JP2016137209A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
請求項1に記載の発明は、次の点を目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、通常遊技を互いに移行可能なノーマル状態とシングルボーナス状態とから構成し、ノーマル状態に限って非AT状態と、AT状態とに制御可能とすることで、ノーマル状態の純増枚数が増加可能であるばかりでなく、ノーマル状態及びシングルボーナス状態から構成される通常遊技の全体の出玉率を減少可能な遊技機を提供することができるようにしたものである。
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項2に記載の発明は、シングルボーナス状態では、ストップスイッチの押し順によりメダルの払い出し枚数が変化しないようにすることで、ストップスイッチの操作順序の違いにより、純増枚数や出玉率等のベース差が出にくくすることができるようにしたものである。
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項3に記載の発明は、シングルボーナス状態への移行を、ストップスイッチの操作により遊技者が回避可能とすることで、通常遊技の全体としての純増枚数を増加可能とすることができるようにしたものである。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、メイン制御手段(200)での制御により、通常遊技と、ボーナス遊技と、ボーナス内部中遊技とを有し、前記通常遊技には、互いに移行可能なノーマル状態とシングルボーナス状態とを有し、前記通常遊技からは、前記ボーナス内部中遊技に移行可能であり、前記ボーナス内部中遊技からは前記ボーナス遊技に移行可能であり、前記ボーナス遊技からは前記通常遊技におけるノーマル状態に移行可能に形成され、前記通常遊技においては、前記ノーマル状態に限って、前記メイン制御手段(200)からの指示で行われるサブ制御手段(300)の制御により、非AT状態と、AT状態とに制御可能となっていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記通常遊技における前記ノーマル状態では、ストップスイッチ(50)の押し順によりメダルの払い出し枚数が異なり、前記シングルボーナス状態では、前記ストップスイッチ(50)の押し順によりメダルの払い出し枚数が変化しないことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記通常遊技における前記ノーマル状態から前記シングルボーナス状態への移行は、ストップスイッチ(50)の操作により遊技者が回避可能であることを特徴とする。
(請求項1)
請求項1に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、通常遊技を互いに移行可能なノーマル状態とシングルボーナス状態とから構成し、ノーマル状態に限って非AT状態と、AT状態とに制御可能とすることで、ノーマル状態の純増枚数が増加可能であるばかりでなく、ノーマル状態及びシングルボーナス状態から構成される通常遊技の全体の出玉率を減少可能な遊技機を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2に記載の発明によれば、シングルボーナス状態では、ストップスイッチの押し順によりメダルの払い出し枚数が変化しないようにすることで、ストップスイッチの操作順序の違いにより、純増枚数や出玉率等のベース差が出にくくすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3に記載の発明によれば、シングルボーナス状態への移行を、ストップスイッチの操作により遊技者が回避可能とすることで、通常遊技の全体としての純増枚数を増加可能とすることができる。
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前方向」とし、その逆方向を「後方向」とする。また、同様に、「左方向」や「右方向」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図1を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。
この上パネル20の略中央には、3個のリール62(正面から向かって左側の左リール64、中央の中リール66、右側の右リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全てのリール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、リール62の正面側に設けられて、リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。リール62は、図柄表示窓部16を介して複数の図柄61を変動表示可能なものである。
前記図柄表示窓部16の奥には、3個の駆動モータによってリール62を回転させるためのリールユニット60が配置されている。
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像で報知させる演出装置70が形成されている。この演出装置70は、前扉14に配置されたスピーカー72と、画像表示部84と、演出用ランプ78とを備えている。
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
前記画像表示部84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶表示装置を有する演出ユニットを構成するものである。
