JP2016146601A - 画像処理装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被写体の距離を考慮することによって画像中の静止被写体と移動被写体とを精度よく判別することが可能な画像処理装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】距離情報を用いて、画像の領域をグループ化する。グループごとに、他の画像に対する動きを検出し、動きの大きさを、特定の距離に基づいて正規化する。そして、大きさが正規化された動きに基づいて、グループごとに、静止被写体の領域か移動被写体の領域かを判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は画像処理装置およびその制御方法に関し、特には複数の画像を合成するための技術に関する。
撮影範囲の重複した複数の画像を位置合わせして合成することにより、ノイズを低減した画像を取得したり、ダイナミックレンジを拡大した画像を取得したりする技術が知られている。このような画像合成技術において、合成する画像を幾何変換して基準画像と位置合わせする方法が知られており、アフィン変換や射影変換が代表的な幾何変換として用いられている。
幾何変換を規定する係数(幾何変換係数)は、合成する画像と基準画像の両方に含まれる被写体の動きの方向と大きさを表す複数の動きベクトルから算出することができる。画像間での被写体の移動は、手持ち撮影時のように撮影位置および/または撮影方向の変化によって画像全体に生じるものと、被写体自体が背景に対して移動することで生じるものに大別できる。そして、前者の移動を表す動きベクトルをグローバル動きベクトル、後者の移動を表す動きベクトルを動体の動きベクトルと呼ぶ。
画像間で静止被写体を位置合わせするためには、グローバル動きベクトルのみで算出された幾何変換係数を用いる必要がある。また、移動被写体を位置合わせするためには、被写体毎に動体の動きベクトルから算出された幾何変換係数を用いる必要がある。
特許文献1には、グローバルな動きベクトルと、画像を複数のブロックに分割してブロックごとに算出したローカル動きベクトルとの一致度から、各ブロックが背景か移動被写体なのか判定し、位置合わせに用いる動きベクトルを決定する方法が開示されている。
特許文献2には、複数のテンプレートの各々について得られる動きベクトルの頻度分布を算出し、最大頻度の動きベクトルをグローバル動きベクトルと判定する方法が開示されている。
特開2012−142828号公報 特開2006−94560号公報
カメラの動きによる撮像画像内の被写体の移動量は被写体距離によって異なり、近い被写体ほど画像内での移動量は大きくなる。しかしながら、特許文献1や特許文献2では、グローバル動きベクトルの算出に被写体距離を考慮していないため、近距離の静止被写体に関する動きベクトルを移動被写体の動きベクトルと誤判定する可能性があった。
また、移動被写体が画像内で占める面積が大きいと動体の動きベクトルが支配的になるため、数の多い動体の動きベクトルがグローバル動きベクトルとして誤判定される可能性もあった。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑み、被写体の距離を考慮することによって画像中の静止被写体と移動被写体とを精度よく判別することが可能な画像処理装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
上述の目的は、距離情報を用いて、画像の領域をグループ化するグループ化手段と、グループごとに、他の画像に対する動きを検出する検出手段と、動きの大きさを、特定の距離に基づいて正規化する正規化手段と、大きさが正規化された動きに基づいて、グループごとに、静止被写体の領域か移動被写体の領域かを判定する判定手段と、を有することを特徴とする画像処理装置によって達成される。
このような構成により本発明によれば、被写体の距離を考慮することによって画像中の静止被写体と移動被写体とを精度よく判別することが可能な画像処理装置およびその制御方法を提供することができる。
実施形態に係る画像処理装置の一例としてのデジタルカメラの機能構成例を示すブロック図 図1の撮像部205の構成例を示す図 図1の距離情報算出部210の動作を説明するための図 第1の実施形態に係る位置合わせ処理を説明するためのフローチャート 第1の実施形態に係る位置合わせ処理を説明するためのフローチャート 第1の実施形態を説明するための撮影シーンを示す図 第1の実施形態におけるグループ化処理を説明するための図 実施形態における動きベクトルの算出処理を説明するための図 第1の実施形態における代表動きベクトルと正規化代表動きベクトルの例を示す図 実施形態における推定グローバル動きベクトルの生成処理を説明するための図 実施形態における動き判定処理を説明するための図 実施形態における再判定処理を説明するためのフローチャート 実施形態における再判定処理を説明するための図 実施形態における、他の幾何変換係数から幾何変換係数を算出する方法の例を説明するための図 第2の実施形態を説明するための撮影シーンを示す図 第2の実施形態に係る位置合わせ処理の動作を説明するためのフローチャート 第2の実施形態における1段目のグループ化処理を説明するための図 第2の実施形態における2段目のグループ化処理を説明するための図 第2の実施形態における代表動きベクトルの例を示す図 第2の実施形態における正規化代表動きベクトルの例を示す図
●(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の例示的な実施形態について詳細に説明する。なお、ここでは被写体の距離情報を取得可能な画像処理装置の一例としての、撮像素子の各画素が複数の光電変換領域を有し、1度の撮影(露光)で複数の視差画像を取得可能な構成を有するデジタルカメラに本発明を適用した例を説明する。しかしながら、多眼カメラを用いるなど、他の方法で視差画像を取得してもよい。また、被写体の距離情報が取得できれば、必ずしも視差画像を用いなくてもよい。
さらに、本発明において撮像機能や被写体の距離情報を生成する機能は必須でない。例えば、画像データと、この画像データが表す画像中の被写体の距離情報とが対応付けて記憶された記憶装置から、合成を行う複数の画像データと、対応する被写体の距離情報とを取得する構成であってよい。距離情報は例えば距離画像、奥行き画像、デプスマップなどと呼ばれる形式の情報であってよい。
