JP2016133416A - 気体中の水分量の計測方法及びその利用 - Google Patents

気体中の水分量の計測方法及びその利用 Download PDF

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Abstract

【課題】 気体中にある水分量及びその経時的変化を高感度で測定する方法、特に植物緑葉からの蒸散量及び蒸散速度を計測する方法を提供する。
【解決手段】 閉鎖手段を備えた開口部1を有する箱体内の密閉空間の下面を導光板であるガラス板2で形成し、同ガラス板2の底面をペルチェ素子3で冷却し、又ガラス板2の側面に投光器LDを設け、同投光器LDからの光をガラス板2の側面から入射させ、その光がガラス板2の上面において、水滴があれば水滴を透過して外方へ射出するように且つ水滴がなければ上面で全反射してガラス板2内に戻るように投光器の投光の入射角を設定し、ガラス板2の上面の水滴を透過した光を受光する第2受光部PDを設け、上面で全反射してガラス板2の他方の側面から射出する光を受光する第1受光部PDを設け、2つの第1,2の受光部PD,PDの受光量から密閉空間1内の水分量をコンピュータソフトで算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、気体中の水分量又は湿度の計測方法及びこれを利用して植物の葉から蒸散する水分量を光計測技術を使って計測する方法に関する。
従来、植物の葉から蒸散する水分量、あるいはその蒸散速度は、湿度を計測する技法を応用して計測されている。
水分を蒸散する葉を特定の体積をもつ気体の中に閉じ込めれば、その気体に含まれる水分量は時間とともに増加する。言い換えれば、その気体の湿度は時間とともに上昇する。この湿度あるいは湿度変化を計測することで、葉からの蒸散量や蒸散速度を求めることができる。ただし、空気などの気体の中に、飽和水蒸気の量を超えて気体としての水分が存在することは難しくなるため、空気などの気体が飽和水蒸気の状態に近くなれば測定が難しくなる。
気体中の水分量などを安定して測定する方法として、鏡面冷却式露点計などを利用した方法がある。この鏡面冷却式露点計の基本的な測定方式は、鏡面をゆっくりと冷却し、その鏡面に結露が発生した時の温度を読み取る方式である。植物緑葉などから連続して放出される水分が存在する場合には、周りの気体中の水分量が時間を追って増加するため、その結露が発生する瞬間の温度を、時間を追って計測するのは難しい。
特開2013−050444号広報 特開平10−268066号公報 特開平11−059333号公報 特開2005−283512号公報 特開2006−220580号公報 特開平9−257952号公報 特開平10−062336号公報 特開平10−281989号公報 特開平11−037925号公報 特開2000−136998号広報 特開2000−162123号広報 特開2000−193589号広報 特開2000−193590号広報 特開2000−193759号公報 特開2000−193760号公報 特開2000−266665号公報 特開2003−329576号広報
例えば、特許文献1においては、導光板(導光路)であるガラス板をペルチェ素子で冷却して、その際に生じる結露によって、ガラス板の側面から入射した光の一部が拡散してガラス表面にでてくることが示されている。しかし、ガラス板内部を全反射して進行する光が、ガラス板とペルチェ素子との接触部分で散乱する場合がある。この散乱が生じれば、ガラス板内部を光が進行する間に散乱して表面に出てしまい、結露を効果的に検出できる感度が不足することがある。
同じく、特許文献2や特許文献3で開示されている手法に、単純にペルチェ素子などによる冷却機能を取り付けた場合、上述と同じ問題により、ガラス板内部を全反射して進行する光が、ガラス板とペルチェ素子との接触部分で散乱する場合があり、冷却による結露を感度良く測定することができない。
また、鏡面冷却式露点計においては、その鏡面に結露が生じたことを検出する機能としていくつもの手法がある。最近の改良された導光路を用いる方法を例に考えれば、例えば、特許文献4や特許文献5がある。これらは直角三角形のプリズムを活用し、結露検出に用いる光をそのプリズム内を通すことで、プリズムの直角の対面、すなわち鏡面冷却式露点計の鏡面に相当する面へのゴミの付着などの影響を受けにくい方法である。しかし、プリズムの大きさの関係から、その冷却面と直角の対面との距離があり、少ない電力で効果的に直角の対面を冷却できない問題などがある。
また活用できる類似の手法として、ガラス表面に付着した雨滴や露(水滴)を検出する方法もある。例えば、特許文献6から特許文献17などがその例である。これらに加え、特許文献2から特許文献5についても同様であるが、これらの先行技術においては、雨滴などによってガラス基材の中を全反射する光量が減り、全反射を検出することを期待して設置された光検出器で検出される光量が減少することのみをもって、雨滴などが付着したことを検出するものである。この場合、光源の発光光量の変動や、温度変化による全反射経路のずれ、何らかの電気的ノイズなどによる誤検出などに備えるため、検出の閾値に余裕を持たせることが必要となり、極微量の雨滴や結露などを高感度に検出することは難しい。
以上のように先行技術をそのまま利用したのでは、時間とともに気体中に含まれる水分量が増加することを、時間を追って計測するは難しい。
