JP2016157320A - 情報処理システム、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理システム、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】患者用にカスタマイズされたクリニカルパスを、容易に作成することを目的とする。【解決手段】標準クリニカルパスから、予め定められた記載を検索する記載検索手段と、対象患者以外の患者の複数の他の電子カルテの中から、記載検索手段により検出された記載に対応する記載を含む、他の電子カルテを検索するカルテ検索手段と、カルテ検索手段により得られた他の電子カルテの中から、事例内容を抽出する抽出する事例内容抽出手段と、事例内容を過去事例として、標準クリニカルパスの前記記載に対応付けることにより、対象患者のクリニカルパスを生成する生成手段とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
近年、医師には、診療行為を行う際に、患者に対して診療行為を説明し、患者の合意を得るインフォームド・コンセントが義務付けられている。すなわち、医師は、患者に対して、患者の病気やけが等の疾患の内容に関する診察結果の説明、それに対する手術や治療の方針や内容等の説明、その後の患者の回復内容やその過程の予想等の説明を行わなければならない。医師は、手術や治療等の対応方法の検討、その後の経過や回復過程の予想、療養・回復方法の計画等を行い、患者やその家族等と話し合い、その詳細を決めていくのであるが、この中での患者説明に関連する部分がインフォームド・コンセントに相当する。患者説明の際に、医師が検討した内容は、患者固有の内容として、電子カルテ等に記載される。
手術や治療後の患者の回復内容やその過程の予想に関することを記述した資料は、クリニカルパスやクリティカルパスと呼ばれ、電子カルテとは別に作成されることが多くなってきている。また、電子カルテの使用率の増大等もあり、カルテ情報に対する検索や情報抽出等により、過去の事例に対する分析や予測利用が行われている。例えば、電子カルテを利用して、患者毎の手術や治療等の対応の方法の検討、その後の経過や回復過程の予想、療養・回復方法の計画等に相当する内容を作成する技術が知られている。特許文献1には、クリニカルパスを効果的に改善するために、同じバリアンスの症例が少なくても、バリアンスの発生原因の可能性が高い事象を適切に提示することで、効果的なバリアンスの根本原因分析を支援する技術が開示されている。また、特許文献2には、大量の電子カルテから抽出された共通パターンのうち、実施実績のある共通パターンを組み合わせて、クリニカルパスを作成する技術が開示されている。
特開2008−171045号公報 特開2012−14378号公報
このように、過去の電子カルテを利用して、患者固有のクリニカルパスを作成する場合、電子カルテから、患者固有の情報を特定する必要がある。電子カルテから患者固有の情報を特定する処理を自動で行うためには、医師の知識をデータ化する方法や、多量の電子カルテを分析する方法が考えられる。しかし、いずれの方法も非常に高度又は高価な処理や作業を必要とし、実現するのは難しい。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、患者用にカスタマイズされたクリニカルパスを、容易に作成することを目的とする。
そこで、本発明は、情報処理装置であって、標準クリニカルパスから、予め定められた記載を検索する記載検索手段と、対象患者以外の患者の複数の他の電子カルテの中から、前記記載検索手段により検出された前記記載に対応する記載を含む、他の電子カルテを検索するカルテ検索手段と、前記カルテ検索手段により得られた前記他の電子カルテの中から、事例内容を抽出する抽出する事例内容抽出手段と、前記事例内容を過去事例として、前記標準クリニカルパスの前記記載に対応付けることにより、対象患者のクリニカルパスを生成する生成手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、患者用にカスタマイズされたクリニカルパスを、容易に作成することができる。
医療情報処理システムを示す図である。 文書作成支援装置、電子カルテ管理装置及びクライアント端末のハードウェア構成を示す図である。 クリニカルパスを利用した患者への説明の全体的な流れを示す図である。 クリニカルパスの一例を示す図である。 患者説明用のクリニカルパスの表示画面の一例を示す図である。 文書作成処理を示すフローチャートである。 特定表現抽出処理の説明図である。 特定表現抽出処理を示すフローチャートである。 検索対象内容の一例を示す図である。 他の電子カルテの一例を示す図である。 ステップS604の処理により得られた検索結果の一例を示す図である。 分類・順位付けの結果の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、情報処理システムとしての医療情報処理システムを示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る医療情報処理システムは、文書作成支援装置100と、電子カルテ管理装置110と、クライアント端末120とを有している。文書作成支援装置100と、電子カルテ管理装置110と、クライアント端末120とは、ネットワーク130を介して接続される。
電子カルテ管理装置110は、患者の診察や治療等に対する時間経過や看護の情報をはじめ、様々な情報が記録された電子カルテ111の管理、検索、作成及び修正等を行う電子カルテシステムの機能を提供するサーバ装置である。言うまでもなく、患者の病気やけが等の治療やそのあとの過程や療養の計画等の情報は、電子カルテ111内の重要な情報である。
文書作成支援装置100は、医療において利用される文書の作成を支援するものであり、電子カルテ111内の文書や、それ以外の医療文書101の様々な文書の作成及び修正等を行う医療文書作成支援システムの機能を提供するサーバ装置である。典型的な病気やけが等の治療やその後の過程や療養の計画等のクリニカルパスは、患者個人に対する診療情報・文書ではないため、医療文書101に格納されている。
