以下、本発明の一実施形態となるパチンコ機について、図面にもとづき詳細に説明する。
(パチンコ機の全体的な説明)
図1は、パチンコ機1を前面側から示した説明図である。図2は、遊技盤2を前面側から示した説明図である。図3は、パチンコ機1を後面側から示した説明図である。
パチンコ機1は、遊技盤2の前面に形成された遊技領域16内へ遊技球を打ち込み、遊技領域16内を流下させて遊技するものであって、遊技盤2は、支持体として機能する機枠3の前面上部に、金属製のフレーム部材であるミドル枠5を介して設置されている。また、遊技盤2の前方には、ガラス板を支持してなる前扉4が、左端縁を軸として片開き可能に機枠3に蝶着されており、該前扉4によって閉塞される遊技盤2の前方空間が遊技領域16とされている。
当該遊技領域16は、遊技盤2の前面に円弧状に配設された外レール23及び内レール24等によって囲まれており、遊技領域16に左部における両レール23、24間が遊技球を遊技領域16内へ打ち込むための発射通路13とされている。また、遊技領域16の略中央には、「0」〜「9」の数字からなる装飾図柄やキャラクター等を表示するための演出用表示部6が設けられている。さらに、演出用表示部6を囲むようにセンター部材26が遊技盤2に設置されており、該センター部材26には、種々の電動役物が設けられている。また、センター部材26の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口19と、開閉可能な扉部材を有する第1大入賞装置17とが設けられている。さらにまた、センター部材26の左方から下方にかけては、遊技球が流下可能な左打ち用スペースSLが形成されており、左打ち用スペースSLを流下させることで、効率良く始動入賞口19や開成した第1大入賞装置17へ入賞させ得るようになっている。
一方、センター部材26の右方にも遊技球が流下可能な右打ち用スペースSRが形成されている。また、該右打ち用スペースSRには、遊技球の通過を検出する通過検出部(図示せず)と、通過検出部よりも下流側に設けられ、遊技球の入賞を検出する入賞検出部(図示せず)と、通過検出部よりも下流側且つ入賞検出部よりも上流側に設けられ、開閉動作により入賞検出部への遊技球の入賞を可能/不可能とする可動片(図示せず)とを備えた入賞装置20、及び開閉可能な扉部材を有する第2大入賞装置18が設置されている。そして、遊技球を左打ち用スペースSLではなく右打ち用スペースSRを流下させることにより、入賞装置20の入賞検出部や、開成した第2大入賞装置18へ入賞させることができる。なお、左打ち用スペースSLや右打ち用スペースSRには、多数の遊技釘が植設されている。また、遊技領域16外となる遊技盤2の右下部には、第1特別図柄と第2特別図柄とを夫々別個に表示可能とした特別図柄表示部83が設けられている。
また、機枠3の前面側であって上記遊技盤2の下方には、発射装置10へ供給する遊技球を貯留するための供給皿7、及び供給皿7から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿8が取り付けられており、供給皿7は前扉4の開放に伴い、貯留皿8はミドル枠5の開放に伴い夫々機枠3に対して片開き可能となっている。さらに、貯留皿8の右側には、発射装置10を作動させ、遊技球の遊技領域16への打ち込み強度を調整するためのハンドル9が回動操作可能に設置されている。加えて、供給皿7の前方には、遊技者が任意に押し込み操作可能な遊技ボタン25が設けられている。
さらに、前扉4の上部には、効果音や各種メッセージ等を報音する夫々一対のスピーカ14、14が設けられている。加えて、前扉4の左右両側部には、パチンコ機1の遊技状態等に応じて点灯・点滅する複数のLEDを内蔵したランプ部材15、15・・が設けられている。
一方、機枠3の後面側には、供給皿7へ貸球や賞品球として払い出される遊技球を貯留するための貯留タンク11、当該貯留タンク11と連結された払出装置12、払出装置12における払い出し動作を制御する払出制御装置28、及び各制御基板や装置・部材に電源電圧を供給するための電源装置29等が設置されている。また、21は、合成樹脂製のカバー状に形成されたセンターカバーであって、当該センターカバー21の内部には、遊技に係る主たる制御(たとえば、所謂大当たり抽選等)を実行するためのメイン制御装置30(図4に示す)、演出用表示部6における表示動作等を制御する表示制御装置50(図4に示す)、ランプ部材15の点灯/点滅動作等を制御する発光制御装置51(図4に示す)、スピーカ14からの報音動作を制御する音制御装置52(図4に示す)、及び表示制御装置50や音制御装置52等の動作を統合的に制御するサブ制御装置40(図4に示す)等が設置されている。尚、22は、パチンコ機1をトランスに接続するためのプラグであり、27は、アースである。
次に、パチンコ機1の制御機構について、図4をもとに説明する。図4は、パチンコ機1の制御機構を示したブロック図である。
メイン制御装置30には、大当たり抽選の実行とともに下記部材の動作を制御するメインCPU32、ROMやRAM等といった記憶手段33、タイマ34、及びインターフェイス35等が搭載されたメイン制御基板31が内蔵されている。そして、該メイン制御基板31は、インターフェイス35を介して、始動入賞口19や第1大入賞装置17、第2大入賞装置18、入賞装置20、及び特別図柄表示部83等と接続されている。また、メイン制御基板31は、サブ制御装置40内に内蔵されたサブ統合基板41とも電気的に接続されている。なお、図4では省略しているが、メイン制御基板31は、払出制御装置28や電源装置29等ともインターフェイス35を介して接続されている。
記憶手段33には、入賞装置20の可動片を開動作させるか否かの開放抽選に使用するaカウンタ、大当たり抽選に使用するcカウンタ(大当たり判定用乱数)、特別図柄表示部83における第1特別図柄や第2特別図柄の確定表示態様を決定するdカウンタ(確定表示態様決定用乱数)、及び主に特別図柄や装飾図柄の変動時間である基本変動パターンを決定するeカウンタ(変動時間情報決定用乱数)等の複数のカウンタが内蔵されている。各カウンタは、電源投入時から所定の規則に従って所定の数値の間をごく短時間(たとえば1割込2.000ms)のうちに1ずつ加算しながらループカウントするループカウンタであって、当該カウンタを用いた数値の取得は、乱数からの数値の取得とみなすことができる。また、aカウンタは0〜10(11通り)の間を、cカウンタは0〜300(301通り)の間を、dカウンタは0〜4(5通り)の間を、及びeカウンタは0〜40(41通り)の間を夫々ループカウントするようになっている。そして、メインCPU32は、入賞装置20における遊技球の通過検出を契機としてaカウンタから1つの数値を取得するとともに、遊技球の始動入賞口19や入賞装置20での入賞検出を契機として、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタから夫々1つの数値を取得する(大当たり抽選を実行する)。
また、記憶手段33には、dカウンタの数値と特別図柄表示部83に確定表示する第1特別図柄や第2特別図柄の確定表示態様とを対応づけた確定表示態様決定テーブル、及び図5に示す如くeカウンタの数値と基本変動パターンとを対応づけた基本変動パターン決定テーブル等が記憶されている。この基本変動パターンとは、主に特別図柄の変動時間(変動開始から確定表示までの時間)を規定するものである。さらに、記憶手段33には、たとえば特別図柄表示部83において第1特別図柄と第2特別図柄との何れかが変動表示中に始動入賞口19や入賞装置20へ遊技球が入賞したような場合に、当該入賞に伴うcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値を保留情報として、始動入賞口19と入賞装置20とを区別した状態で夫々最大4つまで(合計8つまで)記憶する保留情報記憶領域36が設けられている。加えて、記憶手段33には、保留情報記憶領域36に記憶されている保留情報を1つずつ移行して記憶可能であり、大当たり抽選の結果が大当たりであるか否か等の大当たり判定を実行するための大当たり判定用記憶領域37が設けられている。尚、保留情報は、特別図柄及び装飾図柄が確定表示される度に所定の順番で順次大当たり判定用記憶領域37へ移行されて消化され(パチンコ機1では、入賞装置20への入賞に係る保留情報が、始動入賞口19への入賞に係る保留情報よりも優先して消化される)、該消化に伴って新たな保留情報が記憶可能となる。
サブ制御装置40には、サブ統合CPU42、記憶手段43、タイマ44、及びインターフェイス45等が搭載されたサブ統合基板41が内蔵されている。該サブ統合基板41は、インターフェイス45を介してメイン制御基板31と電気的に接続されているとともに、表示制御装置50、発光制御装置51、及び音制御装置52と電気的に接続されている。また、サブ統合基板41は、インターフェイス45を介して遊技ボタン25や電動役物とも電気的に接続されている。そして、サブ統合CPU42は、後述するようにメイン制御基板31から大当たり抽選に係る信号(後述するような各種コマンド等)を受信すると、その内容に応じて各制御装置を制御し、スピーカ14やランプ部材15の動作や、演出用表示部6における装飾図柄の表示動作等を制御する。また、後述するように保留表示体を通常保留表示体70から第1特別保留表示体71等へ変化させるといった保留表示体の変化演出に係る動作を制御する。
