JP2016142220A - オイルポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】カバー部材の取り付け面とロアハウジングの被取り付け面との間の微小クリアランスの発生を十分に抑制する。
【解決手段】カバー部材32の取り付け面32cに複数の通路溝53,54が形成されたポンプハウジングと、取り付け面に対向して形成された被取り付け面9を有するバランサ装置2と、バランサ装置2のドリブンシャフト6の先端部に設けられた駆動側ヘリカルギア13と、ポンプ軸33の先端部に設けられ、駆動側ヘリカルギア13に噛み合う従動側ヘリカルギア43と、を備え、駆動側ヘリカルギア13の回転力を従動側ヘリカルギア43に伝達する際に発生するスラスト力が、前記取り付け面32c側からロアハウジング4の被取り付け面9方向へ作用するように形成した。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば内燃機関の摺動部位の潤滑や、内燃機関の補機類の駆動源となるオイルを供給するオイルポンプに関する。
従来のオイルポンプとしては種々提供されており、その一つとして、例えば、本出願人が先に出願した以下の特許文献1に開示された可変容量形ポンプが知られている。
この可変容量形ポンプは、ポンプハウジングが取り付け面を介してバランサ装置のバランサハウジングに複数のボルトによって固定されていると共に、ポンプ吐出通路の下流側に内燃機関の内部に形成されたメインオイルギャラリーから複数の吸入用や排出用、さらに制御用の油通路を介して2つの第1、第2制御油室に対して油圧が供給され、あるいはドレン通路を介して排出されることにより、カムリングをロータの軸心に対する偏心量を変化させてポンプ吐出量を変化させるようになっている。
また、前記油通路は、吸入の一部は、ポンプハウジングの取り付け面に溝状に形成されて、前記取り付け面とバランサハウジングの被取り付け面との間でボルトの軸力によってシールされるようになっている。
そして、ポンプ回転数に応じて前記第2制御油室へのメインオイルギャラリー側の油圧を制御して、前記カムリングの偏心量を増減制御することによってポンプ吐出圧を低圧から高圧まで多段階の特性に制御するようになっている。
特開2014−105622号公報
しかしながら、前記公報に記載の可変容量形ポンプにあっては、前記ポンプハウジングの取り付け面に形成された各油通路の一部に対するバランサハウジングの被取り付け面との間のシールを、前記ボルトの軸力のみによって行うようになっている。
このため、例えば、バランサ装置の駆動軸あるいは従動軸からポンプ軸に回転力を伝達するチェーンの張力や回転駆動力によって、前記ポンプハウジングが変形して前記取り付け面と被取り付け面との合わせ面が僅かに開いて微小なクリアランスが形成されてしまう場合がある。
この結果、前記油通路を通流する作動油が前記微小クリアランスから外部にリークして、前記作動油による例えば前記カムリングの偏心量の制御精度が低下してしまうおそれがある。
本願発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、ポンプハウジングの取り付け面と相手側ハウジングの被取り付け面との間の微小クリアランスの発生を十分に抑制して作動油のリークを低減させることのできるオイルポンプを提供することを目的としている。
本発明は、内部にポンプ要素を収容すると共に、外端面に有する取り付け面に油通路が形成されたポンプハウジングと、該ポンプハウジング内に挿通配置されて、回転自在に軸受けされたポンプ軸と、
該ポンプ軸によって回転駆動するロータと、前記ポンプハウジングの取り付け面に対向して形成されて、該取り付け面が当接する被取り付け面を有する駆動側部材と、該駆動側部材の内部から外方へ突出した駆動軸の先端部に設けられた駆動側ヘリカルギアと、前記ポンプ軸の前記ポンプハウジングの内部から突出した先端部に設けられ、前記駆動側ヘリカルギアに噛み合う従動側ヘリカルギアと、を備え、
前記駆動側ヘリカルギアの回転力を前記従動側ヘリカルギアに伝達する際に発生するスラスト力が、前記ポンプハウジングの取り付け面側から前記駆動側部材の被取り付け面方向へ作用する配置としたことを特徴としている。
本発明によれば、ポンプハウジングの取り付け面と相手側ハウジングの被取り付け面との間の微小クリアランスの発生を十分に抑制することができる。
本発明の実施形態に係る可変容量形ポンプとしてのオイルポンプとバランサ装置を分解して示す斜視図である。 本実施形態に供されるオイルポンプとバランサ装置の一部を分解して示す斜視図である。 本実施形態のオイルポンプをバランサ装置に取り付けた状態を示す斜視図である。 本実施形態のオイルポンプの油圧回路図である。 本実施形態に供されるオイルポンプの分解斜視図である。 本実施形態のオイルポンプをバランサ装置に取り付けた状態を示す断面図である。 本実施形態に供されるカバー部材の背面図である。 本実施形態に供されるカバー部材の正面図である。 本実施形態の可変容量形ポンプの作動説明図である。 同可変容量形ポンプの作動説明図である。 同可変容量形ポンプの作動説明図である。 同可変容量形ポンプの作動説明図である。 同可変容量形ポンプの吐出圧と機関回転数との関係を示す特性図である。
以下、本発明に係るオイルポンプの実施形態を図面に基づいて詳述する。
本実施形態におけるオイルポンプ1は、図1〜図3に示すように、内燃機関(図示せず)のシリンダブロックの下部に設けられた駆動側部材であるバランサ装置2に取り付けられて、該バランサ装置2によって回転駆動するいわゆる可変容量形ポンプに適用されている。
