JP2016156804A - 臓器機能を判定するための測定方法 - Google Patents

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Bauer Michael
ミヒャエル バウアー,
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アー. ゴネルト,ファルク
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Recknagel Peter
ペーター レクナゲル,
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Abstract

【課題】臓器機能、特に肝臓又は腎臓の機能を判定するための改善された方法を提供する。
【解決手段】エタノール中で測定して820nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料を使用する、臓器機能、特に腎臓又は肝臓機能を判定するためのデータを獲得する方法、及び臓器機能を判定するためのデータ獲得のためのマーカーとしての染料の使用に関する。また、マーカー染料を用いた臓器機能を判定するためのキットと、該方法でデータを獲得するための装置。
【選択図】なし

Description

本発明は、エタノール中で測定して820nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料を含む、臓器機能、特に腎臓又は肝臓機能を判定するためのデータを獲得する方法と、臓器機能を判定するためデータ獲得用マーカーとしての染料の使用に関する。また本発明はマーカー染料を用いて臓器機能を判定するためのキットと、本方法でデータを獲得するための装置に関する。
特に臓器疾患の場合又は移植後に臓器の機能的能力を定量的に判定するめの精確な測定方法に対する必要性が増加している。この場合、焦点は、特に肝臓及び腎臓に向けられている。
中間代謝におけるその機能のためだけでなく、免疫器官として、肝臓は、重篤な病気の患者の進行及び予後に対して中心的役割を担っている。細胞破壊は、多かれ少なかれ、特定の肝細胞酵素(例えば(ASAT、ALAT、GLDH等))の放出に基づき、伝統的に血漿で評価される(「静的試験」)。
しかしながら、慢性肝炎又は硬化症を患っている患者においては、肝臓からの酵素の漏出が低減している。さらに、漏出した酵素が血液から消失する前に特定の時間が経過しなければならないので、検査時に肝臓機能が既に疾患から回復しているならば、変動又は高い値がまた個体から得られうる。よって、肝臓機能に対する現在の混乱度合いを評価するための検査方法としての酵素の定量的測定は、通常は満足のいくものではない。
ビリルビンは、伝統的には、肝障害に対して最も一般的に使用されている指示薬である。しかしながら、他の静的試験と同様に、この指示薬は肝機能の間接な指標を提供できるのみである。
これに対して、動的肝臓試験、例えばインドシアニングリーンPDR(血漿消失率)は、検査時の肝臓の実際の機能状態に関してより直接的な詳細を提供する。
動的試験は、試験方法の範囲内で、特定の物質を投与することにより定量することができる、肝細胞の重要な部分的機能、例えばアミノ酸及びタンパク質の中間代謝、尿素の生合成、糖新生、生体異物の代謝、又は結合及び排出能力を提供することができる。
肝臓機能に対する診断剤は、欧州特許明細書EP0911040に記載されている。この場合、13CO標識原子は、肝臓機能を判定するために13CO呼気検査を介して使用される。同様の方法がWO02/075320A2にまた提示されている。
しかしながら、これらの検査には標識(例えば放射性)トレーサー又は物質の投与が必要であるが、ロジスティックコストが高いか又は特別な実験方法が必要であるため、臨床ルーチンでは入手が困難であるか、又は入手できない。
尿又は血漿で測定することができるさらなるマーカー物質は、DE3016818A1に記載されている2,4,7-トリアミノ-6-フェニルプテリジン、又はペンタフルオロアセトアニリドイミノジアセテート(EP0019790を参照)である。
染料ICGを、血流分布(DE102005044531A1を参照)又は血液量(DE4130931C1を参照)を決定するために使用することができる。また、ICGは、肝臓機能の検査のために比較的長い期間使用されており(DE68921947T2中のICG-PDRを参照);脈拍検出装置も最近使用されている(EP0399482B1)。
近年、急性又は慢性疾患の場合又は肝臓移植後の肝臓機能を評価するための、インドシアニングリーン血漿消失率(ICG-PDRICG)の検出が、毎日の医療現場における臨床試験と比較して、実用性があり、時間消費が少ないため、補助的測定法として確立されている(Pulsion Medical Systems AG;DE10120980A1)。
トレーサーのクリアランスに基づくあらゆる測定方法と同様に、PDRICGは排出(肝細胞能力)及び灌流の効率に依存している。
インドシアニングリーン(ICG)は、およそ805nmの波長に吸収極大を有し、臨床的に一般的な用量で無視できるほどの毒性しか持たないアニオン性染料である(DE69921151T2を参照)。現在の知識状況によれば、ICGは代謝も肝外排出もされず、腸肝循環を受けない。静脈注射の後(0.1−0.5mg/kgKG)、ICGは、短時間で血漿タンパク質に完全に結合し、およそ8分後、胆汁中ではコンジュゲートしていないと思われる。ICGの肝臓取込及び排出は、それぞれ受動的及び能動的プロセスであり、心排出量、類洞灌流、膜輸送、及び肝臓の分泌性能に依存する。その一方、測定は、脈拍染料デンシトメトリーによるPDRICGの経皮的定量によって非侵襲的に実施されうる。
異なる患者群の様々な臨床検査により、この方法は初期の肝細胞機能障害を検出可能で、さらに生存率によく相関しており、一般的な静的研究室パラメータと比較して予後マーカーとしてかなり有利であることが示されている。
