JP2016131148A - 蓄電装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】可撓性を有する蓄電装置または湾曲させても容量が悪化しにくい蓄電装置を提供することを課題とする。【解決手段】捲回体と、電解液を有し、捲回体は、積層体を有し、積層体は、正極と、負極を重ねて有し、積層体の厚さをT、捲回体の巻き数n=k(kは自然数)の部分の幅をWkとするとき、Wk+1>Wk+2Tである蓄電装置を提供する。または、捲回体は、第1の部分と、第2の部分を有し、捲回体の巻き数n=kの部分は、第1の部分を有し、捲回体において、巻き数n=k+1の部分は、第2の部分を有し、第1の部分と、第2の部分が重なり、第1の部分と、第2の部分の間の距離をGとするとき、G>Tである蓄電装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、蓄電装置及び電子機器に関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様は、物、方法、又は製造方法に関する。本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、又は組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、それらの駆動方法、又は、それらの製造方法を一例として挙げることができる。
なお、本明細書において電子機器とは、電気によって駆動する装置全般を指し、電気光学装置、および情報端末装置などは全て電子機器である。電子機器は二次電池を内蔵する場合がある。なお、ここで内蔵という定義は、取り外して交換できないように内蔵することは言うまでもなく、バッテリーパックなどとして自由に取り外しできるものも内蔵と呼ぶ。
近年、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、空気電池等、種々の蓄電装置の開発が盛んに行われている。特に高出力、高エネルギー密度であるリチウムイオン二次電池は、携帯電話やスマートフォン、ノート型コンピュータ等の携帯情報端末、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ等の電子機器、あるいは医療機器、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)、またはプラグインハイブリッド車(PHEV)等の次世代クリーンエネルギー自動車など、半導体産業の発展と併せて急速にその需要が拡大し、充電可能なエネルギーの供給源として現代の情報化社会に不可欠なものとなっている。
リチウムイオン二次電池の構造として、捲回型が知られている(特許文献1)。捲回型二次電池は、正極、負極、及びセパレータを重ね合わせて捲回させることにより、容量を増大させている。量産化に優れていることが、捲回型二次電池の特徴とされる。
一方、使用者が体に身につけて使用するウェアラブルデバイスの開発が盛んに行われている。使用者がより快適に使用するために、ウェアラブルデバイスは、湾曲した形状を有する、または、可撓性を有するものが多い。また、このようなウェアラブルデバイスに搭載するために、湾曲した形状を有するか、可撓性を有する蓄電装置の開発が行われている。
例えば、特許文献2には、少なくとも一軸方向に湾曲することのできるシート状の蓄電装置と、該蓄電装置を搭載した電子デバイスが開示されている。
特開平08−273702号公報 特開2013−211262号公報
捲回型二次電池は、湾曲させることが困難であった。また、湾曲させることにより、容量及びサイクル特性が悪化することがあった。
本発明の一態様は、可撓性を有する蓄電装置を提供することを課題とする。本発明の一態様は、湾曲させることのできる蓄電装置を提供することを課題とする。また、本発明の一態様は、湾曲させても容量が悪化しにくい蓄電装置を提供することを課題とする。また、可撓性を有する蓄電装置を有する電子機器を提供することを課題とする。
または、本発明の一態様は、新規な電子デバイス、新規な電子機器、新規な二次電池、または、新規な蓄電装置を提供することを課題とする。なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必要はない。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、捲回体と、電解液を有し、捲回体は、積層体を有し、積層体は、正極と、負極を重ねて有し、積層体の厚さをT、捲回体の巻き数n=k(kは自然数)の部分の幅をWとするとき、少なくとも一のkについて、Wk+1>W+2Tである蓄電装置である。
上記構成の蓄電装置において、捲回体の巻き数n=kの部分の高さをHとするとき、少なくとも一のkについて、Hk+1>H+2Tであってもよい。
また、本発明の一態様は、捲回体と、電解液を有し、該捲回体は、積層体を有し、該積層体は、正極と、負極を重ねて有し、捲回体は、隣り合う積層体と積層体との間の少なくとも一部に間隔を空ける湾曲した蓄電装置である。
湾曲した捲回体と、電解液を有し、該捲回体は、積層体を有し、該積層体は、正極と、負極を重ねて有し、積層体の高さをTとし、積層体と概略垂直に交差しながら捲回体を切断する曲線が、捲回体の巻き数n=kの部分の端部と交差する2点の間の長さをCとするとき、少なくとも一のkについて、Ck+1>C+2Tである湾曲した蓄電装置である。
上記構成において、捲回体の巻き数n=kの部分の高さをHとするとき、少なくとも一のkについて、Hk+1>H+2Tであってもよい。
また、本発明の一態様は、捲回体と、電解液を有し、捲回体は、積層体を有し、積層体は、正極と、負極を重ねて有し、捲回体の巻き数n=k(kは自然数)の部分は、第1の部分を有し、捲回体の巻き数n=k+1の部分は、第2の部分を有し、第1の部分と、第2の部分が重なり、第1の部分と、第2の部分の間の距離をG、積層体の厚さをTとするとき、少なくとも一のkについて、G>Tである蓄電装置である。
上記構成蓄電装置において、湾曲していてもよい。
また、上記各構成の蓄電装置において、可撓性を有する外装体を有し、外装体は、捲回体と、電解液を囲んでいてもよい。また、上記各構成の蓄電装置において、可撓性を有していてもよい。
また、本発明の一態様は、上記各構成の蓄電装置と、湾曲部を有する筐体を有する電子機器である。また、本発明の一態様は、上記各構成の蓄電装置と、可撓性を有する筐体を有する電子機器である。
本発明の一態様により、捲回体において、隣り合う積層体と積層体の間に間隔を空けることができる。これによって、蓄電装置を湾曲させた際、捲回体は変形しやすくなるため、湾曲した捲回体の内径と外径の差に起因して生じる応力を逃がすことができる。また、正極又は負極が損傷するのを防ぐことができる。従って、可撓性を有する捲回型蓄電装置を提供することができる。また、湾曲させても容量が悪化しにくい蓄電装置を提供することができる。また、可撓性を有する蓄電装置を有する電子機器を提供することができる。
また、新規な電子デバイス、新規な電子機器、新規な二次電池、または、新規な蓄電装置を提供することができる。なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
本発明の一態様の二次電池を説明する図。 本発明の一態様に係る積層体を説明する図。 本発明の一態様に係る積層体を説明する図。 本発明の一態様に係る積層体を説明する図。 捲回体を説明する図。 本発明の一態様に係る捲回体を説明する図。 本発明の一態様に係る捲回体を説明する図。 本発明の一態様に係る捲回体を説明する図。 本発明の一態様に係る捲回体を説明する図。 本発明の一態様の二次電池を説明する図。 本発明の一態様の二次電池を説明する図。 本発明の一態様に係る捲回体を説明する図。 本発明の一態様の二次電池の製造方法を説明する図。 本発明の一態様の二次電池の製造方法を説明する図。 本発明の一態様の二次電池の製造方法を説明する図。 本発明の一態様の二次電池の製造方法を説明する図。 本発明の一態様の二次電池の製造方法を説明する図。 本発明の一態様の二次電池の製造方法を説明する図。 本発明の一態様の電子機器を説明する図。 本発明の一態様の電子機器を説明する図。 本発明の一態様の電子機器を説明する図。 本発明の一態様の電子機器を説明する図。 本発明の一態様の電子機器を説明する図。 本発明の一態様の電子機器を説明する図。 本発明の一態様の電子機器を説明する図。
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
「電気的に接続」には、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に制限はない。
なお、「膜」という言葉と、「層」という言葉とは、場合によっては、または、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。
図面等において示す各構成の、位置、大きさ、範囲などは、理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。
なお、本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの序数詞は、構成要素の混同を避けるために付すものであり、数的に限定するものではないことを付記する。
本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「略平行」とは、二つの直線が−30°以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、「略垂直」とは、二つの直線が60°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。
なお、本明細書等に記載の蓄電装置において、正極及び負極を適宜入れ替えて使用してもよい。
(実施の形態1)
本実施の形態では、図1乃至図12を用いて、本発明の一態様の蓄電装置について、二次電池を例に挙げて説明する。
図1(A)に、本発明の一態様の二次電池100を示す。二次電池100は、可撓性を有する外装体110、正極リード141、及び負極リード145を有する。XY曲線における二次電池100の断面図を、図1(B)に示す。