まず、内燃機関とバランサ装置2について簡単に説明すると、内燃機関は、アルミニウム合金材からなるシリンダブロックの下部に、クランクシャフトを軸支する軸受を有する複数のベアリングキャップがそれぞれ固定ボルトによって固定されている。前記シリンダブロックの下部の前記各ベアリングキャップの下方位置に、前記バランサ装置2が図外の複数の取付ボルトによって取り付け固定されている。
さらに、前記シリンダブロックの下端部には、前記バランサ装置2を下方から覆うように配置された後述するオイルパン14(図4参照)が固定されている。
前記バランサ装置2は、図1,図2に示すように、一般的なものであって、前記シリンダブロックの下部に対して前記複数の取付ボルトを介して固定されるアルミニウム合金材からなるアッパハウジング3と、該アッパハウジング3の下部に複数の締結ボルトによって結合される同じくアルミニウム合金材からなるロアハウジング4と、該両ハウジング3,4の間の内部に回転自在に支持されて、機関前後方向に並行に配置されたバランサシャフトであるドライブシャフト5及び駆動軸であるドリブンシャフト6と、該ドライブシャフト5の軸方向の中間位置及び該ドリブンシャフト6の前端側6bにそれぞれ固定されて、各歯が互いに噛合したヘリカルギア型のドライブギア7、ドリブンギア8と、を備えている。
前記ロアハウジング4は、アッパハウジング3とほぼ同形の矩形箱状に形成されていると共に、前端面には前記オイルポンプ1が取り付けられる被取り付け面9が形成されている。
この被取り付け面9は、全体が平坦状に形成されていると共に、外形がほぼ円弧状に屈曲形成され、両側部に4つの雌ねじ孔10が形成されている。また、この被取り付け面9には、前記オイルポンプ1から吐出した作動油を機関内部に供給するメインオイルギャラリー11の開口端11aが臨設されていると共に、バランサ装置2のロアハウジング4の外側面に取り付けられた後述する切換機構である電磁切換弁21側からオイルポンプ1側の制御機構であるパイロット弁22に制御油圧(パイロット圧)を供給する後述する制御通路24の開口端24aが臨設されている。
前記ドライブシャフト5は、図1に示すように、軸方向の前端部5bがアッパハウジング3の下部と該下部にボルト02によって固定されたベアリングキャップ01によって軸受されていると共に、該前端部5bに、前記クランクシャフトの回転力が図外の駆動チェーンを介して伝達されることによって、該ドライブシャフト5と前記ドリブンシャフト6とが前記ドライブギア7とドリブンギア8を介して互いに反対方向へ回転されるようになっている。
また、前記ドライブシャフト5は、図2に示すように、軸方向の2個所に形成された大径ジャーナル部5aが前記アッパハウジング3とロアハウジング4との間に設けられた前後2つのプレーンベアリングに軸受されている。
なお、前記ドライブシャフト5は、一対の前記大径ジャーナル部5aの軸方向の間に図外のカウンターウエイトが一体に設けられていると共に、前記クランクシャフトの2倍の速度で回転するようになっている。
前記ドリブンシャフト6は、ドライブシャフト5と同じく軸方向の2個所に形成された大径ジャーナル部6aが前記アッパハウジング3とロアハウジング4との間に設けられた前後2つのプレーンベアリングに軸受されていると共に、一対の前記大径ジャーナル部6aの軸方向間に図外のカウンターウエイトが一体に設けられている。
また、ドリブンシャフト6は、前端部にオイルポンプ1を駆動する小径な駆動側ヘリカルギア13が固定されている。
前記オイルポンプ1は、前記バランサ装置2のドリブンシャフト6から伝達された回転駆動力によって回転して、図4に示すように、前記オイルパン14に貯留されたオイルを、ストレーナ15を介して吸入通路16から吸入して吐出部である吐出通路17から機関内部に形成された前記メインオイルギャラリー11に吐出するようになっている。
前記メインオイルギャラリー11は、前記機関の摺動部であるたとえばピストンに冷却オイルを噴射するオイルジェットやバルブタイミング制御装置(VTC)、クランクシャフトの軸受にオイルを供給するようになっている。
前記吐出通路17の下流側には、通流するオイル内の異物を捕集して前記メインオイルギャラリー11に送出するオイルフィルタ18が設けられていると共に、吐出圧が過剰になった場合に、前記オイルフィルタ18の破損を抑制する圧力制御弁19が設けられている。
また、前記メインオイルギャラリー11には、後述する第1制御油室45に常時連通する供給通路20が分岐形成されていると共に、電磁切換弁21に接続された第2供給通路23が分岐形成されている。
前記電磁切換弁21には、前記第2供給通路23から制御機構であるパイロット弁22にパイロット圧を供給する制御通路24と、該パイロット弁22を介して第2制御油室46内に、前記制御通路24から分岐した分岐通路28を介して油圧を供給するか、あるいは内部の油圧を外部に排出する給排通路25が接続されている。
前記第2供給通路23は、前記電磁切換弁21によって下流端が開成あるいは遮断されるようになっている一方、前記給排通路25は、パイロット弁22に作用する前記メインオイルギャラリー11の油圧によって前記第2制御油室46に対する油圧の供給と排出が制御されるようになっている。
そして、前記オイルポンプ1は、図1、図2及び図3、図6などに示すように、前記バランサ装置2の前端部に、前記各雌ねじ孔10に螺着する4本のボルト26によって取り付けられたポンプハウジングを有している。このポンプハウジングは、一端側が開口形成されて内部にポンプ収容室30を有する断面コ字形状のハウジング本体31と、該ハウジング本体31の前端開口を閉塞するように取り付けられたカバー部材32と、から構成されている。
