実施の形態1.
図7は、現在3GPPにおいて議論されているLTE方式の移動体通信システムの全体的な構成を示すブロック図である。現在3GPPにおいては、CSG(Closed Subscriber Group)セル(e-UTRANのHome-eNodeB(Home-eNB,HeNB),UTRANのHome-NB(HNB))とnon-CSGセル(e-UTRANのeNodeB(eNB)、UTRANのNodeB(NB)、GERANのBSS)とを含めたシステムの全体的な構成が検討されており、e−UTRANについては、図7のような構成が提案されている(非特許文献1 4.6.1.章)。
図7について説明する。移動端末(UE)71は基地局72と送受信を行う。基地局72はeNB72−1と、Home−eNB72−2とに分類される。eNB72−1はMME73とインタフェースS1により接続され、eNBとMMEとの間で制御情報が通信される。ひとつのeNB72−1に対して複数のMME73が接続されてもよい。eNB間はインタフェースX2により接続され、eNB間で制御情報が通信される。
Home−eNB72−2はMME73とインタフェースS1により接続され、Home−eNBとMMEとの間で制御情報が通信される。ひとつのMMEに対して複数のHome−eNBが接続される。あるいは、Home−eNB72−2はHeNBGW(Home-eNB GateWay)74を介してMME73と接続される。Home−eNBとHeGWはインタフェースS1により接続され、HeNBGW74とMME73はインタフェースS1を介して接続される。ひとつまたは複数のHome−eNB72−2がひとつのHeNBGW74と接続され、S1を通して情報が通信される。HeNBGW74はひとつまたは複数のMME73と接続され、S1を通して情報が通信される。
さらに現在3GPPでは以下のような構成が検討されている。Home−eNB72−2間のインタフェースX2はサポートされない。MME73からは、HeNBGW74はeNB72−1として見える。Home−eNB72−2からは、HeNBGW74はMME73として見える。Home−eNB72−2がHeNBGW74を介してEPCに接続されるか否かに関係なく、Home−eNB72−2とEPC間のインタフェースS1は同じである。MME73をまたがるような、Home−eNB72−2へのモビリティ、あるいはHome−eNB72−2からのモビリティはサポートされない。Home−eNB72−2は唯一のセルをサポートする。
図8は、本発明に係る移動端末(図7の端末71)の構成を示すブロック図である。図8に示す移動端末の送信処理を説明する。まず、プロトコル処理部801からの制御データ、アプリケーション部802からのユーザデータが送信データバッファ部803へ保存される。送信データバッファ部803に保存されたデータはエンコーダー部804へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに送信データバッファ部803から変調部805へ直接出力されるデータが存在しても良い。エンコーダー部804でエンコード処理されたデータは変調部805にて変調処理が行われる。変調されたデータはベースバンド信号に変換された後、周波数変換部806へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ807から基地局312に送信信号が送信される。また、移動端末311の受信処理は以下のとおり実行される。基地局312からの無線信号がアンテナ807により受信される。受信信号は、周波数変換部806にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部808において復調処理が行われる。復調後のデータはデコーダー部809へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部801へ渡され、ユーザデータはアプリケーション部802へ渡される。移動端末の一連の処理は制御部810によって制御される。よって制御部810は、図面では省略しているが、各部(801〜809)と接続している。
図9は、本発明に係る基地局(図7の基地局72)の構成を示すブロック図である。図9に示す基地局の送信処理を説明する。EPC通信部901は、基地局72とEPC(MME73,HeNBGW74など)間のデータの送受信を行う。他基地局通信部902は、他の基地局との間のデータの送受信を行う。Home−eNB72−2間のインタフェースX2はサポートされない方向であるため、Home−eNB72−2では、他基地局通信部902が存在しないことも考えられる。EPC通信部901、他基地局通信部902はそれぞれプロトコル処理部903と情報の受け渡しを行う。プロトコル処理部903からの制御データ、またEPC通信部901と他基地局通信部902からのユーザデータ及び制御データが送信データバッファ部904へ保存される。送信データバッファ部904に保存されたデータはエンコーダー部905へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに送信データバッファ部904から変調部906へ直接出力されるデータが存在しても良い。エンコードされたデータは変調部906にて変調処理が行われる。変調されたデータはベースバンド信号に変換された後、周波数変換部907へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ908より一つもしくは複数の移動端末71に対して送信信号が送信される。また、基地局72の受信処理は以下のとおり実行される。ひとつもしくは複数の移動端末311からの無線信号がアンテナ908により受信される。受信信号は周波数変換部907にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部909で復調処理が行われる。復調されたデータはデコーダー部910へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部903あるいはEPC通信部901、他基地局通信部902へ渡され、ユーザデータはEPC通信部901、他基地局通信部902へ渡される。基地局72の一連の処理は制御部911によって制御される。よって制御部911は図面では省略しているが各部(901〜910)と接続している。
現在3GPPにおいて議論されているHome−eNB72−2の機能を以下に示す(非特許文献1 4.6.2章)。Home−eNB72−2はeNB72−1と同じ機能を持つ。加えてHeNBGW74と接続する場合、以下示す機能を有する。適当なサービングHeNBGW74を発見する機能を有する。Home−eNB72−2は1つのHeNBGW74に唯一接続する、つまり、HeNBGW74との接続の場合は、Home−eNB72−2でS1におけるFlex機能を使用しない。Home−eNB72−2がHeNBGW74に接続されると、同時に別のHeNBGW74や別のMME73に接続しない。Home−eNB72−2のTACとPLMN IDは、HeNBGW74によってサポートされる。Home−eNB72−2をHeNBGW74に接続すると、「UE attachment」でのMME73の選択は、Home−eNB72−2の代わりにHeNBGW74によって行われる。Home−eNB72−2はネットワーク計画なしで配備されるかもしれない。よってHome−eNB72−2は1つの地理的な領域から別の地理的な領域へ移されるかもしれない。したがって位置による異なったHeNBGW74に接続する必要があるかもしれない。
図10は、本発明に係るMME(Mobility Management Entity)の構成を示すブロック図である。PDN GW通信部1001はMME73とPDN GW間のデータの送受信を行う。基地局通信部1002はMME73と基地局72間をS1インタフェースによるデータの送受信を行う。PDN GWから受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータはPDN GW通信部1001からユーザプレイン処理部1003経由で基地局通信部1002に渡され、1つあるいは複数の基地局72へ送信される。基地局72から受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは基地局通信部1002からユーザプレイン処理部1003経由でPDN GW通信部1001に渡され、PDN GWへ送信される。
PDN GWから受信したデータが制御データであった場合、制御データはPDN GW通信部1001から制御プレイン制御部1005へ渡される。基地局72から受信したデータが制御データであった場合、制御データは基地局通信部1002から制御プレイン制御部1005へ渡される。HeNBGW通信部1004は、HeNBGW74が存在する場合に設けられ、情報種別によって、MME73とHeNBGW74間のインタフェース(IF)によるデータの送受信を行う。HeNBGW通信部1004から受信した制御データはHeNBGW通信部1004から制御プレイン制御部1005へ渡される。制御プレイン制御部1005での処理の結果は、PDN GW通信部1001経由でPDN GWへ送信される。また、制御プレイン制御部1005で処理された結果は、基地局通信部1002経由でS1インタフェースにより1つあるいは複数の基地局72へ送信され、またHeNBGW通信部1004経由で1つあるいは複数のHeNBGW74へ送信される。
制御プレイン制御部1005には、NASセキュリティ部1005−1、SAEベアラコントロール部1005−2、アイドルステート(Idle State)モビリティ管理部1005―3などが含まれ、制御プレインに対する処理全般を行う。NASセキュリティ部1005―1はNAS(Non-Access Stratum)メッセージのセキュリティなどを行う。SAEベアラコントロール部1005―2はSAE(System Architecture Evolution)のベアラの管理などを行う。アイドルステートモビリティ管理部1005―3は、待受け(LTE‐IDLE状態、単にアイドルとも称される)状態のモビリティ管理、待受け状態時のページング信号の生成及び制御、傘下の1つあるいは複数の移動端末71のトラッキングエリア(TA)の追加、削除、更新、検索、トラッキングエリアリスト(TA List)管理などを行う。MMEはUEが登録されている(registered)追跡領域(トラッキングエリア:tracking Area:TA)に属するセルへページングメッセージを送信することで、ページングプロトコルに着手する。MMEに接続されるHome−eNB72−2のCSGの管理やCSG−IDの管理、そしてホワイトリスト管理を、アイドルステートモビリティ管理部1005―3で行っても良い。CSG−IDの管理では、CSG−IDに対応する移動端末とCSGセルの関係が管理(追加、削除、更新、検索)される。例えば、あるCSG−IDにユーザアクセス登録された一つまたは複数の移動端末と該CSG−IDに属するCSGセルの関係であっても良い。ホワイトリスト管理では、移動端末とCSG−IDの関係が管理(追加、削除、更新、検索)される。例えば、ホワイトリストには、ある移動端末がユーザ登録した一つまたは複数のCSG−IDが記憶されても良い。これらのCSGに関する管理はMME73の中の他の部分で行われても良い。MME313の一連の処理は制御部1006によって制御される。よって制御部1006は図面では省略しているが各部(1001〜1005)と接続している。
現在3GPPにおいて議論されているMME73の機能を以下に示す(非特許文献1 4.6.2章)。MME73はCSG(Closed Subscriber Groups)のメンバーの1つ、あるいは複数の移動端末のアクセスコントロールを行う。ページングの最適化(Paging optimization)の実行をオプションとして認める。
図11は、本発明に係るHeNBGWの構成を示すブロック図である。EPC通信部1101はHeNBGW74とMME73間をS1インタフェースによるデータの送受信を行う。基地局通信部1102はHeNBGW74とHome−eNB72−2間をS1インタフェースによるデータの送受信を行う。ロケーション処理部1103は、EPC通信部1101経由で渡されたMME73からのデータのうちレジストレーション情報など、複数のHome−eNBに送信する処理を行う。ロケーション処理部1103で処理されたデータは、基地局通信部1102に渡され、ひとつまたは複数のHome−eNB72−2にS1インタフェースを介して送信される。ロケーション処理部1103での処理を必要とせず通過(透過)させるだけのデータは、EPC通信部1101から基地局通信部1102に渡され、ひとつまたは複数のHome−eNB72−2にS1インタフェースを介して送信される。HeNBGW74の一連の処理は制御部1104によって制御される。よって制御部1104は図面では省略しているが各部(1101〜1103)と接続している。
現在3GPPにおいて議論されているHeNBGW74の機能を以下に示す(非特許文献1 4・6・2章)。S1アプリケーションについてリレーする。Home−eNB72−2へのMME73の手順の一部分であるが、移動端末71に関係しないS1アプリケーションについて終端する。HeNBGW74が配置されるとき、移動端末71に無関係な手順がHome−eNB72−2とHeNBGW74間、そしてHeNBGW74とMME73間を通信される。HeNBGW74と他のノード間でインタフェースX2は設定されない。ページングの最適化(Paging optimization)の実行をオプションとして認める。
次に移動体通信システムにおける一般的なセルサーチ方法の一例を示す。図12は、LTE方式の通信システムにおいて移動端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。移動端末にてセルサーチが開始されると、ステップST1201で周辺の基地局から送信される第一同期信号(P−SS)、第二同期信号(S−SS)を用いてスロットタイミング、フレームタイミングの同期をとる。P−SSとS−SSあわせて、同期信号(SS)にはセル毎に割り当てられたPCI(Physical Cell Identity)に1対1対応するシンクロナイゼーションコードが割り当てられている。PCIの数は現在504通りが検討されており、この504通りのPCIを用いて同期をとるとともに、同期がとれたセルのPCIを検出(特定)する。次に同期がとれたセルに対して、ステップST1202で、基地局からセル毎に送信される参照信号RS(Reference Signal)を検出し受信電力の測定を行う。参照信号RSにはPCIと1対1に対応したコードが用いられており、そのコードで相関をとることによって他セルと分離できる。ST1201で特定したPCIから該セルのRS用のコードを導出することによって、RSを検出し、RS受信電力を測定することが可能となる。次にST1203で、ST1202までで検出されたひとつ以上のセルの中から、RSの受信品質が最も良いセル(例えば、RSの受信電力が最も高いセル、つまりベストセル)を選択する。次にST1204でベストセルのPBCHを受信して、報知情報であるBCCHを得る。PBCH上のBCCHには、セル構成情報が含まれるMIB(Master Information Block)がのる。MIBの情報としては、例えば、DL(ダウンリンク)システム帯域幅(送信帯域幅設定(transmission bandwidth configuration:dl-bandwidth)とも呼ばれる)、送信アンテナ数、SFN(System Frame Number)などがある。
次に1205で、MIBのセル構成情報をもとに該セルのDL−SCHを受信して、報知情報BCCHの中のSIB(System Information Block)1を得る。SIB1には該セルへのアクセスに関する情報や、セルセレクションに関する情報、他のSIB(SIBk;k≧2の整数)のスケジューリング情報が含まれる。また、SIB1にはTAC(Tracking Area Code)が含まれる。次にST1206で、移動端末は、ST1205で受信したTACと、移動端末が既に保有しているTACと比較する。比較した結果、同じならば、該セルで待ち受け動作に入る。比較して異なる場合は、移動端末は該セルを通してコアネットワーク(Core Network,EPC)(MMEなどが含まれる)へ、TAU(Tracking Area Update)を行うためTAの変更を要求する。コアネットワークは、TAU要求信号とともに移動端末から送られてくる該移動端末の識別番号(UE−IDなど)をもとに、TAの更新を行う。コアネットワークはTAの更新後、移動端末にTAU受領信号を送信する。移動端末は該セルのTACで、移動端末が保有するTAC(あるいはTACリスト)を書き換える(更新する)。その後移動端末は該セルで待ち受け動作に入る。
LTEやUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)においては、CSG(Closed Subscriber Group)セルの導入が検討されている。前述したように、CSGセルに登録したひとつまたは複数の移動端末のみにアクセスが許される。CSGセルと登録されたひとつまたは複数の移動端末がひとつのCSGを構成する。このように構成されたCSGにはCSG−IDと呼ばれる固有の識別番号が付される。なお、ひとつのCSGには複数のCSGセルがあっても良い。移動端末はどれかひとつのCSGセルに登録すればそのCSGセルが属するCSGの他のCSGセルにはアクセス可能となる。また、LTEでのHome−eNBやUMTSでのHome−NBがCSGセルとして使われることがある。CSGセルに登録した移動端末は、ホワイトリストを有する。具体的にはホワイトリストはSIM/USIMに記憶される。ホワイトリストには、移動端末が登録したCSGセルのCSG情報がのる。CSG情報として具体的には、CSG−ID、TAI(Tracking Area Identity)、TACなどが考えられる。CSG−IDとTACが対応づけられていれば、どちらか一方で良い。また、CSG−IDやTACとGCI(Global Cell Identity)が対応付けられていればGCIでもよい。以上から、ホワイトリストを有しない(本発明においては、ホワイトリストが空(empty)の場合も含める)移動端末は、CSGセルにアクセスすることは不可能であり、non−CSGセルのみにしかアクセスできない。一方、ホワイトリストを有する移動端末は、登録したCSG−IDのCSGセルにも、non−CSGセルにもアクセスすることが可能となる。
3GPPでは、全PCI(Physical Cell Identity)を、CSGセル用とnon−CSGセル用とに分割(PCIスプリットと称する)することが議論されている(非特許文献5)。またPCIスプリット情報は、システム情報にて基地局から傘下の移動端末に対して報知されることが議論されている。PCIスプリットを用いた移動端末の基本動作を開示する。PCIスプリット情報を有しない移動端末は、全PCIを用いて(例えば504コード全てを用いて)セルサーチを行う必要がある。対してPCIスプリット情報を有する移動端末は、当該PCIスプリット情報を用いてセルサーチを行うことが可能である。
3GPPでは、一時的なCSGメンバーを認める。一時的なメンバーはテンポラリメンバー(temporary member)、あるいは訪問者(ビジタ:visitor)とも呼ばれる。テンポラリメンバーはCSGメンバーとして認める期間(テンポラリー期間)を設定することが可能である(非特許文献6)。
3GPPでは、移動端末がCSGセルをセレクション、あるいはリセレクションする方法について2つのモードが存在する。1つ目は自動(Automatic)モードである。自動モードの特徴を以下に示す。移動端末内の許可CSGリスト(Allowed CSG ID List)を利用してセレクション、あるいはリセレクションを行う。PLMN選択が完了した後、non−CSGセル、あるいは許可CSGリストに存在するCSG IDを伴うCSGセルである場合にのみ、選択している該PLMN中の1つのセルにキャンプオンする。移動端末の許可CSGリストが空であるなら、移動端末はCSGセルの自立(autonomous)サーチ機能を停止する(非特許文献3 5.2.4.8.1章)。
2つ目は手動(Manual)モードである。手動モードの特徴を以下に示す。移動端末は、現在選択されているPLMNで利用可能なCSGのリストをユーザに示す。移動端末がユーザに提供するCSGのリストは移動端末に保存されている許可CSGリストに含まれるCSGに限られない。ユーザが該CSGのリストを基に選定した後、移動端末は選択されたCSG IDを伴うセルへキャンプオンし、登録(register)を試みる(非特許文献3 5.2.4.8.1章)。
3GPPでは、移動端末内の許可CSGリストの更新方法について、現在以下の内容が決定している。
移動端末が、EPS(Evolved Packet system)ベアラを設定(establish)するための方法である「E-UTRAN initial attach」を行った結果、ネットワーク側から拒絶(reject)のメッセージを受信した場合、そのCSG IDを移動端末内の許可CSGリストから削除する。一方、移動端末が、「E-UTRAN initial attach」を行った結果、ネットワーク側から受諾(accept、attach accept)のメッセージを受信した場合、そのCSG IDを移動端末内の許可CSGリストへ追加する(非特許文献7 5.3.2.1章)。
移動端末が、ユーザプレイン(u-plane)無線(radio)ベアラをセットアップするための方法である「UE triggered service Request」を行った結果、ネットワーク側から拒絶(reject)のメッセージを受信した場合、該サービスリクエストを開始したセルの伴うCSG IDを移動端末内の許可CSGリストから削除する(非特許文献7 5.3.4.1章)。
移動端末が、トラッキングエリアを更新するための方法である「E-UTRAN Tracking Area update」を行った結果、ネットワーク側から拒絶(reject)のメッセージを受信した場合、そのCSG IDを移動端末内の許可CSGリストから削除する。移動端末がCSGセルをセレクション、あるいはリセレクションする方法として手動(Manual)モードを実行した場合は、移動端末は、ネットワーク側からTAU受諾(accept)のメッセージを受信した場合、そのCSG IDを移動端末内の許可CSGリストへ追加する(非特許文献7 5.3.3.2章)。
3GPPでは、ページング方法について現在以下の内容が決定している。
HeNBGWとMMEの機能としてページングの最適化(paging optimization)がある。ページングの最適化とは、呼び出された移動端末のネットワーク側管理の許可CSGリスト(以降、「CSG Subscription Data」と称することもある)がページングメッセージ中に含まれた場合オプションとして認められる機能である。また、ページングの最適化は、移動端末がアクセスするのを許されていないCSGセルにて呼び出すことを避けるために、トラッキングエリアリスト、ユーザのCSG登録データとCSGアクセスモードに基づき、ページングメッセージにフィルタをかけるために用いられる。また、ページングの最適化用には、期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)は有効なCSG登録(valid CSG subscriptions)のように扱うことが決定している(非特許文献7 4.3.13、5.3.4.3)。一方、ページングの最適化の具体的動作については、決定していない。
