JP2016151396A - 給湯制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この従来技術は、太陽光発電装置から系統電力網への逆潮流時に、系統電圧が所定の閾値を超えた場合には、太陽光発電装置の出力抑制を行う前に、給湯装置の貯湯作動を実行させることで、逆潮流電力を減少させ、出力抑制の実行を制限するようにしている。
したがって、この従来技術では、通常は太陽光発電装置の余剰電力を系統電力網へ供給しつつ、系統電圧が閾値を超えた場合には、余剰電力により給湯装置を貯湯作動させ、出力抑制の実行を抑え、エネルギ効率の向上を図ることができる。
また、単価の安い深夜電力を用いて貯湯を行うことは一般に行われているが、この深夜電力による貯湯により貯湯タンクが一杯になっている場合には、上述の余剰電力を用いた貯湯を行うことができない。
太陽光により発電する太陽光発電装置と、
前記太陽光発電装置と系統電力網と建物の電力負荷機器との間の電力供給状態を、情報受信部からの入力情報に基づいて制御する電力コントロールユニットと、
前記電力負荷機器に含まれ、電力を消費して貯湯タンクに貯湯を行うことが可能な給湯装置と、
を備え、
前記電力コントロールユニットは、
前記貯湯タンクに貯湯を行う貯湯運転モードを、前記入力情報に含まれる予め設定された切替判断情報に基づいて、
前記貯湯タンクの貯湯の使用時間帯の前の深夜電力を用いて前記貯湯タンクに予め設定された必要貯湯量を溜めるとともに、前記使用時間帯の前に余剰電力が生じた場合は、この余剰電力を用いて前記貯湯タンクに前記必要貯湯量を越えて貯湯を行う第1貯湯運転モードと、
前記入力情報に含まれる気象情報に基づいて前記使用時間帯前の前記余剰電力を予測するとともに、求めた予測余剰電力により貯湯可能な予測貯湯量をさらに求め、前記必要貯湯量に対して前記予測貯湯量では不足する湯量を、前記深夜電力を用いて前記貯湯タンクに貯湯した後、前記使用時間帯前に実際に生じた余剰電力を用いて前記給湯装置を作動させて前記必要貯湯量まで貯湯を行う第2貯湯運転モードと、
に切り替えることを特徴とする給湯制御装置とした。
前記切替判断情報として、前記系統電力網における前記太陽光発電装置からの電力供給を制限する出力抑制の実施に関する情報を含み、
前記電力コントロールユニットは、前記出力抑制を実施するとの情報を得た場合は、前記第2貯湯運転モードを選択し、前記出力抑制を実施する情報を得ない場合は、前記第1貯湯運転モードを選択することが好ましい。
また、本発明の給湯制御装置は、
前記切替判断情報として、前記気象情報に基づいて前記電力コントロールユニットが予測した前記太陽光発電装置の出力電圧に関する情報を含み、
前記電力コントロールユニットは、前記出力電圧の予測値が予め設定された閾値を越える場合は前記第2貯湯運転モードを選択し、前記予測値が前記閾値を越えない場合は前記第1貯湯運転モードを選択することが好ましい。
また、本発明の給湯制御装置は、
前記切替判断情報として、前記太陽光発電装置と、前記入力情報を含む前記情報受信部側との少なくともいずれかの故障に関する情報を含み、
前記電力コントロールユニットは、前記故障の発生時は前記第1貯湯運転モードを選択し、前記故障の非発生時は前記第2貯湯運転モードを選択することが好ましい。
さらに、第1貯湯運転モードにおいて、使用時間帯前に余剰電力が生じた場合、この余剰電力を用いて給湯装置に必要貯湯量を超えて貯湯を行う。よって、太陽光発電装置の出力電圧を抑制させることなく、余剰電力の有効利用が可能である。
一方、第2貯湯運転モードでは、気象情報に基づいて、余剰電力を予測し、この予測余剰電力により貯湯される余剰電力予測貯湯量を求め、必要貯湯量に対する余剰電力予測貯湯量の不足分を、深夜電力を用いて貯湯する。その後、使用時間帯前には、実際に生じた余剰電力を用いて、必要貯湯量まで貯湯を行う。
したがって、この場合も、使用時間帯には、必要貯湯量を確保することができる。また、余剰電力をより有効に利用して、貯湯を行うことができる。
