JP2016128990A - 画像補正装置、画像補正システム、画像補正方法、及び画像補正プログラム - Google Patents

画像補正装置、画像補正システム、画像補正方法、及び画像補正プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】歪みを補正するための補正方法をユーザに選択させる場合と比較して、歪みを補正するための補正処理における処理速度の高速化及び補正処理後の画像の画質の向上を両立させることができる画像補正装置、画像補正方法、及び画像補正プログラムを提供する。【解決手段】基準画像、及び基準画像に修正が加えられた修正画像を取得し、修正画像の歪みを補正するための複数の補正方法を用いて修正画像を仮補正した仮補正画像と基準画像との差分に基づいて、修正画像の歪みを本補正するための本補正方法を、複数の補正方法の中から選択し、選択した本補正方法を用いて修正画像を本補正する。【選択図】図3

Description

本発明は、画像補正装置、画像補正方法、及び画像補正プログラムに関する。
特許文献1には、スキャン面の上もしくは下に接触したブック原稿を読み取ったスキャン画像を補正する画像補正装置において、前記スキャン画像に対する補正処理に係る複数の処理モードを選択可能とする処理モード選択手段と、この処理モード選択手段により選択された前記処理モードに従って、前記スキャン画像に対する補正処理を実行する画像補正手段と、を備えることを特徴とする画像補正装置が開示されている。
特開2003−204428号公報
スキャン画像の歪みを補正するための補正方法を複数種類の補正方法からユーザに選択させる場合、ユーザに負担がかかると共に、ユーザの判断によっては不適切な補正方法が選択されてしまう場合がある。不適切な補正方法が選択された場合には、補正後の画像の画質が低下したり、処理時間が長くなってしまったりする。一方、補正方法が予め固定されていて補正方法の選択を行わない場合には、補正対象とする画像によって補正精度がばらついてしまう場合がある。
上記課題を鑑みて、本発明は、歪みを補正するための補正方法をユーザに選択させる場合と比較して、歪みを補正するための補正処理における処理速度の高速化及び補正処理後の画像の画質の向上を両立させることができる画像補正装置、画像補正方法、及び画像補正プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に係る画像補正装置は、基準画像、及び前記基準画像に修正が加えられた修正画像を取得する取得手段と、前記修正画像の歪みを補正するための複数の補正方法を用いて前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分に基づいて、前記修正画像の歪みを本補正するための本補正方法を、前記複数の補正方法の中から選択する選択手段と、前記選択手段により選択された前記本補正方法を用いて前記修正画像を本補正する補正手段と、を備える。
請求項2に係る画像補正装置は、請求項1記載の発明において、前記選択手段は、前記複数の補正方法を用いて前記修正画像を縮小した縮小画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像を縮小した縮小画像との差分に基づいて、前記本補正方法を前記複数の補正方法の中から選択する。
請求項3に係る画像補正装置は、請求項1記載の発明において、前記選択手段は、前記複数の補正方法を用いて前記修正画像を分割した縮小画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像を分割した分割画像との差分に基づいて、前記本補正方法を前記複数の補正方法の中から選択する。
請求項4に係る画像補正装置は、請求項1〜3の何れか1項記載の発明において、前記複数の補正方法は、少なくとも射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換の少なくとも2つを含む。
請求項5に係る画像補正装置は、請求項1〜4の何れか1項記載の発明において、前記選択手段は、前記修正画像の取得先に基づいて、前記本補正方法を前記複数の補正方法の中から選択する。
請求項6に係る画像補正装置は、請求項5記載の発明において、前記選択手段は、前記修正画像の取得先がスキャナであった場合は、アフィン変換、射影変換、平行移動変換の順で、前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分の算出を行い、算出した前記差分が第1閾値以下となったときの補正方法を前記本補正方法として選択する。
請求項7に係る画像補正装置は、請求項5又は6記載の発明において、前記選択手段は、前記修正画像の取得先がファクシミリであった場合は、射影変換、アフィン変換、平行移動変換の順で、前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分の算出を行い、算出した前記差分が第2閾値以下となったときの補正方法を前記本補正方法として選択する。
請求項8に係る画像補正装置は、請求項5〜7の何れか1項記載の発明において、前記選択手段は、前記修正画像を電子情報の状態で取得した場合は、平行移動変換、アフィン変換の順で、前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分の算出を行い、算出した前記差分が第3閾値以下となったときの補正方法を選択する。
請求項9に係る画像補正装置は、請求項1〜4の何れか1項記載の発明において、前記選択手段は、射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換の各々により前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分の算出を行い、算出した前記差分が最小となる補正方法を前記本補正方法として選択する。
請求項10に係る画像補正装置は、請求項1〜4の何れか1項記載の発明において、前記本補正方法を選択する際に処理速度を優先する速度優先モード、前記本補正方法を選択する際に補正精度を優先する精度優先モード、及び前記本補正方法を選択する際に処理速度及び補正精度の双方のバランスを考慮するバランスモードの何れかの補正モードを設定する設定する設定手段を更に備え、前記選択手段は、前記速度優先モードに設定されている場合は、アフィン変換を選択し、前記精度優先モードに設定されている場合は、射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換の各々により前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分の算出を行い、算出した前記差分が最小となる補正方法を前記本補正方法として選択し、前記バランスモードに設定されている場合は、前記修正画像の取得先に基づいて、前記本補正方法を前記複数の補正方法の中から選択する。
