JP2016128610A - マグネシウム合金鋳造材、マグネシウム合金鋳造コイル材、マグネシウム合金展伸材、マグネシウム合金接合材、マグネシウム合金鋳造材の製造方法、マグネシウム合金展伸材の製造方法、及びマグネシウム合金部材の製造方法 - Google Patents
マグネシウム合金鋳造材、マグネシウム合金鋳造コイル材、マグネシウム合金展伸材、マグネシウム合金接合材、マグネシウム合金鋳造材の製造方法、マグネシウム合金展伸材の製造方法、及びマグネシウム合金部材の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】Alを含有するマグネシウム合金からなるマグネシウム合金鋳造材であって、前記マグネシウム合金は、ASTM規格におけるAZ91合金をベース合金とし、更にCaを0.5質量%以上3質量%以下含有し、残部がMg及び不可避不純物であり、DASが4.5μm未満であり、AlとCaとを含む第一の金属間化合物と、AlとMgとを含む第二の金属間化合物とを含有し、前記第一の金属間化合物と前記第二の金属間化合物との両金属間化合物が隣り合って存在する箇所を具え、前記第一の金属間化合物の平均粒径が2μm以下であるマグネシウム合金鋳造材。
【選択図】図1
Description
準備工程:Alを2質量%以上11質量%以下、かつCaを0.1質量%以上10質量%以下含有するマグネシウム合金の溶湯を準備する工程。
鋳造工程:一対の鋳造ロールを具える双ロール連続鋳造機により上記溶湯を連続鋳造して鋳造材を製造する工程。
そして、上記鋳造時の冷却速度を650℃/秒以上とする。
[組成]
本発明マグネシウム合金鋳造材、鋳造コイル材、展伸材(接合材を構成する素材である場合を含む)、マグネシウム合金部材を構成するマグネシウム合金はいずれも、Ca及びAlを必須の添加元素とし、残部がMg(50質量%以上)及び不純物からなる。
本発明鋳造材は、DASが4.5μm未満と非常に小さい。鋳造時の冷却速度を大きくする(速める)ことでDASを更に小さくすることができ、DASが4μm以下、更に3μm以下の鋳造材とすることができる。DASが小さいほど、加工性に優れる傾向にあり、特に下限を設けない。DASの測定方法は後述する。
(鋳造材、鋳造コイル材)
本発明鋳造材(鋳造コイル材を構成する板状材を含む)の代表的な組織では、AlとCaとを含む金属間化合物(例えば、Al2Caなど)が存在し、当該金属間化合物が微細である。AlとCaとを含む金属間化合物は、主として晶出物であり、鋳造時に生成された大きさが、鋳造以降の工程においても実質的に維持される、或いは加工によって更に微細になる。本発明製造方法では、鋳造時の冷却速度を特定の大きさにして急冷することで、AlとCaとを含む金属間化合物の最大径を5μm以下にできる。鋳造時の冷却速度を大きくすることで、上記最大径を更に小さくすることができ、当該最大径が3μm以下、更に1.5μm以下の鋳造材とすることができる。Caの含有量などによっては、上記最大径が1μm以下という上記金属間化合物が非常に微細な形態とすることができる。上記金属間化合物は、微細であるほど割れの起点になり難く、上記最大径の下限は特に設けない。上記金属間化合物、及び後述する金属間化合物の最大径、平均粒径などの測定方法は後述する。
本発明鋳造材中に存在するAlとCaとを含む金属間化合物は、上述のように微細であることで、当該鋳造材に圧延といった展伸加工を施す際、過度に負荷を与えることなく圧延を行える。そのため、得られた展伸材中に存在する上記金属間化合物の大きさは、鋳造材のときの大きさが実質的に維持される、或いは、展伸加工により更に小さい。従って、本発明展伸材の代表的な組織では、AlとCaとを含む金属間化合物(例えば、Al2Caなど)が存在し、当該金属間化合物が微細である。例えば、上記金属間化合物の最大径が5μm以下、更に3.0μm以下、特に1.5μm以下を満たす形態や、平均粒径が2μm以下、更に1μm以下、特に0.5μm以下を満たす形態が挙げられる。また、上述した表層領域及び中央領域の両領域において上記金属間化合物の最大径及び平均粒径が小さく、かつ両領域の平均粒径の差が20%以下、更に15%以下の展伸材とすることができる。
