JP2016132251A - 支持体付き多孔金属箔及び透過性金属箔の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材2と剥離層1とを有する支持体の剥離層1上に、絶縁性インクを印刷法によって印刷して絶縁性インクからなるドットパターン層3を形成し、次いで支持体にめっき処理を施して剥離層1上のドットパターン層3以外の部分に多孔金属箔層5を形成することによって支持体付き多孔金属箔5とし、次いで前記支持体付き多孔金属箔5において支持体の剥離層1から多孔金属箔層5を剥離して透過性金属箔5を得る。
【選択図】図1
Description
特に、銅箔に微細孔を設けて透過性を付与した透過性銅箔は、導電材料として電子部品への利用が広がっている。近年は、電子部品の小型化や軽量化が進んでおり、より小さく均一な性能を持つ透過性銅箔が求められている。
(1)以下の工程を含む、支持体付き多孔金属箔の製造方法。
(a)基材と剥離層とを有する支持体の該剥離層上に、絶縁性インクを印刷法によって印刷し、絶縁性インクからなるドットパターン層を形成する工程
(b)前記支持体にめっき処理を施し、前記剥離層上のドットパターン層以外の部分に金属箔層を形成して支持体付き多孔金属箔を得る工程
(a)基材と剥離層とを有する支持体の該剥離層上に、絶縁性インクを印刷法によって印刷し、絶縁性インクからなるドットパターン層を形成する工程
(b)前記支持体にめっき処理を施し、前記剥離層上のドットパターン層以外の部分に金属箔層を形成して支持体付き多孔金属箔を得る工程
(c)前記支持体付き多孔金属箔における支持体から多孔金属箔を剥離して透過性金属箔を得る工程
(4)前記剥離層が表面抵抗0.3Ω/□以下の導電性を有する、(1)又は(2)記載の製造方法。
(5)前記絶縁性インクが溶剤とバインダー樹脂とを含む、(1)又は(2)記載の製造方法。
(7)前記絶縁性インクが硬化性樹脂を含み、かつ前記工程(a)において絶縁性インクを印刷したのち、該絶縁性インクを硬化させることによって前記ドットパターン層を形成することを特徴とする、(1)又は(2)記載の製造方法。
(10)前記ドットパターン層の厚みが金属箔層の厚みより薄いことを特徴とする、(1)又は(2)記載の製造方法。
(12)前記透過性金属箔が平均孔径5〜50μmの微細孔を有する、(2)記載の製造方法。
(13)前記透過性金属箔の開口率が5〜40%である、(2)記載の製造方法。
(14)前記透過性金属箔の光透過性が5〜40%である、(2)記載の製造方法。
2・・・剥離層
3・・・ドットパターン層
4・・・めっき層(金属箔層)
5・・・透過性金属箔
工程(a):基材と剥離層とを有する支持体の該剥離層上に、絶縁性インクを印刷法によって印刷し、絶縁性インクからなるドットパターン層を形成する工程
工程(b):前記支持体にめっき処理を施し、前記剥離層上のドットパターン層以外の部分に金属箔層を形成して支持体付き多孔金属箔を得る工程
工程(c):前記支持体付き多孔金属箔における支持体から多孔金属箔を剥離して透過性金属箔を得る工程
次いで、前記支持体付き多孔金属箔において支持体からめっき層4を剥離することによって、本発明の透過性金属箔5が得られる。
i)剥離層
本発明で用いる支持体は、基材と剥離層とを有する。
前記剥離層上には、後述する工程(b)でめっき処理により金属箔が形成される。剥離層は、工程(b)で形成するめっき層が基材と結合することを防ぎ、めっき層を剥離可能にするという効果がある。剥離層の厚みは特に制限されないが、好ましくは0.05〜1μm程度、より好ましくは0.1〜0.5μm程度である。
有機系膜を構成する化合物としては、窒素含有有機化合物、硫黄含有有機化合物、カルボン酸などが挙げられ、これらのなかから1種または2種以上を混合して用いられる。
本発明で用いられる基材としては、片面に形成する剥離層とその上にめっき処理により形成する金属箔層との剥離性を確保するために、表面粗さがRa=0.5μm以下のものを用いることが望ましい。基材表面の粗さが大きすぎると、基材上に形成した剥離層表面の凹凸も大きくなる傾向があり、この凹凸を有する剥離層表面にめっき処理を行って金属箔層を形成しようとすると、凹凸にめっき金属が入り込むため、アンカー効果により金属箔層と剥離層との密着性が高くなり過ぎ、その結果、剥離層からの金属箔層の剥離性が低下するおそれがある。
