JP2016140156A - 蓄電装置の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池セルおよび均等化回路のうちのいずれの異常であるかを適切に判定する。【解決手段】ECU300は、電圧異常が生じた判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオフ制御した状態における単位時間当たりの第1電圧降下量(ΔV1)と、判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオン制御した状態における単位時間当たりの第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)が、所定値よりも小さい場合には、少なくとも判定対象の電池セル11に対応する放電回路25の異常であると判定する一方で、第1電圧降下量(ΔV1)と第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)が所定値よりも大きい場合には、判定対象の電池セル11の異常であると判定する。【選択図】図5

Description

本発明は、複数の電池セルを含む蓄電装置の制御装置に関する。
近年、複数の電池セルを含む蓄電装置が様々な所で用いられている。たとえば、ハイブリッド車および電気自動車などの電動車両は、車載の蓄電装置の電力を用いてモータを駆動することにより走行可能に構成されている。
蓄電装置に含まれる各電池セルは、電気特性が互いに同じであれば、充放電の挙動も互いに同じになる。しかし、実際には、各電池セルにおいて互いに同じ電気特性を保つことは難しく、複数の電池セルの間で電圧に差が生じることがある。
従来から、複数の電池セルの間の電圧を均等化するための均等化回路が提案されている。均等化回路は、複数の電池セルにそれぞれ対応する複数のスイッチを適宜閉じることにより、閉じられたスイッチに対応する電池セルの電圧を降下させて、複数の電池セルの間の電圧を均等化させるものである。ここで、均等化回路において、スイッチの故障によるリーク異常など、自然放電に伴う電圧降下よりも大きい電圧降下が生じる異常が生じた場合、均等化回路にリーク電流が流れて電池セルが過放電状態となってしまう。
そこで、特開2014−108028号公報(特許文献1)には、特定の電池セルについて、所定期間における実際の電圧降下量が、所定期間における自然放電に伴う電圧降下量よりも大きい場合に、均等化回路が異常であると判定する蓄電システムが開示されている。
特開2014−108028号公報
しかしながら、電池セルの過放電は、均等化回路が異常である場合に限らず、電池セル内での微短絡など、電池セル自体が異常である場合にも起こり得る。しかも、均等化回路が異常である場合と、電池セルが異常である場合とでは、放電の挙動が似ていることが多い。このため、上記の蓄電システムのように、所定期間における実際の電圧降下量と、所定期間における自然放電に伴う電圧降下量とを単純に比較するだけでは、電池セルおよび均等化回路のうちのいずれの異常であるかまでは判定することができない。その結果、実際は電池セルの異常であるにも関わらず、均等化回路の異常であると誤って判定してしまう虞がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電池セルおよび均等化回路のうちのいずれの異常であるかを適切に判定することである。
本発明に係る蓄電装置の制御装置は、均等化回路と、異常判定部とを備える。均等化回路は、複数の電池セルにそれぞれ対応する複数のスイッチを含み、当該スイッチを閉じることにより、対応する電池セルの電圧を降下させて複数の電池セルの間の電圧を均等化する。異常判定部は、複数の電池セルのうちのいずれかの電池セルの電圧がしきい値よりも低い電圧異常が生じた場合に、電圧異常が生じた判定対象の電池セルと当該判定対象の電池セルに対応する均等化回路とのうちのいずれの異常であるかを判定する。具体的に、異常判定部は、判定対象の電池セルに対応するスイッチを開く制御をした状態で当該判定対象の電池セルの単位時間当たりの第1電圧降下量を算出し、判定対象の電池セルに対応するスイッチを閉じる制御をした状態で当該判定対象の電池セルの単位時間当たりの第2電圧降下量を算出し、第1電圧降下量と第2電圧降下量との差分が所定値よりも小さい場合には少なくとも判定対象の電池セルに対応する均等化回路の異常であると判定する一方で、差分が所定値よりも大きい場合には判定対象の電池セルの異常であると判定する。
上記の蓄電装置の制御装置においては、複数の電池セルのうちのいずれかの電池セルの電圧がしきい値よりも低い電圧異常が生じた場合、電圧異常が生じた電池セルに対応する均等化回路の異常であれば、スイッチを開く制御をした状態と閉じる制御をした状態とで、電池セルの単位時間当たりの電圧降下量はさほど変化しない。このため、蓄電装置の制御装置においては、電圧異常が生じた判定対象の電池セルに対応するスイッチを開く制御をした状態における単位時間当たりの第1電圧降下量と判定対象の電池セルに対応するスイッチを閉じる制御をした状態における単位時間当たりの第2電圧降下量との差分が所定値よりも小さい場合には、少なくとも判定対象の電池セルに対応する均等化回路の異常であると判定することができる。一方、第1電圧降下量と第2電圧降下量との差分が所定値よりも大きい場合には、均等化回路は正常であると考えられるため、判定対象の電池セルの異常であると判定することができる。これにより、蓄電装置の制御装置によれば、電池セルおよび均等化回路のうちのいずれの異常であるかを適切に判定することができる。
本実施の形態に係る電動車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。 本実施の形態に係る監視ユニットの構成を示す図である。 イグニッションスイッチがオフにされた以降のセル電圧の変化の一例を示すタイミングチャートである。 ECUの機能ブロック構成を説明するための図である。 ECUが実行する異常判定処理を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、参照する図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付してその説明は繰り返さない。
