JP2016151246A - 電動圧縮装置 - Google Patents

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司 小野寺
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Abstract

【課題】制御回路を構成する各素子を効率よく冷却し得る電動圧縮装置を、簡便且つ容易に組み立てることが可能となるように構成する。
【解決手段】電動圧縮装置10のケーシング18を構成する第1本体部材12の内部には、回路基板36と略平行に延在する平坦部64が設けられる。一方、回路基板36の周壁には弾性シール部材48が設けられる。回路基板36の周縁部端部は、第1本体部材12にカバー部材16が連結されることに伴い、弾性シール部材48とともに第1本体部材12とカバー部材16で挟持される。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動機と、冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記電動機の動作を制御する制御回路が設けられた回路基板とをケーシングに収容した電動圧縮装置に関する。
電動圧縮装置は、電動機と、前記電動機を構成する回転軸が回転動作することに伴って冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記電動機の動作を制御する制御回路が設けられた回路基板とを具備する。これら電動機、圧縮機構及び回路基板は、冷媒吸入口及び冷媒排出口が形成されたケーシングに収容されている。制御回路は、コンデンサやトランジスタ等をはじめとする多数の素子が前記回路基板上に設けられることで構成され、電動機を駆動する際には各素子に通電がなされる。これに伴って前記回転軸が回転動作するとともに、圧縮機構の作用下に前記冷媒吸入口からケーシング内に冷媒が導入される。冷媒は、圧縮機構側に流通し、該圧縮機構によって圧縮された後、前記冷媒排出口から導出される。
例えば、トランジスタは通電に伴って熱を発する。すなわち、温度上昇を起こす。このために制御回路が過度に高温となると、応答速度が遅くなったり、寿命が短期化したりする等の不具合を招く。このような理由から、制御回路を冷却し得るような構成とすることが望ましい。
特許文献1には、ケーシングの内部を区画壁によってステータ室と回路室に区分し、且つ回路室に、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)モジュールが設けられた回路基板を収容した電動圧縮装置が開示されている。なお、回路室は、ケーシングの開放端部がエンドプレートで閉塞されることによって形成された閉空間である。回路基板は、回路室内で、ネジを介して区画壁に固定されている。さらに、IGBTモジュールは区画壁に面接触している。
この構成においては、IGBTモジュールが熱を発すると、該IGBTモジュールが面接触した区画壁に熱が速やかに伝達される。しかも、区画壁がケーシング内に導入された冷媒によって冷却される。以上のような理由により、IGBTモジュールの過熱が防止される、とのことである。
特開2007−198341号公報(特に、段落[0026]、[0042]、[0044]及び図1参照)
特許文献1記載の技術では、上記したように回路基板がネジ止めによって位置決め固定されている。この場合、回路基板にネジを通す貫通孔を形成するとともに、区画壁(ケーシング)に、ネジを螺合するネジ穴を設けなければならない。しかも、回路基板を位置決め固定するためにネジを螺回する作業を行う必要がある。従って、煩雑である。
加えて、IGBT等の各素子を効率よく冷却するためには、IGBTモジュールを区画壁に密着させる必要がある。このためには、ネジの締め付けトルクを大きくすればよいが、締め付けトルクを過度に大きくすると、回路基板のネジ止め部近傍が歪む懸念がある。このような事態が生じると、配線パターンの接触不良が惹起されてしまう。従って、締め付けトルクを計測管理することが必要となるので、この点でも煩雑さが増す。
さらに、電動圧縮装置は、例えば、自動車に搭載されて車両用空調システムを構成するが、エンジンの振動に起因してネジが弛緩・離脱することを防止するべく、弛緩防止剤(いわゆるネジロック剤)を塗布する必要がある。このことも、作業工数が増加してコストが高騰する一因となる。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、簡便且つ容易に組み立てることが可能であり、しかも、各素子を効率よく冷却し得、さらに、小型化を図ることも可能な電動圧縮装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、回転軸を有する電動機と、前記回転軸が回転することに伴って冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記電動機の動作を制御する制御回路が設けられた回路基板とがケーシングに収容された電動圧縮装置において、
前記ケーシングは、本体部材と、前記本体部材の開口を閉塞するカバー部材とを有し、
前記制御回路は、通電に伴って発熱する素子を含み、
前記本体部材は、前記回路基板と略平行に延在する平坦部を有し、
