JP2016137554A - 間詰材の除去装置、間詰材の除去システム及び間詰材の除去方法 - Google Patents

間詰材の除去装置、間詰材の除去システム及び間詰材の除去方法 Download PDF

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浅野 伸
Shin Asano
伸 浅野
小松 直隆
Naotaka Komatsu
直隆 小松
篤 杉浦
Atsushi Sugiura
篤 杉浦
赤羽 崇
Takashi Akahane
崇 赤羽
坂下 英司
Eiji Sakashita
英司 坂下
豊 西辻
Yutaka Nishitsuji
豊 西辻
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Abstract

【課題】狭隘部に充填される間詰材を好適に除去することができる間詰材の除去装置等を提供する。【解決手段】建屋5同士の隙間となる狭隘部6に充填された間詰材7を除去する間詰材7の除去装置15であって、間詰材7を除去するために、間詰材7に対して加圧水を噴射するウォータージェットヘッド部21と、狭隘部6においてウォータージェットヘッド部21を移動させる移動機構22と、を備える。移動機構22は、狭隘部6において、ウォータージェットヘッド部21を水平方向に移動させる水平移動機構31と、狭隘部6において、ウォータージェットヘッド部21を鉛直方向に移動させる鉛直移動機構32と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、建屋同士の隙間となる狭隘部に充填される間詰材を除去する間詰材の間詰材の除去装置、間詰材の除去システム及び間詰材の除去方法に関するものである。
従来、原子炉容器とガードベッセルとの間が150mmとなる極狭隘壁間を走行する走行検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この走行検査装置は、一方の壁面に接触する従動輪と、他方の壁面に接触する駆動輪と、従動輪及び駆動輪を両壁面に押し付けるガスシリンダと、を備えている。走行検査装置は、ガスシリンダにより従動輪及び駆動輪を両壁面に押し付けながら、駆動輪を駆動させることで、極狭隘壁間を走行可能となっている。
また、基礎杭等の構造物の空孔内に、ウォータージェットを備えた切断装置を設置して、空孔の内部から、この構造物をウォータージェットを利用して切断する構造物破砕切断方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−273400号公報 特開平8−187664号公報
ところで、建屋同士の隙間となる狭隘部としては、特許文献1に記載の狭隘部よりも、さらに狭い狭隘部があり、この狭隘部には、地震発生時に建物同士の接触、損傷を防ぐ緩衝や、保温性能を確保するための断熱を目的とした間詰材が充填されている場合がある。この狭隘部には、建屋間を貫通する配管が設けられており、この配管の老朽化あるいは損傷等によって、配管内の流体が周囲へ漏えいしたり、これとは逆に、配管周囲に溜まった雨水や地下水が配管内へ漏えいしたりすることが想定される。この場合、狭隘部に充填された間詰材を除去する必要があることから、狭隘部には、間詰材を除去する除去装置が設置される。しかしながら、狭隘部は狭い空間であることから、例えば、特許文献1の走行検査装置のように、ガスシリンダ及び駆動輪等の多数の動力源を搭載した除去装置では、装置の大きさが狭隘部よりも大きくなることから、除去装置を狭隘部に設置することが困難となる。
そこで、本発明は、狭隘部において、間詰材を好適に除去することができる間詰材の除去装置、間詰材の除去システム及び間詰材の除去方法を提供することを課題とする。
本発明の間詰材の除去装置は、建屋同士の隙間となる狭隘部に充填された間詰材を除去する間詰材の除去装置であって、前記間詰材を除去するために、前記間詰材に対して加工作業を行う作業ヘッド部と、前記狭隘部において前記作業ヘッド部を移動させる移動機構と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、狭隘部において移動機構により作業ヘッド部を移動させ、作業ヘッド部により間詰材に対して加工作業を行うことができる。このため、狭隘部において、間詰材を除去するための加工作業を行うことができるため、間詰材を好適に除去することができる。なお、作業ヘッド部としては、例えば、加圧水を噴射するウォータージェットヘッド部、間詰材を掘削する掘削ヘッド部、レーザー光を照射するレーザーヘッド部、火炎を放射する火炎放射ヘッド部、または高温熱源を有する加熱ヘッド部がある。
また、前記狭隘部は、前記建屋間の壁面幅が50mm以上100mm以下となることが好ましい。
この構成によれば、人の進入が物理的に不可能な狭さとなる狭隘部に充填された間詰材を除去することができる。なお、ここで言う狭隘部とは、例えば、発電所または工場等に見られる隣接する建屋間の壁面幅であり、50mm〜100mm程度の隙間を想定している。そして、狭隘部は、建屋壁面間の隙間であることから、奥行及び高さとも数mを有するため、壁面幅が50mm〜100mm程度しかないこともあり、作業員がこの中に入ったり、既存の機材をこの中に入れることは困難である。
また、前記移動機構は、前記狭隘部の外側から与えられる動力によって、前記作業ヘッド部を移動させることが好ましい。
この構成によれば、移動機構に設けられる動力源を抑制することができるため、装置自体のコンパクト化を図ることができ、狭隘部に設置可能な大きさとすることができる。つまり、作業ヘッド部を可能な限り小型にする必要があるため、動力源を作業ヘッド部に内蔵するのではなく、動力源を狭隘部の外側に設けている。
また、前記間詰材は、発泡材であることが多い。
この構成によれば、狭隘部に充填される間詰材として発泡材が適用される場合であっても、発泡材を好適に除去することが可能となる。なお、間詰材は、一般的に、地震発生時に建物同士の接触、損傷を防ぐ緩衝や、保温性能を確保するための断熱を目的としていることから発泡材が適用される。
また、前記作業ヘッド部は、前記間詰材へ向かって加圧水を噴射するウォータージェットヘッド部であり、前記ウォータージェットヘッド部に接続され、前記加圧水が流通する可撓性の圧力配管と、前記圧力配管を送り出す配管送出部と、前記圧力配管に前記加圧水を供給する加圧水供給部と、をさらに備え、前記移動機構は、前記ウォータージェットヘッド部及び前記圧力配管を移動させ、前記配管送出部は、前記移動機構による前記ウォータージェットヘッド部及び前記圧力配管の移動に伴って、前記圧力配管の送り出し及び引き戻しを行うことが好ましい。
この構成によれば、ウォータージェットヘッド部により間詰材を破断することができる。このため、間詰材を破断するにあたって、ウォータージェットヘッド部に加圧水を供給すればよいことから、間詰材を破断するための動力源をウォータージェットヘッド部に設ける必要がなく、ウォータージェットヘッド部の大きさを小さいものとすることができる。
また、前記作業ヘッド部は、前記間詰材を掘削する掘削ヘッド部であり、前記掘削ヘッド部に接続され、前記掘削ヘッド部に動力を伝達する動力伝達経路を、さらに備え、前記移動機構は、前記掘削ヘッド部及び前記動力伝達経路を移動させることが好ましい。
この構成によれば、掘削ヘッド部により間詰材を掘削することができる。このため、間詰材を掘削するにあたって、掘削ヘッド部に動力を伝達すればよいことから、間詰材を掘削するための動力源を掘削ヘッド部に設ける必要がなく、掘削ヘッド部の大きさを小さいものとすることができる。
また、前記掘削ヘッド部は、前記動力伝達経路の出力軸に接続され、加工対象物を切削する切削工具と、前記加工対象物から前記切削工具に与えられる加工反力が、予め設定された設定加工反力よりも大きくなった場合、前記切削工具を前記加工対象物から離れる方向に可動させる首振り機構と、を有することが好ましい。
この構成によれば、加工反力の小さな間詰材ではなく、本来除去してはならない加工反力が大きい建屋壁面を加工しそうになった場合であっても、首振り機構を用いることにより、切削工具を加工対象物から離れる方向に可動させることができる。このため、設定加工反力を適切に設定することで、建屋壁材を誤って加工することなく、間詰材を好適に切削することができる。なお、切削工具としては、ドリルまたは砥石等が適用される。
また、前記掘削ヘッド部は、前記動力伝達経路の出力軸に接続され、前記間詰材を切削する切削ブラシを有することが好ましい。
この構成によれば、加工反力の小さな間詰材ではなく、本来除去してはならない加工反力が大きい建屋壁面を加工しそうになった場合であっても、切削ブラシは、建屋壁材に比べて剛性が低いことから、建屋壁材から逃げることができ、建屋壁材を誤って加工することなく、間詰材を好適に切削することができる。なお、切削ブラシとしては、円筒ブラシまたはワイヤーブラシ等が適用される。
また、前記掘削ヘッド部は、前記動力伝達経路の出力軸に接続されるサンギアと、前記サンギアの周囲に設けられる複数のプラネタリギアと、前記複数のプラネタリギアの周囲に設けられるリングギアと、前記複数のプラネタリギアにそれぞれ接続され、前記間詰材を掘削する複数の掘削刃と、を有することが好ましい。
この構成によれば、遊星歯車機構を用いることにより、複数の掘削刃を、プラネタリギアの回転軸を中心に自転させながら、サンギアの周囲を公転させることができるため、間詰材を好適に掘削することができる。
また、前記作業ヘッド部は、前記間詰材へ向かってレーザー光を照射するレーザーヘッド部であり、前記レーザーヘッド部に接続され、前記レーザー光を導く導光路を、さらに備え、前記移動機構は、前記レーザーヘッド部及び前記導光路を移動させることが好ましい。
この構成によれば、レーザーヘッド部により間詰材を熱で溶融し間詰材の体積を減少させることで開口部を形成することができる。このため、間詰材を溶融させるにあたって、光ファイバ等の導光路を用いて、レーザーヘッド部にレーザー光を導光すればよいことから、間詰材を溶融させるための動力源をレーザーヘッド部に設ける必要がなく、レーザーヘッド部の大きさを小さいものとすることができる。
また、前記作業ヘッド部は、前記間詰材へ向かって火炎を放射する火炎放射ヘッド部であり、前記火炎放射ヘッド部に接続され、前記火炎放射ヘッド部へ燃料を供給する燃料供給流路を、さらに備え、前記移動機構は、前記火炎放射ヘッド部及び前記燃料供給流路を移動させることが好ましい。
この構成によれば、火炎放射ヘッド部により間詰材を燃焼させることができる。このため、間詰材を燃焼させるにあたって、火炎放射ヘッド部に燃料を供給すればよいことから、間詰材を燃焼させるための動力源を火炎放射ヘッド部に設ける必要がなく、火炎放射ヘッド部の大きさを小さいものとすることができる。