表面粗さの下限は特に限定されないが、Ra=0.005μm以上であることが好ましい。
基材用金属薄膜の厚みは特に制限されないが、好ましくは18〜500μm程度である。なお、基材として単体金属からなる基材用金属薄膜を用い、剥離層として合金又は金属化合物(酸化物、硫化物など)を用いる場合、基材用金属薄膜の表面部分のみを酸化してこの酸化被膜を剥離層として用いることもできる。その一例としては、基材用金属薄膜として金属アルミニウムを用い、その表面部分のみを酸化してこの酸化被膜を剥離層として用いることなどが挙げられる。
本発明では、上記支持体の剥離層上に絶縁性インクを印刷法によって印刷し、絶縁性インクからなるマスキング用のドットパターン層を形成する(工程(a))。
本発明で用いられる絶縁性インクは、剥離層に密着し、後述するめっき処理工程(工程(b))において用いられるめっき液に対する薬剤耐性があり、かつ導電性のないものであれば特に限定されない。
バインダー樹脂としては、エポキシ系、ポリエステル系、アクリル系、イソシアネート系などの樹脂を用いることができる。バインダー樹脂は熱硬化型であってもよく、紫外線硬化型であってもよい。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。具体的には、エポキシ樹脂としては「EPICLON 850」(エポキシ当量188)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては「EPICLON N-665」(エポキシ当量202〜212)、「EPICLON N-680」(エポキシ当量206〜216)、「EPICLON N-695」(エポキシ当量209〜219)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては「EPICLON N-775」(エポキシ当量184〜194)(いずれも商品名、DIC株式会社製)などが挙げられる
カルボン酸アクリルポリマーとしては、「JONCRYL 682」(分子量1700、固形分酸価240mgKOH/g)、「JONCRYL 683」(分子量8000、固形分酸価165mgKOH/g)(いずれも商品名、BASFジャパン株式会社製)、「ARUFON UC-3000」(分子量10000、固形分酸価74mgKOH/g)、「ARUFON UC-3900」(分子量4600、固形分酸価108mgKOH/g)(いずれも商品名、東亜合成株式会社製)などが挙げられる。
紫外線硬化型のバインダー樹脂としては、アクリロイル基やメタクリロイル基などの二重結合を含むモノマーやオリゴマーを用いることが出来る。具体例としては、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ノニルフェノールEO変性アクリレートなどの単官能アクリレート、ビスフェノールAEO変性ジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレートなどの二官能アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールEO変性プロパントリアクリレート、ジペンタエリストールヘキサアクリレートなどが挙げられる。
その他、各種添加剤を必要に応じて加えることができる。かかる各種添加剤の具体例としては、表面調整剤、消泡剤、レベリング剤、レオロジーコントロール剤、硬化促進剤等が挙げられる。
レベリング剤としては、BYKETOL−OK、BYKETOL−SPECIAL等(いずれも商品名、ビックケミージャパン(株)製)が挙げられる。
溶剤や各種添加剤は、例えば絶縁性インクの粘度や印刷性等を調整するために適宜用いることができる。
本発明では、ドットパターン層と剥離層との密着性の評価を、JIS―K5600(塗料一般試験方法;引っかき硬度(鉛筆法))を応用した方法によって行っている。具体的には、絶縁性インクにより形成されたドットパターンの一部(ドット)を一定の硬さの鉛筆の芯で引っかいたときにドットが剥がれるか否かを、鉛筆の硬さを変えて測定する。ドットと基材との密着性が低いと、鉛筆の硬度が低い(柔らかい)場合でもドットが剥がれるが、密着性が高いと鉛筆の硬度が高い(硬い)場合でもドットが剥がれない。すなわち、ドットが剥がれるときの鉛筆硬度と密着性との間に一定の相関関係が存在することを利用したものである。ドットが剥がれるときの鉛筆硬度が高いと、ドットパターン層と剥離層との密着性が高い、と評価することができる。
