JP2016153395A - オロット酸含有点眼剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】眼病を治療、改善、又は予防するためのオロット酸点眼剤を提供すること。
【解決手段】オロット酸コリン塩とグリセリンとを純水に溶解・撹拌してオロット酸コリン塩の水溶液を調製後、NaOHでpH6.6に調整、滅菌用濾過装置により濾過を行うことにより、オロット酸・コリン含有点眼薬を調製した。角膜肥厚を呈しているソフトコンタクトレンズ使用者に上記オロット酸・コリン含有点眼剤を点眼し、その後仮眠をとった被検者の角膜の肥厚の割合が減少することを確認した。オロット酸点眼剤としては、水溶性のオロット酸のリジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩等を含むものや、水難溶性のオロット酸の金属塩の微粉砕物を含む懸濁液タイプのものがある。
【選択図】なし

Description

本発明は、オロット酸又はその塩を含有する点眼剤に関する。
近年、コンピューターを用いる作業が日常化するのに伴い、眼精疲労やドライアイの症状の発生率が増えていることが問題となっている。また、コンタクトレンズの装用者数も増加しており、とりわけソフトコンタクトレンズを装用した場合には、大気中から角膜への酸素供給量が低下することにより、角膜にむくみ(浮腫)が生じて角膜が厚くなる角膜肥厚が生じる場合が多いとされている。
また、日本では世界一速く高齢者人口の割合が増加しているため、様々な眼病の罹患率が上昇している。とりわけ1990年以降緑内障が、2000年以降加齢黄斑変性の患者数が激増し、かかる疾病は失明患者数を増やす脅威となっている。現在、厚生労働省の調査で失明原因の第一位となっている緑内障の治療薬としては、プロスタグランジン製剤、抗コリンエステラーゼ薬、炭酸脱水酵素阻害剤、交感神経刺激薬、房水の産生に関与しているβ受容体の作用を遮断するβ遮断薬、副交感神経刺激薬、ぶどう膜強膜経路の房水排出を促進するα1遮断薬等が一般に用いられており、これらは房水の量を減らすことを主たる目的としているが、いずれの薬剤も決定打とはなっていない。
一方、オロット酸は、微生物やネズミの成長促進因子として注目を浴びたが(例えば、非特許文献1参照)、オロット酸にアミノ酸を併用することによりオロット酸単独よりも有意に尿酸値を低下させることができるという知見をもとに、オロット酸又はその塩、及びアミノ酸を有効成分として含有する尿酸値低下用組成物(例えば、特許文献1等参照)が提案されている。
また、グルタチオン及び/若しくはオロット酸を含有する口内炎の予防又は治療用組成物(例えば、特許文献2等参照)や、オロット酸又はその塩を有効成分として含有する持久力向上剤及びかかる持久力向上剤を含む医薬品・食品(例えば、特許文献3等参照)や、オロット酸を含有するタバコの煙を吸入することにより引き起こされる疾患の治療用組成物(例えば、特許文献4等参照)が提案されている。
さらに、オロット酸は水への溶解性が低く、いったん溶解したようにみえても保存している間に沈殿や析出が生じ易いという問題があったが、塩基性アミノ酸又は塩基性ペプチドを含有させた飲料においては、オロット酸が容易に溶解し、保存中に沈殿や析出がなく、しかも飲料本来の食味や風味を損ねることがないという知見に基づき、オロット酸を、0.04重量%〜1重量%の範囲で含有する飲料(例えば、特許文献5等参照)が提案されている。
特開2011−098896号公報 特表2008−512381号公報 特開2011−136907号公報 特開2011−026204号公報 特開2011−125282号公報
Advanced Drug Delivery Reviews 58(2006)1131-1135
本発明の課題は、眼病を治療、改善、又は予防するための組成物を提供することにある。