本実施形態においては、医師は、クライアント端末120を介して、電子カルテ管理装置110上の電子カルテ111や、文書作成支援装置100の医療文書101にアクセスすることになる。その際に、文書作成支援装置100の支援機能を利用して、文書の作成等を行うことができる。具体的には、医療情報処理システムは、医療文書101にある典型的な病気やけが等の治療やその後の過程や療養の計画等のクリニカルパスを基に、文書作成支援装置100の機能と電子カルテ111の情報を利用して、患者固有のクリニカルパスを作成する。作成された患者固有のクリニカルパスは、電子カルテ111に格納されることとなる。
クライアント端末120は、医師、薬剤師又は検査技師等の医療関係者が利用するパーソナルコンピュータ、タブレット端末及び携帯電話等を包含する構成である。クライアント端末120は、ネットワーク130を介して、医療関係者によって入力された指示を電子カルテ管理装置110等に対して送信する。同様に、クライアント端末120は、電子カルテ管理装置110等からネットワーク130を介して受信した処理結果を、インタフェースを用いてユーザに提示する。また、クライアント端末120は、文書の作成・修正を行う際には、文書作成支援装置100の支援機能を利用することができる。
なお、電子カルテ管理装置110及び文書作成支援装置100は、1台の医療情報処理装置によって実現されてもよい。また、電子カルテ管理装置110及び文書作成支援装置100は、複数の医療情報処理装置が連携したクラウド等と呼ばれる構成によって実現されてもよい。また、医療情報処理システムは、上述した構成以外の構成を有してもよい。例えば、医療情報処理システムは、医師から、技師や薬剤師等に、検査や薬剤の指示を行う各種オーダシステム・サーバを有してもよい。また例えば、医療情報処理システムは、患者の識別や通院時の確認等を容易に行えるように病院のカードを生成したり、新しい電子カルテを連携付けたりする患者受付システム・サーバを有してもよい。また例えば、医療情報処理システムは、医療行為に必要な費用やその費用の調達に関する主に会計関連の処理を担当するレセプトシステム・サーバを有してもよい。
図2は、文書作成支援装置100、電子カルテ管理装置110及びクライアント端末120のハードウェア構成を示す図である。図2において、201はCPUであり、本実施形態に係る医療情報処理装置の各種制御を実行する。その制御手順は、後述するROM202やRAM203上のプログラムによって指示される。また、CPU201自身の機能やプログラムの機能により、複数のプログラムを並列に動作させることもできる。
202はROMであり、CPU201によって実行されるプログラムやデータが格納されている。203はRAMであり、CPU201によって実行されるプログラムを展開するとともに、CPU201が各種制御を実行する際における様々なデータの作業領域を提供するものである。204は入力装置であり、ユーザによる各種入力操作環境を提供するキーボードやマウス等が挙げられるが、ユーザからの各種入力操作環境を提供するものであれば、タッチパネル、スタイラスペン等であってもよい。205は各構成に接続されているアドレスバス及びデータバス等である。
206は様々なデータ等を記憶するための外部記憶装置である。外部記憶装置206は、ハードディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、又は、不揮発性のメモリカード等の記録媒体と、記録媒体を駆動して情報を記録するドライブとで構成される。ROM202に格納されるプログラムやデータは、キーボード等を用いた指示や各種プログラムの指示に応じて、RAM203上に呼び出される。
207は他のコンピュータ等と通信を行うためのNCU(Network Control Unit)であり、LAN等のネットワークを介して、遠隔地に存在する他のコンピュータ等と通信し、プログラムやデータを共有することが可能になる。この通信手段としては、RS232C、USB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、又は、Ethernet(登録商標)等の有線通信でもよいし、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信、又は、IEEE802.11b等の無線通信でもよい。本医療情報処理装置と通信することが可能であれば、その具体的な態様は限定されない。
208はGPU(Graphics Processing Unit)である。GPU208は、CPU201等からバス205を経由して与えられた表示指示や計算指示に従って、表示対象の画像データの生成や画像データの表示位置等を計算し、その計算結果を後述の表示装置209に出力し、画像データを表示させる。209は表示装置であり、ディスプレイ等で構成され、各種入力操作の状態やそれに応じた計算結果等をユーザに対して表示する。
本実施形態において、CPU201によって実行されるプログラムやデータは、ROM202に格納されているが、これに限らない。例えば、上記プログラムやデータを格納した外部記憶装置206を対応する装置に装着し、CPU201がプログラムやデータをRAM203に読み出して実行するようにしてもよい。外部記憶装置206の具体例としては、フレキシブルディスク、CD−ROM、ハードディスク、メモリカード又は光磁気ディスク等が挙げられる。また、NCU207を介して他の機器からプログラムやデータを取得するようにしてもよい。また、各装置(文書作成支援装置100、電子カルテ管理装置110及びクライアント端末120)において生成されるデータは、RAM203や外部記憶装置206に格納されてもよく、NCU207を介して他の機器に格納させてもよい。なお、各装置の構成は、あくまでも一例であり、各装置の構成はこれに限定されるものでない。