請求項11に係る画像補正装置は、請求項1〜10の何れか1項記載の発明において、前記取得手段は、前記修正画像に描かれた識別情報に基づいて、当該修正画像に対応する前記基準画像を取得する。
請求項12に係る画像補正装置は、請求項1〜11の何れか1項記載の発明において、前記補正手段により補正された前記修正画像と前記基準画像とに基づいて前記修正画像に加えられた修正内容を抽出する抽出手段を更に備える。
請求項13に係る画像補正装置は、請求項1〜12の何れか1項記載の発明において、画像を読み取って画像情報を生成するスキャナを更に備え、前記取得手段は、前記スキャナにより前記修正画像が読み取られて生成された画像情報を前記修正画像を示す画像情報として取得する。
請求項14に係る画像補正装置は、請求項1〜13の何れか1項記載の発明において、画像情報を受信するファクシミリを更に備え、前記取得手段は、前記ファクシミリにより受信された画像情報を前記修正画像を示す画像情報として取得する。
請求項15に係る画像補正方法は、基準画像、及び前記基準画像に修正が加えられた修正画像を取得する取得ステップと、前記修正画像の歪みを補正するための複数の補正方法を用いて前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分に基づいて、前記修正画像の歪みを本補正するための本補正方法を、前記複数の補正方法の中から選択する選択ステップと、前記選択ステップにより選択された前記本補正方法を用いて前記修正画像を本補正する補正ステップと、を備える。
請求項16に係る画像補正プログラムは、コンピュータを、請求項1〜14の何れか1項記載の画像補正装置を構成する前記取得手段、前記選択手段、及び前記補正手段として機能させる。
請求項1、15、16の発明によれば、歪みを補正するための補正方法をユーザに選択させる場合と比較して、歪みを補正するための補正処理における処理速度の高速化及び補正処理後の画像の画質の向上を両立させることができる。
請求項2の発明によれば、基準画像及び修正画像を縮小せずにそのまま用いて修正画像の補正方法を選択する場合と比較して、補正方法の選択に要する時間を短縮できる。
請求項3の発明によれば、基準画像及び修正画像を分割せずにそのまま用いて修正画像の補正方法を選択する場合と比較して、補正方法の選択に要する時間を短縮できる。
請求項4の発明によれば、修正画像の補正方法の選択肢に射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換以外を用いた場合と比較して、修正画像の歪みの形状に適した補正方法を選択することができる。
請求項5の発明によれば、修正画像の取得先に関係なく補正方法を固定とした場合と比較して、取得先に依存する修正画像の歪みの形状に適した補正方法を選択することができる。
請求項6の発明によれば、修正画像の取得先がスキャナであった場合にアフィン変換を優先的に選択しない場合と比較して、スキャナで読み込んだ修正画像の歪みの形状に適した補正方法を選択することができる。
請求項7の発明によれば、修正画像の取得先がファクシミリであった場合に射影変換を優先的に選択しない場合と比較して、ファクシミリで読み込んだ修正画像の歪みの形状に適した補正方法を選択することができる。
請求項8の発明によれば、修正画像を電子画像情報として取得した場合に平行移動変換を優先的に選択しない場合と比較して、コンピュータによって修正が加えられた修正画像の歪みの形状に適した補正方法を選択することができる。
請求項9の発明によれば、射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換の各々により修正画像を仮補正することなく補正方法を選択する場合と比較して、修正画像を本補正する際の補正精度を向上させることができる。
請求項10の発明によれば、補正方法が単一の場合と比較して、ユーザの要求に適した補正方法を選択することができる。
請求項11の発明によれば、ユーザが基準画像を指定する場合と比較して、ユーザの負担を軽減することができる。
請求項12の発明によれば、修正内容を抽出しない場合と比較して、修正内容を容易に管理することができる。
請求項13の発明によれば、画像補正装置がスキャナを備えない場合と比較して、画像補正装置単体で修正画像の読み取り、修正画像の補正方法の選択、及び修正画像の補正を行うことができる。
請求項14の発明によれば、画像補正装置がファクシミリを備えない場合と比較して、画像補正装置単体で修正画像の読み取り、修正画像の補正方法の選択、及び修正画像の補正を行うことができる。
実施形態に係る画像補正装置の電気的な構成を示すブロック図である。 実施形態に係る画像補正装置による画像補正処理の説明に要する概念図である。 実施形態に係る画像補正装置による画像補正処理を示す機能ブロック図である。 実施形態に係る補正モードの一例を示す表である。 実施形態に係る画像補正装置の補正処理部の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る画像補正装置による特徴領域の抽出方法の説明に要する概念図である。 実施形態に係る画像補正装置による特徴量の算出方法の説明に要する概念図である。 実施形態に係る修正画像の特徴量情報の一例を示す模式図である。 実施形態に係る基準画像の特徴量情報の一例を示す模式図である。 実施形態に係る画像補正処理のプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態に係る選択処理のルーチンプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態に係る修正画像及び基準画像の一例を示す正面図である。 実施形態に係る画像補正装置による画像補正処理において、補正モードがバランスモードに設定されていて、かつ修正画像の取得先がスキャナである場合の説明に要する概念図である。 実施形態に係る画像補正装置による画像補正処理において、補正モードがバランスモードに設定されていて、かつ修正画像の取得先がファクシミリである場合の説明に要する概念図である。 実施形態に係る画像補正装置による画像補正処理において、補正モードがバランスモードに設定されていて、かつ修正画像を電子画像情報として受信した場合の説明に要する概念図である。 