JP2016151254A - 過給機付き内燃機関の制御装置 - Google Patents

過給機付き内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】吸気温センサに異常が発生した場合であってもタービン回転数を許容上限回転数以下に制限することが可能な過給機付き内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】吸気温センサの出力値が、予め設定された吸気温度下限値を超えている場合には、吸気温センサの出力値からコンプレッサ下流温度上限過給圧およびターボ回転数上限過給圧を算出する。吸気温センサの出力値が吸気温度下限値以下である場合には、吸気温度下限値からコンプレッサ下流温度上限過給圧およびターボ回転数上限過給圧を算出する。これら上限過給圧のうち小さい側の過給圧によって要求過給圧をガードし、これを目標過給圧とすると共に、この小さい側の過給圧を上限過給圧に設定する。【選択図】図2

Description

本発明は過給機付き内燃機関の制御装置に係る。
ウエストゲートバルブや可変ノズル等の作動調整アクチュエータを備える過給機付き内燃機関では、このアクチュエータの操作によりタービン回転数を制御することができる。このような過給機付き内燃機関では、過回転によるタービンホイールの破損を防止するために、タービン回転数を許容上限回転数以下に制限する必要がある。例えば、タービン回転数を検出するタービン回転数センサを備えさせ、その検出値に基づいて前記アクチュエータや内燃機関を制御することが考えられる。しかし、過回転防止のためだけに専用のタービン回転数センサを備えさせることはコストの高騰を招くことになり好ましくない。
特許文献1には、タービン回転数センサを備えさせることなくタービン回転数を推定し、このタービン回転数を許容上限回転数以下に制限する制御装置が開示されている。具体的には、コンプレッサホイールに向かって流れる吸気の温度を吸気温センサによって検出し、この検出した吸気温度と、その他の検出値(大気圧の検出値等)とに基づいてタービン回転数を推定する。そして、この推定されたタービン回転数が許容上限回転数を超えないように内燃機関の制御を行うようにしている。
特開2011−185263号公報
しかしながら、前記吸気温センサに異常が発生するなどして、吸気の温度が正確に検出できない状況が生じた場合には、タービン回転数を許容上限回転数以下に制限することができなくなる可能性がある。以下、具体的に説明する。
前述の如くタービン回転数センサを備えさせない場合、タービン回転数を許容上限回転数以下に制限するための制御は過給圧(例えば吸気圧センサによって検出されている過給圧)に基づいて行われることになる。つまり、過給圧の目標値(要求トルクから算出される目標過給圧)は、タービン回転数の許容上限回転数から求められる上限過給圧(過給圧ガード値)によってガードされることになる。この場合、タービン回転数を許容上限回転数に制限するための上限過給圧は吸気温度に応じて異なる値となる。具体的には、吸気温度が低いほど上限過給圧は高い値に設定される。即ち、吸気温度が低いほどタービン回転数が許容上限回転数に達する過給圧は高くなるので、この場合、上限過給圧を高い値に設定することで、タービン回転数の使用可能範囲を許容上限回転数まで拡大して過給機の性能を最大限に発揮させることを可能にしている。
このようにして上限過給圧が設定される場合に、吸気温センサに異常が発生するなどして、吸気温センサから出力されている吸気温度の出力値が実際の吸気温度よりも低い値となっている場合には、実際の吸気温度に応じて設定されるべき上限過給圧よりも高い値として上限過給圧が設定されてしまうことになる。このように上限過給圧が高く設定されてしまうと(吸気温センサが正常である場合の吸気温度の出力値に応じて設定される上限過給圧よりも高く設定されてしまうと)、タービン回転数が許容上限回転数を超えてしまう可能性がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、吸気温センサに異常が発生した場合であってもタービン回転数を許容上限回転数以下に制限することが可能な過給機付き内燃機関の制御装置を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、過給機のコンプレッサホイールに向かって流れる吸気の温度を検出する吸気温センサの出力値に基づいて前記過給機の許容過給圧を算出し、前記過給機の過給圧が、前記許容過給圧以下となるように作動調整アクチュエータの制御を行う過給機付き内燃機関の制御装置を前提とする。