JP2016126396A - セキュリティ用通信装置 - Google Patents

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俊介 須江
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成幸 伊藤
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Abstract

【課題】壁面に固定されるセキュリティ用通信装置において、装置をより目立たなくする。
【解決手段】セキュリティ用通信装置10は、取り付け金具200と、取り付け金具200に直接的又は間接的に取り付けられる本体部100と、自身を介して本体部100を取り付け金具200に取り付けるための中間ブラケット部材300と、本体部100を取り付け金具200に固定するためのネジ600と、ネジ600が挿通され、ネジ頭と本体部100との間に介在するボス部材500と、を備える。取り付け金具200は、金具側雌ネジ部を含み、本体部は、ネジ600が挿通される第1の本体側開口部を含み、中間ブラケット部材300は、ブラケット部材を取り付け金具200に取り付けたときに、金具側雌ネジ部と対向する位置に形成されたブラケット側開口部を含み、ボス部材は、ネジのネジ頭と第1の本体側開口部との間の介在部分の軸方向の長さを変更可能に構成される。
【選択図】図12

Description

本発明は、壁面等に取り付けられるセキュリティ用通信装置に関する。
従来から、家庭内、オフィス内、工場内等において防犯等の目的で使用されるセキュリティ用通信装置が知られている(引用文献1)。このセキュリティ用通信装置は、例えば、建物の壁面に取り付けられ、有線または無線の電話回線や、LAN及びインターネット等の通信回線を介して建物内の異常を警備会社に通報する。このセキュリティ用通信装置に関して、取り付け金具を介して壁面に取り付けられるものが知られている。また、壁面を這わせた電源用や通信用等の配線を内部に引き込んだものが知られている。
特開2011−175597号公報
このセキュリティ用通信装置は、装置の破壊や改変などを防ぐため、建物への侵入者等にその存在を気がつかれないように、できるだけ目立たなくすることが好ましい。そのため、セキュリティ用通信装置は、装置全体の大きさを小型化することが望まれていた。一方、小型化されたセキュリティ用通信装置は、装置の内部が狭いため、電源用配線等の配線を装置の内部に収容することが困難であった。従来から、セキュリティ用通信装置を設置する際に、装置に外部配線を引き込むと、引き込んだ配線の長さが余ることがあった。小型化されたセキュリティ用通信装置は、余った配線を装置の内部に収容することができないため、装置の周囲において配線が余った状態となる場合があった。この場合、セキュリティ用通信装置が小型化されているにも関わらず、装置周辺の余った配線によって、結果的に装置が目立ってしまうという問題があった。また、装置周辺の美観を損ねることになった。
そこで、本願発明者らは、セキュリティ用通信装置の本体部を壁面等に取り付ける際に、余った外部配線を収容可能な中間ブラケット部材を選択的に使用する構成を考案した。具体的には、装置周辺に配線が余る場合には、本体部と壁面部との間に中間ブラケット部材を介在させ、この中間ブラケット部材に外部配線を収容することによって、セキュリティ用通信装置を目立たなくすることを考案した。しかし、取り付け場所の状況に応じて中間ブラケットを選択的に使用する場合、セキュリティ用通信装置を壁面等に取り付ける際に使用するネジの長さが中間ブラケット部材を使用する場合と使用しない場合とで異なることになり、取り付けの作業性が低下する問題を発見した。また、長さの異なる複数のネジを用意した場合、使用されなかったネジが余って不要な資材が発生する問題を発見した。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、セキュリティ用通信装置が提供される。このセキュリティ用通信装置は、取り付け面に固定される取り付け金具と、前記取り付け金具に直接的または間接的に取り付けられる本体部と、前記本体部を前記取り付け金具に間接的に取り付けるときに使用され、自身を介して前記本体部を前記取り付け金具に取り付けるための中間ブラケット部材と、前記本体部を前記取り付け金具に直接的または間接的に取り付けるときに、前記本体部を前記取り付け金具に固定するためのネジと、前記ネジが挿通される筒状のボス部材であって、前記ネジのネジ頭と前記本体部との間に介在するボス部材と、を備え、前記取り付け金具は、前記ネジと螺合する金具側雌ネジ部を含み、前記本体部は、前記ネジが挿通される第1の本体側開口部と、通信機能を有する内部装置を収容する内部装置収容部と、を含み、前記中間ブラケット部材は、前記中間ブラケット部材を前記取り付け金具に取り付けたときに、前記金具側雌ネジ部と対向する位置に形成されたブラケット側開口部と、前記本体部を前記中間ブラケット部材に取り付けたときに、前記セキュリティ用通信装置の外部から前記セキュリティ用通信装置の内部に引き込まれて前記本体部に収容されている前記内部装置に接続される配線を収容するためのブラケット側配線収容部と、を含み、前記ボス部材は、前記ネジが前記第1の本体側開口部に挿通されているときに、前記ネジのネジ頭と前記第1の本体側開口部との間に介在する前記ボス部材の介在部分の軸方向の長さを変更可能に構成されており、前記中間ブラケット部材を介して前記本体部を前記取り付け金具に取り付ける場合には、前記介在部分の前記軸方向の長さを相対的に短くすることによって前記第1の本体側開口部から前記ネジのネジ先までの距離を相対的に長くして前記ネジ先を前記金具側雌ネジ部に螺合させることができ、前記中間ブラケット部材を介さずに前記本体部を前記取り付け金具に取り付ける場合には、前記介在部分の前記軸方向の長さを相対的に長くすることによって前記第1の本体側開口部から前記ネジ先までの距離を相対的に短くして前記ネジ先を前記金具側雌ネジ部に螺合させることができることを特徴としている。
この構成によれば、建物への侵入者等にその存在を気がつかれないように、セキュリティ用通信装置をより目立たなくすることができる。具体的には、この構成によれば、セキュリティ用通信装置に外部配線を引き込んだ際に装置の周囲において配線の長さが余らなかった場合、または、目立たない程度に長さが余る場合には、中間ブラケット部材を使用せずにセキュリティ用通信装置の本体部を直接的に取り付け面に固定できる。そのため、装置全体の大きさを抑制することができる。一方、セキュリティ用通信装置に外部配線を引き込んだ際に装置の周囲において配線の長さが目立つ程度に余る場合には、中間ブラケット部材を使用することによって、中間ブラケット部材の内部の配線収容部に余った配線を収容することができる。これにより、装置周辺の余った配線によって装置が目立つようになることを抑制することができる。また、この構成によれば、選択的に中間ブラケット部材を使用してセキュリティ用通信装置の本体部を取り付け面に固定することができるため、取り付け場所の状況に応じてより目立たない構成を選択することができる。
また、この構成によれば、ボス部材は、ネジのネジ頭と第1の本体側開口部との間の長さを変更可能に構成されているため、同一のネジを使用して第1の本体側開口部から取り付け金具に向けて突出するネジの長さを変更させることができる。そのため、中間ブラケット部材を使用する場合と使用しない場合とで第1の本体側開口部から金具側雌ネジ部までの距離が変わっても、同一のネジによって、本体部を取り付け金具に固定することができる。すなわち、この構成によれば、長さの異なる複数のネジを選択的に使用する必要がないため、セキュリティ用通信装置を壁面等に取り付ける際の作業性の低下を抑制できる。また、使用されなかったネジなどの不要な資材の発生を抑制できる。
(2)上記形態のセキュリティ用通信装置において、前記ボス部材は、外周部に第1の係合部および第2の係合部を備え、前記第1の係合部および前記第2の係合部は、前記軸方向において、前記第1の係合部が前記第2の係合部よりも前記ネジのネジ頭に近い位置に形成されており、前記ボス部材は、前記ボス部材を前記第1の本体側開口部に挿通させた状態で、前記第1の係合部を前記第1の本体側開口部の開口端部と係合させることで、前記ネジ頭と接触する前記ボス部材の端部から前記第1の係合部が形成された位置までの部分が前記介在部分として前記ネジの前記ネジ頭と前記第1の本体側開口部との間に介在し、前記第2の係合部を前記開口端部と係合させることで、前記ボス部材の前記端部から前記第2の係合部が形成された位置までの部分が前記介在部分として前記ネジの前記ネジ頭と前記第1の本体側開口部との間に介在することを特徴としていてもよい。
この構成によれば、ボス部材は、第1の係合部を第1の本体側開口部の開口端部に係合させている状態と、第2の係合部を第1の本体側開口部の開口端部に係合させている状態とで、ネジのネジ頭と第1の本体側開口部との間の介在部分の長さを異ならせることができる。これにより、ボス部材は、ネジのネジ頭と第1の本体側開口部との間の長さを容易に変更可能に構成されている。
(3)上記形態のセキュリティ用通信装置において、前記第2の係合部は、前記軸方向に直交する方向に突出した突起部であり、前記第1の本体側開口部の開口形状は、前記第2の係合部が形成された位置における前記ボス部材の前記軸方向に直交する断面形状に対応する形状を備えており、前記ボス部材および前記本体部は、前記第1の本体側開口部の前記開口形状と、前記第2の係合部が形成された位置における前記ボス部材の前記断面形状との向きを一致させたときに、前記ボス部材の前記第2の係合部が形成された部分が前記第1の本体側開口部を通過可能となり、前記向きを一致させていないときには、前記第2の係合部が前記第1の本体側開口部の前記開口端部と接触して、前記ボス部材の前記第2の係合部が形成された部分が前記第1の本体側開口部を通過できないように構成されていることを特徴としていてもよい。
この構成によれば、ボス部材を軸回りに回転させて、第1の本体側開口部の開口形状と、第2の係合部が形成された位置におけるボス部材の断面形状との向きを一致させたときに、ボス部材の第2の係合部が形成された部分を第1の本体側開口部に挿通させることができる。これにより、第1の係合部を第1の本体側開口部の開口端部に係合させることができる。一方、ボス部材を軸回りに回転させて、第1の本体側開口部の開口形状と、第2の係合部が形成された位置におけるボス部材の断面形状との向きを一致させないことによって、第2の係合部を第1の本体側開口部の開口端部に係合させることができる。このように、この構成によれば、ボス部材を軸回りに回転させることによって、ボス部材の第2の係合部が形成された部分を第1の本体側開口部に挿通させるか否かの切り替えをおこなうことができる。すなわち、この構成によれば、ボス部材を軸回りに回転させることによって、ネジのネジ頭と第1の本体側開口部との間の介在部分の長さを容易に変更することができる。例えば、ネジ回しにネジとボス部材を取り付けた状態であっても、介在部分の高さを適宜調整することができる。また、ネジ回しと同じ操作で介在部分の高さを変更できるため作業が覚えやすくかつ容易である。