以上のように、余剰電力をより有効に図ることが可能な第2貯湯運転モードと、深夜電力を利用して前もって確実に必要貯湯量を確保する第1貯湯運転モードとを、適宜切り換えることにより、余剰電力の有効利用を図りつつ、使用時間帯前には貯湯タンクに必要湯量を確保可能な給湯制御装置を提供することができる。
このような出力抑制の実施に関する情報を得た場合に、第2貯湯運転モードを選択するようにすると、出力抑制により生じる余剰電力を無駄にすることなく貯湯タンクに貯湯を行うことができる。
さらに、この第2貯湯運転モードでは、使用時間帯前の深夜電力では、必要貯湯量から余剰電力予測貯湯量を差し引いた不足分しか貯湯しないため、出力抑制により余剰電力が多く発生した場合でも、余剰電力を無駄にすることなく貯湯に使用可能である。よって、余剰電力のより確実な有効利用が可能である。
そこで、切替判断情報として気象情報に基づいて予測される太陽光発電装置の出力電圧が閾値を超える場合に、第2貯湯運転モードを選択するようにすると、出力電圧上昇抑制作動を実行する前に、余剰電力を用いて貯湯を行って必要貯湯量まで貯湯を行うことができる。また、この場合、予測貯湯量により必要貯湯量に対して不足する湯量は、深夜電力を用いて予め貯湯タンクに貯湯することにより、余剰電力を無駄にすることなく必要貯湯量を確保することができる。
したがって、太陽光発電装置や情報受信部側の故障発生時に、第1貯湯運転モードを選択するようにした場合、前もって深夜電力を用いて必要貯湯量まで貯湯を行うことにより、使用時に、余剰電力が発生しなかったり、予測値と実際値とが異なったりしていても、貯湯量の不足が生じることが無い。
図1に示すように、本実施形態に係る給湯制御装置Aは、戸建の住宅Hに設置されたもので、太陽光発電装置1、電力コントロールユニット2、給湯装置31を含む電力負荷機器3、蓄電装置4を備えている。
なお、系統電力網Eは、商用電源などの系統電力の供給網である。
また、電力負荷機器3は、住宅Hに設けられた電力により作動する機器である。なお、本実施の形態1には、電力負荷機器3に空調装置34が含まれ、この空調装置34は、熱を一時的に貯めることができる蓄熱部34aを床下に備えている。
給湯装置31は、熱交換部32および貯湯タンク33備える。
熱交換部32は、貯湯タンク33からの給水を加熱して貯湯タンク33に戻す。本実施の形態1では、熱交換部32として、いわゆるヒートポンプ式のものを用いており、図示は省略するが空気中の熱をヒートポンプサイクルに吸熱する熱交換器と、このヒートポンプサイクルに吸熱した熱により貯湯タンク33からの給水と熱交換する熱交換器とを備えている。なお、熱交換部32としては、単純に電力により発熱して給水と熱交換するものを用いてもよい。
また、貯湯タンク33は、上水道から給水を行う配管33aと、貯湯を住宅H内に給湯する配管33bとが接続されている。
まず、制御装置23による電力供給状態の切替制御について簡単に説明する。
制御装置23は、太陽光発電装置1の発電電力と、住宅内の電力負荷機器3への通電によって消費される消費電力とを比較する。そして、この比較で太陽光発電装置1の発電電力が消費電力よりも大きい場合には、その余剰電力を商用電源である系統電力網E側に供給(逆潮流)し、電力会社にその余剰電力を売電する。さらに、制御装置23は、必要に応じて、太陽光発電装置1の発電電力に生じた余分な電力や、相対的に安価な深夜電力を用いて蓄電装置4に充電を行う。
また、制御装置23は、雨天や曇りなどで太陽光発電装置1の発電電力が消費電力よりも少ないと判断した場合、系統電力網Eあるいは蓄電装置4から、電力負荷機器3側へ不足分の電力の供給するように制御する。
制御装置23は、給湯装置31の貯湯タンク33に、貯湯の使用時間帯前に、必要貯湯量を貯湯する貯湯制御を実行する。