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部に配置された下部ランプ82とを備えている。
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。
そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として後述するメダル投入口38から予めメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
前記メダル投入口38の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
この精算スイッチ36の左側には、操作により対応するリール62の回転を停止させるため、3個のリール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。
すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数のリール62それぞれに対応して設けられ、複数のリール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作によりリール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
ストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するマックスベットスイッチ34の操作を条件にリール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作によりリール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
スタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34が設けられている。
なお、本実施の形態では、後述するように有効ライン86は1本であるため、マックスベットスイッチ34の他に、クレジットしたメダルを1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチを設けていないが、有効ラインを1本以外の2本以上の複数本設定されている場合は、投入枚数を遊技者が選択可能にするために、シングルベットスイッチを設けるようにしてもよい。
前記前扉14の下部の奥には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24(図3参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
そして、前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。
このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。
そして、スタートスイッチ40の押下操作により、リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、「有効ライン86」という。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
図2に示すように、左リール64、中リール66及び右リール68の表面には、「赤7」(R7)、「青7」(B7)、「ベル」(BE)、「リプレイ」(RP)、「チェリー」(CH)、「スイカ」(MK)、「バー」(BR)、「枠無」(B1)、「赤枠」(B2)、「青枠」(B3)の複数の種々の図柄61が形成されている。なお、前記括弧内の記号は略記号を示すものである。
遊技機10の内部には、図3に示すように、遊技機10の全体の動作を制御するための遊技制御手段100が形成されている。
前記遊技制御手段100は、大別すると、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出状態を制御するサブ制御手段300とを備えている。
メイン制御手段200は、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50等の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60及びホッパーユニット24の作動を制御する。
サブ制御手段300の出力側には、演出装置70としてのスピーカー72、画像表示部84、演出用ランプ78の各パーツが接続されている。
メイン制御手段200は、役抽選手段210、リール制御手段220、遊技結果判定手段230、遊技状態制御手段240、ATメイン側制御手段250、ホッパー制御手段260及びホッパー制御手段270の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
なお、これらの手段の全てをメイン制御手段200が制御することなく、その一部をサブ制御手段300側で制御してもよいし、或いはメイン制御手段200とサブ制御手段300とが協同して制御するようにしてもよい。
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、リール62の回転及び停止を制御し、リール62がすべて停止したときに停止図柄判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(図1参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として「3」が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技でのリール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべてのリール62の回転が開始する。