電子カルテ管理装置110のROM202には、電子カルテ111の管理、検索、作成及び修正等を実現するためのプログラムやデータが格納される。そして、電子カルテ管理装置110のCPU201は、ROM202から必要なプログラムやデータを読み出して実行する。電子カルテ111は、電子カルテ管理装置110の外部記憶装置206に格納される。他の例としては、電子カルテ111は、電子カルテ管理装置110のNCU207を介して接続される他の装置に格納されることとしてもよい。また、電子カルテ111の管理、検索、作成及び修正等の指示は、電子カルテ管理装置110のNCU207を介してCPU201に入力される。電子カルテ管理装置110のCPU201は、上記指示に応じた処理結果を、NCU207を介して、クライアント端末120に対して出力する。
また、文書作成支援装置100のROM202には、医療文書101の登録、閲覧、管理及び検索と、電子カルテ111と医療文書101の作成支援等を実現するためのプログラムやデータが格納される。文書作成支援装置100のCPU201は、ROM202から必要なプログラムやデータを読み出して実行する。また、検査オーダは、外部記憶装置206に格納される。他の例としては、医療文書101は、文書作成支援装置100のNCU207を介して接続される他の装置に格納されることとしてもよい。医療文書101の登録、閲覧及び検索等の指示は、文書作成支援装置100のNCU207を介して、CPU201に入力される。また、電子カルテ111と医療文書101の作成を支援する場合も、文書作成支援装置100のCPU201は、上記指示に応じた処理結果を、NCU207を介して、クライアント端末120に対して出力する。
図3は、本実施形態に係る医療情報処理システムを用いた医師のクリニカルパスを利用した患者への説明の全体的な作業の流れを示す図である。この図の流れは、インフォームド・コンセントの一部であり、実際には、治療方針の説明の一部である。図3に示す作業は、診断結果とその結果である病気やけがの内容についての説明や、それに対する一般的な治療方法や内容についての説明等と一緒に行われることになる。また、これらの説明の後、患者やその家族が、その内容に同意すると、手術等の同意書作成等の作業が行われることが多い。
300は典型的な、もしくは、発生頻度が高い、特定の病気やけが等について、その治療の内容や回復過程、その過程における患者の症状や状態等の経過予測、療養や通院等の計画等が記載されている文書である。以下、これを標準的なクリニカルパスと称することとする。標準的なクリニカルパス300は、医療文書101に格納されている。標準的なクリニカルパス300は、印刷したり、送付したりして、該当する患者に渡される。前述したように、通常は、医師等から、この内容について説明が行われている。
301は、この中の記載内容を示したもの、すなわち、標準的なクリニカルパスの内容である。内容には、特定の病気やけが等について、その治療の内容や回復過程、その過程における患者の症状や状態等の経過予測、療養や通院等の計画が基本的には記載されているが、その中に、例外に関する記載302が混じっていることが多い。これは、実際のクリニカルパスの内容が患者毎に異なるためである。例外部分をなるべく例外に関する記載303に収めることにより、標準的なクリニカルパスの内容の利用機会を増大させることができる。これにより、300は使い回されることで、医療従事者による300の作成負担を軽減しているのである。このような文書作成は、我々が生活する中で、作成負担を考慮して、よく行われることである。
図4(a)は、医療情報処理システムが使用する標準的なクリニカルパスの一例を示す図である。400はクリニカルパス文書自体で、401はその記載内容である。その中の402が、例外に関する記載であり、手術を行うに際し、抗凝固剤を服用している場合に例外が発生していて、その内容については医師等の判断や対応が必要であるため、知らせるように指示されている。この部分は、患者によって異なる対応が必要な部分であり、本来なら、患者が抗凝固剤を服用しているかどうかに合わせた記載内容になるべき部分である。医師は、標準的なクリニカルパスをもとに、患者説明用のクリニカルパスを作成する場合には、クライアント端末120を介して、文書作成支援装置100を利用し、患者を指定し、その旨の指示を行う。すると、図3に示す文書作成処理310が、文書作成支援装置100と電子カルテ管理装置110の連携にて行われることとなる。文書作成処理310は、患者説明用のクリニカルパスを作成する処理である。
ステップS311において、文書作成支援装置100は、前述した例外の記載部分を抽出する。次に、ステップS312において、文書作成支援装置100は、対象患者の電子カルテを参照し、ステップS311で得られた例外の記載に対応する記載の有無を判定する処理である。ここで、対象患者とは、医師によりクリニカルパスの作成対象として指定された患者である。例外に対応する記載があると判定された場合には、例外に対応する記載を変更する必要がある。
ステップS313において、文書作成支援装置100は、電子カルテ管理装置110に指示を出すことにより、例外に対応する記載があると判定された場合に、過去の電子カルテを検索し、該当事例を検索する処理である。ステップS314において、文書作成支援装置100は、ステップS313において得られた検索結果の事例を分類し、順序付けを行う処理である。文書作成支援装置100は、ここで、ステップS311で得られた例外の記載を置換する処理を行う。以上の処理により、文書作成支援装置100は、電子カルテ管理装置110との協働により患者説明用のクリニカルパスを作成する。
図3の320は、作成された患者説明用のクリニカルパスの内容である。ステップS314において、例外の記載が置換されたことにより、患者固有の例外の内容すなわち条件と、治療内容とその後の経過等の情報の事例内容が、分類・順位づけされて提示されることになる。なお、文書作成処理310については、後に詳述する。医師は、この320を用いて患者への説明を行い、インフォームド・コンセントにおける治療内容やその治療後の経過予想、療養の計画等の説明を行う。