[電動車両の基本構成]
図1に示すように、本実施の形態に係る電動車両1は、バッテリ10と、監視ユニット20と、システムメインリレー(以下、SMR(System Main Relay)とも称する)50と、PCU(Power Control Unit)200と、第1モータジェネレータ(以下、第1MGとも称する)110と、第2モータジェネレータ(以下、第2MGとも称する)120と、動力分割機構130と、エンジン100と、駆動輪350と、ECU(Electronic Control Unit)300とを備える。
バッテリ10は、「蓄電装置」の一実施形態に対応する。バッテリ10は、充放電が可能に構成された直流電源であり、直列に接続された複数の電池セル11を含む。電池セル11としては、たとえば、リチウムイオン電池もしくはニッケル水素電池などの二次電池が用いられる。なお、複数の電池セル11は、直列に接続されるものに限らず、並列に接続されるものであってもよい。
電動車両1の運転時においては、バッテリ10の各電池セル11から放電された電力がPCU200に供給されて駆動力が発生する。電動車両1の回生制動時においては、第1MG110または第2MG120で発電された電力がバッテリ10に供給され、各電池セル11が充電される。
なお、バッテリ10は、外部からの電力を用いて充電することが可能に構成されていてもよい。たとえば、バッテリ10は、外部電源に接続可能な充電器と接続され、ユーザが充電器を外部電源に接続することにより、外部電源からバッテリ10に対して電力が供給されるものであってもよい。
監視ユニット20は、バッテリ10に接続されている。監視ユニット20は、バッテリ10の端子間電圧VB、および各電池セル11の電圧Vb(以下、セル電圧とも称する)を検出し、その検出結果をECU300に出力する。さらに、監視ユニット20は、複数の電池セル11の間の電圧を均等化する放電回路25を含む。放電回路25については、図2を用いて具体的に後述する。
SMR50は、ECU300からの制御信号SEに応じて、閉成または開放する。SMR50が閉成した場合には、バッテリ10と電力供給ラインPL,NLとが電気的に連結され、バッテリ10からの電力が電力供給ラインPL,NLに供給可能となる。SMR50が開放した場合には、バッテリ10と電力供給ラインPL,NLとが電気的に分離され、バッテリ10からの電力が電力供給ラインPL,NLに供給不可能となる。
PCU200は、バッテリ10から供給された直流電力を交流電力に変換して、第1MG110および第2MG120に供給する。一方、PCU200は、第1MG110または第2MG120で発電された交流電力を直流電力に変換して、バッテリ10に供給する。
エンジン100は、たとえば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関である。第1MG110および第2MG120は、たとえば、永久磁石がロータに埋設された三相交流回転電機である。動力分割機構130は、たとえば、遊星歯車機構であり、エンジン100が発生させた動力を、駆動輪350に伝達する動力と、第1MG110に伝達する動力とに分割する。
第1MG110は、動力分割機構130を介してエンジン100のクランク軸に連結される。第1MG110は、エンジン100を始動する際に、バッテリ10の電力を用いてエンジン100のクランク軸を回転させる。また、第1MG110は、エンジン100の動力を用いて発電することも可能である。第1MG110で発電された交流電力は、PCU200により直流電力に変換されてバッテリ10に供給される。なお、第1MG110で発電された交流電力は、第2MG120に供給されることもある。
第2MG120は、バッテリ10の電力および第1MG110で発電された電力の少なくとも一方を用いて駆動軸を回転させる。また、第2MG120は、回生制動によって発電することも可能である。第2MG120で発電された交流電力は、PCU200により直流電力に変換されてバッテリ10に供給される。
ECU300は、いずれも図示を省略するが、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、バッファとを含む。ECU300は、メモリに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、各センサからの信号を用いた演算処理を実行し、演算処理結果に応じた制御信号を出力する。なお、ECU300の一部あるいは全部は、電子回路などのハードウェアにより演算処理を実行するように構成されてもよい。
[監視ユニットの構成]
図2に示すように、監視ユニット20は、複数の電圧検出ラインL1,L2を介して、各電池セル11と接続されている。
2つの電圧検出ラインL1のうち、一方の電圧検出ラインL1は、バッテリ10の正極端子に接続され、他方の電圧検出ラインL1は、バッテリ10の負極端子に接続されている。なお、バッテリ10の回路構成において、バッテリ10の正極端子は、一端に位置するセル電池11の正極端子に相当し、バッテリ10の負極端子は、他端に位置するセル電池11の負極端子に相当する。
バッテリ10の正極端子に接続された電圧検出ラインL1には、抵抗R21およびサンプリングスイッチSW21が設けられている。バッテリ10の負極端子に接続された電圧検出ラインL1には、抵抗R22およびサンプリングスイッチSW22が設けられている。なお、これら抵抗R21、抵抗R22、サンプリングスイッチSW21、およびサンプリングスイッチSW22は、監視ユニット20に含まれている。
電圧検出ラインL2は、電気的に直列に接続された2つのセル電池11において、一方のセル電池11の負極端子と、他方のセル電池11の正極端子とに接続されている。