また、オイルポンプ1は、前記ポンプ収容室30のほぼ中心部に配置されて、軸方向の両端部が前記ハウジング本体31とカバー部材32を貫通して回転自在に支持されたポンプ軸33と、ポンプ収容室30内に回転自在に収容されて中心部がポンプ軸33に結合されたロータ34と、該ロータ34の外周部に放射状に切欠形成された複数のスリット34a内にそれぞれ出没自在に収容された複数のベーン35と、該各ベーン35の外周側にロータ34の回転中心に対して偏心揺動可能(偏心移動可能)に配置され、前記ロータ34及び隣接するベーン35、35と共に複数のポンプ室36を画成するカムリング37と、ハウジング本体31内に収容され、ロータ34の回転中心に対するカムリング37の偏心量が増大する方向へカムリング37を常時付勢する付勢機構であるコイルばね38と、前記ロータ34の内周側の両側部に摺動自在に配置された該ロータ34よりも小径な一対のリング部材39,39と、を備えている。なお、前記ポンプ軸33とロータ34及び各ベーン35がポンプ要素を構成している。
前記ハウジング本体31は、アルミ合金材によって一体に形成され、図6に示すように、ポンプ収容室30の底面30aのほぼ中央位置に、ポンプ軸33の一端部を回転自在に支持する軸受孔31aが貫通形成されている。また、ハウジング本体31の内側面となるポンプ収容室30の内周壁の所定位置には、カムリング37を揺動自在に支持するピボットピン40が挿入固定される円弧状の支持溝31bが形成されている。
さらに、ポンプ収容室30の内周壁には、図5及び図9などに示すように、前記ポンプ軸33の軸心とピボットピン40の軸心とを結ぶ直線(以下「カムリング基準線」という。)Mを挟んだ両側に、カムリング37の外周部に配設される後述する2つのシール部材27,27がそれぞれ摺接する第1、第2シール摺接面31c,31dが形成されている。
また、前記ハウジング本体31は、前記ポンプ収容室30の前端開口の外周側に円環状の平坦な取り付け面31eが形成されている。さらに、ハウジング本体31の前記取り付け面31eの外周部の上部側には、ボス部を介して3つの雌ねじ孔31fが形成されていると共に、下部側には、前記4つのボルト26が挿通するボルト挿通孔31gが貫通形成されている。なお、下部の一側には、前記バランサ装置2に対してカバー部材32と一緒に位置決めする2本の位置決めピン55、56が挿通される2つの位置決め用孔31hが貫通形成されている。
前記カバー部材32は、図2及び図5〜図8に示すように、ハウジング本体31と同じくアルミ合金材によってほぼ平板状に形成されて、前記ハウジング本体31の軸受孔31aに対応した位置に前記ポンプ軸33の他端側を回転自在に支持する軸受孔32aが貫通形成されていると共に、ハウジング本体31側に取り付けられる取り付け面としてのハウジング取り付け面32bと、前記バランサ装置2の被取り付け面9に当接して取り付けられる外端面側の取り付け面32cと、を有している。
また、カバー部材32の外周部の上部側には、図5に示すように、前記ハウジング本体31の雌ねじ孔31fに螺着して共締め固定する3つの第2ボルト29が挿通する3つのボルト挿通孔32dが貫通形成されていると共に、下部側には前記4つのボルト26が挿通されるボルト挿通孔32eが貫通形成されている。また、ハウジング本体31の前記2つの位置決め用孔31hと対応した位置に、前記2本の位置決めピン55,56が挿通される2つの位置決め用孔32fが貫通形成されている。
前記ハウジング取り付け面32bは、図7に示すように、全体が平坦状に形成されて、外周部が前記ハウジング本体31の平坦な取り付け面31eに当接配置されるようになっている。
また、このハウジング取り付け面32bのほぼ中央位置には、前記ポンプ要素のポンプ作用に伴ってポンプ室36の内部容積が増大する領域(吸入領域)に開口する吸入部である円弧凹状の吸入ポート41と、前記ポンプ要素のポンプ作用に伴ってポンプ室36の内部容積が減少する領域(吐出領域)に開口する吐出部である円弧凹状の吐出ポート42が、それぞれ軸受孔32aを挟んで上下でほぼ対向するように切欠形成されている。
前記吸入ポート41の一端部側には、後述するばね収容室44側に延設された吸入孔41aがハウジング本体31の底壁を貫通して外部へと開口形成されている。これにより、前記オイルパン14に貯留された潤滑油が、ポンプ構成体のポンプ作用に伴って発生する負圧に基づき吸入通路16と吸入孔41a及び吸入ポート41を介して前記吸入領域の各ポンプ室36に吸入されるようになっている。
前記吐出ポート42は、カバー部材32の底壁を貫通して前記吐出通路17を介して前記メインオイルギャラリー11に連通する図外の吐出孔が開口形成されていると共に、前記軸受孔32aと連通する通路溝32gの一端が接続されて、該通路溝32gを介してオイルを軸受孔32aとポンプ軸33との間に供給するようになっている。
前記ポンプ軸33は、カバー部材32の軸受孔32aから突出した先端部33aに前記バランサ装置2のドリブンシャフト6の駆動側ヘリカルギア13に噛合する従動側ヘリカルギア43が圧入固定されている。前記ドリブンシャフト6の回転力が、前記両ヘリカルギア13,43を介してポンプ軸33に回転伝達され、この回転力によってロータ34を図9中、反時計方向へ回転させるようになっている。
