JP2016126276A - 光学系及び撮像装置 - Google Patents

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祥一朗 平川
Shoichiro Hirakawa
祥一朗 平川
真悟 阿部
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真悟 阿部
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Abstract

【課題】防振群を備えた光学系全体の軽量化及び小型化を図ると共に、防振時においても無限遠から至近まで結像性能に優れた光学系を提供する。【解決手段】無限遠物体から近距離物体への合焦時に、それぞれ異なる移動量で光軸方向に沿って移動する第一移動群G1と、第二移動群G2とを物体側から順に備え、第一移動群G1及び第二移動群G2を含む移動群内に防振群Gvcを有し、条件式(1)を満足する。【選択図】図1

Description

本件発明は、光学系及び撮像装置に関し、特に、撮像時の手振れ等の振動に起因する像ブレを低減するための防振機能を備えた光学系及び撮像装置に関する。
従来より、撮像レンズでは、種々のフォーカシング方式が提案されている。例えば、フォーカシングの際に移動する移動群の配置等に応じて、全体繰り出し方式、前群繰り出し方式、インナーフォーカス方式等に分類される。これらの方式の撮像レンズの多くは、単一移動群でのフォーカスを採用している。このため、フォーカシングの際の収差変動を抑制することが難しく、フォーカス全域に渡って高い結像性能を維持したまま、至近倍率を高くすることは困難であった。
これに対して、フォーカシングの際に、複数の移動群をそれぞれ異なる移動量で移動させるフローティング方式と称されるフォーカシング方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなフローティング方式によれば、フォーカシングの際の収差変動を抑制することができる。従って、至近倍率の高い光学系においても、無限遠から至近まで合焦距離によらず良好に収差補正を行うことができ、フォーカス全域に渡って結像性能を高く維持することができる。
また、近年撮像素子の高画素化に伴い、防振機能(手ぶれ補正機能)を備えた撮像レンズへのニーズが高まっている。手振れ等の振動により変位した像位置を補正するため、光学系内の一部のレンズを防振群として、当該防振群を光軸に対して垂直方向に移動して結像位置を変位させる防振機能を備えた光学系が知られている(例えば、特許文献2参照)。
一般に、至近倍率の高い光学系では、レンズの偏芯による収差の発生量が大きく、特に、偏芯コマ収差、偏芯像面湾曲の発生量が大きくなる傾向がある。防振機能を備えた光学系では、防振群を移動(偏芯)させて、上記結像位置を変位させる。このため、防振時には、振動に起因する像位置の変化を補正する効果を超えて、偏芯に起因した結像性能の劣化が大きくなる場合がある。そのため、特許文献2に記載の光学系では、防振群を2以上のレンズ成分により構成し、防振群を偏芯させたときの収差変動を抑制することにより、高い防振性能を実現するものとしている。
特開2003−121735号公報 特開2013−231941号公報
しかしながら、特許文献2に記載の光学系では、リアフォーカス方式を採用し、像側レンズ群全体をフォーカス群として用いると共に、防振群として用いている。像側レンズ群は複数のレンズ成分により構成されており、各レンズ成分の径も比較的大きい。このため、当該像側レンズ群全体を防振群として用いた場合、防振群が重く、且つ、防振駆動機構も大きくなるため、光学系全体の小型化及び軽量化を図ることが困難である。また、特許文献2に記載の光学系では、リアフォーカス方式によりフォーカシングを行っており、至近倍率を高くしたときに、フォーカス全域において高い結像性能を実現することは困難である。
本発明の課題は、防振群を備えた光学系全体の軽量化及び小型化を図ると共に、防振時においても無限遠から至近まで結像性能に優れた光学系を提供することにある。
本発明者等は、鋭意研究を行った結果、以下の光学系を採用することで上記課題を達成するに到った。
本件発明に係る光学系は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、それぞれ異なる移動量で光軸方向に沿って移動する第一移動群と、第二移動群とを物体側から順に備え、前記第一移動群及び前記第二移動群を含む移動群内に防振群を有し、下記条件式(1)を満足することを特徴とする。
Figure 2016126276
本件発明に係る光学系において、前記第二移動群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に物体側に移動し、下記条件式(2)を満足することが好ましい。
Figure 2016126276
本件発明に係る光学系において、前記防振レンズ群が、単レンズ成分1枚から構成されることが好ましい。
本件発明に係る光学系は、下記条件式(3)を満足することが好ましい。
Figure 2016126276
本件発明に係る光学系は、下記条件式(4)を満足することが好ましい。
Figure 2016126276
本件発明に係る光学系は、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
Figure 2016126276
本件発明に係る光学系において、前記第一移動群の最も物体側に配置されるレンズの物体側の面は、物体側に凸の形状であることが好ましい。