また、記憶手段43には、演出用表示部6に表示する装飾図柄を記憶する図柄記憶領域(図示せず)と、該装飾図柄の詳細な変動表示態様やキャラクターの動画を用いたキャラクター演出等からなる複数の詳細変動パターンを記憶した変動パターン記憶領域46とが設けられており、種々の詳細変動パターンが図6に示す如くメイン制御基板31で決定される基本変動パターンと対応づけて記憶されている。さらに、記憶手段43には、メイン制御基板31から送信されてくる後述するような予定情報を記憶するための予定情報記憶領域47が設けられている。
以下、上記パチンコ機1における基本的な遊技動作について簡略に説明する。
まずパチンコ機1では、遊技球が始動入賞口19や入賞装置20へ入賞すると、当該入賞がメインCPU32により検出される(所定条件の充足)。すると、メインCPU32は、所定個数(たとえば3個)の遊技球を賞球として払い出すとともに、入賞検出のタイミングでcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタから夫々1つの数値を取得し、さらに保留情報記憶領域36に記憶されている保留情報の数が最大値に達しているか否かを確認する。そして、保留情報の数が既に最大値に達していると、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値を記憶することなく削除する。一方、最大値に達していないと、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値(すなわち、所定条件の充足にもとづく図柄の確定表示態様と図柄の変動時間の決定に係る情報)を保留情報記憶領域36に記憶するとともに、遊技状態毎に設定されている大当たり判定用テーブルを参照して今回cカウンタから取得した数値が所定の「大当たり数値(たとえば通常状態の大当たり判定用テーブルでは、“0”の1通りとなっており、高確率状態の大当たり判定用テーブルでは、“0”、“30”、“60”、“90”、“120”、“150”、“180”、“210”、“240”、“270”の10通りとなっている)」であるか否か(すなわち、大当たり抽選の結果が「大当たり」であるか否か)に加え、当該「大当たり」に係る判定結果を踏まえた上でのdカウンタからの取得数値と、始動入賞口19と入賞装置20との何れへの入賞であるかとにもとづく特別図柄の確定表示態様(「大当たり」である場合には「大当たり」の種別)、及び「大当たり」に係る判定結果を踏まえた上でのeカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンがどうなるかを、後述する大当たり判定よりも事前に事前判定として一旦判定する。さらに、メインCPU32は、当該事前判定の結果、始動入賞口19と入賞装置20との何れへの入賞に伴う保留情報であるのか、及び何個目の保留情報にもとづくものであるのかを含んだ予定情報を作成し、サブ統合CPU42へ送信する。
また、メインCPU32は、特別図柄表示部83において特別図柄を変動表示しているか、それとも確定表示しているかを常に確認しており、第1特別図柄と第2特別図柄とのどちらの特別図柄についても確定表示していると保留情報の有無を確認する。そして、保留情報が存在すると、消化する優先度が最も高い保留情報(本実施形態では、入賞装置20への入賞に係る保留情報が存在すると、その保留情報のうち最も以前に記憶した保留情報となり、入賞装置20への入賞に係る保留情報が存在しないと、始動入賞口19への入賞に係る保留情報のうち最も以前に記憶した保留情報となる)を読み出して大当たり判定用記憶領域37へ移行するとともに、当該保留情報について以下の大当たり判定を実行する。すなわち、保留情報を大当たり判定用記憶領域37へ移行した時点での遊技状態に対応した大当たり判定用テーブルを参照して、当該保留情報に係るcカウンタからの取得数値が上記所定の「大当たり数値」であるか否か、つまり大当たり抽選の結果が「大当たり」であるか、それとも「はずれ」であるかを判定する。また、大当たり抽選の結果が「大当たり」である(cカウンタからの取得数値が「大当たり数値」である)と、dカウンタからの取得数値及び始動入賞口19と入賞装置20との何れへの入賞であるかにもとづき特別図柄の確定表示態様を決定するとともに、図5(b)に示す基本変動パターン決定テーブルを用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す(すなわち、大当たりの種別、及び図柄の変動時間を含む基本変動パターンを決定する)。一方、大当たり抽選の結果が「はずれ」である(cカウンタからの取得数値が「大当たり数値」以外の数値である)と、dカウンタからの取得数値及び始動入賞口19と入賞装置20との何れへの入賞であるかにもとづき特別図柄の確定表示態様を決定するとともに、図5(a)に示す基本変動パターン決定テーブルを用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す(すなわち、図柄の変動時間を含む基本変動パターンを決定する)。
その後、メインCPU32は、始動入賞口19と入賞装置20との何れへの入賞に伴うものであるか、大当たり抽選の結果(「大当たり」であるか「はずれ」であるか)、特別図柄の確定表示態様、及び読み出した基本変動パターンの種類を示す情報を含んだ開始コマンドを作成するとともに、当該開始コマンドをサブ統合CPU42へ送信する。また、特別図柄表示部83において、始動入賞口19への入賞に係る保留情報の消化であると第1特別図柄を、入賞装置20への入賞に係る保留情報の消化であると第2特別図柄を所定の態様で夫々変動させるとともに、タイマ34による計時を開始する。そして、読み出した基本変動パターンに応じた図柄の変動時間が経過すると、大当たり抽選の結果を踏まえた上でのdカウンタからの取得数値及び始動入賞口19と入賞装置20との何れへの入賞であるかにもとづく確定表示態様で対応する特別図柄を確定表示させるとともに、停止信号を含んだ停止コマンドをサブ統合CPU42へと送信する。
なお、確定表示する特別図柄については、たとえば、始動入賞口19への入賞にもとづく大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“0”〜“2”である場合には、「確変大当たり」として特定大当たり特別図柄確定表示態様(特別確定表示態様)である『7』で、「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“3”か“4”である場合には、「非確変大当たり」として非特定大当たり特別図柄確定表示態様(特別確定表示態様)である『2』で第1特別図柄を夫々確定表示させる。また、入賞装置20への入賞にもとづく大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“0”〜“2”である場合には、「確変大当たり」として特定大当たり特別図柄確定表示態様(特別確定表示態様)である『3』で、「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“3”か“4”である場合には、「非確変大当たり」として非特定大当たり特別図柄確定表示態様(特別確定表示態様)である『4』で第2特別図柄を夫々確定表示させる。一方、始動入賞口19への入賞にもとづく大当たり抽選の結果が「はずれ」であると、はずれ確定表示態様である『−』で第1特別図柄を確定表示させ、入賞装置20への入賞にもとづく大当たり抽選の結果が「はずれ」であると、同じくはずれ確定表示態様である『−』で第2特別図柄を確定表示させる。
さらに、メインCPU32は、始動入賞口19への入賞にもとづく大当たり抽選の結果が「大当たり」であると、上記第1特別図柄の特別な確定表示態様での確定表示後、特別遊技状態である第1の大当たり状態の開始を報知する開始デモ、第1大入賞装置17の所定回数にわたる断続的な開成、及び大当たり状態の終了を報知する終了デモからなる大当たり状態を生起させる。一方、メインCPU32は、入賞装置20への入賞にもとづく大当たり抽選の結果が「大当たり」であると、上記第2特別図柄の特別な確定表示態様での確定表示後、特別遊技状態である第2の大当たり状態の開始を報知する開始デモ、第2大入賞装置18の所定回数にわたる断続的な開成、及び大当たり状態の終了を報知する終了デモからなる大当たり状態を生起させる。そして、大当たり状態の生起に伴い開成した第1大入賞装置17や第2大入賞装置18に遊技球が入賞すると、始動入賞口19や入賞装置20へ入賞した場合と比較して多くの遊技球(たとえば10個)を賞球として払い出す。
また、メインCPU32は、「確変大当たり」に起因して生起させた大当たり状態が終了した場合には、大当たり状態が終了してから次回大当たり判定において大当たり抽選の結果が「大当たり」(種別には依らない)となるまで、大当たり抽選の結果が「大当たり」となる確率が上述の如く向上した高確率状態を生起させるとともに、入賞装置20の可動片が開状態となりやすい、若しくは、長時間にわたって開状態となるとの少なくとも何れか一方としたことで、入賞装置20へ遊技球が入賞しやすくなるサポート状態を生起させる。
一方、「非確変大当たり」に起因して生起させた大当たり状態が終了した場合には、大当たり状態が終了してから、第1特別図柄及び第2特別図柄の合計の確定表示回数が特定回数(たとえば100回)に達するまでに限り、上記サポート状態を生起させる。なお、「次回大当たり判定において大当たり抽選の結果が「大当たり」となるまで」という事項は、たとえば上記特定回数を10000回と設定することにより実現してもよい。