前記ロータ34は、内部中心側から径方向外側へ放射状に形成された前記7つのスリット34aが切欠形成されていると共に、該各スリット34aの内側基端部には、前記吐出ポート42に吐出された吐出油を導入する断面ほぼ円形状の背圧室34bがそれぞれ形成されている。これにより、前記各ベーン35がロータ34の回転に伴う遠心力と背圧室34bの油圧とによって外方へ押し出されるようになっている。
前記各ベーン35は、各先端面がそれぞれカムリング37の内周面に摺接すると共に、各基端部の内端面が各リング部材39,39の外周面にそれぞれ摺接するようになっている。これによって、機関回転数が低く、前記遠心力や背圧室34bの油圧が小さいときでも、ロータ34の外周面と、隣接するベーン35,35の各内側面と、カムリング37の内周面と、側壁であるハウジング本体31のポンプ収容室30の底面30a及びカバー部材32の内側面とによって、前記各ポンプ室36を液密的に画成されている。
前記カムリング37は、図5及び図9にも示すように、焼結金属によって円筒状に一体形成され、外周部の所定位置に、前記支持溝31bと協働してピボットピン40を嵌合支持して偏心揺動支点を構成するほぼ円弧凹状のピボット溝37aが軸方向に沿って突設されていると共に、該ピボット溝37aに対しカムリング37の中心を挟んで反対側の位置に、前記コイルばね38と連係するアーム部37bが径方向に沿って突設されている。
ここで、前記ハウジング本体31内には、前記支持溝31bと反対側の位置に形成された吸入孔41aを介してポンプ収容室30と連通するようにばね収容室44が設けられており、このばね収容室44内に前記コイルばね38が収容されている。
このコイルばね38は、前記吸入孔41aを通じてばね収容室44内まで延出する前記アーム部37bの先端部の下面とばね収容室44の底面との間に、所定のセット荷重Wをもって弾性保持されている。
したがって、前記コイルばね38は、前記ばね荷重Wに基づく弾性力をもって、前記アーム部37bを介してカムリング37を、その偏心量が増大する方向(図1中の反時計方向)へ常時付勢するようになっている。これにより、カムリング37は、非作動時には前記コイルばね38のばね力によってアーム部37bの外面がばね収容室44の上壁下面に形成されたストッパ面44aに押し付けられた状態となり、ロータ34の回転中心に対するその偏心量が最大となる位置に保持されている。
また、前記カムリング37の外周部には、図9に示すように、前記第1、第2シール摺接面31c、31dと対向するように形成された第1、第2シール面を有する横断面ほぼ三角形状の2つの第1、第2シール保持部37c、37dがそれぞれ突設されている。また、該各シール保持部37c、37dの各シール面に、切欠形成された横断面ほぼU字形状の第1、2シール保持溝に前記カムリング37の偏心揺動時に各シール摺接面31c、31dに摺接するゴム材からなる前記各シール部材27がそれぞれ収容保持されている。
前記2つのシール部材27は、例えば低摩擦特性を有するフッ素系樹脂材によりカムリング37の軸方向に沿って直線状に細長く形成され、前記各シール保持溝の底部に配設されたゴム製の弾性部材の弾性力によって各シール摺接面31c、31dに押し付けられるようになっており、これによって、後述する第1、第2制御油圧45,46の良好な液密性が常時確保されるようになっている。
そして、前記ポンプ吐出側となるピボット溝37a側におけるカムリング37の外周域には、図2に示すように、ハウジング本体31の内側面との間に、カムリング37の外周面と、ピボット溝37a、前記各シール部材27及びハウジング本体31の内側面とによって、前記ピボット溝37aを挟んだ両側に、前述した第1制御油室45と第2制御油室46がそれぞれ隔成されている。
図9中、前記ピボット溝37aから右側の第1制御油室45は、前記供給通路20を介してメインオイルギャラリー11に常時連通しており、このメインオイルギャラリー11から吐出圧よりも僅かに低い油圧が供給されるようになっている。
この第1制御油室45に面するカムリング37の外周面によって構成された第1受圧面37eが、前記コイルばね38の付勢力に抗して前記メインオイルギャラリー11と供給通路20からの油圧を受けて、カムリング37の偏心量を減少させる方向(図9中の時計方向)へ揺動力(移動力)を付与するようになっている。
すなわち、この第1制御油室45は、前記第1受圧面37eを介してカムリング37の中心がロータ34の回転中心と同心に近づく方向、つまり偏心量が減少する方向へカムリング37を常時作用することによって、このカムリング37の同心方向の移動量制御に供されている。
前記ピボット溝37aよりも左側の第2制御油室46は、前記制御通路24から分岐した分岐通路28を介して前記メインオイルギャラリー11の油圧が前記パイロット弁22を通って適宜供給されるようになっている。
また、この第2制御油室46に面するカムリング37の外周面には第2受圧面37fが形成され、この第2受圧面37fに吐出圧を作用させることによって、コイルばね38の付勢力をアシストする方向へ作用する力となり、これによって、カムリング37に対しその偏心量を増大させる方向(図9中の反時計方向)へ揺動力(移動力)を付与するようになっている。
ここで、図9に示すように、前記第1受圧面37eの受圧面積は、第2受圧面37fの受圧面積よりも大きく形成されて、第2制御油室46の内圧に基づく付勢力とコイルばね38の付勢力とによるカムリング37の偏心方向の付勢力と、第1制御油室45の内圧に基づく付勢力が所定の力関係をもってバランスするように構成され、第2制御油室46内の油圧が、前述のように、コイルばね38の付勢力をアシストするようになっている。