本件発明に係る光学系において、前記防振群が前記第一移動群内に配置されていることが好ましい。
本件発明に係る光学系において、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、前記第一移動群と前記第二移動群とがそれぞれ物体側に移動することが好ましい。
本件発明に係る光学系において、当該光学系を構成するレンズ群のうち、いずれか一のレンズ群は正の屈折力を有し、且つ、当該正の屈折力を有するレンズ群は、下記条件式(6)及び条件式(7)を満足する正の屈折力を有するレンズを少なくとも1枚有することが好ましい。
Figure 2016126276
本件発明に係る撮像装置は、上記記載の光学系と、当該光学系の像側に設けられた、前記光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする。
本件発明によれば、防振群を備えた光学系全体の軽量化及び小型化を図ると共に、防振時においても無限遠から至近まで結像性能に優れた光学系を提供することができる。
本件発明の実施例1の光学系(固定焦点レンズ)のレンズ構成例を示す断面図である。 実施例1の光学系の無限遠合焦時の球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図である。 本件発明の実施例2の光学系(固定焦点レンズ)のレンズ構成例を示す断面図である。 実施例2の光学系の無限遠合焦時の球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図である。 本件発明の実施例3の光学系(固定焦点レンズ)のレンズ構成例を示す断面図である。 実施例3の光学系の無限遠合焦時の球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図である。 本件発明の実施例4の光学系(固定焦点レンズ)のレンズ構成例を示す断面図である。 実施例4の光学系の無限遠合焦時の球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図である。 本件発明の実施例5の光学系(固定焦点レンズ)のレンズ構成例を示す断面図である。 実施例5の光学系の無限遠合焦時の球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図である。 本件発明の実施例6の光学系(固定焦点レンズ)のレンズ構成例を示す断面図である。 実施例6の光学系の無限遠合焦時の球面収差図、非点収差図及び歪曲収差図である。
以下、本件発明に係る光学系及び撮像装置の実施の形態を説明する。
1.光学系
1−1.光学系の構成
まず、本件発明に係る光学系の構成について説明する。本件発明に係る光学系は、それぞれ異なる移動量で光軸方向に沿って移動する第一移動群G1と、第二移動群G2とを物体側から順に備え、当該第一移動群G1及び当該第二移動群G2を含む移動群内に防振群Gvcを有し、後述する条件式(1)を満足することを特徴とする。また、条件式(1)に加えて、後述する条件式(2)〜条件式(7)を満足することが好ましい。以下、当該光学系の構成について、移動群、固定群、防振群について、順に説明する。
(1)移動群
移動群は、物体側から順に、第一移動群G1と、第二移動群G2とを備えていればよく、第一移動群G1及び第二移動群G2以外に、第三移動群G3等の合焦時に光軸方向に沿って移動する他のレンズ群を備えていてもよい。本件発明に係る光学系は、フォーカシング方式として、いわゆるフローティング方式を採用することにより、フォーカシングの際の収差変動を抑制することができ、至近倍率を高くした場合にも無限遠合焦状態から最至近合焦状態までフォーカス全域において高い結像性能を実現することができる。なお、当該移動群が上記第三移動群G3等の他のレンズ群を備える場合、これらの他のレンズ群の移動量は、少なくとも第一移動群G1及び第二移動群G2の少なくともいずれか一方の移動量と異なればよい。
当該移動群を構成する第一移動群G1及び第二移動群G2を含む各レンズ群の具体的なレンズ構成は、後述する条件式(1)を満足する限り、特に限定されるものではなく、当該光学系に要求される光学性能に応じて、適宜、適切な構成とすることができる。例えば、第一移動群G1において、最も物体側に配置されるレンズの物体側の面を、物体側に凸の形状とすれば、非点収差やコマ収差の補正をより良好に行うことができる。
また、無限遠物体から近距離物体への合焦時において、第二移動群G2が物体側に移動すればよく、第一移動群G1の移動の向きは特に限定されるものではない。しかしながら、第一移動群G1についても、第二移動群G2と同様に、上記合焦時に物体側に移動させることがより好ましい。第二移動群G2を物体側に移動させることで、無限遠合焦状態から最至近合焦状態まで第二移動群G2に入射する光線の角度変化を小さくすることが出来る。このとき、第一移動群G1を物体側に移動させることで、第一移動群G1に入射する光線高さを抑制することができる。そのため、コマ収差や非点収差を良好に補正することができ、無限遠合焦状態から最至近合焦状態までフォーカス全域における収差変動を抑制することができる。このため、至近倍率を高くした場合にも無限遠合焦状態から最至近合焦状態までフォーカス全域において、より高い結像性能を実現することができる。なお、当該移動群が第三移動群G3等、他のレンズ群を備える場合、これらの他のレンズ群の移動の向きは特に限定されるものではなく、物体側に移動してもよいし、像側に移動してもよい。
(2)固定群