電圧検出ラインL2は、監視ユニット20の内部において、2つの分岐ラインL21,L22に分岐されている。分岐ラインL21には、抵抗R21およびサンプリングスイッチSW21が設けられている。分岐ラインL22には、抵抗R22およびサンプリングスイッチSW22が設けられている。なお、これら抵抗R21、抵抗R22、サンプリングスイッチSW21、およびサンプリングスイッチSW22は、監視ユニット20に含まれている。
バッテリ10の正極端子に接続された電圧検出ラインL1と分岐ラインL22との間には、キャパシタCおよびスイッチSW1が接続されている。具体的には、キャパシタCおよびスイッチSW1は、抵抗R21とサンプリングスイッチSW21との間に位置する電圧検出ラインL1と、抵抗R22とサンプリングスイッチSW22との間に位置する分岐ラインL22とに接続されている。なお、キャパシタCおよびスイッチSW1は、監視ユニット20に含まれている。
バッテリ10の負極端子に接続された電圧検出ラインL1と分岐ラインL21との間には、キャパシタCおよびスイッチSW1が接続されている。具体的には、キャパシタCおよびスイッチSW1は、抵抗R22とサンプリングスイッチSW22との間に位置する電圧検出ラインL1と、抵抗R21とサンプリングスイッチSW21との間に位置する分岐ラインL21とに接続されている。なお、キャパシタCおよびスイッチSW1は、監視ユニット20に含まれている。
一方の電圧検出ラインL2における分岐ラインL21と、隣り合う他方の電圧検出ラインL2における分岐ラインL22との間には、キャパシタCおよびスイッチSW1が接続されている。具体的には、キャパシタCやスイッチSW1は、抵抗R21とサンプリングスイッチSW21との間に位置する分岐ラインL21と、抵抗R22とサンプリングスイッチSW22との間に位置する分岐ラインL22とに接続されている。なお、キャパシタCおよびスイッチSW1は、監視ユニット20に含まれている。
各スイッチSW1は、ECU300からの制御信号CONを受信することにより、オンおよびオフの間で切り替わる。スイッチSW1がオフ制御された場合はスイッチSW1が開いた状態となり、スイッチSW1がオン制御された場合はスイッチSW1が閉じた状態となる。スイッチSW1をオンおよびオフの間で切り換えることにより、複数の電池セル11の間の電圧を均等化することができる。
たとえば、複数の電池セル11のうち、特定の電池セル11の電圧が他の電池セル11の電圧よりも高い場合、特定の電池セル11と電気的に並列に接続されたスイッチSW1を閉じればよい。スイッチSW1を閉じると、閉じたスイッチSW1に対応する特定の電池セル11から抵抗R21,R22に対して放電電流が流れ、特定の電池セル11の電圧が降下する。これにより、特定の電池セル11の電圧を、他の電池セル11の電圧に揃えることができる。
このように、本実施の形態においては、放電電流を流す放電用抵抗として、抵抗R21,R22が電圧検出ラインL1,L2にそれぞれ設けられ、抵抗R21,R22と、抵抗R21,R22に直列に接続されるスイッチSW1とにより、放電回路25が構成されている。この放電回路25は、「均等化回路」の一実施形態に対応する。なお、放電回路25は、電圧監視ユニット20内に限らず、電圧監視ユニット20と各電池セル11との間など、電圧監視ユニット20外に設けられていてもよい。
キャパシタCは、各電池セル11に蓄えられた電荷を貯める。このため、キャパシタCの電圧は、各電池セル11の電圧と等しくなる。
各電池セル11の正極端子に接続されたサンプリングスイッチSW21、および各電池セル11の負極端子に接続されたサンプリングスイッチSW22は、コンパレータ23に接続されている。具体的には、サンプリングスイッチSW21は、コンパレータ23における一方の入力端子と接続され、サンプリングスイッチSW22は、コンパレータ23における他方の入力端子と接続されている。
各サンプリングスイッチSW21,SW22は、ECU300からの制御信号CONを受信することにより、オンおよびオフの間で切り替わる。サンプリングスイッチSW21,SW22がオフ制御された場合はサンプリングスイッチSW21,SW22が開いた状態となり、サンプリングスイッチSW21,SW22がオン制御された場合はサンプリングスイッチSW21,SW22が閉じた状態となる。サンプリングスイッチSW21,SW22をオンおよびオフの間で切り換えることにより、特定の電池セル11のセル電圧Vbを検出することができる。
たとえば、複数の電池セル11のうち、特定の電池セル11のセル電圧を検出する場合、特定の電池セル11に対応したサンプリングスイッチSW21,SW22のみを閉じればよい。サンプリングスイッチSW21,SW22を閉じると、閉じたスイッチSW21,SW22に対応するキャパシタCの電圧のみがコンパレータ23に出力される。コンパレータ23に出力された電圧は、ECU300に入力される。これにより、ECU300は、特定の電池セル11のセル電圧のみを検出することができる。
監視ユニット20は、2つの電圧検出ラインL3を介して、バッテリ10と接続されている。2つの電圧検出ラインL3のうち、一方の電圧検出ラインL3は、バッテリ10の正極端子に接続され、他方の電圧検出ラインL3は、バッテリ10の負極端子に接続されている。
2つの電圧検出ラインL3は、電圧検出ラインL1,L2と同様に、コンパレータ23の2つの入力端子それぞれに接続されている。バッテリ10の正極端子に接続された電圧検出ラインL3には、抵抗R21およびサンプリングスイッチSW21が設けられている。バッテリ10の負極端子に接続された電圧検出ラインL3には、抵抗R21およびサンプリングスイッチSW22が設けられている。
2つの電圧検出ラインL3の間には、キャパシタCtが接続されている。具体的には、キャパシタCtは、抵抗R21とサンプリングスイッチSW21との間に位置する電圧検出ラインL3と、抵抗R21とサンプリングスイッチSW22との間に位置する電圧検出ラインL3とに接続されている。キャパシタCtは、キャパシタCの耐電圧よりも大きい耐電圧を有している。たとえば、キャパシタCtは、バッテリ10の満充電時における複数の電池セル11の合計電圧に応じた耐電圧を有している。
