JP2016142937A - パイプ滑舌棒 - Google Patents
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Abstract
【課題】噛み本体を、弾力性且つ可撓性を有する筒状の合成樹脂部材で構成することにより、噛挟み時に歯に硬い衝撃を与えることのない軟らかい噛挟み感覚を有して使用し易くすると共に、噛み本体の軽量化と素材の低減化を図ることができるパイプ滑舌棒を提供する。【解決手段】口に横向きに銜え左右の奥歯で噛挟みしながら噛挟みトレーニングを可能とする噛厚と長さの噛み部2aと、該左右の噛み部2aを接続する内側非噛み部2bと、噛み部2aの外側に形成される外側非噛み部2s等からなる噛み本体2を、弾力性且つ可撓性を有する筒状の合成樹脂部材によって構成したパイプ滑舌棒。【選択図】図10
Description
本発明は、口に横向きに銜え左右の奥歯で噛挟みしながら滑舌等のトレーニングを可能とするパイプ滑舌棒に関する。
従来、表声(地声)による音域を拡げるためのトレーニングに使用される発声トレーニング器具は、特許文献1に示されるものが既に公知である。この発声トレーニング器具は、肉厚が5〜20ミリの範囲内の2つの噛挟部を延出部によって繋いで平面視U字状に構成することにより、2つの噛挟部の全体を口の中に挿入した状態で、両者を上下左右の奥歯で同時に噛むと共に、両延出部を前唇の外に張り出し保持した状態で、表声の音域を拡げるように発声トレーニングをするものである。
また口腔内に滴形状の口腔体を入れた状態で発生練習をする発声練習具は、特許文献2に示されるものが既に公知である。
また口腔内に滴形状の口腔体を入れた状態で発生練習をする発声練習具は、特許文献2に示されるものが既に公知である。
一方、テレビやインターネット並びに書籍等で紹介されている手軽な発声トレーニング具として、口奥で横向きに銜える噛挟み具としての滑舌棒とそのトレーニング方法が、例えば非特許文献1に紹介されているように既に公知である。記載されている滑舌棒は、直径1センチ程度の円柱状の木製棒を14〜15センチの長さに切ったものであり、これを奥歯で軽く噛んだ噛挟み状態で、例えば「ブラジル人のミラクルビラ配り」、「柿の木栗の木かきくけこ」など、種々のフレーズを繰返し声に出して唱えると、舌筋と口輪筋が素早く正確に動くようになり、きれいな子音発生に効果的であるとされている。また箸やナイフ等の平板を滑舌棒として噛挟みをすると、自ずと口角を上げる笑顔トレーニングになること、このとき「あいうえお」等と発声練習を同時にすると、口角筋や口輪筋等の顔の表情筋(顔筋)を鍛えながら、よい笑顔習慣や口元を美しく躾ける明るい笑顔美人を目指すと共に、きれいな発音会話を通し相手に笑顔と快適な印象を与えることができ、美と健康と人材育成によって人間関係をいきいきと良好にする。従って、ビジネスを好結果に促進するとされている(非特許文献1中、平林都氏、福澤明氏提唱)。
さらに、上記顔筋運動に効果のある各種トレーニングは、脳科学的な知見から脳内血流を活性させる海馬への血流増加を促すため、記憶活性及び集中力向上さらには認知症予防にも効果があると提唱されている。また近年の脳研究では、「口角部を上げたり拡張する動作や意識は、脳にとっては笑顔状態であり、いま幸せであると、反射的に認知する。」とマスコミやテレビで報道されている。このことは、「人は幸せだから笑う(笑顔になる)のではなく、笑う(笑顔にする)から幸せなのだ」(哲学者アランによる幸福論中の提唱語録意)にあるように、口角に笑顔刺激を意識的に付与すると、笑顔信号を受けた脳は、今私は幸せなのだと幸せ情報を潜在意識に蓄積させることから、幸福創造を自律化すると言われている。
一方、近年提唱されているスポーツ科学分野では、オリンピック短距離走において笑顔状態で練習を重ねた選手が記録更新に繋げた事例が証明されており、他の運動や修練並びに稽古ごとの分野においても、必要以上の緊張や執着を排した笑顔状態のリラックス意識によるトレーニングを、より科学的に実践し易くする方法論が研究解明中である。このスポーツ理論によれば、一般人が運動時に意識的に笑顔を持続することは困難であることから、笑顔状態を創出する滑舌棒等のツールが希求されている。
このように現代では、潜在意識的な知見からも笑顔状態を持続させるトレーニングの重要性が指摘されている。
一方、近年提唱されているスポーツ科学分野では、オリンピック短距離走において笑顔状態で練習を重ねた選手が記録更新に繋げた事例が証明されており、他の運動や修練並びに稽古ごとの分野においても、必要以上の緊張や執着を排した笑顔状態のリラックス意識によるトレーニングを、より科学的に実践し易くする方法論が研究解明中である。このスポーツ理論によれば、一般人が運動時に意識的に笑顔を持続することは困難であることから、笑顔状態を創出する滑舌棒等のツールが希求されている。
このように現代では、潜在意識的な知見からも笑顔状態を持続させるトレーニングの重要性が指摘されている。
書籍「賢人の話し方」(株式会社幻冬舎発行)、ページ124,125、ページ142,143,146,147
上記特許文献1に示される発声トレーニング器具は、U字形状の両端に形成される噛挟部を口中に入れ奥歯で噛んで表声の音域を拡げる滑舌棒として勝れている。然し、この滑舌棒は平面視U字形状であること及び側面視で平坦状であるため、トレーニング中に銜えた滑舌棒を所用や都合等によって一時的に口から取出し、机上や洗面台等の使用場所で近隣の置台(以下床面と言う)に置いたのち再び口に銜えてトレーニングを再開する場合に、滑舌棒は唾液で濡れている噛み部が床面に接触して汚れ不潔感を伴う状態になっているため、トレーニングを中断し洗浄をしたのち再使用をするか、別の滑舌棒を準備して再トレーニングを継続しなければならない等の欠点がある。
さらに、特許文献1の滑舌棒はU字形状の延出部が唇を開いて前方に突出するものであり、また特許文献2の発声練習具もカバーや突出体が口腔内から前方に突出するものであるため、上記トレーニングを例えば、机上での勉強や読書並びに新聞を読むとき、及び散歩やジョギング並びにスポーツ等の各種身体運動或は台所や掃除等任意な日常作業を行ないながら使用するとき、口前方に突出する突出部分が視界内に入ることから邪魔になると共に、顎の動きに伴い噛挟み位置がずれる欠点がある。特に特許文献1の滑舌棒は、前唇側を常に開けた状態で延出部を前方に突出させた姿になるので、唇と舌の上下運動を融合させた滑舌(発声)トレーニングが困難であること、及び呼吸法をする上での不具合や笑顔に大きく係わる口角筋や口輪筋等の表情筋が鍛えられ難いこと、並びに口角部への刺激付与も弱くトレーニング意識を持続させ難いものであるため、笑顔習慣の躾を行うには不向きになる等の問題がある。
一方、非特許文献1で紹介される真直棒状の滑舌棒は、イギリスシェイクスピア演劇で実践されてきた滑舌訓練法のツールとして伝来したものであり、口に横向き(左右方向)に銜え噛み部を噛挟みしながら、その両外側の外側非噛み部を口奥側の口角部から一部突出させて使用するものである。これにより滑舌棒は、外側非噛み部の外周面を口角部の口角後縁に接触させた状態或は口角後縁から前側に離した位置で、唇を閉じること及び発声をすることにより、口角部や唇側に接触刺激を付与し口輪筋を鍛えることができ、滑舌や笑顔に有効な顔筋トレーニングになること、及び各種の呼吸法も併せて行うことができる等の利点が実証されている。
然しながら、非特許文献1で示される滑舌棒は、ストレートで硬質な円柱木製棒や箸やナイフ等を、単に口に銜えたまま発声及び唇と顎等の運動をするものであるため、運動に伴い滑舌棒が口角後縁側の噛挟み位置から前側にずれ移動し前歯側での噛挟みが主体になり易く、口角部から離れて口角部との接触感覚を失うものであると共に、口角後縁の適正位置での滑舌練習を不十分にする等の欠点がある。つまり、棒状の硬い在来型の滑舌棒は、口に銜え口角部に接当させながら奥歯で噛挟みをするとき、硬い噛挟み感覚と重量感を伴い噛挟みし難い違和感を伴うため、滑舌トレーニング等を楽しく継続することに抵抗や飽きを生じ易い欠点がある。
また単に真直な滑舌棒は、上下の歯列の奥歯側で噛挟みされる左右の噛み部の間に位置する内側非噛み部が、口の奥側でちょうど舌の付根部の上面側(以下単に舌の基部側と言う)に位置して、舌の基部側表面に押接状態で接触し舌基部の上下方向の動きを規制するため、長時間の発声トレーニングを継続し難くする欠点がある。その結果、口角接触刺激を失い笑顔や顔筋トレーニング効果が低減すること、及び舌の上下運動が棒によって規制され顎の上下運動が抑制されること、並びに前側に位置ずれする滑舌棒を、トレーニングを中断し手によって復帰修正するための噛み直し移動操作を頻繁に必要とするため、長い時間にわたる滑舌棒の使用に煩雑さと困難性を伴う欠点、並びにトレーニングに飽きを生じさせ易い等の課題がある。
さらに、トレーニングを一時的に休止したのち再開する場合に、使用者は唾液で濡れた滑舌棒を一旦床面に置いたのち再び口に銜えることになるため、床面と接触して汚れて不潔になった噛み部の清掃が必要で、速やかに再使用できずにその煩雑さや面倒感によりトレーニングを中断し継続し難くする等の問題もある。また他の作業(読書、運動、仕事等)時間を利用してトレーニングをしたいとき、上記真直な滑舌棒の構造と使用態様のみによっては、噛み位置がずれて不安定な違和感を伴うことと、口角部の外皮部等に対する適正な接触刺激を継続付与しなくなることから、笑顔と滑舌を重視する顔筋トレーニング用としても満足感を欠く等の課題がある。
上記課題を解決するため本発明のパイプ滑舌棒は、第1に、口に横向きに銜え左右の奥歯で噛挟みしながら噛挟みトレーニングを可能とする噛厚と長さの噛み部2aと、該左右の噛み部2aを接続する内側非噛み部2bと、噛み部2aの外側に形成される外側非噛み部2s等からなる噛み本体2を、弾力性且つ可撓性を有する筒状の合成樹脂部材によって構成したことを特徴としている。
第2に、前記左右の外側非噛み部2sの間に、内側非噛み部2b或は噛み部2aを屈曲変形自在な曲げ構造部4によって構成することを特徴としている。
第3に、前記噛み本体2の少なくとも内側非噛み部2bの中空孔2p内に、可撓性を有する補助心材10aを挿入することを特徴としている。
第4に、前記内側非噛み部2bの両側に、薄噛みトレーニングを行う小径の噛み部2aと、厚噛みトレーニングを行う大径の厚噛み部2cとを選択切換自在に設けることを特徴としている。
第5に、前記噛み本体2の少なくとも左右の噛み部2aに形成される中空孔2pを閉じて気密構造にすることを特徴としている。
第6に、前記曲げ構造部4を、筒状の外周面にジャバラ部Jを形成することにより構成したことを特徴としている。
第7に、前記噛み本体2を平面視において、内側非噛み部2bに隣接する小幅の噛み部2aと、該噛み部2aから外側に向けて徐々に大幅となるように形成した外側非噛み部2sとにより構成すると共に、該外側非噛み部2sの外側端に枕部3を一体的に設けることを特徴としている。
第8に、前記噛み本体2の外側非噛み部2s側に、噛挟み時に顔の適所に接触自在な顔接触具7を設けることを特徴としている。
第9に、前記噛み本体2の外側非噛み部2s側に、耳或は頭部に装着自在な弾性部材からなる装着部材10を、収納姿勢と装着使用姿勢とに切換自在に設けることを特徴としている。
第10に、前記滑舌棒1の両端側を、鼻筋上方の形状に跨って乗せ掛け自在な鼻掛部52の両側から、ほうれい線方向に沿って下向きに拡開延設した左右のアーム部53に取付けることにより、滑舌棒1を噛挟み姿勢に支持することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、口に横向きに銜え左右の奥歯で噛挟みしながら噛挟みトレーニングを可能とする噛厚と長さの噛み部と、該左右の噛み部を接続する内側非噛み部と、噛み部の外側に形成される外側非噛み部等からなる噛み本体を、弾力性且つ可撓性を有する筒状の合成樹脂部材によって構成したことにより、口に銜えた噛挟み時に噛み本体の弾力性や可撓性と中空孔を介し撓み易くするため、歯に硬い衝撃を与えることのない軟らかい噛挟み感覚を有して使用し易くすることができる。また噛み本体はその中心部に形成される中空孔によりパイプ部材の薄肉化を強度を有して図ることができるので、噛み本体の軽量化と素材の低減化を図ることができる。また合成樹脂部材からなる噛み本体は、必要によりその一部又は全体を透明或は半透明にすることが容易であるため、中空孔内に挿入される挿入物を外観しながら噛挟みトレーニングの興味を促進する等飽きを伴い難い滑舌棒にすることができる。
請求項2の発明によれば、前記左右の外側非噛み部の間に、内側非噛み部或は噛み部を屈曲変形自在な曲げ構造部によって構成することにより、噛み本体は内側非噛み部の曲げ構造部を介して、舌の動きを自由にする舌動部を形成して使用することができる。また噛み部の曲げ構造部を介して外側非噛み部の姿勢変更を容易にして、噛み部をより奥側の奥歯で噛挟みしながら外側非噛み部によって口角部を内側から外側に接触向けて接触させることができる。これにより使用者は、1つの滑舌棒による噛挟み態様を変化させた噛挟みを簡単に行なうことができ、且つ多様な噛挟みトレーニングをすることができるため、トレーニングを継続し易くすることができる。
請求項3の発明によれば、前記噛み本体の少なくとも内側非噛み部の中空孔内に、可撓性を有する補助心材を挿入することにより、噛み本体の内側非噛み部を、曲げて形成する舌動部の湾曲形状を、同時に曲げられる補助心材によって形状維持を簡単に行うことができる。従って、舌動部の形状維持を補助心材によって行う噛み本体は、パイプを薄肉化又は小径化或は柔軟ゴム材化をした場合でも、舌動部を設けて使用することができる。また補助心材は必要により、噛み本体の両端から突出させることができるので、補助心材を利用して滑舌棒の装着部材への設置を行い易くすることができる。
請求項4の発明によれば、前記内側非噛み部の両側に、薄噛みトレーニングを行う小径の噛み部と、厚噛みトレーニングを行う大径の厚噛み部とを選択自在に設けることにより、使用者は小径の噛み部を選択した薄噛みトレーニングと、大径の厚噛み部を選択した厚噛みトレーニングを、従来のもののように噛厚の異なる複数の滑舌棒を準備することなく、1つの滑舌棒を用い大人から子供等の大きさの異なる口に適応した噛挟みトレーニングを行うことができると共に、薄噛みから噛挟み負荷の大きい厚噛みを簡単に選択することができるので、噛み厚を異にした発声及び顔筋等の多様なトレーニングを容易にすることができる。
請求項5の発明によれば、前記噛み本体の少なくとも左右の噛み部に形成される中空孔を気密構造にすることにより、噛み部が強く噛挟みされるとき、噛み部の圧潰し方向のクッション性を高めると共に、非噛み時の形状復帰を確実にすることができるので、噛みしめを繰り返して噛み筋を鍛えるチュウイングトレーニングを可能にすると共に、滑舌棒の耐久性を高めることができる。また滑舌棒を洗浄する際に、パイプ奥側の噛み部の中空孔への水の浸入を防止することができる。
請求項6の発明によれば、前記曲げ構造部を、筒状の外周面にジャバラ部を形成することにより構成したことにより、噛み本体の所望箇所をジャバラ部を介し簡単に屈曲することができるので、多様な噛挟み使用を行い易くする滑舌棒を簡単且つ安価に製作提供することができる。また必要により滑舌棒は、飲料用のストローと同様なパイプ部材を利用できると共に、該ストローを製作する製造技術及び装置を利用してジャバラ部を構成することができ、また飲料用のストローを用いる使用者を通して、滑舌トレーニングの必要性とトレーニングの実践普及を図り易くすることができる。
請求項7の発明によれば、前記噛み本体を平面視において、内側非噛み部に隣接する小幅の噛み部と、該噛み部から外側に向けて徐々に大幅となるように形成した外側非噛み部とにより構成すると共に、該外側非噛み部の外側端に枕部を一体的に設けることにより、使用者は噛み部を噛挟みしたとき外側非噛み部の小幅側を口角部側の唇によってスムーズに噛挟みすることができる。また外側非噛み部の外側端側には枕部を大幅に形成して把持し易くなると共に、前後方向に長い接地長を形成して接地させることができるため、床面と内側非噛み部及び噛み部等との接触を防止しながら安定的に仮置きすることができる。また滑舌棒を外側非噛み部の形状を介し流線型のデザインすることができ、美観を有して快適に使い易くし飽きの生じ難い噛挟みトレーニングを継続可能にすることができる。
請求項8の発明によれば、前記噛み本体の外側非噛み部側に、噛挟み時に顔の適所に接触自在な顔接触具を設けることにより、滑舌棒の噛挟みトレーニングと合わせて、口角部や鼻周り等に顔接触具を接当させた顔筋トレーニング或は指圧を簡単且つ確実に行うことができる。
