JP2016142414A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】室内熱交換器を冷媒の放熱器として機能させて暖房運転を行う空気調和装置において、低循環量域での運転状態で液溜まりが生じた場合でも、正しく飽和温度を検出することができる空気調和装置を提供する。【解決手段】空気調和装置では、圧縮機が、たとえ最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器本体81aよりも上側では液溜まりが発生しないので、その領域に取り付けられた冷媒温度センサ183は正確な飽和温度を検出することができる。その結果、サブクール制御に支障をきたす虞も解消され、従来のような液溜まり解消のためだけに電動弁開動作制御を行う必要もなく、当然に圧力センサを備える必要もない。【選択図】図6

Description

本発明は、空気調和装置に関し、特に、室内熱交換器を冷媒の放熱器として機能させて暖房運転を行う空気調和装置に関する。
近年、実使用環境、特に低負荷時の運転効率の向上、低負荷時の消費効率の表示が求められるようになり、そのために低循環量域での運転状態を出現させて最小暖房能力を評価する必要がある。かかる評価では、中間能力運転時よりも冷媒循環量が少なくなるので、液溜まりが発生し易い。
液溜まりを防止する手段として、例えば特許文献(特開平5−280808号公報)に開示されているヒートポンプシステムでは、電動膨張弁を開けることで一時的に解消する方法が採られている。
ところで、従来の空気調和装置においては、室内熱交換器に取り付けられるサーミスタの取付け位置は、電装品のハーネス長さ及びメンテナンス性の観点等から、室内ユニットの前面パネルを開けたときに近い側となる熱交換器の下段に取り付けられている。
しかしながら、従来通りに熱交換器の下段にサーミスタを取り付けたまま、最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転された場合、そのサーミスタ取付け位置に対応する部分においても液溜まり状態となり、たとえ電動膨張弁を開けて制御を行ったとしても解消せず、液溜まりの影響で正確な飽和温度を検出することができなくなる。その結果、サブクール制御に支障をきたし、さらには高圧を低めに検知してしまうので、安全面においても好ましくない。
また、圧力センサを設けてその検出値から飽和温度を換算する手段も考えられるが、製品コストの増加要因となるので、得策とは言えない。
本発明の課題は、室内熱交換器を冷媒の放熱器として機能させて暖房運転を行う空気調和装置において、低循環量域での運転状態で液溜まりが生じた場合でも、正しく飽和温度を検出することができる空気調和装置を提供することにある。
本発明の第1観点に係る空気調和装置は、室内熱交換器を冷媒の放熱器として機能させて暖房運転を行う空気調和装置であって、分流器と、温度センサとを備えている。分流器は、分流器本体及び複数の分流管を有している。分流器本体は、放熱器として機能する室内熱交換器の冷媒出口近傍に配置される。分流管は、分流器本体から室内熱交換器に形成された複数のパスそれぞれに分岐する。温度センサは、室内熱交換器を流れる冷媒の飽和温度を検出する。また、温度センサは、使用状態における室内熱交換器の高さ方向の中央よりも上側に、又は分流器本体よりも上側に、取り付けられている。
最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転されると、分流器本体よりも高い位置にある冷媒パスでは液溜まりが生じ難く、分流器本体よりも低い位置にある冷媒パスでは液溜まりが生じ易い。これは、冷媒循環量が少なくなるため、分流器本体よりも低い位置にある冷媒パス内の液が、重力の影響により分流器本体まで持ち上げられないことが要因と考えられる。
しかしながら、この空気調和装置では、たとえ最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器よりも上側では液溜まりが発生しないので、その領域に取り付けられた温度センサは正確な飽和温度を検出することができる。
その結果、サブクール制御に支障をきたす虞も解消され、従来のような液溜まり解消のためだけに電動弁開動作制御を行う必要もなく、当然に圧力センサを備える必要もない。
本発明の第2観点に係る空気調和装置は、第1観点に係る空気調和装置であって、温度センサが、複数のパスのうち最上段に位置するパスから数えて全パス数の30%を占める範囲内にあるパスに取り付けられている。この空気調和装置では、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
本発明の第3観点に係る空気調和装置は、第2観点に係る空気調和装置であって、温度センサが、複数のパスのうち最上段に位置するパスに取り付けられている。この空気調和装置では、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
本発明の第4観点に係る空気調和装置は、第1観点から第4観点のいずれか1つに係る空気調和装置であって、複数のパスのうち温度センサが取り付けられる特定パスにおいて、温度センサは特定パスを流れる冷媒の流れに対してガス側端寄りの部分に取り付けられている。
この空気調和装置では、温度センサが、パスを流れる冷媒の流れに対して、液寄りの部分を避けてガス側端寄りの部分に取り付けられるので、システム全体でサブクールがついたときに飽和温度を検出することができなくなることが回避される。
本発明の第5観点に係る空気調和装置は、第1観点から第4観点のいずれか1つに係る空気調和装置であって、定格能力の45%よりも低い能力で連続30秒以上運転される。
この空気調和装置では、単に成り行きで最小暖房運転状態を出現させることができるような圧縮機のレンジを構えておいて負荷に合わせて運転させれば、自然に最小暖房運転状態を出すことできる。
本発明の第1観点に係る空気調和装置では、たとえ最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器よりも上側では液溜まりが発生しないので、その領域に取り付けられた温度センサは正確な飽和温度を検出することができる。その結果、サブクール制御に支障をきたす虞も解消され、従来のような液溜まり解消のためだけに電動弁開動作制御を行う必要もなく、当然に圧力センサを備える必要もない。
本発明の第2観点に係る空気調和装置では、温度センサが複数のパスのうち最上段に位置するパスから数えて全パス数の30%を占める範囲内にあるパスに取り付けられているので、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
本発明の第3観点に係る空気調和装置では、温度センサが複数のパスのうち最上段に位置するパスに取り付けられているので、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
本発明の第4観点に係る空気調和装置では、温度センサが、パスを流れる冷媒の流れに対して、液寄りの部分を避けてガス側端寄りの部分に取り付けられるので、システム全体でサブクールがついたときに飽和温度を検出することができなくなることが回避される。
本発明の第5観点に係る空気調和装置では、単に成り行きで最小暖房運転状態を出現させることができるような圧縮機のレンジを構えておいて負荷に合わせて運転させれば、自然に最小暖房運転状態を出すことできる。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の冷媒回路の構成を示す配管系統図。 空気調和装置の室内ユニットの外観斜視図。 空気調和装置の室内ユニットの縦断面図。 空気調和装置の室内ユニットの内部を天面側から視た平面図。 第1側端部を正面としたときの室内熱交換器の正面図。 使用状態における室内熱交換器の高さ方向に対する分流器の位置関係を示す概略図。 室内熱交換器の一伝熱管の平面図。 暖房最小能力運転時の室内熱交換器内の温度分布を示すグラフ。 床置き式室内ユニットに使用される室内熱交換器であって、使用状態における当該室内熱交換器の高さ方向に対する分流器の位置関係を示す概略図。 暖房最小能力運転時の室内熱交換器内の温度分布を示すグラフ。 2方吹出式室内ユニットに使用される室内熱交換器であって、使用状態における当該室内熱交換器の高さ方向に対する分流器の位置関係を示す概略図。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空気調和装置10
図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和装置10の冷媒回路Cの構成を示す配管系統図である。図1において、空気調和装置10は、室内の冷房及び暖房を行う。図1に示すように、空気調和装置10は、室外に設置される室外ユニット11と、室内に設置される室内ユニット20とを有する。室外ユニット11と室内ユニット20とは、2本の連絡配管2,3によって互いに接続される。これにより、空気調和装置10では、冷媒回路Cが構成される。冷媒回路Cでは、充填された冷媒が循環することで、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
(1−1)室外ユニット11
室外ユニット11には、圧縮機12、室外熱交換器13、室外膨張弁14、及び四方切換弁15が設けられている。
(1−1−1)圧縮機12
圧縮機12は、低圧の冷媒を圧縮し、圧縮後の高圧の冷媒を吐出する。圧縮機12では、スクロール式、ロータリ式等の圧縮機構が圧縮機モータ12aによって駆動される。圧縮機モータ12aは、インバータ装置によって、その運転周波数が可変に構成されている。
(1−1−2)室外熱交換器13
室外熱交換器13は、フィン・アンド・チューブ式の熱交換器である。室外熱交換器13の近傍には、室外ファン16が設置される。室外熱交換器13では、室外ファン16が搬送する空気と冷媒とが熱交換する。
(1−1−3)室外膨張弁14
室外膨張弁14は、開度可変の電子膨張弁である。室外膨張弁14は、冷房運転時の冷媒回路Cにおける冷媒の流れ方向において室外熱交換器13の下流側に配置されている。