図1は、本実施形態に係るデジタルカメラ200の機能構成例を示すブロック図である。
システム制御部201は例えばCPUであり、デジタルカメラ200が備える各ブロックの制御プログラムをROM202より読み出し、RAM203に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御し、デジタルカメラ200の各種機能を実現する。
ROM202は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、デジタルカメラ200が備える各ブロックの制御プログラムに加え、各ブロックの動作に必要なパラメータや、GUIデータ等を記憶する。また、射出瞳距離などのレンズ情報もROM202が記憶する。
RAM203は、書き換え可能な揮発性メモリであり、制御プログラムがロードされるほか、システム制御部201のワークエリアや、各ブロックから出力されたデータの一時的な記憶領域などとしても用いられる。
光学系204は、絞りおよびフォーカスレンズを含み、撮像部205に被写体像を形成する。撮像部205(撮像手段)は、例えばCCDやCMOSセンサ等の撮像素子であり、光学系204により形成された被写体像を、各画素で光電変換し、得られたアナログ画像信号をA/D変換部206に出力する。
上述の通り、本実施形態のデジタルカメラ200は、複数の視差画像を一度の撮影(露光)で取得することができる。このようなカメラとしてはステレオカメラの様な多眼カメラを代表としてさまざまなものが知られているが、本実施形態では、撮像部205(撮像素子)が受光面上に光学系204の射出瞳を分割するマイクロレンズアレイ(以下、MLA)を備えている。そして、このような撮像素子で得られる複数の視差画像の位相差を検出することで、被写体の距離情報(奥行き情報)を得ることができる。また、視差画像を加算することで、通常の撮像画像も得ることができる。
A/D変換部206は、入力されたアナログ画像信号にA/D変換処理を適用し、得られたデジタル画像データを出力する。デジタル画像データは、例えばシステム制御部201がRAM203に記憶する。
画像処理部207(画像処理手段)は、RAM203に記憶されている画像データに、ガンマ補正処理、ホワイトバランス調整処理や、色補間処理等の画像処理を適用する。なお、画像処理部207は、視差画像データを加算して通常画像を生成したり、必要に応じて画像データの符号化処理や復号処理も行ったりする。
記録媒体208は例えば着脱可能なメモリカード等であり、画像処理部207で処理された画像データやA/D変換部206が出力する画像データなどが、予め定められた形式の画像ファイルとして記録される。
バス209は、各ブロックを、制御信号やデータを互いに通信可能に接続する。
距離情報算出部210(第4の算出手段)は画像処理部207で処理された視差画像データを読み込み、画像の各画素についての距離情報を算出する。距離情報算出部210の動作の詳細については後述する。
変換係数算出部211は、基準画像データと、基準画像データに合成する画像データ(被合成画像データ)と、被合成画像データに対応する距離情報を取得する。そして、変換係数算出部211(グループ化手段)は、距離情報を用いて被合成画像内の被写体領域を抽出し、被写体領域をグループ化する。あるいは、変換係数算出部211は、被合成画像の領域を、距離範囲ごとのグループに分類する。変換係数算出部211(第1の算出手段)は、被写体グループごとに動きベクトルを算出し、被写体グループの被写体領域(被写体グループ領域)を基準画像に位置合わせするための幾何変換係数を、動きベクトルに基づいて算出する。
変換係数算出部211(第3の算出手段)はさらに、後述する変換係数判定部212が出力する判定情報を所得し、判定情報からグローバルな動きと判定された被写体グループ領域の動きベクトルのみを用い、画像全体に対する幾何変換係数を算出する。
変換係数判定部212(生成手段)は変換係数算出部211が算出した幾何変換係数を用いて、被写体グループごとに代表動きベクトルを生成する。そして、変換係数判定部212(正規化手段および推定手段)は、代表動きベクトルを特定の距離によって正規化し、被写体距離に依存しない動きに変換してから、基準画像と被合成画像のグローバルな動きを表す動きベクトルを推定する。そして、変換係数判定部212(判定手段)は、被写体グループ領域の動きがグローバルな動き(静止被写体)か、個別の動き(移動被写体)かを判定し、判定結果を表す判定情報を被写体グループごとに出力する。変換係数算出部211と、変換係数判定部212は、グループごとに、他の画像に対する動きを検出する検出手段を構成する。
幾何変換部213(変換手段)は被合成画像データと、被写体グループごとの幾何変換係数とを取得し、被合成画像内の各グループに属する被写体領域を対応する幾何変換係数に基づいて変換し、基準画像に位置合わせされた被合成画像のデータを生成する。
もしくは幾何変換部213は、被合成画像データと、被合成画像全体に対する幾何変換係数とを取得し、被合成画像を幾何変換係数に基づいて変換し、基準画像に位置合わせされた被合成画像のデータを生成する。
幾何変換部213(合成手段)はさらに、生成した被合成画像のデータを基準画像のデータに合成する処理を行ってもよい。
次に、本実施形態における被写体の距離情報の生成方法について説明する。まず、撮像部205の構成例について、図2(a)〜図2(d)を用いて説明する。図2(a)は撮像部205をデジタルカメラ200の正面および側方から見た状態を模式的に示している。撮像部205が有する画素群143の受光面上にはMLA141が形成され、画素群143を構成する各画素は、図2(b)および(c)に示すように、一つのマイクロレンズ142と二つのフォトダイオード(光電変換領域)143a,143bで構成される。以下、フォトダイオード143aをA像用フォトダイオード(Aピクセル)、フォトダイオード143bをB像用フォトダイオード(Bピクセル)と呼ぶ。