本発明におけるドットパターン層と剥離層との密着性は、このJIS―K5600による引っかき硬度(鉛筆法)を応用したドットパターン層と剥離層との密着性評価において、ドットが剥がれる条件(ドット剥離条件)が鉛筆硬度2H以上となるような密着性を有することが好ましい。そして、剥離層との間に鉛筆硬度2H以上となるような高い密着性を有するドットパターン層を形成しうる絶縁性インクを用いることが好ましい。
特にめっき処理として電気めっき処理を行う場合、絶縁性インクは電気めっき液に対する高い薬剤耐性を有することが好ましい。電気めっき液に対する薬剤耐性が低いと、電気めっき加工中にドットパターン層が脱落し、孔の無い金属箔となって透過性金属箔が得られない場合がある。すなわち、本発明で用いられる絶縁性インクとしては、電気めっき処理後においても剥離層との間で高い密着性を保持できるドットパターン層を形成しうる程度の薬剤耐性を有するものが好ましい。
このような薬剤耐性の目安としては、剥離層上に形成した絶縁性インクからなるドットパターン層を、めっき液を想定した液に一定時間浸漬した後、JIS―K5600(引っかき硬度(鉛筆法))を用いた本発明の密着性評価におけるドット剥離条件として鉛筆硬度2H以上を有することが好ましい。例えば硬化性樹脂を含む絶縁性インクを用いてドットパターン層を形成したのち電気銅めっき処理を行う場合、硬化させた絶縁性インクからなるドットパターン層を、めっき液を想定した50ml/L濃度の硫酸に25℃で3分間浸漬後、JIS―K5600(引っかき硬度(鉛筆法))を用いた本発明の密着性評価を行った場合にドット剥離条件として鉛筆硬度2H以上を有することが好ましい。
絶縁性インクを剥離層上に印刷するときの印刷方法としては、グラビア印刷、スクリーン印刷、フォトリソグラフィー、グラビアオフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷など、既知の方法を適用することができる。中でも、微細パターンに対応可能で連続印刷ができ、産業的な利便性が高いという点で、グラビアオフセット印刷が好ましい。
剥離層上に形成される絶縁性インクからなるドットパターン層の厚みは、絶縁性が確保でき、且つ後工程で形成する金属箔の厚みよりも薄いことが好ましい。より好ましくは、ドットパターン層の厚みは0.1μm〜2μmである。
紫外線硬化型の絶縁性インクを用いる場合、波長が200nm〜400nmのUV光を、インクの硬化に必要な積算光量になるように照射すれば良い。
硬化後の絶縁性インクからなるドットパターン層と剥離層との密着性は、JIS―K5600(塗料一般試験方法;引っかき硬度(鉛筆法))を応用した密着性評価で、ドット剥離条件が鉛筆硬度2H以上となるような密着性を有することが好ましい。
本発明では、剥離層上に絶縁性インクからなるドットパターン層を形成したのち、前記支持体にめっき処理を施し、剥離層上のドットパターン層以外の部分に金属箔層(多孔金属箔)を形成する(工程(b))。金属箔層を構成する金属としては、銅、ニッケル、すず、亜鉛、クロム、銀、金が挙げられる。特に好ましくは銅が用いられる。
めっき処理の例として、以下に電気銅めっき処理について説明する。
電気銅めっき処理としては、硫酸銅めっき浴を使用する方法など従来公知の方法を適宜用いることができる。めっき処理の条件も従来公知のものを採用することができる。
剥離層上に形成される銅箔の厚みは、公知の技術に基づき、電流密度や反応時間を変えることで調整することができる。
本発明におけるドットパターン層と剥離層との密着性は、電気めっき処理後においても同様に、JIS―K5600による引っかき硬度(鉛筆法)を応用した密着性評価において、ドット剥離条件として鉛筆硬度2H以上を有することが好ましい。このようなドットパターン層と剥離層との間で高い密着性を保つ一方で、多孔金属箔と剥離層との間で適度な剥離性を持たせることにより、透過性金属箔を得る上で極めて使用性に優れた支持体付き多孔金属箔となる。