「一般役」には、「小役」(メダルの払い出しを伴う役)、「再遊技役」(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆる「リプレイ役」)が含まれている。
「ボーナス役」は、遊技状態の移行を伴う役であり、「レギュラーボーナス役」(以下、単に「ボーナス役」ともいう。)と、「シングルボーナス役」が含まれる。「レギュラーボーナス役」は、次ゲーム以降に持ち越せる役であり、「シングルボーナス役」は1G(ゲーム)限りの役であり、次ゲーム以降に持ち越せない。
リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサによりリール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応したリール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべてのリール62の回転が停止する。
「通常遊技」は、ボーナス遊技及びボーナス内部中遊技以外の遊技状態であり、「ノーマル状態」(RT0)、「シングルボーナス状態」(SB)が設けられている。
「AT」は、いわゆるアシストタイムの略語であり、本実施の形態では、「AT」中の状態を、「AT状態」ともいう。
「AT状態」は、ストップスイッチ50の押し順を報知する遊技状態であり、後述する「非AT状態」と比較し、押し順操作が発生する役に当選する頻度が高く設定されている。「AT状態」には、「AT中通常遊技」及び「AT中ボーナス遊技」が含まれる。「AT状態」は、図3に示すように、サブ制御手段30の制御により制御されるAT中サブ側制御手段330により制御され、サブ制御手段300に接続された画像表示部84を用いて、ストップスイッチ50の押し順を視覚的に報知している。
「AT状態」は、「通常遊技」でのみ発生する。ただし、「AT状態」中にボーナス当選する場合はあるので、その場合は「AT状態」を一旦中断させて、「ボーナス遊技」へと移行する。
また、「非AT状態」或いは「通常時」は、「AT状態」とは異なり、ストップスイッチ50の押し順の報知が発生しづらい遊技状態であり、「通常時通常遊技」及び「通常時ボーナス遊技」が含まれる。
役抽選手段210は、メイン制御手段200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、ボーナス役又は一般役のいずれかに当選か、又は非当選、すなわち「ハズレ」かの抽選(役抽選)により決定するものである。役抽選手段210には、図8及び図9に例示する抽選テーブル211を備えており、当該抽選テーブル211はメイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
なお、役抽選手段210による処理は、後述するステップS12(図10参照)において行われる。
リール制御手段220は、メイン制御手段200が備える手段であり、各リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応するリール62の回転位置とに基づいて、各リール62の回転を停止させる。
具体的には、各リール62の駆動モータを制御することで、回転方向に予め定められた図柄数分、本実施の形態では4コマ以内の図柄までの範囲に、当選した役に対応する図柄が含まれている場合には、当該図柄が有効ライン86上に揃うように引き込み制御を行い、且つ、当選していない役に対応した図柄が有効ライン86上に揃わないように蹴飛ばし制御を行う。
なお、リール制御手段220による処理は、後述するステップS13(図10参照)において行われる。
遊技結果判定手段230は、メイン制御手段200が備える手段であり、すべてのリール62が停止した際における有効ライン86上の図柄の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
遊技状態制御手段240は、図6に示す遊技状態を制御するためのものである。
具体的には、遊技状態制御手段240には、図4に示すように、大別すると、次の手段を備える。
なお、次の(1)〜(3)については後述する。
(1)通常遊技制御手段400
(2)ボーナス遊技制御手段410
(3)ボーナス内部中遊技制御手段420
なお、遊技状態制御手段240は、上記した(1)〜(3)の手段に限定されない。
通常遊技制御手段400は、通常遊技の進行を制御するものである。
ここで、「通常遊技」は、図6に示すように、ボーナス遊技及びボーナス内部中遊技以外の遊技状態である。
(1)ノーマル状態制御手段401
ノーマル状態制御手段401は、図6に示すノーマル状態(RT0)の進行を制御するものである。
シングルボーナス状態制御手段402は、図6に示すシングルボーナス状態(SB)の進行を制御するものである。
ここで、「シングルボーナス状態」は、ノーマル状態と互いに移行可能なものであり、ノーマル状態と遊技状態を異にする。本実施の形態では、「シングルボーナス状態」は、ノーマル状態において、シングルボーナス役に当選し、且つシングルボーナス図柄が表示されると移行し、1G(ゲーム)を消化すると終了し、ノーマル状態に移行する。シングルボーナス役は、持ち越し役であるボーナス役と異なり、持ち越せない1G限りの役である。
ボーナス遊技制御手段410は、ボーナス遊技(RB)の進行を制御するものである。
ここで、「ボーナス遊技」は、入賞となる図柄組み合わせ(小役)の数を増加させたり、或いは小役の当選確率を上昇させることで、小役の入賞を容易にする遊技状態であり、いわゆる「レギュラーボーナス」(RB、第一種特別役物)が実行される。
本実施の形態では、通常遊技においてボーナス役に当選すると、当該ボーナス役は次ゲーム移行に持ち越せる役であるため、通常遊技からボーナス内部中遊技に移行する。移行後、ボーナス内部中遊技において、ボーナス図柄が表示されると、当該ボーナス内部中遊技から「ボーナス遊技」に移行する。「ボーナス遊技」においては、例えば所定枚数のメダルを払い出すと、終了し、「通常遊技」(ノーマル状態)に移行する。