前記本体部材に前記カバー部材が連結されることに伴って、前記回路基板の周縁部端部が弾性シール部材とともに前記本体部材と前記カバー部材で挟持され、前記素子が前記平坦部に熱伝導可能に対向することを特徴とする。
すなわち、本発明においては、回路基板は、本体部材とカバー部材で挟持されることに伴ってケーシング内に保持される。このため、ネジ止め、換言すれば、ネジの螺回作業が不要となる。しかも、締め付けトルクを計測管理することや、ネジロック剤を塗布することも不要である。以上のような理由から、電動圧縮装置を簡素な作業で容易に組み立てることができるようになる。
加えて、回路基板がネジで締め付けられることがないため、該回路基板が局所的に歪む懸念が払拭される。従って、配線パターンの接触不良等の懸念が払拭され、該回路基板を内部に収容するケーシングの小型化(コンパクト化)を図ることができるので、電動圧縮装置をコンパクト化することが可能となる。
そして、本体部材の平坦部が発熱する素子に対向するため、素子の熱が平坦部に速やかに伝達される。すなわち、素子の熱が迅速に除去されるので、素子を効率よく冷却することも可能である。
素子と平坦部の間には、双方に接触して素子の熱を平坦部に伝達する熱伝導材を介在することが好ましい。この場合、素子の熱が迅速にケーシングに伝達されるので、素子を効率よく冷却することができる。なお、熱伝導材は、グリスのようなペースト状物質(ペースト剤)であってもよいし、熱伝導シートや伝熱板等の物体(部材)であってもよい。
また、回路基板の周縁部が、該回路基板の、多数の素子が設けられる内方部に比して低剛性であることが好ましい。この場合、周縁部が容易に撓む。従って、例えば、本体部材とカバー部材を連結する際に回路基板の内方部に平坦部が干渉し、このために回路基板が押圧されるような場合であっても、本体部材及びカバー部材によって周縁部端部を挟持することが可能である。周縁部が撓むことにより、周縁部端部の挟持位置から内方部のみを偏倚させることができるからである。
回路基板の周縁部を内方部に比して低剛性とするには、例えば、周縁部にスリットを形成すればよい。又は、周縁部を内方部に比して薄肉にするようにしてもよい。
弾性シール部材は、回路基板の周壁を覆う形状、換言すれば、回路基板の一端面から他端面に跨って断面コ字形状をなすものであってもよい。この形状の弾性シール部材が本体部材とカバー部材に挟まれると、シール性能が一層良好となる。加えて、本体部材及びカバー部材に、弾性シール部材を収容するための段部を形成することにより、本体部材とカバー部材を近接させることができる。このため、電動圧縮装置の一層のコンパクト化を図ることができる。
弾性シール部材は、本体部材とカバー部材に挟持されて該本体部材と該カバー部材の間をシールするシール部と、前記シール部に連なり且つ本体部材の内方に向かって延在するリップ部とを有するものであってもよい。この場合、リップ部によって回路基板が一層良好に保持されるようになるからである。
そして、平坦部の裏面側に前記回転軸を回転自在に支持する軸受部が設けられ、冷媒吸入口から吸入された冷媒は、前記平坦部の裏面側に供給されることが好ましい。この場合、回路基板が冷媒によっても冷却されるので、冷却効率が一層向上する。しかも、軸受部が、流通する冷媒と効率よく接触して良好に冷却されるので、該軸受部も十分に冷却される。
本発明によれば、本体部材とカバー部材で回路基板を挟持することで該回路基板を保持するようにしているので、回路基板をネジ止めによって保持する必要がない。従って、ネジの螺回作業、締め付けトルクの計測管理、ネジロック剤の塗布等の作業が不要となる。このため、電動圧縮装置を簡素な作業で容易に組み立てることができるようになる。
また、回路基板がネジで締め付けられることがないため、該回路基板が局所的に歪む懸念が払拭される。従って、回路基板の小型化、ひいては電動圧縮装置のコンパクト化を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る電動圧縮装置の長手方向に沿った概略全体側面断面図である。 ケーシングを構成するカバー部材を第1本体部材から離間させた状態を示す分解斜視図である。 ケーシングを構成する第1本体部材にステータを収容した状態を下流側の開口から視認したときの概略平面図である。 ケーシングが熱膨張を起こした際の回路基板の変形を模式的に示した要部概略平面断面図である。 弾性シール部材の別の一例を示す要部概略平面断面図である。 弾性シール部材のまた別の一例を示す要部概略平面断面図である。 弾性シール部材のさらに別の一例を示す要部概略平面断面図である。
以下、本発明に係る電動圧縮装置につき、自動車車体に搭載される空調装置に組み込まれ、冷却媒体(冷媒)を圧縮して吐出するものを好適な実施の形態として挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る電動圧縮装置10の長手方向に沿った概略全体側面断面図である。この電動圧縮装置10は、第1本体部材12、第2本体部材14及びカバー部材16を含んで構成されるケーシング18を有する。
第1本体部材12には冷媒を内部に導入するための冷媒吸入口20(図2及び図3参照)が形成され、一方、第2本体部材14には冷媒を外部に導出するための図示しない冷媒排出口が形成される。すなわち、第1本体部材12は冷媒流通方向上流側に位置し、第2本体部材14は冷媒流通方向下流側に位置する。以下では、「冷媒流通方向上流」、「冷媒流通方向下流」のそれぞれを、単に「上流」、「下流」ということもある。
