JP2016152859A - 生体情報処理システム、サーバーシステム及び制御方法 - Google Patents

生体情報処理システム、サーバーシステム及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 操作対象機器を操作するユーザーのモチベーションの低下を抑制することができる生体情報処理システム、サーバーシステム及び制御方法等の提供。【解決手段】 生体情報処理システム100は、センシング部300で測定された生体情報を取得する生体情報取得部110と、ユーザーが操作する操作対象機器200の作業状況情報を取得する作業状況情報取得部130と、操作対象機器200を制御する制御部150と、を含む。そして、制御部150は、生体情報から推定された心的状態情報と、作業状況情報とに基づいて、操作対象機器200を制御する。【選択図】 図3

Description

本発明は、生体情報処理システム、サーバーシステム及び制御方法等に関係する。
人が同一作業を継続して行っていると、モチベーション(やる気)が低下し、作業効率の低下や間違いなどが発生する場合がある。そこで、例えば特許文献1では、過去のユーザーの行動履歴からユーザーの気分を推定し、ユーザーのやる気が出る行動を提案する発明が開示されている。
特開2014―98623号公報
特許文献1において開示される発明では、体験の少ない、または未体験の行動や作業については、ユーザーの気分を推察するのが難しい。また、モチベーションが高まりそうな行動を提案するだけであるため、実際に行動するか否かは、ユーザーの意思任せである。提案された行動とユーザーの気分がマッチしていないと、ユーザーは提案された行動をしてくれず、モチベーションが向上しない可能性が高い。よって、ユーザーのやる気、モチベーションを指標にすることは有効と考えられるが、単なる行動の提案では、同一作業を継続しているユーザーのモチベーションを維持し、その作業を継続させる場合は、有効ではないと考えられる。
本発明の幾つかの態様によれば、操作対象機器を操作するユーザーのモチベーションの低下を抑制することができる生体情報処理システム、サーバーシステム及び制御方法等を提供することができる。
本発明の一態様は、センシング部で測定された生体情報を取得する生体情報取得部と、ユーザーが操作する操作対象機器の作業状況情報を取得する作業状況情報取得部と、前記操作対象機器を制御する制御部と、を含み、前記制御部は、前記生体情報から推定された心的状態情報と、前記作業状況情報とに基づいて、前記操作対象機器を制御する生体情報処理システムに関係する。
本発明の一態様では、操作対象機器を操作するユーザーの生体情報から推定された心的状態情報と、ユーザーが操作する操作対象機器の作業状況情報とに基づいて、操作対象機器を制御する。よって、操作対象機器を操作するユーザーのモチベーションの低下を抑制することができる。
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記生体情報から前記心的状態情報として推定された前記ユーザーの作業に対するモチベーション情報に基づいて、前記操作対象機器を制御してもよい。
これにより、ユーザーの作業に対するモチベーションの高低に応じて、操作対象機器の動作を変更すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記モチベーション情報に応じて、前記操作対象機器の制御状態を変えるイベントを発生させてもよい。
これにより、操作対象機器が、ユーザーの作業に対するモチベーションの高さに対応付けられたイベントを発生させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記モチベーション情報により表されるモチベーションの高さが、所与の閾値よりも下がった場合に、前記イベントを発生させてもよい。
これにより、定期的にイベントを発生させるのではなく、ユーザーのモチベーションが下がった時にイベントを発生させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記心的状態情報と前記作業状況情報とに応じて、前記操作対象機器の制御状態を変える前記イベントを発生させてもよい。
これにより、心的状態情報だけでなく、作業状況情報に基づいてイベントを、操作対象機器に発生させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記イベントを発生させた後に、前記イベントの停止条件が満たされた場合に、前記イベントを停止させてもよい。
これにより、限られた期間にだけ、イベントを発生させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記心的状態情報と参照心的状態情報との比較処理を行い、前記比較処理の結果が第1の結果である場合には、前記操作対象機器に対して第1の制御を行い、前記比較処理の結果が前記第1の結果と異なる第2の結果である場合には、前記操作対象機器に対して第2の制御を行ってもよい。
これにより、取得した心的状態情報が所与の条件を満たした時にイベントを発生させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記作業状況情報と参照作業状況情報との比較処理を行い、前記比較処理の結果が第1の結果である場合には、前記操作対象機器に対して第1の制御を行い、前記比較処理の結果が前記第1の結果と異なる第2の結果である場合には、前記操作対象機器に対して第2の制御を行ってもよい。
これにより、取得した作業状況情報が所与の条件を満たした時にイベントを発生させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記生体情報に基づいて、前記ユーザーの前記心的状態情報を推定する処理部を含み、前記制御部は、前記処理部で推定された前記心的状態情報と、前記作業状況情報とに基づいて、前記操作対象機器を制御してもよい。
これにより、心的状態情報に基づいて、操作対象機器にイベントを発生させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記生体情報を送信し、送信した前記生体情報に基づいて推定された前記心的状態情報を受信する通信部を含んでいてもよい。
これにより、生体情報処理システムが心的状態情報の推定処理を行わなくて済み、生体情報処理システムの処理量を削減すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記作業状況情報は、前記操作対象機器の状態情報、及び前記ユーザーの前記操作対象機器の操作状況情報の少なくとも1つを含んでいてもよい。
