JP2016130658A - 二次電池の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池の等価回路モデルの特性パラメータの推定精度を向上させることのできる二次電池の制御装置を提供する。
【解決手段】二次電池3の制御装置6は、電動機2を駆動源とする車両1に搭載されている。制御装置6は、二次電池3の充放電電流Itを検出する電流検出部4と、二次電池3の端子間電圧Vtを検出する電圧検出部5と、二次電池3の等価回路モデルの特性パラメータを同定する演算部60とを備える。演算部60は、車両の停車の際に電流検出部4及び電圧検出部5によりそれぞれ検出される充放電電流It及び端子間電圧Vtに基づいて等価回路モデルの特性パラメータを同定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも電動機を駆動源とする車両に搭載される二次電池の制御装置に関する。
電動機を駆動源とする車両としては、例えばハイブリッド車や電気自動車が知られている。これらの車両では、二次電池の充電状態(SOC: State Of Charge)に基づいて二次電池の充放電制御が行われる。充放電制御では、例えば二次電池の過充電及び過放電を回避すべく、二次電池のSOC値が推定されるとともに、当該SOC値が所定の使用SOC範囲内に制御される。SOC値の推定精度が低い場合、ある程度の余裕度を使用SOC範囲に設ける必要がある。使用SOC範囲に余裕度を設けるためには、二次電池の電池容量を増大させる必要があり、これが二次電池のコストの増大を招いている。したがって、SOC値を精度良く推定できれば、二次電池の電池容量の削減によるコストの低減を期待できる。このような事情により、SOC値の推定精度の向上が求められている。従来、SOC値の推定精度を向上させる方法としては、例えば特許文献1に記載の方法がある。
特許文献1に記載の装置は、等価回路モデルと、パラメータ推定部と、逆対数変換部とを備えている。等価回路モデルは、抵抗及びコンデンサを特性パラメータとして二次電池をモデル化したものである。パラメータ推定部は、センサにより検出される充放電電流及び二次電池の端子間電圧に基づいて状態方程式と出力方程式とから対数変換パラメータ値を逐次推定する。対数変換パラメータ値は、等価回路モデルの特性パラメータを対数変換することで得られる値である。逆対数変換部は、パラメータ推定部により推定された対数変換パラメータ値を逆対数変換することにより、等価回路モデルの特性パラメータを算出する。特許文献1に記載の推定装置は、逆対数変換部により算出された等価回路モデルの特性パラメータに基づいてOCV(Open Circuit Voltage:開回路電圧)値を推定し、推定されたOCV値からOCV−SOC特性に基づいてSOC値を求める。
特開2014−74682号公報
ところで、ハイブリッド車では、一般に、SOC値に基づいて走行モードの切り替えが行われる。例えばSOC値が上限値に近い場合、すなわち二次電池の充電量が満充電に近い場合には、ハイブリッド車では、モータのみを駆動源とするEV走行が行われる。EV走行によりSOC値が低下し、SOC値が所定の閾値以下になると、ハイブリッド車では、エンジン及びモータの双方を駆動源とするHV走行が行われる。HV走行の際、二次電池の充放電制御により、SOC値が所定の範囲内に維持される。
ここで、HV走行時に二次電池の等価回路モデルの特性パラメータを推定する場合、SOC値が所定の範囲内に維持されているため、センサにより検出される充放電電流及び二次電池の端子間電圧が時定数の大きい成分をほとんど含んでいない。そのため、等価回路モデルにおける時定数の大きい特性パラメータを精度良く推定できないおそれがある。
一方、EV走行時には長時間の放電が行われる可能性があるため、センサにより検出される充放電電流及び二次電池の端子間電圧が時定数の大きい成分を有している可能性がある。しかしながら、EV走行の継続時間が短い場合には、センサにより検出される充放電電流及び二次電池の端子間電圧が時定数の大きい成分をほとんど含んでいない可能性がある。結局、EV走行の際にも、状況によっては、等価回路モデルにおける時定数の大きい特性パラメータを精度良く推定できないおそれがある。
