JP2016156689A - ガス分析システム、ガス発熱量モニタリングシステム、及びガスプラント、並びにガス分析方法 - Google Patents

ガス分析システム、ガス発熱量モニタリングシステム、及びガスプラント、並びにガス分析方法 Download PDF

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智啓 樋口
幹哉 末永
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Abstract

【課題】水分が含まれているサンプルガス全部のガス組成を分析するガス分析システムを安価に提供する。【解決手段】ガス分析システムは、水分が含まれるサンプルガスから水分を分離するための水分分離装置と、前記水分分離装置で前記サンプルガスから水分が分離された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度を分析するためのガス分析装置と、前記水分分離装置で分離された前記水分の濃度を分析するための水分分析装置と、前記ガス分析装置で分析された前記乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と前記水分分析装置で分析された前記水分の濃度とに基づいて前記サンプルガス全部のガス組成を求めるためのガス組成演算装置とを備える。【選択図】 図1

Description

本開示は、ガス分析システム、ガス発熱量モニタリングシステム、及びガスプラント、並びにガス分析方法に関する。
ガス精錬設備やバイオマスガス化プラント等の燃料ガスを生産するガスプラントでは、生産された燃料ガスのガスカロリーの把握、ガス化炉のリークの有無の把握等のために、生産された燃料ガスのガス組成を分析することが求められている。
特許文献1には、水分が含まれている燃料ガス(サンプルガス)にレーザー光を照射し、該燃料ガス(サンプルガス)からの散乱光をスペクトル分析することにより、該燃料ガス(サンプルガス)に含まれる可燃ガス(乾燥ガス)の成分及び該成分の濃度を計測すると同時に、燃料ガス(サンプルガス)中の水分濃度を計測するガス分析方法が開示されている。
特許文献2には、サンプルガスを濃縮するための濃縮器を備えるガス分析装置が開示されている。濃縮器は、分離フィルタが収納された収容管を備え、サンプルガスが濃縮器を通過させることで、サンプルガス中における各気体を選択的に透過・不透過して分離するものとされている。例えば、水素を主成分とするサンプルガス中におけるアルゴン、窒素等(検出対象ガス)を検出する場合、所定量の水素だけを分離フィルタに透過させて外側に排出することで、分離フィルタの内側で水素中におけるアルゴン、窒素等(検出対象ガス)の濃度を高めることができるとされている。また、例えば、アルゴン、窒素等を主成分とするサンプルガス中における水素(検出対象ガス)を検出する場合、分離フィルタに水素だけを外側に透過することで、外側の水素(検出対象ガス)の濃度を高めることができるとされている。
特開2004−325458号公報 特開2011−64527号公報
しかしながら、特許文献1が開示するガス分析方法では高価なレーザーラマン分析装置で燃料ガス(サンプルガス)に含まれる可燃ガス(乾燥ガス)の濃度を計測すると同時に、水分の濃度を計測するので、燃料ガス(サンプルガス)のガス組成を分析するのに必要なコストが嵩む。
また、特許文献2が開示するガス分析装置は、サンプルガスに含まれる検出対象ガスの濃度を高めるものであり、サンプルガス全部のガス組成を分析するものではない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、水分が含まれているサンプルガス全部のガス組成を分析するガス分析システム、ガス発熱量モニタリングシステム、及びガスプラント、並びにガス分析方法を安価に提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るガス分析システムは、
水分が含まれるサンプルガスから水分を分離するための水分分離装置と、
前記水分分離装置で前記サンプルガスから水分が分離された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度を分析するためのガス分析装置と、
前記水分分離装置で分離された前記水分の濃度を分析するための水分分析装置と、
前記ガス分析装置で分析された前記乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と前記水分分析装置で分析された前記水分の濃度とに基づいて前記サンプルガス全部のガス組成を求めるためのガス組成演算装置と
を備える。
上記(1)の構成によれば、水分が含まれるサンプルガスガスが乾燥ガスと水分とに分離され、それぞれ成分及び該成分の濃度が分析される。これにより、乾燥ガスの分析と水分の分析とが同時に行われ、乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と水分の濃度とに基づいてサンプルガス全部のガス組成を求めることができる。これにより、水分が含まれるサンプルガス全部のガス組成を分析するためのガス分析システムを安価に提供できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記水分分離装置は、
前記サンプルガスに含まれる水分を膜交換するための水分分離膜を含み、
パージガス供給源からパージガスが供給される。
上記(2)の構成によれば、サンプルガスに含まれる水分が膜交換され、パージガス供給源からパージガスが供給される。これにより、膜交換された水分はパージガスとともに水分分離膜から分離される。したがって、水分が含まれるサンプルガスから水分を簡単な構成で分離することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記ガス分析装置の上流に設けられ、前記水分分離装置がそれぞれ設けられた少なくとも二系統の水分分離系統と、
前記少なくとも二系統の水分分離系統のうち前記サンプルガスを供給する一つの系統を選択するための切換弁と
を備える。
