JP2016158540A - パン生地、パン及びパンの製造方法 - Google Patents

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良一 蓑島
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Abstract

【課題】糖含量が少ない場合であっても、膨らみが良好なパンを製造できるパン生地、そのパン生地から得られるパン及びそのパンの製造方法の提供。【解決手段】小麦粉と、水溶性窒素指数が70〜95%である大豆粉と、ベタインとを含有するパン原料を混捏してパン生地を得る工程と、前記パン生地を一次発酵して一次発酵パン生地を得る工程。その後、前記一次発酵パン生地を冷凍し、解凍した後に二次発酵(ホイロ)してパン生地を得る工程、または前記一次発酵パン生地をホイロし、ホイロ後のパン生地を冷凍して冷凍パン生地を得、その後焼成又は油ちょうしてパンを得る工程を有するパンの製造方法。前記大豆粉を、前記小麦粉100質量部に対して、0.1〜50質量部含有、好ましくは0.01〜20質量部含有し、前記ベタインを、前記大豆粉100質量部に対して、1〜1000質量部含有する、パン生地。【選択図】なし

Description

本発明は、パン生地、パン及びパンの製造方法に関する。
パンは複数の連続的な工程を経て製造される食品である。パンの製造にはイーストを発酵させるための比較的長い時間と、生地を混捏するミキサー、イースト発酵を促進させる発酵室及び生地焼成のためのオーブン等の製造機器を設置する広い製造場所が必要である。また、パンは生鮮食品でもあり、製造直後から食味が落ちていくため、できるだけ速やかに焼き立てのものを消費することが好ましい。
上記のような観点から、近年、予め別の場所で調製した冷凍パン生地を解凍し、焼成又は油ちょうすることで焼き立て又は揚げ立てパンを消費者に提供する方法が用いられている。冷凍パン生地を用いることにより、パンの製造/販売業者は、パンを販売する店舗において広い製造場所を確保する必要はなく、また、パン生地の調製や焼成・油ちょうを一続きの作業で行う必要もなくなり、さらには冷凍パン生地を調製する工程を集約できる点で有利である。一方、消費者は焼き立て又は揚げ立てパンを購入することができる点で有利である。
冷凍パン生地を用いる方法(冷凍生地法)としては、パン生地を冷凍させる段階によって、(1)混捏した後、パン生地を冷凍する生地冷凍法、(2)パン生地を分割後、冷凍する生地冷凍法、(3)パン生地を成型後、冷凍する成形生地冷凍法、及び(4)パン生地をホイロ(二次発酵)後に冷凍するホイロ後冷凍法が挙げられる。ところが、冷凍生地法を用いると、活性化したイーストが冷凍に伴う凍結により障害を受け、発酵能力が低下する結果、パン生地のガス保持力が低下して、得られるパンはその膨らみが不十分となる。そこで、冷凍生地法を経てパンを製造する場合でも、膨らみが良好なパンを得ることのできる手段が求められている。
例えば、特許文献1では、ホイロ時間が比較的短く、外観、触感、食感、風味に優れた、良好な製品を得ることのできる多糖パン類の冷凍生地、及びその製造方法を提供することを意図して、小麦100重量部に対して糖類を10〜30重量部使用した多糖パン類の冷凍生地であって、使用する小麦粉の総重量の40〜70重量%が中種生地に使用され、上記糖類10〜30重量部のうち1〜5重量部が中種生地に使用され、使用するイーストの総重量の10〜80重量%が中種混合の際に添加され、及び本捏混合の際に残りの小麦粉、糖類及びイーストが添加されていることを特徴とする多糖パン類の冷凍生地等を開示している。
特開平8−256674号公報
確かに、特許文献1に記載のように、ホイロ前の冷凍生地において、小麦100重量部に対して糖類を10〜30重量部使用する方法は、冷凍生地パンの外観及び食感を改良する有効な手段の1つである。しかしながら、ホイロ後に冷凍した生地を用いたパン、又は糖含量が少ない冷凍生地パンの外観及び食感を改良する方法も求められていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、糖含量が多い場合のみならず、糖含量が少ない場合であっても、膨らみが良好なパンを製造できるパン生地、そのパン生地から得られるパン及びそのパンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、従来のパン生地に同時に用いられていない2種の材料を用いることで、膨らみが良好なパンを製造でき、特に冷凍生地法を経た場合であっても、良好な膨らみのパンが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]小麦粉と、水溶性窒素指数が70〜95%である大豆粉と、ベタインとを含有するパン原料を混捏して得られるパン生地。