胆汁中でのICGの輸送は、類洞膜を通っての肝細胞への取込、肝細胞を通っての移動、及び胆管膜を介した排出の少なくとも3つの工程を含む。しかしながら、これらの輸送工程は動態研究に基づき特徴付けられているのみである。今日まで、敗血症、ショック又は内毒血症等の病態生理学的状況下、PDRICG及び胆汁ICG分泌の比に関する情報を提供するデータはほとんどない。現在の研究では、ブタにおいて内毒血症の場合においてPDRICG及び胆汁ICG分泌の比が検査されている。PDRICGは、内毒血症の12時間後でさえ現実には変化がないが、全体的にみると、運動過多性循環を伴う肝臓の酸素消費量又は肝臓灌流に対する如何なる実質的変化も記録する必要なく、胆汁ICG分泌及び累積胆汁流量においてなお有意な減少がある。
ICGは、肝細胞の側底(類洞)細胞膜を通って肝臓類洞から取り込まれる。これに対して、ICGは頂端(胆管)膜−エンドトキシンに対して極めて敏感な、高エネルギー−依存性輸送メカニズムを介して排出される。よって、ICGは、敗血症等の特定の病態生理学的状況下、実際に肝細胞に取り込まれうるが、胆汁を介して再び排出されないため、治療コントロール及び予後評価のためのPDRICGの測定は信頼できない可能性がある。
ICGの全転換は、血液から肝細胞への取込みと肝臓細胞から胆汁排出へのICGの輸送の2つのコンポーネントからなる。第1の工程は、主として一般的なPDR測定により測定される。しかしながら、これら2つの工程は、肝細胞にICGが蓄積した場合では分離しており、よって、互いに独立している。血液中の低減が主として第1の工程に起因しており、胆汁流体への排出に対する手段をもはや構成しないため、全体的な臓器機能は、測定されたPDRともはや線形的に相関していない。
肝前性及び肝後性の血漿濃度が測定されず、ただ全身性PDRICGが測定される場合は、双方の影響変数(肝細胞分画クリアランス対肝臓血流量)は当然に区別することができない。
排泄性腎臓機能の臨床的評価において、糸球体濾過は最も重要な因子である。しかしながら、糸球体濾過速度(GFR)を測定するための代表的なものは、常套的な使用には系統的にあまりにも複雑であるイヌリンクリアランスである。臨床ルーチンでは、クレアチニンクリアランスは、GFRの指標として良好な近似値を用いて決定することができる。しかしながら、これは、クレアチニン定量の乱れにさらされており、採尿期間の誤差のためにまた不完全なものである。クレアチニンは、高度に制限されたGFRで尿細管分泌を介してまた分泌されるので、「真」のGFRはまた100%まで過剰評価されうる。血行動態及び呼吸性パラメーターの場合に可能であるように、モニター法の範囲内でGFRを連続的に観察する方法は実験的に存在するのみである。
よって、一般的に、本発明の目的は、上述の問題を回避する、臓器機能、特に肝臓又は腎臓の機能を判定するための改善された方法を提供することである。
特に、本発明の目的は、血流に寄与する無傷の肝細胞量の臨床的推定、つまり肝臓性能及びその治療効果の適切な推定を可能にする方法を提供することである。
この方法は、特に、敗血症又は他の疾患による肝臓の肝障害の状態における予後の精確な診断を提供する。
本発明のさらなる目的は、使用されるマーカー物質の、改善されたイメージング及びより精確に定量可能な測定を可能にすることである。
また、上述の問題を同様に解決し、利点を有する使用、キット及び装置もまた提供される。
驚くべきことに、上述の問題は、以下に記載される本発明の使用、方法、キット及び装置により解決することができる。
特に、本発明は、臓器機能を判定するためのデータ獲得のためのマーカーとしての、エタノール中で測定して820nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料の使用に関する。
上述したように、臓器診断のための長波発光ポリメチン蛍光染料の使用は既に知られており、よって例えばICGの使用もしかりである。ポリメチン染料は、電子受容体が奇数鎖のメチン基を介して電子供与体に結合している共役ポリエン類である。
ついで、820nm以下で発光する蛍光染料が蛍光検出における改善されたイメージングをもたらすことが見出された。よって、例えば臓器灌流の測定時に、血清、他の液体媒体、又は体の臓器組織における染料濃度に関するより精確な詳細を確立することができる。一般的なイメージング法における改善された解像度は、特に、イメージング法又は生体顕微鏡検査において有利である。
また、より短い波長で発光する染料は、発光波長範囲が種々のフィルター(例えばビームスプリッター)で分離することができ、複数の検出チャンネルを介して同時に又は連続して検出することができるため、既に知られている他の染料、例えばICGと組合せて使用することができる。
染料ICGは、供与体と受容体(それぞれの場合に窒素)との間に9の炭素原子と7のメチン基を有している。本発明の染料は、好ましくは、蛍光染料の共役発色団鎖の供与体と受容体との間に9未満の炭素原子、さらに好ましくは7又は5の炭素原子を有している。発色団鎖は、最も好ましくは7、5又は3のメチン基を有している。
また、本発明は、臓器機能を判定するためにデータを獲得する方法であって、
a)放射線源により、血液、組織又は臓器及び/又は胆汁又は尿中のマーカーとして、エタノール中で測定して、820nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料を放射励起させ、
b)一又は複数のポリメチン染料の蛍光発光を検出装置により検出し、
c)測定された蛍光強度のデータをデータ獲得装置により獲得する
工程を含む方法を含む。
使用される染料は、測定される臓器機能をより精確に表すことを可能にする。加えて、それらは、臓器組織に蓄積する傾向が少ない。
よって、それらは、臓器中への灌流移動を証明するのみでなく、臓器の実際の排出性能を良好に再現する。よって、上述の方法は、臓器機能の診断に使用されうる測定値及びパラメーターを判定するのに特に適している。
レーザーダイオードは、放射励起(光照射)のための、好ましい励起源として使用することができる。染料の色あせを防止するために、光源の強さは、いくつかのイメージング法では、1mW/cm以下であることが好ましい。
工程c)では、データは好ましくは時間の関数として測定される。蛍光を経時的に示すグラフをそこから誘導することができる。
血漿中における蛍光の測定が特に有利である。よって、染料の血漿消失率(PDR)を決定することができる。染料のクリアランス機能は、血液又は臓器組織から決定することができる。
肝臓機能は、排泄性能もまた評価可能であるため、「全体として」検出されることが望ましい。
データ記憶装置による測定された蛍光強度関数のデータの続く保存もまた好ましい。