二次電池の等価回路モデルにおける時定数の大きい特性パラメータを精度良く推定できないと、OCV値の推定精度が低下し、結果的にSOC値の推定精度の低下を招く懸念がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、二次電池の等価回路モデルの特性パラメータの推定精度を向上させることのできる二次電池の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、少なくとも電動機(2)を駆動源とする車両(1)に搭載される二次電池(3)の制御装置(6)は、電流検出部(4)と、電圧検出部(5)と、演算部(60)とを備える。電流検出部は二次電池の充放電電流を検出する。電圧検出部は二次電池の端子間電圧を検出する。演算部は、車両の停車の際に電流検出部及び電圧検出部によりそれぞれ検出される充放電電流及び端子間電圧に基づいて二次電池の等価回路モデル(M1,M2)の特性パラメータを同定する。
車両の停車の際に電流検出部及び電圧検出部により検出される充放電電流及び端子間電圧には時定数の大きい成分が含まれている。したがって、上記構成によれば、等価回路モデルにおける時定数の大きい特性パラメータを同定することができるため、等価回路モデルの特性パラメータの推定精度を向上させることができる。
本発明によれば、二次電池の等価回路モデルの特性パラメータの推定精度を向上させることができる。
二次電池の制御装置の一実施形態についてその概略構成を示すブロック図。 実施形態の二次電池の制御装置について二次電池の等価回路モデルの一例を示す回路図。 (a),(b)は、車両の停車の際に電圧検出部により検出される端子間電圧Vt、及び電流検出部により検出される充放電電流Itの推移例を示すタイミングチャート。 実施形態の二次電池の制御装置について二次電池の等価回路モデルの一例を示す回路図。 電流の推移例を示すグラフ。 (a)〜(c)は、RC並列回路の入力電流I、コンデンサを流れる電流IC、及び抵抗を流れる電流IRの推移を示すグラフ。 実施形態の二次電池の制御装置により実行される処理の手順を示すフローチャート。
以下、二次電池の制御装置の一実施形態について説明する。はじめに、本実施形態の二次電池の制御装置が搭載された車両の概要について説明する。
図1に示されるように、車両1は、電動機2と図示しないエンジンとを駆動源として有する、いわゆるハイブリッド車である。車両1は、その走行モードとして、電動機2のみを用いて走行するEV走行モードと、電動機2及びエンジンを併用して走行するHV走行モードとを有している。
電動機2は、車両に搭載された二次電池3から供給される電力に基づいて駆動し、図示しない車両の駆動輪に動力を伝達する。また、電動機2は、駆動輪から伝達される回生エネルギに基づいて回生発電を行う。電動機2の回生発電により生成される電力は二次電池3に充電される。二次電池3は、例えばリチウムイオン電池やニッケルカドミウム電池等からなる。二次電池3では、充放電の際に反応速度の異なる化学反応が複合的に生じる。それらの化学反応の反応速度の差異が、二次電池の充放電の時定数となる。換言すれば、時定数の異なる複数の化学反応が同時進行することにより二次電池の充放電が行われる。
車両1は、電流検出部4と、電圧検出部5と、制御装置6とを有している。
電流検出部4は、二次電池3及び電動機2に対して直列に接続されている。電流検出部4は、二次電池3の充放電の際に二次電池3に流れる充放電電流Itを予め設定された検出周期(サンプリング周期)Tsで検出する。電圧検出部5は、二次電池3及び電動機2に対して並列に接続されている。電圧検出部5は、二次電池3の端子間電圧Vtを検出周期Tsで検出する。各検出部4,5の出力信号は制御装置6に取り込まれる。
制御装置6は、マイクロコンピュータを中心に構成されており、CPUやメモリ等を有している。制御装置6は、演算部60と、制御部61とを有している。演算部60は、各検出部4,5により検出される充放電電流It及び端子間電圧Vtに基づいて二次電池3の充電状態を示すSOC値を推定する。制御部61は、演算部60により演算されるSOC値に基づいて二次電池3の充放電制御を行う。
次に、演算部60によるSOC値の推定方法について説明する。
本実施形態では、二次電池3が図2に示されるような等価回路でモデル化されている。図2に示されるように、二次電池3の等価回路モデルM1は、時定数の異なる複数の化学反応に対応したインピーダンス回路11〜14と、開回路電圧OCVを発生させる開回路電圧源VSとを有している。各インピーダンス回路11〜14及び開回路電圧源VSは直列に接続されている。