[2]前記大豆粉を、前記小麦粉100質量部に対して、0.1〜50質量部含有する、[1]記載のパン生地。
[3]前記ベタインを、前記小麦粉100質量部に対して、0.01〜20質量部含有する、[1]又は[2]に記載のパン生地。
[4]前記ベタインを、前記大豆粉100質量部に対して、1〜1000質量部含有する、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のパン生地。
[5][1]〜[4]のいずれか1つに記載のパン生地を冷凍して得られる冷凍パン生地。
[6]前記パン生地をホイロ前に冷凍して得られる、[5]記載の冷凍パン生地。
[7][6]記載の冷凍パン生地を解凍し、ホイロした後に焼成又は油ちょうして得られるパン。
[8]前記パン生地をホイロ後に冷凍して得られる、[5]記載の冷凍パン生地。
[9][8]記載の冷凍パン生地を焼成又は油ちょうして得られるパン。
[10]小麦粉と、水溶性窒素指数が70〜95%である大豆粉と、ベタインとを含有するパン原料を混捏してパン生地を得る工程と、前記パン生地を一次発酵して一次発酵パン生地を得る工程と、前記一次発酵パン生地を冷凍して冷凍パン生地を得る工程と、前記冷凍パン生地を解凍した後にホイロしてホイロ後のパン生地を得る工程と、前記ホイロ後のパン生地を焼成又は油ちょうしてパンを得る工程と、を有するパンの製造方法。
[11]小麦粉と、水溶性窒素指数が70〜95%である大豆粉と、ベタインとを含有するパン原料を混捏してパン生地を得る工程と、前記パン生地を一次発酵して一次発酵パン生地を得る工程と、前記一次発酵パン生地をホイロしてホイロ後のパン生地を得る工程と、前記ホイロ後のパン生地を冷凍して冷凍パン生地を得る工程と、前記冷凍パン生地を焼成又は油ちょうしてパンを得る工程と、を有するパンの製造方法。
[12]前記パン生地は、前記大豆粉を、前記小麦粉100質量部に対して、0.1〜50質量部含有する、[10]又は[11]に記載の製造方法。
[13]前記パン生地は、前記ベタインを、前記小麦粉100質量部に対して、0.01〜20質量部含有する、[10]〜[12]のいずれか1つに記載の製造方法。
[14]前記パン生地は、前記ベタインを、前記大豆粉100質量部に対して、1〜1000質量部含有する、[10]〜[13]のいずれか1つに記載の製造方法。
本発明によれば、膨らみが良好なパンを製造できるパン生地、そのパン生地から得られるパン及びそのパンの製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明は下記本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
(パン生地)
本実施形態のパン生地はその原料(以下、「パン原料」ともいう。)を混捏して得られるものである。パン原料は、小麦粉と、水溶性窒素指数が70〜95%である大豆粉と、ベタインとを含有する。
小麦粉としては、パンに用いることができるものであれば特に限定されず、例えば、強力粉、中力粉及び薄力粉が挙げられる。その中でも特に、強力粉が好ましい。また、本実施形態のパンは、その原料として、小麦粉以外の穀粉を含有してもよい。小麦粉以外の穀粉とは、小麦粉以外の穀物を挽いて粉状にしたものであり、通常、パンの原料に使用できるものであれば、特に限定なく用いられる。小麦粉以外の穀粉としては、例えば、大麦粉、米粉、とうもろこし粉、ライ麦粉、及びそば粉が挙げられる。
本実施形態に係る大豆粉は、通常の大豆粉の製造方法によって得ることができる。具体的には、本実施形態における大豆粉は、大豆の脱皮工程、乾燥工程及び粉砕工程等を経て得られる。ここで、一般に流通している大豆粉は、脱臭工程を経て得られた大豆粉が多い。ただし、大豆を脱臭すると、後述する水溶性窒素指数(以下、「NSI」ともいう。)が低下し、所望の効果が奏され難くなるため、本実施形態における大豆粉の製造においては、大豆の脱臭工程を経ないことが好ましい。つまり、本実施形態における大豆粉は、好ましくは、脱臭工程を経ずに得られた大豆粉、すなわち、生大豆粉である。
生大豆粉は、常法により製造しても市販品を入手してもよい。市販品の生大豆粉としては、例えば、日清オイリオグループ(株)販売の生大豆粉(商品名:モチフレッシュ)、及び、日清オイリオグループ(株)販売の生大豆粉(商品名:ソヤフラワーNSA)が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種を組み合わせて用いられる。
脱皮工程においては、脱皮機及び風力選別機を用いて大豆を脱皮することができる。脱皮工程において、脱皮機で大豆を脱皮した後、風力選別機により皮が取り除かれる。得られる大豆粉の風味をより向上させるために、皮だけではなく胚軸も取り除くことが好ましい。