本発明者らは、オロット酸の有用性について長期間にわたり検討を重ねており、オロット酸が、経腸投与、静脈内投与、吸引投与、又は経口投与をした場合に種々多様な効果を奏することを確認してきた。一方で、本発明者らは、眼病を治療するための成分についても探索を続け、様々な点眼剤を調製してきたが、満足できる効果を挙げる成分を見つけることができていなかった。そんな中、上記の投与方法によって眼病に対する効果があることは報告されていなかったオロット酸を、たまたまソフトコンタクトレンズ使用者に点眼したところ、驚くべきことに、ソフトコンタクトレンズをしたまま仮眠をとったとしても、非点眼時と比較して角膜の肥厚の割合が減少することを確認し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明を以下に示す。
(1)オロット酸又はその塩を含有する点眼剤。
(2)オロット酸塩が水溶性の塩であることを特徴とする上記(1)記載の点眼剤。
(3)オロット酸塩の水溶性の塩が、コリン塩、リジン塩、アルギニン塩、又はオルニチン塩であることを特徴とする上記(2)記載の点眼剤。
(4)懸濁液であることを特徴とする上記(1)記載の点眼剤。
(5)コンタクトレンズ使用者に点眼するための、上記(1)〜(4)のいずれか記載の点眼剤。
本発明によれば、種々の眼病を治療、改善、予防することができる。
本発明のオロット酸カリウム塩を含むゼリーを創傷モデルマウスの創傷部に直接塗布した場合の肉眼による傷の修復度の結果を示す図である。 本発明のオロット酸カリウム塩を含むゼリーを創傷モデルマウスの創傷部に直接塗布した場合の創傷治癒部分の組織切片の顕微鏡観察の結果を示す図である。
本発明の点眼剤としては、オロット酸又はその塩を含有する点眼剤であれば特に制限されず、上記オロット酸は、ウラシル−6−カルボン酸とも呼ばれるが、IUPAC命名法によると「1,2,3,6−テトラヒドロ−2,6−ジオキソ−4−ピリミジンカルボン
酸」で表される複素芳香環化合物の一種である。
上記オロット酸は、例えば、バチルス・ズブチリスを培養し、培養物中にオロット酸を生成蓄積させ、これを採取する製造法(特許2927882号参照)等、微生物を用いた発酵法により、培養液中に生成蓄積させることが可能であり、上記培養物から、すでに公知にされている通常の精製手段、例えば、沈澱法、イオン交換樹脂や活性炭などによるクロマトグラフィー法などの分離精製法を用いることにより精製、採取することができる。また、公知の化学合成法等を用いて調製することもできる。さらに市販品を用いることもできる。
上記オロット酸の塩としては、医薬的に許容される塩であれば特に限定されないが、カルニチン塩などの水溶性の塩が好ましく、オロット酸塩を水に溶解した場合に、水溶液が中性から弱酸性を示し、保存中に沈殿や析出するおそれが少ないコリン塩、リジン塩、アルギニン塩、又はオルニチン塩がさらに好ましい。ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等の金属塩やアンモニウム塩は難溶性で水にはほとんど溶けず、結晶が析出するおそれがある。カルニチン塩は溶解性がよいが低pHのため、点眼された場合に眼に刺激を感じるおそれがあり、塩基性アミノ酸などでpHを弱酸性に高めることが望ましい。なお本発明におけるオロット酸の水溶性の塩には、オロット酸と塩基とを単体で水に溶解させた場合に、上記のオロット酸の水溶性の塩が溶解したときと同様の態様、すなわち、水溶液中でオロット酸のイオンとカウンターカチオンが電離した共存する態様を呈する、オロット酸と塩基との組合せを便宜上含めることができる。かかるオロット酸と塩基との組合せとしては、例えば、オロット酸フリー体、又はオロット酸一水和物等のオロット酸水和物と、リジン、アルギニン、又はオルニチンとの組合せ;具体的には、オロット酸フリー体とリジン、オロット酸フリー体とアルギニン、オロット酸フリー体とオルニチン、オロット酸一水和物とリジン、オロット酸一水和物とアルギニン、オロット酸一水和物とオルニチンの組合せ等を好適に挙げることができる。