実施形態に係る画像補正装置による画像補正処理において、補正モードが精度優先モードに設定されている場合の説明に要する概念図である。 実施形態に係る画像補正装置による画像補正処理の別例の説明に要する概念図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る画像補正装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る画像補正装置10は、装置全体を制御するコントローラ12を備えている。また、コントローラ12は、後述する画像補正処理を含む各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)14、及び、CPU14の処理に使用されるプログラム及び各種情報を記憶するROM(Read Only Memory)16を備えている。また、コントローラ12は、CPU14の作業領域として各種情報を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)18、及び、CPU14の処理に使用される各種情報を記憶する不揮発性メモリ20を備えている。
さらに、コントローラ12は、画像補正装置10に接続された外部装置に対する各種情報の入出力を行うI/O(Input/Output)インタフェース22を備えている。
I/Oインタフェース22には、ユーザにより操作される操作部24、各種情報を表示する表示部26、及び、外部装置との通信を行う通信部28が接続されている。また、I/Oインタフェース22には、印刷媒体に印刷された画像を読み取るスキャナ30、及び、画像情報を受信するファクシミリ32が接続されている。スキャナ30は、本実施形態では一例としてカラースキャナを含んで構成され、予め定めた読み取り位置に配置された読取対象物を読み取り、読み取った画像に基づいてRGBで表された画像情報を生成し、生成した画像情報を出力する。ファクシミリ32は、本実施形態では一例として、外部のファクシミリで読み取られてRGBで表された画像情報を、当該外部のファクシミリから受信する。
ここで、本実施形態に係る画像補正装置10は、図2に示すように、基準画像40と、基準画像40に対してユーザにより修正事項42が加えられた修正画像44とを比較して修正画像44から修正事項42を抽出し、抽出した修正事項42を認識する。
基準画像40は、例えば調査票、帳票、契約書等、ユーザに修正事項42が加えられる文書の原本画像であり、本実施形態では一例として、ユーザに修正事項42の入力を促す入力欄46が設けられた調査票とする。しかし、基準画像40はこれらに限らず、如何なる文書又は図面であって良い。また、本実施形態では、基準画像40を記憶手段に記憶されディスプレイに出力可能な電子画像情報として保有しているが、これに限らず、原本画像が印刷された印刷媒体をスキャナ30又はファクシミリ32で読み込んだ画像であっても良い。
修正画像44は、例えば基準画像40が印刷された印刷媒体に対して鉛筆、ペン等で修正事項42が書き込まれ、スキャナ30又はファクシミリ32で読み込まれた画像、又は、基準画像40にコンピュータにより修正事項42が加えられた画像である。
また、本実施形態に係る画像補正装置10は、修正画像44から修正事項42を抽出する際に、基準画像40と修正画像44との位置合わせを行う。
すなわち、スキャナ30で読み取った画像、ファクシミリ32で受信した画像、コンピュータで修正されたベクタ形式の画像情報をラスタライズした画像等は、各々歪んでいる可能性がある。また、その場合には、スキャナ30で読み取った画像、ファクシミリ32で受信した画像、コンピュータで修正されたベクタ形式の画像情報をラスタライズした画像等は、各々の歪みの種類が異なっている。そのため、修正画像44を不適切な補正方法で補正すると、補正精度が低下したり、補正処理に要する処理時間が長くなってしまったりする。そこで、本実施形態に係る画像補正装置10は、複数の補正方法から修正画像44の歪みに応じた補正方法を選択し、選択した補正方法で修正画像44の補正を行う。
次に、本実施形態に係る画像補正装置10による画像補正処理に用いられる各部の構成について説明する。なお、図1には、画像補正装置10の電気的な構成を示すブロック図を示し、図3には、画像補正装置10の機能ブロック図を示した。
図1及び図3に示すように、不揮発性メモリ20は、スキャナ30で読み取られた情報を記憶する第1フォルダ記憶部20a、及び、ファクシミリ32を介して受信した情報を記憶する第2フォルダ記憶部20bを有している。また、不揮発性メモリ20は、通信部28を介して受信した情報を記憶する第3フォルダ記憶部20cを有している。
また、不揮発性メモリ20は、現在設定されている補正モードを示す情報を記憶する補正モード記憶部20dを有している。また、不揮発性メモリ20は、少なくとも1つの基準画像40を示す画像情報を記憶する基準画像記憶部20eを有している。さらに、不揮発性メモリ20は、修正画像44の特徴量を示す情報を記憶する修正特徴量記憶部20f、及び、基準画像40の特徴量を示す情報を記憶する基準特徴量記憶部20gを有している。
また、画像補正装置10は、図3に示すように、フォルダ振り分け部50、補正モード設定部52、補正方法選択部54、補正処理部56を有している。
フォルダ振り分け部50は、スキャナ30で修正画像44が読み取られた場合、読み取られた画像を示す画像情報を、修正画像44を示す修正画像情報として第1フォルダ記憶部20aに記憶させる。また、フォルダ振り分け部50は、ファクシミリ32を介して修正画像44を示す画像情報を受信した場合、受信した画像情報を修正画像情報として第2フォルダ記憶部20bに記憶させる。さらに、フォルダ振り分け部50は、通信部28を介して電子画像情報を受信した場合、受信した電子画像情報を修正画像情報として第3フォルダ記憶部20cに記憶させる。
また、フォルダ振り分け部50は、補正方法選択部54の要求に応じて、各フォルダ記憶部に記憶された修正画像情報を補正方法選択部54に送信する。その際、フォルダ振り分け部50は、送信する修正画像情報が記憶されているフォルダ記憶部に応じて、修正画像44の取得先を示す取得先情報を生成し、生成した取得先情報を補正方法選択部54に送信する。
補正モード設定部52は、補正方法の選択方法を規定する複数の補正モードの中から、操作部24を介したユーザの指示により何れかの補正モードを設定し、設定した補正モードを示す情報を補正モード記憶部20dに記憶させる。本実施形態では、図4に示すように、補正方法の選択の際に補正処理の処理速度を優先させる速度優先モード、補正の精度を優先させる精度優先モード、及び、処理速度及び補正精度の双方のバランスを考慮するバランスモードの何れかの補正モードが設定される。なお、バランスモードでは、修正画像44の取得先に応じて補正方法が選択される。