これにより、操作対象機器の状態情報及び操作状況情報の少なくとも1つに基づいて、操作対象機器を制御すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記状態情報は、前記操作対象機器が有するセンサーのセンサー情報によって特定される情報であってもよい。
これにより、センサーからのセンサー情報に基づいて、操作対象機器を制御すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記操作状況情報は、操作中の前記ユーザーの体動情報、前記ユーザーの操作速度情報及び作業の操作継続状況のうちの少なくとも1つを表す情報であってもよい。
これにより、操作中のユーザーの体動情報、ユーザーの操作速度情報及び作業の操作継続状況のうちの少なくとも1つを表す情報に基づいて、操作対象機器を制御すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記作業状況情報は、前記操作対象機器の周囲環境情報をさらに含んでいてもよい。
これにより、周囲環境情報に基づいて、操作対象機器を制御すること等が可能になる。
また、本発明の他の態様は、生体情報検出装置及びユーザーが操作する操作対象機器との間で通信を行う送受信部と、処理部と、を含み、前記送受信部は、センシング部で測定された生体情報と前記操作対象機器の作業状況情報とを受信し、前記処理部は、前記生体情報に基づいて前記ユーザーの心的状態情報を推定し、前記心的状態情報と前記作業状況情報とに基づいて、前記操作対象機器を制御する制御情報を求め、前記送受信部は、前記制御情報を前記操作対象機器に送信するサーバーシステムに関係する。
これにより、操作対象機器が、受信した制御情報に基づいて、イベントを発生させて、ユーザーのモチベーションの低下を抑制すること等が可能になる。
また、本発明の他の態様は、センシング部で測定された生体情報を取得し、ユーザーが操作する操作対象機器の作業状況情報を取得し、前記生体情報から推定された心的状態情報と、前記作業状況情報とに基づいて、前記操作対象機器を制御する制御方法に関係する。
時間と共に低下するモチベーションの説明図。 図2(A)及び図2(B)は、イベントを発生させた時のモチベーションの説明図。 第1の実施形態のシステム構成例。 図4(A)は、第1の実施形態の適用例の説明図であり、図4(B)は、センサー装置の装着位置の説明図。 生体情報と心的状態情報の説明図。 作業状況情報の説明図。 本実施形態の処理の流れを説明するフローチャート。 第1の具体例のイベント決定テーブルの説明図。 第1の具体例の処理の流れを説明するフローチャート。 第2の具体例のイベント決定テーブルの説明図。 第2の具体例の処理の流れを説明するフローチャート。 第2の実施形態のシステム構成例。 定量化された心的状態情報の具体例の説明図。 運動強度とモチベーションへの影響のし易さの説明図。 図15(A)及び図15(B)は、生体情報検出装置の具体的な構成例。 生体情報検出装置の具体的な構成例。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下で説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.概要
人が同一作業を継続して行っていると、図1のグラフに示すように、時間t(横軸)と共にモチベーション(縦軸)が低下し、作業効率の低下や間違いなどが発生する場合がある。
これに対して、種々の発明が提案されてきた。例えば、前述した特許文献1において開示される発明では、同一作業を継続しているユーザーに対して、モチベーションが高まりそうな行動を提案する。しかし、行動を提案するだけでは、必ずしも十分な効果があるとは言えなかった。
以下では、同一作業として、ユーザーが何らかの操作対象機器を継続して操作することを例にとって説明する。具体的には、ユーザーがゲーム機器やパチンコ遊技機などで遊んでいたり、タブレット型端末を用いて学習を行っていたり、トレーニングマシーンを用いてトレーニングを行っていたり等が挙げられる。
ユーザーがこのような作業を行っている場合に、本実施形態の生体情報処理システム等は、操作対象機器を操作するユーザーのモチベーションの低下を抑制することを可能にする。
具体的には、本実施形態では、作業を行っているユーザーが例えばウェアラブル型のセンシング部(センサー)を装着する。そして、本実施形態の生体情報処理システムが、センシング部から取得される生体情報に基づいて特定されたユーザーの心的状態情報と、操作対象機器の作業状況情報を取得し、心的状態情報と作業状況情報とに基づいて、操作対象機器を制御する。
例えば心的状態情報は、ユーザーの作業に対するモチベーションの高さなどであり、作業状況情報は、作業の継続時間や作業成績などである。そして、例えば図2(A)に示すように、作業の継続時間tが一定時間よりも長くなり、ユーザーのモチベーションが閾値αよりも低下していると判断した場合に、図2(B)に示すように、操作対象機器に対してイベントを発生させる指示を出す。図2(B)のグラフでは、縦軸の値がONになる時にイベントを発生させるための指示を出すことを示している。
より具体的には、例えば操作対象機器がパチンコ遊技機である場合に、単位時間当たりの出玉の量が少なく、ユーザーのモチベーションが低下してきた時に、ユーザーのモチベーションを向上させるイベントとして、出玉の量を増やしたり、音や光を発したりさせる。これによって、ユーザーに刺激を与えて、ユーザーのモチベーションの低下を抑制する。つまり、ユーザーの作業を介在している操作対象機器の動作や状態を変えることで、ユーザーのモチベーションの低下を抑制し、その後も作業を継続させる。
このように、本実施形態は、ユーザーの過去の行動履歴に基づいて行動提案をするものではないため、体験の少ない、または未体験の行動や作業についても、対応可能である。また、ユーザーに行動を選択させるのではなく、操作対象機器の動作を制御するため、ユーザーの気分に左右されず、必ずモチベーションを向上させるイベントを発生させることができる。
2.第1の実施形態
2.1.システム構成例
次に、本実施形態の生体情報処理システムのシステム構成例を図3に示す。
生体情報処理システム100は、生体情報取得部110と、作業状況情報取得部130と、制御部150と、処理部170と、を含む。なお、生体情報処理システム100は、図3の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。