(4)上記形態のセキュリティ用通信装置において、前記第1の係合部は、前記軸方向に直交する方向に突出した突起部であり、前記ボス部材において、前記第1の係合部が形成された位置の前記軸方向に直交する断面形状は、前記第2の係合部が形成された位置の前記軸方向に直交する断面形状と同じであり、前記軸方向から見たときの向きが異なることを特徴としていてもよい。
この構成によれば、ボス部材は、第1の係合部が形成された位置の断面形状と、第2の係合部が形成された位置の断面形状とが同じ形状であり、それぞれの断面形状が、第1の本体側開口部の開口形状と対応する。そのため、ボス部材は、第1の係合部が形成された位置と第2の係合部が形成された位置のいずれも第1の本体側開口部を通過可能に構成されている。よって、ボス部材および本体部は、第1の本体側開口部のいずれの方向からもボス部材を挿通させることができる。これにより、セキュリティ用通信装置の取り付け時における作業性の向上を図ることができる。また、それぞれの断面形状は、軸方向から見たときの向きが異なるため、ボス部材の一方の係合部が形成された位置を第1の本体側開口部に挿通させたときに他方の係合部が形成された位置が誤って挿通されることを抑制できる。これにより、取り付け時の作業性をさらに向上させることができる。
(5)上記形態のセキュリティ用通信装置において、前記本体部は、前記軸方向を回転軸とした前記ボス部材の回転を規制する回転規制部を備え、前記回転規制部は、前記第1の係合部または前記第2の係合部に含まれる前記突起部のうち、前記第1の本体側開口部の前記開口端部と接触している前記突起部と係合することによって前記ボス部材の回転を規制することを特徴としていてもよい。
この構成によれば、第1の係合部または第2の係合部と、第1の本体側開口部の開口端部とを係合させると、回転規制部によってボス部材の軸回りの回転が規制される。これにより、意図しないボス部材の軸回りの回転によって、これらの係合部と開口端部との間の係合が解除されることを抑制できる。
(6)上記形態のセキュリティ用通信装置において、前記第1の本体側開口部は、前記本体部を第1の体勢で前記取り付け金具に直接的または間接的に取り付けるときに、前記金具側雌ネジ部と対向する位置に形成されており、前記本体部は、さらに、前記本体部を前記第1の体勢を反転させた第2の体勢で前記取り付け金具に直接的または間接的に取り付けるときに、前記金具側雌ネジ部と対向する位置に第2の本体側開口部を備えており、前記ボス部材は、前記ネジが前記第2の本体側開口部に挿通されているときに、前記ネジの前記ネジ頭と前記第2の本体側開口部との間に介在する前記ボス部材の介在部分の軸方向の長さを変更可能に構成されていることを特徴としていてもよい。
この構成によれば、本体部は第1の体勢または第2の体勢で取り付け金具に取り付け可能に構成されているため、本体部の配線引き込み位置を変更することができる。そのため、装置の周囲において配線の長さが余らない方の体勢を選択することができる。一般に、セキュリティ用通信装置は、電波の受信状態や設置場所によって、装置の向きや配置を変えたい場合がある。例えば、装置の外表面にアンテナ等の突起部がある場合には、その突起物が壁や天井に物理的に干渉しないように装置を配置する必要があり、また、装置が無線通信をおこなう場合、通信対象の位置とアンテナの位置との間に装置自身の本体部が位置すると、本体部が通信の障害となる可能性があるので、そのような配置を避けるように装置の向きを変える場合がある。この構成によれば、本体部にアンテナ等の突起物がある場合、本体部の周辺の物と干渉しない方の体勢を選択することができる。また、アンテナがある場合、アンテナの向きを変えることができるため、本体部と通信対象物との通信電波状況の良い方の体勢を選択することができる。
また、この構成によれば、ボス部材は、ネジのネジ頭と第2の本体側開口部との間の長さを変更可能に構成されているため、同一のネジを使用して第2の本体側開口部から突出するネジの長さを変更させることができる。そのため、中間ブラケット部材を使用する場合と使用しない場合とで第2の本体側開口部から金具側雌ネジ部までの距離が変わっても、同一のネジによって、本体部を取り付け金具に固定することができる。すなわち、この構成によれば、長さの異なる複数のネジを選択的に使用する必要がないため、セキュリティ用通信装置を壁面等に取り付ける際の作業性の低下を抑制できる。また、使用されなかったネジなどの不要な資材(ゴミ)の発生を抑制できる。
(7)上記形態のセキュリティ用通信装置において、前記中間ブラケット部材は、さらに、前記本体部を前記第1の体勢で前記中間ブラケット部材に取り付けたときに前記第2の本体側開口部と対向する位置であって、前記本体部を前記第2の体勢で前記中間ブラケット部材に取り付けたときに前記第1の本体側開口部と対向する位置に形成され、前記ネジと螺合するブラケット側雌ネジ部を備えていることを特徴としていてもよい。
この構成によれば、ブラケット側雌ネジ部は、本体部を第1の体勢で中間ブラケット部材に取り付けたときに、第2の本体側開口部と対向し、本体部を第2の体勢で中間ブラケット部材に取り付けたときに、第1の本体側開口部と対向する位置に形成されているため、セキュリティ用通信装置の本体部の大型化を抑制できる。具体的には、この構成によれば、中間ブラケット部材は、本体部に設けられた、本来、本体部を取り付け金具に固定するために使用される2つの本体側開口部のうち、取り付け金具との間の固定に使用されていない一方の開口部を、本体部と中間ブラケット部材との固定に使用することができる。そのため、本体部に中間ブラケット部材との間の固定に使用される開口部を別途設ける必要がない。よって、本体部の大型化を抑制しつつ本体部を中間ブラケット部材に固定することができる。また、この構成によれば、本体部を中間ブラケット部材に取り付けるとき、本体部を取り付け金具に取り付けるときと同様に、ボス部材とネジを使用する。よって、本体部を取り付け金具に取り付けるときの取り付け方法のみを覚えれば、本体部を中間ブラケット部材に取り付ける場合にも対応できるため、セキュリティ用通信装置を取り付ける際の作業性を高めることができる。また、この構成によれば、本体部は第1の体勢または第2の体勢で中間ブラケット部材に取り付け可能に構成されているため、本体部の周辺の物理的な状況や、通信電波状況に応じて体勢を変更することができる。
(8)上記形態のセキュリティ用通信装置において、前記中間ブラケット部材は、前記ブラケット側開口部および前記ブラケット側雌ネジ部が形成されたブラケット側主面部と、前記ブラケット側主面部の外周に形成された枠状のブラケット側外周面部とを備えており、前記本体部は、前記第1の本体側開口部および前記第2の本体側開口部が形成された本体側ケースを備えており、前記本体部を前記中間ブラケット部材に取り付けるときの取り付け方向から見たときの前記ブラケット側外周面部の外形は、前記本体側ケースを前記取り付け方向から見たときの外形とほぼ同じであることを特徴としていてもよい。
この構成によれば、本体部を中間ブラケット部材に取り付けるときの取り付け方向から見たときのセキュリティ用通信装置全体の大きさを抑制することができる。よって、セキュリティ用通信装置をより目立たなくすることができる。
(9)上記形態のセキュリティ用通信装置において、前記ブラケット側主面部は、略矩形形状の外形を備えており、前記ブラケット側外周面部は、前記ブラケット側主面部の4つの端辺にそれぞれ対応した4つのブラケット側平面部を備えており、前記ブラケット側配線収容部は、前記4つのブラケット側平面部のそれぞれに接していることを特徴としていてもよい。
この構成によれば、ブラケット側配線収容部は、4つのブラケット側平面部のそれぞれに接しているため、いずれのブラケット側平面部からも配線を引き込むことができる。よって、セキュリティ用通信装置の周囲において、壁面を這わせた配線の配線経路を目立つほど変化させずに装置に引き込むことができる。
(10)上記形態のセキュリティ用通信装置において、前記本体側ケースは、さらに、前記第1の本体側開口部および前記第2の本体側開口部が形成された略矩形形状の本体側主面部と、前記本体側主面部の外周に形成された枠状の本体側外周面部であって、前記本体側主面部の4つの端辺にそれぞれ対応した4つの本体側平面部を含む本体側外周面部と、前記本体側平面部のうちの1つと前記内部装置収容部との間に形成され、前記本体側主面部の端辺に沿って延伸した形状を有し、前記セキュリティ用通信装置の外部から前記セキュリティ用通信装置の内部に引き込まれて前記内部装置収容部に収容されている前記内部装置に接続される配線を収容するための本体側配線収容部と、を備えていることを特徴としていてもよい。
この構成によれば、本体側配線収容部は、本体側平面部のうちの1つと内部装置収容部との間に形成され、本体側主面部の端辺に沿って延伸した形状を有している。これにより、本体側配線収容部を本体部の片側のみに設けて本体部の大型化を抑制しつつ、本体側外周面部のうち、内側が本体側収容部と接している部分から配線を本体部の内部に引き込むことができる。
(11)上記形態のセキュリティ用通信装置において、前記ブラケット側外周面部には、前記セキュリティ用通信装置の外部から前記ブラケット側配線収容部に配線を引き込むための切り欠き部を形成するための目地状の溝が形成されており、前記本体側外周面部には、前記セキュリティ用通信装置の外部から前記本体側配線収容部に配線を引き込むための切り欠き部を形成するための目地状の溝が形成されていることを特徴としていてもよい。
この構成によれば、壁面を這わせた配線をセキュリティ用通信装置に引き込むための切り欠き部を容易に形成することができる。中間ブラケット部材を用いれば、電波受信対応やアンテナと周辺物体との接触回避だけでなく、同時に配線取込位置を自由に設定できる。よって、装置周辺で配線引き回しを必要以上におこなう必要がないので、装置をより目立たなくすることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、セキュリティ用通信装置の本体部を取り付け金具に間接的に取り付けるときに使用され、自身を介して本体部を取り付け金具に取り付けるための中間ブラケット部材、セキュリティ用通信装置、セキュリティ用通信装置の取り付け構造、取り付け方法、セキュリティ用通信装置の製造方法、セキュリティ用通信装置を含んだセキュリティシステムなどの形態で実現することができる。