請求項9の発明によれば、前記噛み本体の外側非噛み部側に、耳或は頭部に装着自在な弾性部材からなる装着部材を、収納姿勢と装着使用姿勢とに切換自在に設けることにより、装着部材は外側非噛み部側に収納される収納状態から引き出して耳等に掛けて装着する装着使用姿勢にすることができる。従って、使用者は装着使用姿勢において、噛挟みを緩めた場合でも滑舌棒を口から脱落させることなくトレーニングを継続することができると共に、収納姿勢において滑舌棒の携帯を装着部材に支障されることなく便利に行うことができる。
請求項10の発明によれば、前記滑舌棒の両端側を、鼻筋上方の形状に跨って乗せ掛け自在な鼻掛部の両側から、ほうれい線方向に沿って下向きに拡開延設した左右のアーム部に取付けることにより、滑舌棒1を噛挟み姿勢に支持するアーム部を鼻筋上方側に載せた状態でアーム部を介して滑舌棒を銜えたトレーニング使用状態にするので、顎運動を行なう際の滑舌棒の動作を、アーム部を介して鼻掛部に伝え鼻腔上部に押接刺激を繰り返し付与することができるので、滑舌トレーニングに合わせて鼻の通りをよくする等複合的なトレーニングを効果的に行うことができる。
以下図面に基づき本発明に係るパイプ滑舌棒1の実施の形態及び使用態様について説明する。先ず、図1は、第1実施形態の噛挟み具としてのパイプ滑舌棒1を示し、図1(a)は該パイプ滑舌棒1を装着部材10に補助心材10a及び取付手段9を介し着脱自在に装着して使用する側面図を示す。図1(b)はパイプ滑舌棒1の構成及び装着部材10への取付け態様を一部破断をして示す正面図であり、図1(c)は外側非噛み部2s側の断面図である。
このパイプ滑舌棒(以下単に滑舌棒と言う)1は図1(b)で示すように、口に横向きに銜える噛み本体2をパイプ部材によって構成しており、上下左右の奥歯側で噛挟みする噛み部2aと、該左右の噛み部2aを接続する内側非噛み部2bと、噛挟み姿勢において噛み部2aから口角の外側に向けて延長される外側非噛み部2sと、該外側非噛み部2sの端部側に設けられて床面Aに接地自在な枕部3等からなる。
このパイプ滑舌棒(以下単に滑舌棒と言う)1は図1(b)で示すように、口に横向きに銜える噛み本体2をパイプ部材によって構成しており、上下左右の奥歯側で噛挟みする噛み部2aと、該左右の噛み部2aを接続する内側非噛み部2bと、噛挟み姿勢において噛み部2aから口角の外側に向けて延長される外側非噛み部2sと、該外側非噛み部2sの端部側に設けられて床面Aに接地自在な枕部3等からなる。
図示例の滑舌棒1は、小径の噛み部2aから最大径となる外側非噛み部2s(枕部3)との間の内側に、徐々に大径となる厚噛み部2cを形成している。これにより滑舌棒1は、噛み部2aと隣接する徐々に径大となる厚噛み部2cの範囲を選択して噛挟みをすることができるので、大人から子供等の異なる口の歯列Bの幅に対応した噛み位置を所定の噛み厚を有して噛挟みすることができる。このとき噛み位置の外側になる外側非噛み部2sは、口角部の後縁(口角後縁Kと言う)に接触する部分が口角後縁接触部になるため、口角に笑顔状態の接触刺激(接触負荷)を付与する顔筋トレーニング部材になる。
また図示例の滑舌棒1は、内側非噛み部2bと噛み部2aとを小径(5ミリ程度以下)の筒状の合成樹脂部材(パイプ部材)としており、該噛み部2aに連なる厚噛み部2cの外側端(外側非噛み部2s)の最大径を10〜20ミリ程度にすることにより、厚噛み部2cを外側非噛み部2sに至る範囲で任意断面からなる錐形体にしている。これにより錐形斜面の全長内の内側寄りに、後述する薄噛みトレーニングと厚噛みトレーニングとを択一的に選択して行うことができる噛み部を形成するようにしている。
尚、実施形態では噛挟みトレーニングを行う噛み厚(外径)の呼称は、2ミリ以下を極薄噛み部とし、3〜7ミリ程度の範囲を薄噛み部とし、噛み厚8〜15ミリ程度の範囲を厚噛み部としている。また内側非噛み部2bの幅長さは、成人の一般的な歯列Bの左右の奥歯間隔(噛み幅)よりも小さい幅の30ミリ程度にしており、その両側に略同径状のストレート筒部からなる噛み部2aを設け、該噛み部2aの外側に錐形斜面の厚噛み部2cを一体的に接続形成している。枕部3は側面視で6角形状の異形断面とし、外周に床面Aと平面的に接触して転動を規制する接地部3aを形成し、対向する接地部3a間の厚さ(直径)を10〜25ミリ程度にしている。この枕部3は噛挟みを解除した非使用時に、滑舌棒1を顔から外して床面Aに置いたとき、接地部3aが接地し噛み部2a及び厚噛み部2c並びに舌動部5等を床面Aから離間させて衛生的な仮置きをすることができる。また接地部3aは大径で大幅であるため、把持し易い把持部となって滑舌棒1の噛挟み操作を行い易くする。
そして、滑舌棒1は内側非噛み部2bの一部又は全範囲を、屈伸自在な屈伸手段としての曲げ構造部4を有して構成している。この曲げ構造部4は、例えば図2に示すように、飲料を吸引摂取する飲料用ストローに形成されるものと同様なジャバラ部Jによって構成することができるほか、可撓性を有するシリコンチューブ等のパイプ部材で形成することができる。図示例の滑舌棒1は内側非噛み部2bの全範囲にジャバラ部Jを形成した曲げ構造部4としており、実線の伸長姿勢から短縮姿勢に可逆的に長さ調節することができると共に、中途部を2点鎖線で示すように屈曲させて曲げ形状を自在に変更調節することができ、後述するような舌動部5を簡単に形成することができる。さらに、滑舌棒1は噛み本体中央部の曲げ構造部4を介して、噛み部2aと厚噛み部2cと外側非噛み部2s等の位置を変更しながら噛み本体2の左右端側を前後及び上下方向に姿勢変更自在にすることができる。
以上のように構成される滑舌棒1は、曲げ構造部4を正面視真直姿勢にして口に銜えると、図1(b)の2点鎖線で示すように上下の歯列Bの奥歯によって、噛み本体2の左右の噛み部2aを等しく銜えて噛挟みをした、前記薄噛み部による薄噛み状態の薄噛みトレーニングをすることができる。そして、曲げ構造部4を短縮姿勢にすると、前記左右端側の噛み本体2を左右(長手方向)内側所定位置に移動調節でき、使用者に対応させた左右の奥歯によって厚噛み部2cの厚噛み部所望位置を等しく噛挟みをする厚噛みトレーニングを簡単且つ速やかに行うことができる。従って、この滑舌棒1は、成人と子供等異なる口の大きさに応じた噛み位置を選択することができ、且つ薄噛みトレーニングと厚噛みトレーニングとを随時選択して行うことができるので、1つの滑舌棒1によって飽きを生じにくい噛挟みトレーニングを楽しみながら効率よく行うことができる。
また滑舌棒1は、曲げ構造部4を介して舌動部5を形成して使用することができる。つまり舌動部5は、左右の噛み部2a乃至厚噛み部(噛み部)2cの間に、内側非噛み部2bと舌の基部(表面)側との強い接触を回避して舌(舌先)の動きを自由にする舌動用の空間部5aを形成する。これにより使用者は、内側非噛み部2bが舌の基部側を押接して舌先の動きを不自由にすることのない空間部5aを介して舌の運動を自由にするため、より奥側の奥歯によって噛み本体2を噛挟みでき、且つ口角部の唇による外側非噛み部2s側の噛挟みをしながら、前唇を強く閉じた噛挟み負荷を高めた状態にすることができる。従って、この状態で前唇を意識的に強く開閉して行う滑舌や発声等の各種噛挟みトレーニングを効率よく行い易くする。また上記のような噛挟み高負荷状態では、噛み部2a,2cに隣接して非噛み部となる外側非噛み部2sが、口角後縁Kを後方に押圧付勢(押接)して接触(接当)刺激を付与する接触軸部になるため、笑顔状態を意識させる笑顔トレーニングを効果的に促進させる等の特徴がある。
また図示例の滑舌棒1は、外周を最大径にした枕部3から内向きに集束する円形又は楕円形又は6角形状の断面を有する厚噛み部2cを一体的に形成し、噛み本体2の略中心部に中空孔2pを一連に形成していることにより、ストローと同様な合成樹脂部材によってストロー加工或は中空パイプ製法によって、省素材化と軽量化を図りながら簡単且つ安価に製作することができるようにしている。従って、この滑舌棒1は、ストローを横向きにして口に銜えた噛挟み感触を銜えた場合と同様に、歯に硬い衝撃を与えることのない軟らかい弾力性の噛挟み感覚を備えるので、子供や高齢者の口に対しても無理なく銜えて使用し易くすることができる。
また滑舌棒1は、噛み本体2の両端部側に蓋部材2fを一体的に又は着脱自在に設けて閉じることができる。この場合には左右の蓋部材2f間の」中空孔2pを気密構造にすることができ、浮力を向上させ水没を防止した入浴時の使用も好適にすることができ、また洗浄時の水切り乾燥等も容易にすることができる。従って、この滑舌棒1は、浴槽や温泉並びにプール等での使用も促進することができると共に、特に、水泳選手が風呂やプールで行う呼吸法や笑顔状態の顔筋リラックス等の水泳練習を効果的にすることができる。
また中空気密構造にする滑舌棒1は、噛み本体2が可撓性或は弾力性を有する合成樹脂やゴム部材で形成される場合に、素材が備える弾力的な特性と内部のエアー圧による弾力的な緩衝性によって、噛挟み触感の向上と本体形状の復元性を良好にすることができ、チュウイングトレーニング用の噛挟み具としても好適化させることができる。即ち、この場合の滑舌棒1は噛み部の圧潰し方向のクッション性を高め、噛み部2aや厚噛み部2cが受ける噛み力に伴い、口や顎に所定の噛み負荷を付与しながら非噛み時の形状復帰を確実にするので、噛みしめを繰り返して噛み筋を鍛えるチュウイングトレーニングを効果的に行うことができ、且つ噛挟み具としての耐久性も高めることができる。尚、蓋部材2fは必要により2点鎖線で示すように、噛み本体2内の中途部で噛み部の外側寄りに設けてもよく、この場合には蓋部材2fの外側寄りの中空孔2pを後述する付属品14や各種携帯性のよい装着部材10の収納部として利用できる。
さらに、この滑舌棒1は長い中空孔2pからなるスペースを形成しているため、必要により例えば、電気的に作動される振動発生機器や発光素子等からなるランプ機器及びスピーカやマイク等、また光彩ボールやキャラクタ並びに装飾部材等の付属品14を収納自在にすることができる。尚、これら付属品14は所望のものを、外側非噛み部2sに内装或は外装される蓋部材2fや枕部3や顔接触具7を利用して設けてもよく、また装着部材10の構造を利用して後述するように設けてもよい。
また付属品14は、近年実用化されて周知の、一般にはモノのインターネットと言われているInternet of Things(IOT技術)を利用融合して行うことにより、使用者がパソコンを介して後述する所望の作動部材33の運動、並びに音声や光を自由に選択し制御して行うIOT技術利用型の新規な滑舌棒1及び発声トレーニング器具1aの提供、及び各種トレーニング方法を興味を喚起しながら効果的に提供する。またパイプ部材からなる滑舌棒1は、本体の一部又は全部を透明或は半透明部材にすることが容易であり、付属品14の特性を視覚化することができ、所望の付属品14が有する機能を各種滑舌棒1に融合させて発揮し、楽しく有意義に各種のトレーニングを行うことができる。この場合に中空孔2pを閉鎖する蓋部材2fは、図1(c)に示すように、内部の付属品14を漏出させることなく保護すると共に、上記各種機器の取付け支持部材として利用することもできる。また中空孔2pは、輪ゴムや弾性線材等の弾性部材からなる装着部材10を取出し自在に収納することができる。
また枕部3は大径にすると、その下部側に重錘部を設けることができるので、この場合には重錘部が起き上がりこぼしの作用によって舌動部5側を上向き姿勢に姿勢保持でき、滑舌棒1の床面Aへの仮置きを簡単にすることができる。
尚、付属品14を備える滑舌棒1は図1に示すものに限ることなく、後述するストロー等他の実施形態に係わる滑舌棒1についても同様の作用効果を奏するものであり、且つ本体部材は複数部材を積層させたラミネート構造によって製作してもよい。また噛み本体2並びに枕部3は、いずれも必要により他の合成樹脂部材、シリコンゴム等の素材によって所望に製作することができる。
尚、付属品14を備える滑舌棒1は図1に示すものに限ることなく、後述するストロー等他の実施形態に係わる滑舌棒1についても同様の作用効果を奏するものであり、且つ本体部材は複数部材を積層させたラミネート構造によって製作してもよい。また噛み本体2並びに枕部3は、いずれも必要により他の合成樹脂部材、シリコンゴム等の素材によって所望に製作することができる。
さらに、滑舌棒1は、口角部や頬並びに鼻や目の周り等顔の指圧ツボ外皮部に接当可能な顔接触部材としての顔接触具(以下口角接触具とも言う)7を設けることができる。この場合には噛み本体2を口に銜えた使用時に、例えば口角部に接触刺激を付与しながら笑顔や顔表情を司る表情筋等の顔筋トレーニングを、発声等各種の噛挟みトレーニングと併行して行うことができる。即ち、図示例の顔接触具7は、弾性力を有する板状の本体部を口角部の外側から外皮部Cに面的又は点的に接触させる口外接触片7aを形成しており、その本体基部に形成した取付孔7tを介し、厚噛み部2c或いは噛み部2aに左右移動自在に挿入することにより、外皮部Cに対する口外接触片7aの押接加減を調節自在にしている。
上記顔接触具7の口外接触片7aは、本体部の外周を円弧状面や凹凸面にすることができ、また上方に向けて長く伸ばして先端部を鼻の両側やほうれい線(鼻唇溝)に接当させることができる。これにより口角接触具7は、外皮部Cの所望接当部に接触刺激や押圧刺激を付与するため、使用者はその刺激により口角を上げる意識や呼吸法を行う意識を持続することができ、口角を上げる顔筋が自ずと鼻腔を広げて深い鼻呼吸を促進し、口呼吸習慣の改善を可能にする。従って、笑顔習慣の促進や口元の皺の解消等も期待しつつ楽しみながら使用することができる。さらに、口角接触具7は発声をしないときでも、口角等の外皮部Cに接触させて接触刺激を付与できるので、使用者は笑顔を意識する笑顔トレーニングや接触刺激による顔筋トレーニング等を簡単に行うことができる等の特徴がある。
さらに、上記のように構成される滑舌棒1は、頭部や耳又は顔部に着脱自在に装着した状態で取付手段9を介し滑舌棒1を口に噛挟み姿勢で保持させる装着部材10とによって、各種の噛挟みトレーニング器具(以下発声トレーニング器具と言う)1aを構成することができる。即ち、発声トレーニング器具1aは、滑舌棒1を口に噛挟み姿勢に保持させる取付手段9を有するつる本体8からなる図1に示す装着部材10、並びに図11で示すような装着部材10、或は図12で示すような装着部材10等各種のものを簡単に構成することができる。また発声トレーニング器具1aは、必要により装着部材10から取外した滑舌棒1の単独使用を可能にすることができる。
先ず、図1に示す発声トレーニング器具1aについて説明する。この発声トレーニング器具1aの装着部材10は、メガネのつると同様な製造手段によって意匠性を有して製作される板状断面のつる本体8の前部に、前記した滑舌棒1を取付ける取付手段9を有する支持部8aを略水平状に形成すると共に、該支持部8aから後上り傾斜のつる部8bを形成している。つる部8bは、後部に耳掛け部となるフック部8cや紐や保管用の係合部材を通すことができる通し孔8dを設けている。上記つる本体8は、必要により左右外側方の視界を遮るカバー8e等を着脱自在に取付ける取付孔8fを設けることができる。取付手段9は、滑舌棒1を後述する補助心材(補助取付部材)10aを介して着脱自在に取付けるようにしている。
左右のつる本体8は、前方に延長させた支持部8aの先端部位を横連結部材10cによって着脱又は一体的に連結することにより、平面視コ字状フレームとなる装着部材10を剛体構造によって構成している。そして、装着部材10は顔から外した非使用時に、噛み本体2を床面Aから離間させて衛生的に仮置きすることができる枕部8mを支持部8aに設けている。この枕部8mは、支持部8aを下向きに広幅状に拡張形成するか、又は下向きに突出する突起を設けることにより構成できる。また板状断面のつる本体8を有する装着部材10は、使用者が広い板状面やカバー8eを利用して好みのイラストや接着装飾材による装飾を施し易くすることができ、意匠性を豊かにして発声トレーニング器具1aの愛用ツール化を図り易くする等の利点もある。
このように構成される装着部材10を備える発声トレーニング器具1aは、滑舌棒1をつる本体8を介して顔に着脱自在に装着した装着状態で使用するため、恰もメガネを掛けるときと同様の手軽さで、つる部8bを両耳に掛けて滑舌棒1を支持することができる。これにより噛み本体2を銜えた状態で顔筋トレーニングと共に発声トレーニング等を行い易くすると共に、トレーニング時に使用者が噛み部2aの噛挟みを緩くした場合でも、装着部材10によって噛み本体2の口前側への移動を規制するため、滑舌棒1は常に適正トレーニング姿勢に保持されることになる。