冷房運転時、室外膨張弁14の開度は全開状態である。他方、暖房運転時は、室外膨張弁14の開度は、室外熱交換器13に流入する冷媒を室外熱交換器13において蒸発させることが可能な圧力(すなわち、蒸発圧力)まで減圧するように調節される。
(1−1−4)四方切換弁15
四方切換弁15は、第1から第4までのポートを有している。四方切換弁15では、第1ポートが圧縮機12の吐出側に接続され、第2ポートが圧縮機12の吸入側に接続され、第3ポートが室外熱交換器のガス側端部に接続され、第4ポートがガス側閉鎖弁5に接続されている。
四方切換弁15は、第1状態(図1の実線で示す状態)と第2状態(図1の破線で示す状態)とに切り換わる。第1状態の四方切換弁15では、第1ポートと第3ポートが連通し且つ第2ポートと第4ポートが連通する。第2状態の四方切換弁15では、第1ポートと第4ポートが連通し且つ第2ポートと第3ポートが連通する。
(1−1−5)室外ファン16
室外ファン16は、室外ファンモータ16aによって駆動されるプロペラファンによって構成される。室外ファンモータ16aは、インバータ装置によって、その回転数が可変に構成される。
(1−1−6)液連絡配管2及びガス連絡配管3
2本の連絡配管は、液連絡配管2及びガス連絡配管3によって構成される。液連絡配管2は、一端が液側閉鎖弁4に接続され、他端が室内熱交換器32の液側端部に接続される。ガス連絡配管3は、一端がガス側閉鎖弁5に接続され、他端が室内熱交換器32のガス側端部に接続される。
(1−2)室内ユニット20
室内ユニット20には、室内熱交換器32と、室内膨張弁39、室内ファン27と、冷媒温度センサ183が設けられている。
(1−2−1)室内熱交換器32
室内熱交換器32は、フィン・アンド・チューブ式の熱交換器である。室内熱交換器32の近傍には、室内ファン27が設置される。
(1−2−2)室内膨張弁39
室内膨張弁39は、冷媒回路Cにおいて室内熱交換器32の液端部側に接続される。室内膨張弁39は、開度が可変な電子膨張弁で構成される。
(1−2−3)室内ファン27
室内ファン27は、室内ファンモータ27aによって駆動される遠心式の送風機である。室内ファンモータ27aは、インバータ装置によって、その回転数が可変に構成されている。
(1−2−4)冷媒温度センサ183
冷媒温度センサ183は、室内熱交換器32の所定位置に取り付けられ、室内熱交換器32流れる気液二相状態の冷媒の温度を検出する。空気調和装置10では、この冷媒温度センサ183の検出温度に基づいて冷房能力や暖房能力が調節される。
(1−3)制御部800
制御部800は、室外側制御部801及び室内側制御部803で構成されている。室外側制御部801は、室外ユニット11内に配置され、各機器の動作を制御する。また、室内側制御部803は、室内ユニット20内に配置され、冷媒温度センサ183の検出値から飽和温度を求めたり、室内ファン27の回転数制御を実行したりする。
室外側制御部801及び室内側制御部803はそれぞれ、マイクロコンピュータやメモリ等を有しており、相互に制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
(2)室内ユニット20の詳細構造
図2は、空気調和装置10の室内ユニット20の外観斜視図である。また、図3は、空気調和装置10の室内ユニット20の縦断面図である。さらに、図4は、空気調和装置10の室内ユニット20の内部を天面側から視た平面図である。
図2、図3及び図4において、本実施形態の室内ユニット20は、天井埋込式に構成されている。室内ユニット20は、室内ユニット本体21と、室内ユニット本体21の下部に取り付けられる化粧パネル40とを有している
(2−1)室内ユニット本体21
図2及び図3に示すように、室内ユニット本体21は、略直方体形状の箱形のケーシング22を有している。ケーシング22の側板24には、室内熱交換器32と接続する液側接続管6とガス側接続管7とが貫通している(図4参照)。液側接続管6には、液連絡配管2が接続され、ガス側接続管7には、ガス連絡配管3が接続される。
ケーシング22の内部には、室内ファン27と、ベルマウス31と、室内熱交換器32と、ドレンパン36とが収容されている。
図3及び図4に示すように、室内ファン27は、ケーシング22の内部中央に配置されている。室内ファン27は、室内ファンモータ27aと、羽根車30とを有している。室内ファンモータ27aは、ケーシング22の天板に支持されている。羽根車30は、駆動軸27bの回転方向に沿うように配列された複数のターボ翼30aによって構成されている。
ベルマウス31は、室内ファン27の下側に配置されている。ベルマウス31は、上端及び下端にそれぞれ円形の開口を有し、化粧パネル40に向かうにつれて開口面積が拡大した筒状に形成される。ベルマウス31の内部空間は、室内ファン27の羽根収容空間に連通している。
図4に示すように、室内熱交換器32は、室内ファン27の周囲を囲むように伝熱管が曲げられて配設されている。室内熱交換器32は、上方に起立するようにドレンパン36の上面に設置されている。室内熱交換器32には、室内ファン27から側方へ吹き出された空気が通過する。室内熱交換器32は、冷房運転時に空気を冷却する蒸発器を構成し、暖房運転時に空気を加熱する凝縮器(放熱器)を構成する。
(2−2)化粧パネル40
化粧パネル40は、ケーシング22の下面に取り付けられる。化粧パネル40は、パネル本体41と吸込グリル60とを備えている。
パネル本体41は、平面視において矩形の枠状に形成されている。パネル本体41には、1つのパネル側吸込流路42と、4つのパネル側吹出流路43とが形成される。
図3に示すように、パネル側吸込流路42は、パネル本体41の中央部に形成されている。パネル側吸込流路42の下端には、室内空間に臨む吸込口42aが形成されるまた、パネル側吸込流路42の内部には、吸込口42aから吸い込んだ空気中の塵埃を捕捉する集塵フィルタ45が設けられる。
各パネル側吹出流路43は、パネル側吸込流路42の周囲を囲むように、パネル側吸込流路42の外側に形成される。各パネル側吹出流路43は、各パネル側吸込流路42の四辺に沿ってそれぞれ延びている。各パネル側吹出流路43の下端には、室内空間に臨む吹出口43aがそれぞれ形成される。
吸込グリル60は、パネル側吸込流路42の下端(即ち、吸込口42a)に取り付けられる。
(3)運転動作
次に、本実施形態に係る空気調和装置10の運転動作について説明する。空気調和装置10では、冷房運転と暖房運転とが切り換えて行われる。
(3−1)冷房運転
冷房運転では、図1に示す四方切換弁15が実線で示す状態となり、圧縮機12、室内ファン27、室外ファン16が運転状態となる。これにより、冷媒回路Cでは、室外熱交換器13が凝縮器となり、室内熱交換器32が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
具体的には、圧縮機12で圧縮された高圧冷媒は、室外熱交換器13を流れ、室外空気と熱交換する。室外熱交換器13では、高圧冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器13で凝縮した冷媒は、室内ユニット20へ送られる。室内ユニット20では、冷媒が室内膨張弁39で減圧された後、室内熱交換器32を流れる。
室内ユニット20では、室内空気が吸込口42a、パネル側吸込流路42、ベルマウス31の内部空間を順に上方に流れ、室内ファン27の羽根収容空間へ吸い込まれる。羽根収容空間の空気は、羽根車30によって搬送され、径方向外方へ吹き出される。この空気は、室内熱交換器32を通過し、冷媒と熱交換する。室内熱交換器32では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発し、空気が冷媒によって冷却される。
室内熱交換器32で冷却された空気は、各本体側吹出流路37に分流した後、パネル側吹出流路43を下方に流れ、吹出口43aより室内空間へ供給される。また、室内熱交換器32で蒸発した冷媒は、圧縮機12に吸入され再び圧縮される。
(3−2)暖房運転
暖房運転では、図1に示す四方切換弁15が破線で示す状態となり、圧縮機12、室内ファン27、室外ファン16が運転状態となる。これにより、冷媒回路Cでは、室内熱交換器32が凝縮器となり、室外熱交換器13が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
具体的には、圧縮機12で圧縮された高圧冷媒は、室内ユニット20の室内熱交換器32を流れる。室内ユニット20では、室内空気が吸込口42a、パネル側吸込流路42、ベルマウス31の内部空間を順に上方に流れ、室内ファン27の羽根収容空間へ吸い込まれる。羽根収容空間の空気は、羽根車30によって搬送され、径方向外方へ吹き出される。この空気は、室内熱交換器32を通過し、冷媒と熱交換する。室内熱交換器32では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮し、空気が冷媒によって加熱される。
室内熱交換器32で加熱された空気は、各本体側吹出流路37に分流した後、パネル側吹出流路43を下方に流れ、吹出口43aより室内空間へ供給される。また、室内熱交換器32で凝縮した冷媒は、室外膨張弁14で減圧された後、室外熱交換器13を流れる。室外熱交換器13では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器13で蒸発した冷媒は、圧縮機12に吸入され再び圧縮される。
(4)ガス側配管70、液側配管80、及びそれらの周辺構造
次に、室内ユニット20の内部に収容されるガス側配管70、液側配管80、及びその周辺構造について説明する。
図4に示すように、室内熱交換器32には第1側端部32aと第2側端部32bとが形成されている。第1側端部32aは室内熱交換器32の伝熱管の長手方向の一方の側端に形成され、第2側端部32bは室内熱交換器32の伝熱管の長手方向の他方の側端に形成されている。ガス側配管70及び液側配管80は、室内熱交換器32の第1側端部32aと第2側端部32bとの間の配管収容空間Sに設置される。
(4−1)ガス側配管70
図5は、第1側端部32aを正面としたときの室内熱交換器32の正面図である。図4及び図5において、ガス側配管70は、第1側端部32aに位置する室内熱交換器32のガス側端部と上述したガス側接続管7との間に亘って形成される。ガス側配管70は、室内熱交換器32に接続されるヘッダ71と、ヘッダ71とガス側接続管7の間に接続されるガス中継管72とを有している。