セキュリティ用通信装置を例示した図。 セキュリティ用通信装置を例示した斜視図。 セキュリティ用通信装置の取り付け方法を例示した第1の斜視図。 セキュリティ用通信装置の取り付け方法を例示した第2の斜視図。 第2の取り付け方法で取り付けられたセキュリティ用通信装置を示した図。 第2の取り付け方法で取り付けられたセキュリティ用通信装置の斜視図。 セキュリティ用通信装置の第2の取り付け方法を例示した第1の斜視図。 セキュリティ用通信装置の第2の取り付け方法を例示した第2の斜視図。 ブラケット部材を含まないセキュリティ用通信装置の第1の分解斜視図。 ブラケット部材を含まないセキュリティ用通信装置の第2の分解斜視図。 ブラケット部材を含まないセキュリティ用通信装置の第3の分解斜視図。 中間ブラケット部材を含むセキュリティ用通信装置の第1の分解斜視図。 中間ブラケット部材を含むセキュリティ用通信装置の第2の分解斜視図。 中間ブラケット部材を含むセキュリティ用通信装置の第3の分解斜視図。 取り付け金具を例示した図。 取り付け金具を例示した斜視図。 本体側ケースを例示した図。 本体側ケースを例示した斜視図。 中間ブラケット部材を例示した図。 中間ブラケット部材を例示した斜視図。 ボス部材を例示した図である。 ボス部材を例示した斜視図である。 ボス部材の断面図である。 ボス部材の取り付け方法例示した図である。 本体側ケースを直接的に取り付け金具に取り付けた図である。 図25の本体側ケースおよび取り付け金具の斜視図である。 図25のA−A断面およびB−B断面を例示した図である。 本体側ケースを間接的に取り付け金具に取り付けた図である。 図28の本体側ケースおよび中間ブラケット部材の斜視図である。 図28のA−A断面およびB−B断面を例示した図である。 変形例のボス部材を例示した図である。
A.第1実施形態:
図1は、セキュリティ用通信装置10を例示した図である。図1(a)〜(e)は、それぞれ、セキュリティ用通信装置10の正面図、上面図、底面図、右側面図、および、左側側面図である。図2は、セキュリティ用通信装置の斜視図である。以後、図1(a)に示されたセキュリティ用通信装置10の紙面上方側を「セキュリティ用通信装置10の上方側」、紙面下方側を「セキュリティ用通信装置10の下方側」、紙面右側を「セキュリティ用通信装置10の右側」、紙面左側を「セキュリティ用通信装置10の左側」とも呼ぶ。
セキュリティ用通信装置10は、略直方体形状の外観を備えており、例えば、家庭内、オフィス内、工場内等の壁面や天井面など取り付け面20に取り付けられる。本実施形態の取り付け面20は、ほぼ鉛直の壁面であるが、取り付け面20は、傾斜面や水平面であってもよく、また曲面であってもよい。セキュリティ用通信装置10は、例えば、家庭の壁面や柱面等に取り付けられ、有線または無線の電話回線や、LAN及びインターネットを介して建物内の異常を警備会社に通報するように構成されていてもよい。本実施形態のセキュリティ用通信装置10は、右側の側面部に無線通信用のアンテナ121が取り付けられている。アンテナ121は、棒状の外形を有しており、基端部がセキュリティ用通信装置10の本体部に回動可能に固定されている。
図3は、セキュリティ用通信装置10の取り付け方法を例示した斜視図である。図3に示すように、セキュリティ用通信装置10は、本体部100と、取り付け金具200とを含んでいる。取り付け金具200は、ネジや釘等の固定部材によって取り付け面20に直接固定されている。以後、図3に示された取り付け金具200の紙面上方側を「取り付け金具200の上方側」、紙面下方側を「取り付け金具200の下方側」とも呼ぶ。図3に示すように、本体部100は、上方側が取り付け金具200の上方側に対向し、下方側が取り付け金具200の下方側に対向する体勢(以後、「第1の体勢」とも呼ぶ)で取り付け金具200に取り付け可能に構成されている。
図4は、本体部100が、第1の体勢の上下及び左右をそれぞれ反転させた体勢(以後、「第2の体勢」とも呼ぶ)で取り付け金具200に取り付けられる状態を示している。本体部100を第1の体勢および第2の体勢で取り付け金具200に固定するための具体的な方法については後述する。このように、セキュリティ用通信装置10は、本体部100を第1の体勢または第2の体勢で取り付け金具200に取り付け可能に構成されているため、アンテナ121などの突起物が本体部100の周辺の物体と物理的に干渉しない方の体勢を選択することができる。また、アンテナ121と本体部100との相対的な位置を変えることができるため、本体部100と通信対象物との通信電波状況の良い方の体勢を選択することができる。また、本体部100における配線Wの引き込み位置を変えることができるため、後述するように、本体部100に配線Wを引き込む際に引き込まれる配線Wが目立たない方の体勢を選択することができる。
セキュリティ用通信装置10は、上述のように、本体部100を直接的に取り付け金具200に取り付けることができるほか、後述する中間ブラケット部材300を介して本体部100を間接的に取り付け金具200に取り付けることができる。以後、本体部100を直接的に取り付け金具200に取り付ける方法を「第1の取り付け方法」とも呼ぶ。また、後述する中間ブラケット部材300を介して本体部100を間接的に取り付け金具200に取り付ける方法を「第2の取り付け方法」とも呼ぶ。
図5は、第2の取り付け方法で取り付けられたセキュリティ用通信装置10を例示した図である。図5(a)〜(e)は、それぞれ、図1(a)〜(e)と同様の方向から見た状態を例示している。図6は、図2と同様の方向から見た斜視図である。第2の取り付け方法で取り付けられるセキュリティ用通信装置10は、本体部100および取り付け金具200のほか、中間ブラケット部材300を含んでおり、全体として略直方体形状を備えている。中間ブラケット部材300は、セキュリティ用通信装置10を取り付け面20に取り付けるときに、本体部100と取り付け面20との間に配置され、セキュリティ用通信装置10を自身の厚み分だけ取り付け面20から離した状態で本体部100を支持する。図5(a)に示すように、中間ブラケット部材300は、セキュリティ用通信装置10を正面視したときの外周部の形状が本体部100の外周部の形状と概ね一致するように構成されている。これにより、中間ブラケット部材300を使用してセキュリティ用通信装置10を取り付け面20に取り付けた場合であっても、セキュリティ用通信装置10の外観を目立たなくすることができる。中間ブラケット部材300は、例えば、樹脂等の射出形成によって製造することができる。
図7は、第2の取り付け方法によってセキュリティ用通信装置10を取り付け面20に取り付ける方法を例示した説明図である。中間ブラケット部材300は、取り付け面20に固定された取り付け金具200に直接固定される。中間ブラケット部材300を取り付け金具200に固定する具体的な方法については後述する。以後、図7に示された中間ブラケット部材300の紙面上方側を「中間ブラケット部材300の上方側」、紙面下方側を「中間ブラケット部材300の下方側」とも呼ぶ。本体部100は、第1の体勢または第2の体勢で中間ブラケット部材300に取り付け可能に構成されている。図7は、本体部100が第1の体勢、すなわち、本体部100の上方側が金具200の上方側に対向し、下方側が金具200の下方側に対向する体勢で中間ブラケット部材300に取り付けられる状態が示されている。
図8は、本体部100が、第2の体勢で取り付け金具200に取り付けられる状態を示している。本体部100を中間ブラケット部材300に固定するための具体的な方法については後述する。このように、セキュリティ用通信装置10は、第2の取り付け方法によっても、本体部100を第1の体勢または第2の体勢で中間ブラケット部材300に取り付け可能に構成されているため、本体部100の周辺の物理的な状況や、通信電波状況に応じて本体部100の体勢を変更することができる。すなわち、セキュリティ用通信装置10を取り付ける際に、図3、4、7、8に示した4つの取り付け方法のいずれかのうちで、本体部100の周辺の物理的な状況、通信状態を考慮して最適なものを選択することができる。
図9〜図11は、中間ブラケット部材300を用いない第1の取り付け方法で取り付けられるセキュリティ用通信装置10の分解斜視図である。図9〜図11には、それぞれ、後述する内部装置120に接続される配線Wの第1の配線経路、第2の配線経路、および、第3の配線経路が示されている。図9〜11では、本体部100は第1の体勢で取り付け金具200に取り付けられている。
本体部100は、外側ケース110と、内部装置120と、本体側ケース400とを含んでいる。外側ケース110は、開口端を備える略函状の外形を有しており、略矩形形状の外側ケース主面部111と、外側ケース主面部111の外周に形成された枠状の外側ケース外周面部112とを備えている。本体側ケース400は、略矩形形状の本体側主面部401と、本体側主面部401の外周に形成された枠状の本体側外周面部410とを備えている。本体側ケース400は、本体側外周面部410に囲まれた領域内に、内部装置120を収容するための内部装置収容部MSと、内部装置120から外部に延びる配線Wを収容するための本体側配線収容部SSが形成されている。本体側ケース400の本体側主面部401には、必要に応じて、内部装置120から延びる配線Wを本体側ケース400の裏側に挿通させる(図11参照)ための本体側配線用開口部440が形成されている。
外側ケース110の外側ケース外周面部112によって形成される開口端と、本体側ケース400の本体側外周面部410によって形成される開口端は、ほぼ同じ形状している。外側ケース外周面部112の開口端と本体側外周面部410の開口端とを重ね合わせることによって、内側に内部装置120を収容した状態で、外側ケース110を本体側ケース400に固定することができる。中間ブラケット部材300を用いない第1の取り付け方法の場合、ネジ600が取り付けられたボス部材500を用いて、本体側ケース400が取り付け金具200に直接固定される。ネジ600およびボス部材500の構成については後述する。なお、外側ケース110と本体側ケース400は、例えば、樹脂等の射出形成によって製造することができる。