また、補正モード設定部52は、補正方法選択部54の要求に応じて、補正モード設定部52から現在設定されている補正モードを示す補正モード情報を補正方法選択部54に送信する。
補正方法選択部54は、後述する補正方法の選択処理を行う際、補正モード設定部52から補正モード情報を取得すると共に、フォルダ振り分け部50から取得先情報を取得する。そして、補正方法選択部54は、補正モード及び修正画像44の取得先に応じて、複数の補正方法から修正画像44の歪みに適した補正方法を選択する。本実施形態では、上記複数の補正方法に、射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換が含まれる。
補正処理部56は、補正方法選択部54から修正画像情報、及び補正方法を示す補正方法情報を取得し、補正方法選択部54により選択された補正方法を用いて修正画像44の補正処理を実行する。
図5に示すように、補正処理部56は、前処理部60a、60b、特徴領域抽出部62a、60b、位置算出部64a、64b、特徴量抽出部66a、格納部68a、68b、選択部70、補正係数算出部72、及び、補正実行部74を備えている。
前処理部60aは、修正画像44を取得し、修正画像44に前処理を施す。また、前処理部60bは、基準画像40を取得し、基準画像40に前処理を施す。本実施形態では、前処理として、単色化処理及び二値化処理が施される。単色化処理は、処理対象とする画像がカラー画像である場合、各画素の画素値を輝度情報のみを示す画素値として単色化画像を生成する処理である。二値化処理は、処理対象とする単色画像について、画素値が予め定めた閾値(例えば、画素値が取り得る範囲の中間値)以上である画素の画素値を[1](黒)、それ以外を[0](白)に設定する処理である。なお、修正画像44及び基準画像40が白黒画像である場合は、単色化処理を省略しても良い。
特徴領域抽出部62aは、前処理が施された修正画像44から、同じ画素値が連続した領域を特徴領域として抽出する。また、特徴領域抽出部62bは、前処理が施された基準画像40から、同じ画素値が連続した領域を特徴領域として抽出する。特徴領域を抽出する処理は、例えば特開平12−295438等に開示された公知の手法を適用して実行する。本実施形態では、特徴領域を、二値化画像における黒画素の連続領域として抽出するが、これに限らず、黒い背景に白い画像が描かれている場合等は、特徴領域を、二値化画像における白画素の連続領域として抽出する。
ここでは、一例として図6に、二値化処理がなされた修正画像441及び基準画像400を示している。特徴領域抽出部62aは、修正画像441及び基準画像400から、黒画素の連続領域を特徴領域80Aとして抽出する。図6に示す例では、修正画像441から、黒文字の「A」が描かれた特徴領域80A0、及び黒文字の「B」が描かれた特徴領域80Bが抽出される。また、基準画像400から、黒文字の「A」が描かれた特徴領域80A、及び黒文字の「C」が描かれた特徴領域80Cが抽出される。
位置算出部64aは、修正画像441から抽出された特徴領域80A0、80Bの重心の位置座標を算出する。また、位置算出部64bは、基準画像400から抽出された特徴領域80A、80Cの重心の位置座標を算出する。
特徴量算出部66aは、修正画像441から抽出された特徴領域80A0、80Bについて特徴量を算出する。また、特徴量算出部66bは、基準画像40から抽出された特徴領域80A、80Cについて特徴量を算出する。なお、本実施形態では、位置算出部と特徴量算出部とを区別して示してあるが、重心の位置座標も特徴領域の1つの特徴量として、特徴量算出手段において算出する構成としてもよい。
図7に示すように、一例として、黒文字の「A」が、修正画像441の二値化画像から抽出された特徴領域80A0である場合について説明する。特徴領域80A0の重心Gは、連続領域としての文字「A」の重心位置であり、例えば、修正画像441をxy座標上の画像とした場合の座標(x,y)として算出される。黒文字の「A」の外接矩形の幅、高さ、及び縦横比は、黒文字の「A」を外接するように囲む外接矩形84の幅(L)、高さ(H)、及び縦横比(H/L)として算出される。線長(細線化後の構成画素数)は、図7に示すように、黒文字の「A」が細線化され、幅が1画素の線として変換された細線化画像86における構成画素数として算出される。線面積(特徴領域80の画素数)は、黒文字の「A」自体の構成全画素数として算出される。線幅は、図7に示すように、黒文字の「A」の線幅(W)であり、画素数、または長さとして算出される。
格納部68aは、修正画像441から抽出された特徴領域80A0、80Bに識別子を設定する。そして、格納部68aは、図8Aに示すように、各特徴領域80A0、80Bについて、重心、外接矩形の幅・高さ・縦横比、線長、線面積、線幅の各々を示す情報を、修正特徴量記憶部20fに格納する。また同様に、格納部68bは、基準画像400から抽出された特徴領域80A、80Cに識別子を設定する。そして、格納部68aは、図8Bに示すように、各特徴領域80A、80Cについて、重心、外接矩形の幅・高さ・縦横比、線長、線面積、線幅の各々を示す情報を基準特徴量記憶部20gに格納する。
選択部70は、修正特徴量記憶部20fに格納された情報、及び基準特徴量記憶部20gに格納された情報を用いて、修正画像441の特徴領域80A0、80B、及び基準画像400の特徴領域80A、80Cを対応付ける。
例えば、選択部70は、基準画像400の特徴領域80Aを含む探索領域82に対応する修正画像441の探索領域820内に、特徴領域80Aに類似する特徴領域80A0が存在するか否かをパターンマッチング等により判定する。なお、探索領域82は、特徴領域80Aを含む予め定めた大きさの領域であり、本実施形態では、一例として重心Gのx座標及びy座標から各々±20mmの距離内の領域である。そして、選択部70は、探索領域820内に、特徴領域80Aに類似する特徴領域80A0が存在する場合に、特徴領域80Aと特徴領域80A0とを対応付ける。なお、パターンマッチングにおいては、修正画像441及び基準画像400の外接矩形の幅・高さ・縦横比、線長(細線化後の構成画素数)、線面積(連結領域の画素)、線幅の少なくとも1つの情報をそれぞれ比較し、類似するか否かを判定する。
補正係数算出部72は、相互に対応付けられた特徴領域の重心Gを用いて、修正画像441及び基準画像400を位置合わせするために修正画像44に施す補正(射影変換、アフィン変換、平行移動変換の何れか)の補正係数を算出する。