この過給機付き内燃機関の制御装置に対し、前記過給機の許容過給圧は、前記吸気温センサの出力値が低いほど高く設定されるものであり、前記吸気温センサの出力値が、予め設定された所定の下限値以下であった場合には、この所定の下限値に基づいて前記過給機の許容過給圧を算出する構成としている。
この特定事項により、吸気温センサに異常が発生して、吸気温センサの出力値が、予め設定された所定の下限値以下であった場合には、この所定の下限値に基づいて前記過給機の許容過給圧が算出されることになる。つまり、吸気温センサの出力値が実際の吸気温度よりも大幅に低い温度を示す値となっている場合であっても(前記下限値よりも低い値となっている場合であっても)、前記過給機の許容過給圧は前記所定の下限値に基づいて算出される。このため、過給機の許容過給圧が高く設定されてしまってタービン回転数が許容上限回転数を超えてしまうといった状況を招くことがなくなる。
本発明では、吸気温センサの出力値に基づいて過給機の許容過給圧を算出して過給機の過給圧を制御するものに対し、吸気温センサの出力値が、予め設定された所定の下限値以下であった場合には、この所定の下限値に基づいて前記過給機の許容過給圧を算出して過給機の過給圧を制御するようにしている。このため、吸気温センサに異常が発生した場合であっても、タービン回転数を許容上限回転数以下に制限することが可能である。
実施形態に係るエンジンおよびその制御系統の概略構成図である。 ターボチャージャの制御ロジックを示す図である。 コンプレッサ下流温度が同一である場合の吸気温度と修正過給圧との関係を示す図である。 修正ターボ回転数と修正流量と修正過給圧との関係を示す図である。 ターボチャージャの目標過給圧および上限過給圧を算出する手順を示すフローチャート図である。 ターボ回転数上限過給圧に対して、吸気流量、および、吸気温度の関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、自動車に搭載された過給機付き4気筒ガソリンエンジン(内燃機関)に本発明を適用した場合について説明する。
−エンジン1の全体構成−
図1はエンジン1およびその制御系統の概略構成図である。なお、この図1ではエンジン1の1気筒の構成のみを示している。
本実施形態におけるエンジン1は、燃焼室11を形成するピストン12およびクランクシャフト13を備えている。前記ピストン12はコネクティングロッド14を介してクランクシャフト13に連結されており、ピストン12の往復運動がコネクティングロッド14によってクランクシャフト13の回転に変換される。
前記クランクシャフト13の近傍にはクランクポジションセンサ81が配置されている。このクランクポジションセンサ81は、クランクシャフト13の回転に伴うパルス信号を出力する。
エンジン1のシリンダブロック17には、エンジン水温(冷却水温)を検出する水温センサ82が配置されている。
エンジン1の燃焼室11には点火プラグ2が配置されている。この点火プラグ2の点火タイミングはイグナイタ21によって調整される。このイグナイタ21は前記エンジンECU(Electronic Control Unit)9によって制御される。
エンジン1の燃焼室11には吸気通路3と排気通路4とが接続されている。吸気通路3と燃焼室11との間には吸気バルブ31が設けられている。また、排気通路4と燃焼室11との間には排気バルブ41が設けられている。これら吸気バルブ31および排気バルブ41の開閉駆動は、クランクシャフト13の回転が伝達される吸気カムシャフト(図示省略)および排気カムシャフト41aの各回転によって行われる。