また発声トレーニング器具1aは、滑舌棒1を手で持つことなく装着部材10を介し、口に銜えた適正位置において安定よく噛挟みできるので、発声トレーニング及び笑顔トレーニング等を効率よく行うことができる。そして、滑舌棒1は装着部材10から簡単に着脱することができるので、必要により外した滑舌棒1の単独使用や各種の滑舌棒1との交換使用を随時簡単に行うことができる等の特徴がある。
また装着部材10の支持部8aに構成される取付手段9は、弾性支持機構8sを介しそのスリット孔に補助心材10aを係脱自在に挿入し滑舌棒1を支持しており、前後方向の少量移動を弾力によって許容自在に支持している。この場合に滑舌棒1は、装着使用状態における噛挟み運動の変化に応じた前後或は上下移動を、弾性支持機構8sの弾性に基づき少量又は微小に許容するため、装着部材本体(つる部8b等)のずれ移動を緩衝抑制しながらトレーニングを行い易くする。
また装着部材10の支持部8aに構成される取付手段9は、弾性支持機構8sを介しそのスリット孔に補助心材10aを係脱自在に挿入し滑舌棒1を支持しており、前後方向の少量移動を弾力によって許容自在に支持している。この場合に滑舌棒1は、装着使用状態における噛挟み運動の変化に応じた前後或は上下移動を、弾性支持機構8sの弾性に基づき少量又は微小に許容するため、装着部材本体(つる部8b等)のずれ移動を緩衝抑制しながらトレーニングを行い易くする。
補助心材10aは、小径の内側非噛み部2b内に遊嵌する太さによって噛み本体2に挿入した状態で、両端部を噛み本体2から突出する長さとし、突出部が取付手段9に取付ける取付部材になるようにしている。これにより滑舌棒1は、嵌挿される補助心材10aを介して、噛み本体2の噛挟み姿勢を保持しながら両側を、装着部材10に安定よく取付支持し且つ着脱を行い易くしている。尚、補助心材10aは、内側非噛み部2bに舌動部5を形成することを妨げない素材であることが望ましく、また補助心材10aは図1(b)に2点鎖線で示すように中央部の線形を細くすると、舌動部5の屈曲形成をより行い易くすることができる。
次に、以上のように構成され使用することができる滑舌棒1の使用態様について詳述する。実施形態の滑舌棒1は使用にあたり、肉薄の噛み部2aを銜えて行う薄噛みトレーニングと、肉厚の厚噛み部2cを銜えて行う厚噛みトレーニングとの両トレーニングを簡単に選択できるため、種々の発声を行う広範な発音トレーニング並びに、音声を発することなく口角を上げたり単に唇を動かしたりする表情筋トレーニング(以下単に顔筋トレーニングと言う)等の各種トレーニングを多様に行うことができる。即ち、上記薄噛みトレーニングでは、肉薄の噛み部2aを奥歯で軽く噛み保持することができるので、顎及び唇に大きな負荷をかけることなく上下の唇を閉じ易くする薄噛み姿勢において、前歯と唇による薄噛み姿勢特有の発声トレーニング並びに会話トレーニングを長時間にわたり楽に行うことができる。
従って、顔を下向きにして新聞や本を読むとき、及び勉強時並びにパソコン等の使用時に好適に使用することができる。また厚噛みトレーニングでは、在来の直径10ミリ程度の丸棒状滑舌棒と同様に奥歯で噛んだ厚噛み姿勢特有の唇と呼吸法を主とする発声法により、前記したような種々のフレーズ等を繰返し声に出して唱える発声トレーニングの工夫を促し好適にすることができる。この場合には、唇や口角部を大きく動かす必要があることから、滑舌の活性と口角を上げて顔の表情に笑顔習慣をつけるトレーニング等をより促進することができる等の利点がある。
そして、噛み本体2の両側に枕部3を備える滑舌棒1は、複数のものを必要とすることなく1つの滑舌棒1によって長時間にわたり衛生的に使用することができる。つまり、この滑舌棒1は装着部材10を用いないで単独的に使用する場合に、非使用時及びトレーニングを一時的に中断し口から取出したとき、使用場所近隣の床面Aに無作為的に置く(仮置き)ことができる。この場合に滑舌棒1は、左右の枕部3が床面Aに接当して噛み部2a,2cを床面Aから離間させるため、従来の滑舌棒のように唾液で濡れた噛み部を床面Aとの接触によって汚すことなく仮置きできる。従って、短時間の使用中断のために噛み本体2を洗浄したり別の滑舌棒と取り替える必要がなく、清潔が保持されている滑舌棒1をそのまま銜えて速やかにトレーニングを再開し継続することができる。
さらに、装着部材10に取付けて使用される滑舌棒1は、装着部材10によって噛み本体2の噛挟み姿勢を適正保持されるので、ジョギングやダンス等の各種運動時並びに各種ジムやトレーニング場において、長時間の使用を容易且つ可能にすることができるため、各種運動と顔筋トレーニングを同時に行う新規的な相乗効果を高めることができる。また前記多様なトレーニングができる滑舌棒1は、勉強や運動時はもとより入浴やトイレ時にも、また自動車等の運転時にも好適に使用することができ、特に、薄噛みトレーニングから厚噛みトレーニングに切換えて使用するとき、大きく口を開け閉めする噛み刺激や口角を上げる刺激を大きくするため、勉強や運転時の眠気防止も効果的に行うことができる。また上記発声トレーニング器具1aは、誰でも何処でも衛生的に使用し易く、且つ使用機能を融合させたデザインを可能にするので、飽きをこさせ難い効果的なトレーニング使用を促進する等の特徴がある。
次に、図2〜図14を参照し本発明に係る滑舌棒1の他の実施形態と使用態様について説明する。尚、上記第1実施形態のものと同様な構成及び作用については同一符号を付し説明を省略する。先ず、図2〜図7に示す滑舌棒1は、その製作手段を飲料用ストロー製作で公知な加工手段によって製作可能な実施形態を示している。図2に示す滑舌棒1は、ストローパイプ状の噛み本体2の長さ中央部(内側非噛み部2b)に、湾曲形状筒部とジャバラ部Jからなる左右の曲げ構造部4を介して形成される舌動部5を設けており、その左右対称位置に噛み部2aと外側の曲げ構造部4aと外側非噛み部2sと枕部3とを配設した一体構造にしている。また外側非噛み部2sと枕部3との間に外側曲げ構造部4bを設けている。
図示例の舌動部5は、噛み本体2の中央部にジャバラ部Jを形成しない筒状の口内接当部5s設け、その両側基部側を曲げ構造部4によって噛み部2aに接続している。
これにより舌動部5は、噛み本体2の中央部において舌動部先端の形状を予め口内に設置し易い特定形状としているため、両側の曲げ構造部4のジャバラ部Jの屈曲長さと形状を調節するだけで、口内接当部5sの形状を変形させることなく使用者の口に応じた形状と前後位置の設定を容易にし、図8で後述する滑舌棒1と同様に舌動部5の外周を歯列Bの内側に位置させることができ、滑舌棒1の使用を行い易くする等の特徴がある。
これにより舌動部5は、噛み本体2の中央部において舌動部先端の形状を予め口内に設置し易い特定形状としているため、両側の曲げ構造部4のジャバラ部Jの屈曲長さと形状を調節するだけで、口内接当部5sの形状を変形させることなく使用者の口に応じた形状と前後位置の設定を容易にし、図8で後述する滑舌棒1と同様に舌動部5の外周を歯列Bの内側に位置させることができ、滑舌棒1の使用を行い易くする等の特徴がある。
さらに、この滑舌棒1は図2(b)に示すように、噛み本体2を延長させた両端側にストロー曲加工を施すことにより、側面視で三角形又は台形状をなす枕部3を形成している。これにより滑舌棒1は、部3の接地面を床面Aに接地させて置くことができ、上向き又は横向き姿勢となした舌動部5及び噛み部2aを接地させることなく仮置きできる。また噛み本体2から鉤状をなして突出する枕部3は、棚や窓枠等のコーナー部に引っ掛けることができるので、滑舌棒1を縦向き状態となして吊り下げることができるので、大きなスペースを占めることなく衛生的な吊り下げ保管や仮置きをすることができる。
また枕部3は図2(d)に示すように、噛み本体2とは別部品として製作し、噛み本体2の端部に着脱自在又は一体的に設けてもよいものである。この場合の枕部3は、合成樹脂製の板状部材によって動物や各種の図形を模した形状にすることを容易にすることができる。また滑舌棒1とは別体とした枕部3は、その一部に屈曲自在に設けた取付部3bを内向きに曲げることにより、曲げた取付部3bを噛み本体2の中空孔2p内に挿入して取付けることができる。尚、取付部3bの製作手段は上記のものに限定することなく、図2(d)に2点鎖線で示すように、枕部3の側面に突設した軸状の取付部3bを中空孔2pに挿入すること、及び枕部3に穿設した図示しない取付孔をパイプの外周に嵌合させてもよいものである。
つまり、上記のように構成自在とする枕部3は、使用者の好みに応じた形状と大きさ及び粘土成形物等の任意素材のものを別途簡単に製作することができると共に、飽きを生じないキャラクタ性に勝れた滑舌棒1の愛用化を図ることができる等の特徴がある。
また枕部3の構造を利用して前記したものと同様に顔の外皮部Cの適所に接触させる顔接触具7を延長形成することができる。この場合には外側曲げ構造部4bの屈曲調節と顔接触具7の先端接触部の位置を調節することにより、外皮部Cの所望位置に簡単に接当させることができる。
また枕部3の構造を利用して前記したものと同様に顔の外皮部Cの適所に接触させる顔接触具7を延長形成することができる。この場合には外側曲げ構造部4bの屈曲調節と顔接触具7の先端接触部の位置を調節することにより、外皮部Cの所望位置に簡単に接当させることができる。
さらに、外側の曲げ構造部4aを有する滑舌棒1は、図2(a)に2点鎖線で示すように、曲げ構造部4或は曲げ構造部4aを介して外側非噛み部2sを前方側に向けて曲げ、平面視でU字状に変形させることができる。従って、曲げ構造部4aと外側非噛み部2sの一部とも口内に入れて、両者によって口内の左右から口角部を外側に向けて確実に押接するように接触させて、顔接触刺激を付与すると共に笑顔意識を強く喚起させることができる。このとき内側非噛み部2bはより口奥側に位置するため、舌先の動きを大きく妨げない利点がある。
尚、噛み本体2の両端部に枕部3等を一体形成しないストレート状になる滑舌棒1は、通常の飲料用のストローとしても兼用使用することができる。つまりこのストローは、飲料用として使用したのちは、廃棄することなく滑舌棒1として使用し易く有効利用することができ、また必要により滑舌棒1としたのち飲料用ストロとして使用可能にする等の利点がある。
尚、噛み本体2の両端部に枕部3等を一体形成しないストレート状になる滑舌棒1は、通常の飲料用のストローとしても兼用使用することができる。つまりこのストローは、飲料用として使用したのちは、廃棄することなく滑舌棒1として使用し易く有効利用することができ、また必要により滑舌棒1としたのち飲料用ストロとして使用可能にする等の利点がある。
また滑舌棒1は、パイプ部材からなる噛み本体2の少なくとも内側非噛み部2bの中空孔2p内に、必要により可撓性を有する補助心材10aを挿入することにより、噛み本体2の内側非噛み部2bを曲げて形成する舌動部5の湾曲形状を、同時に曲げられる補助心材10aによって形状維持を簡単に行うことができる。従って、舌動部5の形状維持を主として補助心材10aが行う噛み本体2は、パイプを薄肉化又は小径化或は柔軟ゴム材化をした場合でも、舌動部5の形成及び形状維持を確実にして使用し易くすることができる。また補助心材10aは必要により図2(c)で示すように、噛み本体2の略全長内に挿入した状態で両端部を内部係止できるので、噛み本体2の全長にわたる所望形状の形状維持性を簡単に行うことができる。また補助心材10aは噛み本体2の両端から簡単に突出させることができ、この突出部は、装着部材10への取付部或は装着部材10を兼用させる際に、便利に使用することができる。
さらに、滑舌棒1は図2(a),(b)に2点鎖線で示すように、噛み本体2の両端部側を後方に向けて延長し曲げることにより、耳に掛けるメガネつる部と同様な装着部材10を簡単に構成することができる。また装着部材10を噛み本体2とは別体のものにするときは、輪ゴムや紐類或はフック状に形成した針金類等にしてもよく、この場合は図2(a)に2点鎖線で示すように、輪ゴム10等を左右の外側非噛み部2sに巻き付けた状態で耳に掛けることにより、滑舌棒1を口に安定姿勢で銜えることができる。
以上のように構成される滑舌棒1は、ストローを製作する製造技術及び装置を利用して簡単且つ安価に製作して提供することができる。また必要により滑舌棒1は、飲料用のストローとして使用することができるので、ストローの使用者を通して滑舌トレーニングの必要性とトレーニングの実践普及を効率よく図ることができる等の特徴がある。
以上のように構成される滑舌棒1は、ストローを製作する製造技術及び装置を利用して簡単且つ安価に製作して提供することができる。また必要により滑舌棒1は、飲料用のストローとして使用することができるので、ストローの使用者を通して滑舌トレーニングの必要性とトレーニングの実践普及を効率よく図ることができる等の特徴がある。
図3に示す滑舌棒1は、図2のものと同様なストロー状のパイプ部材としており相違する構造は、舌動部5の口内接当部5sをストレート状の筒部にしていること、及び噛み部2aに隣接する厚噛み部2cと径大な厚噛み部2cを設けて外側非噛み部2sを設けている。尚、前記実施形態のものと同様な構成及び作用については説明を省略する。即ち、この構成による滑舌棒1は、左右の曲げ構造部4をジャバラ部Jを介して伸ばし噛み本体2を略真直にすることができる一方、この真直姿勢から曲げ構造部4を曲げることにより図3に実線で示すように舌動部5を屈曲形成することができる。
これにより滑舌棒1は、真直姿勢で噛挟みをする滑舌トレーニングと、舌動部5を形成した屈曲姿勢で噛挟みをする滑舌トレーニングの切換を簡単に行うことができる。そして使用者は、噛み部2aを噛挟みし薄噛みトレーニングを行うと共に、曲げ構造部4のジャバラ部Jを介して厚噛み部2cを2点鎖線で示す位置に臨ませることにより、厚噛み部2cを噛挟みし厚噛みトレーニングを行うことができる。尚、この滑舌棒1も必要により前記飲料用のストローとして使用することができる。また噛み本体2は、外側非噛み部2s等の必要箇所に内向き凹溝状又は外向き突状のリブ4rを設けている。
図4に示す滑舌棒1は、上記図3に示すものと略同様な構成によって舌動部5を形成する一方、噛み部2aと径大な厚噛み部2cとを円錐形状のジャバラ部Jからなる錐形曲げ構造部4cによって一体的に接続している。これにより滑舌棒1は、実線で示す状態において噛み部2aを噛挟みする薄噛みトレーニングと、2点鎖線で示すように、錐形曲げ構造部4cのジャバラ部Jを内側に向けて縮ませ噛み部2aにラップ移動させた、厚噛み部2cを噛挟みする厚噛みトレーニングを行うことができる。尚、このとき舌動部5の曲げ構造部4を図3のものと同様に内側に曲げると、厚噛み部2cのラップ移動を少なくした状態で厚噛みトレーニングを行うことができる利点がある。
図5に示す滑舌棒1は、噛み部2aと厚噛み部2cとを図4と略同様な錐形曲げ構造部4cによって接続し、舌動部5をジャバラ部Jを設けない変形自在な可撓性部材によって接続している。これにより滑舌棒1は、実線状態で噛み部2aを噛挟みする薄噛みトレーニングと、舌動部5を2点鎖線で示すように内向きに曲げて錐形曲げ構造部4c部位を所望の厚さで噛挟みする厚噛みトレーニングと、さらにジャバラ部Jを介し内側に向けて縮ませ噛み部2aにラップ移動させた厚噛み部2cを噛挟みする最厚の厚噛みトレーニングとを、選択切換自在に行うことができる。また同図の外側非噛み部2sの筒端側には、顔接触具7を有する枕部3を前記図2で示すものと同様な取付け手段によって着脱及び回動自在に取付けている。
図示例の枕部3は、枕部本体の側面に突設した軸栓状の取付部3bを筒端内に挿入することにより、枕部3と噛み本体2とを別部品として製作容易にしていると共に、枕部3によって噛み本体2の圧潰し方向の剛性を高め噛み本体2の肉薄軽量化を図り、且つ洗浄時に水の内部侵入を防止する。また枕部3は外周に適数の取付穴3cを穿設しており、この取付穴3cを利用して線又は板状の顔接触具7を所望位置に安定よく取付けるようにしている。これにより顔接触具7は、顔接触本体を曲げ伸ばし自在に取付けると共に、枕部3の回動を介して顔接触本体の先端側に設けられる顔接触部を顔の所望位置に自在に接当させることを容易にする。また顔接触具7は、枕部3の外周に穿設した所望の取付穴3cに挿入する取付手段によって簡単に設けることができ容易に製造することができる。また枕部3の外側面には、前記図1(c)で示す補助心材10aの端部形状と同様な取付部10tを突設しており、装着部材10の装着を容易にしている。