本件発明に係る光学系は、上記移動群に加えて、固定群を備えていてもよい。ここで、固定群とは、合焦時に光軸上の位置が固定されたレンズ群をいうものとする。当該固定群の配置は特に限定されるものではなく、当該光学系の最も物体側、移動群内、当該光学系の最も像側に配置することができる。なお、移動群内とは、第一移動群G1と第二移動群G2との間等、移動群を構成する複数のレンズ群のうち、いずれか隣接するレンズ群の間を意味する。しかしながら、光学系全体の小型化を図ると共に、良好な結像性能を得るという観点から、固定群を配置する場合は、当該光学系の最も物体側に固定群を配置することがより好ましい。また、固定群の具体的なレンズ構成等は、当該光学系に要求される光学性能等に応じて、適宜、適切な構成とすることができる。
(3)防振群Gvc
本件発明に係る光学系において、防振群Gvcは上述のとおり移動群内に設けられる。ここで、防振群Gvcが移動群内に設けられるとは、移動群を構成する全てのレンズ成分を防振群Gvcとするのではなく、そのうちの一部のレンズ成分を防振群Gvcとすることを意味する。例えば、移動群を構成する少なくとも二以上のレンズ群のうち、いずれか一のレンズ群を防振群Gvcとしてもよいし、いずれか一のレンズ群を構成するレンズ成分が複数ある場合には、そのうちの一部を防振群Gvcとしてもよい。このようにして防振群Gvcを移動群内に配置することにより、移動群全体を防振群Gvcとする場合と比較すると、防振群Gvcを構成するレンズ成分の軽量化及び小型化を図ることができ、防振群を駆動するための駆動機構の軽量化及び小型化を図ることができる。
また、防振群Gvcを固定群内に配置する場合と比べても、鏡筒を小型化することができる。これは次の理由による。フォーカシング方式として、フローティング方式を採用すると共に、当該光学系を移動群と共に固定群を備える構成とした場合、上述したとおり、当該光学系の最も物体側、最も像側、又は、移動群内に固定群を配置することが考えられる。光学系の最も物体側に配置された固定群を構成するレンズは、当該光学系を構成するレンズの中で最も径が大きい。このため、最も物体側に配置された固定群内に防振群Gvcを配置すると、防振群Gvcを構成するレンズのレンズ径が大きくなり、防振群Gvcの軽量化及び小型化を十分に図ることができない。そして、その結果、上記駆動機構の軽量化及び小型化も図ることが困難になり、鏡筒径も大きくなる。
また、移動群内に配置された固定群内に防振群Gvcを配置した場合、光学系の最も物体側に配置された固定群内に防振群Gvcを配置する場合と比較すると、防振群Gvcの軽量化及び小型化を図ることが容易になる。しかしながら、鏡筒内には、上記防振駆動機構と共に、第一移動群G1と第二移動群G2等の移動群を構成する各レンズ群を光軸に沿って移動させるためのフローティング機構を設ける必要がある。従って、移動群内に配置された固定群内に防振群Gvcを配置すると、鏡筒内において固定群の周囲に配置された防振駆動機構を設け、この防振駆動機構を跨ぐようにして、フローティング機構を設ける必要がある。このため、フローティング機構の小型化を図ることが困難になり、その結果、鏡筒径も大きくなる。
そして、光学系の最も像側に配置された固定群に防振群Gvcを配置すると、次の問題が生じる。鏡筒内において光学系の像側には、一般に、上記防振駆動機構の動作、フローティング機構の動作等、当該光学系の動作を制御するための制御基板が配置される。このため、鏡筒内において、防振駆動機構と、上記制御基板との干渉が起きる恐れがある。これを回避するには、光学全長を伸ばす必要がある。従って、最も像側に配置された固定群内に防振群Gvcを配置した場合、当該光学系の全長方向の小型化を図ることが困難になる。これらのことから、固定群内に防振群Gvcを配置する場合に対して、移動群内に防振群Gvcを配置することにより、鏡筒の径方向及び長さ方向の小型化を図ることができ、防振駆動機構及び/又はフローティング機構の軽量化及び小型化を図ることができるため、当該光学系を備える鏡筒全体の軽量化及び小型化を図ることができる。
ここで、防振群Gvcは、移動群内であれば、第一移動群G1及び第二移動群G2等、いずれのレンズ群を防振群Gvcとしてもよいし、いずれかのレンズ群内に配置されてもよいが、最も像側に配置されるレンズ群以外のレンズ群を防振群Gvcとする、或いは最も像側に配置されるレンズ群以外のレンズ群内に防振群Gvcを配置することが好ましく、第一移動群G1内に配置することがより好ましい。例えば、当該光学系において第二移動群G2が最も像側に配置される場合、第二移動群G2を防振群Gvcとする、或いは第二移動群G2内に防振群Gvcを配置すると、上記固定群に防振群Gvcを配置した場合と同様に、防振駆動機構と、制御基板とが干渉する恐れがある。これに対して、第一移動群G1を防振群Gvcとし、或いは第一レンズ群G1内に防振群Gvcを配置すれば、第一移動群G1の像側には少なくとも第二移動群G2が存在するため、防振駆動機構と、制御基板との干渉を考慮する必要がない。このため、鏡筒を小型化する上で、第一移動群G1を防振群Gvcとすること、或いは第一移動群G1内に防振群Gvcを配置することが好ましい。
さらに、本件発明に係る光学系において、防振群Gvcは単レンズ成分により構成されることが好ましい。ここで、単レンズ成分とは、単レンズ、接合レンズ及び複合レンズを含み、最も物体側の面から最も像側の面までの間に空気層を含まないレンズをいう。防振群Gvcを単レンズ成分により構成することにより、防振群Gvc自体の軽量化及び小型化を図ることができ、防振群Gvcを駆動するためのアクチュエータ等の防振駆動機構も軽量化及び小型化することができる。このため、鏡筒内において防振群Gvcの周囲に防振駆動機構を配置しても、鏡筒径が大きくなるのを抑制することができる。また、防振群Gvcを複数のレンズ成分により構成した場合、個々のレンズ成分で発生した製造誤差要因により、結像性能が劣化しやすいのに対して、単レンズ成分により防振群Gvcを構成することにより、製造誤差要因に起因する結像性能の劣化を防止することができる。