データのプロセシング及び/又はデータ出力装置、例えばディスプレイ、プリントアウト又は記憶媒体でのデータ出力もまた好ましい。
ついで、獲得されたデータは、好ましくは標準値と比較される。さらなる工程では、標準値からの(有意な)偏差がついで樹立されうる。最後に、評価プログラムの補助、又は訓練された神経回路網の経験を用いて、この分析工程に基づく病理的所見とデータ記録との連関性及び/又は診断を樹立することが場合によっては可能である。
本方法の好ましい実施態様では、染料は、第1の工程において最後に投与されうる。より好ましくは、一又は複数のポリメチン蛍光染料が、静脈注射によって血流に投与される。あるいは、染料は既存のカテーテルを介して投与され得、それによって、更なる介入に身体をさらす必要はない。投与は、好ましくは、検査される血管領域又は臓器から50cm以上離れていない位置で実施される。
染料の用量は、体重及び測定検出の条件性で変化する。典型的には、測定当たり、0.05〜10mg/kgが測定当たり使用され、好ましくは0.1〜0.5mg/kg又は1.25mg/kgが測定当たりに使用され、最も好ましくは0.25mg/kg又は0.45mg/kgが測定当たりに使用される。それ自体は低い細胞傷害性は、この場合上昇する可能性があるため、有意に高い値は推奨されない。ICGとDY635との間の細胞傷害性の比較では、後者の染料は非常に細胞傷害性が低く、ICGよりも実行可能性が少ないとは思われないことが、図10から分かる。
有利な実施態様では、蛍光の検出は、上述の用途又は方法においてインビトロで生じる。この場合、ひとたびサンプルが取り出されると、測定値は研究室で決定することができる。
蛍光検出は、本発明の用途又は方法を用いて、動物の血液、組織又は臓器及び/又は胆汁又は尿で好ましくは実施される;この動物は、好ましくは哺乳動物、齧歯類又はホモサピエンスである。
本発明は、マーカー染料を用いて臓器機能を判定するためのキットであって、
生理学的に適合性のある投与形態で存在する、エタノール中で測定して820nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料、
蛍光検出装置、及び
蛍光データ獲得装置
を含むキットもまた含む。
このキットは、コンパクトな形で効果的な臓器機能診断のための手段を提供する利点を有する。
本発明に係るキットは、典型的に、1から2又はそれ以上の染料のための十分な保存部を有する。複数回投与ユニットは、100、200又は500用量まで含むことができる。この場合、キットのさらなるコンポーネントは再利用可能である。
キットは、好ましくは、PDRを測定するために使用される。この場合、検出器は、便宜的に、耳垂で測定するための使い捨てセンサーである。
本発明の好ましい展開では、キットは、次の要素の一又は複数をまた含む:投与装置(好ましくは、注射針又は中枢又は末梢カテーテル)、データ記憶装置及びデータ出力装置。
本発明の特定の実施態様では、一又は複数のポリメチン蛍光染料は、生理学的に適合性があり、静脈注射可能な溶液で提供される。これらは、最も好ましくは、如何なるさらなる介入にも身体をさらす必要がないように既存のカテーテルを介して投与することができる。
キットは、好ましくは、染料溶液を保存可能である、バイアルでありうる、投与ユニットを含む。このような場合、キットは、1mlの溶媒に25mgの染料、又は好ましくは10mlの溶媒、好ましくは水に50mgの染料を含む部分を含む。
別の実施態様では、キットは、個々の投与ユニットでの粉末形態の染料と、場合によってはインサイツで生理学的溶液を生じるように相当量の溶媒を含む。この変形例は、キットのコンポーネントの保存安定性が改善されるという利点を有する。
キットを使用する場合、滅菌操作は重要である。キットは、好ましくは使用のための使用説明書を含む。
臓器機能を判定するための上述の発明の使用、方法又はキットは、特に機能が判定される臓器が肝臓及び/又は腎臓である場合に、好ましく使用することができる。本発明で使用される染料は、特に、臓器の実際の排泄性能が前記染料を用いてより精確に再現されるため、これらの臓器において実際の臓器機能をより良好に表すという利点を有する。
エタノール中で測定して、一又は複数のポリメチン蛍光染料の蛍光発光最大値が810nm以下である本発明の使用、方法又はキットが特に好ましい。
蛍光発光最大値は、より好ましくは780nm又は740nm以下、最も好ましくは680nm以下である。550nm以下の蛍光発光最大値を有する染料の使用は、特定の方法、特に750nm以上の蛍光発光最大値を有する染料と組み合わせる場合に、特に適している場合がある。
染料の吸収極大は、好ましくは580nm〜690nmである。600nm〜670nmの吸収極大が特に好ましい。
染料の色あせ、よって測定結果の歪みを防止するためには、染料は高い色あせ安定性を有していなければならない。同様に、これらは、対応する励起でより大きな明度を有するため、高い蛍光量子収量を有する染料を使用することが同様に適している。
よって、本発明の好ましい実施態様は、染料がベンゾピリリウム系のヘミシアニン、又はインドジカルボシアニン発色団である使用、方法又はキットを含む。
染料における供与体と受容体基の間の炭素原子の数は、好ましくは7以下である。これは、染料が改善された光安定性と保存安定性を有するという効果を有している。長鎖の発色団、例えばICGと比較して、その短く、あまり顕著な電子雲を持たない染料のより短い共役二重結合鎖は、求電子性又は求核性試薬に対して提供する攻撃位置が少ない。これにより、本発明の染料は光安定性が増加しており、定量イメージング及び蛍光検出法において測定データのより精確な収集ができる。
特に、本発明の一又は複数の染料は、一般構造1:
Figure 2016156804
(上式中、Zは、置換ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、2,3,3-トリメチルインドレニン誘導体、2,3,3-トリメチル-4,5-ベンゾ-3H-インドレニン誘導体、2-及び4-ピコリン誘導体、レピジン(lepidine)誘導体、キナルジン誘導体、及び9-メチルアクリジン誘導体で、次の一般構造式2A又は2B又は2C
Figure 2016156804
のものであり、ここで、
・ Xは、基O、S、Se又は構造要素N-アルキル又はC(アルキル)を表し、