なお、射影変換では、下記の式(1)によって、(x,y,z)座標が(x’,y’,z’)に変換される。
また、アフィン変換では、下記の式(2)によって、(x,y,z)座標が(x’,y’,z’)に変換される。
また、平行移動変換では、下記の式(3)によって、(x,y,z)座標が(x’,y’,z’)に変換される。
従って、補正係数算出部72は、射影変換を行う場合には、上記(1)式の補正係数a、b、c、d、e、f、g、hを算出する。また、補正係数算出部72は、アフィン変換を行う場合には、上記(2)式の補正係数a、b、c、d、t、tを算出する。さらに、補正係数算出部72は、平行移動変換を行う場合には、上記(3)式の補正係数t、tを算出する。
なお、補正係数は、修正画像441に対して補正係数に基づく変換を実行した場合に、修正画像441及び基準画像400の特徴領域80の重心位置の誤差が最小となる値として算出される。具体的には、例えば、最小二乗法を適用して、修正画像441及び基準画像400の特徴領域80の重心位置の誤差の総和が最小となる補正係数の各値を求める。なお、最小二乗法を適用した補正係数算出処理については、例えば特開平9−93431に記載されている。
補正実行部74は、算出された補正係数に基づき、修正画像441に対して、射影変換、アフィン変換、平行移動変換の何れかの補正方法を用いた補正処理を実行する。
次に、本実施形態に係る画像補正装置10のCPU24が画像補正処理を行う際の処理の流れを、図9及び図10に示すフローチャートを参照して説明する。なお、本実施形態では、画像補正処理のプログラムは予め不揮発性メモリ20に記憶されているが、これに限らない。例えば、画像補正処理のプログラムが外部装置により通信部28を介して実行されても良い。また、CD−ROM等の記録媒体に記録された画像補正処理のプログラムがCD−ROMドライブ等でI/Oインタフェース22を介して読み込まれることにより、画像補正処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS101では、修正画像情報を取得する。本実施形態では、第1フォルダ記憶部20a、第2フォルダ記憶部20b、及び第3フォルダ記憶部20cの何れかに記憶されている修正画像情報を取得する。
ステップS103では、ステップS101で取得した修正画像情報によって示される修正画像44に対応する基準画像40の識別情報を取得する。本実施形態では、図11に示すように、基準画像40の予め定めた領域に識別記号88が描画されていて、この基準画像40に修正が加えられた修正画像44から上記領域に描画された識別記号88を認識する。識別記号88は、基準画像40の種類を特定できる画像であれば良く、例えば、QRコード(登録商標)、バーコード、文字列等である。しかし、基準画像40の識別情報の取得方法はこれに限らず、ユーザにより操作部24を介して入力された識別情報を取得しても良い。
ステップS105では、基準画像記憶部20eから、ステップS103で取得した識別情報に基づいて、ステップS101で取得した修正画像44に対応する基準画像40を示す基準画像情報を取得する。
ステップS107では、修正画像44の補正方法を選択する選択処理を行う。以下、図10に示すフローチャートに基づいて、選択処理について説明する。
ステップS201では、補正方法を選択するための仮補正の処理時間を短縮するために、基準画像40を縮小した基準縮小画像、及び、修正画像44を縮小した修正縮小画像を生成する。本実施形態では、一例として、基準画像40及び修正画像44を2分の1のサイズになるように各々縮小する。
ステップS203では、補正モード記憶部20dから、現在設定されている補正モードを示す情報を取得する。
ステップS205では、ステップS203で取得した情報に基づき、現在設定されている補正モードが速度優先モードか否かを判定する。現在設定されている補正モードが速度優先モードであった場合(S205,Y)は、ステップS207に移行し、速度優先モードでなかった場合(S205,N)は、ステップS209に移行する。
ステップS207では、修正画像44の補正方法としてアフィン変換を選択し、本ルーチンプログラムを抜け、ステップS109に移行する。
このように、本実施形態では、現在設定されている補正モードが速度優先モードであった場合には、アフィン変換が選択される。
ステップS209では、現在設定されている補正モードがバランスモードであるか否かを判定する。現在設定されている補正モードがバランスモードであった場合(S209,Y)は、ステップS211に移行する。また、現在設定されている補正モードがバランスモードでなかった場合(S209,N)、すなわち現在設定されている補正モードが精度優先モードであった場合は、ステップS261に移行する。
ステップS211では、修正画像情報の取得先がスキャナ30であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、スキャナ30から取得した情報は第1フォルダ記憶部20aに格納されるため、第1フォルダ記憶部20aから修正画像情報を取得した場合には、修正画像情報の取得先がスキャナ30であると判定する。修正画像情報の取得先がスキャナ30であると判定した場合(S211,Y)は、ステップS213に移行し、スキャナ30でないと判定した場合(S211,N)は、ステップS231に移行する。
ステップS213では、補正方法を選択するための仮補正として、修正縮小画像及び基準縮小画像の各特徴領域80の特徴量を用いて、修正縮小画像に対してアフィン変換を実行する。
次のステップS215では、基準縮小画像と、アフィン変換が実行された修正縮小画像との各々対応する画素の画素値の差分を算出し、差分画像を生成する。本実施形態では、基準縮小画像と修正縮小画像との各々対応する画素の画素値の差分が予め定めた閾値以上である画素の画素値を「1」とし、閾値より小さい画素の画素値を「0」とした差分画像を生成する。なお、この閾値は、本実施形態では、画像をスキャナ30、ファクシミリ32等で読み取った際に、元画像と読み取った画像との対応画素について誤差として許容される範囲の最大値とする。
ステップS217では、生成した差分画像における差分が第1閾値以下か否かを判定する。本実施形態では、生成した差分画像において、画素値が「1」の画素の個数が第1閾値以下であるか否かを判定する。なお、第1閾値は、補正された修正縮小画像が基準縮小画像と類似しているか否かを判断するための閾値であり、本実施形態では、一例として修正縮小画像の全体の画素数に対して8割の画素数とする。生成した差分画像におけるが第1閾値以下である場合(S217,Y)は、ステップS219に移行し、生成した差分画像におけるが第1閾値より大きい場合(S217,N)は、ステップS221に移行する。