上記(3)の構成によれば、少なくとも二系統の水分分離系統のうち一つの系統に設けられた水分分離装置が故障等しても異なる一つの系統を選択することでサンプルガスから水分を継続して分離することができる。これにより、一つの系統に設けられた水分分離装置が故障等しても、水分が含まれるサンプルガス全部のガス組成を継続して分析することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記水分分離装置の下流に設けられた水分検出器と、
前記水分検出器で検出された水分に基づいて前記切換弁を制御するための制御装置と
を更に備える。
上記(4)の構成によれば、水分検出器は水分分離装置の下流の水分を検出する。そして、制御装置は水分検出器が検出した水分に基づいて切換弁を制御する。例えば、水分分離装置が故障し、又は性能が劣化した場合に水分検出器が通常よりも多くの水分を検出することになるが、この場合に制御装置は切変弁を制御して選択されている水分分離系統から選択されていない水分分離系統に切り換える。これにより、水分が含まれるサンプルガスから水分を継続して分離することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記ガス分析装置の上流に設けられ、前記水分分離装置がそれぞれ設けられた少なくとも二系統の水分分離系統と、
前記少なくとも二系統の水分分離系統のうち前記サンプルガスを供給する一つの系統を選択するための切換弁と、
前記水分分離装置の上流の圧力と下流の圧力との差圧を検出するための差圧検出手段と、
前記差圧検出手段で検出された差圧に基づいて前記切換弁を制御するための制御装置と
を更に備える。
上記(5)の構成によれば、差圧検出手段は水分分離装置の上流の圧力と下流の圧力との差圧を検出する。そして、制御装置は差圧検出手段が検出した差圧に基づいて切換弁を制御する。例えば、水分分離装置の水分分離膜の性能が劣化した場合に差圧検出手段が通常よりも大きな差圧を検出することになるが、この場合に制御装置は切換弁を制御して選択されている水分分離系統から選択されていない水分分離系統に切り換える。これにより、水分が含まれるサンプルガスから水分を継続して分離することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(3)から(5)のいずれか一つの構成において、
前記水分分離系統は、
前記水分分離装置に前記サンプルガスを供給するとともに前記水分分離装置から前記乾燥ガスを排出するためのサンプルラインと、
前記サンプルラインの乾燥ガス排出側に合流するように設けられた逆洗ガス供給ラインと、
前記サンプルラインのサンプルガス供給側から分岐するように設けられた逆洗ガス排出ラインと
を含む。
上記(6)の構成によれば、逆洗ガス供給ラインから逆洗ガスを供給するとともに、逆洗ガス排出ラインから逆洗ガスを排出することができる。したがって、ガス供給ラインから逆洗ガスを供給するとともに逆洗ガス排出ラインから逆洗ガスを排出すれば、水分分離装置が洗浄される。これにより、水分分離装置の性能が劣化した場合等に水分分離装置を洗浄することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記逆洗ガス供給ラインは、前記パージガス供給源に接続される。
上記(7)の構成によれば、パージガス供給源から供給されるパージガスを逆洗ガスに用いることができる。これにより、逆洗ガス供給ラインに逆洗ガスを供給するための逆洗ガス供給源をパージガス供給源と別に設ける必要がなく、ガス分析システムを安価に提供できる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(3)から(7)のいずれか一つの構成において、
前記水分分離装置の上流に設けられた流量計と、
前記流量計で計測された流量の積算値に基づいて前記水分分離装置の交換までの期間を管理する制御装置と、
を備える。
上記(8)の構成によれば、流量計で計測された流量の積算値に基づいて水分分離装置の交換までの期間を管理できる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(5)の構成において、
前記水分分離膜は、親水基を有する高分子チューブで構成される。
上記(9)の構成によれば、サンプルガスに含まれる水分が親水基を有する高分子チューブを通過する際に膜交換され、パージガス供給源から供給されたパージガスとともに分離される。
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)の構成において、
前記親水基は、吸湿性硫酸系官能基である。
上記(10)の構成によれば、サンプルガスに含まれる水分が効率的に膜交換され、サンプルガスから水分が効率的に分離される。これにより、サンプルガスに含まれる水分の濃度が効率的に分析可能となる。
(11)本発明の少なくとも一実施形態に係るガス発熱量モニタリングシステムは、
上記(1)から(10)のいずれか一つのガス分析システムと、
前記サンプルガスに含まれるガスの成分ごとに発熱量が記憶された発熱量データベースと、
前記発熱量データベースを参照し、前記ガス組成演算装置で求められたサンプルガス全部のガス組成に基づいて前記サンプルガスのガス発熱量を求めるように構成されたガス発熱量演算装置と
を備える。
上記(11)の構成によれば、発熱量データベースを参照し、ガス組成演算装置で求められたサンプルガス全部のガス組成に基づいてサンプルガスのガス発熱量を求めることができる。これにより、水分が含まれているサンプルガスのガス発熱量モニタリングが可能となる。これにより、水分が含まれているサンプルガスのガス発熱量モニタリングシステムを安価に提供できる。
(12)本発明の少なくとも一実施形態に係るガスプラントは、
生産された燃料ガスの一部を前記サンプルガスとして導入し、ガス発熱量をモニタリングする上記(11)のガス発熱量モニタリングシステムを備える。
上記(12)の構成によれば、生産された燃料ガスのガス発熱量をモニタリングすることができる。
(13)本発明の少なくとも一実施形態に係るガス分析方法は、
水分が含まれるサンプルガスから水分を分離する前処理工程と、
前記前処理工程で前記サンプルガスから水分が分離された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度を分析するガス分析工程と、
前記前処理工程で分離された前記水分の濃度を計測する水分分析工程と、
前記ガス分析工程で分析された前記乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と前記水分分析装置で分析された前記水分の濃度とに基づいて前記サンプルガス全部のガス組成を求めるガス組成演算工程と、