上流側に位置する第1本体部材12は、長手方向両端、換言すれば、下流側及び上流側の各端部が開口した中空体からなる。上流側の開口はカバー部材16によって閉塞され、下流側の開口には、第1本体部材12内と第2本体部材14内を仕切るミドルハウジング22を介して第2本体部材14が連結される。
第1本体部材12内には、内壁から一体的に連なって該第1本体部材12の内方に向かう隔壁部24が設けられる。この隔壁部24により、第1本体部材12内が上流側の回路室26、下流側のモータ室28に区分される。すなわち、回路室26は隔壁部24とカバー部材16で形成される空間であり、モータ室28は隔壁部24とミドルハウジング22で形成される空間である。なお、冷媒吸入口20はモータ室28内に連通している。
図2は、カバー部材16を第1本体部材12から離間させた状態を示す分解斜視図である。略四角形形状のカバー部材16には、四方の隅角部のそれぞれに挿通孔30a〜30dが貫通形成されている。また、挿通孔30a、30bの間には位置決め部32aが突出形成され、同様に、挿通孔30c、30dの間には位置決め部32bが突出形成される。位置決め部32a、32bには、図示しない位置決めボスが形成される。
第1本体部材12において、挿通孔30a〜30dに対応する位置にはネジ穴34a〜34dが形成され、位置決め部32a、32bの位置決めボスに対応する位置には、挿通孔30e、30fが形成される。第1本体部材12とカバー部材16は、挿通孔30a〜30dに通されたネジがネジ穴34a〜34dに螺合され、且つ挿通孔30e、30fに位置決め部32a、32bの位置決めボスが嵌合されることで互いに連結される。
回路室26には、回路基板36が収容される。この回路基板36には、コンデンサ38や、スイッチング素子として機能するIGBT(図示せず)、ダイオード(図示せず)等の各種の素子が設けられ、これにより駆動回路(制御回路)としてのインバータ回路が設けられている。IGBTは、図2中に仮想線で示す部位の裏面(下流側)に配設される。
インバータ回路がモータ室28内の同期モータ40(電動機)を駆動する等の制御を行う際には、IGBT等の各素子に通電がなされる。各素子は、この通電に伴って熱を発する。特に、IGBT近傍が高温となり、従って、仮想線で示した部位は熱を放散する。以下ではこの部位を「放熱面」と指称し、その参照符号を42とする。
インバータ回路には、熱伝導材44(図1参照)が設けられる。なお、熱伝導材44の好適な例としてはグリスが挙げられる。この場合、前記の各素子上にグリスが塗布される。このグリスにより、放熱面42から隔壁部24に熱が伝導することが支援される(後述)。熱伝導材44の他の好適な例としては、高分子系熱伝導シートが挙げられる。この場合、放熱面42に予め熱伝導シートを貼付すればよい。
回路基板36は、複数の平板状の層が積層された多層回路基板であり、カバー部材16と略同様の外郭形状をなす。また、図2に示すように、回路基板36の周縁部(周壁の近傍)には複数のスリット46が形成されている。このため、回路基板36の周縁部は、スリット46が形成されていない内方部に比して低剛性である。換言すれば、回路基板36の周縁部は可撓性に富む。
スリット46より周壁側に位置する回路基板36の周縁部端部には、弾性シール部材48が添付されている。すなわち、弾性シール部材48は、回路基板36の周壁に沿って周回している。なお、弾性シール部材48の厚みは、回路基板36と略同程度か、又は、回路基板36に比して若干大きく設定される。
この弾性シール部材48は、弾性を示すとともに、第1本体部材12とカバー部材16の間に介在して両部材12、16の間をシールする。このシールにより、例えば、雨水等の液体が回路室26内に浸入することや、インバータの作動音がケーシング18外に漏洩することが防止される。
回路基板36の周縁部端部は、弾性シール部材48とともに第1本体部材12とカバー部材16で挟持される。このように、周縁部端部と、該周縁部端部の周囲に設けられた弾性シール部材48とが第1本体部材12とカバー部材16で挟持されることで、回路基板36がケーシング18内(回路室26内)に位置決め固定されている。
一方、隔壁部24には、図3に示すように、略円弧形状をなす第1段部50と、モータ室28から回路室26への陥没量が第1段部50に比して小さな第2段部52とを含む段部54が形成される。段部54が存在するため、隔壁部24のモータ室28側端面には、段部54に対して相対的に突出した扇形壁部56が形成される。従って、第1段部50の底面から扇形壁部56にかけては、隔壁部24から略垂直に立ち上がった立ち壁が介在する。
隔壁部24のモータ室28側端面には、第2本体部材14に指向して円環状に突出した軸受部58が設けられる。前記立ち壁の一部は、軸受部58の外周壁と一体的に連なる。このため、立ち壁は、見掛け上、軸受部58を境に湾曲した形状となっている。以降においては、軸受部58を境として立ち壁を2個の部位に区分し、各々を第1案内部60、第2案内部62とする。上記から理解されるように、第1案内部60及び第2案内部62は、軸受部58に一体的に設けられる。また、第1段部50は、第1案内部60から第2案内部62までの間に位置する。