なお、画素値が「1」の画素の個数を算出する際には、修正縮小画像の全領域のうち修正事項42が加えられていない領域のみの差分を算出する。修正事項42が加えられていない領域は、修正縮小画像と基準縮小画像との差分画像を生成することにより決定される。この際、基準縮小画像において特徴領域80に含まれる黒画素領域を膨張させた画像と、修正縮小画像との差分画像を生成することにより、より精度良く修正事項42が加えられていない領域を決定することができる。
ステップS219では、修正画像44の補正方法としてアフィン変換を選択し、本ルーチンプログラムを抜け、ステップS109に移行する。
一方、ステップS221では、補正方法を選択するための仮補正として、修正縮小画像及び基準縮小画像の各特徴領域80の特徴量を用いて、修正縮小画像に対して射影変換を実行する。
次のステップS223では、上記ステップS215と同様に、基準縮小画像と、射影変換が実行された修正縮小画像との各々対応する画素の画素値の差分を算出し、差分画像を生成する。
ステップS225では、生成した差分画像におけるが第2閾値以下か否かを判定する。本実施形態では、生成した差分画像において、画素値が「1」の画素の個数が第2閾値以下であるか否かを判定する。なお、第2閾値は、補正された修正縮小画像が基準縮小画像と類似しているか否かを判断するための閾値であり、本実施形態では、一例として修正縮小画像の全体の画素数に対して8割の画素数とする。生成した差分画像におけるが第2閾値以下である場合(S225,Y)は、ステップS227に移行し、生成した差分画像におけるが第2閾値より大きい場合(S225,N)は、ステップS229に移行する。
ステップS227では、修正画像44の補正方法として射影変換を選択し、本ルーチンプログラムを抜け、ステップS109に移行する。
ステップS229では、修正画像44の補正方法として平行移動変換を選択し、本ルーチンプログラムを抜け、ステップS109に移行する。
このように、本実施形態では、図12に示すように、現在設定されている補正モードがバランスモードであり、かつ修正画像情報の取得先がスキャナ30であった場合には、アフィン変換、射影変換、平行移動変換の優先順位で補正方法が選択される。すなわち、スキャナ30で読み込まれた画像に含まれる歪みは、アフィン変換により補正されることが適している可能性が高いため、アフィン変換が優先的に実行される。
ステップS231では、修正画像情報の取得先がファクシミリ32であるか否かを判定する。上述したように、本実施形態では、ファクシミリ32から取得した情報は第2フォルダ記憶部20bに格納されるため、第2フォルダ記憶部20bから修正画像情報を取得した場合には、修正画像情報の取得先がファクシミリ32であると判定する。修正画像情報の取得先がファクシミリ32であると判定した場合(S211,Y)は、ステップS213に移行し、ファクシミリ32でないと判定した場合(S211,N)は、ステップS231に移行する。
ステップS233では、補正方法を選択するための仮補正として、修正縮小画像及び基準縮小画像の各特徴領域80の特徴量を用いて、修正縮小画像に対して射影変換を実行する。
次のステップS235では、上記ステップS215と同様に、基準縮小画像と、射影変換が実行された修正縮小画像との各々対応する画素の画素値の差分を算出し、差分画像を生成する。
ステップS237では、生成した差分画像における差分が第3閾値以下か否かを判定する。本実施形態では、生成した差分画像において、画素値が「1」の画素の個数が第3閾値以下であるか否かを判定する。なお、第3閾値は、補正された修正縮小画像が基準縮小画像と類似しているか否かを判断するための閾値であり、本実施形態では、一例として修正縮小画像の全体の画素数に対して8割の画素数とする。生成した差分画像における差分が第3閾値以下である場合(S237,Y)は、ステップS239に移行し、生成した差分画像における差分が第3閾値より大きい場合(S237,N)は、ステップS241に移行する。
ステップS239では、修正画像44の補正方法として射影変換を選択し、本ルーチンプログラムを抜け、ステップS109に移行する。
一方、ステップS241では、補正方法を選択するための仮補正として、修正縮小画像及び基準縮小画像の各特徴領域80の特徴量を用いて、修正縮小画像に対してアフィン変換を実行する。
次のステップS243では、上記ステップS215と同様に、基準縮小画像と、アフィン変換が実行された修正縮小画像との各々対応する画素の画素値の差分を算出し、差分画像を生成する。
ステップS245では、生成した差分画像における差分が第4閾値以下か否かを判定する。本実施形態では、生成した差分画像において、画素値が「1」の画素の個数が第4閾値以下であるか否かを判定する。なお、第4閾値は、補正された修正縮小画像が基準縮小画像と類似しているか否かを判断するための閾値であり、本実施形態では、一例として修正縮小画像の全体の画素数に対して8割の画素数とする。生成した差分画像における差分が第4閾値以下である場合(S245,Y)は、ステップS247に移行し、生成した差分画像における差分が第4閾値より大きい場合(S245,N)は、ステップS249に移行する。
ステップS247では、修正画像44の補正方法としてアフィン変換を選択し、本ルーチンプログラムを抜け、ステップS109に移行する。
ステップS249では、修正画像44の補正方法として平行移動変換を選択し、本ルーチンプログラムを抜け、ステップS109に移行する。
このように、本実施形態では、図13に示すように、現在設定されている補正モードがバランスモードであり、かつ修正画像情報の取得先がファクシミリ32であった場合には、射影変換、アフィン変換、平行移動変換の優先順位で補正方法が選択される。すなわち、ファクシミリ32で読み込まれて受信された画像に含まれる歪みは、射影変換により補正されることが適している可能性が高いため、射影変換が優先的に実行される。
ステップS251では、補正方法を選択するための仮補正として、修正縮小画像及び基準縮小画像の各特徴領域80の特徴量を用いて、修正縮小画像に対して平行移動変換を実行する。
次のステップS253では、上記ステップS215と同様に、基準縮小画像と、平行移動変換が実行された修正縮小画像との各々対応する画素の画素値の差分を算出し、差分画像を生成する。
