超音波を発信し、ころ29が転動する軌道面25で反射したエコーを超音波受信装置で受信している。このエコー信号に基づいてスキュー角θを演算している。なお、ころ姿勢測定装置10では、回転軸線mの方向に、ころ29を固定プレート11と回転プレート12とで直接挟持しており、固定プレート11の下面25と回転プレート12の上面24が、それぞれころ29が転動する軌道面として機能している。
図2と図3を参照しつつ、ころ姿勢測定装置10によるスキュー角の測定方法を詳細に説明する。図3のころ姿勢測定装置10は、ころ29を公転運動させる回転部15と、ころ29に向けて超音波を発信するとともにそのエコーを受信する超音波探査部16と、超音波探査部16で受信したエコーの強度をもとにして、ころ29の姿勢を演算するころ姿勢演算部17とで構成されている。
回転部15は、固定プレート11と、回転プレート12と、回転角検出装置13とで構成されている。
固定プレート11と回転プレート12は、それぞれ鋼製で、厚さが均一な円盤形状である。固定プレート11と回転プレート12は、それぞれ回転軸線mと同軸に配置されていて、回転プレート12は、回転軸線mの周りで回転することが出来る。回転プレート12は、図示しないモータによって、一定の回転速度で回転することが出来る。ころ29は、固定プレート11と回転プレート12とで回転軸線mの方向に挟まれて、回転軸線mと同軸の周上に配置されている。各プレートは、ころ29と接触する面24,25がそれぞれ研磨加工されて平滑に仕上げられている。
固定プレート11の、ころ29と反対側の面は、ウェッジ30を載置する面であって研磨加工されて平滑に仕上げられている。
固定プレート11の、ころ29と反対側の面は、ウェッジ30を載置する面であって研磨加工されて平滑に仕上げられている。
回転角検出装置13は、例えばロータリーエンコーダである。回転角検出装置13は、回転プレート12に取り付けられていて、回転プレート12の回転角に応じた回転角信号を出力している。回転角信号はころ姿勢演算部17に送信されている。
超音波探査部16は、超音波伝達媒体であるウェッジ30と、超音波を発信する二組の超音波発信部(超音波発信手段)と、二組の超音波受信部(超音波受信手段)とで構成されている。各超音波発信部は、超音波を発信する発信端子31,32と、超音波を発信するタイミングを制御する超音波発信装置35,36を備えている。各超音波受信部は、エコーを受信する受信端子33,34と、受信したエコー強度に応じた電気信号を出力する超音波受信装置37,38を備えている。
ウェッジ30は、断面が五角形の柱状で、固定プレート11に載置されている。その材質は、ポリスチレンなどの超音波伝達物質で形成されており、超音波が内部を伝播するときの減衰を抑制することが出来る。ウェッジ30には、固定プレート11と軸線方向に対向する側に、外側傾斜面39と内側傾斜面40とが形成されている。外側傾斜面39は、径方向外方に向かうに従って固定プレート11に近づく向きに傾斜している。内側傾斜面40は、外側傾斜面39より内周側に形成されていて、径方向内方に向かうに従って固定プレート11に近づく向きに傾斜している。こうして、外側傾斜面39と内側傾斜面40は、それぞれの垂線の方向がころ29に向かう向きに形成されている。
外側傾斜面39と内側傾斜面40には、それぞれ超音波の発信端子と受信端子が一つずつ埋め込まれている。第1発信端子31は、内側傾斜面40の内周側に埋め込まれていて、第2発信端子32は、外側傾斜面39の外周側に埋め込まれている。第1受信端子33は、外側傾斜面39の内周側に埋め込まれていて、第1発信端子31から発信された超音波のエコーを受信しており、第2受信端子32は、内側傾斜面40の外周側に埋め込まれていて、第2発信端子32から発信された超音波のエコーを受信している。
第1及び第2発信端子31,32には、フェイズドアレイプローブが使用されている。フェイズドアレイプローブには、超音波を発信する面に複数の振動子が平面上に配置されている。各振動子が超音波を発信するタイミングを制御することによって、各超音波が相互に干渉し、所定の距離だけ離れた点で集束して細いビームを形成することが出来る。
第1及び第2発信端子31,32では、超音波を発信する面に配置された各振動子の超音波を発信するタイミングは、超音波発信装置35,36で制御されている。発信端子が超音波を発信する面から集束する点までの距離を、その発信端子の焦点距離という。