ヘッダ71は、室内熱交換器32の第1側端部32aの近傍に配置される。また、ヘッダ71は、ヘッダ本体71aと、ヘッダ本体71aから分岐する複数の分岐管71bとを有している。
(4−1−1)ヘッダ本体71a
ヘッダ本体71aは、室内熱交換器32の第1側端部32aに沿うように上下方向に延びている。つまり、ヘッダ本体71aは、室内熱交換器32の第1側端部32aと所定の間隔を置くように、第1側端部32aと平行になっている。
ヘッダ本体71aは、冷房時において、各分岐管71bから流出した冷媒を合流させる。また、ヘッダ本体71aは、暖房時において、ガス中継管72から流出した冷媒を各分岐管71bへ分流させる。
(4−1−2)分岐管71b
複数の分岐管71bは、ヘッダ本体71aと室内熱交換器32の第1側端部32aとの間に配設されている。各分岐管71bは、互いに平行となるようにヘッダ本体71aの側面に沿った方向(上下方向)に配列される。各分岐管71bの一端は、室内熱交換器32の第1側端部32aの各伝熱管(冷媒パスP)に接続される。各分岐管71bの他端は、ヘッダ本体71aに接続され、ヘッダ本体71aの内部と連通している。
(4−2)液側配管80
液側配管80は、第2側端部32bに位置する室内熱交換器32の液側端部と上述した液側接続管6との間に亘って形成される。液側配管80は、分流器81と、分流器81と液側接続管6との間に接続される液中継管82とを有している。分流器81は、室内熱交換器32の第2側端部32bの近傍に配置される。また、分流器81は、分流器本体81aと、分流器本体81aから分岐する複数の分流管81bとを有している。
(4−2−1)分流器本体81a
分流器本体81aは、室内熱交換器32の第1側端部32aと第2側端部32bとの間の配管収容空間Sに配置される。分流器本体81aは、軸心が上下に延びる有底筒状に形成され、その上端面に複数の分流管81bが接続される。
図6は、使用状態における室内熱交換器32の高さ方向に対する分流器81の位置関係を示す概略図である。図6において、分流器本体81aは、その上部(分流管81bとの接続部)が図6の正面視における室内熱交換器32の高さ方向に対して、室内熱交換器32の高さの中央よりも上側で、分流管81bとの接続部を鉛直上方に向けた状態で、室内熱交換器32の第2側端部32bと対峙している。
図1及び図6に示すように、分流器本体81aは、冷房時において、液中継管82から流出した冷媒を各分流管81bへ分流させる。また、分流器本体81aは、暖房時において、各分流管81bから流出した冷媒を合流させる。
(4−2−2)分流管81b
複数の分流管81bは、分流器本体81aと室内熱交換器32の第2側端部32bとの間に配設されている。各分流管81bは、分流器本体81aよりも流路径が小さいキャピラリーチューブで構成される。
図6に示すように、分流器本体81aと分流管81bとの接続部は、室内熱交換器32の高さの中央よりも上側で、本実施形態を例にとれば、室内熱交換器32の上から第7段目の伝熱管の高さ位置よりも少し高い位置に設定されている。
また、分流器本体81aと分流管81bとの接続部は鉛直上方に向いているので、室内熱交換器32の最上段の伝熱管から第6段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より高い位置にある。
他方、室内熱交換器32の第7段目の伝熱管から第16段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より低い位置にある。
したがって、冷房時において、室内熱交換器32の最上段の伝熱管から第6段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることになり、室内熱交換器32の第7段目の伝熱管から第16段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れる。
他方、暖房時において、室内熱交換器32の最上段の伝熱管から第6段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れることになるが、室内熱交換器32の第7段目の伝熱管から第16段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることとなる。
(4−2−3)液中継管82
液中継管82は、分流器本体81aから鉛直下方に延びた後に液側接続管6に向かって上方に延びる略U字状に湾曲する湾曲中継部83を介して、分流器本体81aと液側接続管6とを繋いでいる。
(5)冷媒温度センサ183の取付け位置
次に、室内熱交換器32には、室内熱交換器32を流れる冷媒の温度を検知するための冷媒温度センサ183が取り付けられる。
室内熱交換器32の第1側端部32aと第2側端部32bとの間は伝熱フィンが存在するので、冷媒温度センサ183は、室内熱交換器32の第1側端部32a又は第2側端部32bから側方へ突出する複数のU字部のいずれかに取り付けられる。
(5−1)取付け位置詳細
図7は、室内熱交換器32の一伝熱管の平面図である。図6及び図7において、室内熱交換器32には、第1側端部32aと第2側端部32bとの間を1.5往復する伝熱管(以下、冷媒パスPという。)が18個形成されている。
各冷媒パスPは、複数の直管部323、複数の湾曲部325、第1U字部327及び第2U字部329で構成されている。
本実施形態では、使用状態の室内熱交換器32において、その高さ方向を上下方向として、図7に記載の冷媒パスPが室内熱交換器32の上下方向に並んでいる。
室内熱交換器32の第1U字部327は、2本の直管をU字管で連結することによって成形される。他方、第2U字部329は、1本の直管をU字状に曲げ加工することによって成形されている。
上記の通り、図7に記載の冷媒パスPは第1側端部32aと第2側端部32bとの間を1.5往復するので、第1側端部32a側に第1U字部327が位置し、第2側端部32b側に第2U字部329が位置する。
上記のような冷媒パスPの構成においては、冷媒温度センサ183の取付け位置は、使用状態における室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側になるように、又は分流器本体81aよりも上側になるように、冷媒パスPに取り付けられるのが望ましい。
例えば、空気調和装置10において、圧縮機12が暖房定格能力の45%未満である最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転されると、分流器本体81aよりも高い位置にある冷媒パスPでは液溜まりが生じ難く、分流器本体81aよりも低い位置にある冷媒パスPでは液溜まりが生じ易い。
これは、冷媒循環量が少なくなるため、分流器本体81aよりも低い位置にある冷媒パスP内の液が、重力の影響により分流器本体81aまで持ち上げられないことが要因と考えられている。
しかしながら、圧縮機12がたとえ最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器本体81aよりも上側では液溜まりが発生しない。それゆえ、その領域に取り付けられた冷媒温度センサ183は正確な飽和温度を検出することができる。
また、より具体的に取付け場所を特定するならば、冷媒温度センサ183は、複数の冷媒パスPのうち室内熱交換器32の最上段に位置する冷媒パスPから数えて全パス数の30%を占める範囲内にある冷媒パスPに取り付けられる。
例えば本実施形態を含む、全パス数が18個である室内熱交換器32では、最上段〜第6段目の冷媒パスPのいずれかに取付けられるのが好ましい。本実施形態では、冷媒温度センサ183は図6に示すように第3段目の第2U字部329に取り付けられている。
冷媒温度センサ183が室内熱交換器32第2U字部329に取り付けられる理由は、第1側端部32aと第2側端部32bとの間は複数フィンが存在するので有効な取付けスペースを確保し難いので、必然的に第1U字部327又は第2U字部329のいずれかに取付けられる。
しかし、システム全体でサブクールがついたときに飽和温度を検出することができなくなることを回避するため、冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して液寄りの部分である第1U字部327を避けて、ガス側端寄りの部分である第2U字部329に取り付けるのが好ましい。
なお、冷媒温度センサ183の取付け位置は、室内熱交換器32の最上段の冷媒パスPに取り付けられてもよい。
(5−2)冷媒温度センサ183の取付け位置の効果
図8は、暖房最小能力運転時の室内熱交換器32内の温度分布を示すグラフである。図8において、縦軸は冷媒温度センサ183の検出値を示し、横軸は冷媒パスの位置を示しており、室内熱交換器32の最上段の冷媒パスPの位置番号を1として、下方に行くほど位置番号が大きくなる。
図8に示すように、冷媒温度センサ183を冷媒パスPの液寄りに配置した場合、最上段の冷媒パスP以外は、冷媒パスの位置番号が大きくなるほど飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット▲)。
一方、冷媒温度センサ183を冷媒パスPの中間位置に配置した場合、最上段から第8段目の冷媒パスPまでは、飽和温度に近い値を示しているが、それ以降の冷媒パスPについては飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット●)。
他方、冷媒温度センサ183を冷媒パスPのガス寄りに配置した場合、最上段から第13段目の冷媒パスPまでは、飽和温度に近い値を示し、それ以降の冷媒パスPについては飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット■)。
上記の結果から、「冷媒温度センサ183の取付け位置は、使用状態における室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側になるように、又は分流器本体81aよりも上側になるように、冷媒パスPに取り付けられることが望ましい」こと、及び「冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して液寄りの部分を避けて、ガス側端寄りの部分に取り付けるのが好ましい」ことが証明されている。