図5は、患者説明用のクリニカルパスの表示画面の一例を示す図である。この表示画面500は、インフォームド・コンセントにおけるクライアント端末120の表示装置209に表示される。クライアント端末120は、表示画面500において、320の内容をGUIで表現し、320の内容に対するユーザ操作を受け付けることができる。
表示画面500において、510は、タイトルである。510には、この表示画面500(ウィンドウ)内に表示しているものがクリニカルパスに関するものであることが示されている。510にはまた、クリニカルパスの内容が、特定の患者(患者情報:ID−XXXX:山田)に関するものであることが示されている。
520は、患者固有の例外項目リストの表示領域である。521には、ステップS312で得られた、対象患者の電子カルテ内の例外に対応する記載内容が表示されている。例えば、ステップS311において、図4に示す402の抗凝固剤の記載が抽出され、ステップS312において、対象患者の電子カルテから抗凝固剤の服用の記載が検出されたとする。この場合、図5に示すように、521に、抗凝固剤としてαというものを使用しており、その服用内容が記載される。522は、スクロールバーである。医師等の操作者がスクロール操作して表示させることで、画面上の表示領域の大きさ内で、521の内容の全部が把握できるようになっている。
530は、クリニカルパスの内容が表示される表示領域である。531には、図3に示す320の内容が表示されている。532は、スクロールバーである。医師等の操作者がスクロール操作して表示させることで、画面上の表示領域の大きさ内で、531の内容の全部が把握できるようになっている。533はGUI上のボタンである。これを押下することにより、531内の手術当日の抗凝固剤αについて、ステップS314の処理で得られた、患者固有の例外の内容すなわち条件と、治療内容とその後の経過等の情報の事例内容が過去事例として表示される。図5は、この表示が呼び出された状態の画面を表示している。540は、呼び出された部分のウィンドウを示している。
541は、540の部分のタイトル表示部分で、患者固有の例外の内容、すなわち、条件として、抗凝固剤の手術時の服用に関するものであり、521内のaの部分が該当していることを示している。542は、スクロールバーである。医師等の操作者がスクロール操作して表示させることで、画面上の表示領域の大きさ内で、543の内容の全部が把握できるようになっている。543は、治療内容とその後の経過等の情報の事例内容が、分類されて表示されている部分である。544は、その事例の分類の1つを表示していて、服用を停止することで、手術の回復が遅れる事例が20件あることを示している。545は、この分類内でランキングされた事例のリスト表示を指示するGUI上のボタンである。このボタンを押下・選択する操作を行うと、この分類内でランキングされた事例のリスト表示が出てきて、各事例の内容を見られるようになっている。
この図5の画面表示によって、図3に示す320の内容をGUIで表現・操作することができる。また、321の内容が531の手術当日の抗凝固剤αに関する記述と、533以下のGUIによる表示・操作で提示されることになっている。図5に示す表示画面においては、このように、患者固有の情報、すなわち標準的なクリニカルパスと異なる記載部分が520に表示され、標準的なクリニカルパスと一致する記載部分が530に記載される。すなわち、CPU201は、対象患者のクリニカルパスを、標準クリニカルパスと異なる記載部分と、標準クリニカルパスと一致する記載部分とを区別可能な状態で表示する。本処理は、表示処理の一例である。
この図5の画面を用いて、医師は、患者説明用のクリニカルパスを使用し、患者に説明を行う。これが、図3に示す330であり、これにより、医師と患者で、内容の共有を行い、特に、患者固有の部分について、GUIにより表示・操作を行いながら、治療内容、計画を検討し、選択を行っていく。340は、最終的に作成される患者用にカスタマイズされたクリニカルパスであり、3330で選択された内容を反映することで、例外や条件分岐等がなくなり、患者用にカスタマイズされた内容になっている。
図4(b)は、患者用クリニカルパス340の内容の例であり、410はクリニカルパス文書自体で、411は患者を特定する患者情報等の情報が記載されている。412は、その記載内容である。その中の413が、図4(a)で例外に関する記載であった部分で、その内容が抗凝固剤αの服用停止に置換されている。これは、330で医師と患者の検討により、服用停止が選択されたため、このような内容になっている。また、その際の事例の情報に基づき、術後の経過が遅れるここと、医師により、服用再開について知らせてもらえることが記載されている。さらに、医師により、具体的な担当者の情報が記載されている。
以上のように、医療情報処理システムは、標準的なクリニカルパスを基に、患者説明用のクリニカルパスを作成する。医師は、これを用いて患者に説明を行い、その内容を反映した、患者用のクリニカルパスが作成されることになる。医療情報処理システムは、標準的なクリニカルパスを起点して、例外記載部分を利用することで、患者固有の事象が生じる部分を発見する。このため、医療情報処理システムは、大量の電子カルテ等から、患者固有になり得る部分の抽出・分析を行うことなく、患者説明用のクリニカルパスを作成することができる。この患者固有になり得る部分を抽出・分析する処理は、非常に計算負担が大きく、自動抽出・分析する際の精度を高めることが難しい部分であるが、これを必要としない。また、医師のインフォームド・コンセントに必要な患者説明用のクリニカルパスを作成することで、医師の負担を軽減することができる。
図6は、図3に示す文書作成処理310における詳細な処理を示すフローチャートである。ステップS600において、文書作成支援装置100のCPU201は、標準的なクリニカルパスから、予め定められた特定表現を抽出する。CPU201は、例えば、302の例外条件や条件分岐等の表現を抽出する。なお、本実施形態においては、特定表現として、医療事態表現、条件表現、命令・思考表現、行為者表現が抽出される。なお、各表現については、後述する。