上記本発明展伸材を複数用意して接合した本発明接合材において接合領域を除く箇所は、上記本発明展伸材の組織(例えば、AlとCaとを含む金属間化合物の最大径:5μm以下、平均粒径:2μm以下、表層領域と中央領域とにおける平均粒径の差:20%以内)を実質的に維持する。
上記本発明展伸材や本発明接合材にプレス加工などの塑性加工を施した本発明マグネシウム合金部材において、塑性加工が実質的に施されなかった箇所(代表的には平坦な箇所)や加工度が小さい塑性加工が施された場合は、上記本発明展伸材の組織(例えば、AlとCaとを含む金属間化合物の最大径:5μm以下、平均粒径:2μm以下、表層領域と中央領域とにおける平均粒径の差:20%以内)を実質的に維持する。
上述のようにDASが小さく、かつAlとCaとを含む金属間化合物も小さいことで、本発明鋳造材(鋳造コイル材を構成する板状材を含む)の代表的な組織では、DASと上記金属間化合物との差も小さい(絶対値で2.5μm以下)。即ち、この組織は、DASが小さく微細な鋳造組織中に、微細で均一的な大きさで、かつDASと同様な大きさの上記金属間化合物が分散して存在する組織といえる。このような特有の微細・分散組織を有することで、上記金属間化合物が割れの起点になり難く、加工性により優れる。鋳造条件や組成などによっては、上記差の絶対値が2μm以下といった鋳造材とすることができる。
(鋳造材、鋳造コイル材)
本発明鋳造材(鋳造コイル材を構成する板状材を含む)は、Alを含有することから、当該鋳造材の代表的な組織では、AlとMgとを含む金属間化合物(例えば、Al12Mg17)が、主として、AlとCaとを含む金属間化合物に隣接して存在する。本発明者らが調べたところ、AlとCaとを含む金属間化合物は、AlとMgとを含む金属間化合物よりも優先的に結晶相を形成する傾向にある、との知見を得た。従って、本発明では、DASと共に、加工性の阻害要因となり易いAlとCaとを含む金属間化合物の大きさを特定の範囲にすることを提案する。
上記二種の金属間化合物が隣接した状態で含有する本発明鋳造材に展伸加工を施してなる本発明展伸材も、上記二種類の金属間化合物からなる粒子が隣接して存在する、という特有の組織を有する。展伸材が、上記二種類の金属間化合物が隣接して存在する組織を有することは、鋳造材においても上記二種類の金属間化合物が隣接して存在していたことを示す指標の一つとなる。
本発明鋳造材(鋳造コイル材を構成する板状材を含む)は、組成によっては、更に別の金属間化合物を含有する形態、即ち、3種以上の複数種の金属間化合物を含有する形態になり得る。例えば、添加元素に更にMnを含有する場合、AlとMnとを含む金属間化合物(例えば、MnAl4など)を含有する形態が挙げられる。上述のように鋳造時の冷却速度を特定の大きさにして急冷することから、上記AlとMnとを含む金属間化合物も微細であり、例えば、平均粒径が2μm以下を満たす。従って、この金属間化合物自体も割れの起点になり難い。
本発明鋳造材、鋳造コイル材、展伸材、接合材、及びマグネシウム合金部材(以下、まとめて本発明材と呼ぶことがある)は、Caを特定量含有することで、いずれも発火温度が高い。Caの含有量が多いほど発火温度も高く、例えば、600℃以上、更に650℃以上である。
(鋳造材、鋳造コイル材)
本発明鋳造材の代表的な形状は、平面が矩形状の板状材が挙げられる。連続鋳造後に適宜切断することで、比較的長さが短い鋳造シート材としたり、切断せず、例えば、長さが10m以上、更に50m以上、特に100m以上の長尺材とすることもできる。長尺材を巻き取ることで本発明鋳造コイル材が得られる。
本発明展伸材の代表的な形状は、平面が矩形状の板状材が挙げられる。上述の鋳造シート材を素材とした場合、比較的長さが短い展伸シート材が得られ、鋳造コイル材を素材とした場合、展伸コイル材や適宜切断して展伸シート材が得られる。また、所望の形状に打ち抜きなどを行うことで、所望の平面形状の展伸材とすることができる。
本発明マグネシウム合金部材は、少なくとも一部にプレス加工が施された塑性加工材であり、加工形態により種々の形状を取り得る。
(準備工程)