(6)特徴
(6−1)
空気調和装置10では、圧縮機12が、たとえ最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器本体81aよりも上側では液溜まりが発生しないので、その領域に取り付けられた冷媒温度センサ183は正確な飽和温度を検出することができる。その結果、サブクール制御に支障をきたす虞も解消され、従来のような液溜まり解消のためだけに電動弁開動作制御を行う必要もなく、当然に圧力センサを備える必要もない。
(6−2)
空気調和装置10では、冷媒温度センサ183が複数の冷媒パスPのうち最上段に位置する冷媒パスPから数えて全パス数の30%を占める範囲内にある冷媒パスPに取り付けられているので、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
(6−3)
空気調和装置10では、冷媒温度センサ183が複数の冷媒パスPのうち最上段に位置する冷媒パスPに取り付けられれば、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
(6−4)
空気調和装置10では、冷媒温度センサ183が、冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して、液寄りの部分である室内熱交換器32の第1側端部32a側を避けて、ガス側端寄りの部分である室内熱交換器32の第2側端部32b側に取り付けられるので、システム全体でサブクールがついたときに飽和温度を検出することができなくなることが回避される。
(6−5)
空気調和装置10では、「圧縮機12が暖房定格能力の45%未満である最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で30秒以上連続運転される最小暖房運転状態」を出現させることができるような圧縮機12のレンジを構えておけば、仮に成り行きで圧縮機12が最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器本体81aよりも上側では液溜まりが発生しないので、その領域に取り付けられた冷媒温度センサ183は正確な飽和温度を検出することができる。
(7)その他の実施形態
上記実施形態では、冷媒温度センサ183の取付け位置について、天井埋込式の室内ユニット20に使用される室内熱交換器を例として説明したが、上記以外の室内ユニットに使用される室内熱交換器に対しても、冷媒温度センサ183の取付け位置の考え方を適用することができる。例えば、床置き式、2方吹出式、天井吊型式、ダクト式、天井埋込1方向吹出式が挙げられるが、ここでは代表として床置き式、2方吹出式について説明する。
(7−1)床置き式室内ユニットに使用される室内熱交換器132
図9は、床置き式室内ユニットに使用される室内熱交換器132であって、使用状態における当該室内熱交換器132の高さ方向に対する分流器81の位置関係を示す概略図である。
図9に示すように、使用状態の室内熱交換器132は傾斜姿勢であり、10個の冷媒パスPが上段から下段に向かって配置されている。冷媒パスP同士の間隔は均等ではない。
分流器本体81aと分流管81bとの接続部は、室内熱交換器132の上から第6段目の冷媒パスPの高さ位置より少し低めに設定されており、室内熱交換器132の高さ方向の中央部に相当する。
また、分流器本体81aと分流管81bとの接続部は鉛直上方に向いているので、室内熱交換器132の最上段の冷媒パスPから第6段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より高い位置にある。
他方、室内熱交換器132の第7段目の冷媒パスPから第10段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より低い位置にある。
したがって、冷房時において、室内熱交換器132の最上段の冷媒パスPから第6段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることになり、室内熱交換器132の第7段目の伝熱管から第10段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れる。
他方、暖房時において、室内熱交換器132の最上段の冷媒パスPから第6段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れることになるが、室内熱交換器132の第7段目の冷媒パスPから第10段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることとなる。
冷媒温度センサ183の取付け位置としては、先に説明した実施形態における室内熱交換器の場合と同様に、低循環量域での運転状態で液溜まりが生じた場合でも正しく飽和温度を検出するため、図9に示すように、使用状態における室内熱交換器132の高さ方向の中央よりも上側になるように、又は分流器本体81aよりも上側になるように、冷媒パスPに取り付けられることが望ましい。また、冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して液寄りの部分を避けて、ガス側端寄りの部分に取り付けるのが好ましい。
図10は、暖房最小能力運転時の室内熱交換器132内の温度分布を示すグラフである。図10において、縦軸は冷媒温度センサ183の検出値を示し、横軸は冷媒パスPの位置を示しており、室内熱交換器132の最上段の冷媒パスPの位置番号を1として、下方に行くほど位置番号が大きくなる。
図10に示すように、冷媒温度センサ183を冷媒パスPの液寄りに配置した場合、最上段から第5段の冷媒パスP以外は、冷媒パスの位置番号が大きくなるほど飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット▲)。
一方、冷媒温度センサ183を冷媒パスPの中間位置に配置した場合、最上段から第7段目の冷媒パスPまでは、飽和温度に近い値を示しているが、それ以降の冷媒パスPについては飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット●)。
他方、冷媒温度センサ183を冷媒パスPのガス寄りに配置した場合、最上段から第8段目の冷媒パスPまでは、飽和温度に近い値を示し、最下段の第9,10段目の冷媒パスPについてのみ飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット■)。
上記の結果から、「冷媒温度センサ183の取付け位置は、使用状態における室内熱交換器132の高さ方向の中央よりも上側になるように、又は分流器本体81aよりも上側になるように、冷媒パスPに取り付けられることが望ましい」こと、及び「冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して液寄りの部分を避けて、ガス側端寄りの部分に取り付けるのが好ましい」ことが証明されている。
(7−2)2方吹出式室内ユニットに使用される室内熱交換器232
図11は、2方吹出式室内ユニットに使用される室内熱交換器232であって、使用状態における当該室内熱交換器232の高さ方向に対する分流器81の位置関係を示す概略図である。
図11に示すように、室内熱交換器232は2つの熱交換器が対向した形態であり、それぞれ7個の冷媒パスPが上段から下段に向かって配置されている。
分流器本体81aと分流管81bとの接続部は、室内熱交換器232の上から第4段目の冷媒パスPの高さ位置より少し高めに設定されており、室内熱交換器232の高さ方向のほぼ中央部に相当する。
また、分流器本体81aと分流管81bとの接続部は鉛直上方に向いているので、室内熱交換器232の最上段の冷媒パスPから第3段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より高い位置にある。
他方、室内熱交換器232の第4段目の冷媒パスPから第7段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より低い位置にある。
したがって、冷房時において、室内熱交換器232の最上段の冷媒パスPから第3段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることになり、室内熱交換器232の第4段目の冷媒パスPから第7段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れる。
他方、暖房時において、室内熱交換器232の最上段の冷媒パスPから第3段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れることになるが、室内熱交換器232の第4段目の冷媒パスPから第7段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることとなる。
冷媒温度センサ183の取付け位置としては、先に説明した実施形態における室内熱交換器の場合と同様に、低循環量域での運転状態で液溜まりが生じた場合でも正しく飽和温度を検出するため、図11に示すように、使用状態における室内熱交換器232の高さ方向の中央よりも上側になるように、又は分流器本体81aよりも上側になるように、冷媒パスPに取り付けられることが望ましい。また、冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して液寄りの部分を避けて、ガス側端寄りの部分に取り付けるのが好ましい。
本願発明では、自然に最小暖房運転状態をだせる空気調和装置に有用である。
10 空気調和装置
32 室内熱交換器
81 分流器
81a 分流器本体
81b 分流管
183 温度センサ
特開平5−280808号公報
本発明は、空気調和装置に関し、特に、室内熱交換器を冷媒の放熱器として機能させて暖房運転を行う空気調和装置に関する。