本発明が解決しようとする課題は、気体中の水分量及びその経時的変化を高感度で測定する方法を提供し、特に植物緑葉からの蒸散量あるいは蒸散速度を計測する方法において、植物緑葉から連続して雰囲気中に放出される水分を、蒸散量が少ない時でも高感度に測定でき、かつ、時間とともに気体中に含まれる水分量が増加する様を、時間を追って計測することを可能とし、結果として、目的の蒸散量あるいは蒸散速度を計測する技法を提供することにある。
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) 計測される水分を含んだ気体が送り込まれる密閉空間を囲う箱体内に、上面と下面が平行で且つ透光性を有する固体の導光板を配置するとともに、その導光板の上面がその上方の密閉空間の下方境界面を形成し、同導光板の下面を冷却する冷却手段を設け、同冷却手段で冷却される導光板の下面領域を鏡面として、この下面領域で導光板内部から下面に入射した光を導光板内部へ反射させるようにし、この導光板の側面へ光を投光する投光器を導光板の外側に設け、しかも同投光器からの光が導光板の側面で屈折して内部を通過して導光板の上面へ向かう光の上面法線に対する入射角θが、上面に水滴が付着している状態では水滴から外へ透過し且つ上面に水滴がない状態であれば上面で光が全反射する角度範囲となるように投光器の投光角度を設定し、導光板の上面及びその上面にある水滴を透過して外部に射出される光の光量を計測できる第2受光器を設け、又上面で全反射して導光板の内部を通過して投光側の側面と反対側の側面から射出する光の光量を計測できる第1受光器を設け、同第1と第2の受光器の計測光量を計算コンピュータの計算ソフト又は計算電子回路に入力して、同計算ソフト又は計算電子回路で記憶されている予め実験で求めた両光量値のデータの関係から計算コンピュータのソフト又は計算電子回路で密閉空間の水分量を算出することを特徴とする、気体中の水分量の計測方法
2) 導光板の側面が上面と垂直であり、投光器の側面の法線に対する光の入射角θinを下の式を満足する角度とした、前記1)記載の気体中の水分量の計測方法

(1/n0)×√(n1 2−n2 2)<sin(θin)≦(1/n0)×√(n1 2−n0 2
但し、nは空気の屈折率≒1.00、nは導光板の屈折率、nは水の屈折率とする
3) 計測される水分を含んだ気体が送り込まれる密閉空間を囲う箱体内に上面と下面が平行で、しかも下面の長さを上面の長さより短くして傾斜した側面を左右両側に有するダブプリズム形状とし且つ透光性を有する固体の導光板を配置するとともに、その導光板の上面がその上方の密閉空間の下方境界面を形成し、同導光板の下面を冷却する冷却手段を設け、この導光板の傾斜した側面へ上面と平行又は平行に近い角度で光を投光する投光器を導光板の外側に設け、しかも同投光器からの光が導光板の側面で屈折して内部を通過して導光板の上面へ向かう光の上面法線に対する入射角θが、上面に水滴が付着している状態では水滴から外へ透過し且つ上面に水滴がない状態であれば上面で光が全反射する角度範囲となるように及び上面で全反射した光が導光板の下面に入射せず傾斜した側面から外へ透過するように投光器の投光角度を設定し、導光板の上面及びその上面にある水滴を透過して外部に射出される光の光量を計測できる第2受光器を設け、又上面で全反射して導光板の内部を通過して投光側の側面と反対側の傾斜した側面から射出する光の光量を計測できる第1受光器を設け、同第1と第2の受光器の計測光量を計算コンピュータの計算ソフト又は計算電子回路に入力して、同計算ソフト又は計算電子回路で記憶されている予め実験で求めた両光量値のデータの関係から計算コンピュータのソフト又は計算電子回路で密閉空間の水分量を算出することを特徴とする、気体中の水分量の計測方法
4) 計測される水分を含んだ気体が送り込まれる密閉空間を囲う箱体内に上面と下面が平行で、しかも下面の長さを上面の長さより短くして傾斜した側面を左右両側に有するダブプリズム形状とし且つ透光性を有する固体の導光板を配置するとともに、その導光板の上面がその上方の密閉空間の下方境界面を形成し、同導光板の下面を冷却する冷却手段を設け、この導光板の傾斜した側面へ上面と平行又は平行に近い角度で光を投光する投光器を導光板の外側に設け、しかも同投光器からの光が導光板の側面で屈折して内部を通過して導光板の上面へ向かう光の上面法線に対する入射角θが、上面に水滴が付着している状態では水滴に入射した後水滴外周で反射して、導光板内に光を戻して受光側の傾斜した側面へ向わせて、同側面から射出するように且つ上面に水滴がない状態であれば上面で光が全反射する角度範囲となるように投光器の投光角度を設定し、導光体の傾斜した側面から投光の光の方向と平行に射出される光の光量を計測できる第1受光器を設け、又上面の水滴外周で反射して導光体の内部を通過して投光側の側面と反対側の傾斜した側面から射出する光の光量を計測できる第2受光器を設け、同第1と第2の受光器の計測光量を計算コンピュータの計算ソフト又は計算電子回路に入力して、同計算ソフト又は計算電子回路で記憶されている予め実験で求めた両光量値のデータの関係から計算コンピュータのソフト又は計算電子回路で密閉空間の水分量を算出することを特徴とする、気体中の水分量の計測方法