ここで、必要貯湯量は、予め標準的な初期値が与えられているとともに、住宅Hにおける実際の1日の使用量、ならびに使用時間帯情報を蓄積し補正することで、常に、住宅Hにとっての最適の値が保存されている。
第1貯湯運転モードでは、図2のタイムチャートに示すように、系統電力網Eの深夜電力時間帯に深夜電力を用いて貯湯タンク33に必要貯湯量Vnを溜める。さらに、使用時間帯の前の昼間に太陽光発電装置1に余剰電力が生じた場合は、この余剰電力を用いて給湯装置31を給湯作動させて必要貯湯量Vnを越えて貯湯を行う。
なお、予測余剰電力は、インターネット42を介して入力した気象情報(日照時間、気温など)に基づいて演算する。また、第2貯湯運転モードにより、余剰電力を用いて貯湯を行う際に、余剰電力が不足した場合には、系統電力網Eの電力を補充して、必要貯湯量Vnを確保する。
すなわち、複数の気象予報会社から複数の気象予報情報を入力した場合に、複数の予報会社で共通する情報を用いるようにする。例えば、「晴れ」と、「晴れ時々曇り」との予報が混在する場合、多い方の予報を用いて、日照時間を予測する。
なお、この貯湯運転モードの切替処理は、本実施の形態1では、対象となる使用時間帯の前の深夜電力時間帯よりも前に実行する。ここで、本実施の形態1では、深夜電力時間帯(図2のt21〜t23、図3のt31〜t34)を、23:00〜7:00であるとする。したがって、貯湯運転モードの切替処理は、23:00の直前(このタイミングを当日とする)に実行し、貯湯運転制御により翌日の使用時間帯である夕方(例えば、17:00)以前に、貯湯タンク33に、必要貯湯量Vnの貯湯を行う。
非故障発生時に進むステップS102では、出力抑制実施情報の有無を判定し、翌日の昼前に出力抑制を実施するとの情報が無い場合には、ステップS103に進み、翌日の昼前に出力抑制を実施するとの情報が有る場合にはステップS105に進む。すなわち、前述したように、インターネット42を介して得られる電力会社のサーバからの情報に基づいて、翌日に、電力会社が再生エネルギによる電力の買い取りを停止する出力抑制が実施されるか否かを判定する。そして、この出力抑制が、翌日の太陽光発電装置1の発電時間帯に実施される場合は、ステップS105に進む。
以下に、実施の形態1の作用について説明する。
(太陽光発電装置あるいは情報受信部側の故障発生時)
太陽光発電装置1に故障が生じたり、情報受信部24それ自体あるいはその入力情報を正常に得られない故障が生じたりした場合には、制御装置23は、第1貯湯運転モードを選択する(ステップS101→S104の処理の流れに基づく)。
したがって、t26の時点以降の使用時間帯には、貯湯タンク33に必要貯湯量が貯湯されており、通常の使用では貯湯の不足が生じることなく、また、新たに系統電力網Eの電力を使用して沸かすことなく、貯湯を使用することができる。
次に、非故障発生時であって、電力会社から出力抑制実施との情報が入力されず、かつ、気象情報に基づく太陽光発電装置1において翌日に出力電圧上昇抑制の実行が予測されない場合、第1貯湯運転モードを選択する(ステップS101→S102→S103→S104の処理の流れに基づく)。
また、この場合、翌日の昼間が晴れの場合には、太陽光発電装置1により発電を行い、制御装置23の制御に基づいて、電力負荷機器3による消費を上回る余剰電力は系統電力網Eへ供給(売電)する。
さらに、この逆潮流時に、太陽光発電装置1における出力電力が閾値を越える場合、この余剰電力を用いて、給湯装置31を貯湯作動させて、貯湯タンク33に貯湯を行う(t24の時点からt25の時点)。
したがって、太陽光発電装置1は、系統電圧を許容電圧以下に抑える出力電圧上昇抑制作動を行う必要が無く、再生エネルギの有効利用を図ることができる。
なお、余剰電力により貯湯を行って貯湯タンク33の最大貯湯量Vfullまで貯湯を行った場合には、余剰電力を蓄電装置4に充電することも可能であり、さらに、冬場であれば、空調装置34を作動させて蓄熱部34aに蓄熱することも可能である。このように制御することで、再生エネルギの、一層の有効利用が可能となる。
