JP2016130041A - 電動駆動装置および電動二輪車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくも1つの電動モータ3と、電動モータ3の回転力が動力伝達機構5を介して伝達される出力軸36と、を備えた電動駆動装置1において、電動モータ3の回転軸21は、出力軸36に対して交差するように配置されている。
【選択図】図2
Description
エンジンから電動モータへの具体的な置換方法としては、例えば、エンジンのクランク軸に連結されていた変速ギヤの入力軸等に、電動モータのロータ回転軸を連結する方法がある。そして、電動モータのロータ回転軸と、変速ギヤの入力軸とが平行に配置される。
図1は、電動二輪車100の要部拡大斜視図である。
なお、以下の説明において、前後上下左右等の向きは、電動二輪車100の向きと同一とする。すなわち、以下の説明では、進行方向前方を単に前方と称し、進行方向後方を単に後方と称し、前方をみて車幅方向右側を単に右側と称し、車幅方向左側を単に左側と称し、重力方向上側を単に上側と称し、重力方向下側(路面側)を単に下側と称して説明する。
(電動駆動装置)
図2は、電動駆動装置1の断面図である。
同図に示すように、電動駆動装置1は、クランクケース4に設けられたモータケース2内に収納されている電動モータ3と、車体フレーム101に設けられたクランクケース4内に収納されている動力伝達機構5と、を備えている。なお、クランクケース4は、従来の自動二輪車に設けられていたものをそのまま流用している。
リヤケース6の径方向略中央には、後方に向かって突出する筒状のボス部6aが一体成形されている。このボス部6aが、クランクケース4に形成された開口部101aを介して後方に向かって突出している。
また、フロントケース7の底部7bには、径方向略中央に、後方に向かって突出する筒状のボス部10が一体成形されている。ボス部10の先端には、段差により縮径形成された縮径部11が形成されている。この縮径部11に電動モータ3のステータ12が固定されている。
電動モータ3は、いわゆるアウタロータ型のブラシレスモータであって、ステータ12の他に、ボス部10に回転自在に支持されるロータ13と、ロータ13の回転位置を検出し、ロータ13の回転制御を行うためのセンサ14と、を備えている。
ステータ12は、略円環状のステータコア15を有しており、このステータコア15がボス部10の縮径部11に外嵌されている。ステータコア15は、電磁鋼板を複数積層したり軟磁性粉を加圧成形したりしてなる。
回転軸21は、その前端部21aが、フロントケース7のボス部10に内嵌固定されている軸受23に回転自在に支持されている。一方、回転軸21の後端部21bは、リヤケース6のボス部6aの先端に内嵌固定されている軸受24に回転自在に支持されている。さらに、回転軸21の後端部21bは、軸受24を介して後方に向かって突出し、動力伝達機構5に臨まされている。このように、回転軸21は、車幅方向(左右方向)中央で、かつ前後方向に沿う平面H1上に配置されている。
ロータヨーク22は、ステータ12を後方から覆うように略有底筒状に形成されている。ロータヨーク22の底部22aには、径方向略中央に、嵌合筒部26がステータ12側に向かって突設されている。そして、嵌合筒部26が回転軸21の大径部25に外嵌固定されている。
また、ロータヨーク22の周壁22bには、内周面側に複数のマグネット27が周方向に磁極が順番となるように配置されている。
センサ基板28は、その一部がロータ13に設けられたマグネット27と軸方向で対向するように形成されている。そして、センサ基板28には、マグネット27の前端部と径方向で対向する磁気検出素子31が実装されている。この磁気検出素子31がマグネット27の磁束の変化を検出することにより、ロータ13の回転位置を検出できる。
このような構成のもと、マグネット27の回転位置に基づいて、不図示のコントローラから所望のコイル20に選択的に電流が供給されると、ステータ12に生じる磁束とマグネット27との間で磁気的な吸引力や反発力が作用する。すると、ロータヨーク22が回転し、さらに、このロータヨーク22と一体化された回転軸21が回転する。
動力伝達機構5に臨まされた回転軸21の後端部21bには、クランクケース4内に収納された第1ベベルギヤ32が外嵌固定されている。この第1ベベルギヤ32は、動力伝達機構5を構成している。動力伝達機構5は、第1べベルギヤ32の他に、この第1べベルギヤ32に噛合される第2ベベルギヤ33を有している。
第2ベベルギヤ33は、出力軸36に外嵌固定されている。この出力軸36は、クランクケース4に設けられている軸受34,35に回転自在に支持されている。また、出力軸36は、ロータ13の回転軸21に対して直交する方向(左右方向)に延在しており、動力伝達機構5(第1ベベルギヤ32および第2ベベルギヤ33)を介して回転軸21の回転力が伝達されるようになっている。
ここで、電動モータ3やモータケース2が取り付けられている箇所は、従来のエンジンを構成するシリンダが配置されていた箇所である。
ここで、電動モータ3の回転軸21は、車幅方向(左右方向)中央で、かつ前後方向に沿う平面H1上に配置されている。このため、モータの重量物が左右の中心に位置する事で電動二輪車100の姿勢を保ちやすくすることができ、電動二輪車100の直進性が高められる。