・ nは、数1、2又は3を表し、
・ R−R14は同一又は異なっており、水素、一又は複数のアルキル、又はアリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロ脂肪族残基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基、アルキル置換又は環状アミン官能基であってよく、及び/又はさらなる芳香族環と共同して、例えばR10及びR11、R及びR及び/又はR及びR等、2つのオルト残基を形成可能であり、
・ 置換基R−R14の少なくとも一つは、可溶化又はイオン化可能な又はイオン化された置換基、例えばシクロデキストリン、糖、SO 、PO 2−、COO、又はNR を表すことができ、これらの染料の親水性を決定し、この置換基がスペーサー基を介して染料にまた結合可能であり、
・ Rは、ピラン環のアルファ位に第4級C原子を有する置換基、好ましくはt-ブチル及びアダマンチルを表す)
の置換オメガ-(ベンズ[b]ピラン-4-イリデン)アルカ-1-エニル)単位を有する不斉ポリメチンでありうる。
本発明の使用、方法又はキットの有利な実施態様では、染料には、それらが種々の臓器にそれぞれ適合するように置換基が設けられる。よって、腎臓に適した染料は、過度に低い水溶性を有すべきではないことが見出されている。
よって、腎臓機能を判定するためのポリメチン蛍光染料は、一又は複数の染料が水に可溶性であるが、DMF又はDMSOに不溶性であることを特徴とする。これらの染料は親水性である傾向にある。
これに対して、肝臓機能を判定するための本発明の使用、方法又はキットに係るポリメチン蛍光染料は、一又は複数の染料がDMF又はDMSOに可溶性であり、水に不溶性であることを特徴とする。これらの染料は脂質可溶性及び疎水性である傾向にある。
特に、一又は複数の染料は、好ましくは生理溶液中において中性の電荷を有し、又は最大で1回荷電されるか、及び/又は好ましくは最大で2の可溶化又はイオン化可能な又はイオン化された置換基を有する。これらの展開は、肝臓機能を判定するのに特に適している。
本発明の他の展開では、一又は複数の染料は、少なくとも2回荷電されて、生理溶液で提供されるか、及び/又は好ましくは少なくとも3又は4の可溶化又はイオン化可能な又はイオン化された置換基を有する。
上述した可溶化又はイオン化可能な又はイオン化された置換基は、この場合特に好ましくは、スルホン酸基、カルボン酸基又はアンモニウム基である。
本発明の一又は複数の染料は、
DY630、DY631、DY632、DY633、DY634、DY635、DY636、DY647、DY648、DY649、DY650、DY651、及びDY652、並びにDY590、DY548、DY495、DY405
を含む群から選択されるのが特に好ましい。
これらの染料は、好ましくは、赤のスペクトル範囲に吸収性を有する。しかしながら、赤吸収、緑吸収又は青吸収染料もまた使用することができる。
染料DY635が最も好ましく、すなわち
1-(5-カルボキシペンチル)-3,3-ジメチル-2-[3-(11-(2,2-ジメチルエチル)-1H,2H,3H,5H,6H,7Hピラノ[2,3-f]ピリド[3,2,1-ij]キノリン-9-イリデン)-1-プロペニル]-3H-インドリウム-5-スルホネート、又は
10-tert-ブチル-8-{(E)-3-[1-(5-カルボキシ-ペンチル)-3,3-ジメチル-5-スルホ-1,3-ジヒドロ-インドール-(2E)-イリデン]-プロペニル)-2,3,5,6-テトラヒドロ-1H,4H-11-オキソニア-3a-アザ-ベンゾ[デ]アントラセンで、以下に示すものである:
Figure 2016156804
DY647がまた好ましく、すなわち
2-{(1E,3E)-5-[3-(3-カルボキシ-プロピル)-1-エチル-3-メチル-5-スルホ-1,3-ジヒドロ-インドール-(2E)-イリデン]-ペンタ-1,3-ジエニル)-1-エチル-3,3-ジメチル-5-スルホ-3H-インドリウム
Figure 2016156804
又はDY652、すなわち
2-tert-ブチル-4-{(E)-3-[3-(3-カルボキシ-プロピル)-3-メチル-5-スルホ-1-(3-スルホ-プロピル)-1,3-ジヒドロ-インドール-(2Z)-イリデン]-プロペニル)-5,7,7-トリメチル-8-(3-スルホ−プロピル)-7,8-ジヒドロ-1-オキサナ-8-アザ-アントラセンで、以下に示すものである:
Figure 2016156804
腎臓又は肝臓の臓器機能は、これらの染料を使用して評価することができる。
有効な肝臓機能マーカーとして、これらは、特に敗血症関連の肝臓障害の場合には、肝臓で排出された物質を測定するためのパラメーターとして特に適している。これらの染料は、肝細胞において実質的に短い滞留時間を有する。よって、この場合、PDR測定結果と胆汁における実際の排出との間に密接な相関関係が存在し、よってICG-PDRを用いた場合よりも、肝臓機能に関し、改善された有意性が得られる。
これに対して、腎臓に適した染料は、低減した染料クリアランスに基づき、腎臓障害の初期検出に使用することができる。
この場合、その親水性と腎臓を介して排他的に排出されるために腎臓機能の診断に使用することができる染料DY647が特に好ましい。この染料のPDRの測定は、クレアチニンクリアランスの測定において誤差を受けにくい簡単で素早い代替法を構成する。DY652もまた好ましい。
同様に、ICGは、例えばイオン化可能な基の導入により親水性置換基より修飾することができ、記載された腎臓機能の診断に適している。
複数の染料の同時使用が特に有利である。よって、本発明は、肝臓機能マーカーとの腎臓機能マーカーの組合せを含む。
好ましくは、これらの組合せは、DY635、DY652及び/又はDY647を含み、この場合、DY635、DY652及び/又はDY647からの2つの染料の組合せ、例えばDY635とDY652、又はDY635とDY647が特に好ましい。
これらの染料はついでそれぞれ異なったスペクトル範囲で発光し、よってマーカーの蛍光が異なった検出チャンネルで別々に測定可能であるため、短い波長で励起する染料と長い波長で励起する染料との組合せがさらに有利である。DY652とICG、又はDY635とICG、又はDY548とDY635の組合せが、この場合は好ましい。