第1段部50の底壁は平坦面として形成されており、回路基板36の放熱面42は、この平坦な壁面の裏面(平坦部64)に位置する。すなわち、放熱面42は、平坦部64に対向する。第1本体部材12とカバー部材16で回路基板36が挟持されたとき、放熱面42は、前記熱伝導材44を介して平坦部64に近接ないし当接する。なお、コンデンサ38は、第1本体部材12に形成されたコンデンサ収容用凹部66に進入する。
カバー部材16、回路基板36(放熱面42)及び平坦部64の面方向は、互いに略平行である。従って、放熱面42と平坦部64は、熱伝導材44を介して広範囲で互いに近接ないし当接する。すなわち、回路基板36(放熱面42)と平坦部64を略平行にしたことにより、放熱面42と平坦部64との対向面積ないし当接面積を可及的に大きくすることができる。
モータ室28には、ステータ68とロータ70で構成される同期モータ40が収容される。ここで、隔壁部24には環状段部72が設けられている。
環状段部72の外周縁部からは、厚肉の囲繞壁部74が一体的に立ち上がり、該囲繞壁部74は、第1本体部材12の長手方向に沿って延在する。囲繞壁部74は、同期モータ40を囲繞する。ステータ68は、いわゆる焼き嵌めによって前記囲繞壁部74に嵌合され、該ステータ68の上流側端部は前記環状段部72に当接する。以上により、ステータ68が第1本体部材12に位置決め固定されている。
囲繞壁部74には、内方側から外方側に陥没するようにして、第1本体部材12の長手方向に沿って延在する9個の冷媒流通溝76a〜76iが形成される。冷媒流通溝76a〜76iの個数(9個)は、ステータ68を構成する分割コア78の個数と同一である。なお、隣接する冷媒流通溝同士がなす角度は、同一であってもよいし相違していてもよい。隣接する冷媒流通溝同士は、典型的には、約40°の角度をなす位置に離間している。
9個の冷媒流通溝76a〜76i中、冷媒吸入口20に最近接する冷媒流通溝76aに対して約80°、120°をなす位置の冷媒流通溝76c、76gは、残余の冷媒流通溝76a、76b、76d、76e、76f、76h、76iに比して断面積が大きく設定されている。また、第1案内部60は、冷媒流通溝76cの一方の側壁に連なり且つ該冷媒流通溝76cが第2段部52に連通するように延在する。一方、第2案内部62は、冷媒流通溝76gの一方の側壁に連なり且つ冷媒流通溝76gが第2段部52に連通するように延在する。このため、冷媒は、第1案内部60、第2案内部62によって冷媒流通溝76c、76gまで容易に案内される。
冷媒流通溝76cと冷媒流通溝76gは、軸受部58を間にして互いに略200°離間した位置にある。
第1本体部材12に収容される同期モータ40につき説明する。該同期モータ40は、第1本体部材12内で位置決め固定されて環状に形成されたステータ68と、回転軸としてのシャフト80に外嵌されて該シャフト80と一体的に回転動作するロータ70とを有する。この中のステータ68は、9個の分割コア78の各々にインシュレータを介して電磁コイル82が巻回されることで構成されている。
分割コア78は、ヨーク部とティース部で略T字形状をなす。隣接する分割コア78のヨーク部同士が当接することにより、磁路が形成される。この当接は、ステータ68が第1本体部材12に焼き嵌めされることによって維持される。また、ヨーク部の長手方向端面同士の当接箇所は、囲繞壁部74に形成された9個の冷媒流通溝76a〜76iの各々に対向する。
すなわち、冷媒流通溝76a〜76iの各々とステータ68とが対向する。この対向により、冷媒流通溝76a〜76iとステータ68(ヨーク部の長手方向端面同士の当接箇所)との間に、冷媒が流通する冷媒流通路84a〜84iが形成される。冷媒流通路84a〜84i中では、冷媒流通路84c、84gの断面積が残余の冷媒流通路84a、84b、84d、84e、84f、84h、84iに比して大きく設定されている。
ここで、ヨーク部の長手方向端面が9個の冷媒流通路84a〜84iに臨む面積(露出面積)は、ステータ68の焼き嵌めによる収縮締結力及び冷却量が周方向に沿って略均等となるように揃えられる。このため、断面積が大きな冷媒流通路84c、84gは、第1本体部材12の下流側から視認すると、外周側方向に向かって拡開しており、その結果、略台形形状をなしている。結局、冷媒流通溝76c、76gの内周側から外周側に向かう方向(長手方向に対して直交する方向)の断面積は、残余の冷媒流通溝76a、76b、76d、76e、76f、76h、76iに比して大きく設定されている。
その一方で、9個のティース部の先端は互いに近接して円形状に並び、ロータ70を囲繞する。
ステータ68の内周側にはロータ70が配置される。ロータ70は図示しない永久磁石を保持しており、この永久磁石が、電磁コイル82に通電がなされた際に形成される磁界(交番磁界)に対して吸引ないし反発することで、シャフト80と一体的に回転動作する。
インバータ回路は、ハーメチックコネクタ86(図2参照)を介して同期モータ40に電気的に接続される。すなわち、ハーメチックコネクタ86の介在により、モータ室28の気密を損なわずに、インバータ回路と同期モータ40の間で電気信号の授受が可能となる。
シャフト80の上流側端部は、前記軸受部58の内部に設けられた中空円筒状の滑り軸受88に軸支される。また、下流側端部は、ミドルハウジング22に設けられた軸受90に軸支される。