近年、実使用環境、特に低負荷時の運転効率の向上、低負荷時の消費効率の表示が求められるようになり、そのために低循環量域での運転状態を出現させて最小暖房能力を評価する必要がある。かかる評価では、中間能力運転時よりも冷媒循環量が少なくなるので、液溜まりが発生し易い。
液溜まりを防止する手段として、例えば特許文献(特開平5−280808号公報)に開示されているヒートポンプシステムでは、電動膨張弁を開けることで一時的に解消する方法が採られている。
ところで、従来の空気調和装置においては、室内熱交換器に取り付けられるサーミスタの取付け位置は、電装品のハーネス長さ及びメンテナンス性の観点等から、室内ユニットの前面パネルを開けたときに近い側となる熱交換器の下段に取り付けられている。
しかしながら、従来通りに熱交換器の下段にサーミスタを取り付けたまま、最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転された場合、そのサーミスタ取付け位置に対応する部分においても液溜まり状態となり、たとえ電動膨張弁を開けて制御を行ったとしても解消せず、液溜まりの影響で正確な飽和温度を検出することができなくなる。その結果、サブクール制御に支障をきたし、さらには高圧を低めに検知してしまうので、安全面においても好ましくない。
また、圧力センサを設けてその検出値から飽和温度を換算する手段も考えられるが、製品コストの増加要因となるので、得策とは言えない。
本発明の課題は、室内熱交換器を冷媒の放熱器として機能させて暖房運転を行う空気調和装置において、低循環量域での運転状態で液溜まりが生じた場合でも、正しく飽和温度を検出することができる空気調和装置を提供することにある。
本発明の第1観点に係る空気調和装置は、室内熱交換器を冷媒の放熱器として機能させて暖房運転を行う空気調和装置であって、分流器と、温度センサとを備えている。分流器は、分流器本体及び複数の分流管を有している。分流器本体は、放熱器として機能する室内熱交換器の出口に配置される。分流管は、分流器本体から室内熱交換器に形成された複数のパスそれぞれに分岐する。温度センサは、室内熱交換器を流れる冷媒の飽和温度を検出する。また、温度センサは、使用状態における室内熱交換器の高さ方向の中央よりも上側に、又は分流器本体よりも上側に、取り付けられている。そして、空気調和装置は、定格能力の45%よりも低い能力で運転される。
最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転されると、分流器本体よりも高い位置にある冷媒パスでは液溜まりが生じ難く、分流器本体よりも低い位置にある冷媒パスでは液溜まりが生じ易い。これは、冷媒循環量が少なくなるため、分流器本体よりも低い位置にある冷媒パス内の液が、重力の影響により分流器本体まで持ち上げられないことが要因と考えられる。
しかしながら、この空気調和装置では、たとえ最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器よりも上側では液溜まりが発生しないので、その領域に取り付けられた温度センサは正確な飽和温度を検出することができる。
その結果、サブクール制御に支障をきたす虞も解消され、従来のような液溜まり解消のためだけに電動弁開動作制御を行う必要もなく、当然に圧力センサを備える必要もない。
本発明の第2観点に係る空気調和装置は、第1観点に係る空気調和装置であって、温度センサが、複数のパスのうち最上段に位置するパスから数えて全パス数の30%を占める範囲内にあるパスに取り付けられている。この空気調和装置では、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
本発明の第3観点に係る空気調和装置は、第2観点に係る空気調和装置であって、温度センサが、複数のパスのうち最上段に位置するパスに取り付けられている。この空気調和装置では、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
本発明の第4観点に係る空気調和装置は、第1観点から第4観点のいずれか1つに係る空気調和装置であって、複数のパスのうち温度センサが取り付けられる特定パスにおいて、温度センサは特定パスを流れる冷媒の流れに対してガス側端寄りの部分に取り付けられている。
この空気調和装置では、温度センサが、パスを流れる冷媒の流れに対して、液寄りの部分を避けてガス側端寄りの部分に取り付けられるので、システム全体でサブクールがついたときに飽和温度を検出することができなくなることが回避される。
本発明の第1観点に係る空気調和装置では、たとえ最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器よりも上側では液溜まりが発生しないので、その領域に取り付けられた温度センサは正確な飽和温度を検出することができる。その結果、サブクール制御に支障をきたす虞も解消され、従来のような液溜まり解消のためだけに電動弁開動作制御を行う必要もなく、当然に圧力センサを備える必要もない。
本発明の第2観点に係る空気調和装置では、温度センサが複数のパスのうち最上段に位置するパスから数えて全パス数の30%を占める範囲内にあるパスに取り付けられているので、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
本発明の第3観点に係る空気調和装置では、温度センサが複数のパスのうち最上段に位置するパスに取り付けられているので、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
本発明の第4観点に係る空気調和装置では、温度センサが、パスを流れる冷媒の流れに対して、液寄りの部分を避けてガス側端寄りの部分に取り付けられるので、システム全体でサブクールがついたときに飽和温度を検出することができなくなることが回避される。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の冷媒回路の構成を示す配管系統図。 空気調和装置の室内ユニットの外観斜視図。 空気調和装置の室内ユニットの縦断面図。 空気調和装置の室内ユニットの内部を天面側から視た平面図。 第1側端部を正面としたときの室内熱交換器の正面図。 使用状態における室内熱交換器の高さ方向に対する分流器の位置関係を示す概略図。 室内熱交換器の一伝熱管の平面図。 暖房最小能力運転時の室内熱交換器内の温度分布を示すグラフ。 床置き式室内ユニットに使用される室内熱交換器であって、使用状態における当該室内熱交換器の高さ方向に対する分流器の位置関係を示す概略図。 暖房最小能力運転時の室内熱交換器内の温度分布を示すグラフ。 2方吹出式室内ユニットに使用される室内熱交換器であって、使用状態における当該室内熱交換器の高さ方向に対する分流器の位置関係を示す概略図。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空気調和装置10
図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和装置10の冷媒回路Cの構成を示す配管系統図である。図1において、空気調和装置10は、室内の冷房及び暖房を行う。図1に示すように、空気調和装置10は、室外に設置される室外ユニット11と、室内に設置される室内ユニット20とを有する。室外ユニット11と室内ユニット20とは、2本の連絡配管2,3によって互いに接続される。これにより、空気調和装置10では、冷媒回路Cが構成される。冷媒回路Cでは、充填された冷媒が循環することで、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
(1−1)室外ユニット11
室外ユニット11には、圧縮機12、室外熱交換器13、室外膨張弁14、及び四方切換弁15が設けられている。
(1−1−1)圧縮機12
圧縮機12は、低圧の冷媒を圧縮し、圧縮後の高圧の冷媒を吐出する。圧縮機12では、スクロール式、ロータリ式等の圧縮機構が圧縮機モータ12aによって駆動される。圧縮機モータ12aは、インバータ装置によって、その運転周波数が可変に構成されている。
(1−1−2)室外熱交換器13
室外熱交換器13は、フィン・アンド・チューブ式の熱交換器である。室外熱交換器13の近傍には、室外ファン16が設置される。室外熱交換器13では、室外ファン16が搬送する空気と冷媒とが熱交換する。
(1−1−3)室外膨張弁14
室外膨張弁14は、開度可変の電子膨張弁である。室外膨張弁14は、冷房運転時の冷媒回路Cにおける冷媒の流れ方向において室外熱交換器13の下流側に配置されている。
冷房運転時、室外膨張弁14の開度は全開状態である。他方、暖房運転時は、室外膨張弁14の開度は、室外熱交換器13に流入する冷媒を室外熱交換器13において蒸発させることが可能な圧力(すなわち、蒸発圧力)まで減圧するように調節される。
(1−1−4)四方切換弁15
四方切換弁15は、第1から第4までのポートを有している。四方切換弁15では、第1ポートが圧縮機12の吐出側に接続され、第2ポートが圧縮機12の吸入側に接続され、第3ポートが室外熱交換器のガス側端部に接続され、第4ポートがガス側閉鎖弁5に接続されている。
四方切換弁15は、第1状態(図1の実線で示す状態)と第2状態(図1の破線で示す状態)とに切り換わる。第1状態の四方切換弁15では、第1ポートと第3ポートが連通し且つ第2ポートと第4ポートが連通する。第2状態の四方切換弁15では、第1ポートと第4ポートが連通し且つ第2ポートと第3ポートが連通する。
(1−1−5)室外ファン16
室外ファン16は、室外ファンモータ16aによって駆動されるプロペラファンによって構成される。室外ファンモータ16aは、インバータ装置によって、その回転数が可変に構成される。
(1−1−6)液連絡配管2及びガス連絡配管3
2本の連絡配管は、液連絡配管2及びガス連絡配管3によって構成される。液連絡配管2は、一端が液側閉鎖弁4に接続され、他端が室内熱交換器32の液側端部に接続される。ガス連絡配管3は、一端がガス側閉鎖弁5に接続され、他端が室内熱交換器32のガス側端部に接続される。
(1−2)室内ユニット20
室内ユニット20には、室内熱交換器32と、室内膨張弁39、室内ファン27と、冷媒温度センサ183が設けられている。
(1−2−1)室内熱交換器32
