JP2016132048A - フレージングカッタ - Google Patents

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啓 高橋
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Abstract

【課題】被加工歯車における被加工歯のモジュールが小さい場合であっても、これに噛み合うカッタ本体の加工歯を簡単に精度よく形成でき、製造容易性を高められること。【解決手段】円板状をなし、外周に複数の加工歯2が配列するカッタ本体3を有し、前記複数の加工歯2が、被加工歯車Wの外周に配列する複数の被加工歯Tに噛み合って、前記被加工歯Tにおける歯面の歯すじ方向の端縁を、前記加工歯2によって押圧することにより面取り加工するフレージングカッタであって、前記複数の加工歯2が、前記複数の被加工歯Tに対応する基準ピッチP0に設定されたと仮定した場合の、前記加工歯2の歯直角モジュールmと前記加工歯2のねじれ角γに基づく軸直角モジュールms=m/cosγに対して、前記カッタ本体3の外周において実際に隣り合う前記加工歯2同士のピッチPが、P=nπms(n≧2、nは整数)とされていることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、被加工歯車と噛み合ってその歯(被加工歯)の歯面の歯すじ方向の端縁を押圧することにより、該端縁を面取り加工するフレージングカッタに関するものである。
従来、例えば下記特許文献1、2に示されるような、歯切り加工された歯車(被加工歯車)の歯面の端縁を面取りするのに用いられるフレージングカッタ(面取り工具)が知られている。
フレージングカッタは、外周に複数の加工歯が配列する円板状のカッタ本体を有しており、カッタ本体の加工歯が、ワークである被加工歯車の外周に配列する複数の被加工歯に噛み合って、被加工歯における歯面の歯すじ方向の端縁を加工歯によって押圧して潰す(転造)ことにより、面取り加工する。
従来のフレージングカッタにおいては、カッタ本体の外周に配列する複数の加工歯が、被加工歯車の外周に配列する複数の被加工歯に対応する基準ピッチPに設定されている(図2を参照)。
つまり、カッタ本体の複数の加工歯と、被加工歯車の複数の被加工歯とが、互いに同ピッチとなるように設定されて噛み合っており、具体的には、これらの加工歯と被加工歯が、各歯車(カッタ本体と被加工歯車)の各回転方向に沿って順番にもれなく噛み合うようにされている。
なお、上記基準ピッチPは、P=πmsにより求められる。msは軸直角モジュール(歯車中心軸に対して垂直な歯形基準面のモジュールであり、正面モジュールともいう)であり、軸直角モジュールms=m/cosγである。mは歯直角モジュールであり、γはねじれ角である。歯直角モジュールmは、歯すじ方向に対して垂直な歯形基準面のモジュールであり、γ=0°の場合(つまり平歯車の場合)に、msとmは等しくなる。
特開2010−184306号公報 特開2013−56403号公報
しかしながら、上記従来のフレージングカッタにおいては、下記の課題があった。
すなわち、被加工歯車における被加工歯のモジュールが、小さく設定される場合があり、この場合、これら被加工歯を面取り加工するカッタ本体の各加工歯の大きさも小さくなるとともに、基準ピッチPも小さくなる。このように狭い基準ピッチPでは、カッタ製造時において、加工歯を精度よく形成することが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、被加工歯車における被加工歯のモジュールが小さい場合であっても、これに噛み合うカッタ本体の加工歯を簡単に精度よく形成でき、製造容易性を高めることができるフレージングカッタを提供することを目的としている。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち本発明は、円板状をなし、外周に複数の加工歯が配列するカッタ本体を有し、前記複数の加工歯が、被加工歯車の外周に配列する複数の被加工歯に噛み合って、前記被加工歯における歯面の歯すじ方向の端縁を、前記加工歯によって押圧することにより面取り加工するフレージングカッタであって、前記複数の加工歯が、前記複数の被加工歯に対応する基準ピッチPに設定されたと仮定した場合の、前記加工歯の歯直角モジュールmと前記加工歯のねじれ角γに基づく軸直角モジュールms=m/cosγに対して、前記カッタ本体の外周において実際に隣り合う前記加工歯同士のピッチPが、P=nπms(n≧2、nは整数)とされていることを特徴とする。