インピーダンス回路11は抵抗値R1の抵抗器のみからなる。インピーダンス回路12〜14は、抵抗値R2〜R4の抵抗器と、静電容量C2〜C4のコンデンサとがそれぞれ並列に接続された、いわゆるRC並列回路からなる。なお、インピーダンス回路11は、静電容量が零に設定されたRC並列回路を想定している。以下では、便宜上、インピーダンス回路11における仮想的なコンデンサの静電容量を「C1(=0)」と表記する。等価回路モデルM1の特性は、抵抗値R1〜R4及び静電容量C1〜C4のそれぞれの値により決定される。以下では、抵抗値R1〜R4及び静電容量C1〜C4をまとめて特性パラメータR1〜R4,C1〜C4とも表記する。
インピーダンス回路11の時定数τ1は零に設定されている。インピーダンス回路12の時定数τ2(=R22)は、10ミリ秒オーダ(例えば30ms)に設定されている。インピーダンス回路13の時定数τ3(=R33)は、秒オーダ(例えば3s)に設定されている。インピーダンス回路14の時定数τ4(=R44)は、10秒オーダ(例えば30s)に設定されている。すなわち、インピーダンス回路14の時定数τ4は最大値に設定されている。このような時定数が最大のインピーダンス回路14は二次電池3の化学反応における拡散抵抗をインピーダンスで表したものであるため、以下では便宜上、インピーダンス回路14を拡散回路14とも表記する。なお、インピーダンス回路12,13は二次電池3の化学反応における反応抵抗をインピーダンスで表したものである。
図2に示されるような等価回路モデルM1で二次電池3を表した場合、電圧検出部5により検出される端子間電圧Vtと、開回路電圧OCVと、インピーダンス回路11〜13までの両端間電圧Vrと、拡散回路14の両端間電圧Vdとの間には、以下の式f1に示される関係が成立する。
Figure 2016130658
また、インピーダンス回路11〜13及び拡散回路14のそれぞれの両端間電圧viは、以下の式f2に示されるように、時間t、抵抗値Ri、静電容量Ci、及び「t=0」における電圧初期値v0iの関数として表すことができる。但し、「i=1〜4」である。
Figure 2016130658
すなわち、インピーダンス回路11〜13及び拡散回路14のそれぞれの両端間電圧viを加算したインピーダンス回路11〜14全体の両端間電圧f(t)は以下の式f3で表すことができる。
Figure 2016130658
演算部60は、モデル関数f(t)の抵抗値Ri及び静電容量Ciを、電圧検出部5により検出される端子間電圧Vtを用いた最小二乗法により同定する。詳しくは、演算部60は、インピーダンス回路11〜14全体の両端間電圧の実測値F(t)を以下の式f4に基づいて演算する。なお、式f4において、「OCVpre」は、以前に推定された開回路電圧の値を示す。
Figure 2016130658
演算部60は、複数の時刻Tに対して、電圧検出部5により検出される端子間電圧Vtに基づいて実測値F(T)を取得する。演算部60は、式f3で規定される関数f(t)をモデル関数として、以下の式f5で示される時刻Tにおけるモデル関数f(T)と実測値F(T)との残差「f(T)−F(T)」の二乗和δ1が最小となるように特性パラメータRi,Ciを同定する。
Figure 2016130658
なお、演算部60は、各インピーダンス回路11〜14の電圧初期値v0iが一意に定まる時期に式f5の演算を行う。これにより、二乗和δ1を最小にするために変動させるべき変数は、零に設定された静電容量C1を除く、抵抗値R1〜R4及び静電容量C2〜C4のみとなる。
演算部60は、抵抗値R1〜R4及び静電容量C2〜C4を変動させることにより、二乗和δ1が最小となる抵抗値R1〜R4及び静電容量C2〜C4を同定する。そして、演算部60は、同定された抵抗値R1〜R4及び静電容量C2〜C4に基づいて各インピーダンス回路11〜14の両端間電圧viを決定する。演算部60は、決定された両端間電圧viと、電圧検出部5により検出される端子間電圧Vtとに基づいて以下の式f6に基づいて開回路電圧OCVの推定値を演算する。
Figure 2016130658
演算部60は、車両の走行中に以上の手法により開回路電圧OCVを演算するとともに、演算された開回路電圧OCVからOCV−SOC特性ダイアグラムに基づいてSOC値を推定する。OCV−SOC特性ダイアグラムは、実験等により予め求められており、制御装置6のメモリに記憶されている。