を含む。
上記(13)の方法によれば、水分が含まれるサンプルガスから水分が分離される。そして、サンプルガスから水分が分離された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度が分析され、サンプルガスから分離された水分の濃度が計測される。そして、乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と水分の濃度とに基づいてサンプルガス全部のガス組成が求められる。これにより、水分が含まれているサンプルガス全部のガス組成を分析するガス分析方法を安価に提供できる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(13)の方法において、
前記前処理工程は、
前記サンプルガスに含まれる水分を膜交換する膜交換ステップと、
パージガスを供給し、前記膜交換された水分を前記パージガスとともに分離する水分分離ステップと
を有する。
上記(14)の方法によれば、サンプルガスに含まれる水分が膜交換される。そして、パージガスが供給され、膜交換された水分がパージガスとともに分離される。これにより、サンプルガスに含まれる水分を効率的に分離することができる。
(15)幾つかの実施形態では、上記(13)又は(14)の方法において、
少なくとも二系統の水分分離系統のうち前記サンプルガスを供給する一つの系統を選択する工程を含む。
上記(15)の方法によれば、少なくとも二系統の水分分離系統のうちサンプルガスを供給する一つの系統が選択される。これにより、サンプルラインに設けられた水分分離装置を選択することができる。
(16)幾つかの実施形態では、上記(13)から(15)のいずれか一つの方法において、
前記サンプルガスを供給するとともに前記乾燥ガスを排出するサンプルラインの乾燥ガス排出側から逆洗ガスを供給するとともに、前記サンプルラインのサンプルガス供給側から逆洗ガスを排出する逆洗工程を含む。
上記(16)の方法によれば、サンプルラインの乾燥ガス排出側から逆洗ガスが供給され、サンプルラインのサンプルガス供給側から逆洗ガスが排出される。これにより、サンプルラインに設けられた水分分離装置を洗浄できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、水分が含まれるサンプルガス全部のガス組成を分析するためのガス分析システム、ガス発熱量モニタリングシステム、及びガスプラント、並びにガス分析方法が安価に提供される。
一実施形態に係るガス分析システムの構成を概略的に示すブロック図である。 一実施形態に係るガス分析システムの構成を概略的に示すブロック図である。 一実施形態に係るガス分析システムの構成を概略的に示すブロック図である。 一実施形態に係る水分分離膜を概略的に示す模式図である。 一実施形態に係る水分分離膜を概略的に示す模式図である。 一実施形態に係るガス発熱量モニタリングシステムの概略を示すブロック図である。 一実施形態に係るガスプラントの概略を示すブロック図である。 一実施形態に係るガス分析方法の分析手順を概略的に示すフローチャートである。 一実施形態に係るガス分析方法の分析手順を概略的に示すフローチャートである。 一実施形態に係るガス分析方法の分析手順を概略的に示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1から図3は、本発明の一実施形態に係るガス分析システム1の構成を概略的に示すブロック図である。
図1から図3に示すように、本発明の幾つかの実施形態に係るガス分析システム1は、水分分離装置2と、ガス分析装置3と、水分分析装置4と、ガス組成演算装置5とを備えている。
水分分離装置2は、水分が含まれるサンプルガスから水分を分離するためのものであり、水分分離装置2には分析対象となるサンプルガスが供給される。
図1から図3に例示する形態において、サンプルガスは、例えば、ガス精錬設備で精錬された燃料ガスやバイオマスガス化プラントで生産された燃料ガスの一部であり、分析対象となる燃料ガスの一部(サンプルガス)がセラミックフィルタ11を通り水分分離装置2に供給される。
また、図1から図3に例示する形態において、セラミックフィルタ11と水分分離装置2との間には流量計12が設けられている。流量計12は、セラミックフィルタ11を通り水分分離装置2に供給されるサンプルガスの流量を検出するためのものであり、分析対象となるサンプルガスの流量が管理される。
また、図1から図3に例示する形態において、水分分離装置2にはパージガス供給源22が接続されている。パージガス供給源22は、サンプルガスから水分を分離するのに用いるパージガスを供給するためのものであり、水分分離装置2にサンプルガスが供給されるときにはパージガス供給源22からも水分分離装置2にパージガスが供給される。尚、図1から図3に例示する形態において、パージガスは乾燥された窒素(N)が用いられるが、乾燥された単一の不活性ガスであればよく、これに限られるものではなく、例えば、アルゴン(Ar)やヘリウム(He)などの乾燥された単一の不活性ガスを用いることができる。
また、図1から図3に例示する形態において、パージガス供給源22と水分分離装置2との間には流量計13が設けられている。流量計13は、パージガス供給源22から水分分離装置2に供給されるパージガスの流量を検出するためのものであり、サンプルガスから水分を分離するのに用いるパージガスの流量が管理される。
ガス分析装置3は、水分分離装置2でサンプルガスから水分が分離された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度を分析するためのものである。ガス分析装置3は、水分分離装置2のサンプルガス流れ方向下流に設けられ、水分分離装置2でサンプルガスから水分が分離された乾燥ガスが供給される。
図1から図3に例示する形態において、ガス分析装置3は、ガスクロマトグラフで構成される。ガスクロマトグラフは、水蒸気(HO)が凝縮系ガスであることにより、水蒸気(HO)が炭化酸素(CO)、メタン(CH)、酸素(O)、二酸化炭素(CO)、及び窒素(N)に混合した状態でサンプルガスの成分及び該成分の濃度を分析することができないが、上述したレーザーラマン分析装置よりも安価である。