本発明のフレージングカッタでは、カッタ本体の外周に配列する複数の加工歯のピッチ(軸直角ピッチ、正面ピッチ)Pが、P=nπms(n≧2、nは整数)となっている。つまり、カッタ本体の外周において周方向に隣り合う加工歯同士のピッチPは、従来のフレージングカッタの基準ピッチP(P=πms)に対して、2倍(2πms)、3倍(3πms)、4倍(4πms)・・・のように、2倍以上の整数倍(n倍)とされている。
具体的に、本発明のフレージングカッタにおいてピッチPで配列する複数の加工歯の一つ一つの歯の形状・大きさは、従来のフレージングカッタにおいて基準ピッチPで配列する複数の加工歯の一つ一つの歯の形状・大きさと同一であり、かつ本発明では、カッタ本体の外周において周方向に実際に隣り合う加工歯同士のピッチPが、上記基準ピッチPのn倍となっている。
これにより、本発明のフレージングカッタのピッチPは、被加工歯車の外周に配列する複数の被加工歯のピッチ(基準ピッチPと略同等)に対しても、2倍、3倍、・・・(n倍)と大きくされるので、面取り加工時には、被加工歯車の外周に並ぶ被加工歯の2歯、3歯、・・・(n歯)あたりにカッタ本体の加工歯が1歯、噛み合うことになる。
具体的に、例えばn=2であれば、被加工歯車の外周に並ぶ被加工歯の2歯あたりに、カッタ本体の加工歯が1歯噛み合い、n=3であれば、被加工歯車の外周に並ぶ被加工歯の3歯あたりに、カッタ本体の加工歯が1歯噛み合う。
つまり、面取り加工時において、カッタ本体における複数の加工歯が、被加工歯に対して歯車の回転方向に沿って順番にもれなく噛み合う一方で、被加工歯車における複数の被加工歯は、加工歯に対して歯車の回転方向に沿って間欠的に噛み合う(被加工歯のn歯あたりに1歯噛み合う)こととなる。
言い換えると、被加工歯車の外周には、加工歯に対して噛み合う被加工歯と、噛み合わない被加工歯とが周方向に隣り合って配置されることとなり、フレージングカッタによる面取り加工は、被加工歯車において周方向に配列する複数の被加工歯に対して、間欠的に施される。
なお、上記式P=nπmsにおけるnは、フレージングカッタにおいて、複数の加工歯の全体が所定の値(つまり単一のnの値)に設定されていてもよいし、複数種類のnの値が混在していてもよい(つまり複数種類のnを組み合わせて用いてもよい)。
すなわち、カッタ本体に設けられたすべての加工歯のピッチPが、フレージングカッタ全体として同一の値となるように設定されていてもよいし、或いは、1つのフレージングカッタの中で、複数種類のピッチPが混在していてもよい。
このような構成とされた本発明のフレージングカッタによれば、被加工歯車における被加工歯のモジュールが小さく設定された場合であっても、該被加工歯を面取り加工するカッタ本体における加工歯のピッチPについては、大きく確保することが可能である。
従って、カッタ製造時において、広く確保されたピッチP内で、カッタ本体の加工歯を簡単に精度よく形成することができ、製造容易性を高めることができる。
また、本発明のフレージングカッタにおいて、前記カッタ本体のうち、前記加工歯の少なくとも前記被加工歯に接触させられる部分の硬度が、前記カッタ本体の前記接触させられる部分以外の部位の硬度よりも高くされていることが好ましい。
本発明では上述したように、カッタ本体の外周に配列する複数の加工歯のピッチPが、基準ピッチPに対して2倍、3倍、・・・というように大きくされており、所謂ピッチ飛ばし構造となっているので、このフレージングカッタの加工歯1歯あたりが被加工歯を押圧し面取り加工する加工量、つまり1つのワーク(被加工歯車)を処理するために必要な加工歯1歯あたりの加工量は、従来のフレージングカッタのものよりも略n倍多くなる。
