JP2016154305A - 受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信性能を向上させた受信装置を得ること。
【解決手段】受信装置100は、受信信号に含まれている既知信号に基づいて伝搬路を推定する伝搬路推定部3−1,3−2と、差動時空間符号化された信号である受信信号を伝搬路推定部3−1,3−2による推定結果に基づいて等化する線形等化部4と、線形等化部4で等化された後の信号を複数のシンボルにより構成されたブロック単位で判定するブロック判定部5と、を備え、伝搬路推定部3−1,3−2はブロック判定部5における判定結果に基づいて伝搬路の推定結果を更新する。
【選択図】図1

Description

本発明は、差動時空間符号化された信号を受信する受信装置に関する。
無線信号伝送に際してフェージングなどの影響を抑えるための技術として、ダイバーシチ技術が使用されている。例えば、複数の送信アンテナを用いて特定の規則で信号を送出することによりダイバーシチ効果を得ることが可能な時空間ブロック符号(STBC:Space-Time Block Coding)は、受信側の処理が簡易であるなどの理由から、さまざまなシステムに利用されている。
STBCを適用したシステムでは、受信側において伝搬路推定が必要である。これに対して、差動符号化をSTBCのブロック単位で行うことで伝搬路推定を不要にする差動時空間符号化(DSTBC:Differential Space-Time Block Coding)が非特許文献1に開示されている。DSTBCを適用したシステムでは、受信側での伝搬路推定を不要としつつダイバーシチ効果を得ることができる。たとえば、2アンテナ送信によるDSTBCでは、2シンボルを1つのブロックとして構成し、2つのブロックのデータを用いて差動符号化を行い、受信側では2つのブロックの受信データを差動復号化することでデータを復調する。
一方、一般的な無線通信システムでは、同期ワード(SW:Sync Word)やユニークワード等の信号を用いて、受信側が相関演算などによって同期するための手段を提供する必要がある。たとえば、送信側では、受信側が既知の信号パターンであるSWの系列を送信し、受信側では、既知のSWの系列と受信信号との相関演算を行い、ピーク検出などの手法によって、フレームやシンボルのタイミングを抽出する。
また、無線通信においては、各種の干渉が性能劣化の要因となりうることが知られている。例えば、広帯域伝送を適用するシステムにおいては、伝搬路が周波数選択性を持つことで信号が歪み、正しく復調できないことが起こりうる。この現象は、マルチパス環境における遅延波によって発生し、伝搬路の特性、すなわち、遅延波数、各遅延波の位相関係、大きさによって歪み方が様々に変化する。そのため、等化処理、信号を狭帯域化するOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)などのマルチキャリア伝送方式を用いることで対策する。特に、等化処理は、一般に、受信される信号の先行波および遅延波を推定し、位相などを調整して合成することで、遅延波を有効に活用し、性能改善を図ることができる。しかしながら、一般に、先行波および遅延波の推定のためにパイロット系列を必要とする。伝搬路推定値をもとにSTBCに対応する等化器に設定するフィルタ用タップ係数を求める方法は、非特許文献2などで検討されている。非特許文献2では、線形等化器、判定帰還型等化器を適用する手法が開示されている。また、高速に変動する伝搬路に対しては、既知系列以外のデータ系列部の判定結果に基づいて伝搬路追従を行うトラッキングが利用される。STBC信号に対するトラッキングは、たとえば非特許文献3で開示されている。
しかしながら、非特許文献2に記載の等化技術や非特許文献3に記載のトラッキング技術をDSTBCで差動符号化された信号であるDSTBC信号に対応させる方法については、十分に検討されていない。DSTBCで用いる差動時空間変調では、送信される信号のコンステレーションがQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)の場合においても4点を超える候補点数となる(非特許文献4、特許文献1など参照)。よって、等化出力をもとに伝搬路のトラッキングをする伝搬路推定や、判定帰還型等化器(DFE:Decision Feedback Equalization)を適用する場合、候補点が多数になり候補点間の信号点間距離が小さくなる。そのため、誤判定により、伝搬路推定および判定帰還等化の性能が劣化してしまうという問題があった。また、差動復号化後の判定系列を再符号化してトラッキングなどに用いる方式は、差動符号化系列のうち一部が誤った場合、その後の系列に誤りが波及する誤り伝搬の問題があり、再符号化の適用は困難であった。また、ビームフォーミングによって先行波と遅延波のいずれかを選択的に受信する技術も考えられ、例えば、先行波を選択受信する場合には遅延波にヌルを合わせて受信する。しかしながら、先行波と遅延波に重なりが生じている場合には先行波だけを受信するのが難しい。また、高速に変動する伝搬路に対応することは容易ではない。
特開2014−120836号公報
V.Tarokh and H.Jafarkhani,"A Differential Detection Scheme for Transmit Diversity,"IEEE Journal on Selected Areas in Communications,Vol.18,pp1169−1174,July 2000. W. H. Gerstacker, F. Obernosterer, R. Schober, A. T. Lehmann, A. Lampe, and P. Gunreben, "Equalization concepts for Alamouti’s space−time block code," IEEE Trans. Commun.,vol.52,no.7, pp. 1178−1190, July 2004. N. Nefedov and G. P. Mattellini,"Evaluation of potential transmit diversity schemes with iterative receivers in EDGE," Proc. IEEE PIMRC, vol.5, pp.2087−2091, Sept. 2002. X. Shao and J. Yuan,"A new differential space−time block coding scheme," Proc. ICCS 2002, vo. 1, pp. 183−187, Nov.2002.
