JP2016155159A - 精密鋳造方法及び脱ろう補助部材 - Google Patents

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宏介 藤原
Kosuke Fujiwara
宏介 藤原
良太 沖本
Ryota Okimoto
良太 沖本
岡田 郁生
Ikuo Okada
郁生 岡田
水流 靖彦
Yasuhiko Tsuru
靖彦 水流
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Abstract

【課題】精密鋳造方法の脱ろう工程において、湯道形成部分における溶融ワックス模型の流動性を高めることで鋳型の損傷を抑制する方法の提供。
【解決手段】充填材22が充填されたワックス出口部20aを有する湯道部分20bと、湯道部分20bに接続された製品模型20cとを含むワックス模型20を作製するワックス模型作製工程(A)と、前記ワックス模型20の外表面を覆うように鋳型40を形成する鋳型形成工程(B)と、ワックス模型20のワックス出口部20aから充填材22を取り除く充填材除去工程(C)と、充填材22が除去されたワックス模型20を加熱溶融し、溶融したワックスを鋳型40から外部に排出する脱ろう工程と、を含む鋳型の損傷を抑制する方法。
【選択図】図1

Description

本開示は、ワックス模型を用いて鋳型を形成する精密鋳造方法、及び該精密鋳造方法の脱ろう工程で用いられる脱ろう補助部材に関する。
従来、ワックス模型を用いて鋳型を形成する精密鋳造方法が知られている。該精密鋳造方法では、鋳造品と同一形状のワックス模型を製作し、ワックス模型の外表面に鋳型を形成した後、ワックス模型を加熱溶融し、鋳型から排出する脱ろう工程を行っている。
ワックス模型は、鋳造工程で湯道となる湯道形成部分と、該湯道形成部分に接続された製品模型とを含んでいる。
特許文献1には、前記脱ろう工程で、湯道形成部分に埋設した補強用支柱の内部に熱風を送り込み、該湯道形成部分のワックス模型の溶融を早める方法が開示されている。
特許文献2には、湯道形成部分に埋設した補強用支柱の内部にヒータを内蔵させ、該ヒータでワックス模型の溶融を早める方法が開示されている。
特開昭51−133133号公報 特開昭63−194842号公報
前記湯道形成部分は、脱ろう工程では、溶融したワックスの排出路を形成する。特許文献1及び特許文献2に開示された方法では、湯道形成部分に補強用支柱を埋設するため、溶融したワックスの排出路を狭める結果となる。そのため、溶融したワックス模型の迅速な排出を妨げるおそれがある。
溶融したワックスの排出が遅れると、製品模型の部分で加熱膨張したワックスが鋳型内面を加圧し、鋳型を損傷させるおそれがある。
かかる従来技術の課題に鑑み、本発明の少なくとも一実施形態は、精密鋳造方法の脱ろう工程において、湯道形成部分における溶融ワックス模型の流動性を高めることで、鋳型損傷の問題を解決することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る精密鋳造方法は、
充填材が充填されたワックス出口部を有する湯道部分と、該湯道部分に接続された製品模型とを含むワックス模型を作製するワックス模型作製工程と、
前記ワックス模型の外表面を覆うように鋳型を形成する鋳型形成工程と、
前記ワックス模型の前記ワックス出口部から前記充填材を取り除く充填材除去工程と、
前記充填材が除去された前記ワックス模型を加熱溶融し、溶融したワックスを前記鋳型から外部に排出する脱ろう工程と、を含む。
前記(1)の方法において、前記ワックス模型作製工程において、ワックス出口部に充填材を充填することで、ワックス出口部におけるワックスの容積を低減できる。
次に、前記充填材除去工程で、脱ろう工程に先立って、前記充填材をワックス出口部から除去する。こうして、ワックス出口部のワックス容積は低減され、かつ充填材を除去した後に空洞が形成される。
そのため、前記脱ろう工程においてワックス模型を加熱溶融する際に、ワックス出口部のワックスの溶融を早め、ワックスの排出を早めることができるので、他の部位のワックスの外部への排出を早めることができる。従って、鋳型内部のワックス模型の膨張により鋳型内面に付加される応力を抑制し、鋳型の損傷を抑制できる。