第1及び第2発信端子31,32では、超音波を発信する面に配置された各振動子の超音波を発信するタイミングは、超音波発信装置35,36で制御されている。発信端子が超音波を発信する面から集束する点までの距離を、その発信端子の焦点距離という。
本実施形態では、集束径が1mm以下となるように制御されている。以下に説明するように、集束したビームの直径を大きくし過ぎると、ころ29の位置を検出する精度が低下するからである。
発信端子31,32から発信した超音波は、ウェッジ30、及び、固定プレート11を順に伝播して、軌道面25の位置で集束している。発信端子31から発信された第1の超音波(以下「超音波W1」という)について伝播状態を説明する。
超音波W1は、ウェッジ30を伝播し、固定プレート11との接触面30aに到達する。接触面30aにおいて、超音波W1が到達した点をP1とする。P1では、超音波W1の伝播する方向が屈折している。これは、ウェッジ30を伝播するときの伝播速度が、固定プレート11を伝播するときに比べて遅いので、入射角φ0より屈折角φ1の方が大きくなるからである。
ウェッジ30の固定プレート11と接触する底面30aは、精密切削などによって平滑に仕上げられており、表面にグリセリンが塗布されて固定プレート11の上に載置されている。こうすることによって、粗さや形状精度の誤差による接触面間のすきまをグリセリンで埋めることが出来るので、ウェッジ30と固定プレート11との接触面における超音波W1の反射を抑制することが出来る。また、グリセリンとウェッジ30の材質であるポリスチレンとは、互いに音響インピーダンスが等しいので、ウェッジ30とグリセリンとの間での超音波の反射を低減できる。
こうして、ウェッジ30を伝播した超音波W1は、強度が低下するのを抑制しつつ点P1を通過し、固定プレート11に伝播する。
ウェッジ30の固定プレート11と接触する底面30aは、精密切削などによって平滑に仕上げられており、表面にグリセリンが塗布されて固定プレート11の上に載置されている。こうすることによって、粗さや形状精度の誤差による接触面間のすきまをグリセリンで埋めることが出来るので、ウェッジ30と固定プレート11との接触面における超音波W1の反射を抑制することが出来る。また、グリセリンとウェッジ30の材質であるポリスチレンとは、互いに音響インピーダンスが等しいので、ウェッジ30とグリセリンとの間での超音波の反射を低減できる。
こうして、ウェッジ30を伝播した超音波W1は、強度が低下するのを抑制しつつ点P1を通過し、固定プレート11に伝播する。
固定プレート11に伝播した超音波W1は、固定プレート11の内部を伝播して軌道面25に到達する。軌道面25において、超音波W1が到達した点をR1とする。以下に説明するように、点R1は、ころ29の軸方向の内周側端部の動きを計測する点であるので、以下、「内計測点」という。
このとき、超音波W1が軌道面25の位置で集束するように、第1発信端子の焦点距離が制御されている。超音波W1は、点P1で屈折して伝播しているので、超音波W1の進んだ距離と焦点距離とを一致させるために、第1発信端子31の焦点距離が、第1発信端子31の振動子発信面からP1までの距離L1とP1からR1までの距離L2の和(L1+L2)と等しくなるように設定している。
軌道面25で超音波W1が反射することによって生じた第1エコー(以下「エコーE1」という)は、第1受信端子33で検出され、その検出信号は第1受信装置37に送信される。
第2発信端子32から発信された第2の超音波(以下「超音波W2」という)の伝播状態は、超音波W1と同様である。
簡単に説明すると、超音波W2は、ウェッジ30を伝播した後、固定プレート11との接触面で屈折し(接触面における到達点をP2とする)、その後、固定プレート11を伝播して、軌道面25の位置で集束している。軌道面25において、超音波W2が到達した点R2を、以下、「外計測点」という。
超音波W2が軌道面25で反射することによって生じた第2エコー(以下「エコーE2」という)は、第2受信端子34で検出され、その検出信号は第2受信装置38に送信される。
簡単に説明すると、超音波W2は、ウェッジ30を伝播した後、固定プレート11との接触面で屈折し(接触面における到達点をP2とする)、その後、固定プレート11を伝播して、軌道面25の位置で集束している。軌道面25において、超音波W2が到達した点R2を、以下、「外計測点」という。