上記の差動復号化後の判定系列を再符号化してトラッキングなどに用いる方式における誤り伝搬の問題は、差動復号後の判定系列ではなく、差動復号前の判定系列をトラッキングに用いることにより回避することが可能である。しかしながら、この場合、コンステレーションが複雑になること、すなわち、信号点間距離が小さくなることにより誤判定が増加するという別の問題がある。誤判定が増加すると、トラッキングやフィードバック用信号の品質が劣化してしまい、高速な伝搬路時変動のある環境で不可欠なチャネルトラッキングおよび判定帰還型等化を精度よく実現することが難しい。このように、従来は、誤り伝搬の問題および高速な伝搬路時変動のある環境での受信性能劣化の問題の双方を解決することが難しいという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、受信性能を向上させた受信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、受信信号に含まれている既知信号に基づいて伝搬路を推定する伝搬路推定手段と、差動時空間符号化された信号である前記受信信号を伝搬路推定手段による推定結果に基づいて等化する等化手段と、等化手段で等化された後の信号を複数のシンボルにより構成されたブロック単位で判定するブロック判定手段と、を備えている。伝搬路推定手段はブロック判定手段における判定結果に基づいて伝搬路の推定結果を更新する。
本発明によれば、受信性能を向上させた受信装置を実現できる、という効果を奏する。
実施の形態1の受信装置の構成例を示す図 実施の形態2の受信装置の構成例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる受信装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
はじめに、本発明にかかる受信装置が受信する信号について説明する。実施の形態1および後述する実施の形態2の受信装置は、差動時空間符号化方式(以下、DSTBC方式)により差動符号化された信号を受信する。
DSTBCを用いた差動符号化は、次の式(1)で表現することができる。
Figure 2016154305
ここで、C(k)はあるブロックkにおける差動符号化結果と対応する行列である。S(k)はマッピング結果、すなわち差動符号化前の信号と対応する行列である。たとえばQPSK伝送では、S(k)の要素は一般的なQPSK変調点とその符号反転、複素共役で構成される。差動符号化は、自らの出力C(k−1)を用いて次のブロックの出力C(k)を計算する。例えば、2つのアンテナを用いてDSTBC送信を行うものとすると、ブロックは2シンボルを単位に構成することになり、行列は2×2の大きさとなる。以降、2アンテナDSTBCを仮定して説明する。この例において、行列S(k)およびC(k)は、次の式(2)のように構成される。
Figure 2016154305
C(k)の行列要素は、2つのアンテナと2つのシンボル(DSTBCでは、時間と対応)で送信される場合の各アンテナの出力波形と対応しており、たとえばブロックを構成する2つのシンボルのうち前のシンボルでc(1,k)、c(2,k)を2本のアンテナで送り、次のシンボルで−c*(2,k)、c*(1,k)を送ることを意味する。以降の説明についても上記の通りにシンボルとアンテナに信号を対応づけて説明するが、実際にはブロック内のどの時刻(シンボルタイミング)にどの要素をどのアンテナで送信するかについては、一意に限定されない。たとえば2つのシンボルで送信される信号の順番を逆転してもよい。上述の通り差動符号化の演算結果は、適当に空間(アンテナ)、時間(シンボルタイミング)にアサインし、周波数変換やフィルタリングなどを施し、所望の搬送波上に変調してアンテナから送出される。一方、マッピング信号の行列S(k)についても、各ブロックkについて同様に2つのシンボルs(1,k)、s(2,k)を、それぞれの複素共役と対応させる形で配置される。
以下、上述したDSTBC方式により差動符号化された信号であるDSTBC信号を受信する実施の形態1の受信装置について説明する。実施の形態1では、一例として、受信装置が2本のアンテナで信号を受信する場合について説明する。また、受信装置が受信するDSTBC信号の送信元である対向装置は2本のアンテナで信号を送信するものとする。なお、アンテナ数をこれに限定するものではない。