図1(B)において、二次電池100は、外装体110に囲まれるように電解液109と、捲回体118を有する。捲回体118は、積層体119を捲回することにより、構成されている。
なお、図示しないが、正極リード141及び負極リード145は、それぞれ、積層体119の一部である正極集電体、及び負極集電体に、電気的に接続されている。
前述の通り、図1(B)において、捲回体118は、積層体119を捲回することにより構成されているが、隣り合う積層体119と積層体119との間に間隔125が空くように捲回されている。これによって、二次電池100を、湾曲することのできる捲回型二次電池とすることができる。
ここで、比較として、図5に、異なる構造を有する捲回型二次電池における正極111、負極115及びセパレータ108の断面図を示す。図5(A)において、正極111、負極115及びセパレータ108は、重ねられ、断面が概略円形となるように捲回されている。このように、正極111、負極115及びセパレータ108が巻かれた捲回型二次電池を湾曲させるのは難しい。
また、図5(B)において、正極111、負極115及びセパレータ108は、重ねられ、板状になるように捲回されている。図5(B)に示す捲回体を湾曲させた際の一例を図5(C)に示す。図5(C)に示すように、捲回体を湾曲させると、湾曲した捲回体の内径と外径の差に起因する応力を逃がすため、電極が屈曲することがある。例えば、領域126で示すように、負極115及びセパレータ108が屈曲することにより、正極111と負極115との間の距離が、遠くなることがある。このように、距離が遠くなることによって、電池反応の速度が遅くなり、二次電池の容量が低下することがある。また、別の例として、領域127で示すように、正極111及び負極115が、局所的に強く屈曲すると、正極111及び負極115が破損することがある。また、正極111又は、負極115が破損することにより、二次電池の容量が低下することがある。
以上に示したように、捲回型二次電池は、湾曲させるのが困難であるか、湾曲させると電極が破損し、容量が低下することがある。
一方、本発明の一態様の二次電池においては、図1(B)に示したとおり、捲回体118において、隣り合う積層体119と積層体119の間に間隔を空ける。これによって、二次電池100を湾曲した際に、捲回体118は柔軟に変形し、湾曲した捲回体の内径と外径の差に起因して生じる応力を逃がすことができる。従って、二次電池100は、図1(C)に示すように、湾曲させることができる。また、正極111又は負極115が屈曲するのを防ぐことができる。
従って、二次電池100を湾曲させることにより、正極111と負極115の距離が遠くなるのに伴い、電池反応の速度が遅くなり、二次電池100の容量が低下することを抑制することができる。また、正極111又は負極115が局所的に強く屈曲することにより、破損することを抑制することができる。より具体的には、正極集電体101又は負極集電体105が破れることを抑制することができる。また、正極111が有する正極活物質層又は負極が有する負極活物質層に、ひび割れが生じることを抑制することができる。また、正極活物質層102が正極集電体101から剥離すること、また、負極活物質層106が負極集電体105から剥離することを抑制することができる。
また、図1に示すように、二次電池100は、中央部で薄く、端部で厚い形状を有することが好ましい。また、外装体110は、可撓性を有することが好ましい。二次電池100を湾曲した際に、捲回体118が変形して、捲回体118の端部において厚みが増加することがある。このように、二次電池100が中央部よりも端部が厚い構成、また、外装体110が可撓性を有する構成とすれば、外装体110が捲回体118の変形を妨げることがなく、電極の破損を抑制することができる。なお、二次電池100は図1の形状に限定されない。例えば、外装体110の内部に、捲回体118が十分に変形できる空間を有していれば、二次電池100は、中央部と端部で厚みが均一であってもよい。
図2乃至図4に、積層体119の断面図を示す。積層体119は、正極111と、負極115を積層して有する。また、正極111は、正極集電体101と、正極活物質層102を有し、負極115は、負極集電体105と、負極活物質層106を有する。また、積層体119は、第1のセパレータ108を有し、正極活物質層102及び負極活物質層106は、第1のセパレータ108を介して対向する。
図2(A)に示す正極111において、正極集電体101は、一方の面に、正極活物質層102を有する。また、負極115において、負極集電体105は、一方の面に負極活物質層106を有する。この構成とすると、図1(B)に示したように、捲回体118において隣り合う積層体119と積層体119の間に間隔125を設けても、正極活物質層102と、負極活物質層106の距離が遠くなることがなく、好ましい。また、積層体119は、第2のセパレータ116を重ねて有する。第2のセパレータ116を重ねることにより、積層体119を捲回した際に、隣り合う2つの積層体119のそれぞれに属する正極111と負極115が接触して短絡が起きることを防止することができる。なお、図2(A)では、負極集電体105の他方の面と接するように第2のセパレータ116を重ねる例を示すが、本発明はこれに限られない。例えば、図2(A)に示す正極集電体101の他方の面と接するように第2のセパレータ116を重ねてもよい。
また、図2(B)に示すように、正極111において、正極集電体101は、両方の面に、正極活物質層102を有し、負極115において、負極集電体105は、両方の面に負極活物質層106を有する構成であってもよい。本構成とすると、二次電池100の容量を増加させることができる。
なお、積層体119は第2のセパレータ116を有さなくてもよい。例えば、図2(C)に示すように、正極集電体101の正極活物質層102を有さない面と、負極集電体105の負極活物質層106を有さない面のそれぞれに、絶縁性の摩擦層117を設けることによっても、正極111と負極115が接触して短絡が発生するのを抑制することができる。摩擦層117の表面に働く摩擦力が小さいと、従って、捲回体118を湾曲させたとき、積層体119が変形しやすくなる。なお、摩擦層117は、正極111又は負極115の少なくとも一方が有していればよい。
また、図3(A)に示すように、2つの正極111で負極115を挟む構成としてもよい。2つの正極111において、それぞれの正極集電体101は、一方の面に正極活物質層102を有する。また、負極115において、負極集電体105は、両方の面に負極活物質層106を有する。この構成とすると、捲回することにより積層体119の一部分と他の部分が接触しても短絡が発生しにくいため、第2のセパレータ116を有さなくてもよい。また、正極集電体101は、金属により構成されるため、正極集電体101同士の接触面に働く摩擦力は、正極集電体101と、第2のセパレータ116との接触面に働く摩擦力より小さい。よって、本構成とすることにより、積層体119の表面に働く摩擦力を小さくすることができる。従って、捲回体118を湾曲させたとき、変形しやすくすることができる。
また、図3(B)に示すように、2つの正極111で、2つの負極115を挟む構成としてもよい。2つの正極111において、それぞれの正極集電体101は、一方の面に正極活物質層102を有する。また、2つの負極115において、それぞれの負極集電体105は、一方の面に負極活物質層106を有する。この構成とすると、捲回することにより隣り合う積層体119と積層体119が接触しても短絡が発生しにくいため、第2のセパレータ116を有さなくてもよい。また、正極集電体101は、金属により構成されるため、正極集電体101同士の接触面に働く摩擦力は、正極集電体101と、第2のセパレータ116との接触面に働く摩擦力より小さい。よって、本構成とすることにより、積層体119の表面におかけるを高めることができる。従って、捲回体118を湾曲させたとき、変形しやすくすることができる。
また、図4に示す積層体119は、正極111a、負極115、正極111b、セパレータ108a及びセパレータ108bが積層して構成される。正極111aにおいて、正極集電体101は、一方の面に正極活物質層102を有する。正極111bにおいて、正極集電体101は、両面に正極活物質層102を有する。また、負極115aにおいて、負極集電体105は、一方の面に負極活物質層106を有する。負極115bにおいて、負極集電体105は、両面に負極活物質層106を有する。積層体119は、セパレータ108bを正極111b及び負極115bに巻き付けたものに、正極111a、負極115b、正極111b、及び負極115aを重ねて、帯状のセパレータ108bを全体に巻き付けた構造を有している。本構成とすることで、積層体119において電極がずれることを抑制することができる。
なお、本明細書等において、積層体119の厚さTとは、積層体119を構成する各層の厚さの合計である。ここで、積層体119を構成する各層とは、例えば正極111、負極115、及び第1のセパレータ108のことである。積層体119が、第2のセパレータ116を有する場合には、第2のセパレータ116の厚さも、積層体119の厚さTに含む。また、積層体119が摩擦層117を有する場合には、摩擦層117の厚さも、積層体119の厚さTに含む。積層体119の厚さTは、50μm以上500μm以下が好ましく、100μm以上400μm以下であるとより好ましい。このような積層体119を捲回することによって、二次電池100を湾曲させる際に柔軟に変形することのできる捲回体118とすることができる。
なお、積層体119の巻き方向は特に制限されない。捲回体118の作製において、正極111が内側となるように積層体119を捲回してもよく、また、負極115が内側となるように積層体119を捲回してもよい。
なお、前述のとおり、二次電池100において、正極リード141は、正極集電体101と電気的に接続されており、また、負極リード145は、負極集電体105と電気的に接続されている。ここで、正極リード141及び負極リード145は、それぞれ、正極活物質層102及び負極活物質層106とは、接触しないことが好ましい。従って、正極111及び負極115において、正極リード141及び負極リード145を電気的に接続するために、活物質層を設けない領域を有していてもよい。