また、より良好な結像性能を得ることができるという観点から、第一移動群G1を構成するレンズのうち、最も物体側に配置される単レンズ成分以外の単レンズ成分を防振群Gvcとすることが好ましい。第一移動群G1を構成するレンズ成分のうち、最も物体側に配置された単レンズ成分以外の単レンズ成分を防振群Gvcとすることにより、フォーカス全域において、防振時の収差変動を抑制することがより容易になる。
(4)絞り
本件発明に係る光学系において、絞りの配置は特に限定されるものではない。第一移動群G1内、第二移動群G2内、上記固定群内、或いは各レンズ群の間等、絞りの配置は特に限定はない。絞りが光学系内のどの位置に配置された場合であっても、本件発明に係る光学的効果を得ることができる。また、当該絞りは、像面に対して固定であってもよいし、移動可能に構成されてもよい。例えば、第一移動群G1と第二移動群G2との間に絞りを配置し、第一移動群G1と絞りとを一体的に移動させることが、これらの移動機構(上記フローティング機構)の簡略化の観点から望ましい。しかしながら、絞りを第一移動群G1の移動量と、第二移動群G2の移動量とそれぞれ異なる移動量としても、本件発明に係る光学的効果を得ることができる。
1−2.条件式
次に、各条件式について説明する。上述したとおり、当該光学系は、上記構成を採用すると共に、下記条件式(1)を満足することを特徴とする。
Figure 2016126276
上記条件式(1)は、当該光学系全系の焦点距離に対する第二移動群G2の焦点距離を規定する式である。当該条件式(1)を満足することにより、明るく、より結像性能の高い光学系を得ることができ、光学系のより一層の小型化を図ることができる。
これに対して、条件式(1)の数値が上限以上になると、すなわち像側に配置される第二移動群G2の焦点距離が長くなると、第二移動群G2の屈折力が弱く、明るい光学系とすることが困難になる。これと同時に、合焦時における第二移動群G2の移動量が大きくなるため、当該光学系の小型化を図ることが困難になる。一方、条件式(1)の数値が下限以下になると、すなわち第二移動群G2の焦点距離が短くなると、第二移動群G2における収差発生量が大きくなり、像面湾曲が悪化する。像面湾曲の悪化を防ぎ、結像性能の高い光学系を実現するには、収差補正に要するレンズ枚数が増加する。これらのことから、当該光学系の軽量化及び小型化を図ることが困難になる。
これらの効果を得る上で、当該光学系は下記条件式(1)’を満足することがより好ましく、下記条件式(1)’’を満足することがさらに好ましく、下記条件式(1)’’’を満足することがさらに好ましく、下記条件式(1)’’’’を満足することが最も好ましい。
0.95 < f2/f < 8.00・・・(1)’
1.05 < f2/f < 6.00・・・(1)’’
1.21 < f2/f < 5.00・・・(1)’’’
1.23 < f2/f < 4.00・・・(1)’’’’
1−2−2.条件式(2)
本件発明に係る光学系は、下記条件式(2)を満足することが好ましい。
Figure 2016126276
上記条件式(2)は、第一移動群G1と第二移動群G2の無限遠合焦状態から最至近合焦状態への移動量比を規定する式である。条件式(2)を満足する場合、無限遠物体から近距離物体への合焦時に第二移動群G2が物体側に移動すると共に、第一移動群G1と第二移動群G2との間隔が短くなるように移動する。そのため、無限遠合焦状態から最至近合焦状態まで、第一移動群G1から第二移動群G2に入射する光線の角度変化を小さくすることが出来る。このため、フォーカシングの際の収差変動を抑制することができる。このとき、第二移動群G2と共に、第一移動群G1を物体側に移動させることで、合焦時に移動群を移動させるために要する空間を小さくすることができ、光学系の小型化につながる。
これらの効果を得る上で、当該光学系は下記条件式(2)’を満足することがより好ましく、下記条件式(2)’’を満足することがさらに好ましく、下記条件式(2)’’’を満足することがさらに好ましく、下記条件式(2)’’’’を満足することが最も好ましい。
0.20 < m1/m2 < 0.98・・・(2)’
0.30 < m1/m2 < 0.96・・・(2)’’
0.40 < m1/m2 < 0.94・・・(2)’’’
0.50 < m1/m2 < 0.92・・・(2)’’’’
1−2−3.条件式(3)
本件発明に係る光学系は、下記条件式(3)を満足することが好ましい。
Figure 2016126276
上記条件式(3)は、当該光学系全系の焦点距離に対する第一移動群G1の焦点距離を規定する式である。条件式(3)を満足することにより、当該光学系をより小型化することができ、結像性能をより高いものとすることができる。これに対して、条件式(3)の数値が上限以上になると、すなわち第一移動群G1の焦点距離が長くなると、合焦時における第一移動群G1の移動量が大きくなり、当該光学系の小型化を図ることが困難になる。また、条件式(3)の数値が下限以下になると、すなわち第一移動群G1の焦点距離が短くなると、球面収差がアンダーに発生し、無限遠合焦状態から最至近合焦状態までフォーカス全域における収差変動を抑制することが困難となる。
これらの効果を得る上で、当該光学系は下記条件式(3)’を満足することがより好ましく、下記条件式(3)’’を満足することがさらに好ましく、下記条件式(3)’’’を満足することがさらに好ましく、下記条件式(3)’’’’を満足することが最も好ましい。