なお、「ボーナス遊技」として、「RB」を例示したが、これに限定されず、いわゆるチャレンジ・ボーナス(CB、第二種特別役物)でもよい。チャレンジ・ボーナス(CBは、全ての小役を当選状態にすることで小役の入賞を容易にする遊技状態である。また、「ボーナス遊技」の終了条件として、メダル数を例示したが、これに限定されず、例えば遊技回数、セット数或いはポイント数等でもよい。
ボーナス内部中遊技制御手段420は、ボーナス内部中遊技(RBF)の進行を制御するものである。
ここで、「ボーナス内部中遊技」は、通常遊技においてボーナス役に当選すると移行し、当該ボーナス内部中遊技において、「ボーナス遊技」の移行に対応した図柄が表示されると、当該ボーナス内部中遊技から「ボーナス遊技」に移行する。
ATメイン側制御手段250は、サブ制御手段300により実行されるAT状態の開始及び終了条件を決定するためのものである。
なお、AT状態の「開始」と「終了」との両方を、メイン制御手段200側のATメイン側制御手段250で制御したが、これに限定されず、「AT状態」の開始・終了をサブ制御手段300側と共働させて制御させたり、或いはAT状態の「終了」のみをサブ制御手段300側で制御させてもよい。
なお、ATメイン側制御手段250は、次の(1)及び(2)の手段に限定されない。
(1)AT抽選手段251
AT抽選手段251は、役抽選手段210の役抽選結果にもとづいて、「AT状態」に移行させるかを抽選により決定するものである。すなわち、役抽選手段210によって当選した役のうち、契機役となる特定の役(例えばチェリー、スイカ、チャンスリプレイ、チャンス目(スイカハズレ目や特定のハズレ目等)に当選した場合に、AT抽選手段251によって「AT状態」に移行させるかの抽選が行われ、当選した場合に「AT状態」への移行が決定される。「AT状態」への移行が決定した後に、「前兆遊技」として何ゲーム後に開始するのかを抽選(前兆遊技数抽選)で決定し、決定されたゲーム数を消化した後に次ゲームより開始される。これに対し、前兆遊技数抽選で決定した前兆遊技数が「0」の場合には、「前兆遊技」を経由せずに、「AT状態」へ即時移行し、いわゆる「即発動」となる。
AT上乗せ制御手段252は、上乗せゲーム数を抽選により決定するものである。AT状態の開始時に、初期ゲーム数が予め、或いは抽選により決定されている。当該初期ゲーム数に、AT上乗せ制御手段252により獲得した上乗せゲーム数を加算することで、AT状態の終了の契機が一次的に決定される。また、AT状態のゲーム数の消化後、二次的に継続抽選によりAT状態を継続するようにしてもよい。
なお、AT状態の終了をゲーム数で管理したが、これに限定されず、セット数、メダル払出枚数、ポイント数等で管理するようにしてもよい。
ホッパー制御手段260は、遊技結果判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。ホッパー制御手段260は、遊技結果判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。
なお、ホッパー制御手段260による処理は、後述するステップS15(図10参照)において行われる。
送信制御手段270は、サブ制御手段300へ信号を送信するためのものである。
サブ制御手段300は、受信制御手段310、通常時サブ側制御手段320及びAT中サブ側制御手段330の各手段を有する。手段の詳細については後述する。なお、これらの手段の全てをサブ制御手段300が制御することなく、その一部をメイン制御手段200側で制御してもよいし、或いはメイン制御手段200とサブ制御手段300とが協同して制御するようにしてもよい。
以上の構成をもって、サブ制御手段300は、演出の有無、態様を決定し、遊技の状態に応じた演出を制御する手段として機能することとなる。
サブ制御手段300は、所定の演出を実行することが決定された場合に演出を実行するためのものである。
受信制御手段310は、送信制御手段270からの信号を受信するものである。
通常時サブ側制御手段320は、通常時、すなわち非AT状態を制御するものである。
具体的には、通常時サブ側制御手段320は、図7に示す通常時通常遊技及び通常時ボーナス遊技を制御している。
AT中サブ側制御手段330は、メイン制御手段200側のATメイン側制御手段250からの指示で行われるAT状態の実行を制御するものである。
AT中サブ側制御手段330は、報知制御手段331を備える。報知制御手段331は、AT中に、ストップスイッチ50の操作態様、例えば画像表示部84などを用いることにより停止操作順を報知するものである。
図6は、メイン制御手段200側で管理している遊技状態の一例を示している。
遊技状態としては、大別すると、「通常遊技」、「ボーナス遊技」(RB)、「ボーナス内部中遊技」(RBF)が含まれる。
通常遊技は、ボーナス遊技及びボーナス内部中遊技以外の遊技状態である。通常遊技は、図4に示す通常遊技制御手段400により制御されている。
通常遊技には、次の遊技状態が含まれる。
(1)ノーマル状態(RT0)
ノーマル状態は、ノーマル或いは一般的に行われる遊技状態である。ノーマル状態は、図4に示すノーマル状態制御手段401により制御される。
(2)シングルボーナス状態(SB)
シングルボーナス状態は、ノーマル状態と互いに移行可能なものであり、ノーマル状態と遊技状態を異にする。シングルボーナス状態は、図4に示すシングルボーナス状態制御手段402により制御される。
本実施の形態では、「シングルボーナス状態」は、ノーマル状態において、シングルボーナス役に当選し、且つシングルボーナス図柄が表示されると移行し、1G(ゲーム)を消化すると終了し、ノーマル状態に移行する。シングルボーナス役は、持ち越し役であるボーナス役と異なり、持ち越せない1G限りの役である。
