JP2016135059A - 発電床材 - Google Patents

発電床材 Download PDF

Info

Publication number
JP2016135059A
JP2016135059A JP2015010010A JP2015010010A JP2016135059A JP 2016135059 A JP2016135059 A JP 2016135059A JP 2015010010 A JP2015010010 A JP 2015010010A JP 2015010010 A JP2015010010 A JP 2015010010A JP 2016135059 A JP2016135059 A JP 2016135059A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power generation
surface body
pressure
flooring
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015010010A
Other languages
English (en)
Inventor
有情 平松
Yujo Hiramatsu
有情 平松
純一 西岡
Junichi Nishioka
純一 西岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takiron Co Ltd filed Critical Takiron Co Ltd
Priority to JP2015010010A priority Critical patent/JP2016135059A/ja
Publication of JP2016135059A publication Critical patent/JP2016135059A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)

Abstract

【課題】床材内部に収納された一以上の感圧発電装置に、床材表面に生じた圧力変動を確実且つ均等に伝達して、感圧発電装置全体としての発電効率を高めると共に、歩行による上面体の不等な沈み込みや撓みが局所的に生じないようにして良好な歩行感を付与し、過大な圧力や衝撃的な圧力変動(負荷)から感圧発電装置を保護することができる発電床材を提供する。
【解決手段】上面体1と、下面体2と、該上面体1と該下面体2を接合する接合壁3と、該上面体1と該下面体2と該接合壁3とで形成される収納部4に配置された一以上の感圧発電装置5とを備えた発電床材であって、前記上面体1の周縁側に可撓領域FTが形成された構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、感圧発電装置を内蔵し、床材表面に加わる圧力の変動によって発電を行う発電床材に関する。
物体の移動で生じる圧力変動により発電する圧電素子を使用した発電装置であって、圧電素子の過剰な変形を防止するストッパーを設けることで、強い圧力変動に対しても圧電素子が破損することなく発電できるようにした感圧発電装置が知られている(特許文献1)。
特開2007−97278号公報
上記の感圧発電装置は耐久性があり、種々の分野において有効利用が見込まれている。
例えば、床材に上記の感圧発電装置を内蔵し、歩行等で床材上面に生じる圧力変動により発電された電力を用いて、電波を発信したり、カウンターを起動して圧力変動の回数(荷重負荷の回数等)を記憶したり、床材に内装もしくは外装したLEDを発光させたりすることができる。また、その起電力の大きさによって、負荷された圧力変動の大きさや圧力変動の加速度を検知することもできる。それには、感圧発電装置に対して効率良く圧力変動を伝達し、且つ、圧力変動から感圧発電装置をより適切に保護することが必要になる。
感圧発電装置を内蔵する床材は、床材の上面体と下面体との空間に感圧発電装置を水密的に収納し、上面体として可撓性のある板材や柔軟性のある板材を用いることで、歩行などにより床材の上面体に生じた圧力変動を感圧発電装置に伝達して発電させる構成とし、且つ、下面体として剛直ないし硬質の板材を用いることで、感圧発電装置を保護する構成とするのが普通である。
しかし、このような構成の床材は、特に、感圧発電装置の平面視面積が床材の面積よりもかなり小さくて複数の感圧発電装置が内蔵されている場合、歩行によって上面体の踏まれた部分の下方に配置された感圧発電装置には、上面体の踏まれた部分とその周辺に生じる圧力変動が十分伝達されるので、効率良く発電することになるが、上面体の踏まれた部分の下方に存在しない他の感圧発電装置には圧力変動が十分伝達されないので、効率良く発電することが困難になり、床材に内蔵された感圧発電装置全体としての発電効率が良いとは言い難いものである。
また、上面体として用いる可撓性や柔軟性のある板材は、精密機器である感圧発電装置を過大な圧力や衝撃力から保護できないという問題があり、しかも、歩行によって該板材に局所的な変形(撓み、沈み込み等)が生じるので、歩行感が良くないという問題もある。
一方、上面体として剛性を有する硬い材質のものを採用する場合は、歩行圧力により上面体全体が下方に移動して圧力変動を複数の感圧発電装置にほぼ均等に伝達できるというメリットはあるものの、このメリットを発揮させるためには、上面体全体を容易且つ確実に下方に移動させる機能を付与する必要がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、その解決しようとする課題は、床材内部に収納された一以上の感圧発電装置に、床材表面に生じた圧力変動を確実且つ均等に伝達して、感圧発電装置全体としての発電効率を高めると共に、歩行による上面体の不等な沈み込みや撓みが局所的に生じないようにして良好な歩行感を付与し、過大な圧力や衝撃的な圧力変動(負荷)から感圧発電装置を保護することができる発電床材を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る発電床材は、上面体と、下面体と、該上面体と該下面体を接合する接合壁と、該上面体と該下面体と該接合壁とで形成される収納部に配置された一以上の感圧発電装置とを備えた発電床材であって、前記上面体の周縁側に可撓領域が形成されていることを特徴とするものである。
ここに「可撓領域」とは、柔軟で、圧力を加えて曲げたり、撓みを持たせたりすることができ、圧力を開放すると、反撥力で元の形に戻ろうとする領域を意味する。人間の歩行圧力程度の一定の圧力を加えても変形しない領域又は殆ど変形しない領域や、一定の圧力を加えて変形した後は圧力を開放しても変形した形状をそのまま保持する領域又は元の形状に殆ど戻らない領域は、可撓領域に含まれない。