ところで、車両がHV走行モードで走行している場合、制御装置6はSOC値を所定の範囲内に維持するため、電圧検出部5により検出される二次電池3の端子間電圧Vtの経時変化には時定数の大きい成分が含まれ難い。より詳しくは、二次電池3の端子間電圧Vtの経時変化には、インピーダンス回路11〜13の時定数τ1〜τ3に対応する成分は比較的含まれ易いが、拡散回路14の時定数τ4に対応する成分は含まれ難い。そのため、演算部60が上記の手法により特性パラメータRi,Ciを同定した場合、拡散回路14の抵抗値R4及び静電容量C4の推定精度を確保することが困難となる。
そこで、本実施形態の演算部60は、車両の停車の際に電流検出部4及び電圧検出部5により検出される充放電電流It及び端子間電圧Vtを利用して拡散回路14の抵抗値R4及び静電容量C4を同定する。以下、その手法について詳しく説明する。
図3(a),(b)は、電動機2を動力源として車両が走行している際に運転者が時刻t1でブレーキ操作を行った後、時刻t2で車両が停車した際の端子間電圧Vt及び充放電電流Itの推移を例示したものである。この場合、時刻t1で運転者がブレーキ操作を行うと、電動機2により生成される回生電力が二次電池3に充電されるため、端子間電圧Vtが回生電力に応じた値を示すとともに、充放電電流Itが負の値で推移する。その後、時刻t2で車両が停車すると、電動機2及びエンジンが停止するため、充放電電流Itが零になる。また、端子間電圧Vtは、時刻t2の時点の電圧値Vt1から開回路電圧OCVに向かって徐々に変化する。演算部60は、時刻t2以降の端子間電圧Vtに基づいて、すなわち車両1の停車後の端子間電圧Vtに基づいて拡散回路14の電圧初期値v04及び時定数τ4を同定する。
次に、拡散回路14の電圧初期値v04及び時定数τ4の同定手法について具体的に説明する。以下では、簡単のために、車両の停車の際の二次電池3の等価回路モデルM2を、図4に示されるように開回路電圧源VS及び拡散回路14の直列回路として表す。
二次電池3の等価回路モデルM2を図4に示されるように表した場合、充放電電流Itが零の状況、すなわち拡散回路14に循環電流のみが流れている状況では、拡散回路14の両端間電圧v4(t)は、以下の式f7に示されるように、時間t、角速度ω4(=1/τ4)、及び「t=0」における電圧初期値v04の関数として表すことができる。
Figure 2016130658
演算部60は、この両端間電圧v4(t)の電圧初期値v04及び角速度ω4を、電圧検出部5により検出される端子間電圧Vtを用いて同定する。詳しくは、演算部60は、拡散回路14の端子間電圧の実測値V4(t)を以下の式f8に基づいて演算する。なお、式f8において、「OCVpre」は、以前に推定された開回路電圧の値を示す。
Figure 2016130658
演算部60は、複数の時刻Tに対して、電圧検出部5により検出される端子間電圧Vtに基づいて拡散回路14の端子間電圧の実測値V4(T)を取得する。演算部60は、式f7で規定される関数v4(t)をモデル関数として、非線形最小二乗法により電圧初期値v04及び角速度ω4を同定する。非線形最小二乗法としては、例えばLM( Levenberg-Marquardt)法を用いることができる。具体的には、演算部60は、以下の式f9で示される時刻Tにおけるモデル関数v4(T)と実測値V4(T)との残差「v4(T)−V4(T)」の二乗和δ2が最小となるように電圧初期値v04及び角速度ω4を同定する。
Figure 2016130658
一方、図4に示される等価回路モデルM2において、充放電電流Itが零になる直前の充放電電流Itが一定値i04であり、且つ一定値i04である時間が時定数τ4に対して十分長く、C4が満充電となっている場合はC4に流れる電流は零なので電圧初期値v04と電流値i04との間には、以下の式f10の関係が成立する。なお、以下では、便宜上、「i04」を電流初期値と称する。
Figure 2016130658
すなわち、この式f10を用いることができれば、電圧初期値v04及び電流初期値i04から抵抗値R4を同定することができる。しかしながら、図3(b)に示されるように、充放電電流Itが零になる以前、すなわち時刻t2以前の充放電電流Itは一定ではないため、式f10を用いることができない。そこで、本実施形態では、時刻t2以前に、すなわち車両1の停車前に電流検出部4により検出される充放電電流Itに等価な定電流を演算し、当該定電流を電流初期値i04として用いる。
次に、電流初期値i04の演算方法について説明する。