よって、腎臓機能と肝臓機能は、単一の蛍光測定、よって例えばPDRを介して、同時に測定可能である。
さらに、本発明は、エタノール中で測定して800nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料の蛍光を測定することによる、肝臓機能又は腎臓機能を判定するために、マーカーを用いてデータを獲得するための装置を含む。
装置は、選択的にまた好ましくは次のユニットの一又は複数を含む:
投与装置、放射線源(好ましくは、レーザーダイオード)、検出装置(好ましくは、CCDカメラ)、データ獲得装置(好ましくは、コンピュータ)、データ記憶装置(好ましくは、コンピュータ)、データ出力装置(好ましくは、ディスプレイ、プリントアウト又は記憶媒体)。
また本発明は、肝臓又は腎臓の移植後の臓器機能のモニタリングのため、敗血症の事象、多臓器不全の事象における危篤状態の患者の診断のため、又は予防検査のための、上述の使用、方法、キット又は装置に関する。
最後に、マーカーとして、エタノール中で測定して820nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料を含む、臓器機能を判定するためのデータ獲得用の血漿、胆汁又は尿サンプルがまた本発明においてここで記載されるであろう。
上述の血清、胆汁又は尿サンプルは、好ましくは、ここで既に記載された本発明の染料の一つを好ましくは含む。
実施例及び実験
雄のウィスターラット(12−16週齢、体重400±50g;Harlan Laboratories, Horst, Netherlands)をこの研究において使用した。全ての試験を、動物保護に対する独国の法律、及び独国テューリンゲン、バッド・ランゲンサルザ(Bad Langensalza)の地方の動物保護委員会の承認に従って実施した。各場合に、加温プレート及び顕微鏡の加熱式試料ステージを使用し、手術準備及び実験試験中、体温を37℃で一定に保持した。全ての調製は無菌条件下で実施した。
元々はBauhofer(Bauhoferら, 2004, 2006;Lorenzら, 2004)により記載された、いくらか修正された多微生物性敗血症の特別なモデルを使用した。このモデルを使用し、敗血症が腹膜混入及び感染(PCI)によって誘発させる。
標準化されたヒト便の接種材料をPCIに使用した。収集直後、便サンプルを、10%の滅菌硫酸バリウム及び10%のグリセロールを含む、事前還元されたチオグリコレート-ボウイリオン(bouillion)を用い、1:1に希釈し、ついで嫌気性条件下でホモジナイズした。最後に、便サンプルを、使用まで−80℃で保存した。接種前に、便サンプルを、0.9%のNaCl中で1:4に希釈した。保存後、菌株の数を樹立するために、接種材料を微生物学的に分析した。PCIの24時間前にラットに機器を取り付け、フェイスマスクを介してデスフルラン(Baxter, MunicH, Germany)を使用して麻酔をかけた。頸静脈カテーテル(ポリエチレン、オートクレーブで滅菌、OD:1.0mm、Portex, UK)を流体置換に使用し、頸部の首筋に接近する範囲内で、皮下的にトンネル化した。麻酔からの回復後、ケージにおいて無制限に移動を可能にするヒンジ接合保持システムにカテーテルを搭載した。
最初の実験では、100%の死亡率が40時間内に達成されるように、接種の用量を適合させた。動物はコントロール群(シャム)又はPCI群に無作為に割り当てた。短いエーテル麻酔をして、21Gカニューレを使用し、接種材料を骨盤領域に腹腔的に注射した。コントロール群(シャム)の動物に0.9%のNaClを同量投与した。該手順後、双方の群に、流体置換(10ml/kg/KG/h、Jonosteril(登録商標)、Fresenius Kabi GmbH, Germany)並びに食物及び水を自由裁量で受容させた。
将来の実験に間に合うように先に決定されていた瞬間の臨床状態を決定するために、先の記載(Van Griensvenら, 2002)に従いポイントシステムを使用して活性を定量した。得られたポイントの数は、自然の活性並びに外部刺激に対する応答を反映している。ポイントの数は1〜5の範囲であり、1は高活性を表し、活性は連続的に5まで減少し、これは最後に不活性状態を表す。食物の取込(g/ラット)もまた15時間で測定した。開腹後、腹水量(ml/ラット)を測定し、フィブリン膜の形成をポイントベース評価に基づき、0(なし)から3(多い)で定量化した(これに関しては図1をまた参照)。ポイントの分配は盲検で互いに独立した2人の筆者により実施された。双方の観察者が各ラットを評価した。それぞれ個々のラットに対するポイントの割り当てを、最終的に双方の値の平均から形成した。
肝臓クリアランス機能のインビボ評価
染料DY635(Dyomics, Jena, Germany)及び比較実験としてインドシアニングリン(ICG;Pulsion, MunicH, Germany)の血漿消失率(PDR)及び胆汁排出をインビボで決定した。
敗血症又はコントロール群への誘導の15時間後に動物に麻酔をかけた。特にケタミンは心排出量及び局所的血流により測定される覚醒状態に最も近く類似していることが見出されているため(Seydeら 1984)、40mg/kg体重又は4mg/kg体重の用量で頸静脈カテーテル(ポリエチレン、オートクレーブで滅菌、OD:1.0mm、Portex, UK)を介して投与された、ケタミン(ケタミン(登録商標)、50mg/ml;Deltaselect, Pfullingen, Germany)とミダゾラム(ミダゾラム-ラティオパルム(登録商標)、5mg/ml;Ratiopharm, Ulm, Germany)の混合物を使用してラットに麻酔をかけた。
血行動態をモニタリングするために動脈カテーテルを使用した。正中及び右助骨下の開腹を実施し、カニューレによって胆汁を収集するために、管総胆管にポリエチレンカテーテル(ポリエチレン、オートクレーブで滅菌、OD:1.0mm、Portex, UK)を設けた。ついで、メルシレン(Mersilene)2-0(Ethicon, Hamburg, Germany)を使用して傷を閉め、麻酔を維持した。
頸静脈カテーテルを介して染料を投与した。血液サンプルと胆汁サンプルをゼロポイントから、60分の間、15分毎に取り出した。これらの血液サンプルにより生じる血液損失は、点滴により十分にバランスが取られた。血行動態のモニタリングを連続的に実施した。