図6に示す滑舌棒1は、中央部に舌動部5とその左右に薄噛み用の噛み部2aと、該噛み部2aの外側に補助心材(支持軸部)10aを一体的に形成した噛み本体2の態様となし、左右の支持軸部10a各補助心材10aに厚噛み部2cと外側非噛み部2sを備える筒状の厚噛み部材2wを左右移動自在に設けた構成にしている。これにより滑舌棒1は、実線で示す状態で左右の噛み部2aを噛挟みする薄噛みトレーニングを行い、2点鎖線で示すように左右の厚噛み部材2wを内側に移動し噛み部2aにラップさせた状態で各厚噛み部2cを所望の厚さで噛挟みする厚噛みトレーニングを簡単且つ速やかに行うことができる。
図示例の滑舌棒1は、厚噛み部材2wを前記図3のものと同様な径大なストロー部材を加工することにより、内側の厚噛み部(第1厚噛み部)2cと必要により該噛み部2aに隣接して径大とする外側の厚噛み部(第2厚噛み部)2cを形成し、該第2厚噛み部2cの外側に任意径の外側非噛み部2sを形成している。そして、第1厚噛み部2cの内側端に噛み部2a及び支持軸部10aの軸部外周にスライド自在に嵌挿する支持孔16を形成することにより、厚噛み部材2wの噛み本体2に対する左右移動をスムーズに行うことができる。
また外側端が筒状断面で開口する外側非噛み部2s側のスライド支持手段は、その中途部或は端部を絞り加工することにより、補助心材10aにスライド自在に嵌挿することもできるが、図示例の厚噛み部材2wは、補助心材10aの端部側にスライド自在に嵌挿した枕部3の取付部3bに挿入することにより安定的に支持している。
尚、枕部3を補助心材10aの軸端側に固定する場合には、厚噛み部材2wは外側非噛み部2s側を取付部3bにスライド自在に嵌挿する。また第2厚噛み部2cを第1厚噛み部2cにスライド自在に設ける場合は、第1厚噛み部2cを端部側に向けて2点鎖線で示すように延長すると共に、該延長部に第2厚噛み部2cの内側端をスライド自在に嵌挿させる。
尚、枕部3を補助心材10aの軸端側に固定する場合には、厚噛み部材2wは外側非噛み部2s側を取付部3bにスライド自在に嵌挿する。また第2厚噛み部2cを第1厚噛み部2cにスライド自在に設ける場合は、第1厚噛み部2cを端部側に向けて2点鎖線で示すように延長すると共に、該延長部に第2厚噛み部2cの内側端をスライド自在に嵌挿させる。
これにより第2厚噛み部2cは、第1厚噛み部2cにラップさせた状態で該第1厚噛み部2cを噛み部2a位置に移動して径大な厚噛みをすることができるため、舌動部5を内側に大きく寄せ曲げをすることなく、厚噛みトレーニングを簡単な構成によって速やかに行うことができる。また噛み部2aと内側非噛み部2bとは、予め舌動部5を形成することなくストレート部材にしてもよい。
以上のように筒状の合成樹脂部材によって構成される滑舌棒1は、図10(a)で示すように、各部を分割形成して様々に組み合わせて多様な滑舌棒を製作することや、分割状態でコンパクトな荷姿にすることが容易である等の利点がある。
次に、図7に示す滑舌棒1について説明する。この滑舌棒1は、噛み本体2を内側非噛み部2bと左右の噛み部2aと、該噛み部2aから延長させた支持軸部10aとから形成しており、ストッパ2tを有する支持軸部10aにリブ4rを有する筒状のケース15を、図7(a)で示す使用姿勢と図7(b)で示す携帯姿勢とに切換自在に嵌挿している。即ち、この滑舌棒1は、図7(b)の携帯姿勢から左右のケース15を外側に移動すると、ストッパ2tにリブ4rが接当した位置で、噛み本体2の内側非噛み部2bと左右の噛み部2aを露出させた図7(a)で示す使用姿勢になるため、既述の滑舌棒1と同様に口に銜えて発声トレーニング等を行うことができる。このとき噛み本体2は、可撓性を有する材質或は曲げ構造部等にすると、必要により舌動部5を形成自在にすることができる。そして、滑舌棒1の使用後には舌動部5を真直状にした状態で、左右のケース15を内向き移動させることにより噛み本体2を覆った携帯姿勢にすることができる。
これにより携帯時に滑舌棒1は、左右のケース15がスライドカバー構造によって噛み本体2を覆った短く真直状でコンパクトな携帯姿勢にすることができ、衛生的な使用と携帯の利便性を創出する。
また図示例の滑舌棒1は、ケース15の外側端部内に輪ゴム等の装着部材10を図7(b)に示す格納姿勢から、図7(a)で示すように外側に引き出した装着姿勢に切換自在に構成している。尚、装着部材10は、その一部に蓋部材10fを設けることが望ましく、この場合には装着部材10をケース15内に格納した状態において、ケース15の開口端を蓋部材10fによって開閉自在に閉鎖することができる。
また図示例の滑舌棒1は、ケース15の外側端部内に輪ゴム等の装着部材10を図7(b)に示す格納姿勢から、図7(a)で示すように外側に引き出した装着姿勢に切換自在に構成している。尚、装着部材10は、その一部に蓋部材10fを設けることが望ましく、この場合には装着部材10をケース15内に格納した状態において、ケース15の開口端を蓋部材10fによって開閉自在に閉鎖することができる。
次に、図8に示す滑舌棒1について説明する。この滑舌棒1は、金属又は合成樹脂製の可撓性を有するパイプ部材からなる噛み本体2に、内側非噛み部2bを山折り状に前屈曲部5bを屈曲して舌動部5を形成し、該前屈曲部5bの基部から左右に連なる噛み部2aとの接続部位を谷折り状に屈曲した後屈曲部5cとを形成することにより、平面視で山高帽子形状となるようにしている。これにより滑舌棒1は、歯列Bの内側に舌動部5の外周を略相似形状によって位置させることができ、この左右の後屈曲部5cの間で舌Dの基部側の動きを自由にする谷状の空間部5aを前方に向けて形成し、前屈曲部5bの先端を下前歯或は下前歯側に近接させることができる。
そして、滑舌棒1は、後屈曲部5cを介し舌動部5の左右に張り出し状になる噛み部2aを奥歯側で噛挟みしながら、外側非噛み部2sを口角後縁K側で噛挟みする適正噛挟み位置に臨ませることができる。また滑舌棒1は必要により、図8(b)に2点鎖線で示すような口内拡張片Hを後方側方に向けて屈曲形成することもでき、この場合に口内拡張片Hは、口奥側内から頬部の内面に接して外側に押しやるので、より奥側の奥歯によって噛み部2aを噛挟みし易くすることができると共に、口内からほうれい線の皺を伸ばすように作用させることができる等の利点がある。
上記構成による滑舌棒1は、滑舌トレーニング等を行なう際に真直状のものにはない新規な使用態様を創出し、各種のトレーニングを楽しく行うことができる。即ち、この滑舌棒1は前記図2〜図6に示すものと同様に、使用者は外側非噛み部2s側を把持しながら、左右の後屈曲部5cを開けた口の内部に入れ且つ舌動部5を下歯の歯列B内に入れた状態で口を閉じる動作によって、左右の噛み部2aを奥歯で同時噛挟みして銜えることができる。これにより舌動部5の先端即ち前屈曲部5bが下前歯側或は口内下部と接当状態になり、且つ奥歯で噛み部2aを噛挟むとき、該噛み部2aの外側非噛み部2sが口縁接触軸部として、口角後縁Kを後方に向けてしっかりと押接するため、滑舌棒1は口角部での唇噛挟みも自ずと確実に行われ強い口角接触刺激を付与することになる。
このため使用者は、従来の丸棒等真直な滑舌棒のように口角後縁Kに対し、手で滑舌棒1を押し付け保持することなく、単に口に銜えて前唇を閉じた状態で、顎を上下に動かす噛挟み運動(以下単に顎運動と言う)を付加するだけの簡単な動作によって、口角接触刺激を付与する顔筋トレーニングを自ずと確実に行うことができ、また舌Dを自由に動かして行う発声トレーニングも効率よく容易にすることができる。さらに、この滑舌棒1は、使用者が銜えた状態で噛み部2aの噛挟みを緩めたり解除した場合でも、湾曲している舌動部5の先端側が口内で下前歯或は上前歯の内側に接当し滑舌棒1の前側移動を規制するストッパ部材になると共に、ここから単に顎を動かし再噛挟みをする自然な動作によって、手を使うことなく滑舌棒1を外側非噛み部2sが口角後縁Kを押接する元位置に戻し復帰させることができ、トレーニングを続行し易くすることができる。
つまり舌動部5を備える滑舌棒1は、顎の上運動により外側非噛み部2sが後方移動し口角後縁Kを強く押接する一方、顎の下運動或は緩め運動により外側非噛み部2sは押接が解除されるため口角後縁Kとの接触を緩めることができる。従って、手を使うことなく顎の動作によって意識的に口角部への接触刺激を強弱させてリズミカルに口角を上げる笑顔感覚の促進と、滑舌や発声等を融合させたトレーニングの多様性を図ることができる。そして、使用者は飽きを生じ難いトレーニングを、長時間にわたり継続し易くすることができる等の特徴がある
また使用者は、舌動部5によって形成される空間部5aを介し、左右の噛み部2a間の内側非噛み部2bが少なくとも舌Dの基部を押接しないので、舌(舌先)の動きを自由にすることができ、舌運動を大きく支障することなく上記のようなトレーニングを楽に行うことがでる。またトレーニング姿勢での多少の会話も可能にすることができる。さらに舌動部5は、その前部側を前歯と前唇の間に挿入して挟持する仮保持することも可能にするため、滑舌棒1を口から離脱させることなく噛挟み姿勢から仮保持させたまま、トレーニングを一時的に中止して行う場合の会話を自由にすることができる等の利点もある。
次に、上記のように使用される滑舌棒1の実施構造並びに付加実施態様について詳述する。実施形態の滑舌棒1は予め形成される基本的な形状を図8(a)に示すように、噛み本体2に形成する後屈曲部5cを、例えば図2に実線で示すものより後方に向けて大きく屈曲させた突状屈曲部として形成しており、舌動部5の基部両端に左右対称に形成される後退斜面部5dを介して噛み部2aを形成すると共に、舌動部5の基部両側に後方に向けて深くなる屈曲谷部5eを形成している。
これにより滑舌棒1は、平面視において左右の噛み部2aの内側を外側より口奥側に向けて内向き後方に傾斜する後退斜面部5dも噛み部にすることができ、左右の奥歯によって略等しく点接触状に噛挟みすることができる。そして、屈曲谷部5eの空間形状を介する左右の後退斜面部5dと奥歯との点接触的な接当によって、噛挟み時における噛み本体2の噛位置の位置決めを容易にする。また顎を動かして噛みしめる動作によって滑舌棒1を、後退斜面部5dを介して奥側に向けて付勢保持することができる。従って、この滑舌棒1は、トレーニング中における噛み本体2の左右方向の噛挟み位置のずれを規制しながら、人の口に応じた使用を最適にすることができる。
つまり図示例の滑舌棒1は、平面視で略水平状をなす左右の外側非噛み部2sに対し後屈曲部5cを口奥側に突出させているため、屈曲谷部5eを介して後退斜面部5dをより奥側の奥歯で噛挟みできるため、外側非噛み部2sが口縁接触軸部となって口角後縁Kをより強く押接し、接触刺激を付与した噛挟みトレーニングを確実にすることができる。さらに、滑舌棒1は弾性力及び可撓性を有して変形自在な線状部材によって、舌動部5を前方に向けて張り出す湾曲形状にしているため、使用者がその湾曲形状を自身の口に適応した大きさと形状に容易に変形させて使用することもできるので、1つの滑舌棒1によって口の大きさや要求の異なる多様な使用者にも速やかに対応することができる。
また滑舌棒1は、後屈曲部5c等諸要部の屈伸変形代を十分に有しているため、図8(a)の実線位置から2点鎖線に示すように、左右の後屈曲部5cを内外方向に屈曲変形したり、或は前屈曲部5bを変形させて舌動部5の先端位置を前後方向に変形移動調節したりすることを容易にする。後屈曲部5cは、舌動部5の基部側を噛み部2aより後方に位置させ前後方向の屈伸代を大きくするため、舌動部5の前端位置の調節及び左右幅や形状調節がより自由になり、トレーニング中でも口に銜えたまま口の大きさや好みに対応し、使用者が自身の手によって噛挟み姿勢を容易に整えることができる。従って、所望の噛挟み形状によるトレーニングを継続し易くする等の特徴がある。
また噛み本体2は、左右の後屈曲部5cを狭めながら前屈曲部5bを前方側に移動させると、舌動部5の前後長さを大きくすることができるため、前屈曲部5bを前歯側(歯茎を含む)に接当させ、且つ後屈曲部5cの後退斜面部5dを口角後縁Kに強く押接した状態で口内にしっかりと支持した使用を可能にする。
さらに滑舌棒1は図8(a)に2点鎖線で示すように、左右の噛み部2aと外側非噛み部2sとを上向き(矢印方向)に曲げて滑舌棒1を正面視で逆ヘ字状に形成する場合は、口角部を上げる唇噛挟みを介して舌動部5を下歯内側に位置させることができ、口元をより強く笑顔状態にすることができる。
さらに滑舌棒1は図8(a)に2点鎖線で示すように、左右の噛み部2aと外側非噛み部2sとを上向き(矢印方向)に曲げて滑舌棒1を正面視で逆ヘ字状に形成する場合は、口角部を上げる唇噛挟みを介して舌動部5を下歯内側に位置させることができ、口元をより強く笑顔状態にすることができる。
また左右の噛み部2aと外側非噛み部2sを下向き(反矢印方向)に曲げるとき、又は上記逆ヘ字状の滑舌棒1を左右方向に反転させてヘ字状で使用する場合は、口角部による噛挟みの変化を介して舌動部5を上歯内側に位置させ易くするため、舌動部5の口内での接当位置を変えた発声トレーニングも多様にすることができる。このように舌動部5を有する噛み本体2を正面視で左右対称の逆ヘ字状に形成した滑舌棒1は、下あごの上下及び前後運動を介し、舌動部5を前歯の内側に接当させた状態で顎を後方動作させながら外側非噛み部2sによって口角後縁Kを後方に強く押圧させることができるので、口角を後方上方に上げる笑顔刺激をより顕著に付与することができる利点がある。
尚、滑舌棒1は舌動部5の前後方向長さを長くするか、又は滑舌棒1の噛挟み位置を前側にずらして噛挟みをする場合には、舌動部5の前部側を上下の前歯並びに前唇によって強く噛挟みをするトレーニングをすることができる。この場合には前唇を強く締めながら意識的に左右の口角を引き上げる口角上げトレーニングを容易に促進することができる。また口角上げトレーニング時には、舌動部5の前部に図12で後述する顔筋運動手段30を設け易くすることができ、両者のトレーニングを相乗的に高めることができる利点がある。
次に、図8(c)を参照し噛み本体2を合成樹脂製のパイプ2rで覆って使用する滑舌棒1の実施形態について説明する。この場合のパイプ2rは、噛挟みに好適な部材として市販されているシリコン製チューブや飲料用のストロー材にすることができ、心材となる噛み本体2は、例えば盆栽等の整枝用として曲げ易い可撓性と形状保持性に勝れるアルミ線等の安価な部材を選択することができる。これにより滑舌棒1は、先ず真直状に形成される噛み本体2に一端からパイプ2rを挿入したのち両者を共に曲げ加工をすることにより、同図に示す舌動部5を有する中高な帽子形状に簡単に製造することができる。
上記のように丸又は角パイプからなる断面中空の噛み本体2を被覆パイプ2rによって被覆する滑舌棒1は、全体の軽量化を図ることができると共に、図8(e)に示すようにプレス加工等によって断面形状を所望に加工し、噛み部2aに対し少なくとも舌動部5部分の屈伸性をより高める薄肉断面となして使用し易くすることができる。
さらに、噛み本体2に合成樹脂製の被覆パイプ2rを挿入した状態での屈曲加工も容易にすることができる。
さらに、噛み本体2に合成樹脂製の被覆パイプ2rを挿入した状態での屈曲加工も容易にすることができる。
そして、被覆パイプ2rは、例えば医療用機器に使用されているような透明又は半透明状のパイプにすることも簡単であり、予め赤青黄や金色等に着色されている市販アルミ線を選択することにより、多様なカラー色を外観できるカラー色利用型の滑舌棒商品のシリーズ化を簡単且つ安価に行うことができる。また内部の噛み本体2の材質や表面処理を低コストにしながら、カラーバリエーションの選択範囲を自由にして意匠性に勝れた飽きを生じ難い滑舌棒1を提供できる等の特徴を備えている。
次に滑舌棒1に厚噛み部2cを設ける態様について図8(b),(c)を参照し説明する。先ず、厚噛み部2cは、所定の噛み厚と噛み幅を有する厚噛み部2cを、噛み部2aの外側に隣接した位置に固定又はスライド移動可能に設けることができる。
即ち、図8(b)に示す滑舌棒1は、左右の噛み部2aの外側に厚噛み部2cを設けており、図示例の位置において使用者は左右の噛み部2aを噛挟みする薄噛みトレーニングをすることができる。そして、厚噛みトレーニングをする場合には、前屈曲部5b或は左右の後屈曲部5cを介して舌動部5の間を前記したように狭めることにより、左右の厚噛み部2cを歯列Bに臨ませて噛挟みすることによって行う。
即ち、図8(b)に示す滑舌棒1は、左右の噛み部2aの外側に厚噛み部2cを設けており、図示例の位置において使用者は左右の噛み部2aを噛挟みする薄噛みトレーニングをすることができる。そして、厚噛みトレーニングをする場合には、前屈曲部5b或は左右の後屈曲部5cを介して舌動部5の間を前記したように狭めることにより、左右の厚噛み部2cを歯列Bに臨ませて噛挟みすることによって行う。