乾燥工程では、温風乾燥機や流動式乾燥装置等を用いて脱皮後の大豆を乾燥する。乾燥工程においては、大気雰囲気下、大豆を、好ましくは60〜85℃、より好ましくは60〜80℃で、好ましくは5〜60分間、より好ましくは10〜30分間乾燥してもよい。
粉砕工程では、ピンミルやハンマーミル等の粉砕機を用いて乾燥後の大豆を粉砕することができる。粉砕工程においては、大豆が100〜200メッシュパスの粉末になるよう粉砕することが好ましい。なお、乾燥工程と粉砕工程との間に、冷却工程を設けてもよく、その冷却条件としては、例えば、冷却温度が10〜25℃、冷却時間が5〜10分間であってもよい。
粉砕工程を経た大豆粉中の水分含有量は、特に限定されないが、大豆粉の品質劣化をより抑制する観点から、8質量%以下であることが好ましく、4〜8質量%であることがより好ましく、4〜7質量%であることがさらに好ましい。
本実施形態における大豆粉は、水溶性窒素指数が所定の範囲内にある。水溶性窒素指数とは、試料中に含まれる全窒素に占める水溶性窒素の割合を示す指数(単位;%)である。具体的には、水溶性窒素指数は、試料に含まれる全窒素を100としたときの、試料の水抽出液に含まれる窒素量を相対量として表す。
大豆粉の水溶性窒素指数は、基準油脂分析試験法(日本油化学会編)1.1.4.6の記載に基づき、下記の方法に基づいて算出する。まず、試料2.5gを水100mLと共に40℃で1.5時間振とうして得られた混合物をろ過して、ろ過液を得る。得られたろ過液を遠心分離(3000g、5分間)して、分離された上清20mLを分解蒸留管に移し、ケルダール法により当該上清中の全窒素の含有量を測定する。具体的には、当該分解蒸留管に、分解促進剤(硫酸カリウム9gと硫酸銅(II)五水和物1gとを粉砕混合した製剤)3.5g、濃硫酸10mL及び過酸化水素水8mLを加え、420℃で1時間加熱分解を行い、放冷後、蒸留し、常法により測定する。また、同様にして、試料中の全窒素を測定し、下記式に基づき水溶性窒素指数を算出する。
水溶性窒素指数(NSI)=上清中の全窒素の含有量(%)×100/試料中の全窒素(%)
本実施形態における大豆粉の水溶性窒素指数は、70〜95%であり、好ましくは75〜93%であり、より好ましくは80〜93%である。水溶性窒素指数が上記範囲内であると、得られるパンの膨らみが良好となり、また、パンの風味や食感もより良好なものとなる。
本実施形態におけるベタインは、アミノ酸のアミノ基に3個のメチル基が付加した化合物である。ベタインとしては、例えば、トリメチルグリシン、グリシンベタイン、グリココールベタイン、α―アールレイン、グリシルベタイン、トリメチルグリココール、オキシンニューリン、オキシノイリン、リシン及びカルニチンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
パン原料は、上述の他、パン生地の原料として通常用いられる各種材料を、本発明による作用効果を阻害しない範囲で含有してもよい。そのような材料としては、例えば、イースト、イーストフード、食塩、砂糖(グラニュー糖、上白糖)等の糖類・糖アルコール類、卵(全卵、液卵)、各種卵加工品、脱脂粉乳、牛乳等の乳製品、練り込み用油脂(バター等)、水、豆乳等の水性成分が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本実施形態のパン生地は、NSIが70〜95%である大豆粉を、小麦粉100質量部に対して、0.1〜50質量部含有すると好ましく、0.2〜30質量部含有するとより好ましく、0.3〜10質量部含有すると更に好ましく、0.5〜5質量部含有すると特に好ましい。大豆粉の含有量が小麦粉100質量部に対して0.1質量部以上であることにより、本発明による作用効果をより有効かつ確実に奏することができる。
本実施形態のパン生地は、ベタインを、小麦粉100質量部に対して、0.01〜20質量部含有すると好ましく、0.05〜10質量部含有するとより好ましく、0.10〜5質量部含有すると更に好ましく、0.15〜3質量%含有すると特に好ましい。ベタインの含有量が小麦粉100質量部に対して0.01質量部以上であることにより、本発明による作用効果をより有効かつ確実に奏することができる。
また、本実施形態のパン生地は、ベタインを、大豆粉100質量部に対して、1〜1000質量部含有すると好ましく、5〜500質量部含有するとより好ましく、10〜100質量部含有すると更に好ましく、20〜80質量部含有すると特に好ましく、35〜65質量部含有すると極めて好ましい。ベタインの含有量が大豆粉100質量部に対して上述の範囲にあることにより、本発明による作用効果をより有効かつ確実に奏することができる。
本実施形態のパン生地は、上記パン原料を混捏して得られるものである。混捏条件としては、後の詳述する。
(冷凍パン生地)