また、前記作業ヘッド部は、高温熱源を有する加熱ヘッド部であり、前記加熱ヘッド部に接続され、前記加熱ヘッド部へ電流を供給する電線を、さらに備え、前記移動機構は、前記加熱ヘッド部及び前記電線を移動させることが好ましい。
この構成によれば、加熱ヘッド部により間詰材を溶融、体積減少させることができる。このため、間詰材を加熱させるにあたって、加熱ヘッド部に電流を供給すればよいことから、間詰材を溶融、体積減少させるためのエネルギ源を加熱ヘッド部に設ける必要がなく、加熱ヘッド部の大きさを小さいものとすることができる。なお、加熱ヘッド部としては、例えば、ニクロム線が用いられる。
また、前記移動機構は、前記狭隘部において、前記作業ヘッド部を水平方向に移動させる水平移動機構と、前記狭隘部において、前記作業ヘッド部を鉛直方向に移動させる鉛直移動機構と、を有することが好ましい。
この構成によれば、狭隘部において、作業ヘッド部を水平方向及び鉛直方向に移動させることができる。このため、移動機構は、作業ヘッド部を、所定の作業点に好適に移動させることができる。なお、水平移動機構は、例えば、水平方向における作業ヘッド部の移動が30m程度となっており、また、鉛直移動機構は、例えば、鉛直方向における作業ヘッド部の移動が15m程度となっている。
また、前記水平移動機構は、前記狭隘部において、水平方向に延在して設けられるレールと、前記レール上を移動可能な台車と、前記台車に接続され、手動操作されるワイヤと、前記ワイヤが巻き掛けられるリターンプーリと、を有し、前記台車は、前記ワイヤが手動操作されることで、前記レール上を水平方向に移動することが好ましい。
この構成によれば、ワイヤを手動操作することにより、台車をレール上に沿って水平方向に移動させることができる。このため、水平移動機構に設けられる動力源を抑制することができるため、水平移動機構のコンパクト化を図ることができる。また、レール上から台車が滑落することを想定した場合、ワイヤが台車に接続されていることから、ワイヤを引き戻すことで台車を回収することが可能となる。
また、前記台車は、前記水平方向への移動に伴って回転するピニオンギアを有し、前記レールは、前記レール上に沿って設けられ、前記ピニオンギアに噛み合うラックを有することが好ましい。
この構成によれば、台車とレールとを、ラックアンドピニオンで噛み合わせることができるため、レールに対して台車が滑ることなく、好適に移動させることができる。
また、前記水平移動機構は、前記台車に連結され、前記台車の移動に伴って、前記レール上を移動する牽引台車をさらに有し、前記牽引台車は、前記作業ヘッド部に接続される接続部材を保持することが好ましい。
この構成によれば、作業ヘッド部に接続される接続部材を、牽引台車により保持することで、作業ヘッド部の水平方向への移動に伴って、接続部材を水平方向に好適に移動させることができる。なお、例えば、作業ヘッド部がウォータージェットヘッド部である場合、接続部材は、圧力配管である。同様に、作業ヘッド部が掘削ヘッド部である場合、接続部材は、動力伝達経路であり、作業ヘッド部がレーザーヘッド部である場合、接続部材は、導光路であり、作業ヘッド部が火炎放射ヘッド部である場合、接続部材は、燃料供給流路であり、作業ヘッド部が加熱ヘッド部である場合、接続部材は、電線である。
また、前記鉛直移動機構は、前記作業ヘッド部に接続される接続部材を送り出す接続部材送出部と、前記作業ヘッド部の前記水平方向への移動に伴って送り出される前記接続部材が鉛直方向となるように、前記接続部材の移動の方向をガイドするガイド部と、を有することが好ましい。
この構成によれば、接続部材送出部により送り出された接続部材が移動する方向を、ガイド部により水平方向から鉛直方向に変更させることで、作業ヘッド部を鉛直方向に移動させることができる。このため、鉛直移動機構に設けられる動力源を抑制することができるため、鉛直移動機構のコンパクト化を図ることができる。なお、例えば、作業ヘッド部がウォータージェットヘッド部である場合、接続部材送出部は、配管送出部である。
また、前記鉛直移動機構は、前記接続部材を挟み込むと共に、回転駆動することで前記接続部材を送り出す送りローラを、さらに有することが好ましい。
この構成によれば、送りローラにより接続部材を送り出すことができるため、作業ヘッド部をより好適に鉛直方向に移動させることができる。また、水平移動機構による水平移動時において、接続部材を送りローラで挟み込むことができるため、接続部材を固定することができ、接続部材を好適に水平方向に移動させることができる。すなわち、このローラによる駆動力がない場合、作業ヘッド部に作用する自重を利用するしか作業ヘッドを鉛直方向下向に移動させる力が作用しないため、接続部材等から作業ヘッドが受ける抗力が作業ヘッドに作用する自重を上回れば、作業ヘッドが鉛直方向に移動できなくなる恐れがあるため、このローラを具備することが望ましい。
また、前記ガイド部は、複数のガイドローラを含んで構成されていることが好ましい。
この構成によれば、例えば、接続部材が圧力配管である場合、圧力配管を曲げたときの曲率半径が大きい場合であっても、圧力配管の移動を好適に案内することができる。
また、前記移動機構は、前記狭隘部において、前記作業ヘッド部を、所定の移動軸上に沿って移動させる軸移動機構と、前記狭隘部において、前記移動軸上に設けられる回動軸を中心に、前記作業ヘッド部を回動させる回動機構と、を有することが好ましい。
この構成によれば、狭隘部において、作業ヘッド部を移動軸の軸方向に移動させることができ、また、回動軸を中心とする回動方向に移動させることができる。このため、移動機構は、作業ヘッド部を、所定の作業点に好適に移動させることができる。
また、前記作業ヘッド部の位置を計測するための位置計測部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、位置計測部により作業ヘッド部の位置を計測することができるため、作業ヘッド部の位置を容易に把握することができる。
また、前記位置計測部は、前記作業ヘッド部に接続される接続部材に付された目盛りであることが好ましい。
この構成によれば、接続部材に付された目盛りを視認することで、接続部材が送り出される送出し量を把握し、接続部材が接続される作業ヘッド部の位置を推定することができるため、簡易な構成で、作業ヘッド部の位置を把握することができる。
また、前記位置計測部は、前記移動機構による前記移動量を検出可能な移動量検出センサであることが好ましい。
この構成によれば、移動量検出センサにより精度良く移動量を計測することができるため、作業ヘッド部の位置を正確に把握することができる。
また、前記作業ヘッド部により前記間詰材に加工されることで発生する発生物を排出する排出部を、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、排出部により発生物を排出することができるため、作業ヘッド部による加工作業をより好適に行うことができる。
また、前記作業ヘッド部による前記間詰材への加工状態を検出する状態検出センサを、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、作業ヘッド部による間詰材への加工状態を検出することができるため、間詰材に対して適切な加工作業が行われているかを検出することができる。
また、前記作業ヘッド部は、前記建屋間の壁面幅に沿って、前記間詰材を切断するカッタ部であり、前記移動機構は、前記カッタ部を鉛直方向に移動させることが好ましい。
この構成によれば、カッタ部を狭隘部の上方側から下方側に移動させることで、カッタ部により間詰材を切断することができ、複数の間詰材に分割することができる。
また、前記カッタ部により切断された前記間詰材を保持する間詰材保持部と、前記間詰材保持部を鉛直方向に移動させる保持部移動機構と、をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、分割された各間詰材を、間詰材保持部材により保持して引き上げることにより、間詰材を好適に除去することができる。
本発明の間詰材の除去システムは、上記の間詰材の除去装置と、前記除去装置を設置するために、前記狭隘部において、前記間詰材を水平方向に沿って掘削して、前記間詰材に対して中空の設置穴を形成する間詰材の掘削装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、掘削装置により設置穴を形成することができ、また、形成した設置穴に除去装置を設置して、間詰材を除去することができる。
本発明の間詰材の除去方法は、建屋同士の隙間となる狭隘部に充填された間詰材を除去する間詰材の除去方法であって、前記間詰材に対して加工作業を行う作業ヘッド部と、前記狭隘部において前記作業ヘッド部を移動させる移動機構と、を備えた除去装置を設置する装置設置工程と、前記移動機構により前記作業ヘッド部を所定の作業点へ移動させるヘッド移動工程と、前記作業点において前記作業ヘッド部により加工作業を行うヘッド作業工程と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、除去装置を設置した後、作業ヘッド部を作業点に移動させ、作業ヘッド部により加工作業を行うことで、間詰材を好適に除去することができる。
また、前記装置設置工程に先立ち、前記狭隘部において、前記間詰材を水平方向に沿って掘削して、前記間詰材に対して中空の設置穴を形成する掘削工程を、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、設置穴を形成することができ、また、形成した設置穴に除去装置を設置して、間詰材を除去することができる。このため、設置穴の内部から、間詰材にアクセスすることができる。
また、前記装置設置工程に先立ち、前記建屋の上部に、前記除去装置を設置するための支持構造物を設置する支持構造物設置工程を、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、建屋の上部に支持構造物を設置することができ、また、支持構造物に除去装置を設置して、間詰材を除去することができる。このため、狭隘部に設けられる間詰材に対して、鉛直方向の上方側からアクセスすることができる。