1.12 < f1/f < 6.00・・・(3)’
1.14 < f1/f < 5.50・・・(3)’’
1.16 < f1/f < 5.00・・・(3)’’’
1.18 < f1/f < 5.00・・・(3)’’’’
1−2−4.条件式(4)
本件発明に係る光学系は、下記条件式(4)を満足することが好ましい。
Figure 2016126276
上記条件式(4)は、防振群Gvcの焦点距離を規定する式である。当該条件式(4)を満足させることにより、防振時における防振群Gvcの移動量が適正な範囲内となり、フォーカス全域において高い防振性能を確保することができると共に、当該光学系の軽量化及び小型化を図ることができる。また、条件式(4)の数値が上限以上になると、すなわち防振群Gvcの焦点距離が長くなると、防振時に適正な移動量を超えて、防振群Gvcの移動量が大きくなり、防振群Gvcを駆動するため防振駆動機構を大きくする必要がある。その結果、鏡筒の外径が大きくなるため好ましくない。また、条件式(4)の数値が下限以下になると、すなわち防振群Gvcの焦点距離が短くなると、防振時の防振群Gvcの偏芯に伴う偏芯コマ収差及び偏芯像面湾曲の変動が大きくなり、高い防振性能を確保することが困難となる。
これらの効果を得る上で、当該光学系は下記条件式(4)’を満足することがより好ましく、下記条件式(4)’’を満足することがさらに好ましく、下記条件式(4)’’’を満足することがさらに好ましい。
1.45 < |fvc| / f < 6.00・・・(4)’
1.45 < |fvc| / f < 5.50・・・(4)’’
1.65 < |fvc| / f < 5.00・・・(4)’’’
1−2−5.条件式(5)
本件発明に係る光学系において、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
Figure 2016126276
上記の条件式(5)は、防振群Gvcの移動量に対して像位置が変位する割合を規定する条件式である。条件式(5)の数値が上限以上になると、防振群Gvcの移動量が微小であっても像位置が大きく変位するため、防振群Gvcを移動させる際に高精度な制御が要求される。また、条件式(5)の数値が下限以下になると、像位置を所定量だけ変位させるために必要な防振群Gvcの移動量が大きくなり、防振駆動機構も大きくなる。このため、鏡筒の小型化が困難になる。
1−2−6.条件式(6)及び条件式(7)
上述した第一移動群G1及び第二移動群G2を含む移動群、或いは、固定群の屈折力の正負の別は特に限定されるものではなく、当該光学系に要求される光学性能に応じて、適宜、選択することができる。しかしながら、当該光学系を構成するこれらのレンズ群のうち、いずれか一のレンズ群は正の屈折力を有することが好ましく、特に第一移動群G1及び/又は第二移動群G2は正の屈折力を有することが好ましい。当該正の屈折力を有するレンズ群は、後述する条件式(6)及び条件式(7)を満足する正の屈折力を有するレンズを少なくとも1枚有することが好ましい。
Figure 2016126276
当該光学系内に、上記条件式を満足する正の屈折力を有するレンズを有する正の屈折力を有するレンズ群を設けることにより、軸上色収差及び倍率色収差を良好に補正することができる。
2.撮像装置
次に、本件発明に係る撮像装置について説明する。本件発明に係る撮像装置は、上記本件発明に係る光学系と、当該光学系の像側に設けられた、当該光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする。ここで、撮像素子等に特に限定はなく、CCDセンサやCMOSセンサなどの固体撮像素子等も用いることができ、本件発明に係る撮像装置は、デジタルカメラやビデオカメラ等のこれらの固体撮像素子を用いた撮像装置に好適である。また、当該撮像装置は、レンズが筐体に固定されたレンズ固定式の撮像装置であってもよいし、一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラ等のレンズ交換式の撮像装置であってもよいのは勿論である。
次に、実施例および比較例を示して本件発明を具体的に説明する。但し、本件発明は以下の実施例に限定されるものではない。以下に挙げる各実施例の光学系は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、銀塩フィルムカメラ等の撮像装置(光学装置)に用いられる撮影光学系である。また、レンズ断面図(図1、図3、図5、図7、図9及び図11)において、図面に向かって左方が物体側、右方が像側である。
(1)光学系の構成
図1は、本件発明に係る実施例1の光学系である固定焦点レンズの構成を示すレンズ断面図である。当該固定焦点レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する固定群と、正の屈折力を有する第一移動群G1と、正の屈折力を有する第二移動群G2とから構成される。
固定群は、物体側から順に、像側に強い曲率を有し、負の屈折力を有するメニスカスレンズL1と、像側に強い曲率を有し、負の屈折力を有するメニスカスレンズL2と、負の屈折力を有するレンズL3及び正の屈折力を有するレンズL4からなる接合レンズとから構成される。第一移動群G1は、物体側から順に、正の屈折力を有する両凸レンズL5と、両面に非球面を有し、負の屈折力を有する両凹レンズL6とから構成される。第二移動群G2は、物体側から順に、負の屈折力を有するレンズL7と正の屈折力を有するレンズL8からなる接合レンズと、正の屈折力を有する両凸レンズL9と、像側に強い曲率を有し、負の屈折力を有するメニスカスレンズL10と、両面に非球面を有し、正の屈折力を有するレンズL11とから構成される。