本実施形態の冷凍パン生地は、上記のパン生地を冷凍して得られるものである。パン生地を冷凍する段階は、ホイロ(最終発酵)よりも前であっても後であってもよい。ホイロ工程よりも前にパン生地を冷凍する場合、そのパン生地は混捏後、一次発酵前のパン生地であってもよく、一次発酵後、分割前のパン生地であってもよく、分割後、成形前のパン生地であってもよく、成形後、ホイロ前のパン生地であってもよい。特に、従来、膨らみ及び食感が良好なパンを得ることが難しいとされているホイロ後に冷凍したパン生地の場合であっても、膨らみ及び食感が良好なパンを得ることができる点が、本発明の特徴の1つである。ホイロ後に冷凍したパン生地でパンを製造できるようになると、例えば、冷凍パン生地をパンの販売店舗まで冷凍した状態で輸送した後、販売店舗では冷凍パン生地の焼成又は油ちょうさえすればよいので、販売店舗における各種装置、労力及び時間の省略が可能になり、その観点からも有利である。冷凍する条件は、後に詳述する。
(パン)
本実施形態のパンは、冷凍の段階を経ないホイロ後の上記パン生地を焼成又は油ちょうして得られるものであってもよく、上記冷凍パン生地を解凍し、ホイロした後に焼成又は油ちょうして得られるものであってもよく、上記パン生地をホイロ後に冷凍して得られる冷凍パン生地を焼成又は油ちょうして得られるものであってもよい。特に、パン生地をホイロ後に冷凍して得られる冷凍パン生地を焼成又は油ちょうして得られるパンの場合、パンの販売店舗や消費者宅において、自然解凍等のような時間をかけたパンの解凍や発酵の必要がないという利点がある。
本実施形態のパンの種類は特に限定されず、例えば、食パン、フランスパン、ロールパン、バターロール、クロワッサン、デニッシュ、マフィン、揚げパン、ドーナツ、蒸しパン等が挙げられる。
(パンの製造方法)
本実施形態のパンの製造方法は、上記パン原料を混捏してパン生地を得る工程と、そのパン生地を発酵する工程と、発酵後のパン生地を焼成又は油ちょうしてパンを得る工程とを有し、上記のパン生地を焼成又は油ちょうする前に冷凍する工程を有するものである。
本実施形態のパンの製造方法の好適な一例(以下、「第1の態様」という。)は、上記パン原料を混捏してパン生地を得る工程(混捏工程)と、そのパン生地を一次発酵して一次発酵パン生地を得る工程(一次発酵工程)と、一次発酵パン生地を冷凍して冷凍パン生地を得る工程(冷凍工程)と、冷凍パン生地を解凍した後にホイロしてホイロ後のパン生地を得る工程(ホイロ工程)と、ホイロ後のパン生地を焼成又は油ちょうしてパンを得る工程(焼成又は油ちょう工程)とを有する。
混捏工程では、パン原料を混合し捏ね上げる。すなわち、パン原料を混捏してパン生地を得る。混捏の条件は特に限定されず、従来パン生地を調製する際に採用される条件であればよい。例えば混捏時の温度は、5〜35℃であってもよく、混捏時間は1〜60分間であってもよい。さらに、混捏に用いられる装置も、従来パン生地を調製する際に用いられる装置であってもよい。
一次発酵工程においては、混捏工程を経て得られたパン生地を、一次発酵して一次発酵パン生地を得る。一次発酵における発酵条件は特に限定されないが、一次発酵の温度は、好ましくは10〜30℃であり、より好ましくは20℃〜30℃である。また、一次発酵の際の相対湿度は、好ましくは70〜85%であり、より好ましくは70〜80%であり、一次発酵に要する時間は、好ましくは5〜40分間、より好ましくは10〜30分間である。
冷凍工程では、一次発酵パン生地を冷凍して冷凍パン生地を得る。この際、一次発酵パン生地をそのまま冷凍してもよく、一次発酵パン生地を分割してから冷凍してもよく、分割後さらに成形してから冷凍してもよい。冷凍する方法としては、一次発酵パン生地を、−10℃〜−20℃の冷凍庫に収容して冷凍する方法であってもよい。ただし、ディープフリーザー又はショックフリーザーなどの急速冷凍装置を用いて、一次発酵パン生地を、−30℃〜−40℃で1時間〜2時間急速冷凍した後、更に−10℃〜−20℃の冷凍庫に収容して保管するのが好ましい。これにより、冷凍時の氷結晶が大きくならず、その結果、焼成後のパン生地の膨らみをより良好にすることができるという効果が得られる。
ホイロ工程では、冷凍パン生地を解凍した後にホイロ(最終発酵)してホイロ後のパン生地を得る。冷凍パン生地が分割されていない場合は、冷凍パン生地を分割し更に解凍した後、又は、解凍し更に分割した後にホイロすることも可能である。あるいは、冷凍パン生地を分割、解凍し更に成形した後、又は、解凍、分割し更に成形した後にホイロすることもできる。また、冷凍パン生地がすでに分割されている場合は、冷凍パン生地を解凍し更に成形した後にホイロしてもよい。
ホイロの条件は特に限定されないが、ホイロの温度は、好ましくは10〜30℃であり、より好ましくは20℃〜30℃である。また、ホイロの際の相対湿度は、好ましくは70〜85%であり、より好ましくは75〜80%であり、ホイロに要する時間は、好ましくは10〜120分間であり、より好ましくは30〜60分間である。