ボーナス遊技(RB)は、一般的には、入賞となる図柄組み合わせ(小役)の数を増加させたり、或いは小役の当選確率を上昇させることで、小役の入賞を容易にする遊技状態である。本実施の形態では、ボーナス遊技(RB)は、ボーナス中は特定の役(例えば後述する全役A、Bのみ)だけが当選し、いわゆる「レギュラーボーナス」(RB、第一種特別役物)が実行される。ボーナス遊技は、図4に示すボーナス遊技制御手段410により制御される。
本実施の形態では、通常遊技においてボーナス役に当選すると、当該ボーナス役は次ゲーム移行に持ち越せる役であるため、通常遊技からボーナス内部中遊技に移行する。移行後、ボーナス内部中遊技において、「ボーナス遊技」の移行に対応した図柄が表示されると、当該ボーナス内部中遊技から「ボーナス遊技」に移行する。「ボーナス遊技」においては、例えば所定枚数のメダルを払い出すと、終了し、「通常遊技」(ノーマル状態)に移行する。
なお、通常遊技においてボーナス役に当選し、且つ「ボーナス遊技」の移行に対応した図柄が表示されると、当該通常遊技から「ボーナス遊技」に直接移行する場合もある。
また、「ボーナス遊技」として、「RB」を例示したが、これに限定されず、いわゆるチャレンジ・ボーナス(CB、第二種特別役物)でもよい。チャレンジ・ボーナス(CBは、全ての小役を当選状態にすることで小役の入賞を容易にする遊技状態である。
さらに、「ボーナス遊技」の終了条件として、メダル数を例示したが、これに限定されず、例えば遊技回数、セット数或いはポイント数等でもよい。
ボーナス内部中遊技(RBF)は、ボーナス役に当選、すなわちボーナス役のフラグが立った状態の遊技状態である。ボーナス内部中遊技は、図4に示すボーナス内部中遊技制御手段420により制御される。
ボーナス内部中遊技は、通常遊技においてボーナス役に当選すると移行し、当該ボーナス内部中遊技において、「ボーナス遊技」の移行に対応した図柄が表示されると、当該ボーナス内部中遊技からボーナス遊技に移行する。
図7は、メイン制御手段200により主として制御され、当該メイン制御手段200からの指示で行われるサブ制御手段300の制御により実行される遊技状態を示している。
遊技状態は、大別すると、「AT状態」、「非AT状態」が含まれる。
「AT状態」には、「AT中通常遊技」及び「AT中ボーナス遊技」が含まれている。
「非AT状態」には、「通常時通常遊技」及び「通常時ボーナス遊技」が含まれている。
「AT状態」は、ストップスイッチ50の押し順を報知する遊技状態であり、後述する「非AT状態」と比較し、押し順操作が発生する役に当選する頻度が高く設定され、「AT中」ともいう。
「非AT状態」は、「AT状態」とは異なり、ストップスイッチ50の押し順の報知が発生しづらい遊技状態であり、「通常時」ともいう。
通常時通常遊技は、「非AT状態」における通常遊技の状態である。通常時通常遊技の実行は、メイン制御手段200からの指示で行われるサブ制御手段300側の通常時サブ側制御手段320により制御されている。
通常時通常遊技において、ボーナス役に当選し、且つ「ボーナス遊技」の移行に対応した図柄が表示されると、通常時ボーナス遊技に移行する。
また、通常時通常遊技において、「AT状態」への移行が決定され、数ゲームの前兆遊技を消化した後、次ゲームよりAT中通常遊技に移行する。なお、前兆遊技数が「0」の場合には、「前兆遊技」を経由せずに、AT中通常遊技に即時移行する。
通常時ボーナス遊技は、「非AT状態」におけるボーナスの状態である。通常時ボーナス遊技の実行は、通常時通常遊技と同様に、メイン制御手段200からの指示で行われるサブ制御手段300側の通常時サブ側制御手段320により制御されている。
通常時ボーナス遊技は、例えば所定枚数のメダルを払い出すと、終了し、通常時通常遊技に移行する。
なお、通常時ボーナス遊技の終了条件として、メダル数を例示したが、これに限定されず、例えば遊技回数、セット数或いはポイント数等でもよい。
また、通常時ボーナスにおいて、当該ボーナス中のAT抽選により「AT状態」への移行が決定された場合に、決定された当該ボーナスにおいて報知された後、或いは報知を経ずに、AT中通常遊技に移行する。
AT中通常遊技は、「AT状態」における通常遊技の状態である。AT中通常遊技の実行は、メイン制御手段200からの指示で行われるサブ制御手段300側のAT中サブ側制御手段330により制御されている。
AT中通常遊技は、ゲーム数で管理され、所定のゲーム数を消化すると、終了し、通常時通常遊技に移行する。なお、所定のゲーム数の消化後、継続抽選によりAT状態を継続するようにしてもよい。また、AT状態の終了をゲーム数で管理したが、これに限定されず、セット数、メダル払出枚数、ポイント数等で管理するようにしてもよい。
また、AT中通常遊技において、ボーナス役に当選し、且つボーナス図柄が表示されると、AT中ボーナス遊技に移行する。
AT中ボーナス遊技は、例えば所定枚数のメダルを払い出すと、終了し、AT中通常遊技に移行する。
なお、AT中ボーナス遊技の終了条件として、メダル数を例示したが、これに限定されず、例えば遊技回数、セット数或いはポイント数等でもよい。
図8を用いて役の種類について説明する。
(役名)
役の種類は、次の通りである。なお、役の種類は、次の(1)〜(16)に限定されない。
「HZ」は、「FP」(識別のためのコードという意味)を示し、「ハズレ」は「名称」を示すものである。
「ハズレ」は、いずれの役にも当選しない場合、「非当選」の場合をいう。
「HZ+RB1〜4」は、「ハズレ」と「ボーナス」(RB)とが同時に当選している場合を意味し、いわゆる「重複当選役」である。「RB」は、「ボーナス遊技」(レギュラーボーナス)を意味する。
「HZ+RB1〜4」は、(a)「HZ+RB1」、(b)「HZ+RB2」、(c)「HZ+RB3」、(d)「HZ+RB4」の4種類が存在する。