前記吸気通路3には、エアクリーナ32、熱線式のエアフローメータ83、吸気温センサ84(エアフローメータ83に内蔵)、吸気圧センサ80、および、吸入空気量を調整する電子制御式のスロットルバルブ33が配置されている。このスロットルバルブ33はスロットルモータ34によって駆動される。スロットルバルブ33の開度はスロットル開度センサ85によって検出される。
また、前記吸気通路3にはインジェクタ(燃料噴射弁)35が配置されている。このインジェクタ35には、燃料タンクから燃料ポンプによって所定圧力の燃料が供給され、インジェクタ35の開弁に伴って吸気通路3に燃料が噴射される。この噴射燃料は吸入空気と混合されて混合気となってエンジン1の燃焼室11に導入される。燃焼室11に導入された混合気は、エンジン1の圧縮行程を経た後、点火プラグ2にて点火されて燃焼する。この燃焼室11内での混合気の燃焼によりピストン12が往復運動してクランクシャフト13が回転する。
エンジン1の排気通路4には三元触媒42が配設されている。排気通路4には空燃比センサ(A/Fセンサ)86および酸素センサ(O2センサ)87が配設されている。
更に、このエンジン1には、過給機(ターボチャージャ)5が設けられている。このターボチャージャ5は、タービンシャフト51を介して連結されたタービンホイール52およびコンプレッサホイール53を備えている。コンプレッサホイール53は吸気通路3内部に臨んで配置され、タービンホイール52は排気通路4内部に臨んで配置されている。このためターボチャージャ5は、タービンホイール52が受ける排気流(排気圧)を利用してコンプレッサホイール53を回転させ、吸気圧を高めるといった所謂過給動作を行う。
また、前記吸気通路3におけるスロットルバルブ33の上流側には、ターボチャージャ5での過給によって昇温した吸入空気を強制冷却するためのインタークーラ36が設けられている。
一方、排気通路4には、排気ガスの一部を、タービンホイール52をバイパスして流すための排気バイパス通路47が設けられており、この排気バイパス通路47にはウエストゲートバルブ(本発明でいう作動調整アクチュエータ)48が設けられている。このウエストゲートバルブ48は、ダイアフラム式のものであって、ダイアフラムの一方側の圧力室に導入する圧力(例えば吸入負圧)を電磁バルブ(図示省略)の開閉駆動によって調整し、ダイアフラム両側の圧力室の差圧(ダイアフラム差圧)を制御する。これにより、バルブ開度を調整する。ウエストゲートバルブ48が開放されると、排気ガスの一部がタービンホイール52をバイパスして排気バイパス通路47に流れることになる。これにより、ターボチャージャ5の回転数(タービンホイール52の回転数)が制御され、安定した過給圧が得られる。なお、ウエストゲートバルブ48の構成としてはこれに限定されるものではない。
また、前記吸気通路3と排気通路4とは排気還流通路(EGR通路)44によって接続されている。このEGR通路44は、排気の一部を適宜吸気通路3に還流させて燃焼室11へ再度供給することにより燃焼温度を低下させ、これによってNOx発生量を低減させるものである。また、このEGR通路44には、EGRバルブ45およびEGRクーラ46が設けられている。
前記エンジンECU9は、CPU、ROM、RAMおよびバックアップRAMなどを備えている。エンジンECU9の入力部には、前記吸気圧センサ80、クランクポジションセンサ81、水温センサ82、エアフローメータ83、吸気温センサ84、スロットル開度センサ85、A/Fセンサ86、O2センサ87の他に、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ88、および、大気圧を検出する大気圧センサ89が接続されている。前記吸気温センサ84は、コンプレッサホイール53の上流側に配設されているため、コンプレッサホイール53に向かって流れる吸気の温度を検出することになる。
なお、本実施形態では、タービンホイール52の回転数を検出するためのタービン回転数センサは備えていない。このため、タービン回転数を許容上限回転数以下に制限するための制御は過給圧に基づいて行われることになる。つまり、後述するように、上限過給圧(本発明でいう過給機の許容過給圧)を求め、実際の過給圧が、この上限過給圧以下となるように制御することでタービン回転数を許容上限回転数以下に制限するようにしている。この上限過給圧を求める手法については後述する。