具体的には、ステップS600において、文書作成支援装置100のCPU201は、まず、標準的なクリニカルパス内のテキストに対して、言語的な解析を行う。この解析の結果の例を、図7(a)に示す。図7(a)は、図4(a)に示す標準的なクリニカルパス400中の文402に対して解析を行った結果を示している。図7(a)に示すように、解析対象のテキスト内の表現の位置を特定するために、文IDや表現IDにより識別している。そして、形態素解析をかけたように単語単位に、その表示、品詞が得られており、意味素性も解析結果として得られる。本実施形態においては、特定表現に対応する医療関係の用語や、指示や命令、条件等を示す特定の用語や表現を意味素性として得ることができるものとする。
次に、CPU201は、図7(a)に示す解析結果をもとに、標準的なクリニカルパス内のテキストから特定表現を抽出する。抽出結果の例を図7(b)に示す。図7(b)に示すように、対象内容とその対象タイプが抽出され、抽出された結果を識別するための抽出IDやそれが出現した位置としての文IDと表現IDとが、対象内容及び対象タイプに対応付けられている。ここで、対象内容は、特定表現に該当する内容であり、対象タイプは、特定表現の種類である。対象タイプとしては、上述のように、医療事態表現、条件表現、命令・思考表現、行為者表現等が挙げられる。CPU201は、このようにして、標準的なクリニカルパス内のテキストから、特定表現を抽出する。
図8は、特定表現抽出処理(ステップS600)に係る詳細な処理を示すフローチャートである。まず、ステップS800において、文書作成支援装置100のCPU201は、標準的なクリニカルパス内のテキストから、医療事態表現を抽出する。ここで、医療事態表現とは、「癌」等病気の名称や、けがの名称、「肥大」等問題となる状態の名称、「手術」や「服薬」等の治療や改善・回復のための手法等名称やそれを示す表現である。また、医療事態表現の種類が意味素性である。具体的には、文書作成支援装置100は、医療事態表現としての名称や表現等を予め辞書として外部記憶装置206等の記憶部に格納しているものとする。そして、CPU201は、形態素解析等において、辞書を利用することにより、医療事態表現を識別し、これを抽出する。そして、CPU201は、抽出した医療事態表現を、文ID、表現ID、品詞、意味素性等と共に、1つのレコードとして、RAM203等に記録する。
また、他の例としては、CPU201は、医療事態表現が有する名称構成規則(例えば、・・・病や、・・・方式や、医療事態表現と一緒に出現し易い単語や表現等の情報)を予め記憶部に格納しておく。そして、CPU201は、標準的なクリニカルパスから、規則や機械学習等を用いて、医療事態表現を抽出してもよい。
次に、ステップS801において、CPU201は、同一の医療事態表現のレコードを1つにまとめる。但し、このとき、CPU201は、医療事態表現の出現位置の情報を検索キーとした検索を可能とすべく、個々の医療事態表現の出現位置の情報を、医療事態表現に対応付けて記憶部等に記録すると共に、検索インデックスを作成し、これを記憶部等に記録する。
同じ医療事態表現であっても、医師等が言葉で書く際には、カタカナや漢字、外国語の綴り等の表記の違いが生じ得る。また、薬剤名における商品名と化学物質名のように、複数の呼び方がある場合は珍しくない。そこで、他の例としては、CPU201は、これを統一して同一表現として扱うことを可能とすべく、ステップS800において作成した辞書に、WHOのICD−10等の病名コードのような意味コードを付加しておいてもよい。この意味コードも意味素性の1つである。
次に、ステップS802において、CPU201は、標準的なクリニカルパス内のテキストから、条件表現を抽出する。ここで、条件表現とは、「・・・の場合」のような条件の提示や、条件分岐等を示唆する表現である。具体的には、文書作成支援装置100は、予め収集された、条件の提示や、条件分岐等を示唆する表現を記憶部等に格納しておく。そして、CPU201は、形態素解析や構文解析等を用いて、標準的なクリニカルパス内から条件表現を抽出する。そして、CPU201は、抽出した条件表現を、文ID、表現ID、品詞、意味素性等と共に、1つのレコードとして、RAM203等に記録する。次に、ステップS803において、CPU201は、同一の条件表現のレコードを1つにまとめる。なお、この処理は、ステップS801の処理と同様である。
次に、ステップS804において、CPU201は、標準的なクリニカルパス内のテキストから、命令・思考表現を抽出する。ここで、命令・思考表現とは、「・・・である」といった断定や「・・・と考える」といった思考や推定等を示す表現や、「・・・されたい」、「・・・してください」といった、命令や依頼等を示す表現、またその言い回しである。これらの表現は、いずれも、その文章の記載者の思考や意志等に従って、作り出された表現で知覚表現等とも呼ばれるものである。ここで、言い回しを含むのは、命令等は明示的な単語等を使用した表現で示される場合もあれば、文法に従って語順や表現の特定の組合せ、文末の記号等の非明示的な言い回しや書き方で示される場合があるためである。CPU201は、さらに、抽出した命令・思考表現を、文ID、表現ID、品詞、意味素性等と供に、1つのレコードとして、RAM203等に記録する。次に、ステップS805において、CPU201は、同一の命令・思考表現のレコードを1つにまとめる。なお、この処理は、ステップS801の処理と同様である。
次に、ステップS806において、CPU201は、個々の特定表現の出現位置の情報から、医療事態表現又は条件表現と、命令・思考表現と、の両方の表現を含む文を検索する。これにより、標準的なクリニカルパスから、条件提示や条件分岐、特定の場合の指示等の例外事項が記載された部分が検索される。次に、ステップS807において、CPU201は、ステップS806の検索処理において文が検出されたか否かを判定する。CPU201は、文が検出された場合には(ステップS807でYes)、処理をステップS808へ進める。CPU201は、文が検出されなかった場合には(ステップS807でNo)、特定表現抽出処理を終了する。