なお、冷凍パン生地の解凍は、自然解凍であってもよく、コンベクションオーブンでの段階的解凍又は焼成等であってもよい。
焼成又は油ちょう工程では、ホイロ後のパン生地を焼成又は油ちょうしてパンを得る。ホイロ後のパン生地が分割されていない場合は、ホイロ後のパン生地を分割し更に成形してから焼成又は油ちょうすることもできる。また、ホイロ後のパン生地が成形されていない場合は、ホイロ後のパン生地を成形してから焼成又は油ちょうすることも可能である。
ホイロ後のパン生地を焼成する場合、焼成方法は、特に限定されず、例えば、オーブンを用いて焼成することができる。焼成温度は、好ましくは80℃〜240℃であり、より好ましくは100〜230℃であり、焼成時間は、好ましくは10分間〜120分間であり、より好ましくは20分間〜100分間である。また、2段以上のトレイを有するオーブンを用いる場合、各段毎に焼成温度を、好ましくは上記範囲内で設定してもよい。
ホイロ後のパン生地を油ちょうする場合、用いる油としては、通常、パン生地の油ちょうに用いられる植物油又は動物油であれば特に限定されず、具体的には、大豆油、菜種油、コーン油、麺実油、紅花油、オリーブ油、米油、パーム油、パーム分別油、牛脂、豚脂、及びこれらの油の水添油、並びに、それらの油のエステル交換油が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる、これらの中では、菜種油及び大豆油が好ましい。油ちょう条件は特に限定されないが、油ちょう温度は、好ましくは160〜200℃であり、より好ましくは170℃〜190℃であり、油ちょう時間は、好ましくは1分間〜10間であり、より好ましくは2分間〜6分間である。
本実施形態のパンの製造方法の別の好適な一例(以下、「第2の態様」という。)は、上記パン原料を混捏してパン生地を得る工程(混捏工程)と、そのパン生地を一次発酵して一次発酵パン生地を得る工程(一次発酵工程)と、一次発酵パン生地をホイロしてホイロ後のパン生地を得る工程(ホイロ工程)と、ホイロ後のパン生地を冷凍して冷凍パン生地を得る工程(冷凍工程)と、冷凍パン生地を焼成又は油ちょうしてパンを得る工程(焼成又は油ちょう工程)とを有する。混捏工程及び一次発酵工程は、第1の態様におけるものと同様であるため、ここでは説明を省略する。
ホイロ工程では、一次発酵パン生地をホイロしてホイロ後のパン生地を得る。一次発酵パン生地が分割されていない場合は、一次発酵パン生地を分割した後にホイロすることも可能である。あるいは、一次発酵パン生地を分割し更に成形した後にホイロすることもできる。ホイロの条件は、第1の態様と同様であればよいので、ここでの説明は省略する。
冷凍工程では、ホイロ後のパン生地を冷凍して冷凍パン生地を得る。この際、ホイロ後のパン生地をそのまま冷凍してもよく、ホイロ後のパン生地を分割してから冷凍してもよく、分割後さらに成形してから冷凍してもよい。冷凍する方法としては、ホイロ後のパン生地を、−10℃〜−20℃の冷凍庫に収容して冷凍する方法であってもよい。ただし、ディープフリーザー又はショックフリーザーなどの急速冷凍装置を用いて、ホイロ後のパン生地を、−30℃〜−40℃で1時間〜2時間急速冷凍した後、更に−10℃〜−20℃の冷凍庫に収容して保管するのが好ましい。これにより、冷凍時の氷結晶が大きくならず、その結果、焼成後のパン生地の膨らみをより良好にすることができるという効果が得られる。
焼成又は油ちょう工程では、冷凍パン生地を必要に応じて解凍した後、焼成又は油ちょうしてパンを得る。冷凍パン生地を解凍する場合、その解凍は自然解凍であってもよく、コンベクションオーブンでの段階的解凍又は焼成等であってもよい。ただし、冷凍パン生地を解凍することなく焼成又は油ちょうすることは、製造効率の観点から好ましい。あるいは、冷凍パン生地をまず比較的低温で解凍しつつ焼成した後に、そのまま温度を高めて焼成することもできる。
冷凍パン生地が分割されていない場合は、冷凍パン生地を解凍後分割して焼成又は油ちょうすることができ、分割後更に成形してから焼成又は油ちょうすることもできる。また、冷凍パン生地が成形されていない場合は、冷凍パン生地を解凍後成形してから焼成又は油ちょうすることも可能である。冷凍パン生地を焼成又は油ちょうする際の方法及び条件、並びに油ちょうに用いる油は、上記第1の態様においてホイロ後のパン生地を焼成する場合と同様であればよいので、ここでは説明を省略する。
本実施形態のパンの製造方法では、上述のような冷凍工程を設けなくてもよい。ただし、本発明の作用効果をより顕著にかつ確実に有するには、パンの製造方法が冷凍工程を有することが好ましい。