結果を図3及び4に示す。
肝細胞及び胆管輸送のインビボ決定
肝細胞の取込み及び胆管排出に対する変化を、コンピュータ制御の高度に正確なスキャニングプラットフォーム(Marzhauser, Wetzlar, Germany)を備えた倒立落射蛍光顕微鏡(AxioObserver(登録商標)Zl; Zeiss, Jena, Germany)を使用し、肝細胞により排他的に排出される染料インドシアニングリーン(Pulsion, Munich, Germany)及びDY635のインビボイメージングによって、敗血症又はコントロール群の誘導の15時間後に測定した。
肝臓の表面に、×40/0.6レンズを使用し、100Wの水銀ランプによる落射配置において照射し、肝臓構造を、365nm〜395nmで励起し、445nm〜450nmで発光するバンドパスフィルターを備えた2つのフィルターセットを使用して、肝細胞的に還元されたピリジンヌクレオチド(NADH)の天然の自己蛍光により可視化させた。775nm〜805nmで励起し、845nm〜855nmで発光するバンドパスフィルターを使用し、染料インドシアニングリーンをイメージングした。
全ての顕微鏡画像を、顕微鏡操作、走査ステージナビゲーション及び画像解析のためのマイクロソフトウインドウズ(登録商標)ベースのソフトウエア(AxioVision(登録商標) Rel. 4.6; Zeiss, Jena, Germany)を有するPCを備えた高解像度CCDデジタルビデオカメラ(C9100-13;Hammamatsu Photonics, Japan)でイメージングした。
敗血症又はコントロール群の誘導の15時間後、上述のケタミン及びミダゾラムを使用して動物に麻酔をかけた。肝臓の左葉を決定するために、正中及び左助骨下の開腹を実施した。呼吸運動を最小にするために、肝臓靱帯を分離した。組織の脱水を防止するために、腸を生理食塩水が飽和したガーゼで覆った。動物を顕微鏡ステージに移したところで、ラットを左側に向けた。肝臓の動態化された左葉を暴露し、実用表面を顕微鏡のカバーガラスに配し(#1; Menzel, Braunschweig, Germany)、ヒストアクリル(Braun, Melsungen, Germany)を用いて軽く固定した。このように、典型的には、肝臓の葉の1−1.5cmの領域を生体顕微鏡により検査できる。生体顕微鏡手順中、肝臓が乾燥するのを防止するために、温かいリンガー液(37°)で定期的にすすいだ。
第1の工程では、肝細胞NADH自己蛍光を、ミトコンドリア酸化段階を確立するために検査した(Vollmarら 1997)。動物あたり5つのランダムに選択された視野を、×5レンズ及び365nm〜395nmで励起し、445nm〜450nmで発光するバンドパスフィルターを使用して記録した。増幅、暴露時間、及びコントラストの画像処理のための標準的なセッティングを、全ての視野に使用した。NADH自己蛍光を濃度的に測定し、視野毎の平均強度として表した(任意単位[aU])。
肝臓微小循環を測定するために、5つの15秒ビデオシーケンスを、×20レンズを、同じフィルターブロックを用いて使用して、記録した。
類洞灌流の失敗は、灌流されない肝臓類洞の数に基づき決定した(100μmの円を横切る類洞のパーセントで測定)。また灌流類洞へのフロータイプに関する情報を収集するため、微小循環性フローインデックス(DeBackerら 2007)をいくつか修正して測定した(図2を参照)。この場合、ビデオシーケンスを4つの四分円に分割し、重要なフロータイプ(1=ゆっくり、2=通常、3=素早い)を、2人の独立した観察者により、各四分円において測定した。
染料のインビボイメージングのための16の領域(関心ある領域:ROI)を捜すために、肝臓表面をラスタライズし:8つの中心周辺及び8つの門脈周辺領域を定め、その正確な位置を、AxioVision(登録商標)ソフトウエアを使用し、コンピュータ制御走査ステージで決定し、予め定められたROIが将来の実験中に利用できるように保存した。光毒性を、ROIの同定中に、中性密度フィルターを使用し、20%まで光伝達を低減させることによって制限させた。
インドシアニングリーン又はDY635を添加する前に、定められたROIのベースライン画像を、AxioVision(登録商標)マルチチャンネルモジュール(×40/0.6レンズ、365nm〜395nmで励起し、445nm〜450nmで発光するバンドパスフィルター及び775nm〜805nmで励起し、845nm〜855nmで発光するバンドパスフィルター)を使用して記録した。増幅、暴露時間、及びコントラストの画像処理のための最適なセッティングは過去の試験で樹立した。ついで、染料を頸静脈カテーテルを介して投与し、全てのROIの画像を35分間にわたって5分毎に記録した(図5を参照)。
微小循環及び肝臓組織に分布したインドシアニングリーン又はDY635の蛍光強度を濃度的に測定し、ROI当たりの平均強度として表した(任意単位[aU])。
腎臓機能のインビボ測定
さらなる実験を、DY652(データはここには示さず)及びDY647を使用し、腎臓機能を解明するために実施した。
DY647に対する結果を図7に示す。腎臓組織及び広範囲に分枝した腎臓脈管系は、記録された画像に見ることができる。記録された画像に見られるように、染料は脈管系に残存しており、腎臓組織、この例では尿細管に見ることができる。適用後、染料が尿で検出された。
敗血症中の臓器不全のインビボ定量
臓器不全を判定するための血液サンプルを、生体顕微鏡のための手術準備前の麻酔下の動物の球後神経叢から取り出した。
ついで、次の値を、自動化された動物血液及び臨床的化学分析により定量した:
ヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Hk)、白血球数(WBC)、血小板数(PLT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、γ-グルタミルトランスフェラーゼ(γGT)、ビリルビン、アルブミン、アンモニア(NH)、及び乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)(Fuji Dri-Chem 3500i及びPoch-100iv-Diff, Sysmex, Leipzig, Germany)。
これらのデータを図1に要約する。