また、例えば生体情報処理システム100は、携帯端末やセンサー装置などに搭載される。例えば図4(A)では、生体情報処理システム100はウォッチ型のセンサー装置SSに搭載されている。図4(A)のセンサー装置SSは、脈波センサーPS及び動きセンサーMS(後述するセンシング部300)と、アンテナAT(後述する通信部190)を有している。一方、操作対象機器200は、例えば図4(A)に示すように、パチンコ遊技機PM、電動アシスト自転車CY、タブレット型端末TB、スマートフォンSM、電子ブックなどである。操作対象機器200は、センサー210を含む。そして、生体情報処理システム100は、操作対象機器200と通信を行って、操作対象機器200を制御する。
次に各部で行われる処理について説明する。
生体情報取得部110は、センシング部300で測定された生体情報を取得する。生体情報取得部110は、センシング部300と無線又は有線により接続されている場合には、データを送受信する通信部(I/F部、アンテナ部等)であってもよい。
センシング部300は、例えば図4(A)に示すような脈波センサーPSである。脈波センサーは、脈波センサー信号を検出するためのセンサーであり、例えば光電センサー等が考えられる。なお、脈波センサーとして光電センサーを用いる場合には、太陽光等の外光の信号成分をカットするように構成されているセンサーを用いてもよい。これは例えば、フォトダイオードを複数設け、それらの信号を用いてフィードバック処理等で差分情報を求める構成等により実現できる。
なお、脈波センサーは光電センサーに限定されず、超音波を用いたセンサーであってもよい。この場合、脈波センサーは2つの圧電素子を有し、一方の圧電素子を励振させて生体内に超音波を送信するとともに、当該超音波が生体の血流によって反射されたものを他方の圧電素子により受信する。送信した超音波と受信した超音波には、血流のドップラー効果によって周波数変化が生じるため、この場合にも血流量に対応する信号を取得することができ、拍動情報の推定が可能である。また、脈波センサーとして他のセンサーを用いてもよい。
さらに、センシング部300は、モーションセンサーを含み、ユーザーの体動情報を取得可能であってもよい。モーションセンサーは、例えば加速度センサーである。その場合には、体動情報として加速度センサー信号を検出する。加速度センサーは、例えば外力によって抵抗値が増減する素子等で構成され、三軸の加速度情報を検知する。また他にも、加速度センサーは、三軸の力に加えて、三軸の周りのモーメントを検出する六軸の加速度センサーであってもよい。さらに、モーションセンサーは、加速度センサーに限定されず、地磁気センサー等の方位センサーやジャイロセンサー等であってもよい。方位センサーは、センサーの向いている方位を角度(0°〜360°)で計測する。地磁気センサーは、例えば磁場の強さによって抵抗値やインピーダンス値が増減する素子等で構成され、三軸の地磁気情報を検知する。また、地磁気センサーや加速度センサー、ジャイロセンサーの機能を併せ持つセンサーを用いてもよい。
また、センシング部300は、図4(A)に示すようなユーザーの手首のほかにも、図4(B)のSSで示すような部位などに取り付けてもよい。
次に、作業状況情報取得部130は、ユーザーが操作する操作対象機器200の作業状況情報を取得する。作業状況情報取得部130は、操作対象機器200と無線又は有線により接続されている場合には、データを送受信する通信部(I/F部、アンテナ部等)であってもよい。
そして、制御部150は、生体情報から推定された心的状態情報と、作業状況情報とに基づいて、操作対象機器200を制御する。
また、処理部170は、生体情報に基づいて、ユーザーの心的状態情報の推定処理を行う。なお、制御部150及び処理部170の機能は、各種プロセッサー(CPU、GPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
また、前述した生体情報は、図5に示すように、脈拍や血圧、血糖値などであり、心的状態情報は、緊張状態、興奮状態、リラックス状態、モチベーションの高さ及び行動結果に対するユーザー評価などである。ただし、本実施形態において、生体情報及び心的状態情報はこれらに限定されない。なお、心的状態情報の推定処理についてのさらに詳しい説明は後述する。
さらに、作業状況情報は、図6に示すように、操作対象機器200の状態情報、及びユーザーの操作対象機器200の操作状況情報の少なくとも1つを含む。
これにより、操作対象機器200の状態情報及び操作状況情報の少なくとも1つに基づいて、操作対象機器200を制御すること等が可能になる。
操作対象機器200の状態情報は、操作対象機器200が有するセンサー210のセンサー情報によって特定される情報である。例えば、パチンコ遊技機の場合には、光学センサーによって数えられた出玉の数などが該当し、電動アシスト自転車の場合には、光センサーやロータリーエンコーダーによりカウントされた実際の車輪の回転数などが該当する。
これにより、センサー210からのセンサー情報に基づいて、操作対象機器200を制御すること等が可能になる。
また、操作状況情報は、操作中のユーザーの体動情報、ユーザーの操作速度情報及び作業の操作継続状況のうちの少なくとも1つを表す情報である。
これにより、操作中のユーザーの体動情報、ユーザーの操作速度情報及び作業の操作継続状況のうちの少なくとも1つを表す情報に基づいて、操作対象機器200を制御すること等が可能になる。
さらに、作業状況情報は、操作対象機器200の周囲環境情報をさらに含んでいてもよい。周囲環境情報とは、例えば気温、湿度、天候、騒音の強さ等である。
これにより、周囲環境情報に基づいて、操作対象機器200を制御すること等が可能になる。
2.2.処理の詳細
次に、本実施形態の処理の流れを図7のフローチャートに示す。
本実施形態では、まず作業状況情報取得部130が、作業状況情報を取得する(S101)。次に、生体情報取得部110が、センシング部300からユーザーの生体情報を取得する(S102)。
そして、処理部170は、生体情報に基づいて、ユーザーの心的状態情報を推定する(S103)。これにより、後述するように心的状態情報に基づいて、操作対象機器200にイベントを発生させること等が可能になる。具体的には、処理部170は、心的状態情報として作業に対するモチベーション情報を推定する。