なお、図8において、「+」の記号がついているものは、「重複当選役」であり、それ以外はいわゆる「単独当選役」に該当する。
「SB1〜64」は、「SB1」、「SB2」、「SB3」のように、「SB」役が64種類存在することを意味する。
「SB」(シングルボーナス状態)には、「SB揃い」と、「SBこぼし」との場合が含まれる。「SB揃い」は、「SB」役に当選した場合に、当該役に対応する図柄の組み合わせを遊技者が停止表示できた場合をいう。「SBこぼし」は、遊技者が停止表示できなかった場合をいう。
「BEA1〜BEA6」は、「ベル」の図柄を主体とした「小役」であり、押し順によりメダルの払出枚数を異ならせている。「押し順A」中の「A」の文字は、「押し順」役が「A」、「B」の2種類あり、その前者であるという意味である。
「BEA1〜BEA6」は、「BEA1」、「BEA2」、「BEA3」のように、「押し順A」役が6種類存在することを意味する。
「押し順A」には、「押し順A正解(15枚)」と、「押し順A不正解(1枚)」との場合が含まれる。「押し順A正解(15枚)」は、「押し順A」役の当選ととともに決定された押し順と、遊技者の押し順とが一致した場合を「正解」とし、このとき、役に対応する図柄の組み合わせを停止表示できた場合には、「15枚」のメダルが払い出される。「押し順A不正解」(1枚)は、「押し順A」役の当選ととともに決定された押し順と、遊技者の押し順とが不一致の場合を「不正解」とし、このとき、役に対応する図柄の組み合わせを停止表示できた場合には、「1枚」のメダルが払い出される。
「押し順B」は、「押し順A」と異なる「押し順」役を意味する。
「BEB1〜BEB6」は、「BEA1〜BEA6」の場合と同様に、「押し順B」役が6種類存在することを意味する。
押し順Bには、「押し順B正解(15枚)」と、「押し順B不正解(1枚)」との場合が含まれる。なお、押し順とメダルの払出枚数との関係は、「押し順A」の場合と同様である。
「通常リプ」中の「リプ」の文字は、「リプレイ」(再遊技)の略語である。「リプレイ」(再遊技)は、「リプレイ役」(再遊技役)に当選すると、次回のゲームをメダルの投入をすることなしに実行できる遊技状態をいう。
「チェリーリプ」は、「チェリー」の図柄を主体とした「リプレイ」(再遊技)の役であることを意味する。
「CHRP+RB1〜4」は、「チェリーリプ」と「ボーナス」(RB)とが同時に当選している場合を意味し、いわゆる「重複当選役」である。
「CHRP+RB1〜4」は、(a)「CHRP+RB1」、(b)「CHRP+RB2」、(c)「CHRP+RB3」、(d)「CHRP+RB4」の4種類が存在する。
「MKRP」は、「スイカ」の図柄を主体とした「リプレイ」(再遊技)の役であることを意味する。
「MKRP+RB1〜4」は、「スイカリプ」と「ボーナス」(RB)とが同時に当選している場合を意味し、いわゆる「重複当選役」である。
「MKRP+RB1〜4」は、「CHRP+RB1〜4」の場合と同様に、4種類存在する。
「チャンス目Aリプ」は、先に説明した「通常リプ」とは別の「リプレイ」で、いわゆる「特殊リプレイ」を意味する。「チャンス目Aリプ」中の「A」の文字は、「特殊リプレイ」が「A」、「B」の2種類あり、その前者であるという意味である。
「特殊リプレイ」の役に当選すると、AT移行抽選が実行されたり、AT中に当選すれば上乗せ抽選の契機とする場合もあり、そのほか遊技のモード移行抽選が行われる使われ方が一般的である。
「SPA+RB1〜4」は、「チャンス目Aリプ」と「ボーナス」(RB)とが同時に当選している場合を意味し、いわゆる「重複当選役」である。
なお、重複当選役の入賞については、停止する優先順位は予め決まっており、成立役、停止操作タイミングに応じて、優先順位に従って決定される。
「チャンス目Bリプ」は、「チャンス目Aリプ」と異なる「特殊リプレイ」を意味する。
「SPB+RB1〜4」は、「チャンス目Aリプ」と「ボーナス」(RB)とが同時に当選している場合を意味し、いわゆる「重複当選役」である。
「SPB+RB1〜4」は、「CHRP+RB1〜4」の場合と同様に、4種類存在する。
「全役A」は、ボーナス中(ボーナス遊技(RB)中、シングルボーナス状態(SB)中)のみ成立する役であり、押し順に関係なく、当該成立した役に入賞する。「全役A」中の「A」の文字は、「全役」が「A」、「B」の2種類あり、その前者であるという意味である。
「全役B」は、「全役A」と異なる「全役」を意味する。
役の成立状態は、図6に示す遊技状態にあわせて4個に区分されている。丸の記号は、役が含まれている場合を示し、バツの記号は役が含まれていない場合を示している。
「ノーマル状態」(RT0)には、上記(1)〜(14)の役が含まれ、(15)及び(16)の役が除かれている。
「ボーナス内部中状態」(RBF)には、上記(1)、(4)〜(7)、(9)、(11)及び(13)の役が含まれ、このうち、(5)については、「押し順正解(15枚)」のみが含まれ、「押し順不正解(1枚)」が除かれている。また、「ボーナス内部中状態」では、(5)の「押し順不正解(1枚)」のほか、(2)、(3)、(8)、(10)、(12)及び(14)〜(16)の役が除かれている。
「ボーナス遊技」(RB)には、上記(15)及び(16)の役が含まれ、(1)〜(14)の役が除かれている。
図9を用いて役の抽選確率について説明する。抽選確率は、図6に示す遊技状態にあわせて4個に区分されている。なお、「バツ」の記号は、役が含まれていない場合を示している。
「ノーマル状態」(RT0)では、「ハズレ」の「4」とは、「65536」を分母とする分子の数値を示し、「4/65536」を意味する。
図10に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1回の遊技毎に実行する遊技制御処理について説明する。