ステップS808において、CPU201は、検出された文中から、医療事態表現又は条件表現の部分を、条件内容を示す部分として抽出する(条件内容抽出処理)。なお、条件内容は、後述のステップS602の処理において利用される。ステップS809において、CPU201は、抽出された文中から、命令・思考表現に対して、医師や看護師等の医療従事者を示す表現を検索し、検出された表現を、行為者の表現(以下、行為者表現と称する)として記録する。CPU201は、例えば、「看護担当者」のような表現を行為者表現として検出する。以上で、特定表現抽出処理が終了する。
図6に戻り、ステップS600の処理の後、CPU201は、処理をステップS601へ進める。ステップS601において、CPU201は、抽出結果が存在するか否かを判定する。CPU201は、抽出結果が存在する場合には(ステップS601でYes)、処理をステップS602へ進める。CPU201は、抽出結果が存在しない場合には(ステップS601でNo)、文書作成処理を終了する。ステップS602において、CPU201は、対象患者の電子カルテ内から、ステップS600で抽出した条件内容に該当する記載、すなわち、対象タイプが医療事象や条件であるような対象内容を検索する。ここで、ステップS602の処理は、医療事態表現及び条件表現のうち少なくとも一方を検索する記載検索処理の一例である。なお、CPU201は、対象患者の電子カルテに対しても、言語的な解析を行い、対象内容や、対象タイプを抽出するものとする。また、CPU201は、具体的には、電子カルテ管理装置110に対し、対象患者を特定する情報と含む、検索指示を送信する。そして、これに対応して、電子カルテ管理装置110において、検索指示に係る電子カルテが検索され、検索結果として、対象患者の電子カルテが文書作成支援装置100に送信される。
図7(b)の例においては、CPU201は、対象患者の電子カルテを検索対象として、抽出ID「I001」や「I003」等の対象内容の検索を行う。さらに、CPU201は、この際に、対象内容の具体名が記載されている場合には、具体名を検索対象内容として抽出する。そして、CPU201は、抽出された検索対象内容を、条件内容に追加する。図9は、抽出された検索対象内容の一例を示す図である。対象患者の電子カルテから、抽出ID「I001」の対象内容に該当する記載が検出され、検出された対象内容は、対象ID「T001」、抽出ID、対象タイプ等と共に1つのレコードとして、RAM203等に記録される。具体名として、抗凝固剤の名前であるαが抽出された場合には、図9に示すように、具体名も対象内容と共に記録される。なお、ステップS602において、条件内容に該当する記載が対象患者の電子カルテから検出できた場合、患者は、ステップS600において得られた条件内容に該当しているということになり、これが患者固有の事象となる。
次に、ステップS603において、CPU201は、S602において検出結果が得られたか否かを判定する。CPU201は、検出結果が得られた場合には(ステップ603でYes)、処理をS604へ進める。CPU201は、検出結果が得られなかった場合には(ステップS603でNo)、処理をS609へ進める。
ステップS604において、CPU201は、対象患者以外の患者の電子カルテ(以下、他の電子カルテと称する)を検索対象として、条件内容を含む他の電子カルテを検索する(カルテ検索処理)。具体的には、CPU201は、電子カルテ管理装置110に対し、条件内容を含む検索指示を送信する。そして、これに対応して、電子カルテ管理装置110において、条件内容を含む他の電子カルテの検索が行われ、検索結果として、条件内容を含む他の電子カルテが文書作成支援装置100に送信される。なお、ここで利用される条件内容は、ステップS602において該当する検出結果が得られた条件内容である。そして、CPU201は、受信した他の電子カルテから事例内容を抽出する(事例内容抽出処理)。これにより対象患者以外の患者の他の電子カルテに対し、ステップS602において検出された患者固有の事象(条件内容)についての検索が行われ、該当する部分が検索結果として得られる。検索結果は、既存の電子カルテから得られた、過去の事例の集合であり、患者固有の事象に相当する事象、すなわち、その経過事例を集めたものとなる。
図10は、他の電子カルテ1000の一例を示す図である。電子カルテは、特定の患者について、時系列的に、医師が患者の情報、診断結果、治療方針、治療内容、その後の経過等の情報を含んでいる。1010は、患者を識別するための情報である。1020は、電子カルテにおいて、医師等により記載された内容である。1020には、記載日付と対応する形で、抗凝固剤αの服薬を一時停止して手術を行ったこと(1021)と、それにより一週間の回復遅延が生じていること(1022)が記載されている。図9に示す「T001」の「抗凝固剤」を、ステップS602において検出された患者固有の事象とする場合、図10に示す他の電子カルテ1000からは、1021,1022の部分から、「抗凝固剤」の表現が検索結果として得られる。
図11は、ステップS604の処理により得られた検索結果の一例を示す図である。検索結果には、検索結果ID、抽出ID、対象内容、具体名、事例ID、事例内容等が含まれている。図11には、検索結果ID「S001」が付与された検索結果と、検索結果ID「S002」が付与された検索結果が示されている。検索結果ID「S001」の検索結果は、事例ID「R001」の抗凝固剤αを使用した場合と、事例ID「R002」の抗凝固剤βを使用した場合と、が検出されたことを示している。さらに、検索結果ID「S001」の検索結果は、各抗凝固剤の使用結果・経過である事例内容を含んでいる。すなわち、事例内容には、経過等が示されている。
次に、ステップS605において、CPU201は、検索結果として事例内容が得られたか否かを判定する。CPU201は、事例内容が得られた場合には(ステップS605でYes)、処理をS606へ進める。CPU201は、事例内容が得られなかった場合には(ステップS605でNo)、処理をS610へ進める。ステップS606において、CPU201は、得られた事例内容を、事例カテゴリに分類し、さらに事例カテゴリ内で、事例内容の順位付けを行う。これにより、検索結果である事例内容が整理され、利用し易くなる。図12は、分類・順位付けの結果の一例を示す図である。分類・順位付けにより、事例内容は、事例カテゴリに分類されている。