第2本体部材14には、圧縮機構としてのスクロール圧縮機構100が収容される。このスクロール圧縮機構100は、旋回スクロール102と固定スクロール104を組み合わせて構成される。
一層具体的には、旋回スクロール102は、円形の鏡板106と、該鏡板106に渦巻き状に立設された旋回翼108とを有する。鏡板106には、シャフト80の偏心ピン部80aが滑り軸受110を介して連結される。ここで、ミドルハウジング22には図示しない自転防止ピン等の自転防止機構が植設されており、鏡板106は、この自転防止機構を中心に公転運動が可能である。
一方、固定スクロール104は、鏡板106に対向するように第2本体部材14内に位置決め固定された円形の鏡板112と、該鏡板112に渦巻き状に立設された固定翼114とを有する。
周知の通り、旋回翼108と固定翼114は、一方の渦巻きの間に他方の渦巻きが進入するようにして組み合わされる。旋回翼108と固定翼114の協働によって圧縮室116、116が形成されるとともに、スクロール圧縮機構100の外周端に、互いに略180°離間した2箇所の冷媒取込口(図示せず)が形成される。すなわち、シャフト80が同期モータ40の作用下に回転動作したときには、これに追従して旋回スクロール102が公転運動する。同時に、冷媒が冷媒取込口から圧縮室116、116に取り込まれる。後述するように、圧縮室116、116の容積が低減することに伴い、冷媒が圧縮される。
圧縮された冷媒は、内周端に形成された冷媒吐出孔118に到達し、スクロール圧縮機構100から中空室120へと吐出される。なお、冷媒吐出孔118には逆止弁122が配設される。
ミドルハウジング22には、複数個の中間連通孔(図示せず)が形成される。すなわち、冷媒流通路84c、84gと2個の冷媒取込口は、中間連通孔を介してそれぞれ連通する。換言すれば、2個の冷媒取込口の各位置は、冷媒流通溝76c、76g(冷媒流通路84c、84g)の各位置に対応している。
ここで、冷媒取込口同士の離間角度が略180°であるのに対し、冷媒流通溝76c、76g同士の離間角度は約200°であるが、ミドルハウジング22の中間連通孔は、周方向に長尺な長穴形状として形成される。このため、2個の冷媒取込口中の一方が冷媒流通溝76cに連通するとともに、残余の一方の冷媒取込口が冷媒流通溝76gに連通する。
本実施の形態に係る電動圧縮装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
電動圧縮装置10を組み立てる過程においては、周縁部にスリット46が予め形成され、且つ周壁に弾性シール部材48が予め添付された回路基板36をケーシング18内で位置決め固定する。このためには、カバー部材16の位置決め部32a、32bの位置決めボスを第1本体部材12の挿通孔30e、30fに嵌合するとともに、回路基板36の周縁部端部及び弾性シール部材48の双方を第1本体部材12とカバー部材16で挟み、さらに、挿通孔30a〜30dにネジを通してネジ穴34a〜34dに螺合する。
その結果、回路基板36の周縁部端部及び弾性シール部材48が第1本体部材12とカバー部材16で挟持され、これに伴って、第1本体部材12とカバー部材16で形成された回路室26内に回路基板36が位置決め固定される。放熱面42は、熱伝導材44を介して隔壁部24の平坦部64に対向する。
このように、本実施の形態によれば、回路基板36に対してネジを螺合することなく、該回路基板36を位置決め固定することが可能である。これに伴って、ネジの螺合による応力集中を受けて回路基板36が局所的に歪むことを回避することができる。このため、回路基板36の制御回路の集積度を向上することができるので、回路基板36を小型化することが可能となる。また、回路基板36を小型化し得る分、電動圧縮装置10のコンパクト化を図ることもできる。
しかも、回路基板36をネジ止めする必要がないので、ネジの螺回作業や、締め付けトルクの計測管理を行うことが不要となる。その上、ネジロック剤を塗布すべきネジの個数が低減する。このような理由から、電動圧縮装置10を簡便に、且つ効率よく組み立てることができるようになる。また、ネジロック剤の塗布量が低減するので、コスト的に有利である。
さらに、回路基板36の周縁部にスリット46が形成されているため、該周縁部では剛性が小さい。従って、例えば、図4に示すように平坦部64が設計寸法よりも回路室26側に突出しているような場合には、回路基板36の内方部が平坦部64によって回路室26側に押圧される一方で、周縁部のみが撓む。このため、回路基板36が平坦部64に押圧されるにも関わらず、回路基板36の内方部(主要部)が局所的に歪む懸念が一層払拭される。
このようにして組み立てた電動圧縮装置10を駆動するには、インバータ回路の制御作用下に、ハーメチックコネクタ86を介して電磁コイル82に通電を行う。その結果、分割コア78のヨーク部に磁束が通って磁路が形成され、ステータ68に交番磁界が形成される。
交番磁界の極性が周期的に変化するため、該交番磁界と、ロータ70に保持された永久磁石との間に吸引力・反発力が交互に発生する。その結果、ロータ70がシャフト80と一体的に回転動作するとともに、回転動作するシャフト80の作用下に旋回スクロール102が公転旋回する。