このとき後退斜面部5dを有する後屈曲部5cは、口内後方側に向けて大きく屈曲させることができるので、舌動部5の前部位置及び左右幅を大きく変えることなく、厚噛み部2cの噛挟みを適正にした厚噛みトレーニングを1つの滑舌棒1によって簡単に行うことができる。また噛み本体2を屈伸調節するだけの簡潔安価な構成によって、厚噛みトレーニングを速やかに行うことができると共に、再薄噛みトレーニングの復帰も逆順の動作によって噛み部2aを左右移動し元に戻すことより行うことができる。このように可撓性を有する線状部材からなる噛み本体2は、予め加工された基本形状から使用者の好みにより、舌動部5や噛み部2a及び外側非噛み部2s等を簡単に屈伸させることができるので、左右の噛み部2aの間隔調節並びに装着調節等を自由にすることができる。
図8(c)に示す滑舌棒1は、所定の噛み厚(外径)と噛み幅を有する筒状の厚噛み部2cを、外側非噛み部2s側から挿入し噛み部2aの外側に隣接した位置から内側に向けてスライド移動可能に設けている。これより滑舌棒1は、実線位置で示す歯列Bに臨む噛み部2aを噛挟みする薄噛みトレーニングを行い、且つ厚噛み部2cを内向き移動させて歯列Bに臨ませた2点鎖線で示す位置で噛挟みすることにより、所定の厚噛みトレーニングを行うことができる。図示例の滑舌棒1は、噛み本体2を被覆する被覆パイプ2rの外側非噛み部2s側に、径大で厚肉な可撓性を有する例えばシリコン製のパイプ部材からなる厚噛み部2cを、左右方向にスライド自在に挿入している。そして、図示例のように後屈曲部5cを有する噛み本体2に挿入する筒状の厚噛み部2cは、その内側下部にスリット2kを設けることが望ましく、この場合には該スリット2kを後屈曲部5cに差し込むことができるため、厚噛み部2cを舌動部5の基部側により近接させることができるので、舌動部5の屈曲を少なくしたり省略することができる。
従って、上記のように厚噛み部2cを備える滑舌棒1は、簡潔安価な構成によって噛み本体2の屈伸調節或は厚噛み部2cの左右移動調節を行うだけで、薄噛みトレーニングと厚噛みトレーニングとの切換えを速やかに行うことができると共に、再薄噛みトレーニングへの復帰も逆順の動作によって簡単に行うことができる。
一方、装着部材10を使用しないで単独で使用する場合の滑舌棒1は、図8(b)に2点鎖線で示すように、噛み本体2の両端部に球体又はリング状等の枕部3を設けることができる。図示例の枕部3は球体の下部を平坦な接地面にしており、該接地面を床面Aに接触させることにより、舌動部5を上方に向けて起立させた起立姿勢で滑舌棒1を衛生的に仮置きすることができる。
一方、装着部材10を使用しないで単独で使用する場合の滑舌棒1は、図8(b)に2点鎖線で示すように、噛み本体2の両端部に球体又はリング状等の枕部3を設けることができる。図示例の枕部3は球体の下部を平坦な接地面にしており、該接地面を床面Aに接触させることにより、舌動部5を上方に向けて起立させた起立姿勢で滑舌棒1を衛生的に仮置きすることができる。
次に、図9に示す滑舌棒1について説明する。尚、前記各実施形態と同様な構成及び作用については同一符号を付して説明を省略する。この滑舌棒1は、図8のものと同様なパイプ部材からなる噛み本体2に、舌動部5と左右の噛み部2aと外側非噛み部2sを形成し、且つ該外側非噛み部2sの端部側に谷折りされる折返し部2uを介し上方に延長されるアーム2vに顔接触具7を設けた構成にしている。そして、図9(b)に示すように左右の外側非噛み部2sは、噛み部2aから上向き傾斜角を有する上げ斜面を形成している。これにより滑舌棒1は、左右の噛み部2aを噛挟みしたとき、外側非噛み部2sが上げ斜面を介して口角部を上方に向けて大きく押し上げるように付勢するため、使用者に口角部を上げて笑顔状態にするトレーニングを簡単且つ効果的に行うことを可能にする。
そして、顔接触具7は、折返し部2uを介しアーム2vを上方に向けて延長した上部側に顔外皮と接当する接触部を設けているので、折返し部2uとアーム2vとの屈伸変形をより自由にすることができ、接触部を所望の顔ツボ位置に接当させて接触刺激を効果的に付与し易くすることができる。従って、この滑舌棒1は、発声等のトレーニングに合わせ顔への接触刺激を付与するトレーニングを簡潔な構造によって同時に行うことができる。また図示例の滑舌棒1は、噛み本体2を形状復元性を有する弾性部材で形成する等の形状弾性構造にすることが望ましく、この場合には、顎運動の付加によって噛み部2aを強く噛挟みする動作によって、外側非噛み部2sを図9(b)に示す矢印方向に撓ませたのち、噛挟みを緩める動作によって外側非噛み部2sを元の形状に復帰させるため、口角部に対する接触刺激を強弱変化させたトレーニングを促進することができる。また顔接触具7を備える滑舌棒1においては、顎運動に伴う外側非噛み部2sの変動を介して顔に対する接触部の接触刺激を所望に変化させ、効果的な指圧を無理なく簡単に行うことができる等の特徴がある。
一方、噛み本体2をストロー或は可撓性を有するチューブ等のパイプにする場合に、図9(c)に示すようにパイプ内に前記したものと同様な可撓性と屈曲形状維持性を有する補助心材10aを挿入すると、図示するような形状保持自在な滑舌棒1を簡単に構成することができると共に、パイプ部材質特性を活かした弾性を有した軟らかい噛挟み感触を共有する滑舌棒1を提供することができる。また同図に示すように噛み本体2のパイプ端を閉じる蓋部材2fを設ける場合には、補助心材10aの端部を蓋部材2fに挿入係止することが望ましく、この場合には噛み本体2に対する蓋部材2fの挿入支持を補助心材10aとの係合を介して簡単確実にすることができる。尚、蓋部材2fは前記顔接触具7と兼用した構成にすることもでき、この場合に顔接触具7はアーム2vと補助心材10aとの挿入を介してより安定的に支持される等の利点がある。またアーム2vは、ほうれい線や口角部周りに接当させる顔接触具7を2点鎖線で示すように設けることもできる。
また図9(d)に示す滑舌棒1は、外側非噛み部2s側にほうれい線側に接当自在な顔接触具7と広幅な把持部を兼ねる枕部3を一連に形成した応用デザイン例を示し、一方2点鎖線で示す顔接触具7は、その基部を外側非噛み部2s側に接当位置調節及び着脱自在に設けることができる。また外側非噛み部2s又は枕部3側には、図12で後述する顔筋運動手段30としてのウェイト34を有する作動部材33を、2点鎖線で示すように着脱自在又は一体的に設ける実施形態を示している。この例による滑舌棒1は、前記滑舌と顎と顔接触具7による運動に加えて作動部材33を利用した複合的な運動を所望に行うことができるため、飽きを生じ難い多様なトレーニングを楽しみながら行うことができる等の特徴がある。
さらに、滑舌棒1は図9(a),(b)に示すような補助器具としての鼻孔接触具11を用いると、滑舌或は顔筋トレーニングに併せて、鼻筋肉や鼻孔内トレーニング(以下単に鼻トレーニングと言う)を効果的に行うことができる。図示例の鼻孔接触具11は、左右の鼻孔に所定の深さと柔らかな接触感を有して差込係止自在な鼻栓状の孔内接触部11aと、左右の孔内接触部11aの外側端を連結する接続部11bとから構成している。尚、孔内接触部11aは通気構造体であることが望ましく、この場合には本体内に形成される通気孔に、通気量を調節自在な通気調節手段11cを設けることができる。また鼻孔接触具11は、孔内接触部11aを動力的に運動させてもよく、この場合には動力機器等の運動手段は接続部11bを利用して簡単且つコンパクトに設けることができる。
即ち、この鼻孔接触具11は、左右の鼻孔に孔内接触部11aを挿入した状態で、使用者が鼻孔を回転方向や放射方向に往復させる自力鼻運動を行うとき、鼻孔と孔内接触部11aとの接触抵抗による負荷に意識的に対抗させて行うため、日常的に自力では困難とされる鼻トレーニングを行い易くすることができる利点がある。また孔内接触部11aは、必要により硬軟度調節や通気調節手段11cによる通気調節を所望にできるので、使用者に対応した鼻筋や呼吸法等のトレーニングも行い易くすることができる。さらに鼻孔接触具11は、上記のような鼻トレーニングを滑舌棒1の噛挟みトレーニングと同時に行うことにより、両者のトレーニングを相乗的に効率よく行うことができる。つまり使用者は、滑舌棒1によって唇や顎の固定を自在にした状態で、閉じ唇を起点とした前記鼻孔の自在な運動を容易にすることができるため、鼻孔接触具11を単独で使用する場合より鼻トレーニング効果的にすることができ、鼻持病等の改善により寄与し易くする。また鼻孔接触具11を併用して滑舌棒1の噛挟みを行う場合には、使用者が鼻孔内接触刺激を所望に付与しながら鼻呼吸の促進を意識するので、舌筋や口筋並びに鼻筋や副鼻腔等を効果的に強化することになり、睡眠時無呼吸症候群や睡眠障害及び免疫力低下等の弊害を簡単且つ効果的に改善又は予防をすることができる等の特徴がある。
一方、鼻孔接触具11は、孔内接触部11aは通気不能な止栓となして使用することもできる。この場合には、例えば鼻治療を要する使用者が、舌動部5を有する滑舌棒1を口角部側から口内にエアーを供給する吸気部材とする口角部口呼吸手段によって、ドライマウス現象を抑制しながら口呼吸を行い易くすることができる。
即ち、滑舌棒1は図10(d)で後述するものと同様な供給孔18を設けて口内にエアーを供給できるため、使用者は前唇を閉じたまま口角部側から滑舌棒1を介してエアーの供給を受けると共に、該滑舌棒1又は該滑舌棒1と口角部との隙間から排気することができる。従って、滑舌棒1を吸気部材とする口角部口呼吸手段は、舌の表面側の乾燥を抑制した口呼吸をスムーズにすることができ、且つ舌の乾燥に伴う感染症の予防も効果的することができる。また図11で後述するような唾液腺接触具12を併用すると、唾液分泌促進による効果を融合発揮できる。
尚、滑舌棒1にエアーポンプを接続することなく、自力によって吸排気をする口角部口呼吸手段にする場合には、滑舌棒1のエアーの取入れ側には吸気用フィルタを設けることが望ましい。また図示例の滑舌棒1も、図10で後述するものと同様な使用態様によって、上下方向反転や前後方向反転させた姿勢で用いてもよい。
即ち、滑舌棒1は図10(d)で後述するものと同様な供給孔18を設けて口内にエアーを供給できるため、使用者は前唇を閉じたまま口角部側から滑舌棒1を介してエアーの供給を受けると共に、該滑舌棒1又は該滑舌棒1と口角部との隙間から排気することができる。従って、滑舌棒1を吸気部材とする口角部口呼吸手段は、舌の表面側の乾燥を抑制した口呼吸をスムーズにすることができ、且つ舌の乾燥に伴う感染症の予防も効果的することができる。また図11で後述するような唾液腺接触具12を併用すると、唾液分泌促進による効果を融合発揮できる。
尚、滑舌棒1にエアーポンプを接続することなく、自力によって吸排気をする口角部口呼吸手段にする場合には、滑舌棒1のエアーの取入れ側には吸気用フィルタを設けることが望ましい。また図示例の滑舌棒1も、図10で後述するものと同様な使用態様によって、上下方向反転や前後方向反転させた姿勢で用いてもよい。
次に、図10に示す滑舌棒1について説明する。尚、前記各実施形態と同様な構成及び作用については同一符号を付して説明を省略する。この滑舌棒1は、噛み本体2を内側非噛み部2bとなる接続部材2xを中央本体としており、その両側に側本体としての噛挟支持部材2yを接続して構成している。図示例の接続部材2xは、舌動部5の基部両側に後屈曲部5cを介して上記噛挟支持部材2yを挿入支持する軸部2jを形成し、且つ該軸部2jの基部側を薄噛みトレーニング用の噛み部2aとしている。一方、噛挟支持部材2yは、上記軸部2jにスライド自在に挿入する取付孔2zを穿設しており、その側本体の外周に厚噛み部2cと外側非噛み部2sと枕部3とを一体的に形成している。
噛挟支持部材2yは、径小な内側端から径大な枕部3側向けて、例えば図10(c)に示すような断面を有する錐形状によって形成しており、その内側寄りに噛み部2aの直径(噛み厚)より数ミリ程大きい厚噛み部2cを設けている。つまり、この滑舌棒1は、前記図1に示すものと同様に背面視又は正面視において、例えば噛み部2aの上下方向の噛み厚(上下幅)が5ミリ程度である場合に、厚噛み部2cの噛み厚は7〜15ミリ程度に順次変化させるように形成している。また滑舌棒1は、その平面視形状を噛挟支持部材2yを中心として略逆ヘ字形状をなすように形成していると共に、前後方向の噛み厚(前後幅)を7ミリ程度から20ミリ程度に順次変化させるように形成している。尚、接続部材2xが3ミリ程度又はそれ以下の場合は、噛挟支持部材2y側に薄噛みトレーニングを行う噛み部2aを設けることが望ましいものである。さらに、噛挟支持部材2yの枕部3側の内部には、必要により図1で既述したものと同様の付属品14等を収納又は設置するに十分な中空室からなる収納部17を形成している。
以上のように構成される滑舌棒1は、噛挟支持部材2yを接続部材2xに左右方向移動調節自在にしているので、図10(a)に示す実線位置では歯列Bに7ミリ程度の噛み厚を有した厚噛み部2cを臨ませた厚噛みトレーニングを行うことができ、且つここから噛挟支持部材2yを前記した噛み位置切換手段によって内側移動させることにより、7ミリ以上の噛み厚による厚噛みトレーニングを行うことができる。
一方、噛挟支持部材2yを外側移動させて接続部材2xの噛み部2aを歯列Bに臨ませることにより、薄噛みトレーニングを行うことができる。尚、接続部材2xの直径を3ミリ以下にする場合には、噛挟支持部材2y側に直径5ミリ程度の噛み部2aを厚噛み部2cに隣接させて一体的に形成してもよいものである。また薄噛みトレーニングと厚噛みトレーニングの切換えは、舌動部5の左右幅を変更して行う噛み位置切換手段のほか、噛挟支持部材2yに切欠溝状に穿設したスリット2kを舌動部5に挿入自在とする噛み位置切換手段等によって行うことができる。
一方、噛挟支持部材2yを外側移動させて接続部材2xの噛み部2aを歯列Bに臨ませることにより、薄噛みトレーニングを行うことができる。尚、接続部材2xの直径を3ミリ以下にする場合には、噛挟支持部材2y側に直径5ミリ程度の噛み部2aを厚噛み部2cに隣接させて一体的に形成してもよいものである。また薄噛みトレーニングと厚噛みトレーニングの切換えは、舌動部5の左右幅を変更して行う噛み位置切換手段のほか、噛挟支持部材2yに切欠溝状に穿設したスリット2kを舌動部5に挿入自在とする噛み位置切換手段等によって行うことができる。
さらに、この滑舌棒1は噛挟支持部材2yを接続部材2xの軸部2jに挿入しているため、図10(c)に示す実線位置から舌動部5の口内姿勢を変えることなく、90度回転させた2点鎖線にすることができ、厚噛み部2cの噛挟み面を異ならせて噛み厚を変更することができる。即ち、図示例の噛挟支持部材2yは、上下方向の厚さ(上下幅)を小とし前後方向の厚さ(前後幅)を大としているので、噛挟支持部材2yを略90度回転させた2点鎖線姿勢で噛挟みすると、実線姿勢で噛挟みする場合に比べてより厚噛みをすることができるので、薄噛みトレーニングと厚噛みトレーニングの噛み厚切換手段の多様化を簡単に図ることができると共に、その切換えを迅速にすることができる。
また噛挟支持部材2yは、平面視において内側を小幅とし外側を徐々に大幅にした流線形状にすると共に、その外側端に肉厚な枕部3を形成しているため、使用者は肉厚で大幅な枕部3とその近傍を安定的に把持した状態で、口に対する適正な接続部材2x側の噛挟みを行い易くすることができる。このとき、噛み本体2を平面視で逆ヘ字形状に形成した滑舌棒1は、外側端側で把持部となる枕部3が逆ヘ字形状によって口角部より口前側に偏倚して臨んでいるため、使用者は顔のより前側にある枕部3を摘み把持し易くすることができると共に、滑舌棒1の口への挿脱及び噛挟み位置の調節操作等を行い易くすることができる。
また滑舌棒1を図10(a)で示すように平面姿勢で仮置きする際に、前側に偏寄して形成している左右の枕部3が、舌動部5部分の偏寄重量を前後幅によって安定的に支持するため、舌動部5と床面Aとの接触を防止した仮置きを衛生的に行うことができる。従って、以上ように構成し流線型デザインにした滑舌棒1は、多様なトレーニングを美観を有して快適にすると共に、使い易くするので飽きの生じ難いトレーニングを継続可能にする等の特徴がある。また中央本体の接続部材2xに側本体としての噛挟支持部材2yを着脱自在に接続する滑舌棒1は、形状を異ならせて製作した各部材を様々に組み合わせて多様な滑舌棒を製作することができる。また分割状態で製作した構造部材を、コンパクトな荷姿にすることができる利点がある。
