JP2016151096A - スラブ - Google Patents
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Abstract
Description
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。本実施の形態は、建築物のスラブに関する。ここで、この建築物の利用の用途は任意であり、例えば娯楽施設又は居住施設等として利用することができる。また、建築物の総階数や、本実施の形態に係るスラブが設けられる階数については任意であるが、当該スラブの直上の階及び直下の階にはそれぞれ複数の部屋(例えば、寝室、リビング、洗面所、及び浴室等)が設けられているものとし、当該直上の階を「上階」、直下の階を「下階」と称して以下では説明するものとする。また、本実施の形態においては、スラブの構成として公知の点については適宜説明を省略する。
次に、本実施の形態の具体的内容について説明する。最初に、構造について説明し、次に施工方法と解析結果について順次説明する。
図1は、本実施の形態に係る建築物1を示す平面図、図2は、図1のA−A矢視断面図である。これらの図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る建築物1は、概略的に、柱10、梁20、及びスラブ30を備えて構成されている。ここで、以下では、必要に応じて、これら図1や図2におけるX−X’方向を「幅方向」と称し、特にX方向を「右方向」、X’方向を「左方向」と称する。また、Y−Y’方向を「奥行き方向」と称し、特にY方向を「前方向」、Y’方向を「後方向」と称する。また、Z−Z’方向を「高さ方向」と称し、特にZ方向を「上方向」、Z’方向を「下方向」と称する。また、建築物1における各位置から見て、スラブ30の中央に近い位置を「内側」、スラブ30の中央から遠い位置を「外側」と称する。
次に、建築物1を構成する柱10、梁20、及びスラブ30について説明する。
柱10は、建築物1を構成する公知の柱であり、本実施の形態においてはスラブ30の四隅に配置されている。この柱10の具体的な形状は任意で、例えば円柱でも構わないが、本実施の形態では四角柱とする。また、この柱10の具体的な素材は任意で、例えば鉄骨製や木製でも構わないが、本実施の形態では鉄筋コンクリート製とする。なお、この柱10の具体的な構成や施工方法については公知であるため、詳細な説明を省略する。
梁20は、建築物1を構成する公知の梁であり、柱10同士を相互に連結するように配置されている。具体的には、本実施の形態においては、梁20は4つの柱10の相互間の計4箇所に配置されており、各梁20の端部は柱10に対して公知の方法で接合されている。この梁20の具体的な形状は任意で、例えば円柱でも構わないが、本実施の形態では略四角柱とする。また、この梁20の具体的な素材は任意で、例えば鉄骨製や木製でも構わないが、本実施の形態では鉄筋コンクリート製とする。
スラブ30は、スラブ下部31の上にスラブ上部32を配置して構成された床面であって、周囲の柱10及び梁20に当接するように配置されている。
スラブ下部31は、スラブ30における下方に配置される部分であり、図1及び図2に示すように、対象板状体31a、及び非対象板状体31bを備えている。
図2に戻り、スラブ上部32は、スラブ30における上方に配置される部分であり、スラブ筋32a、及び上部コンクリート32bを備えている。
続いて、対象領域E1の好適な配置について説明する。図5(a)は、建築物1の平面図、図5(b)は、第1の固有振動数の振動モード、図5(c)は、第2の固有振動数の振動モードを示す図である。ここで、「第1の固有振動数」とは、低減対象となる床衝撃音の振動数であって、スラブ30の幅方向中央位置を振動モードの腹とする振動数である。また、「第2の固有振動数」とは、低減対象となる床衝撃音の振動数であって、スラブ30の幅方向中央よりも右方、及び中央よりも左方の計2箇所を振動モードの腹とする振動数である。なお、図5(b)及び図5(c)において、横軸はスラブ30の左端部からの距離(m)を表し、縦軸はスラブ30の振幅(m)を表している。また、図5(b)の横軸、及び図5(c)の横軸は、図5(a)のスラブ30の幅と対応している。また、図5においては、本実施の形態に係るスラブ30における、第1の固有振動数の振動モードの腹の位置をα1で示し、第2の固有振動数の振動モードの腹の位置をα2で示している。
続いて、本実施の形態に係るスラブ30の施工方法について説明する。まず、前方の梁20及び後方の梁20の一部分に顎部21を形成する顎部形成工程を行う。具体的には、設定した対象領域E1に対応する部分に下段顎部22が位置し、設定した非対象領域E2に対応する部分に上段顎部23が位置するように梁20を形成する。なお、このように梁20を形成する具体的な手段については公知であるため、詳細な説明を省略する。
続いて、本実施の形態に係るスラブ30の遮音性能を示す解析結果について説明する。本実施形態においては、スラブ30の遮音性能を評価するために、スラブ30の重量床衝撃音遮断性能を特定する解析を行った。
このように、本実施の形態のスラブ30によれば、対象板状体31aと非対象板状体31bとは、相互に並設され、かつ、対象板状体31aの下面は非対象板状体31bの下面よりも下方に位置し、これら対象板状体31a及び非対象板状体31bの上に、スラブ上部32の上面が面一となるように上部コンクリート32bを設けるので、スラブ厚を増大させて遮音性能を向上させる事が可能であると共に、板状体を並設した極めて簡素な構成によりスラブ厚を増大させる事ができ、施工に要する手間や費用を削減する事が可能となる。また、スラブ厚を不均一とすることにより、スラブ30に要する部材の総量を削減しても、従来と同様の床衝撃音の低減効果を奏する事ができ、施工に要する費用を削減する事が可能となる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。例えば、実施の形態に係るスラブ30によって遮音性能を向上できなかったり、施工に要する手間や費用を削減できなかったりした場合であっても、従来と異なる技術によりスラブ30を構成できている場合には、本願発明の課題が解決されている。