また、上面体の「周縁側」とは、上面体の最外縁又は/及び最外縁から若干中央寄りの最外縁近傍部分を意味する。
本発明の発電床材においては、前記上面体の可撓領域より内側の中央領域が、高い剛性を有することが望ましい。ここに「剛性」とは、人間の歩行圧力程度の一定の圧力を加えても変形しないか、又は、殆ど変形しない性質を意味する。
また、本発明の発電床材においては、前記上面体の中央領域の上方からの投影領域が、前記感圧発電装置の上方からの投影領域と重なり、前者の投影領域の面積が、後者の投影領域の面積よりも大きいことが望ましい。
そして、前記上面体の上面が可撓性のシート体で被覆されていることや、前記接合壁の内側中央寄りに前記中央領域を支持する柔軟な支持壁が設けられていることも望ましい。
本発明の発電床材は、歩行時に下向きの歩行圧力が上面体に付加されることになるが、上面体の周縁側には可撓領域が形成されているので、この可撓領域が歩行圧力で変形(撓み変形)すると同時に、上面体の中央領域がスムーズに下降して、床材表面に生じた圧力変動(正の圧力変動)が上面体の下側にある感圧発電装置にほぼ均等に且つ効率良く伝達され、それによって感圧発電装置は効率良く発電する。そして、上面体の周縁側の可撓領域が上記のように変形(撓み変形)すると、元の形状に戻ろうとする力(反撥力)が可撓領域に発生するため、歩行圧力が除去されたとき、可撓領域が元の形状に復元すると同時に、上面体の中央領域が元の高さまで上昇して感圧発電装置が除圧され、その圧力変動(負の圧力変動)によって感圧発電装置は効率良く発電し、発電床材は初期の状態に復帰する。
特に、上面体の可撓領域より内側の中央領域が、高い剛性を有していると、歩行圧力を受けたときに、上面体の中央領域が局所的に不等に沈み込んだり撓んだりすることがないので、歩行感が良くなり、しかも、上面体の高い剛性を有する中央領域によって、その下側に存在する感圧発電装置を、上方からの衝撃的な圧力や必要以上に大きい圧力から保護することができる。
また、上面体の中央領域の上方からの投影領域が、前記感圧発電装置の上方からの投影領域と重なり、前者の投影領域の面積が、後者の投影領域の面積よりも大きい構成であると、上面体の中央領域に歩行圧力が付加されたとき、下降する上面体の中央領域によって、その下側にある全ての感圧発電装置に圧力変動(正の圧力変動)を効率良く一斉に伝達して、全ての感圧発電装置を一斉に発電させることができ、また、歩行圧力が除去されたときには、上面体の中央領域が上昇し、その圧力変動(負の圧力変動)を全ての感圧発電装置に一斉に伝達して、全ての感圧発電装置を一斉に発電させることができる。このように、歩行圧力が付加されたとき、及び、歩行圧力が除去されたときに、全ての感圧発電装置が一斉に発電するので、感圧発電装置全体としての発電効率を高めることができる。
また、上面体の剛性を有する中央領域によって、全ての感圧発電装置を上方からの衝撃的な圧力等から確実に保護することもできる。
更に、上面体の上面が可撓性のシート体で被覆されていると、シート体として例えば装飾用シート、防滑用シート、衝撃緩和用シートなど、各種の機能性シートを採用することによって、発電床材に各種の機能を付与することができる。
また、接合壁の内側中央寄りに上面体の中央領域を支持する柔軟な支持壁が設けられていると、本発明の発電床材を組立てるに際し、組立ての作業性や精度(例えば上面体と下面体との間隔の精度など)を向上させることができる。
本発明に係る発電床材の一実施形態を示す模式平面図である。 図1のA−A線に沿った模式断面図である。 本発明に係る発電床材の他の実施形態を示す模式平面図である。 図3のB−B線に沿った模式断面図である。 本発明に係る発電床材の更に他の実施形態を示す模式平面図である。 図5のC−C線に沿った模式断面図である。 本発明に係る発電床材の更に他の実施形態を示す模式平面図である。 図7のD−D線に沿った模式断面図である。 本発明に係る発電床材の更に他の実施形態を示す模式断面図である。 本発明に係る発電床材の更に他の実施形態を示す模式断面図である。 感圧発電装置の概略分解斜視図である。 本発明に係る発電床材の更に他の実施形態を示す平面図である。 図12のE−E線に沿った切断端面図である。 同実施形態の発電床材を縁材で連結した発電床材連結体の平面図である。 図14のF−F線に沿った切断部分端面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る発電床材の実施形態を説明する。
図1は本発明に係る発電床材の一実施形態を示す模式平面図、図2は図1のA−A線に沿った模式断面図である。
なお、図中において、ドットは可撓領域FTを表し、左上がりのハッチングは高い剛性を有する中央領域CTを表す。
図1,図2に示す実施形態の発電床材は、平板状の上面体1と、平板状の下面体2と、これらの上面体1と下面体2を周縁部で接合する接合壁3と、これらの上面体1と下面体2と接合壁3とで形成される収納部4に配置された一以上(本実施形態では4つ)の感圧発電装置5とを備えたものであって、上面体1の周縁側には、可撓領域FTが形成されている。
なお、ここに上面体1の「周縁側」とは、上面体1の最外縁又は/及び最外縁から若干中央寄りの最外縁近傍部分を意味する。
上記「可撓領域FT」とは、前述したように、柔軟で、圧力を加えて曲げたり、撓みを持たせたりすることができ、圧力を開放すると、反撥力で元の形に戻ろうとする領域を意味するものであって、人間の歩行圧力程度の一定の圧力を加えても変形しない領域又は殆ど変形しない領域や、一定の圧力を加えて変形した後は圧力を開放しても変形した形状をそのまま保持する領域又は元の形状に殆ど戻らない領域は、可撓領域FTに含まれない。
この可撓領域FTを形成する材質としては、人間の歩行圧力程度の圧力を加えると容易に撓み変形し、且つ、反発力に富むものが好適であり、例えば、ヤング率(弾性率)が100〜5000MPa程度の軟質の塩化ビニルやポレオレフィンなどの合成樹脂、或いは、ゴム、或いは、これらの発泡体などからなるものが好ましく用いられ、ヤング率が500〜3500MPa程度であると、より好ましい。
可撓領域FTのヤング率が上記範囲を下回ると、発電床材を床下地7などの敷設面に敷設すると、発電床材の自重(主に上面体1の自重)によって、上面体1が、その可撓領域FTの部分で下方に撓み変形し、歩行圧力を上面体1に加えなくても、上面体1と下面体2とで最初から感圧発電装置5が少し挟圧されて、感圧発電装置5の発電に必要な変形量を確保し難くなることがあるため、確実且つ十分に発電させることが困難になる場合がある。また、ヤング率が上記範囲を上回ると、人間の歩行圧力で撓み変形し難いので、やはり感圧発電装置5に圧力変動を加えて発電させることが困難となるため、可撓領域FTのヤング率は、上記の範囲内に収めることが好ましい。