無限遠物体から至近距離物体への合焦時において、固定群は像面に対して固定され、第一移動群G1は物体側に移動し、第二移動群G2は、第一移動群G1との間隔を狭くするように物体側に移動する。すなわち、第二移動群G2の物体側への移動量は、第一移動群G1の物体側への移動量よりも大きい。また、第一移動群G1を構成する両凹レンズL6は防振群Gvcであり、当該両凹レンズL6を光軸と垂直方向に移動させることで、撮影時の手ブレ等の振動に対する像ブレを補正する。
なお、図1において、第一移動群G1の像側に示す「S」は開口絞りである。また、第二移動群G2の像側に示す「I」は像面であり、具体的には、CCDセンサやCMOSセンサなどの固体撮像素子の撮像面、或いは、銀塩フィルムのフィルム面等を示す。これらの符号等は実施例2〜実施例6で示す図3、図5、図7、図9及び図11においても同様である。
(2)数値実施例
次に、当該固定焦点レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。(表1−1)に当該固定焦点レンズのレンズデータを示す。(表1−1)において、「No.」は物体側から数えたレンズ面の順番(面番号)、「R」はレンズ面の曲率半径、「D」はレンズ面の光軸上の間隔、「Nd」はd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、「νd」はd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、「ΔPgF」は上述したとおりである。なお、開口絞り(絞りS)は、面番号の次にSTOPを付している。また、レンズ面が非球面である場合には、面番号の次に*(アスタリスク)を付し、曲率半径Rの欄には近軸曲率半径を示している。
(表1−2)は、(表1−1)に示した非球面について、その形状を次式で表した場合の非球面係数及び円錐定数を示す。
ここで、非球面は次式で定義されるものとする。
z=ch2/[1+{1-(1+k)c2h2}1/2]+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10・・・
(但し、cは曲率(1/r)、hは光軸からの高さ、kは円錐係数、A4、A6、A8、A10・・・は各次数の非球面係数)
(表1−3)は、(表1−1)に示したレンズ面の光軸上の可変間隔を示す。(表1−3)において、「INF」は、無限遠合焦状態を意味し、「MOF」は最至近合焦状態を意味する。また、(表1−4)に、当該固定焦点レンズの焦点距離(f)、大口径比(Fno)、半画角(W)を示す。また、各条件式(1)〜条件式(7)の数値を表7に示す。なお、これらの表1に関する事項は実施例2〜実施例6で示す表2〜表6においても同様であるため、以下では説明を省略する。
図2に、当該固定焦点レンズの無限遠合焦時の縦収差図を示す。それぞれの縦収差図は、図面に向かって左から順に、d線における球面収差、非点収差、歪曲収差を表している。非点収差を示す図において、実線はサジタル方向X、破線はメリディオナル方向Yを表している。なお、これらの収差を表示する順序、並び、各図において実線、波線等が示すものは実施例2〜実施例6で示す図4、図6、図8、図10及び図12においても同様であるため、以下では説明を省略する。
Figure 2016126276
(1)光学系の構成
図3は、本件発明に係る実施例2の光学系である固定焦点レンズの構成を示すレンズ断面図である。当該固定焦点レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する固定群と、正の屈折力を有する第一移動群G1と、正の屈折力を有する第二移動群G2とから構成される。
固定群は、物体側から順に、負の屈折力を有する両凹レンズL1と、負の屈折力を有するレンズL2及び正の屈折力を有するレンズL3からなる接合レンズとから構成される。第一移動群G1は、物体側から順に、正の屈折力を有する両凸レンズL4と、両面に非球面を有し、負の屈折力を有する両凹レンズL5とから構成される。第二移動群G2は、物体側から順に、負の屈折力を有するレンズL6及び正の屈折力を有するレンズL7からなる接合レンズと、正の屈折力を有する両凸レンズL8と、像側に強い曲率を有し、負の屈折力を有するメニスカスレンズL9と、両面に非球面を有し、正の屈折力を有するレンズL10とから構成される。
無限遠物体から至近距離物体への合焦時において、固定群は像面に対して固定され、第一移動群G1は物体側に移動し、第二移動群G2は、第一移動群G1との間隔を狭くするように物体側に移動する。また、第一移動群G1を構成する両凹レンズL5は防振群Gvcであり、防振時に当該両凹レンズL5が光軸に対して垂直方向に移動する。
(2)数値実施例
次に、当該固定焦点レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。(表2−1)は、当該固定焦点レンズのレンズデータであり、(表2−2)は、非球面の非球面係数及び円錐定数であり、(表2−3)は、レンズ面の光軸上の可変間隔であり、(表2−4)は、当該固定焦点レンズの焦点距離(f)、大口径比(Fno)、半画角(W)である。また、図4は、当該固定焦点レンズの無限遠合焦時の縦収差図である。
Figure 2016126276
(1)光学系の構成