図2(d)は光学系204の射出瞳144を概念的に示しており、A像瞳145aとAピクセル143a、B像瞳145bとBピクセル143bは、それぞれマイクロレンズ142により共役の関係を有する。従って、撮像部205の各画素は瞳分割機能を有し、Aピクセル143aには射出瞳144の右半分のA像瞳145aを通過した光束が、Bピクセル143bには射出瞳144の左半分のB像瞳145bを通過した光束が入射する。従って、Aピクセル群からなる画像と、Bピクセル群からなる画像は視差画像である。
複数の画素について、Aピクセル群から構成される像信号をA像、Bピクセル群から構成される像信号をB像とし、A像とB像のずれ量を検出することにより、光学系204のデフォーカス量とデフォーカス方向を検出することができる。従って、撮像部205の出力する信号から位相差検出方式の自動焦点検出(AF)を実現することができる。
図2(e)〜(g)は位相差検出方式の焦点検出の原理を模式的に示している。図2(e)の状態は被写体よりも前にピントが合っている様子を、図2(f)は被写体にピントが合っている様子を、図2(g)は被写体よりも後ろにピントが合っている様子をそれぞれ表している。147aおよび147bは撮像部205に設定された焦点検出領域内の画素群から得られるA像およびB像をそれぞれ模式的に表したものである。図2(f)の場合はA像147aとB像147bのずれがなく、被写体に対して合焦している。図2(e)の場合はA像147aが中心に対して左側に、B像147bが中心に対して右側に離れており、図2(g)の場合はA像147aが中心に対して右側に、B像147bが中心に対して左側に離れている。このA像、B像のズレ量(デフォーカス量)と中心からのズレ方向、光学系204の焦点距離、撮像部205とフォーカスレンズとの距離から、被写体の距離情報を得ることができる。
次に、図3を用いて、距離情報算出部210が行う距離情報の算出方法について説明する。図3は被写体距離の算出方法を模式的に表している。A像151aとB像151bが得られているとすると、光学系204の焦点距離および、フォーカスレンズと撮像部205との距離情報から、実線のように光束が屈折されることがわかる。従って、ピントの合う被写体は152aの位置にあることがわかる。同様にして、A像151aに対してB像151cが得られた場合には位置152b、B像151dが得られた場合には位置152cにピントの合う被写体があることがわかる。以上のように、各画素において、その画素を含むA像信号と、対応するB像信号との相対位置から、その画素位置における被写体の距離情報を算出することができる。
例えば図3においてA像151aとB像151dが得られている場合、像のずれ量の半分に相当する中間点の画素154から被写体位置152cまでの距離153を、画素154における被写体の距離情報として記憶する。このようにして、各画素について、被写体の距離情報を保持することが可能である。距離情報は、奥行き画像または距離画像として記憶してもよい。
次に、図4Aおよび図4Bに示すフローチャートを用いて、本実施形態における被合成画像の位置合わせ処理の全体について説明する。複数の画像のうち基準画像を除く各画像に対して順次以下の位置合わせ処理が適用される。ここでは、合成を行う複数の画像が連写などによって予め取得されているものとする。
S1500
システム制御部201は、被合成画像を構成する視差画像を用い、距離情報算出部210によって上述した方法で距離情報を算出し、例えばRAM203に保存する。なお、これも上述したが、距離情報の算出処理は必須でなく、予め算出された距離情報を取得する場合にはS1500は省略可能である。
システム制御部201は、S1501〜S1512において変換係数算出部211および変換係数判定部212を用い、位置合わせを行うための幾何変換係数の算出および、静止被写体と移動被写体の判定を行う。
S1501
変換係数算出部211は、距離情報に基づいて被合成画像内の被写体をグループ化する。グループ化の具体例を、図5および図6を用いて説明する。
図5(a)は撮影シーンの一例を示す図であり、デジタルカメラ200に近い順に静止被写体A 100、静止被写体B 101、移動被写体a 104、静止被写体C 102、静止被写体D 103が存在する。なお、背景部分についても1つ以上の被写体として取り扱ってよいが、以下の説明では省略する。
図6(a)は、図5(a)の撮影シーンに含まれる被写体と、デジタルカメラ200からの距離を模式的に表している。また、図6(b)は、被合成画像について算出した画素ごとの距離情報のヒストグラムであり、被写体距離を示す横軸の縮尺は図6(a)と対応している。
本実施形態において変換係数算出部211は、被合成画像の距離情報の頻度分布(ヒストグラム)において、極大となる頻度を含む、予め定めた閾値以上の頻度が連続する距離情報のまとまりを1つの被写体グループとして、被写体をグループ化する。グループの境界は極小となる頻度か、閾値未満となる頻度の境界として定めることができるが、近接した距離に存在する2つの被写体グループを1つの被写体グループにまとめてもよい。これらの方法により、画像中の被写体領域は、同じ距離範囲に含まれる領域が同じグループに属するようにグループ化される。
図5〜図6の例では、静止被写体A 100,静止被写体B 101,静止被写体D 103がそれぞれ独立した被写体グループA,B,Dにグループ化され、近接している移動被写体a 104と静止被写体C 102が1つの被写体グループCにグループ化されている。
図5(b)は、グループ化の結果を被合成画像の領域として示している。被写体グループA〜Dはそれぞれ被写体グループ領域500〜503に相当する。
変換係数算出部211は、グループ化の結果として、各被写体グループの代表距離(例えば頻度が最も高い距離情報)と、各被写体グループに対応する画像領域(被写体グループ領域)を表す情報(例えば座標情報)とを、例えばRAM203に保存する。
S1502
次に変換係数算出部211は、各被写体グループ領域について動きベクトルを算出する。本実施形態において変換係数算出部211は、テンプレートマッチングに基づいて動きベクトルを算出する。
動きベクトルの算出方法について図7を用いて説明する。図7(a)および(b)は被合成画像と基準画像における被写体A 100の領域(被写体グループ領域500)をそれぞれクローズアップしたものである。
変換係数算出部211は、被合成画像における被写体グループ領域500に、n×n画素の矩形領域をターゲット領域600として設定する。ターゲット領域600の中心座標が動きベクトルの始点座標となる。