さらに、従来のエンジンを構成するシリンダが配置されていた箇所に電動モータ3を配置できるので、外観を損ねてしまうことを防止できる。
さらに、電動モータ3やフロントケース7が前方に向いているので、電動二輪車100を走行させた際、走行風によって電動モータ3を効率よく冷却することができる。
(電動駆動装置)
次に、この発明の第2実施形態を図3に基づいて説明する。
図3は、第2実施形態における電動駆動装置201の断面図である。なお、前述の第1実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明を省略する(以下の実施形態でも同様)。
図3に示すように、第2実施形態の電動駆動装置201は、フロントケース7が設けられておらず、リヤケース6にステータ12が固定されている。この点、前述の第1実施形態と相違する。
また、肉盛り部41のステータ12側の端面には、ザグリ部42が形成されており、このザグリ部42に支持筒部43が載置されている。支持筒部43の前端側には、段差により縮径形成された縮径部44が形成されている。この縮径部44に、ステータ12が外嵌されている。
第2実施形態では、フロントケース7が設けられていないので、オイルシール47を設けることにより、クランクケース4内のオイルが外部に漏出してしまうことを防止している。
(電動駆動装置)
次に、この発明の第3実施形態を図4に基づいて説明する。
図4は、第3実施形態における電動駆動装置301の断面図である。
同図に示すように、第3実施形態の電動駆動装置301は、従来のエンジンが搭載されていた自動二輪車に用いられたシリンダケース50をモータケースとして利用し、シリンダケース50内に電動モータ303を配置している。この点、前述の第1実施形態および第2実施形態と相違する。
ロータ313は、回転軸321と、回転軸321に外嵌固定されたロータヨーク322と、を備えている。回転軸321の一端321aは、シリンダケース50内にブラケット51を介して設けられた軸受52に回転自在に支持されている。
また、ロータヨーク322の外周面には、マグネット327が設けられている。そして、このマグネット327とステータ312に生じる磁束とにより、磁気的な吸引力や反発力が作用してロータ313が回転する。
また、シリンダケース50の表面に形成されている複数の放熱フィン50aにより、電動モータ303を効率よく冷却することができる。
すなわち、複数のシリンダケース50は、シリンダの本数分だけ複数存在しているので、そのうちの1つのシリンダケース50のみに、電動モータ303を設けると共に、残りのシリンダケース50に収納されているシリンダ(不図示)を残し、このシリンダと電動モータ303とを併用するように構成してもよい。
また、例えば、各シリンダケース50にそれぞれ電動モータ303を設け、これら電動モータ303を、それぞれ動力伝達機構5を介して出力軸36(動力伝達軸38)に連結するように構成してもよい。
このように構成することで、モータサイズを小さくし、モータの配置スペースを省スペース化できる。
また、空冷エンジンに限らず、水冷エンジンを電動駆動装置1,201,301に置き換えることが可能である。水冷エンジンが搭載されている装置に対し、従来搭載されている水冷エンジンを、電動駆動装置1,201,301に置き換える場合、水冷システムをそのまま利用することによって電動駆動装置1,201,301を効率よく冷却できるので、好適である。
3,303…電動モータ
5…動力伝達機構
21,321…回転軸(ロータ回転軸)
32…第1ベベルギヤ(ベベルギヤ)
33…第2ベベルギヤ(ベベルギヤ)
36…出力軸
38…クランク軸
50…シリンダケース
100…電動二輪車
H1…平面
Claims (6)
- 少なくも1つの電動モータと、
前記電動モータの回転力が動力伝達機構を介して伝達される出力軸と、
を備えた電動駆動装置において、
前記電動モータのロータ回転軸は、前記出力軸に対して交差するように配置されていることを特徴とする電動駆動装置。 - 前記電動モータのロータ回転軸は、前記出力軸に対して直交するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動駆動装置。
- 前記電動モータは、スイッチトリラクタンスモータであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動駆動装置。
- 前記動力伝達機構は、べベルギヤにより構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電動駆動装置。
- 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電動駆動装置を搭載した電動二輪車であって、
前記電動モータは、車幅方向中央で、かつ前後方向に沿う平面上に前記ロータ回転軸が配置されていることを特徴とする電動二輪車。 - エンジンのシリンダケース内に前記電動モータを配置し、前記出力軸を変速機の入力軸に連結したことを特徴とする請求項5に記載の電動二輪車。
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