図1は、実施形態1の間詰材の除去システムに設けられる間詰材の除去装置を模式的に表した概略構成図である。 図2は、間詰材が充填される狭隘部を模式的に表した説明図である。 図3は、間詰材の除去装置の移動機構を模式的に表した斜視図である。 図4は、間詰材の除去装置の移動機構を水平方向から見たときの模式図である。 図5は、間詰材の除去装置の牽引台車を模式的に表した斜視図である。 図6は、鉛直移動機構の模式図である。 図7は、鉛直移動機構に設けられる送りローラの模式図である。 図8は、ウォータージェットヘッド部の断面図である。 図9は、実施形態1の間詰材の除去システムに設けられる間詰材の掘削装置を模式的に表した斜視図である。 図10は、実施形態1の間詰材の除去方法に関するフローチャートである。 図11は、実施形態2の間詰材の除去装置に設けられる掘削ヘッド部を模式的に表した斜視図である。 図12は、実施形態2の間詰材の除去装置に設けられる掘削ヘッド部を模式的に表した断面図である。 図13は、実施形態3の間詰材の除去装置に設けられる掘削ヘッド部を模式的に表した断面図である。 図14は、実施形態3の間詰材の除去装置に設けられる掘削ヘッド部を先端側から見たときの正面図である。 図15は、実施形態3の間詰材の除去装置に設けられる掘削ヘッド部のA−A断面図である。 図16は、実施形態4の間詰材の除去装置を模式的に表した概略構成図である。 図17は、実施形態5の間詰材の除去システムに設けられる間詰材の除去装置を模式的に表した斜視図である。 図18は、実施形態5の間詰材の除去装置を模式的に表した斜視図である。 図19は、実施形態5の間詰材の除去装置に設けられる間詰材保持部を模式的に表した斜視図である。 図20は、実施形態5の間詰材の除去装置に設けられる間詰材保持部の作動状態を表した説明図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態1]
図1は、実施形態1の間詰材の除去システムに設けられる間詰材の除去装置を模式的に表した概略構成図である。図2は、間詰材が充填される狭隘部を模式的に表した説明図である。図3は、間詰材の除去装置の移動機構を模式的に表した斜視図である。図4は、間詰材の除去装置の移動機構を水平方向から見たときの模式図である。図5は、間詰材の除去装置の牽引台車を模式的に表した斜視図である。図6は、鉛直移動機構の模式図である。図7は、鉛直移動機構に設けられる送りローラの模式図である。図8は、ウォータージェットヘッド部の断面図である。図9は、実施形態1の間詰材の除去システムに設けられる間詰材の掘削装置を模式的に表した斜視図である。図10は、実施形態1の間詰材の除去方法に関するフローチャートである。
間詰材の除去システム1は、原子力施設に設けられる建屋5同士の隙間となる狭隘部6に充填された間詰材7を除去するものである。先ず、図2を参照して、狭隘部6及び間詰材7について説明する。
狭隘部6は、一方の建屋5の壁面と他方の建屋5の壁面とが対向することで形成される空間である。ここで、建屋5は、地面P1を挟んで下方側から上方側に設けられることから、建屋5の下方側は、地下に没して設けられている。このため、狭隘部6は、地面P1を挟んで下方側から上方側に形成される。この狭隘部6には、一方の建屋5と他方の建屋5とを接続する配管8が複数設けられ、複数の配管8は、一方の建屋5と他方の建屋5とを貫通してそれぞれ配設されている。この複数の配管8は、一例として、地面P1よりも下方側に設置されている。ここで、地面P1よりも下方側の地中には、地下水が存在しており、複数の配管8が地面P1よりも下方側に設置される場合、地下水の水位L1は、複数の配管8よりも上方側に位置することがある。なお、複数の配管8は、必ずしも地面P1よりも下方側に設置されてはおらず、地面P1よりも上方側に設置される場合であっても、水が溜まる可能性がある。
この狭隘部6において、一方の建屋5の壁面と他方の建屋5の壁面とが対向する方向を幅方向とする。つまり、幅方向は、建屋間の壁面幅であり、鉛直方向及び水平方向に直交する方向となっている。この狭隘部6の建屋間の壁面幅は、一般的に、50mm〜100mm程度の隙間を想定しており、人の進入が物理的に不可能な狭さであり、既存の機材の配置が物理的に不可能な狭さとなっている。一例として、狭隘部6は、50mm程度となっている。また、狭隘部6は、建屋の壁面内において、水平方向における長さが、例えば、30m程度となっており、鉛直方向における長さが、例えば、15m程度となっている。このように、狭隘部6は、水平方向及び鉛直方向における長さに比して、幅方向における長さが非常に狭いものとなっている。つまり、狭隘部6は、水平方向及び鉛直方向における長さがメートルオーダーとなる一方で、幅方向における長さがミリメートルオーダーとなっている。
この狭隘部6には、間詰材7が充填されている。間詰材7としては、例えば、発泡材であり、発泡材として、エサフォーム(登録商標)が適用されている。間詰材7は、狭隘部6の全域に亘って設けられることから、その一部が、地面P1よりも下方側に設けられ、また、地下水の水位L1よりも下方側に設けられる。また、間詰材7は、複数の配管8の周囲を覆って設けられる。
このような間詰材7が充填される狭隘部6において、複数の配管8は、地下水の水位L1よりも下方側に配置されることから、建屋5内に地下水が浸入する可能性がある。このため、建屋5内への地下水の浸入を抑制すべく、図1に示すように、複数の配管8の周囲に、U字状にシール材9を配置することが検討されている。このシール材9は、狭隘部6の幅方向に亘って水密に設けられ、長さ方向の中央側が、地下水の水位L1よりも下方側に位置する一方で、長さ方向の両端側が、地下水の水位L1よりも上方側に位置するように、複数の配管8を囲んで配置される。
上記のようなシール材9を配置する作業を行うにあたって、間詰材7を除去する必要があり、実施形態1では、間詰材の除去システム1を用いて間詰材7を除去している。次に、間詰材7の除去システム1について説明する。
間詰材7の除去システム1は、図1に示す間詰材7の除去装置15と、図9に示す間詰材7の掘削装置16を含んで構成されている。この除去システム1では、掘削装置16によって間詰材7を掘削して、除去装置15を設置可能な設置穴18を形成する。そして、除去システム1では、設置穴18に設置された除去装置15によって間詰材7を除去する。
図1に示すように除去装置15は、掘削装置16により形成された設置穴18に設置され、作業ヘッド部と、作業ヘッド部を移動させる移動機構22とを備えている。ここで、設置穴18は、水平方向に延在して形成されており、鉛直方向における長さが、除去装置15を設置可能な長さとなっている。
作業ヘッド部は、間詰材7へ向かって加圧水を噴射するウォータージェットヘッド部21である。図8に示すように、ウォータージェットヘッド部21は、断面円形状に形成され、主流となる加圧水を噴射するための主流噴射孔27と、副流となる加圧水を噴射するための複数の副流噴射孔28とを含んで形成されている。主流噴射孔27は、断面円形の開口となっており、ウォータージェットヘッド部21の先端面に形成されている。複数の副流噴射孔28は、面円形の開口となっており、ウォータージェットヘッド部21の周面に所定の間隔を空けて形成され、主流噴射孔27に対して基端側に形成されている。また、副流噴射孔28は、副流噴射孔28から噴射される副流の加圧水が、主流噴射孔27から噴射される加圧水の噴射方向に対して傾斜するように形成されている。主流噴射孔27から噴射される主流の加圧水は、ウォータージェットヘッド部21の先端面から間詰材7に向かって噴射されることで、間詰材7を破断する。複数の副流噴射孔28から噴射される副流の加圧水は、ウォータージェットヘッド部21の周面から間詰材7に向かって噴射されることで、ウォータージェットヘッド部21の振れを抑制する。つまり、ウォータージェットヘッド部21の一部の周面と間詰材7との距離が近づくと、ウォータージェットヘッド部21の一部の周面とは反対側の周面と間詰材7との距離が離れる。このため、ウォータージェットヘッド部21の一部の周面と間詰材7との間を流通する副流の加圧水の圧力が高まる一方で、ウォータージェットヘッド部21の反対側の周面と間詰材7との間を流通する副流の加圧水の圧力が低くなる。これにより、ウォータージェットヘッド部21は、一部の周面と間詰材7とが離れる方向に移動すると共に、反対側の周面と間詰材7とが近づく方向に移動する。
このウォータージェットヘッド部21には、圧力配管25が接続されている。圧力配管25は、加圧水が流通しており、可撓性の配管となっている。圧力配管25は、ウォータージェットヘッド部21の基端側に接続されている。この圧力配管25は、後述する配管送出ドラム(配管送出部)55に巻回されている。このため、圧力配管25は、配管送出ドラム55から送り出されると、狭隘部6の水平方向における一方側(図1の左側)から挿入されて送り出される。
また、図1に示すように除去装置15は、圧力配管25に加圧水を供給するポンプ(加圧水供給部)29が接続されている。ポンプ29は、狭隘部6の外側に配置されており、圧力配管25を介して、ウォータージェットヘッド部21に加圧水を供給する。
次に、移動機構22について説明する。移動機構22は、ウォータージェットヘッド部21を水平方向に移動させる水平移動機構31と、ウォータージェットヘッド部21を鉛直方向に移動させる鉛直移動機構32とを有している。
水平移動機構31は、図1、図3、図4及び図5に示すように、レール35と、台車36と、複数の牽引台車37と、ワイヤ38と、リターンプーリ39と、を有している。
レール35は、図4に示すように、狭隘部6に配置され、両側の建屋5の壁面に沿って一対設けられる。一対のレール35は、水平方向に延在して設置されており、水平方向における長さが、狭隘部6の水平方向における長さと略同じ長さである30m程度となっている。一対のレール35は、水平方向において、圧力配管25が挿入される側が手前側となっており、手前側の反対側が奥側となっている。一対のレール35は、その上面が、台車36及び牽引台車37が走行する走行路となっている。各レール35は、各建屋5の壁面に設けられる複数のステー41に固定されている。複数のステー41は、鉛直方向における高さが同じ高さとなっており、水平方向に沿って所定の間隔を空けて建屋5の壁面に設置されている。このため、一対のレール35の間は、水平方向に亘って中空の空間が形成される。また、走行路となる各レール35の上面には、ラックギア35aが形成されており、後述する台車36のピニオンギア45aが噛み合う。
台車36は、図3及び図4に示すように、レール35上を移動可能となっている。台車36は、複数の車輪45と、サポートプレート46と、サドル47とを含んで構成されている。
複数の車輪45は、例えば、4つ設けられおり、各レール35上において、2つの車輪45が転動する。各車輪45の外周面には、ピニオンギア45aが形成されており、レール35のラックギア35aと噛み合っている。このため、複数の車輪45は、レール35上を滑ることなく、移動することができる。
サポートプレート46は、一対のレール35の間に配置されており、その板面が、建屋5の壁面と対向するように配置されている。サポートプレート46は、例えば、略三角形状に形成され、底辺側が上方側となり、頂部側が下方側となるように配置されている。なお、サポートプレート46の形状は特に限定されない。このサポートプレート46の上部には、複数の車輪45が取り付けられている。このため、サポートプレート46の下部は、レール35よりも下方側に位置する。