次に、隣り合う積層体と積層体との間に間隔を空けた捲回体118について、図6を用いて具体的に説明する。
捲回体118は、積層体119の末端120から数えた巻き数によって区分することができる。捲回体118において、末端120から数えた巻き数が、n−1より大きくn以下である部分を、巻き数nの部分と呼ぶこととする(nは自然数)。具体的には、図6(A)、(B)に示すように、捲回体118において、末端120から数えた巻き数が、0より大きく1以下である部分を、巻き数n=1の部分119aとすることができる。また、末端120から数えた巻き数が、1より大きく2以下である部分を、巻き数n=2の部分119bとすることができる。また、末端120から数えた巻き数が、2より大きく3以下である部分を、巻き数n=3の部分119cとすることができる。
なお、図1(B)に示す捲回体118において、最大の巻き数n=2であり、図6(A)、(B)に示す捲回体118において、最大の巻き数n=3であるが、本発明の一態様はこれに限られず、最大の巻き数nは4以上であってもよい。積層体119をより多くの回数巻いて捲回体118を構成することによって、より容量の大きな二次電池100とすることができ、好ましい。
捲回体118において、隣り合う積層体と積層体の間に間隔を空けると、捲回体118を湾曲しやすくすることができるが、特に、積層体119の厚みと同等の幅を有する間隔を空けると、より湾曲しやすくすることができ、より好ましい。換言すると、積層体119の厚さをT、捲回体118の巻き数n=k(kは自然数)の部分の幅をWとするとき、Wk+1>W+2T、より好ましくはWk+1≧W+4Tであれば、捲回体118を湾曲させやすくすることができる。
例えば、図6(A)に示すように、巻き数n=2の部分119bの幅Wが、巻き数n=1の部分119aの幅Wと比較して2Tより大きければ、捲回体118の巻き数n=2の部分119bと、巻き数n=119aの部分との間に間隔を空けることができる。
捲回体118の高さ方向において、隣り合う積層体と積層体の間に間隔を空けても、捲回体118を湾曲しやすくすることができる。捲回体118の巻き数n=kの部分の高さはHであるとするとき、Hk+1>H+2Tであれば捲回体118の高さ方向において、隣り合う積層体と積層体の間に間隔を空けることができる。また、Hk+1≧H+4Tであれば、積層体119の厚みと同等の幅を有する間隔を設けることができ、より好ましい。
例えば、図6(A)に示すように、巻き数n=2の部分119bの高さHが、巻き数n=1の部分119aの高さHと比較して2Tより大きければ、捲回体118の高さ方向において、巻き数n=2の部分119bと巻き数n=119aの部分との間に間隔を空けることができる。
なお、図6では、隣り合う積層体119と積層体119が全く接触しない様子を示したが、本実施の形態はこれに限られず、隣り合う積層体119と積層体119の間の少なくとも一部に間隔が空いていればよい。
なお、上記した捲回体118の幅W、高さHなどは、巻き数n=kの部分のうち任意の2点を用いて測定すればよい。
また、隣り合う積層体と積層体との間の間隔について異なる言い方をすることができる。巻き数n=kの部分は、第1の部分121を有し、巻き数n=k+1の部分は、第2の部分122を有し、第1の部分121と第2の部分122が重なるとき、第1の部分121と、第2の部分122の間の距離GがTより大きい構成であっても、隣り合う積層体と積層体は十分な間隔を空けることができる。
例えば、図6(B)に示すように、巻き数n=2の部分119bが、第1の部分121を有し、巻き数n=3の部分119cが、第2の部分122を有しているとする。第1の部分121と、第2の部分122は、重なることができ、第1の部分121と第2の部分122との間の距離GがTより大きければ、捲回体118において隣り合う巻き数n=2の部分119bと、巻き数n=3の部分119cは十分な間隔を空けることができ、好ましい。
ここで、図7に示す捲回体118の斜視図を用いて、本明細書等における、捲回体118の幅W及び高さHについて説明する。幅W及び、高さTとは、それぞれ、矢印200で示す捲回体118の捲回軸方向に対して垂直な向きの捲回体118の長さのことであり、W>Tである。
上記の捲回体118を有する二次電池100は、湾曲させることができる。二次電池100は、二次電池100を搭載する電子機器を使用者が湾曲させる際に、電子機器の形状の変化に追随して湾曲することができる。また、二次電池100は、湾曲した筐体等を有する電子機器の製造工程において、二次電池100を搭載する際に、湾曲することができる。二次電池100が、湾曲した状態であっても、捲回体118において、隣り合う積層体119と積層体119との間に間隔を空ける構成であれば、二次電池100においてさらに湾曲を強める、又は、湾曲を弱める等の変形をさせることができ、好ましい。
また、二次電池100は、例えば図1(C)で示したような湾曲した形状を、予め有する構成であってもよい。湾曲した形状を有する二次電池100が有する捲回体118において、隣り合う積層体119と積層体119との間に間隔を空けると、二次電池100においてさらに湾曲を強める、又は、湾曲を弱める等の変形をさせることができ、好ましい。
二次電池100が湾曲しているときの積層体119と積層体119との間の間隔については、次のように説明することもできる。
図8に、湾曲した捲回体118を示す。巻き数n=1の部分119a、巻き数n=2の部分119b、巻き数n=3の部分119c等の、巻き数による区分については、上述の図6についての説明を参照することができる。図8(A)に示すように、捲回体118を幅方向に切断し、積層体119と概略垂直に交差することのできる曲線ABが、捲回体118の巻き数n=k(nは自然数)の端部と交差する2点の長さをCとする。このとき、Ck+1>C+2T、より好ましくはCk+1≧C+4Tであれば、湾曲した捲回体をさらに変形させることができる。
例えば、図8(A)に示すように、曲線ABが巻き数n=2の部分119bの端部と交差する2点間の曲線の長さCが、曲線ABが巻き数n=1の部分119aの端部と交差する2点間の曲線の長さCと比較して2Tより大きければ、巻き数n=2の部分119bと、巻き数n=3の部分119cとの間に間隔を空けることができる。
また、湾曲した捲回体118の巻き数n=kの部分の高さはHであるとするとき、Hk+1>H+2Tであれば、積層体119と積層体との間に間隔を空けることができる。また、Hk+1≧H+4Tであれば、積層体119の厚みと同等の距離、隣り合う積層体と積層体の間隔を空けることができる。
例えば、図8(B)に示すように、巻き数n=2の部分の高さHが、巻き数n=1の部分119aの高さHと比較して2Tより大きければ、巻き数n=2の部分と、n=1の部分との間に間隔を空けることができる。
また、巻き数n=kの部分は、第1の部分を有し、巻き数n=k+1の部分は、第2の部分を有し、第1の部分121と第2の部分122が重なるとき、第1の部分122と、第2の部分122の間の距離GがTより大きい構成であっても、隣り合う積層体119と積層体119との間に十分な間隔を空けることができる。
例えば、図9に示すように、巻き数n=2の部分119bが、第1の部分121を有し、巻き数n=3の部分119cが、第2の部分122を有しているとする。第1の部分121と、第2の部分122は、重なることができ、第1の部分121と第2の部分122との間の距離GがTより大きければ、巻き数n=2の部分119bと、巻き数n=3の部分119cの間に間隔を空けることができ、好ましい。
ここで示した捲回体118及び積層体119等に関する、幅W、高さH、距離G、曲線の長さC及び厚さT、は、二次電池100をX線CT装置等で観察することにより測定することが可能である。ただし、積層体119が有するセパレータは、X線CT装置によって撮像することが困難なことがある。従って、二次電池100をX線CT装置等で観察し、撮像された捲回体118及び積層体119等に関する幅、高さ、距離、曲線の長さ及び厚さ等を測定した後、必要があれば、セパレータの厚みを合計した値を、幅W、高さH、距離G、曲線の長さC及び厚さTとすることができる。
次に、本発明の一態様の二次電池100の他の構成について説明する。
図10では、捲回体118の中央部に軸を有する二次電池100の断面図を示す。二次電池100は、外装体110、捲回体118、電解液109を有する。図10(A)において、捲回体118は、積層体119を、2つの断面概略円形の軸130aの周囲に巻きつけて構成される。本構成において、軸130aがあることにより、捲回体118の中央部において、隣り合う積層体119と積層体119との間に間隔125を空けることができる。従って、捲回体118をより柔軟に変形しやすい構造とすることができ、二次電池100を湾曲しやすくすることができる。また、本構成は、二次電池100を一軸方向のみに湾曲させる際に、より好適に用いることができる。
図10(A)に示す捲回体118の上面図を図10(C)、(D)に示す。図10(C)に示す捲回体118において、軸130aは、捲回体118より長く、軸130aの末端を外装体110にとりつけることができる。また、図10(D)に示すように、捲回体118において、軸130aは、捲回体118より短くてもよく、また、軸130aは捲回体と概略同じ長さであってもよい。
図10(B)において、捲回体118は、積層体119を、板状の軸130bの周囲に巻きつけて構成される。この構成においても、軸130bとして可撓性を有する材料を用いれば、二次電池100を湾曲させることができる。
図10(E)に示す捲回体118の上面図を図10(E)、(F)に示す。図10(E)に示す捲回体118において、軸130bは、捲回体118より長く、軸130bの末端を外装体110にとりつけることができる。また、図10(F)に示すように、捲回体118において、軸130bの一端のみが捲回体118から伸長していてもよい。
また、軸130a及び軸130bは、正極又は負極と電気的に接続された端子を兼ねていてもよい。
また、図10(A)、(B)において、外装体110は、ラミネートフィルムを有する。二次電池100の形態をラミネート型とした場合、電池が可撓性を有するため、フレキシビリティを要求される用途に適する。例えば、可撓性を有する部位を少なくとも一部有する電子機器に実装すれば、電子機器の変形に合わせて二次電池も曲げることもできる。