各サンプリングスイッチSW21,SW22は、ECU300からの制御信号CONを受信することにより、オンおよびオフの間で切り替わる。サンプリングスイッチSW21,SW22がオフ制御された場合はサンプリングスイッチSW21,SW22が開いた状態となり、サンプリングスイッチSW21,SW22がオン制御された場合はサンプリングスイッチSW21,SW22が閉じた状態となる。サンプリングスイッチSW21,SW22をオンおよびオフの間で切り換えることにより、バッテリ10の端子間電圧VBを検出することができる。
たとえば、バッテリ10の端子間電圧を検出する場合、各電圧検出ラインL3に設けられたサンプリングスイッチSW21,SW22を閉じればよい。サンプリングスイッチSW21,SW22を閉じると、閉じたスイッチSW21,SW22に対応するキャパシタCtの電圧がコンパレータ23に出力される。コンパレータ23に出力された電圧は、ECU300に入力される。これにより、ECU300は、バッテリ10の端子間電圧を検出することができる。
[電池セルの過放電]
上述のように、監視ユニット20においては、複数の電池セル11のうち、他の電池セル11よりもセル電圧が高い特定の電池セル11に対応するスイッチSW1を閉じることにより、閉じたスイッチSW1に対応する特定の電池セル11から抵抗R21,R22に対して放電電流を流して特定の電池セル11の電圧を降下させ、複数の電池セル11の間の電圧を均等化することができる。
ここで、放電回路25において、スイッチSW1の故障によるリーク異常など、自然放電に伴う電圧降下よりも大きい電圧降下が生じる異常が生じた場合、放電回路25にリーク電流が流れて電池セル11が過放電状態となってしまう。たとえば、特定の放電回路25のスイッチSW1が故障して常に閉じられた状態になった場合、ECU300によりスイッチSW1がオフ制御されているにも関わらず、実際はスイッチSW1がオンのままであるため、スイッチSW1に対応する電池セル11から抵抗R21,R22に放電電流(リーク電流)が流れてセル電圧が徐々に低下し、その結果、電池セル11が過放電状態となってしまう。
そこで、このような放電回路25の異常を検出する方法として、電圧異常が疑われる電池セル11の所定期間における実際の電圧降下量を測定し、予め記憶しておいた所定期間における自然放電に伴う電圧降下量と比較することが考えられる。つまり、放電回路25が異常であれば、自然放電時よりも多くの放電電流が流れるため、所定期間における実際の電圧降下量が、所定期間における自然放電に伴う電圧降下量よりも大きい場合に、放電回路25が異常であると判定すればよい。
しかし、電池セル11の電圧異常は、放電回路25が異常である場合に限らず、電池セル11内での微短絡など、電池セル11自体が異常である場合にも起こり得る。しかも、放電回路25が異常である場合と、電池セル11が異常である場合とでは、放電の挙動が似ていることが多い。このため、上述したように、所定期間における実際の電圧降下量と、所定期間における自然放電に伴う電圧降下量とを単純に比較するだけでは、電池セル11の電圧異常が生じていることは特定できても、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかまでは判定することができない。その結果、実際は電池セル11の異常であるにも関わらず、放電回路25の異常であると誤って判定してしまう虞がある。
[異常判定処理]
そこで、本実施の形態においては、複数の電池セル11のうちのいずれかの電池セル11の電圧がしきい値よりも低い電圧異常が生じた場合に、電圧異常が生じた判定対象の電池セル11と判定対象の電池セル11に対応する放電回路25とのうちのいずれの異常であるかを判定する異常判定処理がECU300によって実行される。
複数の電池セル11のうちのいずれかの電池セル11の電圧がしきい値よりも低い電圧異常が生じた場合、電圧異常が生じた電池セル11に対応する放電回路25が異常であれば、スイッチSW1をオフ制御した状態とオン制御した状態とで、電池セル11の単位時間当たりの電圧降下量はさほど変化しない。このため、ECU300は、異常判定処理において、まず、判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオフ制御した状態で判定対象の電池セル11の単位時間当たりの電圧降下量(以下、第1電圧降下量とも称する)を算出する。次に、ECU300は、判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオン制御した状態で判定対象の電池セル11の単位時間当たりの電圧降下量(以下、第2電圧降下量とも称する)を算出する。さらに、ECU300は、第1電圧降下量と第2電圧降下量との差分が所定値よりも小さい場合には少なくとも判定対象の電池セル11に対応する放電回路25の異常であると判定する一方で、差分が所定値よりも大きい場合には判定対象の電池セル11の異常であると判定する。これにより、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかを適切に判定することができる。
図3のタイミングチャートを参照しながら、ECU300が実行する異常判定処理について、より具体的に説明する。
図3において、縦軸にはセル電圧を示し、横軸には時間を示す。横軸においては、電動車両1のシステムを起動または停止させるイグニッションスイッチ(図示は省略する)がオフにされたタイミングt0以降において、ECU300が定期的に起動するタイミング(t1〜t7)を順次示す。ここで、イグニッションスイッチがオフにされた以降で異常判定処理を実行する理由は、バッテリ10に負荷が掛かっていない状態で異常判定する方が、より正確な結果を得られるためである。