上記上面体1の可撓領域FTより内側の中央領域CTは、高い剛性を有する領域(可撓領域FTよりも高い剛性を有する領域)となっている。ここに「剛性」とは、前述したように、人間の歩行圧力程度の一定の圧力を加えても変形しないか、又は、殆ど変形しない性質を意味する。
上面体1の中央領域CTは、硬質の塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂や硬質ゴム、或いは、金属(アルミニウム、ステンレス鋼など)、陶磁器、石、木などで形成された板状体が用いられ、特に、歩行感や感圧発電装置5の保護の観点から、ヤング率が0.2〜700GPa程度であるものが好ましく用いられる。さらに好ましいヤング率は、0.2〜250GPa程度であり、上面体1の厚さは特に限定されるものではないが、剛性や強度の観点から、1〜20mm程度であることが望ましい。
上面体1が上記の剛性を有し、そのヤング率が上記の範囲内であると、上面体1の上を人が歩行しても、上面体1の中央領域CTに不等な沈み込みや撓みなどの変形が局所的に生じることがないので、歩行感に優れると共に、上面体1と下面体2との間の収容部4に配置された感圧発電装置5を、上方からの衝撃的な圧力変動(負荷)や過大な圧力から確実に保護することができる。
また、この上面体1の上面を、意匠性、防滑性、防汚性などの向上、過度な衝撃からの感圧発電装置5の保護、歩行者転倒時の衝撃緩和などを図る目的で、軟質や硬質の塩化ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂などで形成された、化粧用(装飾用)、防滑用、防汚用、衝撃吸収用などのシート体(不図示)により被覆し、接着剤などで貼着一体化することにより、発電床材に各種の機能を付与することもできる。
上面体1の中央領域CTが、硬質の塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂を材質として形成されている場合は、中央領域CTと可撓領域FTとは、二色の押出成形により一体的に形成される。また、上記上面体1の中央領域CTが、金属、陶磁器、石、木などで形成されている場合は、中央領域CTと可撓領域FTとを接着剤や粘着剤により貼着したり、溶着したりすることにより一体化される。
ここで、上面体1の全面積に占める中央領域CTの比率が大きすぎると、上面体1の上を人が歩行しても、上面体1の中央領域CTに不等な沈み込みや撓みなどの変形が局所的に生じることがないので、歩行感に優れると共に、上面体1と下面体2との間の収容部4に配置された感圧発電装置5を、上方からの衝撃的な圧力変動(負荷)や過大な圧力から確実に保護することができるというメリットがある反面、上面体1の全面積に占める可撓領域FTの比率が小さくなるため、人間の歩行圧力程度では上面体1が撓み変形し難くなって、感圧発電装置5に圧力変動を加えて発電させることが困難になるというデメリットが生じる。これらを比較考慮すると、上面体1の全面積に占める中央領域CTの面積の比率は、0.4〜0.9程度とすることが望ましく、さらに好ましくは0.5を超えて0.75までとすることがよい。
また、柔軟で、圧力を加えて曲げたり、撓みを持たせたりすることができ、圧力を開放すると、反撥力で元の形に戻ろうとする可撓領域FTは、上面体1の周縁側に形成されている。この上面体1の周縁側とは、前述したように、上面体1の最外縁だけでなく、最外縁から若干中央寄りの最外縁近傍部分をも含むものである。ただし、可撓領域FTを上面体1の最外縁から余りに中央寄りに形成してしまうと、上面体1の上を人が歩行すると、上面体1に不等な沈み込みや撓みなどの変形が局所的に生じて、歩行感が悪くなるといった問題が生じると共に、感圧発電装置5を、上方からの衝撃的な圧力変動(負荷)や過大な圧力から保護することが困難になるといった不具合が生じる。従って、可撓領域FTは、できるだけ上面体1の最外縁近くに形成されることが望ましく、適度な撓みや、良好な歩行感、感圧発電装置5の保護等を総合的に勘案すると、図3に示すように、上面体1の中心Oから上面体1の最外縁までの距離Aと、上面体1の中心Oから可撓領域FTの外縁までの距離Bとの比率(B/A)が、0.7〜1.0程度であることが望ましく、0.8〜1.0程度であるとより望ましい。また、可撓領域FTの幅Cと、上面体1の中心Oから上面体1の最外縁までの距離Aとの比率(C/A)は、0.35〜0.1程度とすることが望ましい。
なお、可撓領域FTは、上面体1の周縁側の全てに連続して形成することが望ましいが、連続して形成できないときであっても、可撓領域FTを上面体1の周縁側の全てに連続して形成したと仮定した場合の、少なくとも0.8以上の長さを有することが望ましい。
一方、下面体2は、図2に示す発電床材では、合成樹脂やゴムなどの材質で形成されている。そのヤング率は0.2〜700GPa程度であるとよい。
ヤング率が上記範囲内である下面体2は、発電床材を凹凸や不陸のある床下地7に敷設すると、発電床材の自重によって下面体2が上方に押し上げられるように撓み変形し、歩行圧力を上面体1に加えなくても、上面体1と下面体2とで最初から感圧発電装置5が少し挟圧されて、感圧発電装置5の発電に必要な変形量を確保し難くなるといった不具合が生じることはない。この下面体2の厚さは特に限定されるものではないが、1〜5mm程度であることが望ましい。
上記下面体2が、上面体1の中央領域CTと同様の剛性を有し、歩行圧力程度の一定の圧力を加えても変形しないか、若しくは、変形し難い硬質の塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂や硬質ゴム、或いは、金属、陶磁器、石、木などの硬質の材質で形成されている場合には、その裏面に柔軟な材質の裏面材や柔軟な発泡体からなる裏面材を積層して床下地7の凹凸や不陸を吸収するようにしてもよい。このような裏面材を積層しておくことで、上面体1に衝撃的な圧力変動があったとしても、感圧発電装置5を保護することができる。