5) 計測される水分を含んだ気体が送り込まれる密閉空間を囲う箱体内に、上面と下面が平行で且つ透光性を有する固体の導光板を配置するとともに、その導光板の上面がその上方の密閉空間の下方境界面を形成し、同導光板の下面を冷却する冷却手段を設け、導光板の下面を導光板の屈折率nより小さい屈折率nを有する物質でコーティングし、この導光板の側面へ光を投光する投光器を導光板の外側に設け、しかも同投光器からの光が導光板の側面で屈折して内部を通過して導光板の上面へ向かう光の上面法線に対する入射角θが、上面に水滴が付着している状態では水滴から外へ透過し且つ上面に水滴がない状態であれば上面で光が全反射する角度範囲となるように投光器の投光角度を設定し、導光板の上面及びその上面にある水滴を透過して外部に射出される光の光量を計測できる第2受光器を設け、又導光板の上面及び下面で全反射して導光板の内部を通過して投光側の側面と反対側の側面から射出する光の光量を計測できる第1受光器を設け、投光器の垂直な側面の法線に対する光の入射角θinを
(1/n0)×√(n1 2−n2 2)<sin(θin)≦(1/n0)×√(n1 2−nc 2
を満足する角度とし、同第1と第2の受光器の計測光量を計算コンピュータの計算ソフト又は計算電子回路に入力して、同計算ソフト又は計算電子回路で記憶されている予め実験で求めた両光量値のデータの関係から計算コンピュータのソフト又は計算電子回路で密閉空間の水分量を算出することを特徴とする、気体中の水分量の計測方法
6) 冷却手段がペルチェ素子である、前記1)〜5)いずれか記載の気体中の水分量の計測方法
7) 箱体の一部に開口し、同開口に植物緑葉で閉鎖して植物緑葉から発散する水分を密閉空間に送り込んで前記1)〜6)いずれかの気体中の水分量の計測方法で算出する、植物緑葉の蒸散量の算出方法
8) 箱体に置かれた外周大気の気体を密閉空間に気体として導入して、前記1)〜6)いずれかに記載の気体中の水分量の計測方法で、その大気の水分量を計測し、同時に同じ構造の装置で前記7)の植物緑葉の蒸散量を算出し、これから前記算出の大気の水分量を差し引いて、植物緑葉からの水分の蒸散量とするように計算することを特徴とする、植物緑葉の蒸散量の算出方法
である。
本発明によれば、密閉空間に面する導光板は冷却手段で、その上面で空間の水分を水滴化させる。又、投光器からの光は導光板の側面から投光され、導光板内を通過して、その上面に導光板内部から入射するが、その入射角θをその入射した上面に水滴があれば、水滴を通過して外へ放出されるように、又は水滴を通過して水滴外周で反射して導光板内に光を戻すように、又上面に水滴がなければこの上面で全反射して入射した光は導光板内に戻され、且つ側面から射出するように、投光器からの光の投光角度及び側面の傾斜角・下面の(反射又は屈折)特徴を設定しているので、第2受光器は水滴通過光量を計測し、又第1受光器は上面で全反射された光の光量を計測し、その第1,第2受光器の計測の光量から導光板の上面に付着した水滴の有無とその水滴密度(結露量)が同じ装置による気体の水分(蒸気・湿度)と第1,2の受光器のデータと対照するコンピュータソフト又は電子回路で計数的に算出できる。
この計測方法では、水分量の経時的に水分(蒸気・湿度)量、その水分量の時間的変化も高精度で計算できる。
又、これを植物緑葉でもって密閉空間の開口を塞げれば、植物緑葉からの水の蒸散量あるいは蒸散速度が計測できる。
特に、計測方法の為の同じ装置を並設して、一方の装置には計測空間に入る気体を、他方に水分を蒸散させる被計測物体から蒸散する水分を取り込んで同時に計測すれば、その物体(植物緑葉等)からの水分の蒸発量を気体に本来含まれている水分量を差し引くことで物体からの水分の蒸発量を正確に計測できる。
導光板の下面を鏡面にすれば、導光板の側面から射出する光は導光板の上面で全反射した光となるので、第1受光器の測定が正確にできる。これによって、水分量を高精度に計測できる。
又、導光板の側面をダブプリズム形状として、投光器で導光板の上面と平行に投光するものはその上面で全反射した光はその側面から上面と平行に射出するので、第1受光器の計測値も正確にできる。これによって、水分量を高精度に計測できる。
導光板の側面をダブプリズム形状とすれば、水滴外周で反射した光を側面から射出して側面の下方の第2受光器で水滴外周で反射した光量を計算できる。よって、第2受光器を水滴外周で反射する光を正確に計算できる。これから水分量を高い精度で計算可能となる。
図1は、本発明の実施例1を示す説明図である。 図2は、本発明の投光器からの光の光路に関する説明図である。 図3は、本発明における結露量検出の基本動作概要を表す説明図である。 図4は、実施例1での計測コンピュータによる処理フローを示す説明図である。 図5は、本発明の実施例2を示す説明図である。 図6は、本発明の実施例3を示す説明図である。 図7は、本発明の実施例4を示す説明図である。 図8は、実施例4の光の方向を示す説明図である。 図9は、気体の水分量を並行に同時に計測する例を示す説明図である。 図10は、図9の計測方法例の説明図である。
本発明の密閉空間を形成する箱体は、開口を除いて断熱性の壁面をもつ箱体が好ましい。
又、本発明の投光器の光としてはレーザーダイオード・発光ダイオードでもよく、その光は平行光・拡散光いずれでも可能である。
冷却手段はペルチェ素子を使うのが小型にでき、コストも安価となるから好ましい。
図を用いて、実施例を説明する。
図1は実施例1の実施例であり、図2,3はその実施例1及び本発明の基本的な光の方向と計測を示す図面である。図4は実施例1の計測コンピュータの処理フローの図面である。
