JP2016131052A - ディスククランプ機構 - Google Patents

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真樹 伊東
Maki Ito
真樹 伊東
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Abstract

【課題】ターンテーブルの位置変動を防止可能なディスククランプ機構を提供する。【解決手段】本実施形態例に係るディスククランプ機構では、モータ2の回転軸2aに圧入されたターンテーブル3上にディスクDのない状態で大きな外力が作用し、それに伴ってクランパ6がターンテーブル3に近接する方向へ移動したとき、クランパ6の中心部に設けた突起6dをモータ2の回転軸2aの端面に当接させることにより、クランパ6のそれ以上の移動を阻止してターンテーブル3との衝突を回避するようにした。【選択図】図4

Description

本発明は、CDやDVD等のディスクをターンテーブルに圧接するディスククランプ機構に関するものである。
CDやDVD等のディスクに情報を記録/再生するディスクプレーヤにおいては、装置内に装填されたディスクをターンテーブル上に載置し、このディスクの中心部をターンテーブルとクランパで挟持するというディスククランプ機構が広く採用されている。
図5は特許文献1に開示された従来例に係るディスククランプ機構の断面図である。同図に示すように、ディスクプレーヤのドライブシャーシ11にはスピンドルモータ12が取り付けられており、このスピンドルモータ12の回転軸12aに合成樹脂製のターンテーブル13が固着されている。ターンテーブル13の中央には嵌合孔13aを有する筒状部13bが形成されており、この嵌合孔13aにスピンドルモータ12の回転軸12aを圧入することにより、ターンテーブル13は回転軸12aに固定されている。また、ターンテーブル13の上面に上端をアール形状とした突堤部13cが形成されており、この突堤部13cは回転軸12aに圧入された嵌合孔13aを中心とする環状に形成されている。
ドライブシャーシ11の上方にクランプアーム14が配置されており、このクランプアーム14の先端側に固定されたばね部材15に合成樹脂製のクランパ16が回転自在に支持されている。クランパ16の下面には複数、例えば3つの突部16aが円周方向に120度の等間隔を保って形成されており、これら突部16aはターンテーブル13上に載置されたディスクDの上面に圧接されるようになっている。また、クランパ16の中央部に下端を開口した中空状の軸部16bが形成されており、その下部開口径はターンテーブル13の突堤部13cの上部外形寸法より若干大きめに設定されている。さらに、軸部16bの上端に半球状の膨出部16cが形成されており、この膨出部16cの頂部はばね部材15の下面に当接している。
なお、クランプアーム14の後端部はドライブシャーシ11に回動可能に連結されており、このクランプアーム14を図示せぬ昇降機構で回転駆動させることにより、クランパ16がターンテーブル13に対して近接または離反するようになっている。また、図示省略されているが、ドライブシャーシ11は装置の外殻をなす筐体の内部にダンパやスプリング等を介して弾性的に支持されており、ディスクDの再生中に外部振動によって音飛び等が発生しないような耐震構造となっている。
このように構成されたディスククランプ機構では、ディスクDが装置内に装填されていないイジェクト時において、クランプアーム14とクランパ16はターンテーブル13から離間する上方位置に保持されており、ターンテーブル13とクランパ16との間に所定の空間が確保されている。一方、ディスクDを装置内に装填してターンテーブル13の真上まで搬送すると、クランプアーム14が下方へ回動してクランパ16を下降させることにより、ディスクDの中心孔D1がターンテーブル13の突堤部13cに嵌まり込んでセンタリングされ、この状態でディスクDがターンテーブル13とクランパ16との間に挟持される。
このとき、軸部16bの中空部が筒状部13bの外周面に嵌まり込むことにより、クランパ16とターンテーブル13およびスピンドルモータ12の回転軸12aが互いに軸合わせされ、クランパ16の下面はばね部材15からの弾発力を受けてディスクDの上面に圧接される。そして、この状態でスピンドルモータ12を回転駆動すると、ターンテーブル13とディスクDおよびクランパ16の三者が一体的に回転し、図示せぬ光ピックアップをディスクDの径方向へ移動することにより、ディスクDに対する情報の記録および/または再生が行われる。