次に変換係数算出部211は、基準画像における被写体グループ領域500に、探索領域601を設定する。探索領域601は、ターゲット領域600に対応する領域を含み、かつターゲット領域600よりも広い範囲である。そして、変換係数算出部211は、探索領域601内でターゲット領域600と輝度や色差などで一致度が最も高い領域の中心の座標を動きベクトルの終点座標とする。テンプレートマッチングを用いた動きベクトルの検出については公知であるため、これ以上の詳細については説明を省略する。変換係数算出部211は、個々の被写体領域について複数箇所にターゲット領域を設定し、ターゲット領域ごとに動きベクトルを検出する。設定するターゲット領域の大きさ、位置および数については、予め条件を設定しておくことができるが、被写体領域内に満遍なく設定されるような条件とする。
図7(c)は、図5(b)に示した被合成画像に、被写体グループ領域500〜503について算出された動きベクトル700〜703を模式的に示した図である。
被写体グループAに対応する被写体グループ領域500で算出された複数の動きベクトル700のそれぞれは、長さで移動量を、矢印の方向で移動方向を示している。他の被写体グループB〜Dについても同様に、複数の動きベクトル701〜703を示している。
S1503
変換係数算出部211は、まず最初の被写体グループ(i=0番目)を選択する。説明のためグループAは0番目、グループBは1番目のように、グループのアルファベット順(あるいは距離の近い順)に番号が割り当てられるものとする。
S1504
変換係数算出部211は、i番目の被写体グループの領域について算出されている動きベクトルの数が第1の所定値以上か判定し、第1の所定値以上ならS1505に、第1の所定値未満ならS1508に、処理を進める。ここで第1の所定値は、被写体グループ領域についての幾何変換係数を算出するに必要な数であり、幾何変換を射影変換で行う場合には4となる。アフィン変換など他の方法を用いる場合には方法に応じた数とする。
S1505
変換係数算出部211は、i番目の被写体グループの領域について算出されている動きベクトルを用いて、その被写体グループ領域に対する幾何変換係数を算出する。
幾何変換係数が射影変換係数である場合の算出方法について説明する。射影変換は以下の式1で表すことができる。
Figure 2016146601
ここで(x0,y0)は動きベクトルの始点の座標であり、(x,y)は動きベクトルの終点の座標、a〜iは射影変換係数である。なお、本実施形態では光学系204の光軸と撮像部205との交点を原点(0,0)とした直交座標系とするが、他の予め定めた位置(例えば左上隅)を原点としてもよい。
式(1)は以下の式(2)および式(3)のように変換することができる。
Figure 2016146601
変換係数算出部211は、i番目の被写体グループ領域について算出された個々の動きベクトルについて、始点及び終点の座標(x,y)、(x0,y0)をそれぞれ式(2)、式(3)に代入する。変換係数算出部211は、これにより得られる9変数の方程式を解くことで幾何変換係数を算出し、例えばRAM203に保存する。
S1506
変換係数判定部212は、変換係数算出部211がS1505で算出した幾何変換係数を用いて基準点の座標変換を行い、変換前の座標を始点、変換後の座標を終点とする動きベクトルを作成する。この動きベクトルを、i番目の被写体グループ領域の代表動きベクトルと呼ぶ。なお、本実施形態では基準点を座標原点(0,0)とする。図8(a)〜(d)に、被写体グループ領域500〜503(被写体グループA〜D)について得られた代表動きベクトル800〜803を示している。
S1507
変換係数判定部212は、i番目の被写体グループ領域の代表動きベクトルを、特定の被写体グループの距離情報に基づいて正規化し、正規化代表動きベクトルを生成する。特定の距離情報で正規化することにより、静止被写体のみで構成された被写体グループの正規化代表動きベクトルの大きさは、被写体距離によらず同等な大きさを示すようになる。
正規化代表動きベクトルの生成方法について説明する。
まず、変換係数判定部212は、正規化を行う光軸方向の距離を決定する。本実施形態ではデジタルカメラ200からの被写体グループAの距離(被写体グループAの代表距離)を、正規化距離とする。
正規化距離をDA(図6(b))、正規化を行いたい被写体グループの代表距離をDとすると、以下の式(4)によって、正規化を行いたい被写体グループの代表動きベクトルの大きさを正規化する。
|正規化代表動きベクトル|=|代表動きベクトル|×D/DA ・・・式(4)
図8(e)〜(h)は、図8(a)〜(d)に示した各被写体グループの代表動きベクトル800〜803の正規化代表動きベクトル804〜807を示している。ここでは、被写体グループAの距離で正規化しているため、図8(e)に示す被写体グループAの正規化代表動きベクトル804は、正規化前の代表動きベクトル800と等しい。なお、図8(e)〜(h)における808〜811は、正規化領域動きベクトル804〜807がx軸となす角(動きの方向)である。
変換係数判定部212は、算出した正規化代表動きベクトルの情報を、被写体グループの番号(i)と関連付けて例えばRAM203に保存し、処理をS1509へ進める。
S1508
S1504で、算出されている動きベクトルの数が第1の所定値よりも少ないと判定された場合、変換係数算出部211は、変換係数のない被写体グループを特定する情報として例えば被写体グループの番号iをRAM203に保存し、処理をS1509へ進める。
S1509
システム制御部201は、全ての被写体グループ領域について正規化代表動きベクトルの算出もしくはグループ番号の保存を行ったか判定し、未処理の被写体グループ領域があればS1510へ、未処理の被写体グループ領域がなければS1511へ処理を進める。
S1510
システム制御部201は、グループ番号iをインクリメントして処理をS1504へ戻す。
S1511
変換係数判定部212は、算出した正規化代表動きベクトルから、基準画像と被合成画像の撮影位置の変化量および変化方向に関する推定グローバル動きベクトルを生成する。ここでは、幾何変換係数が算出された被写体グループ領域のみを処理対象とする。
まず変換係数判定部212は、正規化代表動きベクトルについて、大きさと方向に関するヒストグラムを作成する。ここでは、方向をx軸と正規化代表動きベクトルとがなす角808〜811(図8(e)〜(h))で表すものとする。