図1は、実施の形態1の受信装置100の構成例を示す図である。受信装置100は、無線信号を受信するアンテナ1−1および1−2と、各アンテナが受信した無線信号をベースバンド信号に変換するRF部2−1および2−2と、受信した信号の送信元である対向装置と自装置との間の伝搬路の状態を推定する伝搬路推定部3−1および3−2と、RF部2−1および2−2から入力されるベースバンド信号に対して線形処理を実行して伝搬路で受けた影響が補償されたベースバンド信号を生成する線形等化器である線形等化部4と、線形等化部4から出力される信号をブロック単位で判定するブロック判定部5と、ブロック判定部5における判定結果を差動復号する差動時空間復号部6と、差動時空間復号部6における差動復号結果に対して誤り訂正処理を行う誤り訂正復号部7と、を備える。
次に、受信装置100の動作について説明する。RF部2−1および2−2は、一般的なシングルキャリア受信方式のRF部と同様の処理、具体的には、ダウンコンバージョン処理、帯域制限処理等を無線周波数帯の受信信号に対して行い、ベースバンド信号に変換する。RF部2−1および2−2はシンボル同期された1倍オーバサンプルの信号または数倍オーバサンプルの信号をベースバンド信号としてそれぞれ出力する。RF部2−1からの出力信号は伝搬路推定部3−1および線形等化部4に入力され、RF部2−2からの出力信号は伝搬路推定部3−2および線形等化部4に入力される。
伝搬路推定手段である伝搬路推定部3−1および3−2は、RF部2−1および2−2から出力されたベースバンド信号から、既知信号であるシンクワードを取り出し、取り出したシンクワード、すなわち伝搬路の影響を受けた状態のシンクワードと、受信装置100の内部で生成したシンクワード、すなわち、伝搬路の影響を受けていない状態のシンクワードとに基づいて、遅延波を含めた伝搬路推定を行う。たとえば、2アンテナ送信、3タップの伝搬路を仮定した伝搬路推定処理では、伝搬路推定部3−1および3−2は、それぞれ6つの要素を推定する。ここで、伝搬路推定は、公知のSTBC向け伝搬路推定技術、その他のシングルキャリア等化技術と同様の方法で実施する。伝搬路推定部3−1および3−2における推定結果は線形等化部4に出力される。ここで、伝搬路推定部3−1および3−2は、後述するブロック判定部5から判定結果を受け取ると、受け取った判定結果に基づいて伝搬路の推定結果を更新する。
等化手段である線形等化部4は、伝搬路推定部3−1および3−2から受け取った推定結果に基づいて、等化用の時空間フィルタのタップ係数を生成するとともに、生成したタップ係数を設定した時空間フィルタを使用してRF部2−1および2−2からの出力信号を等化する。タップ係数は公知のSTBC向けの等化器と同様に、例えば、ZF(Zero Forcing)規範、MMSE(Minimum Mean Square Error)規範で生成する。たとえば、MMSE規範でフィルタ係数を生成する場合、参照信号と受信信号の最小二乗誤差が最小となるようにフィルタ係数を生成する。本実施の形態では、2つのアンテナから送信された信号を受信して等化処理を行うため、線形等化部4では、各送信アンテナから送信された信号を受信した信号からシンボル間干渉が取り除かれた信号が等化結果となる。すなわち、2系統の等化結果が得られる。線形等化部4は、等化処理により得られた2系統の等化結果を合成し、等化後のベースバンド信号としてブロック判定部5へ出力する。なお、DSTBCでは元の情報は1つのストリームであるため、線形等化部4は一方の送信ブランチの信号を等化処理により復元するか、あるいは、ブロックを構成する2シンボルのうち1シンボル目の2つの信号を等化処理により復元できればよく、一方の送信ブランチの等化結果または2シンボルのうち1シンボル目の2つの信号の等化結果を等化後のベースバンド信号として出力してもよい。