特開2004−13939号公報
前述した従来のディスククランプ機構では、ターンテーブル13の嵌合孔13aにスピンドルモータ12の回転軸12aを圧入することにより、ターンテーブル13がスピンドルモータ12の回転軸12aに固着されるようになっているため、ターンテーブル13は嵌合孔13aの内周面と回転軸12aとの間の摩擦力によって回転軸12aに保持されている。
このため、イジェクト時などのターンテーブル13上にディスクDが載置されていない状態で、ディスクプレーヤに回転軸12aの軸線方向に沿った大きな外力が作用すると、図6に示すように、クランパ16の下面がターンテーブル13の突堤部13cに衝突したり、クランパ16の軸部16bの下端がターンテーブル13の上面に衝突してしまい、この衝撃によってターンテーブル13に嵌合孔13aと回転軸12a間の摩擦力以上の荷重が掛かることがある。その場合、ターンテーブル13が回転軸12aに沿って下方に移動してしまうため、ターンテーブル13の位置が正規の取付位置から下方にずれてしまうという問題があった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、ターンテーブルの位置変動を防止することができるディスククランプ機構を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、モータの回転軸に圧入されたターンテーブルと、このターンテーブルに対して近接および離反方向へ移動可能なクランプアームと、このクランプアームに回転自在に支持されたクランパとを備え、前記ターンテーブルと前記クランパとの間にディスクの中心部が挟持されるようになっているディスククランプ機構において、前記クランパの回転軸を通る中心部に突起を設け、前記ターンテーブルと前記クランパとの間に前記ディスクが挟持されているとき、前記突起を前記回転軸の端面に所定の間隔を存して対向させると共に、前記ターンテーブル上に前記ディスクが載置されていない状態で前記クランプアームが前記ターンテーブルに近接されたとき、前記突起を前記回転軸の端面に当接させて前記クランパと前記ターンテーブルの衝突を阻止するように構成した。
このように構成されたディスククランプ機構では、ターンテーブル上にディスクのない状態で大きな外力が作用し、それに伴ってクランパがターンテーブルに近接する方向へ移動したとき、クランパの中心部に設けた突起がモータの回転軸の端面に当接することにより、クランパのそれ以上の移動が阻止されてターンテーブルに衝突しないようになっているため、モータの回転軸に対するクランパの取付位置のずれを防止することができる。なお、ディスクがターンテーブルとクランパとの間に挟持された状態において、クランパの突起は回転軸の端面と接触せずに所定の間隔を存して対向しているため、ディスクに対する挟持力が突起によって妨げられることはなく、ターンテーブルとクランパとの間にディスクを安定的に挟持することができる。
上記の構成において、回転軸をターンテーブルに設けられた嵌合孔の途中位置まで圧入することにより、嵌合孔の上部に回転軸の端面を臨む凹所が確保されており、突起の軸線方向に沿う長さ寸法が凹所の深さ寸法よりも大きく設定されていると、予め突起の長さと嵌合孔に対する回転軸の圧入量との相関関係を規定しておくことにより、ディスククランプ機構の組立作業を容易に行うことができて好ましい。
本発明のディスククランプ機構では、ターンテーブル上にディスクのない状態で大きな外力が作用し、それに伴ってクランパがターンテーブルに近接する方向へ移動したとき、クランパの中心部に設けた突起がモータの回転軸の端面に当接することにより、クランパのそれ以上の移動が阻止されてターンテーブルに衝突しないようになっているため、モータの回転軸に対するクランパの取付位置のずれを防止することができる。