超音波W2が軌道面25で反射することによって生じた第2エコー(以下「エコーE2」という)は、第2受信端子34で検出され、その検出信号は第2受信装置38に送信される。
内計測点R1と外計測点R2の位置を、図2(b)に示している。図2(b)では、スラストころ軸受20の回転軸線mの方向から見たときの、内計測点R1と外計測点R2の位置を示している。内計測点R1と外計測点R2は、径方向の同一線上に配置されている。ころ29が公転運動するときには、ころ29が、内計測点R1及び外計測点R2の位置を順次通過する。内計測点R1の径方向の位置は、ころ29の軸方向の内周側の端部が通過する位置に設定されていて、外計測点R2は、ころ29の外周側の端部が通過する位置に設定されている。
内計測点R1及び外計測点R2をころ29が通過する瞬間であって内計測点R1及び外計測点R2の位置にころ29が存在するとき(以下「パターンA」とする)と、通過する前あるいは後であって内計測点R1及び外計測点R2の位置にころ29が存在しないとき(以下「パターンB」とする)とで、超音波の伝播状態が異なる。ただし、超音波W1と超音波W2の伝播状態は互いに同等であるので、以下超音波W1の伝播状態について説明し、超音波W2の伝播状態についての説明を省略する。
図4は、スラストころ軸受20を径方向外方から見た図であって、パターンAにおける超音波W1の伝播状態を説明する状態図である。
図5は、図4と同様に、スラストころ軸受20を径方向外方から見た図であって、パターンBにおいて、軌道面27を超音波W1が伝播する状態を説明する状態図である。
図5は、図4と同様に、スラストころ軸受20を径方向外方から見た図であって、パターンBにおいて、軌道面27を超音波W1が伝播する状態を説明する状態図である。
パターンAでは、内計測点R1の位置で、ころ29と固定プレート11とが接触している。固定プレート11の材質ところ29の材質はいずれも鉄鋼であって、音響インピーダンスが同等であるので、内計測点R1に集束した超音波W1は、その大部分が接触領域Gを通過して、ころ29に向けて伝播する。ころ29に向けて伝播する超音波を超音波W1aとする。この結果、内計測点R1では、エコーE1は小さくなるので、第1受信端子33で検出されるエコー強度は小さくなる。
パターンBでは、内計測点R1の位置にはころ29が存在しない。このため、軌道面25を境にして超音波を伝播する媒体が、鉄鋼と大気とで異なっている。このため、内計測点R1に集束した超音波W1は、その大部分が軌道面25で反射するので、第1受信端子33で検出されるエコーE1の強度が大きくなる。
本実施形態では、軌道面25の位置で超音波を集束させることによって、ころ29が計測点の直下に存在するかどうかを検出する精度を高くしている。
図6は、軌道面25における超音波W1の伝播状態を示す状態図であって、本実施形態の効果を説明するために、超音波W1の集束径Cを極端に大きくした場合を仮定して、パターンAにおける伝播状態を示している。図6に示すように、集束径Cが大きい場合には、超音波W1は接触領域Gに到達するだけでなく、接触領域Gの外側にも到達する。接触領域Gに到達した超音波W1は、そのままころ29に向けて伝播するが、接触領域Gより外側に到達した超音波W1は、軌道面25で反射してしまう。集束径が大きくなるほど、軌道面25に入射した超音波W1に対して、軌道面25で反射するエコーE1の比率が高くなる。この結果、集束径が大きいときには、ころ29が計測点の直下に存在しているときと存在していないときのいずれにおいてもエコー強度が高くなるので、ころ29が存在しているかどうかの識別が困難になってしまう。
このため、超音波の集束径Cを、好ましくはころ29の直径の30%以下、さらに好ましくは10%以下にするのが適当である。
図6は、軌道面25における超音波W1の伝播状態を示す状態図であって、本実施形態の効果を説明するために、超音波W1の集束径Cを極端に大きくした場合を仮定して、パターンAにおける伝播状態を示している。図6に示すように、集束径Cが大きい場合には、超音波W1は接触領域Gに到達するだけでなく、接触領域Gの外側にも到達する。接触領域Gに到達した超音波W1は、そのままころ29に向けて伝播するが、接触領域Gより外側に到達した超音波W1は、軌道面25で反射してしまう。集束径が大きくなるほど、軌道面25に入射した超音波W1に対して、軌道面25で反射するエコーE1の比率が高くなる。この結果、集束径が大きいときには、ころ29が計測点の直下に存在しているときと存在していないときのいずれにおいてもエコー強度が高くなるので、ころ29が存在しているかどうかの識別が困難になってしまう。