内部装置120は、無線通信機能を有しており、基板部122と、電源部123と、アンテナ121を備えている。基板部122と電源部123は、本体側ケース400の内部装置収容部MSに収容されている。内部装置120には、セキュリティ用通信装置10の外部からセキュリティ用通信装置10の内部に引き込まれた配線Wが接続されている。この配線Wは、例えば、電源供給用の電源用配線と、建物内の他の装置(例えば、監視カメラ)との通信用の配線の少なくとも一方の機能を有する配線であり、これらの両方の機能を有していてもよい。
セキュリティ用通信装置10は、取り付け面20を含む壁面上を這わせた配線、および、取り付け面20の裏側から取り付け面20に設けられた開口部21を介して取り出される配線のいずれも引き込み可能に構成されている。第1の取り付け方法で取り付けられたセキュリティ用通信装置10は、内部に引き込まれた配線Wを図9〜図11に示す配線経路のうちの少なくとも1つの配線経路によって内部装置120に接続させることができる。
例えば、図9に示すように、取り付け面20を含む壁面上を這わせた配線Wをセキュリティ用通信装置10に引き込む場合、本体側ケース400の本体側外周面部410のうち、内側が本体側配線収容部SSと接する部分を切り欠いて切り欠き部CPを形成し、この切り欠き部CPを介してセキュリティ用通信装置10の内部に引き込むことができる。図9では、本体側外周面部410の上方側の面のうち、左側の端部付近に切り欠き部CPが形成されている。引き込まれた配線Wは、先端部が内部装置120の所定の位置に接続される。また、先端部と切り欠き部CPとの間の配線Wは、本体側配線収容部SSに収容される。なお、切り欠き部CPを形成する位置については、本体側外周面部410のうち、内側が本体側配線収容部SSと接する部分であれば図9で示した位置に限定されない。例えば、図10に示すように、本体側外周面部410の下方側の面のうち、左側の端部付近に切り欠き部CPを形成して配線Wを引き込んでもよい。この場合であっても、引き込まれた配線Wの先端部を内部装置120の所定の位置に接続することができる。また、内部装置120に接続された先端部と切り欠き部CPとの間の配線Wを本体側配線収容部SSに収容することができる。
一方、例えば、図11に示すように、取り付け面20の裏側から取り付け面20に設けられた開口部21を介して取り出される配線Wをセキュリティ用通信装置10に引き込む場合、まず、取り付け面20に設けられた開口部21と取り付け金具200に設けられた金具側開口部240とが連通するように取り付け金具200を取り付ける。そして、取り付け金具200の金具側開口部240を介して、取り付け面20の裏側から配線Wを取り出す。金具側開口部240から取り出された配線Wを本体側ケース400の本体側配線用開口部440を挿通させて内部装置120の所定の位置に接続させることができる。
図12〜図14は、中間ブラケット部材300を用いる第2の取り付け方法で取り付けられるセキュリティ用通信装置10の分解斜視図である。図12〜図14には、それぞれ、内部装置120に接続される配線Wの第4の配線経路、第5の配線経路、および、第6の配線経路が例示されている。図12〜図14では、本体部100は第1の体勢で中間ブラケット部材300に取り付けられた状態が例示されている。第2の取り付け方法の場合、ネジ600が取り付けられたボス部材500を用いて、本体側ケース400が中間ブラケット部材300に直接固定される。また、ネジ600が取り付けられたボス部材500を用いて、中間ブラケット部材300を介して、本体側ケース400が取り付け金具200に直接固定される。ネジ600およびボス部材500を用いた取り付け構成については後述する。
中間ブラケット部材300は、略矩形形状のブラケット側主面部301と、ブラケット側主面部301の外周に形成された枠状のブラケット側外周面部310とを備えている。中間ブラケット部材300は、ブラケット側外周面部310に囲まれた領域に、内部装置120から延びる配線Wを収容するためのブラケット側配線収容部WSが形成されている。ブラケット側主面部301には、必要に応じて、内部装置120から延びる配線Wを中間ブラケット部材300の裏側に挿通させる(図14参照)ためのブラケット側配線用開口部340が形成されている。ブラケット側外周面部310によって形成される開口端は、本体側主面部401の外周部と、ほぼ同じ形状している。中間ブラケット部材300は、ブラケット側外周面部310の開口端を本体側ケース400の本体側主面部401に接触させた状態で本体部100を支持する。第2の取り付け方法で取り付けられたセキュリティ用通信装置10は、内部に引き込まれた配線Wを図12〜図14に示す配線経路のうちの少なくとも1つの配線経路によって内部装置120に接続させることができる。
例えば、図12に示すように、取り付け面20を含む壁面上を這わせた配線Wをセキュリティ用通信装置10に引き込む場合、ブラケット側外周面部310の任意の部分に切り欠き部CPを形成し、この切り欠き部CPを介してセキュリティ用通信装置10の内部に引き込むことができる。図12では、切り欠き部CPを形成する位置の一例として、ブラケット側外周面部310の上方側の面のうち、右側の端部付近に切り欠き部CPが形成されている。引き込まれた配線Wは、先端部が内部装置120の所定の位置に接続される。また、先端部と切り欠き部CPとの間の配線Wは、ブラケット側配線収容部WSに収容される。切り欠き部CPから引き込まれた配線Wは、ブラケット側配線収容部WSの内部において、配線方向を変化させ、本体側配線用開口部440を介して内部装置120の所定の位置に接続される。なお、切り欠き部CPを形成する位置については、図12で示した位置に限定されない。例えば、図13に示すように、本体側外周面部410の下方側の面のうち、左側の端部付近に切り欠き部CPを形成して配線Wを引き込んでもよい。また、他の例として、ブラケット側外周面部310の左右の側面を切り欠いて切り欠き部CPを形成してもよい。これらの場合であっても、切り欠き部CPから引き込まれた配線をブラケット側配線収容部WSの内部において、配線方向を変化させ、本体側配線用開口部440を介して内部装置120の所定の位置に接続させることができる。このとき、ブラケット側配線収容部WSの内部において、長さの余った配線Wを収容することができる。そのため、セキュリティ用通信装置10の外部において長さの余った配線Wが目立つことを抑制することができる。
一方、例えば、図14に示すように、取り付け面20の裏側から取り付け面20に設けられた開口部21を介して取り出される配線Wをセキュリティ用通信装置10に引き込む場合、まず、取り付け面20に設けられた開口部21と取り付け金具200に設けられた金具側開口部240とが連通するように金具200を取り付ける。そして、取り付け金具200の金具側開口部240を介して、取り付け面20の裏側から配線Wを取り出す。金具側開口部240から取り出された配線Wをブラケット側配線用開口部340および本体側配線用開口部440を挿通させて内部装置120の所定の位置に接続させることができる。このとき、ブラケット側配線収容部WSの内部に、長さの余った配線Wを収容することができる。このように、セキュリティ用通信装置10は、図9〜14に例示された配線経路のうちで、セキュリティ用通信装置10の周辺の配線の状況、装置自体の大きさ考慮して最も目立たない構成を選択することができる。
図15は、取り付け金具200を例示した図である。図15(a)〜(e)は、それぞれ、取り付け金具200の正面図、上面図、底面図、右側側面図、および、左側側面図である。図16は、取り付け金具200の斜視図である。
取り付け金具200は、金具側主面部201と、金具側固定部210と、一対の金具側係合部220、230(第1の金具側係合部220と第2の金具側係合部230)と、を備えている。金具側主面部201は、略矩形形状の外形を備え、孔部202、203に取り付けたネジや釘等の固定部材によって取り付け面20に固定される。金具側主面部201の略中央部には、上述した金具側開口部240が形成されている。
金具側固定部210は、本体部100を取り付け金具200に固定するための部位であって、金具側主面部201の上方側の端辺に形成されている。金具側固定部210には、金具側雌ネジ部211が形成されており、ネジを用いて、本体部100を、直接、または、中間ブラケット部材300を介して取り付け金具200に固定可能に構成されている。具体的には、本体部100に設けられた後述する本体側開口部450、460(図17)に挿通されたネジ600(図23)を直接、または、中間ブラケット部材300を介して金具側雌ネジ部211に螺合させることによって、本体部100を取り付け金具200に固定する。
一対の金具側係合部220、230は、本体部100または中間ブラケット部材300を固定するための部位であって、金具側主面部201の左右の両端辺に形成されている。一対の金具側係合部220、230は、それぞれ、本体部100または中間ブラケット部材300と係合することによって、本体部100または中間ブラケット部材300を取り付け金具200に固定する。このように、取り付け金具200は、金具側固定部210および一対の金具側係合部220、230のそれぞれが互いに異なる金具側主面部201の端辺に形成されている。これにより、取り付け金具200と本体部100とを互いに直線状に並ばない3箇所で固定することができるとともに、この3箇所の互いの距離を大きくすることができ、取り付け金具200と、本体部100との間の固定をより安定化させることができる。なお、本実施形態の一対の金具側係合部220、203は、それぞれ先端が上方側を向いたフックとして構成されている。本実施形態では、金具側係合部220、203に引っ掛けられて前後左右方向の移動が規制された本体部100は、金具側雌ネジ部211を用いてネジ止めされることによって上下方向の移動が規制され、取り付け金具200に固定される。一方、金具側係合部220、203に引っ掛けられた中間ブラケット部材300は、本体部100が金具側雌ネジ部211を用いてネジ止めされることによって上下方向の移動が規制されて、本体部100と取り付け金具200とに挟持された状態で取り付け金具200に固定される。
図17は、本体側ケース400を例示した図である。図17(a)〜(e)は、それぞれ、本体側ケース400の正面図、上面図、底面図、右側側面図、および、左側側面図である。図18は、本体側ケース400の斜視図である。
本体側ケース400は、本体側主面部401と、本体側外周面部410のほか、一対の本体側金具係合部420、430(第1の本体側金具係合部420と第2の本体側金具係合部430)と、第1の本体側開口部450と、第2の本体側開口部460とを備えている。本体側主面部401の略中央部には、上述した本体側配線用開口部440が形成されている。