図3において、特定の電池セル11および特定の電池セル11に対応する放電回路25の両方が正常なときのセル電圧の変化の一例は、点線で示す。特定の電池セル11に対応する放電回路25が異常であるときのセル電圧の変化の一例と、特定の電池セル11が異常であるときのセル電圧の変化の一例とは、実線で示す。なお、放電回路25が異常である場合においては、電池セル11が正常である場合と、電池セル11も異常である場合とが想定されるが、図3においては、放電回路25が異常であり、かつ電池セル11は正常である場合の一例を示す。
t0でイグニッションスイッチがオフにされた後、第1タイミングとなるt1において、ECU300は、複数の電池セル11のうち、セル電圧が所定のしきい値よりも低い電圧異常が生じている電池セル11を特定する。なお、本実施の形態における第1タイミングとは、イグニッションスイッチがオフにされた後、最初にECU300が起動するタイミングであるが、適宜設定可能である。ここで、しきい値としては、たとえば、各セル電圧の平均値(Vave)よりも所定の電圧分だけ低い電圧値を用いればよく、適宜設定可能である。
電池セル11および放電回路25が正常である場合、t0からt7までの間、自然放電に伴う電圧降下量分しか変化しない。このとき、第1タイミングにおけるセル電圧は、各セル電圧の平均値(Vave)付近となり、しきい値よりも高くなる。なお、図3においては、電池セル11および放電回路25が正常である場合の第1タイミングにおけるセル電圧は、平均値(Vave)と同じである。このため、電池セル11および放電回路25が正常である場合、ECU300は、電圧異常が生じていると特定しない。よって、ECU300は、第1タイミング以降において、異常判定処理を実行しない。
一方、スイッチSW1の故障など放電回路25が異常である場合、第1タイミングにおけるセル電圧(V1)は、しきい値よりも低くなる。このため、放電回路25が異常である場合、ECU300は、電圧異常が生じていると特定する。よって、ECU300は、第1タイミング以降において、異常判定処理を実行する。
また、微短絡など電池セル11が異常である場合も、第1タイミングにおけるセル電圧(V1)は、しきい値よりも低くなる。このため、電池セル11が異常である場合も、ECU300は、電圧異常が生じていると特定する。よって、ECU300は、第1タイミング以降において、異常判定処理を実行する。
t1以降の異常判定処理において、ECU300は、判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオフ制御した状態で、第2タイミングとなるt4に到達するまで待機する。なお、本実施の形態における第2タイミングとは、第1タイミングの後、ECU300が3回目に起動するタイミングであるが、適宜設定可能である。
第2タイミングに到達すると、ECU300は、判定対象の電池セル11のセル電圧(V2)を測定する。さらに、ECU300は、第1タイミングにおけるセル電圧(V1)から第2タイミングにおけるセル電圧(V2)を減算し、判定対象の電池セル11の単位時間(本実施の形態においては、t1〜t4の期間)当たりの第1電圧降下量(ΔV1)を算出する。
図3に例示するように、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であっても、スイッチSW1をオフ制御した状態における単位時間当たりの第1電圧降下量(ΔV1)はさほど変わらない。つまり、放電回路25が異常である場合と、電池セル11が異常である場合とでは、放電の挙動が似ている。このため、この時点では、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかまでは判定できない。
そこで、ECU300は、判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオフからオンに切り替える制御を実行し、スイッチSW1をオン制御した状態で、第3タイミングとなるt7に到達するまで待機する。なお、本実施の形態における第3タイミングとは、第2タイミングの後、ECU300が3回目に起動するタイミングであるが、適宜設定可能である。但し、第1タイミングから第2タイミングまでの期間と、第2タイミングから第3タイミングまでの期間は、同じ期間(本実施の形態における単位時間)とする。
第3タイミングに到達すると、ECU300は、判定対象の電池セル11のセル電圧(V3)を測定する。さらに、ECU300は、第2タイミングにおけるセル電圧(V2)から第3タイミングにおけるセル電圧(V7)を減算し、判定対象の電池セル11の単位時間(本実施の形態においては、t4〜t7の期間)当たりの第2電圧降下量(ΔV2)を算出する。
ここで、放電回路25が異常である場合、つまり、電池セル11自体は正常である場合、スイッチSW1をオフ制御した状態であっても、実際はスイッチSW1がオンのままであるため、電池セル11から抵抗R21,R22に放電電流(リーク電流)が流れてセル電圧が徐々に低下する。また、その後、スイッチSW1をオン制御しても、元々スイッチSW1がオンのままであるため、スイッチSW1をオフ制御したときと同じような下がり方でセル電圧が徐々に低下する。
図3の例においても、放電回路25が異常である場合、スイッチSW1をオフ制御した期間(t1〜t4)における第1電圧降下量(ΔV1)と、スイッチSW1をオン制御した期間(t4〜t7)における第2電圧降下量(ΔV2)との差はほぼ無いに等しい。
これに対して、電池セル11が異常である場合、つまり、放電回路25は正常である場合、スイッチSW1をオフ制御した状態では、電池セル11から抵抗R21,R22に放電電流(リーク電流)が流れることがない。しかし、電池セル11が異常であるため、スイッチSW1が閉じられていても、セル電圧が徐々に低下する。また、その後、スイッチSW1をオン制御したときには、スイッチSW1を閉じたことによってもセル電圧が低下するため、スイッチSW1をオフ制御したときよりも、さらにセル電圧が低下する。