図11では、スペーサを有する捲回体118を有する二次電池100の断面図を示す。二次電池100は外装体110、捲回体118、電解液109を有する。図11(A)において、捲回体118は、スペーサ132aを有することにより、間隔を空けている。二次電池100の製造時、積層体119を捲回する際に、スペーサ132aを共に巻き込むことにより、本構成の捲回体118とすることができる。この構造により、捲回体118において確実に積層体119と積層体119との間に間隔を空けることができる。スペーサ132aは、捲回体118の変形に追随して変形することのできる材料であれば、より好ましく用いることができる。なお、図11(A)において、スペーサ132aは断面円形だが、他の形状であってもよく、例えば四角形、三角形であってもよい。また、積層体119の曲面に沿う形状であってもよい。
図11(A)に示す捲回体118の上面図を図12(A)、(B)に示す。スペーサ132aは、図12(A)に示すように、棒状であってもよく、また、図12(B)に示すように、球状であってもよい。
図11(B)において、捲回体118は、突起状のスペーサ132bを有する。スペーサ132bは、積層体119の外面に位置するセパレータ等に設置されており、二次電池100の製造時、隣り合う積層体119と積層体119との間に間隔を空けながら積層体119を捲回するための目印とすることができる。また、二次電池100を、繰り返し曲げ伸ばしする必要のある用途に用いる場合でも、スペーサ132bを有することにより、隣り合う積層体119と積層体119との間の間隔を保持することができる。
図11(B)に示す捲回体118の上面図を図12(C)、(D)に示す。図12(C)に示すように、スペーサ132bは、棒状であってもよい。また、図12(D)に示すように、複数のスペーサ132bを用いることによって、隣り合う積層体119と積層体119との間に間隔を設けてもよい。
図11(C)において、捲回体118は、板状のスペーサ132cを有する。二次電池100の製造時、積層体119を捲回する際に、積層体119にスペーサ132cを重ねて捲回することにより、本構成の捲回体118とすることができる。この構造により、捲回体118において隣り合う積層体119と積層体119との間の全領域に、間隔を空けることができる。
図11(C)に示す捲回体118の上面図を図12(E)、(F)に示す。スペーサ132cは、図12(E)に示すように、一枚の板状であってもよく、また、図12(F)に示すように、複数の帯状であってもよい。
なお、図10及び図11に示した捲回体118において、最大の巻き数n=2であるが、本実施の形態はこれに限られず、最大の巻き数nは3以上であってもよい。
なお、軸又はスペーサは、正極リード又は負極リードとして機能してもよい。
次に、二次電池100を構成する材料について説明する。
正極集電体101及び負極集電体105には、ステンレス、金、白金、鉄、銅、アルミニウム、チタン等の金属、及びこれらの合金など、導電性が高く、リチウム等のキャリアイオンと合金化しない材料を用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等がある。集電体は、箔状、板状(シート状)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。集電体は、厚みが5μm以上30μm以下のものを用いるとよい。また、集電体の表面に、グラファイトなどを用いてアンダーコート層を設けてもよい。
集電体の一方の面に活物質層を有し、他方の面に活物質層を有さないとき、集電体の他方の面に、摩擦層を設けてもよい。
摩擦層としては、導電性を有する膜でも、絶縁性を有する膜でもよく、有機膜、無機膜、金属膜等を用いることができる。
有機膜の例として、樹脂膜、または、低分子化合物により形成される膜が挙げられる。
樹脂膜は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂から選ばれる一種若しくは複数種の樹脂材料、またはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエーテルケトン、フッ素樹脂、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性樹脂から選ばれる一種若しくは複数種の樹脂材料を用いて形成することができる。また、ポリオキシメチレンを用いてもよい。特に、フッ素樹脂は、同材料同士の静摩擦係数が約0.04であるポリテトラフルオロエチレンに代表されるように、表面に働く摩擦力が小さく、好ましい。電池反応の電位において、摩擦層の分解が生じないことが好ましい。例えば、負極の電池反応の電位が低い場合、フッ素樹脂は還元分解してしまうことがある。そのため、フッ素樹脂は、正極の摩擦層として用いることが好適である。また、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)に代表されるポリエーテルケトンは、摺動性、耐熱性、耐疲労性、耐薬品性に優れ、摩擦層の表面に働く摩擦力を小さくさせることができ、好ましい。また、ポリパラキシリレン樹脂を、化学蒸着法(CVD)で形成してもよい。ポリパラキシリレン樹脂は、摺動性、耐熱性、耐薬品性に優れ、摩擦層の表面に働く摩擦力を小さくすることができ、好ましい。
低分子化合物により形成される膜として、自己組織化単分子膜(SAM:Self−Assembled Monolayer)を用いてもよい。集電体の表面にSAMを形成することにより、集電体表面の潤滑性を向上させることができ、好ましい。また、撥液性SAMを用いてもよい。撥液性SAMとして、例えば、フルオロアルキル基を有するシランカップリング剤(フルオロアルキルシラン。以下、FASという。)を用いればよい。加熱した集電体とFASを封じ込め、気相反応によって集電体11表面にFAS自己組織化単分子膜を形成することができる。また、メラミンシアヌレート(MCA)等の固体潤滑剤を、蒸着することによって集電体上に摩擦層を形成してもよい。
無機膜及び金属膜として、集電体に付着することができる材料を用いることができる。また、リチウムイオンの挿入及び脱離を起こさず、また、リチウムと合金化・脱合金化反応を起こさない材料を用いると、特に好ましい。例えば無機膜として、固体潤滑剤として代表的な二硫化モリブデン(MoS)、又は二硫化タングステン(WS)等の金属硫化物、窒化ホウ素(BN)等を用いると電極の表面に働く摩擦力を小さくすることができる。また、無機膜は絶縁性を有していてもよく、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等の酸化物絶縁膜、窒化シリコン、窒化アルミニウム等の窒化物絶縁膜を用いることができる。
金属膜として、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、又はこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料や合金に、ランタン、ネオジム、又はゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金、アルミニウム、ニッケル、及びランタンの合金(Al−Ni−La)等のアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)や、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金(Ag−Pd−Cu、APCとも記す)、銀とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いて形成することができる。銀と銅を含む合金は、耐熱性が高いため好ましい。
また、摩擦層は、上述した有機膜、無機膜、及び金属膜等のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
正極活物質層102及び負極活物質層106の厚みは、10μm以上200μm以下のものを用いるとよい。正極活物質層102及び負極活物質層106は、少なくとも、リチウムイオン等のキャリアイオンとの可逆的な反応が可能な活物質を有する。適当な手段により粉砕、造粒及び分級する事で、活物質の平均粒径や粒径分布を制御する事が出来る。活物質の平均粒径は、500nm以下、好ましくは50nm以上500nm以下のものを用いるとよい。
正極活物質層102に含まれる正極活物質として、リチウムイオンの挿入及び脱離が可能な材料を用いることができる。例えば、オリビン型の結晶構造、層状岩塩型の結晶構造、又はスピネル型の結晶構造を有するリチウム含有化合物を用いることができる。
オリビン型構造のリチウム含有複合リン酸塩としては、例えば、一般式LiMPO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(II)、Ni(II)の一以上)が挙げられる。一般式LiMPOの代表例としては、LiFePO、LiNiPO、LiCoPO、LiMnPO、LiFeNiPO、LiFeCoPO、LiFeMnPO、LiNiCoPO、LiNiMnPO(a+bは1以下、0<a<1、0<b<1)、LiFeNiCoPO、LiFeNiMnPO、LiNiCoMnPO(c+d+eは1以下、0<c<1、0<d<1、0<e<1)、LiFeNiCoMnPO(f+g+h+iは1以下、0<f<1、0<g<1、0<h<1、0<i<1)等が挙げられる。
層状岩塩型の結晶構造を有するリチウム含有化合物としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMnO、LiNi0.8Co0.2等のNiCo系(一般式は、LiNiCo1−x(0<x<1))、LiNi0.5Mn0.5等のNiMn系(一般式は、LiNiMn1−x(0<x<1))、LiNi1/3Mn1/3Co1/3等のNiMnCo系(NMCともいう。一般式は、LiNiMnCo1−x−y(x>0、y>0、x+y<1))が挙げられる。さらに、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)O、LiMnO−LiMO(M=Co、Ni、Mn)等も挙げられる。