一対の本体側金具係合部420、430は、取り付け金具200の一対の金具側係合部220、230とそれぞれ係合するための部位であって、本体側主面部401の左右の両端辺の略中央に形成されている。本実施形態では、一対の本体側金具係合部420、430は、それぞれ上下方向に延伸した開口部として構成されている。本体側ケース400を第1の体勢で取り付け金具200に取り付けるとき、第1の本体側金具係合部420が第1の金具側係合部220と係合し、第2の本体側金具係合部430が第2の金具側係合部230と係合する。また、本体側ケース400を第2の体勢で取り付け金具200に取り付けるとき、第1の本体側金具係合部420が第2の金具側係合部230と係合し、第2の本体側金具係合部430が第1の金具側係合部220と係合する。本体側ケース400は、第1の体勢であっても第2の体勢であっても、一対の本体側金具係合部420、430に一対の金具側係合部220、203を挿通させた後、本体側ケース400を下方向にスライドさせることで取り付け金具200に仮固定される。
第1の本体側開口部450は、第1の体勢の本体側ケース400を取り付け金具200に固定する際にネジ600(図23)が挿通される部位であって、本体側ケース400を第1の体勢で取り付け金具200に取り付けたときに金具側雌ネジ部211に対向する位置に形成されている。本実施形態では、第1の本体側開口部450は、本体側主面部401の上方側の端辺に形成されている。
第2の本体側開口部460は、第2の体勢の本体側ケース400を取り付け金具200に固定する際にネジ600(図23)が挿通される部位であって、本体側ケース400を第2の体勢で取り付け金具200に取り付けたときに金具側雌ネジ部211に対向する位置に形成されている。本実施形態では、第2の本体側開口部460は、本体側主面部401の下方側の端辺に形成されている。
第1の本体側開口部450と第2の本体側開口部460は、本体側主面部401の中心点を対象点として略点対称となる位置に形成されている。第1の本体側開口部450と第2の本体側開口部460は、それぞれ貫通した孔部であり、いずれか一方に挿通されたネジのネジ先を金具側雌ネジ部211に螺合させることによって、本体側ケース400を取り付け金具200に容易に固定することができる。本体側ケース400を取り付け金具200に取り付ける場合には、まず、一対の本体側金具係合部420、430に一対の金具側係合部220、203を挿通させた後、本体側ケース400を下方向にスライドさせることで本体側ケース400を仮固定し、その後、第1または第2の本体側開口部450、460に挿通させたネジを金具側雌ネジ部211に螺合させることによって、本体側ケース400を固定することができる。
第1の本体側開口部450および一対の本体側金具係合部420、430のそれぞれは、互いに異なる本体側主面部401の端辺に形成されている。また、第2の本体側開口部460も一対の本体側金具係合部420、430と異なる本体側主面部401の端辺に形成されている。これにより、本体側ケース400を第1の体勢および第2の体勢で取り付け金具200に取り付けたとき、いずれの場合にも、本体側ケース400を互いに直線状に並ばない3箇所で固定することができるとともに、この3箇所の互いの距離を大きくすることができ、取り付け金具200との間の固定をより安定化させることができる。
本体側外周面部410は、本体側主面部401の上方側端部に形成される上方側本体外周平面部411と、下方側端部に形成される下方側本体外周平面部412と、右側端部に形成される右側本体外周平面部413と、左側端部に形成される左側本体外周平面部414とを備えている。この4つの本体外周平面部411〜414と本体側主面部401によって本体側配線収容部SSおよび内部装置収容部MSが形成されている。右側本体外周平面部413には、アンテナ取り出し部416が形成されている。これにより、内部装置120を内部装置収容部MSに設置したときにアンテナ121を本体部100の外側に配置することができる。上方側本体外周平面部411と下方側本体外周平面部412には、本体側ケース係合部481、482がそれぞれ形成されている。本体側ケース係合部481、482は、外側ケース110を本体側ケース400に取り付けたときに、外側ケース110の外側ケース外周面部112と係合する。本体側ケース係合部482は、2つの爪部から形成されており、この2つの爪部を同時に押圧しないと外側ケース110を取り外せない構成となっている。
本体側配線収容部SSと内部装置収容部MSは、上下に延びる区画部402によって区画されている。そのため、本体側配線収容部SSは、4つの本体外周平面部411〜414のうち、左側本体外周平面部414と、上方側本体外周平面部411および下方側本体外周平面部412の左側端部のみと接している。本体側配線収容部SSは、左側本体外周平面部414と内部装置収容部MSとの間に形成され、本体側主面部401の端辺に沿って上下方向に延伸した形状を有している。これにより、本体部100は、本体側配線収容部SSを本体部100の片側のみに設けて本体部100の大型化を抑制しつつ、本体側外周面部410のうち、内側が本体側収容部SSと接している部分から配線Wを本体部100の内部に引き込むことができる。また、本体側外周面部410のうち、内側が本体側配線収容部SSと接触する部分には、切り欠き部CPの形成を容易にするために、複数の目地状の溝315が形成されていてもよい。溝315は、本体側外周面部410の厚みが薄くなるように、本体側ケース400の開口端側から本体側主面部401に向かう方向に沿って形成されている。本実施形態では、上方側本体外周平面部411および下方側本体外周平面部412の左側端部のみに形成されているが、左側本体外周平面部414にも形成されていてもよい。
内部装置収容部MSは、第1の本体側開口部450と第2の本体側開口部460との間に形成されている。これにより、セキュリティ用通信装置10の小型化を図ることができる。すなわち、内部装置収容部MSが第1の本体側開口部450と第2の本体側開口部460との間に配置されていれば、本体部100を第1の体勢および第2の体勢のいずれの体勢で中間ブラケット部材300に取り付けても、セキュリティ用通信装置10を取り付け方向から見たとき、すなわち正面視したときの内部装置収容部MSの位置がほぼ変わらない。そのため、本体部100を第1の体勢および第2の体勢のいずれの体勢で中間ブラケット部材300に取り付けた場合であっても、中間ブラケット部材300のブラケット側配線収容部WSと内部装置収容部MSとがほぼ重なるように構成することができる。
図19は、中間ブラケット部材300を例示した図である。図19(a)〜(e)は、それぞれ、中間ブラケット部材300の正面図、上面図、底面図、右側側面図、および、左側側面図である。図20は、中間ブラケット部材300の斜視図である。
中間ブラケット部材300は、ブラケット側主面部301と、ブラケット側外周面部310のほか、一対のブラケット側金具係合部320、330(第1のブラケット側金具係合部320と第2のブラケット側金具係合部330)と、ブラケット側開口部350と、ブラケット側雌ネジ部360、とを備えている。ブラケット側主面部301の略中央部には、上述したブラケット側配線用開口部340が形成されている。
一対のブラケット側金具係合部320、330は、取り付け金具200の一対の金具側係合部220、230とそれぞれ係合するための部位であって、ブラケット側主面部301の左右の両端辺の略中央に形成されている。本実施形態の一対のブラケット側金具係合部320、330は、それぞれ上下方向に延伸した開口部として構成されている。中間ブラケット部材300を取り付け金具200に取り付けるとき、第1のブラケット側金具係合部320が第1の金具側係合部220と係合し、第2のブラケット側金具係合部330が第2の金具側係合部230と係合する。中間ブラケット部材300は、一対のブラケット側金具係合部320、330に一対の金具側係合部220、203を挿通させた後、中間ブラケット部材300を下方向にスライドさせることで取り付け金具200に仮固定される。
ブラケット側開口部350は、中間ブラケット部材300に取り付けられた本体側ケース400を取り付け金具200に固定するためのネジが挿通される部位であって、中間ブラケット部材300を取り付け金具200に取り付けたときに金具側雌ネジ部211に対向する位置に形成されている。本実施形態では、ブラケット側開口部350は、中間ブラケット部材300を取り付け金具200に取り付けたときに金具側固定部210が挿通される。なお、ブラケット側開口部350は、金具側雌ネジ部211に螺合されるネジが挿通されてもよい。中間ブラケット部材300を取り付け金具200に取り付ける場合には、まず、一対の本体側金具係合部420、430に一対のブラケット側金具係合部320、330を挿通させた後、中間ブラケット部材300を下方向にスライドさせることで中間ブラケット部材300を仮固定する。その後、中間ブラケット部材300に本体側ケース400を取り付け、本体側ケース400の第1の本体側開口部450または第2の本体側開口部460に挿通されたネジを、ブラケット側開口部350から突出した金具側固定部210の金具側雌ネジ部211に螺合させることによって、中間ブラケット部材300を固定することができる。
ブラケット側雌ネジ部360は、本体側ケース400を中間ブラケット部材300に固定するための部位であって、第1の体勢の本体部100を中間ブラケット部材300に取り付ける場合には、第2の本体側開口部460と対向し、第2の体勢の本体部100を中間ブラケット部材300に取り付ける場合には、第1の本体側開口部450と対向する位置に形成されている。この構成によれば、中間ブラケット部材300は、本体部100に設けられた、本来、本体部100を取り付け金具200に固定するための2つの本体側開口部450、460のうち、取り付け金具200との間の固定に使用されていない一方の開口部を、本体部100と中間ブラケット部材300との固定に使用することができる。そのため、本体部100に中間ブラケット部材300との間の固定に使用される本体側開口部を別途設ける必要がない。よって、本体部100の大型化を抑制しつつ本体部100を中間ブラケット部材に固定することができる。本実施形態では、ブラケット側雌ネジ部360は、ブラケット側主面部301の下方側の端辺に形成されている。