電力会社のサーバからインターネット42を介して得られた出力抑制実施情報が、翌日、出力抑制が実施されることを示す場合には、第2貯湯運転モードを選択する(ステップS101→S102→S105の処理の流れに基づく)。
また、予測余剰電力は、過去のその季節における日照時間および気温と、実際に生じた余剰電力との情報を関連させて記憶したデータに基づいて求める。この場合、本装置が設置された地域の標準的なデータを予め入力しておき、その後、実際に得られた発電電力、電力負荷機器3による使用電力、生じた余剰電力の各データに基づいて、予測される余剰電力を補正するのが好ましい。
そして、以上の各値を求めた後、図3のタイムチャートに示すように、まず、前日あるいは当日の深夜に深夜電力を用いて不足貯湯量Vmの貯湯を行う(t32の時点〜t33の時点)。
一方、実際に生じた余剰電力が、予想余剰電力を下回った場合には、不足した電力を蓄電装置4あるいは系統電力網Eから補って、必要貯湯量Vnまで貯湯を行う。
このように、出力抑制により、非出力抑制時よりも多く生じる余剰電力を無駄なく貯湯に用いることができる。
電力会社から出力抑制実施情報が、翌日、出力抑制が実施されないことを示しているが、気象情報に基づく出力電圧が、出力電圧上昇抑制作動を実行する閾値を越える場合には、上記の出力抑制実施情報入力時と同様に、(ステップS101→S102→S103→S105の処理の流れに基づく)。
以上説明したように、本実施の形態1の給湯制御装置では、以下に列挙する効果を得ることができる。
1)実施の形態1の給湯制御装置は、
太陽光により発電する太陽光発電装置1と、
前記太陽光発電装置1と系統電力網Eと建物としての住宅Hとの電力負荷機器3との間の電力供給状態を、情報受信部24からの入力情報に基づいて制御する電力コントロールユニット2と、
前記電力負荷機器3に含まれ、電力を消費して貯湯タンク33に貯湯を行うことが可能な給湯装置31と、
を備え、
前記電力コントロールユニット2は、
前記貯湯タンク33に貯湯を行う貯湯運転モードを、前記入力情報に含まれる予め設定された切替判断情報に基づいて、
前記貯湯タンク33の貯湯の使用時間帯前の深夜電力を用いて前記貯湯タンク33に必要貯湯量Vnを溜めるとともに、前記使用時間帯の前に前記太陽光発電装置1で余剰電力が生じた場合は、この余剰電力を用いて前記貯湯タンク33に前記必要貯湯量Vnを越えて貯湯を行う第1貯湯運転モードと、
前記入力情報に含まれる気象情報に基づいて前記使用時間帯前の前記余剰電力を予測するとともに、求めた予測余剰電力により貯湯可能な予測貯湯量Veをさらに求め、前記必要貯湯量Vnに対して前記予測貯湯量Veでは不足する湯量である不足貯湯量Vmを、前記深夜電力を用いて前記貯湯タンク33に貯湯した後、前記使用時間帯前に実際に生じた実余剰電力を用いて前記給湯装置31を作動させて前記必要貯湯量Vnまで貯湯を行う第2貯湯運転モードと、
に切り替えることを特徴とする。
したがって、第1貯湯運転モードの選択時には、使用時間帯前に、確実に必要貯湯量Vnを確保することができる。
加えて、第1貯湯運転モードでは、使用時間帯前に余剰電力が生じた場合、この余剰電力を用いて必要貯湯量Vnを超えて貯湯を行うため、太陽光発電装置1の出力電圧上昇抑制作動を行うことなく、余剰電力の有効利用が可能である。
一方、第2貯湯運転モードの選択時には、深夜電力により必要貯湯量Vnに対して予測貯湯量Veでは不足する湯量を貯湯し、その後、使用時間帯前に、実際に生じた余剰電力を用いて、必要貯湯量Vnまで貯湯を行う。
したがって、この場合も、使用時間帯には、必要貯湯量Vnを確保することができる。また、余剰電力をより一層有効に利用して、貯湯を行うことができる。
以上のように、本実施の形態1の給湯制御装置では、第1貯湯運転モードと第2貯湯運転モードとを、適宜切り換えることにより、余剰電力の有効利用を図りつつ、貯湯タンクに必要貯湯量Vnを確実に確保可能な給湯制御装置を提供することができる。