スピネル型の結晶構造を有するリチウムマンガン含有複合酸化物としては、例えば、LiMn、Li1+xMn2−x(0<x<2)、LiMn2−xAl(0<x<2)、LiMn1.5Ni0.5等が挙げられる。
LiMn等のマンガンを含むスピネル型の結晶構造を有するリチウムマンガン含有複合酸化物に、少量のニッケル酸リチウム(LiNiOやLiNi1−x(0<x<1)(M=Co、Al等))を混合すると、マンガンの溶出を抑制する、電解液の分解を抑制する等の利点があり好ましい。
また、正極活物質として、一般式Li(2−j)MSiO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(II)、Ni(II)の一以上、jは0以上2以下)で表される複合酸化物を用いることができる。一般式Li(2−j)MSiOの代表例としては、Li(2−j)FeSiO、Li(2−j)NiSiO、Li(2−j)CoSiO、Li(2−j)MnSiO、Li(2−j)FeNiSiO、Li(2−j)FeCoSiO、Li(2−j)FeMnSiO、Li(2−j)NiCoSiO、Li(2−j)NiMnSiO(k+lは1以下、0<k<1、0<l<1)、Li(2−j)FeNiCoSiO、Li(2−j)FeNiMnSiO、Li(2−j)NiCoMnSiO(m+n+qは1以下、0<m<1、0<n<1、0<q<1)、Li(2−j)FeNiCoMnSiO(r+s+t+uは1以下、0<r<1、0<s<1、0<t<1、0<u<1)等が挙げられる。
また、正極活物質として、A(XO(A=Li、Na、Mg、M=Fe、Mn、Ti、V、Nb、Al、X=S、P、Mo、W、As、Si)の一般式で表されるナシコン型化合物を用いることができる。ナシコン型化合物としては、Fe(MnO、Fe(SO、LiFe(PO等が挙げられる。また、正極活物質として、LiMPOF、LiMP、LiMO(M=Fe、Mn)の一般式で表される化合物、FeF等のペロブスカイト型フッ化物、TiS、MoS等の金属カルコゲナイド(硫化物、セレン化物、テルル化物)、LiMVO等の逆スピネル型の結晶構造を有するリチウムバナジウム含有複合酸化物、バナジウム系化合物(V、V13、LiV等)、マンガン酸化物、有機硫黄化合物等の材料を用いることができる。
正極活物質の粒径は、例えば5nm以上100μm以下が好ましい。
また、正極活物質として、組成式LiMnで表されるリチウムマンガン複合酸化物を用いることもできる。ここで、元素Mは、リチウム、マンガン以外から選ばれた金属元素、またはシリコン、リンを用いることが好ましく、ニッケルであるとより好ましい。また、x/(y+z)は0以上2未満、かつzは0より大きく、かつ(y+z)/wは、0.26以上0.5未満を満たすことが好ましい。なお、リチウムマンガン複合酸化物とは、少なくともリチウムとマンガンとを含む酸化物をいい、クロム、コバルト、アルミニウム、ニッケル、鉄、マグネシウム、モリブデン、亜鉛、インジウム、ガリウム、銅、チタン、ニオブ、シリコン、及びリンなどからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含んでいてもよい。また、リチウムマンガン複合酸化物は、層状岩塩型の結晶構造を有するものであることが好ましい。また、リチウムマンガン複合酸化物は、層状岩塩型の結晶構造及びスピネル型の結晶構造を有するものであってもよい。また、リチウムマンガン複合酸化物は、例えば、平均粒子径が、5nm以上50μm以下であることが好ましい。
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオンや、アルカリ土類金属イオンの場合、正極活物質として、上記リチウム化合物及びリチウムマンガン含有複合酸化物において、リチウムの代わりに、アルカリ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ベリリウム、マグネシウム等)、を用いてもよい。
負極活物質層106に含まれる負極活物質として、リチウムとの合金化・脱合金化反応により充放電反応を行うことが可能な材料を用いることができる。
リチウムとの合金化・脱合金化反応により充放電反応を行うことが可能な材料として、例えば、炭素系材料が挙げられる。炭素系材料としては、黒鉛、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンブラック等がある。
黒鉛としては、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、コークス系人造黒鉛、ピッチ系人造黒鉛等の人造黒鉛や、球状化天然黒鉛等の天然黒鉛がある。
黒鉛はリチウムイオンが黒鉛に挿入されたとき(リチウム−黒鉛層間化合物の生成時)にリチウム金属と同程度に卑な電位を示す(0.1以上0.3V以下 vs.Li/Li)。これにより、リチウムイオン二次電池は高い作動電圧を示すことができる。さらに、黒鉛は、単位体積当たりの容量が比較的高い、体積膨張が小さい、安価である、リチウム金属に比べて安全性が高い等の利点を有するため、好ましい。
また、リチウムとの合金化・脱合金化反応により充放電反応を行うことが可能な材料として、例えば、Ga、Si、Al、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Ag、Zn、Cd、In等のうち少なくとも一つを含む材料が挙げられる。このような元素は炭素と比べて容量が大きく、特に、シリコンは理論容量が4200mAh/gと高い。このような元素を用いた材料としては、例えば、MgSi、MgGe、MgSn、SnS、VSn、FeSn、CoSn、NiSn、CuSn、AgSn、AgSb、NiMnSb、CeSb、LaSn、LaCoSn、CoSb、InSb、SbSn等がある。
また、負極活物質として、SiO、SnO、SnO、二酸化チタン、リチウムチタン酸化物、リチウム−黒鉛層間化合物、五酸化ニオブ、酸化タングステンまたは酸化モリブデン等の酸化物を用いることができる。
また、負極活物質として、リチウムと遷移金属の複窒化物である、LiN型構造をもつLi3−xN(M=Co、Ni、Cu)を用いることができる。例えば、Li2.6Co0.4は大きな充放電容量(900mAh/g、1890mAh/cm)を示し好ましい。
リチウムと遷移金属の複窒化物を用いると、負極活物質中にリチウムイオンを含むため、正極活物質としてリチウムイオンを含まないV、Cr等の材料と組み合わせることができ好ましい。なお、正極活物質にリチウムイオンを含む材料を用いる場合でも、あらかじめ正極活物質に含まれるリチウムイオンを脱離させることで、負極活物質としてリチウムと遷移金属の複窒化物を用いることができる。
また、コンバージョン反応が生じる材料を負極活物質として用いることもできる。例えば、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化鉄等の、リチウムと合金化反応を行わない遷移金属酸化物を負極活物質に用いてもよい。コンバージョン反応が生じる材料としては、さらに、Fe、CuO、CuO、RuO、Cr等の酸化物、CoS0.89、NiS、CuS等の硫化物、Zn、CuN、Ge等の窒化物、NiP、FeP、CoP等のリン化物、FeF、BiF等のフッ化物でも起こる。
正極活物質層102及び負極活物質層106は、上述した活物質の他、活物質の密着性を高めるための結着剤(バインダ)、導電性を高めるための導電助剤等を有していてもよい。
結着剤には、代表的なポリフッ化ビニリデン(PVdF)の他、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルクロライド、エチレンプロピレンジエンポリマー、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンまたはニトロセルロース等を用いることができる。
導電助剤として、例えば天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ等の人造黒鉛、炭素繊維などを用いることができる。炭素繊維としては、例えばメソフェーズピッチ系炭素繊維、等方性ピッチ系炭素繊維等の炭素繊維を用いることができる。また炭素繊維として、カーボンナノファイバーやカーボンナノチューブなどを用いることができる。カーボンナノチューブは、例えば気相成長法などで作製することができる。また、導電助剤として、例えばカーボンブラック(アセチレンブラック(AB)など)またはグラフェンなどの炭素材料を用いることができる。また、例えば、銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金などの金属粉末や金属繊維、導電性セラミックス材料等を用いることができる。
次に、セパレータについて説明する。セパレータとは、正極と負極との接触を防止するために、これらの間に配置される。当該セパレータは、正極と負極との間のイオンの移動を妨げないため、微細孔を有する。当該微細孔により、固体以外の電解質の通過も可能となる。当該セパレータは、蓄電装置を使用する環境に応じて、状態変化の少ないものがよい。高温環境であっても、状態変化が少ないと好ましい。状態変化する場合であっても、正極と負極が接触しなければよい。
セパレータとしては、例えば、紙、不織布、ガラス繊維、セラミックスまたはナイロン(ポリアミド)、ビニロン(ポリビニルアルコール系繊維)、ポリエステル、アクリル、ポリオレフィンもしくはポリウレタンを用いた合成繊維等で形成されたものを用いることができる。セパレータの厚さは、10μm以上70μm以下が好ましい。
セパレータは袋状に加工し、正極111または負極115のいずれか一方を包むように配置されていると好ましい。例えば、負極115を挟むようにセパレータ108を2つ折りにし、負極115と重なる領域よりも外側で封止することで、負極115をセパレータ108内で包むことができる。そして、セパレータ108に包まれた負極115と正極111とを交互に積層し、これらを外装体110が囲むように配置することで二次電池100を作製するとよい。