次に、制御部150は、モチベーション情報により表されるモチベーションの高さを、所与の閾値と比較し(S104)、モチベーションの高さが、所与の閾値よりも下がった場合に、モチベーション向上方法、すなわち操作対象機器200に発生させるイベントを決定し(S105)、操作対象機器200にイベントを発生させる(S106)。ステップS105では、時間と共にモチベーションが減少している、すなわち図1のグラフの傾きが負である場合に、イベントを発生させることがより望ましい。イベントを発生させる際には、制御部150が操作対象機器200に対して、制御情報を送信し、操作対象機器200が受信した制御情報に基づいて動作して、イベントを発生させる。そして、ステップS101に戻る。
ここで、イベントとは、ユーザーのモチベーションを向上させるために、操作対象機器200が実行する動作の一つである。詳しい具体例については後述する。
一方、ステップS104において、モチベーションの高さが所与の閾値以上であると、制御部150が判定した場合には、ステップS102に戻る。
これにより、定期的にイベントを発生させるのではなく、ユーザーのモチベーションが下がった時にだけイベントを発生させること等が可能になる。
以上をまとめると、制御部150は、生体情報から心的状態情報として推定されたユーザーの作業に対するモチベーション情報に基づいて、操作対象機器200を制御する。
これにより、ユーザーの作業に対するモチベーションの高低に応じて、操作対象機器200の動作を変更すること等が可能になる。
例えば制御部150は、モチベーション情報に応じて、操作対象機器200の制御状態を変えるイベントを発生させる。
これにより、操作対象機器200が、ユーザーの作業に対するモチベーションの高さに対応付けられたイベントを発生させること等が可能になる。
また、制御部150は、心的状態情報と作業状況情報とに応じて、操作対象機器200の制御状態を変えるイベントを発生させる。
これにより、心的状態情報だけでなく、作業状況情報に基づいてイベントを、操作対象機器200に発生させること等が可能になる。
また、制御部150は、イベントを発生させた後に、イベントの停止条件が満たされた場合に、イベントを停止させる。
ここで、停止条件とは、例えば所与の時間が経過したことであってもよいし、ユーザーのモチベーションが所与の高さより高くなったことでもよい。
これにより、限られた期間にだけ、イベントを発生させること等が可能になる。
2.2.1.第1の具体例
次に、第1の具体例を図8と図9のフローチャートを用いて説明する。第1の具体例では、前述した図4(A)に示すように、本実施形態の生体情報処理システム100を搭載したセンサー端末をユーザーが装着して、パチンコ遊技機(操作対象機器200)でパチンコをしている際の処理について説明する。図8には、ユーザーのモチベーション向上のためのイベント決定テーブルを示す。イベント決定テーブルは、パチンコ遊技機の制御内容(イベント)と、イベント発生条件の対応関係を示す。例えば、イベント決定テーブルは不図示の記憶部に記憶される。
まず、図9に示すように、生体情報処理システム100の制御部150が、図8のイベント決定テーブルからパチンコ遊技機のイベント内容を取得する(S201)。次に、作業状況情報取得部130がパチンコ遊技機から、パチンコの出玉状況を取得する(S202)。さらに、作業状況情報取得部130がモーションセンサー(例えば図4(A)のMS)から体動情報を取得する(S203)。
そして、制御部150は、単位時間当たりの出玉数が所与の数β(個/分)よりも小さいか否かを判断する(S204)。制御部150は、単位時間当たりの出玉数が所与の数β(個/分)よりも小さいと判断した場合には、図8のイベント決定テーブルから取得したイベント内容に基づいて、出玉の出現確率を+20個/分にし、音量を+7dB増大させ、光量を+20Lux増大させ、画面デザインを女の子のキャラに変更させることを決定する(S205)。出玉の出現確率を増加させることには、ユーザーを少し喜ばせて、やる気を引き出す効果があり、音響効果を追加したり、音量を増加したり、光量を増加したりすることには、沈滞ムードを解消する効果がある。また、画面デザインを変更することには、ユーザーを気分転換させる効果がある。
一方、単位時間当たりの出玉数が所与の数β(個/分)以上である場合には、そのままステップS206へ移行する。
次に、制御部150は、取得した体動情報に基づいて、ユーザーに周期的な体動があるか否かを判定する(S206)。制御部150は、周期的な体動があると判定した場合には、図8のイベント決定テーブルから取得したイベント内容に基づいて、出玉の出現確率を+10個/分にし、音響効果の音量をそのまま維持し、光量を+50Lux増大させ、画面デザインの背景を海や山の自然のものに変更させることを決定する(S207)。なお、ステップS205のイベントを発生させる場合には、これらのイベントを同時に発生させてもよいし、どちらか一方のイベントだけを発生させてもよい。
一方、周期的な体動がないと判定した場合には、そのままステップS208へ移行する。
そして、制御部150は、パチンコ遊技機の不図示の制御部にモチベーション向上のためのイベント内容と実施量を送信する(S208)。
操作対象機器200では、受信した制御情報に基づいて、イベントを発生させる。具体的に、出玉の出現確率の増加指示を受信した場合には、パチンコ遊技機のマイコン(制御部)に指示を出し、モーターなどの制御を変更する。また、音量増加指示を受信した場合には、スピーカー音量の調整を行い、光量増加指示を受信した場合には、画面輝度を上げ、画面デザインの変更指示を受信した場合には、中央液晶画面に別の画像の転送命令をする。
このようなイベントを発生させることで、図2(A)に示すように、低下していたモチベーションが増大に転じる。そして、時間の経過に伴い、再度、モチベーションが閾値を下回る状態になった場合には、再びイベントを発生させる。
以上をまとめると、制御部150は、作業状況情報と参照作業状況情報との比較処理を行い、比較処理の結果が第1の結果である場合には、操作対象機器200に対して第1の制御を行い、比較処理の結果が第1の結果と異なる第2の結果である場合には、操作対象機器200に対して第2の制御を行う。
第1の具体例では、出玉数βが操作対象機器200の状態情報に相当する。
ここで、参照作業状況情報とは、操作対象機器200にイベントを発生させるか否かを、作業状況情報と比較して決定するために用いる情報である。参照作業状況情報は、不図示の記憶部に記憶されている。具体的に、第1の具体例では、所与の出玉数βが参照作業状況情報に相当し、取得した作業状況情報から求められる単位時間当たりの出玉数が所与の出玉数βよりも少ないと判定した場合に、イベントを発生させる。