(2)幾つかの実施形態では、前記(1)の方法において、
前記充填材は、前記ワックス出口部の出口側から奥側へ向かって横断面が縮径する立体形状を有している。
前記(2)の方法によれば、充填材が前記構成を有することで、充填材除去工程において、ワックス出口部からの充填材の除去を容易に行うことができる。
(3)幾つかの実施形態では、前記(1)又は(2)の方法において、
前記ワックス模型と接する前記充填材の外表面に凹凸が形成されると共に、
前記凹凸は、前記ワックス出口部の出口側から奥側へ向かう方向に延在しており、
前記充填材除去工程において、前記充填材を前記凹凸の延在方向に沿って取り出すようにする。
前記(3)の方法によれば、前記凹凸を形成することで、前記脱ろう工程においてワックス出口部を充填材を取り除いた空洞から加熱する際に、ワックス出口部の加熱効率を高めることができる。これによって、ワックス出口部を早期に溶融させることができるため、ワックスの排出を早めることができる。
また、前記充填材除去工程において、前記充填材を前記凹凸の延在方向に沿って取り出すことで、充填材をワックス出口部から容易に取り出すことができる。
(4)幾つかの実施形態では、前記(1)又は(2)の方法において、
前記ワックス模型と接する前記充填材の外表面に螺旋状の凹凸が形成されると共に、
前記充填材除去工程において、前記充填材を回転させながら取り出すようにする。
前記(4)の方法によれば、前記凹凸を形成することで、前記脱ろう工程においてワックス出口部を加熱する際に、ワックス出口部への伝熱効率を高め、早期に溶融させることができるため、ワックスの排出を早めることができる。
また、前記充填材を前記凹凸が形成された方向に沿って回転させて取り出すことで、充填材をワックス出口部から容易に取り出すことができる。
(5)幾つかの実施形態では、前記(1)〜(4)の何れかの方法において、
前記ワックス模型と接する前記充填材の外表面に離型剤が付与されている。
前記(5)の方法によれば、簡易な手段でワックス出口部からの充填材の取り出しを容易に行うことができる。
(6)幾つかの実施形態では、前記(1)〜(5)の何れかの方法において、
前記充填材除去工程において、
前記充填材を加熱し、前記充填材の外表面と接する前記ワックス模型を軟化又は加熱溶融する。
前記(6)の方法によれば、前記充填材の外表面と接する前記ワックス模型を加熱溶融することで、充填材とワックス模型との結合力を低減できるので、充填材をワックス出口部から容易に取り出すことができる。
(7)本発明の少なくとも一実施形態に係る脱ろう補助部材は、
ワックス出口部を有する湯道部分と、該湯道部分に接続された製品模型とを含むワックス模型を鋳型から除去するための脱ろう補助部材であって、
前記ワックス出口部に充填される充填材を備え、
前記充填材は、前記ワックス模型から分離して前記ワックス出口部から取り出し可能に構成されている。
前記構成(7)によれば、脱ろう工程に先立って、前記充填材をワックス出口部から除去することで、ワックス出口部に空洞が形成される。
これによって、ワックス出口部のワックス容積は低減され、かつ前記空洞の存在によって、脱ろう工程でのワックス出口部のワックスの排出を早めることができる。従って、他の部位のワックスの外部への排出を早めることができるので、鋳型内部のワックス模型の膨張により鋳型内面に付加される応力を抑制し、鋳型の損傷を抑制できる。
(8)幾つかの実施形態では、前記構成(7)において、
前記充填材の外表面と接する前記ワックス模型が軟化又は加熱溶融されるように前記充填材を加熱するための加熱装置をさらに備えている。
前記構成(8)によれば、充填材除去工程において、充填材を加熱し、前記充填材の外表面と接する前記ワックス模型を軟化又は加熱溶融することで、充填材とワックス模型との結合力を低減できるので、充填材をワックス出口部から容易に取り出すことができる。
(9)幾つかの実施形態では、前記構成(8)において、
前記加熱装置は、前記充填材に埋設されたヒータ線である。
前記構成(9)によれば、簡易かつ低コストな手段で、充填材を加熱できる。また、例えば、前記ヒータ線をワックス模型の近くに配置することで、少ない加熱量で充填材の外表面と接するワックス模型の領域を効率良く加熱できる。