また、水に難溶性のオロット酸の金属塩やアンモニウム塩の微粉砕品を懸濁して点眼剤として使用することもできる。この場合、懸濁化剤としてカルボキシビニルポリマー、ポビドン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒプロメロース、メチルセルロース、グリセリンなどが使用できる。
本発明の点眼剤を投与する対象者としては、ドライアイ、角膜浮腫、角膜肥厚、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、網膜色素変性症、増殖性硝子体網膜症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、ぶどう膜炎、レーベル病、未熟児網膜症、網膜剥離、網膜色素上皮剥離、中心性漿液性脈絡網膜症、中心性滲出性脈絡網膜症、ポリープ状脈絡膜血管症、多発性脈絡膜炎、新生血管黄斑症、網膜動脈瘤、網膜血管腫状増殖、緑内障、疲れ目、花粉症による目の痒み;これらの疾患に起因する視神経障害や虚血性視神経障害;眼瞼、角膜、結膜、水晶体等の眼外傷、合併症として外傷性白内障、角膜潰瘍等の眼疾患に罹患している患者や、かかる眼疾患を予防する必要のある/予防を希望する者や、コンタクトレンズ使用者、中でもソフトコンタクトレンズ使用者を挙げることができる。
本発明の点眼剤の使用方法は特に限定されないが、例えば、頭を後に傾けて、下まぶたを軽く下にひき、下まぶたの上に1滴を確実に点眼する方法を挙げることができ、また、本発明の点眼剤の使用態様には、点眼のほか、洗眼、コンタクトレンズ装着、コンタクトレンズ保存のための使用の態様を便宜上含めることができる。
本発明の点眼剤中のオロット酸又はその塩の含有量としては、オロット酸換算で、0.001〜15質量%、より好ましくは0.01〜5質量%、特に好ましくは0.5〜2質量%を例示することができる。
本発明の点眼剤の投与量としては、投与される対象の健康状態、症状の軽重、年齢、体重、医師の判断等に応じて適宜変えることができるが、1滴あたり25〜75μLを、1回1〜数(2〜4)滴投与することを1日あたり1〜4回程度行うことにより、投与される量を例示することができる。
本発明の点眼剤には、本発明の効果を奏する限り、さらに増粘剤、緩衝剤、防腐剤、等張化、pH調整剤等を配合することができる。増粘剤としては、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸塩、マクロゴール、ヒアルロン酸ナトリウム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グリセリン、デキストラン、アルギン酸プロピレングリコールエステル等を挙げることができ;緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム水和物、酢酸ナトリウム水和物、炭酸水素ナトリウム、トロメタモール、ホウ酸、ホウ砂、リン酸水素ナトリウム水和物、リン酸二水素ナトリウムを挙げることができ;防腐剤としては、ベンザルコニウム塩化物、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、クロロブタノール、ソルビン酸等を挙げることができ;等張化剤としては、グリセリン、D−マンニトール;pH調整剤としては、希塩酸、水酸化ナトリウム、塩基性アミノ酸などを挙げることができる。
本発明の点眼剤は、公知の方法により製造でき、さらに必要に応じて、ろ過滅菌処理等の工程を経て容器へ充填することにより製品化することができる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定して解釈されるものではない。
[実施例1]