また、入賞装置20の可動片の開閉動作もメインCPU32で制御しており、遊技球が入賞装置20の通過検出部を通過すると、当該通過がメインCPU32により検出される。すると、メインCPU32は、通過検出のタイミングでaカウンタから1つの数値を取得する(開放抽選を行う)とともに、aカウンタからの取得数値が所定の「開放数値(たとえばサポート状態が生起していると“0”〜“9”の10通り、サポート状態が生起していないと“0”の1通りのみとなっている)」であるか否かを判定する。そして、aカウンタからの取得数値が「開放数値」である、すなわち開放抽選の結果が「当選」であると、可動片を閉状態から開状態へ所定の態様で作動させる。このとき、サポート状態が生起していると、たとえばサポート状態が生起していない場合と比べて長い時間(2秒間)に亘り開状態とすることを断続的に3回繰り返す態様等の特別開放動作態様で可動片を作動させる。したがって、入賞装置20において、可動片よりも下流側に設けられた入賞検出部へ遊技球が入賞しやすくなる。一方、サポート状態が生起していないと、たとえばサポート状態が生起している場合と比べて短い時間(0.2秒)に亘り、しかも1回しか開状態としない等の通常開放動作態様で可動片を作動させる。したがって、たとえ開放抽選に当選して可動片が開動作したとしても、遊技球は入賞検出部へ極めて入賞しにくくなっている。
さらに、aカウンタからの取得数値が「開放数値」でない、すなわち開放抽選の結果が「はずれ」であると、可動片を閉状態のまま作動させない。したがって、遊技球が入賞検出部へ入賞することはない。加えて、可動片の作動中等に遊技球の通過を検出した場合は、上記保留情報と同様、当該通過のタイミングで取得したaカウンタの数値を所定個数まで記憶手段33に記憶するとともに、可動片の作動が終了する度に記憶した順で開放抽選の結果の確認等を実行するようになっている。
一方、サブ統合CPU42は、予定情報を受信すると予定情報記憶領域47へ記憶するとともに、後述の如くして決定した保留表示体(たとえば通常保留表示体70)を演出用表示部6に追加表示する。また、開始コマンドを受信すると、演出用表示部6に保留表示体を表示している場合には、受信した開始コマンドに対応する保留表示体を演出用表示部6における所定の消化位置Rへ移動させるとともに、図柄を確定表示する(すなわち停止コマンドを受信する)までの間に所定の態様で消去する。さらに、該開始コマンドに対応する予定情報を予定情報記憶領域47から読み出して消去する。加えて、その開始コマンドに含まれている大当たり抽選の結果に係る情報及び特別図柄の確定表示態様等に応じて最終的に確定表示する装飾図柄の表示態様を決定するとともに、基本変動パターンに係る情報に対応する詳細変動パターンを変動パターン記憶領域46から読み出し、タイマ44により計時しながら、読み出した詳細変動パターンにしたがって演出用表示部6における装飾図柄を変動表示させたり、電動役物を作動させる等する。そして、停止コマンドの受信に伴い、上記決定した表示態様で装飾図柄を演出用表示部6に確定表示させる。つまり、大当たり抽選の結果が「確変大当たり」であると、同一の特別な装飾図柄を3つ並べる特定大当たり装飾図柄表示態様(たとえば“7・7・7”や“3・3・3”)で確定表示させ、大当たり抽選の結果が「非確変大当たり」であると、特別な装飾図柄以外の同一な装飾図柄を3つ並べる非特定大当たり装飾図柄表示態様(たとえば“2・2・2”や“4・4・4”)で確定表示させる。また、大当たり抽選の結果が「はずれ」であると、3つのうち少なくとも1つの装飾図柄が他の2つの装飾図柄とは異なるはずれ装飾図柄表示態様(たとえば“1・2・3”)で確定表示させる。
また、サブ統合CPU42は、大当たり状態を生起させるにあたり、たとえば開始デモ中には、演出用表示部6を利用して大当たり状態の開始を報知し、第1大入賞装置17や第2大入賞装置18の開成が開始されると、「大当たり」の種別等に対応した演出用表示部6での表示演出を記憶手段43から読み出し、演出用表示部6での表示動作を制御する。さらに、終了デモになると、演出用表示部6を利用して大当たり状態が終了する旨等を遊技者に報知する。
ここで、遊技者によるパチンコ機1での遊技を一般的な流れに沿って説明すると、遊技者は高確率状態やサポート状態が生起していない通常状態から遊技を開始することになり、ハンドル9を回動操作して発射装置10を作動させ、発射通路13を介して遊技球を遊技領域16内へ打ち込み、まずは左打ち用スペースSLを流下させて始動入賞口19への遊技球の入賞を狙う。そして、入賞した遊技球による大当たり抽選の結果が「大当たり」となり、第1の大当たり状態が生起すると、断続的に開成する第1大入賞装置17への遊技球の入賞を狙う。また、大当たり状態の終了後、サポート状態が生起すると右打ち用スペースSRを流下させる「右打ち」を行い、サポート状態にあって遊技球が入賞しやすい入賞装置20への遊技球の入賞を狙う。そして、入賞装置20への遊技球の入賞に起因して第2の大当たり状態が生起すると「右打ち」を継続し、断続的に開成する第2大入賞装置18への遊技球の入賞を狙う。一方、大当たり抽選の結果が「大当たり」とならないままサポート状態が終了すると、「右打ち」を止めて左打ち用スペースSLを流下させる上記遊技へと戻る。
さらに、後述するような変化先抽選に当選する等の所定の遊技条件が満たされると、サブ制御装置40による制御のもと、演出用表示部6において保留表示体が変化する(たとえば通常保留表示体70から第1特別保留表示体71へ変化する)変化演出が実行され、遊技者は、大当たり状態が生起する期待を抱くことになる。
(保留表示体の変化演出についての説明)
ここで、本発明の要部となる演出用表示部6での保留表示体の変化演出について、図7〜図18をもとに説明する。
図7は、演出用表示部6を示した説明図である。図8は、fカウンタの数値と保留表示体の変化先との対応関係を示した説明図である。図9は、保留表示体の最終的な変化先が第1特別保留表示体71である場合のgカウンタの数値とシナリオとの対応関係、及び各シナリオの内容を示した説明図である。図10は、保留表示体の最終的な変化先が第2特別保留表示体72である場合のgカウンタの数値とシナリオとの対応関係、及び各シナリオの内容を示した説明図である。図11は、シナリオの設定に係るフローチャート図である。図12は、保留表示体の変化演出の可否及びその種別の決定に係るフローチャート図である。図13は、hカウンタの数値と保留表示体の変化演出の可否及び種別との対応関係を示した説明図である。図14は、拡大演出の一態様を示した説明図である。図15は、キャラクター演出の一態様を示した説明図である。図16〜図18は、保留表示体の変化演出に係る一態様を示した説明図である。
まず、演出用表示部6での保留表示体の追加及び消化について説明する。
図7に示すように、サブ統合CPU42は、始動入賞口19への入賞に伴う保留情報が発生する(すなわち、始動入賞口19への入賞に起因した予定情報を受信する)と、演出用表示部6の左下部に保留表示体(たとえば通常保留表示体70等)を1つ追加表示する。この保留表示体の追加表示にあたっては、保留表示体が1つも表示されていない(すなわち始動入賞口19への入賞に係る保留情報が存在しない)と最も中央寄りの第1表示位置P1に、保留表示体が1つ表示されている(すなわち始動入賞口19への入賞に係る保留情報が既に1つ存在する)と第1表示位置P1の左隣の第2表示位置P2に、保留表示体が2つ表示されている(すなわち始動入賞口19への入賞に係る保留情報が既に2つ存在する)と第2表示位置P2の左隣の第3表示位置P3に、保留表示体が3つ表示されている(すなわち始動入賞口19への入賞に係る保留情報が既に3つ存在する)と第3表示位置P3の左隣の第4表示位置P4に夫々保留表示体を追加表示するといった態様となる。
一方、サブ統合CPU42は、入賞装置20への入賞に伴う保留情報が発生する(すなわち、入賞装置20への入賞に起因した予定情報を受信する)と、演出用表示部6の右下部に保留表示体を1つ追加する。この保留表示体の追加にあたっては、保留表示体が1つも表示されていない(すなわち入賞装置20への入賞に係る保留情報が存在しない)と最も中央寄りの第1特別表示位置Q1に、特別保留表示体が1つ表示されている(すなわち入賞装置20への入賞に係る保留情報が既に1つ存在する)と第1特別表示位置Q1の右隣の第2特別表示位置Q2に、特別保留表示体が2つ表示されている(すなわち入賞装置20への入賞に係る保留情報が既に2つ存在する)と第2特別表示位置Q2の右隣の第3特別表示位置Q3に、特別保留表示体が3つ表示されている(すなわち入賞装置20への入賞に係る保留情報が既に3つ存在する)と第3特別表示位置Q3の右隣の第4特別表示位置Q4に夫々保留表示体を追加するといった態様となる。
また、演出用表示部6の中央下部に保留表示体の消化位置Rが設けられており、サブ統合CPU42は、開始コマンドを受信すると、第1表示位置P1にある保留表示体(若しくは第1特別表示位置Q1にある保留表示体)を消化位置Rへ移動させた後に、装飾図柄を確定表示する直前に消化位置Rにある保留表示体を所定の表示態様で消去する(保留表示体を消化する)。さらに、第1表示位置P1にある保留表示体の消化位置Rへの移動に応じては、第2表示位置P2〜第4表示位置P4にある保留表示体の表示位置を中央側へ1つを移動させる(たとえば、第2表示位置や第3表示位置にある保留表示体を、夫々第1表示位置や第2表示位置へ移動させる等)一方、第1特別表示位置Q1にある保留表示体の消化位置Rへの移動に応じては、第2特別表示位置Q2〜第4特別表示位置Q4にある保留表示体の表示位置を中央側へ1つを移動させる。なお、各種保留表示体やそれらの表示位置の移動に係る表示態様、及び消化に係る表示態様等は、サブ制御装置40の記憶手段43に設けられた保留演出記憶領域48に記憶されている。また、66は、演出用表示部6内で変動/確定表示される装飾図柄であり、67は、各装飾図柄66の変動表示領域である。