次に、図10(a),(d)を参照し上記滑舌棒1の使用態様例並びに他の実施形態等について説明する。この滑舌棒1は、噛挟支持部材2yの外側非噛み部2sの所望箇所に、輪ゴム(ゴム紐部材)や紐或は針金等からなる装着部材10を、係脱自在又は一体的に取付ける貫通孔或は凹凸状の支持部2eを設けることにより、滑舌棒1の顔への装着及び多様な使用を簡単且つ安価に行うことができるようにしている。
図示例の滑舌棒1は、噛み本体2の外側非噛み部2sに設けた支持部2eに、ゴム紐部材(図示例では輪ゴムを示す)からなる装着部材(弾性装着部材)10を係脱自在に取付けることにより、左右の弾性装着部材10を両耳に掛けて顔に装着した状態で噛み本体2を口に銜えて噛挟み使用することができる。そして、滑舌棒1は装着状態で反転姿勢や前側移動をすることができ、噛み本体2を実線で示す通常使用姿勢から図10(d)の2点鎖線Xで示す口奥向き姿勢と、2点鎖線Yで示す前歯掛け姿勢とに切換自在に装着することができる。
この場合の発声トレーニング器具1aの滑舌棒1は、通常姿勢及び2点鎖線Yの前歯掛け姿勢で使用するとき、支持部2eに係止された弾性装着部材10は、その中途を口角部や頬の外皮Cに接触させた状態での外皮接触トレーニング行うことができると共に、弾性装着部材10を外側寄りに係止させることにより、弾性装着部材10を外皮Cから離して行うトレーニングを簡単に行うことができる。また噛み本体2は通常姿勢から前後方向に反転させた状態で係止すると、舌動部5を2点鎖線Xで示す前後反転姿勢に切換えて滑舌棒1の噛み部2aを口奥側に付勢保持すると共に、外側非噛み部2sを口角後縁Kに押接し笑顔刺激を促進することができる。
さらに、前後反転姿勢における舌動部5は、口奥側に臨ませて舌のより基部上に置くことができ、舌動部5の先端によって舌基部の動きを敢えて規制しながら口を閉じて唇を集中的に動かして行う新規な発声トレーニングを行うことができる。一方、この前後反転姿勢では、特に舌動部5の先端を舌の基部下に深く差入れて位置させることもでき、この場合には舌の動きを規制しないで舌を集中的に動かして行なう新規な発声トレーニングを行うことができる。尚、舌動部5を備える滑舌棒1は、舌動部5を前後反転姿勢で先端を舌の基部下に深く差入れることができるので、後述する舌下療法等の医療分野等において多用途に利用することができる。
さらに、噛み本体2は通常姿勢から弾性装着部材10の弾性力に抗して2点鎖線Yの前歯掛け姿勢に簡単に切換ることができる。このとき舌動部5の内側湾曲面を上下の歯列Bを選択して歯列形状に沿った状態で接触させることもできるので、噛み本体2を口から取り外して床面Aに仮置きすることなく歯列Bの前歯に係止保持させることができる。従って、顔筋や発声等のトレーニングを一時的に解除した状態での、会話並びに所用や休憩等を支障なく行なうことができると共に、トレーニングの再開を速やかに行うことができる等の利点がある。
以上のように輪ゴム等の弾性紐部材や可撓性を有する弾性線状部材を装着部材10とする場合には、発声トレーニング器具1aを簡潔で安価な構成することができ、また携帯の利便性を高めることができる。そして、この場合の輪ゴム等は図10(a)に示すように、その非使用時には収納部17或は中空孔2pを利用して内部に取出し自在に収納保持することができるので、非使用時の装着部材10が邪魔になることなく滑舌棒1の単独的な使用をスムーズにすることができると共に、輪ゴム等の散逸を防止しながら迅速な使用を可能にすることができる等の特徴がある。
尚、図10(d)に示す滑舌棒1は、図10(a),(d)に示す接続部材2xと左右の噛挟支持部材2yとを、その形状を大きく変更することなく、合成樹脂部材等により一体的に製作したシンプルで廉価型の実施形態としている。この場合の滑舌棒1は、少なくとも舌動部5を可撓性を有して弾力的に変形自在な部材にすることにより、前記したものと同様の使用態様を有して簡単に利用することができる。尚、図示例のような流線形デザインは、筒状断面や合成樹脂部材に限定することなく、コ字状断面や無垢状等の任意断面並びにプラスッチック成形やセラッミック加工によっても、容易且つ使用し易く製作することができるものである。
さらに、上記のように使用することができる滑舌棒1は、噛み本体2の舌動部5の構造を利用することにより、口内に薬液(薬剤)や甘味剤並びに気体(酸素ガスや大気)等の所望の口内供給部材を供給するための口内供給器具として好適に製品化することができる。即ち、パイプ部材からなる噛み本体2は、軸部2jの一側端或は両側から口内供給部材を送り込む供給パイプを設けることにより、舌動部5の適所に適数穿設した供給孔18から口内供給部材を口内に供給することができる。そして、使用者は実線状態において舌動部5の上に舌を楽な姿勢で載せることができるので、供給孔18から供給される口内供給部材を舌下に所定時間確実に供給することができる。
また噛み本体2は2点鎖線Xの口奥向き姿勢にすることにより舌動部5を、舌の下側基部に差し入れて簡単に臨ませることができるので、供給孔18から排出される口内供給部材を舌下の奥側に確実に供給することができる。これにより使用者は、前歯を開けることなく閉じたまま舌の動きが規制されることなく、且つ口の側方から薬剤等の供給を楽な姿で舌下の適所に受けることができる。従って、舌動部5を介して口内供給部材を供給する噛み本体2は、使用者に無理や不快感を伴うことのない舌下療法等の新規な供給ツールとして好適化させることができる利点がある。尚、供給元側から延長される前記供給パイプの排出端は、噛み本体2の中空孔2p内及び舌動部5の供給孔18を通して供給パイプから口内供給部材を排出供給させることができる。
尚、舌下療法等の医療分野に利用できる噛み本体2は、図10のものに限定することなく前記各実施形態の滑舌棒1の噛み本体2を適宜利用してもよいものである。
尚、舌下療法等の医療分野に利用できる噛み本体2は、図10のものに限定することなく前記各実施形態の滑舌棒1の噛み本体2を適宜利用してもよいものである。
次に、図11,図12を参照し上記各本発明に係わる滑舌棒1を装着部材10によって、着脱又は一体的に設けて使用する各種の発声トレーニング器具1aと、その使用態様等について説明する。尚、上記実施形態のものと同様な構成及び作用については同一符号を付し説明を省略する。先ず、図11(a)を参照し運動時に好適に使用できる運動型(ランニングタイプ)の発声トレーニング器具1aについて説明する。この発声トレーニング器具1aは、頭部に鉢巻状に又はヘアバンド状に嵌合させて装着する装着部材(以下単にバンドと言う)10に、つる部10bを介し滑舌棒1を実線で示す噛挟み使用姿勢と、噛挟みを解除した非使用姿勢において仮支持する収納姿勢とに切換自在に支持できるように構成している。
このバンド10は、吸汗部材の設置を可能とする鉢巻状の幅を有するリング状又はU字状の帯状体としており、自身が有する弾性力或は緊締構造を介して頭部に嵌合状態で装着され、その左右に設けられる取付部10tに、滑舌棒1の両端側を支持する各つる部10bの後端を取付けている。
そして、バンド10の適所(図示例では額側)には、フックやボックス等からなる姿勢保持手段13を設けることができ、使用姿勢から非使用時の収納姿勢に切換えられる滑舌棒1を姿勢保持手段13によって保持するようにしている。
そして、バンド10の適所(図示例では額側)には、フックやボックス等からなる姿勢保持手段13を設けることができ、使用姿勢から非使用時の収納姿勢に切換えられる滑舌棒1を姿勢保持手段13によって保持するようにしている。
即ち、図示例の姿勢保持手段13は、バンド10の両側につる部10bを係脱自在に係止することができるL字状のフック部13aを設ける構造、或はバンド10の前部に滑舌棒1を係脱自在に係止することができるC字状のボックス部13bを設けて構成することができる。また滑舌棒1を使用姿勢と収納姿勢とに切換る姿勢変更手段は、バンド10に取付部10tを前後移動自在にするスライド支持構造や、つる部10bを可撓性を有する伸縮構造等によって構成することができる。これにより発声トレーニング器具1aは、例えばランニングやジョギング並びにダンス等の運動或はカラオケ練習等を行う際、或はスマホメール時間を活用して滑舌棒1の使用を利便性を有して活性することができる。
つまり、上記発声トレーニング器具1aは、滑舌棒1が運動時に激しい上下運動を受ける場合に、舌動部5が滑舌棒1の口前側への移動を規制すると共に、滑舌棒1をバンド10からつる部10bを介し口に銜えた実線の使用姿勢に保持するので、運動時でも発声や顔筋及び笑顔トレーニング等を併せて支障なく行うことができる。
また上記運動中に顔筋トレーニング等を一時的に中断したい場合に、滑舌棒1を姿勢変更手段の姿勢維持力に抗して前側移動させて口から外すと共に、取付部10t側を支点につる部10bをフック部13aに係止させるか、又は滑舌棒1をボックス部13bに直接的に係止することにより、滑舌棒1を顔から退避させながら頭部側に移動しバンド10に簡単に仮支持状態にすることができる。尚、ボックス部13bには、必要により滑舌棒1を収納自在な滑舌棒ケース13cを着脱自在に取付けることができる。
また上記運動中に顔筋トレーニング等を一時的に中断したい場合に、滑舌棒1を姿勢変更手段の姿勢維持力に抗して前側移動させて口から外すと共に、取付部10t側を支点につる部10bをフック部13aに係止させるか、又は滑舌棒1をボックス部13bに直接的に係止することにより、滑舌棒1を顔から退避させながら頭部側に移動しバンド10に簡単に仮支持状態にすることができる。尚、ボックス部13bには、必要により滑舌棒1を収納自在な滑舌棒ケース13cを着脱自在に取付けることができる。
以上のように構成される発声トレーニング具1aは、頭部に嵌合させて装着する装着部材(バンド)10に、つる部10bを介し滑舌棒1を実線で示す噛挟み使用姿勢から、噛挟みを解除した非使用姿勢の滑舌棒1をバンド10に仮支持する収納姿勢に切換ると共に、逆順の動作によって再使用を速やかに行うことができるので、長時間のランニングや散歩等の時間を利用した滑舌棒1による相乗的トレーニングを行い易くすることができる。尚、ストロータイプの滑舌棒1は、通直性による形状維持性に勝れて軽量であると共に噛挟み時の緩衝性を有しながら、形状変更もジャバラ部を介し容易であるため、運動時の各種トレーニングを安心して行う運動型の発声トレーニング器具1aに好適化することができる等の利点がある。
さらに近年提唱されているスポーツ理論によれば、短距離走等において顔筋を笑顔状態にすることが記録更新改善に繋がると証明されている通り、滑舌棒1は口角刺激に基づく笑顔意識によるリラックス状態でのランニングを可能にするほか、各種スポーツの記録更新への挑戦トレーニングを行い易くすることができる等の特徴がある。
一方、この発声トレーニング器具1aは、鼻のみを局部的に覆うように構成された鼻マスク35をバンド10に2点鎖線で示すように設けることができ、また必要により口前カバー36を設けることもできるので、この場合には大気汚染が心配される際のトレーニングも支障なく利便性を有して行うことができる。
一方、この発声トレーニング器具1aは、鼻のみを局部的に覆うように構成された鼻マスク35をバンド10に2点鎖線で示すように設けることができ、また必要により口前カバー36を設けることもできるので、この場合には大気汚染が心配される際のトレーニングも支障なく利便性を有して行うことができる。
またマスクを装着使用する場合と同様に、滑舌棒1を銜えた口元側を口前カバー36によって簡単に覆うことができ、トレーニングを人目を気にすることなく行うことができる等の利点がある。尚、装着部材(バンド)10は、鉢巻状のバンドを示したが図示例に限ることなく、頭部にかぶる帽子に滑舌棒1を設けてもよいものである。また鼻マスク35と滑舌棒1は、使用者に自動又は手動手段によって、例えば芳香剤、甘味剤、栄養剤、各種薬剤等を選択可能に供給するように構成にしてもよい。
次に、図11(b)に示す単独使用可能なパイプ部材からなる滑舌棒1を、装着部材10に着脱自在に取付けて使用する発声トレーニング器具1aの構造及び使用態様例について説明する。この滑舌棒1は、舌動部5を有する噛み本体2に対し必要により、2点鎖線で示すように口角接触具7と枕部3を備える厚噛み部2cを挿入することができ、この状態で装着部材10に構成される左右の取付部10dに着脱自在に取付けることができる。この取付部10dは、装着部材10の取付部10tから下向きに延長される継手部19に対し、着脱自在に接続される継つる部19aの先端を内向きに屈曲することによって形成している。そして、内向きに曲げ形成される左右の取付部10dは、平面視で内向きのフック状になるため、顔の両側から口角部内に挿入して口角後縁(唇奥側)に引っ掛け状態で接触させることができ、必要により口縁接触軸部7cや噛み部2aとして使用することもできる。
即ち、取付部10dは、図示例の位置からさらに内向きに延長すると、この延長部分を噛み部2aとして使用することができる。つまり装着部材10は頭部への装着状態において、左右のつる部10bを介する弾性力によって取付部10dを口縁接触軸部7cとなして、左右の口角部を耳方向或は上方に向けて軽く引き上げるように接触させることができ、口角部を上方に付勢した笑顔状の口元にすることができる。
また左右の取付部10dは、つる部10b或は継つる部19aの弾性力に抗して取付幅を拡縮できるので、滑舌棒1の両端部の取付けを差込み又は嵌合等の手段によって簡単に行うことができ、所望形状の滑舌棒1を選択使用したトレーニングを行うことができる。また滑舌棒1を取付軸心を中心に、回動及び回動固定自在に利便性を有して取付け使用することもできる。
また左右の取付部10dは、つる部10b或は継つる部19aの弾性力に抗して取付幅を拡縮できるので、滑舌棒1の両端部の取付けを差込み又は嵌合等の手段によって簡単に行うことができ、所望形状の滑舌棒1を選択使用したトレーニングを行うことができる。また滑舌棒1を取付軸心を中心に、回動及び回動固定自在に利便性を有して取付け使用することもできる。
さらに取付部10dには、所定の形状と大きさで口角部にソフトに接触させる口角後縁接触部の一態様として図示する、例えばシリコン系素材で形成される顔接触具としての口角接触具7を着脱自在に挿入して取付けることができる。この場合の口角接触具7は、口内に挿入して口角後縁に接触する口縁接触軸部7cと、噛み本体2を挿入して取付ける取付部(孔)とを兼用して構成することができる。つまりこの口角接触具7は、口縁接触軸部7cに相当し口内接触片7bを設けた形状にすることができ、この口角接触具7は必要により口内側に向けて延長させて形成することもでき、この場合には延長部を噛み部2aとして使用することができる。以上のように構成される発声トレーニング器具1aは、滑舌棒1を装着部材10に装着するときは主として発声トレーニングを行うことができ、また滑舌棒1を設けない場合には主として笑顔等の顔筋トレーニングを行うことができる。
さらに、図示例の装着部材10は、必要により左右のつる部10bの中途部を2点鎖線で示すように横連結部材10cによって連結すると、フレーム構造の剛体化を図ることができ、左右の取付部10dの位置決めを良好することができる。また必要により左右の継つる部19aの中途部を、横連結部材10cによって下方から連結すると、左右の取付部10dをユニット構造にして継手部19に着脱し易くすることができると共に、横連結部材10cを顎の下方又は前方に位置させて視界外におくことができ、また装着部材10を外して床面に置くとき、横連結部材10cが枕部になって口角接触具7及び滑舌棒1等の接地を防止し衛生的に使用することができる等の利点がある。尚、装着部材10は、つる部10bを口角部の近傍に延長させることにより、継つる部19aを要することなく滑舌棒1を取付けることができる。
次に、図11(b)を参照し前記唾液の分泌を促進する補助器具としての唾液腺接触具12について説明する。図示例の唾液腺接触具12は、顎下部に存在する左右の唾液腺に外皮から滑らかな接触感を有して接触自在な左右の腺接触部12aと、該左右の腺接触部12aの内側端を連結する接続部12bと、滑舌棒1又は装着部材10に取付け自在とする取付部12cとから構成している。そして、図11(b)に示すように唾液腺接触具12は、左右の腺接触部12aを取付部12cを介し所望の取付け間隔と取付角を有して横連結部材10cに取付けることができる。
これにより装着部材10を装着したとき、唾液腺接触具12は顎の下部に位置し腺接触部12aが外皮を介し唾液腺に接当して接触刺激を付与するため、唾液腺による唾液の分泌を促すことができる。また唾液腺接触具12は、滑舌棒1の外側非噛み部2s側に、適宜な取付構造によって取付けることもでき、滑舌トレーニング時等の口の動きに対応した接触刺激を、恰もマッサージをするように付与することができる。