本発明においては、上述した工程(a)及び工程(b)において支持体上に多孔金属箔を形成し、支持体付き多孔金属箔を得るが、このようにして得られる支持体付き多孔金属箔は、次いで該支持体から多孔金属箔を剥離することにより、本発明の透過性金属箔を得ることができる(工程(c))。
上述した工程(a)及び工程(b)を含む方法で製造された支持体付き多孔金属箔は、支持体の剥離層と金属箔層とが適度な密着性(剥離性)を有し、容易に剥離することができるという特徴を有する。
本発明の透過性金属箔に形成される孔の平均孔径は、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜30μmである。また、開口率(評価面積中の孔の面積/評価面積)は、好ましくは5〜40%である。
また、本発明の透過性金属箔の表面抵抗は、好ましくは0.001〜0.3Ω/□程度であり、導電性に優れている。
(1)90度ピール剥離強度;
JIS規格C5016の導体の引きはがし強さの測定方法に準じて、本発明の透過性金属箔を剥離層から剥離する際の引き剥がし強度を測定した。引き剥がし速度は50mm/分、サンプル幅は10mmで、株式会社今田製作所製の測定機(SL−2001)を使用した。
レーザー顕微鏡とマイクロスコープにより透過性金属箔の外観形状(孔サイズ、表面粗さ)を観察した。使用した機器は以下の通りである。
レーザー顕微鏡(オリンパス社製、商品名;OLS3000)
マイクロスコープ(キーエンス社製、商品名;VHX−600)
透過性金属箔の開口率(評価面積中の孔の面積/評価面積)は、マイクロスコープ(キーエンス社製、商品名;VHX−600)を用い、画像を取得し画像解析ソフトで孔の面積を解析する方法で測定した。
抵抗率計(商品名;ロレスタ、三菱化学アナリテック社製)を用い、測定用プローブを透過性金属箔の表面に押し当てて、抵抗値を測定した。
(1)支持体の作製
基材として電解銅箔(ILJIN Materials社製、厚み35μm)を用い、その光沢面(表面抵抗率;0.01Ω/□以下、表面粗さ;Ra=0.3μm)に剥離層を形成し、支持体とした。
剥離層の形成は、表1の条件で電気ニッケルすずめっきを施すことによって行った。このとき剥離層として形成されたニッケルすずめっき層の厚みは0.1μmであった。
前記剥離層の上に、以下に示す方法で絶縁性インクをグラビアオフセット印刷によって印刷し、ドットパターン層(厚み;1μm)を形成した。
DPMA;ジプロピレングリコール(モノ)メチルエーテルアセテート
EPICLON N-695;エポキシ樹脂商品(DIC株式会社製)
硬化後のドットパターン層の密着性をJIS―K5600(塗料一般試験方法;引っかき硬度(鉛筆法))によって評価した結果、インクが剥がれる条件が6H以上であった。また、このドットパターン層の厚みは1μmであった。
ドットパターン層を形成した後、前記支持体を下記表3に示す条件で電気銅めっきに供し、剥離層上のドットパターン層以外の部分に銅箔(厚み;2μm)を形成した。この銅箔はドット部分に相当する部分に孔が開いた多孔銅箔であり、これによって支持体付き多孔銅箔が得られた。
前述の方法によって得られた支持体付き多孔銅箔において、支持体の剥離層から多孔銅箔を剥離し、透過性銅箔を得た。得られた透過性銅箔の厚みは2μmであった。
多孔銅箔を支持体から剥離する際の90°ピール剥離強度は0.01N/mm以下であり、軽く剥離することができ、剥離性は良好であった。
分光光度計(製造元;島津製作所、商品名UV−2450)にて可視光領域(600nm)および、紫外領域(350nm)の光の透過率を測定した。孔の開いていない通常の薄膜銅箔の透過率が0%であるのに対し、本発明の透過性銅箔の透過率は、600nmで13%、350nmでは16%であった。
(1)ドットパターン層の形成
表4に示した組成で調整した絶縁性インクを用いてドットパターン層を形成した他は、実施例1と同様にして透過性銅箔を製造した。なお、ここで使用した絶縁性インクの体積抵抗率は109Ω・cm以上であった。
硬化後のドットパターン層の密着性をJIS―K5600(塗料一般試験方法;引っかき硬度(鉛筆法))によって評価した結果、インクが剥がれる条件が6H以上であった。また、このドットパターン層の厚みは、平均1.1μmであった。