そして、サブ制御装置40は、通常状態において変化先抽選に当選する等の所定の遊技条件が満たされると、演出用表示部6で保留表示体を通常保留表示体70から第1特別保留表示体71等へ変化させる保留表示体の変化演出を実行する。この保留表示体の変化に係る動画データ等についても保留演出記憶領域48に記憶されている。また、保留表示体の変化演出に係り、第1表示位置P1〜第4表示位置P4に表示している保留表示体を特別保留表示体に変化させるか否か、及びどのタイミングで変化させるかを、大当たり抽選同様の乱数からの数値の取得を利用して決定しており、記憶手段43には、大当たり抽選に使用するcカウンタ等と同様、高速で0〜99(100通り)の間をループカウントするfカウンタ(変化先決定用乱数)、及び高速で0〜99(100通り)の間をループカウントするgカウンタ(変化パターン決定用乱数)が内蔵されている。さらに、記憶手段43の保留演出記憶領域48には、図8に示すような変化先決定テーブルや、図9及び図10に示すような保留表示体を変化させるための複数種類のシナリオ(変化パターン)及びシナリオ決定テーブル等も記憶されている。
そこで、まず保留表示体の変化演出のシナリオ決定や保留表示体の追加表示に係る制御について、図11に示すフローチャートに沿って説明する。
サブ統合CPU42は、通常状態においてメインCPU32から予定情報を受信する(S1)と、今回受信した予定情報が始動入賞口19への入賞にもとづくものであるか否かを確認する(S2)。その結果、受信した予定情報が始動入賞口19への入賞にもとづくものである(S2でYESと判断する)と、fカウンタから1つの数値を取得する、すなわち変化先抽選を実行する(S3)。そして、今回受信した予定情報の内容にもとづいて、fカウンタからの取得数値を図8に示す変化先決定テーブルに対応させ、当該取得数値が保留表示体を変化させる変化数値であるか否かを確認する、すなわち変化先抽選に当選したか否かを判断する(S4)。
すなわち、大当たり抽選の結果が「はずれ」であり、且つ、基本変動パターンAである場合、fカウンタからの取得数値が“0“〜“94”であると変化数値でない(変化先抽選の結果が「はずれ」)と判断して保留表示体を変化させない一方、“95”〜“99”であると変化数値である(変化先抽選の結果が「当選」)と判断して保留表示体を後述する第1特別保留表示体71へ最終的に変化させる。また、大当たり抽選の結果が「はずれ」であり、且つ、基本変動パターンBである場合、fカウンタからの取得数値が“0“〜“89”であると変化数値でないと判断する一方、“90”〜“99”であると変化数値であると判断して保留表示体を第1特別保留表示体71へ最終的に変化させる。また、大当たり抽選の結果が「はずれ」であり、且つ、基本変動パターンCである場合、fカウンタからの取得数値が“0“〜“79”であると変化数値でないと判断する一方、“80”〜“99”であると変化数値であると判断して保留表示体を第1特別保留表示体71へ最終的に変化させる。また、大当たり抽選の結果が「はずれ」であり、且つ、基本変動パターンDである場合、fカウンタからの取得数値が“0“〜“59”であると変化数値でないと判断する一方、“60”〜“94”であると変化数値であると判断して保留表示体を第1特別保留表示体71へ最終的に変化させるとし、さらに“95”〜“99”であると変化数値であると判断して保留表示体を後述する第2特別保留表示体72へ最終的に変化させる。また、大当たり抽選の結果が「はずれ」であり、且つ、基本変動パターンEである場合、fカウンタからの取得数値が“0“〜“39”であると変化数値でないと判断する一方、“40”〜“79”であると変化数値であると判断して保留表示体を最終的に第1特別保留表示体71へ変化させるとし、さらに“80”〜“99”であると変化数値であると判断して保留表示体を最終的に第2特別保留表示体72へ変化させる。一方、大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、且つ、基本変動パターンBである場合、fカウンタからの取得数値が“0“〜“89”であると変化数値でないと判断し、“90”〜“99”であると変化数値であると判断して保留表示体を最終的に第1特別保留表示体71へ変化させる。また、大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、且つ、基本変動パターンCである場合、fカウンタからの取得数値が“0“〜“49”であると変化数値でないと判断する一方、“50”〜“64”であると変化数値であると判断して保留表示体を最終的に第1特別保留表示体71へ変化させるとし、さらに“65”〜“99”であると変化数値であると判断して保留表示体を最終的に第2特別保留表示体72へ変化させる。また、大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、且つ、基本変動パターンDである場合、fカウンタからの取得数値が“0“〜“39”であると変化数値でないと判断する一方、“40”〜“74”であると変化数値であると判断して保留表示体を最終的に第1特別保留表示体71へ変化させるとし、さらに“75”〜“99”であると変化数値であると判断して保留表示体を最終的に第2特別保留表示体72へ変化させる。また、大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、且つ、基本変動パターンEである場合、fカウンタからの取得数値が“0“〜“29”であると変化数値でないと判断する一方、“30”〜“59”であると変化数値であると判断して保留表示体を最終的に第1特別保留表示体71へ変化させるとし、さらに“60”〜“99”であると変化数値であると判断して保留表示体を最終的に第2特別保留表示体72へ変化させる。
そして、S4での判断の結果、fカウンタからの取得数値が変化数値である(すなわち、変化先抽選で「当選」する)と、gカウンタから1つの数値を取得する、すなわちシナリオ抽選を実行する(S5)。また、今回受信した予定情報が何個目の保留情報に係るものであるか、及び、保留表示体を最終的にどの特別保留表示体へ変化させるかにもとづいて、gカウンタからの取得数値を図9及び図10に示すシナリオ決定テーブルに対応させ、シナリオを決定する。その後、決定したシナリオを今回受信した予定情報に関連づけて設定し(S6)、設定したシナリオに応じた保留表示体を演出用表示部6に追加表示し(S7)、次の予定情報の受信を待つ。一方、受信した予定情報が入賞装置20への入賞にもとづくものである(S2でNOと判断する)と、上記変化先抽選等を実行することなく、対応する表示位置(第1特別表示位置Q1〜第4特別表示位置Q4のいずれか)へ保留表示体を追加する。また、S4での判断の結果、fカウンタからの取得数値が変化数値でない(すなわち、変化先抽選で「はずれ」た)場合、シナリオ抽選等を実行することなく(fカウンタからの数値の取得と共にgカウンタから1つの数値を取得するものの、gカウンタからの取得数値に関しては参照することなく消去するという制御でもよい)、対応する表示位置(第1表示位置P1〜第4表示位置P4のいずれか)へ通常保留表示体70を追加表示し(S7)、次の予定情報の受信を待つ。
ここで、設定される各シナリオの内容について詳述する。
シナリオ1は、受信した予定情報が1個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第1特別保留表示体71へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“0”〜“99”であると選択されるものである。そして、第1表示位置P1に、白い円形に形成された通常保留表示体70とは色が異なっており、青い円形に形成された第1特別保留表示体71を追加表示するといった内容となっている。
シナリオ2は、受信した予定情報が2個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第1特別保留表示体71へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“0”〜“49”であると選択されるものである。そして、第2表示位置P2に保留表示体を追加表示する際には、通常保留表示体70を追加表示し、当該通常保留表示体70の第1表示位置P1への移動に応じて、第1特別保留表示体71へ変化させるといった内容となっている。なお、保留表示体を変化させるタイミングは、第1表示位置P1への移動後にはすでに変化しているようにしてもよいし、通常保留表示体70のまま第1表示位置P1へ移動した後、図柄が確定表示されるまでの間に変化させるようにしてもよい。
シナリオ3は、受信した予定情報が2個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第1特別保留表示体71へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“50”〜“99”であると選択されるものである。そして、第2表示位置P2に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第1特別保留表示体71を追加表示し、第1特別保留表示体71のまま第1表示位置P1まで移動させるといった内容となっている。
