JP2016156177A - コンクリート移送管 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリートの材料分離抑制効果に優れ、移送されるコンクリートによって搬送管内が閉塞されることのないコンクリート移送管を提供すること。【解決手段】管本体1と、管本体1を閉塞する大きさを備えた弾性部材2と、を備え、弾性部材2はその端部の一部である固定部2aが管本体1の壁面に固定され、弾性部材2は管本体1の長手方向に複数配置されており、上下に隣接する弾性部材2の固定部2aの位置が交互になっているコンクリート移送管10である。【選択図】図3

Description

本発明は、コンクリートポンプ車等のコンクリート供給源からコンクリート打設場所にコンクリートを移送する際に適用されるコンクリート移送管に関するものである。
ダムをはじめとする各種インフラ施設や超高層ビルといった大型のコンクリート構造物の施工において、コンクリートポンプ車等のコンクリート供給源から実際のコンクリート打設位置までコンクリートを移送する際に長い落下距離を鉛直方向にコンクリートを落下させて移送する場合が往々にしてある。
落下距離が長くなるにつれてコンクリートの落下速度が増加し、コンクリートは移送管の内壁や打設場所に高速で衝突することになる。
このように高速でコンクリートが打設場所等に衝突することにより、コンクリートが粗骨材とモルタル(細骨材、セメントの混合物)に分離するといった課題がある。
このような課題に対し、特許文献1では、移送物が鉛直に落下供給される複数の中空の輸送管と、各輸送管の鉛直部分の途中に設けられて落下する移送物の全部が衝突する落下物貯溜部と、を備え、各輸送管を水平方向に互いにずらすとともに鉛直方向に沿って一部をオーバーラップさせて互いに連通するように接続することを繰り返し、複数の輸送管を鉛直方向に連続させてなる鉛直移送装置が開示されている。
この鉛直移送装置によれば、コンクリート等の移送物の落下高さを小さくすることができ、鉛直移送装置自体や混合装置等の付属物に損傷を与えるおそれがないとしている。しかしながら、落下してきたコンクリートが落下物貯溜部に衝突することから、上記するコンクリートの材料分離の抑制効果は高いとは言い難い。
一方、特許文献2には、コンクリート搬送管路の壁面から搬送管路中心に向けて延出する弾性部材からなる複数の舌片が搬送管路の内周に沿って搬送管路の一横断面上に配設されるように構成されるコンクリート分離防止用治具が開示されている。より詳細には、舌片は円周を8分割してなる弧と円の半径とによって囲まれる扇形に形成されるとともに、弧を固定端とし半径を自由端として筒状の接続部の端面を形成するように接続部の内周に沿って配設され、舌片および接続部によってコンクリート搬送管路の管継手に冠着される構成となっている。
このコンクリート分離防止用治具によれば、落差の大きな鉛直打設におけるコンクリートの分離を簡単な構成で防止することができるとしている。確かに、弾性部材でコンクリートの落下速度を落とすことから、コンクリートの材料分離を抑制することはできる。しかしながら、弧を固定端とし半径を自由端とした複数の舌片で搬送管内が閉塞されていることから、各舌片の先端(搬送管中央側の端部)で搬送管の中空断面が絞られてしまい、連続落下してくるコンクリートが絞られた中空断面の中央で滞留し易くなる。そして、滞留したコンクリートのいわゆるアーチアクションにより、後続のコンクリートの落下が阻害される、言い換えれば搬送管がその途中で閉塞されてコンクリートの移送ができなくなるといった別途の課題が危惧される。
特開2009−40582号公報 特開2001−115647号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、コンクリートの材料分離抑制効果に優れ、移送されるコンクリートによって搬送管内が閉塞されることのないコンクリート移送管を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明によるコンクリート移送管は、管本体と、管本体を閉塞する大きさを備えた弾性部材と、を備え、弾性部材はその端部の一部である固定部が管本体の壁面に固定され、弾性部材は管本体の長手方向に複数配置されており、上下に隣接する弾性部材の固定部の位置が交互である。
本発明のコンクリート移送管は、管本体の中空を閉塞するようにしてその長手方向に間隔をおいて複数の弾性部材が配設されたものにおいて、管本体に固定される各弾性部材の固定部が長手方向に亘って交互にずらされている構成を適用したものである。この構成により、複数の弾性部材によって落下してくるコンクリートが弾性部材に衝突する際の衝撃を該弾性部材の弾性変形によって緩和しながらコンクリートの速度を低減することができる。さらに、各弾性部材が管本体に固定される固定部が交互にずらされていることで、管本体の中空に延びる弾性部材の非固定部(管本体から拘束を受けていない非拘束部)も長手方向でずらされており、中空の同一断面内の中央位置でそれぞれの非固定部が揃うことがないことから、各弾性部材の先端にコンクリートが滞留し、管本体の中空を完全閉塞してコンクリートの移送が阻害されるといった問題は生じ得ない。