本発明は、以下の図及び結果に基づき、さらに詳細に説明されるであろう。
使用した敗血症モデルの特徴化。敗血症誘導後の生存率分析を示す。敗血症誘導の15時間後、インターベンションが生じた−この時点で死亡率は約20%であった。検査前に、動物を臨床的に評価し、種々の研究用パラメーターを臓器不全の評価のために測定した。 敗血症誘導の15時間後の微小循環及びエネルギー状態の評価。エネルギー状態は感染していないが、微小循環は中程度に制限されていた。 血漿及び胆汁中のICGの動態。(A)は適用直後のICGの血漿濃度を示す。(B)は胆汁中のICG濃度の経時的進行を示す。(C)は適用後60分以内での胆汁に収集されたICGの累積量を示す。 血漿及び胆汁中のDY635の動態。(A)は適用直後のDY635の血漿濃度を示す。(B)は胆汁中のDY635濃度の経時的進行を示す。(C)は適用後60分以内での胆汁に収集されたDY635の累積量を示す。 肝臓におけるDY635及びICGのインビボイメージング。(A)は適用後の双方の染料の蛍光強度における相対的減少を示す。染料の累積が敗血症動物(A、B)において観察される。 ICGとDY635の細胞傷害性の比較。それぞれの場合、種々の濃度の染料の添加から24時間後の培養した肝細胞の生存率を示す(MTTアッセイ)。 腎臓を介したDY647の排出のインビボイメージング。染料は、適用の5分後に腎臓の脈管系に見ることができる。90分後、染料は脈管系に残存しており、尿細管に見ることができる。
比較実験は既知の肝臓機能マーカーICGに基づき実施した。
図1は、基底にある敗血症モデルを特徴付けたものである。全体的には、動物を、検査時に重度の敗血症に罹患していた。1/5の動物は既に死亡しており、生存している動物は疾患のかなりの兆候を示していた。また、実験室化学は重度の肝障害をまた示した。
微小循環及びエネルギー状態は、細胞輸送系以外にこれらも肝細胞輸送を決定するため、検査した。図2は、敗血症動物におけるエネルギー状態が損なわれていなかったことを示している。微小循環に関し、わずかな感染のみが敗血症動物で樹立された。全体的にみて、敗血症動物では類洞が少ししか灌流されなかった。しかしながら、実際には、双方の染料の適用から15分後、血漿には何も染料が検出できなかったため、機能に関しては有意ではない(データは示さず)。
図3及び4は、それぞれ血清及び胆汁中の2つの染料の動態の態様を示す。より少ないICGしか、適用直後、敗血症動物の血漿中で追跡することができなかった。よって、取り込みは遅れていない。胆汁におけるICGの測定(同様に例示)は濃度の最初の上昇を示し、これは30分から再びゆっくりと低下する。この場合、コントロール群は双方ともICG濃度の鋭い上昇とまた素早い取り込みを示すことが分かる。これはまたコントロール群における胆汁への胆管側膜を介したより大きな能動的排出によると説明できる。60分後、高ICG値を尚も測定することができた。これは、図3Bに、胆汁中の濃度を表す実線で見ることができる。敗血症群における妨害された排泄性臓器機能は、コントロール群(シャム)と比較して制限されており、この差異は、胆汁中のICG染料測定に基づいて樹立することができる。よって、これらの結果から、血漿消失率(PDR-ICG)の測定の一般的な意味ではないが、肝臓機能マーカーとしてのICGの適切性が確認される。ICGを、排泄性肝臓機能用マーカーとして、ここに示されたセッティングで使用した。多くの科学的研究は、肝細胞の胆管輸送系が特に炎症誘発性状態に対して非常に敏感であり、よって早期に感染することが示されている。よって、測定された血清蛍光取込みと排泄性肝臓機能との間に直接的な相関関係が必ずしも存在しないため、一般的なPDR-ICG測定は、「高偽性」PDRを示しうる。PDR-ICGは、単に肝細胞における染料の取込みと保存を測定するものであり、肝臓の実際の排泄性能に関する指標を提供することはできない。
血漿及び胆汁中におけるICGの動態の検査を、DY635に対して同様に実施した(図4)。DY635の適用直後の病気の動物においてより、健康な動物においての方が、血漿中に追跡可能なDY635が少なかった。よって、肝細胞取込みは延長された。しかしながら、染料は、コントロール群及び敗血症群の双方において、15分以内に肝細胞に完全に取り込まれた(データは示さず)。60分後、染料は、腎臓又は尿において検出できなかった。胆汁中のDY635の測定は、コントロール群が、敗血症群より、DY635濃度の鋭い上昇とより素早い摂取の双方を有することを示している。よって、これらの結果から、肝臓機能マーカーとしてのDY635の適切性が確認される。
しかしながら、上昇と続く低下は、ICGに対する比較試験においてよりも、またさらに顕著である。よって、染料DY635は、胆汁流体により素早く胆管経由で排泄される。
DY635の場合におけるコントロール群と敗血症群の間の胆汁排泄の差異は、ICGに対するよりもまたさらに顕著であった。60分後、コントロール動物において、適用されたたDY635の60%が胆管経由で既に排泄されていた。これに対して、敗血症動物においては同じ期間で34%のみが排泄されている。染料DY635は、ICGよりも、健康な動物にはあまり多くは蓄積しておらず、蓄積は、ICGと同様に、制限された排泄性能と共に観察される。
図6は、ICGと比較して、細胞傷害アッセイ(cytotoxassay)において増加した毒性を示さないことを示している。
図5は、ICGとDY635に対するインビボイメージングの結果を示す。DY635とICGの蛍光を、適用後に所定の間隔をおいて門脈周囲及び静脈周囲の肝臓領域における生体顕微鏡により検出した。特に、蛍光は染料の肝細胞蓄積に関する情報を提供する。胆汁中の双方の染料の濃度測定と一致して、特定の蛍光強度、よって臓器組織における染料濃度は、ICGに対してよりもDY634の場合により鋭く減少する。また、敗血症群とコントロール群との差異は、特に投与後の最初の数分間で、ICGを用いた場合よりもより顕著である。対応する画像はDY635のさらに明確な解像度を示す。特に、この事実と、またDY635が健康な動物に既に蓄積する傾向がないという事実が、DY635をインビボイメージング用途に特に適したものとする。
腎臓のインビボ測定の範囲内で、水溶性染料DY647は腎臓を介して選択的に排泄されることが見出された(図7)。基底にある機能障害を伴う排泄により、排泄の遅延化、よって血液における追跡可能性の延長に至る。状況はDY652と類似している。よって、腎臓に適した染料DY652及びDY647は、臓器診断における腎臓機能マーカーとして適切である。