また、第1の具体例において、第1の結果は、単位時間当たりの出玉数が所与の出玉数βよりも少ないことであり、第2の結果は、単位時間当たりの出玉数が所与の出玉数β以上であることである。
そして、第1の制御は、単位時間当たりの出玉数が所与の出玉数βよりも少ない時にイベントを発生させることである。より具体的には、第1の制御は、出玉の出現確率を+20個/分にし、音響効果の音量を+7dB増大させ、光量を+20Lux増大させ、画面デザインを女の子のキャラに変更させることである。また、第2の制御は、第1の制御と異なる制御であり、例えば単位時間当たりの出玉数が所与の出玉数β以上である時にイベントを発生させないことである。
これにより、取得した作業状況情報が所与の条件を満たした時にイベントを発生させること等が可能になる。
さらに、第1の具体例では、操作中のユーザーの体動情報を操作状況情報として用いている。この時、制御部150は、体動情報と参照体動情報との比較処理を行う。そして、制御部150は、比較処理の結果が第1の結果である場合には、操作対象機器200に対して第1の制御を行い、比較処理の結果が第1の結果と異なる第2の結果である場合には、操作対象機器200に対して第2の制御を行う。
ここで、参照体動情報とは、操作対象機器200にイベントを発生させるか否かを、体動情報と比較して決定するために用いる情報である。参照体動情報は、不図示の記憶部に記憶されている。具体的に、第1の具体例では、所与の周期が参照体動情報に相当し、取得した体動情報に所与の周期があると判定した場合に、イベントを発生させる。
また、第1の具体例において、第1の結果は、体動が周期的であることであり、第2の結果は、体動が周期的ではないことである。そして、第1の制御は、体動が周期的である時にイベントを発生させることである。より具体的には、第1の制御は、出玉の出現確率を+10個/分にし、音響効果の音量をそのまま維持し、光量を+50Lux増大させ、画面デザインの背景を海や山の自然のものに変更させることである。また、第2の制御は、体動が周期的でない時にイベントを発生させないことである。
これにより、取得した体動情報が所与の条件を満たした時にイベントを発生させること等が可能になる。
さらに、本実施形態では、心的状態情報を用いて第1の具体例と同様の処理を行っても良い。すなわち、制御部150は、心的状態情報と参照心的状態情報との比較処理を行い、比較処理の結果が第1の結果である場合には、操作対象機器200に対して第1の制御を行い、比較処理の結果が第1の結果と異なる第2の結果である場合には、操作対象機器200に対して第2の制御を行う。
これにより、取得した心的状態情報が所与の条件を満たした時にイベントを発生させること等が可能になる。
2.2.2.第2の具体例
次に、第2の具体例を図10と図11のフローチャートを用いて説明する。第2の具体例では、前述した図4(A)に示すように、本実施形態の生体情報処理システム100を搭載したセンサー端末をユーザーが装着して、電動アシスト自転車(操作対象機器200)で移動している際の処理について説明する。図10には、ユーザーのモチベーション向上のためのイベント決定テーブルを示す。イベント決定テーブルは、電動アシスト自転車の制御内容(イベント)と、イベント発生条件の対応関係を示す。例えば、イベント決定テーブルは不図示の記憶部に記憶される。
まず、図11に示すように、生体情報処理システム100の制御部150が、図11のイベント決定テーブルから電動アシスト自転車のイベント内容を取得する(S301)。次に、作業状況情報取得部130が電動アシスト自転車から、ケイデンス情報、移動速度情報、傾斜情報、気圧情報を取得する(S302)。ケイデンス情報及び移動速度情報は、操作状況情報の一つであり、傾斜情報及び気圧情報は、前述した周囲環境情報の一つである。なお、ケイデンスとは、自転車において1分間のクランク回転数のことである。また、取得する情報は上記の情報に限定されず、他にも例えば天候情報などを取得して、イベントを発生させるか否かの判断に用いてもよい。
次に、制御部150が、取得したケイデンス情報に基づいて、ペダルを上から下に漕ぐ力(速度)と、ペダルを下から上にアシストする力(速度)の差が、ペダルを下から上にアシストする力の30%未満か否かを判定し(S303)、上から下に漕ぐ力と下から上にアシストする力の差が、アシストする力の30%未満であると判定した場合には、アシスト量を+15%上げることを決定する(S304)。
一方、上から下に漕ぐ力と下から上にアシストする力の差が、アシストする力の30%以上であると判定した場合には、そのままステップS305へ移行する。
次に、制御部150が、取得した移動速度情報に基づいて、移動速度が4km/h以下か否かを判定し(S305)、移動速度が4km/h以下であると判定した場合には、図10のイベント決定テーブルから取得したイベント内容に基づいて、アシスト量を+10%上げることを決定する(S306)。
一方、移動速度が4km/hよりも大きいと判定した場合には、そのままステップS307へ移行する。
次に、制御部150が、取得した傾斜情報に基づいて、傾斜が10度以上か否かを判定し(S307)、傾斜が10度以上であると判定した場合には、図10のイベント決定テーブルから取得したイベント内容に基づいて、アシスト量を+20%上げることを決定する(S308)。
一方、傾斜が10度よりも小さいと判定した場合には、そのままステップS309へ移行する。
次に、制御部150が、取得した気圧情報に基づいて、気圧が980mmHg以下か否かを判定し(S309)、気圧が980mmHg以下であると判定した場合には、図10のイベント決定テーブルから取得したイベント内容に基づいて、アシスト量を+5%上げることを決定する(S310)。
一方、気圧が980mmHgよりも大きいと判定した場合には、そのままステップS311へ移行する。
そして、制御部150は、電動アシスト自転車の不図示の制御部に、デフォルトのアシスト量にプラスするアシスト量を送信し(S311)、処理を終了する。
2.2.3.その他の具体例
その他にも、本実施形態は、タブレット型端末にインストールされた学習用アプリケーションを用いた学習にも適用可能である。その場合には、ユーザーの学習に対するモチベーションが低下した場合に、効果音や効果光を発生させたり、メール等で励ましメッセージを通知したり、ゲーム等への息抜きタイムを設定したり、励ましのバッヂやアイテムなどを付与するなどのイベントを発生させる。