そして、前記カバー部材32の前記ハウジング取り付け面32bの一側部には、図7に示すように、前記パイロット弁22にパイロット圧(制御圧)を供給する制御通路24の一部を構成する第1制御通路溝50が上下方向に沿って直線状に形成されていると共に、この内方位置には前記給排通路25(分岐通路28を含む)の一部を構成する給排通路溝51がほぼL字形状に形成されている。さらに、この給排通路溝51の下方位置には、前記第2制御油室46内の油圧を、前記パイロット弁22を介してオイルパン14に排出するドレン通路溝52が形成されている。
前記第1制御通路溝50は、下端部にカバー部材32の取り付け面32cに形成された後述の第2制御通路溝54に連通する制御連通孔50aが貫通形成されている。前記給排通路溝51は、両端部に前記パイロット弁22の後述する第2給排ポート78と第2制御油室46にそれぞれ連通する2つの連通孔51a、51bが貫通形成されている。
これらの各通路溝50、51,52は、前記カバー部材32がハウジング取り付け面32bを介してハウジング本体31の取り付け面31eにメタル接触状態で当接して前記各ボルト26による共締め固定された際に、このボルト軸力による面圧によってシールされるようになっている。
一方、前記カバー部材32の前記取り付け面32cは、図8に示すように、前記バランサ装置2の被取り付け面9の形状に合わせて平坦な円弧状に形成されていると共に、図中右側には、前記メインオイルギャラリー11から第1制御油室45に油圧を供給する前述した供給通路20の一部を構成するく字形状の油通路溝である供給通路溝53が形成されている。この供給通路溝53は、屈曲位置に前記第1制御油室45に連通する連通孔53aが貫通形成されている。
また、前記取り付け面32cの図中ほぼ中央位置から左側には、円弧状に形成された油通路溝である第2制御通路溝54が形成されており、この第2制御通路溝54は、一端部が制御連通溝54aを介して前記制御連通孔50aに連通していると共に、他端部が制御連通孔54bを介して前記パイロット弁22の後述するパイロット圧導入ポート76に連通している。
これらの各通路溝53、54は、前記カバー部材32が取り付け面32cを介してバランサ装置2の被取り付け面9にメタル接触状態で当接して前記各ボルト26による共締め固定された際に、このボルト軸力による面圧によってシールされるようになっている。
前記パイロット弁22は、図9〜図12に示すように、前記カバー部材32に取り付けられた円筒状のバルブボディ71と、該バルブボディ71の内部に形成された摺動用孔72内に摺動自在に設けられたスプール弁73と、前記摺動用孔72の下部に弾装されて、前記スプール弁73を上方へ付勢するバルブスプリング74と、を備え、摺動用孔72の下端開口には、該開口を封止するプラグ75が圧入固定されている。
前記バルブボディ71は、上端部に前記制御通路24に連通するパイロット圧導入ポート76が形成されていると共に、周壁には上側から順に前記分岐通路28に連通する第1給排ポート77と、前記第2制御油室46と第1給排ポート77に適宜連通する第2給排ポート78と、前記ドレン通路溝52に連通したドレンポート79と、前記スプール弁73の良好な摺動性を確保するための空気抜き孔71bと、を有している。
前記スプール弁73は、上端部側から順に説明すれば、前記パイロット圧導入ポート76の油圧を上端面で受ける第1小径軸部73aと、弁部として機能する第1ランド部73bと、外周に環状溝を有する第2小径軸部73cと、弁部として機能する第2ランド部73dと、前記バルブスプリング74の上端側を支持する最下部の第3小径軸部73eと、を有している。
そして、前記スプール弁73は、前記第1小径軸部73aの上端面にパイロット圧導入ポート76から受ける制御油圧と前記バルブスプリング74とのばね力との相対圧によって下降移動または上昇移動して、前記各ポート77、78、79を適宜開閉(連通)するようになっている。
前記電磁切換弁21は、前記第2供給通路23を開閉すると共に、前記制御通路24(分岐通路28)と外部とを連通、あるいは連通を遮断する3ポート2位置弁であって、内燃機関を制御するコントロールユニットからのオン、オフ信号(制御電流)に基づき機関の運転状態に応じてオン、オフ作動するようになっている。
すなわち、この電磁切換弁21は、図9〜図12に示すように、シリンダブロックに穿設されたバルブ孔に挿通固定された円筒状のバルブボディ61と、該バルブボディ61の基端部に結合されて、内部にコイルや固定プランジャ及び可動プランジャなどを収容した円筒状のソレノイドユニット62と、前記可動プランジャの先端側に結合されて、バルブボディ61内を進退動自在に支持されたプッシュロッド63と、前記バルブボディ61の先端部内に設けられたバルブシート65の開口ポートを前記プッシュロッド63によって開閉するボール弁体64と、から主として構成されている。
前記バルブボディ61は、内部に前記プッシュロッド63が摺動する通路孔61aが軸方向に沿って形成されていると共に、先端部内には、前記ボール弁体64が離着座する前記バルブシート65が嵌合固定されている。このバルブシート65の開口ポートは、ボール弁体64の離着座(開閉作動)によって前記第2供給通路23の下流部と制御通路24の一端部を連通あるいは遮断されるようになっている。
また、このバルブボディ61は、周壁におけるボール弁体64の側部に前記開口ポートと制御通路24の一端部側を連通する給排孔61bが径方向に沿って貫通形成されていると共に、ソレノイドユニット62側には前記ボール弁体64を介して前記通路孔61aと連通するドレン孔61cが径方向に沿って貫通形成されている。
前記コイルには、機関のコントロールユニットからオン−オフ的に電流が通電あるいは通電が遮断されるようになっている。