(10)幾つかの実施形態では、前記構成(9)において、
前記充填材は外側部位と内側部位とに2分割され、
前記外側部位と前記内側部位との間に前記ヒータ線が介装されている。
前記構成(10)によれば、充填材へのヒータ線の配置を簡易かつ低コストな手段で可能とする。
(11)幾つかの実施形態では、前記構成(7)〜(10)の何れかにおいて、
前記ワックス出口部を含む前記湯道部分に補強部材が埋設されると共に、
前記充填材は前記補強部材の周囲に配置されている。
前記構成(11)によれば、前記補強部材を設けることで、湯道部分の強度を確保できると共に、充填材を補強部材の周囲に配置することで、両者が互いに干渉することなく配置できる。
(12)幾つかの実施形態では、前記構成(11)において、
前記充填材と前記補強部材との間に断熱材が介装されている。
前記構成(12)によれば、充填材と補強部材との間に介装された断熱材によって、加熱された充填材の保有熱が補強部材を通して放散するのを抑制できる。そのため、充填材に接するワックス出口部の加熱効果を確保できる。
また、補強部材を介した伝熱により、ワックス出口部以外のワックス模型が加熱されて、充填材除去前に応力が鋳型に付加されることを防止できる。
(13)幾つかの実施形態では、前記構成(12)において、
前記断熱材は、前記補強部材よりも小さい熱伝導度を有している。
前記構成(13)によれば、充填材の保有熱が補強部材を通して放散するのを抑制できる。また、補強部材を介した伝熱により、ワックス出口部以外のワックス模型が加熱されて、充填材除去前に応力が鋳型に付加されることを防止できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、精密鋳造方法の脱ろう工程でワックス出口部のワックスを迅速に外部へ排出でき、これによって、他の部位のワックスの排出を早めることができるので、鋳型内部のワックス模型の膨張により鋳型内面に付加される応力を抑制し、鋳型の損傷を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る脱ろう補助部材の正面視断面図であり、(A)〜(D)は精密鋳造に各工程に対応した状態を示している。 本発明の一実施形態に係る充填材の斜視図である。 本発明の別な実施形態に係る充填材の斜視図である。 本発明のさらに別な実施形態に係る充填材の断面図である。 本発明のさらに別な実施形態に係る充填材の斜視図である。 本発明のさらに別な実施形態に係る充填材の斜視図である。 本発明の別な脱ろう補助部材を示す正面視断面図である。 本発明の一実施形態に係る精密鋳造方法の工程図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載され又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る脱ろう補助部材を示している。
図1(A)は、ワックス模型20が作製された状態を示し、ワックス模型20は、一端にワックス出口部20aを有する湯道部分20bと、該湯道部分20bに接続された製品模型20cとを含んでいる。
ワックス出口部20aには、脱ろう補助部材としての充填材22が充填されている。充填材22は、後述する脱ろう工程でワックス出口部20aを鋳型40から取り出すのを補助するものであり、ワックス出口部20aから分離して取り出し可能に構成されている。
本実施形態の例示的な構成として、ワックス模型20は複数の製品模型20cを有し、湯道部分20bは支柱部20dと各製品模型20cとを接続する複数の接続部20eとを有している。また、湯道部分20bに補強用支柱(補強部材)24が埋設され、ワックス出口部20aにおいて、充填材22は補強用支柱24の周囲に配置され、中央部に軸方向に補強用支柱24が挿入される中空部22aを有している。
図2〜図6は、幾つかの実施形態に係る充填材22A〜22Eの構成を示している。
充填材22A〜22Eは、ワックス出口部20aの出口側から奥側へ横断面が縮径する立体形状を有している。例示的な構成として、頭部を断裁した円錐形(円錐台)を有している。
図2、3及び5に示す充填材22A、22B及び22Dは、外表面にワックス出口部20aの出口側から奥側に向かう方向に延在した凹凸26a、26b及び22dを有している。例示的な構成として、凹凸26a及び26dは矩形断面を有し、凹凸26bは三角形の断面を有している。