まず、Alを2質量%以上11質量%以下、かつCaを0.1質量%以上10質量%以下含有し、残部Mg及び不純物からなるマグネシウム合金、又はAl,Caに加えて上述の添加元素を所望の量含有し、残部Mg及び不純物からなるマグネシウム合金の溶湯を用意する。代表的には、ベース組成のインゴットを溶解したベース溶湯に、所望の添加元素を溶解することで、所望の組成の溶湯を作製できる。特に、本発明のようにCaを特定の範囲で含有する鋳造材を作製する場合には、上記ベース溶湯に対して所望の量のCaを一度に溶解するのではなく、多段階に分けて溶解すると、所望の量のCaを均一的に混合でき、Caの偏在を防止できる。その結果、溶湯を均一的に急冷することができ、DASや金属間化合物を十分に小さくすることができる。
本発明製造方法では、急冷凝固が可能な連続鋳造法を利用する。また、本発明鋳造材は、代表的には板状材とすることから、連続鋳造法として、板状材の鋳造に適した双ロール鋳造法や双ベルト鋳造法などを利用する。特に、可動鋳型として一対の鋳造ロールを具える双ロール鋳造法は、剛性及び熱伝導性に優れ、熱容量が大きい鋳型を用いることで急冷凝固が可能で、冷却速度を大きくし易い上に、偏析が少なく、従来のダイカスト材やチクソモールド材と比較して高強度・高硬度な鋳造材を形成できて好ましい。
dをDAS(μm)、冷却速度(℃/秒)をVとするとき、d=35.5×V-0.31。
なお、AZ系合金以外の組成のマグネシウム合金については、α,βを組成(合金種)による定数、d'をDAS(μm)とするとき、d'=α×V’-βで表わされる式により冷却速度:V’を求めるとよい。
本発明鋳造材を素材として、圧延などの展伸加工を施して本発明展伸材を製造する場合、展伸加工前に溶体化処理を施すと、組成を均質化したり、Alといった元素を固溶させることができて好ましい。溶体化処理は、添加元素の種類や含有量にもよるが、保持温度:350℃以上、特に、保持温度:380℃〜420℃、保持時間:60分〜2400分(1時間〜40時間)とすることが好ましい。保持時間は、Alといった添加元素の含有量が多いほど長くすることが好ましい。上記保持時間からの冷却工程において、水冷や衝風といった強制冷却などを利用して、冷却速度を速めると(好ましくは1℃/min以上、より好ましくは50℃/min以上)、粗大な析出物(代表的には金属間化合物)の析出を抑制することができて好ましい。
本発明鋳造材や、上記溶体化処理を施した処理材に圧延、押出、鍛造などの展伸加工を施すにあたり、素材(圧延途中のものを含む)を加熱することで加工性を高められるため、少なくとも1回(1パス)は温間加工とする。特に、本発明鋳造材は、Caを含有することで加工性に劣ることから、複数回(多パス)を温間加工とすることが好ましい。但し、素材の加熱温度が高過ぎると、析出物の過度な成長や過度の析出を招いたり、素材の焼き付きが発生したり、素材の結晶粒が粗大化して得られた展伸材の機械的特性が低下したりする。そのため、温間展伸加工における素材の加熱温度は、400℃以下、更に350℃以下が好ましい。特に、素材の加熱温度が300℃超の加工と、300℃以下の加工とを組み合せて行い、300℃超の加工をできるだけ少なくすること(好ましくは、溶体化処理以降、素材が300℃超に保持される時間の総合計が6時間以下、より好ましくは1時間程度にすること)が好ましい。300℃以下の加工は、素材の加熱温度を100℃以上280℃以下とすることがより好ましい。
上記展伸材に、加工により導入された歪みの除去などを目的として最終熱処理(最終焼鈍)を施すことができる。或いは、展伸材が圧延材である場合、最終熱処理を施さず矯正加工を施すことができる。矯正加工が施された矯正材にプレス加工といった塑性加工を施す場合、塑性加工時に動的再結晶化が生じることで塑性加工性に優れる。矯正加工は、圧延材を100℃〜300℃、好ましくは150℃以上280℃以下に加熱して行う温間矯正が挙げられる。温間矯正には、圧延材を加熱可能な加熱炉と、加熱された圧延材に連続的に曲げ(歪)を付与するために複数のロールが上下に対向して千鳥状に配置されたロール部とを具えるロールレベラ装置を好適に利用できる。上記ロールレベラ装置により、圧延材は上記加熱炉内に導入されて加熱されながら上記ロール部に送られ、ロール部の上下のロール間を通過するごとに、これらのロールにより順次曲げが付与される。