ステップS255では、生成した差分画像における差分が第5閾値以下か否かを判定する。本実施形態では、生成した差分画像において、画素値が「1」の画素の個数が第5閾値以下であるか否かを判定する。なお、第5閾値は、補正された修正縮小画像が基準縮小画像と類似しているか否かを判断するための閾値であり、本実施形態では、一例として修正縮小画像の全体の画素数に対して8割の画素数とする。生成した差分画像における差分が第5閾値以下である場合(S255,Y)は、ステップS257に移行し、生成した差分画像における差分が第5閾値より大きい場合(S255,N)は、ステップS259に移行する。
ステップS257では、修正画像44の補正方法として平行移動変換を選択し、本ルーチンプログラムを抜け、ステップS109に移行する。
一方、ステップS259では、修正画像44の補正方法としてアフィン変換を選択し、本ルーチンプログラムを抜け、ステップS109に移行する。
このように、本実施形態では、図14に示すように、現在設定されている補正モードがバランスモードであり、かつ修正画像情報を電子画像情報として取得した場合には、平行移動変換、アフィン変換の優先順位で補正方法が選択される。すなわち、電子画像情報として受信した画像に含まれる歪みは、平行移動変換により補正されることが適している可能性が高いため、平行移動変換が優先的に実行される。
ステップS261では、補正方法を選択するための仮補正として、修正縮小画像及び基準縮小画像の各特徴領域80の特徴量を用いて、修正縮小画像に対して射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換を各々実行する。
次のステップS263では、上記ステップS215と同様に、基準縮小画像と、射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換が実行された修正縮小画像との各々対応する画素の画素値の差分を算出し、各々差分画像を生成する。
次のステップS265では、修正画像44の補正方法として、射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換の中から、生成した差分画像における差分が最小となる補正方法を選択する。本実施形態では、生成した差分画像において、画素値が「1」の画素の個数が最小となる補正方法を選択する。そして、本ルーチンプログラムを抜け、ステップS109に移行する。
このように、本実施形態では、図15に示すように、現在設定されている補正モードが精度優先モードであった場合には、修正画像44に対して射影変換、アフィン変換、平行移動変換の各々で補正を行う。そして、補正を行った修正画像44と基準画像40との差分が最小となった補正方法が選択される。これにより、補正精度が最も高い補正方法が選択される。
ステップS109では、修正画像44を、上述した選択処理によって、射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換の中から選択された補正方法で補正する。図11に示すように、基準画像40及び修正画像44から、例えば「1」が描かれた特徴領域80D、「2」が描かれた特徴領域80E、「3」が描かれた特徴領域80Fを抽出して、抽出した特徴領域を用いて、選択された補正方法で補正を行う。
次のステップS111では、補正された修正画像44を基準画像40と比較し、修正画像44に施された修正事項42の内容を認識する。本実施形態では、修正画像44には描画されているが基準画像40には描画されていない領域を抽出し、抽出した領域に描画されている文字列等を修正内容として認識する。文字列等を認識する方法は、例えばパターンマッチング等の公知の手法が適用される。
次のステップS113では、ステップS111で認識した修正事項42の内容を不揮発性メモリ20に記憶し、本プログラムの実行を終了する。
なお、本実施形態では、補正方法を選択するための仮補正の処理時間を短縮するために、修正画像44及び基準画像40を各々縮小した上で仮補正を行う場合について説明したが、これに限らない。例えば、図16に示すように、修正画像44を分割した修正分割画像44C、及び基準画像40を分割した基準分割画像40Bを用いて仮補正を行っても良い。この際、複数の修正分割画像44C及び基準分割画像40Bの組を用いて仮補正を行う場合には、各々対応する修正分割画像44C及び基準分割画像40Bの差分の平均値を差分として算出すると良い。
また、修正分割画像44C及び基準分割画像40Bを用いて仮補正を行う場合、複数の修正分割画像44C及び基準分割画像40Bの組から、描画密度が高い順に、1つ又は複数の修正分割画像44C及び基準分割画像40Bの組を選択すると良い。また、複数の修正分割画像44C及び基準分割画像40Bの組から、ランダムに1つ又は複数の修正分割画像44C及び基準分割画像40Bの組を選択しても良い。
また、本実施形態では、基準画像40を取得する際、修正画像44に描かれた識別記号88に対応する基準画像40を取得する場合について説明したが、基準画像40の判別方法はこれに限らない。例えば、基準画像記憶部20eに記憶された各々の画像情報に示される基準画像40を修正画像44と比較し、パターンマッチング等により最も類似度が高い基準画像40を選出し、選出した基準画像40を取得しても良い。
また、本実施形態では、修正画像44及び基準画像40から特徴領域80を抽出し、特徴領域80を用いて仮補正を行う場合について説明したが、仮補正に用いる情報はこれに限らない。例えば、基準画像40が罫線を含んでいる場合は、修正画像44及び基準画像40からラベリングにより罫線を抽出し、抽出した罫線を用いて仮補正を行っても良い。
また、本実施形態では、スキャナ30で読み込まれた画像、ファクシミリ32で受信した画像、及び電子画像情報として受信した画像を取得した装置においてが、上述した画像補正処理を行う場合について説明したが、補正を行う主体はこれに限らない。例えば、スキャナ30、ファクシミリ32、及び電子画像情報の送信元の装置が、基準画像情報を取得し、上述した画像補正処理を行っても良い。
また、本実施形態では、射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換の何れかの補正方法で修正画像44の補正を行うが、補正方法はこれに限らない。すなわち、修正画像44の補正方法は、修正画像44の歪みが補正され、修正画像44及び基準画像40が位置合わせされる補正方法であれば良く、例えば、回転変換、拡大縮小変換等であっても良い。
10 装置
12 コントローラ
14 CPU
16 ROM
18 RAM
20 不揮発性メモリ
22 I/Oインタフェース
24 操作部
26 表示部
28 通信部
30 スキャナ
32 ファクシミリ
40、400 基準画像
42、440 修正事項
44 修正画像