従って、装着部材10或は滑舌棒1を使用するとき唾液腺接触具12は、唾液腺マッサージを利便性を有して簡単に行うことができると共に、唾液分泌活性により舌の乾燥を防ぎドライマウス症候の改善、並びに唾液増加による免疫性の向上を簡単に図ることができる等の特徴がある。尚、唾液腺接触具12の腺接触部12aを動力的に運動させる場合には、動力機器等の運動手段を接続部11bのスペースを利用することにより簡単且つコンパクトに設けることができる。
従って、装着部材10或は滑舌棒1を使用するとき唾液腺接触具12は、唾液腺マッサージを利便性を有して簡単に行うことができると共に、唾液分泌活性により舌の乾燥を防ぎドライマウス症候の改善、並びに唾液増加による免疫性の向上を簡単に図ることができる等の特徴がある。尚、唾液腺接触具12の腺接触部12aを動力的に運動させる場合には、動力機器等の運動手段を接続部11bのスペースを利用することにより簡単且つコンパクトに設けることができる。
次に、図12に示す発声トレーニング器具1aについて説明する。この発声トレーニング器具1aは、単独使用可能なパイプ部材によって形成した滑舌棒1を、折畳み自在な装着部材10に着脱自在に取付けるようにしている。尚、この装着部材10は、上記各実施形態のものと同様な噛み本体2に前記顔接触具7や枕部3並びに厚噛み部2c等を設けた滑舌棒1でも着脱自在に取付けることができる。
図示例の装着部材10は、図11(b)で示したものと同様なU字形状の横連結部材10cの左右端側に、滑舌棒1の左右端を係脱自在に取付ける取付手段9と、つる部10bを折畳自在に連結する左右の折畳部20を構成している。
図示例の装着部材10は、図11(b)で示したものと同様なU字形状の横連結部材10cの左右端側に、滑舌棒1の左右端を係脱自在に取付ける取付手段9と、つる部10bを折畳自在に連結する左右の折畳部20を構成している。
図12(a)に示す取付手段9は、内向きに対向して滑舌棒1の両端を係脱自在に係止する係合部材21aと、横連結部材10cに固設されて係合部材21aを係脱操作自在に支持するホルダ21とによって構成されている。これにより取付手段9は実線で示すように、係合部材21aが滑舌棒1の左右端に嵌挿することによって使用姿勢に支持することができると共に、係合部材21aを係合解除方向に移動させることにより使用姿勢を解除して滑舌棒1を取り外すことができる。また形状の異なる滑舌棒1をワンタッチ状に着脱する取付手段9は、図12(a)に示ものに限定することなく、例えば図12(b),(c)に示すように構成することもできる。
即ち、図12(b),(c)に示す取付手段9は、縦向きの平板形状からなるホルダ21とし、該ホルダ21の上部側に滑舌棒1の端部を嵌挿自在な係合孔21bを切欠形成し、前下部側に適数穿設される取付孔21cの選択とネジ又はピン等の取付軸22の挿入を介して、横連結部材10cを姿勢変更自在に取付け、且つ後下部側に設けた折畳部20を介してつる部10bを接続している。またホルダ21は、係合孔21bに嵌挿された滑舌棒1の取付部或は補助心材10aの端部を、一側から抜け止め方向に押接し係脱操作自在とするバネ部材からなる係合部材23(21a)を設けている。これにより取付手段9は、係合孔21bに対し取付部等の出し入れを係合部材23のバネ力に抗して行うため、滑舌棒1のワンタッチ状の着脱を速やかに行うことができる。
さらに板形状のホルダ21は、各種の顔接触具7の一体的又は着脱自在な取付けを安定的且つ簡単に行うことができる。即ち、図示例のホルダ21は、板形状を利用し板外周に溝部25を所望に形成することができ、口角部やほうれい線側に接当する顔接触具(口角接触具)7や、鼻や眼下部回り等の外皮部Cに接当させる顔接触具7を所望の溝部25に着脱又は一体的に取付けるようにしている。従って、この取付手段9によれば、板状のホルダ21を利用して複数の部品を簡潔な構成によって纏めて取付けることができるので、発声トレーニング器具1aを使用し易く且つ製造を行い易くすることができる。さらに、上記発声トレーニング器具1aは、各取付手段9の構造を利用して、例えばホルダ21に前記付属品14を設けることができるので、各種トレーニングと共に前記した用途毎の使用性を高めることができる等の特徴がある。
一方、装着部材10は、横連結部材10cの左右上部に湾曲状に形成される外側面又はホルダ21に、蝶番構造からなる折畳部20を所定の折畳角度を有して設けており、該折畳部20を介してつる部10bの基部を回動自在に軸支している。またつる部10bは該基部から上方に立ち上げた起立部を介して耳掛け部10eを後方に向け延長形成している。これにより発声トレーニング器具1aは、左右のつる部10bを実線で示す使用姿勢にしたとき、滑舌棒1を口に銜えた状態で耳掛け部10eを耳にかけて発声トレーニング等を行うことができる。
そして、左右のつる部10bは矢印方向に折畳むことができ、折畳部20の構造及びつる部基部の起立形状によって、2点鎖線で示すように滑舌棒1の上方側において、左右のつる部10bの折畳姿勢を厚くすることなく薄い折畳み格納状態にすることができる。このとき、図12(b)に示すようにホルダ21に姿勢変更自在に支持される横連結部材10cは、上記格納状態のつる部10bと滑舌棒1等に対し側面視で平坦状に沿わせることができるので、嵩張らないコンパクトな薄厚の格納状態にすることができる。
以上のように構成される発声トレーニング器具1aは、装着部材10に滑舌棒1を回動及び着脱自在に設けて使用し易くすることができ、また薄い折畳み格納状態にすることができるため携帯使用時の利便性を向上させることができる。またつる部10bの折畳み構造は、蝶番構造に限ることなく、内向きに折り曲げ又は屈伸自在な合成樹脂部材或は合金部材やワイヤ部材からなるフレキシブル構造によって、簡潔安価に製作しながらコンパクトな折畳姿にすることもできる。また上記構成による発声トレーニング器具1aは、各構成部材を貴金属を使用した製作を好適にすることができるため、シンプル且つゴージャスな美観を備えながら各種トレーニングを快適に行い易くすることができて、飽きを生じさせ難い発声トレーニング器具1aを提供することができる等の特徴がある。
さらに、この発声トレーニング具1aは、必要により顔筋運動手段30を滑舌棒1の両端又は装着部材10の適所に着脱自在に設けることができ、顔筋運動手段30による運動を口に銜えた滑舌棒1と共に又は単独的に顔に伝えることができる。これにより日頃鍛え難い顔の筋肉を強制的且つ楽に鍛えると共に、好奇心や楽しみも喚起しながら飽きを生じ難いトレーニングを行うことができる。図示例の顔筋運動手段30は、回転運動機構、往復運動機構、振動機構等所望の機構からなる駆動部31と、該駆動部31を滑舌棒1又は係合部材21aに接続する取付部32と、駆動部31に支持されて作動自在な弾性力を有する帯板状或は丸棒状の作動部材33等により構成している。
図示例の作動部材33は、所定長さの帯状板の自由端にウェイト(バランスウェイト)34を設けることにより、駆動部31の運動に基づく板厚方向の振幅エネルギや遠心方向エネルギをより増大させるようにしている。また駆動部31の停止状態において使用者が顔を上下又は左右に動かす運動をするとき、運動動作に基づくウェイト34を有する作動部材33の共振運動を大きくし、このエネルギを噛挟み姿勢の滑舌棒1を介し口及び顔の筋肉に効率よく伝えて負荷をかけることができる。このように顔筋運動手段30を備える発声トレーニング具1aは、滑舌棒1を銜えた状態で駆動部31の操作スイッチを選択操作することにより、作動部材33を2点鎖線矢印で示すように、正転又は逆転又は上下運動をウェイト34の振動増幅作用を付加して口に強く伝えることができる。従って、この顔筋運動手段30は、約40種あると言われる多数の筋肉に動力負荷を効率よく確実に付与しながら、顔筋トレーニングを行い易くすることができる。
また駆動部31を停止させた状態では、使用者が顔を動かす動作によって所望の顔筋トレーニングを自由に行うことができる等の特徴がある。また顔筋運動手段30は、装着部材10を有しない滑舌棒1に設けた単独使用を可能にすることができる。さらに、滑舌棒1を有しない状態の装着部材10に設けた単独使用も可能にすることができ、いずれの場合でも顔筋トレーニングを好適に促進し、特に顔の下半筋肉を強制的に鍛えてたるみを改善した引き締め効果による美しい顔を早期に目指すことができる。
尚、滑舌棒1を介して顔筋運動手段30による動力的顔筋トレーニングを行う場合には、噛み部2aには2点鎖線で示すような、クッション性を有して厚噛みできるマウスピース部材(2c)を着脱又は一体的に設けて使用することが望ましく、このマウスピース部材(2c)は歯を傷めないで噛みしめを繰り返すことができ、顔筋運動手段30を非動力で使用する際に、作動部材33を自力で動かしながら行うチュウイングトレーニングを容易にすることができる。また滑舌棒1又は横連結部材10c等に作動部材33を一体又は着脱自在に設ける顔筋運動手段30は、作動部材33の先端側に振動機器等の駆動部31を設けてもよく、この場合には駆動部31をウェイト34部又はウェイト付加部材にすることができる。
また顔筋運動手段30は、前記した実施形態の滑舌棒1や装着部材10を利用するものに限定することなく、任意形状の滑舌棒や噛挟み具にも作動部材33を設けることができるので、口で横向きに噛挟みをする滑舌棒1と顔筋運動手段30とからなる、新規な顔筋トレーニング具としての商品化を可能にする。
この滑舌棒1の応用デザイン型として、例えば図10(b)に示すように、作動部材33を外側非噛み部2sに着脱自在に取付けること、或は作動部材33を外側非噛み部2sと一体的に延長形成した羽根形状にすることができる。そして、作動部材33の端部或は適所には、必要によりウェイト34や駆動部31を外観よく設けることができる。
この滑舌棒1の応用デザイン型として、例えば図10(b)に示すように、作動部材33を外側非噛み部2sに着脱自在に取付けること、或は作動部材33を外側非噛み部2sと一体的に延長形成した羽根形状にすることができる。そして、作動部材33の端部或は適所には、必要によりウェイト34や駆動部31を外観よく設けることができる。
また顔接触具7を備える滑舌棒1では、顔筋運動手段30を介して伝わる運動により顔への接触刺激をより高めることができる。さらに、顔筋運動手段30は、作動部材33に例えば風船や風車或は遊動自在な部材等の任意作動部材を付加したり、該風船等の任意作動部材を単独的に作動部材33として使用することができる。また顔筋運動手段30は、その基部側取付部を介し内側非噛み部2bや舌動部5に取付けて使用してもよく、この場合には基部側取付部から前歯と前唇で噛挟みする図示しないマウスピースを介して、作動部材33を口前側に突出させた状態で上記と同様に使用することができる。
そして、作動部材33の運動は近年開発されているIOT技術を利用融合して行うことにより、使用者がパソコンやスマホを介して所望の駆動部31並びに作動部材33の運動を自由に選択して多様なトレーニングを行うことができるので、IOT技術利用型の新規な滑舌棒1の用途開発とツール開発を可能にすることができる。尚、顔筋運動手段30による運動は、一定又は不定の振動を切換自在に設けることが望ましく、また作動部材33には、子供達が興味を示す例えば、風船等の玩具品を取付け自在にしたり、また興味を喚起する奇抜的デザイン形状しておくことが好ましい。さらに上記滑舌棒1の多様なトレーニングに、画像や音声を利用したウェアラブル端末の使用や、視界変化具或はアイトレーニング装置の使用を融合させると、各種トレーニングを楽しく有意義に促進することができる等の利点がある。
次に、図13,図14を参照し滑舌棒1を装着部材10としてのマスクに設けて使用する発声トレーニング器具1aについて説明する。尚、上記各実施形態のものと同様な構成及び作用については同一符号を付し説明を省略する。この発声トレーニング器具1aは、滑舌棒1を口に銜えた状態で該滑舌棒1と口と鼻及びその周囲の顔を覆うマスクを装着部材10としており、使用者が左右の噛み部2aを噛挟みして口に銜えた滑舌棒1を、顔に装着される装着部材(以下単にマスクと言う)10のマスク本体40によって支持しながら、滑舌棒1と口元を隠した状態で発声や顔筋等のトレーニングを可能にし、各種のトレーニングを人目や場所や時間等を気にすることなく何処でも手軽且つ簡単に行うことができる。また滑舌棒1にマスク10を組み合せて及び行う新規発声トレーニングは、マスク10が鼻呼吸を意識させながら口内の乾燥を防止するので、発声練習メニューを長時間にわたり飽きなく繰り返し行うことを容易にし、トレーニング効果を高める等の利点がある。
図13に示す発声トレーニング器具1aに使用するマスク10は、不織布や紙又は合成樹脂製等の汎用部材によって平坦状に形成されるマスク本体40と、その両側に輪ゴムや紐等の装着手段(以下単に掛け紐と言う)41とからなり、安価に製造市販されている平坦型マスクとしている。このマスク10は、不織布を上下方向に複数段に折り返えしてマスク内面の上下に横向き3段の袋部42を形成し、本体外周に圧着加工を施して左右側辺にリング状の掛け紐41を設け、上辺部に可撓性を有する鼻当て用の線材45を設けた構成となっている。
上記構成において実施形態のマスク10は、最下段の袋部42の袋深さを他の袋部42より深くしており、且つこの袋部42の袋底42aに、滑舌棒1の外側非噛み部2sを挿入自在とする支持孔46を穿設している。これによりマスク10は図13(a),(b)に示すように、袋部42内に滑舌棒1の舌動部5を下向きにして入れ収納した状態で、左右の外側非噛み部2s側を各支持孔46に差入れることができ、このとき滑舌棒1は袋部42から内面側に大きく突出することなく、マスク本体40に沿った平坦状の収納姿勢にセットすることができる。またマスク本体40の内面両側には顔接触具7を突設することが望ましく、この場合にはマスク10を顔に装着した図13(b)で示す装着状態において、顔接触具7が使用者の口角部に接当して接触刺激を指圧状に付与するので、笑顔トレーニング用の新規型マスクにすることができる利点がある。尚、顔接触具7は2点鎖線で示すように、縦長な突起にしてもよい。
以上ように構成されるマスク型の発声トレーニング器具1aの使用は、先ず、舌動部5と噛み部2a側を袋部42から引き出して口に銜え、噛み部2aを適正噛挟み姿勢にしながら、マスク本体40を口に当てて掛け紐41を耳に掛けることにより、マスク10の顔への装着と滑舌棒1の口への装着を同時に簡単に行うことができる。このとき舌動部5が口内に挿入され噛み部2aが適正噛挟みされると共に、外側非噛み部2sが支持孔46との係合を介してマスク本体40から突出状になって支持されるため、滑舌棒1が平坦状から半円弧状の幅狭状に変形されるマスク本体40の顔への装着姿勢を妨げることなく、前記各実施形態の発声トレーニング器具1aと同様に発声トレーニング等をスムーズに行うことができる。
即ち、この発声トレーニング器具1aは、滑舌棒1を支持するマスク本体40がマスク10の装着を介して、顔筋や発声等のトレーニング並びに口角接触具7を口角部に押接した接触刺激を付与するトレーニングを、口元を隠した状態で外観させることなく行うことを可能にする。従って、この発声トレーニング器具1aによれば、上記各種のトレーニングを人目や場所や時間等を気にすることなく、随時何処でも手軽且つ簡単に行うことができると共に、マスク使用の時間を利用して滑舌法の習得や呼吸法も体験できること、及びマスク装着時の鼻呼吸を楽に促進でき口呼吸を抑制することができるため、口呼吸症候群や花粉症候群等の予防に繋ぎ易くする等ニュータイプマスクと新規な使用法や用途を安価に創出する等の利点がある。
つまり、滑舌棒1を備えない在来の単体マスク10は、マスク本体40が口回り全体の外皮部Cに接触して押接する押接シート状面になるため、鼻呼吸をし難くすることから口呼吸をせざるを得なくする等の課題を有している。一方、滑舌棒1を有するマスク10では、口角部への押接や接触刺激の付与によって使用者が自ずと鼻腔を大きくさせて、マスク装着時に生じやすい口呼吸を抑制しながら、鼻呼吸を無理なく促進させることができるものである。また装着姿勢において、鼻の下方に位置する滑舌棒1は、屈伸自在な形状や剛性により鼻下及び口前側の空間を確保形成するフレーム材として利用することができるため、この隙間(空間部)を介して鼻呼吸を楽にすることができると共に、マスク本体40と唇との接触も防止するように設けることができる。