後述する充填材除去工程13において、充填材を引き抜く際に、充填材とワックス出口部20aとの干渉をなくすため、充填材22A及び22dの凹部の幅aは、ワックス出口部20aの出口側から奥側に向かって同一寸法とするか、あるいは奥側へ向かって幅広となるように形成されている。
図4に示す充填材22Cは、外表面に螺旋状の凹凸26cを有している。凹凸26cの凹部の底面は、全域で充填材22Cの中心軸Oから同一距離bに位置している。
図5に示す充填材22Dは、充填材22Aと同一形状の凹凸26dを有し、かつ外周面に離型剤28が付与されている。
図6に示す充填材22Eは、充填材22Eの外周面と接するワックス模型20が軟化又は加熱溶融されるように、充填材22Eを加熱するための加熱装置を備えている。例示的な構成として、該加熱装置は、充填材22Eに埋設されたヒータ線30で構成される。
例示的な構成として、充填材22Eは外側部位32と内側部位34とに2分割され、外側部位32と内側部位34との間に形成された螺旋状の収容空間36に、ヒータ線30が収容されている。
図7はさらに別な実施形態に係る脱ろう補助部材を示している。この脱ろう補助部材は、充填材22と補強用支柱24との間に円筒形の断熱材38が介装されている。断熱材38は補強用支柱24より熱伝導度が小さい材質で構成される。
次に、本発明の一実施形態に係る精密鋳造方法を図8に基づいて説明する。
ワックス模型作製工程10では、例えば金型にワックスを注入したり、あるいは射出成型などの方法で、ワックス模型20を作製する。ワックス模型20は、ワックス出口部20aを有する湯道部分20bと、湯道部分20bに接続された製品模型20cとを含む。ワックス出口部20aには、脱ろう補助部材としての充填材22が充填される。
例示的な構成として、図1に示すように、湯道部分20bに補強用支柱24が埋設される。図1(A)はワックス模型20が作製された状態を示している。
次に、鋳型形成工程12では、例えば、耐火物粉末を混合したスラリーにワックス模型20を浸すなどの方法で、ワックス模型20の外表面に鋳型40を形成する。図1(B)は鋳型40が形成された状態を示している。
鋳型形成工程12の後で、ワックス出口部20aから充填材22を取り除く充填材除去工程13を行う。図1(C)は充填材22を取り除いた状態を示している。
充填材除去工程13において、図2に示す充填材22A、図3に示す充填材22B及び図5に示す充填材22Dの場合、奥側から出口側へ向かって軸方向に充填材24を引き抜く。
図4に示す充填材22Cの場合、充填材22Cを螺旋状に回転させながら奥側から出口側へ向かって充填材22Cを引き抜く。
図6に示す充填材22Dの場合、ヒータ線30で充填材22Dを加熱し、充填材22Dの外周面と接するワックス出口部20aを軟化又は加熱溶融する。これによって、充填材22Dとワックス出口部20aとの結合力を低減させた上で、充填材22Dをワックス出口部20aから引き抜くようにする。
その後、脱ろう工程14を行う。脱ろう工程14では、鋳型内部のワックス模型20を何らかの加熱手段で加熱する。例えば、加熱手段のひとつとして、鋳型30をオートクレーブに入れて加熱し、ワックス模型20を溶融させる。あるいはワックス出口部20aを加熱溶融させることで、ワックス出口部20aから熱を順次支柱部20a、接続部20e及び製品模型20cに伝達することで、これらの部位を加熱溶融する。
この場合、充填材を除去した後に形成される空洞vを利用してワックス模型20への熱伝達を早めることができる。
溶融したワックスwはワックス出口部20dを通して鋳型40の外部に排出される。同時にこの加熱により鋳型40が焼成される。図1(D)は溶融したワックスを鋳型40から除去した後の状態を示している。
その後、鋳型40に溶融金属を注湯する鋳造工程16が行なわれる。鋳造工程16において、ワックス出口部20aを除去した湯道部分20bから溶融金属が注湯される。ワックス出口部20aが除去された後の空洞vは湯口として用いられる。
鋳造工程16の後、鋳型40を壊して鋳造品を湯口部分から切り落とす鋳型バラシ工程18、及び鋳造品の機械加工や仕上げ作業を行う仕上げ工程19が行われる。