上面体1と下面体2をその周縁部で接合する接合壁3は、図2に示す発電床材では、上面体1の可撓領域FTと同様の可撓性を有し、変形可能で反発力に富む材質により形成されていてもよいし、ヤング率が0.2〜250GPa程度の軟質の塩化ビニルやポレオレフィンなどの合成樹脂、或いは、ゴム、或いは、これらの発泡体などからなるものが用いられていてもよいが、接合壁3は、これらの材質に限定されるものではなく、上面体1の中央領域CTと同様の剛性を有する硬質の塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂や硬質ゴム、或いは、金属、陶磁器、石、木などで形成されていてもよい。可撓性を有する材質で接合壁3を形成した場合は、上面体1に加わる衝撃力を緩和することができ、また、剛性を有する材質で接合壁3を形成した場合は、上面体1に加えられた歩行圧力をロスなく感圧発電装置5に伝えることができる。
上面体1と下面体2は、感圧発電装置5を水の浸入から保護するために、水密的に接合することが重要である。従って、接合壁3の上面と下面を、上面体1の下面と下面体2の上面に接着剤で水密的に接着するか、或いは、加熱溶着、超音波溶着、高周波溶着などの手段で水密的に溶着することが望ましい。
また、上面体1と下面体2との間にシーリング材を塗布し、それを硬化させることにより、上面体1と下面体2を水密的に接合すると同時に接合壁3を形成してもよい。上記シーリング材としては、一液又は二液反応型のシリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリサルファイド樹脂、アクリル樹脂などからなるシーリング材が使用され、特に、25%モジュラスが0.1〜1.5N/mmの範囲に調整された若干軟質のものが好ましく使用される。
なお、この25%モジュラスの数値は、JIS K 6251に準じて厚さ2mmのダンベル1号の形状に成形した供試体を使用して100mm/分の引張強度で測定したものである。
このようなシーリング材で接合壁3を形成すると、感圧発電装置5を収納する収納部4の水密性が確保されることに加えて、上面体1に衝撃力が加えられたときに接合壁3が上下に少し圧縮変形して衝撃力を緩和することができ、しかも、上面体1に作用する歩行圧力を殆どロスすることなく伝えて、感圧発電装置5を確実に発電させることができる。
また、接合壁3は、図3、図4に示す発電床材のように、前述した可撓性を有する材質で下面体2の周縁部から上方に突出させて下面体2と一体に形成してもよいし、図5、図6に示す発電床材のように、前述した上面体1の可撓領域FTと同様の材質で、上面体1の周縁部から下方に突出させて一体に形成してもよい。これらの場合は、下面体2と一体に形成された接合壁3の上端内側面と上面体1の周縁部外側面(可撓領域FTの外側面)、又は、上面体1と一体に形成された接合壁3の下端と下面体2の周縁部上面を、接着剤や上記の溶着手段により水密的に接着又は溶着するだけで、収納部4の水密性を確保して感圧発電装置5を保護することができる。
上面体1と下面体2と接合壁3とで形成される収納部4に配置された感圧発電装置5は、図11に示すように、上下に重ね合わされる方形板状の緩衝材5a,5bと、下側の緩衝材5bの上に配置された複数(本実施形態では9つ)の円形振動板5cと、それぞれの円形振動板5cの下面に接合されたチタン酸バリウム、ジルコニア等の圧電セラミックスやリチウムタンタレート等の圧電単結晶からなる円板状の圧電素子(不図示)と、下側の緩衝材5bの上面から突き出してそれぞれの圧電素子の中央部を下方から支える軸(不図示)と、上側の緩衝材5aの下面から突き出してそれぞれの円形振動板5cの周囲を複数箇所で支持する軸(不図示)と、この上側の緩衝材5aの下面から突き出すそれぞれの軸の先端に形成されたストッパー(不図示)とを備えたものである。
この感圧発電装置5は、上下いずれかの緩衝材5a又は5bに圧力(外力)が作用すると、それぞれの圧電素子の中央部が下側の緩衝材5bの軸によって下方から支えられる一方、それぞれの円形振動板5cの周囲が上側の緩衝材5aの軸によって上方から押えられ、円形振動板5cと圧電素子の周囲が相対的に下側の緩衝材5bの方に反るため、この圧電素子の反り変形によって発電できるものであり、そのときの円形振動板5cと圧電素子の過剰な変形、破損が上記ストッパーで防止できるようになっている。
なお、この感圧発電装置5については上記特許文献1に詳しく開示されているので、これ以上の詳細な説明は省略することにする。
上面体1と下面体2との間隙(換言すると収納部4の上下寸法)は、理論的には上記の感圧発電装置5の高さ寸法と同一であればよいが、そうであると、床材表面(上面体1)に衝撃的な圧力が付加した場合、その衝撃力が感圧発電装置5に直接伝わり、感圧発電装置5の故障や破損を招く恐れがある。また、床材自体の自重や、構成部材の精度、組立ての精度によって感圧発電装置5が常時、僅かに圧縮変形し、感圧発電装置5の発電効率が悪くなる恐れもある。そこで、感圧発電装置5と上面体1との間に、0.5〜5mm程度の間隙(クリアランス)を設け、感圧発電装置5に衝撃力が直接加わらないように、且つ、感圧発電装置5が常時、僅かに圧縮変形しないようにすることが望ましい。
図4に示すように、上面体1の中央領域CTの上方からの投影領域Sが、感圧発電装置5の上方からの投影領域Tと重なり、前者の投影領域Sの面積が、後者の投影領域Tの面積よりも大きくなっている。このような構成にすることで、上面体1の中央領域CTに歩行圧力が付加されたとき、下降する上面体1の中央領域CTによって、その下側にある全ての感圧発電装置5に圧力変動(正の圧力変動)を効率良く一斉に伝達して、全ての感圧発電装置5を一斉に発電させることができ、また、歩行圧力が除去されたときには、上面体1の中央領域CTが上昇し、その圧力変動(負の圧力変動)を全ての感圧発電装置5に一斉に伝達して、全ての感圧発電装置5を一斉に発電させることができる。このように、歩行圧力が付加されたとき、及び、歩行圧力が除去されたときに、全ての感圧発電装置5が一斉に発電するので、感圧発電装置5全体としての発電効率を高めることができる。
また、上面体1の剛性を有する中央領域CTによって、全ての感圧発電装置5を上方からの衝撃的な圧力等から確実に保護することもできる。
さらに、感圧発電装置5に必要以上に加わる変形を抑え、感圧発電装置5圧潰を防止するため、本実施形態の発電床材には、図2に示すように、支持柱6が設けられている。この支持柱6は剛性を有する材質で形成することが望ましく、また、支持柱6の高さは、感圧発電装置5の高さや感圧発電装置5に加えられるべき適切な変形量や、感圧発電装置5と上面体1との間隙(クリアランス)などを勘案して決定されるが、その高さは概ね2〜10mm程度であることが望ましい。