ブラケット側外周面部310は、ブラケット側主面部301の上方側端部に形成される上方側ブラケット外周平面部311と、下方側端部に形成される下方側ブラケット外周平面部312と、右側端部に形成される右側ブラケット外周平面部313と、左側端部に形成される左側ブラケット外周平面部314とを備えている。この4つのブラケット外周平面部311〜314とブラケット側主面部301によってブラケット側配線収容部WSが形成されている。本体部100を中間ブラケット部材300に取り付けるときの取り付け方向から見たときのブラケット側外周面部310の外形は、本体側ケース400をその取り付け方向から見たときの外形とほぼ同じである。この構成によれば、本体部100を中間ブラケット部材300に取り付けるときの取り付け方向から見たときのセキュリティ用通信装置10の全体の大きさを抑制することができる。右側ブラケット外周平面部313と左側ブラケット外周平面部314には、ブラケット側移動規制部381、382がそれぞれ形成されている。ブラケット側移動規制部381、382は、本体部100を中間ブラケット部材300に取り付けたときに、本体側ケース400と係合する。
ブラケット側配線収容部WSは、4つのブラケット外周平面部311〜314とそれぞれ接している。そのため、4つのブラケット外周平面部311〜314のどこにでも配線を引き込むための切り欠き部CPを形成することができる。よって、セキュリティ用通信装置10の周囲において、壁面を這わせた配線Wの配線経路を目立つほど変化させずにセキュリティ用通信装置10に引き込むことができる。また、本実施形態の上方側ブラケット外周平面部311および下方側ブラケット外周平面部312には、切り欠き部CPの形成を容易にするために、複数の目地状の溝315が形成されている。溝315は、4つのブラケット外周平面部311〜314のどこにでも形成することができる。
ブラケット側配線収容部WSは、ブラケット側開口部350とブラケット側雌ネジ部360の間に形成されている。これにより、セキュリティ用通信装置10の小型化を図ることができる。すなわち、ブラケット側配線収容部WSがブラケット側開口部350とブラケット側雌ネジ部360の間との間に配置されていれば、本体部100を中間ブラケット部材300に取り付けるときの取り付け方向から見たときの内部装置収容部MSの位置とブラケット側配線収容部WSの位置がほぼ重なるように構成することができる。
以下では、本体側ケース400(図17および図18)と取り付け金具200(図15および図16)との固定方法、および、本体側ケース400と中間ブラケット部材300との固定方法について説明する。本実施形態のセキュリティ用通信装置10は、本体側ケース400の第1の本体側開口部450または第2の本体側開口部460に挿通されるネジのネジ先を取り付け金具200の金具側雌ネジ部211に螺合させることによって、本体側ケース400と取り付け金具200とが固定される。このとき、第1の本体側開口部450または第2の本体側開口部460に挿通されたネジのネジ頭と本体側開口部との間に後述するボス部材500(図21)を介在させる。このボス部材500は、本体側開口部に挿通されたネジのネジ頭と本体側開口部との間の介在部分の長さが変更可能に構成されており、介在部分の長さを変更することによって、本体側開口部から取り付け金具200に向けて突出するネジの突出長さ、すなわち、本体側開口部からネジ先までの距離を変更させることができる。これにより、中間ブラケット部材300を使用せずに本体側ケース400を直接的に取り付け金具200に取り付ける場合(図9)と、中間ブラケット部材300を介して本体側ケース400を間接的に取り付け金具200に取り付ける場合(図12)のいずれの場合にも同一のネジを使用して、本体側ケース400を取り付け金具200に固定することができる。
図21は、ボス部材500を例示した図である。図21(a)〜(e)は、それぞれ、ボス部材500の正面図、上面図、底面図、右側側面図、および、左側側面図である。図22は、ボス部材500を例示した斜視図である。図23(a)は、ボス部材500の断面図である。図23(b)は、ネジ600が挿通された状態のボス部材500の断面図である。図21および図22では、説明の便宜上、ボス部材500の上端部540にハッチを付している。ボス部材500は、略筒状の外形を備え、ネジが挿通される貫通孔505と、第1の係合部510と、第2の係合部520と、ガイド部530とを備えている。ボス部材500は、貫通孔505にネジが取り付けられた状態で、本体側ケース400の第1の本体側開口部450および第2の本体側開口部460の上方に配置され、または、本体側開口部に挿通されるように配置されて使用される。
第1の係合部510は、ボス部材500の外周部の上端部540に近接した位置に形成されており、第1上方側突起部511と、第2上方側突起部512と、第3上方側突起部513とを含んでいる。3つの上方側突起部511〜513は、それぞれ、矩形形状を有しており、ボス部材500の軸方向(図21(a)の上下方向)と直交する方向に突出している。3つの上方側突起部511〜513は、ボス部材500の外周部において、外周部の周方向(図21(b)の面内回転方向)にほぼ等間隔に配置されている。第2上方側突起部512と第3上方側突起部513は、同形状であり、第1上方側突起部511は、第2上方側突起部512および第3上方側突起部513よりもボス部材500の外周部の周方向の幅が広い形状を有している。
第2の係合部520は、ボス部材500の外周部の下端部550に近接した位置に形成されており、第1下方側突起部521と、第2下方側突起部522と、第3下方側突起部523とを含んでいる。第1下方側突起部521は、第1上方側突起部511と対応して同形状であり、第2下方側突起部522および第3下方側突起部523は、第2上方側突起部512および第3上方側突起部513と対応して同形状である。3つの下方側突起部521〜523は、3つの上方側突起部511〜513に対して、ボス部材500の軸回りに180°回転させた位置にそれぞれ形成されている、すなわち、ボス部材500のうち、軸方向において、第1の係合部510が形成された位置を第1の係合部形成部501と呼び、第2の係合部520が形成された位置を第2の係合部形成部502と呼ぶと、第1の係合部形成部501の軸方向に直交する断面の断面形状は、第2の係合部形成部502の軸方向に直交する断面の断面形状と同じであり、ボス部材500の軸方向から見たときの向きが180°異なるように構成されている。
ガイド部530は、ボス部材500の外周部に形成された2つの突起状の部位であり、それぞれ、ボス部材500の軸方向に沿って延伸している。この2つの突起部は、ボス部材500の軸を介して互いに反対の位置に形成されている。ガイド部530は、ボス部材500が第1の本体側開口部450または第2の本体側開口部460に挿通されるとき、本体側開口部に設けられた後述する第4切欠部454(図24)と係合することによって、ボス部材500の軸回りの回転を規制する。
図23(b)に示すように、ボス部材500は、上端部540からネジ600が挿通された状態で使用される。ボス部材500は、上端部540がネジ600のネジ首620と接触した状態で下端部550からネジ先630が突出するように構成されている。そのため、ボス部材500は、軸方向において、第1の係合部510が第2の係合部520よりもネジ600のネジ頭610に近い位置に形成されている。ボス部材500は、貫通孔505に取り付けられたネジ600を第1の本体側開口部450または第2の本体側開口部460に挿通させたときに、ネジ600が挿通された本体側開口部の開口端部と、第1の係合部510または第2の係合部520が係合可能に構成されている。一方、ボス部材500は、第1の係合部510または第2の係合部520の向きを本体側開口部の開口形状の向きに合わせることによって、第1の係合部510または第2の係合部520が本体側開口端部を挿通可能に構成されている。
図24(a)は、第1の本体側開口部450付近の形状を例示した図である。図24(b)および図24(c)は、中間ブラケット部材300を介さずに本体側ケース400を取り付け金具200に固定するときのボス部材500の状態が示されている。図24(d)および図24(e)は、中間ブラケット部材300を介して本体側ケース400を取り付け金具200に固定するときのボス部材500の状態が示されている。図24(b)および図24(d)では、説明の便宜上、ボス部材500の上端部540にハッチを付している。なお、第2の本体側開口部460(図17)は、第1の本体側開口部450と同様の形状を有している。
図24(a)に示すように、第1の本体側開口部450の開口形状は、ボス部材500の第1の係合部形成部501における軸方向に直交する断面の断面形状、および、第2の係合部形成部502における軸方向に直交する断面の断面形状と対応(相似)する形状を備えている。具体的には、第1の本体側開口部450は、第1切欠部451と、第2切欠部452と、第3切欠部453と、第4切欠部454と、を含んでいる。図24(a)、(b)、(d)に示すように、第1切欠部451は、第1上方側突起部511および第1下方側突起部521の断面形状と対応する形状を備えている。第2切欠部452は、第2上方側突起部512および第2下方側突起部522の断面形状と対応し、第3切欠部453は、第3上方側突起部513および第3下方側突起部523の断面形状と対応する形状を備えている。第4切欠部454は、ガイド部530の断面形状と対応する形状を備えている。ボス部材500と第1の本体側開口部450は、第1の係合部形成部501の断面形状と、第1の本体側開口部450の開口形状の向きが一致しているときに第1の係合部形成部501が第1の本体側開口部450を挿通可能になり、これらの向きが互いに異なるときには、第1の係合部510が第1の本体側開口部450の開口端部と係合して第1の係合部形成部501が第1の本体側開口部450を挿通できなくなる。第2の係合部形成部502についても同様である。
中間ブラケット部材300を使用せずに本体側ケース400を取り付け金具200に固定する場合、図24(b)に示すように、ボス部材500は、軸方向に直交する方向における、第2の係合部形成部502の断面形状の向きが第1の本体側開口部450の開口形状の向きと(ここでは180°)異なるように配置される。これにより、図24(b)および図24(c)に示すように、ボス部材500は、第2の係合部520が第1の本体側開口部450の開口端部と係合する。具体的には、3つの下方側突起部521〜523が第1の本体側開口部450の開口端部と接触し、ボス部材500が第1の本体側開口部450を介して下方(図24(c)の下方側)に移動することが規制される。このとき、ボス部材500は、図24(c)に示すように、第2の係合部形成部502から上端部540までの部分が介在部分として、ネジ600のネジ頭610と第1の本体側開口部450との間に位置している。この介在部分の軸方向の長さをL1とする。また、第1の本体側開口部450からネジ先630までの軸方向の距離をL2とする。