素材として上記本発明展伸材(代表的には圧延材。その他、圧延材に上述した最終熱処理や矯正、研磨を施したものでもよい)を複数用意し、これら展伸材を摩擦撹拌接合により接合することで、摩擦撹拌接合による接合領域を有する本発明接合材が得られる。
素材として上記本発明展伸材や上記本発明接合材を用意し、これら素材にプレス加工、曲げ加工、鍛造などといった塑性加工を施すことで、塑性加工材が得られる。プレス加工を施した場合、本発明マグネシウム合金部材が得られる。塑性加工を施す場合も、素材を加熱すると塑性加工性を高められるが、高過ぎると焼付きなどの問題があるため、素材の加熱温度は500℃以下が好ましい。加工度によっては室温としてもよい。特に、素材の加熱温度を200℃〜300℃とすると、素材の塑性加工性を十分に高められる上に、焼き付などを防止し易い。上記塑性加工後に更に熱処理を施して、塑性加工により導入された歪みや残留応力の除去、機械的特性の向上を図ることができる。この熱処理条件は、加熱温度:100℃〜300℃、加熱時間:5分〜60分程度が挙げられる。
その他、上記展伸材や塑性加工材に防食処理(陽極酸化処理、化成処理)、塗装などを施すことで、耐食性の向上、美観・商品価値の向上などを図ることができる。防食処理を施した展伸材に塑性加工を施すこともできる。
[試験例1]
種々の組成のマグネシウム合金からなる鋳造材を作製し、その金属組織を調べた。
上記鋳造材の発火温度を調べた。
試験例1で作製した鋳造材に圧延を施して展伸材(圧延材)を作製し、その金属組織を調べた。
試験例3で作製した展伸材(研磨板)に温間プレス加工を施して、マグネシウム合金部材を作製した。
試験例3で作製した展伸材(研磨板)を複数用意して、摩擦撹拌接合により接合して接合材を作製し、この接合材に温間プレス加工を施してマグネシウム合金部材を作製した。
Claims (20)
- Alを含有するマグネシウム合金からなるマグネシウム合金鋳造材であって、
前記マグネシウム合金は、
ASTM規格におけるAZ91合金をベース合金とし、更にCaを0.5質量%以上3質量%以下含有し、残部がMg及び不可避不純物であり、
DASが4.5μm未満であり、
AlとCaとを含む第一の金属間化合物と、AlとMgとを含む第二の金属間化合物とを含有し、
前記第一の金属間化合物と前記第二の金属間化合物との両金属間化合物が隣り合って存在する箇所を具え、
前記第一の金属間化合物の平均粒径が2μm以下であるマグネシウム合金鋳造材。 - 前記第一の金属間化合物の最大径が5μm以下である請求項1に記載のマグネシウム合金鋳造材。
- 前記DASと前記第一の金属間化合物の最大径との差の絶対値が2.5μm以下である請求項1又は請求項2に記載のマグネシウム合金鋳造材。
- 前記DASと前記第一の金属間化合物の最大径との和が5μm以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマグネシウム合金鋳造材。
- 前記第二の金属間化合物の平均粒径が2μm以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のマグネシウム合金鋳造材。
- 前記マグネシウム合金鋳造材において、その表面から厚さ方向に当該鋳造材の厚さの20%までの領域を表層領域とし、当該鋳造材の厚さ方向の中心から表面側に向かって当該鋳造材の厚さの10%までの領域を中央領域とするとき、前記表層領域及び前記中央領域の各領域における前記第一の金属間化合物の最大径がいずれも5μm以下、かつ平均粒径がいずれも2μm以下であり、更に、前記表層領域における前記平均粒径と、前記中央領域における前記平均粒径との差が20%以内である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のマグネシウム合金鋳造材。
- 前記マグネシウム合金は、AlとMnとを含む第三の金属間化合物を含有し、