エンジンECU9の出力部には、前記インジェクタ35、スロットルバルブ33(スロットルモータ34)、EGRバルブ45、および、ウエストゲートバルブ48の前記電磁バルブなどが接続されている。
そして、エンジンECU9は、前記した各種センサの検出信号に基づいて、インジェクタ35の駆動制御(燃料噴射制御)、スロットルモータ34の駆動制御(吸入空気量制御)、および、EGRバルブ45の駆動制御(EGR量制御)、ウエストゲートバルブ48の駆動制御(ターボ回転数制御)などを含むエンジン1の各種制御を実行する。
−ターボチャージャの制御ロジック−
次に、ターボチャージャ5の制御ロジックを図2を用いて説明する。図2に示すように、ターボチャージャ5の制御ロジックは、要求過給圧算出部100、入力信号算出部200、目標過給圧算出部300、ダイアフラム差圧算出部400を備えている。
要求過給圧算出部100は、現在のエンジン運転状態に応じた要求過給圧を算出する部分である。この要求過給圧算出部100は、基準要求過給圧算出部101および大気圧補正係数算出部102を備えている。基準要求過給圧算出部101は、前記アクセル開度センサ88によって検出されているアクセル開度および前記クランクポジションセンサ81の出力信号に基づいて算出されたエンジン回転数から基準要求過給圧を算出する。また、大気圧補正係数算出部102は、以下の式(1)によって大気圧補正係数ekpaを算出する。
ekpa=Pa/Pa0 …(1)
この式(1)におけるPaは前記大気圧センサ89によって検出されている実大気圧である。Pa0は標準状態での大気圧(101325Pa)である。
要求過給圧算出部100では、基準要求過給圧算出部101によって算出された基準要求過給圧を、大気圧補正係数算出部102によって算出された大気圧補正係数で除算することにより、要求過給圧(標準圧力相当の要求過給圧)を算出する。この算出された要求過給圧は目標過給圧算出部300に入力される。
入力信号算出部200は、目標過給圧算出部300における過給圧(後述する目標過給圧および上限過給圧)の算出に使用される信号(入力信号)を算出する部分である。後述するように、目標過給圧算出部300には、第1修正過給圧算出部301および第2修正過給圧算出部302を備えている。入力信号算出部200は、各修正過給圧算出部301,302へ出力する信号として吸気温信号を算出する。本実施形態では、この吸気温信号の算出手法に特徴がある。具体的には、前記吸気温センサ84から出力される吸気温信号と、予め設定された吸気温度下限値(ガード値;本発明でいう所定の下限値)とを比較し、大きい方の値を、各修正過給圧算出部301,302へ出力する吸気温信号として求める。吸気温度下限値としては25℃に設定されている。このため、吸気温センサ84から出力される吸気温信号が25℃を超えている場合には、その出力信号(吸気温信号)が各修正過給圧算出部301,302へ入力されるのに対し、吸気温センサ84から出力される吸気温信号が25℃以下である場合には、各修正過給圧算出部301,302へ入力される吸気温信号が25℃に設定される。つまり、各修正過給圧算出部301,302へ入力される吸気温信号は常に25℃以上の値となっている。なお、吸気温度下限値としては25℃に限定されるものではなく、実験またはシミュレーションによって適宜設定される。
また、入力信号算出部200は、第2修正過給圧算出部302に対し、前記吸気温信号(25℃でガードされた吸気温信号)に加えて、前記エアフローメータ83によって検出された吸気量、および、前記大気圧センサ89によって検出された大気圧の各信号も入力されるようになっている。
目標過給圧算出部300における第1修正過給圧算出部301は、前記入力信号算出部200から入力された吸気温信号に応じて修正過給圧を求める第1修正過給圧算出マップが格納されている。この第1修正過給圧算出マップは、入力された吸気温信号の所定範囲において吸気温信号が示す吸気温度が低いほど修正過給圧が高い値として求められるものである。ここで求められる修正過給圧は、コンプレッサホイール53の下流側における吸気温度が所定の許容上限温度となる過給圧(以下、コンプレッサ下流温度上限過給圧という)となる。