その一方で、冷媒がスクロール圧縮機構100の作用によって吸引され、冷媒吸入口20を介してモータ室28の内方に進入する。冷媒は、モータ室28内において、先ず、第1段部50(図3参照)の側壁から導入されて該第1段部50の底面に移動し、さらに、軸受部58の外周壁に到達する。
冷媒は、軸受部58の外周壁に接触することに伴い、該軸受部58及びシャフト80の上流側端部を冷却するとともに、該軸受部58を境として主には第1分流と第2分流に分岐する。第1分流は第1案内部60に沿って冷媒流通溝76cまで流動し、一方、第2分流は第2案内部62に沿って冷媒流通溝76gまで流動する。すなわち、第1案内部60は第1分流を冷媒流通溝76cに案内し、第2案内部62は第2分流を冷媒流通溝76gに案内する。
冷媒は、上記したように第1分流及び第2分流に分岐し、第1段部50から、該第1段部50よりも浅い第2段部52に移動する。この移動に先んじ、冷媒は、第1段部50で滞留するとともに渦流を形成する。すなわち、冷媒がモータ室28内に導入されてから該モータ室28内に留まる時間が比較的長くなり、しかも、渦流は、隔壁部24の、放熱面42が対向した平坦部64の裏面に接触する。
放熱面42は、グリスないしは伝熱テープ等の熱伝導材44を介して平坦部64に近接ないし当接している。このため、放熱面42の熱が平坦部64に伝導し易い。しかも、平坦部64の裏面では、上記したように冷媒が滞留し易くなっている。このため、放熱面42、ひいてはインバータ回路が十分に冷却される。従って、IGBTをはじめとする各素子の応答速度が遅延することや、寿命が短期化することを防止することができる。
また、渦流は、第1段部50の側壁である第1案内部60及び第2案内部62にも十分に接触することとなる。このため、これら第1案内部60及び第2案内部62と一体的に設けられている軸受部58が十分に冷却され且つ潤滑されるので、シャフト80の円滑な回転が保証されるとともに、スクロール圧縮機構100が大きく振動することを抑制することができる。
さらに、冷媒が第1段部50で渦流を形成して滞留することにより、分岐される冷媒の温度分布が比較的均一に整えられる。第1分流及び第2分流は、このように温度分布が整えられた冷媒から分岐し、冷媒流通溝76c、76g(冷媒流通路84c、84g)に進入する。
第1分流と第2分流は、略同流量である。なお、第1分流及び第2分流は、上記したように第1段部50で滞留した冷媒から分岐したものであるため、軸受部58及びIGBT(インバータ回路)と熱交換を行っている。この熱交換により、寒冷地等では、凝縮によって生成した液冷媒が蒸発潜熱を得て気化され、圧縮室116、116に液冷媒が進入することが回避される。このことからも、スクロール圧縮機構100が過負荷により大きく振動することを回避することができる。
ここで、冷媒流通路84c、84gの断面積は、残余の冷媒流通路84a、84b、84d、84e、84f、84h、84iに比して大きい。このため、冷媒流通路84c、84gでは、圧力損失が小さくなる。このことと、上記したように冷媒流通路84c、84gに対して冷媒が優先的に導入されることとが相俟って、残余の冷媒流通路84a、84b、84d、84e、84f、84h、84iよりも相対的に多くの冷媒が流通する。
上記したように、熱源であるヨーク部の長手方向端面が9個の冷媒流通路84a〜84iに臨む面積(放熱面積)は、互いに略同等となるように揃えられている。このため、同期モータ40との熱交換に伴う冷媒の温度上昇量は、多くの冷媒が流通する冷媒流通路84c、84gの方が、残余の冷媒流通路84a、84b、84d、84e、84f、84h、84iよりも相対的に少ない。
冷媒流通路84c、84gに沿って流通した第1分流及び第2分流は、さらに、ミドルハウジング22に形成された中間連通孔を介して冷媒取込口に向かう。上記したように、冷媒取込口が冷媒流通路84c、84gの位置に対応する位置(重なる位置)にあるからである。
冷媒流通路84c、84gは、他の冷媒流通路84a、84b、84d、84e、84f、84h、84iに比して断面積が大きく、しかも、温度上昇量が少ない冷媒が多く流通する。以上のような理由から、第1分流及び第2分流が冷媒取込口に効率よく導入され、旋回スクロール102の旋回翼108と固定スクロール104の固定翼114との間、すなわち、圧縮室116、116に到達する。
第1分流及び第2分流として圧縮室116、116内に到達した冷媒は、旋回スクロール102の公転運動の進行に伴い、その容積が低減しながら徐々に圧縮される。すなわち、旋回スクロール102が公転運動をしているため、渦巻き形状の旋回翼108と固定翼114との間に形成される圧縮室116、116は、見掛け上、外周端の冷媒取込口から内周端の冷媒吐出孔118に向かって順次移動する。これに伴って圧縮室116、116の容積が順次低減されることにより、該圧縮室116、116内の冷媒が圧縮される。
以上のようにして圧縮されて高温・高圧となった冷媒は、固定スクロール104の冷媒吐出孔118からスクロール圧縮機構100の外部、すなわち、第2本体部材14の中空室120に吐出される。なお、逆止弁122が設けられているため、吐出された冷媒が冷媒吐出孔118を介して圧縮室116、116に戻ることが防止される。
圧縮された冷媒は、さらに、中空室120から、第2本体部材14に設けられた前記冷媒排出口を介して電動圧縮装置10の外部へと順次押し出され、電動圧縮装置10の下流側に配置された凝縮器(図示せず)に案内される。