つまり、前記コイルへコントロールユニットからオン信号(通電)が出力されると、可動プランジャがリターンスプリングのばね力に抗して進出移動して前記プッシュロッド63により前記ボール弁体64をバルブシート65方向へ押圧する。これによって、ボール弁体64が開口ポートを閉止すると共に、給排孔61bと通路孔61aを連通させるようになっている。
このため、第2制御油室46内の油圧が、パイロット弁22を介して前記分岐通路28から前記給排孔61b,通路孔61a及びドレン孔61cを通ってオイルパン14に排出されるようになっている(図9、図10参照)。
一方、コイルにオフ信号(非通電)が出力されると、前記可動プランジャが前記リターンスプリングのばね力によって後退移動することにより、前記プッシュロッド63を介してボール弁体64をバルブシート65から離間させて前記開口ポートを開成して、制御通路24(分岐通路28)の一端部と第2供給通路23を連通させる(図11、図12参照)。
前記コントロールユニットは、機関の油温や水温、機関回転数や負荷等から現在の機関運転状態を検出して、特に機関回転数が所定以下では前記電磁切換弁21のコイルへオン信号(通電)を出力し、所定より高い場合はオフ信号(非通電)を出力するようになっている。
〔実施形態の可変容量形ポンプの作動〕
以下、本実施形態に係る可変容量形ポンプの作動を図9〜図12に基づいて簡単に説明する。
機関の始動から例えばアイドリング運転などの低回転の運転状態である場合は、前記クランクシャフトの回転力をバランサ装置2の前記ドライブシャフト5が受けて、前記ドライブギア7,ドリブンギア8を介してドリブンシャフト6が回転駆動する。これにより、オイルポンプ1は、前記ドリブンシャフト6の駆動側ヘリカルギア13からポンプ軸33の従動側ヘリカルギア43を介してポンプ軸33が回転駆動してポンプ要素によるポンプ作用を行い、このオイルポンプ1側では、図9、図10に示す作動状態となる。この状態では、前記電磁切換弁21のコイルにコントロールユニットからのオン信号が出力されて通電状態になり、可動プランジャとプッシュロッド63によってボール弁体64が押し上げられてバルブシート65の開口ポートを閉止する。このため、第2供給通路23と制御通路24との連通が遮断されてパイロット弁22への制御油圧の供給が停止されると共に、前記給排孔61bとドレン孔61cが連通される。
一方、前記パイロット弁22は、パイロット圧導入ポート76からスプール弁73に制御油圧が作用しないことから、前記スプール弁73がバルブスプリング74のばね力によって最大上昇位置に付勢されて第1ランド部73bが着座面に着座した状態になっている。
このため、前記第1、第2給排ポート77,78が連通して、第2制御油室46内の油圧が、図中矢印で示すように、分岐通路28、制御通路24の一端部および前記電磁切換弁21を介してオイルパン14内に排出されて第2制御油室46が低圧状態になっている。なお、第1制御油室45には常時メインオイルギャラリー11下流の油圧が供給されている。
この第1の状態では、機関回転の上昇に伴い吐出通路17に供給された吐出圧が上昇して、第1制御油室45に供給される吐出圧によって第1受圧面37eを介してカムリング37の偏心量が減少する方向への力が上昇する。図13に示す吐出圧PがP1に達するとカムリング37に作用する力がコイルばね38のばね力に打ち勝ってカムリング37の偏心量が小さくなって吐出圧の上昇を制御する。つまり、図13に示す機関回転数が(1)(2)の状態では、ポンプの吐出圧特性Pは、図13のP1に示すように、機関回転数の上昇に伴ってやや立ち上がった低圧状態に維持制御される。
次に、機関回転が上昇して図13の(3)の領域となり、負荷や油温が高まり、ピストンにオイルを噴射するオイルジェットの作動が必要な運転状態になると、オイルポンプ1は、図11に示す第2の状態となる。つまり、コントロールユニットにより電磁切換弁21にオフ信号(非通電)が出力される。これにより、電磁切換弁21は、図11に示すように、プッシュロッド63の後退移動に伴いボール弁体64がバルブシート65から離間することで、開口ポートを開いて制御通路24の一端部と第2供給通路23を連通させると共に、通路孔61aの上端開口を閉止してドレン孔61cの連通を遮断する。
このため、前記メインオイルギャラリー11の油圧が、図中矢印で示すように、前記制御通路24を通ってスプール弁73の第1小径軸部73aの上端面に作用する。これによって、スプール弁73がバルブスプリング74のばね力に抗して僅かに下降移動するが、第1給排ポート77と第2給排ポート78は連通状態を維持している。
したがって、前記第2制御油室46には、第2供給通路23と制御通路24及び分岐通路28を介してメインオイルギャラリー11の油圧が供給されて前記コイルばね38のばね力をアシストするように作用し、カムリング37を反時計方向へ僅かに揺動させてカムリング37の反力と釣り合う。このため、ポンプの吐出圧は、図13に示すように、P1からP2へ段階的に大きく制御される。
次に、機関が図13の(4)に示す高回転域になって、高油温などで更に高油圧が必要な運転状態になると、オイルポンプ1は、図12に示す第3の状態となる。つまり、コントロールユニットによって、電磁切換弁21にオフ信号(非通電)が維持される。これにより、前記プッシュロッド63の後退移動に伴いボール弁体64がバルブシート65から離間することで、開口ポートを開いて制御通路24の一端部と第2供給通路23の連通状態が維持される。