図3の例においても、電池セル11が異常である場合、スイッチSW1をオフ制御した期間(t1〜t4)における第1電圧降下量(ΔV1)と、スイッチSW1をオン制御した期間(t4〜t7)における第2電圧降下量(ΔV2)との差は大きい。
そこで、ECU300は、第2電圧降下量(ΔV2)を算出すると、第1電圧降下量(ΔV1)と第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)を算出し、算出した差分(ΔV3)が所定値よりも大きいか否かを判定する。ここで、所定値としては、たとえば、各電池セル11におけるスイッチSW1をオフ制御した状態における単位時間当たりの電圧降下量と、スイッチSW1をオン制御した状態における単位時間当たりの電圧降下量との差分の平均値を用いてもよく、適宜設定可能である。
ECU300は、第1電圧降下量(ΔV1)と第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)が、所定値よりも小さい場合には、放電回路25の異常であると判定する。一方、ECU300は、第1電圧降下量(ΔV1)と第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)が所定値よりも大きい場合、つまり、スイッチSW1をオフ制御からオン制御に切り替えたときに電圧降下が大きく生じたときには、スイッチSW1故障ではなく放電回路25は正常であると考えられるため、電池セル11の異常であると判定する。
なお、図3においては、放電回路25が異常であり、かつ電池セル11が正常である場合の一例を示したが、電池セル11および放電回路25の両方が異常である場合においても、第1電圧降下量(ΔV1)と第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)は所定値よりも小さくなる。よって、ECU300は、第1電圧降下量(ΔV1)と第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)が、所定値よりも小さい場合には、電池セル11が正常であるか否かに関わらず、少なくとも放電回路25の異常であると判定することができる。
このように、本実施の形態においては、電圧異常が生じた判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオフ制御した状態における単位時間当たりの第1電圧降下量(ΔV1)と判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオン制御した状態における単位時間当たりの第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)が所定値よりも小さい場合には、少なくとも判定対象の電池セル11に対応する放電回路25の異常であると判定することができる。一方、第1電圧降下量(ΔV1)と第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)が所定値よりも大きい場合には、放電回路25は正常であると考えられるため、判定対象の電池セル11の異常であると判定することができる。これにより、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかを適切に判定することができる。
[ECUの機能ブロック構成]
次に、図4を参照しながら、ECU300の機能ブロック構成について説明する。なお、図4に示すECU300の各種機能は一部であり、ECU300は、その他の機能も有する。
ECU300は、スイッチ切替部301、カウント部302、記憶部303、および異常判定部304といった各種機能を有する。
スイッチ切替部301は、監視ユニット20に含まれる複数の放電回路25のそれぞれに接続され、各放電回路25内のスイッチSW1をオンおよびオフの間で切り換える。スイッチ切替部301は、異常判定部304からの指令に基づき、各放電回路25に制御信号CONを送信し、スイッチSW1をオン制御またはオフ制御する。
カウント部302は、異常判定部304からの指令に基づき、時間を計測し始め、計測した時間を異常判定部304に通知する。
記憶部303は、各種情報を記憶する。特に、本実施の形態における記憶部303は、監視ユニット20から取得した各電池セル11のセル電圧を記憶する。さらに、記憶部303は、異常判定部304から取得した、各電池セル11のセル電圧の平均値(Vave)、判定対象の電池セル11の単位時間当たりの第1電圧降下量(ΔV1)、判定対象の電池セル11の単位時間当たりの第2電圧降下量(ΔV2)、および第1電圧降下量(ΔV2)と第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)を記憶する。
異常判定部304は、異常判定処理を実行し、「異常判定部」の一実施形態に対応する。異常判定部304は、上述したように、判定対象の電池セル11の単位時間当たりの第1電圧降下量(ΔV1)と第2電圧降下量(ΔV2)とを算出し、その差分(ΔV3)に基づき、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかを判定する。
[異常判定処理のフローチャート]
図5を参照しながら、ECU300が実行する異常判定処理の具体的な内容を説明する。ECU300は、イグニッションスイッチがオフにされた以降において、定期的(たとえば、図3に示すt1,t2,t3,・・・といった各タイミング)に起動する。ECU300は、イグニッションスイッチがオフにされたとき、および、その後起動するごとに、図5に示す処理を実行する。
なお、図5に示すフローチャートの各ステップは、基本的にはECU300によるソフトウェア処理によって実現されるが、ECU300内に作製されたハードウェア(たとえば、電子回路)によって実現されてもよい。また、図5に示すステップのうち、ステップ(以下、Sと略す)10〜S23は、異常判定処理に特に関する内容である。