サドル47は、サポートプレート46の下部を挟み込むように、サポートプレート46に取り付けられている。なお、このサドル47は、圧力配管25を保持することから、狭隘部6の幅方向において、圧力配管25を保持する部位を一方側に寄せて形成されている。具体的に、サドル47は、サポートプレート46の一方の板面に接して設けられる長板部47aと、長板部47aに固定され、サポートプレート46の他方の板面に接して設けられる挟持部47bと、を有している。長板部47aは、鉛直方向に長い板状に形成され、その上部がサポートプレート46に取り付けられ、その下部が圧力配管25を保持する部位となっている。挟持部47bは、長板部47aの上部に取り付けられ、長板部47aと共にサポートプレート46を挟み込んでいる。そして、サドル47は、締結部材によって、挟持部47b及び長板部47aにより挟み込まれたサポートプレート46を相互に締結することで、サポートプレート46に取り付けられる。
複数の牽引台車37は、レール35上に沿って並べて配置されている。また、図5に示すように、先方の牽引台車37は、牽引ワイヤ50を介して台車36に連結され、牽引ワイヤ50を介して後方の牽引台車37に連結されている。このため、複数の牽引台車37は、台車36の移動に伴って、レール35上を移動する。また、各牽引台車37は、ウォータージェットヘッド部21に接続される圧力配管25を保持しながら移動する。各牽引台車37は、複数の車輪51と、ボディ52と、配管連結部材53とを含んで構成されている。
複数の車輪51は、台車36の車輪45と同様に、各レール35上において転動する。各車輪51の外周面には、ピニオンギア51aが形成され、レール35のラックギア35aと噛み合っている。ボディ52は、複数の車輪51が取り付けられている。配管連結部材53は、その一端がボディ52に接続され、その他端が圧力配管25に連結されている。
リターンプーリ39は、回転自在に構成され、ワイヤ38が巻き掛けられる。リターンプーリ39は、レール35の水平方向における奥側の端部に設けられている。
ワイヤ38は、図3に示すように、台車36に固定されると共に台車36を手前側に引き戻すためのワイヤ38aと、台車36に固定されると共にリターンプーリ39に巻き掛けられて台車36を奥側に送り出すためのワイヤ38bとを含んで構成されている。具体的に、ワイヤ38aは、その一端が、台車36のサドル47の長板部47aに対し、水平方向の手前側の面に固定され、その他端が、狭隘部6の外側まで延在して配置される。一方で、ワイヤ38bは、その一端が、台車36のサドル47の長板部47aに対し、水平方向の奥側の面に固定されている。そして、ワイヤ38bは、その他端が、リターンプーリ39に巻き掛けられて、ワイヤ38aと同様に、狭隘部6の外側まで延在して配置される。
このように構成される水平移動機構31は、2本のワイヤ38a,38bの他端部が、狭隘部6の外側において、手動操作されることで、台車36をレール35上に沿って移動させることができる。つまり、ワイヤ38aの他端部が手動操作によりレール35の手前側に引かれることで、台車36は、レール35上に沿って水平方向の手前側に移動する。よって、台車36に保持されたウォータージェットヘッド部21は、レール35上に沿って水平方向の手前側に移動する。一方で、ワイヤ38bの他端部が手動操作によりレール35の手前側に引かれることで、台車36は、レール35上に沿って水平方向の奥側に移動する。よって、台車36に保持されたウォータージェットヘッド部21は、レール35上に沿って水平方向の奥側に移動する。
鉛直移動機構32は、図3及び図6に示すように、配管送出ドラム55と、複数のガイドローラ56と、送りローラ57と、を有している。
配管送出ドラム55は、狭隘部6の外側に設置されており、圧力配管25を巻回している。この配管送出ドラム55は、移動機構22によるウォータージェットヘッド部21及び圧力配管25の移動に伴って、圧力配管25の送り出し及び引き戻しを実行可能となっている。
複数のガイドローラ56は、サドル47の長板部47bに取り付けられており、水平方向に送り出される圧力配管25の移動が鉛直方向となるように、圧力配管25が移動する方向をガイドしている。具体的に、複数のガイドローラ56は、圧力配管25を曲げることが可能な曲率半径となる1/4の円弧に沿って、所定の間隔を空けて並べて配設されている。このとき、複数のガイドローラ56により形成される1/4の円弧は、水平方向の手前側から奥側に移動する圧力配管25を、鉛直方向の上方側から下方側に移動させるように案内する円弧となっている。
送りローラ57は、サドル47の長板部47bに取り付けられており、複数のガイドローラ56によって鉛直方向の下方側に移動する圧力配管25に対して、径方向両側に一対設けられている。一対の送りローラ57は、図7に示すように、圧力配管25に近づく方向に移動して、圧力配管25を挟み込む一方で、圧力配管25から離れる方向に移動して、圧力配管25を自由状態とする。また、一対の送りローラ57は、回転駆動することで、圧力配管25を鉛直方向の下方側に送り出すことが可能となっている。
このように構成される鉛直移動機構32は、配管送出ドラム55から圧力配管25が送り出されると共に、一対の送りローラ57が圧力配管25を挟み込んだ状態で回転駆動することで、圧力配管25は、複数のガイドローラ56に案内されながら、鉛直方向の下方側に送り出される。よって、圧力配管25に接続されたウォータージェットヘッド部21は、鉛直方向の下方側に移動する。一方で、鉛直移動機構32は、配管送出ドラム55により圧力配管25が引き戻されると共に、一対の送りローラ57が圧力配管25を自由状態とすることで、圧力配管25は、複数のガイドローラ56に案内されながら、鉛直方向の上方側に引き戻される。よって、圧力配管25に接続されたウォータージェットヘッド部21は、鉛直方向の上方側に移動する。
このような移動機構22は、狭隘部6の外側から与えられる動力、すなわち、水平移動機構31での手動操作及び鉛直移動機構32での圧力配管25の送り出しによって、ウォータージェットヘッド部21を水平方向及び鉛直方向に移動させることが可能となっている。
ここで、圧力配管25には、その外周面に図示しない目盛りが付されている。この目盛りは、圧力配管25が送り出される送出し量を計測するために、管軸方向に沿って付されている。このため、圧力配管25の外周面に付された目盛りを視認することで、圧力配管25の送出し量を把握することができ、また、圧力配管25の送出し量から推定されるウォータージェットヘッド部21の水平方向及び鉛直方向における位置を把握することが可能となる。
次に、図9を参照して、間詰材7の掘削装置16について説明する。上記したように、掘削装置16は、図1に示す設置穴18を形成するために、狭隘部6の間詰材7を掘削するものである。この掘削装置16は、ハウジング61と、切り刃62と、縦刃63と、横刃64と、操舵部65と、を備えている。なお、切り刃62、縦刃63、及び横刃64にあたる部位の刃に代えて、電流を流すことで温度上昇するニクロム線を配して、ニクロム線の熱により間詰材7を加熱、切断する方法もある。
ハウジング61は、断面方形状となる長手方向に長い角筒に形成されている。このハウジング61は、間詰材7の掘削時において、長手方向が狭隘部6の水平方向となるように配置される。ここで、ハウジング61は、長手方向において2つの部位に分断された二分割の構成となっている。つまり、ハウジング61は、水平方向(長手方向)の手前側(基端側)の部位と、水平方向(長手方向)の奥側(先端側)の部位とに分割されている。
操舵部65は、ハウジング61の手前側の部位と奥側の部位との間に設けられている。具体的に、操舵部65は、回動プーリ71と、回動プーリ71に巻き掛けられる作動ワイヤ72とを含んで構成されている。回動プーリ71は、ハウジング61の奥側の部位に対して固定される一方で、ハウジング61の手前側の部位に対して回動自在となっている。ここで、回動プーリ71は、間詰材7の掘削時において、その軸方向が狭隘部6の幅方向となるように配置される。作動ワイヤ72は、回動プーリ71に巻き掛けられ、作動ワイヤ72が操作されることで、回動プーリ71が回動する。このため、操舵部65は、間詰材7の掘削時において、作動ワイヤ72により回動プーリ71を回動させると、回動プーリ71の軸を中心として、ハウジング61の奥側の部位が、ハウジング61の手前側の部位に対して上方側または下方側に傾斜する。
切り刃62は、ハウジング61の先端側(奥側)の部位に沿って形成されている。ここで、ハウジング61は、角筒形状となっていることから、先端側の部位は、方形の枠状に形成されている。このため、切り刃62は、方形状枠状に形成されている。この切り刃62は、ハウジング61の先端側に設けられることから、間詰材7の掘削時において、間詰材7を、水平方向に長い長方体形状に切り出す。よって、間詰材7に形成される設置穴18は、切り刃62によって切り出された長方体形状の間詰材7と、相補的な形状となるように形成される。
縦刃63は、ハウジング61の先端側の部位の内部に収容され、間詰材7の掘削時において、狭隘部6の鉛直方向に亘って設けられている。また、縦刃63は、間詰材7の掘削時において、狭隘部6の幅方向に沿って並ぶように、所定の間隔を空けて複数設けられている。この複数の縦刃63は、切り刃62によって切り出された間詰材7を、幅方向において複数に分割する。
横刃64は、ハウジング61の先端側の部位の内部に収容され、縦刃63よりも基端側に設置されている。横刃64は、間詰材7の掘削時において、狭隘部6の水平方向に亘って設けられている。また、横刃64は、間詰材7の掘削時において、狭隘部6の鉛直方向に沿って並ぶように、所定の間隔を空けて複数設けられている。この複数の横刃64は、複数の縦刃63によって分割された間詰材7を、鉛直方向において複数に分割する。
このように構成される掘削装置16は、狭隘部6の間詰材7に対して、ハウジング61の長手方向を水平方向としつつ、ハウジング61の先端側を間詰材7に挿入することで、切り刃62により間詰材7を切り出す。また、掘削装置16は、切り刃62により切り出された間詰材7を、複数の縦刃63及び複数の横刃64によって複数に切断する。そして、切断された間詰材7は、ハウジング61の内部を通過して、狭隘部6の外側に排出される。このように、掘削装置16は、間詰材7を掘削することで、間詰材7が充填される狭隘部6に、除去装置15を設置可能な設置穴18を形成する。