一方、前記パイロット弁22側では、図12に示すように、吐出圧の上昇に伴ってメインオイルギャラリー11から前記第2供給通路23及び制御通路24を通って前記スプール弁73の第1小径軸部73aの上端面に作用する制御油圧も大きくなることから該スプール弁73がさらに僅かに下降移動して、第1ランド部73bが第1給排ポート77を閉止すると共に、第2小径軸部73cの環状溝を介して第2給排ポート78とドレンポート79が連通される。
このため、第2制御油室46へのメインオイルギャラリー11の油圧の供給が停止されると共に、該第2制御油室46内の油圧が矢印で示すように外部に排出される。一方、前記第1制御油室45にも大きな吐出圧が連続的に供給されていることからコイルばね38のばね力に抗してカムリング37を時計方向へ僅かに揺動させて偏心量が小さくなる方向へ制御する。
したがって、ポンプ吐出圧は、一時的に低下するが、この低下と共に前記スプール弁73に作用する制御油圧も低下することから、スプール弁73再び上昇移動して第2制御油室46に吐出圧を供給する。つまり、ポンプ吐出圧がP2の状態になっているときは、スプール弁73の上下移動にともなって吐出圧は上昇と低下を繰り返しながら一定圧に調圧されるのである。
このように、本実施形態では、前記電磁切換弁21を介してパイロット弁22の作動を制御することによって、ポンプ吐出圧をP1とP2の2段階に制御できる。
また、本実施形態では、駆動中における前記オイルポンプ1のポンプ軸33には、従動側ヘリカルギア43とドリブンシャフト6の駆動側ヘリカルギア13との噛み合いによって効率良く回転力が伝達されると共に、前記両ヘリカルギア13,43の噛み合い特性によって、前記ポンプ軸33には、図6の矢印で示すように、バランサ装置2方向へのスラスト荷重が作用する。
このため、ポンプ軸33に固定された前記ロータ34を介してポンプハウジングのカバー部材32の前記取り付け面32cに、バランサ装置2のロアハウジング4の被取り付け面9に軸方向、つまり前記矢印方向(スラスト方向)からの押し付け力が作用して、前記取り付け面32c全体が被取り付け面9全体に対して強く圧接する。
したがって、前記バランサ装置2のドリブンシャフト6からポンプ軸33に回転力を伝達するドライブギア7,ドリブンギア8の回転駆動力などに起因して前記ポンプハウジングが変形して前記取り付け面32cと被取り付け面9との合わせ面が開くことなく、常時強く液密的な密着状態が維持されて、両者9,32c間のシール性能が向上する。
この結果、前記各通路溝53,54を通流する作動油(油圧)の外部へのリークを十分に抑制することができ、前記作動油による例えば前記カムリング37の偏心量の良好な制御精度が得られる。よって、前述した段階的なポンプ吐出圧特性を精度良く制御することが可能になる。
また、前記ポンプ軸33のスラスト方向の力によって、前記ハウジング本体31もバランサ装置2方向、つまりポンプ軸33などを介してカバー部材32方向へ引っ張られることから、ハウジング本体31の取り付け面31eがカバー部材32のハウジング取り付け面32bに強く圧接する。これによって、取り付け面31eとハウジング取り付け面32bとの間のシール性能も向上して、前記各通路溝50,51,52を通流する作動油の外部へのリークを効果的に抑制することが可能になる
なお、前記電磁切換弁21に対して、機関低回転域(吐出圧P1)でコントロールユニットから通電する一方、高回転時(吐出圧P2時)には非通電としたため、例えば電磁切換弁21のコイルやハーネスが断線してしまった場合にも、高回転時(P2)でのポンプ吐出圧制御を行うことが可能になる。ただし、省電力化を考慮して通電、非通電を逆に設定することも可能である。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、仕様のことなる他の可変容量型のオイルポンプにも適用することができる。
また、オイルポンプ1が取り付けられる相手側は、前記バランサ装置2に限定されるものではなく、例えば内燃機関とすることも可能である。
さらに、前記実施形態では、被取り付け面9に対する当接対象として、カバー部材32の取り付け面32cとしたが、カバー部材を設けない場合は、ハウジング本体31の取り付け面31eを対象とすることもできる。
1…オイルポンプ
2…バランサ装置(駆動側部材)
3…アッパハウジング
4…ロアハウジング(駆動側部材)
5…ドライブシャフト
6…ドリブンシャフト(駆動軸)
9…被取り付け面
11…メインオイルギャラリー
13…駆動側ヘリカルギア
20…供給通路
21…電磁切換弁(切換機構)
22…パイロット弁(制御機構)
23…第2供給通路
24…制御通路
25…給排通路
30…ポンプ収容室
31…ハウジング本体
32…カバー部材
32c…取り付け面
33…ポンプ軸
34…ロータ
35…ベーン
36…ポンプ室
37…カムリング
38…コイルばね(付勢機構)
41…吸入ポート(吸入部)
42…吐出ポート(吐出部)
43…従動側ヘリカルギア
45…第1制御油室
46…第2制御油室
50…第1制御通路溝
51…給排通路溝
52…ドレン通路溝
53…供給通路溝(油通路溝)
54…第2制御通路溝(油通路溝)

Claims (8)

  1. 内部にポンプ要素を収容すると共に、外端面に有する取り付け面に複数の油通路溝が形成されたポンプハウジングと、
    該ポンプハウジング内に挿通配置されて、回転自在に軸受けされたポンプ軸と、
    該ポンプ軸によって回転駆動するロータと、
    前記ポンプハウジングの取り付け面に対向して形成されて、該取り付け面が当接する被取り付け面を有する駆動側部材と、