従って、唇を動かす滑舌練習を妨げないものであると共に、口紅等化粧の剥げ落ちやマスク付着等を心配することなく衛生的且つ快適に使用することができる。また発声トレーニング器具1aは、マスク10を装着して単に使用する通常時使用の際に、滑舌棒1を舌動部5を下向きにして袋部42内に入れた収納状態での使用を行い易くすると共に、滑舌棒1を口前方向に屈曲変形させて口前側の空間を確保形成するフレーム材として利用することができ通常時使用のマスク利用も衛生的且つ快適にする。
また滑舌棒1は前記図2で示すようなジャバラ部Jを有するストロー型をマスク10に好適に使用することができる。即ち、ストロー型の滑舌棒1は、噛み本体2を数ミリから5ミリ程度に小径化と軽量化ができると共に、ジャバラ部J等の屈曲構造を介して所定のセット姿勢に形成し易いこと、及びマスク10から離脱させた状態でも簡単に使用姿勢にすることができながら柔らかな噛挟み感覚に勝れること、並びに安価に量産できるので、マスクセット型の発声トレーニング器具1aの取扱い性を高めることができる等の特徴がある。
また噛み本体2には所要部にジャバラ部Jを設けることが容易であるため、収納及び使用姿勢に対応変更することができると共に、必要により簡単に着脱することができるので、滑舌棒1及びマスク10の単独使用も容易である等の特徴がある。さらに、滑舌棒1は、左右のジャバラ部Jを介して噛み本体2の左右端を図13(a)に2点鎖線で示すように縦向き姿勢にすると、顔との間に空間を形成保持してマスク内面を口元から簡単に離間させる等の利点も創出する。
次に、図14を参照しマスクセット型の滑舌棒1及び鼻掛ホルダ50並びに両者を装着部材10としてのマスクに合わせて使用する発声トレーニング器具1aについて説明する。実施形態の発声トレーニング器具1aは、図13に示すもののほか任意構造のマスク10と、該マスク10の内面に装着自在な鼻掛ホルダ50と、該鼻掛ホルダ50のホルダ部51,51にセット自在な滑舌棒1とからなる。この鼻掛ホルダ50は、鼻上方の凹入位置の形状に沿い跨って乗せ掛け自在な鼻掛部52と、該鼻掛部52の両側からほうれい線方向に沿って下向きに拡開し口角部に向けて延設したアーム部53とからなる。
そして、アーム部53の下端には滑舌棒1の外側非噛み部2sを着脱自在に取付ける取付部55を設け、横向きに取付けられる滑舌棒1を口に銜え噛挟み自在に支持している。また図14(b)で示すようにアーム部53は側面視で前方に向けて湾曲させており、その中途部に顔接触具7を位置調節及び着脱自在に取付けている。鼻掛部52は、その中央部を鼻筋に沿って長く延長させた接触面にしていると共に、その表面側に係止突起56を設けてマスク10の内面を係止自在にしている。また鼻掛部52の上部には、マスク10の上辺部を差込挟持する係止片57を必要により設けている。滑舌棒1は、可撓性を有する小径な内側非噛み部2bの両側に大径な噛み部2aと外側非噛み部2sからなり、噛み本体2の両端を左右の取付部55に取付けることができる。
以上のように構成される鼻掛ホルダ50は、アーム部53を鼻上方の所定位置(鼻基部側)に載せると共に、滑舌棒1を銜えることによりトレーニング使用状態にすることができる。このとき滑舌棒1が舌動部5を有するもの、或は図9に示す外側非噛み部2sの形状を有するもので、前記した顎運動を行なう場合には、滑舌棒1の動作をアーム部53を介して鼻掛部52の両側の接当部52aに伝えて鼻腔上部に押接刺激を顕著且つ意識的に付与することができるので、滑舌トレーニングに合わせて鼻の通りをよくする等の複合的なトレーニングを効果的に行うことができ使用後のスッキリ感を高めことができる。
また鼻掛ホルダ50はマスク10の内面に前記係止突起56或は係止片57等のセット手段を介して装着した状態で取付けて使用する場合には、マスク10によってトレーニング姿を隠すことができると共に、鼻掛ホルダ50を介して滑舌棒1の保持も行い易くすることができる。また鼻掛ホルダ50は、滑舌棒1を外した状態でも鼻掛部52及びアーム部53或は顔接触具7による顔への接触刺激を付与することができると共に、鼻掛部52及びアーム部53によってマスク10内面と鼻下部及び唇との接触を防止する空間の形成保持を確実にするため、特に布や紙製のマスク10の使用感を高める新規なマスク装着補助器具を創出する等の特徴もある。
さらに、鼻掛ホルダ50は、左右のアーム部53の下部を前記した横連結部材10cによって連結してもよく、この場合には図14(b)で示すように、横連結部材10cの前部を下唇の下方に屈曲自在に臨ませることができるので、マスク10の内面と唇との大きな接触を簡単に防止することができる利点がある。
さらに、鼻掛ホルダ50は、左右のアーム部53の下部を前記した横連結部材10cによって連結してもよく、この場合には図14(b)で示すように、横連結部材10cの前部を下唇の下方に屈曲自在に臨ませることができるので、マスク10の内面と唇との大きな接触を簡単に防止することができる利点がある。
また鼻掛部52からアーム部53を左右二股状に拡開状態で延設している鼻掛ホルダ50は、鼻先(鼻頂部)及びその両側を頬部に臨ませた幅と鼻掛部52に至る長さ範囲(以下単に鼻両脇谷状空間と言う)を覆うマスク内カバー59を、鼻掛部52と左右のアーム部53を利用して安定よく簡単に設けることができる。これにより図14(b)で示すようにマスク内カバー59は、鼻筋上方と鼻両脇谷状空間とを覆うので、鼻孔から排出される排気を鼻上方及び眼直下に直接的に排出しないので、メガネレンズの曇りの発生を抑制することができる。また鼻両脇谷状空間を介して息の吸い込みをマスク内を通し冷気に支障されることなく行い易くする等の利点があり、冬場や低温環境でのマスク使用に好適化することができる。
さらに鼻掛ホルダ50は、その左右アーム部53と横連結部材10c及び必要によりマスク内カバー59等によって、鼻孔と唇前との空間部の形成確保を自由にすることができるので、化粧落ちの防止や鼻治療者の保護マスク、或は睡眠時口呼吸者並びにウオーキング等の運動者等の求めに応じた、マスク使用態様の最適化を図ることができる。尚、上記使用態様においてマスク10は、布や紙製に限ることなくシリコンゴム等の可撓性及び通気孔を有する薄厚部材にしてもよく、この場合にはマスク内面に鼻掛ホルダ50を利用して、カートリッジ式のフィルタ或はティシュペーパ等を交換自在に設けることが望ましい。また鼻掛ホルダ50並びに顔接触具7はマスク本体40の内面に一体的に形成してもよく、左右の掛け紐41はメガネのツル状に形成してもよい。
以上のように本発明による滑舌棒1は、噛み本体2を弾力性及び可撓性を有する合成樹脂部材からなるパイプ部材にしているため、噛挟み時に弾力的に撓み易くし歯に硬い衝撃を与えることのない噛挟み感覚を有して使用し易くすることができる。一方、噛み本体2は中空孔2pを介してパイプ部材の薄肉軽量化と素材の低減化を図ること、及び曲げ構造部を容易に設けることができる。そして、噛み本体2は内側非噛み部2bを単に前方に向けて屈曲するだけで舌動部5を簡単に形成することができる。
これにより舌動部5を備える滑舌棒1は、例えば医学的な知見から推奨されている、「舌先を上あごに吸い着けたのちに強く元に弾き返す舌の上下反発運動」を内側非噛み部2bに支障されることなく舌動部5を介して速やかに行うことができる。
これにより舌動部5を備える滑舌棒1は、例えば医学的な知見から推奨されている、「舌先を上あごに吸い着けたのちに強く元に弾き返す舌の上下反発運動」を内側非噛み部2bに支障されることなく舌動部5を介して速やかに行うことができる。
従って、舌動部5を備える滑舌棒1は、舌筋や口筋を効果的に強化することができて、睡眠中の口呼吸の防止や唾液枯渇防止等の健康促進効果並びにリップトレーニングや滑舌改善トレーニング効果の向上等を図ることができる。尚、上記推奨されている舌の上下反発運動は、近年特に顕著とされる口輪筋や口角及び舌筋等の口筋力の低下に伴う、睡眠時無呼吸症候群やドライマウス症候群による睡眠障害、及び免疫力低下等の弊害を、簡単且つ効果的に改善予防すると言われているものである。
そして、パイプを利用して製作する滑舌棒1は、小学生から中学生向けのモノヅクリ工作教材として、また上記課題に対する高校生から大学生用の滑舌や笑顔並びに発声や顔筋等のトレーニングを解明する研究テーマ材としても好適化できる。さらに、各種学習塾や研修関連分野等では、各種の滑舌棒1を活用した総合学習の機会として、学力向上用の授業に非特許文献1に記載提唱されている趣旨によるビジネス人材育成等の特別付加価値を融合させる総合授業の促進を容易にする。従って、急務とされている若者の会話能力の向上、及び早期ビジネスマン教育の実践をより容易に能率よく行うことができる等の特徴がある。
また実施形態の滑舌棒1並びに発声トレーニング器具1a等は、いずれも子供達が好みのものを簡単に製作することができ、且つ勉強時はもとより例えば入浴時でも手軽に併行使用することができる。従って、自身が製作したこの種作品によって、本発明に係るテーマ分野のトレーニングへの関心や習慣を若年時から身に着けて健康健全を志向した生活を行い易くすることができる。即ち、上記のようなトレーニングツールの製作と使用を通して、ものづくり能力の向上と正しい発声や言葉及びマナー等のコミュニケーション分野、滑舌筋や口輪筋等の鍛錬、呼吸法の習得活用等の活性を図ることができるので、学生時代から人間力とビジネス能力の向上を志向した人材育成に、好適に繋ぐことができる等の特徴を創出する。
さらに、トレーニング時の言葉やフレーズは、汎用されている在来のもののほか、音読み発声に勝れその語彙が潜在意識に入り易くよりよい記憶を形成し、且つ各自の人生創造に役立つキーワードであることが望ましく、例えば、「明強優美,満快楽気、柔和良華工利,勇遊勉,感創学、仁義智、元笑・・」等の簡明な創作キーワードや、音読リズムに勝れた例えば勝海舟が愛語した「六然訓」など、先達による格言や語録の展開を各分野毎に体系化を図ることにより、創造性やビジネスに必要とされるスキルを高めるトレーニング用語をマニュアル化することが最適である。また上記のようなスキルアップトレーニングの促進は、パソコンやウェアラブル端末並びにIOT等を利用したトレーニング補助(助成)技術、及びトレーニング手法の創出により、滑舌棒の活用とその成果が生み出す文化(以下ハニポ文化と言う)の創成と、また滑舌棒利用分野の展開技術等による新規課題の提供も可能にする。
つまり、本発明は、シェイクスピア演劇の滑舌訓練法としてイギリスから伝来したとされる在来の滑舌棒1を、上記したように使用し易い多様な滑舌棒1と発声トレーニング器具1aとして提供可能にしたことにより、例えばトレーニングや使用目的に対応した品揃え(シリーズ化)と応用開発及びそのトレーニング方法の新規開発展開を図ることができる。そして、各種トレーニング効果の検証と展開を通し、笑顔や発声と運動の連携方法を研究構築することも可能となり、ビジネス活性人材の育成並びに認知力活性や関連医療分野等での有効ツール化と、その利用文化(ハニポ文化)等の創成と展開を広く有意義に図り裾野の広い産業の創出を可能にする。
尚、ハニポ文化のハニポとは、古来より子供教育の要諦としネットでも周知の行動指針的格言である「ハイ・ニコ・ポン」つまり「元気よくハイと返事をして、明るくニコの笑顔で、ポンと素早く立ち上がって行動する」を、「ハニポ」と略称すると共に滑舌棒他トレーニング用品等のツール名にふさわしく商標化したものである。即ち、ハニポツール名を冠する滑舌棒は、その使用を通し子供や学生及びビジネスマン(ユーザ)に、ハイ棒としてハイの元気と、ニコ棒として笑顔の明るさと、ポン棒として気持ちよく行動をして幸せになる生活習慣と各自の夢実現を希求している。
1 パイプ滑舌棒(滑舌棒)
1a 発声トレーニング器具
2 噛み本体
2a 噛み部
2b 内側非噛み部
2c 厚噛み部
2p 中空孔
2r 合成樹脂製パイプ
2s 外側非噛み部
3 枕部
4 曲げ構造部
5 舌動部
5a 空間部
5b 後屈曲部
5c 後屈曲部
5e 屈曲谷部
7 顔接触具(口角接触具)
9 取付手段
10 装着部材(バンド、マスク)
10a 補助心材
11 鼻孔接触具
12 唾液腺接触具
30 顔筋運動手段
50 鼻掛ホルダ
52 鼻掛部
53 アーム部
A 床面
B 歯列
C 外皮部
D 舌
J ジャバラ部
1a 発声トレーニング器具
2 噛み本体
2a 噛み部
2b 内側非噛み部
2c 厚噛み部
2p 中空孔
2r 合成樹脂製パイプ
2s 外側非噛み部
3 枕部
4 曲げ構造部
5 舌動部
5a 空間部
5b 後屈曲部
5c 後屈曲部
5e 屈曲谷部
7 顔接触具(口角接触具)
9 取付手段
10 装着部材(バンド、マスク)
10a 補助心材
11 鼻孔接触具
12 唾液腺接触具
30 顔筋運動手段
50 鼻掛ホルダ
52 鼻掛部
53 アーム部
A 床面
B 歯列
C 外皮部
D 舌
J ジャバラ部
Claims (10)
- 口に横向きに銜え左右の奥歯で噛挟みしながら噛挟みトレーニングを可能とする噛厚と長さの噛み部(2a)と、該左右の噛み部(2a)を接続する内側非噛み部(2b)と、噛み部(2a)の外側に形成される外側非噛み部(2s)等からなる噛み本体(2)を、弾力性且つ可撓性を有する筒状の合成樹脂部材によって構成したことを特徴とするパイプ滑舌棒。
- 前記左右の外側非噛み部(2s)の間に、内側非噛み部(2b)或は噛み部(2a)を屈曲変形自在な曲げ構造部(4)によって構成することを特徴とする請求項1に記載のパイプ滑舌棒。
- 前記噛み本体(2)の少なくとも内側非噛み部(2b)の中空孔(2p)内に、可撓性を有する補助心材(10a)を挿入することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパイプ滑舌棒。
- 前記内側非噛み部(2b)の両側に、薄噛みトレーニングを行う小径の噛み部(2a)と、厚噛みトレーニングを行う大径の厚噛み部(2c)とを選択切換自在に設けることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパイプ滑舌棒。
- 前記噛み本体(2)の少なくとも左右の噛み部(2a)に形成される中空孔(2p)を閉じて気密構造にすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のパイプ滑舌棒。
- 前記曲げ構造部(4)を、筒状の外周面にジャバラ部(J)を形成することにより構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のパイプ滑舌棒。
- 前記噛み本体(2)を平面視において、内側非噛み部(2b)に隣接する小幅の噛み部(2a)と、該噛み部(2a)から外側に向けて徐々に大幅となるように形成した外側非噛み部(2s)とにより構成すると共に、該外側非噛み部(2s)の外側端に枕部(3)を一体的に設けることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のパイプ滑舌棒。
- 前記噛み本体(2)の外側非噛み部(2s)側に、噛挟み時に顔の適所に接触自在な顔接触具(7)を設けることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のパイプ滑舌棒。
- 前記噛み本体(2)の外側非噛み部(2s)側に、耳或は頭部に装着自在な弾性部材からなる装着部材(10)を、収納姿勢と装着使用姿勢とに切換自在に設けることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のパイプ滑舌棒。
- 前記滑舌棒(1)の両端側を、鼻筋上方の形状に跨って乗せ掛け自在な鼻掛部(52)の両側から、ほうれい線方向に沿って下向きに拡開延設した左右のアーム部(53)に取付けることにより、滑舌棒(1)を噛挟み姿勢に支持することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のパイプ滑舌棒。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2019035816A (ja) * | 2017-08-10 | 2019-03-07 | 稜威夫 永島 | 噛挟み具とその使用方法 |
WO2022018796A1 (ja) * | 2020-07-20 | 2022-01-27 | 株式会社スリーダイン | マスク |
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2015
- 2015-02-03 JP JP2015019011A patent/JP2016142937A/ja active Pending
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