支持柱6を設ける箇所は特に限定されるものではなく、例えば、図2、図4、図6、図8に示すように、一群の感圧発電装置5の両側に支持柱6を配置して下面体2から立設したり、図9、図10に示すように、一群の感圧発電装置5の両側に支持柱6を配置すると共に、隣接する感圧発電装置5の間に支持柱6を配置して下面体2から立設してもよいが、剛性を有する中央領域CTが支持できるように設けることが望ましい。
上記のように、感圧発電装置5と上面体1の下面との間に間隙(クリアランス)を設けると共に、支持柱6を設けると、発電床材の上面体1又は下面体2に付加される初期の衝撃的な圧力変動(加圧)が緩和され、感圧発電装置5をより確実に保護することができる。また、発電床材を敷設面である床下地7に載置したとき、上面体1の可撓領域FT及び下面体2が発電床材の自重で相対的に僅かに撓み変形して、感圧発電装置5の発電に必要な変形空間が減少する恐れを解消し、発電効率の低下を防止することができると共に、発電床材の各部材の成形精度や組立て精度の誤差を吸収することもできる。
次に、図3から図10に示す発電床材について簡単に説明する。
図3、図4に示す発電床材は、下面体2と同様の可撓性を有する材質で、接合壁3を上面体1の上面まで下面体2と一体に形成した点、及び、接合壁3の上端内側面と、上面体1の可撓領域FTの外側面とを、水密的に接着又は溶着した点で、図1、図2に示す発電床材と異なっている。
その他の構成は図1、図2に示す発電床材と同様であるので、図3、図4において同一部材に同一符号を附して、重複する説明を省略する。
図5、図6に示す発電床材は、接合壁3を、上面体1の可撓領域FTと同様の材質で、上面体1の周縁部(可撓領域FT)から下方に突出させて一体に形成した点で、図1、図2に示す発電床材とは異なる。
その他の構成は図1、図2に示す発電床材と同様であるので、図5、図6において同一部材に同一符号を附して、重複する説明を省略する。
図7、図8に示す発電床材は、図5、図6に示す発電床材と同様に、上面体1の可撓領域FTと同様の材質で、接合壁3を上面体1の周縁部(可撓領域FT)から下方に突出させて一体に形成すると共に、さらに中央領域CTに第二の可撓領域FT2を形成した点で、図1、図2に示す発電床材とは異なっている。そして、第二の可撓領域FT2は、その四隅で可撓領域FTと連結されている。
その他の構成は図1、図2に示す発電床材と同様であるので、図7、図8において同一部材に同一符号を附して、重複する説明を省略する。
図9に示す発電床材は、略逆凹型の断面形状を有する上面体1を用いる。この上面体1は、ヤング率(弾性率)が100〜5000MPa程度の可撓性を有する材質で形成されたものであって、軟質の塩化ビニルやポレオレフィンなどの合成樹脂、或いは、ゴム、或いは、これらの発泡体などからなるものが好ましく用いられる。そして、この上面体1の裏面には、剛性を有する板状体8が貼着して積層されている。この高い剛性を有する板状体8は、硬質の塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂や硬質ゴム、或いは、金属(アルミニウム、ステンレス鋼など)、陶磁器、石、木などで形成されたものが用いられており、このような発電床材においては、上面体1の板状体8が貼着された領域が中央領域CTとなり、人間の歩行圧力程度の一定の圧力を加えても変形しないか、又は、殆ど変形しないようになっている。
なお、本実施例では、板状体8と上面体1とが貼着されて積層されているが、両者は板状体8が上面体1を支持するように積層されておればよく、歩行の際の違和感を勘案すると、接着や粘着による貼着、ビス固定、係合、嵌着などの公知の手段により、両者の間には間隙を設けることなく接するように設けられることが望ましい。
また、上記板状体8が貼着された中央領域CTの周囲(板状体8が貼着されていない領域)が、可撓領域FTとなっており、この可撓領域FTが歩行圧力で変形(撓み変形)すると同時に、上面体1の中央領域CTがスムーズに下降して、床材表面に生じた圧力変動(正の圧力変動)が上面体1の下側にある感圧発電装置5にほぼ均等に且つ効率良く伝達され、それによって感圧発電装置5は効率良く発電する。そして、上面体1の周縁側の可撓領域FTが上記のように変形(撓み変形)すると、元の形状に戻ろうとする力(反撥力)が可撓領域FTに発生するため、歩行圧力が除去されたとき、可撓領域FTが元の形状に復元すると同時に、上面体1の中央領域CTが元の高さまで上昇して感圧発電装置5が除圧され、その圧力変動(負の圧力変動)によって感圧発電装置5は効率良く発電し、発電床材は初期の状態に復帰する。
さらに図9に示す発電床材は、支持柱6を感圧発電装置5の両側に配置するだけでなく、隣接する感圧発電装置5の間にも支持柱6を配置し、下面体2から上方に立設している。このように、支持柱6の本数を増やすと共に、上記のように、剛性を有する板状体8を上面体1の裏面に貼着することにより、上方からの衝撃力を受け止めて感圧発電装置5を確実に保護することができる。
その他の構成は図1、図2に示す発電床材と同様であるので、図9において同一部材に同一符号を附して、重複する説明を省略する。
図10に示す発電床材は、接合壁3の内側中央寄りに、上面体1の中央領域CTを支持する柔軟な支持壁9が設けられたものである。この支持壁9は、上面体1の裏面に貼着された板状体8の裏面の四周縁部を支持するように、下面体2から上方に突設されたものであって、柔軟な材質で形成されており、正の圧力によって圧縮変形し、上面体1の中央領域CTを下方に移動させるように形成されている。具体的には、支持壁9を構成する材質の25%モジュラスが、0.1〜1.5N/mmのものが好ましく使用される。支持壁9は、板状体8裏面の四周縁部全体を支持するように、連続して一続きに形成されることが望ましいが、上面体1の中央領域CTを支持でき、且つ、接合壁3によって収納部4の止水性を担保できるのであれば、必ずしも一続きに形成されている必要はなく、部分的に形成されていても、その役割を果たすものである。この支持壁9の形成方法は、適宜為されるものであるが、組立性の容易さから、シーリング材を用いて下面体2と板状体8とを接合するようにして形成されるのが好ましい。
その他の構成は図9に示す発電床材と同様であるので、図10において同一部材に同一符号を附して、重複する説明を省略する。
図10に示す発電床材のように、接合壁3の内側中央寄りに上面体1の中央領域CTを支持する柔軟な支持壁9が設けられていると、発電床材を組立てるに際し、組立ての作業性や精度(例えば上面体1と下面体2との間隔の精度など)を向上させることができる。