また、上記のパンの製造方法では、パン生地を発酵する工程として一次発酵工程及びホイロ工程のみを説明したが、本実施形態のパンの製造方法では、それらの間に更に別の発酵工程を有してもよい。さらに、パン生地を分割した後、成形する前、あるいは成形した後、焼成又は油ちょうする前に、必要に応じてベンチタイムを確保してもよい。ベンチタイムを設けることにより、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏することができる。さらに、本実施形態のパンの製造方法では、必要に応じて、パン生地の原料以外の原材料を添加する工程を有していてもよい。そのような原材料としては、例えば、カスタードクリーム、ホイップクリーム、ジャム、小豆餡及びカレーなどが挙げられる。
パンの製造方法は、用いるパン原料を1回の混捏工程で混捏するストレート法と、パン原料の一部を混捏した後、残りのパン原料をそこに加えて更に混捏する中種法に大別される。ストレート法を採用する場合、上記混捏工程において、パン原料を一度に混捏すればよい。また、中種法を採用する場合、上記混捏工程は、パン原料の一部を混捏して中種生地を得る工程と、その中種生地に残りのパン原料を更に混合し混捏してパン生地を得る工程とを有する。中種生地に残りのパン原料を混合する際は、残りのパン原料のうち水以外のパン原料を混合した後、そこに水及び中種生地を混合してもよい。
本実施形態によると、膨らみが良好なパンを製造できるパン生地、そのパン生地から得られるパン及びそのパンの製造方法を提供することができる。特に、パン生地を冷凍させる工程を経た場合であっても、膨らみが良好なパンを製造することができ、その冷凍がホイロ前の冷凍のみならずホイロ後の冷凍であっても、膨らみが良好なパンを得ることが可能となる。さらには、得られたパンの風味及び食感も良好となり、冷凍する工程を経た場合、特にホイロ後に冷凍する工程を経た場合であっても、優れたパンの風味及び食感を有するものとなる。
また、本実施形態によると、ホイロ後の冷凍パン生地を直接焼成又は油ちょうしても、膨らみ、風味、及び食感が良好なパンを製造することができるため、冷凍パン生地を焼成又は油ちょうの前に解凍する工程を省略することができる点も有利である。さらには、パン生地における糖類の含有量が、小麦粉100質量部に対して10質量部未満であったり、30質量部を超えたりしても、パン生地の膨らみ、風味及び食感が優れたものとなる点でも有利である。それに加えて、本実施形態によれば、ストレート法により混捏したパン生地を用いた場合であっても、膨らみが良好なパンを製造することができる。さらに、本実施形態によると、α−アミラーゼ、アスコルビン酸、ステアリル乳酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル及びガム類等の添加物を、用いた場合であっても、用いない場合であっても、膨らみ、風味及び食感が良好なパンを製造することができる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、パンの比容積、風味及び食感については、下記のようにして評価した。
〔比容積の測定〕
焼成したパンを焼成後1日間、室温にて放置した後、パンの比容積(cm3/g)をレーザー体積計(装置名:レーザー体積測定機、(株)アステック社製)で測定した。本試験では、5個のパンの比容積を測定し、その平均値を比容積の値(単位:cm3/g)とした(n=5)。また、水溶性窒素指数が70〜95%である大豆粉及びベタインの両方を添加しないパンの比容積を100とした場合の相対値(比容積相対値)を算出した。
〔パンの風味及び食感の評価〕
焼成したパンについて、5人のパネラーによりその風味及び食感の評価を行った(n=5)。風味及び食感のそれぞれについて、表1に示す評価基準に基づいて評点をつけ、得られた5人の評点を平均した値を最終的な評点とすることにより評価した。大豆粉及びベタインの両方を添加しないパンを対照としてその評点を3とし、対照のパンよりも風味又は食感が良好な場合は、その程度によって評点を4又は5とし、対照のパンと風味又は食感が同等の場合には評点を3とし、対照のパンよりも風味又は食感が劣る場合は、その程度によって評点を1又は2とした。
Figure 2016158540
[冷凍パン生地を用いないパン]
(実施例1、比較例1〜3)