ブロック判定手段であるブロック判定部5は、線形等化部4から入力された等化後のベースバンド信号を1ブロック単位で判定する。すなわち、送信されうる信号点パターンと等化後のベースバンド信号とを比較し、どの信号点パターンが送信されたのかを判定する。具体的には、最も近い信号点が送信されたと判定する。ここで、1ブロックは、信号の送信元である対向装置が差動符号化を実施する単位である。本実施の形態では信号の送信元である対向装置が2本のアンテナを使用しており、1ブロックは2シンボルで構成されている。ブロック判定部5は、2シンボルで送信されうる全ての信号の組み合わせについて、等化後のベースバンド信号との距離を算出し、等化後のベースバンド信号との距離が最も近い候補が送信されたと判断する。たとえば、送信信号の候補(c(1,k)とc(2,k)が取り得る組み合わせのうちの1つ)と等化後のベースバンド信号の二乗誤差を算出し、2シンボル(1ブロック)間での二乗誤差の和が最も小さい送信信号の候補がそのブロックで送信されたと判定する。ブロック判定部5は、送信されうる1ブロック単位の全ての信号点パターンを記憶しているメモリと、線形等化部4から出力された信号とメモリで記憶している各信号パターンとの距離を算出して受信した信号パターンを判定するプロセッサとにより実現することができる。
従来の判定処理では差動復号後の信号を1シンボルごとに判定を行うのに対して、実施の形態1のブロック判定部5は差動復号の前段階で判定を行うため、コンステレーションの候補は多数の点に分布する。しかしながら、例えば、BPSK(Binary Phase Shift Keying)またはQPSKで変調された信号をDSTBCで差動符号化して得られた信号は、ブロックの1シンボル目と2シンボル目に関連性があるため、1シンボル目が決まれば、2シンボル目のコンステレーションは、一定の制限を受けた範囲に限定される。また、マッピングや差動符号化の初期値次第では1シンボル目と2シンボル目が1対1の関係で連動した対応になることがある。すなわち、上述の連動関係を考慮してブロック判定の候補を選び出すことによって、従来のように1シンボルずつ判定する場合と比較して候補点の数を削減して信号点間距離を平均的に広げ、判定精度を改善することができる。実際には、無線機の設計段階で差動符号化前の信号s(1,k)、s(2,k)と初期値c(1,k)、c(2,k)が決められていることが多いため、あらかじめ取り得る候補点c(1,k)とc(2,k)の組み合わせをシミュレーションなどにおいて求めておき、その組み合わせパターンを判定部の各ブロックにおける判定候補として使用してよい。また、差動符号化された信号に関するブロック候補、すなわち2シンボル分の送信信号の候補の組み合わせと、他のブロック候補との距離は、差動時空間符号化処理がユニタリ行列で実施される場合、差動符号化前の距離と同一になる。そのため、信号点間の距離が小さくなるのを回避できる。BPSK、QPSKに対してDSTBCを適用した場合はユニタリ行列で差動符号化が行われるため、1ブロックすなわち2シンボルをまとめて判定を行うブロック判定処理を実施することにより、上記の等化後信号に対して従来と同様のシンボル単位での判定を行う場合と比較して、高い判定性能が得られる。
ブロック判定部5における判定結果は、差動時空間復号部6および伝搬路推定部3−1,3−2へ入力される。
伝搬路推定部3−1,3−2は、ブロック判定部5から入力された判定結果をトラッキング用送信信号パターンとして使用し、伝搬路の時変動に追従するためのトラッキング処理を行い、伝搬路推定値を更新する。トラッキング処理は、たとえばLMS(Least Mean Square)やRLS(Recursive Least Square)などのアルゴリズムを利用して行う。ここで、シンクワード系列がフレームの先頭以外の場所に配置されており、シンクワードよりも過去の信号と未来の信号とをそれぞれ復号する必要がある場合、前者の信号については時間をさかのぼる方向にトラッキングし、後者の信号については時間を追う方向にトラッキングを構成してもよい。時間をさかのぼるトラッキングをする場合は、受信信号系列をいったんバッファし、シンクワード系列等、処理の起点となるデータを受信してからトラッキングを開始する。トラッキング処理によって更新された伝搬路推定値は線形等化部4に入力され、線形等化部4は、入力された伝搬路推定値を用いて等化用フィルタタップ係数を更新する。以上のように構成することで、シンクワード等既知系列を含むDSTBC信号の伝送において、伝搬路の時間変動や周波数選択性がある状況でも、送信された信号系列を復元することができるようになる。
差動時空間復号部6は、ブロック判定部5から入力された判定結果を差動時空間復号し、差動時空間復号結果を誤り訂正復号部7へ出力する。差動時空間復号部6は、一つ前のブロックに対応する入力値を用いて差動復号し、たとえばQPSK伝送では差動復号により元のQPSKのマッピング系列を取り出す処理を行う。