CPU201は、ステップS604において検出された事例内容又は事例内容に関連する表現内の事象を、事例カテゴリとして抽出し、事例内容を、抽出された事例カテゴリに分類する。なお、本実施形態においては、CPU201は、事例内容の近傍の表現を事例内容に関連する表現として特定するものとする。すなわち、CPU201は、事例内容に対応する事例IDを、事例カテゴリに対応付けて記録する。さらに、CPU201は、同一の事例カテゴリに属する複数の事例内容の、対象患者の電子カルテの対象内容との類似度を特定し(類似度特定処理)、類似度が大きい順を事例内容の表示順として決定する(表示順決定処理)。
例えば、図10に示す他の電子カルテ1000においては、「抗凝固剤」が条件内容に一致するとして検出され、「抗凝固剤」近傍の表現内の事象として、「一時服薬停止」、「回復遅延」等が事例カテゴリとして抽出される。さらに、ステップS600の処理や図7(a)を参照しつつ説明した言語的な解析により、用語や用語の種類等に基づいて、類似度が算出される。図12に示す例においては、事例カテゴリには、属する事例内容の事例IDが対応付けられている。
ステップS606の処理の後、ステップS607において、CPU201は、事例カテゴリ毎に事例内容を、条件内容に対応付ける。次に、ステップS608において、CPU201は、標準的なクリニカルパスに示された条件内容に、条件内容により紐付けされる事例内容を付加し、その後、処理をステップS611へ進める。このとき、CPU201は、事例内容を事例カテゴリ毎(分類毎)に配列し、さらに事例カテゴリ内で、表示順に従い配列した上で、標準的なクリニカルパスの条件内容に付加する。これにより、医師の操作に応じて、図5の540のような表示を行うことができる。
ステップS609において、CPU201は、標準的なクリニカルパスの記載から、例外条件や条件分岐等の条件内容を削除し、その後処理をステップS6111へ進める。標準的なクリニカルパス内の条件内容に該当する患者固有の内容がない場合には、条件内容自体、患者への提示が不要であるため、これを削除するものである。ステップS610において、CPU201は、電子カルテに条件内容に該当する記載があったが、事例内容が存在しない旨の情報を標準的なクリニカルパスに付加し、その後処理をステップS611へ進める。さらに、CPU201は、事例内容が存在しない旨の情報を出力する(出力処理)。これにより、医師への通知を行う。具体的には、CPU201は、事例内容が存在しない旨の情報をクライアント端末120に送信する。そして、クライアント端末120の表示装置209に事例内容が存在しない旨の情報が表示される。これにより、事例内容が存在しないことを医師に通知することができる。
このように、事例内容を医師に提示できない場合には、医師は、患者説明用のクリニカルパスを用いて、患者説明する際の説明内容を準備する必要がある。その旨を医師に通知するのである。医師は、この通知を得たら、これに対する対応方針や計画等を検討し、説明内容を、患者説明までに準備し、患者説明用のクリニカルパスの該当部分へ記載することを行うことになる。
ステップ611において、CPU201は、標準的なクリニカルパスの命令・思考表現に対し、具体的な医師や看護師の氏名や役職名等の行為者表現が検出されている場合には、置換を行う。これは、患者説明用のクリニカルパスの説明時に、各医療関係者の作業分担等を明確にするとともに、それを患者に知らしめるためのものである。この置換する情報は、患者の電子カルテ等に記載されている担当者の情報や、医師の治療計画作成内容等によって、得られるものである。以上で、文書作成処理310が完了する。
以上のように、本実施形態に係る医療情報処理システムは、標準的なクリニカルパスを基に、患者説明用のクリニカルパスを作成することができる。医師は、作成された患者説明用のクリニカルパスを用いて患者への説明を行う。そして、医療情報処理システムは、医師によるクライアント端末120への入力操作に従い、説明時の内容を反映した患者用のクリニカルパスを作成する。
このように、医療情報処理システムは、標準的なクリニカルパスを起点して、例外記載部分を利用することで、患者固有の事象が生じる部分を検出する。このため、医療情報処理システムは、大量の電子カルテ等から、患者固有となり得る部分を抽出・分析するような処理を必要とすることなく、患者説明用のクリニカルパスを作成することができる。この患者固有となり得る部分を抽出・分析する処理は、非常に計算負担が大きく、自動抽出・分析する際の精度を高めることが難しい部分であるが、これを必要としない。また、医師のインフォームド・コンセントに必要な患者説明用のクリニカルパスを作成することで、医師の負担を軽減し、その検討結果として、患者固有のクリニカルパスを作成し、患者に提供することができる。
なお、本実施形態に係る医療情報処理システムの第1の変更例としては、ステップS600の処理は、標準的なクリニカルパスを記憶部等に記録する際に行うことしてもよい。この場合、CPU201は、得られた特定表現を標準的なクリニカルパスに対応付けて記憶部に記録しておく。そして、CPU201は、文書作成処理310においては、ステップS602以降の処理を行うものとしてもよい。この場合、CPU201は、条件内容としての特定表現については、記憶部に記録されているものを利用する。
また、第2の変更例としては、ステップS604〜611の処理は、医療情報処理システムが有するいずれかの装置が行えばよく、その処理主体は、文書作成支援装置100に限定されるものではない。他の例としては、電子カルテ管理装置110が、ステップS604〜611の装置を行うこととしてもよい。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、上述した各実施形態によれば、患者用にカスタマイズされたクリニカルパスを、容易に作成することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