ECU300は、イグニッションスイッチがオフにされたとき(図3に示すt0)に、まず、監視ステータスが「no_monitor」にセットされているか否かを判定する(S1)。なお、監視ステータスは、図5に示す処理において用いられ、監視ステータスの内容に応じて、ECU300は処理を進行させる。監視ステータスは、イグニッションスイッチがオフにされたときには、最初「no_monitor」にセットされている。
ECU300は、監視ステータスが「no_monitor」にセットされている場合(S1でYES)、全てのスイッチSW1をオフ制御する(S2)。ECU300は、第1タイミング(図3に示すt1)であるか否かを判定する(S3)。ECU300は、未だ第1タイミングに到達していない場合(S3でNO)、本ルーチンを終了する。
次の起動タイミングになったとき(図3に示すt1)には、ECU300は、再びS1から処理を実行する。S3において、ECU300は、第1タイミングに到達したと判定する(S3でYES)。この場合、ECU300は、各電池セル11のセル電圧を監視ユニット20から取得して記憶する(S4)。たとえば、図3に示す例の場合、電池セル11および放電回路25の両方が正常であれば平均値(Vave)付近の電圧が取得され、電池セル11および放電回路25のうちのいずれかが異常であれば平均値(Vave)よりも低いセル電圧(V1)が取得される。
ECU300は、取得した各電池セル11のセル電圧から、平均値(Vave)を算出して記憶する(S5)。
ECU300は、各電池セル11のセル電圧と、算出した平均値(Vave)に基づき算出されたしきい値とを比較して、セル電圧が所定のしきい値よりも低い電圧異常が生じている電池セル11があるか否かを判定する(S6)。ECU300は、しきい値よりも低い電圧異常が生じている電池セル11が存在しない場合(S6でNO)、いずれの電池セル11も電圧異常が生じておらず正常であると判定し(S7)、本ルーチンを終了する。
一方、ECU300は、しきい値よりも低い電圧異常が生じている電池セル11が存在する場合(S6でYES)、電池セル11の電圧異常が生じていると判定する(S8)。
ここで、この時点では、ECU300は、電池セル11の電圧異常が生じていることしか特定できておらず、電圧異常の原因が電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかまでは判定できていない。そこで、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかを判定する異常判定処理を実行するため、ECU300は、監視ステータスを「SWoff」にセットし(S9)、本ルーチンを終了する。
次の起動タイミングになったとき(図3に示すt2)には、ECU300は、再びS1の処理を実行する。S1において、ECU300は、監視ステータスが「no_monitor」にセットされていない場合(S1でNO)、監視ステータスが「SWoff」にセットされているかを判定する(S10)。
ECU300は、監視ステータスが「SWoff」にセットされている場合(S10でYES)、第2タイミングであるか否かを判定する(S11)。ECU300は、未だ第2タイミングに到達していない場合(S11でNO)、本ルーチンを終了する。
次の起動タイミングになったとき(図3に示すt3)においても、S11の処理において、ECU300は、未だ第2タイミングに到達していないと判定するため(S11でNO)、本ルーチンを終了する。
次の起動タイミングになったとき(図3に示すt4)には、S11の処理において、ECU300は、第2タイミングに到達したと判定する(S11でYES)。この場合、ECU300は、判定対象のセル電圧(V2)を監視ユニット20から取得して記憶する(S12)。
ECU300は、S4で取得した第1タイミング時のセル電圧(V1)からS12で取得した第2タイミング時のセル電圧(V2)を減算し、判定対象の電池セル11の単位時間当たりの第1電圧降下量(ΔV1)を算出して記憶する(S13)。
なお、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であっても、スイッチSW1をオフ制御した状態における第1電圧降下量(ΔV1)は変わらないため、この時点では、ECU300は、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかまでは未だ判定できていない。
そこで、ECU300は、スイッチSW1をオン制御した状態における電圧降下量を算出するため、監視ステータスを「SWon」にセットし(S14)、判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオン制御する(S15)。その後、ECU300は、本ルーチンを終了する。なお、スイッチSW1に対するオン制御は、後述するS24で監視ステータスを「end」にセットするまで維持される。
次の起動タイミングになったとき(図3に示すt5)には、ECU300は、再びS1の処理を実行する。ECU300は、監視ステータスが「no_monitor」にセットされておらず(S1でNO)、かつ監視ステータスが「SWoff」にセットされていない場合(S10でNO)、監視ステータスが「SWon」にセットされているかを判定する(S16)。ECU300は、監視ステータスが「SWon」にセットされていない場合(S16でNO)、本ルーチンを終了する。
一方、ECU300は、監視ステータスが「SWon」にセットされている場合(S16でYES)、第3タイミングであるか否かを判定する(S17)。ECU300は、未だ第3タイミングに到達していない場合(S17でNO)、本ルーチンを終了する。
次の起動タイミングになったとき(図3に示すt6)においても、S17の処理において、ECU300は、未だ第3タイミングに到達していないと判定するため(S17でNO)、本ルーチンを終了する。
次の起動タイミングになったとき(図3に示すt7)には、S17の処理において、ECU300は、第3タイミングに到達したと判定する(S17でYES)。この場合、ECU300は、判定対象のセル電圧(V3)を監視ユニット20から取得して記憶する(S18)。