管本体は鋼製の円管、角管などから形成される。一方、弾性部材は、ゴムやシリコンをはじめとする樹脂素材等、弾性変形可能な素材から形成される。この弾性部材は、コンクリートの衝突によって固定部以外の箇所(非固定部)が弾性変形した後、変形前の状態に戻る剛性と弾性を備えた素材および断面剛性を備えて製作されたものが好ましいが、衝突するコンクリートへの衝撃を可及的に小さくすることも勘案して、形成素材と断面剛性、部材厚などが設定されるのがよい。
管本体が円管の場合は、各弾性部材の平面形状もこの管本体の円形断面に相補的な円形の平面形状を有していて、固定部は一定の弧長範囲(たとえば60度程度の弧長範囲)に設定でき、他の弧長範囲(たとえば300度程度の弧長範囲)は管本体に固定されない非固定部であって管本体から非拘束で変形自在な範囲となる。なお、管本体に対する弾性部材の固定部の固定形態は、接着による固定形態、弾性部材と管本体の双方に開設されたボルト孔に挿通されたボルトによる固定形態など、多様な固定形態がある。
一方、管本体が角管(長手方向に直交する横断面形状が正方形、長方形を含む矩形等)の場合においても、各弾性部材の平面形状はこの管本体の矩形断面に相補的な矩形の平面形状を有していて、管本体の横断面形状である矩形を構成する4つの端辺に対応した各壁面のうちの1つの壁面に弾性部材の固定部が固定され、他の3つの壁面に対して弾性部材は非拘束で変形自在となる。
このように、コンクリートが衝突しない際には弾性部材は管本体の中空を閉塞するものであり、コンクリートが衝突した際には弾性部材の非固定部が弾性変形して移送路を形成し、減速されたコンクリートはその下方にある別途の弾性部材に衝突してさらに減速されることになる。この際、各弾性部材の固定部が管本体の長手方向に交互にずらされていることから、各弾性部材の弾性変形によって落下するコンクリートの中空断面内における落下位置は交互にずらされながら下方に落下していくことになる。
管本体に取り付けられる各弾性部材の長手方向の間隔は、管本体の長手方向の長さや、コンクリートの打設高さ(打ち降ろし高さ)等を勘案して設定されるのがよい。
たとえば、1m程度の管本体に対し、20cm程度ごとに弾性部材が取り付けられて移送管が構成される形態を挙げることができる。このコンクリート移送管を、コンクリートポンプ車等のコンクリート供給源に取り付けられたフレキシブルホースの先端に接続した状態でコンクリート打設をおこなう打設方法に適用することができる。
また、ダム工事などの場合のようにコンクリート移送路が長いケースでは、フレキシブルホースの先端に鉛直配管を取り付け、その先端に本発明のコンクリート移送管を取り付け、さらにその先端に別途の鉛直配管を取り付け、必要に応じてさらに本発明のコンクリート移送管を取り付ける等して使用することで、長尺な鉛直配管の途中で随時コンクリートの落下速度を低減しながら、材料分離が生じないコンクリートを現場へ移送することが可能になる。
また、本発明によるコンクリート移送管の実施の形態として、前記管本体は中空を有した断面四角形(既述する正方形、長方形を含む矩形等)を呈しており、複数の弾性部材は壁面の一片に固定されている形態を挙げることができる。
矩形断面の管本体の対向する一組の壁面にそれぞれ、長手方向に配設された弾性部材の固定部が交互に固定されることにより、コンクリートの落下をたとえば中空の右側、次に左側、次に右側といった具合にスムーズに減速させながら移送することが可能になる。
また、本発明によるコンクリート移送管の好ましい実施の形態は、管本体は複数の分割管から構成され、2つの分割管によって弾性部材が挟持され、該弾性部材のうち固定部以外の箇所が中空の輪郭に沿って切断されて分割管から非拘束な非固定部を形成しているものである。
本実施の形態の移送管は、各弾性部材が上下の分割管で挟持され、固定されている。そして、弾性部材のうち、管本体の中空に対応する箇所は、その一部の固定部を除いて中空の輪郭に沿って切断されて非固定部を形成し、この非固定部は管本体から非拘束状態で変形自在になっている。
この形態では、各分割管が複数の対応位置にその長手方向に開設された貫通孔を有していて、各分割管の貫通孔に長尺の鉄筋や緊張材、長尺ボルトなどを貫通させ、上下端に位置する分割管の端部でナット締め等することで複数の分割管と弾性部材の全部を強固に接続することができる。