図24(d)に示すように、ボス部材500は、軸方向に直交する方向における、第2の係合部形成部502の断面形状の向きを第1の本体側開口部450の開口形状の向きと一致させることによって、第2の係合部形成部502を第1の本体側開口部450に挿通させ、下方側(図24(c)の下方側)に押し下げることができる。ここでは、図24(b)の状態のボス部材500を軸回りに180°回転させて図24(d)の状態にすることで図24(c)の状態のボス部材500を下方側に押し下げて図24(e)の状態にすることができる。図24(d)のボス部材500は、第1の係合部形成部501の断面形状の向きが第1の本体側開口部450の開口形状の向きと(ここでは180°)異なっており、第1の係合部510と第1の本体側開口部450の開口端部とが係合する。具体的には、3つの上方側突起部511〜513が第1の本体側開口部450の開口端部と接触し、ボス部材500が第1の本体側開口部450を介して下方に移動することが規制される。このとき、ボス部材500は、図24(e)に示すように、第1の係合部形成部501から上端部540までの部分が介在部分として、ネジ600のネジ頭610と第1の本体側開口部450との間に位置している。このときの介在部分の軸方向の長さL3はL1よりも短く(L3<L1)なる。そのため、第1の本体側開口部450からネジ先630までの軸方向の距離L4はL2よりも長く(L4>L2)なる。なお、ボス部材500は、ネジ先630側に取り付け金具200や、中間ブラケット部材300がない場合、第1の係合部形成部501の断面形状の向きを第1の本体側開口部450の開口形状の向きと一致させることによって、第1の係合部形成部501を第1の本体側開口部450に挿通させ、さらに下方側に押し下げることができる。ここでは、図24(d)の状態のボス部材500を180°回転させて図24(b)の状態にすることで、ボス部材500をさらに下方側に押し下げて、ボス部材500を第1の本体側開口部450の下方側から取り出すことができる。
図24(c)および図24(e)に示すように、ボス部材500は、ネジ600が第1の本体側開口部450に挿通されているときに、ネジ600のネジ頭610と本体側開口部との間に介在するボス部材500の介在部分の軸方向の長さをL1とL3の2種類に変更可能に構成されている。すなわち、ボス部材500は、図24(c)に示すように、中間ブラケット部材300を使用せずに本体側ケース400を直接的に取り付け金具200に取り付ける場合には、介在部分の軸方向の長さ距離L1を相対的に長くすることができる。これにより、第1の本体側開口部450からネジ600のネジ先630までの距離L2が相対的に短くなり、ネジ先630を金具側雌ネジ部211に螺合させることができる。一方、ボス部材500は、図24(e)に示すように、中間ブラケット部材300を介して本体側ケース400を間接的に取り付け金具200に取り付ける場合には、介在部分の軸方向の長さL3を相対的に短くすることができる。これにより、第1の本体側開口部450からネジ600のネジ先630までの距離L4が相対的に長くなり、ネジ先630を金具側雌ネジ部211に螺合させることができる。本実施形態のセキュリティ用通信装置10は、中間ブラケット部材300を使用する場合と使用しない場合とで、第1の本体側開口部450から金具側雌ネジ部211までの距離が変化するように構成されている。本体側ケース400を取り付け金具200に固定するネジにボス部材500を取り付けることによって、中間ブラケット部材300を使用する場合と使用しない場合のいずれの場合でも、同一のネジによって、本体側ケース400を取り付け金具200に固定することができる。
図24(a)に示すように、本体側ケース400の本体側外周面部410は、本体側外周面部410の立設方向に沿った2つの凸形状の回転規制部417を備えている。すなわち、回転規制部417は、上方側本体外周平面部411に袖壁状に形成されている。回転規制部417は、図24(b)および図24(d)に示すように、第1上方側突起部511または第1下方側突起部521と係合し、ボス部材500の軸回りの回転を規制する。
図25は、中間ブラケット部材300を使用せずに本体側ケース400を直接的に取り付け金具200に取り付けた状態を例示した図である。図26は、図25の本体側ケース400および取り付け金具200の斜視図である。図27は、図25のA−A断面およびB−B断面を例示した図である。
図25〜27に示すように、本体側ケース400を直接的に取り付け金具200に取り付ける場合、第1の本体側開口部450および第2の本体側開口部460には、それぞれ、ボス部材500を取り付けたネジ600が挿通される。図27に示すように、第1の本体側開口部450に挿通されたボス部材500は、図24(c)と同じ状態であり、第2の係合部520が第1の本体側開口部450の開口端部と係合し、ネジ600のネジ先630が金具側雌ネジ部211と螺合する。第2の本体側開口部460に挿通されたボス部材500は、第2の係合部520が第2の本体側開口部460と係合する。
図28は、中間ブラケット部材300を介して本体側ケース400を間接的に取り付け金具200に取り付けた状態を例示した図である。図29は、図28の本体側ケース400および中間ブラケット部材300の斜視図である。図30は、図28のA−A断面およびB−B断面を例示した図である。
図28〜30に示すように、本体側ケース400を間接的に取り付け金具200に取り付ける場合、第1の本体側開口部450および第2の本体側開口部460には、それぞれ、ボス部材500を取り付けたネジ600が挿通される。このネジ600は、本体側ケース400を直接的に取り付け金具200に取り付ける場合と同一である。図30に示すように、第1の本体側開口部450に挿通されたボス部材500は、図24(e)と同じ状態であり、第1の係合部510が第1の本体側開口部450の開口端部と係合し、ネジ600のネジ先630が金具側雌ネジ部211と螺合する。第2の本体側開口部460に挿通されたボス部材500は、第2の係合部520が第2の本体側開口部460と係合し、ネジ600のネジ先630がブラケット側雌ネジ部360と螺合する。
以上説明した、本実施形態のセキュリティ用通信装置10によれば、建物への侵入者等にその存在を気がつかれないように、セキュリティ用通信装置10をより目立たなくすることができる。具体的には、セキュリティ用通信装置に外部配線を引き込んだ際、装置の周囲において配線の長さが余らなかった場合、または、目立たない程度に長さが余る場合には、図1〜4、9〜11に示すように、中間ブラケット部材300を使用せずにセキュリティ用通信装置10の本体部100を直接的に取り付け面20に固定できる。そのため、セキュリティ用通信装置10の大きさを抑制することができる。一方、セキュリティ用通信装置に外部配線を引き込んだ際、装置の周囲において配線の長さが目立つ程度に余る場合には、図5〜8、12〜14に示すように、中間ブラケット部材300を使用することによって、中間ブラケット部材300の内部の配線収容部WSにおいて配線方向を変化させて本体部100に接続することができる。これにより、セキュリティ用通信装置10周辺の配線Wによってセキュリティ用通信装置10が目立つようになることを抑制することができる。また、この構成によれば、選択的に中間ブラケット部材300を使用してセキュリティ用通信装置10の本体部100を取り付け面20に固定することができるため、取り付け場所の状況に応じてより目立たない構成を選択することができる。また、本実施形態のセキュリティ用通信装置10によれば、本体側ケース400を取り付け金具200に固定するネジにボス部材500を取り付けるため、中間ブラケット部材300を使用する場合と使用しない場合のいずれの場合であっても、同一のネジによって、本体側ケース400を取り付け金具200に固定することができる。これにより、セキュリティ用通信装置を壁面等に取り付ける際の作業性の低下を抑制できる。また、使用されなかったネジなどの不要な資材(ゴミ)の発生を抑制できる。
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
B−1.変形例1:
本実施形態のボス部材500は、ガイド部530を備えているが、備えていなくてもよい。本実施形態の本体側ケース400は回転規制部417を備えているが、備えていなくてもよい。本体部100は第1の体勢と第2の体勢によって中間ブラケット部材300に取り付け可能に構成されているが、いずれか一方の体勢のみで取り付け可能に構成されていてもよい。
B−2.変形例2:
図31は、変形例のボス部材500Aを例示した説明図である。本実施形態のボス部材500は、第1の係合部510と第2の係合部520の2つの係合部を備えているものとして説明した。しかし、ボス部材500は、介在部分の長さを変更可能な構成であれば、上述した構成に限定されない。例えば、図31(a)、(b)に示すボス部材500Aのように、1つの係合部510Aのみを備えていてもよい。この場合であっても、図31(a)、(b)に示すように、ボス部材500Aの両端部のうち、第1の本体側開口部450に差し込む端部を一方から他方に変更することによって、介在部分の長さをL5からL7に変更することができる。
本実施形態のボス部材500は、第2の係合部520がボス部材500の下端部550と接していないが、第2の係合部520が下端部550に接していてもよい。本実施形態のボス部材500は、第1の係合部510および第2の係合部520が突起部として構成されているが、第1の係合部510および第2の係合部520は凹部であってもよい。この場合であっても、本体側ケース400の第1の本体側開口部450および第2の本体側開口部460に、例えば、バネによって伸縮可能な突起部が形成されていれば、この突起部が第1の係合部510および第2の係合部520の凹部と係合することができる。
B−3.変形例3:
本実施形態のボス部材500は、ネジ600のネジ頭610と本体側開口部450との間に介在させるものとして説明した。しかし、ここでのネジ頭610とは、ネジの上方側の位置のことを意味しており、ネジ頭についての形態については何ら特定していない。すなわち、ネジ600は、軸部に対して拡径された頭部を備えていなくてもよい。この場合には、軸部の上方側が本明細書のネジ頭に該当する。
B−4.変形例4:
本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、セキュリティ用通信装置の取り付け構造、取り付け方法、セキュリティ用通信装置の製造方法、セキュリティ用通信装置を含んだセキュリティシステムなどの形態で実現することができる。
10…セキュリティ用通信装置
20…取り付け面