次に、図10を参照して、上記のように構成される間詰材7の除去システム1を用いた、間詰材7の除去方法について説明する。図10に示すように、間詰材7の除去方法では、先ず、掘削装置16を用いて、狭隘部6に充填される間詰材7を掘削することで、間詰材7に対して中空の設置穴18を形成する掘削工程(ステップS1)を実行する。掘削工程S1では、間詰材7に対して、水平方向に延在する設置穴18を形成する。このとき、設置穴18は、地下水の水位L1よりも上方側となる位置、また、地面P1よりも上方側となる位置に形成される。
続いて、除去方法では、掘削工程S1の実行後、掘削工程S1により形成された設置穴18に対して、除去装置15を設置する装置設置工程(ステップS2)を実行する。具体的に、装置設置工程S2では、先ず、設置穴18に対して、移動機構22の一対のレール35を設置する。この後、一対のレール35の水平方向における奥側において、リターンプーリ39を設置する。そして、一対のレール35上に、台車36及び牽引台車37を設置すると共に、台車36のサドル47に接続されるワイヤ38bをリターンプーリ39に巻き掛ける。さらに、台車36に対して、ウォータージェットヘッド部21及び圧力配管25を取り付け、一対の送りローラ57によって圧力配管25を挟み込んだ状態とする。
そして、除去方法では、装置設置工程S2の実行後、移動機構22によりウォータージェットヘッド部21を所定の作業点へ移動させるヘッド移動工程(ステップS3)を実行する。具体的に、ヘッド移動工程S3では、ワイヤ38a,38bが手動操作されることによって、ウォータージェットヘッド部21が水平方向に移動する。また、ヘッド移動工程S3では、配管送出ドラム55及び一対の送りローラ57により、圧力配管25が送り出されることによって、ウォータージェットヘッド部21が鉛直方向に移動する。このとき、ヘッド移動工程S3では、圧力配管25に付された目盛りを視認しつつ、圧力配管25の送出し量を調整することで、ウォータージェットヘッド部21を所定の作業点へ移動させている。
次に、除去方法では、ヘッド移動工程S3の実行後、所定の作業点において、ウォータージェットヘッド部21から加圧水を噴射して、間詰材7を破断するヘッド作業工程(ステップS4)を実行する。具体的に、ヘッド作業工程S4では、ウォータージェットヘッド部21から加圧水を噴射しつつ、移動機構22によりウォータージェットヘッド部21を鉛直方向の下方側に移動させることで、間詰材7を鉛直方向に掘り進める。なお、ヘッド作業工程S4では、間詰材7を破断することにより発生した発生物を、図示しない排出部により排出している。ここで、排出部は、除去装置15とは別体となる排出装置であってもよいし、ウォータージェットヘッド部21に付帯して設けられる排出機能であってもよく、特に限定されない。
そして、除去方法では、ヘッド作業工程S4の実行後、作業が完了したか否かを判断し(ステップS5)、作業が完了していないと判断した場合(ステップS5:No)、再び、ヘッド移動工程S3を実行して、異なる所定の作業点に、ウォータージェットヘッド部21を移動させる。一方で、除去方法では、作業が完了したと判断した場合(ステップS5:Yes)、間詰材7の除去を終了する。
以上のように、実施形態1によれば、狭隘部6において移動機構22によりウォータージェットヘッド部21を移動させ、ウォータージェットヘッド部21により間詰材7に対して、加圧水を噴射することができる。このため、狭隘部6において、間詰材7を破断することで、間詰材7を好適に除去することができる。
また、実施形態1によれば、除去装置15を用いて、建屋間の壁面幅が50mm以上100mm以下となる狭隘部6に充填された間詰材7を除去することができる。このため、人の進入が物理的に不可能な狭さとなる狭隘部6に充填された間詰材7を除去することができる。
また、実施形態1によれば、移動機構22に設けられる動力源を、狭隘部6の外側に設けることができるため、移動機構22に搭載する動力源を抑制できる。このため、除去装置15自体のコンパクト化を図ることができ、狭隘部6に設置可能な大きさとすることができる。
また、実施形態1によれば、狭隘部6に充填される間詰材7として発泡材が適用される場合であっても、発泡材を好適に除去することが可能となる。
また、実施形態1によれば、ウォータージェットヘッド部21により間詰材7を破断することができる。このため、間詰材7を破断するにあたって、ウォータージェットヘッド部21に加圧水を供給すればよいことから、間詰材7を破断するための動力源をウォータージェットヘッド部21に設ける必要がなく、ウォータージェットヘッド部21の大きさを小さいものとすることができる。
また、実施形態1によれば、狭隘部6において、水平移動機構31及び鉛直移動機構32により、ウォータージェットヘッド部21を水平方向及び鉛直方向に移動させることができる。このため、水平移動機構31及び鉛直移動機構32は、ウォータージェットヘッド部21を、所定の作業点に好適に移動させることができる。
また、実施形態1によれば、ワイヤ38a,38bを手動操作することにより、台車36をレール35上に沿って水平方向に移動させることができる。このため、水平移動機構31に搭載される動力源を抑制することができるため、水平移動機構31のコンパクト化を図ることができる。また、レール35上から台車36が滑落することを想定した場合、ワイヤ38a,38bが台車36に接続されていることから、ワイヤ38a,38bを引き戻すことで台車36を回収することが可能となる。
また、実施形態1によれば、台車36とレール35とを、ラックアンドピニオンで噛み合わせることができるため、レール35に対して台車36が滑ることなく、好適に移動させることができる。
また、実施形態1によれば、牽引台車37により圧力配管25を保持することができるため、ウォータージェットヘッド部21の水平方向への移動に伴って、圧力配管25を水平方向に好適に移動させることができる。
また、実施形態1によれば、配管送出ドラム55により圧力配管25を送り出し、また、複数のガイドローラ56により、圧力配管25が移動する方向を、水平方向から鉛直方向に変更することができるため、ウォータージェットヘッド部21を鉛直方向に移動させることができる。このため、鉛直移動機構32に設けられる動力源を抑制することができるため、鉛直移動機構32のコンパクト化を図ることができる。
また、実施形態1によれば、複数のガイドローラ56を用いることにより、圧力配管25を曲げたときの曲率半径が大きい場合であっても、圧力配管25が移動する方向を好適に変更することができる。
また、実施形態1によれば、一対の送りローラ57により圧力配管25を送り出すことができるため、ウォータージェットヘッド部21をより好適に鉛直方向に移動させることができる。また、水平移動機構31による水平移動時において、圧力配管25を一対の送りローラ57で挟み込むことができるため、圧力配管25を固定した状態で、圧力配管25を好適に水平方向に移動させることができる。
また、実施形態1によれば、圧力配管25に付された目盛りを視認することで、圧力配管25が送り出される送出し量を把握し、圧力配管25が接続されるウォータージェットヘッド部21の位置を推定することができるため、簡易な構成で、ウォータージェットヘッド部21の位置を把握することができる。
また、実施形態1によれば、排出部を設けることで、間詰材7を破断することにより発生する発生物を排出することができるため、ウォータージェットヘッド部21による破断作業をより好適に行うことができる。
また、実施形態1によれば、掘削装置16を用いて、除去装置15が設置される設置穴18を形成することができる。また、形成した設置穴18に除去装置15を設置して、除去装置15により間詰材7を除去することができる。
また、実施形態1によれば、掘削装置16により設置穴18を形成し、形成した設置穴18に除去装置15を設置した後、ウォータージェットヘッド部21を所定の作業点に移動させ、ウォータージェットヘッド部21から加圧水を噴射することで、間詰材7を好適に除去することができる。このとき、設置穴18の内部から、間詰材7にアクセスして、間詰材7を除去することができる。
なお、実施形態1では、作業ヘッド部として、加圧水を噴射するウォータージェットヘッド部21に適用して説明したが、特に限定されず、作業ヘッド部として、例えば、間詰材7を掘削する掘削ヘッド部、レーザー光を照射するレーザーヘッド部、火炎を放射する火炎放射ヘッド部、または高温熱源を有する加熱ヘッド部に適用してもよい。
具体的に、作業ヘッド部として、掘削ヘッド部を適用する場合、掘削ヘッド部には、動力を伝達する動力伝達経路が接続され、動力伝達経路を介して伝達される動力により、掘削ヘッド部を作動させる。このとき、移動機構22は、掘削ヘッド部及び動力伝達経路を移動させることが好ましい。この構成によれば、掘削ヘッド部により間詰材7を掘削することができる。このため、間詰材7を掘削するにあたって、掘削ヘッド部に動力を伝達すればよいことから、間詰材7を掘削するための動力源を掘削ヘッド部に設ける必要がなく、掘削ヘッド部の大きさを小さいものとすることができる。
また、掘削ヘッド部は、動力伝達経路の出力軸に接続され、加工対象物を切削する切削工具と、加工対象物から前記切削工具に与えられる加工反力が、予め設定された設定加工反力よりも大きくなった場合、切削工具を加工対象物から離れる方向に可動させる首振り機構と、を有する構成であってもよい。この構成によれば、加工反力の小さな間詰材ではなく、本来除去してはならない加工反力が大きい建屋壁面を加工しそうになった場合であっても、首振り機構を用いることにより、切削工具を加工対象物から離れる方向に可動させることができる。このため、設定加工反力を適切に設定することで、建屋壁材を誤って加工することなく、間詰材を好適に切削することができる。なお、切削工具としては、ドリルまたは砥石等が適用される。
さらに、掘削ヘッド部は、動力伝達経路の出力軸に接続され、間詰材を切削する切削ブラシを有する構成であってもよい。この構成によれば、加工反力の小さな間詰材ではなく、本来除去してはならない加工反力が大きい建屋壁面を加工しそうになった場合であっても、切削ブラシは、建屋壁材に比べて剛性が低いことから、建屋壁材から逃げることができ、建屋壁材を誤って加工することなく、間詰材を好適に切削することができる。なお、切削ブラシとしては、円筒ブラシまたはワイヤーブラシ等が適用される。
また、作業ヘッド部として、レーザーヘッド部を適用する場合、レーザーヘッド部には、レーザー光を導く導光路が接続され、導光路によって導かれるレーザー光を、レーザーヘッド部から照射する。このとき、移動機構22は、レーザーヘッド部及び導光路を移動させることが好ましい。この構成によれば、レーザーヘッド部により間詰材7を熱で溶融し間詰材の体積を減少させることで開口部を形成することができる。このため、間詰材7を溶融させるにあたって、光ファイバ等の導光路を用いて、レーザーヘッド部にレーザー光を導光すればよいことから、間詰材7を溶融させるための動力源をレーザーヘッド部に設ける必要がなく、レーザーヘッド部の大きさを小さいものとすることができる。