また、本発明によるコンクリート移送管の好ましい実施の形態は、管本体の内壁面のうち、最下段の弾性部材の下方位置であってかつ該弾性部材の固定部と反対側の位置において、管本体の下端に向かって該管本体の中央側へ傾斜した傾斜板が取り付けられているものである。
たとえば最下段の弾性部材の固定部が矩形横断面の管本体の右側にある場合に、この弾性部材の変形によってコンクリートは管本体の中空の左側に偏移した位置に落下することになる。この場合に、最下段の弾性部材の下方位置にあって固定部と反対側の左側に傾斜板が設けてあることで、この傾斜板は管本体の下端に向かって管本体の中央側へ傾斜していることから、コンクリートを管本体の中空の中央位置に導入し、この中央位置からコンクリートを下方へ提供することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明のコンクリート移送管によれば、管本体の中空を閉塞するようにしてその長手方向に間隔をおいて複数の弾性部材が配設され、管本体に固定される複数の弾性部材の固定部が長手方向に亘って交互にずらされていることにより、複数の弾性部材によって落下してくるコンクリートが弾性部材に衝突する際の衝撃を該弾性部材の弾性変形によって緩和しながらコンクリートの速度を低減することができる。さらに、各弾性部材が管本体に固定される固定部がずらされていることで、管本体の中空に延びる弾性部材の非固定部も長手方向でずらされており、中空の同一断面内の中央位置でそれぞれの非固定部が揃うことがないことから、各弾性部材の先端にコンクリートが滞留し、管本体の中空を完全閉塞してコンクリートの移送が阻害されるといった問題は生じない。
本発明のコンクリート移送管の分解斜視図である。 本発明のコンクリート移送管の内部を視認可能とした模式図であって、弾性部材の変形を模擬した図である。 本発明のコンクリート移送管の縦断面図である。 スランプ8cmのコンクリートの打ち降ろし室内試験による落下後のコンクリートの平面写真図であって、(a)は本発明のコンクリート移送管(実施例)に対して多量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(b)は実施例に対して少量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(c)は従来のコンクリート移送管(比較例)に対して多量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(d)は比較例に対して少量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図である。 スランプ15cmのコンクリートの打ち降ろし室内試験による落下後のコンクリートの平面写真図であって、(a)は本発明のコンクリート移送管(実施例)に対して多量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(b)は実施例に対して少量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(c)は従来のコンクリート移送管(比較例)に対して多量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(d)は比較例に対して少量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図である。
以下、図面を参照して、本発明のコンクリート移送管の実施の形態を説明する。なお、図示例は3基の分割管と3つの弾性部材から構成されるコンクリート移送管を示しているが、コンクリート移送管を構成する管本体の基数や弾性部材の数は図示例に限定されるものでないことは勿論のことである。また、図示例の管本体の横断面形状や弾性部材の平面形状は正方形であるが、これらの形状が長方形や円形等、他の形状であってもよいことは勿論のことである。
(コンクリート移送管の実施の形態)
図1は本発明のコンクリート移送管の分解斜視図であり、図2は本発明のコンクリート移送管の内部を視認可能とした模式図であって、弾性部材の変形を模擬した図であり、図3は本発明のコンクリート移送管の縦断面図である。
図示するコンクリート移送管10は、複数の分割管1Aから構成される管本体1と、上下に隣接する分割管1A間に挟持された弾性部材2とから大略構成されている。
分割管1Aは鋼製で外形の横断面形状が正方形であり、4つの壁面1b,1c,1d,1eを有し、内部の中空1fの横断面形状(長手方向に直交する方向の断面形状)も正方形を呈していて、端面1aの各隅角部近傍には2箇所の貫通孔1a’を有している。
一方、弾性部材2は扁平のゴム製であり、平面形状は分割管1Aの横断面形状と同じ正方形であり、分割管1Aで挟持される。正方形4辺の端部のうち、3つの端部には切断ライン2cによってその内部に非固定部2dが形成され、残りの端部が切断されていない固定部2a(分割管1Aに固定されている端部)となっている。すなわち、切断ライン2cは中空1fの横断面形状内に位置し、弾性部材2は固定部2aを支点として中空1f内で変形可能となる。