MME、あるいはSGSN(Serving General packet radio service Support Node)の機能としてページング手順の管理がある。MME、あるいはSGSNがページングリクエストメッセージ(Paging Request message)に対する移動端末からの応答を受信しない場合は、ページングを反復する。ページングの反復では、ページングの最適化は行わない。
CSGリストの管理方法について説明する。
移動端末は、許可CSGリストを管理(保管)する。移動端末は、許可CSGリストとして該移動端末がメンバーであるCSG IDとPLMN(Public Land Mobile Network)を管理する(非特許文献7 5.7章)。移動端末内の許可CSGリストの概念図の具体例を図32(a)―(1)、(a)−(2)に示す。(a)−(1)に移動端末AがCSGに未登録の場合の移動端末内の許可CSGリストを示す。許可CSGリストとして管理されているCSG IDが無い、つまり許可CSGリストが空となる。(a)−(2)では移動端末AがCSG ID「1」のCSGグループに登録している場合の移動端末内の許可CSGリストを示す。許可CSGリストとしてCSG IDが「1」が管理される。
MMEは、移動端末毎に許可CSGリストを管理(保管)する。MMEは、移動端末毎にPLMN毎の登録されるCSG IDを管理する。テンポラリー登録の場合は、テンポラリー期間も合わせて管理する。テンポラリー期間が管理されていないCSG登録は、無期限の登録を示す(非特許文献7 5.7章)。MME内の許可CSGリストの概念図の具体例を図32(b)−(1)、(b)−(2)、(b)−(3)に示す。(b)−(1)に移動端末AがCSGに未登録の場合のMME内の許可CSGリストを示す。移動端末Aの許可CSGリストとして管理されているCSG IDが無い、つまり許可CSGリストが空となる。(b)−(2)に移動端末AがCSG ID「1」のCSGグループにテンポラリー期間「A」として、テンポラリー登録している場合のMME内の許可CSGリストを示す。移動端末Aの許可CSGリストとしてCSG IDが「1」、及びテンポラリー期間「A」が管理される。(b)−(3)に移動端末AのCSG「1」のCSGグループへのテンポラリー登録に係る、テンポラリー期間が満了した場合のMME内の許可CSGリストを示す。移動端末Aの許可CSGリストとして管理されているCSG IDが無い、つまり許可CSGリストが空となる。一方、期限切れのCSG登録として、移動端末AのCSG「1」への登録が管理される。
HSSは、MME同様に移動端末毎に許可CSGリストを管理(保管)する(非特許文献7 5.7章)。詳細な説明は、MMEと同様であるので省略する。
CSGセルのCSGメンバーとしてテンポラリー登録する移動端末が多くなると、テンポラリメンバーをCSGメンバーとして認める期間が満了する移動端末も増加する。したがって、ネットワーク側が管理する期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)に含まれる移動端末の数が増加する。テンポラリー登録する移動端末が多くなる具体例としては、レストラン所有のCSGセルへ来客者がテンポラリー登録を行う場合などが考えられる。
このように、テンポラリー登録する移動端末が多くなることにより以下の状況が発生し、以下の課題1が発生する。ネットワーク側が管理する期限切れのCSG登録に含まれる移動端末数が増える。よって期限切れのCSG登録の管理に対する処理負荷が増加するという課題が発生する。
また、ページングの最適化用には、期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)は有効なCSG登録(valid CSG subscriptions)のように扱うため、MMEなどがページングの最適化を実行出来ない場合が多く発生する。これにより、無駄なページングが発生する機会が増える。よって、無線リソースの有効活用が図れないという課題が発生する。
テンポラリー登録の期間満了の際、移動端末内の許可CSGリストから該テンポラリー登録に関するCSG IDが削除される方法について検討する。現在の移動端末内の許可CSGリストの更新方法では、該CSG IDを削除するためには、テンポラリー登録の期間満了したCSG IDを伴うセルからの拒絶(reject)のメッセージを受信する必要がある。これにより、ネットワーク側管理の許可CSGリスト(CSG Subscription Data)と移動端末内の許可CSGリストの不整合が継続する可能性がある。
許可CSGリストの不整合が継続する具体例を説明する。レストラン所有のCSGセルへ来客者がテンポラリー登録を行う。登録の際、レストランに在席の間、テンポラリー登録が継続するように、十分長いテンポラリー期間を与えられることが考えられる。移動端末は、十分長いテンポラリー期間が与えられているため、レストラン所有のCSGセルから拒絶(reject)されることはない。
このように、ネットワーク側管理の許可CSGリストと移動端末内の許可CSGリストの不整合が継続することにより以下の状況が発生し、以下の課題2が発生する。テンポラリー期間満了を理由にネットワーク側管理の許可CSGリストに含まれなくなったCSG IDであっても、移動端末内の許可CSGリストからは削除されていないために、移動端末の自動モードにおけるCSGセルセレクション、リセレクションにて該CSG IDを伴うセルを選択、あるいはキャンプオンする状況が発生する。つまり、移動端末がその後のサービスを受けることが出来ないセルを選択、あるいはキャンプオンする状況が発生する。よって移動端末の消費電力にて無駄が生じるという課題が発生する。
また、例えばテンポラリー期間満了を理由にネットワーク側管理の許可CSGリストからテンポラリー登録に関するCSG IDを削除したことにより、該移動端末がサービスを受けることが出来る、あるいは登録しているCSG IDが存在しない場合であっても移動端末内の許可CSGリストが空にならない状況(テンポラリー登録に関するCSG IDが含まれる状況)が発生する。これにより、移動端末でのCSGセルの自立サーチ機能を停止することが出来ない状況が発生する。よって移動端末の消費電力にて無駄が生じるという課題が発生する。
上記の課題1、課題2が発生する具体的動作例を、図13を用いて説明する。ステップST1301にて、移動端末A(UEA)をCSG ID「1」に対して、テンポラリー期間Aとして、テンポラリー登録する。ここでCSGは、1以上の移動端末および1以上のセル(基地局)からなるアクセスグループである。ステップST1301では、移動端末A(UEA)がCSG ID「1」を伴うCSGのメンバーとして登録されるものとする。これにより、移動端末Aは同じCSGメンバーのセル(基地局)にアクセスすることが許可される。また、移動端末Aについは一時的にセル(基地局)へのアクセスが許可される種類の登録であるテンポラリー登録が行われるので、所定のアクセス許可期間としてのテンポラリー期間Aにセル(基地局)へのアクセスが許可される。
ステップST1302にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末AをCSG ID「1」のCSGのメンバーとしてテンポラリー登録した許可CSGリストを管理する(図32(b)−(2))。ここではMMEはCSGメンバのアクセスを管理するアクセス管理装置として機能する。ステップST1303にて移動端末Aは、CSG ID「1」を収録した許可CSGリストを管理する。詳細には、CSG ID「1」を伴うCSGに移動端末Aがそのメンバーとして登録され、CSG ID「1」を収録した許可CSGリストは、移動端末A内部のアクセス管理部において管理される(図32(a)−(2))。
ステップST1304にて待受け状態の移動端末Aは、CSG ID「1」を伴うCSGセル1と同じトラッキングエリアに属するマクロセル2へ移動(セルリセレクト)する。上述したとおり、レストラン所有のCSGセルへ来客者がテンポラリー登録した際、レストランに在席している間、テンポラリメンバーが継続するように、十分長いテンポラリー期間を与えられることが考えられる。このことから、テンポラリー期間満了前に移動端末が該CSG以外のセルへ移動することは十分発生しうる状況である。
ステップST1305にて移動端末Aは、移動端末内の許可CSGリストが空ではないため、具体的には許可CSGリスト中にCSG ID「1」が含まれているので、CSGセルの自立サーチを実行する。ステップST1306にて移動端末AのCSG ID「1」に関するテンポラリー期間が満了する。ステップST1307にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末AのCSG ID「1」への登録を期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)として管理する(図32(b)−(3))。
ステップST1308にてMMEは、移動端末A宛のページングが発生するか否か判断する。移動端末A宛のページングが発生する場合はステップST1309へ移行し、発生しない場合はステップST1308の判断を繰り返す。
ステップST1309にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末Aへのページングに関して、ページングの最適化を行わない。何故ならば、ページングの最適化用には、期限切れのCSG登録は有効なCSG登録のように扱うことが、現在の規格にて決定されているからである。ネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末Aが属するトラッキングエリア内の基地局(セル)に対してページングを送信する。図13では、例として移動端末Aが属するトラッキングエリア内にCSG ID「1」を伴うCSGセル1とマクロセル2が含まれる。
ステップST1310にてネットワーク側、具体例としてMMEは、マクロセル2へ移動端末A宛のページングを送信する。ステップST1311にてネットワーク側、具体例としてMMEは、CSGセル1へ移動端末A宛のページングを送信する。
ステップST1312にてマクロセル2は、移動端末A宛のページング送信処理を行う。処理の具体例としては、物理下り共有チャネル(PDSCH)にページングメッセージをマッピングするためのスケジューリングなどがある。ステップST1313にてマクロセル2は、移動端末A宛にページングを送信する。
ステップST1314にてCSGセル1は、移動端末A宛のページング送信処理を行う。処理の具体例としては、物理下り共有チャネル(PDSCH)にページングメッセージをマッピングするためのスケジューリングなどがある。ステップST1315にてCSGセル1は、移動端末A宛にページングを送信する。
ステップST1311、ステップST1314、ステップST1315のように、本来テンポラリー登録の期間満了につき、CSGセル1において、サービスのサポートが不要な移動端末Aに対する無駄なページング送信処理などが発生する。これにより、無駄なページングが発生する機会が増え、無線リソースの有効活用が図れないという、上記課題1が発生する。
ステップST1316にて移動端末Aは、マクロセル2からページングを受信し、ページング受信処理を行う。ステップST1317にて移動端末Aは、マクロセル2経由でMMEへページング応答を送信する。ステップST1318にてMMEは、マクロセル2経由で移動端末Aへページング応答受諾(accept)を送信する。
このように移動端末Aは、テンポラリー登録の期間が満了したCSG ID「1」を伴うCSGセル1からの拒絶(reject)のメッセージを受信しないために、移動端末内の許可CSGリストからCSG ID「1」が削除しない、つまり移動端末内の許可CSGリスト中にCSG ID「1」が残る(図32(a)−(2))。よって、移動端末AはCSG ID「1」を伴うCSGセルをサーチし続ける。更には例えサービスをうけ得るCSG IDが存在しない場合であっても、移動端末内の許可CSGリストが空にならないため、CSGセルの自立サーチ機能を停止することが出来ない(ステップST1305の継続)。このように移動端末の消費電力にて無駄が生じるという、上記課題2が発生する。
次にCSG登録、及びテンポラリー登録の際、移動端末内の許可CSGリストへ該登録に関するCSG IDが追加される方法について検討する。現在の移動端末内の許可CSGリストの更新方法では、該CSG IDを追加するためには、登録したCSG IDを伴うセルからの受諾(accept)のメッセージを受信する必要がある。これにより、ネットワーク側管理の許可CSGリスト(CSG Subscription Data)と移動端末内の許可CSGリストの不整合が継続する可能性がある。
許可CSGリストの不整合が継続する具体例を説明する。レストラン所有のCSGセル(CSG ID「1」)へ来客者(移動端末A)が「事前」テンポラリー登録を行う。ネットワーク側管理の許可CSGリストは、図32(b)−(2)となる。「事前」の登録であるため、該移動端末が該CSGセル傘下に位置することはない。よって、レストラン所有のCSGセルから受諾(accept)されることはない。よって、移動端末内の許可CSGリストにCSG ID「1」は追加されない(図32(a)−(1))。このようにネットワーク側管理の許可CSGリストと移動端末内の許可CSGリストの不整合が生じる。更に現在の方法では、移動端末がCSGセルをセレクション、あるいはリセレクションする方法の自動モードでは、non−CSGセル、あるいは許可CSGリストに存在するCSG IDを伴うCSGセルである場合にのみ、キャンプオンする。移動端末内の許可CSGリストに存在しないCSG IDを伴うCSGセルにキャンプオンするためには、手動モードにより新規登録のCSG IDを伴うCSGセルを選択する必要がある。
このような現行のCSG登録方法のために、以下の課題3が発生する。「事前」の登録を行っても、自動モードにおける該CSGセルへのリセレクションは不可能であるという課題が発生する。言い換えれば、登録を行ったCSG IDを伴うセル傘下において、手動モードにおけるリセレクションを行わなければ登録を行ったCSG IDを伴うセルにてサービスを受けることが出来ないため、ユーザにとって使い勝手が悪いという課題がある。また、本来は該移動端末にとってベストセルであるにも関わらず、登録済みではあるが移動端末内の許可CSGリストに含まれないために、自動モードの対象外となり、移動端末がキャンプオン、あるいは通話中であればハンドオーバ先として選択しない状況が発生する。移動端末がベストセルではない他のセルを選択するため、移動端末及び基地局にて無用に送信電力が増大する。これにより干渉が増大するという課題が発生する。
実施の形態1にて解決する課題1について再度説明する。現在の方法においては、テンポラリー登録の期間が満了した際は、テンポラリー登録を行っていた移動端末の該CSG IDへの登録は、期限切れのCSG登録として扱う。また、ページングの最適化用には、期限切れのCSG登録は有効なCSG登録のように扱う。これにより、テンポラリー登録の期間が満了した該移動端末が、該CSG IDを伴うセルへキャンプオンを継続した場合であっても、該移動端末宛のページングについてページングの最適化が実行されないため、該セルから該移動端末宛のページングが送信されることになる。よって現在の方法にて、テンポラリー登録の期間が満了した移動端末がページングを取りこぼすことがない移動体通信システムが構築されている。
しかし、その弊害としてテンポラリー登録する移動端末が多くなるにつれ、期限切れのCSG登録として管理するテンポラリー登録が増加し、期限切れのCSG登録の管理に対するネットワーク側の処理負荷増加、無駄なページングメッセージによる無線リソースの無駄という上記課題1が生じる。
実施の形態1での解決策を以下に示す。ネットワーク側が管理する期限切れのCSG登録としての管理を、一定条件にて終了させる。または、一定条件にて、テンポラリー期間が満了した移動端末を、該CSGへ未登録の移動端末同様に取り扱う。または、一定条件にて、テンポラリー期間が満了した登録をページングの最適化用に、有効なCSG登録として取り扱わない。または、一定条件にてMMEあるいはSGSNが、テンポラリー期間が満了した移動端末宛のページングに対してページングの最適化を実行可能とする。または、一定条件にてテンポラリー期間が満了した移動端末を呼出(ページング)メッセージが同じアクセスグループに含まれる基地局を経由して送信される宛先から除外する。または、一定条件にてテンポラリー期間が満了した移動端末がアクセスするのを許されていないCSGセルにて呼び出すことを避けるために、トラッキングエリアリスト、ユーザのCSG登録データとCSGアクセスモードに基づき、ページングメッセージにフィルタすることを可能とする。または、一定条件にてテンポラリー期間が満了した移動端末宛の呼出メッセージの送付先から、テンポラリー登録を行ったCSGに属するCSGセルを、移動端末が属するトラッキングエリア内であっても、除外することを可能とする。
一定条件の具体例としては、テンポラリー登録の期間が満了した移動端末から、テンポラリー登録を行ったCSG IDを伴うセル経由で行われたアクセスに関する要求などに対して、ネットワーク側が拒絶(reject)を通知した際がある。これにより、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されるときに、ネットワーク側の期限切れのCSG登録として該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了することが可能となり、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムの構築が可能となる。
拒絶通知の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末がEPS(Evolved Packet system)ベアラを設定(establish)するための方法である「E-UTRAN initial attach」を行った結果、ネットワーク側から通知する拒絶(reject)のメッセージ。(2)移動端末が、ユーザプレイン(u-plane)無線(radio)ベアラをセットアップするための方法である「UE triggered service Request」を行った結果、ネットワーク側から通知する拒絶(reject)のメッセージ。(3)移動端末が、トラッキングエリアを更新するための方法である「E-UTRAN Tracking Area update」を行った結果、ネットワーク側から通知する拒絶(reject)のメッセージ。
管理を終了する方法の具体例としては、期限切れのCSG登録から、テンポラリー登録を行った移動端末を識別する情報と該移動端末がテンポラリー登録を行ったCSGを識別する情報を削除する。移動端末を識別する情報の具体例としては、UE−ID、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)、テンポラリーのUE識別情報などが考えられる。CSGを識別する情報の具体例としては、CSG ID、PCI、GCIなどが考えられる。
ネットワーク側にて管理する期限切れのCSG登録としての管理を、一定条件にて終了させるエンティティの具体例としては、MME、あるいはHSS(Home Subscriber Server)などがある。HSSとは、3GPP移動体通信網における加入者情報データベースであり、認証情報及び在圏情報の管理を行うエンティティである。
図14にネットワーク側、具体例としてはMMEの動作の一例を示す。移動端末A(UEA)をCSG ID「1」に対してテンポラリー登録し、テンポラリー期間が満了した場合を示す。
ステップST1401にて、移動端末AのCSG ID「1」への登録を期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)として管理する。ステップST1402にて、テンポラリー登録の期間が満了した移動端末から、テンポラリー登録を行ったCSG IDを伴うセル経由で行われた要求などに対して、拒絶(reject)を通知したか否か判断する。具体的には、移動端末Aに対してCSG ID「1」経由で拒絶を通知したか否かを判断する。拒絶を通知した場合は、ステップST1403へ移行する。拒絶を通知しない場合は、ステップST1406へ移行する。ステップST1403にて、移動端末AのCSG ID「1」への登録の期限切れのCSG登録としての管理を終了する。
ステップST1404にて、MMEは移動端末A宛のページングが発生するか否か判断する。移動端末A宛のページングが発生する場合はステップST1405へ移行し、発生しない場合はステップST1404の判断を繰り返す。ステップST1405にて、移動端末A宛のページングに対してページングの最適化を実行する。ページングの最適化の具体的動作例は、ページングメッセージ中に移動端末Aのネットワーク側管理の許可CSGリストが含まれている場合、許可CSGリストに含まれないCSG IDを伴うCSGセルへは、移動端末Aが登録しているトラッキングエリア内のセルであっても、ページングを通知しない。本動作例においては、MMEは移動端末Aが属するトラッキングエリア内のCSG ID「1」を伴うCSGセルへ、ページングを通知しない。
ステップST1406にて、MMEは移動端末A宛のページングが発生するか否か判断する。移動端末A宛のページングが発生する場合はステップST1407へ移行し、発生しない場合はステップST1402の処理へ戻る。ステップST1407にて、移動端末Aへのページングに関して、ページングの最適化を行わない。あるいは、ページング最適化を実行し、期限切れのCSG登録は有効なCSG登録のように扱うとしても良い。何故ならば、ページングの最適化用には、期限切れのCSG登録は有効なCSG登録のように扱うことが、現在の規格にて決定されているからである。本動作例においては、MMEは移動端末Aが属するトラッキングエリア内のCSG ID「1」を伴うCSGセルを含むセルへ、ページングを通知する。
実施の形態1により以下の効果を得ることが出来る。実施の形態1により、期限切れのCSG登録としての管理を終了させることが可能となり、テンポラリー登録する移動端末が多くなるにつれ、期限切れのCSG登録として管理するテンポラリー登録が増加することを防ぐことが可能となる。これにより、期限切れのCSG登録の管理に対するネットワーク側の処理負荷増加という上記課題1を解決することが出来る。
更には、期限切れのCSG登録としての管理を終了させることが可能となったため、ページングの最適化を実行可能と出来る。これにより、本来テンポラリー登録の期間満了につき、サービスのサポートが不要な移動端末に対する、MMEや該CSG IDを伴うCSGセルにおける無駄なページング送信処理、無駄なページング送信用の無線リソースなどを削減することが出来る。
テンポラリー登録の期間が満了した際は、テンポラリー登録を行っていた移動端末の該CSG IDへの登録は、期限切れのCSG登録として扱う。また、ページングの最適化用には、期限切れのCSG登録は有効なCSG登録のように扱う。これにより、テンポラリー登録の期間が満了した該移動端末が、該CSG IDを伴うセルへキャンプオンを継続した場合であっても、該移動端末宛のページングについてページングの最適化が実行されないため、該セルから該移動端末宛のページングが送信されることになる。さらに実施の形態1を実行してテンポラリー登録を行ったCSG IDを伴うセル経由で行われた要求などに対して、ネットワーク側が拒絶(reject)を通知した際に、ネットワーク側が該テンポラリー登録の期限切れのCSG登録としての管理を終了した場合であっても、該拒絶の通知により移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除される。よって該移動端末が該CSG IDを伴うセルへキャンプオンを継続させることはない。よって現在の方法のテンポラリー登録の期間が満了した移動端末がページングを取りこぼすことがない移動体通信システムが構築可能という利点を本実施の形態1も継承している。
実施の形態1 変形例1.