図5,6はダブプリズム形状の導光板の実施例2,3の図面である。
図7,8は導光板の下面を屈折率が小さな物質でコーティングする実施例4の図面である。
図9,10は被測定物の植物緑葉と気体とを本発明で同時に計測して、気体中に含まれていた水分量を植物緑葉での計測の水分量を差し引くことで、正確な植物緑葉の水分の蒸散量を計測する方法を示す図面である。
図中、1は気体と水分が含まれる計測される対象である密閉空間で、箱体で仕切られている。1は密閉空間1に水分を含んだ気体を取り込む開口部で、同開口部を閉鎖できる扉・シャッター等の閉鎖手段(図示せず)を備えている。2は導光板であるガラス板、2はその上面、2はその下面、2は上面2に直角である左右の側面、3は冷却手段であるペルチェ素子、3は同ペルチェ素子3の放熱器、LDはLEDを用いた投光器、PDは第1受光器、PDは第2受光器、Lは被測定物である植物緑葉、Wは水滴(露とも表現している)である。又、10は計測コンピュータで、11はcpu、12はOS計測ソフト、各種アプリケーションソフト、及び本発明の方法によって第1,第2受光器PD,PDによって記憶されたデータ等を記憶するROM、13はHD、14は投光器LD,第1,2受光器PD,PD2,ペルチェ素子等の電気機器のデータ入力信号及び制御信号を取込入力及び出力するインターフェイス、15はRAMメモリ、16はキーボード、17はディスプレイ、18はプリンターである。
又、図中20は導光板であるガラス製の下面が上面に比べて小さなダブプリズム状であるガラス板、PD21,PD22は受光器PDと同じ第2受光器である。
(実施例1)
図1〜3に示す本発明の実施例1について説明する。本発明の導光板として上面2と下面2が平行で、左右の側面2がこれら上面・下面と直角であるガラス板2を使用し、又ガラス板2の鏡面加工された下面2をペルチェ素子3で冷却し、投光器LDは左側の側面2の法線に対してθinの入射角で投光し、第1受光器PDは右側の側面2から射出する光を受光し、その光量を計測している。又、第2受光器PDはガラス板2の上面2及び水滴Wを通過して外に射出する光を受光してその光量を計測している。
更に、ガラス板2の下面2は鏡面加工されて鏡面となっていて、下面2で光が散乱しないようにしている。密閉空間1は開口部1を有する箱体の内部空間である。
そして、投光器LDから側面2への入射角θinは下式を満足させるようにしている。
(1/n0)×√(n1 2−n2 2)<sin(θin)≦(1/n0)×√(n1 2−n0 2
は空気の屈折率≒1.00、nはガラスの屈折率、nは水の屈折率とする。
このように、投光されると光が側面2で屈折してガラス板2内を通過して上面2にその法線に対して入射角θで入射される。この入射角θでは、上面2の上に水滴Wがある場合、光は水滴Wを通過して外部に射出され、その光は第2受光器PDで受光され、その光量は計測される。又、上面2の上に水滴Wがなければ、上面2で全反射し、ガラス板2の内部に反射して戻り、鏡面としている下面2で反射し、最後はその側面2から射出され、第1受光器PDで受光され、その光量が計測される。
そして、図1に示した密閉空間1の開口部1を水分蒸散のある被測定物で塞いだ状態で、又は水分がある気体を開口部1から導入して閉鎖手段で開口部1を閉鎖した状態でガラス板2を冷却すれば、ガラス板2の表上面2に水分が結露して、次第にその結露量が増加する。この時のガラス板2の上面2に付く水滴Wと、2つの第1,第2受光部PD,PDでの受光量の時間変化を模式的に表したのが図3である。
ガラス板2表面に水滴Wが無い状態では、投光器LDから入射した光は、ガラス板2の中を全反射するなどして伝搬し、第1受光部PDに到達する。この時、ガラス板2から飛び出す光はガラス板2の長手方向に真っ直ぐに飛び出すわけではないが、その向きは本願発明にとって重要な事柄ではないので、図1では光の進む方向をガラス板2の長手方向に真っ直ぐに模式的に示している。また、このとき、ガラス板2の上面2から飛び出した光の一部は、第2受光部PDに到達する。投光器LDから入射角θinで入射した光はガラス板2の上面2に水滴Wがなければ上面で全反射し、又下面2は鏡面としているので反射され、その側面2から射出して第1受光器PDに捕らえられて、光量が計測される。
ペルチェ素子3でガラス板2が冷却され、その表面に水滴Wが形成すると、ガラス板2の中を全反射するなどして伝搬していた光の一部は、水滴Wの付着によってガラス板2から水滴Wの中に飛び出すこととなる。そしてその一部は、表面の空間に散乱される。このため、水滴Wの成長にともない、第1受光部PDでの受光量は減少し、第2受光部PDでの受光量は増加する。この状態を図3に示している。
そして、水滴Wの量がある程度以上になると、ガラス板2上が水滴Wで飽和してしまい、第1受光部PDと第2受光部PDでの受光量の変化は殆ど無くなる。
このように、第1,第2受光器PD,PDで受光された光量の計測値d,dは計測コンピュータ10のインターフェース14を介してHD13等のメモリーにd,dは計測の時刻tとともに記憶され、図4に示す処理フローで水分量を算出する。
データの入力する前にこの計測コンピュータ10では上面の結露量・気体の水分量を別の方法で計測した気体で、上記第1,第2受光器PD,PDで出力した計測値d,dを入力して、結露量・水分量との相関式を予め求める。