100 文書作成支援装置
101 医療文書
110 電子カルテ管理装置
111 電子カルテ
120 クライアント端末

Claims (11)

  1. 標準クリニカルパスから、予め定められた記載を検索する記載検索手段と、
    対象患者以外の患者の複数の他の電子カルテの中から、前記記載検索手段により検出された前記記載に対応する記載を含む、他の電子カルテを検索するカルテ検索手段と、
    前記カルテ検索手段により得られた前記他の電子カルテの中から、事例内容を抽出する抽出する事例内容抽出手段と、
    前記事例内容を過去事例として、前記標準クリニカルパスの前記記載に対応付けることにより、対象患者のクリニカルパスを生成する生成手段と
    を有することを特徴とする情報処理システム。
  2. 前記記載検索手段は、前記記載として、医療事態表現及び条件表現のうち少なくとも一方を検索することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記生成手段により生成された、前記対象患者のクリニカルパスを、前記標準クリニカルパスと異なる記載部分と、標準クリニカルパスと一致する記載部分とを区別可能な状態で表示する表示手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
  4. 複数の前記事例内容が得られた場合に、前記事例内容又は前記事例内容に関する記載に基づいて、前記事例内容を分類する分類手段をさらに有し、
    前記生成手段は、前記分類毎に前記事例内容が配列された前記クリニカルパスを生成することを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載の情報処理システム。
  5. 複数の前記事例内容が得られた場合に、前記事例内容と対象患者の電子カルテ内の前記記載との類似度を特定する類似度特定手段と、
    前記類似度に基づいて、前記事例内容の表示順を決定する表示順決定手段と
    をさらに有し、
    前記生成手段は、前記表示順に従い、前記事例内容が配列された前記クリニカルパスを生成することを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載の情報処理システム。
  6. 前記生成手段は、前記他の電子カルテにおいて、前記事例内容が存在しない場合に、過去事例が存在しない旨の情報を前記標準クリニカルパスに付加することにより、対象患者のクリニカルパスを生成することを特徴とする請求項1乃至5何れか1項に記載の情報処理システム。
  7. 前記他の電子カルテにおいて、前記事例内容が存在しない場合に、過去事例が存在しない旨の情報を出力する出力手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5何れか1項に記載の情報処理システム。
  8. 標準クリニカルパスから、予め定められた記載を検索する記載検索手段と、
    対象患者以外の患者の複数の他の電子カルテの中から、前記記載検索手段により検出された前記記載に対応する記載を含む、他の電子カルテを検索するカルテ検索手段と、
    前記カルテ検索手段により得られた前記他の電子カルテの中から、事例内容を抽出する抽出する事例内容抽出手段と、
    前記事例内容を過去事例として、前記標準クリニカルパスの前記記載に対応付けることにより、対象患者のクリニカルパスを生成する生成手段と
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  9. 情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
    標準クリニカルパスから、予め定められた記載を検索する記載検索ステップと、
    対象患者以外の患者の複数の他の電子カルテの中から、前記記載検索ステップにおいて検出された前記記載に対応する記載を含む、他の電子カルテを検索するカルテ検索ステップと、
    前記カルテ検索ステップにおいて得られた前記他の電子カルテの中から、事例内容を抽出する抽出する事例内容抽出ステップと、
    前記事例内容を過去事例として、前記標準クリニカルパスの前記記載に対応付けることにより、対象患者のクリニカルパスを生成する生成ステップと
    を含むことを特徴とする情報処理方法。
  10. 情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
    標準クリニカルパスから、予め定められた記載を検索する記載検索ステップと、
    対象患者以外の患者の複数の他の電子カルテの中から、前記記載検索ステップにおいて検出された前記記載に対応する記載を含む、他の電子カルテを検索するカルテ検索ステップと、
    前記カルテ検索ステップにおいて得られた前記他の電子カルテの中から、事例内容を抽出する抽出する事例内容抽出ステップと、
    前記事例内容を過去事例として、前記標準クリニカルパスの前記記載に対応付けることにより、対象患者のクリニカルパスを生成する生成ステップと
    を含むことを特徴とする情報処理方法。
  11. コンピュータを、
    標準クリニカルパスから、予め定められた記載を検索する記載検索手段と、
    対象患者以外の患者の複数の他の電子カルテの中から、前記記載検索手段により検出された前記記載に対応する記載を含む、他の電子カルテを検索するカルテ検索手段と、
    前記カルテ検索手段により得られた前記他の電子カルテの中から、事例内容を抽出する抽出する事例内容抽出手段と、
    前記事例内容を過去事例として、前記標準クリニカルパスの前記記載に対応付けることにより、対象患者のクリニカルパスを生成する生成手段と
    して機能させるためのプログラム。
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