水分分析装置4は、水分分離装置2で分離された水分の濃度を分析するためのものである。水分分析装置4は、水分分析装置4のパージガス流れ方向下流に設けられ、水分分離装置2でサンプルガスから分離された水分がパージガスとともに供給される。
図1から図3に例示する形態において、水分分析装置4は、ガスクロマトグラフ(例えば、TCD検出器)や露点計(例えば、静電式露点計)等の分析装置で構成される。尚、ガスクロマトグラフ(例えば、TCD検出器)は、単一の不活性ガス(例えば、N)と水蒸気(HO)の二成分であれば不活性ガスと水分とが混合した状態で水分の濃度を分析することができる。
ガス組成演算装置5は、ガス分析装置3で分析された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と水分分析装置4で分析された水分の濃度とに基づいてサンプルガス全部のガス組成を求めるためのものである。
図1から図3に例示する形態において、ガス組成演算装置5は、ガス分析装置3で分析された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と水分分析装置4で分析された水分の濃度とを加算することにより、サンプルガス全部の濃度のガス組成を求めるものである。
上述した幾つかの実施形態に係るガス分析システム1によれば、水分が含まれるサンプルガスガスが乾燥ガスと水分とに分離され、それぞれ成分及び該成分の濃度が分析される。これにより、乾燥ガスの分析と水分の分析が同時に行われ、乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と水分の濃度とに基づいてサンプルガス全部のガス組成が求めることができる。これにより、水分が含まれるサンプルガス全部のガス組成を分析するためのガス分析システム1を安価に提供することができる。
図1から図3に示すように、幾つかの実施形態に係る水分分離装置2は、水分分離膜21を含んでいる。水分分離膜21は、サンプルガスに含まれる水分を膜交換するためのものであり、パージガス供給源22からパージガスが供給される。
図4及び図5は、一実施形態に係る水分分離膜21の概略を示す模式図である。
図4及び図5に例示する形態において、水分分離膜21は、管状に形成され、水分分離膜21よりも太い管状の収納管23に収納されている。水分分離膜21の一端はサンプルガスの供給側に配置され、水分分離装置2に供給されたサンプルガスが供給される。水分分離膜21の他端はサンプルガスの排出側に配置され、水分分離膜21の他端から排出されたサンプルガスはガス分析装置に供給される。これにより、水分分離膜21の一端から供給されたサンプルガスは、水分分離膜21を通る際に水分が膜分離され、乾燥ガスとなって水分分離膜21の他端からガス分析装置3に供給される。
また、収納管23の下流側となる一端には第1管継手24が設けられ、上流側となる他端には第2管継手25が設けられている。第1管継手24は、パージガスを収納管23の内部に供給するためのものであり、収納管23の外周において径外方向に突出するように設けられている。第2管継手25は、収納管23の内部から水分が分散されたパージガスを排出するためのものであり、収納管23の外周において第1管継手24と反対方向に突出するように設けられている。
第1管継手24には、パージガス供給源22が接続され、パージガス供給源22からパージガスが供給されるように構成されている。第2管継手25には、水分分析装置4が接続されている。したがって、パージガスは、水分分離膜21の外周面を通り、水分分析装置4に供給される。そして、パージガスが水分分離膜21の外周面を通る際に、サンプルガスから膜分離された水分がパージガスに分散され、パージガスに分散された水分はパージガスとともに水分分析装置4に供給される。
上述した幾つかの実施形態に係る水分分離装置2によれば、サンプルガスに含まれる水分が膜交換され、パージガス供給源22からパージガスが供給される。これにより、膜交換された水分はパージガスとともに水分分離膜21から分離される。したがって、水分が含まれるサンプルガスから水分を簡単な構成で分離することができる。
図2及び図3に示すように、幾つかの実施形態に係るガス分析システム1(1B,1C)は、少なくとも二系統の水分分離系統6と、切換弁71とを備える。
少なくとも二系統の水分分離系統6は、ガス分析装置3の上流に設けられ、上述した水分分離装置2がそれぞれ設けられている。
図2及び図3に例示する形態において、少なくとも二系統の水分分離系統6(6A,6B)は、二系統であり、それぞれ水分分離装置2が設けられている。
切換弁71は、上述した少なくとも二系統の水分分離系統6のうちサンプルガスを供給する一つの水分分離系統6を選択するためのものである。
図2及び図3に例示する形態において、切換弁71は、三方弁で構成され、上述した二系統の水分分離系統のいずれか一方が選択される。
また、ガス分析システム1は、水分分析装置4を少なくとも二系統の水分分離系統6に共通するものとしてもよい。
図2及び図3に例示する形態において、水分分析装置4を二系統の水分分離系統6A,6Bに共通するものとする。
また、図2及び図3に例示する形態では、さらに、ガス分析装置3の上流に合流弁72を備える。合流弁72は、切換弁71で選択された水分分離系統6A(6B)と同じ水分分離系統6A(6B)を選択するためのものであり、三方弁で構成され、切換弁71で選択された水分分離系統6A(6B)が選択される。尚、合流弁72は、切換弁71で選択された水分分離系統6A(6B)と同じ水分分離系統6A(6B)を選択するものであるから、切換弁71と連動するものとすることができる。
また、図2及び図3に例示する形態では、さらに、パージガス供給源22の下流にパージガス切換弁26を備える。パージガス切換弁26は、切換弁71で選択された水分分離系統6に設けられた水分分離装置2を選択するためのものであり、三方弁で構成され、切換弁71で選択された水分分離系統6に設けられた水分分離装置2が選択される。尚、パージガス切換弁26は、切換弁71で選択された水分分離系統6に設けられた水分分離装置2を選択するものであるから、切換弁71と連動するものとすることができる。
また、図2及び図3に例示する形態において、水分分析装置4は、二系統の水分分離系統6A,6Bに共通する。これにより、水分分離系統6A,6Bごとに水分分析装置4を設ける必要がなく、ガス分析システム1を安価なものにすることができる。