また、作業ヘッド部として、火炎放射ヘッド部を適用する場合、火炎放射ヘッド部には、燃料を供給する燃料供給流路が接続され、燃料供給流路から供給される燃料を、火炎放射ヘッド部において燃焼させることで火炎を放射する。このとき、移動機構22は、火炎放射ヘッド部及び燃料供給流路を移動させることが好ましい。この構成によれば、火炎放射ヘッド部により間詰材7を燃焼させることができる。このため、間詰材7を燃焼させるにあたって、火炎放射ヘッド部に燃料を供給すればよいことから、間詰材7を燃焼させるための動力源を火炎放射ヘッド部に設ける必要がなく、火炎放射ヘッド部の大きさを小さいものとすることができる。
また、作業ヘッド部として、高温熱源を有する加熱ヘッド部を適用する場合、加熱ヘッド部には、電流を供給する電線が接続され、電線から供給される電流により加熱ヘッド部を加熱させる。この構成によれば、加熱ヘッド部により間詰材を溶融、体積減少させることができる。このため、間詰材を加熱させるにあたって、加熱ヘッド部に電流を供給すればよいことから、間詰材を溶融、体積減少させるためのエネルギ源を加熱ヘッド部に設ける必要がなく、加熱ヘッド部の大きさを小さいものとすることができる。なお、加熱ヘッド部としては、例えば、ニクロム線が用いられる。
また、実施形態1では、圧力配管25に目盛りを付すことで、ウォータージェットヘッド部21の位置を推定したが、この構成に限定されない。例えば、目盛りに代えて、移動機構22による移動量を検出可能な移動量検出センサを設けてもよい。具体的に、移動量検出センサとして、例えば、ロータリエンコーダを適用し、このロータリエンコーダを水平移動機構31の台車36の車輪45に取り付けることで、水平移動機構31による台車36の移動量を検出してもよい。また、ロータリエンコーダを一対の送りローラ57に取り付けることで、鉛直移動機構32による圧力配管25の移動量を検出してもよい。
また、実施形態1では、複数のガイドローラ56により圧力配管25が移動する方向を変更したが、所定の曲率半径となる板材により圧力配管25が移動する方向を変更してもよい。
また、実施形態1の構成に加え、ウォータージェットヘッド部21による間詰材7への加工状態を検出する状態検出センサを、さらに備えてもよい。この構成によれば、ウォータージェットヘッド部21による間詰材7への加工状態を検出することができるため、間詰材7に対して適切な加工作業が行われているかを検出することができる。
[実施形態2]
次に、図11及び図12を参照して、実施形態2に係る間詰材7の除去装置15について説明する。図11は、実施形態2の間詰材の除去装置に設けられる掘削ヘッド部を模式的に表した斜視図である。図12は、実施形態2の間詰材の除去装置に設けられる掘削ヘッド部を模式的に表した断面図である。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
実施形態2の除去装置15は、作業ヘッド部として、実施形態1のウォータージェットヘッド部21に代えて、掘削ヘッド部100が適用されている。図11に示すように、掘削ヘッド部100は、ハウジング101と、ハウジング101内に収容される遊星歯車機構102と、掘削刃103と、を含んで構成されている。
ハウジング101は、角筒形状に形成されており、その内部に、遊星歯車機構102が収容されている。このハウジング101は、先端側の先端面が方形状に形成されており、先端面の中央において、遊星歯車機構102が配置され、先端面の四隅の角部には、4つの排出穴105が形成されている。各排出穴105は、掘削ヘッド部100により間詰材7を掘削することで発生する発生物を排出するための穴である。
遊星歯車機構102は、サンギア111と、複数のプラネタリギア112と、リングギア113とを、含んで構成されている。サンギア111は、狭隘部6の外側から伝達される動力によって回転駆動する。複数のプラネタリギア112は、サンギア111の周囲に設けられ、サンギア111と噛み合っている。このため、複数のプラネタリギア112は、サンギア111が回転駆動することで、各プラネタリギア112の回転軸を中心に自転すると共に、サンギア111の周囲を公転する。リングギア113は、円環形状となっており、複数のプラネタリギア112の周囲に設けられ、複数のプラネタリギア112と噛み合っている。このため、リングギア113は、複数のプラネタリギア112が回転することで、リングギア113の回転軸を中心に回転する。ここで、図12に示すように、リングギア113は、その基端側の内周面において、軸受部115を介してサンギア111に取り付けられている。また、リングギア113は、その基端側の外周面において、軸受部116を介してハウジング101に取り付けられている。このため、リングギア113は、サンギア111及びハウジング101に対して、回転自在となっている。
掘削刃103は、複数のプラネタリギア112の先端側の端面にそれぞれ取り付けられている。このため、複数の掘削刃103は、複数のプラネタリギア112の自転及び公転に応じて回転する。
この掘削ヘッド部100には、図示しない動力伝達経路が接続されている。動力伝達経路は、狭隘部6の外側から掘削ヘッド部100のサンギア111に動力を伝達することで、サンギア111を回転駆動させている。
このように構成される掘削ヘッド部100は、狭隘部6の外側から動力伝達経路を介してサンギア111に動力が伝達されると、サンギア111が回転駆動することで、複数のプラネタリギア112が自転及び公転を行うと共に、リングギア113が回転する。このため、複数のプラネタリギア112に取り付けられた掘削刃103が、自転及び公転を行いながら、間詰材7を掘削する。そして、間詰材7を掘削することで発生した発生物は、排出穴105を介して狭隘部6の外側に排出される。
以上のように、実施形態2によれば、掘削ヘッド部100により間詰材7を掘削することができる。このため、間詰材7を掘削するにあたって、掘削ヘッド部100に動力伝達経路を介して動力を伝達すればよいことから、間詰材7を掘削するための動力源を掘削ヘッド部100に設ける必要がなく、掘削ヘッド部100の大きさを小さいものとすることができる。
また、実施形態2によれば、遊星歯車機構102を用いることにより、複数の掘削刃103を、複数のプラネタリギア112の回転軸を中心に自転させながら、サンギア111の周囲を公転させることができるため、間詰材7を好適に掘削することができる。
[実施形態3]
次に、図13から図15を参照して、実施形態3に係る除去装置15について説明する。図13は、実施形態3の間詰材の除去装置に設けられる掘削ヘッド部を模式的に表した断面図である。図14は、実施形態3の間詰材の除去装置に設けられる掘削ヘッド部を先端側から見たときの正面図である。図15は、実施形態3の間詰材の除去装置に設けられる掘削ヘッド部のA−A断面図である。なお、実施形態3でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
実施形態3の除去装置15において、掘削ヘッド部120は、その内部において、動力源としての複数のモータを搭載している。図13に示すように、掘削ヘッド部120は、ハウジング121と、操舵部122と、複数の回転刃123と、回転機構124と、切り刃125とを含んで構成されている。
ハウジング121は、断面方形状となる長手方向に長い角筒に形成されている。このハウジング121は、長手方向において2つの部位に分断された二分割の構成となっている。つまり、ハウジング121は、長手方向の基端側(図13の右側)の部位と、長手方向の先端側(図13の左側)の部位とに分割されている。なお、ハウジング121は、基端側の部位と先端側の部位との間の部位を、蛇腹状に形成してもよい。
操舵部122は、ハウジング121の基端側の部位と先端側の部位との間に設けられている。具体的に、操舵部122は、ベベルギア128と、ベベルギア128に噛み合うピニオンギア129と、ピニオンギア129を回転させるステアリングモータ130とを含んで構成されている。ベベルギア128は、ハウジング121の基端側の部位に固定されている。ピニオンギア129は、ステアリングモータ130を介してハウジング121の先端側の部位に固定されている。ステアリングモータ130は、回転駆動することで、ピニオンギア129を回転させる。このため、操舵部122は、ステアリングモータ130によりピニオンギア129を回転させることで、ピニオンギア129をベベルギア128の周方向に移動させ、これにより、ハウジング121の基端側の部位に対して、ハウジング121の先端側の部位が傾斜させる。つまり、操舵部122は、長手方向に長いハウジング121を屈曲させることが可能となる。
切り刃125は、ハウジング121の先端側の部位に沿って形成されている。ここで、ハウジング121は、角筒形状となっていることから、先端側の部位は、方形の枠状に形成されている。このため、切り刃125は、方形状枠状に形成されている。
複数の回転刃123は、ハウジング121の先端側の内部に収容された状態で設けられている。複数の回転刃123は、その回転軸が同軸上となっており、回転軸の軸方向において、所定の間隔を空けて設けられている。この回転軸の軸方向は、長手方向に直交する方向となっている。また、回転軸の両側は、軸受けを介してハウジング121に回転自在に軸支されている。さらに、ハウジング121の外側における回転軸の両側には、一対のホイールタイヤ133が設けられている。
回転機構124は、複数の回転刃123を回転させており、ハウジング121の先端側の部位の内部に設けられている。具体的に、回転機構124は、ベベルギア135と、ベベルギア135に噛み合うピニオンギア136と、ピニオンギア136を回転させるカッタ駆動モータ137とを含んで構成されている。ベベルギア135は、複数の回転刃123の回転軸に固定されている。ピニオンギア136は、カッタ駆動モータ137を介してハウジング121の先端側の部位に固定されている。カッタ駆動モータ137は、回転駆動することで、ピニオンギア136を回転させる。このため、回転機構124は、カッタ駆動モータ137によりピニオンギア136を回転させることで、ベベルギア135を回転させ、これにより、回転軸を介して複数の回転刃123及び一対のホイールタイヤ133を回転させる。
このように構成される掘削ヘッド部120は、切り刃125により間詰材7を切り出すと共に、回転機構124により複数の回転刃123を回転させて、切り出した間詰材7を複数の回転刃123により切断する。そして、複数の回転刃123により切断された間詰材7は、ハウジング121の内部を通過して、狭隘部6の外側に排出される。このとき、掘削ヘッド部120は、操舵部122によりハウジング121の先端側の部位と基端側の部位とが屈曲させられることで、掘削ヘッド部120により掘削される方向を操舵することが可能となる。