Claims (15)

  1. 臓器機能を判定するためのデータ獲得用のマーカーとしての、エタノール中で測定して、820nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料の使用。
  2. 臓器機能を判定するためにデータを獲得する方法であって、
    a)放射線源により、血液、組織又は臓器及び/又は胆汁又は尿中のマーカーとして、エタノール中で測定して、820nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料を放射励起させ、
    b)一又は複数のポリメチン染料の蛍光発光を検出装置により検出し、
    c)測定された蛍光強度のデータをデータ獲得装置により獲得する
    工程を含む方法。
  3. マーカー染料を用いて臓器機能を判定するためのキットであって、
    生理学的に適合性のある投与形態で提供される、エタノール中で測定して820nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料、
    蛍光検出装置、及び
    蛍光データ獲得装置
    を含むキット。
  4. 一又は複数のポリメチン蛍光染料が、生理学的に適合性があり、静脈注射可能な溶液で提供される、請求項3に記載の臓器機能を判定するためのキット。
  5. 機能が判定される臓器が、肝臓及び/又は腎臓である請求項1から4のいずれか一項に記載の使用、方法又はキット。
  6. 染料が、ベンゾピリリウム系のヘミシアニン又はインドジカルボシアニン発色団である、請求項1から5の一項に記載の使用、方法又はキット。
  7. 一又は複数の染料が、一般構造1:
    Figure 2016156804
    (上式中、Zは、置換ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、2,3,3-トリメチルインドレニン誘導体、2,3,3-トリメチル-4,5-ベンゾ-3H-インドレニン誘導体、2-及び4-ピコリン誘導体、レピジン誘導体、キナルジン誘導体、及び9-メチルアクリジン誘導体で、次の一般構造式IIa又はIIb又はIIc:
    Figure 2016156804
    のものであり、ここで
    a. Xは、群O、S、Seからの要素又は構造要素N-アルキル又はC(アルキル)を表し、
    b. nは、数1、2又は3を表し、
    c. R−R14は同一又は異なっており、水素、一又は複数のアルキル、又はアリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクロ脂肪族残基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基、アルキル置換又は環状アミン官能基であり得、及び/又はさらなる芳香族環と共同して、例えばR10及びR11、R及びR及び/又はR及びR等の2つのオルト残基を形成可能であり、
    d. 置換基R−R14の少なくとも一つは、可溶化又はイオン化可能な又はイオン化された置換基、例えばシクロデキストリン、糖、SO 、PO 2−、COO、又はNR を表し得、これらの染料の親水性を決定し、該置換基はスペーサー基を介して染料に結合可能であり、
    ・ Rは、ピラン環のアルファ位に、第4級C原子、好ましくはt-ブチル及びアダマンチルを有する置換基を表す)
    の置換オメガ-(ベンズ[b]ピラン-4-イリデン)アルカ-1-エニル)単位を有する不斉ポリメチンである、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用、方法又はキット。
  8. 一又は複数の染料が水に可溶性であるが、DMF又はDMSOに不溶性である、腎臓機能を判定するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の使用、方法又はキット。
  9. 一又は複数の染料がDMF又はDMSOに可溶性であり、水に不溶性である、肝臓機能を判定するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の使用、方法又はキット。
  10. 一又は複数の染料が生理学的溶液中で中性の電荷を有するか、又は最大で1回荷電されるか、及び/又は好ましくは最大で2の可溶化又はイオン化可能な又はイオン化された置換基を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の使用、方法又はキット。
  11. 一又は複数の染料が、少なくとも2回荷電された生理学的溶液で提供されるか、及び/又は好ましくは少なくとも3又は4の可溶化又はイオン化可能な又はイオン化された置換基を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の使用、方法又はキット。
  12. 一又は複数の染料が、
    DY630、DY631、DY632、DY633、DY634、DY635、DY636、DY647、DY648、DY649、DY650、DY651、及びDY652、並びにDY590、DY548、DY495、DY405
    を含む群から選択される、請求項1から11のいずれか一項に記載の使用、方法又はキット。
  13. エタノール中で測定して800nm以下の蛍光発光最大値を有する一又は複数のポリメチン蛍光染料の蛍光を測定することによる、肝臓機能又は腎臓機能を判定するために、マーカーを用いてデータを獲得するための装置。
  14. 肝臓又は腎臓の移植後の臓器機能のモニタリングのため、敗血症又は多臓器不全に罹患した危篤状態の患者の診断のため、予防的検査のための、請求項2から13のいずれか一項に記載の方法、キット又は装置の使用。
  15. マーカーとして、エタノール中で測定して820nm以下の蛍光発光最大値を有する請求項6から12のいずれか一項に記載の一又は複数のポリメチン蛍光染料を含む、臓器機能を判定するためにデータを獲得するための血漿、胆汁又は尿サンプル。
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