前記切替判断情報として、前記系統電力網Eにおける前記太陽光発電装置1からの電力供給を制限する出力抑制の実施に関する情報を含み、
前記電力コントロールユニット2は、前記出力抑制を実施するとの情報を得た場合は、前記第2貯湯運転モードを選択し、前記出力抑制を実施する情報を得ない場合は、前記第1貯湯運転モードを選択することを特徴とする。
したがって、出力抑制が実施される場合には、第2貯湯運転モードを選択することで、出力抑制により生じる余剰電力を無駄にすることなく貯湯タンク33に貯湯を行うことができる。
さらに、この第2貯湯運転モードでは、使用時間帯前の深夜電力では、必要貯湯量Vnから予測貯湯量Veを差し引いた不足分しか貯湯しないため、深夜電力による貯湯が過剰になることを抑制できる。
前記切替判断情報として、前記気象情報に基づいて前記電力コントロールユニット2が予測した前記太陽光発電装置1の出力電圧に関する情報を含み、
前記電力コントロールユニット2は、前記出力電圧の予測値が予め設定された閾値を越えて出力電圧上昇抑制の実行が予測される場合は前記第2貯湯運転モードを選択し、前記予測値が前記閾値を越えない場合は前記第1貯湯運転モードを選択することを特徴とする。
したがって、系統電力網E側に逆潮流を行っている場合に、系統電力網Eの許容範囲である閾値を超える電圧を出力するのを制限するために出力電圧上昇抑制作動を実行すると予測される場合には、第2貯湯運転モードを選択する。これにより、出力電圧上昇抑制作動を実行する前に、余剰電力を用いて貯湯を行って必要貯湯量Vnまで貯湯を行うことができる。よって、余剰電力の、より一層の有効活用が可能となる。
加えて、上記2)でも述べたように、第2貯湯運転モードでは、使用時間帯前の深夜電力では、必要貯湯量Vnから予測貯湯量Veを差し引いた不足分しか貯湯しないため、深夜電力による貯湯が過剰になることを抑制できる。
前記電力コントロールユニット2は、前記出力抑制を実施するとの情報を得た場合は、前記第2貯湯運転モードを選択し、前記出力抑制を実施するとの情報を得ない場合は、さらに、出力電圧上昇抑制の実行が予測されるか否かを判定し、出力電圧上昇抑制の実行が予測される場合は前記第2貯湯運転モードを選択し、前記予測値が前記閾値を越えない場合は前記第1貯湯運転モードを選択することを特徴とする。
したがって、上記2)のように、出力抑制が実施される場合に、余剰電力を用いて貯湯を行うことにより余剰電力を無駄なく利用して貯湯を行うことができるとともに、出力抑制が実行されない場合であっても、太陽光発電装置1の出力電圧が系統電圧の許容値を超える電圧上昇が予測される場合には、余剰電力を用いて貯湯を行うことにより、余剰電力を無駄なく利用して貯湯を行うことができる。
加えて、上記2)3)で述べたように、第2貯湯運転モードでは、使用時間帯前の深夜電力では、必要貯湯量Vnから予測貯湯量Veを差し引いた不足分しか貯湯しないため、深夜電力による貯湯が過剰になることを抑制できる。
前記切替判断情報として、前記太陽光発電装置1と、前記入力情報を含む前記情報受信部24側との少なくともいずれかの故障に関する情報を含み、
前記電力コントロールユニット2は、前記故障の発生時は前記第1貯湯運転モードを選択し、前記故障の非発生時は前記第2貯湯運転モードを選択することを特徴とする。
太陽光発電装置1に何らかの故障が生じたり、情報受信部24に正確な情報が入力されない故障が生じたりした場合には、余剰電力による貯湯量の正確な予測を行うことができない。
したがって、このような故障発生時には、第1貯湯運転モードを選択し、前もって深夜電力を用いて必要貯湯量Vnまで貯湯を行うことにより、使用時間帯に、貯湯量の不足が生じることが無い。
電力コントロールユニット2は、第2貯湯運転モードでは、複数(社)の気象予測情報において共通する情報に基づいて、翌日に生じる予測余剰電力を求め、この予測余剰電力により貯湯可能な余剰電力予測貯湯量を求めることを特徴とする。