また、本実施形態は、電子ブックやスマートフォン、タブレットPCを用いた読書にも適用可能である。その場合には、ページを読む速度や外部環境の音などを参照して、ユーザーのモチベーションを推定する。そして、ユーザーの読書に対するモチベーションが低下した場合に、ストーリーに関連した効果音や効果光、振動アラームを発生させたり、メールによる読書達成度の報知を行ったりするなどのイベントを発生させる。
さらに本実施形態は、腕時計型のヘルスケアデバイスを装着した運動にも適用可能である。このような運動は、ある一定強度の運動を継続的に、ある程度の時間、運動しなければいけないため、モチベーションが低下しやすい。モチベーションが低下した場合には、単調さを解消するために効果音や効果光、振動アラームを発生させたり、メールによる運動達成度の報知を行って、励ましたりするなどのイベントを発生させる。
3.第2の実施形態
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、生体情報処理システム100が、生体情報に基づいて心的状態情報を推定していたが、本実施形態では、外部のサーバーシステムに生体情報を送信し、サーバーシステムが心的状態情報の推定処理を行って、推定した心的状態情報を生体情報処理システム100に送信する。
本実施形態のシステム構成例を図12に示す。本実施形態の生体情報処理システム100は、図3に示す処理部170の代わりに、通信部190を含む。通信部190は、生体情報を送信し、送信した生体情報に基づいて推定された心的状態情報を受信する。その他の構成は、図3に示す構成と同様である。
これにより、生体情報処理システム100が心的状態情報の推定処理を行わなくて済み、処理量を削減すること等が可能になる。
また、サーバーシステム700は、生体情報検出装置400及びユーザーが操作する操作対象機器200との間で通信を行う送受信部730と、処理部710と、を含む。生体情報検出装置400は、生体情報処理システム100とセンシング部300とを含む。
そして、送受信部730は、センシング部300で測定された生体情報と操作対象機器200の作業状況情報とを受信する。そして、処理部710は、生体情報に基づいてユーザーの心的状態情報を推定し、心的状態情報と作業状況情報とに基づいて、操作対象機器200を制御する制御情報を求める。その後に、送受信部730は、制御情報を操作対象機器200に送信する。
これにより、操作対象機器200が、受信した制御情報に基づいて、イベントを発生させて、ユーザーのモチベーションの低下を抑制すること等が可能になる。
サーバーシステム700は、例えば処理サーバー、データサーバー等の複数のサーバー装置により構成される。ただし、サーバーシステム700、生体情報検出装置400及び操作対象機器200の具体的な構成はこれに限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。また、サーバーシステム700の一部の機能を、生体情報検出装置400及び操作対象機器200等が分散して実現してもよい。
図12の例では、生体情報検出装置400、操作対象機器200及びサーバーシステム700は、有線及び無線の少なくとも一方を含むネットワーク900により、通信接続される。ネットワーク900は、異なる通信規格の各種ネットワークを含んでいてもよい。例えば、生体情報検出装置400と操作対象機器200がBluetooth(登録商標)や無線LAN等により接続され、操作対象機器200とサーバーシステム700がインターネットにより接続される。ただし、本実施形態はこれに限定されない。
4.心的状態の推定処理
次に、心的状態情報の推定処理について詳細に説明する。特に、心的状態情報の中でも、モチベーションの高低や、行動に対するユーザー評価などの内省的な心の状態を、緊張状態、リラックス状態、覚醒状態などの精神状態などから推定する具体的な方法を説明する。なお、行動に対するユーザー評価とは、例えばユーザーがある行動を起こした時に、その行動をして良かったと感じているか、その行動をしなければ良かったと後悔しているかの程度を示す情報のことである。このユーザー評価は、ユーザー自身が意識的に感じているものであってもよいし、無意識のうちに感じているものであってもよい。
まず、心拍(脈拍)、血圧、体温などの生体情報から、緊張状態、リラックス状態、覚醒状態などの精神状態を推定する。ここでは、心拍(脈拍)から推定する方法を述べる。心拍(心臓の拍動)は心臓の活動状態を表す。心臓は交感神経の影響を受けるので、心拍の状態から交感神経の活動状態を推定することができる。
心拍における交感神経と副交感神経の影響を分析する方法としては、周波数分析が一般的である。心拍変化のグラフのピーク間距離(R−R間隔)の時間変化を周波数分析(FFT)して、低周波数成分LFと高周波数成分HFに分け、分析を行う。
そして、低周波数成分LFや高周波数成分HFから、交感神経と副交感神経の影響を定量化することができる。この定量化した値が、精神負荷ストレスの程度に対応しており、数値の大きさからリラックスしている、緊張している、良いと感じているなどの精神状態を推定できる。
さて、定量化した緊張状態などの精神状態は、例えばTVを見て感動した(モチベーションが高い状態)とか、良かった(ユーザー評価)などの心的状態とは、必ずしも一致しない。数値的には興奮していたり、リラックスしていたりしたとしても、必ずしも心地よい状態であると、1つの精神指標だけでは判断できないことが多い。そのため、その時のユーザーの状況から、別の精神状態も考慮して総合的に判断する必要があると考えられる。
次に、複数の定量化した精神状態から、モチベーションの高低や、行動結果に対するユーザー評価などの心的状態を推定する方法を説明する。
まず、生体情報の一つである心拍数(HR)から、心拍数の周波数分析などにより、複数の精神状態を数値化する。ここでは、図13に示す、A:リラックス―興奮・緊張、B:眠り―覚醒、C:疲れ―元気(体力の度合い)の3つの指標を使う例を示す。具体的には、AはHF、LFの比率、Bは安静時のHR(基底のHR)、CはHRの最大値の状態(直近の最大値が低めの時は体が疲れていて、気持ちも疲れていると推測)などを使う。
A、B、Cの指標は、互いに反対の状態を示しているので、例えば、Aの場合、リラックスと興奮の中立点を0として、リラックスしているときの最大値を−5、興奮しているときの最大値を5というように数値にした。B及びCも同様である。