図5は、本件発明に係る実施例3の光学系である固定焦点レンズの構成を示すレンズ断面図である。当該固定焦点レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する固定群と、正の屈折力を有する第一移動群G1と、正の屈折力を有する第二移動群G2とから構成される。
固定群は、物体側から順に、負の屈折力を有する両凹レンズL1と、負の屈折力を有する両凹レンズL2、正の屈折力を有する両凸レンズL3と、から構成される。第一移動群G1は、物体側から順に、物体側に強い曲率を有し、正の屈折力を有する第一正レンズL4と、正の屈折力を有するレンズL5及び負の屈折力を有するレンズL6からなる接合レンズと、物体側に強い曲率を有し、正の屈折力を有する第二正レンズL7とから構成される。第二移動群G2は、物体側から順に、物体側に非球面を有し、負の屈折力を有する両凹レンズL8と、正の屈折力を有する両凸レンズL9と、両面に非球面を有し、正の屈折力を有するレンズL10とから構成される。
無限遠物体から至近距離物体への合焦時において、固定群は像面に対して固定され、第一移動群G1は物体側に移動し、第二移動群G2は、第一移動群G1との間隔を狭くするように物体側に移動する。また、第一移動群G1内の第2正レンズL7は防振群Gvcであり、防振時に当該第2正レンズL7が光軸に対して垂直方向に移動する。
(2)数値実施例
次に、当該固定焦点レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。(表3−1)は、当該固定焦点レンズのレンズデータであり、(表3−2)は、非球面の非球面係数及び円錐定数であり、(表3−3)は、レンズ面の光軸上の可変間隔であり、(表3−4)は、当該固定焦点レンズの焦点距離(f)、大口径比(Fno)、半画角(W)である。また、図6は、当該固定焦点レンズの無限遠合焦時の縦収差図である。
Figure 2016126276
(1)光学系の構成
図7は、本件発明に係る実施例4の光学系である固定焦点レンズの構成を示すレンズ断面図である。当該固定焦点レンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第一移動群G1と、正の屈折力を有する第二移動群G2とから構成される。
第一移動群G1は、物体側から順に、像側に強い曲率を有し、負の屈折力を有するメニスカスレンズL1と、像側に強い曲率を有し、負の屈折力を有するメニスカスレンズL2と、正の屈折力を有するレンズL3と、物体側に強い曲率を有し、負の屈折力を有するメニスカスレンズL4と、正の屈折力を有する両凸レンズL5から構成される。第二移動群G2は、物体側から順に、正の屈折力を有するレンズL6及び負の屈折力を有するレンズL7からなる接合レンズと、物体側に強い曲率を有し、負の屈折力を有するメニスカスレンズL8と、正の屈折力を有する両凸レンズL9と、両面に非球面を有し、正の屈折力を有するレンズL10とから構成される。
無限遠物体から至近距離物体への合焦時において、固定群は像面に対して固定され、第一移動群G1は物体側に移動し、第二移動群G2は、第一移動群G1との間隔を狭くするように物体側に移動する。また、第一移動群G1内の物体側に強い曲率を有し、負の屈折力を有するメニスカスレンズL4は防振群Gvcであり、防振時に当該メニスカスレンズL4が光軸に対して垂直方向に移動する。
(2)数値実施例
次に、当該固定焦点レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。(表4−1)は、当該固定焦点レンズのレンズデータであり、(表4−2)は、非球面の非球面係数及び円錐定数であり、(表4−3)は、レンズ面の光軸上の可変間隔であり、(表4−4)は、当該固定焦点レンズの焦点距離(f)、大口径比(Fno)、半画角(W)である。また、図8は、当該固定焦点レンズの無限遠合焦時の縦収差図である。
Figure 2016126276
(1)光学系の構成
図9は、本件発明に係る実施例5の光学系である固定焦点レンズの構成を示すレンズ断面図である。当該固定焦点レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する固定群と、正の屈折力を有する第一移動群G1と、正の屈折力を有する第二移動群G2とから構成される。
固定群は、物体側から順に、負の屈折力を有する両凹レンズL1と、負の屈折力を有するレンズL2及び正の屈折力を有するレンズL3からなる接合レンズとから構成される。第一移動群G1は、物体側から順に、正の屈折力を有する両凸レンズL4と、負の屈折力を有するレンズL5及び正の屈折力を有するレンズL6からなる接合レンズとから構成される。第二移動群G2は、物体側から順に、負の屈折力を有するレンズL7及び正の屈折力を有するレンズL8からなる接合レンズと、正の屈折力を有する両凸レンズL9と、負の屈折力を有する両凹レンズL10と、像側に非球面を有し、正の屈折力を有するレンズL11とから構成される。
無限遠物体から至近距離物体への合焦時において、固定群は像面に対して固定され、第一移動群G1は物体側に移動し、第二移動群G2は、第一移動群G1との間隔を狭くするように物体側に移動する。また、第一移動群G1内の接合レンズは防振群Gvcであり、防振時に当該接合レンズが光軸に対して垂直方向に移動する。
(2)数値実施例
次に、当該固定焦点レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。(表5−1)は、当該固定焦点レンズのレンズデータであり、(表5−2)は、非球面の非球面係数及び円錐定数であり、(表5−3)は、レンズ面の光軸上の可変間隔であり、(表5−4)は、当該固定焦点レンズの焦点距離(f)、大口径比(Fno)、半画角(W)である。また、図10は、当該固定焦点レンズの無限遠合焦時の縦収差図である。