実施の形態1の変形例1にて解決する課題について説明する。実施の形態1の解決策を実行した場合であっても、テンポラリー登録時に十分長いテンポラリー期間、つまり該CSG IDを伴うセルに在圏する期間より長いテンポラリー期間を許可された場合、実施の形態1の一定条件を満たさず、該テンポラリー登録の期限切れのCSG登録としての管理を終了することが出来ない。具体例としては、テンポラリー登録時に十分長いテンポラリー期間を許可されていることから、該移動端末からテンポラリー登録を行ったCSG IDを伴うセル経由の要求が発生しないことから、該テンポラリー登録の期限切れのCSG登録としての管理を終了することが出来ない。よって上記課題1が再度発生する。
実施の形態1の変形例1での解決策を以下に示す。ネットワーク側が管理する期限切れのCSG登録としての管理を、一定時間後、あるいは一定時間満了後にて終了させる。
一定時間(以降、「期限切れのCSG登録管理タイマ」と称する)の具体例を以下2つ開示する。(1)全てのテンポラリー登録共通の期限切れのCSG登録管理タイマ値とする。これにより、テンポラリー登録毎に管理が不要であり、ネットワーク側の処理負荷軽減という効果を有する。タイマ値は静的(Static)であっても、準静的であっても良い。テンポラリー登録共通の期限切れのCSG登録管理タイマ値は、全移動端末共通としても良い。これにより、移動端末毎の管理が不要であり、ネットワーク側の処理負荷軽減という効果を有する。または、テンポラリー登録共通の期限切れのCSG登録管理タイマ値は、移動端末毎に異なるとしても良い。移動端末の性能など対応したタイマ値とすることができ、より柔軟な移動体通信システムを構築可能という効果を得ることが出来る。(2)テンポラリー登録毎に異なる期限切れのCSG登録管理タイマ値とする。これにより、柔軟な移動体通信システムを構築可能という効果を得ることが出来る。テンポラリー登録と共に期限切れのCSG登録管理タイマ値を管理すれば良い。該管理方法にて、テンポラリー登録毎に異なるタイマ値を管理しやすくなるという効果を有する。また、ネットワーク側管理の許可CSGリストと共に期限切れのCSG登録管理タイマ値を管理しても良い。該管理方法においても、テンポラリー登録毎に異なるタイマ値を管理しやすくなるという効果を有する。タイマ値は静的(Static)であっても、準静的であっても良い。テンポラリー登録毎に異なる期限切れのCSG登録管理タイマ値は、全移動端末共通としても良い。これにより、移動端末毎の管理が不要であり、ネットワーク側の処理負荷軽減という効果を有する。または、テンポラリー登録毎に異なる期限切れのCSG登録管理タイマ値は、移動端末毎に異なるとしても良い。移動端末の性能など対応したタイマ値とすることができ、より柔軟な移動体通信システムを構築可能という効果を得ることが出来る。
管理を終了する方法の具体例は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。ネットワーク側にて期限切れのCSG登録としての管理を、一定条件にて終了させるエンティティの具体例は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
図15にネットワーク側、具体例としてはMMEの動作の一例を示す。図14と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。移動端末A(UEA)をCSG ID「1」に対してテンポラリー登録し、テンポラリー期間が満了した場合を示す。ステップST1501にて、期限切れのCSG登録管理タイマが満了したか否かを判断する。満了した場合は、ステップST1403へ移行する。満了していない場合は、ステップST1406へ移行する。
実施の形態1の変形例1により以下の効果を得ることが出来る。実施の形態1により、テンポラリー登録時に十分長いテンポラリー期間が許可されるような場合であっても、一定時間後に期限切れのCSG登録としての管理を終了させることが可能となり、テンポラリー登録する移動端末が多くなるにつれ、期限切れのCSG登録として管理するテンポラリー登録が増加することを防ぐことが可能となる。これにより、期限切れのCSG登録の管理に対するネットワーク側の処理負荷増加という上記課題1を解決することが出来る。
更には、実施の形態1同様に、期限切れのCSG登録としての管理を終了させることが可能となったため、ページングの最適化を実行可能と出来る。これにより、本来テンポラリー登録の期間満了につき、サービスのサポートが不要な移動端末に対する、MMEや該CSG IDを伴うCSGセルにおける無駄なページング送信処理、ページング送信での無線リソースなどを削減することが出来る。
テンポラリー登録の期間が満了した際は、テンポラリー登録を行っていた移動端末の該CSG IDへの登録は、期限切れのCSG登録として扱う。また、ページングの最適化用には、期限切れのCSG登録は有効なCSG登録のように扱う。これにより、テンポラリー登録の期間が満了した該移動端末が、該CSG IDを伴うセルへキャンプオンを継続した場合であっても、該移動端末宛のページングについてページングの最適化が実行されないため、該セルから該移動端末宛のページングが送信されることになる。さらに実施の形態1の変形例1を実行して期限切れのCSG登録管理タイマ値満了により、ネットワーク側が該テンポラリー登録の期限切れのCSG登録としての管理を終了した場合であって、該移動端末が該CSG IDを伴うセルへのキャンプオンを継続する場合であっても、ネットワーク側が該移動端末からのページング応答を受信しない場合は、ページングを反復する。ページングの反復ではページングの最適化は行われない。よって現在の方法のテンポラリー登録の期間が満了した移動端末がページングを取りこぼすことがない移動体通信システムが構築可能という利点を本実施の形態1の変形例1も継承している。
実施の形態1の変形例1は、実施の形態1と組み合わせて用いることが出来る。これにより、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されるさいに、ネットワーク側の期限切れのCSG登録として該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了することで、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築しつつ、期限切れのCSG登録としての管理を一定時間後に確実に終了させることが可能となる。
実施の形態2.
実施の形態2にて解決する課題は、上記課題2である。実施の形態2での解決策を以下に示す。移動端末内の許可CSGリストから、一定条件にて、移動端末自身がテンポラリー登録を行ったCSGを識別する情報を移動端末内の許可CSGリストから削除する。CSGを識別する情報の具体例としては、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。一定条件の具体例としては、一定時間後、あるいは一定時間満了後がある。
一定時間(以降、「ローカルテンポラリー期間」と称する)の具体例を以下開示する。ローカルテンポラリー期間は、テンポラリー期間を基に決定する。テンポラリー期間を基に決定する方法の具体例を以下2つ開示する。(1)ローカルテンポラリー期間とテンポラリー期間を同じにする。(2)ローカルテンポラリー期間は、テンポラリー期間に一定時間を加えた値とする。ローカルテンポラリー期間をテンポラリー期間に一定時間を加えた値とすることで、例えローカルテンポラリー期間とテンポラリー期間の開始タイミングにずれが生じた場合であっても、一定時間を設定可能することで、ネットワーク側でサービスを受けることが可能と登録されている期間中、移動端末内の許可CSGリストの登録を継続することができるという効果がある。
テンポラリー期間に加える一定時間の具体例を以下2つ開示する。(1)全てのテンポラリー登録共通の値とする。これにより、テンポラリー登録毎に管理が不要であり、移動端末の処理負荷軽減という効果を有する。加える一定時間は静的(Static)であっても、準静的(Semi-Static)であっても良い。(2)テンポラリー登録毎に異なる値とする。これにより、柔軟な移動体通信システムを構築可能という効果を得ることが出来る。
また、テンポラリー期間に加える一定時間の具体例として、実施の形態1の変形例1で示した「期限切れのCSG登録管理タイマ値」などがある。ローカルテンポラリー期間をテンポラリー期間に実施の形態1の変形例1で示した「期限切れのCSG登録管理タイマ値」を加えた値とすることで、ネットワーク側で「ネットワーク側管理の許可CSGリスト」として、あるいは「期限切れのCSG登録」として、該移動端末と該CSG IDとを関連付けて管理している期間中、移動端末内の許可CSGリストの登録を継続することができるという効果がある。
ローカルテンポラリー期間の開始タイミングの具体例を以下に2つ開示する。(1)移動端末内の許可CSGリストに、テンポラリー登録を行ったCSGを識別する情報が登録されたときに、ローカルテンポラリー期間を開始させる。(2)登録を行ったCSG IDを伴うセル経由で行われた要求などに対して、ネットワーク側から受諾(accept、attach accept)を受信したときに、ローカルテンポラリー期間を開始させる。
該登録が、テンポラリー登録であるか、通常(テンポラリー期間の設定無し)の登録であるかを移動端末が判断する方法の具体例について以下開示する。ネットワーク側から通知する。通知方法の具体例としては、登録を行ったCSG IDを伴うセル経由で行われた要求などに対して、ネットワーク側が受諾(accept、attach accept)を通知する際に、移動端末に対して、テンポラリー登録であるか否か、あるいは通常の登録であるかいなか、あるいはテンポラリー登録か通常の登録であるかの種別を通知する。
受諾通知の具体例として以下2つを開示する。(1)移動端末がEPS(Evolved Packet system)ベアラを設定(establish)するための方法である「E-UTRAN initial attach」を行った結果、ネットワーク側から受諾(accept、attach accept)のメッセージを通知する。(2)移動端末がCSGセルをセレクション、あるいはリセレクションする方法として手動(Manual)モードを実行する際の、「E-UTRAN Tracking Area update」を行った結果、ネットワーク側からTAU受諾(accept)のメッセージを通知する。
ネットワーク側が移動端末に対して、テンポラリー登録であるか否か、あるいは通常の登録であるかいなか、あるいはテンポラリー登録か通常の登録であるかの種別を通知するさいに、テンポラリー期間、あるいはテンポラリー期間と実施の形態1の変形例1で示した「期限切れのCSG登録管理タイマ値」を合わせ通知してもよい。
ネットワーク側から、テンポラリー登録であるか否か、あるいは通常の登録であるかいなか、あるいはテンポラリー登録か通常の登録であるかの種別など、またテンポラリー期間、あるいはテンポラリー期間と実施の形態1の変形例1で示した「期限切れのCSG登録管理タイマ値」などの通知を受けた移動端末は、該情報を、該テンポラリー登録を行ったCSG IDとともに移動端末内の許可CSGリストに保存しても良い。これにより、テンポラリー登録に関する情報を移動端末内で関連付けて保存しておくことが容易となる効果を得ることが出来る。更には許可CSGリストをSIMカード等に保管する場合、ユーザが例え移動端末を交換した場合であっても同じ条件で動作することが可能となり、ユーザにとって使いやすい移動体通信システムの構築が可能となる。
さらに、以下実施することで、上記課題1を合わせて解決することが出来る。解決策を2つ開示する。(1)実施の形態1及び実施の形態1の変形例1と組み合わせて用いる。(2)移動端末から基地局(CSGセル、non−CSGセル含む)経由でネットワーク側へ移動端末自身がテンポラリー登録を行ったCSGを識別する情報を移動端末内の許可CSGリストから削除した旨を通知する。あるいは、ローカルテンポラリー期間が満了したことを通知してもよい。通知先のネットワーク側のエンティティの具体例としては、MME、HSSなどがある。移動端末自身がテンポラリー登録を行ったCSGを識別する情報を移動端末内の許可CSGリストから削除した旨の通知を移動端末から受けたネットワーク側は、該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録の管理から削除する。これにより、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されるときに、ネットワーク側の期限切れのCSG登録として該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了することで、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来る。移動端末からネットワーク側へ通知する情報の具体例としては、移動端末自身がテンポラリー登録の削除を行ったCSGを識別する情報がある。CSGを識別する情報の具体例は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
図16に移動体通信システムの動作の一例を示す。ステップST1601にて、移動端末A(UEA)をCSG ID「1」に対してテンポラリー登録する。ステップST1602にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末AをCSG ID「1」に対して登録し、CSG ID「1」を伴うCSGを収録した許可CSGリストを管理する。ステップST1603にて移動端末Aは、CSGセルのセレクション、あるいはリセレクションの手動モードにおいてCSG ID「1」を選択する。ステップST1604にて移動端末Aは、CSG ID「1」を伴うCSGセル1経由でMMEに対してTAU(Tracking Area update)を送信する。
ステップST1605にてMMEは、移動端末AがTAUの送信のために用いたセル、つまりCSGセル1が、移動端末Aにとって「適切なセル」であるか否か判断する。言い換えるとMMEは、移動端末AがCSGセル1のCSG ID(CSG ID「1」)にCSGとして登録されているか否か判断する。判断の際に許可CSGリストを参照しても良い。「適切なセル」の場合、ステップST1606へ移行する。「適切なセル」でない場合、本実施の形態の特徴部分ではないので説明を省略する。
ステップST1606にてMMEは、CSGセル1経由で移動端末Aに対してTAU受諾メッセージを送信する。ステップST1607にてMMEは、移動端末Aの該登録がテンポラリー登録であるか否か判断する。判断の際に許可CSGリストを参照しても良い。テンポラリー登録であった場合、ステップST1608へ移行する。テンポラリー登録でない場合、本実施の形態の特徴部分ではないので説明を省略する。
ステップST1608にてMMEは、CSGセル1経由で移動端末Aに対して、該登録がテンポラリー登録である旨を通知する。ステップST1606とステップST1608は一緒に行っても良い。一緒に行う場合、CSGセル1が移動端末Aに行う下りスケジューリングが1回で良く、基地局のスケジューリング負荷の軽減、無線リソースの有効活用という効果を得ることができる。また、テンポラリー登録であるか否か、あるいは通常の登録であるかいなか、あるいはテンポラリー登録か通常の登録であるかの種別などの情報をTAU受諾メッセージの情報要素の一部としても良い。
ステップST1609にて移動端末Aは、ステップST1606にて送信されたTAU受諾のメッセージを受信したことを契機に、該CSG IDを許可CSGリストへ保管する。ステップST1610にて移動端末Aは、該CSG IDへの登録がテンポラリー登録であるか否かを判断する。判断には、ステップST1608にて受信した情報を用いることが出来る。テンポラリー登録である場合、ステップST1611へ移行する。テンポラリー登録でない場合、本実施の形態の特徴部分ではないので説明を省略する。ステップST1611にて移動端末Aは、ローカルテンポラリー期間を開始する。ステップST1612にて移動端末Aは、ローカルテンポラリー期間が満了するか否か判断する。満了する場合、あるいは満了した場合、ステップST1613へ移行する。満了しない場合、ステップST1612の判断を繰り返す。ステップST1613にて移動端末Aは、許可CSGリストから該CSG IDを削除する。
ステップST1614にて移動端末Aは、基地局(CSGセル、non−CSGセル含む)経由でMMEへ移動端末自身がテンポラリー登録を行ったCSGを識別する情報を移動端末内の許可CSGリストから削除した旨を通知する。経由する基地局はCSGセル1、あるいはCSGセル1とは異なるセルでも良いとする。これにより、移動端末AのCSG ID「1」へのテンポラリー登録が満了した後であっても、移動端末AがMMEへ移動端末自身がテンポラリー登録を行ったCSGを識別する情報を移動端末内の許可CSGリストから削除した旨の通知を行うことが可能となる。ステップST1615にてMMEは、移動端末AのCSG ID「1」への登録の期限切れのCSG登録としての管理を終了する。
また、一定条件を満たした場合、ローカルテンポラリー期間が満了した際など、移動端末がユーザに対してその旨を通知するようにしても良い。これによりユーザがテンポラリー期間満了を知ることができ、ユーザが使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。
また通知タイミングは、ローカルテンポラリー期間が満了した際ではなく、ローカルテンポラリー期間満了前、あるいは満了時、あるいは満了後、あるいは移動端末自身がテンポラリー登録を行ったCSGを識別する情報を移動端末内の許可CSGリストから削除する前、あるいは削除時、あるいは削除後であっても同様の効果を得ることができる。
ユーザへの通知方法の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末、あるいは移動端末が接続されたディスプレイに表示することで通知する。表示内容としてはローカルテンポラリー期間が満了するCSG ID、HeNBの名称(name of the home eNB:hnb-Name)などがある。(2)通知音を用いて通知する。(3)バイブレータ機能を用いて通知する。これらを組み合わせて用いても良い。
実施の形態2により以下の効果を得ることが出来る。実施の形態2によりネットワーク側から指示を受けることなく、テンポラリー登録が満了し、サービスを受けることが出来ないCSG IDを移動端末内の許可CSGリストから削除することが可能となる。
これにより、移動端末の自動モードにおけるCSGセルセレクション、リセレクションにて移動端末がサービスを受けることが出来ない該CSG IDを伴うセルを選択、あるいはキャンプオンする状況を防ぐことができ、移動端末の無駄な動作を削減することができる。これにより、移動端末の低消費電力化という効果を得ることができる。
また、該テンポラリー登録以外にCSG登録を行っていない移動端末においては、移動端末内の許可CSGリストを空にすることができ、移動端末でのCSGセルの自立サーチ機能を停止することが可能となる。これにより、移動端末の低消費電力化という効果を得ることができる。
また、移動端末の電源が切られている場合、移動端末が一定条件にて、ユーザの電源投入操作を経ることなく自動で立ち上がり、移動端末自身がテンポラリー登録を行ったCSGを識別する情報を移動端末内の許可CSGリストから削除するようにしても良い。このように、ネットワーク側から指示を受ける必要がないため、電源がOFFされた移動端末においても、移動端末内の許可CSGリストに含まれるCSG IDを削除することが可能となる効果を得ることが出来る。
実施の形態2 変形例1.