上述した幾つかの実施形態に係るガス分析システム1によれば、少なくとも二系統の水分分離系統6のうち一つの水分分離系統6に設けられた水分分離装置2が故障等しても異なる一つの水分分離系統6を選択することでサンプルガスから水分を継続して分離することができる。これにより、一つの系統に設けられた水分分離装置2が故障等しても、水分が含まれるサンプルガス全部のガス組成を継続して分析することができる。
図2及び図3に示すように、幾つかの実施形態に係るガス分析システム1は、水分検出器73と制御装置74とを更に備える。
水分検出器73は、水分分離装置2の下流に設けられている。
図2及び図3に例示する形態において、水分検出器73は、合流弁72の下流に設けられている。これにより、水分分離系統6ごとに水分検出器73を設けなくても、サンプルガス(乾燥ガス)に含まれる水分を検出することができる。すなわち、サンプルガスは、切換弁71で選択された水分分離系統6に供給され、選択されなかった水分分離系統6に供給されることはないので、切換弁71で選択された水分分離系統6を流れたサンプルガスに含まれる水分のみを検出することができる。そして、切換弁71で選択された水分分離系統6に設けられた水分分離装置2の機能が失われている場合には、水分検出器73で通常よりも多い水分が検出される。
制御装置74は、水分検出器73で検出された水分に基づいて切換弁71を制御するためのものである。
図2及び図3に例示する形態において、制御装置74は、水分検出器73で通常よりも多い水分が検出された場合に切換弁71及び合流弁72を制御して選択されている水分分離系統6(例えば、6A)から選択されていない水分分離系統6(例えば、6B)に切り換える。
上述した幾つかの実施形態に係るガス分析システム1(1B,1C)によれば、水分検出器は水分分離装置2の下流の水分を検出する。そして、制御装置は水分検出器が検出した水分に基づいて切換弁を制御する。例えば、水分分離装置2が故障し、又は性能が劣化した場合に水分検出器が通常よりも多くの水分を検出することになるが、この場合に制御装置は切変弁を制御して選択されている水分分離系統から選択されていない水分分離系統に切り換える。これにより、水分が含まれるサンプルガスから水分を継続して分離することができる。
図2及び図3に示すように、幾つかの実施形態に係るガス分析システム1(1B,1C)は、少なくとも二系統の水分分離系統6と、切換弁71と、差圧検出手段75と、制御装置74とを備える。
差圧検出手段75は、水分分離装置2の上流の圧力と下流の圧力との差圧を検出するためのものである。
図2及び図3に例示する形態において、差圧検出手段75は、上流側圧力センサ751と、下流側圧力センサ752とを含んでいる。上流側圧力センサ751は、水分分離装置2の上流の圧力を検出するためのものであり、下流側圧力センサ752は、水分分離装置2の下流の圧力を検出するためのものである。これにより、差圧検出手段75(差圧検出部753))は、水分分離装置2の上流の圧力と下流の圧力との差圧を検出することができる。
また、図2及び図3に例示する形態において、上流側圧力センサ751は、切換弁71の上流に設けられ、下流側圧力センサ752は、合流弁72の下流に設けられている。これにより、水分分離系統6(6A,6B)ごとに上流側圧力センサ及び下流側圧力センサを設けなくても、水分分離装置2の上流の圧力と下流の圧力との差圧を検出することができる。すなわち、サンプルガスは、切換弁71及び合流弁72で選択された水分分離系統6(例えば、6A)に供給され、選択されなかった水分分離系統6(例えば6B)に供給されることはないので、切換弁71及び合流弁72で選択された水分分離系統6(例えば、6A)を流れたサンプルガスの差圧のみを検出することができる。そして、切換弁71及び合流弁72で選択された水分分離系統6に設けられた水分分離装置2の機能が失われている場合には、差圧検出手段75(差圧検出部753)で通常よりも大きな差圧が検出される。
制御装置74は、差圧検出手段75で検出された差圧に基づいて切換弁71を制御するためのものである。
図2及び図3に例示する形態において、制御装置74は、差圧検出手段75(差圧検出部753)で通常よりも大きな差圧が検出された場合に切換弁71及び合流弁72を制御して選択されている水分分離系統6(例えば、6A)から選択されていない水分分離系統6(例えば、6B)に切り換えるものである。
上述した幾つかの実施形態に係るガス分析システム1(1B,1C)によれば、差圧検出手段75は水分分離装置2の上流の圧力と下流の圧力との差圧を検出する。そして、制御装置74は差圧検出手段75(差圧検出部753)が検出した差圧に基づいて切換弁71を制御する。例えば、水分分離装置2の水分分離膜21の性能が劣化した場合に差圧検出手段75が通常よりも大きな差圧を検出することになるが、この場合に制御装置74は切換弁71を制御して選択されている水分分離系統6から選択されていない水分分離系統6に切り換える。これにより、水分が含まれるサンプルガスから水分を継続して分離することができる。
図2及び図3に例示する形態では、例えば、差圧検出手段75(差圧検出部753)で0.05MPa以上の差圧が検出された場合に切換弁71及び合流弁72を制御して選択されている水分分離系統6(例えば、6A)から選択されていない水分分離系統6(例えば、6B)に切り換える。これにより、水分が含まれるサンプルガスから水分を継続して分離することができる。
図2及び図3に示すように、幾つかの実施形態に係るガス分析システム1(1B,1C)は、少なくとも二系統の水分分離系統6と、切換弁71と、露点計測手段と、制御装置74とを備える。
露点計測手段は、水分分離系統6における露点温度を計測するためのものであり、水分分離装置2のサンプルガス流れ方向下流に設けられている。
制御装置74は、露点検出手段で検出された露点温度に基づいて切換弁71を制御するためのものである。
図2及び図3に例示する形態において、制御装置74は、露点計測手段でガス分析システム1の運用開始時よりも高い露点温度が計測された場合に切換弁71及び72を制御して選択されている水分分離系統6(例えば、6A)から選択されていない水分分離系統6(例えば、6B)に切り換えるものである。