次に、心的状態の推定に、複数の精神状態だけでなく、その人の運動状態も加味する。同じ精神状態であっても、運動強度が大きくなると精神状態の心拍に対する影響が小さくなる。そのため、運動強度の影響を図14のような関数M(I)で表現し、心的状態の推定に使う。図14の横軸は運動強度I(Mets等)、縦軸は運動状態M(I)であり、Iの関数である。横に寝ている、座っている、上体を起こしているなど、あまり体が動かない状態では、他の運動状態の時よりもM(I)が低くなる。歩いている状態でM(I)が最大となり、走っていたり、スポーツをしていたりするような運動強度が得られたときには、歩いている時よりもM(I)が小さくなる。なお、図14の例では、M(I)のレンジは図13の例に合わせて、−5から5にしている。
このようにして求めた精神状態及び運動状態から心的状態Xを次式から定量化する。なお、α、β、γは変数であり、適宜調整可能である。
Figure 2016152859
図13の例では、A=3、B=C=2である。ここで、α、β、γを全て1とし、ユーザーが座っている状態とする。座っている状態ではM(I)=0なので、X=7となる。すなわち、モチベーションの高さを7と特定できる。
モチベーションが高い時は、興奮している場合が多いが、半分体が寝ているときや元気がない時は、単に何かの刺激で興奮状態になっている可能性があり、このような場合は、やる気が十分あるとは言えない。また、運動しているときは、運動自体で脈が上がるため、やる気の気持ちの影響が減ると考えられるため、運動の影響を割り引く必要がある。このように複数の精神状態や運動を考慮することで、より正確なモチベーションの量を推定することができる。
以上のように、心拍による精神状態と、動きによる運動状態から、心的状態を定量化することができる。心拍以外の血圧、体温の場合も同様に、A、B、Cが他の生体情報による推定で得られたものになる。複数の生体情報の場合、例えば心拍からA、B、Cが求められ、血圧からA´、B´、C´が求められ、これらの線形結合により、心的状態が求められる。
以上のように本実施形態の処理部170は、ユーザーのモチベーションの高さを心的状態情報として推定する。モチベーションの高さは、生体情報から直接推定してもよいし、緊張状態等から推定してもよい。
5.生体情報検出装置の構成例
図15(A)、図15(B)、図16に本実施形態の生体情報検出装置400の外観図を示す。図15(A)は生体情報検出装置400を正面方向側から見た図であり、図15(B)は上方向側から見た図であり、図16は側面方向側から見た図である。
図15(A)〜図16に示すように本実施形態の生体情報検出装置400は、バンド部510とケース部530とセンシング部300を有する。ケース部530は、バンド部510に取り付けられる。センシング部300は、ケース部530に設けられる。なお、本実施形態の生体情報検出装置400は図15(A)〜図16等の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
バンド部510は、ユーザーの手首に巻き付けて生体情報検出装置400を装着するためのものである。バンド部510は、穴部512、バックル部514を有する。バックル部514はバンド挿入部515と突起部516を有する。ユーザーは、バンド部510の一端側を、バックル部514のバンド挿入部515に挿入し、バンド部510の穴部512にバックル部514の突起部516を挿入することで、生体情報検出装置400を手首に装着することができる。この場合、どの穴部512に突起部516を挿入するかに応じて、センシング部300への押圧(手首表面に対する押圧)の大きさが調整される。
ケース部530は、生体情報検出装置400の本体部に相当するものである。ケース部530の内部には、センシング部300、生体情報処理システム100(生体情報取得部110、作業状況情報取得部130、制御部150、処理部170又は通信部190等を含む)等の種々の構成部品が設けられる。即ち、ケース部530は、これらの構成部品を収納する筐体である。
ケース部530には発光窓部532が設けられている。発光窓部532は透光部材により形成されている。そしてケース部530には、フレキシブル基板に実装された発光部(LED)が設けられており、この発光部からの光が、発光窓部532を介してケース部530の外部に照射される。
図16に示すようにケース部530には端子部531が設けられている。生体情報検出装置400を図示しないクレードルに装着すると、クレードルの端子部とケース部530の端子部531が電気的に接続される。これにより、ケース部530に設けられる二次電池(バッテリー)の充電が可能になる。
なお、本実施形態の生体情報処理システム、サーバーシステム及び生体情報処理装置等は、その処理の一部または大部分をプログラムにより実現してもよい。この場合には、CPU等のプロセッサーがプログラムを実行することで、本実施形態の生体情報処理システム、サーバーシステム及び生体情報処理装置等が実現される。具体的には、非一時的な情報記憶装置に記憶されたプログラムが読み出され、読み出されたプログラムをCPU等のプロセッサーが実行する。ここで、情報記憶装置(コンピューターにより読み取り可能な装置)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(DVD、CD等)、HDD(ハードディスクドライブ)、或いはメモリー(カード型メモリー、ROM等)などにより実現できる。そして、CPU等のプロセッサーは、情報記憶装置に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち、情報記憶装置には、本実施形態の各部としてコンピューター(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピューターに実行させるためのプログラム)が記憶される。
また、本実施形態の生体情報処理システム、サーバーシステム及び生体情報処理装置等は、プロセッサーとメモリーを含んでも良い。ここでのプロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。ただし、プロセッサーはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種プロセッサーを用いることが可能である。また、プロセッサーはASIC(Application Specific Integrated Circuit)によるハードウェア回路でもよい。また、メモリーはコンピューターにより読み取り可能な命令を格納するものであり、当該命令がプロセッサーにより実行されることで、本実施形態に係る生体情報処理システム、サーバーシステム及び生体情報処理装置等の各部が実現されることになる。ここでのメモリーは、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリーであってもよいし、レジスターやハードディスク等でもよい。また、ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットの命令でもよいし、プロセッサーのハードウェア回路に対して操作を指示する命令であってもよい。