以上のように、実施形態3によれば、掘削ヘッド部120により間詰材7を掘削することができる。このため、間詰材7を掘削するにあたって、掘削ヘッド部120に設けられる各モータ130,137に電力を供給すればよいことから、掘削ヘッド部120には、電線を接続すればよく、除去装置15の構成を簡易なものとすることができる。
[実施形態4]
次に、図16を参照して、実施形態4に係る除去装置15について説明する。図16は、実施形態4の間詰材の除去装置を模式的に表した概略構成図である。なお、実施形態4でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1から3と異なる部分について説明し、実施形態1から3と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
実施形態4の除去装置15は、実施形態1の水平移動機構31及び鉛直移動機構32を含む移動機構22に代えて、軸移動機構141及び回動機構142を含む移動機構140が適用されている。図16に示すように、移動機構140は、軸移動機構141と、回動機構142と、を有している。
軸移動機構141は、ウォータージェットヘッド部21を所定の移動軸上に沿って移動させている。具体的に、軸移動機構141は、先端側にウォータージェットヘッド部21を保持する保持管145と、保持管145に継ぎ足される継足し管146とを含んで構成されている。軸移動機構141は、保持管145に継足し管146が適宜継ぎ足されることで、ウォータージェットヘッド部21を管軸上(移動軸上)に沿って移動させることが可能となる。なお、保持管145及び継足し管146の内部には、ウォータージェットヘッド部21に接続される圧力配管25が挿通されている。また、保持管145及び継足し管146の内部には、ウォータージェットヘッド部21によって間詰材7が破断されることにより発生する発生物を排出するための排出管148が挿通されている。
回動機構142は、ウォータージェットヘッド部21の移動軸上に設けられる回動軸を中心に、ウォータージェットヘッド部21を回動させている。具体的に、回動機構142は、保持管145または継足し管146を軸支する軸受部151を有している。軸受部151は、保持管145または継足し管146の径方向が、回動軸の軸方向となるように、保持管145または継足し管146を軸支している。
このような移動機構140は、狭隘部6の外側から与えられる動力、すなわち、軸移動機構141における継足し管146の継ぎ足し、及び回動機構126による保持管145または継足し管146の回動によって、ウォータージェットヘッド部21を保持管145及び継足し管146の管軸方向及び軸受部151の回動軸を中心とする周方向に移動させることが可能となっている。
以上のように、実施形態4によれば、狭隘部6において、ウォータージェットヘッド部21を管軸方向に移動させることができ、また、軸受部151の回動軸を中心とする回動方向に移動させることができる。このため、移動機構140は、ウォータージェットヘッド部21を、所定の作業点に好適に移動させることができる。
[実施形態5]
次に、図17から図20を参照して、実施形態5に係る除去装置160について説明する。図17は、実施形態5の間詰材の除去システムに設けられる間詰材の除去装置を模式的に表した斜視図である。図18は、実施形態5の間詰材の除去装置を模式的に表した斜視図である。図19は、実施形態5の間詰材の除去装置に設けられる間詰材保持部を模式的に表した斜視図である。図20は、実施形態5の間詰材の除去装置に設けられる間詰材保持部の作動状態を表した説明図である。なお、実施形態5でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1から4と異なる部分について説明し、実施形態1から4と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
実施形態5に係る除去装置160は、間詰材7の上方側に設置され、間詰材7の上方側からアクセスして、間詰材7を除去している。このため、実施形態5に係る除去装置150は、実施形態1のように、間詰材7に対して設置穴18を形成する必要がない。図17に示すように、除去装置160は、建屋5の上部に設置される支持構造物165によって支持されている。支持構造物165は、例えば、骨材を組み上げて形成される矢倉状の構造物である。図17から図20に示すように、支持構造物165に支持される除去装置160は、作業ヘッド部と、作業ヘッド部を移動させる移動機構と、間詰材保持部191と、間詰材保持部191を移動させる図示しない保持部移動機構とを備えている。
作業ヘッド部は、狭隘部6の幅方向に沿って、間詰材7を切断するカッタ部171である。カッタ部171は、切り刃172と、切り刃172の上方側に継ぎ足される継足し部材173とを含んで構成されている。この継足し部材173には、対向する一対の側面にラックギア173aがそれぞれ形成されている。このカッタ部171は、狭隘部6の水平方向に所定の間隔を空けて、間詰材7を切断することで、間詰材7を複数に分割している。
移動機構は、カッタ部171を鉛直方向に移動させる鉛直移動機構185である。鉛直移動機構185は、カッタ部171の継足し部材173に形成される一対のラックギア173aに噛み合う一対のピニオンギア186と、一対のピニオンギア186を回転させる一対のカッタ駆動モータ187と含んで構成されている。鉛直移動機構185は、一対のカッタ駆動モータ187を回転駆動し、一対のピニオンギア186を回転させることで、カッタ部171を鉛直方向において移動させることができる。ここで、継足し部材173の上方には、鉛直方向の下方側に移動するカッタ部171を規制する規制部材174が取り付けられている。規制部材174は、狭隘部6を形成する両建屋5に向けて突出する一対の突起部174aが形成されている。規制部材174は、一対の突起部174aが両建屋5の上部に当接することで、カッタ部171の鉛直方向の下方側への移動を規制している。
間詰材保持部191は、カッタ部171により切断された間詰材7を保持するものである。図19に示すように、間詰材保持部191は、保持部本体193と、保持部本体193から鉛直方向に直交する面内に沿って展開する複数の鈎爪部194とを含んで構成されている。ここで、カッタ部171により切断された間詰材7には、間詰材保持部191によって保持される前に、間詰材保持部191を間詰材7の内部に挿入するための挿入穴195が形成される。挿入穴195は、図示しない穿孔装置によって形成される。間詰材保持部191は、複数の鈎爪部194を収容した状態で、挿入穴195に挿入される。そして、間詰材保持部191は、挿入穴195に挿入された後、複数の鈎爪部194が展開されることで、間詰材7を保持する。ここで、図20に示すように、間詰材保持部191には、保持部本体193と鈎爪部194との間に圧縮ばね196がそれぞれ設けられている。このため、鈎爪部194は、圧縮ばね196の付勢力によって展開する。
保持部移動機構は、図示は省略するが、間詰材保持部191を鉛直方向に沿って移動させる。保持部移動機構は、間詰材保持部191の挿入穴195への挿入に際して、間詰材保持部191を鉛直方向の下方側に移動させる。また、保持部移動機構は、間詰材保持部191の引き上げに際して、間詰材保持部191を鉛直方向の上方側に移動させる。
このように構成される除去装置160は、鉛直移動機構185によってカッタ部171を鉛直方向に移動させることで、狭隘部6の間詰材7を複数に分割する。この後、複数に分割された各間詰材7には、挿入穴195が形成される。間詰材7に挿入穴195が形成されると、除去装置160は、保持部移動機構により間詰材保持部191を下方側に移動させて、挿入穴195に間詰材保持部191を挿入する。そして、除去装置160は、間詰材保持部191の鈎爪部194を展開することで、間詰材7を保持する。この後、除去装置160は、保持部移動機構により間詰材保持部191を上方側に移動させることで、間詰材保持部191により保持された間詰材7を引き上げる。このとき、間詰材7は、複数の鈎爪部194が展開する面内において破断する。
次に、上記のように構成される間詰材7の除去装置160を用いた、間詰材7の除去方法について説明する。なお、間詰材7の除去方法は、実施形態1とほぼ同様の工程であるため、図10を参照して説明する。実施形態5の除去方法では、実施形態1の掘削工程S1に代えて、支持構造物設置工程S11が実行される。支持構造物設置工程S11では、建屋5の上部に支持構造物165が設置される。装置設置工程S2では、支持構造物165に、除去装置160が設置される。ヘッド移動工程S3では、カッタ部171を鉛直方向の下方側に移動させることで、カッタ部171が間詰材7を切断するヘッド作業工程S4を実行する。
以上のように、実施形態5によれば、カッタ部171により分割された間詰材7を、間詰材保持部材191により保持して引き上げることにより、間詰材7を好適に除去することができる。
また、実施形態5によれば、建屋5の上部に支持構造物165を設置することができ、また、支持構造物165に除去装置160を設置して、間詰材7を除去することができる。このため、狭隘部6に設けられる間詰材7に対して、鉛直方向の上方側からアクセスして、間詰材7を好適に除去することができる。
1 間詰材の除去システム
5 建屋
6 狭隘部
7 間詰材
8 配管
9 シール材
15 除去装置
16 掘削装置
18 設置穴
21 ウォータージェットヘッド部
22 移動機構
25 圧力配管
27 主流噴射孔
28 副流噴射孔
29 ポンプ
31 水平移動機構
32 鉛直移動機構
35 レール
35a ラックギア
36 台車
37 牽引台車
38,38a,38b ワイヤ
39 リターンプーリ
41 ステー
45 車輪
45a ピニオンギア
46 サポートプレート
47 サドル
47a 長板部
47b 挟持部
50 牽引ワイヤ
51 車輪
52 ボディ
53 配管連結部材
55 配管送出ドラム
56 ガイドローラ
57 送りローラ
61 ハウジング
62 切り刃
63 縦刃
64 横刃
65 操舵部
71 回動プーリ
72 作動ワイヤ
100 掘削ヘッド部
101 ハウジング
102 遊星歯車機構
103 掘削刃
105 排出穴
111 サンギア
112 プラネタリギア
113 リングギア
115 軸受部
116 軸受部
120 掘削ヘッド部
121 ハウジング
122 操舵部
123 回転刃
124 回転機構
125 切り刃
128 ベベルギア
129 ピニオンギア
130 ステアリングモータ
133 ホイールタイヤ
135 ベベルギア
136 ピニオンギア
137 カッタ駆動モータ
140 移動機構
141 軸移動機構
142 回動機構
145 保持管