DPMA;ジプロピレングリコール(モノ)メチルエーテルアセテート
EPICLON N-695;エポキシ樹脂商品(DIC株式会社製)
硬化促進剤;イミダゾール系エポキシ樹脂硬化剤(四国化成工業(株)製)
めっき条件の反応時間を120secとした以外は実施例1と同様にして、電気銅めっき処理を実施した。
前述の方法によって得られた支持体付き多孔銅箔において、支持体の剥離層から多孔銅箔を剥離し、透過性銅箔を得た。得られた透過性銅箔の厚みは1.5μmであった。
このような本発明の透過性金属箔は、導電性及び電磁波遮蔽性と、光やガスの透過性とを合わせ持つため、電子部品、各種フィルターや触媒、電極、アンテナ、電磁波シールド材等に利用することができる。
本発明の方法で製造される支持体付き多孔金属箔は、上記のような透過性金属箔を使用時に適度な剥離性で容易に剥離することができるものである。このため、使用性が極めて良好である。通常は、支持体から金属箔を剥離するのは金属箔を所望の対象物に貼り付けた後に行う。所望の対象物としては、例えば合成樹脂、ガラス、セラミックス等からなる物品が挙げられる。
Claims (14)
- 以下の工程を含む、支持体付き多孔金属箔の製造方法。
(a)基材と剥離層とを有する支持体の該剥離層上に、絶縁性インクを印刷法によって印刷し、絶縁性インクからなるドットパターン層を形成する工程
(b)前記支持体にめっき処理を施し、前記剥離層上のドットパターン層以外の部分に金属箔層を形成して支持体付き多孔金属箔を得る工程 - 以下の工程を含む、透過性金属箔の製造方法。
(a)基材と剥離層とを有する支持体の該剥離層上に、絶縁性インクを印刷法によって印刷し、絶縁性インクからなるドットパターン層を形成する工程
(b)前記支持体にめっき処理を施し、前記剥離層上のドットパターン層以外の部分に金属箔層を形成して支持体付き多孔金属箔を得る工程
(c)前記支持体付き多孔金属箔における支持体から多孔金属箔を剥離して透過性金属箔を得る工程 - 前記剥離層が、基材上に電気ニッケルすずめっき処理により形成されたニッケルすず薄膜層である、請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記剥離層が表面抵抗0.3Ω/□以下の導電性を有する、請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記絶縁性インクが溶剤とバインダー樹脂とを含む、請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記印刷法がグラビアオフセット印刷法である、請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記絶縁性インクが硬化性樹脂を含み、かつ前記工程(a)において絶縁性インクを印刷したのち、該絶縁性インクを硬化させることによって前記ドットパターン層を形成することを特徴とする、請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記剥離層とドットパターン層との密着性が、JIS―K5600(塗料一般試験方法;引っかき硬度(鉛筆法))を用いた密着性評価におけるドット剥離条件として鉛筆硬度2H以上である、請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記(b)工程におけるめっき処理が、電気めっき処理である、請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記ドットパターン層の厚みが金属箔層の厚みより薄いことを特徴とする、請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記透過性金属箔の厚みが0.5〜10μmである、請求項2記載の製造方法。
- 前記透過性金属箔が平均孔径5〜50μmの微細孔を有する、請求項2記載の製造方法。
- 前記透過性金属箔の開口率が5〜40%である、請求項2記載の製造方法。
- 前記透過性金属箔の光透過性が5〜40%である、請求項2記載の製造方法。
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