シナリオ4は、受信した予定情報が3個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第1特別保留表示体71へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“0”〜“34”であると選択されるものである。そして、第3表示位置P3に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、通常保留表示体70のまま第2表示位置P2へ移動させた後、第1表示位置P1への移動に応じて通常保留表示体70を第1特別保留表示体71へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ5は、受信した予定情報が3個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第1特別保留表示体71へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“35”〜“64”であると選択されるものである。そして、第3表示位置P3に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示するものの、第2表示位置P2への移動に応じて通常保留表示体70を第1特別保留表示体71へ変化させ、第1特別保留表示体71のまま第1表示位置P1まで移動させるといった内容となっている。
シナリオ6は、受信した予定情報が3個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第1特別保留表示体71へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“65”〜“99”であると選択されるものである。そして、第3表示位置P3に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第1特別保留表示体71を追加表示し、第1特別保留表示体71のまま第1表示位置P1まで移動させるといった内容となっている。
シナリオ7は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第1特別保留表示体71へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“0”〜“24”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、通常保留表示体70のまま第2表示位置P2まで移動させた後、第1表示位置P1への移動に応じて通常保留表示体70を第1特別保留表示体71へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ8は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第1特別保留表示体71へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“25”〜“49”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、通常保留表示体70のまま第3表示位置P3へ移動させた後、第2表示位置P2への移動に応じて通常保留表示体70を第1特別保留表示体71へ変化させ、第1特別保留表示体71のまま第1表示位置P1へ移動させるといった内容となっている。
シナリオ9は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第1特別保留表示体71へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“50”〜“74”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、第3表示位置P3への移動に応じて通常保留表示体70を第1特別保留表示体71へ変化させ、第1特別保留表示体71のまま第1表示位置P1まで移動させるといった内容となっている。
シナリオ10は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第1特別保留表示体71へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“75”〜“99”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第1特別保留表示体71を追加表示し、第1特別保留表示体71のまま第1表示位置P1まで移動させるといった内容となっている。
シナリオ11は、受信した予定情報が1個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“0”〜“99”であると選択されるものである。そして、第1表示位置P1に、白い円形に形成された通常保留表示体70とは色が異なっており、赤い円形に形成された第2特別保留表示体72を追加表示するといった内容となっている。
シナリオ12は、受信した予定情報が2個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“0”〜“34”であると選択されるものである。そして、第2表示位置P2に保留表示体を追加表示する際には、通常保留表示体70を追加表示し、当該通常保留表示体70の第1表示位置P1への移動に応じて、第2特別保留表示体72へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ13は、受信した予定情報が2個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“35”〜“64”であると選択されるものである。そして、第2表示位置P2に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第1特別保留表示体71を追加表示し、当該第1特別保留表示体71の第1表示位置P1への移動に応じて、更に第2特別保留表示体72へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ14は、受信した予定情報が2個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“65”〜“99”であると選択されるものである。そして、第2表示位置P2に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第2特別保留表示体72を追加表示し、第2特別保留表示体72のまま第1表示位置P1へ移動させるといった内容となっている。
シナリオ15は、受信した予定情報が3個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“0”〜“9”であると選択されるものである。そして、第3表示位置P3に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、通常保留表示体70のまま第2表示位置P2へ移動させた後、第1表示位置P1への移動に応じて通常保留表示体70を第2特別保留表示体72へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ16は、受信した予定情報が3個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“10”〜“29”であると選択されるものである。そして、第3表示位置P3に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、当該通常保留表示体70の第2表示位置P2への移動に応じて第1特別保留表示体72へ変化させ、当該第1特別保留表示体71の第1表示位置P1への移動に応じて、更に第2特別保留表示体72へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ17は、受信した予定情報が3個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“30”〜“49”であると選択されるものである。そして、第3表示位置P3に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、当該通常保留表示体70の第2表示位置P2への移動に応じて第2特別保留表示体72へ変化させ、第2特別保留表示体72のまま第1表示位置P1へ移動させるといった内容となっている。
シナリオ18は、受信した予定情報が3個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“50”〜“69”であると選択されるものである。そして、第3表示位置P3に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第1特別保留表示体71を追加表示し、第1特別保留表示体71のまま第2表示位置P2へ移動させた後、第1表示位置P1への移動に応じて第2特別保留表示体72へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ19は、受信した予定情報が3個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“70”〜“89”であると選択されるものである。そして、第3表示位置P3に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第1特別保留表示体71を追加表示し、当該第1特別保留表示体71の第2表示位置P2への移動に応じて第2特別保留表示体72へ変化させ、第2特別保留表示体72のまま第1表示位置P1へ移動させるといった内容となっている。
シナリオ20は、受信した予定情報が3個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“90”〜“99”であると選択されるものである。そして、第3表示位置P3に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第2特別保留表示体72を追加表示し、第2特別保留表示体72のまま第1表示位置P1まで移動させるといった内容となっている。