以上のような構成の発電床材は、発電した電力を利用して、歩行時に電波を発信したり、カウンターを起動して圧力変動(荷重負荷等)の回数を記憶したり、後述する実施形態のように、LEDなどの発光素子を発光させたりすることができる。さらに、その起電力の大きさによって負荷された荷重の大きさや荷重負荷の加速度を検知することもでき、それによって感圧発電装置5の適切な保護に寄与することもできる。
発電床材を敷設する敷設面は、コンクリートや木材などで形成された平坦な床下地7であってもよいし、砂利や少々の凹凸や不陸のある床下地7であっても構わない。ただし、極めて柔らかい材質によって形成されている床下地(例えば、クッション製の高いクッションフロアなど)は好ましくない。
次に、図12〜図15に基づいて、発電した電力で発光素子を発光させることにより暗い場所でも歩行者を安全に誘導できるようにした発電床材の実施形態を説明する。
図12はそのような実施形態の発電床材を示す平面図、図13は図12のE−E線に沿った切断端面図、図14は同実施形態の発電床材を縁材で連結した発電床材連結体の平面図、図15は図14のF−F線に沿った切断部分端面図である。
この発電床材Pは、図12、図13に示すように、上面体1と、下面体2と、これらの上面体1と下面体2を周縁部で水密的に接合する二重の接合壁3(上記シーリング材で形成された接合壁3)とで囲まれる収納部4に、複数の感圧発電装置5を内蔵したものであって、この感圧発電装置5は、配線基板18の中央部と四隅部に合計5つ内蔵されており、この配線基板18を介して下面体2に間接的に接した状態で収納部4に内蔵されており、各感圧発電装置5と上面体1の下面との間には小さな隙間が形成されている。そして、上面体1の中央領域CTの上方からの投影領域Sと感圧発電装置5の上方からの投影領域Tが重なり、前者の投影領域Sの面積が、後者の投影領域Tの面積よりも大きくなっている。
下面体2は上面体1よりも横幅が広くなっており、この下面体2の両側縁の上面には、左右一対の帯状発光部10が接合壁3の外側面に沿って設けられると共に、この帯状発光部10に沿って外側に、後述する連結用縁材11の取付け部12が設けられている。そして、この取付け部12の上面には、所謂「面ファスナー」の係合ループ又は係合フックを有する片方の面状材17aが貼着されている。
配線基板18の前後両辺の中央部には、図12に示すように、中継基盤13a,13bが設けられており、感圧発電装置5と双方の中継基盤13a,13b、及び、帯状発光部10,10と片方の中継基盤13a、及び、感圧発電装置5同士が電気的に接続されている。従って、感圧発電装置5が発電すると、その電力を用いて帯状発光部10の発光素子を発光させることができるようになっている。
帯状発光部10は、帯状の配線基板の表面に、発光素子10aとしてLEDを所定間隔をあけて多数並べて搭載すると共に、その上から樹脂などの透明材料で封止又は被覆したものであって、発光素子10a(LED)が感圧発電装置5から中継基盤13aを経て供給される電力によって発光、点灯するように電気的に接続されている。この帯状発光部10は、上面体1の左右両側辺のほぼ全長に亘り連続して設ける必要は必ずしもなく、断続的に設けるようにしてもよい。
帯状発光部10の発光素子10aはLEDに限定されるものではなく、有機ELや無機ELなどを使用してもよい。その場合は、陽電極と陰電極を両側縁に備えた帯状の有機EL又は無機ELを帯状の基板上に設け、その上から樹脂などの透明材料で封止又は被覆して帯状発光部10を作製すればよい。また、発光素子10aとして白熱球や蛍光灯を使用し、これを帯状発光部10に埋め込んでもよい。
双方の中継基盤13a,13bの左右両側には、保護柱14a,14aが配線基板18から立設されており、歩行圧力によって上面体1が下方に撓んだときでも保護柱14a,14aで上面体1を支えて中継基盤13a,13bが押し潰されないように保護している。そして、この中継基盤13a,13bからリード線15a,15bが接合壁3を水密的に貫通して発電床材Pの右前コーナー部及び右後のコーナー部に引き出され、先端にコネクタ16a,16bが取付けられている。上記のリード線15a,15bは、接合壁3を貫通させないで、接合壁3の一部を切り欠いて発電床材Pのコーナー部に引き出すようにしてもよく、その場合は接合壁3の切り欠いた部分を後からシーリング材などで水密的にシールすることが望ましい。
なお、前述したように、上面体1の表面に装飾用或いは防滑用のシート体(不図示)を重ね、意匠性を高めたり、防滑機能を付与してもよい。
図14に示す発電床材連結体は、上記の発電床材Pを隣接させて直線的に三枚配置すると共に、互いに隣接する発電床材Pの左右両側縁に連結用の縁材11を半ピッチずつ一をずらせて脱着可能に取付け、この連結用縁材11によって三枚の発電床材Pを連結したものであって、前端に位置する発電床材Pの前端縁と後端に位置する発電床材Pの後端縁には非連結用の縁材110が、また、前端に位置する発電床材Pの左右両側縁の前半部と後端に位置する発電床材Pの左右両側縁の後半部には非連結用の縁材111が、それぞれ脱着可能に取付けられている。連結される発電床材Pの枚数は二枚以上であればよく、また、連結の形態は、図14に示すような直線的な連結形態でも、L形の連結形態でも、十字形の連結形態でも、その他の所望の連結形態でもよい。
連結用縁材11は、図15に示すように、水平な重ね縁11aの外側に略直角三角形の断面形状を有する外縁部11bを一体に設けたものであって、重ね縁11aの上面と外縁部11bの緩やかな斜面には防滑性を付与するための複数の浅い溝11cが、また、外縁部11bの底面には肉盗み用の複数の溝11dが、それぞれ形成されており、さらに、重ね縁11aの下面には、面ファスナー17の係合フック又は係合ループを有する他方の面状材17bが貼着されている。
この連結用の縁材11は、発電床材Pの左右両側縁の長さと実質的に同一の長さを有しており、図14に示すように、該縁材11を発電床材Pの左右両側縁に対し前後に半ピッチずつ位置をずらして、図15に示すように、該縁材11の重ね縁11aを発電床材Pの側縁の取付け部12に重ね、面ファスナー17の片方の面状材17aと他方の面状材17bの係合フックと係合ループを係合させることによって、脱着可能に発電床材Pの取付け部12に取付けられている。そして、このように縁材11が取付けられた状態では、縁材11の重ね縁11aの上面と、帯状発光部10の上面と、上面体1の上面が面一になり、縁材11の外縁部11bの底面と、下面体2の下面が面一になっている。