上述した幾つかの実施形態に係るガス分析システム1(1B,1C)によれば、露点計測手段は水分分離系統6における露点温度を計測する。そして、制御装置74は露点計測手段が計測した露点温度に基づいて切換弁71を制御する。例えば、水分分離装置2の水分分離膜21の性能が劣化した場合に露点計測手段が通常よりも高い露点温度を検出することになるが、この場合に制御装置74は切換弁71を制御して選択されている水分分離系統6から選択されていない水分分離系統6に切り換える。これにより、水分が含まれるサンプルガスから水分を継続して分離することができる。
図2及び図3に例示する形態では、例えば、露点計測手段でガス分析システム1の運用開始時よりも高い露点温度が計測された場合に切換弁71及び合流弁72を制御して選択されている水分分離系統6(例えば、6A)から選択されていない水分分離系統6(例えば、6B)に切り換える。これにより、水分が含まれるサンプルガスから水分を継続して分離することができる。
図3に示すように、幾つかの実施形態に係る水分分離系統6は、サンプルライン61と、逆洗ガス供給ライン62と、逆洗ガス排出ライン63と、を含む。
サンプルライン61は、水分分離装置2にサンプルガスを供給するとともに水分分離装置2からサンプルガス(乾燥ガス)を排出するためのものである。
図3に例示する形態において、サンプルライン61は、切換弁71と水分分離装置2との間、及び水分分離装置2と合流弁72との間に設けられる。
逆洗ガス供給ライン62は、サンプルライン61の乾燥ガス排出側に合流するように設けられている。
図3に例示する形態において、逆洗ガス供給ライン62は、水分分離装置2と合流弁72との間でサンプルライン61に合流するように設けられている。また、逆洗ガス供給ライン62には供給弁621が設けられ、供給弁621を開放することで任意のタイミングで逆洗ガス供給ライン62からサンプルライン61に逆洗ガスが供給される。
逆洗ガス排出ライン63は、サンプルライン61のサンプルガス供給側から分岐するように設けられている。
図3に例示する形態において、逆洗ガス排出ライン63は、切換弁71と水分分離装置2との間でサンプルライン61から分岐するように設けられている。また、逆洗ガス排出ライン63には排出弁631が設けられ、排出弁631を開放することで任意のタイミングで逆洗ガス排出ライン63から外部に逆洗ガスが排出される。
上述した幾つかの実施形態に係る水分分離系統6によれば、逆洗ガス供給ライン62から逆洗ガスを供給するとともに、逆洗ガス排出ライン63から逆洗ガスを排出することができる。したがって、逆洗ガス供給ライン62から逆洗ガスを供給するとともに逆洗ガス排出ライン63から逆洗ガスを排出すれば、水分分離装置2が洗浄される。これにより、水分分離装置2の性能が劣化した場合等に水分分離装置2を洗浄することができる。
図3に示すように、幾つかの実施形態に係る逆洗ガス供給ライン62は、パージガス供給源22に接続される。
上述した逆洗ガス供給ライン62によれば、パージガス供給源22から供給されるパージガスを逆洗ガスに用いることができる。これにより、逆洗ガス供給ライン62に逆洗ガスを供給するための逆洗ガス供給源をパージガス供給源22と別に設ける必要がなく、ガス分析システム1(1C)を安価に提供できる。
図3に例示する形態において、例えば、一方の水分分離系統6Aにサンプルガスを供給している状態で水分分離装置2の性能の劣化が検出されると、制御装置74は切換弁71及び合流弁72、並びにパージガス切換弁26を制御して一方の水分分離系統6Aから選択されていない他方の水分分離系統6Bに切り換える。
そして、逆洗ガス供給ライン62に設けられた供給弁621を開放するとともに、逆洗ガス排出ライン63に設けられた排出弁631を開放する。これにより、逆洗ガスがパージガス供給源22から逆洗ガス供給ライン62を通り水分分離装置2(水分分離膜21)に供給される。そして、水分分離装置2を逆洗した逆洗ガスは、水分分離装置2(水分分離膜21)から逆洗ガス排出ライン63を通り外部に排出される。
パージガス供給源22から逆洗ガス供給ライン62に供給する逆洗ガスの圧力は、水分分離膜の耐圧性能に依存するが、例えば、0.5MPaに設定される。また、水分分離装置2の逆洗は間欠的に行うことが好ましく、例えば、10秒逆洗、5秒停止、10秒逆洗とする。
そして、逆洗が終了した場合に制御装置74は切換弁71及び合流弁72、並びにパージガス切換弁26を制御して他方の水分分離系統6Bから一方の水分分離系統6Aに切り換える。
図3に示すように、幾つかの実施形態に係るガス分析システム1では、流量計12と、制御装置74とを備えている。
流量計12は、水分分離装置2の上流に設けられている。
図3に例示する形態では、流量計12は、切換弁71の上流に設けられている。これにより、水分分離系統6ごとに流量計を設けなくても、水分分離系統6ごとに供給されたサンプルガスの積算流量を管理することができる。すなわち、サンプルガスは、切換弁71で選択された水分分離系統6(例えば、6A)に供給され、選択されなかった水分分離系統6(例えば、6B)に供給されることはないので、切換弁71で選択されている水分分離系統6(例えば、6A)とサンプルガスの積算流量を管理すれば、選択されている水分分離系統6(例えば、6A)に供給されたサンプルガスの積算流量を管理することができる。
制御装置74は、流量計で計測された流量の積算値に基づいて水分分離装置2の交換までの期間を管理するものである。
図3に例示する形態では、切換弁71及び合流弁72で選択されている水分分離系統6とサンプルガスの積算流量を管理することにより、切換弁71及び合流弁72で選択されている水分分離系統6に供給されたサンプルガスの積算流量を管理する。そして、サンプルガスの積算流量が水分分離装置2の交換に好ましい流量に到達するまでの期間(寿命)を管理する。尚、交換までの寿命は、分析対象とする燃料ガスの性状に依存するため、ガス分析システム1を適用する設備やプラントの実ガスデータに基づいて設定される。
上述した幾つかの実施形態に係るガス分析システム1によれば、流量計12で計測された流量の積算値と切換弁71及び合流弁72で選択された水分分離系統6の選択時期とに基づいて水分分離装置2の交換までの期間を管理できる。
図4及び図5に示すように、幾つかの実施形態に係る水分分離膜21は、親水基を有する高分子チューブ211,212で構成される。
上述した幾つかの実施形態に係る水分分離膜21によれば、サンプルガスに含まれる水分が親水基を有する高分子チューブ211,212を通過する際に膜交換され、パージガス供給源22から供給されたパージガスとともに分離される。
幾つかの実施形態に係る親水基は、吸湿性硫酸系官能基である。