オロット酸コリン塩(相模化成工業株式会社製)2.0gとグリセリン1.4gとを100mLの純水に溶解・撹拌してオロット酸コリン塩の水溶液を調製後、NaOHでpH6.6に調整、滅菌用濾過装置(ミリポア社製)により濾過を行うことにより、オロット酸・コリン含有点眼剤を調製した。なお、オロット酸はNaやKとの塩で析出しやすいことが知られているが、コリン塩の場合はNaOHでpH8以上のアルカリ性にしてもオロット酸Na塩の析出は見られなかった。
[実施例2]
オロット酸一水和物(協和発酵バイオ社製)0.6gとアルギニン(協和発酵バイオ社製)1gとを100mLの純水に溶解して、オロット酸アルギニン塩の水溶液を調製後、グリセリン2.0gを溶解し、塩酸でpHを6.6とし、滅菌用濾過装置(ミリポア社製)で濾過することによりオロット酸アルギニン含有点眼薬を調製した。この場合、塩酸でpHを5以下にしても特に沈殿の析出もなく安定であった。
[実施例3]
オロット酸カリウム塩(協和発酵バイオ社製)の粉末を1時間すり鉢で微粉砕後、その0.6gとヒドロキシエチルセルロース(和光純薬製)1g及び塩化ナトリウム0.9gを100mLの純水に撹拌しながら添加した後、オートクレーブ殺菌を行い、オロット酸カリウム含有の懸濁状の点眼薬を得た。
[試験例1]
データを収集することについて同意を得たコンタクトレンズ使用者であって、昼寝の習慣のある男性(69歳)を被検者として試験・検討を行った。被検者は、実施例1の点眼薬を午前11時から1時間毎に1滴ずつ3回点眼後、ソフトコンタクトレンズ(含水率37.5%)を両眼に装着したままで1時間仮眠した。点眼前と仮眠後との角膜の厚み(角膜厚)の変化を、別日の点眼を行わない場合の角膜厚の変化と比較した。角膜厚の測定には、超音波角膜測定装置SP−100(トーメー コーポレーション社製)を用い、左右両眼の角膜厚の平均値を比較した。
被検者の角膜厚は、点眼を行わない場合は524μmから540μmと3.05%増加したのに対し、点眼を行った場合は526μmから534μmと1.52%の増加に留まり、ソフトコンタクトレンズの装着を続けた状態であっても、ソフトコンタクトレンズの装着が原因とされる角膜肥厚が49.8%軽減されることが確認された。
[試験例2]
実施例1で調製した点眼剤を花粉症に苦しむ50歳の男性に、それぞれ両目に1滴ずつ点眼した。点眼後まもなく眼の痒みが緩和され、即効的な抗痒み作用が認められた。なお、実施例1で調製した点眼剤を、乳児のおむつかぶれのような発疹部分に2時間毎に3回塗布したところ、翌日には赤みが無くなっていた。また、実施例1で調製した点眼液をアトピー性の痒みに悩む40代女性と50代男性が塗布したところ、塗布直後から痒みが大きく軽減された。その後、毎日塗布した結果、二人とも一週間後には赤みも無くなった。
以下の参考試験例1で、オロット酸カリウム塩の創傷部への直接塗布による創傷治癒促進効果と抗炎症効果;参考試験例2で、オロット酸の経口摂取による花粉症の痒み・鼻水の改善効果;参考試験例3で、オロット酸亜鉛塩の掻痒部への直接塗布による痒み改善効果が示されており、これら外用剤や内服薬で奏される効果は、点眼剤においても奏される可能性が大きい。
[参考試験例1]
6週令のBALB/c(♀)16匹の背中の毛を剃り、パンチを使って直径4mmの上皮をくり抜いた創傷モデルマウスを作製し2群に分け、片方にはオロット酸カリウム塩(1%)を含むKYゼリー(Johnson & Johnson製)を、もう一方にはKYゼリーを毎日患部に塗布した。2週間後の傷の修復度を肉眼と組織切片の顕微鏡観察で比較した。肉眼による傷の修復度の結果を図1に示す。図1の左列がコントロール(KYゼリー投与群)を、右列が実施例(オロット酸カリウム塩投与群)で、上段が傷の作製時、中段が14日目の外観、下段が14日目の皮膚内側を示す。また、顕微鏡観察による組織切片の比較結果を図2に示す。図2の上段がコントロール(KYゼリー投与群)を、下段が実施例(オロット酸カリウム塩投与群)で、各々左側がヘマトキシン・エオジン染色を、右側がトリクローム染色を示す。