シナリオ21は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“0”〜“9”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、通常保留表示体70のまま第2表示位置P2まで移動させた後、第1表示位置P1への移動に応じて通常保留表示体70を第2特別保留表示体72へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ22は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“10”〜“19”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、通常保留表示体70のまま第3表示位置P3へ移動させ、第2表示位置P2への移動に応じて通常保留表示体70を第1特別保留表示体71へ変化させた後、当該第1特別保留表示体71の第1表示位置P1への移動に応じて、更に第2特別保留表示体72へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ23は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“20”〜“29”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、通常保留表示体70のまま第3表示位置P3へ移動させた後、第2表示位置P2への移動に応じて通常保留表示体70を第2特別保留表示体72へ変化させ、第2特別保留表示体72のまま第1表示位置P1へ移動させるといった内容となっている。
シナリオ24は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“30”〜“39”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、第3表示位置P3への移動に応じて通常保留表示体70を第1特別保留表示体71に変化させ、第1特別保留表示体71のまま第2表示位置P2へ移動させた後、当該第1特別保留表示体71の第1表示位置P1への移動に応じて、更に第2特別保留表示体72へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ25は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“40”〜“49”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、第3表示位置P3への移動に応じて通常保留表示体70を第1特別保留表示体71に変化させた後、当該第1特別保留表示体71の第2表示位置P2への移動に応じて、更に第2特別保留表示体72へ変化させ、第2特別保留表示体72のまま第1表示位置P1へ移動させるといった内容となっている。
シナリオ26は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“50”〜“59”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示する際には通常保留表示体70を追加表示し、第3表示位置P3への移動に応じて通常保留表示体70を第2特別保留表示体72に変化させた後、第2特別保留表示体72のまま第1表示位置P1まで移動させるといった内容となっている。
シナリオ27は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“60”〜“69”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第1特別保留表示体71を追加表示し、第1特別保留表示体71のまま第2表示位置P2まで移動させた後、当該第1特別保留表示体71の第1表示位置P1への移動に応じて、更に第2特別保留表示体72へ変化させるといった内容となっている。
シナリオ28は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“70”〜“79”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第1特別保留表示体71を追加表示し、第1特別保留表示体71のまま第3表示位置P3へ移動させた後、当該第1特別保留表示体71の第2表示位置P2への移動に応じて、更に第2特別保留表示体72へ変化させ、第2特別保留表示体72のまま第1表示位置P1へ移動させるといった内容となっている。
シナリオ29は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“80”〜“89”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第1特別保留表示体71を追加表示し、当該第1特別保留表示体71の第3表示位置P3への移動に応じて、更に第2特別保留表示体72へ変化させた後、第2特別保留表示体72のまま第1表示位置P1まで移動させるといった内容となっている。
シナリオ30は、受信した予定情報が4個目の保留情報に係るもので、且つ、変化先抽選の結果、最終的に第2特別保留表示体72へ変化させると決定された際に、gカウンタからの取得数値が“90”〜“99”であると選択されるものである。そして、第4表示位置P4に保留表示体を追加表示するあたり、通常保留表示体70ではなく第2特別保留表示体72を追加表示し、第2特別保留表示体72のまま第1表示位置P1まで移動させるといった内容となっている。
上述したように、予定情報の受信に応じて実行される変化先抽選で「当選」し、シナリオ1〜シナリオ30の何れかが設定されると、当該予定情報に対応する保留表示体が第1表示位置P1から消化位置Rへ移動するまでの間に、通常保留表示体70から第1特別保留表示体71や第2特別保留表示体72に変化したり、通常保留表示体70ではなく第1特別保留表示体71や第2特別保留表示体72が追加表示されたりといった保留表示体の変化演出が実行されることになる。
ここで、保留表示体が変化する一例を、図16〜図18にもとづき実際の遊技の流れに沿って説明する。
まず第1表示位置P1に保留表示体M1として通常保留表示体70が、第2表示位置P2に保留表示体M2として通常保留表示体70が夫々表示されている(すなわち、2つの予定情報が記憶されている)状態において(図16(a))、装飾図柄66、66・・の変動表示中に始動入賞口19へ遊技球が新たに入賞すると、当該入賞に起因してメインCPU32からサブ統合CPU42へ予定情報が送信される。また、サブ統合CPU42は、この予定情報の受信をもって上述したような制御のもと変化先抽選やシナリオ抽選を実行し、この予定情報に対してシナリオ4が設定されたとする(なお、保留表示体M1、M2に対してシナリオは設定されていないとする)。すると、サブ統合CPU42は、シナリオ4にしたがい、第3表示位置P3に保留表示体M3として通常保留表示体70を追加表示する(図16(b))。さらに、当該変動表示中に始動入賞口19へ遊技球が新たに入賞すると、当該入賞に起因してメインCPU32からサブ統合CPU42へ再び予定情報が送信される。そして、サブ統合CPU42は、この予定情報の受信をもって変化先抽選やシナリオ抽選を再び実行し、この予定情報に対してシナリオ25が設定されたとする。すると、サブ統合CPU42は、シナリオ25にしたがい、第4表示位置P4に保留表示体M4として通常保留表示体70を追加表示する(図16(c))。
その後、停止コマンドの受信をもって装飾図柄66、66・・を確定表示する(図16(d))と、次の開始コマンドの受信をもって、第1表示位置P1に表示していた保留表示体M1を消化位置Rへ、第2表示位置P2〜第4表示位置P4に表示していた保留表示体M2〜M4を第1表示位置P1〜第3表示位置P3へ夫々移動させるとともに、装飾図柄66、66・・の変動を開始する。そして、この移動に応じて、シナリオ25が設定されている保留表示体M4が、通常保留表示体70から第1特別保留表示体71へ変化する(図17(a))。その後、停止コマンドの受信をもって装飾図柄66、66・・を確定表示する(図17(b))と、次の開始コマンドの受信をもって、第1表示位置P1に表示していた保留表示体M2を消化位置Rへ、第2表示位置P2〜第3表示位置P3に表示していた保留表示体M3、M4を第1表示位置P1〜第2表示位置P2へ夫々移動させるとともに、装飾図柄66、66・・の変動を開始する。そして、この移動に応じて、シナリオ4が設定されている保留表示体M3が、通常保留表示体70から第1特別保留表示体71へ、シナリオ25が設定されている保留表示体M4が、第1特別保留表示体71から第2特別保留表示体72へ夫々変化する(図17(c))。