このため、超音波の集束径Cを、好ましくはころ29の直径の30%以下、さらに好ましくは10%以下にするのが適当である。
以上説明したように、第1受信端子33では、ころ29の移動に伴って変化するエコーE1を連続して検出しており、その信号が第1受信装置37に送信されている。第1受信装置37では、逐次エコー強度の変化を電気信号に変換して、ころ姿勢演算部17に送信している。
図7(a)は、ころ29の内周側の端部が、内計測点R1を通過するときの、第1受信装置37から出力される電気信号の変化する状態を示すグラフであって、時間と、エコー強度の関係を示している。
図7(a)に示したように、エコーE1の強度は、ころ29が内計測点を通過する前においては強く(図5参照)、内計測点R1に近づくにしたがって小さくなる(図4参照)。そして、ころ29が内計測点R1の直下に来た時、すなわち接触領域Gが内計測点R1の位置に来た時(このときの時刻をT1とする)に、エコー強度は最小になる。ころ29が内計測点R1を通過した後、内計測点から離れるに従ってエコー強度は再び強くなっている(図5参照)。
図7(a)は、ころ29の内周側の端部が、内計測点R1を通過するときの、第1受信装置37から出力される電気信号の変化する状態を示すグラフであって、時間と、エコー強度の関係を示している。
図7(a)に示したように、エコーE1の強度は、ころ29が内計測点を通過する前においては強く(図5参照)、内計測点R1に近づくにしたがって小さくなる(図4参照)。そして、ころ29が内計測点R1の直下に来た時、すなわち接触領域Gが内計測点R1の位置に来た時(このときの時刻をT1とする)に、エコー強度は最小になる。ころ29が内計測点R1を通過した後、内計測点から離れるに従ってエコー強度は再び強くなっている(図5参照)。
以上、内計測点R1をころ29が通過するときの、内計測点R1に集束した超音波W1の伝播状態を説明したが、外計測点R2をころ29が通過するときの超音波W2の伝播状態についても、同様に説明することが出来る。
図7(b)は、ころ29の外周側の端部が、外計測点R2を通過するときの、時間と、エコー強度の関係を示すグラフである。詳細な説明を省略するが、超音波W2のエコー強度は、ころ29が外計測点R2を通過する前後においては強く、ころ29が外計測点の直下に来た時(このときの時刻をT2とする)に最小になる。なお、ころ29がスキューしているので、ころ29の外周側の端部は、内周側の端部より遅れて外計測点R2を通過する。
なお、超音波W1及び超音波W2が軌道面25で反射するときには、図6に示したように、接触領域Gの外側でエコーが発信されるので、超音波W1のエコーが第2受信端子32に到達したり、超音波W2のエコーが第1受信端子33に到達したりする場合がある。このため、いずれの発信端子から発信された超音波のエコーであるかを識別するために、第1発信端子31と第2発信端子32とでは異なるタイミングで超音波を発信している。これにより、超音波受信装置37,38では、エコーを受信したタイミングを、超音波発信装置35,36が超音波を発信したタイミングと比較することによって、いずれの発信端子から発信された超音波のエコーであるかを識別している。
また、本実施形態では、図3に示したように、ウェッジ30に外側傾斜面39と内側傾斜面40を形成し、ここに発信端子と受信端子をそれぞれ径方向に向き合うように配置しているので、発信端子や受信端子の組付けが容易である。
仮に、発信端子を軸線と平行な向きに並べて設置した場合を仮定すると、発信端子と受信端子を極めて接近して配置せざるを得ない。発信端子や受信端子はある程度の大きさを持っていることを勘案すると、互いに近接させて組み付けるのは非常に困難である。
本実施形態では、発信端子31,32から発信された超音波W1,W2は、軌道面27に一定の入射角度を持って斜めに入射しているので、軌道面27では入射した方向と逆の方向に反射している。このため、発信端子31,32と受信端子33,34を互いに離れて組み込むことが出来る。こうして、本実施形態では発信端子31,32や受信端子33,34の組付けが極めて容易になって、組付ける時の位置の精度が向上するので、ころ29の姿勢を測定する精度を向上させることが出来る。