このようにしてコンプレッサ下流温度上限過給圧が算出されるのは、図3(コンプレッサ下流温度が同一である場合の吸気温度と修正過給圧との関係を示す図)のように、コンプレッサ下流温度が同一であっても、吸気温度が低いほど修正過給圧は大きな値となるためである。つまり、コンプレッサ下流温度が許容上限温度となる過給圧は、吸気温度が低いほど大きな値となるためである。
また、前述したように、第1修正過給圧算出部301に入力される吸気温信号は25℃でガードされているため(25℃以上の値となっているため)、仮に、吸気温センサ84に異常が発生して、吸気温センサ84から出力されている吸気温度の出力値が25℃未満を示すものであったとしても、コンプレッサ下流温度上限過給圧は、25℃の吸気温信号に従って算出される。つまり、吸気温センサ84に異常が発生していることに起因してコンプレッサ下流温度上限過給圧が過剰に高い値として算出されることはない。その結果、コンプレッサ下流温度が許容上限温度以下に抑えられることになる。
一方、目標過給圧算出部300における第2修正過給圧算出部302は、前記入力信号算出部200から入力された吸気温信号、吸気量信号、大気圧信号に応じて修正流量を求めると共に、この修正流量から修正過給圧を求める第2修正過給圧算出マップが格納されている。
修正流量GA0は、以下の式(2)によって算出される。
GA0=GA/(ektha×ekpa) …(2)
この式(2)におけるGAはエアフローメータ83によって検出された吸気量である。ekthaは吸気温度補正係数であって、以下の式(3)によって算出される。
ektha=(etha0/etha)1/2 …(3)
ethaは前記吸気温センサ84によって検出された吸気温度である。etha0は標準状態での吸気温度である。
この第2修正過給圧算出部302に格納されている第2修正過給圧算出マップは、修正流量が低いほど修正過給圧が高い値として求められるものである。ここで求められる修正過給圧は、タービンホイール52の回転数が所定の許容上限回転数(例えば19×104rpm)となる過給圧(以下、ターボ回転数上限過給圧という)となる。
このようにしてターボ回転数上限過給圧が算出される原理について説明する。図4は、修正ターボ回転数と修正流量と修正過給圧(ターボ回転数上限過給圧)との関係を示している。
まず、設計上のタービン回転数の許容上限回転数、および、前記吸気温度補正係数ekthaから以下の式(4)によって修正ターボ回転数Nt0が算出される。
Nt0=Nt×ektha …(4)
この式(4)におけるNtは設計上のタービン回転数の許容上限回転数であって、ターボチャージャ5に固有の値である。
修正流量GA0は前記式(2)および前記式(3)から算出される。
そして、ターボ回転数上限過給圧(第2修正過給圧算出マップ上の修正過給圧)は、図4に示すように、前記修正ターボ回転数(ターボチャージャ5に固有の値である許容上限回転数Ntにより決まる値)および修正流量から求められる。つまり、修正流量と修正過給圧とは、修正ターボ回転数に応じて相関のある値となっているので、式(4)よれば吸気温度が低いほど修正ターボ回転数が大きくなるためターボ回転数上限過給圧は大きくなるが、前述の如く第2修正過給圧算出マップから修正過給圧(ターボ回転数上限過給圧)を求めることができる。
また、前述したように、第2修正過給圧算出部302に入力される吸気温信号は25℃でガードされているため(25℃以上の値となっているため)、仮に、吸気温センサ84に異常が発生して、吸気温センサ84から出力されている吸気温度の出力値が25℃未満を示すものであったとしても、ターボ回転数上限過給圧は、25℃の吸気温信号に従って算出される。つまり、前記吸気温度補正係数ekthaは25℃でガードされた吸気温信号に従って算出されている。このため、吸気温センサ84に異常が発生していることに起因してターボ回転数上限過給圧が過剰に高い値として算出されることはない。その結果、タービンホイール52の回転数が許容上限回転数以下に抑えられることになる。