室内熱交換器32は、フィン・アンド・チューブ式の熱交換器である。室内熱交換器32の近傍には、室内ファン27が設置される。
(1−2−2)室内膨張弁39
室内膨張弁39は、冷媒回路Cにおいて室内熱交換器32の液端部側に接続される。室内膨張弁39は、開度が可変な電子膨張弁で構成される。
(1−2−3)室内ファン27
室内ファン27は、室内ファンモータ27aによって駆動される遠心式の送風機である。室内ファンモータ27aは、インバータ装置によって、その回転数が可変に構成されている。
(1−2−4)冷媒温度センサ183
冷媒温度センサ183は、室内熱交換器32の所定位置に取り付けられ、室内熱交換器32流れる気液二相状態の冷媒の温度を検出する。空気調和装置10では、この冷媒温度センサ183の検出温度に基づいて冷房能力や暖房能力が調節される。
(1−3)制御部800
制御部800は、室外側制御部801及び室内側制御部803で構成されている。室外側制御部801は、室外ユニット11内に配置され、各機器の動作を制御する。また、室内側制御部803は、室内ユニット20内に配置され、冷媒温度センサ183の検出値から飽和温度を求めたり、室内ファン27の回転数制御を実行したりする。
室外側制御部801及び室内側制御部803はそれぞれ、マイクロコンピュータやメモリ等を有しており、相互に制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
(2)室内ユニット20の詳細構造
図2は、空気調和装置10の室内ユニット20の外観斜視図である。また、図3は、空気調和装置10の室内ユニット20の縦断面図である。さらに、図4は、空気調和装置10の室内ユニット20の内部を天面側から視た平面図である。
図2、図3及び図4において、本実施形態の室内ユニット20は、天井埋込式に構成されている。室内ユニット20は、室内ユニット本体21と、室内ユニット本体21の下部に取り付けられる化粧パネル40とを有している
(2−1)室内ユニット本体21
図2及び図3に示すように、室内ユニット本体21は、略直方体形状の箱形のケーシング22を有している。ケーシング22の側板24には、室内熱交換器32と接続する液側接続管6とガス側接続管7とが貫通している(図4参照)。液側接続管6には、液連絡配管2が接続され、ガス側接続管7には、ガス連絡配管3が接続される。
ケーシング22の内部には、室内ファン27と、ベルマウス31と、室内熱交換器32と、ドレンパン36とが収容されている。
図3及び図4に示すように、室内ファン27は、ケーシング22の内部中央に配置されている。室内ファン27は、室内ファンモータ27aと、羽根車30とを有している。室内ファンモータ27aは、ケーシング22の天板に支持されている。羽根車30は、駆動軸27bの回転方向に沿うように配列された複数のターボ翼30aによって構成されている。
ベルマウス31は、室内ファン27の下側に配置されている。ベルマウス31は、上端及び下端にそれぞれ円形の開口を有し、化粧パネル40に向かうにつれて開口面積が拡大した筒状に形成される。ベルマウス31の内部空間は、室内ファン27の羽根収容空間に連通している。
図4に示すように、室内熱交換器32は、室内ファン27の周囲を囲むように伝熱管が曲げられて配設されている。室内熱交換器32は、上方に起立するようにドレンパン36の上面に設置されている。室内熱交換器32には、室内ファン27から側方へ吹き出された空気が通過する。室内熱交換器32は、冷房運転時に空気を冷却する蒸発器を構成し、暖房運転時に空気を加熱する凝縮器(放熱器)を構成する。
(2−2)化粧パネル40
化粧パネル40は、ケーシング22の下面に取り付けられる。化粧パネル40は、パネル本体41と吸込グリル60とを備えている。
パネル本体41は、平面視において矩形の枠状に形成されている。パネル本体41には、1つのパネル側吸込流路42と、4つのパネル側吹出流路43とが形成される。
図3に示すように、パネル側吸込流路42は、パネル本体41の中央部に形成されている。パネル側吸込流路42の下端には、室内空間に臨む吸込口42aが形成されるまた、パネル側吸込流路42の内部には、吸込口42aから吸い込んだ空気中の塵埃を捕捉する集塵フィルタ45が設けられる。
各パネル側吹出流路43は、パネル側吸込流路42の周囲を囲むように、パネル側吸込流路42の外側に形成される。各パネル側吹出流路43は、各パネル側吸込流路42の四辺に沿ってそれぞれ延びている。各パネル側吹出流路43の下端には、室内空間に臨む吹出口43aがそれぞれ形成される。
吸込グリル60は、パネル側吸込流路42の下端(即ち、吸込口42a)に取り付けられる。
(3)運転動作
次に、本実施形態に係る空気調和装置10の運転動作について説明する。空気調和装置10では、冷房運転と暖房運転とが切り換えて行われる。
(3−1)冷房運転
冷房運転では、図1に示す四方切換弁15が実線で示す状態となり、圧縮機12、室内ファン27、室外ファン16が運転状態となる。これにより、冷媒回路Cでは、室外熱交換器13が凝縮器となり、室内熱交換器32が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
具体的には、圧縮機12で圧縮された高圧冷媒は、室外熱交換器13を流れ、室外空気と熱交換する。室外熱交換器13では、高圧冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器13で凝縮した冷媒は、室内ユニット20へ送られる。室内ユニット20では、冷媒が室内膨張弁39で減圧された後、室内熱交換器32を流れる。
室内ユニット20では、室内空気が吸込口42a、パネル側吸込流路42、ベルマウス31の内部空間を順に上方に流れ、室内ファン27の羽根収容空間へ吸い込まれる。羽根収容空間の空気は、羽根車30によって搬送され、径方向外方へ吹き出される。この空気は、室内熱交換器32を通過し、冷媒と熱交換する。室内熱交換器32では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発し、空気が冷媒によって冷却される。
室内熱交換器32で冷却された空気は、各本体側吹出流路37に分流した後、パネル側吹出流路43を下方に流れ、吹出口43aより室内空間へ供給される。また、室内熱交換器32で蒸発した冷媒は、圧縮機12に吸入され再び圧縮される。
(3−2)暖房運転
暖房運転では、図1に示す四方切換弁15が破線で示す状態となり、圧縮機12、室内ファン27、室外ファン16が運転状態となる。これにより、冷媒回路Cでは、室内熱交換器32が凝縮器となり、室外熱交換器13が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
具体的には、圧縮機12で圧縮された高圧冷媒は、室内ユニット20の室内熱交換器32を流れる。室内ユニット20では、室内空気が吸込口42a、パネル側吸込流路42、ベルマウス31の内部空間を順に上方に流れ、室内ファン27の羽根収容空間へ吸い込まれる。羽根収容空間の空気は、羽根車30によって搬送され、径方向外方へ吹き出される。この空気は、室内熱交換器32を通過し、冷媒と熱交換する。室内熱交換器32では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮し、空気が冷媒によって加熱される。
室内熱交換器32で加熱された空気は、各本体側吹出流路37に分流した後、パネル側吹出流路43を下方に流れ、吹出口43aより室内空間へ供給される。また、室内熱交換器32で凝縮した冷媒は、室外膨張弁14で減圧された後、室外熱交換器13を流れる。室外熱交換器13では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器13で蒸発した冷媒は、圧縮機12に吸入され再び圧縮される。
(4)ガス側配管70、液側配管80、及びそれらの周辺構造
次に、室内ユニット20の内部に収容されるガス側配管70、液側配管80、及びその周辺構造について説明する。
図4に示すように、室内熱交換器32には第1側端部32aと第2側端部32bとが形成されている。第1側端部32aは室内熱交換器32の伝熱管の長手方向の一方の側端に形成され、第2側端部32bは室内熱交換器32の伝熱管の長手方向の他方の側端に形成されている。ガス側配管70及び液側配管80は、室内熱交換器32の第1側端部32aと第2側端部32bとの間の配管収容空間Sに設置される。
(4−1)ガス側配管70
図5は、第1側端部32aを正面としたときの室内熱交換器32の正面図である。図4及び図5において、ガス側配管70は、第1側端部32aに位置する室内熱交換器32のガス側端部と上述したガス側接続管7との間に亘って形成される。ガス側配管70は、室内熱交換器32に接続されるヘッダ71と、ヘッダ71とガス側接続管7の間に接続されるガス中継管72とを有している。
ヘッダ71は、室内熱交換器32の第1側端部32aの近傍に配置される。また、ヘッダ71は、ヘッダ本体71aと、ヘッダ本体71aから分岐する複数の分岐管71bとを有している。
(4−1−1)ヘッダ本体71a
ヘッダ本体71aは、室内熱交換器32の第1側端部32aに沿うように上下方向に延びている。つまり、ヘッダ本体71aは、室内熱交換器32の第1側端部32aと所定の間隔を置くように、第1側端部32aと平行になっている。
ヘッダ本体71aは、冷房時において、各分岐管71bから流出した冷媒を合流させる。また、ヘッダ本体71aは、暖房時において、ガス中継管72から流出した冷媒を各分岐管71bへ分流させる。
(4−1−2)分岐管71b
複数の分岐管71bは、ヘッダ本体71aと室内熱交換器32の第1側端部32aとの間に配設されている。各分岐管71bは、互いに平行となるようにヘッダ本体71aの側面に沿った方向(上下方向)に配列される。各分岐管71bの一端は、室内熱交換器32の第1側端部32aの各伝熱管(冷媒パスP)に接続される。各分岐管71bの他端は、ヘッダ本体71aに接続され、ヘッダ本体71aの内部と連通している。
(4−2)液側配管80
液側配管80は、第2側端部32bに位置する室内熱交換器32の液側端部と上述した液側接続管6との間に亘って形成される。液側配管80は、分流器81と、分流器81と液側接続管6との間に接続される液中継管82とを有している。分流器81は、室内熱交換器32の第2側端部32bの近傍に配置される。また、分流器81は、分流器本体81aと、分流器本体81aから分岐する複数の分流管81bとを有している。