このため、例えば鋼材等からなるカッタ本体においては、その加工歯が摩耗しやすくなる場合が考えられる。
そこで上記構成のように、カッタ本体の加工歯における少なくとも被加工歯に接触させられる部分の硬度を、カッタ本体の前記接触させられる部分以外の部位(被加工歯に非接触の部位)の硬度よりも高くしたことにより、加工歯の摩耗を顕著に抑制することができる。
具体的には、加工歯の前記接触させられる部分を、例えば鋼材等よりも硬度が高い超硬合金で形成したり、(Al,Cr)N等の硬質被膜で形成したり、熱処理等によって硬化させる等により、硬度を高めることが可能である。
これにより、上述した本発明の作用効果が得られつつ、工具寿命を長寿命化できる。
また、本発明のフレージングカッタにおいて、前記カッタ本体のうち、前記加工歯の少なくとも前記被加工歯に接触させられる部分が、前記カッタ本体の前記接触させられる部分以外の部位に対して着脱可能に取り付けられることとしてもよい。
この場合、カッタ本体の加工歯における少なくとも被加工歯に接触させられる部分(被加工歯を押圧する部分)が、例えば長期に亘り加工に供されて摩耗した場合に、前記接触させられる部分を、カッタ本体の前記接触させられる部分以外の部位から取り外して、新しいものに交換できる。
これにより、上述した本発明による作用効果を、長期に亘り安定して維持することができる。
本発明のフレージングカッタによれば、被加工歯車における被加工歯のモジュールが小さい場合であっても、これに噛み合うカッタ本体の加工歯を簡単に精度よく形成でき、製造容易性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係るフレージングカッタ1及びこれにより面取り加工される被加工歯車Wを示す図である。 図1のA部を拡大して示す図である。 カッタ本体3の加工歯2の変形例を説明する分解斜視図である。 カッタ本体3の加工歯2の変形例を説明する分解斜視図である。
以下、本発明の一実施形態に係るフレージングカッタ1について、図面を参照して説明する。
〔フレージングカッタの概略構成〕
図1に示されるように、本実施形態のフレージングカッタ1は、円板状をなし、外周に複数の加工歯2が配列するカッタ本体3を有している。これによりカッタ本体3は、歯車状をなしている。また、このフレージングカッタ1には、カッタ本体3が、該カッタ本体3の軸線O方向に間隔をあけて一対設けられており、これらカッタ本体3同士の間には、カッタ本体3よりも小径の円板状をなし、一対のカッタ本体3同士を所定の間隔に離間させるスペーサ(不図示)が介装されている。
フレージングカッタ1は、カッタ本体3の複数の加工歯2が、ワークである被加工歯車Wの外周に配列する複数の被加工歯Tに噛み合って、被加工歯Tにおける歯面の歯すじ方向の端縁を加工歯2によって押圧して潰す(転造)ことにより、面取り加工する。
本実施形態においては、ワークである被加工歯車Wが、はすば歯車となっており、その被加工歯Tのねじれ形状に対応して、フレージングカッタ1の一対のカッタ本体3の加工歯2同士が、軸線O回りの周方向に互いに位相をずらされて配置されている。
〔本明細書で用いる向き(方向)の定義〕
なお、本明細書においては、カッタ本体3の軸線Oが延びる方向を軸線O方向という。
また、軸線Oに直交する方向を径方向といい、径方向のうち、軸線Oに接近する向きを径方向の内側といい、軸線Oから離間する向きを径方向の外側という。
また、軸線O回りに周回する方向を周方向という。このフレージングカッタ1は、被加工歯車Wに噛み合って、周方向のうち所定の回転方向に回転させられる。
また、図1に示される符号Cは、被加工歯車Wの軸線を表している。被加工歯車Wは、フレージングカッタ1のカッタ本体3に噛合していることから、該被加工歯車Wが回転する向きは、軸線C回りの周方向のうち、フレージングカッタ1の前記所定の回転方向とは反対の向きである。
〔カッタ本体及び加工歯〕