例えば、受光量の計測値d,dのデータから結露量Vを求める相関式として、
Figure 2016133416
を用いる。この式における係数a、a、a、a、… は実験的に求めておく。
この相関式及び係数等のデータはHD13又はROM12に記憶する。
次に、被測定物が植物緑葉であれば、図9に示すようにこれでもって開口部1を塞ぎ、密閉空間1に緑葉から蒸散する水分を図1の装置で投光器LDで投光して、受光器PD,PDで受光し、その計測値d,d,・・・を計測時とともに入力して記憶し、計測値d,dを上記の相関式に代入計算して結露量Vを算出する。併せて、結露速度c(t)はdV(t)/d(t)として計算する。図4に計算手順を示している。
そして、結露量Vと気体中の水分量との相関も計算式から求められるようにする。これらの処理は計算コンピュータ10でなされ、結露量、水分量、緑葉からの蒸散量を算出することが出来る。
詳しく説明すると、光の入射角度については、図2を用いて以下のように考える。
ガラス板2の導光路内部でのその上面2への入射角度をθ、ガラス板2の屈折率をnとする。同様に、ガラス板2と水との接触面での水への入射角度をθ、水の屈折率をnとする。そして、水の表面が完全な半球形をなしていると仮定して、水と空気(屈折率をn)との上面2での空気への入射角度(水界面からの射出角度)が90°の局部のみを想定する。
また一方で、ガラス板2と空気との接触面での空気への入射角度(導光路界面からの射出角度)をθとする。
このとき、スネルの法則から、以下の関係式が成立する。
sin(θ2)/sin(θ1)=(1/n2)/(1/n1)=n1/n2・・・式1
sin(θ3)/sin(θ1)=(1/n0)/(1/n1)=n1/n0・・・式2
ここで、ガラス板の屈折率はn=1.52、水の屈折率はn=1.33、空気を真空と同値と仮定すればその屈折率はn=1.00なので、式1により、導光路から水滴に光が透過する条件は、以下のようになる。
sin(θ2)=(n1/n2)×sin(θ1
0≦sin(θ2)=(n1/n2)×sin(θ1)<1
(∵n1>n2を考慮。sin(θ2)=1は全反射なので除外。)
0≦(n1/n2)×sin(θ1)<1
0≦sin(θ1)<(n2/n1
仮にn=1.52とn=1.33を代入すれば、以下のようになる。
0≦sin(θ1)<1/1.14
0°≦θ1<61.04°
同様に式2により、導光路内に光が全反射によって封じ込められる条件は、以下のようになる。
sin(θ3)=(n1/n0)×sin(θ1)≧1
sin(θ1)≧(n0/n1
仮にn=1.52とn=1.00を代入すれば、以下のようになる。
sin(θ1)≧ 1/1.52
θ1≧41.13°
これらのことから、ガラス板2と空気とが接する上面2で、ならびにその反対側の面2にも光路が及ぶ場合はその面でも全反射する角度であるが、導光板に水が接する場合には、その導光板と水とが接する面で全反射せず水の方に透過する角度とは、
(n0/n1)≦sin(θ1)<(n2/n1)・・・式3
の条件を満たす角度であり、仮にn=1.00、n=1.52、n=1.33を代入すれば、
41.13°≦θ1<61.04°
となる。
さらに、ガラス板2の側面2からの入射角度をθinとすると、以下の条件式が成り立つ。
sin(90°−θ1)/sin(θin)=(1/n1)/(1/n0)=(n0/n1
これを変形すれば、
sin(θin)=(n1/n0)×sin(90°−θ1
=(n1/n0)×cos(θ1
=(n1/n0)×√(1−sin2(θ1))
となるので、式3を考慮すれば、以下のとおりとなる。
(n1/n0)×√(1−(n2/n12)<sin(θin)≦(n1/n0)×√(1−(n0/n12
(1/n0)×√(n1 2−n2 2)<sin(θin)≦(1/n0)×√(n1 2−n0 2
仮にn=1.00、n=1.52、n=1.33を代入すれば、
√(1.522−1.332)<sin(θin)≦√(1.522−1.002
0.735<sin(θin)≦1.144
47.38°<θin<90.00° (∵全反射の条件を除外すれば、sin(θin)<1)
となる。すなわち、投光器LDからの入射角θinは、下式
(1/n0)×√(n1 2−n2 2)<sin(θin)≦(1/n0)×√(n1 2−n0 2
を満たす角度であり、仮にn=1.00、n=1.52、n=1.33の場合、
47.38°<θin<90.00°
となる。
そして、図1に示した開口部1を水分蒸散のある被測定物で塞いだ状態で、ガラス板2を冷却すれば、ガラス板2の上面2に水分が結露して、次第にその結露量が増加する。この時のガラス板2上面2に付く水滴と、2つの第1,第2受光部PD,PDでの受光量の計測値d,dの時間変化を模式的に表したのが図3である。
ガラス板2表面に露が無い状態では、投光器LDから入射した光は、ガラス板2の中を全反射するなどして伝搬し、第1受光部PDに到達する。この時、ガラス板2から飛び出す光はガラス板2の長手方向に真っ直ぐに飛び出すわけではないが、その向きは本願発明にとって重要な事柄ではないので、図1では光の進む方向をガラス板2の長手方向に真っ直ぐに模式的に示している。また、このとき、ガラス板2から表面に飛び出した光の一部は、第2受光部PDに到達する。