前記幾つかの実施形態によれば、ワックス模型作製工程10において、ワックス出口部20aに充填材22を充填することで、ワックス出口部20aにおけるワックスの容積を低減できる。また、充填材除去工程13で充填材22をワックス出口部20aから除去し、ワックス出口部20aに空洞vを形成することで、脱ろう工程14でワックス模型20を加熱溶融する際に、ワックス出口部20aの溶融を早め、ワックスの排出を早めることができる。
これによって、他の部位のワックスを外部へ早期に排出できるため、鋳型内部のワックス模型の膨張によって鋳型内面に付加される応力を抑制し、鋳型の損傷を抑制できる。
また、図1〜図7に示す充填材22及び22A〜22Eは、ワックス出口部20aの出口側から奥側へ向かって横断面が縮径する立体形状を有しているので、充填材除去工程13でワックス出口部20aからの充填材の除去を容易に行うことができる。
また、図2〜図5に示す充填材22A〜22Dは、外周面に夫々凹凸26a〜26dを形成することで、充填材に接するワックス出口部20aの面の面積を拡大できる。そのため、脱ろう工程14において空洞vからワックス出口部20aを加熱する際に、ワックス出口部20aの加熱効率を高め、ワックス出口部20aの溶融を早め、ワックスの排出を早めることができる。
また、図2に示す充填材22A、図3に示す充填材22B及び図5に示す充填材22Dは、ワックス出口部20aの出口側から奥側へ向かう方向に延在した凹凸26a及び26bが形成されているので、充填材除去工程13において、前記充填材を凹凸26a及び26bの延在方向に沿って取り出すことで、ワックス出口部20aからの取り出しが容易になる。
また、図4に示す充填材22Cの場合は、外周面に螺旋状の凹凸26cが形成されているので、充填材除去工程13において、充填材22Cを回転させながら取り出すことで、ワックス出口部20aからの取り出しが容易になる。
さらに、図5に示す充填材22Dでは、外表面に離型剤28を付与するという簡易な手段で、充填材22Dをワックス出口部20aからさらに容易に取り出すことができる。
また、図6に示す充填材22Eは、充填材除去工程13において、ヒータ線30で充填材22Eを加熱し、充填材22Eの外表面と接するワックスを軟化又は加熱溶融することで、充填材22Eとワックス出口部20aとの結合力を低減できるので、充填材22Eをワックス出口部20aから容易に取り出すことができる。
なお、この実施形態では、ヒータ線30をワックス出口部20aの近くに配置することで、少ない加熱量で充填材22Eの外表面と接するワックスを効率良く加熱できる。
さらに、充填材22Eは外側部位32と内側部位34とに2分割されているので、充填材内部へのヒータ線30の配置を簡易かつ低コストな手段で可能となる。
また、前記実施形態のいずれも、湯道部分20bに補強用支柱24を設けたことで、湯道部分20bの強度を確保できると共に、ワックス出口部20aで充填材を補強用支柱24の周囲に配置することで、両者が互いに干渉することなく配置できる。
また、図7に示す脱ろう補助部材では、充填材22と補強用支柱24との間に断熱材38が介装されているので、加熱された充填材22の保有熱が補強用支柱24を通して放散するのを抑制できる。そのため、充填材に接するワックス出口部20aの加熱効果を確保できる。
また、断熱材38は補強用支柱24よりも小さい熱伝導度を有しているので、補強用支柱24を介した伝熱により、ワックス出口部20a以外のワックス模型20が加熱され、充填材除去工程前に加熱膨張して応力が鋳型に付加されることを防止できる。
また、図2に示す充填材22A及び図5に示す充填材22Dは、充填材22A及び22dの凹部の幅aが、ワックス出口部20aの出口側から奥側に向かって同一寸法とするか、あるいは奥側へ向かって幅広となるように形成されているので、充填材除去工程13で充填材をワックス出口部20aから引き抜く際に、該凹部と該凹部に充填されたワックスとの干渉をなくし、充填材を円滑に引き抜くことができる。