ECU300は、S12で取得した第2タイミング時のセル電圧(V2)からS18で取得した第3タイミング時のセル電圧(V3)を減算し、判定対象の電池セル11の単位時間当たりの第2電圧降下量(ΔV2)を算出して記憶する(S19)。
ECU300は、S13で算出した第1電圧降下量(ΔV2)と、S19で算出した第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)を算出して記憶する(S20)。
ECU300は、算出した差分(ΔV3)が所定値よりも大きいか否かを判定する(S21)。ECU300は、差分(ΔV3)が所定値よりも小さい場合(S21でNO)、少なくとも放電回路25の異常であると判定する(S23)。一方、ECU300は、算出した差分(ΔV3)が所定値よりも大きい場合(S21でYES)、放電回路25は正常であると考えられるため、電池セル11の異常であると判定する(S22)。その後、ECU300は、監視ステータスを「end」にセットし(S24)、本ルーチンを終了する。
以上のように、本実施の形態におけるECU300は、まず、S6の処理において電圧異常が生じている電池セル11を特定する。この時点では、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかまでは判定できていないため、ECU300は、S10〜S23において異常判定処理を実行する。異常判定処理において、ECU300は、電圧異常が生じた判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオフ制御した状態における単位時間当たりの第1電圧降下量(ΔV1)と、判定対象の電池セル11に対応するスイッチSW1をオン制御した状態における単位時間当たりの第2電圧降下量(ΔV2)との差分(ΔV3)を算出する。さらに、ECU300は、算出した差分(ΔV3)と、所定値とを比較する。ECU300は、算出した差分(ΔV3)が所定値よりも小さい場合には、少なくとも判定対象の電池セル11に対応する放電回路25の異常であると判定することができる。一方、ECU300は、算出した差分(ΔV3)が所定値よりも大きい場合には、放電回路25が正常であると考えられるため、判定対象の電池セル11の異常であると判定することができる。これにより、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかを適切に判定することができる。
[その他の実施形態]
本実施の形態においては、複数の電池セル11のうちのいずれかの電池セル11の電圧がしきい値よりも低い電圧異常が生じた場合に、判定対象の電池セル11に対して異常判定処理に移行するものであったが、この場合、電池セル11のみが異常である場合と、放電回路25のみが異常である場合と、電池セル11および放電回路25の両方が異常である場合との3パターンが想定される。よって、異常判定処理に移行する前に、まず、電池セル11および放電回路25の両方が異常である場合を特定して異常判定処理の対象から除外してもよい。
たとえば、しきい値よりもさらに電圧が低い第2のしきい値を設定し、判定対象の電池セル11のセル電圧が第2のしきい値よりも低ければ、電池セル11および放電回路25の両方が異常であると特定して異常判定処理に移行せず、判定対象の電池セル11のセル電圧が第2のしきい値よりも高ければ、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかを判定する異常判定処理に移行するものであってもよい。
このようにすれば、第1に、電圧異常が生じている電池セル11を特定し、第2に、電池セル11および放電回路25の両方が異常であるか否かを判定し、第3に、電池セル11および放電回路25のうちのいずれの異常であるかを判定することができ、より適切に電圧異常の原因を特定することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電動車両、10 バッテリ、11 電池セル、20 監視ユニット、23 コンパレータ、50 システムメインリレー(SMR)、100 エンジン、110 第1モータジェネレータ、120 第2モータジェネレータ、130 動力分割機構、300 ECU、350 駆動輪。

Claims (1)

  1. 複数の電池セルを含む蓄電装置の制御装置であって、
    前記複数の電池セルにそれぞれ対応する複数のスイッチを含み、当該スイッチを閉じることにより、対応する前記電池セルの電圧を降下させて前記複数の電池セルの間の電圧を均等化する均等化回路と、
    前記複数の電池セルのうちのいずれかの電池セルの電圧がしきい値よりも低い電圧異常が生じた場合に、電圧異常が生じた判定対象の電池セルと当該判定対象の電池セルに対応する前記均等化回路とのうちのいずれの異常であるかを判定する異常判定部とを備え、
    前記異常判定部は、
    前記判定対象の電池セルに対応する前記スイッチを開く制御をした状態で当該判定対象の電池セルの単位時間当たりの第1電圧降下量を算出し、
    前記判定対象の電池セルに対応する前記スイッチを閉じる制御をした状態で当該判定対象の電池セルの単位時間当たりの第2電圧降下量を算出し、
    前記第1電圧降下量と前記第2電圧降下量との差分が所定値よりも小さい場合には少なくとも前記判定対象の電池セルに対応する前記均等化回路の異常であると判定する一方で、前記差分が前記所定値よりも大きい場合には前記判定対象の電池セルの異常であると判定する、蓄電装置の制御装置。
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CN112714979A (zh) * 2018-09-21 2021-04-27 罗伯特·博世有限公司 用于分离电池的方法

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