本実施形態のカッタ本体3は、鋼材等により形成される。カッタ本体3の外周には、複数の加工歯2が周方向に互いに一定の間隔(等間隔)をあけて配列している。
そして、図2に示されるように、カッタ本体3の外周に配列する複数の加工歯2は、基準ピッチPのn倍(nは2以上の整数)となる特別なピッチPに設定されている。なお、ピッチPは、歯車中心軸(軸線O)に対して垂直な歯形基準面におけるピッチであり、軸直角ピッチ、正面ピッチなどと呼ばれるものである。
〔加工歯のピッチP〕
ピッチPについて、以下に詳しく説明する。
図2において、カッタ本体3の複数の加工歯2が、被加工歯車Wの外周に配列する複数の被加工歯Tに対応する基準ピッチPに設定されたと仮定した場合の、加工歯2の歯直角モジュールmと加工歯2のねじれ角γに基づく軸直角モジュールms=m/cosγに対して、カッタ本体3の外周において実際に隣り合う加工歯2同士のピッチPが、
P=nπms(n≧2、nは整数)・・・(1)
とされている。
〔基準ピッチP
上述の基準ピッチPは、
=πms
により求められる。
この基準ピッチPは、カッタ本体3の複数の加工歯2が、被加工歯車Wの複数の被加工歯Tに対して、同ピッチとなるように設定されたと仮定した場合の仮想のピッチである。つまり、基準ピッチP加工歯2と被加工歯Tが各歯車(カッタ本体3と被加工歯車W)の各回転方向に沿って順番にもれなく噛み合うものと仮定した場合の、加工歯2の配列ピッチ(軸直角ピッチ)であって、本発明の前提となる基本技術(技術思想)である。
なお、本実施形態における各加工歯2の形状・大きさについては、加工歯2が上記基準ピッチPに設定されたと仮定した場合の、該加工歯2の形状・大きさに等しくされている。つまり、本実施形態におけるピッチPの加工歯2の形状・大きさは、基準ピッチPの場合の加工歯2の形状・大きさと同一であり、その一方で、ピッチP、Pの加工歯2同士は、周方向の配列ピッチ(ピッチPが基準ピッチPのn倍大きい)・歯数(基準ピッチPがピッチPのn倍多い)の点で互いに異なっている。
〔軸直角モジュールms〕
上述の軸直角モジュールmsは、歯車中心軸(軸線O)に対して垂直な歯形基準面のモジュールであり、正面モジュールとも呼ばれる。
カッタ本体3の加工歯2が、上記基準ピッチPに設定されていると仮定した場合の、軸直角モジュールmsが、
ms=m/cosγ
である。なお、mは歯直角モジュールであり、γはねじれ角である。
〔歯直角モジュールm、ねじれ角γ、他〕
歯直角モジュールmは、歯すじ方向に対して垂直な歯形基準面のモジュールであり、γ=0°の場合(つまり平歯車となる場合)に、msとmは等しくなる。
また、ねじれ角γは、歯車中心軸(軸線O)に直交する方向から見て、加工歯2の歯すじ方向(歯すじ方向に沿う仮想の弦巻線)と、歯車中心軸(軸線O)との間に形成される鋭角及び鈍角のうち、鋭角の角度である。
また、図2に符号dで示されるものは、カッタ本体3の加工歯2の基準ピッチ円直径である。
〔ピッチPの具体例〕
図2に示される本実施形態の具体例では、上記式(1)において、n=2とされている。つまり、カッタ本体3の複数の加工歯2のピッチPは、仮想の基準ピッチPに対して2倍とされているとともに、被加工歯車Wの複数の被加工歯Tのピッチに対しても、2倍に設定されている。
これにより、カッタ本体3の外周に配列する複数の加工歯2が、被加工歯車Wの外周に配列する複数の被加工歯Tに対して、歯車(カッタ本体3)の回転方向に沿って順番にもれなく噛み合う一方で、被加工歯車Wの被加工歯Tは、カッタ本体3の加工歯2に対して、歯車(被加工歯車W)の回転方向に沿って間欠的に噛み合う(被加工歯Tのn歯あたりに1歯、ピッチ飛ばしで噛み合う。つまり基準ピッチPのn倍ごとに噛み合う)こととなる。
なお、上記式(1)において、nは2に限定されるものではなく、nは3以上の整数であってもよい。また、nは、フレージングカッタ1において、複数の加工歯2の全体が所定の値(つまり単一のnの値)に設定されていてもよいし、複数種類のnの値が混在していてもよい(つまり複数種類のnを組み合わせて用いてもよい)。