図1からもわかるように、コントロール群では、観察期間を通じて患部の炎症がみられたが、オロット酸カリウム群ではほとんど炎症は認められず、抗炎症作用も確認された。また、14日目の患部の状況を5段階のVisual Score(0 All Healed, 1 Almost Healed, 2 Moderately Healed, 3 Some Healing, 4 No Healing)で比較した結果、コントロール群は1.20±0.22に対し、オロット酸カリウム群では0.59±0.10と有意に治癒が促進された。
図2からもわかるように、オロット酸カリウムは創傷部への直接塗布で創傷治癒促進と抗炎症の効果が確認された。また、創傷治癒部分の組織切片を顕微鏡観察し、7段階(0 Normal,1 very mild, 2 Mild, 3 Mild to moderate, 4 Moderate, 5 Moderate to severe, 6 Severe)で評価した結果、KYゼリーのコントロール群は2.34±0.35に対し、オロット酸カリウム群は1.00±0.00と有意な差があった。
[参考試験例2]
ミシシッピ州の大学病院に通院するブタクサの花粉症患者30名を対象に、症状が同じレベルになるように3群に分け、オロット酸フリー体1水和物500mgを含むカプセルあるいはプラセボを朝昼夜の3回に分けて摂取してもらう二重盲検試験を実施した。オロット酸摂取群は、オロット酸1g摂取群と、オロット酸3g摂取群で行った。オロット酸1g摂取群ではオロット酸2カプセル、プラセボ2カプセル(2回)、オロット酸3g摂取群ではオロット酸2カプセル(3回)、コントロールではプラセボ2カプセル(3回)をそれぞれ摂取した。効果の評価は、鼻のかゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの状況を0から3の4段階で被験者に評価してもらい、そのスコアで比較した。鼻のかゆみ(スコア)の結果を[表1]に、くしゃみ(スコア)の結果を[表2]に、鼻水(スコア)の結果を[表3]に、鼻づまり(スコア)の結果を[表4]に、症状のトータルスコアを[表5]にそれぞれ示す。これらの結果から、オロット酸の経口摂取は花粉症の痒みなどの症状に有効であることがわかる。
[参考試験例3]
化粧品受託製造企業に依頼し、オロット酸亜鉛塩2.5%を含むチューブ入り保湿クリームを調製した。オロット酸亜鉛はローラーで微粉砕を行い、保湿クリームの基材としては一般的なトリオクタノイン、ブチレングリコール、ステアリン酸、ミネラルオイル、ポリソルベート60、脂肪酸(C10−30)、トリエタノールアミン、セタノール、パルミチン酸セチル、ステアリン酸繰りセル(SE)、メチルパラベンを含む。
上記チューブ入り保湿クリームの使用アンケートを実施した結果、何らかの痒み部位に塗布したという12名中、7名が有効、4名がやや有効との回答であった。また有効と感じた7名中6名が、効果が即効的であると回答した。

Claims (5)

  1. オロット酸又はその塩を含有する点眼剤。
  2. オロット酸塩が水溶性の塩であることを特徴とする請求項1記載の点眼剤。
  3. オロット酸塩の水溶性の塩が、コリン塩、リジン塩、アルギニン塩、又はオルニチン塩であることを特徴とする請求項2記載の点眼剤。
  4. 懸濁液であることを特徴とする請求項1記載の点眼剤。
  5. コンタクトレンズ使用者に点眼するための、請求項1〜4のいずれか記載の点眼剤。
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JP2019214550A (ja) * 2018-06-08 2019-12-19 株式会社古川リサーチオフィス 鼻水又は鼻づまりの口腔粘膜投与用即効性改善剤

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