仮に、発信端子を軸線と平行な向きに並べて設置した場合を仮定すると、発信端子と受信端子を極めて接近して配置せざるを得ない。発信端子や受信端子はある程度の大きさを持っていることを勘案すると、互いに近接させて組み付けるのは非常に困難である。
本実施形態では、発信端子31,32から発信された超音波W1,W2は、軌道面27に一定の入射角度を持って斜めに入射しているので、軌道面27では入射した方向と逆の方向に反射している。このため、発信端子31,32と受信端子33,34を互いに離れて組み込むことが出来る。こうして、本実施形態では発信端子31,32や受信端子33,34の組付けが極めて容易になって、組付ける時の位置の精度が向上するので、ころ29の姿勢を測定する精度を向上させることが出来る。
さらに、本実施形態では、第1発信端子31と第2発信端子32、及び第1受信端子33と第2受信端子32をそれぞれ互いに径方向に略対称な位置に配置したので、超音波W1が第1発信端子31から軌道面25まで進む距離(図3におけるL1+L2である)と、超音波W2が第2発信端子32から軌道面25まで進む距離とがほぼ等しくなる。また、エコーE1が軌道面25から第1受信端子33に進む距離と、エコーE2が軌道面25から第1受信端子33に進む距離とがほぼ等しくなる。このため、超音波W1と超音波W2が各発信端子31,32から各受信端子33,34まで媒体中を伝播するのに要する時間は、互いにほぼ同等である。
このため、超音波W1と超音波W2が媒質中を伝播するときに要する時間の差を考慮しなくても良いので、検出されたエコーがいずれの発信端子から発信された超音波のエコーであるかの識別が容易になる。この結果、ころ29の内周側端部と外周側端部が計測点を通過する時間差を確実に測定できるので、スキュー角の測定精度を向上させることが出来る。
このため、超音波W1と超音波W2が媒質中を伝播するときに要する時間の差を考慮しなくても良いので、検出されたエコーがいずれの発信端子から発信された超音波のエコーであるかの識別が容易になる。この結果、ころ29の内周側端部と外周側端部が計測点を通過する時間差を確実に測定できるので、スキュー角の測定精度を向上させることが出来る。
こうして、ころ29が内計測点R1及び外計測点R2を通過するときのエコー強度の変化は、測定時刻のデータとともに、第1受信装置37及び第2受信装置38からころ姿勢演算部17に送信されている。
次に、ころ姿勢演算部17においてスキュー角を演算する方法を図2と図7を用いて説明する。
図2に示したように、ころ29が時計回りの向きに公転しているときに、ころの進行方向に対して反時計回りの方向にスキューしている場合について説明する。このとき、ころ29の内周側の端部が、外周側の端部より先に内計測点R1を通過する。通過する時刻はT1である。このため、外周側の端部が外計測点R2を通過する時刻T2は、時刻T1より遅れる(図7参照)。なお、図2では、時刻T1におけるころ29の位置を実線で示していて、時刻T2における位置を破線で示している。
図2に示したように、ころ29が時計回りの向きに公転しているときに、ころの進行方向に対して反時計回りの方向にスキューしている場合について説明する。このとき、ころ29の内周側の端部が、外周側の端部より先に内計測点R1を通過する。通過する時刻はT1である。このため、外周側の端部が外計測点R2を通過する時刻T2は、時刻T1より遅れる(図7参照)。なお、図2では、時刻T1におけるころ29の位置を実線で示していて、時刻T2における位置を破線で示している。
ころ姿勢演算部17では、接触領域Gが内計測点R1を通過する時刻T1を、エコー強度が最小になる時刻を検出することによって特定している。同様に、外計測点R2におけるエコー強度が最小になる時刻T2を特定し、時刻T2が時刻T1より遅れる時間(遅延時間)Δtを、T1−T2によって演算している。
ころ29の公転速度N1は、回転プレート12の回転速度N0の1/2である(N1=No/2)。したがって、ころ29が公転するときにころ29の軸方向の中心点Aが描く円の直径寸法(以下、ピッチ円直径という)をDpとすると、ころ29の内周側の端部に対する外周側の端部の遅れ距離Δsは、式1によって計算することができる。