すなわち、カッタ本体3に設けられたすべての加工歯2のピッチPが、フレージングカッタ1全体として同一の値となるように設定されていてもよいし、或いは、1つのフレージングカッタ1の中で、複数種類のピッチPが混在していてもよい。
なお、カッタ本体3と被加工歯車Wとの噛み合いの安定性を考慮すると、望ましくは、nは2又は3である。
〔加工歯の硬度〕
また、カッタ本体3のうち、加工歯2の少なくとも被加工歯Tに接触させられる部分(つまり加工歯2の歯面、より詳しくは、前記歯面のうち少なくとも歯すじ方向の中央部)の硬度は、カッタ本体3の前記接触させられる部分以外の部位(具体的には、例えばカッタ本体3における加工歯2以外の基体)の硬度よりも高くされていることが好ましい。
上記構成の具体例として、図3及び図4に示される本実施形態の変形例では、カッタ本体3のうち、加工歯2の少なくとも被加工歯Tに接触させられる部分が、カッタ本体3の前記接触させられる部分以外の部位を構成する鋼材等よりも硬質の、超硬合金等の硬質材料で形成されている。
〔加工歯の取り付け構造〕
また、図3に示される例では、カッタ本体3のうち、加工歯2の少なくとも被加工歯Tに接触させられる部分(具体的には、加工歯2全体)が、カッタ本体3の前記接触させられる部分以外の部位(具体的には、カッタ本体3における加工歯2以外の基体)に対して着脱可能に取り付けられる。
詳しくは、図3において加工歯2は、その歯全体が超硬合金により形成されている。また、加工歯2の径方向内側には、該加工歯2をカッタ本体3に取り付けるための取付部4が、この加工歯2に一体に設けられている。取付部4は、超硬合金からなり、加工歯2と一体に形成されている。
また、カッタ本体3の外周には、周方向に間隔をあけて複数の凹部6が形成されており、取付部4は、カッタ本体3に対して周方向の移動が規制された状態で、凹部6内に嵌合する。図示の例では、凹部6は、径方向外側へ向かうに従い漸次周方向の長さが大きくなるようにテーパ状に形成されており、取付部4もこれに対応して、径方向外側へ向かうに従い漸次周方向の長さが大きくなるようにテーパ状に形成されている。
また、取付部4には、該取付部4を径方向に貫通する貫通孔が形成されており、該貫通孔にボルト等のネジ部材5を挿通するとともに、該ネジ部材5をカッタ本体3(の基体)に螺着することにより、加工歯2がカッタ本体3の該加工歯2以外の部位に対して、着脱可能に取り付けられている。
なお、図3に示される例では、取付部4の前記貫通孔が、加工歯2の周方向の両側に一対形成されている。
また、図4に示される例では、カッタ本体3のうち、加工歯2の少なくとも被加工歯Tに接触させられる部分(具体的には、加工歯2における歯面の歯すじ方向の中央部を含む部分)が、カッタ本体3の前記接触させられる部分以外の部位(具体的には、カッタ本体3の加工歯2における前記中央部を含む部分以外の部位)に対して、ろう付けにより着脱不能に取り付けられている。
詳しくは、図4において加工歯2は、被加工歯Tに接触させられる当接部(加工歯2の前記中央部を含む部分)7と、該当接部7が取り付けられる歯先凹部8と、を有している。当接部7は、超硬合金からなり、歯先凹部8は、カッタ本体3の基体と同じ鋼材等により形成されていて、当接部7は、歯先凹部8内に嵌合している。
なお、図4に示される例では、加工歯2において歯先凹部8が、カッタ本体3の周方向のうち、前記所定の回転方向(カッタ本体3の回転方向)に開口しているとともに、該歯先凹部8内に収容される当接部7も、前記所定の回転方向に向けて露出させられている。これにより、加工歯2の当接部7は、被加工歯Tを押圧可能である。
〔その他、加工歯の構成〕
また、図3及び図4の変形例に限定されるものではなく、例えば加工歯2は、その少なくとも被加工歯Tに接触させられる部分が、(Al,Cr)N等の硬質被膜で形成されていたり、熱処理等によって硬化させられる等により、カッタ本体3の前記接触させられる部分以外の部位(例えばカッタ本体3の基体)に対して、硬度が高められていてもよい。
〔本実施形態による作用効果〕