図1で示すように複数の分割管1Aと弾性部材2が上下方向に配設され(X1方向)、対応する貫通孔1a’と孔2eに共通の長尺ボルト3aが挿通され(X2方向)、その端部にナット3bにてナット締めされて図2,3で示すようなコンクリート移送管10が形成される。このコンクリート移送管10では、固定部2aとコの字状の挟持部2bはいずれも上下の分割管1Aで挟持され、固定部2aにて非固定部2dが支持され、この非固定部2dは分割管1Aから非拘束状態で変形自在となっている(Y方向)。
図2で示すように、コンクリート移送管10内にコンクリートが移送されていない状態においては弾性部材2が中空1fを閉塞しており、一方で、コンクリートが下方へ落下している際には、この落下コンクリートから非固定部2dが衝撃Qを受けて下方へ弾性変形する(Y方向)。
弾性部材2は、コンクリートの衝突によって非固定部2dが弾性変形した後、コンクリートの衝撃から解放された際に、非固定部2dが変形前の状態に戻る剛性と弾性を備えているのがよく、この再現性に加えて、衝突するコンクリートへの衝撃を可及的に小さくする衝撃緩和性が加味されてその断面剛性や部材厚などが設定される。
図3で示すように、コンクリート移送管10は、3基の分割管1Aから構成される管本体1と、上下に隣接する分割管1A間に挟持された3つの弾性部材2から構成される。
そして、各弾性部材2の固定部2aはコンクリート移送管10の長手方向に亘って交互にずらされて配設されている。すなわち同図で示すように、最上段の弾性部材2の固定部2aは右側の壁面1b側に配設され、中段の弾性部材2の固定部2aは壁面1bに対向する左側の壁面1c側に配設され、最下段の弾性部材2の固定部2aは壁面1cに対向する右側の壁面1b側に配設されている。
ここで、図3において、最上段の弾性部材2にコンクリートが衝突した際の該弾性部材2の非固定部2dの先端の変形軌跡はL1であり、中段の弾性部材2の非固定部2dの先端の変形軌跡はL2であり、最下段の弾性部材2の非固定部2dの先端の変形軌跡はL3である。なお、非固定部2dの全体変形は、コンクリートの配合材料、移送量、移送時間等によって弾性体の変形具合が変わるものであることより、たとえば上に凸形状となる場合もある。
図3で示すように、上方から落下してきたコンクリートは最上段の弾性部材2に衝突し、その非固定部2dが弾性変形して中空1fの左側に偏移した位置に落下され(Z1方向)、次に、中段の弾性部材2に衝突し、その非固定部2dが弾性変形して中空1fの右側に偏移した位置に落下され(Z2方向)、さらに最下段の弾性部材2に衝突し、その非固定部2dが弾性変形して中空1fの左側に偏移した位置に落下される(Z1方向)。
このように、落下するコンクリートが左右方向に交互に落下することでコンクリートの速度を効果的に減速できるとともに、各弾性部材2は同一横断面位置に存在しないことから、弾性部材2でコンクリートが滞留して中空1fを閉塞し、コンクリートの移送が阻害されるといった問題は生じない。
また、各弾性部材2の非固定部2dの弾性変形により、衝突したコンクリートを材料分離させることなくその速度の減速を図ることができる。
また、図示するコンクリート移送管10は、管本体1の内壁面のうち、最下段の弾性部材2の下方位置であってかつ該弾性部材2の固定部2aと反対側の位置において、管本体1の下端に向かって該管本体1の中央側へ傾斜した傾斜板4を備えている。
すなわち、図3で示すように、最下段の分割管1Aの内壁面のうち、最下段の弾性部材2の固定部2a(右側)と反対側の左側の内壁面において傾斜板4が備えてある。
そのため、最下段の弾性部材2に衝突し、その非固定部2dが弾性変形して中空1fの左側に偏移した位置に落下されたコンクリートは落下下方にある傾斜板4の傾斜面に沿って中空1fの中央位置に導かれ、中空1fの中央位置から下方へ落下される。
したがって、コンクリート移送管10の下端から落下されるコンクリートは、各弾性部材2の弾性変形によって減速されながら、コンクリート移送管10の中央位置から下方へ落下されることになる。
(コンクリートの打ち降ろし室内試験とその結果)
本発明者等は、スランプが8cmと15cmの2種類のモデルコンクリート(以下、コンクリートと称する)を使用して、図示する本発明のコンクリート移送管(実施例)と、弾性部材を具備しない従来のコンクリート移送管(比較例)を使用し、以下の試験条件にてコンクリートの打ち降ろし室内試験をおこなった。
実施例にかかるコンクリート移送管の概要は、筒先高さが1.5m、ピンバルブの下配管長さは1.1m、ピンバルブの上配管長さ(試料充填高さ)は1.8mで落下高さを1.5+1.1+1.8/2=3.5mとし、実施例の移送管の高さは900mmとし、その弾性部材の素材であるゴムは硬度が50、厚みが5mmで200mmピッチで4段とした。なお、比較例においても落下高さを3.5mとした。