電解液109について説明する。電解液109は、少なくとも、電解質と、溶媒を有する。電解液109の電解質としては、キャリアイオンが移動可能な材料を用いる。例えば、キャリアイオンがリチウムイオンである場合、リチウムイオンを有する材料を用いる。電解質の代表例としては、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiAlCl、LiSCN、LiBr、LiI、LiSO、Li10Cl10、Li12Cl12、LiCFSO、LiCSO、LiC(CFSO、LiC(CSO、LiN(CFSO、LiN(CSO)(CFSO)、LiN(CSO等のリチウム塩がある。これらの電解質は、一種を単独でもちいてもよく、又はこれらのうちの二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンの場合、正極活物質として、上記リチウム化合物及びリチウム含有複合リン酸塩及びリチウム含有複合ケイ酸塩において、リチウムを、アルカリ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ベリリウム、マグネシウム等)などのキャリアで置換した化合物を用いてもよい。
電解液109の溶媒としては、キャリアイオンが移動可能な材料を用いる。溶媒としては、非プロトン性有機溶媒が好ましく、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、メチルジグライム、アセトニトリル、ベンゾニトリル、テトラヒドロフラン、スルホラン、スルトン等があり、これらの1種、又はこれらのうちの2種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
電解液109にポリマーを添加し、ゲル状にしてもよい。電解液109をゲル状にすることにより、漏液性等に対する安全性が高まる。また、二次電池の薄型化及び軽量化が可能である。電解液109をゲル状にすることのできるポリマーとしては、例えば、ポリアルキレンオキシド系、ポリアクリロニトリル系、ポリフッ化ビニリデン系、ポリアクリレート系、ポリメタクリレート系ポリマーを用いることができる。なお本明細書等において、例えばポリフッ化ビニリデン系ポリマーとは、ポリフッ化ビニリデンを含むポリマーを意味し、ポリ(フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン)共重合体等を含む。形成されるポリマーは、多孔質形状を有してもよい。
FT−IR(フーリエ変換赤外分光光度計)等を用いることで、上記のポリマーを定性分析することができる。例えばポリフッ化ビニリデン系ポリマーは、FT−IRで得たスペクトルに、C−F結合を示す吸収を有する。またポリアクリロニトリル系ポリマーは、FT−IRで得たスペクトルに、C≡N結合を示す吸収を有する。
また、電解液109の溶媒として、難燃性及び難揮発性であるイオン液体(常温溶融塩)を一つ又は複数用いることで、二次電池の内部短絡や、過充電等によって内部温度が上昇しても、二次電池の破裂や発火などを防ぐことができる。イオン液体は、カチオンとアニオンからなり、有機カチオンとアニオンとを含む。電解液に用いる有機カチオンとして、四級アンモニウムカチオン、三級スルホニウムカチオン、及び四級ホスホニウムカチオン等の脂肪族オニウムカチオンや、イミダゾリウムカチオン及びピリジニウムカチオン等の芳香族カチオンが挙げられる。また、電解液に用いるアニオンとして、1価のアミド系アニオン、1価のメチド系アニオン、フルオロスルホン酸アニオン、パーフルオロアルキルスルホン酸アニオン、テトラフルオロボレート、パーフルオロアルキルボレート、ヘキサフルオロホスフェート、またはパーフルオロアルキルホスフェート等が挙げられる。
また、電解液109は、粒状のごみや電解液の構成元素以外の元素(以下、単に「不純物」ともいう。)の含有量が少ない高純度化された電解液を用いることが好ましい。具体的には、電解液に対する不純物の重量比を1%以下、好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.01%以下とすることが好ましい。
電解液109にビニレンカーボネート、プロパンスルトン(PS)、tert−ブチルベンゼン(TBB)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、LiBOBなどの添加剤を添加してもよい。添加剤の濃度は、例えば溶媒全体に対して0.1wt%以上5wt%以下とすればよい。
また、電解液109の代わりに、硫化物系や酸化物系等の無機物材料を有する固体電解質用いることができる。固体電解質を用いる場合には、セパレータやスペーサの設置が不要となる。また、固体電解質またはゲル状の電解質を用いる場合には、電池全体を固体化またはゲル化することができるため、漏液のおそれがなくなり安全性が飛躍的に向上する。
外装体110には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アイオノマーまたはポリアミド等の材料からなる膜上に、アルミニウム、ステンレス、銅またはニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金属薄膜上に外装体の外面としてポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹脂膜を設けた三層構造のラミネートフィルムを用いることができる。このような三層構造とすることで、電解液や気体の透過を遮断するとともに、絶縁性を確保し、併せて耐電解液性を付加することができる。
なお、本実施の形態において、本発明の一態様について述べた。または、他の実施の形態において、本発明の一態様について述べる。ただし、本発明の一態様は、これらに限定されない。つまり、本実施の形態および他の実施の形態では、様々な発明の態様が記載されているため、本発明の一態様は、特定の態様に限定されない。例えば、本発明の一態様として、二次電池やリチウムイオン二次電池に適用した場合の例を示したが、本発明の一態様は、これに限定されない。場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、様々な二次電池、鉛蓄電池、リチウムイオンポリマー二次電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、固体電池、空気電池、亜鉛空気電池、リチウム空気電池、一次電池、キャパシタ、または、電気二重層キャパシタ、ウルトラ・キャパシタ、スーパー・キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、などに適用してもよい。または例えば、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、二次電池、または、リチウムイオン二次電池に適用しなくてもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の蓄電装置の作製方法について、説明する。例として、二次電池100の作製方法の一例について、図13乃至図18を用いて説明する。
[1.正極の製造]
まず、正極集電体101の一方の面に、活物質と溶媒を少なくとも含む混合液を塗布した後、加熱して溶媒を蒸発させることにより、正極集電体101に接する正極活物質層102を形成する。このとき、図13(A)に示すように、正極集電体101の中央部分には、該混合液を塗布せず、正極活物質層102を形成しない。
次に、正極集電体101を、正極活物質層102を有さない面を内側として、折り線161で折り曲げる。その後、矢印162で示す位置に、封止層140を有する正極リード141を差し込み、正極111を作製する(図13(B)、(C)参照。)。正極111は、一方の面に正極活物質層102を有する正極集電体101を、2枚重ねた構造となる。
なお、正極リード141と正極集電体101のとの電気的な接続は、例えば圧力を加えながら超音波を照射することにより(超音波溶接)、行うことができる。
なお、図13では正極リード141を、正極集電体101の端部にとりつけた例を示したが、本実施の形態はこれに限られない。正極リード141は、正極集電体101の中央部等にとりつけてもよい。
[2.正極をセパレータで覆う]
セパレータ108上に正極111を配置する(図14(A)参照。)。次いで、セパレータ108を図14(A)の点線で示した部分で折り(図14(B)参照。)、セパレータ108で正極111を挟む(図15(A)参照。)。
次に、正極111の外側の、セパレータ108の外周部分を接合して、袋状のセパレータ108を形成する(図15(B)参照。)。セパレータ108の外周部分の接合は、接着材などを用いて行ってもよいし、超音波溶接や、加熱による融着により行ってもよい。
本実施の形態では、セパレータ108としてポリプロピレンを用いて、セパレータ108の外周部分を加熱により接合する。図15(B)に接合部108cを示す。このようにして、正極111をセパレータ108で覆うことができる。セパレータ108は、正極活物質層102を覆うように形成すればよく、負極115と正極111が接触しなければ、正極111の全体を覆う必要は無い。
なお、図14では、セパレータ108を折り曲げているが、本発明の一態様は、これに限定されない。例えば、2枚のセパレータで正極111を挟んで形成してもよい。その場合、接合部108cが4辺のほとんどを囲う形で形成されていてもよい。
また、セパレータ108の外周部分の接合は、連続的又は断続的に行ってもよいし、一定間隔毎の点状として接合してもよい。
または、外周部分の1辺にのみ、接合を行ってもよい。または、外周部分の2辺にのみ、接合を行ってもよい。または、外周部分の4辺に、接合を行ってもよい。これにより、4辺を均等な状態にすることが出来る。
なお、図14、及び図15などでは、正極111がセパレータ108に覆われている場合について述べているが、本発明の一態様は、これに限定されない。例えば、正極111は、セパレータ108に覆われていなくてもよい。例えば、正極111の代わりに、負極115がセパレータ108に覆われていてもよい。
[3.捲回体を作製する]