実施の形態2の変形例1にて解決する課題は、上記課題2である。実施の形態2の変形例1では、実施の形態2とは別の解決策を以下に示す。移動端末が一定条件にて、ネットワーク側に自移動端末のCSG登録状況を確認する。確認の結果、テンポラリー期間が満了したCSG登録、削除されたCSG登録があれば、移動端末は、自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。
一定条件の具体例は、一定時間後、あるいは一定時間満了後がある。一定時間の具体例は、実施の形態2と同様であるので説明を省略する。ローカルテンポラリー期間の開始タイミングの具体例は、実施の形態2と同様であるので説明を省略する。該登録が、テンポラリー登録であるか、通常(テンポラリー期間の設定無し)の登録であるかを移動端末が判断する方法の具体例は、実施の形態2と同様であるので説明を省略する。
移動端末がネットワーク側に自移動端末のCSG登録状況を確認する方法の具体例を以下に2つ開示する。(1)移動端末が、「自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報」をネットワーク側へ通知する。(2)移動端末が、「ローカルテンポラリー期間満了を示す情報」をネットワーク側へ通知する。
自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報の具体例を以下2つ開示する。(1)自移動端末のCSG登録状況を確認する旨、あるいは自移動端末のCSG登録状況を確認するか、自移動端末のCSG登録状況を確認しないかの別を示す情報を通知する。該情報であれば、最低1ビットの情報にて通知可能となるため、無線リソースの有効活用という効果を得ることができる。(2)状況を確認したいCSG IDの情報を通知する。移動端末がテンポラリー登録するCSGの種類が増加した場合であっても、移動端末がCSG登録状況を確認したいCSG IDを特定することが可能となる。(2)と(1)は、ともに通知しても良い。
ローカルテンポラリー期間満了を示す情報の具体例を以下2つ開示する。(1)ローカルテンポラリー期間満了の旨、あるいはローカルテンポラリー期間満了か、ローカルテンポラリー期間満了でないかの別の情報を通知する。該情報であれば、最低1ビットの情報にて通知可能となるため、無線リソースの有効活用という効果を得ることができる。(2)該タイマが関係するテンポラリー登録のCSG IDの情報を通知する。これによって、移動端末がテンポラリー登録するCSGの種類が増加した場合であっても、ローカルテンポラリー期間が満了したCSG IDを移動端末が特定可能となる。(2)と(1)は、ともに通知しても良い。
移動端末がネットワーク側へ通知する方法の具体例を以下に2つ開示する。(1)移動端末が、自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報などを、RACH送信方法を用いてネットワーク側へ通知する。具体的には、トランスポートチャネルであるRACHへマッピングし、物理チャネルPRACHを用いて、ネットワーク側へ通知する。自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報などをトランスポートチャネルであるRACHの情報要素の1つとしてもよい。あるいは、ランダムアクセスプロシジャーのメッセージ3の情報要素の1つとしてもよい。これにより、移動端末からの上り送信を行う初期段階で、該上り送信が「自移動端末のCSG登録状況を確認する」ためであることを、ネットワーク側へ通知することが出来るという利点がある。(2)移動端末は、移動端末とネットワーク側の確立されたコネクションを用いて、自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報などを通知する。移動端末は、該コネクションのうち制御情報(c-plane)を用いて、自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報などを通知する。さらに具体例としては移動端末が、自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報などを、論理チャネルであるCCCH、あるいはDCCHへマッピングし、トランスポートチャネルUL-SCH、物理チャネルPUSCHを用いて、ネットワーク側へ通知する。これにより、移動体通信システムを構築する上で、PUSCHの情報量の増加を許容することが比較的容易である。よって、本実施の形態で新たに設ける「自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報」をPUSCHにて通知することは、移動体通信システムの構築を容易にするという効果を得ることができる。
移動端末から「自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報」などを受信したネットワーク側は、「該移動端末のCSG登録状況」を移動端末へ通知する。
該移動端末のCSG登録状況の具体例を以下4つ開示する。(1)テンポラリー期間が満了した旨、あるいはテンポラリー期間が満了しない旨、あるいはテンポラリー期間が満了したか、テンポラリー期間が満了しないかの別を示す情報を通知する。該情報であれば、最低1ビットの情報にて通知可能となるため、無線リソースの有効活用という効果を得ることができる。(2)テンポラリー期間が満了したCSG IDの情報を通知する。これにより、移動端末がテンポラリー登録するCSGの種類が増加した場合であっても、CSG登録状況を通知するCSG IDを特定することが可能となる。(2)と(1)は、ともに通知しても良い。(1)(2)においては、テンポラリー期間が満了した旨ではなく、該CSG登録が削除された旨であっても良い。(3)該移動端末の期限切れのCSG登録を通知する。(4)該移動端末のネットワーク側管理の許可CSGリストを通知する。
ネットワーク側(MME、基地局など)が移動端末へ通知する方法の具体例を以下開示する。(1)ネットワーク側は、移動端末とネットワーク側の確立されたコネクションを用いて、該移動端末のCSG登録状況などを通知する。ネットワーク側は、該コネクションのうち制御情報(c-plane)を用いて、該移動端末のCSG登録状況などを通知する。 さらに具体例としてはネットワーク側が、該移動端末のCSG登録状況などを、論理チャネルであるCCCH、あるいはDCCHへマッピングし、トランスポートチャネルDL-SCH、物理チャネルPDSCHを用いて、移動端末へ通知する。移動体通信システム構築の上で、PDSCHの情報量の増加を許容することが比較的容易である。よって、本実施の形態で新たに設ける「該移動端末のCSG登録状況」をPDSCHにて通知することは、移動体通信システムの構築を容易にするという効果を得ることができる。
さらに、以下実施することで、上記課題1を合わせて解決することが出来る。解決策を2つ開示する。(1)実施の形態1及び実施の形態1の変形例1と組み合わせて用いる。(2)移動端末から「自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報」などを受信したネットワーク側が、移動端末への応答にてテンポラリー期間が満了した旨などを通知したCSG IDについて、該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録の管理から削除する。これにより、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されるときに、ネットワーク側の期限切れのCSG登録として該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了することで、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来る。ネットワーク側のエンティティの具体例としては、MME、HSSなどがある。(3)移動端末から「自移動端末のCSG登録状況を確認する旨の情報」などを受信したネットワーク側が、移動端末への応答にてCSG登録が削除された旨などを通知したCSG IDについて、該移動端末の該CSG IDをネットワーク側管理の許可CSGリストから削除する。これにより、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されるときに、ネットワーク側管理の許可CSGリストからも該CSG IDを削除することができ、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来る。ネットワーク側のエンティティの具体例としては、MME、HSSなどがある。
また、移動端末の電源が切られている場合、移動端末が一定条件にて、ユーザの電源投入操作を経ることなく自動で立ち上がり、ネットワーク側に自移動端末のCSG登録状況を確認するようにしても良い。確認の結果、テンポラリー期間が満了したCSG登録、削除されたCSG登録があれば、移動端末は、自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除すれば良い。詳細は上記同様であるため、説明を省略する。
また、一定条件を満たした場合、ローカルテンポラリー期間が満了した際など、移動端末がユーザに対してその旨を通知するようにしても良い。これによりユーザがテンポラリー期間満了を知ることができ、ユーザが使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。あるいは、移動端末内の許可CSGリストから削除されたCSG IDが存在した場合、移動端末がユーザに対してその旨を通知するようにしても良い。これによりユーザが許可CSGリストからCSG IDが削除されたことを知ることができ、ユーザが使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。
通知タイミングは、ローカルテンポラリー期間が満了した際ではなく、ローカルテンポラリー期間満了前、あるいは満了時、あるいは満了後、あるいは移動端末自身が登録を行ったCSGを識別する情報を移動端末内の許可CSGリストから削除する前、あるいは削除時、あるいは削除後であっても同様の効果を得ることができる。
ユーザへの通知方法の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末、あるいは移動端末が接続されたディスプレイに表示することで通知する。表示内容としてはローカルテンポラリー期間が満了するCSG ID、移動端末内の許可CSGリストから削除されたCSG IDなどがある。(2)通知音を用いて通知する。(3)バイブレータ機能を用いて通知する。
図17に移動体通信システムの動作の一例を示す。図16と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST1701にて移動端末Aは、基地局(CSGセル、non−CSGセル含む)経由でMMEへCSG登録状況を確認する旨を通知する。経由する基地局はCSGセル1、あるいはCSGセル1とは異なるセルでも良いとする。これにより、移動端末AのCSG ID「1」へのテンポラリー登録が満了した後であっても、移動端末AがMMEへCSG登録状況を確認する旨の通知を行うことが可能となる。ステップST1702にてMMEは、移動端末AのCSG登録状況を確認する。例えばMMEは、MMEあるいは、HSSなどに保管されている、ネットワーク側管理の許可CSGリスト、あるいは期限切れのCSG登録などを確認する。
ステップST1703にてMMEは、基地局(CSGセル、non−CSGセル含む)経由で移動端末AへCSG登録状況を通知する。経由する基地局はCSGセル1、あるいはCSGセル1とは異なるセルでも良いとする。これにより、移動端末AのCSG ID「1」へのテンポラリー登録が満了した後であっても、MMEが移動端末AへCSG登録状況の通知を行うことが可能となる。ステップST1704にて移動端末AがステップST1703で送信されたCSG登録状況を受信してテンポラリー期間が満了したCSG IDであるCSG ID「1」を認識した場合、移動端末Aは、許可CSGリストから該CSG IDを削除する。ステップST1705にてMMEは、ST1703にて移動端末Aへ通知したCSG登録状況にてテンポラリー期間が満了した、CSG IDである、移動端末AのCSG ID「1」への登録の期限切れのCSG登録としての管理を終了する。
実施の形態2の変形例1により以下の効果を得ることが出来る。実施の形態2の変形例1によりネットワーク側から指示を受けることなく、移動端末が自立的に自移動端末のCSG登録状況を確認することが可能となる。該確認の結果、テンポラリー期間が満了したCSG登録、削除されたCSG登録があれば、移動端末は、自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除することが可能となる。これにより、実施の形態2同様の効果を得ることが出来る。またネットワーク側から指示を受けることなく移動端末が自立的に動作可能な点においては、実施の形態2と同様であるが、実施の形態2の変形例1では移動端末からネットワーク側へのCSG登録状況を確認することから、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来るという更なる効果を得ることが出来る。
実施の形態3.
実施の形態3にて解決する課題は、上記課題2である。実施の形態3は、実施の形態2、実施の形態2の変形例1とは別の解決策を以下に示す。テンポラリー期間が満了したCSG IDとは異なるCSG IDを伴うCSGセル、あるいはCSG登録が削除されたCSG IDとは異なるCSG IDを伴うCSGセル、あるいはnon−CSGセル経由で行われた、移動端末からの要求などに対して、ネットワーク側が応答する場合に、該移動端末のCSG登録状況を移動端末へ通知する。移動端末は該CSG登録状況を確認し、確認の結果テンポラリー期間が満了したCSG登録、削除されたCSG登録があれば、自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。
移動端末からネットワーク側への要求の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末がEPS(Evolved Packet system)ベアラを設定(establish)するための方法である「E-UTRAN initial attach」メッセージ。(2)移動端末が、ユーザプレイン(u-plane)無線(radio)ベアラをセットアップするための方法である「UE triggered service Request」メッセージ。(3)移動端末が、トラッキングエリアを更新するための方法である「E-UTRAN Tracking Area update」メッセージ。
移動端末の要求に対して応答するネットワーク側のエンティティの具体例としては、MME、あるいはHSS(Home Subscriber Server)、基地局(CSGセル、non−CSGセル含む)などがある。
ネットワーク側が移動端末への応答の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末がEPS(Evolved Packet system)ベアラを設定(establish)するための方法である「E-UTRAN initial attach」を行った結果、ネットワーク側から通知する受諾(accept、attach accept)、あるいは拒絶(reject)のメッセージ。(2)移動端末が、ユーザプレイン(u-plane)無線(radio)ベアラをセットアップするための方法である「UE triggered service Request」を行った結果、ネットワーク側から通知する受諾(accept、attach accept)、あるいは拒絶(reject)のメッセージ。(3)移動端末が、トラッキングエリアを更新するための方法である「E-UTRAN Tracking Area update」を行った結果、ネットワーク側から通知する受諾(accept、attach accept)、あるいは拒絶(reject)のメッセージ。
ネットワーク側から移動端末へ通知される、該移動端末のCSG登録状況の具体例は、実施の形態2の変形例1と同様であるので説明を省略する。
ネットワーク側(MME、基地局など)が移動端末へ「該移動端末のCSG当登録状況」を通知する方法の具体例を以下開示する。(1)実施の形態2の変形例1同様、ネットワーク側は、上記応答後に移動端末とネットワーク側の確立されたコネクションを用いて、該移動端末のCSG登録状況などを通知する。ネットワーク側は、該コネクションのうち制御情報(c-plane)を用いて、該移動端末のCSG登録状況などを通知する。さらに具体例としてはネットワーク側が、該移動端末のCSG登録状況などを、論理チャネルであるCCCH、あるいはDCCHへマッピングし、トランスポートチャネルDL-SCH、物理チャネルPDSCHを用いて、移動端末へ通知する。これにより、移動体通信システムを構築する上で、PDSCHの情報量の増加を許容することが比較的容易である。よって、本実施の形態で新たに設ける「該移動端末のCSG登録状況」をPDSCHにて通知することは、移動体通信システムの構築を容易にするという効果を得ることができる。(2)ネットワーク側が移動端末への上記応答信号の情報要素として通知する。これにより、基地局は新たな下りデータのスケジューリングを行う必要がなく、基地局のスケジューリング負荷軽減、及び無線リソースの有効活用という効果を得ることが出来る。
ネットワーク側にて実施の形態3の解決策を実行する範囲の具体例を以下2つ開示する。(1)テンポラリー期間が満了したCSG IDを伴うセル、あるいはCSG登録が削除されたCSG IDを伴うセルを管理するMME内とする。ネットワーク側管理の許可CSGリスト、期限切れのCSG登録などをHSSが管理する場合、HSSから該移動端末のCSG登録状況を通知するMMEの数が制限できる。これにより、ネットワーク側の通信量負荷の軽減という効果を得ることができる。また、実施の形態3を実施するMMEが制限されるためMMEの処理負荷軽減という効果を得ることができる。(2)全範囲とする。これにより、該移動端末が広範囲へ移動した後でネットワーク側へ要求を行った場合にも実施の形態3を実行することができるという効果を得ることができる。
さらに、以下実施することで、上記課題1を合わせて解決することが出来る。解決策を2つ開示する。(1)実施の形態1及び実施の形態1の変形例1と組み合わせて用いる。(2)ネットワーク側が、移動端末への応答にて「該移動端末のCSG登録状況」としてテンポラリー期間か満了した旨などを通知したCSG IDについて、該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録の管理から削除する。これにより、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されるときに、ネットワーク側の期限切れのCSG登録として該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了することで、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来る。ネットワーク側のエンティティの具体例としては、でMME、HSSなどがある。(3)ネットワーク側が、移動端末への応答にて「該移動端末のCSG登録状況」としてCSG登録が削除された旨などを通知したCSG IDについて、該移動端末の該CSG IDをネットワーク側管理の許可CSGリストから削除する。これにより、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されるときに、ネットワーク側管理の許可CSGリストからも該CSG IDを削除することができ、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来る。ネットワーク側のエンティティの具体例としては、でMME、HSSなどがある。
また、移動端末内の許可CSGリストから削除されたCSG IDが存在した場合、移動端末がユーザに対してその旨を通知するようにしても良い。これによりユーザが許可CSGリストからCSG IDが削除されたことを知ることができ、ユーザが使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。通知タイミングは、移動端末自身が登録を行ったCSGを識別する情報を移動端末内の許可CSGリストから削除する前、あるいは削除時、あるいは削除後とできる。あるいは、移動端末がネットワーク側から、テンポラリー期間が満了したCSG登録、削除されたCSG登録を含んだCSG登録状況を受信した時、あるいは受信後でも良い。ユーザへの通知方法の具体例は、実施の形態2の変形例1と同様であるので、説明を省略する。
図18に移動体通信システムの動作の一例を示す。図13と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST1801にてMMEは、マクロセル2経由で移動端末Aへページング応答受諾(accept)を送信する。その際、移動端末AのCSG登録状況も合わせて通知する。本動作例においては、テンポラリー期間が満了したCSG登録としてCSG ID「1」を通知する。ステップST1802にてMMEは、移動端末への応答にて「該移動端末のCSG登録状況」としてテンポラリー期間が満了した旨などを通知したCSG IDについて、該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録の管理から削除する。本動作例においては、移動端末AのCSG ID「1」を期限切れのCSG登録の管理から削除する。
ステップST1803にて移動端末Aは、ステップST1801にて送信されたCSG登録状況を受信しテンポラリー期間が満了したCSG登録、削除されたCSG登録があれば、自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。本動作例においては、テンポラリー期間が満了したCSG登録としてCSG ID「1」を確認し、CSG ID「1」を移動端末内の許可CSGリストから削除する。ステップST1804にて移動端末Aは、移動端末内の許可CSGリストが空か否か判断する。空であった場合、ステップST1805に移行する。空でなかった場合、つまり許可CSGリスト内にCSG IDが登録されていた場合、ステップST1805を処理せずに終了する。ステップST1805にて移動端末Aは、CSGセルの自立サーチ機能を停止する。
実施の形態3により以下の効果を得ることが出来る。テンポラリー登録時に十分長いテンポラリー期間が許可されるような場合であって、テンポラリー登録を行ったCSG IDを伴うセルの圏外に移動端末が移動した場合であっても、期限切れのCSG登録としての管理を終了させることが可能となる。これにより、テンポラリー登録する移動端末が多くなるにつれ、期限切れのCSG登録として管理するテンポラリー登録が増加することを防ぐことが可能となる。よって、期限切れのCSG登録の管理に対するネットワーク側の処理負荷増加という上記課題1を解決することが出来る。
更には、実施の形態1同様に、期限切れのCSG登録としての管理を終了させることが可能となったため、ページングの最適化を実行可能と出来る。これにより、本来テンポラリー登録の期間満了につき、サービスのサポートが不要な移動端末に対する、MMEや該CSG IDを伴うCSGセルにおける無駄なページング送信処理、無駄なページング送信での無線リソースなどを削減することが出来る。
さらには、ネットワークからの通知にテンポラリー期間が満了したCSG登録、削除されたCSG登録があれば、移動端末は、自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除することが可能となる。これにより、実施の形態2同様の効果を得ることが出来る。また実施の形態3では移動端末は、ネットワーク側からのCSG登録状況を確認することから、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来るという更なる効果を得ることが出来る。
また、現在の方法では、移動端末内の許可CSGリストに含まれないCSG IDを伴うCSGセルは、該移動端末の自動モードの対象外となる。これにより、移動端末がCSGへ未登録が原因でサービスを受けることが出来ないセルに対して無用な要求、あるいは無用なTAUの送信を防ぐという利点がある。本実施の形態3は、移動端末内の許可CSGリストに含まれないCSG IDを伴うCSGセルは、該移動端末の自動モードの対象外を継承し、該利点を継承しつつ、課題1及び課題2を解決可能となる。
また実施の形態3でのネットワーク側から移動端末へのCSG登録状況の通知において、以下情報を通知しても良い。テンポラリー期間が満了したCSG ID、あるいはCSG登録が削除されたCSG IDのみではなく、テンポラリー登録されたCSG ID、あるいはCSG登録されたCSG IDを含んでも良い。その場合、該CSG IDが追加されたか、削除されたかの別を示す情報、あるいは該CSG IDが追加された旨、あるいは該CSG IDが削除された旨を合わせて通知すると良い。
これにより、以下の通り課題3を解決するという効果を得ることが出来る。新規登録のCSG IDを伴うセル傘下において手動モードにおけるリセレクションを行わずとも、ユーザの介入無しに新規登録のCSG IDを移動端末内の許可CSGリストに登録することが可能となる。これにより、事前登録した場合であっても、該新規登録のCSG IDを伴うセルを自動モードにおけるリセレクション動作において選択することが可能となる。よってユーザにとって使い勝手が良い移動体通信システムを構築可能となる。
また、新規のCSGへの登録後、早期に移動端末内の許可CSGリストへ該CSG IDが登録されることから、本来は該移動端末にとってベストセルにも関わらず、登録済みではあるが移動端末内の許可CSGリストに含まれないために、自動モードの対象外となり、移動端末がキャンプオン、あるいは通話中であればハンドオーバ先として選択されない状況が発生しにくくなる。これにより、移動端末がベストセルではない他のセルを用いるため、移動端末及び基地局にて無用に送信電力が増大することを防ぎ。干渉を抑制することが可能となる。
また、移動端末内の許可CSGリストに含まれないCSG IDを伴うCSGセルは、該移動端末の自動モードの対象外を継承し、移動端末がCSGへ未登録が原因でサービスを受けることが出来ないセルに対して無用な要求、あるいは無用なTAUの送信を防ぐという利点を継承しつつ、課題3を解決可能となる。
実施の形態3 変形例1.