例えば電流Iが図5に示されるように変化した際に、時刻taにおける電流初期値I0を求めるとする。この場合、まずは電流Iの波形を電流検出部4の検出周期Tsでパルス電流信号に分解する。このとき、時刻taにおけるパルス電流信号を1番目と番号付けするとともに、当該パルス電流信号に近いものから順に2番目、3番目、・・・という形で番号付けする。jを1以上の整数とすると、図6(a)に示されるように、j番目の電流Ijのパルス電流信号がRC並列回路に入力されると、コンデンサを流れる電流IC、及び抵抗を流れる電流IRは図6(b),(c)に示されるように変化する。すなわち、電流Ijの供給時刻t10から時間Ts経過後の時刻t11の時点でコンデンサ電流ICは「IRj」となる。この電流IRjは以下の式f11で表すことができる。なお、「ω」はRC並列回路の角速度を示す。
Figure 2016130658
s期間が経過し外部から供給される電流が0になると、コンデンサにたまった電荷はコンデンサに並列に接続された抵抗を通して放電され循環電流が流れる。RC並列回路内部の循環電流はexp曲線の変化を示す。図5におけるj番目のパルス電流信号の生成後の時刻tbの時点から時間(j−1)×Tsが経過後、すなわち時刻taの時点での循環電流の大きさI0jは以下の式f12で表すことができる。
Figure 2016130658
時刻taにおける電流初期値I0は、式12で示される無数のパルス電流信号の和として表すことができる。すなわち、電流初期値I0は、以下の式f13のように表すことができる。
Figure 2016130658
したがって、拡散回路14の電流初期値i04は、電流検出部4により検出される充放電電流Itに基づいて以下の式f14により求めることができる。
Figure 2016130658
このように、電流初期値i04は電流配列とexp重み配列との内積からなる。式f14から明らかなように、充放電電流Itjの検出時期から車両の停車時期までの経過時間を表す「(j−1)×Ts」が短いほど、重み付け係数「exp(−ω4(j−1)Ts)」は大きくなる。すなわち、充放電電流Itjの検出時期が車両の停車時期に近いほど、充放電電流Itjの重み付け係数は大きくなる。なお、exp(−ω4t)においてt=5τ4とすると「exp(−ω4t)≒0.006738」となりほぼ零になるため、重み付け係数「exp(−ω4(j−1)Ts)」の内積期間「(j−1)×Ts」は5τ4を確保すれば十分と言える。
次に、図7を参照して、演算部60により実行される処理の手順について総括する。なお、演算部60は図7に示される処理を所定の演算周期で繰り返し実行する。
図7に示されるように、演算部60は、まず、電圧検出部5により検出される端子間電圧Vtに基づいて、拡散回路14の両端間電圧v4(t)の電圧初期値v04及び角速度ω4を同定する(ステップS1)。具体的には、演算部60は、式f9で表される二乗和δ2が最小となるように電圧初期値v04及び角速度ω4を非線形最小二乗法により同定する。
また、演算部60は、電流検出部4により検出される充放電電流Itから式f14に基づいて電流初期値i04を演算する(ステップS2)。次に、演算部60は、式f10を変形した以下の式f15に基づいて電流初期値i04及び電圧初期値v04から抵抗値R4を演算する(ステップS3)。
Figure 2016130658
さらに、演算部60は、演算された抵抗値R4及び角速度ω4から以下の式f16に基づいて静電容量C4を演算する(ステップS4)。
Figure 2016130658
以上説明した本実施形態の二次電池3の制御装置6によれば、以下の(1)及び(2)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)時定数の大きい拡散回路14の抵抗値R4及び静電容量C4を同定することができるため、二次電池3の等価回路モデルM1の特性パラメータRi,Ciの推定精度を向上させることができる。
(2)電流初期値i04の演算にあたり、充放電電流Itjの検出時期から車両の停車時期までの経過時間を表す「(j−1)×Ts」が短いほど、すなわち電流検出部4による充放電電流Itjの検出時期が車両の停車時期に近いほど、充放電電流Itjの重み付け係数を大きくすることとした。これにより、電流初期値i04の演算精度を向上させることができるため、結果的に拡散回路14の抵抗値R4及び静電容量C4の推定精度を向上させることができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・各インピーダンス回路12〜14の時定数のオーダは、二次電池3の特性に応じて、適宜変更可能である。
・拡散回路14は、一つのRC並列回路に限らず、直列接続された複数のRC並列回路により構成されていてもよい。