連結用の縁材11の材質は特に限定されるものではなく、各種の合成樹脂、ゴム、金属、木材などで作製された縁材がいずれも使用可能であるが、特に、軟質塩化ビニル樹脂やオレフィン系樹脂などの軟質合成樹脂で成形された縁材11が好ましく使用される。このような軟質合成樹脂製の縁材11で発電床材Pを連結すると、発電床材連結体の設置面に不陸があっても、軟質合成樹脂製の縁材11が変形することで、発電床材連結体が不陸に追従して発電床材P相互の連結部分で折れ曲がりながら設置できる利点がある。また、ゴム製の縁材11も、同様の利点があるので好ましく使用される。
非連結用の上記縁材110,111は、連結用の縁材11と同じ材質、同じ断面形状を有するものであって、連結用の縁材11と同様に、重ね縁の下面に面ファスナー17の係合フック又は係合ループを有する他方の面状材17bを貼着したものであるが、図14に示すように、縁材110の両端と縁材111の一端は斜め45°に切断されており、縁材111の長さは縁材11の長さの略1/2になっている。そのため、縁材110の両端に縁材111,111をコ字形に接合した状態で、前端に位置する発電床材Pの前端縁と左右両側縁の前半分、及び、後端に位置する発電床材Pの後端縁と左右両側縁の後半分に脱着可能に取付けられるようになっている。
なお、図示はしていないが、非連結用の縁材110を、前端に位置する発電床材Pの前端縁と後端に位置する発電床材Pの後端縁に脱着可能に取付けることができるように、前端に位置する発電床材Pの前端縁と後端に位置する発電床材Pの後端縁には帯状の取付け部がそれぞれ設けられており、その上面に面ファスナー17の片方の面状材17aが貼着されている。
この発電床材連結体は、面ファスナー17によって連結用縁材11を発電床材Pの左右両側縁の取付け部12に脱着可能に取付けているが、面ファスナー以外の取付け手段で脱着可能に取付けてもよい。面ファスナー以外の取付け手段としては、例えば、発電床材Pの取付け部12又は連結用縁材11のいずれか一方に嵌合凸部を形成すると共に他方に嵌合凹部を形成して、嵌合凸部を嵌合凹部に脱着可能に嵌合させる取付け手段、或いは、発電床材Pの取付け部12に連結用縁材11を止具で脱着可能に取付ける取付け手段などが挙げられる。
図14に示すように、前後に連結された発電床材P,Pの対向するコーナーにそれぞれ引き出されたリード線15a,15bは、コネクタ16a,16bで接続されており、発電床材連結体の全体に亘って帯状発光部10の発光素子10aの発光・点灯が制御されるようになっている。
このような発電床材連結体を構成する発電床材Pの上面体1に歩行圧力が付加されると、上面体1の周縁側には可撓領域FTが形成されているので、この可撓領域FTが歩行圧力で変形(撓み変形)すると同時に、上面体1の中央領域CTがスムーズに下降して、床材表面に生じた圧力変動(正の圧力変動)が上面体1の下側にある感圧発電装置5にほぼ均等に且つ効率良く伝達され、それによって感圧発電装置5は効率良く発電する。そして、上面体1の周縁側の可撓領域FTが上記のように変形(撓み変形)すると、元の形状に戻ろうとする力(反撥力)が可撓領域FTに発生するため、歩行圧力が除去されたとき、可撓領域FTが元の形状に復元すると同時に、上面体1の中央領域CTが元の高さまで上昇して感圧発電装置5が除圧され、その圧力変動(負の圧力変動)によって感圧発電装置5は効率良く発電し、発電床材は初期の状態に復帰する。
特に、上面体1の可撓領域FTより内側の中央領域CTが、高い剛性を有していることから、歩行圧力を受けたときに、上面体1の中央領域CTが局所的に不等に沈み込んだり撓んだりすることがないので、歩行感が良くなり、しかも、上面体1の剛性を有する中央領域CTによって、その下側に存在する感圧発電装置5を、上方からの衝撃的な圧力や必要以上に大きい圧力から保護することができる。
この発電床材連結体は、上記のように歩行圧力を加えた発電床材Pの感圧発電装置5が発電すると、該発電床材Pの前の発電床材、又は、該発電床材Pとその前の発電床材、又は、該発電床材Pの前後に連結された発電床材の帯状発光部10の発光素子10aが発光するように電気的に制御されている。具体的には、前端又は後端に位置する第一の発電床材Pの感圧発電装置5が感圧して発電すると、中間に位置する第二の発電床材P、又は、第一と第二の発電床材P,Pの帯状発光部10の発光素子10aが発光・点灯し、中間に位置する第二の発電床材Pの感圧発電装置3が感圧して発電すると、前後両端に位置する第一と第三の発電床材P,Pの帯状発光部10の発光素子10aが発光するように制御されている。そのため、この発電床材連結体を夜間や暗所に設置すると、各発電床材Pの帯状発光部10の発光素子10aの発光・点灯により、歩行者の誘導効果や視認性が顕著に向上する利点がある
なお、各発電床材Pの帯状発光部10の発光素子10aは、その全てが一斉に発光・点灯するように制御されている必要はなく、帯状発光部10の一部の発光素子10aが同時に発光・点灯するように制御されていてもよい。例えば、発電床材Pの寸法が大きくて帯状発光部10がかなり長い場合には、歩行圧力を感圧した感圧発電装置5よりも先方に位置する発光素子10aが同時に発光・点灯するように制御してもよい。
P 発電床材
1 上面体
CT 中央領域
S 上面体の中央領域の上方からの投影領域
FT 可撓領域
FT2 第二の可撓領域
O 上面体の中心
A 上面体の中心から上面体の最外縁までの距離
B 上面体の中心から可撓領域の外縁までの距離
C 可撓領域の幅
2 下面体
3 接合壁
4 収納部
5 感圧発電装置
5a 上側の緩衝材
5b 下側の緩衝材
5c 円形振動板
T 感圧発電装置の上方からの投影領域
6 支持柱
7 床下地(敷設面)
8 板状体
9 支持壁
10 帯状発光部
11 連結用縁材
11a 水平な重ね縁
11b 外縁部
11c 浅い溝
11d 肉盗み用の溝
12 取付け部
13a,13b 中継基盤
14a 保護柱
15a,15b リード線
16a,16b コネクタ
17 面ファスナー
17a,17b 面状材
18 配線基板
110,111 非連結用の縁材

Claims (5)

  1. 上面体と、下面体と、該上面体と該下面体を接合する接合壁と、該上面体と該下面体と該接合壁とで形成される収納部に配置された一以上の感圧発電装置とを備えた発電床材であって、
    前記上面体の周縁側に可撓領域が形成されていることを特徴とする発電床材。
  2. 前記上面体の可撓領域より内側の中央領域が、高い剛性を有することを特徴とする、請求項1に記載の発電床材。
  3. 前記上面体の中央領域の上方からの投影領域が、前記感圧発電装置の上方からの投影領域と重なり、前者の投影領域の面積が、後者の投影領域の面積よりも大きいことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の発電床材。