上記したように、本実施の形態では、圧縮室116、116内に、略180°離間した位置から温度や流量等が均衡した冷媒が取り込まれる。このため、略180°離間した圧縮室116、116の圧縮反力が均衡し、圧縮時(スクロール作動時)の応力変動を抑制することができる。しかも、圧縮室116、116に取り込まれる冷媒の温度上昇が抑制されているので、体積効率を大きくすることが可能である。
以上の理由が相俟って、電動圧縮装置10を小型且つ軽量なものとして構成することができる。
一方、冷媒の一部が、第1分流及び第2分流の各々から分岐して小分流を形成する。この小分流は、例えば、ステータ68の外周側である冷媒流通溝76a、76b、76d、76e、76f、76h、76i、又は、ステータ68の内周側に進入する。分割コア78を被覆するインシュレータの形状によって、ステータ68の内周側に進入した小分流を、冷媒流通溝76a、76b、76d、76e、76f、76h、76iに移動させることや、その逆方向に移動させることが可能である。
軸受部58の外周壁に接触した後の冷媒の大部分は、第1分流及び第2分流である。すなわち、小分流の量は、第1分流及び第2分流に比して少ない。このため、小分流は、冷媒流通路84a、84b、84d、84e、84f、84h、84i内で比較的滞留し易い。
この滞留した小分流(冷媒)がステータ68の内周側に回り込むと、該小分流が電磁コイル82に接触する。通電された電磁コイル82は熱を帯びて温度上昇を起こすが、冷媒が接触することで該電磁コイル82が冷却されるため、その上昇の度合いは小さい。
電磁コイル82に接触した小分流は、第1分流及び第2分流と熱交換を行う。これにより同期モータ40の熱が奪取され、その結果、該同期モータ40が冷却される。すなわち、電磁コイル82の過度の温度上昇が回避され、第1本体部材12内が、いわゆる熱こもり状態となることが回避される。
一般的に、電磁コイル82の温度が過度に上昇すると、磁界の強度が低減する(減磁が起こる)。しかしながら、小分流を上記したように移動させることにより、電磁コイル82が十分に冷却される。このため、減磁が起こることを回避することができる。
すなわち、この場合、同期モータ40の温度を略均一にすることができる。このため、同期モータ40の磁気的特性に偏りが生じる懸念が払拭される。加えて、第1案内部60及び第2案内部62が第1本体部材12と一体的に設けられているので、部品点数が増加することが回避される。このことも、コストが高騰することの回避や、電動圧縮装置10の組み立てを容易化することに寄与する。
さらに、第1本体部材12の囲繞壁部74に冷媒流通溝76a〜76iを形成し、且つ該冷媒流通溝76a〜76iと、これに対向するステータ68との間を冷媒流通路84a〜84iとするようにしているので、冷媒流通路を形成するべくステータ68を切り欠く必要がない。また、ステータ68が略等径となることから、同期モータ40の磁気特性に偏りが生じることが防止される。さらに、冷媒と同期モータ40との熱交換が良好となることにより、スクロール圧縮機構100の圧縮室116、116に液冷媒が進入することが一層有効に回避される。
電動圧縮装置10が上記のようにして冷媒を圧縮すると、圧縮された冷媒が温度上昇を起こす。この温度上昇を受けることで、第2本体部材14の温度も上昇する。また、第1本体部材12には、隔壁部24が放熱面42から受けた熱が伝達される。従って、第1本体部材12も温度上昇を起こす。結局、ケーシング18全体の温度が上昇し、このため、ケーシング18が熱膨張を起こす。
この場合、例えば、図4に示すように、回路基板36の放熱面42が、膨張した平坦部64からカバー部材16側に押圧され、その一方で、該回路基板36の周縁部が、カバー部材16から第1本体部材12側に押圧されることがあり得る。
ここで、本実施の形態では、回路基板36の周縁部にスリット46を形成することで、該周縁部を内方部に比して低剛性にしている。すなわち、周縁部は可撓性に富む。このため、上記のような押圧力が加わると、周縁部のみが、第1本体部材12側に前進するように撓む。従って、回路基板36と平坦部64の相対的な位置や方向が変化することはほとんどない。すなわち、回路基板36と平坦部64は互いに略平行した状態を保ち、且つ熱伝導材44を介して互いに当接した状態を保つ。
従って、スクロール圧縮機構100が動作することによってケーシング18が熱膨張を起こしたときであっても、回路基板36の熱が平坦部64に伝達される。また、回路基板36の内方部(主要部)が局所的に歪むことが回避される。このため、インバータ回路を構成する各素子が回路基板36から脱落することを回避することもできる。
なお、平坦部64の回路室26側への突出量又は熱伝導材44の厚みを、回路基板36の放熱面42が所定の圧力でカバー部材16側に押圧されるように設定してもよい。この場合、スクロール圧縮機構100が動作することによってケーシング18が振動を起こした場合であっても、回路基板36と平坦部64は熱伝導材44を介して互いに密接した状態に保たれる。従って、回路基板36の熱が平坦部64に常時伝達される。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、図5に示すように、回路基板36の周壁を覆った状態で周回する断面コ字形状の弾性シール部材130を用いるようにしてもよい。この場合、第1本体部材12とカバー部材16との間が一層良好にシールされる。また、第1本体部材12とカバー部材16に対し、弾性シール部材130を挿入するための段部132a、132bを設け、弾性シール部材130を第1本体部材12とカバー部材16で挟持することにより、第1本体部材12とカバー部材16を近接させることが可能となる。すなわち、電動圧縮装置10のさらなるコンパクト化を図ることができる。