誤り訂正復号部7の処理は、DSTBCを適用していない一般的な伝送システムと同様の受信処理(デマッピング処理を含む)とすることができる。なお、誤り訂正符号化を用いないシステムでは、差動時空間復号結果に対して、硬判定処理を行い、判定結果を出力する。なお、図1ではブロック判定部5の出力を差動時空間復号部6に入力する構成としたが、ブロック判定部5の出力はすでに判定処理によって補正された信号が出力されているため、差動時空間復号部6では誤り訂正復号部7に有効な軟判定データを生成することができない。このため、ブロック判定前の信号、すなわち線形等化部4からの出力信号を差動時空間復号部6に入力するように構成し、差動時空間復号部6では軟判定を行って軟判定データを生成し、誤り訂正復号部7が軟判定データに基づく誤り訂正復号処理を行えるように構成してもよい。
このように、実施の形態1の受信装置100は、線形等化部4での等化結果に対する判定を1ブロックごとに行い、この判定結果を使用して伝搬路の時変動に追従するためのトラッキング処理を行うこととした。これにより、差動復号後の判定結果を再符号化してトラッキングで使用する場合に問題となる誤り伝搬の発生を回避することができる。また、差動復号前にトラッキング処理で必要な判定処理を行うことによる信号点間距離の狭さに起因する誤判定を抑えることができ、1シンボルごとに判定を行う場合と比較して、判定性能を向上させることができる。すなわち、1シンボルごとに判定を行う場合と比較して、トラッキング性能および等化性能を向上させることができる。
実施の形態2.
図2は、実施の形態2の受信装置100aの構成例を示す図である。受信装置100aは、図1に示した実施の形態1の受信装置100の線形等化部4をDFE等化用フィルタ部11に置き換えた構成である。DFE等化用フィルタ部11以外の構成については実施の形態1と同様であるため、実施の形態1の受信装置100と同じ符号を付して説明を省略する。
DFE等化用フィルタ部11は、判定帰還型等化器(DFE:Decision Feedback Equalizer)である。
DFE等化用フィルタ部11は、フィードフォワードフィルタリング処理を行うFFフィルタ12と、フィードバックフィルタリング処理を行うFBフィルタ13と、FFフィルタ12から出力されたフィルタリング結果とFBフィルタ13から出力されたフィルタリング結果を加算する加算部14と、を備える。
受信装置100aの動作について説明する。RF部2−1からの出力信号は伝搬路推定部3−1およびDFE等化用フィルタ部11のFFフィルタ12に入力され、RF部2−2からの出力信号は伝搬路推定部3−2およびDFE等化用フィルタ部11のFFフィルタ12に入力される。伝搬路推定部3−1および3−2における推定結果である伝搬路推定値は、DFE等化用フィルタ部11のFFフィルタ12およびFBフィルタ13に出力される。FFフィルタ12およびFBフィルタ13は、伝搬路推定部3−1および3−2から出力された伝搬路推定値に基づいて、フィルタのタップ係数を生成する。タップ係数は、公知のSTBCに対応したDFEのタップ係数と同様に、例えば、ZF規範、MMSE規範で生成される。
FFフィルタ12は、RF部2−1および2−2から入力された信号に対して、伝搬路推定部3−1および3−2から出力された伝搬路推定値に基づいて生成したタップ係数を使用してフィルタリングを行う。フィルタリング後の信号、すなわち、RF部2−1からの入力信号に対するフィルタリング結果、およびRF部2−2からの入力信号に対するフィルタリング結果は、合成された後、加算部14に入力される。
FBフィルタ13は、ブロック判定部5から入力された判定結果に対して、伝搬路推定部3−1および3−2から出力された伝搬路推定値に基づいて生成したタップ係数を使用してフィルタリングを行う。フィルタリング後の信号は加算部14に入力される。
加算部14は、FFフィルタ12から入力された信号と、FBフィルタ13から入力された信号とを加算、すなわち合成し、合成後の信号をブロック判定部5へ出力する。