以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、生体情報処理システム及びサーバーシステムの構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
100 生体情報処理システム、110 生体情報取得部、130 作業状況情報取得部、
150 制御部、170 処理部、190 通信部、200 操作対象機器、
210 センサー、300 センシング部、400 生体情報検出装置、
510 バンド部、512 穴部、514 バックル部、515 バンド挿入部、
516 突起部、530 ケース部、531 端子部、532 発光窓部、
700 サーバーシステム、710 処理部、730 送受信部、900 ネットワーク

Claims (16)

  1. センシング部で測定された生体情報を取得する生体情報取得部と、
    ユーザーが操作する操作対象機器の作業状況情報を取得する作業状況情報取得部と、
    前記操作対象機器を制御する制御部と、
    を含み、
    前記制御部は、
    前記生体情報から推定された心的状態情報と、前記作業状況情報とに基づいて、前記操作対象機器を制御することを特徴とする生体情報処理システム。
  2. 請求項1において、
    前記制御部は、
    前記生体情報から前記心的状態情報として推定された前記ユーザーの作業に対するモチベーション情報に基づいて、前記操作対象機器を制御することを特徴とする生体情報処理システム。
  3. 請求項2において、
    前記制御部は、
    前記モチベーション情報に応じて、前記操作対象機器の制御状態を変えるイベントを発生させることを特徴とする生体情報処理システム。
  4. 請求項3において、
    前記制御部は、
    前記モチベーション情報により表されるモチベーションの高さが、所与の閾値よりも下がった場合に、前記イベントを発生させることを特徴とする生体情報処理システム。
  5. 請求項3又は4において、
    前記制御部は、
    前記心的状態情報と前記作業状況情報とに応じて、前記操作対象機器の制御状態を変える前記イベントを発生させることを特徴とする生体情報処理システム。
  6. 請求項3乃至5のいずれかにおいて、
    前記制御部は、
    前記イベントを発生させた後に、前記イベントの停止条件が満たされた場合に、前記イベントを停止させることを特徴とする生体情報処理システム。
  7. 請求項1において、
    前記制御部は、
    前記心的状態情報と参照心的状態情報との比較処理を行い、
    前記比較処理の結果が第1の結果である場合には、前記操作対象機器に対して第1の制御を行い、
    前記比較処理の結果が前記第1の結果と異なる第2の結果である場合には、前記操作対象機器に対して第2の制御を行うことを特徴とする生体情報処理システム。
  8. 請求項1において、
    前記制御部は、
    前記作業状況情報と参照作業状況情報との比較処理を行い、
    前記比較処理の結果が第1の結果である場合には、前記操作対象機器に対して第1の制御を行い、
    前記比較処理の結果が前記第1の結果と異なる第2の結果である場合には、前記操作対象機器に対して第2の制御を行うことを特徴とする生体情報処理システム。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記生体情報に基づいて、前記ユーザーの前記心的状態情報を推定する処理部を含み、
    前記制御部は、
    前記処理部で推定された前記心的状態情報と、前記作業状況情報とに基づいて、前記操作対象機器を制御することを特徴とする生体情報処理システム。
  10. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記生体情報を送信し、送信した前記生体情報に基づいて推定された前記心的状態情報を受信する通信部を含むことを特徴とする生体情報処理システム。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記作業状況情報は、
    前記操作対象機器の状態情報、及び前記ユーザーの前記操作対象機器の操作状況情報の少なくとも1つを含むことを特徴とする生体情報処理システム。
  12. 請求項11において、
    前記状態情報は、
    前記操作対象機器が有するセンサーのセンサー情報によって特定される情報であることを特徴とする生体情報処理システム。
  13. 請求項11において、
    前記操作状況情報は、
    操作中の前記ユーザーの体動情報、前記ユーザーの操作速度情報及び作業の操作継続状況のうちの少なくとも1つを表す情報であることを特徴とする生体情報処理システム。
  14. 請求項10乃至13のいずれかにおいて、
    前記作業状況情報は、
    前記操作対象機器の周囲環境情報をさらに含むことを特徴とする生体情報処理システム。
  15. 生体情報検出装置及びユーザーが操作する操作対象機器との間で通信を行う送受信部と、
    処理部と、
    を含み、
    前記送受信部は、
    センシング部で測定された生体情報と前記操作対象機器の作業状況情報とを受信し、
    前記処理部は、
    前記生体情報に基づいて前記ユーザーの心的状態情報を推定し、前記心的状態情報と前記作業状況情報とに基づいて、前記操作対象機器を制御する制御情報を求め、
    前記送受信部は、
    前記制御情報を前記操作対象機器に送信することを特徴とするサーバーシステム。
  16. センシング部で測定された生体情報を取得し、
    ユーザーが操作する操作対象機器の作業状況情報を取得し、
    前記生体情報から推定された心的状態情報と、前記作業状況情報とに基づいて、前記操作対象機器を制御することを特徴とする制御方法。
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