実施の形態3の変形例1にて解決する課題について説明する。実施の形態3の解決策を実行した場合であっても、移動端末から何らかの要求が無ければ、上記課題2が継続する。ここで、現在の方法において、周期的なトラッキングエリアアップデートが存在する。この周期的なトラッキングエリアアップデートは、移動端末のシステム情報が周期的なトラッキングエリアアップデートを適用すべきことを指示した場合に適用される(非特許文献8 4.5.3章)。
本実施の形態3の変形例1での解決策を以下に示す。実施の形態3に加えて、テンポラリー登録をした移動端末は、周期的なトラッキングエリアアップデートを実行する。または、テンポラリー登録をした移動端末は、ネットワーク側からの指示がなくとも、周期的なトラッキングエリアアップデートを実行する。また、テンポラリー登録した移動端末は、システム情報が周期的なトラッキングエリアアップデートを適用すべきことを指示していない場合においても周期的なトラッキングエリアアップデートを実行する。
実行の具体的動作例としては、移動端末は「E-UTRAN Tracking Area update」を実行する。自移動端末がテンポラリー登録を行っているか否かの判断には、実施の形態2で開示したテンポラリー登録であるか、通常(テンポラリー期間の設定無し)の登録であるかを移動端末が判断する方法の具体例を用いることができるので、説明を省略する。
また周期的なトラッキングエリアアップデートの実行は、ネットワーク側からのCSG登録状況の通知において、該テンポラリー登録のテンポラリー期間満了の旨の通知を受信するまで継続しても良い。これにより、無駄に周期的なトラッキングエリアアップデートの実行を継続する必要がなく、無線リソースの有効活用、移動端末の低消費電力化という効果を得ることが出来る。
また実施の形態3の変形例1において、実施の形態3に加えて、CSG登録をした移動端末は、周期的なトラッキングエリアアップデートを実行するとしても良い。また移動端末内の許可CSGリスト内に登録のCSG IDが含まれている場合は、周期的なトラッキングエリアアップデートを実行するとしても良い。
実施の形態3の変形例1により、実施の形態3の効果に加えて以下の効果を得ることが出来る。周期的にトラッキングエリアアップデートが実行されるため、周期的に移動端末からTAU要求が発生する。これにより、上記課題2が継続する時間が短縮化できるという効果を得ることが出来る。
実施の形態3 変形例2.
実施の形態3の変形例2にて解決する課題について説明する。実施の形態3の変形例1の解決策を実行した場合を検討する。課題2が継続する期間を短くするために周期的なトラッキングエリアアップデートの周期を短く設定した場合、テンポラリー登録を行っていない移動端末、あるいはCSG登録を行っていない移動端末が、周期的なトラッキングエリアアップデートを適用すべきことを指示された場合において、無用に短い周期でトラッキングエリアアップデートを実行することとなる。これにより、無線リソースの無駄が発生し、移動端末の消費電力が増加するという課題が発生する。反対に、テンポラリー登録を行っていない移動端末、あるいはCSG登録を行っていない移動端末の動作を考慮して、周期的なトラッキングエリアアップデートの周期を長く設定した場合、課題2が継続する期間が長くなる課題が再発する。
本実施の形態3の変形例2での解決策を以下に示す。実施の形態3、実施の形態3の変形例1に加えて、周期的なトラッキングエリアアップデートの周期を2種類持つようにする。また、該2種類の周期のうち、1つ目の周期は、テンポラリー登録を行っていない移動端末、あるいはCSG登録を行っていない移動端末用とし、2つ目の周期は、テンポラリー登録、あるいはCSG登録を行っている移動端末用に分けて用いる。該2種類の周期は、システム情報にてネットワーク側から移動端末へ通知される。
また、テンポラリー登録、あるいはCSG登録を行っている移動端末用の周期を移動端末自身が決定しても良い。これにより、ネットワーク側から通知する情報量を削減可能となり、無線リソースの有効活用という効果を得ることが出来る。
またテンポラリー登録、あるいはCSG登録を行っている移動端末用の周期を用いた、周期的なトラッキングエリアアップデートの実行は、ネットワーク側からのCSG登録状況の通知として、該テンポラリー登録のテンポラリー期間満了の旨の通知を受信するまで継続しても良い。ネットワーク側からのCSG登録状況の通知として、該テンポラリー登録のテンポラリー期間満了の旨の通知を受信後は、テンポラリー登録を行っていない移動端末、あるいはCSG登録を行っていない移動端末用の周期を用いた、周期的なトラッキングエリアアップデートを実行する。これにより、無駄に周期的なトラッキングエリアアップデートの実行を継続する必要がなく、無線リソースの有効活用、移動端末の低消費電力化という効果を得ることが出来る。
実施の形態3の変形例2により、実施の形態3、実施の形態3の変形例1の効果に加えて以下の効果を得ることが出来る。周期的なトラッキングエリアアップデートの周期を、(1)テンポラリー登録を行っていない移動端末、あるいはCSG登録を行っていない移動端末用と(2)テンポラリー登録、あるいはCSG登録を行っている移動端末用に分けて用いることができる。よって、テンポラリー登録を行っていない移動端末、あるいはCSG登録を行っていない移動端末からの無用に短い周期での周期的なトラッキングエリアアップデートの実行を抑制しつつ、テンポラリー登録、あるいはCSG登録を行っている移動端末用の周期を調整可能となる効果を得ることができる。これにより、上記課題2が継続する時間を移動体通信システムが柔軟に調整の上、短縮化できるという効果を得ることが出来る。
実施の形態4.
実施の形態4にて解決する課題は、上記課題2である。実施の形態4は、実施の形態2、実施の形態2の変形例1、実施の形態3、実施の形態3の変形例1、実施の形態3の変形例2とは別の解決策を以下に示す。
移動端末に対する、ネットワーク側管理の許可CSGリストに変更があった場合、該移動端末に該変更を通知する。通知を受信した移動端末は、該通知に応答する。ネットワーク側は、移動端末とネットワーク側の確立されたコネクションを用いて、該移動端末へ該移動端末に対するネットワーク側管理の許可CSGリストを通知する。ネットワーク側は、該コネクションのうち制御情報(c-plane)を用いて、該移動端末へ該移動端末に対するネットワーク側管理の許可CSGリストを通知する。該移動端末は、受信したネットワーク側管理の許可CSGリストを用いて、移動端末内の許可CSGリストを上書き、あるいは更新する。
ネットワーク側管理の許可CSGリストの変更の具体例としては、該移動端末が新たなCSGへ登録した際、該移動端末がCSG登録から削除された際、該移動端末のテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した際、該移動端末のテンポラリー期間が変更された際などがある。移動端末へ変更を通知する、ネットワーク側のエンティティの具体例としてはMME、HSSなどがある。また、MME、HSSなどは、移動端末が登録する1つあるいは複数のトラッキングエリアに属する1つあるいは複数の基地局(CSGセル、non−CSGセルを含む)経由で移動端末への変更通知を行う。通知のタイミングの具体例は、該移動端末に対するネットワーク側管理の許可CSGリストの変更に先立って、変更の際、変更の後処理としてなどが考えられる。
ネットワーク側から該移動端末に変更を通知する方法の具体例としては、移動端末に対してページング方法を用いて該移動端末のネットワーク側管理の許可CSGリストの変更を通知する。
図19を用いて、まず、従来のページング方法における移動端末の動作ついて以下説明する。ステップST1901にてページングメッセージを受信する。ステップST1902にて、ページングメッセージ中に、ページングレコード(Paging record)情報が存在するか否か判断する。存在する場合、ステップST1903へ移行する。存在しない場合、ステップST1905へ移行する。ステップST1903にて、ページングレコード中に含まれる移動端末の識別子と、上位レイヤから割当てられた移動端末の識別子が一致するか否か判断する。言い換えると、自移動端末宛のページングレコードであるか否か判断する。識別子が一致した場合、つまり自移動端末宛のページングレコードであった場合、ステップST1904へ移行する。識別子が一致しない場合、つまり自移動端末宛のページングレコードでなかった場合、ステップST1905へ移行する。ステップST1904にて、コアネットワークドメイン(Core Network domain:CNドメイン)と移動端末の識別子を上位へ報告する。ステップST1905にて、ページングメッセージ中に、システム情報変更を示す情報、「System infor Modification」とも称される、が存在するか否か判断する。存在する場合、ステップST1906へ移行する。存在しない場合、ステップST1907へ移行する。ステップST1906にて、システム情報受信を行う。ステップST1907にて、ページングメッセージ中に、ETWS(Earthquake and Tsumani Warning System)情報を示す情報、「etws-Indication」とも称される、が存在するか否か判断する。存在する場合、ステップST1908へ移行する。存在しない場合、処理を終了する。ステップST1908にて、ETWSに関する情報を受信する。
ネットワーク側が移動端末に対してページング方法を用いて該移動端末のネットワーク側管理の許可CSGリストの変更を通知する方法の具体例について、以下に3つ開示する。
(1)ネットワーク側は、ネットワーク側管理の許可CSGリストに変更があった場合、該移動端末に対して、ページングメッセージを通知する。ページングメッセージ中に該移動端末に割当てられた識別子で、識別可能な情報を通知する。従来の方法のページングレコードを用いても良い。従来のページングメッセージを用いることで、移動体通信システムの複雑性を回避しつつ、新たな機能を追加できるという効果を得ることが出来る。(1)の方法で変更を通知した場合の移動端末の動作は、図19と同様であるので説明を省略する。
(2)ネットワーク側は、ネットワーク側管理の許可CSGリストに変更があった場合、該移動端末に対して、ページングメッセージを通知する。方法(1)と異なり、従来の方法のページングレコードとは異なる情報を新規に設ける。これ以降、該新規の情報を「許可CSGリスト変更インジケータ」と称する。「許可CSGリスト変更インジケータ」は、移動端末に割当てられた識別子で識別可能な情報とする。これにより、ネットワーク側管理の許可CSGリストにて変更が生じた移動端末にのみ、通知を行うことが可能となる。これにより、ネットワーク側管理の許可CSGリストにて変更が生じていない、移動端末による無駄な処理負荷がかからないという効果を得ることができる。また、従来の「ページングレコード」に対して、別途「許可CSGリスト変更インジケータ」を設けることで、例えば移動端末の処理負荷などに応じて、あるいはユーザの都合、意思などに応じて、着呼処理に関わる「ページングレコード」受信後の処理は即時おこなうが、着呼処理に関わらない「許可CSGリスト変更インジケータ」受信後の処理は、移動端末の処理負荷が軽減されてから行うなど、移動端末あるいはユーザの柔軟な動作が可能となる。
図20に、方法(2)で変更を通知した場合の移動端末の動作の一例を示す。図19と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST1902にて、ページングメッセージ中に、ページングレコード(Paging record)情報が存在するか否か判断する。存在する場合、ステップST1903へ移行する。存在しない場合、ステップST2001へ移行する。ステップST1903にて、ページングレコード中に含まれる移動端末の識別子と、上位レイヤから割当てられた移動端末の識別子が一致するか否か判断する。言い換えると、自移動端末宛のページングレコードであるか否か判断する。識別子が一致した場合、つまり自移動端末宛のページングレコードであった場合、ステップST1904へ移行する。識別子が一致しない場合、つまり自移動端末宛のページングレコードでなかった場合、ステップST2001へ移行する。ステップST2001にて、ページングメッセージ中に、「許可CSGリスト変更インジケータ」が存在するか否か判断する。存在する場合、ステップST2002へ移行する。存在しない場合、ステップST1905へ移行する。ステップST2002にて、「許可CSGリスト変更インジケータ」中に含まれる移動端末の識別子と、上位レイヤから割当てられた移動端末の識別子が一致するか否か判断する。言い換えると、自移動端末宛の「許可CSGリスト変更インジケータ」であるか否か判断する。識別子が一致した場合、つまり自移動端末宛の「許可CSGリスト変更インジケータ」であった場合、ステップST2003へ移行する。識別子が一致しない場合、つまり自移動端末宛の「許可CSGリスト変更インジケータ」でなかった場合、ステップST1905へ移行する。ステップST2003にて、「許可CSGリスト変更インジケータ」を受信した旨などと移動端末の識別子を上位へ報告する。
(3)ネットワーク側は、ネットワーク側管理の許可CSGリストに変更があった場合、該移動端末に対して、ページングメッセージを通知する。従来の方法のページングレコード中に従来の着呼情報と、本実施の形態で新たに追加したネットワーク側管理の許可CSGリストに変更があった旨の情報を別個に設ける。これにより、方法(2)と同様の効果に加え、方法(2)で「ページングレコード」と「許可CSGリスト変更インジケータ」と別個2回(図20のステップST1903とステップST2002)必要であったメッセージ中の移動端末の識別子と、上位レイヤから割当てられた移動端末の識別子の照合が1回(後述の図21のステップST1903)に省略可能と出来る。これにより、移動端末の低消費電力化を実現できる。
図21に、方法(3)で変更を通知した場合の移動端末の動作の一例を示す。図19、図20と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST1902にて、ページングメッセージ中に、ページングレコード(Paging record)情報が存在するか否か判断する。存在する場合、ステップST1903へ移行する。存在しない場合、ステップST1905へ移行する。ステップST1903にて、ページングレコード中に含まれる移動端末の識別子と、上位レイヤから割当てられた移動端末の識別子が一致するか否か判断する。言い換えると、自移動端末宛のページングレコードであるか否か判断する。識別子が一致した場合、つまり自移動端末宛のページングレコードであった場合、ステップST2101へ移行する。識別子が一致しない場合、つまり自移動端末宛のページングレコードでなかった場合、ステップST1905へ移行する。ステップST2101にて、ページングレコード中に着呼情報が含まれるか否か判断する。ページングレコード中の自移動端末の識別子と一致した情報エリアに、着呼情報が含まれるか否か判断しても良い。言い換えると、自移動端末宛の着呼の有無を判断する。着呼情報が含まれた場合、つまり自移動端末宛の着呼が有った場合、ステップST1904へ移行する。着呼情報が含まれない場合、つまり自移動端末宛の着呼が無かった場合、ステップST2102へ移行する。ステップST2102にて、ページングレコード中に「許可CSGリスト変更インジケータ」が存在するか否か判断する。ページングレコード中の自移動端末の識別子と一致した情報エリアに、「許可CSGリスト変更インジケータ」が含まれるか否か判断しても良い。存在する場合、ステップST2003へ移行する。存在しない場合、ステップST1905へ移行する。
さらに、以下実施することで、上記課題1を合わせて解決することが出来る。解決策を3つ開示する。(1)実施の形態1及び実施の形態1の変形例1と組み合わせて用いる。(2)ネットワーク側が、移動端末へネットワーク側管理の許可CSGリストに削除、あるいは更新の変更を通知した際に、該移動端末のネットワーク側管理の許可CSGリストから該CSG IDを削除する、あるいは該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録の管理に追加することを止める、あるいは該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録の管理から削除する。これにより、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されるときに、ネットワーク側のネットワーク側管理の許可CSGリストとして、あるいは期限切れのCSG登録として、該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了することができる。これにより、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来る。(3)ネットワーク側が、移動端末へネットワーク側管理の許可CSGリストに削除、あるいは更新の変更を通知後に、移動端末とネットワーク側の確立されたコネクションが確立される。該コネクションを用いて、ネットワーク側が該移動端末へ該移動端末に対するネットワーク側管理の許可CSGリストを通知した際に、該移動端末のネットワーク側管理の許可CSGリストから該CSG IDを削除する、あるいは該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録の管理に追加することを止める、あるいは該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録の管理から削除する。これにより、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されるときに、ネットワーク側のネットワーク側管理の許可CSGリストとして、あるいは期限切れのCSG登録として、該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了することができる。これにより、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来る。
図22に移動体通信システムの動作の一例を示す。図13、図18と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST2201にて移動端末Aは、CSG ID「1」を伴うCSGセル1からマクロセル2へ移動(セルリセレクト)する。ステップST2202にてMMEは、該移動端末Aのネットワーク側管理の許可CSGリストに変更が生じたため、つまり該移動端末AのCSG ID「1」へのテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了したため、移動端末に対して該変更を通知する。具体例としては、MMEは「許可CSGリスト変更インジケータ」をページングメッセージにマッピングする。ステップST2203にて移動端末Aは、マクロセル2からページングを受信し、ページング受信処理を行う。移動端末がページングメッセージを受信した際の動作の具体例は図20、図21を用いて説明した通りであるので、ここでは詳細な説明は省略する。移動端末Aはページングメッセージ中に「許可CSGリスト変更インジケータ」が存在するか否か判断する。存在する場合、ステップST1317へ移行する。存在しない場合、本実施の形態の特徴部分ではないので説明を省略する。ステップST2204にて移動端末Aは、ネットワーク側との間にコネクションを確立する。
ステップST2205にてMMEは、ステップST2204のコネクションを用いて、移動端末Aへ移動端末Aに対するネットワーク側管理の許可CSGリストを通知する。ステップST2206にてMMEは、移動端末Aのネットワーク側管理の許可CSGリストに削除の変更が生じたために、ステップST2205にて移動端末Aへネットワーク側管理の移動端末Aの許可CSGリストを通知した場合、移動端末Aのネットワーク側管理の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。本動作例においては、移動端末Aのネットワーク側管理の許可CSGリストからCSG ID「1」を削除する。ステップST2207にて移動端末Aは、ステップST2205にて受信したネットワーク側管理の許可CSGリストを用いて、移動端末内の許可CSGリストを上書き、あるいは更新する。
また、移動端末内の許可CSGリストが変更された場合、移動端末がユーザに対してその旨を通知するようにしても良い。これにより、現在のCSG登録状況をユーザ知ることができ、ユーザが使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。ユーザへの通知方法の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末、あるいは移動端末が接続されたディスプレイに表示することで通知する。表示内容としては、現在のCSG登録リスト、あるいは変更(追加、削除、更新)が生じたCSG ID、変更の種別などがある。(2)通知音を用いて通知する。(3)バイブレータ機能を用いて通知する。
実施の形態4により以下の効果を得ることが出来る。テンポラリー登録時に十分長いテンポラリー期間が許可されるような場合であって、テンポラリー登録を行ったCSG IDを伴うセルの圏外に移動端末が移動した場合であっても、テンポラリー期間満了後すぐに、該登録満了を移動端末へ通知することが可能となる。本実施の形態4は、ネットワーク側管理の許可CSGリストの変更があった際に、ネットワーク主導の基で該登録満了を移動端末へ通知できるので、移動端末の要求動作などの有無に関係なく通知を実行できるという効果を有する。期限切れのCSG登録としての管理を終了させること、あるいは期限切れのCSG登録としての管理の開始を止めることが可能となり、テンポラリー登録する移動端末が多くなるにつれ、期限切れのCSG登録として管理するテンポラリー登録が増加することを防ぐことが可能となる。これにより、期限切れのCSG登録の管理に対するネットワーク側の処理負荷増加という上記課題1を解決することが出来る。
更には、実施の形態1同様に、期限切れのCSG登録としての管理を終了させることが可能となったため、ページングの最適化を実行可能と出来る。これにより、本来テンポラリー登録の期間満了、あるいはCSG登録削除につき、サービスのサポートが不要な移動端末に対する、MMEや該CSG IDを伴うCSGセルにおける無駄なページング送信処理、ページング送信での無線リソースなどを削減することが出来る。
さらには、ネットワークからのネットワーク側管理の許可CSGリストの通知により、移動端末は、自移動端末内の許可CSGリストを更新することが可能となる。これにより、実施の形態2同様の効果を得ることが出来る。また実施の形態4では移動端末は、ネットワーク側からのネットワーク側管理の許可CSGリストの通知により、移動端末内の許可CSGリストの更新を行うことから、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来るという更なる効果を得ることが出来る。
また、現在の方法では、移動端末内の許可CSGリストに含まれないCSG IDを伴うCSGセルは、該移動端末の自動モードの対象外となる。これにより、移動端末がCSGへ未登録であることが原因でサービスを受けることが出来ないセルに対して、無用な要求、あるいは無用なTAUの送信を防ぐという利点がある。本実施の形態4は、移動端末内の許可CSGリストに含まれないCSG IDを伴うCSGセルは、該移動端末の自動モードの対象外を継承し、該利点を継承しつつ、課題1及び課題2を解決可能となる。
また実施の形態4では、ネットワークからのネットワーク側管理の許可CSGリストの通知により、移動端末は、自移動端末内の許可CSGリストを更新する。これにより、以下の通り課題3を解決するという効果を得ることが出来る。新規登録のCSG IDを伴うセル傘下において手動モードにおけるリセレクションを行わずとも、ユーザの介入無しに新規登録のCSG IDを移動端末内の許可CSGリストに登録することが可能となる。これにより、事前登録した場合であっても、該新規登録のCSG IDを伴うセルを自動モードにおけるリセレクション動作において選択することが可能となる。よってユーザにとって使い勝手が良い移動体通信システムを構築可能となる。
また、新規のCSGへの登録後、早期に移動端末内の許可CSGリストへ該CSG IDが登録されることから、本来は該移動端末にとってベストセルにも関わらず、登録済みではあるが移動端末内の許可CSGリストに含まれないために、自動モードの対象外となり、移動端末がキャンプオン、あるいは通話中であればハンドオーバ先として用いない状況が発生しにくくなる。これにより、移動端末がベストセルではない他のセルを用いるため、移動端末及び基地局にて無用に送信電力が増大することを防ぎ、干渉を抑制することが可能となる。また、移動端末内の許可CSGリストに含まれないCSG IDを伴うCSGセルは、該移動端末の自動モードの対象外を継承し、移動端末がCSGへ未登録であることが原因でサービスを受けることが出来ないセルに対して無用な要求、あるいは無用なTAUの送信を防ぐという利点を継承しつつ、課題3を解決可能となる。
実施の形態4 変形例1.