146 継足し管
148 排出管
151 軸受部
160 除去装置
165 支持構造物
171 カッタ部
172 切り刃
173 継足し部材
173a ラックギア
174 規制部材
174a 突起部
185 鉛直移動機構
186 ピニオンギア
187 カッタ駆動モータ
191 間詰材保持部
193 保持部本体
194 鈎爪部
195 挿入穴
196 圧縮ばね
P1 地面
L1 地下水の水位

Claims (31)

  1. 建屋同士の隙間となる狭隘部に充填された間詰材を除去する間詰材の除去装置であって、
    前記間詰材を除去するために、前記間詰材に対して加工作業を行う作業ヘッド部と、
    前記狭隘部において前記作業ヘッド部を移動させる移動機構と、を備えることを特徴とする間詰材の除去装置。
  2. 前記狭隘部は、前記建屋間の壁面幅が50mm以上100mm以下となることを特徴とする請求項1に記載の間詰材の除去装置。
  3. 前記移動機構は、前記狭隘部の外側から与えられる動力によって、前記作業ヘッド部を移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の間詰材の除去装置。
  4. 前記間詰材は、発泡材であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  5. 前記作業ヘッド部は、前記間詰材へ向かって加圧水を噴射するウォータージェットヘッド部であり、
    前記ウォータージェットヘッド部に接続され、前記加圧水が流通する可撓性の圧力配管と、
    前記圧力配管を送り出す配管送出部と、
    前記圧力配管に前記加圧水を供給する加圧水供給部と、をさらに備え、
    前記移動機構は、前記ウォータージェットヘッド部及び前記圧力配管を移動させ、
    前記配管送出部は、前記移動機構による前記ウォータージェットヘッド部及び前記圧力配管の移動に伴って、前記圧力配管の送り出し及び引き戻しを行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  6. 前記作業ヘッド部は、前記間詰材を掘削する掘削ヘッド部であり、
    前記掘削ヘッド部に接続され、前記掘削ヘッド部に動力を伝達する動力伝達経路を、さらに備え、
    前記移動機構は、前記掘削ヘッド部及び前記動力伝達経路を移動させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  7. 前記掘削ヘッド部は、
    前記動力伝達経路の出力軸に接続され、加工対象物を切削する切削工具と、
    前記加工対象物から前記切削工具に与えられる加工反力が、予め設定された設定加工反力よりも大きくなった場合、前記切削工具を前記加工対象物から離れる方向に可動させる首振り機構と、を有することを特徴とする請求項6に記載の間詰材の除去装置。
  8. 前記掘削ヘッド部は、
    前記動力伝達経路の出力軸に接続され、前記間詰材を切削する切削ブラシ有することを特徴とする請求項6に記載の間詰材の除去装置。
  9. 前記掘削ヘッド部は、
    前記動力伝達経路の出力軸に接続されるサンギアと、
    前記サンギアの周囲に設けられる複数のプラネタリギアと、
    前記複数のプラネタリギアの周囲に設けられるリングギアと、
    前記複数のプラネタリギアにそれぞれ接続され、前記間詰材を掘削する複数の掘削刃と、を有することを特徴とする請求項6に記載の間詰材の除去装置。
  10. 前記作業ヘッド部は、前記間詰材へ向かってレーザー光を照射するレーザーヘッド部であり、
    前記レーザーヘッド部に接続され、前記レーザー光を導く導光路を、さらに備え、
    前記移動機構は、前記レーザーヘッド部及び前記導光路を移動させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  11. 前記作業ヘッド部は、前記間詰材へ向かって火炎を放射する火炎放射ヘッド部であり、
    前記火炎放射ヘッド部に接続され、前記火炎放射ヘッド部へ燃料を供給する燃料供給流路を、さらに備え、
    前記移動機構は、前記火炎放射ヘッド部及び前記燃料供給流路を移動させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  12. 前記作業ヘッド部は、高温熱源を有する加熱ヘッド部であり、
    前記加熱ヘッド部に接続され、前記加熱ヘッド部へ電流を供給する電線を、さらに備え、
    前記移動機構は、前記加熱ヘッド部及び前記電線を移動させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  13. 前記移動機構は、
    前記狭隘部において、前記作業ヘッド部を水平方向に移動させる水平移動機構と、
    前記狭隘部において、前記作業ヘッド部を鉛直方向に移動させる鉛直移動機構と、を有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  14. 前記水平移動機構は、
    前記狭隘部において、水平方向に延在して設けられるレールと、
    前記レール上を移動可能な台車と、
    前記台車に接続され、手動操作されるワイヤと、
    前記ワイヤが巻き掛けられるリターンプーリと、を有し、
    前記台車は、前記ワイヤが手動操作されることで、前記レール上を水平方向に移動することを特徴とする請求項13に記載の間詰材の除去装置。
  15. 前記台車は、前記水平方向への移動に伴って回転するピニオンギアを有し、
    前記レールは、前記レール上に沿って設けられ、前記ピニオンギアに噛み合うラックを有することを特徴とする請求項14に記載の間詰材の除去装置。
  16. 前記水平移動機構は、
    前記台車に連結され、前記台車の移動に伴って、前記レール上を移動する牽引台車をさらに有し、
    前記牽引台車は、前記作業ヘッド部に接続される接続部材を保持することを特徴とする請求項14または15に記載の間詰材の除去装置。
  17. 前記鉛直移動機構は、
    前記作業ヘッド部に接続される接続部材を送り出す接続部材送出部と、
    前記作業ヘッド部の前記水平方向への移動に伴って送り出される前記接続部材が鉛直方向となるように、前記接続部材の移動の方向をガイドするガイド部と、を有することを特徴とする請求項13から16のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  18. 前記鉛直移動機構は、
    前記接続部材を挟み込むと共に、回転駆動することで前記接続部材を送り出す送りローラを、さらに有することを特徴とする請求項17に記載の間詰材の除去装置。
  19. 前記ガイド部は、複数のガイドローラを含んで構成されていることを特徴とする請求項17または18に記載の間詰材の除去装置。
  20. 前記移動機構は、
    前記狭隘部において、前記作業ヘッド部を、所定の移動軸上に沿って移動させる軸移動機構と、
    前記狭隘部において、前記移動軸上に設けられる回動軸を中心に、前記作業ヘッド部を回動させる回動機構と、を有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  21. 前記作業ヘッド部の位置を計測するための位置計測部をさらに備えることを特徴とする請求項1から20のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  22. 前記位置計測部は、前記作業ヘッド部に接続される接続部材に付された目盛りであることを特徴とする請求項21に記載の間詰材の除去装置。
  23. 前記位置計測部は、前記移動機構による前記移動量を検出可能な移動量検出センサであることを特徴とする請求項21に記載の間詰材の除去装置。
  24. 前記作業ヘッド部により前記間詰材に加工されることで発生する発生物を排出する排出部を、さらに備えることを特徴とする請求項1から23のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  25. 前記作業ヘッド部による前記間詰材への加工状態を検出する状態検出センサを、さらに備えることを特徴とする請求項1から24のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  26. 前記作業ヘッド部は、前記建屋間の壁面幅に沿って、前記間詰材を切断するカッタ部であり、
    前記移動機構は、前記カッタ部を鉛直方向に移動させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置。
  27. 前記カッタ部により切断された前記間詰材を保持する間詰材保持部と、
    前記間詰材保持部を鉛直方向に移動させる保持部移動機構と、をさらに備えることを特徴とする請求項26に記載の間詰材の除去装置。
  28. 請求項1から25のいずれか1項に記載の間詰材の除去装置と、
    前記除去装置を設置するために、前記狭隘部において、前記間詰材を水平方向に沿って掘削して、前記間詰材に対して中空の設置穴を形成する間詰材の掘削装置と、を備えることを特徴とする間詰材の除去システム。
  29. 建屋同士の隙間となる狭隘部に充填された間詰材を除去する間詰材の除去方法であって、
    前記間詰材に対して加工作業を行う作業ヘッド部と、前記狭隘部において前記作業ヘッド部を移動させる移動機構と、を備えた除去装置を設置する装置設置工程と、
    前記移動機構により前記作業ヘッド部を所定の作業点へ移動させるヘッド移動工程と、
    前記作業点において前記作業ヘッド部により加工作業を行うヘッド作業工程と、を備えることを特徴とする間詰材の除去方法。
  30. 前記装置設置工程に先立ち、前記狭隘部において、前記間詰材を水平方向に沿って掘削して、前記間詰材に対して中空の設置穴を形成する掘削工程を、さらに備えることを特徴とする請求項29に記載の間詰材の除去方法。
  31. 前記装置設置工程に先立ち、前記建屋の上部に、前記除去装置を設置するための支持構造物を設置する支持構造物設置工程を、さらに備えることを特徴とする請求項29に記載の間詰材の除去方法。
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JP2016215271A (ja) * 2015-05-26 2016-12-22 三菱重工業株式会社 加工装置および間詰材除去装置
CN114653821A (zh) * 2022-05-23 2022-06-24 四川思宇通信工程有限公司 一种自压抽吸式建筑施工用管道防溅冲孔装置

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