先ず、ステップS10において、賭け数設定処理が行われる。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数に達しているか否かの判定が行われる。本実施の形態では、規定の賭け数は、2枚又は3枚である。このため、所定数の賭け数が設定された場合に、次のステップS11に進む。所定数の賭け数が設定されていない場合には当該ステップにとどまることになる。
つぎに、図11及び12を用い、シングルボーナス役(SB役)の当選時のリール62の停止制御について説明する。
リール62の停止制御は、図3のリール制御手段220により制御される。
リール62には、図11に示すように、20個の図柄が配置されている。これを5個の図柄分を一つのエリアA〜Dとして4分割する。例えば、左リールLを例にすると、図柄番号「19」の「チェリー」(CH)がエリア番号「A1」となり、図柄番号「0」の「スイカ」(MK)がエリア番号「A2」、図柄番号「1」の「ベル」(BE)がエリア番号「A3」、図柄番号「2」の「リプレイ」(RP)がエリア番号「A4」、図柄番号「3」の「赤7」(R7)がエリア番号「A5」となる。エリアAは、エリア番号「A1〜5」から構成されている。
シングルボーナス役は、図12に示すように、「SB1〜64」から構成され、64種類ある。
左リールLの「R7」(赤7)は、エリア番号「A1」のエリアAにのみ配置させている。このため、遊技者は、エリアAを狙って左ストップスイッチLを操作する必要がある。同様に、エリアAを狙って中ストップスイッチC、エリアAを狙って右ストップスイッチRが操作された場合に限り、「SB1」の「R7、R7、R7」(赤7、赤7、赤7)が揃い、エリアA以外を狙った場合には揃わないようにリール62の停止制御が行われている。
このため、「SB1〜64」のうち、いずれかに当選したと仮定し、当該当選した図柄の組み合わせを遊技者が停止できる確率は、左リール4分割×中リール4分割×右リール4分割=64通りであることから、「1/64」である。
「1/64」の確率で、ストップスイッチの操作位置或いは押し位置を当てることは、遊技者にとって実際上、非常に困難である。このため、「ノーマル状態」(RT0)においては、SB役にほぼ2G(ゲーム)の一回の割合で当選するが、SB役を構成する図柄の組み合わせを停止表示させて、「シングルボーナス状態」(SB)に移行する確率は、実際上、非常にすくないものである。
上記実施の形態は、以下の技術思想を包含する特徴点を含むものである。
(1)第1の特徴点
(1−1)第1の特徴点の構成
第1の特徴点は、次の通りである。
第1に、メイン制御手段(200)での制御により、通常遊技と、ボーナス遊技と、ボーナス内部中遊技とを有する。
第2に、通常遊技には、互いに移行可能なノーマル状態とシングルボーナス状態とを有する。
第3に、通常遊技からは、ボーナス内部中遊技に移行可能である。
第4に、ボーナス内部中遊技からはボーナス遊技に移行可能である。
第5に、ボーナス遊技からは通常遊技におけるノーマル状態に移行可能に形成されている。
第6に、通常遊技においては、ノーマル状態に限って、メイン制御手段(200)からの指示で行われるサブ制御手段(300)の制御により、非AT状態と、AT状態とに制御可能となっている。
第1の特徴点と実施の形態との対応関係は、次の通りである。
ここで、「通常遊技」は、例えば図6に示すように、ボーナス遊技及びボーナス内部中遊技以外の遊技状態であり、例えば図4に示すように、メイン制御手段(200)の通常遊技制御手段(400)により制御されている。
ここで、「ボーナス遊技」は、一般的には、入賞となる図柄組み合わせ(小役)の数を増加させたり、或いは小役の当選確率を上昇させることで、小役の入賞を容易にする遊技状態である。本実施の形態では、ボーナス遊技(RB)は、ボーナス中は特定の役(例えば全役A、Bのみ)だけが当選し、いわゆる「レギュラーボーナス」(RB、第一種特別役物)が実行される。ボーナス遊技は、例えば図4に示すボーナス遊技制御手段410により制御される。
ここで、「ボーナス内部中遊技」は、ボーナス役に当選、すなわちボーナス役のフラグが立った状態の遊技状態である。ボーナス内部中遊技は、例えば図4に示すように、メイン制御手段(200)のボーナス内部中遊技制御手段(410)により制御されている。
ここで、「ノーマル状態」は、例えば図4に示すように、メイン制御手段(200)により制御される通常遊技制御手段(400)のノーマル状態制御手段(401)により制御されている。
ここで、「シングルボーナス状態」は、ノーマル状態と互いに移行可能なものであり、ノーマル状態と遊技状態を異にし、例えば図4に示すように、メイン制御手段(200)により制御される通常遊技制御手段(400)のシングルボーナス状態制御手段(401)により制御されている。本実施の形態では、「シングルボーナス状態」は、ノーマル状態において、シングルボーナス役に当選し、且つシングルボーナス図柄が表示されると移行し、1G(ゲーム)を消化すると終了し、ノーマル状態に移行する。シングルボーナス役は、持ち越し役であるボーナス役と異なり、持ち越せない1G限りの役である。
ここで、「AT状態」は、ストップスイッチ(50)の押し順を報知する遊技状態であり、「非AT状態」と比較し、押し順操作が発生する役に当選する頻度が高く設定されている。「AT状態」は、例えば図4に示すように、サブ制御手段(300)の制御により制御されるAT中サブ側制御手段(330)により制御される。本実施の形態では、「AT状態」を、サブ制御手段(300)に接続された画像表示部(84)を用いて視覚的に報知している。
ここで、「非AT状態」は、「AT状態」とは異なり、ストップスイッチ(50)の押し順の報知が発生しづらい遊技状態である。
ここで、「メイン制御手段(200)からの指示で行われるサブ制御手段(300)の制御により、」とは、「AT状態」の制御においてはメイン制御手段(200)が主体として制御しているという意味である。本実施の形態では、「AT状態」の開始・終了を、メイン制御手段(200)側で制御し、サブ制御手段(300)側で「AT状態」の実行を制御している。