実施の形態4の変形例1にて解決する課題について説明する。実施の形態4の解決策を実行した場合、該移動端末の登録CSGの種類が多い場合以下の新たな課題が発生する。ネットワーク側から移動端末へのネットワーク側管理の許可CSGリストを通知する際(具体例としては、図22のステップST2205)に、無線区間を伝送する情報量が多くなり、無線リソースの無駄が発生するという課題が生じる。
実施の形態4の変形例1での解決策を以下に示す。移動端末に対する、ネットワーク側管理の許可CSGリストに変更があった場合、該移動端末に該変更を通知する。通知を受信した移動端末は、該通知に応答する。ネットワーク側は、移動端末とネットワーク側の確立されたコネクションを用いて、該移動端末へ該移動端末に対するネットワーク側管理の許可CSGリスト全てではなく、変更にかかる部分の情報を通知する。ネットワーク側は、該コネクションのうち制御情報(c-plane)を用いて、該移動端末へ該移動端末に対するネットワーク側管理の許可CSGリスト全てではなく、変更にかかる部分の情報を通知する。該移動端末は、受信したネットワーク側管理の許可CSGリストの変更にかかる部分の情報を用いて、移動端末内の許可CSGリストを上書き、あるいは更新する。
実施の形態4と異なる部分を中心に以下説明する。該移動端末に対するネットワーク側管理の許可CSGリスト全てではなく、変更にかかる部分の情報として、削除(テンポラリー期間満了によるもの含む)、追加が行われたCSG IDに関する情報のみ通知する。変更にかかる部分の情報の通知方法の具体例について以下に2つ開示する。(1)移動端末とネットワーク側の確立されたコネクションにて、変更の種別と変更に係るCSG IDを通知する。変更の種別の具体例としては、追加及び削除の別、あるいは追加であるか否か、あるいは削除であるか否かなどがある。(2)ページングメッセージにて変更の種別を通知し、移動端末とネットワーク側の確立されたコネクションにて、変更に係るCSG IDを通知する。変更の種別の具体例は方法(1)と同様である。
実施の形態4の変形例1により、実施の形態4の効果に加えて以下の効果を得ることが出来る。ネットワーク側から移動端末へのネットワーク側管理の許可CSGリストの通知に要する情報量を削減することが可能となり、移動端末の登録CSGの種類が多い場合に特に顕著である、無線リソースの無駄を削減することが可能となる。
実施の形態4 変形例2.
実施の形態4の変形例2にて解決する課題について説明する。
実施の形態4、実施の形態4の変形例1の解決策を実行した場合、ネットワークと移動端末の間でコネクションの確立(具体例としては、図22のステップST2204)が必要となる。コネクションの確立を待って許可CSGリストの変更を通知する手順は、移動体通信システムの制御遅延発生の原因となる。
実施の形態4の変形例2での解決策を以下に示す。移動端末に対する、ネットワーク側管理の許可CSGリストに変更があった場合、該移動端末に該変更を通知する。該変更通知の情報中に、あるいは該変更通知と一緒にネットワーク側管理の許可CSGリストのうち、変更にかかる部分の情報を通知する。該移動端末は、受信したネットワーク側管理の許可CSGリストのうち、変更にかかる部分の情報を用いて、移動端末内の許可CSGリストを上書き、あるいは更新する。
実施の形態4と異なる部分を中心に以下説明する。変更通知の情報中に、あるいは該変更通知と一緒にネットワーク側管理の許可CSGリストのうち、変更にかかる部分の情報を通知する。ネットワーク側は、該移動端末へページング方法を用いて該変更にかかる部分の情報を通知してもよい。ネットワーク側は、該移動端末へのページングメッセージ中に該変更に係る部分の情報をマッピングしても良い。方法の具体例を以下開示する。変更にかかる部分の情報として、削除(テンポラリー期間満了によるもの含む)、追加が行われたCSG IDに関する情報としても良い。変更にかかる部分の情報の通知方法の具体例について以下に3つ開示する。(1)実施の形態4の変更を通知する具体例の方法(2)を用いた場合、「許可CSGリスト変更インジケータ」中に、あるいは「許可CSGリスト変更インジケータ」と一緒に、変更にかかる部分を通知する。(2)実施の形態4の変更を通知する具体例の方法(3)を用いた場合、「ネットワーク側管理の許可CSGリストに変更があった旨の情報」中にあるいは「許可CSGリスト変更インジケータ」と一緒に、変更にかかる部分を通知する。
図23に移動体通信システムの動作の一例を示す。図13、図18、図22と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST2301にてMMEは、ページングメッセージ中に、ネットワーク側管理の許可CSGリストのうち、変更にかかる部分の情報をマッピングする。本動作例においては、MMEは、ページングメッセージ中に、変更の種別として「削除」を、変更に係るCSG IDとして「CSG ID「1」」をマッピングする。ステップST2302にて移動端末Aは、ステップST1313にて受信したページングメッセージ中の変更の種別、変更に係るCSG IDに従って、移動端末内の許可CSGリストを更新する。
実施の形態4の変形例2により、実施の形態4、及び実施の形態4の変形例1の効果に加えて以下の効果を得ることが出来る。ネットワーク側管理の許可CSGリストの変更をページング方法を用いて通知する場合、移動端末からのページング応答、ページング応答後のネットワークと移動端末間のコネクション確立を待つことなく通知することが出来る。これにより、移動体通信システムの制御遅延の防止という効果を得ることができる。
実施の形態5.
実施の形態5にて解決する課題について説明する。移動端末がテンポラリー登録を行っているCSG IDを伴うCSGセル傘下にて通話中にテンポラリー期間が満了した場合を考える。テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了したので、該CSGにとって該移動端末は、非CSGメンバーとなる。よって該CSGを伴うCSGセルでの、該移動端末へのサービス提供は不要となる。このように、移動端末がテンポラリー登録を行っているCSG IDを伴うCSGセル傘下にて通話中にテンポラリー期間が満了した場合、該CSGセルとのコネクションが切断されることになり、ユーザにとって不便が生じる。
実施の形態5での解決策を以下に示す。ネットワーク側は、移動端末がテンポラリー登録を行っているCSG IDを伴うCSGセル傘下にて通話中にテンポラリー期間が満了した場合、テンポラリー期間を延長する。あるいは、該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録としての管理開始を遅らせる。テンポラリー期間を延長し、延長が完了したあと、該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録として管理する。あるいは、該移動端末の該CSG IDをネットワーク側管理の許可CSGリストから削除することを遅らせる。テンポラリー期間を延長し、延長が完了したあと、該移動端末の該CSG IDをネットワーク側管理の許可CSGリストから削除する。または、ネットワーク側は、移動端末がテンポラリー登録を行っているCSG IDと同じCSG IDを伴う別のCSGセルへハンドオーバしたさいも、テンポラリー期間が満了した場合、前記処理を行っても良い。
ネットワーク側のテンポラリー期間を延長させるエンティティの具体例は、MME、HSSなどがある。
テンポラリー期間を延長する延長期間、あるいは期限切れのCSG登録としての管理開始を遅らせる遅延期間を、以降「テンポラリー延長期間」と称する。テンポラリー延長期間の具体例を以下3つ開示する。(1)テンポラリー延長期間を一定期間とする。一定期間は静的、あるいは準静的であっても良い。一定期間延長した後であっても、該移動端末が該CSG IDを伴うCSGセル傘下にて通話中であれば、再度一定期間テンポラリー期間を延長しても良い。(2)該移動端末が通話(RRC Connected、Connected mode、Connected Stateなどとも称される)を継続する期間とする。言い換えれば、該移動端末が通話状態から待受け状態(RRC Idle、Idle mode、Idle Stateとも称される)へ移行するまでとする。(3)該移動端末が該CSG IDを伴うCSGセルから該CSG IDを伴わない他のCSGセル、あるいはオープンモード、あるいはマクロセルへハンドオーバするまでとする。上記(1)、(2)、(3)を組み合わせて用いても良い。
さらに、以下実施することで、上記課題1及び課題2、課題3を合わせて解決することが出来る。解決策を2つ開示する。(1)実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態2、実施の形態2の変形例1、実施の形態3、実施の形態3の変形例1、実施の形態3の変形例2、実施の形態4、実施の形態4の変形例1、実施の形態4の変形例2と組み合わせて用いる。
(2)ネットワーク側は、通話状態から待受け状態へ移行するさい、該移動端末との間に確立されているコネクションを用いて、該移動端末に対してテンポラリー期間が満了した旨を通知する。ネットワーク側は、該コネクションのうち制御情報(c-plane)を用いて、テンポラリー期間が満了した旨を通知する。テンポラリー期間が満了した旨の情報の具体例は、テンポラリー期間が満了したCSGを識別する情報などがある。CSGを識別する情報の具体例は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。これにより、複数のCSGへのテンポラリー登録が許されているような移動体通信システムにおいて、どのCSGへのテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了したか、ネットワーク側が移動端末へ正確に通知することが可能となる。ネットワーク側のエンティティの具体例としては、でMME、HSSなどがある。テンポラリー期間が満了した旨を通知したネットワーク側は、期限切れのCSG登録として該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了する、あるいは該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録としての管理開始を行わない。また、テンポラリー期間が満了した旨の通知を受けた移動端末は、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。これにより、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来る。
図24に移動体通信システムの動作の一例として「テンポラリー延長期間」に具体例(1)を用いた場合を示す。図13と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST2401にて移動端末Aは、テンポラリー登録を行ったCSG ID「1」を伴うCSGセル1をサービングセルとして通話を開始する。ステップST2402にてMMEは、通話中のテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了するか否か判断する。満了する場合は、ステップST2403へ移行する。満了しない場合は、ステップST2406へ移行する。ステップST2403にてMMEは、通話中のテンポラリー登録のテンポラリー期間を一定期間延長する。
ステップ2404にて移動端末Aは、ユーザなどが通話を終了するか否かを判断する。通話を終了する場合は、ステップST2405へ移行する。通話を終了しない場合は、ステップST2404の判断を繰り返す。ステップST2405にて移動端末Aは、MMEへ通話終了を通知する。ステップST2406にてMMEは、通話を終了するか否かを判断する。通話を終了する場合は、ステップST2407へ移行する。通話を終了しない場合は、ステップST2402へ戻る。
ステップST2407にてMMEは、通話中のテンポラリー登録のテンポラリー期間を延長したか否かを判断する。つまり当初の移動端末Aのテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了したか否かを判断する。テンポラリー期間を延長した場合、あるいは当初のテンポラリー期間が満了した場合、ステップST2408へ移行する。テンポラリー期間を延長しない場合、あるいは当初のテンポラリー期間が満了していない場合、ステップST2411へ移行する。
ステップST2408にてMMEは、移動端末へテンポラリー期間が満了した旨を、該テンポラリー登録に係るCSG IDを伴うCSGセル経由にて通知する。本動作例では、MMEはCSGセル1経由で移動端末に対して、該情報通知する。ステップST2409にてMMEは、該登録に係るCSG IDを期限切れのCSG登録として管理することを開始しない。本動作例においては、MMEは移動端末AのCSG ID「1」を期限切れのCSG登録としての管理を開始しない。ステップST2410にて移動端末Aは、許可CSGリストから該CSG IDを削除する。本動作例においては、移動端末Aは、許可CSGリストからCSG ID「1」を削除する。ステップST2411にて移動端末Aは、通話を終了する。
ステップST2407からステップST2410の一連の処理は行わなくても良い。また、ステップST2407からステップST2410の一連の処理とステップST2411の順序は任意である。
図25に移動体通信システムの動作の一例として「テンポラリー延長期間」に具体例(2)を用いた場合を示す。図13、図24と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST2406にてMMEは、通話を終了するか否かを判断する。通話を終了する場合は、ステップST2402へ移行する。通話を終了しない場合は、ステップST2406の判断を繰り返す。ステップST2402にてMMEは、通話中のテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了するか否か判断する。満了する場合は、ステップST2408へ移行する。満了しない場合は、ステップST2411へ移行する。
また、テンポラリー期間が満了した旨の通知を移動端末が受信した場合、許可CSGリストから該テンポラリー登録に関するCSG IDを削除する場合、など、移動端末がユーザに対してその旨を通知するようにしても良い。これによりユーザがテンポラリー期間満了を知ることができ、ユーザが使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。
ユーザへの通知方法の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末、あるいは移動端末が接続されたディスプレイに表示することで通知する。表示内容としてはローカルテンポラリー期間が満了するCSG IDなどがある。(2)通知音を用いて通知する。(3)バイブレータ機能を用いて通知する。
実施の形態5により以下の効果を得ることが出来る。移動端末がテンポラリー登録を行っているCSG IDを伴うCSGセル傘下にて通話中にテンポラリー期間が満了した場合であっても、該通話を継続することが可能となり、ユーザにとって使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。
また、ネットワーク側にて期限切れのCSG登録としての管理を終了させること、あるいは期限切れのCSG登録としての管理の開始を止めることが可能となり、テンポラリー登録する移動端末が多くなるにつれ、期限切れのCSG登録として管理するテンポラリー登録が増加することを防ぐことが可能となる。これにより、期限切れのCSG登録の管理に対するネットワーク側の処理負荷増加という上記課題1を解決することが出来る。
更には、実施の形態1同様に、期限切れのCSG登録としての管理を終了させることが可能となったため、ページングの最適化を実行可能と出来る。これにより、本来テンポラリー登録の期間満了、あるいはCSG登録削除につき、サービスのサポートが不要な移動端末に対する、MMEや該CSG IDを伴うCSGセルにおける無駄なページング送信処理、ページング送信での無線リソースなどを削減することが出来る。
さらには、ネットワークからのテンポラリー期間が満了した旨の通知により、移動端末は、自移動端末内の許可CSGリストから、該テンポラリー登録に係るCSG IDを削除することが可能となり、課題2を解決することが出来る。これにより、実施の形態2同様の効果を得ることが出来る。
実施の形態5 変形例1.