(4−2−1)分流器本体81a
分流器本体81aは、室内熱交換器32の第1側端部32aと第2側端部32bとの間の配管収容空間Sに配置される。分流器本体81aは、軸心が上下に延びる有底筒状に形成され、その上端面に複数の分流管81bが接続される。
図6は、使用状態における室内熱交換器32の高さ方向に対する分流器81の位置関係を示す概略図である。図6において、分流器本体81aは、その上部(分流管81bとの接続部)が図6の正面視における室内熱交換器32の高さ方向に対して、室内熱交換器32の高さの中央よりも上側で、分流管81bとの接続部を鉛直上方に向けた状態で、室内熱交換器32の第2側端部32bと対峙している。
図1及び図6に示すように、分流器本体81aは、冷房時において、液中継管82から流出した冷媒を各分流管81bへ分流させる。また、分流器本体81aは、暖房時において、各分流管81bから流出した冷媒を合流させる。
(4−2−2)分流管81b
複数の分流管81bは、分流器本体81aと室内熱交換器32の第2側端部32bとの間に配設されている。各分流管81bは、分流器本体81aよりも流路径が小さいキャピラリーチューブで構成される。
図6に示すように、分流器本体81aと分流管81bとの接続部は、室内熱交換器32の高さの中央よりも上側で、本実施形態を例にとれば、室内熱交換器32の上から第7段目の伝熱管の高さ位置よりも少し高い位置に設定されている。
また、分流器本体81aと分流管81bとの接続部は鉛直上方に向いているので、室内熱交換器32の最上段の伝熱管から第6段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より高い位置にある。
他方、室内熱交換器32の第7段目の伝熱管から第16段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より低い位置にある。
したがって、冷房時において、室内熱交換器32の最上段の伝熱管から第6段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることになり、室内熱交換器32の第7段目の伝熱管から第16段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れる。
他方、暖房時において、室内熱交換器32の最上段の伝熱管から第6段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れることになるが、室内熱交換器32の第7段目の伝熱管から第16段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることとなる。
(4−2−3)液中継管82
液中継管82は、分流器本体81aから鉛直下方に延びた後に液側接続管6に向かって上方に延びる略U字状に湾曲する湾曲中継部83を介して、分流器本体81aと液側接続管6とを繋いでいる。
(5)冷媒温度センサ183の取付け位置
次に、室内熱交換器32には、室内熱交換器32を流れる冷媒の温度を検知するための冷媒温度センサ183が取り付けられる。
室内熱交換器32の第1側端部32aと第2側端部32bとの間は伝熱フィンが存在するので、冷媒温度センサ183は、室内熱交換器32の第1側端部32a又は第2側端部32bから側方へ突出する複数のU字部のいずれかに取り付けられる。
(5−1)取付け位置詳細
図7は、室内熱交換器32の一伝熱管の平面図である。図6及び図7において、室内熱交換器32には、第1側端部32aと第2側端部32bとの間を1.5往復する伝熱管(以下、冷媒パスPという。)が18個形成されている。
各冷媒パスPは、複数の直管部323、複数の湾曲部325、第1U字部327及び第2U字部329で構成されている。
本実施形態では、使用状態の室内熱交換器32において、その高さ方向を上下方向として、図7に記載の冷媒パスPが室内熱交換器32の上下方向に並んでいる。
室内熱交換器32の第1U字部327は、2本の直管をU字管で連結することによって成形される。他方、第2U字部329は、1本の直管をU字状に曲げ加工することによって成形されている。
上記の通り、図7に記載の冷媒パスPは第1側端部32aと第2側端部32bとの間を1.5往復するので、第1側端部32a側に第1U字部327が位置し、第2側端部32b側に第2U字部329が位置する。
上記のような冷媒パスPの構成においては、冷媒温度センサ183の取付け位置は、使用状態における室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側になるように、又は分流器本体81aよりも上側になるように、冷媒パスPに取り付けられるのが望ましい。
例えば、空気調和装置10において、圧縮機12が暖房定格能力の45%未満である最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転されると、分流器本体81aよりも高い位置にある冷媒パスPでは液溜まりが生じ難く、分流器本体81aよりも低い位置にある冷媒パスPでは液溜まりが生じ易い。
これは、冷媒循環量が少なくなるため、分流器本体81aよりも低い位置にある冷媒パスP内の液が、重力の影響により分流器本体81aまで持ち上げられないことが要因と考えられている。
しかしながら、圧縮機12がたとえ最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器本体81aよりも上側では液溜まりが発生しない。それゆえ、その領域に取り付けられた冷媒温度センサ183は正確な飽和温度を検出することができる。
また、より具体的に取付け場所を特定するならば、冷媒温度センサ183は、複数の冷媒パスPのうち室内熱交換器32の最上段に位置する冷媒パスPから数えて全パス数の30%を占める範囲内にある冷媒パスPに取り付けられる。
例えば本実施形態を含む、全パス数が18個である室内熱交換器32では、最上段〜第6段目の冷媒パスPのいずれかに取付けられるのが好ましい。本実施形態では、冷媒温度センサ183は図6に示すように第3段目の第2U字部329に取り付けられている。
冷媒温度センサ183が室内熱交換器32第2U字部329に取り付けられる理由は、第1側端部32aと第2側端部32bとの間は複数フィンが存在するので有効な取付けスペースを確保し難いので、必然的に第1U字部327又は第2U字部329のいずれかに取付けられる。
しかし、システム全体でサブクールがついたときに飽和温度を検出することができなくなることを回避するため、冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して液寄りの部分である第1U字部327を避けて、ガス側端寄りの部分である第2U字部329に取り付けるのが好ましい。
なお、冷媒温度センサ183の取付け位置は、室内熱交換器32の最上段の冷媒パスPに取り付けられてもよい。
(5−2)冷媒温度センサ183の取付け位置の効果
図8は、暖房最小能力運転時の室内熱交換器32内の温度分布を示すグラフである。図8において、縦軸は冷媒温度センサ183の検出値を示し、横軸は冷媒パスの位置を示しており、室内熱交換器32の最上段の冷媒パスPの位置番号を1として、下方に行くほど位置番号が大きくなる。
図8に示すように、冷媒温度センサ183を冷媒パスPの液寄りに配置した場合、最上段の冷媒パスP以外は、冷媒パスの位置番号が大きくなるほど飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット▲)。
一方、冷媒温度センサ183を冷媒パスPの中間位置に配置した場合、最上段から第8段目の冷媒パスPまでは、飽和温度に近い値を示しているが、それ以降の冷媒パスPについては飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット●)。
他方、冷媒温度センサ183を冷媒パスPのガス寄りに配置した場合、最上段から第13段目の冷媒パスPまでは、飽和温度に近い値を示し、それ以降の冷媒パスPについては飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット■)。
上記の結果から、「冷媒温度センサ183の取付け位置は、使用状態における室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側になるように、又は分流器本体81aよりも上側になるように、冷媒パスPに取り付けられることが望ましい」こと、及び「冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して液寄りの部分を避けて、ガス側端寄りの部分に取り付けるのが好ましい」ことが証明されている。
(6)特徴
(6−1)
空気調和装置10では、圧縮機12が、たとえ最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器本体81aよりも上側では液溜まりが発生しないので、その領域に取り付けられた冷媒温度センサ183は正確な飽和温度を検出することができる。その結果、サブクール制御に支障をきたす虞も解消され、従来のような液溜まり解消のためだけに電動弁開動作制御を行う必要もなく、当然に圧力センサを備える必要もない。
(6−2)
空気調和装置10では、冷媒温度センサ183が複数の冷媒パスPのうち最上段に位置する冷媒パスPから数えて全パス数の30%を占める範囲内にある冷媒パスPに取り付けられているので、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
(6−3)
空気調和装置10では、冷媒温度センサ183が複数の冷媒パスPのうち最上段に位置する冷媒パスPに取り付けられれば、さらに確実に正確な飽和温度を検出することができる。
(6−4)
空気調和装置10では、冷媒温度センサ183が、冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して、液寄りの部分である室内熱交換器32の第1側端部32a側を避けて、ガス側端寄りの部分である室内熱交換器32の第2側端部32b側に取り付けられるので、システム全体でサブクールがついたときに飽和温度を検出することができなくなることが回避される。