本発明の実施形態例に係るディスククランプ機構のイジェクト状態を示す断面図である。 該ディスククランプ機構のプレイ状態を示す断面図である。 該ディスククランプ機構に備えられるクランパの斜視図である。 該ディスククランプ機構のディスクなし状態を示す動作説明図である。 従来例に係るディスククランプ機構のプレイ状態を示す断面図である。 該ディスククランプ機構の問題点を示す説明図である。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1と図2は本発明の実施形態例に係るディスククランプ機構であり、このディスククランプ機構が図5に示す従来例と相違する点は、クランパ6の回転軸を通る中心部に突起6dを形成し、ターンテーブル3上にディスクDが載置されていない状態でクランプアーム4がターンテーブル3に近接されたとき、突起6dをスピンドルモータ2の回転軸2aの端面に当接させてクランパ6がターンテーブル3に衝突しないようにしたことにある。
すなわち、ディスクプレーヤのドライブシャーシ1にはスピンドルモータ2が取り付けられており、このスピンドルモータ2の回転軸2aに合成樹脂製のターンテーブル3が固着されている。ターンテーブル3の中央には嵌合孔3aを有する筒状部3bが形成されており、この嵌合孔3aにスピンドルモータ2の回転軸2aを圧入することにより、ターンテーブル3は回転軸2aに固定されている。なお、回転軸2aは嵌合孔3aの上端より手前の途中位置まで圧入されており、嵌合孔3aの上部に回転軸2aの端面を臨む凹所Sが確保されている。また、ターンテーブル3の上面に上端をアール形状とした突堤部3cが形成されており、この突堤部3cは回転軸2aに圧入された嵌合孔3aを中心とする環状に形成されている。
ドライブシャーシ1の上方にクランプアーム4が配置されており、このクランプアーム4の先端側にばね部材5がかしめ等により固定されている。ばね部材5はステンレス等の弾性板を所定形状に打ち抜いてフォーミングしたものからなり、クランパ6の外周部下面を回転自在に支持するリング状の支持部5aと、支持部5aから延びてクランパ6に弾発力を付与する押え部5bとを有している。
図3に示すように、合成樹脂製のクランパ6の下面には複数、例えば3つの突部6aが円周方向に120度の等間隔を保って形成されており、これら突部6aはターンテーブル3上に載置されたディスクDの上面に圧接されるようになっている。また、クランパ6の中央部に下端を開口した中空状の軸部6bが形成されており、その下部開口径はターンテーブル3の突堤部3cの上部外形寸法より若干大きめに設定されている。軸部6bの上端は円錐台形状の膨出部6cとなっており、この膨出部6cの頂部にばね部材5の押え部5bが弾接している。さらに、軸部6bの天井面に前述した突起6dが形成されており、図2に示すように、ターンテーブル3とクランパ6との間にディスクDが挟持されているとき、突起6dは嵌合孔3aの上部に確保された凹所S内に入り込んで回転軸2aの端面と所定の間隔を存して対向するようになっている。ここで、突起6dの外径寸法はターンテーブル3の嵌合孔3aの内径寸法より若干小さめに設定されており、突起6dの軸線方向に沿う長さ寸法(高さ)は凹所Sの深さ寸法よりも幾分大きめに設定されている。
なお、クランプアーム4の後端部はドライブシャーシ1に回動可能に連結されており、このクランプアーム4を図示せぬ昇降機構で回転駆動させることにより、クランパ6がターンテーブル3に対して近接または離反するようになっている。また、図示省略されているが、ドライブシャーシ1は装置の外殻をなす筐体の内部にダンパやスプリング等を介して弾性的に支持されており、ディスクDの再生中に外部振動によって音飛び等が発生しないような耐震構造となっている。
このように構成された本実施形態例に係るディスククランプ機構では、図1に示すように、ディスクDが装置内に装填されていないイジェクト時において、クランプアーム4とクランパ6はターンテーブル3から離間する上方位置に保持されており、ターンテーブル3とクランパ6との間に所定の空間が確保されている。
一方、ディスクDを装置内に装填してターンテーブル3の真上まで搬送すると、図2に示すように、クランプアーム4が下方へ回動してクランパ6を下降させることにより、ディスクDの中心孔D1がターンテーブル3の突堤部3cに嵌まり込んでセンタリングされ、この状態でディスクDがターンテーブル3とクランパ6との間に挟持される。