ミキサー(装置名:SK20型ミキサー、エスケーミキサー社製)の容器に、表2に示す水以外の原材料を投入して混合した後、水を添加して、さらにミキサーを用いた混合により混捏してパン生地を得た。得られたパン生地を、27℃、相対湿度75%の恒温槽(機器名称:パルテドゥコンディショナー、戸倉商事(株)製)に30分間収容し一次発酵した。一次発酵後のパン生地を分割して成形し、28℃、相対湿度80%の恒温槽に20分間収容した(ベンチタイム)。次に、ベンチタイム後のパン生地を、28℃、相対湿度80%の恒温槽に45分収容することによりホイロ(最終発酵)した。ホイロ後のパン生地をオーブン(2段式、上段温度:200℃、下段温度:220℃、機器名称:トーエストオーブン、戸倉商事(株)製)で35分間焼成して、パンを得た。なお、油脂として、日清オイリオグループ(株)製のショートニング(商品名:日清ロイヤルショート20(N))を用い、大豆粉として、日清オイリオグループ(株)製の生全脂大豆粉(商品名:モチフレッシュ、NSI=88)を用い、ベタインとして、和光純薬(株)製のトリメチルグリシンを用いた。得られたパンについて、上記のようにしてパンの比容積、風味及び食感を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2016158540
Figure 2016158540
比較例2、比較例3及び実施例1のパンの比容積は、比較例1のパンよりも大きくなった。特に、実施例1のパンの比容積が最も大きかった。また、比較例2、比較例3及び実施例1のパンの風味及び食感は、比較例1のパンよりも良好であった。特に、実施例1のパンの風味及び食感が最も良好であった。
[ホイロ前に冷凍したパン生地を用いたパン]
(実施例2、比較例4〜6)
ミキサー(装置名:SK20型ミキサー、エスケーミキサー社製)の容器に、表4に示す水以外の原材料を投入して混合した後、水を添加して、さらにミキサーを用いた混合により混捏してパン生地を得た。得られたパン生地を、27℃、相対湿度75%の恒温槽(機器名称:パルテドゥコンディショナー、戸倉商事(株)製)に30分間収容し一次発酵した。一次発酵後のパン生地を分割して成形し、28℃、相対湿度80%の恒温槽に20分間収容した(ベンチタイム)。次に、ベンチタイム後のパン生地を、−40℃のディープフリーザーに1時間収容した後、−20℃の冷凍庫に収容して1週間保管して冷凍パン生地を得た。得られた冷凍パン生地を室温で自然解凍した後、28℃、相対湿度80%の恒温槽に45分間収容することによりホイロした。ホイロ後のパン生地をオーブン(2段式、上段温度:200℃、下段温度:220℃、機器名称:トーエストオーブン、戸倉商事(株)製)で35分間焼成して、パンを得た。なお、油脂として、日清オイリオグループ(株)製のショートニング(商品名:日清ロイヤルショート20(N))を用い、大豆粉として、日清オイリオグループ(株)製の生全脂大豆粉(商品名:モチフレッシュ、NSI=88)を用い、ベタインとして、和光純薬(株)製のトリメチルグリシンを用いた。得られたパンについて、上記のようにしてパンの比容積、風味及び食感を評価した。結果を表5に示す。
Figure 2016158540
Figure 2016158540
比較例5、比較例6及び実施例2のパンの比容積は、比較例4のパン(対照)よりも大きくなった。特に、実施例2のパンの比容積が最も大きかった。このことから、生地をホイロ前に冷凍した場合、NSIが70〜95%である大豆粉又はベタインを含有するパン生地から、膨らみが良好なパンが得られ、特にそれら両方を含有するパン生地から、更に膨らみが良好なパンが得られることが分かった。また、風味及び食感についても、NSIが70〜95%である大豆粉又はベタインを含有するパン生地から得られるパン(比較例5及び比較例6)は、それらのいずれも含有しないパン生地から得られるパン(比較例4)よりも良好となり、特にそれらの両方を含有するパン生地から得られるパン(実施例2)は、風味及び食感の両方に特に優れたものとなることがわかった。
[ホイロ後に冷凍したパン生地を用いたパン]
(実施例3、比較例7〜11)
ミキサー(装置名:SK20型ミキサー、エスケーミキサー社製)の容器に、表6に示す水以外の原材料を投入して混合した後、水を添加して、さらにミキサーを用いた混合により混捏してパン生地を得た。得られたパン生地を、27℃、相対湿度75%の恒温槽(機器名称:パルテドゥコンディショナー、戸倉商事(株)製)に30分間収容し一次発酵した。一次発酵後のパン生地を分割して成形し、28℃、相対湿度80%の恒温槽に20分間収容した(ベンチタイム)。次に、ベンチタイム後のパン生地を、28℃、相対湿度80%の恒温槽に45分間収容することによりホイロした。ホイロ後のパン生地を、−40℃のディープフリーザーに1時間収容した後、−20℃の冷凍庫に収容して1週間保管して冷凍パン生地を得た。得られた冷凍パン生地をオーブン(2段式、上段温度:200℃、下段温度:220℃、機器名称:トーエストオーブン、戸倉商事(株)製)で40分間焼成して、パンを得た。なお、油脂として、日清オイリオグループ(株)製のショートニング(商品名:日清ロイヤルショート20(N))を用い、大豆粉として、日清オイリオグループ(株)製の生全脂大豆粉(商品名:モチフレッシュ、NSI=88)を用い、加熱脱臭大豆粉として、日清オイリオグループ(株)製の全脂大豆粉(商品名:アルファープラスHS−600、NSI=63)を用い、ベタインとして、和光純薬(株)製のトリメチルグリシンを用いた。得られたパンについて、上記のようにしてパンの比容積、風味及び食感を評価した。結果を表7に示す。