吸湿性硫酸系官能基は、例えば、スルホン酸基であり、高分子チューブ211,212は、炭素−フッ素から名なる疎水性テフロン骨格と、スルホン酸基を持つバーフルオロ側鎖から構成されるバーフルオロカーボン材料の共重合体で構成される。
図4に例示する形態では、高分子チューブ211は、一本の太いチューブで構成され、図5に例示する形態では、高分子チューブ212は、複数本の細いチューブを束ねることにより構成されている。
上述した親水基によれば、サンプルガスに含まれる水分が効率的に膜交換され、サンプルガスから水分が効率的に分離される。これにより、サンプルガスに含まれる水分の濃度が効率的に分析可能となる。
図6は、本発明の一実施形態に係るガス発熱量モニタリングシステム8の概略を示すブロック図である。
図6に示すように、本発明の少なくとも一実施形態に係るガス発熱量モニタリングシステム8は、上述した幾つかのガス分析システム1(1A,1B,1C)と、発熱量データベース81と、ガス発熱量演算装置82とを備えている。
発熱量データベース81は、サンプルガスに含まれるガスの成分ごとに発熱量が記憶されている。
ガス発熱量演算装置82は、発熱量データベース81を参照し、ガス組成演算装置5で求められたサンプルガス全部のガス組成に基づいてサンプルガスのガス発熱量を求めるように構成されている。
上述した一実施形態に係るガス発熱量モニタリングシステム8によれば、発熱量データベース81を参照し、ガス組成演算装置5で求められたサンプルガス全部のガス組成に基づいてサンプルガスのガス発熱量を求めることができる。これにより、水分が含まれているサンプルガスのガス発熱量モニタリングが可能となる。これにより、水分が含まれているサンプルガスのガス発熱量モニタリングシステム8を安価に提供できる。
図7は、本発明の一実施形態に係るガスプラント9の概略を示すブロック図である。
図7に示すように、本発明の少なくとも一実施形態に係るガスプラント9は、上述したガス発熱量モニタリングシステム8を備えている。
ガス発熱量モニタリングシステム8は、ガスプラント9で生産された燃料ガスの一部をサンプルガスとして導入し、ガス発熱量をモニタリングするものである。
上述した一実施形態に係るガスプラント9によれば、生産された燃料ガスのガス発熱量をモニタリングすることができる。
図8から図10は、本発明の一実施形態に係るガス分析方法の概略を示すフローチャートである。
図8から図10に示すように、本発明の少なくとも一実施形態に係るガス分析方法は、前処理工程(ステップS2)と、ガス分析工程(ステップS3)と、水分分析工程(ステップS4)と、ガス組成演算工程(ステップS5)とを含んでいる。
前処理工程(ステップS2)は、水分が含まれるサンプルガスから水分を分離する工程である。
ガス分析工程(ステップS3)は、前処理工程(ステップS2)でサンプルガスから水分が分離された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度を分析する工程である。
水分分析工程(ステップS4)は、前処理工程(ステップS2)で分離された水分の濃度を計測する工程である。
ガス組成演算工程(ステップS5)は、ガス分析工程(ステップS3)で分析された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と水分分析工程(ステップS4)で分析された水分の濃度とに基づいてサンプルガス全部のガス組成を求める工程である。
上述した幾つかの実施形態に係るガス分析方法によれば、水分が含まれるサンプルガスから水分が分離される。そして、サンプルガスから水分が分離された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度が分析され、サンプルガスから分離された水分の濃度が計測される。そして、乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と水分の濃度とに基づいてサンプルガス全部のガス組成が求められる。これにより、水分が含まれているサンプルガス全部のガス組成を分析するガス分析方法を安価に提供できる。
図9及び図10に示すように、幾つかの実施形態に係る前処理工程(ステップS2)は、膜交換ステップ(ステップS21)と、水分分離ステップ(ステップS22)とを有する。
膜交換ステップ(ステップS21)は、サンプルガスに含まれる水分を膜交換するステップである。
水分分離ステップ(ステップS22)は、パージガスを供給し、膜交換された水分をパージガスとともに分離する水分分離ステップである。
上述した幾つかの前処理工程(ステップS2)によれば、サンプルガスに含まれる水分が膜交換される。そして、パージガスが供給され、膜交換された水分がパージガスとともに分離される。これにより、サンプルガスに含まれる水分を効率的に分離することができる。
図9及び図10に示すように、幾つかの実施形態に係るガス分離方法は、少なくとも二系統の水分分離系統6のうちサンプルガスを供給する一つの水分分離系統6を選択する水分分離系統選択工程(ステップS1)を含む。
上述した幾つかの実施形態に係るガス分離方法によれば、少なくとも二系統の水分分離系統6のうちサンプルガスを供給する一つの水分分離系統6が選択される。これにより、サンプルライン61に設けられた水分分離装置2を選択することができる。
図10に示すように、幾つかの実施形態に係るガス分離方法は、逆洗工程(ステップS8)を含んでいる。
逆洗工程(ステップS8)は、サンプルガスを供給するとともに乾燥ガスを排出するサンプルライン61の乾燥ガス排出側から逆洗ガスを供給するとともに、サンプルライン61のサンプルガス供給側から逆洗ガスを排出する工程である。
上述した幾つかの実施形態に係るガス分離方法によれば、サンプルライン61の乾燥ガス排出側から逆洗ガスが供給され、サンプルライン61のサンプルガス供給側から逆洗ガスが排出される。これにより、サンプルラインに設けられた水分分離装置2を洗浄できる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1(1A,1B,1C) ガス分析システム
11 セラミックフィルタ
12 流量計
13 流量計
2 水分分離装置
21 水分分離膜
211 高分子チューブ
212 高分子チューブ
22 パージガス供給源
23 収納管
24 第1管継手
25 第2管継手
26 パージガス切換弁
3 ガス分析装置
4 水分分析装置
5 ガス組成演算装置