ガラス板2が冷却され、その上面2に露が形成すると、ガラス板2の中を全反射するなどして伝搬していた光の一部は、露の付着によってガラス板2から露(水滴)の中に飛び出すこととなる。そしてその一部は、上面の空間に散乱される。このため、露の成長にともない、第1受光部PDでの受光量は減少し、第2受光部PDでの受光量は増加する。
そして、露の量がある程度以上になると、ガラス板2上が露で飽和してしまい、第1受光部PDと第2受光部PDでの受光量の変化は殆ど無くなる。
ここで、第1受光部PDと第2受光部PDでの受光量に相当する計測値をそれぞれd,dとすれば、これらの値を用いて、予め準備されている相関式を納めた計測コンピュータ10などとプログラム・ソフトとを用いて結露量Vが算出される。
なお、この算出には、予め受光量d,dのデータから結露量Vを求める式として、例えば、
Figure 2016133416
を用いる。この式における係数a、a、a、a、… は実験的に求めておくことが可能である。そして、実際の計測における第1受光部PDと第2受光部PDでの計測値dと計測値dをその式に代入して結露量Vを求める。なお、実験的には、上述の式でnは2、3、4、あるいは5程度とした方が都合がよい。
(実施例2)
図5は、本発明を構成する結露量検出機能について、図1に記載の導光路であるガラス板2を、「ダブプリズム」と呼ばれる光学部材として使用される台形状の特殊なプリズムで構成した時の状態を示している。なお、図5において、光が光源から細く一直線状に飛び出すような描画がされているが、これは模式的に光の通り方を示したものであり、実際は幅を持った並行光などでもよい。
ダブプリズムは、プリズム長手方向から入射した光線が屈折して、台形の平行な面の長い方(図5中のダブプリズムの上底)に方向を変え、そしてその面で全反射し、もう片方の斜面からプリズム長手方向に並行に射出する性質を持っている。すなわち、台形の平行な面の短い面(図5中のダブプリズムの下底)には光が到達することはない。このため、この場合の導光路であるダブプリズムとペルチェ素子3との間は、空気と接する上面2で光を全反射させるガラス板2であって、その反対側の面は光路と全く関係がないこととなる。
なお、図5の動作原理は、図1の動作原理である前記と同じである。
(実施例3)
図6は、本発明を構成する結露量検出機能について、図5に対してPDの配置を変更したものである。この動作原理は、図5の動作原理とほぼ同じであるが、露(水滴)の中に透過した光量に相当する値の検出の仕方に違いがある。なお、図6において、光が光源から細く一直線状に飛び出すような描画がされているが、これは模式的に光の通り方を示したものであり、実際は幅を持った並行光などでもよい。
露(水滴)の中に透過した光は、現実には、露を通り抜けて表面に飛び出すものもあれば、露と空気との界面で反射され、再びガラス板2である「ダブプリズム」に戻るものもある。そして「ダブプリズム」に戻ったものの一部は、「ダブプリズム」の右下方向に配置された第2受光器PDに到達するものも生じる。図6では、このようにして第2受光器PDで検出された光量を、露によって表面に飛び出した光量に相当するものとして利用する。
(実施例4)
図7は、本発明を構成する結露量検出機能について、図1に記載の導光路であるガラス板2の下面を、ガラス板2の屈折率よりも小さな屈折率を持つ物質でコーティングした時の状態を示している。なお、このコーティング層21は導光路の屈折率よりも小さな屈折率を持つ物質で作った十分な厚みを持った板状のものをガラス板2に張り合わせることでも、あるいはガラス板2とペルチェ素子3との隙間にアルコールなどを満たすことでも、実現できる。また、図7において、光が光源から細く一直線状に飛び出すような描画がされているが、これは模式的に光の通り方を示したものであり、実際は拡散光でもよく、あるいは幅を持った並行光などでもよい。
ここで、光の入射角度については、前記図2を用いた説明と同じような方法で考えることができるが、ガラス板2の下面2の条件が異なるため、その部分を中心に図8を用いて説明する。図8は、図2に対して、ガラス板2の下面に屈折率nc(nc<n1)が接しており、その界面への光の入射角と射出角をそれぞれθ1、θcとし、それらが追加されている。なお、ガラス板2の中を全反射して伝搬する光は、ガラス板2の上面ならびに下面への入射角は等しくなるので、ともにθ1とした。
まず、ガラス板2の上面が空気と接している時に全反射するがその面が水と接するときには水に向かって透過する条件は前記と同様であり、
(n0/n1)≦sin(θ1)<(n2/n1
となる。
次に、ガラス板2の下面について常に全反射する条件は、前記に記載の条件の導出方法と同様に考えれば、
(nc/n1)≦sin(θ1
となる。ここで、屈折率は通常、1よりも大きく、かつ、条件からnc<n1であるため、上述2つの式から、以下の式が得られる。
(nc/n1)≦sin(θ1)<(n2/n1
この条件を満たすθ1が、ガラス板2と空気とが接する上面2で、ならびにその反対側の面にも光路が及ぶ場合はその面でも全反射する角度であるが、ガラス板2に水が接する場合には、そのガラス板2と水とが接する面で全反射せず水の方に透過する角度である。なお、この関係式を満たすには、必然的に、
nc<n2
の条件も導出される。
なお、仮にn=1.00、n=1.52、n=1.33を代入し、nにはアルコールの屈折率1.32を代入すれば、
60.27°≦θ1<61.04°
となる。
さらに、ガラス板2の側面2からの入射角度についても前記と同じように考えれば、以下のようになる。