さらに、図6に示す充填材22Cは、凹凸26cの凹部の底面が全域で充填材22Cの中心軸Oから同一距離bに位置しているので、充填材除去工程13で充填材22Cをワックス出口部20aから引く抜く際に、充填材22Cを螺旋状に回転させることで、凹凸26cの凹部に充填されたワックスとの干渉をなくし、充填材22Cを円滑に引き抜くことができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、ワックス模型を用いて鋳型を形成する精密鋳造方法において、脱ろう工程で溶融したワックスを迅速に外部へ排出でき、ワックスの加熱膨張による鋳型の損傷を抑制できる。
20 ワックス模型
20a ワックス出口部
20b 湯道部分
20c 製品模型
20d 支柱部
20e 接続部
22、22A、22B、22C、22D、22E 充填材
22a 中空部
24 補強用支柱
26a、26b、26c、26d 凹凸
28 離型剤
30 ヒータ線
32 外側部位
34 内側部位
36 収容空間
38 断熱材
40 鋳型
O 中心軸
v 空洞

Claims (13)

  1. 充填材が充填されたワックス出口部を有する湯道部分と、該湯道部分に接続された製品模型とを含むワックス模型を作製するワックス模型作製工程と、
    前記ワックス模型の外表面を覆うように鋳型を形成する鋳型形成工程と、
    前記ワックス模型の前記ワックス出口部から前記充填材を取り除く充填材除去工程と、
    前記充填材が除去された前記ワックス模型を加熱溶融し、溶融したワックスを前記鋳型から外部に排出する脱ろう工程と、を含むことを特徴とする精密鋳造方法。
  2. 前記充填材は、前記ワックス出口部の出口側から奥側へ向かって横断面が縮径する立体形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の精密鋳造方法。
  3. 前記ワックス模型と接する前記充填材の外表面に凹凸が形成されると共に、
    前記凹凸は、前記ワックス出口部の出口側から奥側へ向かう方向に延在しており、
    前記充填材除去工程において、前記充填材を前記凹凸の延在方向に沿って取り出すことを特徴とする請求項1又は2に記載の精密鋳造方法。
  4. 前記ワックス模型と接する前記充填材の外表面に螺旋状の凹凸が形成されると共に、
    前記充填材除去工程において、前記充填材を回転させながら取り出すことを特徴とする請求項1又は2に記載の精密鋳造方法。
  5. 前記ワックス模型と接する前記充填材の外表面に離型剤が付与されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の精密鋳造方法。
  6. 前記充填材除去工程において、
    前記充填材を加熱し、前記充填材の外表面と接する前記ワックス模型を軟化又は加熱溶融することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の精密鋳造方法。
  7. ワックス出口部を有する湯道部分と、該湯道部分に接続された製品模型とを含むワックス模型を鋳型から除去するための脱ろう補助部材であって、
    前記ワックス出口部に充填される充填材を備え、
    前記充填材は、前記ワックス模型から分離して前記ワックス出口部から取り出し可能に構成されていることを特徴とする脱ろう補助部材。
  8. 前記充填材の外表面と接する前記ワックス模型が軟化又は加熱溶融されるように前記充填材を加熱するための加熱装置をさらに備えていることを特徴とする請求項7に記載の脱ろう補助部材。
  9. 前記加熱装置は、前記充填材に埋設されたヒータ線であることを特徴とする請求項8に記載の脱ろう補助部材。
  10. 前記充填材は外側部位と内側部位とに2分割され、
    前記外側部位と前記内側部位との間に前記ヒータ線が介装されていることを特徴とする請求項9に記載の脱ろう補助部材。
  11. 前記ワックス出口部を含む前記湯道部分に補強部材が埋設されると共に、
    前記充填材は前記補強部材の周囲に配置されていることを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項に記載の脱ろう補助部材。
  12. 前記充填材と前記補強部材との間に断熱材が介装されていることを特徴とする請求項11に記載の脱ろう補助部材。
  13. 前記断熱材は、前記補強部材よりも熱伝導度が小さいことを特徴とする請求項12に記載の脱ろう補助部材。
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