図9(a),(b)に、正規化代表動きベクトルの大きさと角度のヒストグラムの例を示す。そして、変換係数判定部212は、頻度が最も高い大きさ900、方向901を有するベクトルを、推定グローバル動きベクトルとする。推定グローバル動きベクトルを図9(c)に示す。推定グローバル動きベクトル1000は、正規化代表動きベクトルの最頻値の大きさ900と角度901を有する。
S1512
次に変換係数判定部212は、被写体グループ領域ごとに、グローバルな動き(静止被写体)なのか、個別な動き(移動被写体)なのかを判定する。ここでも、幾何変換係数が算出された被写体グループ領域のみを処理対象とする。
この判定処理の詳細について、図10のフローチャートを用いて説明する。
S1600
変換係数判定部212は、最初の被写体グループ領域(i=0)の正規化代表動きベクトルを選択する。
S1601
変換係数判定部212は、正規化代表動きベクトルの大きさと推定グローバル動きベクトルの大きさの差分絶対値を算出し、差分絶対値が第2の所定値未満か否か判定する。変換係数判定部212は、差分絶対値が第2の所定値未満の場合はS1602へ、第2の所定値以上の場合はS1604へ処理を進める。例えば第2の所定値は1[画素]とする。
S1602
変換係数判定部212は、正規化代表動きベクトルの方向(角度)と推定グローバル動きベクトルの方向(角度)の差分絶対値を算出し、差分絶対値が第3の所定値未満か否か判定する。変換係数判定部212は、差分絶対値が第3の所定値未満の場合はS1603へ、第2の所定値以上の場合はS1604へ処理を進める。例えば第3の所定値は1[度]とする。
S1603
変換係数判定部212は、処理対象の被写体グループ領域がグローバルな動きをしている(静止被写体)と判定し、処理をS1605へ進める。
S1604
変換係数判定部212は、処理対象の被写体グループ領域がグローバルな動きをしていない(移動被写体)と判定し、処理をS1605へ進める。
S1605
システム制御部201は、全ての(幾何変換係数が算出された)被写体グループ領域について判定処理を行なったか判定し、未処理の被写体グループ領域があればS1606へ処理を進める。未処理の被写体グループ領域がなければシステム制御部201は、個々の被写体グループ領域についての判定結果を表す情報を例えばRAM203に保存し、判定処理を終了してS1513(図4B)へ処理を進める。
S1606
システム制御部201は、グループ番号iをインクリメントして処理をS1601へ戻す。
S1513
システム制御部201は、S1512の判定処理において、グローバルな動きではない(移動被写体)と判定された被写体グループ領域について、グループ分けの精度を上げて再判定を行うか否か判定する。
静止被写体の領域と移動被写体の領域の両方を含んだ被写体グループ領域は、S1512の判定処理でグローバルな動きでないと判定される可能性が高い。そのため、グローバルな動きではない(移動被写体)と判定された被写体グループ領域が複数の被写体領域を含んでいると考えられる場合には、個々の被写体領域に再グループ化して再判定処理を行う。
システム制御部201は、グローバルな動きではない(移動被写体)と判定された被写体グループ領域に対応する距離情報のヒストグラムが、離散的な距離に高頻度を有している場合に、複数の被写体領域が含まれるものと判定し、再判定処理を行うと決定する。より具体的には、システム制御部201は、被写体グループ領域の距離情報のヒストグラムが、頻度の極大値を複数有する場合に、複数の被写体領域が含まれるものと判定する。なお、この判定方法は例示であり、例えば被写体グループ領域の距離情報に該当する画素の画像内における分布(座標)に基づいて、複数の被写体領域が含まれるか否かを判定してもよい。
再判定を行うと決定した被写体グループ領域が存在する場合、システム制御部201は処理をS1514へ進める。また、再判定を行うと決定した被写体グループ領域が存在しないか、全ての被写体グループ領域がグローバルな動きと判定されている場合、システム制御部201は処理をS1515へ進める。
S1514
システム制御部201は、変換係数算出部211および変換係数判定部212によって再判定処理を行う。再判定処理の詳細について、図11のフローチャートを用いて説明する。
S2300
変換係数算出部211は、再判定処理を行うと決定された被写体グループ領域を複数のグループに再グループ化する。
例えば変換係数算出部211は、対応する距離情報のヒストグラムにおいて、離散的に頻度の高い距離を代表距離とする複数の被写体グループ領域を生成する。あるいは、処理対象の被写体グループ領域が、S1501において複数の被写体グループをまとめたものである場合には、S1501における被写体グループの検出結果を用いてもよい。
例えば、距離情報のヒストグラムを、頻度が予め定めた閾値以上である極大値に対応する距離を代表距離とした複数の距離範囲に分割することで、再グループ化することができる。
図7〜図8の例では、被写体グループC(被写体グループ領域502)の正規化代表動きベクトルが推定グローバルベクトルと大きさ、方向において大きく異なる。そのため、S1512の判定処理では、被写体グループ領域502はグローバルな動きでないと判定される。
被写体グループ領域502に対応する距離情報のヒストグラム(図6(b))には、移動被写体a 104に対応する部分と、静止被写体C 102に対応する部分が含まれている。そのため、変換係数算出部211は、被写体グループ領域502に対応する距離情報のヒストグラムをそれぞれの被写体に対応する被写体グループCA,CBに再グループ化する。
再グループ化の結果を図12(a)に示す。移動被写体a 104は被写体グループCAとして、静止被写体C 102は被写体グループCBとして再グループ化される。その結果、被写体グループ領域502は、2つの被写体グループ領域1100、1101に分かれる。
以後、変換係数算出部211および変換係数判定部212は、個々の被写体グループ領域について、図4AのS1503〜S1510,図4BのS1512と同じ処理を行い、処理をS1515へ進める。推定グローバルベクトルは既に算出されているため、再判定処理ではS1511に相当する処理は行わない。