(6−5)
空気調和装置10では、「圧縮機12が暖房定格能力の45%未満である最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で30秒以上連続運転される最小暖房運転状態」を出現させることができるような圧縮機12のレンジを構えておけば、仮に成り行きで圧縮機12が最小暖房能力を出すような低い圧縮機回転数で運転され冷媒循環量が少なくなっても、室内熱交換器32の高さ方向の中央よりも上側、又は、分流器本体81aよりも上側では液溜まりが発生しないので、その領域に取り付けられた冷媒温度センサ183は正確な飽和温度を検出することができる。
(7)その他の実施形態
上記実施形態では、冷媒温度センサ183の取付け位置について、天井埋込式の室内ユニット20に使用される室内熱交換器を例として説明したが、上記以外の室内ユニットに使用される室内熱交換器に対しても、冷媒温度センサ183の取付け位置の考え方を適用することができる。例えば、床置き式、2方吹出式、天井吊型式、ダクト式、天井埋込1方向吹出式が挙げられるが、ここでは代表として床置き式、2方吹出式について説明する。
(7−1)床置き式室内ユニットに使用される室内熱交換器132
図9は、床置き式室内ユニットに使用される室内熱交換器132であって、使用状態における当該室内熱交換器132の高さ方向に対する分流器81の位置関係を示す概略図である。
図9に示すように、使用状態の室内熱交換器132は傾斜姿勢であり、10個の冷媒パスPが上段から下段に向かって配置されている。冷媒パスP同士の間隔は均等ではない。
分流器本体81aと分流管81bとの接続部は、室内熱交換器132の上から第6段目の冷媒パスPの高さ位置より少し低めに設定されており、室内熱交換器132の高さ方向の中央部に相当する。
また、分流器本体81aと分流管81bとの接続部は鉛直上方に向いているので、室内熱交換器132の最上段の冷媒パスPから第6段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より高い位置にある。
他方、室内熱交換器132の第7段目の冷媒パスPから第10段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より低い位置にある。
したがって、冷房時において、室内熱交換器132の最上段の冷媒パスPから第6段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることになり、室内熱交換器132の第7段目の伝熱管から第10段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れる。
他方、暖房時において、室内熱交換器132の最上段の冷媒パスPから第6段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れることになるが、室内熱交換器132の第7段目の冷媒パスPから第10段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることとなる。
冷媒温度センサ183の取付け位置としては、先に説明した実施形態における室内熱交換器の場合と同様に、低循環量域での運転状態で液溜まりが生じた場合でも正しく飽和温度を検出するため、図9に示すように、使用状態における室内熱交換器132の高さ方向の中央よりも上側になるように、又は分流器本体81aよりも上側になるように、冷媒パスPに取り付けられることが望ましい。また、冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して液寄りの部分を避けて、ガス側端寄りの部分に取り付けるのが好ましい。
図10は、暖房最小能力運転時の室内熱交換器132内の温度分布を示すグラフである。図10において、縦軸は冷媒温度センサ183の検出値を示し、横軸は冷媒パスPの位置を示しており、室内熱交換器132の最上段の冷媒パスPの位置番号を1として、下方に行くほど位置番号が大きくなる。
図10に示すように、冷媒温度センサ183を冷媒パスPの液寄りに配置した場合、最上段から第5段の冷媒パスP以外は、冷媒パスの位置番号が大きくなるほど飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット▲)。
一方、冷媒温度センサ183を冷媒パスPの中間位置に配置した場合、最上段から第7段目の冷媒パスPまでは、飽和温度に近い値を示しているが、それ以降の冷媒パスPについては飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット●)。
他方、冷媒温度センサ183を冷媒パスPのガス寄りに配置した場合、最上段から第8段目の冷媒パスPまでは、飽和温度に近い値を示し、最下段の第9,10段目の冷媒パスPについてのみ飽和温度とかけ離れた値を示している(プロット■)。
上記の結果から、「冷媒温度センサ183の取付け位置は、使用状態における室内熱交換器132の高さ方向の中央よりも上側になるように、又は分流器本体81aよりも上側になるように、冷媒パスPに取り付けられることが望ましい」こと、及び「冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して液寄りの部分を避けて、ガス側端寄りの部分に取り付けるのが好ましい」ことが証明されている。
(7−2)2方吹出式室内ユニットに使用される室内熱交換器232
図11は、2方吹出式室内ユニットに使用される室内熱交換器232であって、使用状態における当該室内熱交換器232の高さ方向に対する分流器81の位置関係を示す概略図である。
図11に示すように、室内熱交換器232は2つの熱交換器が対向した形態であり、それぞれ7個の冷媒パスPが上段から下段に向かって配置されている。
分流器本体81aと分流管81bとの接続部は、室内熱交換器232の上から第4段目の冷媒パスPの高さ位置より少し高めに設定されており、室内熱交換器232の高さ方向のほぼ中央部に相当する。
また、分流器本体81aと分流管81bとの接続部は鉛直上方に向いているので、室内熱交換器232の最上段の冷媒パスPから第3段目の伝熱管それぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より高い位置にある。
他方、室内熱交換器232の第4段目の冷媒パスPから第7段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bは、分流器本体81aと分流管81bとの接続部より低い位置にある。
したがって、冷房時において、室内熱交換器232の最上段の冷媒パスPから第3段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることになり、室内熱交換器232の第4段目の冷媒パスPから第7段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れる。
他方、暖房時において、室内熱交換器232の最上段の冷媒パスPから第3段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗うことなく流れることになるが、室内熱交換器232の第4段目の冷媒パスPから第7段目の冷媒パスPそれぞれに繋がる分流管81bを流れる液冷媒は重力に抗って流れることとなる。
冷媒温度センサ183の取付け位置としては、先に説明した実施形態における室内熱交換器の場合と同様に、低循環量域での運転状態で液溜まりが生じた場合でも正しく飽和温度を検出するため、図11に示すように、使用状態における室内熱交換器232の高さ方向の中央よりも上側になるように、又は分流器本体81aよりも上側になるように、冷媒パスPに取り付けられることが望ましい。また、冷媒パスPを流れる冷媒の流れに対して液寄りの部分を避けて、ガス側端寄りの部分に取り付けるのが好ましい。
本願発明では、自然に最小暖房運転状態をだせる空気調和装置に有用である。
10 空気調和装置
32 室内熱交換器
81 分流器
81a 分流器本体
81b 分流管
183 温度センサ
特開平5−280808号公報

Claims (5)

  1. 室内熱交換器(32)を冷媒の放熱器として機能させて暖房運転を行う空気調和装置であって、
    放熱器として機能する前記室内熱交換器(32)の冷媒出口近傍に配置される分流器本体(81a)、及び前記分流器本体(81a)から前記室内熱交換器(32)に形成された複数のパスそれぞれに分岐する複数の分流管(81b)を有する分流器(81)と、
    前記室内熱交換器(32)を流れる冷媒の飽和温度を検出する温度センサ(183)と、
    を備え、
    前記温度センサ(183)は、使用状態における前記室内熱交換器(32)の高さ方向の中央よりも上側に、又は前記分流器本体(81a)よりも上側に、取り付けられる、
    空気調和装置。
  2. 前記温度センサ(183)は、前記複数のパスのうち最上段に位置するパスから数えて全パス数の30%を占める範囲内にあるパスに取り付けられている、
    請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記温度センサ(183)は、前記複数のパスのうち最上段に位置するパスに取り付けられている、
    請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記複数のパスのうち前記温度センサ(183)が取り付けられる特定パスにおいて、前記温度センサ(183)は前記特定パスを流れる冷媒の流れに対してガス側端寄りの部分に取り付けられている、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の空気調和装置。
  5. 定格能力の45%よりも低い能力で連続30秒以上運転される、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気調和装置。
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