(1/n0)×√(n1 2−n2 2)<sin(θin)≦(1/n0)×√(n1 2−nc 2
仮にn=1.00、n=1.52、n=1.33、n=1.32を代入すれば、
√(1.522−1.332)<sin(θin)≦√(1.522−1.322
0.735<sin(θin)≦0.753
47.38°<θin≦48.90°
となる。
図9は、本発明の実施例(図1、図5、図6、あるいは図7)の2台の計測装置1,2を組み合わせることで実現した、植物緑葉Lの蒸散量計の例を示している。
本例の結露量計測装置は同じ結露量計測の計測装置1と計測装置2とを有し、外気を取り入れるための閉鎖手段を備えた(又は開口部1でもよい)換気口1を設けている。
2つの計測装置1,2の中の密閉空間1に含まれる気体を外気と充分に交換した後、開閉可能な換気口1(又は開口部1)を閉じると同時に開口部1を被測定物の植物緑葉Lで塞ぐ。
その後、それぞれのガラス板2などを冷却することで、被測定気体で満たされる各密閉空間1の内部にある水蒸気(水分)をガラス板2表面に結露させる。
これらの2つの結露量V(t),V(t)を測定して比較考量する([V(t)−V(t)]=W(t))ことで、被測定物の植物緑葉Lからの蒸散量W(t)を測定する。また、その蒸散量W(t)の時間的変化として蒸散速度dW(t)/dtを測定する。これによって、大気中の水分の影響を抑えたより正確な蒸散量とその速度を測定できる。
図10は、本発明に含まれる結露量検出機能の基本的な実施例を組み合わせて、図9に示した実施例1を簡略化する形で実現した、植物緑葉の蒸散量の計測装置30の別の使用例として、その結露量検出機能の部分のみを示している。
2つの結露量検出機能は、それぞれのガラス板2を一体のガラス板2あるいはダブプリズム状ガラス板20で構成し、それを冷却するそれぞれの冷却手段を一つのペルチェ素子3で構成し、そして当該ガラス板2あるいはダブプリズム状ガラス板20に光を入射する投光器LDを一つとし、さらに、当該ガラス板2あるいはダブプリズム状ガラス板20を通過して出てきた透過光を受光するそれぞれの第2受光器PD21,PD22,PDがある。
また、一体のガラス板2あるいはダブプリズム状ガラス板20が使用されているので、2つの結露量検出機能のそれぞれの密閉空間1を構成するため、被測定気体で満たされる空間の仕切り壁34がある。
この構成で、密閉空間1の内部にある水蒸気をガラス板などの表面に結露させれば、それぞれの水蒸気量の違いによって、それぞれの結露量が異なる。そして結果として、露によって散乱透過して出てきた散乱透過光を受光する第2受光部PD21,PD22において受光量に差異が生じる。
この差異から水蒸気量の違いを推定する。その結果、植物緑葉Lからの蒸散量を測定する。また、その蒸散量の時間的変化として蒸散速度を測定する。
本発明は、植物緑葉からの蒸散量あるいは蒸散速度を計測する方法、およびその装置の製造方法として産業に寄与する。また、この測定の対象物は、植物緑葉だけに留まらない。本発明は、あらゆる物質からの蒸散量あるいは蒸散速度を計測する方法、およびその装置の製造方法として産業に寄与する。
L 植物緑葉
LD 投光器
PD 第1受光器
PD 第2受光器
PD21 第2受光器
PD22 第2受光器
W 水滴
1 密閉空間
開口部
換気口
2 ガラス板(導光板)
上面
下面
側面
傾斜側面
3 ペルチェ素子(冷却手段)
放熱器
10 計測コンピュータ
11 cpu
12 ROM
13 HD
14 インターフェース
15 RAMメモリ
16 キーボード
17 ディスプレイ
18 プリンター
20 ダブプリズム状ガラス板
21 コーティング層
30 計測装置
31 計測装置1
32 計測装置2
33 換気口
34 仕切り壁

Claims (8)

  1. 計測される水分を含んだ気体が送り込まれる密閉空間を囲う箱体内に、上面と下面が平行で且つ透光性を有する固体の導光板を配置するとともに、その導光板の上面がその上方の密閉空間の下方境界面を形成し、同導光板の下面を冷却する冷却手段を設け、同冷却手段で冷却される導光板の下面領域を鏡面として、この下面領域で導光板内部から下面に入射した光を導光板内部へ反射させるようにし、この導光板の側面へ光を投光する投光器を導光板の外側に設け、しかも同投光器からの光が導光板の側面で屈折して内部を通過して導光板の上面へ向かう光の上面法線に対する入射角θが、上面に水滴が付着している状態では水滴から外へ透過し且つ上面に水滴がない状態であれば上面で光が全反射する角度範囲となるように投光器の投光角度を設定し、導光板の上面及びその上面にある水滴を透過して外部に射出される光の光量を計測できる第2受光器を設け、又上面で全反射して導光板の内部を通過して投光側の側面と反対側の側面から射出する光の光量を計測できる第1受光器を設け、同第1と第2の受光器の計測光量を計算コンピュータの計算ソフト又は計算電子回路に入力して、同計算ソフト又は計算電子回路で記憶されている予め実験で求めた両光量値のデータの関係から計算コンピュータのソフト又は計算電子回路で密閉空間の水分量を算出することを特徴とする、気体中の水分量の計測方法。
  2. 導光板の側面が上面と垂直であり、投光器の側面の法線に対する光の入射角θinを下の式を満足する角度とした、請求項1記載の気体中の水分量の計測方法。

    (1/n0)×√(n1 2−n2 2)<sin(θin)≦(1/n0)×√(n1 2−n0 2