次に、正極111と負極115を重ね合わせ、積層体119を作製する。(図16(A)、(B)参照)。このとき1つの積層体119内では、正極活物質層102と負極活物質層106がセパレータ108を介して対向するように配置する。また積層体119の外面には、負極115の負極活物質層106を有さない面がくるように配置する。また、負極集電体105には、負極リード145が接続されている。本実施の形態では、1つの積層体119が、正極111、及びセパレータ108をそれぞれ1枚ずつ、負極115を2枚有する例について示す。
その後、得られた積層体119を捲回し、捲回体118を作製する(図16(C)参照)。
なお図16では、負極リード145が負極集電体105の端部にとりつけられた様子を示したが、本実施の形態はこれに限られない。負極リード145は、捲回体118を構築したときに正極リード141と干渉しない位置にとりつければよい。
次に、捲回体118が有する2つの負極リード145に対して、圧力を加えながら超音波を照射して電気的に接続したあと(超音波溶接)、封止層140を設ける。(図16(D))。
[4.外装体を用意する]
次に、外装体に用いるフィルムを点線で示した部分で折り曲げ(図17(A))、重なり合った一辺を熱圧着により接合する。図17(B)に外装体110の一辺を熱圧着により接合した部位を、接合部110aとして示す。
[5.電解液を入れ、封止する]
次に、捲回体118を、外装体110で覆う(図17(C))。そして正極リード141が有する封止層140および負極リード145を有する封止層140と重畳する外装体110の一辺を、熱溶着する(図18(A))。
次に、図18(A)に示す、外装体110の封止されていない辺110bから、電解液109を外装体110で覆われた領域に入れる。そして真空引き、加熱および加圧を行いながら、外装体110の残りの一辺を封止することで、二次電池100を製造することができる(図18(B)参照)。これらの操作は、グローブボックスを用いるなどして酸素を排除した環境にて行う。真空引きは、脱気シーラー、注液シーラー等を用いて行うとよい。またシーラーが有する加熱可能な2本のバーで挟むことにより、加熱および加圧を行うことができる。それぞれの条件は、例えば真空度は60kPa、加熱は190℃、加圧は0.1MPaにおいて3秒とすることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、図19を用いて、本発明の一態様に係る蓄電装置を搭載することのできる電子デバイスについて、説明する。蓄電装置として、二次電池100を例に挙げて説明する。
本発明の一態様に係る二次電池100は、可撓性を有するためウェアラブルデバイスに好適である。
例えば図19(A)に示すような眼鏡型デバイス400に搭載することができる。眼鏡型デバイス400は、フレーム400aと、表示部400bを有する。湾曲を有するフレーム400aのテンプル部に二次電池100を搭載することで、重量バランスがよく継続使用時間の長い眼鏡型デバイス400とすることができる。
また、ヘッドセット型デバイス401に搭載することができる。ヘッドセット型デバイス401は、少なくともマイク部401aと、フレキシブルパイプ401bと、イヤフォン部401cを有する。フレキシブルパイプ401b内やイヤフォン部401c内には、複数の二次電池100を設けることができる。
また、身体に直接取り付け可能なデバイス402に搭載することができる。デバイス402の薄型の筐体402aの中に、複数の二次電池100を設けることができる。
また、衣服に取り付け可能なデバイス403に搭載することができる。デバイス403薄型の筐体403aの中に、複数の二次電池100を設けることができる。
また、腕章型デバイス404に搭載することができる。腕章型デバイス404は本体404a上に表示部404bを有し、本体404aの中に、複数の二次電池100を設けることができる。
また、腕時計型デバイス405に搭載することができる。腕時計型デバイス405は表示部405aを有し、複数の二次電池100を設けることができる。
また、本発明の一態様に係る二次電池100は、湾曲可能であるため、様々な電子機器において空間効率よく搭載することができる。例えば図19(B)に示すストーブ410は、本体412にモジュール411が取り付けられ、モジュール411は、二次電池100、モーター、ファン、送風口411a、熱電発電装置を有する。ストーブ410では、開口部412aから燃料を投入、着火した後、二次電池100の電力を用いてモジュール411のモーターとファンを回転させ、送風口411aから外気をストーブ410の内部に送ることができる。このように外気を効率よく取り込めるため火力の強いストーブとすることが可能である。さらに、燃料の燃焼に得た熱エネルギーを用いて、上部のグリル413において調理することが可能である。また該熱エネルギーをモジュール411の熱電発電装置により電力に変換し、二次電池100に充電することができる。さらに、二次電池100に充電された電力を外部端子411bより出力することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態4)
さらに、電気機器の一例である移動体の例について、図20を用いて説明する。
先の実施の形態で説明した二次電池を制御用のバッテリに用いる事が出来る。制御用のバッテリは、プラグイン技術や非接触給電による外部からの電力供給により充電をする事が出来る。なお、移動体が鉄道用電気車両の場合、架線や導電軌条からの電力供給により充電をする事が出来る。
図20(A)及び(B)は、電気自動車の一例を示している。電気自動車760には、バッテリ761が搭載されている。バッテリ761の電力は、制御回路762により出力が調整されて、駆動装置763に供給される。制御回路762は、図示しないROM、RAM、CPU等を有する処理装置764によって制御される。
駆動装置763は、直流電動機若しくは交流電動機単体、又は電動機と内燃機関と、を組み合わせて構成される。処理装置764は、電気自動車760の運転者の操作情報(加速、減速、停止など)や走行時の情報(上り坂や下り坂等の情報、駆動輪にかかる負荷情報など)の入力情報に基づき、制御回路762に制御信号を出力する。制御回路762は、処理装置764の制御信号により、バッテリ761から供給される電気エネルギーを調整して駆動装置763の出力を制御する。交流電動機を搭載している場合は、図示していないが、直流を交流に変換するインバータも内蔵される。
バッテリ761は、プラグイン技術による外部からの電力供給により充電することができる。例えば、商用電源から電源プラグを通じてバッテリ761に充電する。充電は、AC/DCコンバータ等の変換装置を介して、一定の電圧値を有する直流定電圧に変換して行なうことができる。バッテリ761として、本発明の一態様に係る二次電池用電極を用いた二次電池を搭載することで、電池の高容量化などに寄与することができ、利便性を向上させることができる。また、バッテリ761の特性の向上により、バッテリ761自体を小型軽量化できれば、車両の軽量化に寄与するため、燃費を向上させる事が出来る。
なお、本発明の一態様の二次電池を具備していれば、上記で示した電気機器に特に限定されない事は言うまでもない。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、蓄電装置を搭載した無線センサについて、図21及び図22を用いて説明を行う。蓄電装置の例としては、二次電池100を挙げる。
〈無線センサの構成例1〉
図21(A)および図21(B)は、無線センサ800の構成例を示す外観図である。無線センサ800は、回路基板801と、バッテリ802と、センサ803と、を有する。バッテリ802には、ラベル804が貼られている。さらに、図21(B)に示すように、無線センサ800は、端子806と、端子807と、アンテナ808と、アンテナ809と、を有する。バッテリ802として、二次電池100を用いることができる。
回路基板801は、端子805と、集積回路810と、を有する。端子805は、導線813を介して、センサ803に接続される。なお、端子805の数は2個に限定されず、必要に応じた数だけ設ければよい。
また、回路基板801は、トランジスタやダイオードなどの半導体素子、抵抗素子または配線などが形成されていてもよい。
バッテリ802が発熱する熱、またはアンテナ808、809が発生する電磁界がセンサ803の動作に悪影響を与える場合は、導線813の距離を長くして、センサ803を、バッテリ802またはアンテナ808、809から離せばよい。例えば、導線813の長さは、1cm以上、1m以下、好ましくは、1cm以上50cm以下、さらに好ましくは1cm以上30cm以下であればよい。
また、センサ803は、回路基板801上に配置しても良い。
集積回路810は、回路基板801のバッテリ802と対向する面に設けられていてもよい。
アンテナ808およびアンテナ809は、コイル状に限定されず、例えば線状、板状であってもよい。また、平面アンテナ、開口面アンテナ、進行波アンテナ、EHアンテナ、磁界アンテナ、誘電体アンテナ等のアンテナを用いてもよい。または、アンテナ808若しくはアンテナ809は、平板状の導体でもよい。この平板状の導体は、電界結合用の導体の一つとして機能することができる。つまり、コンデンサの有する2つの導体のうちの一つの導体として、アンテナ808若しくはアンテナ809を機能させてもよい。これにより、電磁界、磁界だけでなく、電界で電力のやり取りを行うこともできる。
集積回路810は、Siトランジスタまたは酸化物半導体を用いたトランジスタ(OSトランジスタ)で構成される回路を有する。
アンテナ808の線幅は、アンテナ809の線幅よりも大きいことが好ましい。これにより、アンテナ808により受電する電力量を大きくできる。
センサ803は、熱的、力学的、あるいは電磁気学的等の諸情報をアナログデータとして出力する機能を有する回路である。
無線センサ800は、アンテナ808およびアンテナ809と、バッテリ802との間に層812を有する。層812は、例えばバッテリ802による電磁界を遮蔽する機能を有する。層812としては、例えば磁性体を用いることができる。
〈無線センサの構成例2〉
図22は、無線センサ880の構成例を示す外観図である。無線センサ880は、支持体850と、アンテナ851と、集積回路852と、回路基板853と、センサ855と、バッテリ854と、を有する。バッテリ854として、二次電池100を用いることができる。