また、今回の装飾図柄66、66・・の変動表示中に始動入賞口19へ遊技球が新たに入賞すると、当該入賞に起因してメインCPU32からサブ統合CPU42へ予定情報が送信される。したがって、サブ統合CPU42は、この予定情報の受信をもってこの予定情報の受信をもって変化先抽選を実行し、この予定情報に対してはシナリオが設定されなかったとする。そこで、サブ統合CPU42は、第3表示位置P3に保留表示体M5として通常保留表示体70を追加表示する(図17(d))。そして、停止コマンドの受信をもって装飾図柄66、66・・を確定表示する(図18(a))と、次の開始コマンドの受信をもって、第1表示位置P1に表示していた保留表示体M3を消化位置Rへ、第2表示位置P2〜第3表示位置P3に表示していた保留表示体M4、M5を第1表示位置P1〜第2表示位置P2へ夫々移動させるとともに、装飾図柄66、66・・の変動を開始する。ただ、この移動に応じては、保留表示体の第1の変化演出は実行されない(図18(b))。さらに、当該変動表示中に始動入賞口19へ遊技球が新たに入賞すると、当該入賞に起因してメインCPU32からサブ統合CPU42へ予定情報が送信される。そして、サブ統合CPU42は、この予定情報の受信をもって変化先抽選やシナリオ抽選を実行し、この予定情報に対してシナリオ6が設定されたとする。すると、サブ統合CPU42は、シナリオ6にしたがい、第3表示位置P3に保留表示体M6として第1特別保留表示体71を追加表示する(図16(c))といった流れで遊技は進行する。
また、サブ制御装置40は、保留表示体を変化させるにあたり、演出用表示部6にキャラクター75を登場させて変化させるキャラクター演出と、保留表示体及び装飾図柄66の変動表示領域67を拡大/縮小させる拡大演出との何れの演出を実行するかを、大当たり抽選同様の乱数からの数値の取得を利用して決定している。そして、記憶手段43には、当該決定に利用するhカウンタ(演出種別決定用乱数であって、高速で0〜99(100通り)の間をループカウントしている)が内蔵されている。また、保留演出記憶領域48には、図13に示すような演出種別決定テーブルや、キャラクター演出や拡大演出に係る動画データ等が記憶されている。
そして、保留表示体の変化演出の決定に係る制御について、図12に示すフローチャートに沿って説明する。
サブ統合CPU42は、通常状態においてメインCPU32から開始コマンドを受信する(S11)と、開始コマンドの受信をうけて読み出す予定情報を含め、予定情報記憶領域47に記憶している予定情報(予定情報に関連づけられているシナリオを含む)を確認し(S12)、今回の変動において変化する保留表示体の有無を確認する(S13)。そして、変化する保留表示体が存在する(S13でYESと判断する)と、hカウンタから1つの数値を取得するとともに、hカウンタからの取得数値を図13(b)に示す演出種別決定テーブルに対応させ、保留表示体を変化させる際の演出の種別を決定する(S14)。すなわち、hカウンタからの取得数値が“0”〜“49”であると拡大演出を実行して保留表示体を変化させ(S15)、hカウンタからの取得数値が“50”〜“99”であるとキャラクター演出を実行して保留表示体を変化させる(S16)。一方、変化する保留表示体が存在しない(S13でNOと判断する)場合にも、hカウンタから1つの数値を取得するとともに、hカウンタからの取得数値を図13(a)に示す演出種別決定テーブルに対応させ、保留表示体の変化を期待させるような変化演出を実行するか否かを決定する(S17)。すなわち、hカウンタからの取得数値が“0”〜“89”であると後述するような擬似変化演出を実行しないとし、hカウンタからの取得数値が“90”〜“94”であると、拡大演出同様に保留表示体及び変動表示領域67、67・・を拡大/縮小するものの保留表示体を変化させることはない擬似拡大演出を実行し(S18)、hカウンタからの取得数値が“95”〜“99”であると、キャラクター演出同様にキャラクター75を登場させるものの保留表示体を変化させることはない擬似キャラクター演出を実行する(S19)。
ここで、拡大演出及びキャラクター演出について、図14及び図15をもとに説明する。
拡大演出は、装飾図柄66、66・・の変動表示中に、第1表示位置P1〜第4表示位置P4に表示されている保留表示体及び消化位置Rに表示されている保留表示体を拡大表示する(たとえば通常の140%程度まで拡大する)一方、装飾図柄66、66・・の変動表示領域67、67・・を縮小表示した(たとえば通常の60%程度まで縮小する)後、所定の特別時間(たとえば2秒間)の経過をもって保留表示体及び変動表示領域67、67・・を通常時の大きさに復帰させ、さらにこのような拡大/縮小に伴い、保留表示体の種類を変化させるといった演出となっている。その一例であって、第1表示位置P1に保留表示体N1として通常保留表示体70が、第2表示位置P2に保留表示体N2として通常保留表示体70が、第3表示位置P3に保留表示体N3として通常保留表示体70が夫々表示されている状態から、次の装飾図柄66、66・・の変動開始に伴う各保留表示体の表示位置の移動に応じて、保留表示体N2が第1特別保留表示体71へ変化する場合を図14に沿って説明する。まず、上記当初の状態(図14(a))から、開始コマンドの受信に伴い装飾図柄66、66・・の変動が開始すると同時に、保留表示体N3が第2表示位置P2へ、保留表示体N2が第1表示位置P1へ、保留表示体N1が消化位置Rへ夫々移動する。そして、全ての装飾図柄66、66・・が変動表示となっている間に、保留表示体N1、N2、N3が拡大されて拡大保留表示体70a、70a、70aとなる一方、変動表示領域67、67・・が変動表示中の装飾図柄66、66・・ごと縮小されて縮小変動表示領域67a、67a・・となる(図14(b))。その後、保留表示体N1、N2、N3及び変動表示領域67、67・・が元の大きさへ復帰され、当該復帰のタイミングで保留表示体N2が通常保留表示体70から第1特別保留表示体71へ変化する(図14(c))といった演出となる。なお、擬似拡大演出は、拡大演出同様、保留表示体が拡大表示され、変動表示領域67、67・・が縮小表示されるものの、復帰のタイミングで保留表示体の種類が変化しないといった演出となる。
また、拡大演出における拡大/縮小制御について詳述すると、サブ制御装置40の記憶手段43には、各変動表示領域67での装飾図柄66の変動表示態様に係る変動映像データ、保留表示体に係る保留映像データ、及び背景に係る背景映像データ等が夫々別個に生成される仮表示領域61と、仮表示領域61で生成した各種映像データが合成され、演出用表示部6に実際に表示する映像データが生成される可視表示領域62とが設けられている。そして、サブ統合CPU42は、通常(すなわち拡大/縮小制御を実行しない場合)、仮表示領域61における変動映像データの描画範囲と同じ広さの範囲を可視表示領域62で表示範囲として指定することにより等倍の変動映像データを表示し、保留映像データの描画範囲と同じ広さの範囲を可視表示領域62で表示範囲として指定することにより等倍の保留映像データを表示している。一方、サブ統合CPU42は、拡大演出を実行するにあたって、仮表示領域61で生成している変動映像データを可視表示領域62で合成するに際し、段階的に通常よりも縮小することで縮小変動表示領域67a、67a・・とする。つまり、仮表示領域61の変動映像データを可視表示領域62に表示する際に、仮表示領域61における描画範囲よりも狭い範囲を可視表示領域62で表示範囲として指定することにより変動映像データを縮小表示する。そして、拡大演出の進行に応じて、可視表示領域62で指定する表示範囲を段階的に狭くすることで、変動映像データが段階的に縮小されることになる。また、仮表示領域61で生成している保留映像データを可視表示領域62で合成するに際し、段階的に通常よりも拡大することで拡大保留表示体70a、70a、70aとする。つまり、仮表示領域61の保留映像データを可視表示領域62に表示する際に、仮表示領域61における描画範囲よりも広い範囲を可視表示領域62で表示範囲として指定することにより保留映像データを拡大表示する。そして、拡大演出の進行に応じて、可視表示領域62で指定する表示範囲を段階的に広くすることで、保留映像データが段階的に拡大されることになる。なお、各保留表示体や各変動表示領域67を通常の大きさへ復帰させる際には、変動映像データの合成時における可視表示領域62での表示範囲を段階的に拡大するとともに、保留映像データの合成時における可視表示領域62での表示範囲を段階的に縮小すればよい。
一方、キャラクター演出は、装飾図柄66、66・・の変動表示中に、演出用表示部6にキャラクター75を登場させ、該キャラクター75が第1表示位置P1〜第4表示位置P4に表示されている保留表示体に干渉して保留表示体の種類を変化させるといった演出となっている。その一例であって、第1表示位置P1に保留表示体N1として通常保留表示体70が、第2表示位置P2に保留表示体N2として通常保留表示体70が夫々表示されている状態から、次の装飾図柄66、66・・の変動開始に伴う各保留表示体の表示位置の移動に応じて、保留表示体N2が第2特別保留表示体72へ変化する場合を図15に沿って説明する。まず、上記当初の状態(図15(a))から、開始コマンドの受信に伴い装飾図柄66、66・・の変動が開始すると同時に、保留表示体N2が第1表示位置P1へ、保留表示体N1が消化位置Rへ夫々移動する。そして、全ての装飾図柄66、66・・が変動表示となっている間にキャラクター75が登場し、第1表示位置P1にある保留表示体N2に干渉する(図15(b))。すると、保留表示体N2が通常保留表示体70から第2特別保留表示体72へ変化し(図15(c))、キャラクター75が演出用表示部6から消去されるといった演出となる。なお、擬似キャラクター演出は、キャラクター演出同様、演出用表示部6にキャラクター75が登場して保留表示体に干渉するものの、保留表示体の種類が変化しないといった演出となる。
(本実施形態のパチンコ機による効果)
以上のような構成を有するパチンコ機1によれば、通常状態における開始コマンドの受信に伴い予定情報を確認した際、今回の変動表示中に変化させる保留表示体が存在し、且つ、演出種別決定抽選で拡大演出が選択される(所定の特別条件が満たされる)と、少なくとも今回変化させる保留表示体を拡大して表示するとともに、当該拡大に伴い対象となる(すなわち、今回変化させる)保留表示体を特別表示体に変化させる(たとえば、通常保留表示体70から第1特別保留表示体71へ変化させる等)という拡大演出を実行する。したがって、従来にない態様で保留表示体が変化することになり、遊技性の高いパチンコ機1とすることができる。