    但し、nは空気の屈折率≒1.00、nは導光板の屈折率、nは水の屈折率とする。
  3. 計測される水分を含んだ気体が送り込まれる密閉空間を囲う箱体内に上面と下面が平行で、しかも下面の長さを上面の長さより短くして傾斜した側面を左右両側に有するダブプリズム形状とし且つ透光性を有する固体の導光板を配置するとともに、その導光板の上面がその上方の密閉空間の下方境界面を形成し、同導光板の下面を冷却する冷却手段を設け、この導光板の傾斜した側面へ上面と平行又は平行に近い角度で光を投光する投光器を導光板の外側に設け、しかも同投光器からの光が導光板の側面で屈折して内部を通過して導光板の上面へ向かう光の上面法線に対する入射角θが、上面に水滴が付着している状態では水滴から外へ透過し且つ上面に水滴がない状態であれば上面で光が全反射する角度範囲となるように及び上面で全反射した光が導光板の下面に入射せず傾斜した側面から外へ透過するように投光器の投光角度を設定し、導光板の上面及びその上面にある水滴を透過して外部に射出される光の光量を計測できる第2受光器を設け、又上面で全反射して導光板の内部を通過して投光側の側面と反対側の傾斜した側面から射出する光の光量を計測できる第1受光器を設け、同第1と第2の受光器の計測光量を計算コンピュータの計算ソフト又は計算電子回路に入力して、同計算ソフト又は計算電子回路で記憶されている予め実験で求めた両光量値のデータの関係から計算コンピュータのソフト又は計算電子回路で密閉空間の水分量を算出することを特徴とする、気体中の水分量の計測方法。
  4. 計測される水分を含んだ気体が送り込まれる密閉空間を囲う箱体内に上面と下面が平行で、しかも下面の長さを上面の長さより短くして傾斜した側面を左右両側に有するダブプリズム形状とし且つ透光性を有する固体の導光板を配置するとともに、その導光板の上面がその上方の密閉空間の下方境界面を形成し、同導光板の下面を冷却する冷却手段を設け、この導光板の傾斜した側面へ上面と平行又は平行に近い角度で光を投光する投光器を導光板の外側に設け、しかも同投光器からの光が導光板の側面で屈折して内部を通過して導光板の上面へ向かう光の上面法線に対する入射角θが、上面に水滴が付着している状態では水滴に入射した後水滴外周で反射して、導光板内に光を戻して受光側の傾斜した側面へ向わせて、同側面から射出するように且つ上面に水滴がない状態であれば上面で光が全反射する角度範囲となるように投光器の投光角度を設定し、導光体の傾斜した側面から投光の光の方向と平行に射出される光の光量を計測できる第1受光器を設け、又上面の水滴外周で反射して導光体の内部を通過して投光側の側面と反対側の傾斜した側面から射出する光の光量を計測できる第2受光器を設け、同第1と第2の受光器の計測光量を計算コンピュータの計算ソフト又は計算電子回路に入力して、同計算ソフト又は計算電子回路で記憶されている予め実験で求めた両光量値のデータの関係から計算コンピュータのソフト又は計算電子回路で密閉空間の水分量を算出することを特徴とする、気体中の水分量の計測方法。
  5. 計測される水分を含んだ気体が送り込まれる密閉空間を囲う箱体内に、上面と下面が平行で且つ透光性を有する固体の導光板を配置するとともに、その導光板の上面がその上方の密閉空間の下方境界面を形成し、同導光板の下面を冷却する冷却手段を設け、導光板の下面を導光板の屈折率nより小さい屈折率nを有する物質でコーティングし、この導光板の側面へ光を投光する投光器を導光板の外側に設け、しかも同投光器からの光が導光板の側面で屈折して内部を通過して導光板の上面へ向かう光の上面法線に対する入射角θが、上面に水滴が付着している状態では水滴から外へ透過し且つ上面に水滴がない状態であれば上面で光が全反射する角度範囲となるように投光器の投光角度を設定し、導光板の上面及びその上面にある水滴を透過して外部に射出される光の光量を計測できる第2受光器を設け、又導光板の上面及び下面で全反射して導光板の内部を通過して投光側の側面と反対側の側面から射出する光の光量を計測できる第1受光器を設け、投光器の垂直な側面の法線に対する光の入射角θinを
    (1/n0)×√(n1 2−n2 2)<sin(θin)≦(1/n0)×√(n1 2−nc 2
    を満足する角度とし、同第1と第2の受光器の計測光量を計算コンピュータの計算ソフト又は計算電子回路に入力して、同計算ソフト又は計算電子回路で記憶されている予め実験で求めた両光量値のデータの関係から計算コンピュータのソフト又は計算電子回路で密閉空間の水分量を算出することを特徴とする、気体中の水分量の計測方法。
  6. 冷却手段がペルチェ素子である、請求項1〜5いずれか記載の気体中の水分量の計測方法。
  7. 箱体の一部に開口し、同開口に植物緑葉で閉鎖して植物緑葉から発散する水分を密閉空間に送り込んで請求項1〜6いずれかの気体中の水分量の計測方法で算出する、植物緑葉の蒸散量の算出方法。
  8. 箱体に置かれた外周大気の気体を密閉空間に気体として導入して、請求項1〜6いずれかに記載の気体中の水分量の計測方法で、その大気の水分量を計測し、同時に同じ構造の装置で請求項7の植物緑葉の蒸散量を算出し、これから前記算出の大気の水分量を差し引いて、植物緑葉からの水分の蒸散量とするように計算することを特徴とする、植物緑葉の蒸散量の算出方法。
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