実施の形態5の変形例1にて解決する課題は、実施の形態5と同様であるので、説明を省略する。
実施の形態5の変形例1での解決策を以下に示す。ネットワーク側は、移動端末がテンポラリー登録を行っているCSG IDを伴うCSGセル傘下にて通話中にテンポラリー期間が満了した場合、ハンドオーバを実行する。従来のハンドオーバは、移動端末からのメジャメントレポートを契機(トリガとも称される)として、ネットワーク主導の基で行われる。一方、本実施の形態の解決策では、移動端末からのメジャメントレポートを契機としてではなく、テンポラリー登録のテンポラリー期間の満了、あるいはテンポラリー登録のテンポラリー期間満了直前を契機として、ハンドオーバを開始する。あるいは、CSG登録の削除を契機として、ハンドオーバを開始するとしても良い。
さらに、以下実施することで、上記課題1及び課題2、課題3を合わせて解決することが出来る。解決策を2つ開示する。(1)実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態2、実施の形態2の変形例1、実施の形態3、実施の形態3の変形例1、実施の形態3の変形例2、実施の形態4、実施の形態4の変形例1、実施の形態4の変形例2と組み合わせて用いる。
(2)ネットワーク側は、通話状態において、該移動端末との間に確立されているコネクションを用いて、該移動端末に対してテンポラリー期間が満了した旨を通知する。ネットワーク側は、該コネクションのうち制御情報(c-plane)を用いて、テンポラリー期間が満了した旨を通知する。テンポラリー期間が満了した旨の情報の具体例は、テンポラリー期間が満了したCSGを識別する情報などがある。CSGを識別する情報の具体例は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。これにより、複数のCSGへのテンポラリー登録が許されているような移動体通信システムにおいて、どのCSGへのテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了したか、ネットワーク側が移動端末へ正確に通知することが可能となる。ネットワーク側のエンティティの具体例としては、でMME、HSSなどがある。MME、HSSなどは、ソースセルあるいはターゲットセル経由で移動端末へテンポラリー期間が満了した旨を通知する。テンポラリー期間が満了した旨を通知したネットワーク側は、期限切れのCSG登録として該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了する、あるいは該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録としての管理開始を行わない。また、テンポラリー期間が満了した旨の通知を受けた移動端末は、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。これにより、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムの構築することが出来る。
図26に移動体通信システムの動作の一例を示す。図13、図24と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST2402にてMMEは、通話中のテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了するか否か判断する。満了する場合は、ステップST2601へ移行する。満了しない場合は、ステップST2402の判断を繰り返す。ステップST2601にてMMEは、サービングセルである該移動端末がテンポラリー登録をしたCSG IDを伴うCSGセルへ該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した旨の通知を行う。本動作例においては、MMEはCSGセル1へ移動端末Aのテンポラリー期間が満了した旨の通知を行う。ステップST2602にてCSGセル1は、ステップST2601にてMMEより移動端末Aのテンポラリー期間が満了した旨の通知を受信したことを契機として、移動端末Aに対するハンドオーバ処理を開始する。ハンドオーバ処理の具体例としては、CSGセル1は、移動端末Aのハンドオーバ先であるターゲットセルを決定する。
ターゲットセルの決定は、MMEが行っても良い。その場合、ステップST2603、ステップST2604についてもMMEが行っても良い。さらに、MMEからソースセル(本動作例ではCSGセル1)へMMEが決定したターゲットセルの情報を、S1インタフェースを用いて通知しても良い。あるいは、ターゲットセルからソースセルに対してターゲットセルの情報を、X2インタフェースを用いて通知しても良い。MMEがネットワーク側管理の許可CSGリストを有する場合、移動端末の「適切なセル」をターゲットセルとして選択することが容易となる効果を得ることが出来る。
ステップST2603にてCSGセル1は、ステップST2602にて決定したターゲットセルに対して、ハンドオーバリクエスト(Handover Request)を通知する。そのさい、該ハンドオーバがテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了したことを契機する旨の情報を通知しても良い。該情報をハンドオーバリクエストの情報要素として追加しても良い。ステップST2604にてターゲットセルは、CSGセル1に対して、ハンドオーバリクエスト応答(Handover Request Ack)を通知する。ステップST2605にてCSGセル1は、移動端末Aに対して、RRC接続再設定メッセージ(RRC Connection Reconfiguration message)を通知する。RRC接続再設定メッセージ中には、ターゲットセルの情報が含まれる。ターゲットセルの情報の具体例としては、新しいテンポラリーの移動端末識別子(C-RNTIと称されることもある)、ターゲットセルのセキュリティーアルゴリズムに関する情報、RACH割当情報、ターゲットセルのシステム情報などがある。ステップST2606にてCSGセル1は、ハンドオーバを可能とするために、ターゲットセルに対して移動端末Aのデータを送信する。そのさい、該ハンドオーバがテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了したことを契機する旨の情報を通知しても良い。
ステップST2607にて移動端末Aは、ターゲットセルに対してRRC接続再設定完了メッセージ(RRC Connection Reconfiguration Complete message)を通知する。ステップST2608にてターゲットセルは、MMEに対して移動端末Aに関するパススイッチ要求メッセージを通知する。ステップST2609にてMMEは、ターゲットセルに対して移動端末Aに関するパススイッチ要求応答メッセージを通知する。そのさい、該パススイッチがテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了したことを契機する旨の情報を通知しても良い。該情報をパススイッチ要求応答メッセージの情報要素として追加しても良い。ステップST2409にてMMEは、ステップST2608にてパススイッチ要求メッセージを受信することにより、該登録に係るCSG IDを期限切れのCSG登録として管理することを開始しない。本動作例においては、MMEは移動端末AのCSG ID「1」を期限切れのCSG登録としての管理を開始しない。ステップST2601にてMMEがサービングセルである該移動端末がテンポラリー登録をしたCSG IDを伴うCSGセルへ該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した旨の通知をすることにより、ステップST2409を行うようにしても良い。ステップST2610にてターゲットセルは、CSGセル1に対して移動端末Aに係るデータを削除しても良いことを通知する。具体例としては、移動端末Aの「UE context」をリリースしても良いことを通知する。
ステップST2611にてターゲットセルは、移動端末Aに対して該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した旨の通知を行う。ステップST2410にて移動端末Aは、ステップST2611にて該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した旨の通知を受信したことにより、許可CSGリストから該CSG IDを削除する。本動作例においては、移動端末Aは、許可CSGリストからCSG ID「1」を削除する。ステップST2601にてMMEがサービングセルに通知する情報を、サービングセルが移動端末に対して通知するようにしても良い。その場合、ステップST2601にて移動端末が該情報を受信したことにより、ステップST2409を行うようにしても良い。また、ステップST2605にてサービングセルであるCSGセル1が移動端末Aに通知するRRC接続再設定メッセージ中に、あるいはRRC接続再設定メッセージとともに、該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した旨を通知してよい。その場合、ステップST2605にて移動端末が該情報受信したことにより、ステップST2409を行うようにしても良い。
また、移動端末へテンポラリー期間が満了した旨の通知を受信した場合、許可CSGリストから該テンポラリー登録に関するCSG IDを削除する場合、など、移動端末がユーザに対してその旨を通知するようにしても良い。これによりユーザがテンポラリー期間満了を知ることができ、ユーザが使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。
ユーザへの通知方法の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末、あるいは移動端末が接続されたディスプレイに表示することで通知する。表示内容としてはローカルテンポラリー期間が満了するCSG IDなどがある。(2)通知音を用いて通知する。(3)バイブレータ機能を用いて通知する。
実施の形態5の変形例1により、実施の形態5の効果に加えて以下の効果を得ることが出来る。実施の形態5の解決策においては、ネットワーク側は、テンポラリー登録を行っているCSG IDを伴うCSGセル傘下における移動端末の通話終了を待つ必要がある。当初のテンポラリー期間が満了してから、該テンポラリー登録を行ったCSGから該移動端末へのサービス供給を停止するまでの時間は、ユーザの行動に左右されることになる。一方、本実施の形態では、当初のテンポラリー期間が満了してから、該テンポラリー登録を行ったCSGから該移動端末へのサービス供給を停止するまでの時間は、ユーザの動作に左右されることがない。よってユーザの動作という不確定要素を含むことのない、安定した移動体通信システムの構築が可能となる。また、該移動端末の該セル傘下での通話の終了を待たずして、該CSG IDを伴うセルからの該移動端末へのサービスを停止することが可能となり、CSGセルの所有者(オーナー)、あるいはオペレータの意思を尊重した移動体通信システムを構築可能となる。
実施の形態5 変形例2.
実施の形態5の変形例2にて解決する課題は、実施の形態5と同様であるので、説明を省略する。
実施の形態5の変形例2での解決策を以下に示す。ネットワーク側は、移動端末がテンポラリー登録を行っているCSG IDを伴うCSGセル傘下にて通話中にテンポラリー期間が満了した場合、該移動端末に対して、該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した旨の通知を行う。該通知を契機にネットワーク側は、該CSG IDを伴うCSGセルからの該移動端末へのサービスを停止する。該通知を契機にネットワーク側は、該CSG IDを伴うCSGセルと移動端末との間の通話を切断するとしても良い。該通知を契機にネットワーク側は、該CSG IDを伴うCSGセルと移動端末との間の無線リンクを開放するとしても良い。
さらに、以下実施することで、上記課題1及び課題2、課題3を合わせて解決することが出来る。解決策を2つ開示する。(1)実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態2、実施の形態2の変形例1、実施の形態3、実施の形態3の変形例1、実施の形態3の変形例2、実施の形態4、実施の形態4の変形例1、実施の形態4の変形例2と組み合わせて用いる。
(2)ネットワーク側は、通話状態から待受け状態へ移行するさい、該移動端末との間に確立されているコネクションを用いて、該移動端末に対してテンポラリー期間が満了した旨を通知する。ネットワーク側は、該コネクションのうち制御情報(c-plane)を用いて、テンポラリー期間が満了した旨を通知する。テンポラリー期間が満了した旨の情報の具体例は、テンポラリー期間が満了したCSGを識別する情報などがある。CSGを識別する情報の具体例は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。これにより、複数のCSGへのテンポラリー登録が許されているような移動体通信システムにおいて、どのCSGへのテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了したか、ネットワーク側が移動端末へ正確に通知することが可能となる。ネットワーク側のエンティティの具体例としては、でMME、HSSなどがある。テンポラリー期間が満了した旨を通知したネットワーク側は、期限切れのCSG登録として該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了する、あるいは該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録としての管理開始を行わない。また、テンポラリー期間が満了した旨の通知を受けた移動端末は、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。これにより、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来る。
図27に移動体通信システムの動作の一例を示す。図13、図24と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST2406にてMMEは、通話を終了するか否かを判断する。通話を終了する場合は、ステップST2411へ移行する。通話を終了しない場合は、ステップST2402へ移行する。ステップ2402にてMMEは、通話中のテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了するか否か判断する。満了する場合は、ステップST2408へ移行する。満了しない場合は、ステップST2406へ戻る。ステップST2408にてMMEは、移動端末へテンポラリー期間が満了した旨を、該テンポラリー登録に係るCSG IDを伴うCSGセル経由にて通知する。本動作例では、MMEはCSGセル1経由で移動端末に対して、該情報通知する。ステップST2409にてMMEは、該登録に係るCSG IDを期限切れのCSG登録として管理することを開始しない。本動作例においては、MMEは移動端末AのCSG ID「1」を期限切れのCSG登録としての管理を開始しない。ステップST2410にて移動端末Aは、許可CSGリストから該CSG IDを削除する。本動作例においては、移動端末Aは、許可CSGリストからCSG ID「1」を削除する。
また、移動端末へテンポラリー期間が満了した旨の通知を受信した場合、許可CSGリストから該テンポラリー登録に関するCSG IDを削除する場合、など、移動端末がユーザに対してその旨を通知するようにしても良い。これによりユーザがテンポラリー期間満了を知ることができ、ユーザが使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。
ユーザへの通知方法の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末、あるいは移動端末が接続されたディスプレイに表示することで通知する。表示内容としてはローカルテンポラリー期間が満了するCSG IDなどがある。(2)通知音を用いて通知する。(3)バイブレータ機能を用いて通知する。
実施の形態5の変形例2により以下の効果を得ることが出来る。移動端末がテンポラリー登録を行っているCSG IDを伴うCSGセル傘下にて通話中にテンポラリー期間が満了した場合であっても、テンポラリー期間が満了する旨をユーザへ通知後に、通話を切断することが可能となる。これにより、ユーザにとって使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。
また、ネットワーク側にて期限切れのCSG登録としての管理を終了させること、あるいは期限切れのCSG登録としての管理の開始を止めることが可能となり、テンポラリー登録する移動端末が多くなるにつれ、期限切れのCSG登録として管理するテンポラリー登録が増加することを防ぐことが可能となる。これにより、期限切れのCSG登録の管理に対するネットワーク側の処理負荷増加という上記課題1を解決することが出来る。
更には、実施の形態1同様に、期限切れのCSG登録としての管理を終了させることが可能となったため、ページングの最適化を実行可能と出来る。これにより、本来テンポラリー登録の期間満了、あるいはCSG登録削除につき、サービスのサポートが不要な移動端末に対する、MMEや該CSG IDを伴うCSGセルにおける無駄なページング送信処理、ページング送信での無線リソースなどを削減することが出来る。
さらには、ネットワークからのテンポラリー期間が満了した旨の通知により、移動端末は、自移動端末内の許可CSGリストから、該テンポラリー登録に係るCSG IDを削除することが可能となる。これにより、実施の形態2同様の効果を得ることが出来る。
実施の形態5の解決策においては、ネットワーク側は、テンポラリー登録を行っているCSG IDを伴うCSGセル傘下における移動端末の通話終了を待つ必要がある。当初のテンポラリー期間が満了してから、該テンポラリー登録を行ったCSGから該移動端末へのサービス供給を停止するまでの時間は、ユーザの行動に左右されることになる。一方、本実施の形態では、当初のテンポラリー期間が満了してから、該テンポラリー登録を行ったCSGから該移動端末へのサービス供給を停止するまでの時間は、ユーザの動作に左右されることがない。よってユーザの動作という不確定要素を含むことのない、安定した移動体通信システムの構築が可能となる。また、該移動端末の該セル傘下での通話の終了を待たずして、該CSG IDを伴うセルからの該移動端末へのサービスを停止することが可能となり、CSGセルの所有者(オーナー)、あるいはオペレータの意思を尊重した移動体通信システムを構築可能となる。
実施の形態6.
実施の形態6にて解決する課題について説明する。ハイブリッドアクセスモードで運用されるセルは、オープンアクセスモードとクローズドアクセスモードの両方をサポートする。よって、ハイブリッドアクセスモードのクローズドアクセスモードとしての動作に対してもテンポラリー登録が認められる可能性がある。一方、現在の3GPPでは、ハイブリッドモードで運用されるセルに対するテンポラリー登録に関する技術は開示されていない。ハイブリッドアクセスモードで運用されるセルでのテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した際に、ハイブリッドアクセスモードで運用されるセルがオープンアクセスモードとクローズドアクセスモードの両方をサポートすることを生かした、ユーザにとって使いやすいサービスが提供可能な移動体通信システムを構築する必要があるという課題が発生する。
実施の形態6での解決策を以下に示す。移動端末がテンポラリー登録するCSG IDを伴うハイブリッドアクセスモードで運用されているセルに在圏している際、該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した場合、ネットワーク側は、該移動端末をCSGメンバーとしての扱いから非CSGメンバーとしての扱いへ変更する。言い換えると、該ハイブリッドアクセスモードで運用されているセルは、該移動端末に対して、クローズドアクセスモードとしての動作から、オープンアクセスモードとしての動作へ変更する。
該ハイブリッドアクセスモードで運用されているセルは、該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した場合であっても、該移動端末のキャンプオンを継続可能とする。該ハイブリッドアクセスモードで運用されているセルは、該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した場合であっても、該移動端末の通話を継続可能とする。継続される該通話において、該移動端末を非CSGメンバーとして取り扱っても良い。
図28に待受け状態の移動端末でテンポラリー期間が満了した場合の移動体通信システムの動作の一例を示す。ステップST2801にて、移動端末B(UEB)をCSG ID「2」に対してテンポラリー登録する。ステップST2802にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末BをCSG ID「2」に登録し、CSG ID「2」を収録した許可CSGリストを管理する。ステップST2803にて移動端末Bは、CSG ID「2」を登録し、CSG ID「2」を収録した許可CSGリストを管理する。ステップST2804にて移動端末Bは、CSGセルとしてCSG ID「2」を伴うハイブリッドアクセスモードで運用されているハイブリッドセル3をリセレクトする。つまり移動端末Bは、CSG ID「2」に対するCSGメンバーとして、ハイブリッドセル3をリセレクトする。結果、移動端末Bは、ハイブリッドセル3へキャンプオンする。ステップST2805にて移動端末BのCSG ID「2」へのテンポラリー期間が満了する。ステップST2806にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末BのCSG ID「2」への登録を期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)として管理する。
図29に通話状態の移動端末でテンポラリー期間が満了した場合の移動体通信システムの動作の一例を示す。図28と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST2901にて移動端末Bは、テンポラリー登録を行ったCSG ID「2」を伴うハイブリッドセル3をサービングセルとして通話を開始する。つまり移動端末Bは、CSG ID「2」に対するCSGメンバーとして、ハイブリッドセル3とコネクションを確立する。ステップST2805にて移動端末BのCSG ID「2」へのテンポラリー期間が満了する。ステップST2806にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末BのCSG ID「2」への登録を期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)として管理する。ステップST2902にて移動端末Bは、オープンアクセスモードを用いて、ハイブリッドセル3をサービングセルとして通話を継続する。つまり移動端末Bは、CSG ID「2」に対する非CSGメンバーとして、ハイブリッドセル3とコネクションを継続する。
本実施の形態6は、実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態2、実施の形態2の変形例1、実施の形態3、実施の形態3の変形例1、実施の形態3の変形例2、実施の形態5、実施の形態5の変形例1と組み合わせて用いることができる。
実施の形態6により以下の効果を得ることが出来る。ハイブリッドアクセスモードで運用されているセルは、クローズドアクセスモードに対してのテンポラリー期間が満了した場合であっても、該登録に係る移動端末のキャンプオンを継続可能とすることができる。ハイブリッドアクセスモードで運用されているセルは、クローズドアクセスモードに対してのテンポラリー期間が満了した場合であっても、該登録に係る移動端末の通話を継続可能とできる。これにより、ハイブリッドアクセスモードで運用されるセルがオープンアクセスモードとクローズドアクセスモードの両方をサポートすることを生かした、ユーザにとって使いやすいサービスが提供可能となる。
また、ハイブリッドアクセスモードで運用されているセルは、クローズドアクセスモードに対してのテンポラリー期間が満了した場合であっても、該登録に係る移動端末の通話を継続とする場合、該移動端末を非CSGメンバーとして取扱う事が可能となる。これにより、CSGセルの所有者(オーナー)、あるいはオペレータの意思を尊重した移動体通信システムを構築可能となる。
実施の形態6 変形例1.