このとき、軸部6bの中空部が筒状部3bの外周面に嵌まり込むことにより、クランパ6とターンテーブル3およびスピンドルモータ2の回転軸2aが互いに軸合わせされ、クランパ6の下面はばね部材5からの弾発力を受けてディスクDの上面に圧接される。また、クランパ6の突起6dは嵌合孔3aの上部の凹所S内に入り込むが、突起6dは回転軸2aの端面と接触せずに所定の間隔を存して対向しているため、ディスクDに対する挟持力が突起6dによって妨げられることはない。そして、この状態でスピンドルモータ2を回転駆動すると、ターンテーブル3とディスクDおよびクランパ6が一体的に回転し、図示せぬ光ピックアップをディスクDの径方向へ移動することにより、ディスクDに対する情報の記録および/または再生が行われる。
また、イジェクト時などのターンテーブル3上にディスクDが載置されていない状態で、ディスクプレーヤに回転軸2aの軸線方向に沿った大きな外力が作用すると、その外力によってクランプアーム4とクランパ6がターンテーブル3に近接する方向へ移動する。この場合、図4に示すように、クランパ6の下面がターンテーブル3の突堤部3cに衝突したり、クランパ6の軸部6bの下端がターンテーブル3の上面に衝突する前に、クランパ6の突起6dが凹所S内を下降して回転軸2aの端面に当接することにより、クランパ6のそれ以上の移動が阻止されるため、クランパ6がターンテーブル3に衝突することを回避できる。したがって、回転軸2aに圧入されたターンテーブル3が衝撃を受けて移動してしまうことはなく、モータ2の回転軸2aに対するクランパ6の取付位置のずれを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態例に係るディスククランプ機構では、クランパ6の回転軸を通る中心部に突起6dを設け、ターンテーブル3とクランパ6との間にディスクDが挟持された通常のプレイ時において、この突起6dをモータ2の回転軸2aの端面と接触せずに所定の間隔を存して対向させるようにしているため、ディスクDに対する挟持力が突起6dによって妨げられることはなく、ターンテーブル3とクランパ6との間にディスクDを安定的に挟持することができる。そして、ターンテーブル3上にディスクDのない状態で大きな外力が作用し、それに伴ってクランパ6がターンテーブル3に近接する方向へ移動したとき、クランパ6の突起6dをモータ2の回転軸2aの端面に当接させることで、クランパ6のそれ以上の移動を阻止してターンテーブル3との衝突を回避するようにしたので、モータ2の回転軸2aに対するクランパ6の取付位置のずれを防止することができる。
また、本実施形態例では、モータ2の回転軸2aをターンテーブル3に設けられた嵌合孔3aの途中位置まで圧入することにより、嵌合孔3aの上部に回転軸2aの端面を臨む凹所Sを確保しておき、突起6dの軸線方向に沿う長さ寸法を凹所Sの深さ寸法よりも大きく設定しているため、突起6dの長さを考慮した上で嵌合孔3aに対する回転軸2aの圧入量を規定することにより、ディスククランプ機構の組立作業を容易に行うことができる。
1 ドライブシャーシ
2 スピンドルモータ
2a 回転軸
3 ターンテーブル
3a 嵌合孔
3b 筒状部
3c 突堤部
4 クランプアーム
5 ばね部材
6 クランパ
6a 突部
6b 軸部
6c 膨出部
6d 突起
D ディスク
S 凹所

Claims (2)

  1. モータの回転軸に圧入されたターンテーブルと、このターンテーブルに対して近接および離反方向へ移動可能なクランプアームと、このクランプアームに回転自在に支持されたクランパとを備え、前記ターンテーブルと前記クランパとの間にディスクの中心部が挟持されるようになっているディスククランプ機構において、
    前記クランパの回転軸を通る中心部に突起を設け、前記ターンテーブルと前記クランパとの間に前記ディスクが挟持されているとき、前記突起を前記回転軸の端面に所定の間隔を存して対向させると共に、前記ターンテーブル上に前記ディスクが載置されていない状態で前記クランプアームが前記ターンテーブルに近接されたとき、前記突起を前記回転軸の端面に当接させて前記クランパと前記ターンテーブルの衝突を阻止するようにしたことを特徴とするディスククランプ機構。
  2. 請求項1の記載において、前記回転軸を前記ターンテーブルに設けられた嵌合孔の途中位置まで圧入することにより、前記嵌合孔の上部に前記回転軸の端面を臨む凹所が確保されており、前記突起の軸線方向に沿う長さ寸法が前記凹所の深さ寸法よりも大きく設定されていることを特徴とするディスククランプ機構。
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