  4. 前記上面体の上面が可撓性のシート体で被覆されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発電床材。
  5. 前記接合壁の内側中央寄りに前記中央領域を支持する柔軟な支持壁が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発電装置。
JP2015010010A 2015-01-22 2015-01-22 発電床材 Pending JP2016135059A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015010010A JP2016135059A (ja) 2015-01-22 2015-01-22 発電床材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015010010A JP2016135059A (ja) 2015-01-22 2015-01-22 発電床材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016135059A true JP2016135059A (ja) 2016-07-25

Family

ID=56434756

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015010010A Pending JP2016135059A (ja) 2015-01-22 2015-01-22 発電床材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016135059A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101795752B1 (ko) * 2016-08-02 2017-11-08 나종문 압전 발전 블럭
KR102552822B1 (ko) * 2022-11-28 2023-07-11 주식회사 청우산업 탄성바닥재에 적용되는 압전발전장치

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008211095A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 圧電素子、その製造方法およびそれを備えた発電装置
JP2011153469A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Toli Corp 床材及びその製造方法
CN102409833A (zh) * 2011-09-20 2012-04-11 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种基于压电材料的发电地板

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008211095A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 圧電素子、その製造方法およびそれを備えた発電装置
JP2011153469A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Toli Corp 床材及びその製造方法
CN102409833A (zh) * 2011-09-20 2012-04-11 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种基于压电材料的发电地板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101795752B1 (ko) * 2016-08-02 2017-11-08 나종문 압전 발전 블럭
KR102552822B1 (ko) * 2022-11-28 2023-07-11 주식회사 청우산업 탄성바닥재에 적용되는 압전발전장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5396573B2 (ja) 床材及びその製造方法
WO2022188420A1 (zh) 显示模组及显示装置
US20110228192A1 (en) Waterproof touch screen panel with protective film
MY163993A (en) Light emitting device
LU90578B1 (de) Sensormatte fuer Fahrzeug
JP2012169260A5 (ja) バックライトアセンブリ
JP2016135059A (ja) 発電床材
JP6197245B2 (ja) 発電床材とその連結体
JP6270195B1 (ja) センサーモジュール及びシートモジュール
CN110390888A (zh) 电子装置与拼接电子设备
WO2011111286A1 (ja) 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの補強方法
JP3190207U (ja) 可撓性を有する携帯用電子デバイス
JP2009246209A (ja) 太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの製造方法
JP6420178B2 (ja) 照明装置
JP6262535B2 (ja) 床用シート材及び表示用床構造
KR101421934B1 (ko) 시각장애인 유도 및 안내정보 자동 발생기능을 구비한 전자보도블록
JP5946655B2 (ja) 発光モジュール
JP2016125290A (ja) 発電床材
JP3117950U (ja) 化粧板の取り付け構造
JP2012084080A (ja) 警報マット
KR20180098783A (ko) 조명 및 음향 기능을 구비하는 압전 발전 장치
JP2013133612A (ja) 固定具および防水構造体
JP5572344B2 (ja) 床材及びその製造方法
JP4656160B2 (ja) 液晶表示装置
JP7020648B2 (ja) 脚部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180417

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180418

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181016