46 入力欄
50 フォルダ振り分け部
52 補正モード設定部
54 補正方法選択部
56 補正処理部
60a、60b 前処理部
62a、62b 特徴領域抽出部
64a、64b 位置算出部
66a、66b 特徴量算出部
68a、68b 格納部
70 選択部
72 補正係数算出部
74 補正実行部
80、80A、80A0、80B、80C 特徴領域

Claims (16)

  1. 基準画像、及び前記基準画像に修正が加えられた修正画像を取得する取得手段と、
    前記修正画像の歪みを補正するための複数の補正方法を用いて前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分に基づいて、前記修正画像の歪みを本補正するための本補正方法を、前記複数の補正方法の中から選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された前記本補正方法を用いて前記修正画像を本補正する補正手段と、
    を備えた画像補正装置。
  2. 前記選択手段は、前記複数の補正方法を用いて前記修正画像を縮小した縮小画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像を縮小した縮小画像との差分に基づいて、前記本補正方法を前記複数の補正方法の中から選択する
    請求項1記載の画像補正装置。
  3. 前記選択手段は、前記複数の補正方法を用いて前記修正画像を分割した縮小画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像を分割した分割画像との差分に基づいて、前記本補正方法を前記複数の補正方法の中から選択する
    請求項1記載の画像補正装置。
  4. 前記複数の補正方法は、少なくとも射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換の少なくとも2つを含む
    請求項1〜3の何れか1項記載の画像補正装置。
  5. 前記選択手段は、前記修正画像の取得先に基づいて、前記本補正方法を前記複数の補正方法の中から選択する
    請求項1〜4の何れか1項記載の画像補正装置。
  6. 前記選択手段は、前記修正画像の取得先がスキャナであった場合は、アフィン変換、射影変換、平行移動変換の順で、前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分の算出を行い、算出した前記差分が第1閾値以下となったときの補正方法を前記本補正方法として選択する
    請求項5記載の画像補正装置。
  7. 前記選択手段は、前記修正画像の取得先がファクシミリであった場合は、射影変換、アフィン変換、平行移動変換の順で、前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分の算出を行い、算出した前記差分が第2閾値以下となったときの補正方法を前記本補正方法として選択する
    請求項5又は6記載の画像補正装置。
  8. 前記選択手段は、前記修正画像を電子情報の状態で取得した場合は、平行移動変換、アフィン変換の順で、前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分の算出を行い、算出した前記差分が第3閾値以下となったときの補正方法を選択する
    請求項5〜7の何れか1項記載の画像補正装置。
  9. 前記選択手段は、射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換の各々により前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分の算出を行い、算出した前記差分が最小となる補正方法を前記本補正方法として選択する
    請求項1〜4の何れか1項記載の画像補正装置。
  10. 前記本補正方法を選択する際に処理速度を優先する速度優先モード、前記本補正方法を選択する際に補正精度を優先する精度優先モード、及び前記本補正方法を選択する際に処理速度及び補正精度の双方のバランスを考慮するバランスモードの何れかの補正モードを設定する設定する設定手段を更に備え、
    前記選択手段は、前記速度優先モードに設定されている場合は、アフィン変換を選択し、前記精度優先モードに設定されている場合は、射影変換、アフィン変換、及び平行移動変換の各々により前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分の算出を行い、算出した前記差分が最小となる補正方法を前記本補正方法として選択し、前記バランスモードに設定されている場合は、前記修正画像の取得先に基づいて、前記本補正方法を前記複数の補正方法の中から選択する
    請求項1〜4の何れか1項記載の画像補正装置。
  11. 前記取得手段は、前記修正画像に描かれた識別情報に基づいて、当該修正画像に対応する前記基準画像を取得する
    請求項1〜10の何れか1項記載の画像補正装置。
  12. 前記補正手段により補正された前記修正画像と前記基準画像とに基づいて前記修正画像に加えられた修正内容を抽出する抽出手段を更に備えた
    請求項1〜11の何れか1項記載の画像補正装置。
  13. 画像を読み取って画像情報を生成するスキャナを更に備え、
    前記取得手段は、前記スキャナにより前記修正画像が読み取られて生成された画像情報を前記修正画像を示す画像情報として取得する
    請求項1〜12の何れか1項記載の画像補正装置。
  14. 画像情報を受信するファクシミリを更に備え、
    前記取得手段は、前記ファクシミリにより受信された画像情報を前記修正画像を示す画像情報として取得する
    請求項1〜13の何れか1項記載の画像補正装置。
  15. 基準画像、及び前記基準画像に修正が加えられた修正画像を取得する取得ステップと、
    前記修正画像の歪みを補正するための複数の補正方法を用いて前記修正画像を仮補正した仮補正画像と前記基準画像との差分に基づいて、前記修正画像の歪みを本補正するための本補正方法を、前記複数の補正方法の中から選択する選択ステップと、
    前記選択ステップにより選択された前記本補正方法を用いて前記修正画像を本補正する補正ステップと、
    を備えた画像補正方法。
  16. コンピュータを、請求項1〜14の何れか1項記載の画像補正装置を構成する前記取得手段、前記選択手段、及び前記補正手段として機能させるための画像補正プログラム。
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