図12(b),(c)は被写体グループ領域1100、1101(被写体グループCA、CB)の代表動きベクトル1200,1201を、図12(d),(e)は正規化代表動きベクトル1202,1203をそれぞれ示している。また、1203,1204は正規化領域動きベクトル1202,1203がx軸となす角である。
S1515
システム制御部201は、幾何変換係数が算出されていない被写体グループ領域があるか判定し、ある場合はS1516へ、ない場合はS1518へ処理を進める。
S1516
システム制御部201は、幾何変換係数が算出されていない被写体グループ領域に対する幾何変換係数を変換係数算出部211によって生成する。本実施形態で変換係数算出部211は、算出済みの幾何変換係数から、被写体グループ領域の距離の関係に基づいて、幾何変換係数が算出されていない被写体グループ領域に対する幾何変換係数を生成する。
まず変換係数算出部211は、幾何変換係数が算出された被写体グループ領域のうち、グローバルな動きと判定されたものを2つ以上選択する。ここでは2つ選択するものとし、代表距離がデジタルカメラ200から近い順に被写体グループ領域1、被写体グループ領域2とし、それぞれの幾何変換係数をPi,Pjとする。
図13(a)は、幾何変換係数が算出されていない被写体グループ領域、被写体グループ領域1、被写体グループ領域2の距離関係と、幾何変換係数の関係例を模式的に示す。変換係数算出部211は、幾何変換係数Pi 1301,Pj 1302を取得する。
次に変換係数算出部211は、被写体グループ領域1と被写体グループ領域2の代表距離の差Δdist 1303と、対応する幾何変換係数の差分Δparam 1304を算出する。
変換係数算出部211は、幾何変換係数が算出できなかった被写体グループ領域の代表距離と、選択した被写体グループ領域のうち、デジタルカメラ200に最も近いものの代表距離との差dist 1305を算出する。
そして、変換係数算出部211は、幾何変換係数が算出されていない被写体グループ領域の幾何変換係数P 1300を、以下の式(5)によって算出する。
P=Pi+dist×Δparam/Δdist ・・・式(5)
なお、式(5)による算出は、式(1)に示した幾何変換係数a〜iの各々について行う。
ここでは、幾何変換係数が算出できなかった被写体グループ領域よりデジタルカメラ200に近い、幾何変換係数が算出された被写体グループ領域を2つ選択した場合について例示した。しかし、幾何変換係数が算出できなかった被写体グループ領域より近いものと遠いものを1つずつ選択した場合や、遠いものを2つ選択した場合も、同様にして算出することができる。
S1517
変換係数判定部212は、S1516で幾何変換係数を算出した被写体グループ領域がグローバルな動きなのか判定する。基本的な判定方法は図10を用いて説明した動きの判定処理と同様であるが、大きさおよび方向(角度)を比較するベクトルが異なる。
具体的な方法について図13(b)を用いて説明する。図13(b)は、S1516で幾何変換係数を算出した被写体グループ領域1400と、算出されている動きベクトル1402を示している。なお、ここでは1つの動きベクトル1402しか示していないが、他の動きベクトルが算出されていてもよい。
変換係数判定部212は、算出されている1つの動きベクトル(ここでは動きベクトル1402とする)の始点1401を基準点として、S1516で算出した幾何変換係数を用いてS1506と同様にして動きベクトル1405を算出する。ここでは、幾何変換係数により、始点1401、終点1404の動きベクトル1405が算出されたものとする。
次に変換係数判定部212は、動きベクトル1402と、動きベクトル1405について、S1601〜S1604と同様に大きさと方向(角度)の差を判定する。具体的には、変換係数判定部212は、大きさの差分絶対値が第4の所定値未満で、かつ方向(角度)の差分絶対値が第5の所定値未満であれば、被写体グループ領域1400がグローバルな動きをしている(静止被写体)と判定する。一方、いずれかの条件を満たさなければ、変換係数判定部212は、被写体グループ領域1400が個別な動きをしている(移動被写体)と判定する。例えば第4の所定値を1[画素]、第5の所定値を1[度]とする。
S1516で幾何変換係数を算出した全ての被写体グループ領域について判定処理が行われたら、システム制御部201は個々の被写体グループ領域についての判定結果を表す情報を例えばRAM203に保存し、処理をS1518へ進める。
S1518
システム制御部201は、被合成画像に対して幾何変換部213で幾何変換処理を適用し、基準画像へ位置合わせされた画像を生成する。幾何変換処理は以下の方法のいずれかであってよい。
(第1の方法)
被合成画像の被写体グループ領域ごとに、それぞれに対して算出された幾何変換係数を用いて幾何変換処理を適用する。
(第2の方法)
被合成画像の被写体グループ領域のうち、グローバルな動きをしていると判定されたものについて得られている動きベクトルから1つの幾何変換係数を算出し、被合成画像全体に適用する。なお、この場合、S1505と同様にして、変換係数算出部211で幾何変換係数を求めることができる。
第1の方法は被写体領域ごとの幾何変換係数を用いるため、位置合わせの精度は第2の方法より高いが、被写体領域ごとに幾何変換係数を切り替え、変換を行う必要があるため処理負荷および処理時間の点で第2の方法より不利である。
第2の方法は、1回の変換処理で済むため、処理負荷および処理時間の点で第1の方法より有利であるが、位置合わせの精度は第1の方法より低くなる。特に、移動被写体の位置合わせの精度低下が大きくなる可能性がある。
これらの方法のどちらを用いるかは、画像処理装置の性能や利用可能なリソース、処理負荷などに応じて適宜決定すれば良く、動的に切り替えて用いてもよい。
本実施形態では距離情報を用いて正規化した動きベクトルを用いて画像間の全体的な動きを推定し、各被写体領域がグローバルな動きをしている(静止被写体)かグローバルな動きをしていない(移動被写体)かを判定する。そのため、被写体距離に応じた画像中の移動量の差や、画像中に占める移動被写体の影響を抑制し、静止被写体か否かを精度良く判定でき、グローバル動きベクトルの推定精度が向上する。そのため、位置合わせの精度を向上させることができる。