発明の詳細な説明や図面で説明したスラブ30の各部の寸法、形状、材料、比率等は、あくまで例示であり、その他の任意の寸法、形状、材料、比率等とすることができる。
本実施の形態においては、対象板状体31aと非対象板状体31bは、相互に同一の形状であるものとして説明したが、これに限られず、上方に打設される上部コンクリート32bが、対象板状体31aと非対象板状体31bとの間から、又は非対象板状体31b同士の間から漏出してしまわない限り任意の形状に構成できる。例えば、対象板状体31aと非対象板状体31bの厚みを相互に異なるものとしても構わない。
また、対象領域E1は、第1の固有振動数における振動モードの腹に対応する領域と、低減対象となる床衝撃音の第2の固有振動数における振動モードの腹に対応する領域との両方を含むように配置しても構わない。図7は、第1の変形例に係る建築物2を示す平面図である。なお、図7において、対象領域E1を斜線で図示している。この図7に示すように、左右の梁40に顎部41を形成し、対象板状体31aを下段顎部42に載置し、非対象板状体31bを上段顎部43に載置する。このように対象板状体31a及び非対象板状体31bを載置することにより、複数の振動数の振動モードの腹に対象板状体31aを介在させる事ができる。
図3や図4に示すように、本実施の形態においては、基準深さd2と基準深さd1との差d3が対象板状体31aの厚みtよりも小さくなるように構成したが、これに限られない。図10は第4の変形例に係る建築物5を示す、図1のA−A矢視断面に対応する断面図である。ここで、本変形例に係るスラブ70は、漏出防止型枠80を備える。この漏出防止型枠80は、対象板状体31aの上端と非対象板状体31bの下端との間からスラブ上部71の上部コンクリート71aが漏出してしまうことを防止する漏出防止手段である。この漏出防止型枠80は、対象板状体31aの左右両側方に取り付けられており、対象板状体31aと略同一の奥行きを有する長板板状体である。
付記1のスラブは、スラブ下部の上にスラブ上部を配置して構成されたスラブであって、前記スラブ下部は、当該スラブを介して生じる床衝撃音を低減する対象となる対象領域に配置される対象板状体と、前記対象領域以外の領域である非対象領域に配置される非対象板状体とを備え、前記対象板状体と前記非対象板状体とは、相互に並設され、かつ、前記対象板状体の下面は前記非対象板状体の下面よりも下方に位置し、前記スラブ上部は、前記スラブ上部の下面が前記対象板状体の上面及び前記非対象板状体の上面に接するように打設され、かつ、前記スラブ上部の上面が面一となるように打設された、上部コンクリートを備える。
付記1に記載のスラブによれば、対象板状体と非対象板状体とは、相互に並設され、かつ、対象板状体の下面は非対象板状体の下面よりも下方に位置し、これら対象板状体及び非対象板状体の上に、スラブ上部の上面が面一となるように上部コンクリートを設けるので、スラブ厚を増大させて遮音性能を向上させる事が可能であると共に、板状体を並設した極めて簡素な構成によりスラブ厚を増大させる事ができ、施工に要する手間や費用を削減する事が可能となる。また、スラブ厚を不均一とすることにより、スラブに要する部材の総量を削減しても、従来と同様の床衝撃音の低減効果を奏する事ができ、施工に要する費用を削減する事が可能となる。
10 柱
20 梁
21 顎部
22 下段顎部
23 上段顎部
30 スラブ
31 スラブ下部
31a 対象板状体
31b 非対象板状体
32 スラブ上部
32a スラブ筋
32b 上部コンクリート
40 梁
41 顎部
42 下段顎部
43 上段顎部
50 梁
51 顎部
52 下段顎部
53 上段顎部
60 梁
61 顎部
62 下段顎部
63 上段顎部
70 スラブ
71 スラブ上部
71a 上部コンクリート
80 漏出防止型枠
E1 対象領域
E2 非対象領域
Claims (4)
- スラブ下部の上にスラブ上部を配置して構成されたスラブであって、
前記スラブ下部は、当該スラブを介して生じる床衝撃音を低減する対象となる対象領域に配置される対象板状体と、前記対象領域以外の領域である非対象領域に配置される非対象板状体とを備え、
前記対象板状体と前記非対象板状体とは、相互に並設され、かつ、前記対象板状体の下面は前記非対象板状体の下面よりも下方に位置し、
前記スラブ上部は、前記スラブ上部の下面が前記対象板状体の上面及び前記非対象板状体の上面に接するように打設され、かつ、前記スラブ上部の上面が面一となるように打設された、上部コンクリートを備える、
スラブ。 - 前記対象領域は、低減対象となる床衝撃音の第1の固有振動数における振動モードの腹に対応する領域を含む、
請求項1に記載のスラブ。 - 前記対象領域は、前記第1の固有振動数における振動モードの腹に対応する領域と、低減対象となる床衝撃音の第2の固有振動数における振動モードの腹に対応する領域との両方を含む、
請求項2に記載のスラブ。 - 前記対象領域は、低減対象となる床衝撃音の第1の固有振動数における振動モードの腹に対応する領域と、低減対象となる床衝撃音の第2の固有振動数における振動モードの腹に対応する領域との相互間の領域を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載のスラブ。
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