Figure 2016158540
Figure 2016158540
比較例8〜11のパンの比容積は、比較例7のパン(対照)と同程度であった。一方、実施例3のパンの比容積は、比較例7〜11のパンよりも遙かに大きくなった。また、風味及び食感についても、実施例3のパンは、比較例7〜11のパンよりも遙かに良好な結果となった。これらのことから、ホイロ後に冷凍したパン生地を用いたパンのうち、NSIが70〜95%である大豆粉及びベタインの両方を含有するパン生地から得られるパン(実施例3)は、それらのいずれか又は両方を含有しないパン(比較例7〜11)よりも顕著に膨らんだものであり、かつ風味及び食感の両方に特に優れたものとなることがわかった。
(実施例4〜8、比較例12)
各原材料の配合を表8に示すように変更した以外は、上記「[ホイロ後に冷凍したパン生地を用いたパン]」における製造方法と同様にして、パンを得た。得られたパンについて、上記のようにしてパンの比容積、風味及び食感を評価した。結果を表9に示す。
Figure 2016158540
Figure 2016158540
実施例4〜8のパンの比容積は、比較例12のパン(対照)よりも明らかに大きくなった。また、風味及び食感についても、実施例4〜8のパンは、比較例12のパンよりも良好な結果となった。特に、実施例7のパンの比表面積が最も大きくなり、また、風味及び食感についても最も良好な結果となった。
本発明によると、膨らみが良好なパンを製造でき、特に冷凍パン生地を用いた場合であっても膨らみが良好なパンを製造できるので、本発明は、製パンの分野及び冷凍食品の分野などに産業上の利用可能性がある。

Claims (14)

  1. 小麦粉と、水溶性窒素指数が70〜95%である大豆粉と、ベタインとを含有するパン原料を混捏して得られるパン生地。
  2. 前記大豆粉を、前記小麦粉100質量部に対して、0.1〜50質量部含有する、請求項1記載のパン生地。
  3. 前記ベタインを、前記小麦粉100質量部に対して、0.01〜20質量部含有する、請求項1又は2に記載のパン生地。
  4. 前記ベタインを、前記大豆粉100質量部に対して、1〜1000質量部含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパン生地。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のパン生地を冷凍して得られる冷凍パン生地。
  6. 前記パン生地をホイロ前に冷凍して得られる、請求項5記載の冷凍パン生地。
  7. 請求項6記載の冷凍パン生地を解凍し、ホイロした後に焼成又は油ちょうして得られるパン。
  8. 前記パン生地をホイロ後に冷凍して得られる、請求項5記載の冷凍パン生地。
  9. 請求項8記載の冷凍パン生地を焼成又は油ちょうして得られるパン。
  10. 小麦粉と、水溶性窒素指数が70〜95%である大豆粉と、ベタインとを含有するパン原料を混捏してパン生地を得る工程と、
    前記パン生地を一次発酵して一次発酵パン生地を得る工程と、
    前記一次発酵パン生地を冷凍して冷凍パン生地を得る工程と、
    前記冷凍パン生地を解凍した後にホイロしてホイロ後のパン生地を得る工程と、
    前記ホイロ後のパン生地を焼成又は油ちょうしてパンを得る工程と、
    を有するパンの製造方法。
  11. 小麦粉と、水溶性窒素指数が70〜95%である大豆粉と、ベタインとを含有するパン原料を混捏してパン生地を得る工程と、
    前記パン生地を一次発酵して一次発酵パン生地を得る工程と、
    前記一次発酵パン生地をホイロしてホイロ後のパン生地を得る工程と、
    前記ホイロ後のパン生地を冷凍して冷凍パン生地を得る工程と、
    前記冷凍パン生地を焼成又は油ちょうしてパンを得る工程と、
    を有するパンの製造方法。
  12. 前記パン生地は、前記大豆粉を、前記小麦粉100質量部に対して、0.1〜50質量部含有する、請求項10又は11に記載の製造方法。
  13. 前記パン生地は、前記ベタインを、前記小麦粉100質量部に対して、0.01〜20質量部含有する、請求項10〜12のいずれか1項に記載の製造方法。
  14. 前記パン生地は、前記ベタインを、前記大豆粉100質量部に対して、1〜1000質量部含有する、請求項10〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
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