以上説明した本実施形態のフレージングカッタ1では、カッタ本体3の外周に配列する複数の加工歯2のピッチ(軸直角ピッチ、正面ピッチ)Pが、P=nπms(n≧2、nは整数)となっている。つまり、カッタ本体3の外周において周方向に隣り合う加工歯2同士のピッチPは、従来のフレージングカッタの基準ピッチP(P=πms)に対して、2倍(2πms)、3倍(3πms)、4倍(4πms)・・・のように、2倍以上の整数倍(n倍)とされている。
具体的に、本実施形態のフレージングカッタ1においてピッチPで配列する複数の加工歯2の一つ一つの歯の形状・大きさは、従来のフレージングカッタにおいて基準ピッチPで配列する複数の加工歯2の一つ一つの歯の形状・大きさと同一であり、かつ本実施形態では、カッタ本体3の外周において周方向に実際に隣り合う加工歯2同士のピッチPが、上記基準ピッチPのn倍となっている。
これにより、本実施形態のフレージングカッタ1のピッチPは、被加工歯車Wの外周に配列する複数の被加工歯Tのピッチ(基準ピッチPと略同等)に対しても、2倍、3倍、・・・(n倍)と大きくされるので、面取り加工時には、被加工歯車Wの外周に並ぶ被加工歯Tの2歯、3歯、・・・(n歯)あたりにカッタ本体3の加工歯2が1歯、噛み合うことになる。
具体的に、例えばn=2であれば、被加工歯車Wの外周に並ぶ被加工歯Tの2歯あたりに、カッタ本体3の加工歯2が1歯噛み合い、n=3であれば、被加工歯車Wの外周に並ぶ被加工歯Tの3歯あたりに、カッタ本体3の加工歯2が1歯噛み合う。
つまり、面取り加工時において、カッタ本体3における複数の加工歯2が、被加工歯Tに対して歯車の回転方向に沿って順番にもれなく噛み合う一方で、被加工歯車Wにおける複数の被加工歯Tは、加工歯2に対して歯車の回転方向に沿って間欠的に噛み合う(被加工歯Tのn歯あたりに1歯噛み合う)こととなる。
言い換えると、被加工歯車Wの外周には、加工歯2に対して噛み合う被加工歯Tと、噛み合わない被加工歯Tとが周方向に隣り合って配置されることとなり、フレージングカッタ1による面取り加工は、被加工歯車Wにおいて周方向に配列する複数の被加工歯Tに対して、間欠的に施される。
このような構成とされた本実施形態のフレージングカッタ1によれば、被加工歯車Wにおける被加工歯Tのモジュールが小さく設定された場合であっても、該被加工歯Tを面取り加工するカッタ本体3における加工歯2のピッチPについては、大きく確保することが可能である。
従って、カッタ製造時において、広く確保されたピッチP内で、カッタ本体3の加工歯2を簡単に精度よく形成することができ、製造容易性を高めることができる。
また、本実施形態では、カッタ本体3のうち、加工歯2の少なくとも被加工歯Tに接触させられる部分の硬度が、カッタ本体3の前記接触させられる部分以外の部位の硬度よりも高くされているので、下記の作用効果を奏する。
すなわち、本実施形態では上述したように、カッタ本体3の外周に配列する複数の加工歯2のピッチPが、基準ピッチPに対して2倍、3倍、・・・というように大きくされており、所謂ピッチ飛ばし構造となっているので、このフレージングカッタ1の加工歯2の1歯あたりが被加工歯Tを押圧し面取り加工する加工量、つまり1つのワーク(被加工歯車W)を処理するために必要な加工歯2の1歯あたりの加工量は、従来のフレージングカッタのものよりも略n倍多くなる。
このため、例えば鋼材等からなるカッタ本体3においては、その加工歯2が摩耗しやすくなる場合が考えられる。
そこで上記構成のように、カッタ本体3の加工歯2における少なくとも被加工歯Tに接触させられる部分の硬度を、カッタ本体3の前記接触させられる部分以外の部位(被加工歯Tに非接触の部位)の硬度よりも高くしたことにより、加工歯2の摩耗を顕著に抑制することができる。
具体的には、加工歯2の前記接触させられる部分を、例えば鋼材等よりも硬度が高い超硬合金で形成したり、(Al,Cr)N等の硬質被膜で形成したり、熱処理等によって硬化させる等により硬度を高めることで、上述した本実施形態の作用効果が得られつつも、工具寿命を長寿命化することができる。