前記第三の金属間化合物の平均粒径が2μm以下である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のマグネシウム合金鋳造材。 - 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のマグネシウム合金鋳造材であり、長さ100m以上の板状材が巻き取られてなるマグネシウム合金鋳造コイル材。
- Alを含有するマグネシウム合金からなる鋳造材を製造するマグネシウム合金鋳造材の製造方法であって、
ASTM規格におけるAZ91合金をベース合金とし、更にCaを0.5質量%以上3質量%以下含有し、残部がMg及び不可避不純物であるマグネシウム合金の溶湯を準備する準備工程と、
一対の鋳造ロールを具える双ロール連続鋳造機により前記溶湯を連続鋳造して鋳造材を製造する鋳造工程とを具え、
前記準備工程では、所定量のうちの一部のCaを含有するCa含有溶湯を作製してから、残部のCaを添加して前記溶湯を作製し、
前記鋳造工程では、前記鋳造時の冷却速度を1000℃/秒以上5000℃/秒以下とするマグネシウム合金鋳造材の製造方法。 - 前記一対の鋳造ロール間のギャップをgr、前記鋳造ロールに向かって前記溶湯を排出するノズルの開口部の間隔をgnとするとき、gn<grとなるように、前記鋳造ロール間のギャップ及び前記ノズルの開口部の間隔の少なくとも一方を調整する請求項9に記載のマグネシウム合金鋳造材の製造方法。
- Alを含有するマグネシウム合金からなるマグネシウム合金展伸材であって、
前記マグネシウム合金は、
ASTM規格におけるAZ91合金をベース合金とし、更にCaを0.5質量%以上3質量%以下含有し、残部がMg及び不可避不純物であり、
更に、AlとCaとを含む第一の金属間化合物と、AlとMgとを含む第二の金属間化合物とを含有し、
前記第一の金属間化合物と前記第二の金属間化合物との両金属間化合物の粒子が隣り合った粒子群が存在し、
前記第一の金属間化合物の平均粒径が2μm以下であるマグネシウム合金展伸材。 - 前記第一の金属間化合物の最大径と前記第二の金属間化合物の最大径との差の絶対値が2μm以下である請求項11に記載のマグネシウム合金展伸材。
- 前記第一の金属間化合物の最大径が5μm以下である請求項11又は請求項12に記載のマグネシウム合金展伸材。
- 前記第二の金属間化合物の平均粒径が2μm以下である請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載のマグネシウム合金展伸材。
- 前記マグネシウム合金展伸材において、その表面から厚さ方向に当該展伸材の厚さの20%までの領域を表層領域とし、当該展伸材の厚さ方向の中心から表面側に向かって当該展伸材の厚さの10%までの領域を中央領域とするとき、前記表層領域及び前記中央領域の各領域における前記第一の金属間化合物の最大径がいずれも5μm以下、かつ平均粒径がいずれも2μm以下であり、更に、前記表層領域における前記平均粒径と、前記中央領域における前記平均粒径との差が20%以内である請求項11〜請求項14のいずれか1項に記載のマグネシウム合金展伸材。
- 前記マグネシウム合金は、AlとMnとを含む第三の金属間化合物を含有し、
前記第三の金属間化合物の平均粒径が2μm以下である請求項11〜請求項15のいずれか1項に記載のマグネシウム合金展伸材。 - 前記マグネシウム合金展伸材の発火温度が600℃以上、引張強さが300MPa以上である請求項11〜請求項16のいずれか1項に記載のマグネシウム合金展伸材。
- 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のマグネシウム合金鋳造材に展伸加工を施すマグネシウム合金展伸材の製造方法。
- 請求項11〜請求項17のいずれか1項に記載のマグネシウム合金展伸材に、室温以上500℃以下の加熱温度でプレス加工を施してなるマグネシウム合金部材の製造方法。
- 請求項11〜請求項17のいずれか1項に記載の複数のマグネシウム合金展伸材と、
前記マグネシウム合金展伸材同士が摩擦撹拌接合により接合された接合領域とを具えるマグネシウム合金接合材。
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