DFEのフィードバックフィルタリング処理では、判定結果をフィードバックする必要がある。実施の形態2の受信装置100aでは、差動復号後の判定系列を再符号化する代わりに、ブロック判定部5における判定結果をDFE等化用フィルタ部11にフィードバックする。DFE等化用フィルタ部11ではFBフィルタ13がフィードバックされた判定結果に対してフィルタリングを行う。ブロック判定部5における判定結果は、実施の形態1の受信装置100と同様に、伝搬路推定部3−1および3−2におけるトラッキング用の送信信号パターンとしても使用される。
差動時空間復号部6以降の処理は実施の形態1の受信装置100と同様である。また、軟判定データによる誤り訂正復号を行う場合は、ブロック判定部5への入力、すなわちDFE等化用フィルタ部11の出力を差動時空間復号部6に与えるように構成すればよい。
以上の実施の形態1,2においては、受信アンテナ本数を2としたが、受信アンテナ数はこれに限定されない。受信アンテナ数が2以外の場合、実施の形態1,2の受信装置100,100aでは、受信アンテナ数と同じ数のRF部および伝搬路推定部が必要となる。受信装置100では、線形等化部4に対して、各RF部からの信号および各伝搬路推定部からの伝搬路推定値が入力され、線形等化部4は、各RF部から入力された信号に対して等化処理を行い、等化結果を合成した上でブロック判定部5へ出力する。受信装置100aでは、各RF部からの出力信号および各伝搬路推定部から出力された伝搬路推定値がFFフィルタ12に入力され、FFフィルタ12は各RF部から入力された信号に対してフィルタ処理を行う。また、各伝搬路推定部から出力された伝搬路推定値がFBフィルタ13に入力され、FBフィルタ13はブロック判定部5から入力された判定結果に対してフィルタ処理を行う。
このように、実施の形態2の受信装置100aは、判定帰還型等化器であるDFE等化用フィルタ部11を備え、DFE等化用フィルタ部11での等化結果に対する判定を1ブロックごとに行い、この判定結果をDFE等化用フィルタ部11にフィードバックするとともに、判定結果を使用して伝搬路の時変動に追従するためのトラッキング処理を行うこととした。これにより、差動復号後の判定結果を再符号化してトラッキングで使用する場合に問題となる誤り伝搬の発生を回避することができる。また、差動復号前にトラッキング処理で必要な判定処理を行うことによる信号点間距離の狭さに起因する誤判定を抑えることができ、1シンボルごとに判定を行う場合と比較して、判定性能を向上させることができる。すなわち、1シンボルごとに判定を行う場合と比較して、トラッキング性能および等化性能を向上させることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1−1,1−2 アンテナ、2−1,2−2 RF部、3−1,3−2 伝搬路推定部、4 線形等化部、5 ブロック判定部、6 差動時空間復号部、7 誤り訂正復号部、11 DFE等化用フィルタ部、12 FFフィルタ、13 FBフィルタ、14 加算部。

Claims (3)

  1. 受信信号に含まれている既知信号に基づいて伝搬路を推定する伝搬路推定手段と、
    差動時空間符号化された信号である前記受信信号を前記伝搬路推定手段による推定結果に基づいて等化する等化手段と、
    前記等化手段で等化された後の信号を複数のシンボルにより構成されたブロック単位で判定するブロック判定手段と、
    を備え、
    前記伝搬路推定手段は前記ブロック判定手段における判定結果に基づいて前記伝搬路の推定結果を更新する、
    ことを特徴とする受信装置。
  2. 前記等化手段を線形等化器とすることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記等化手段は、
    前記伝搬路推定手段による推定結果に基づくタップ係数を使用したフィルタリングを前記差動時空間符号化された信号に対して行うフィードフォワードフィルタと、
    前記伝搬路推定手段による推定結果に基づくタップ係数を使用したフィルタリングを前記判定結果に対して行うフィードバックフィルタと、
    前記フィードフォワードフィルタから出力された信号と前記フィードバックフィルタから出力された信号とを加算して前記ブロック判定手段へ出力する加算部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
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