したがって、1つの気象予測情報に基づいて、翌日に生じる予測余剰電力ならびに余剰電力予測貯湯量を求める場合と比較して、その予測精度を高め、無駄な電力の消費ならびに無駄な貯湯量が生じるのを抑えることができる。
また、実施の形態では、使用時間帯を夕方以降としたが、使用時間帯はこれに限定されるものではなく、使用者の使用形態に応じて任意に設定できる。
また、実施の形態1では、第1運転モードにおいて、余剰電力が生じた場合、まず、系統電力網へ売電を行い、さらに出力電圧が閾値を越えると、余剰電力により貯湯を行うようにした例を示したが、その順番は、これに限定されない。例えば、第1運転モードにおいて余剰電力が生じた場合、まず、余剰電力を用いて最大貯湯量まで貯湯した後、系統電力網へ売電するようにしてもよい。
2 電力コントロールユニット
3 電力負荷機器
4 蓄電装置
24 情報受信部
31 給湯装置
33 貯湯タンク
A 給湯制御装置
E 系統電力網
H 住宅
Ve 予測貯湯量
Vm 不足貯湯量
Vn 必要貯湯量
Claims (4)
- 太陽光により発電する太陽光発電装置と、
前記太陽光発電装置と系統電力網と建物の電力負荷機器との間の電力供給状態を、情報受信部からの入力情報に基づいて制御する電力コントロールユニットと、
前記電力負荷機器に含まれ、電力を消費して貯湯タンクに貯湯を行うことが可能な給湯装置と、
を備え、
前記電力コントロールユニットは、
前記貯湯タンクに貯湯を行う貯湯運転モードを、前記入力情報に含まれる予め設定された切替判断情報に基づいて、
前記貯湯タンクの貯湯の使用時間帯の前の深夜電力を用いて前記貯湯タンクに予め設定された必要貯湯量を溜めるとともに、前記使用時間帯の前に余剰電力が生じた場合は、この余剰電力を用いて前記貯湯タンクに前記必要貯湯量を越えて貯湯を行う第1貯湯運転モードと、
前記入力情報に含まれる気象情報に基づいて前記使用時間帯前の前記余剰電力を予測するとともに、求めた予測余剰電力により貯湯可能な予測貯湯量をさらに求め、前記必要貯湯量に対して前記予測貯湯量では不足する湯量を、前記深夜電力を用いて前記貯湯タンクに貯湯した後、前記使用時間帯前に実際に生じた余剰電力を用いて前記給湯装置を作動させて前記必要貯湯量まで貯湯を行う第2貯湯運転モードと、
に切り替えることを特徴とする給湯制御装置。 - 請求項1に記載の給湯制御装置において、
前記切替判断情報として、前記系統電力網における前記太陽光発電装置からの電力供給を制限する出力抑制の実施に関する情報を含み、
前記電力コントロールユニットは、前記出力抑制を実施するとの情報を得た場合は、前記第2貯湯運転モードを選択し、前記出力抑制を実施する情報を得ない場合は、前記第1貯湯運転モードを選択することを特徴とする給湯制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の給湯制御装置において、
前記切替判断情報として、前記気象情報に基づいて前記電力コントロールユニットが予測した前記太陽光発電装置の出力電圧に関する情報を含み、
前記電力コントロールユニットは、前記出力電圧の予測値が予め設定された閾値を越える場合は前記第2貯湯運転モードを選択し、前記予測値が前記閾値を越えない場合は前記第1貯湯運転モードを選択することを特徴とする給湯制御装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の給湯制御装置において、
前記切替判断情報として、前記太陽光発電装置と、前記入力情報を含む前記情報受信部側との少なくともいずれかの故障に関する情報を含み、
前記電力コントロールユニットは、前記故障の発生時は前記第1貯湯運転モードを選択し、前記故障の非発生時は前記第2貯湯運転モードを選択することを特徴とする給湯制御装置。
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