実施の形態6の変形例1にて解決する課題について説明する。実施の形態6の解決策を実行した場合において以下課題が発生する。現在の移動端末内の許可CSGリストの更新方法では、該CSG IDを削除するためには、テンポラリー登録の期間満了したCSG IDを伴うセルからの拒絶(reject)のメッセージを受信する必要がある。しかし実施の形態6により、該ハイブリッドアクセスモードで運用されているセルは、該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した場合であっても、該移動端末のキャンプオンを継続可能となる。該ハイブリッドアクセスモードで運用されているセルは、該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した場合であっても、該移動端末の通話を継続可能となる。よって該移動端末は、該テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了になった場合であっても、該テンポラリー登録に係るCSG IDを伴うハイブリッドアクセスモードで運用されているセルから拒絶の通知を受信することはない。よって、現在の移動端末内の許可CSGリストの更新方法では、移動端末内の許可CSGリストから該テンポラリー登録に係るCSG IDが削除されないこととなり、上記課題2が発生する。
上記においては、テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了になった場合を中心に説明した。一方、ハイブリッドアクセスモードで運用されているセルのCSGへの登録が、何らかの理由で削除された場合においても同様の課題が発生する。
また、ネットワーク側管理の許可CSGリストでは、該移動端末の該CSG IDが登録されていないことにより、ネットワーク側では非CSGメンバーとして扱われるにも関わらず、該移動端末内の許可CSGリストに該CSG IDが残存することにより、ユーザはCSGメンバーとしてのサービスを享受できると間違った認識を持つという課題が発生する。当該課題が発生するサービスとして、例えば、CSGメンバーがパケット量に関わらず一定の通信料を負担するサービスや、非CSGメンバーがパケット量に応じた通信料を負担するサービスなどが考えられる。このようなサービスの場合、ネットワーク側では非CSGメンバーとして扱われ、パケット量に応じた通信料が加算されるのにも関わらず、ユーザはCSGメンバーとしてのサービスを享受できると間違って認識することが原因で、パケット量に関わらず一定の通信料であるとの理解の基、大量のパケット通信を行い高額の通信料を負担する場合など、ユーザが不利益を被るという課題が発生する。
実施の形態6の変形例1での解決策を以下に示す。移動端末のテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した場合、テンポラリー期間が満了したテンポラリー登録に係るCSG IDを伴うハイブリッドアクセスモードで運用されるセル経由で行われた、該移動端末からの要求に対して、ネットワーク側が受諾(accept、attach accept)応答する場合に、該移動端末のCSG登録状況を移動端末へ通知する。あるいは、CSG登録が削除された場合、登録が削除されたCSG IDを伴うハイブリッドアクセスモードで運用されるセル経由で行われた、該移動端末からの要求に対して、ネットワーク側が受諾(accept、attach accept)応答する場合にも、該移動端末のCSG登録状況を移動端末へ通知する。CSG登録状況の具体例は、実施の形態2の変形例1と同様であるので、説明を省略する。あるいはCSG登録状況として該移動端末がオープンアクセスモードを使用している旨、あるいはクローズドアクセスモードを使用していない旨の通知を行っても良い。移動端末は該CSG登録状況を確認し、確認の結果テンポラリー期間が満了したCSG登録、削除されたCSG登録、オープンアクセスモードの使用通知があれば、自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。
移動端末の要求に対して応答するネットワーク側のエンティティの具体例としては、MME、あるいはHSS(Home Subscriber Server)などがある。移動端末からネットワーク側への要求の具体例は、実施の形態3と同様であるので、説明を省略する。
ネットワーク側が移動端末への応答の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末がEPS(Evolved Packet system)ベアラを設定(establish)するための方法である「E-UTRAN initial attach」を行った結果、ネットワーク側から通知する受諾(accept、attach accept)のメッセージ。(2)移動端末が、ユーザプレイン(u-plane)無線(radio)ベアラをセットアップするための方法である「UE triggered service Request」を行った結果、ネットワーク側から通知する受諾(accept、attach accept)のメッセージ。(3)移動端末が、トラッキングエリアを更新するための方法である「E-UTRAN Tracking Area update」を行った結果、ネットワーク側から通知する受諾(accept、attach accept)のメッセージ。
ネットワーク側(MME、基地局など)が移動端末へ「該移動端末のCSG当登録状況」を通知する方法の具体例は、実施の形態3と同様であるので、説明を省略する。
さらに、以下実施することで、上記課題1を合わせて解決することが出来る。解決策を2つ開示する。(1)実施の形態1及び実施の形態1の変形例1と組み合わせて用いる。(2)テンポラリー期間が満了したテンポラリー登録に係るCSG IDを伴うハイブリッドアクセスモードで運用されるセル、あるいは登録が削除されたCSG IDを伴うハイブリッドアクセスモードで運用されるセル経由で行われた、該移動端末からの要求に対して、ネットワーク側が受諾(accept、attach accept)応答にて該移動端末のCSG登録状況を移動端末へ通知する場合に以下を実行する。ネットワーク側は、該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録の管理から削除する。これにより、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されるときに、ネットワーク側の期限切れのCSG登録として該CSG IDと該移動端末を関連付けての管理を終了することで、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来る。
図30に待受け状態の移動端末でテンポラリー期間が満了した場合の移動体通信システムの動作の一例を示す。図28と同じ参照符号は相当する部分であるので、説明は省略する。ステップST2801にて、移動端末B(UEB)をCSG ID「2」に対してテンポラリー登録する。ステップST3001にて移動端末Bは、発呼要求があるか否かを判断する。発呼する場合は、ステップST3002へ移行する。発呼しない場合は、ステップST3001の判断を繰り返す。ステップST3002にて移動端末Bは、ハイブリッドセル3経由でMMEへユーザプレイン無線ベアラのセットアップ要求を通知する。具体例として移動端末Bは、「UE triggered service Request」を通知する。
ステップST3003にてMMEは、ユーザプレイン無線ベアラのセットアップ要求に対して、移動端末Bへ受諾(accept、attach accept)を通知する。このとき、移動端末BのCSG ID「2」へのテンポラリー期間が満了しているため、ネットワーク側管理の許可CSGリストには、移動端末BのCSG ID「2」は登録された状態で管理されていない。よってMMEは、ハイブリッドセル3が伴うCSG ID「2」に関して移動端末Bを非CSGメンバーであると判断する。しかし、ユーザプレイン無線ベアラのセットアップ要求に対して、移動端末Bへ拒絶を通知するのではなく、ハイブリッドセル3におけるオープンアクセスモードの存在により受諾を通知する。
ここで、MMEは移動端末の要求に対して、受諾を通知する場合、オープンアクセスモードを対象にしたか、クローズドアクセスモードを対象にしたかの情報をハイブリッドセルへ通知しても良い。これにより、ハイブリッドアクセスモードで運用されるセル単体においてオープンアクセスモードで接続する移動端末と、クローズドアクセスモードで接続する移動端末と異なる制御を行うことが可能となる。具体例としては、クローズドアクセスモードで接続する移動端末を、オープンアクセスモードで接続する移動端末より優先的に取扱うなどである。オープンアクセスモードを対象にしたか、クローズドアクセスモードを対象にしたかの情報の具体例としては、オープンアクセスモードであるか否か、クローズドアクセスモードであるか否か、オープンアクセスモードかクローズドアクセスモードかの別、などがある。
ステップST3004にてMMEは、テンポラリー期間が満了した旨を移動端末Bへ通知する。あるいはオープンアクセスモードを使用している旨、あるいはクローズドアクセスモードを使用していない旨の通知を行っても良い。ステップST3003とステップST3004は同時であっても良い。また、テンポラリー期間が満了した旨をTAU受諾メッセージの情報要素の一部として通知しても良い。これにより、サービングセルの下りスケジューリングを1度実行するだけで良くなり、サービングセルの処理負荷軽減、及び無線リソースの有効活用という効果を得ることが出来る。
ステップST3005にてMMEは、移動端末への応答にて「該移動端末のCSG登録状況」としてテンポラリー期間が満了した旨などを通知したCSG IDについて、該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録の管理から削除する。本動作例においては、移動端末BのCSG ID「2」を期限切れのCSG登録の管理から削除する。ステップST3006にて移動端末Bは、ステップST3004にて送信されたCSG登録状況にテンポラリー期間が満了したCSG登録、削除されたCSG登録が含まれていれば、あるいはオープンアクセスモードを使用している旨、あるいはクローズドアクセスモードを使用していない旨が含まれていれば、自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。本動作例においては、CSG登録にて、テンポラリー期間が満了したCSG登録としてCSG ID「2」を確認し、CSG ID「2」を移動端末内の許可CSGリストから削除する。
通話状態の移動端末でテンポラリー期間が満了した場合の移動体通信システムの動作の一例を以下に開示する。移動端末B(UEB)をCSG ID「2」に対してテンポラリー登録したとして説明する。移動端末Bは、テンポラリー登録を行ったCSG ID「2」を伴うハイブリッドセル3をサービングセルとして通話を開始する。つまり移動端末Bは、CSG ID「2」に対するCSGメンバーとして、ハイブリッドセル3とコネクションを確立する。その後、移動端末BのCSG ID「2」へのテンポラリー期間が満了する。これ以降の動作を2つ開示する。
(1)MMEは、CSGメンバーとしてハイブリッドセル3と移動端末Bの間で確立しているコネクションを用いて、テンポラリー期間が満了した旨を移動端末Bへ通知する。あるいはオープンアクセスモードを使用している旨、あるいはクローズドアクセスモードを使用していない旨の通知を行っても良い。その後、ネットワーク側管理の許可CSGリストから、移動端末BのCSG ID「2」への登録を削除するが、移動端末BのCSG ID「2」への登録を期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)として管理することを開始しない。移動端末Bは、テンポラリー期間が満了したCSG登録(CSG ID「2」)に関して、自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。移動端末Bは、オープンアクセスモードを用いてハイブリッドセル3をサービングセルとして通話を継続する。つまり移動端末Bは、CSG ID「2」に対する非CSGメンバーとして、ハイブリッドセル3とコネクションを継続する。
(2)MMEは、移動端末BのCSG ID「2」への登録を期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)として管理する。移動端末Bは、オープンアクセスモードを用いてハイブリッドセル3をサービングセルとして通話を継続する。つまり移動端末Bは、CSG ID「2」に対する非CSGメンバーとして、ハイブリッドセル3とコネクションを継続する。MMEは、非CSGメンバーとしてハイブリッドセル3と移動端末Bの間で確立しているコネクションを用いて、移動端末Bへテンポラリー期間が満了した旨を通知する。その後、移動端末BのCSG ID「2」への登録を期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)として管理を終了する。移動端末Bは、テンポラリー期間が満了したCSG登録(CSG ID「2」)に関して自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。
また、テンポラリー期間が満了した旨の通知を移動端末が受信した場合、あるいはオープンアクセスモードを使用している旨、あるいはクローズドアクセスモードを使用していない旨を受信した場合、許可CSGリストから該テンポラリー登録に関するCSG IDを削除する場合、など、移動端末がユーザに対してその旨を通知するようにしても良い。これによりユーザがテンポラリー期間満了を知ることができ、ユーザが使いやすい移動体通信システムを構築することが可能となる。
ユーザへの通知方法の具体例として以下3つを開示する。(1)移動端末、あるいは移動端末が接続されたディスプレイに表示することで通知する。表示内容としてはローカルテンポラリー期間が満了するCSG IDなどがある。(2)通知音を用いて通知する。(3)バイブレータ機能を用いて通知する。
本実施の形態6の変形例1は、実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態2、実施の形態2の変形例1、実施の形態3、実施の形態3の変形例1、実施の形態3の変形例2、実施の形態5、実施の形態5の変形例1と組み合わせて用いることができる。
実施の形態6の変形例1により、実施の形態6の効果に加えて以下の効果を得ることが出来る。ハイブリッドアクセスモードで運用されているCSGに対しての、テンポラリー登録の満了時に、ネットワーク側から該移動端末へ該移動端末のCSG登録状況が通知される。この通知により、ネットワーク側の期限切れのCSG登録としての、該移動端末の、該テンポラリー登録に係るCSG IDの管理を終了することが可能となる。これにより上記課題1を解決することが出来る。よって、実施の形態1と同様の効果を得ることが出来る。
また、移動端末のCSG登録状況をネットワーク側から該移動端末へ通知することにより、該移動端末が、自移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDを削除する。これにより上記課題2を解決することが出来る。よって、実施の形態2同様の効果を得ることが出来る。また本実施の形態6の変形例1では移動端末は、ネットワーク側から送られてきたCSG登録状況を確認することから、移動端末とネットワーク側で整合性の取れた移動体通信システムを構築することが出来るという更なる効果を得ることが出来る。
また、ハイブリッドアクセスモードで運用されているセルにおいて、テンポラリー登録のテンポラリー期間が満了したことなどにより、CSGメンバーとしての取扱いから非CSGメンバーとしての取扱いに変更となったことを、移動端末またはユーザが知ることができるようになったため、ユーザにとって使いやすい移動体通信システムの構築が可能となる。
実施の形態7.
実施の形態7にて解決する課題について説明する。通常のCSGメンバー登録であっても、何らかの理由で該登録を削除する場合が存在する。現在の移動端末内の許可CSGリストの更新方法では、CSGメンバー登録の削除に係る該CSG IDを削除するためには、登録の削除に係るCSG IDを伴うセルからの拒絶(reject)のメッセージを受信する必要がある。移動端末がCSGセルのカバレッジエリアから離れた後、該移動端末の該CSGセルが伴うCSG IDへの登録を削除した場合は、該CSGセルから拒絶(reject)されることはない。このように、ネットワーク側管理の許可CSGリストと移動端末内の許可CSGリストの不整合が継続することにより上記課題2が発生する。
また、以下の状況が発生し、それに伴い以下の課題4が発生する。セルのオーナー、あるいはオペレータなどの意思などにより、CSGメンバー登録の削除を理由にネットワーク側管理の許可CSGリストに含まれなくなったCSG IDであっても、移動端末内の許可CSGリストからは削除されていないために、移動端末の自動モードにおけるCSGセルセレクション、リセレクションにて該CSG IDを伴うセルを選択、あるいはキャンプオンする状況が発生する。つまり、移動端末がその後のサービスを受けることが出来ないセルを選択、あるいはキャンプオンする状況が発生する。
この状況により、前述の現行のページング方法においては、以下の通り課題4が発生する。削除されたCSG IDを伴うCSGセルがページングの最適化を実行する場合は、該CSGセルから該移動端末宛のページングメッセージが送信されない。上記の状況の通り、移動端末内の許可CSGリストから該CSG IDが削除されないため、移動端末の自動モードによって該削除されたCSG IDを伴うCSGセルへ該移動端末がキャンプオンしている場合を検討する。該CSG IDを伴うCSGセルから、該移動端末宛のページングメッセージは送信されないことから、該移動端末はページングメッセージを受信できず、該移動端末からのページングに対する応答は行われない。該移動端末からのページングに対する応答が無いことを契機に、ネットワーク側はページング最適化を行わずに、ページングの反復を実行する。該移動端末は、削除されたCSG IDを伴うCSGセル経由でページングに対する応答を行う。ネットワーク側管理の許可CSGリストでは、該移動端末の該CSG IDは削除されていることから、該移動端末からの該ページングの応答は拒絶される。該拒絶を受信した該移動端末は、該CSG IDを移動端末内の許可CSGセルリストから削除する。これにより該移動端末は、該CSG ID以外のCSG IDであって、移動端末内の許可CSGリスト中に含まれるCSG IDを伴うCSGセル、あるいはnon−CSGセルをリセレクトし、該セルからのページングメッセージを受信する。該移動端末は、該ページングメッセージへ応答し、該セル経由でページング応答の受諾の通知を受信する。
上記のように、(1)通常のページングによりページングの最適化を実行、(2)移動端末からページング応答が無いことによりネットワーク側からのページングが反復、(3)移動端末による、未登録のCSG IDを伴うCSGセル経由でのページングへの応答、(4)ネットワークにて未登録を理由にページング応答に対する拒絶を通知、(5)移動端末による、移動端末内の許可CSGリストを更新、(6)移動端末による、他セルをリセレクト、(7)移動端末による、登録済みのCSGセル、あるいはnon−CSGセル経由でのページングへ応答、という処理の流れになる。このように、(1)(2)にて移動体通信システムとして制御遅延の蓄積が起こるという課題4が発生する。また、ページングの反復が行われるため、無線リソースの無駄も発生する。
図31にて上記の課題3が発生する具体的動作例を説明する。ステップST3101にて、移動端末C(UEC)をCSG ID「3」に対して登録する。ステップST3102にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末CをCSG ID「3」に登録し、CSG ID「3」を収録した許可CSGリストを管理する。ステップST3103にて移動端末Cは、CSG ID「3」を登録しCSG ID「3」を収録した許可CSGリストを管理する。ステップST3104にて待受け状態の移動端末Cは、CSG ID「3」を伴うCSGセル4をセルリセレクトする。つまり、移動端末Cは、CSGメンバーとしてCSGセル4にキャンプオンする。
ステップST3105にて移動端末CのCSG ID「3」への登録が削除される。ステップST3106にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末CのCSG ID「3」への登録を、ネットワーク側管理の許可CSGリストから削除する。ステップST3107にてMMEは、移動端末C宛のページングが発生するか否か判断する。移動端末C宛のページングが発生する場合はステップST3108へ移行し、発生しない場合はステップST3107の判断を繰り返す。
ステップST3108にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末Cへのページングに関して、ページングの最適化を実行する。ページング最適化の具体的動作例では、ページングメッセージ中に移動端末Cのネットワーク側管理の許可CSGリストが含まれている場合、許可CSGリストに含まれないCSG IDを伴うCSGセルへはページングを通知しない。本動作例においては、MMEは移動端末Cが属するトラッキングエリア内のCSG ID「3」を伴うCSGセルへ、ページングを通知しない。つまり、CSGセル4へ該ページングを通知しない。
ステップST3109にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末Cが属するトラッキングエリア内のマクロセル5へ移動端末C宛のページングを送信する。ステップST3110にてマクロセル5は、移動端末C宛のページング送信処理を行う。処理の具体例としては、物理下り共有チャネル(PDSCH)にページングメッセージをマッピングするためのスケジューリングなどがある。ステップST3111にてマクロセル5は、移動端末C宛にページングを送信する。移動端末Cは、CSGセル4へキャンプオンしていることから、マルコセル5のページングをモニタしていない。
ステップST3112にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末Cからのページング送信に対する応答の有無を判断する。応答が無かった場合、ステップST3113へ移行する。応答があった場合、本実施の形態の特徴部分ではないので説明を省略する。ステップST3113にてネットワーク側、具体例としてMMEはページングの反復を実行する。ステップST3114にてネットワーク側、具体例としてMMEは、移動端末Cへのページングに関して、ページングの最適化を行わない。何故ならば、ページングの反復を実行する場合、ページングの最適化用実行しないことが現在の規格にて決定されている。ステップ3108からステップST3114のように上記課題4が発生する。
ステップST3115にてネットワーク側、具体例としてMMEは、マクロセル5へ移動端末C宛のページングを送信する。ステップST3116にてネットワーク側、具体例としてMMEは、CSGセル4へ移動端末C宛のページングを送信する。ステップST3117にてマクロセル5は、移動端末C宛のページング送信処理を行う。処理の具体例としては、物理下り共有チャネル(PDSCH)にページングメッセージをマッピングするためのスケジューリングなどがある。ステップST3118にてマクロセル5は、移動端末C宛にページングを送信する。ステップST3119にてCSGセル4は、移動端末C宛のページング送信処理を行う。処理の具体例としては、物理下り共有チャネル(PDSCH)にページングメッセージをマッピングするためのスケジューリングなどがある。ステップST3120にてCSGセル4は、移動端末C宛にページングを送信する。ステップST3121にて移動端末Cは、CSGセル4からページングを受信し、ページング受信処理を行う。ステップST3122にて移動端末Cは、CSGセル4経由でMMEへページング応答を送信する。
実施の形態7での解決策を以下に示す。CSGメンバー登録を削除された場合、ネットワークにて、該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録として管理する。CSGメンバー登録を削除された場合、ネットワーク側にてテンポラリー登録のテンポラリー期間が満了した場合と同様の管理、及び制御を行う。
これにより、現行のページング方法にてページングの最適化用には、期限切れのCSG登録(expired CSG subscriptions)は有効なCSG登録(valid CSG subscriptions)のように扱うとされているため、CSGメンバー登録が削除された場合においても、該移動端末宛のページングに対してページングの最適化が実行されない。つまり図31を用いて説明すると、ステップST3108が行われないことにより、ステップST3109からステップST3113までを削減できる。よって課題4を解決することが出来る。
また本実施の形態7での解決策では、現存するネットワーク側の「期限切れのCSG登録」の技術を用いるため、ネットワークの負荷の増加を防止しつつ課題4を解決できるという効果を得ることができる。これにより、移動体通信システムの複雑性回避という効果を得ることができる。
本実施の形態7は、実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態2、実施の形態2の変形例1、実施の形態3、実施の形態3の変形例1、実施の形態3の変形例2、実施の形態4、実施の形態4の変形例1、実施の形態4の変形例2、実施の形態5、実施の形態5の変形例1、実施の形態6、実施の形態6の変形例1と組み合わせて用いることができる。
実施の形態7 変形例1.
実施の形態7の変形例1にて解決する課題は、実施の形態7と同様であるので、説明を省略する。
実施の形態7の変形例1での解決策を以下に示す。CSGメンバー登録を削除された場合、ネットワークにて、該移動端末の該CSG IDを期限切れのCSG登録とは別に、「削除のCSG登録(削除 CSG subscriptions)」として管理する。ページングの最適化用には、削除のCSG登録(削除 CSG subscriptions)は有効なCSG登録(valid CSG subscriptions)のように扱う。これにより、CSGメンバー登録が削除された場合においても、該移動端末宛のページングに対してページングの最適化が実行されない。つまり図31を用いて説明すると、ステップST3108が行われないことにより、ステップST3109からステップST3113までを削減できる。よって課題4を解決することが出来る。
また本実施の形態7の変形例1での解決策では、現存するネットワーク側の「期限切れのCSG登録」とは別に「削除のCSG登録」を管理、及び制御するため、移動体通信システムとして柔軟な仕様変更などに対応可能となる、効果を得ることが出来る。
本実施の形態7の変形例1の「削除のCSG登録」には、実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態2、実施の形態2の変形例1、実施の形態3、実施の形態3の変形例1、実施の形態3の変形例2、実施の形態4、実施の形態4の変形例1、実施の形態4の変形例2、実施の形態5、実施の形態5の変形例1、実施の形態6、実施の形態6の変形例1が適用可能である。
CSGセルとしてHome−eNBが用いられるLTE方式を用いた通信システムについて示したが、CSGセルとしてHome−NBが用いられるUMTS方式の通信システムの場合でも、本発明は適用可能である。
CSGセルとしてHome−NBが用いられるUMTS方式の通信システムの場合は、基地局(Home−NB、NB)とコアネットワークの間にRNCを設け、RRCコネクション要求などのRRCメッセージは移動端末とRNC間で送受信を行うようにすれば良く、TAU要求などのNASメッセージは移動端末から基地局(Home−NB、NB)およびRNCを介してコアネットワークへ送受信されるようにすれば良い。こうすることによって、CSGセルとしてHome−NBが用いられるUMTS方式の通信システムの場合でも適用可能となる。