Δs=Dp×π×No/2×Δt ・・・式1
内計測点R1と外計測点R2の径方向の距離Lと遅れ距離Δsを用いて、式2によってころ29と固定プレート11との接触領域Gの向き(θ1)を演算することが出来る。ここで、θ1は、回転軸線mから放射方向に延びる直線と接触領域Gの長手方向に延びる中心線とのなす角度である。
θ1=tan−1(Δs/L) ・・・式2
ころ29の公転速度N1は、回転プレート12の回転速度N0の1/2である(N1=No/2)。したがって、ころ29が公転するときにころ29の軸方向の中心点Aが描く円の直径寸法(以下、ピッチ円直径という)をDpとすると、ころ29の内周側の端部に対する外周側の端部の遅れ距離Δsは、式1によって計算することができる。
Δs=Dp×π×No/2×Δt ・・・式1
内計測点R1と外計測点R2の径方向の距離Lと遅れ距離Δsを用いて、式2によってころ29と固定プレート11との接触領域Gの向き(θ1)を演算することが出来る。ここで、θ1は、回転軸線mから放射方向に延びる直線と接触領域Gの長手方向に延びる中心線とのなす角度である。
θ1=tan−1(Δs/L) ・・・式2
本実施形態では、円筒形状のころ29と、回転軸線mに直交する軌道面25とが接触している。したがって、接触領域Gは、ころ29の軸線と平行であり、回転軸線mの方向に形成されるので、回転軸線mの方向から見たときには、接触領域Gの向きθ1は、ころ29の軸線の向き(すなわち、スキュー角θである)と同一である。
こうして、接触領域Gが回転軸線mから放射方向に延びる直線とのなす角度を測定することによって、ころ29のスキュー角θを測定することが出来る。
こうして、接触領域Gが回転軸線mから放射方向に延びる直線とのなす角度を測定することによって、ころ29のスキュー角θを測定することが出来る。
こうして、本実施形態では、固定プレート11を伝播する超音波を接触領域Gに向けて発信し、そのエコーを検出することによって、接触領域Gの向きを測定することが出来る。回転軸線mの方向から見たときには、接触領域Gの方向ところ29のスキューの方向とが同一であるので、接触領域Gの測定結果よりころのスキュー角を測定することが出来る。こうして、軌道輪の材質を変更することなく、本来の鋼材のままで、ころ29のスキュー角を測定することが出来る。
さらに、本実施形態では、軌道面25の位置で超音波を集束させているので、ころが計測点の位置に存在するときには、超音波の大部分が接触領域Gを通過して、接触領域Gの外側からの反射を低減することができる。この結果、接触領域Gを検出する精度が高くなるので、スキュー角の測定精度を向上させることが出来る。
本実施形態では、ケージアンドローラタイプのスラストころ軸受を例にして、ころ29の姿勢を測定する方法を説明したが、測定対象はこれに限定されない。たとえば、内輪及び外輪を備えたシェル一体型のスラストころ軸受を固定プレート11と回転プレート12で軸方向に挟んだ場合におけるころの姿勢測定にも適用できる。
また、ラジアルころ軸受や円すいころ軸受においても、円筒ころや円すいころなどの転動体と軌道輪との接触部で集束するように超音波を発信することによって、本実施形態と同様にして転動体の姿勢を測定することが出来る。
また、ラジアルころ軸受や円すいころ軸受においても、円筒ころや円すいころなどの転動体と軌道輪との接触部で集束するように超音波を発信することによって、本実施形態と同様にして転動体の姿勢を測定することが出来る。
また、本実施形態では、炭素鋼製の固定プレート11の上に樹脂製のウェッジ30を載置した構成としたが、固定プレート11とウェッジ30を一体物として炭素鋼で構成してもよい。この一体物の構成では、固定プレート11とウェッジ30が同一の材質で連続しているので、境界面におけるエコーの発生がない。この結果、固定プレート11ところ29の接触面に、超音波を高い密度で集束させることが出来る。また、固定プレートとウェッジとの境界面がないので、当該境界面における超音波の屈折を考慮する必要がないので、ころ29に向けてより正確に超音波を集束させることが出来る。この結果、ころ29の位置をさらに高い精度で検出することが出来る。
また、本実施形態では、ころ29と固定プレート11との接触部で超音波を集束するために、発信端子にフェイズドアレイプローブを使用したが、超音波発信部を単一の振動子で形成した発信端子の前面に光学顕微鏡のレンズと同様のレンズ(音響レンズ)を設置して、超音波を集束させてもよい。また、超音波を発信する素子を球面上に配置して集束させることもできる。