Figure 2016126276
(1)光学系の構成
図11は、本件発明に係る実施例6の光学系である固定焦点レンズの構成を示すレンズ断面図である。当該固定焦点レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する固定群と、正の屈折力を有する第一移動群G1と、正の屈折力を有する第二移動群G2と、正の屈折力を有する第三移動群G3とから構成される。
固定群は、物体側から順に、負の屈折力を有する両凹レンズL1と、負の屈折力を有するレンズL2及び正の屈折力を有するレンズL3からなる接合レンズから構成される。第一移動群G1は、物体側から順に、正の屈折力を有する両凸レンズL4と、両面に非球面を有し、負の屈折力を有する両凹レンズL5とから構成される。第二移動群G2は、物体側から順に、負の屈折力を有するレンズL6及び正の屈折力を有するレンズL7からなる接合レンズと、正の屈折力を有する両凸レンズL8と、負の屈折力を有するメニスカスレンズL9とから構成される。第三移動群G3は、両面に非球面を有し、正の屈折力を有するレンズL10とから構成される。
無限遠物体から至近距離物体への合焦時において、固定群は像面に対して固定され、第一移動群G1は物体側に移動し、第二移動群G2は、第一移動群G1との間隔を狭くするように物体側に移動し、第三移動群G3は、第二移動群G2との間隔を広くするように物体側に移動する。また、第一移動群G1内の両凹レンズL5は防振群Gvcであり、防振時に当該両凹レンズL5が光軸に対して垂直方向に移動する。
(2)数値実施例
次に、当該固定焦点レンズの具体的数値を適用した数値実施例について説明する。(表6−1)は、当該固定焦点レンズのレンズデータであり、(表6−2)は、非球面の非球面係数及び円錐定数であり、(表6−3)は、レンズ面の光軸上の可変間隔であり、(表6−4)は、当該固定焦点レンズの焦点距離(f)、大口径比(Fno)、半画角(W)である。また、図12は、当該固定焦点レンズの無限遠合焦時の縦収差図である。
Figure 2016126276
各数値実施例における条件式(1)〜条件式(7)の数値と、f1/f2の数値とを表7に示す。
Figure 2016126276
本件発明によれば、防振群を備えた光学系全体の軽量化及び小型化を図ると共に、防振時においても無限遠から至近まで結像性能に優れた光学系を提供することができる。
G1・・・第一移動群
G2・・・第二移動群
Gvc・・・防振群
S・・・絞り
I・・・像面

Claims (11)

  1. 無限遠物体から近距離物体への合焦時に、それぞれ異なる移動量で光軸方向に沿って移動する第一移動群と、第二移動群とを物体側から順に備え、
    前記第一移動群及び前記第二移動群を含む移動群内に防振群を有し、
    下記条件(1)を満足することを特徴とする光学系。
    Figure 2016126276
  2. 前記第二移動群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に物体側に移動し、下記条件式(2)を満足する請求項1に記載の光学系。
    Figure 2016126276
  3. 前記防振レンズ群が、単レンズ成分1枚から構成される請求項1又は請求項2に記載の光学系。
  4. 下記条件式(3)を満足する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光学系。
    Figure 2016126276
  5. 下記条件式(4)を満足する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学系。
    Figure 2016126276
  6. 下記条件式(5)を満足する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光学系。
    Figure 2016126276
  7. 前記第一移動群の最も物体側に配置されるレンズの物体側の面は、物体側に凸の形状である請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光学系。
  8. 前記防振群が前記第一移動群内に配置されている請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光学系。
  9. 無限遠物体から近距離物体への合焦時に、前記第一移動群と前記第二移動群とがそれぞれ物体側に移動する請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光学系。
  10. 当該光学系を構成するレンズ群のうち、いずれか一のレンズ群は正の屈折力を有し、且つ、当該正の屈折力を有するレンズ群は、下記条件式(6)及び条件式(7)を満足する正の屈折力を有するレンズを少なくとも1枚有する請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の光学系。
    Figure 2016126276
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の光学系と、当該光学系の像側に設けられた、前記光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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