・二次電池3の等価回路モデルM1,M2は、車両に搭載される二次電池3の特性に併せて適宜変更可能である。
・演算部60は、上記実施形態に準じた演算を用いることにより、車両の停車の際に電流検出部4及び電圧検出部5によりそれぞれ検出される充放電電流It及び端子間電圧Vtに基づいてインピーダンス回路11〜13の特性パラメータR1〜R3,C2,C3を同定してもよい。要は、演算部60は、車両の停車の際に電流検出部4及び電圧検出部5によりそれぞれ検出される充放電電流It及び端子間電圧Vtに基づいて二次電池3の等価回路モデルの特性パラメータを同定するものであればよい。
・上記実施形態の構成は、ハイブリッド車に限らず、例えば電気自動車等、少なくとも電動機を駆動源とする車両に搭載された二次電池の制御装置に適用することが可能である。
・本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置や条件等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
M1,M2:等価回路モデル
1:車両
2:電動機
3:二次電池
4:電流検出部
5:電圧検出部
6:制御装置
15:拡散回路

Claims (7)

  1. 少なくとも電動機(2)を駆動源とする車両(1)に搭載される二次電池(3)の制御装置(6)であって、
    前記二次電池の充放電電流を検出する電流検出部(4)と、
    前記二次電池の端子間電圧を検出する電圧検出部(5)と、
    前記車両の停車の際に前記電流検出部及び前記電圧検出部によりそれぞれ検出される前記充放電電流及び前記端子間電圧に基づいて前記二次電池の等価回路モデル(M1,M2)の特性パラメータを同定する演算部(60)と、を備えることを特徴とする二次電池の制御装置。
  2. 前記等価回路モデルは、最大の時定数を有するインピーダンス回路が含まれる拡散回路(15)を有し、
    前記演算部は、前記車両の停車の際に前記電流検出部及び前記電圧検出部によりそれぞれ検出される前記充放電電流及び前記端子間電圧に基づいて前記拡散回路の特性パラメータを同定することを特徴とする請求項1に記載の二次電池の制御装置。
  3. 前記演算部は、前記車両の停車前に前記電流検出部により検出される前記充放電電流と、前記車両の停車後に前記電圧検出部により検出される前記端子間電圧とに基づいて前記等価回路モデルの特性パラメータを同定することを特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池の制御装置。
  4. 前記充放電電流が零になる直前の充放電電流に等価な定電流を電流初期値とするとき、
    前記演算部は、前記車両の停車前に前記電流検出部により検出された前記充放電電流に等価な定電流を演算し、当該定電流を前記電流初期値として用いることにより前記等価回路モデルの特性パラメータを同定することを特徴とする請求項3に記載の二次電池の制御装置。
  5. 前記演算部は、
    前記充放電電流の検出時期から前記車両の停車時までの経過時間に応じた重み付け係数に基づいて、前記電流検出部により検出される前記充放電電流の重み付けを行い、
    前記重み付けされた前記充放電電流に基づいて前記電流初期値を演算することを特徴とする請求項4に記載の二次電池の制御装置。
  6. 前記等価回路モデルは、RC並列回路により構成されるインピーダンス回路からなり、
    前記演算部は、
    前記車両の停車後に前記電圧検出部により検出される前記端子間電圧に基づいて前記RC並列回路の角速度を同定するとともに、
    前記角速度と、前記充放電電流の検出時期から前記車両の停車時までの経過時間とに基づいて前記重み付け係数を設定することを特徴とする請求項5に記載の二次電池の制御装置。
  7. 前記等価回路モデルは、RC並列回路により構成されるインピーダンス回路からなり、
    前記演算部は、
    前記車両の停車後に前記電圧検出部により検出される前記端子間電圧に基づいて前記RC並列回路の電圧初期値及び角速度を同定し、
    前記電圧初期値と前記電流初期値とに基づいて前記RC並列回路の抵抗値を同定するとともに、
    前記角速度と前記抵抗値とに基づいて前記RC並列回路の静電容量を同定することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の二次電池の制御装置。
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