また、図6に示すように、シール部134aと、該シール部134aに連なり第1本体部材12の内方に向かって延在するリップ部136aを有する弾性シール部材138を用いるようにしてもよい。この場合、シール部134aが第1本体部材12とカバー部材16で挟持され、リップ部136aが回路基板36の周縁部端部を押圧する。すなわち、シール部134aによって第1本体部材12とカバー部材16との間のシールがなされるとともに、リップ部136aによって回路基板36の保持がなされる。
図7に示すようなシール部134b及びリップ部136bを有する弾性シール部材140を用いるようにしてもよい。この場合、リップ部136bが回路基板36の周縁部端部を囲繞しているので、第1本体部材12とカバー部材16との間を一層良好にシールし得るとともに、回路基板36を一層良好に保持し得るようになる。
いずれの場合においても、スリット46を形成することに代替し、回路基板36の周縁部と内方部とで肉厚を相違させることで剛性を相違させるようにしてもよい。すなわち、周縁部を薄肉とし、且つ内方部を厚肉とすることにより、内方部に比して周縁部が低剛性である回路基板を構成することができる。
10…電動圧縮装置 12…第1本体部材
14…第2本体部材 16…カバー部材
18…ケーシング 20…冷媒吸入口
22…ミドルハウジング 24…隔壁部
26…回路室 28…モータ室
36…回路基板 40…同期モータ
42…放熱面 44…熱伝導材
46…スリット 48、130、138、140…弾性シール部材
50…第1段部 52…第2段部
58…軸受部 60…第1案内部
62…第2案内部 64…平坦部
68…ステータ 70…ロータ
76a〜76i…冷媒流通溝 78…分割コア
80…シャフト(回転軸) 82…電磁コイル
84a〜84i…冷媒流通路 100…スクロール圧縮機構
102…旋回スクロール 104…固定スクロール
116…圧縮室 134a、134b…シール部
136a、136b…リップ部

Claims (8)

  1. 回転軸を有する電動機と、前記回転軸が回転することに伴って冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記電動機の動作を制御する制御回路が設けられた回路基板とがケーシングに収容された電動圧縮装置において、
    前記ケーシングは、本体部材と、前記本体部材の開口を閉塞するカバー部材とを有し、
    前記制御回路は、通電に伴って発熱する素子を含み、
    前記本体部材は、前記回路基板と略平行に延在する平坦部を有し、
    前記本体部材に前記カバー部材が連結されることに伴って、前記回路基板の周縁部端部が弾性シール部材とともに前記本体部材と前記カバー部材で挟持され、前記素子が前記平坦部に熱伝導可能に対向することを特徴とする電動圧縮装置。
  2. 請求項1記載の電動圧縮装置において、前記素子と前記平坦部との双方に接触して前記素子の熱を前記平坦部に伝達する熱伝導材を有することを特徴とする電動圧縮装置。
  3. 請求項1又は2記載の電動圧縮装置において、前記回路基板の周縁部が、内方部に比して低剛性であることを特徴とする電動圧縮装置。
  4. 請求項3記載の電動圧縮装置において、前記回路基板の周縁部にスリットが形成されることで、該周縁部が内方部に比して低剛性であることを特徴とする電動圧縮装置。
  5. 請求項3記載の電動圧縮装置において、前記回路基板の周縁部が内方部に比して薄肉にされることで、該周縁部が内方部に比して低剛性であることを特徴とする電動圧縮装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動圧縮装置において、前記弾性シール部材は、前記回路基板の周壁を覆って前記本体部材と前記カバー部材で挟持されることを特徴とする電動圧縮装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動圧縮装置において、前記弾性シール部材は、前記本体部材と前記カバー部材に挟持されて該本体部材と該カバー部材の間をシールするシール部と、前記シール部に連なり且つ前記本体部材の内方に向かって延在するリップ部とを有し、
    前記リップ部は、前記回路基板を前記本体部材側に向かって押圧することを特徴とする電動圧縮装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電動圧縮装置において、前記素子が対向する前記平坦部の裏面側に前記回転軸を回転自在に支持する軸受部が設けられ、冷媒吸入口から吸入された冷媒は、前記平坦部の裏面側に供給されることを特徴とする電動圧縮装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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