回路基板853には、集積回路852が配置されている。また、回路基板853は、トランジスタやダイオードなどの半導体素子、抵抗素子または配線などが形成されていてもよい。
集積回路852は、SiトランジスタまたはOSトランジスタで構成される回路を有する。
アンテナ851は、導線860を介して、集積回路852に接続されている。アンテナ851の詳細は、無線センサ800のアンテナ808またはアンテナ809の記載を参照すればよい。
センサ855は、導線856を介して、集積回路852に接続されている。また、センサ855は、支持体850の外に形成しても良いし、支持体850の上に形成しても良い。
センサ855は、熱的、力学的、あるいは電磁気学的等の諸情報をアナログデータとして出力する機能を有する回路である。
バッテリ854は、正極及び負極の一方としての機能を有する端子858、および正極及び負極の他方としての機能を有する端子859を有する。それぞれの端子は導線857及び回路基板853を介して、集積回路852に接続されている。
支持体850として、例えば、ガラス、石英、プラスチック、金属、ステンレス・スチル・ホイル、タングステン・ホイル、可撓性基板、貼り合わせフィルム、基板フィルム、繊維状の材料を含む紙、又は木材などを用いればよい。可撓性基板の一例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)に代表されるプラスチック、又はアクリル等の可撓性を有する合成樹脂などがある。貼り合わせフィルムの一例としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、又はポリ塩化ビニルなどがある。基材フィルムの一例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、アラミド、エポキシ、無機蒸着フィルム、又は紙類などがある。
無線センサ800は、薄型であることが好ましい。特にバッテリ854及び支持体850を含めた厚さは、0.1mm以上、5mm以下、好ましくは0.1mm以上、3mm以下、さらに好ましくは0.1mm以上、1mm以下であることが好ましい。無線センサ800を上記構成にすることで、ポスターや段ボールなどの紙類に無線センサ800を埋め込むことが可能になる。
また、無線センサ800は、可撓性を有することが好ましい。特に、支持体850及びバッテリ854は、曲率半径30mm以下好ましくは曲率半径20mm以下の範囲で変形できることが好ましい。無線センサ800を上記構成にすることで、衣服や人体などに無線センサ800を貼る際に、衣服や人体の動きに追従することが可能になる。
上記構成を満たすために、バッテリ854は薄型で且つ可撓性を有することが好ましい。バッテリ854の外装体として、例えば、第1の薄膜、第2の薄膜、第3の薄膜の順に形成された三層構造のフィルムを用いればよい。なお、第3の薄膜は外装体の外面としての機能を有する。第1の薄膜としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アイオノマー、ポリアミド等の材料を用いればよい。第2の薄膜としては、アルミニウム、ステンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を用いればよい。第3の薄膜としては、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹脂膜を用いればよい。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態5で説明した無線センサの応用例について、図23乃至図25を用いて説明する。図23乃至図25に示す無線センサ900は、実施の形態8に示した無線センサ800または無線センサ880を適用することが可能である。
例えば、無線センサ900を物品921に貼付、あるいは内部に設置し、外部のリーダー922から無線信号911を送信する。無線信号911を受信した無線センサ900は、センサによって物品921に触れることなく、温度等の情報を取得し、リーダー922に送信することができる。
また別の無線センサの応用形態としては、図24(A)に示す模式図で説明することができる。例えば、トンネル壁面に無線センサ900を埋め込み、外部から無線信号911を送信する。無線信号911を受信した無線センサ900は、センサによってトンネル壁面の情報を取得し、送信することができる。
また別の無線センサの応用形態としては、図24(B)に示す模式図で説明することができる。例えば、橋梁の支柱の壁面に無線センサ900を埋め込み、外部から無線信号911を送信する。無線信号911を受信した無線センサ900は、センサによって橋梁の支柱内の情報を取得し、送信することができる。
また別の無線センサの応用形態としては、図25に示す模式図で説明することができる。例えば、接着パッド等を用いて人体に無線センサ900を取り付け、リーダー922から無線信号911を送信する。無線信号911を受信した無線センサ900は、配線932を介して人体に取り付けられた電極931等に信号を与えて生体情報等の情報を取得し、送信することができる。取得した情報は、リーダー922の表示部933で確認することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
100 二次電池
101 正極集電体
102 正極活物質層
105 負極集電体
106 負極活物質層
108 セパレータ
108a セパレータ
108b セパレータ
108c 接合部
109 電解液
110 外装体
110a 接合部
111 正極
111a 正極
111b 正極
115 負極
115a 負極
115b 負極
116 セパレータ
117 摩擦層
118 捲回体
119 積層体
119a 部分
119b 部分
119c 部分
120 末端
121 部分
122 部分
125 間隔
126 領域
127 領域
130a 軸
130b 軸
132a スペーサ
132b スペーサ
132c スペーサ
140 封止層
141 正極リード
145 負極リード
161 折り線
162 矢印
200 矢印
400 眼鏡型デバイス
400a フレーム
400b 表示部
401 ヘッドセット型デバイス
401a マイク部
401b フレキシブルパイプ
401c イヤフォン部
402 デバイス
402a 筐体
403 デバイス
403a 筐体
404 腕章型デバイス
404a 本体
404b 表示部
405 腕時計型デバイス
405a 表示部
410 ストーブ
411 モジュール
411a 送風口
411b 外部端子
412 本体
412a 開口部
413 グリル
760 電気自動車
761 バッテリ
762 制御回路
763 駆動装置
764 処理装置
800 無線センサ
801 回路基板
802 バッテリ
803 センサ
804 ラベル
805 端子
806 端子
807 端子
808 アンテナ
809 アンテナ
810 集積回路
812 層
813 導線
850 支持体
851 アンテナ
852 集積回路
853 回路基板
854 バッテリ
855 センサ
856 導線
857 導線
858 端子
859 端子
860 導線
880 無線センサ
900 無線センサ
911 無線信号
921 物品
922 リーダー
931 電極
932 配線
933 表示部

Claims (11)

  1. 捲回体と、電解液を有し、
    前記捲回体は、積層体を有し、
    前記積層体は、正極と、負極を重ねて有し、
    前記積層体の厚さをT、前記捲回体の巻き数n=k(kは自然数)の部分の幅をWとするとき、少なくとも一のkについて、Wk+1>W+2Tである蓄電装置。
  2. 請求項1において、
    前記捲回体の巻き数n=kの部分の高さをHとするとき、少なくとも一のkについて、Hk+1>H+2Tである蓄電装置。
  3. 捲回体と、電解液を有し、
    前記捲回体は、積層体を有し、
    前記積層体は、正極と、負極を重ねて有し、
    前記捲回体は、隣り合う前記積層体と前記積層体との間の少なくとも一部に間隔を空ける湾曲した蓄電装置。
  4. 湾曲した捲回体と、電解液を有し、
    前記捲回体は、積層体を有し、
    前記積層体は、正極と、負極を重ねて有し、
    前記積層体の高さをTとし、前記積層体と概略垂直に交差しながら前記捲回体を切断する曲線が、前記捲回体の巻き数n=kの部分の端部と交差する2点の間の長さをCとするとき、少なくとも一のkについて、Ck+1>C+2Tである湾曲した蓄電装置。
  5. 請求項4において、
    前記捲回体の巻き数n=kの部分の高さをHとするとき、少なくとも一のkについて、Hk+1>H+2Tである蓄電装置。
  6. 捲回体と、電解液を有し、
    前記捲回体は、積層体を有し、
    前記積層体は、正極と、負極を重ねて有し、
    前記捲回体の巻き数n=k(kは自然数)の部分は、第1の部分を有し、
    前記捲回体の巻き数n=k+1の部分は、第2の部分を有し、
    前記第1の部分と、前記第2の部分が重なり、
    前記第1の部分と、前記第2の部分の間の距離をG、前記積層体の厚さをTとするとき、少なくとも一のkについて、G>Tである蓄電装置。
  7. 請求項6において、
    湾曲した蓄電装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一において、
    可撓性を有する外装体を有し、
    前記外装体は、前記捲回体と、前記電解液を囲む蓄電装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一において、
    可撓性を有する蓄電装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の蓄電装置と、
    湾曲部を有する筐体を有する電子機器。
  11. 請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の蓄電装置と、
    可撓性を有する筐体を有する電子機器。
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