そして、この目標過給圧算出部300では、第1修正過給圧算出部301において算出された修正過給圧(コンプレッサ下流温度上限過給圧)、および、第2修正過給圧算出部302において算出された修正過給圧(ターボ回転数上限過給圧)のうち小さい方を最終修正過給圧として求め、この最終修正過給圧によって、前記要求過給圧算出部100から入力されている要求過給圧をガードし、その過給圧を目標過給圧としてダイアフラム差圧算出部400に出力する。
一方、前記最終修正過給圧に前記大気圧補正係数を乗算するすることで求められた過給圧を上限過給圧として設定する。このため、この上限過給圧は、前記コンプレッサ下流温度が許容上限温度以下に抑えられ且つタービンホイール52の回転数が許容上限回転数以下に抑えられる過給圧として求められたものとなる。
次に、前記目標過給圧算出部300おいて行われる前記目標過給圧および前記上限過給圧の算出手順について説明する。図5は、この目標過給圧および上限過給圧を算出する手順を示すフローチャート図である。まず、ステップST1において、各種情報が取得される。ここで取得される情報としては、吸気温センサ84から出力される吸気温信号、エアフローメータ83から出力される吸気量信号、および、大気圧センサ89から出力される大気圧信号等である。
その後、ステップST2に移り、前記吸気温センサ84から出力される吸気温信号(センサ吸気温信号)が吸気温度下限値を超えているか否かを判定する。前述の場合には、吸気温信号が25℃を超えているか否かを判定することになる。吸気温信号が吸気温度下限値を超えており、ステップST2でYES判定された場合にはステップST3に移り、このセンサ吸気温信号を使用してターボ回転数上限過給圧およびコンプレッサ下流温度上限過給圧の算出を行う。一方、吸気温信号が吸気温度下限値以下となっており、ステップST2でNO判定された場合にはステップST4に移り、この吸気温度下限値を使用してターボ回転数上限過給圧およびコンプレッサ下流温度上限過給圧の算出を行う。
その後、ステップST5に移り、算出されたターボ回転数上限過給圧がコンプレッサ下流温度上限過給圧以下の値となっているか否かを判定する。ターボ回転数上限過給圧がコンプレッサ下流温度上限過給圧以下の値となっており、ステップST5でYES判定された場合にはステップST6に移り、このターボ回転数上限過給圧を利用して前述した如く前記目標過給圧および上限過給圧を算出する。一方、ターボ回転数上限過給圧がコンプレッサ下流温度上限過給圧よりも大きい値となっており、ステップST5でNO判定された場合にはステップST7に移り、コンプレッサ下流温度上限過給圧を利用して前述した如く前記目標過給圧および上限過給圧を算出する。その後、前述したように、算出された目標過給圧がダイアフラム差圧算出部400に出力されることになる。
ダイアフラム差圧算出部400は、前記ウエストゲートバルブ48の開度を決定するためのダイアフラム差圧を算出する部分である。このダイアフラム差圧算出部400は、要求ダイアフラム差圧算出部401を備えている。この要求ダイアフラム差圧算出部401には、前記目標過給圧算出部300から出力された目標過給圧および吸気圧センサ80によって検出されている過給圧のフィードバック値(F/B)が入力され、これら値に基づいて要求ダイアフラム差圧が算出される。また、この要求ダイアフラム差圧は、予め設定された上限ダイアフラム差圧でガードされる。つまり、要求ダイアフラム差圧が上限ダイアフラム差圧よりも小さい場合には、要求ダイアフラム差圧がダイアフラム差圧制御値としてダイアフラム差圧算出部400から出力されるのに対し、要求ダイアフラム差圧が上限ダイアフラム差圧よりも大きい場合には、上限ダイアフラム差圧がダイアフラム差圧制御値としてダイアフラム差圧算出部400から出力される。そして、このダイアフラム差圧算出部400から出力されたダイアフラム差圧が得られるウエストゲートバルブ48の開度となるように、このウエストゲートバルブ48の電磁バルブが制御されることになる。このダイアフラム差圧を得るための電磁バルブの制御は周知であるので、ここでの説明は省略する。
このようなターボチャージャ5の制御が行われるため、前記ECU9によって本発明に係る制御装置が構成される。この制御装置は、エアフローメータ83、吸気温センサ84、および、大気圧センサ89からの各信号を入力信号として受信する。また、この制御装置は、目標過給圧および上限過給圧の各信号を出力信号として出力する構成となっている。