また、上記拡大演出を実行するにあたり、演出用表示部に表示されている全ての保留表示体を拡大するため、遊技者にしてみると、拡大された時点ではどの保留表示体が変化するのか判別することができない。したがって、どの保留表示体が変化するのかに興味をもって拡大演出を楽しむことができるし、全ての保留表示体が拡大されることにより、拡大したことによるインパクトが増し、更なる遊技性の向上を図ることができる。
さらに、保留表示体を拡大表示するに際し、装飾図柄66、66・・の変動表示領域67、67・・が縮小される。したがって、保留表示体が拡大していることが一層顕著となる上、保留表示体の変化態様が更に斬新なものとなり、極めて高い遊技性を備えたパチンコ機1とすることができる。
加えて、保留表示体の変化演出として拡大演出のみならず、キャラクター75を登場させるキャラクター演出も設定されているため、保留表示体の変化演出のバリエーションに富んでおり、遊技性の非常に高い遊技機とすることができる。
(本発明の変更例について)
なお、本発明の遊技機に係る構成は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、遊技機全体の構成は勿論、保留表示体の変化演出に係る制御等に係る構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更可能である。
たとえば、上記実施形態では、拡大演出及びキャラクター演出どちらも一態様しかないとしているが、登場するキャラクターの異なる複数種類のキャラクター演出を設定したり、拡大時の倍率が異なる、拡大する時間が異なる等の複数種類の拡大演出を設定してもよい。そして、このように複数種類の拡大演出やキャラクター演出を設定した際には、上記同様、乱数からの数値の取得によりどの演出を実行するかを決定するように構成すればよい。なお、保留表示体を拡大表示するに際し、上記実施形態では全ての保留表示体を拡大表示するとしているが、全ての保留表示体を拡大せずともよく、少なくとも今回変化する保留表示体が拡大表示されればよい。
また、拡大演出を実行した際に、どのタイミングで保留表示体を変化させるかについても適宜設計変更可能である。すなわち、上記実施形態では、復帰のタイミングとしているが、拡大表示中に変化させてもよいし、復帰直後に変化させる等してもよい。
加えて、上記実施形態では、拡大/縮小制御を行わない背景映像データについても仮表示領域に生成した後で可視表示領域へ合成するとしているが、背景映像データを直接可視表示領域に生成してもよいし、保留表示体や変動表示領域を拡大/縮小する具体的な制御についても上記実施形態の制御に何ら限定されることはない。なお、上記実施形態では、保留映像データや変動映像データを通常等倍で可視表示領域に合成するとしているが、言うまでもなく等倍でなくともよい。
さらに、上記実施形態では、保留表示体が変化するに際しては、拡大演出とキャラクター演出との何れか一方が実行されるとしているが、どちらの演出も実行することなく保留表示体が変化するような場合もあるように構成することも可能である。
さらにまた、開始コマンドの内容(大当たり抽選の結果や基本変動パターンの種類等)に応じて、キャラクター演出よりも拡大演出が実行される確率を高くする等しても何ら問題はない。
またさらに、上記実施形態では、第1表示位置にある保留表示体をそのまま消化位置へ移動させるとしているが、たとえば消化位置へ移動させた際に拡大したり縮小したりしてもよいし、通常保留表示体に対応する消化表示体や特別保留表示体に対応する消化表示体を別途設定しておき、消化位置へ移動させるにあたり通常保留表示体から通常保留表示体に対応する消化表示体へ変更させるとしてもよい。
また、拡大演出が実行された場合にのみ変化し得る特定の特別表示体を設定することも可能であるし、消化位置への移動に伴い保留表示体が変化する際に、拡大演出が実行される場合もあるように構成しても何ら問題はない。なお、特別表示体の種類や数、形状等について、上記実施形態のものに限定されないことは言うまでもない。
さらに、各種テーブルにおける乱数の数値と各種パターンとの対応付けについても、どのように対応させるかは適宜変更可能である。またさらに、言うまでもなく、演出用表示部における保留表示位置や消化位置の具体的位置について、上記実施形態の位置に限定されることはないし、演出用表示部に表示する装飾図柄の数や表示位置、装飾図柄の変動方向等についても上記実施形態のものに何ら限定されることはない。
加えて、上記実施形態では、通常状態においてのみ保留表示体の変化演出を実行するとしているが、高確率状態やサポート状態中に保留表示体の変化演出を実行しても何ら問題はないし、特別表示位置に表示される保留表示体について変化演出を実行することも当然可能である。
また、上記実施形態では、メイン制御装置からサブ制御装置へ開始コマンドと停止コマンドとを送信するようにしているが、サブ制御装置のタイマを用いる等することで、停止コマンドについては送信しない構成としても何ら問題はない。
さらに、上記実施形態では、メイン制御装置とサブ制御装置との2つの制御装置に分けて制御するように構成しているが、メイン制御装置1つで制御するように構成してもよく、メイン制御装置の記憶手段に役物演出記憶領域を設けたり、fカウンタ、gカウンタ、及びhカウンタ等を設けても何ら問題はないし、メイン制御装置1つで制御する際には、開始コマンドや予定情報等を作成する必要はない。また、上記実施形態では、特別図柄と装飾図柄との2種類の図柄を用いるパチンコ機としているが、特別図柄のみを用いたパチンコ機であってもよいし、特別図柄表示部を演出用表示部内や遊技領域内、センター部材等の他の位置に設けてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、大当たり抽選としてcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタの3つのカウンタから数値を取得するとしているが、1つのカウンタのみで対応することも可能であるし、2つのカウンタ若しくは4つ以上のカウンタから数値を取得するように構成することも当然可能である。なお、抽選手段としての乱数は、ソフト乱数、ハード乱数のどちらでも採用可能である。
またさらに、特別入賞手段の数や特別遊技状態における特別入賞手段の可動態様等についても、上記実施形態のものに何ら限定されることはなく、たとえば特別入賞手段を1つし設置しなかったり、同じ特別遊技状態において複数の特別入賞手段をそれらを交互に開動作させるようにしてもよい。また、特別入賞手段が開動作する回数が異なる複数の特別遊技状態を選択的に生起させるように構成してもよいし、特別遊技状態における特別入賞手段の可動態様として、遊技球がほぼ入賞しないような可動態様を含んでいたとしても何ら問題はない。
また、上記実施形態では、保留情報を消化するにあたり、入賞装置への入賞に係る保留情報が存在すると、その保留情報のうち最も以前に記憶した保留情報を、入賞装置への入賞に係る保留情報が存在しないと、始動入賞口への入賞に係る保留情報のうち最も以前に記憶した保留情報を優先して消化するとしているが、他の順序(たとえば、単純に保留情報を記憶した順等)で保留情報を消化するように構成することも勿論可能である。
さらに、たとえば入賞装置に代えて所謂チューリップ式電動役物を設けたとしても何ら問題はない。
さらにまた、上記実施形態では、事前判定として大当たり抽選の結果に加え、基本変動パターンの種類までもを判定するとしているが、保留情報の数等により基本変動パターンは変化することもある。したがって、事前判定では、基本変動パターンの種類を一義的に判定するのではなく、たとえば図柄の変動が何秒以上となるかといった判定をしてもよい。さらには、事前判定では、少なくとも大当たり抽選の結果を判定していればよいと言える。
加えて、上記実施形態では、遊技機の一例であるパチンコ機について説明しているが、本発明は、たとえば封入式パチンコ機等といった他の遊技機に対しても当然適用可能である。
なお、特許請求の範囲、明細書および図面に記載される全ての要素(例えば、図柄表示部、演出用表示部、特別入賞手段、制御手段等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、特許請求の範囲や明細書等で使用している要素名(要素につけた名称)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。すなわち、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「制御手段」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。さらには、前記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、敢えて特許請求の範囲等において特定していない限り、何れも当業者であれば極めて容易に考えられる事項であるため、あえて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、本発明に係る権利範囲に含まれることは勿論である。したがって、その程度の範囲内での構成上の差異を有する遊技機を、本実施例に記載がなされていないことを理由に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。