●(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態における被写体グループの複数に跨るような大きな奥行きを有する静止被写体が存在し、また同一距離に静止被写体と移動被写体が存在するシーンにおける位置合わせ処理に関する。位置合わせ処理の内容以外は第1の実施形態と同様で良いため、本実施形態もデジタルカメラ200の構成を用いて説明する。
図14は本実施形態における撮影シーンの一例を模式的に示す図であり、図5(a)に示したシーンに移動被写体b 1700と移動被写体c 1701とが加わっている。移動被写体b 1700は静止被写体A 100およびB 101の距離範囲に跨がる奥行きを有し、移動被写体c 1701は静止被写体D 103と同じ距離に存在する。なお、背景部分についても1つ以上の被写体として取り扱ってよいが、以下の説明では省略する。
次に、本実施形態における位置合わせ処理について、図15のフローチャートを用いて説明する。なお、図15において第1の実施形態と同様の処理を行う工程には図4A、図4Bと同じ参照数字を付し、説明は省略する。
S2400
変換係数算出部211は、距離情報に基づいて被合成画像内の被写体をグループ化する。本実施形態においては2段階のグループ化を行うが、この工程で行うグループ化は基本的にS1501におけるグループ化と同様である。
図16は、図6と同様に、図14の撮影シーンに含まれる被写体の、デジタルカメラ200からの距離と、被合成画像の距離情報の頻度分布とを模式的に表している。
変換係数算出部211は、被合成画像の距離情報の頻度分布(ヒストグラム)において、極大となる頻度を含む、予め定めた閾値以上の頻度が連続する距離情報のまとまりを1つの被写体グループとして、被写体をグループ化する。
被写体グループCは、第1の実施形態と同一である。被写体グループDは、新たに移動被写体c 1701を含んでいる。一方、奥行きの大きな移動被写体b 1700が加わったことにより、静止被写体A 100、B 101に対応する距離情報の区切りが明確で無くなり、被写体グループA,Bは一連の頻度分布の極小値を境界としてグループ化されている。
S2401
次に変換係数算出部211は、本実施形態に特徴的な2段階目のグループ化を行う。具体的には変換係数算出部211は、各被写体グループに対応する画像中の領域に基づいてグループ化する。
例えば、変換係数算出部211(グループ化手段)は、各被写体グループに対応する距離情報から画素座標を特定し、被写体グループに対応する閉領域を抽出する。閉領域の抽出は、例えば動的輪郭モデル(Snake法)など公知の手法を用いることができる。抽出した閉領域のうち、隣接している、もしくは間隔が閾値以内の領域はまとめて1つの被写体グループとする。
図17は、S2401におけるグループ化の結果を模式的に示している。S2400でグループ化された被写体グループA〜Dの各々は、S2401でさらに2つの被写体グループにグループ化されている。具体的には、被写体グループAは、静止被写体A 100に対応する被写体グループAAと、移動被写体b 1700の近距離側の一部に対応する被写体グループABとに再グループ化されている。2000,2001は対応する被写体グループ領域である。
同様に、被写体グループBは、静止被写体B 101に対応する被写体グループBAと、移動被写体b 1700の遠距離側の一部に対応する被写体グループBBとに再グループ化されている。2002,2003は対応する被写体グループ領域である。
被写体グループCは、移動被写体a 104に対応する被写体グループCAと、静止被写体C 101に対応する被写体グループCBとに再グループ化されている。2004,2005は対応する被写体グループ領域である。
被写体グループDは、静止被写体D 103に対応する被写体グループDAと、移動被写体c 1701に対応する被写体グループDBとに再グループ化されている。2006,2007は対応する被写体グループ領域である。
次に、変換係数判定部212は、被写体グループAA〜DBについて第1の実施形態と同様にして正規化動きベクトルを算出する。
S2402
変換係数判定部212は、まず最初の被写体グループ(i=0番目)を選択する。説明のためグループAAは0番目、グループABは1番目のように、グループのアルファベット順(あるいは距離の近い順)に番号が割り当てられるものとする。
S2403
変換係数判定部212は、S1505で変換係数算出部211が算出した幾何変換係数を用いて基準点の座標変換を行い、変換前の座標を始点、変換後の座標を終点とする動きベクトルを作成する。処理の内容はS1506と同一である。この動きベクトルを、i番目の被写体グループ領域の代表動きベクトルと呼ぶ。なお、本実施形態では基準点を座標原点(0,0)とする。図18(a)〜(h)に、被写体グループAA〜DBの領域について算出した代表動きベクトル2100〜2107を示している。
S2404
変換係数判定部212は、i番目の被写体グループ領域の代表動きベクトルを、特定の被写体グループの距離情報に基づいて正規化し、正規化代表動きベクトルを生成する。処理の内容はS1507と同一である。本実施形態では、デジタルカメラ200からの被写体グループAAの距離(被写体グループAAの代表距離)を正規化距離DAとし、S1507と同様にする。
図19(a)〜(h)は、図18(a)〜(h)に示した各被写体グループの代表動きベクトル2100〜2107の正規化代表動きベクトル2200〜2207を示している。ここでは、被写体グループAAの距離で正規化しているため、図18(a)に示す被写体グループAAの正規化代表動きベクトル2200は、正規化前の代表動きベクトル2100と等しい。なお、図19(a)〜(h)における2208〜2215は、正規化領域動きベクトル2200〜2207がx軸となす角(動きの方向)である。
S2405
変換係数判定部212は、算出した正規化代表動きベクトルから、基準画像と被合成画像の撮影位置の変化量および変化方向に関する推定グローバル動きベクトルを生成する。ここでは、幾何変換係数が算出された被写体グループ領域のみを処理対象とする。処理の内容はS1511と同一であるため、詳細の説明は省略する。