6(6A,6B) 二系統の水分分離系統
61 サンプルライン
62 逆洗ガス供給ライン
621 供給弁
63 逆洗ガス排出ライン
631 排出弁
71 切換弁
72 合流弁
73 水分検出器
74 制御装置
75 差圧検出手段
751 上流側圧力センサ
752 下側圧力センサ
753 差圧検出部
8 ガス発熱量モニタリングシステム
81 発熱量データベース
82 ガス発熱量演算装置
9 ガスプラント

Claims (16)

  1. 水分が含まれるサンプルガスから水分を分離するための水分分離装置と、
    前記水分分離装置で前記サンプルガスから水分が分離された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度を分析するためのガス分析装置と、
    前記水分分離装置で分離された前記水分の濃度を分析するための水分分析装置と、
    前記ガス分析装置で分析された前記乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と前記水分分析装置で分析された前記水分の濃度とに基づいて前記サンプルガス全部のガス組成を求めるためのガス組成演算装置と
    を備えることを特徴とするガス分析システム。
  2. 前記水分分離装置は、
    前記サンプルガスに含まれる水分を膜交換するための水分分離膜を含み、
    パージガス供給源からパージガスが供給されること
    を特徴とする請求項1に記載のガス分析システム。
  3. 前記ガス分析装置の上流に設けられ、前記水分分離装置がそれぞれ設けられた少なくとも二系統の水分分離系統と、
    前記少なくとも二系統の水分分離系統のうち前記サンプルガスを供給する一つの系統を選択するための切換弁と
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス分析システム。
  4. 前記水分分離装置の下流に設けられた水分検出器と、
    前記水分検出器で検出された水分に基づいて前記切換弁を制御するための制御装置と
    を更に備えることを特徴とする請求項3に記載のガス分析システム。
  5. 前記ガス分析装置の上流に設けられ、前記水分分離装置がそれぞれ設けられた少なくとも二系統の水分分離系統と、
    前記少なくとも二系統の水分分離系統のうち前記サンプルガスを供給する一つの系統を選択するための切換弁と、
    前記水分分離装置の上流の圧力と下流の圧力との差圧を検出するための差圧検出手段と、
    前記差圧検出手段で検出された差圧に基づいて前記切換弁を制御するための制御装置と
    を更に備えること特徴とする請求項2に記載のガス分析システム。
  6. 前記水分分離系統は、
    前記水分分離装置に前記サンプルガスを供給するとともに前記水分分離装置から前記乾燥ガスを排出するためのサンプルラインと、
    前記サンプルラインの乾燥ガス排出側に合流するように設けられた逆洗ガス供給ラインと、
    前記サンプルラインのサンプルガス供給側から分岐するように設けられた逆洗ガス排出ラインと
    を含むことを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載のガス分析システム。
  7. 前記逆洗ガス供給ラインは、前記パージガス供給源に接続されること
    を特徴とする請求項6に記載のガス分析システム。
  8. 前記水分分離装置の上流に設けられた流量計と、
    前記流量計で計測された流量の積算値に基づいて前記水分分離装置の交換までの期間を管理する制御装置と、
    を備えることを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載のガス分析システム。
  9. 前記水分分離膜は、親水基を有する高分子チューブで構成されること
    を特徴とする請求項2又は5に記載のガス分析システム。
  10. 前記親水基は、吸湿性硫酸系官能基であること
    を特徴とする請求項9に記載のガス分析システム。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載のガス分析システムと、
    前記サンプルガスに含まれるガスの成分ごとに発熱量が記憶された発熱量データベースと、
    前記発熱量データベースを参照し、前記ガス組成演算装置で求められたサンプルガス全部のガス組成に基づいて前記サンプルガスのガス発熱量を求めるように構成されたガス発熱量演算装置と
    を備えることを特徴とするガス発熱量モニタリングシステム。
  12. 生産された燃料ガスの一部を前記サンプルガスとして導入し、ガス発熱量をモニタリングする請求項11に記載のガス発熱量モニタリングシステムを備えることを特徴とするガスプラント。
  13. 水分が含まれるサンプルガスから水分を分離する前処理工程と、
    前記前処理工程で前記サンプルガスから水分が分離された乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度を分析するガス分析工程と、
    前記前処理工程で分離された前記水分の濃度を計測する水分分析工程と、
    前記ガス分析工程で分析された前記乾燥ガスに含まれるガスの成分及び該成分の濃度と前記水分分析装置で分析された前記水分の濃度とに基づいて前記サンプルガス全部のガス組成を求めるガス組成演算工程と、
    を含むことを特徴とするガス分析方法。
  14. 前記前処理工程は、
    前記サンプルガスに含まれる水分を膜交換する膜交換ステップと、
    パージガスを供給し、前記膜交換された水分を前記パージガスとともに分離する水分分離ステップと
    を有することを特徴とする請求項13に記載のガス分析方法。
  15. 少なくとも二系統の水分分離系統のうち前記サンプルガスを供給する一つの系統を選択する工程を含むこと
    を特徴とする請求項13又は14に記載のガス分析方法。
  16. 前記サンプルガスを供給するとともに前記乾燥ガスを排出するサンプルラインの乾燥ガス排出側から逆洗ガスを供給するとともに、前記サンプルラインのサンプルガス供給側から逆洗ガスを排出する逆洗工程を含むこと
    を特徴とする請求項13から15のいずれか一項に記載のガス分析方法。
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