100…本体部
110…外側ケース
111…外側ケース主面部
112…外側ケース外周面部
120…内部装置
121…アンテナ
122…基板部
123…電源部
200…取り付け金具
201…金具側主面部
202…孔部
210…金具側固定部
211…金具側雌ネジ部
220…第1の金具側係合部
230…第2の金具側係合部
240…金具側開口部
300…中間ブラケット部材
301…ブラケット側主面部
310…ブラケット側外周面部
311…上方側ブラケット外周平面部
312…下方側ブラケット外周平面部
313…右側ブラケット外周平面部
314…左側ブラケット外周平面部
315…溝
320…第1のブラケット側金具係合部
330…第2のブラケット側金具係合部
340…ブラケット側配線用開口部
350…ブラケット側開口部
360…ブラケット側雌ネジ部
381…ブラケット側移動規制部
400…本体側ケース
401…本体側主面部
402…区画部
410…本体側外周面部
411…上方側本体外周平面部
412…下方側本体外周平面部
413…右側本体外周平面部
414…左側本体外周平面部
416…アンテナ取り出し部
417…回転規制部
420…第1の本体側金具係合部
430…第2の本体側金具係合部
440…本体側配線用開口部
450…第1の本体側開口部
451…第1切欠部
452…第2切欠部
453…第3切欠部
454…第4切欠部
460…第2の本体側開口部
481、482…本体側ケース係合部
500…ボス部材
501…第1の係合部形成部
502…第2の係合部形成部
505…貫通孔
510…第1の係合部
511…第1上方側突起部
512…第2上方側突起部
513…第3上方側突起部
520…第2の係合部
521…第1下方側突起部
522…第2下方側突起部
523…第3下方側突起部
530…ガイド部
540…上端部
550…下端部
600…ネジ
610…ネジ頭
620…ネジ首
630…ネジ先
W…配線
MS…内部装置収容部
SS…本体側配線収容部
WS…ブラケット側配線収容部

Claims (11)

  1. セキュリティ用通信装置であって、
    取り付け面に固定される取り付け金具と、前記取り付け金具に直接的または間接的に取り付けられる本体部と、前記本体部を前記取り付け金具に間接的に取り付けるときに使用され、自身を介して前記本体部を前記取り付け金具に取り付けるための中間ブラケット部材と、前記本体部を前記取り付け金具に直接的または間接的に取り付けるときに、前記本体部を前記取り付け金具に固定するためのネジと、前記ネジが挿通される筒状のボス部材であって、前記ネジのネジ頭と前記本体部との間に介在するボス部材と、を備え、
    前記取り付け金具は、前記ネジと螺合する金具側雌ネジ部を含み、
    前記本体部は、前記ネジが挿通される第1の本体側開口部と、通信機能を有する内部装置を収容する内部装置収容部と、を含み、
    前記中間ブラケット部材は、前記中間ブラケット部材を前記取り付け金具に取り付けたときに、前記金具側雌ネジ部と対向する位置に形成されたブラケット側開口部と、前記本体部を前記中間ブラケット部材に取り付けたときに、前記セキュリティ用通信装置の外部から前記セキュリティ用通信装置の内部に引き込まれて前記本体部に収容されている前記内部装置に接続される配線を収容するためのブラケット側配線収容部と、を含み、
    前記ボス部材は、前記ネジが前記第1の本体側開口部に挿通されているときに、前記ネジのネジ頭と前記第1の本体側開口部との間に介在する前記ボス部材の介在部分の軸方向の長さを変更可能に構成されており、前記中間ブラケット部材を介して前記本体部を前記取り付け金具に取り付ける場合には、前記介在部分の前記軸方向の長さを相対的に短くすることによって前記第1の本体側開口部から前記ネジのネジ先までの距離を相対的に長くして前記ネジ先を前記金具側雌ネジ部に螺合させることができ、前記中間ブラケット部材を介さずに前記本体部を前記取り付け金具に取り付ける場合には、前記介在部分の前記軸方向の長さを相対的に長くすることによって前記第1の本体側開口部から前記ネジ先までの距離を相対的に短くして前記ネジ先を前記金具側雌ネジ部に螺合させることができる、セキュリティ用通信装置。
  2. 請求項1に記載のセキュリティ用通信装置であって、
    前記ボス部材は、外周部に第1の係合部および第2の係合部を備え、
    前記第1の係合部および前記第2の係合部は、前記軸方向において、前記第1の係合部が前記第2の係合部よりも前記ネジのネジ頭に近い位置に形成されており、
    前記ボス部材は、前記ボス部材を前記第1の本体側開口部に挿通させた状態で、前記第1の係合部を前記第1の本体側開口部の開口端部と係合させることで、前記ネジ頭と接触する前記ボス部材の端部から前記第1の係合部が形成された位置までの部分が前記介在部分として前記ネジの前記ネジ頭と前記第1の本体側開口部との間に介在し、前記第2の係合部を前記開口端部と係合させることで、前記ボス部材の前記端部から前記第2の係合部が形成された位置までの部分が前記介在部分として前記ネジの前記ネジ頭と前記第1の本体側開口部との間に介在する、セキュリティ用通信装置。
  3. 請求項2に記載のセキュリティ用通信装置であって、
    前記第2の係合部は、前記軸方向に直交する方向に突出した突起部であり、
    前記第1の本体側開口部の開口形状は、前記第2の係合部が形成された位置における前記ボス部材の前記軸方向に直交する断面形状に対応する形状を備えており、
    前記ボス部材および前記本体部は、前記第1の本体側開口部の前記開口形状と、前記第2の係合部が形成された位置における前記ボス部材の前記断面形状との向きを一致させたときに、前記ボス部材の前記第2の係合部が形成された部分が前記第1の本体側開口部を通過可能となり、前記向きを一致させていないときには、前記第2の係合部が前記第1の本体側開口部の前記開口端部と接触して、前記ボス部材の前記第2の係合部が形成された部分が前記第1の本体側開口部を通過できないように構成されている、セキュリティ用通信装置。
  4. 請求項3に記載のセキュリティ用通信装置であって、
    前記第1の係合部は、前記軸方向に直交する方向に突出した突起部であり、
    前記ボス部材において、前記第1の係合部が形成された位置の前記軸方向に直交する断面形状は、前記第2の係合部が形成された位置の前記軸方向に直交する断面形状と同じであり、前記軸方向から見たときの向きが異なる、セキュリティ用通信装置。
  5. 請求項4に記載のセキュリティ用通信装置であって、
    前記本体部は、前記軸方向を回転軸とした前記ボス部材の回転を規制する回転規制部を備え、
    前記回転規制部は、前記第1の係合部または前記第2の係合部に含まれる前記突起部のうち、前記第1の本体側開口部の前記開口端部と接触している前記突起部と係合することによって前記ボス部材の回転を規制する、セキュリティ用通信装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のセキュリティ用通信装置であって、
    前記第1の本体側開口部は、前記本体部を第1の体勢で前記取り付け金具に直接的または間接的に取り付けるときに、前記金具側雌ネジ部と対向する位置に形成されており、
    前記本体部は、さらに、前記本体部を前記第1の体勢を反転させた第2の体勢で前記取り付け金具に直接的または間接的に取り付けるときに、前記金具側雌ネジ部と対向する位置に第2の本体側開口部を備えており、
    前記ボス部材は、前記ネジが前記第2の本体側開口部に挿通されているときに、前記ネジの前記ネジ頭と前記第2の本体側開口部との間に介在する前記ボス部材の介在部分の軸方向の長さを変更可能に構成されている、セキュリティ用通信装置。
  7. 請求項6に記載のセキュリティ用通信装置であって、
    前記中間ブラケット部材は、さらに、前記本体部を前記第1の体勢で前記中間ブラケット部材に取り付けたときに前記第2の本体側開口部と対向する位置であって、前記本体部を前記第2の体勢で前記中間ブラケット部材に取り付けたときに前記第1の本体側開口部と対向する位置に形成され、前記ネジと螺合するブラケット側雌ネジ部を備えている、セキュリティ用通信装置。
  8. 請求項7に記載のセキュリティ用通信装置であって、
    前記中間ブラケット部材は、前記ブラケット側開口部および前記ブラケット側雌ネジ部が形成されたブラケット側主面部と、前記ブラケット側主面部の外周に形成された枠状のブラケット側外周面部とを備えており、
    前記本体部は、前記第1の本体側開口部および前記第2の本体側開口部が形成された本体側ケースを備えており、
    前記本体部を前記中間ブラケット部材に取り付けるときの取り付け方向から見たときの前記ブラケット側外周面部の外形は、前記本体側ケースを前記取り付け方向から見たときの外形とほぼ同じであるセキュリティ用通信装置。
  9. 請求項8に記載のセキュリティ用通信装置であって、
    前記ブラケット側主面部は、略矩形形状の外形を備えており、
    前記ブラケット側外周面部は、前記ブラケット側主面部の4つの端辺にそれぞれ対応した4つのブラケット側平面部を備えており、
    前記ブラケット側配線収容部は、前記4つのブラケット側平面部のそれぞれに接しているセキュリティ用通信装置。
  10. 請求項9に記載のセキュリティ用通信装置であって、
    前記本体側ケースは、さらに、
    前記第1の本体側開口部および前記第2の本体側開口部が形成された略矩形形状の本体側主面部と、
    前記本体側主面部の外周に形成された枠状の本体側外周面部であって、前記本体側主面部の4つの端辺にそれぞれ対応した4つの本体側平面部を含む本体側外周面部と、
    前記本体側平面部のうちの1つと前記内部装置収容部との間に形成され、前記本体側主面部の端辺に沿って延伸した形状を有し、前記セキュリティ用通信装置の外部から前記セキュリティ用通信装置の内部に引き込まれて前記内部装置収容部に収容されている前記内部装置に接続される配線を収容するための本体側配線収容部と、を備えているセキュリティ用通信装置。
  11. 請求項10に記載のセキュリティ用通信装置であって、
    前記ブラケット側外周面部には、前記セキュリティ用通信装置の外部から前記ブラケット側配線収容部に配線を引き込むための切り欠き部を形成するための目地状の溝が形成されており、
    前記本体側外周面部には、前記セキュリティ用通信装置の外部から前記本体側配線収容部に配線を引き込むための切り欠き部を形成するための目地状の溝が形成されているセキュリティ用通信装置。
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