第1の特徴点のバリエーションも、次の通りである。
ここで、「ボーナス遊技」として、「RB」を例示したが、これに限定されず、いわゆるチャレンジ・ボーナス(CB、第二種特別役物)でもよい。
ここで、「ボーナス遊技」の終了条件として、メダル数を例示したが、これに限定されず、例えば遊技回数、セット数或いはポイント数等でもよい。
ここで、「AT状態」の開始・終了の両方を、メイン制御手段(200)側で制御したが、これに限定されず、「AT状態」の開始・終了をサブ制御手段(300)側と共働させて制御させたり、或いは「AT状態」の終了のみをサブ制御手段(300)側で制御させてもよい。
第1の特徴点の作用効果は、次の通りである。
すなわち、第1の特徴点によれば、通常遊技を互いに移行可能なノーマル状態とシングルボーナス状態とから構成し、ノーマル状態に限って非AT状態と、AT状態とに制御可能とすることで、ノーマル状態の純増枚数が増加可能であるばかりでなく、ノーマル状態及びシングルボーナス状態から構成される通常遊技の全体の出玉率を減少可能な遊技機を提供することができる。
(2−1)第2の特徴点の構成
第2の特徴点は、次の通りである。
第1に、通常遊技におけるノーマル状態では、ストップスイッチ(50)の押し順によりメダルの払い出し枚数が異なる。
第2に、シングルボーナス状態では、ストップスイッチ(50)の押し順によりメダルの払い出し枚数が変化しない。
第2の特徴点は、上記した第1の特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第2の特徴点によれば、シングルボーナス状態では、ストップスイッチの押し順によりメダルの払い出し枚数が変化しないようにすることで、ストップスイッチの操作順序の違いにより、純増枚数や出玉率等のベース差が出にくくすることができる。
(3−1)第3の特徴点の構成
第3の特徴点は、次の通りである。
すなわち、通常遊技におけるノーマル状態からシングルボーナス状態への移行は、ストップスイッチ(50)の操作により遊技者が回避可能である。
第3の特徴点と実施の形態との対応関係は、次の通りである。
ここで、「ストップスイッチ(50)の操作により遊技者が回避可能」とは、ノーマル状態においてシングルボーナス役に当選した状態で、シングルボーナス図柄が表示されるのを、ストップスイッチ(50)を操作するタイミングで避けることができるという意味である。なお、シングルボーナス役は、持ち越せない1G限りの役であるため、シングルボーナス役の当選後、1回、シングルボーナス図柄が表示されるのを避けることで、ノーマル状態からシングルボーナス状態への移行を回避可能である。
第3の特徴点は、上記した第1及び第2の特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第3の特徴点によれば、シングルボーナス状態への移行を、ストップスイッチの操作により遊技者が回避可能とすることで、通常遊技の全体としての純増枚数を増加可能とすることができる。
14 前扉 16 図柄表示窓部
20 上パネル 22 下パネル
24 ホッパーユニット 26 メダル受け皿
28 メダル払出口
30 操作部 34 マックスベットスイッチ
36 精算スイッチ 38 メダル投入口
40 スタートスイッチ
50 ストップスイッチ L 左ストップスイッチ
C 中ストップスイッチ R 右ストップスイッチ
60 リールユニット
61 図柄 62 リール
63 リールテープ 64 左リール
66 中リール 68 右リール
70 演出装置 72 スピーカー
74 上部スピーカー 76 下部スピーカー
78 演出用ランプ
80 上部ランプ 82 下部ランプ
84 画像表示部 86 有効ライン
100 遊技制御手段
200 メイン制御手段 210 役抽選手段
220 リール制御手段 230 遊技結果判定手段
240 遊技状態制御手段 400 通常遊技制御手段
401 ノーマル状態制御手段 402 シングルボーナス状態制御手段
410 ボーナス遊技制御手段 420 ボーナス内部中遊技制御手段
250 ATメイン側制御手段
251 AT抽選手段 252 AT上乗せ制御手段
260 ホッパー制御手段 270 送信制御手段
300 サブ制御手段
310 受信制御手段 320 通常時サブ側制御手段
330 AT中サブ側制御手段 331 報知制御手段
Claims (3)
- メイン制御手段での制御により、通常遊技と、ボーナス遊技と、ボーナス内部中遊技とを有し、
前記通常遊技には、互いに移行可能なノーマル状態とシングルボーナス状態とを有し、
前記通常遊技からは、前記ボーナス内部中遊技に移行可能であり、
前記ボーナス内部中遊技からは前記ボーナス遊技に移行可能であり、
前記ボーナス遊技からは前記通常遊技におけるノーマル状態に移行可能に形成され、
前記通常遊技においては、前記ノーマル状態に限って、前記メイン制御手段からの指示で行われるサブ制御手段の制御により、非AT状態と、AT状態とに制御可能となっていることを特徴とする遊技機。 - 前記通常遊技における前記ノーマル状態では、ストップスイッチの押し順によりメダルの払い出し枚数が異なり、
前記シングルボーナス状態では、前記ストップスイッチの押し順によりメダルの払い出し枚数が変化しないことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記通常遊技における前記ノーマル状態から前記シングルボーナス状態への移行は、ストップスイッチの操作により遊技者が回避可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
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