また、本実施形態で説明したように、カッタ本体3のうち、加工歯2の少なくとも被加工歯Tに接触させられる部分が、カッタ本体3の前記接触させられる部分以外の部位に対して着脱可能に取り付けられる場合には、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの場合、カッタ本体3の加工歯2における少なくとも被加工歯Tに接触させられる部分(被加工歯Tを押圧する部分)が、例えば長期に亘り加工に供されて摩耗した場合に、前記接触させられる部分を、カッタ本体3の前記接触させられる部分以外の部位から取り外して、新しいものに交換できる。
これにより、上述した本実施形態による作用効果を、長期に亘り安定して維持することができる。
〔本発明に含まれるその他の構成〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前述の実施形態で説明したカッタ本体3の複数の加工歯2は、被加工歯車Wの被加工歯Tにおける歯面の歯すじ方向の端縁を押圧して潰すことにより面取り加工する面取り歯となっているが、複数の加工歯2には、前記面取り歯とともに、被加工歯車Wの被加工歯Tを前記面取り歯が押圧するときに生じるバリを切削除去するバリ取り歯が含まれていてもよい。
また、前述の実施形態では、ワークである被加工歯車Wが、はすば歯車であるとしたが、これに限定されるものではなく、被加工歯車Wは、平歯車であってもよい。この場合、フレージングカッタ1の一対のカッタ本体3同士は、互いの加工歯2の軸線O回りの位相が一致するように配置されていてもよく、或いは、僅かに位相がずらされて配置されていてもよい。
また、前述の実施形態では、フレージングカッタ1が、カッタ本体3を一対(2つ)有しており、これらカッタ本体3の加工歯2は、被加工歯車Wの被加工歯Tの歯すじ方向の両端縁を押圧して面取り加工するようになっている。本発明は、これに限定されるものではなく、フレージングカッタ1は、カッタ本体3を1つのみ有していてもよい。この場合、カッタ本体3の加工歯2は、被加工歯車Wの被加工歯Tの歯すじ方向の両端縁のうち、いずれか一方の端縁を押圧して面取り加工する。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例及びなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
1 フレージングカッタ
2 加工歯
3 カッタ本体
m 歯直角モジュール
ms 軸直角モジュール
P ピッチ
基準ピッチ
T 被加工歯
W 被加工歯車
γ ねじれ角

Claims (3)

  1. 円板状をなし、外周に複数の加工歯が配列するカッタ本体を有し、
    前記複数の加工歯が、被加工歯車の外周に配列する複数の被加工歯に噛み合って、前記被加工歯における歯面の歯すじ方向の端縁を、前記加工歯によって押圧することにより面取り加工するフレージングカッタであって、
    前記複数の加工歯が、前記複数の被加工歯に対応する基準ピッチPに設定されたと仮定した場合の、前記加工歯の歯直角モジュールmと前記加工歯のねじれ角γに基づく軸直角モジュールms=m/cosγに対して、
    前記カッタ本体の外周において実際に隣り合う前記加工歯同士のピッチPが、
    P=nπms(n≧2、nは整数)とされていることを特徴とするフレージングカッタ。
  2. 請求項1に記載のフレージングカッタであって、
    前記カッタ本体のうち、前記加工歯の少なくとも前記被加工歯に接触させられる部分の硬度が、前記カッタ本体の前記接触させられる部分以外の部位の硬度よりも高くされていることを特徴とするフレージングカッタ。
  3. 請求項1又は2に記載のフレージングカッタであって、
    前記カッタ本体のうち、前記加工歯の少なくとも前記被加工歯に接触させられる部分が、前記カッタ本体の前記接触させられる部分以外の部位に対して着脱可能に取り付けられることを特徴とするフレージングカッタ。
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