実験結果を図4,5に示す。具体的には、図4はスランプ8cmのコンクリートの打ち降ろし室内試験による落下後のコンクリートの平面写真図であって、(a)は本発明のコンクリート移送管(実施例)に対して多量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(b)は実施例に対して少量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(c)は従来のコンクリート移送管(比較例)に対して多量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(d)は比較例に対して少量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図である。一方、図5はスランプ15cmのコンクリートの打ち降ろし室内試験による落下後のコンクリートの平面写真図であって、(a)は本発明のコンクリート移送管(実施例)に対して多量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(b)は実施例に対して少量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(c)は従来のコンクリート移送管(比較例)に対して多量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図であり、(d)は比較例に対して少量のコンクリートを打ち降ろした際の写真図である。なお、「多量のコンクリート」とは、コンクリート移送管の中空断面を完全に満たす量の満タンのコンクリートのことである。
図4,5において、比較例の移送管を使用した場合において、多量のコンクリートと少量のコンクリートの場合を比較すると、少量のコンクリートの場合の飛散量が相対的に多くなっており、したがって、材料分離が激しいことが分かる。これは、移送管の内壁による減速効果が得られ難かったことが理由であると推定される。
さらに、比較例の移送管を使用した場合において、スランプ8cm、15cmの場合を比較すると、8cmの場合に飛散量が若干多くなっている。これは、15cmの場合はモルタル量が相対的に多く、このことが緩衝効果に寄与しているものと推察される。
これに対し、実施例の移送管を使用した場合において、多量のコンクリートと少量のコンクリートの場合を比較すると、ともに飛散量が少なく、材料分離がほとんど生じていないことが分かる。
さらに、実施例の移送管を使用した場合において、スランプ8cm、15cmの場合を比較すると、双方の飛散量の間の差異は少なく、やはり材料分離がほとんど生じていないことが分かる。
本室内実験より、実施例にかかるコンクリート移送管を使用することで、コンクリートのスランプに関わらず、落下後の飛散量は従来のコンクリート移送管に比して格段に少なく、材料分離が生じていないことが実証されている。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…管本体、1A…分割管、1a…端面、1a’…貫通孔、1b、1c、1d、1e…壁面、1f…中空、2…弾性部材、2a…固定部、2b…挟持部、2c…切断ライン、2d…非固定部、2e…孔、3a…長尺ボルト、3b…ナット、4…傾斜板、10…コンクリート移送管、L1,L2,L3…非固定部の先端の変形軌跡

Claims (4)

  1. 管本体と、
    管本体を閉塞する大きさを備えた弾性部材と、を備え、
    弾性部材はその端部の一部である固定部が管本体の壁面に固定され、
    弾性部材は管本体の長手方向に複数配置されており、
    上下に隣接する弾性部材の固定部の位置が交互である、コンクリート移送管。
  2. 管本体は中空を有した断面四角形を呈しており、
    複数の弾性部材は壁面の一片に固定されている、請求項1に記載のコンクリート移送管。
  3. 管本体は複数の分割管から構成され、
    2つの分割管によって弾性部材が挟持され、該弾性部材のうち固定部以外の箇所が中空の輪郭に沿って切断されて分割管から非拘束な非固定部を形成している請求項2に記載のコンクリート移送管。
  4. 管本体の内壁面のうち、最下段の弾性部材の下方位置であってかつ該弾性部材の固定部と反対側の位置において、管本体の下端に向かって該管本体の中央側へ傾斜した傾斜板が取り付けられている請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリート移送管。
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