以上説明したように、本実施形態では、吸気温センサ84から出力される吸気温信号と、予め設定された吸気温度下限値(ガード値)とを比較し、大きい方の値を、各修正過給圧算出部301,302へ入力する吸気温信号として使用している。このため、仮に、吸気温センサ84に異常が発生して、この吸気温センサ84から出力されている吸気温度の出力値が実際の吸気温度よりも低い値となっている場合であっても、吸気温センサ84の出力信号が、吸気温度下限値以下であった場合には、この吸気温度下限値に基づいて前記各上限過給圧が算出されることになる。つまり、吸気温センサ84から出力されている吸気温度の出力値が実際の吸気温度よりも大幅に低い値となっている場合であっても、前記各上限過給圧は前記吸気温度下限値に基づいて算出される。このため、コンプレッサ下流温度を許容上限温度以下に抑えることが可能であると共に、タービンホイール52の回転数を許容上限回転数以下に抑えることが可能である。
なお、本実施形態では、吸気温信号を25℃でガードするようにしていた。このため、仮に、吸気温センサ84に異常が発生しておらず、実際の吸気温度が25℃未満であった場合には、設計上のタービン回転数の許容上限回転数よりも低い値としてターボ回転数上限過給圧が設定されてしまうことになるが、図6(ターボ回転数上限過給圧に対して、吸気流量、および、吸気温度の関係を示す図)のように、実際には、上限過給圧が大幅に制限されてしまうといったことはなく、標準環境相当での性能が得られている。具体的には、吸気温信号を25℃でガードした場合の上限過給圧が図6に一点鎖線で示すものであった場合、実際の吸気温度が0℃であった場合に求められるべき上限過給圧(本発明を適用しなかった場合の上限過給圧)との差は図中のΔPとなるが、その差は比較的小さく、吸気温信号を25℃でガードした場合であっても標準環境相当での性能が得られている。このようにターボチャージャ5の性能を十分に発揮させることが可能であることから、前記吸気温度下限値(ガード値)としては25℃が適切な値である。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態は、ウエストゲートバルブ48によってターボチャージャ5の回転数を制御するようにしていた。本発明はこれに限らず、ターボチャージャに可変ノズルを備えさせ、この可変ノズルの開度制御によってターボチャージャ5の回転数を制御するものに対しても適用が可能である。
また、前記実施形態は、4気筒ガソリンエンジンに本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、ディーゼルエンジンやガスエンジンに対しても適用が可能である。また、気筒数も特に限定されるものではない。また、自動車に搭載されるエンジン以外のエンジンに対しても本発明は適用が可能である。
本発明は、自動車に搭載される過給機付き内燃機関のタービン回転数を許容上限回転数以下に制限するための制御に適用可能である。
1 エンジン(内燃機関)
48 ウエストゲートバルブ
5 ターボチャージャ(過給機)
53 コンプレッサホイール
84 吸気温センサ
9 エンジンECU
200 入力信号算出部
300 目標過給圧算出部
301 第1修正過給圧算出部
302 第2修正過給圧算出部

Claims (1)

  1. 過給機のコンプレッサホイールに向かって流れる吸気の温度を検出する吸気温センサの出力値に基づいて前記過給機の許容過給圧を算出し、前記過給機の過給圧が、前記許容過給圧以下となるように作動調整アクチュエータの制御を行う過給機付き内燃機関の制御装置において、
    前記過給機の許容過給圧は、前記吸気温センサの出力値が低いほど高く設定されるものであって、
    前記吸気温センサの出力値が、予め設定された所定の下限値以下であった場合には、この所定の下限値に基づいて前記過給機の許容過給圧を算出することを特徴とする過給機付き内燃機関の制御装置。
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