10:ころ挙動測定装置、11:固定プレート、12:回転プレート、13:回転角検出装置、15:回転部、16:超音波探査部、17:ころ挙動演算部、20:スラストころ軸受、21:保持器、21a:ポケット、23:内輪、24:軌道面(回転側)、25:軌道面(固定側)、28:外輪、29:ころ、30:ウェッジ、31:第1発信端子、32:第2発信端子、33:第1受信端子、34:第2受信端子、35:第1発信装置、36:第2発信装置、37:第1受信装置、38:第2受信装置、39:外側傾斜面、40:内側傾斜面
Claims (4)
- 相対的に回転する一対の軌道輪の間に複数のころが転動自在に組み込まれた転がり軸受における、前記ころの姿勢を測定するころ姿勢測定装置であって、
前記ころの軸方向の一端に前記軌道輪を伝播して第1の超音波を発信する第1発信手段と、
前記ころの軸方向の他端に前記軌道輪を伝播して第2の超音波を発信する第2発信手段と、
前記第1の超音波が反射した第1エコーを受信する第1受信手段と、
前記第2の超音波が反射した第2エコーを受信する第2受信手段と、
前記第1受信手段で受信した前記第1エコーの信号に基づいて前記一端の位置を検出する第1検出手段と、
前記第2受信手段で受信した前記第2エコーの信号に基づいて前記他端の位置を検出する第2検出手段と、
前記第1検出手段で検出した前記一端の位置と、前記第2検出手段で検出した前記他端の位置に基づいて、前記ころの姿勢を測定する測定手段と、
を有するころ姿勢測定装置。 - 相対的に回転する一対の軌道輪の間に複数のころが転動自在に組み込まれた転がり軸受における、前記ころの姿勢を測定するころ姿勢測定方法であって、
前記ころの軸方向の一端に前記軌道輪を伝播して第1の超音波を発信する第1発信ステップと、
前記ころの軸方向の他端に前記軌道輪を伝播して第2の超音波を発信する第2発信ステップと、
前記第1の超音波が反射した第1エコーを受信する第1受信ステップと、
前記第2の超音波が反射した第2エコーを受信する第2受信ステップと、
前記第1受信ステップで受信した前記第1エコーの信号に基づいて前記一端の位置を検出する第1検出ステップと、
前記第2受信ステップで受信した前記第2エコーの信号に基づいて前記他端の位置を検出する第2検出ステップと、
前記第1検出ステップで検出した前記一端の位置と、前記第2検出ステップで検出した前記他端の位置に基づいて、前記ころの姿勢を測定する測定ステップと、
を有するころ姿勢測定方法。 - 前記第1の超音波及び前記第2の超音波は、前記軌道輪と前記ころとが接触する位置に向けて集束することを特徴とする、請求項1に記載するころ姿勢測定装置。
- 前記第1の超音波及び前記第2の超音波は、前記軌道輪と前記ころとが接触する位置に向けて集束することを特徴とする、請求項2に記載するころ姿勢測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015040303A JP2016161400A (ja) | 2015-03-02 | 2015-03-02 | ころ姿勢測定装置及びころ姿勢測定方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=56844919
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JP (1) | JP2016161400A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107631871A (zh) * | 2017-11-10 | 2018-01-26 | 苏州奔机电有限公司 | 一种滚轮疲劳试验机 |
CN111183332A (zh) * | 2017-10-11 | 2020-05-19 | 弗莱克森柔性工业计量有限公司 | 用于在没有相应其它变量的先验认知的情况下,借助于超声波,测量单层或多层样品的层厚和声速的方法和测量装置 |
-
2015
- 2015-03-02 JP JP2015040303A patent/JP2016161400A/ja active Pending
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