    該駆動側部材の内部から外方へ突出した駆動軸の先端部に設けられた駆動側ヘリカルギアと、
    前記ポンプ軸の前記ポンプハウジングの内部から突出した先端部に設けられ、前記駆動側ヘリカルギアに噛み合う従動側ヘリカルギアと、
    を備え、
    前記駆動側ヘリカルギアの回転力を前記従動側ヘリカルギアに伝達する際に発生するスラスト力が、前記ポンプハウジングの取り付け面側から前記駆動側部材の被取り付け面方向へ作用する配置としたことを特徴とするオイルポンプ。
  2. 請求項1に記載のオイルポンプにおいて、
    前記ポンプ要素は、
    前記ロータの外周に出没自在に設けられた複数のベーンと、
    内側に配置された前記ロータの回転中心に対して内径の中心が偏心して配置され、内部に前記ロータとベーンと協働して複数のポンプ室を隔成すると共に、移動することによって偏心量が変化してポンプ室の容積変化量を変化させるカムリングと、
    前記ロータの回転によって容積が増大する前記複数のポンプ室に開口した吸入部と、
    前記ロータの回転によって容積が減少する前記複数のポンプ室に開口した吐出部と、
    を有し、
    セット荷重が付与された状態で設けられ、前記偏心量が増加する方向へ前記カムリングを付勢する付勢機構と、
    作動油が供給されることによって、前記複数のポンプ室の容積変化量が小さくなる方向の力を前記カムリングに付与する第1制御油室と、
    作動油が供給されることによって、前記複数のポンプ室の容積変化量が大きくなる方向の力を前記カムリングに付与する第2制御油室と、
    前記第2制御油室に対して作動油を供給する状態と排出する状態に切り換える切換機構と、
    を備えていることを特徴とするオイルポンプ。
  3. 請求項2に記載のオイルポンプにおいて、
    前記油通路溝は、前記切換機構を介して前記第2制御油室に対する作動油の供給と排出に供される供給通路溝と排出通路溝を有することを特徴とするオイルポンプ。
  4. 請求項3に記載のオイルポンプにおいて、
    前記第2制御油室に前記吐出部からの吐出圧よりも減圧された作動油を供給する状態と、前記第2制御油室内の作動油を排出する状態に制御すると共に、前記第1制御油室に作動油が供給されている際に、前記吐出圧が大きくなるにしたがって前記第2制御油室内の作動油を排出させて該第2制御油室内を減圧調整する制御機構を設けたことを特徴とするオイルポンプ。
  5. 請求項4に記載のオイルポンプにおいて、
    前記油通路溝は、前記制御機構を介して前記第2制御油室に対する作動油の供給に供される第2供給通路と、排出に供される第2排出通路を有することを特徴とするオイルポンプ。
  6. 請求項1に記載のオイルポンプにおいて、
    前記ポンプハウジングは、前記ポンプ要素が収容されるハウジング本体と、該ハウジング本体に結合されると共に、外端面に前記取り付け面が形成されたカバー部材と、を備えていると共に、
    前記油通路溝は、前記取り付け面と反対側の内端面にも形成されていることを特徴とするオイルポンプ。
  7. 内部の収容室にポンプ要素を収容すると共に、外端面に有する取り付け面に油通路溝が形成されたポンプハウジングと、
    該ポンプハウジングに挿通配置されて、回転自在に軸受けされたポンプ軸と、
    該ポンプ軸によって回転駆動するロータと、
    前記ポンプハウジングの取り付け面と該取り付け面に対向して形成された被取り付け面を有する駆動側部材と、
    該駆動側部材の内部から外方へ突出した駆動軸の先端部に設けられた駆動側ヘリカルギアと、
    前記ポンプ軸の前記ポンプハウジングの内部から突出した先端部に設けられ、前記駆動側ヘリカルギアに噛み合う従動側ヘリカルギアを有し、クランクシャフトからの回転力を前記ポンプ軸に伝達するバランサ装置と、
    を備え、
    前記ポンプハウジングは、前記取り付け面を介して前記バランサ装置に取り付けられると共に、前記駆動側ヘリカルギアの回転力を前記従動側ヘリカルギアに伝達する際に発生するスラスト力が、前記ポンプハウジングの取り付け面側から前記バランサ装置の被取り付け面方向へ作用する配置としたことを特徴とするオイルポンプ。
  8. 内部の収容室にポンプ要素を収容すると共に、外端面に有する取り付け面に油通路溝が形成されたポンプハウジングと、
    該ポンプハウジングに挿通配置されて、回転自在に軸受けされたポンプ軸と、
    該ポンプ軸によって回転駆動するロータと、
    前記ポンプハウジングの取り付け面に対向して形成され、該取り付け面に当接する被取り付け面を有するバランサ装置のバランサハウジングと、
    該バランサハウジングの内部から外方へ突出した従動側バランサシャフトの先端部に設けられた駆動側ヘリカルギアと、
    前記ポンプ軸の前記ポンプハウジングの内部から突出した先端部に設けられ、前記駆動側ヘリカルギアに噛み合う従動側ヘリカルギアと、
    前記バランサハウジング内に回転自在に設けられ、クランクシャフトから伝達された回転力を前記従動側バランサシャフトに伝達する駆動側バランサシャフトと、
    を備え、
    前記ポンプハウジングは、前記取り付け面と被取り付け面を介して前記バランサハウジングに取り付けられると共に、前記駆動用ヘリカルギアの回転力を前記従動側ヘリカルギアに伝達する際に発生するスラスト力が、前記ポンプハウジングの取り付け面側から前記バランサハウジングの被取り付け面方向へ作用する配置としたことを特徴とするオイルポンプ。
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