S1512の判定処理以下は第1実施形態と同一の処理であるため説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態によれば、距離情報の頻度分布に基づいて被写体をグループ化した後、各グループを、対応する画像領域に基づいてさらにグループ化する。そのため、奥行きの大きな被写体が存在する場合や、同一距離に静止被写体と移動被写体が存在するようなシーンであっても、静止被写体か否かを精度良く判定でき、グローバル動きベクトルの推定精度が向上する。そのため、位置合わせの精度を向上させることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
200…デジタルカメラ、201…システム制御部、204…光学系、205…撮像部、206…変換部、207…画像処理部、208…記録媒体、209…バス、210…距離情報算出部、211…変換係数算出部、212…変換係数判定部、213…幾何変換部

Claims (15)

  1. 距離情報を用いて、画像の領域をグループ化するグループ化手段と、
    前記グループごとに、他の画像に対する動きを検出する検出手段と、
    前記動きの大きさを、特定の距離に基づいて正規化する正規化手段と、
    前記大きさが正規化された動きに基づいて、前記グループごとに、静止被写体の領域か移動被写体の領域かを判定する判定手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記検出手段が、
    前記グループごとに、前記他の画像に位置合わせするための変換係数を算出する第1の算出手段と、
    前記変換係数を用いて、前記グループごとに、前記動きを表す代表動きベクトルを生成する生成手段と、
    を有し、
    前記正規化手段が、前記代表動きベクトルの大きさを、前記特定の距離とグループに対応する距離との比で正規化することにより、前記動きの大きさを正規化する、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記検出手段が、前記グループごとに前記動きを表す動きベクトルを検出し、
    前記第1の算出手段は、
    検出された前記動きベクトルの数が予め定められた定めた所定値未満であるグループに対しては前記変換係数を算出せず、
    検出された前記動きベクトルの数が予め定められた定めた所定値以上であるグループに対しては前記動きベクトルに基づいて前記変換係数を算出する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. さらに、前記第1の算出手段によって前記変換係数が算出されなかったグループについて、前記第1の算出手段によって算出された他のグループについての前記変換係数を用いて算出する第2の算出手段を有することを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 前記グループごとに前記変換係数を適用し、前記他の画像に位置合わせされた画像を生成する変換手段と、
    前記他の画像に位置合わせされた画像を前記他の画像に合成する合成手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記判定手段により静止被写体の領域と判定されたグループについて前記検出手段が検出した前記動きベクトルに基づいて、前記画像の全体を前記他の画像に位置合わせするための変換係数を算出する第3の算出手段と、
    前記画像の全体に前記変換係数を適用し、前記他の画像に位置合わせされた画像を生成する変換手段と、
    前記他の画像に位置合わせされた画像を前記他の画像に合成する合成手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記判定手段が、
    前記グループごとの前記大きさが正規化された動きに基づいて、前記他の画像に対する前記画像の全体の動きを推定する推定手段を有し、
    前記大きさが正規化された動きと、前記全体の動きとの差が所定値未満であるグループを静止被写体の領域と判定し、前記大きさが正規化された動きと、前記全体の動きとの差が所定値以上であるグループを移動被写体の領域と判定する、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記推定手段は、前記グループごとの前記大きさが正規化された動きの大きさおよび方向の頻度に基づいて、前記画像の全体の動きを推定することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
  9. 前記グループ化手段は、同じ距離範囲に含まれる領域が同じグループに属するように前記グループ化を行うことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記グループ化手段は、前記距離情報の頻度分布に基づいて前記グループ化を行うことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記グループ化手段は、前記グループ化された領域を、閉領域ごとにさらにグループ化することを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記距離情報が、前記画像の画素ごとの距離を表す情報であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 視差画像を取得可能な撮像手段と、
    前記視差画像から前記距離情報を生成する第4の算出手段と、
    前記視差画像から前記画像を生成する画像処理手段と、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  14. グループ化手段が、距離情報を用いて、画像の領域をグループ化するグループ化工程と、
    検出手段が、前記グループごとに、他の画像に対する動きを検出する検出工程と、
    正規化手段が、前記動きの大きさを、特定の距離に基づいて正規化する正規化工程と、
    判定手段が、前記大きさが正規化された動きに基づいて、前記グループごとに、静止被写体の領域か移動被写体の領域かを判定する判定工程と、
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  15. コンピュータを、請求項1から12のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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