JP2016124456A - 通信システム - Google Patents

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博志 立石
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Abstract

【課題】バスの配線が容易であって全バスの長さの総和が短い通信システムを提供する【解決手段】複数のECU3a,3a,・・・は、無線通信機4aが接続してあるバス2aに接続され、バス2aを介してデータを送受信する。複数のECU3b,3b,・・・は、無線通信機4bが接続してあるバス2bに接続され、バス2bを介してデータを送受信する。2つの無線通信機4a,4b間のデータの送受信を介して、ECU3a,3b間でデータが送受信される。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の通信装置間でデータが送受信される通信システムに関する。
現在、車両には、エンジン、ライト及びエアーコンディショナ等の複数の電気機器が搭載されており、これらは、複数のECU(Electronic Control Unit)によって制御されている。複数のECU夫々は、通信装置として機能し、通信システム(例えば、特許文献1を参照)を構成する。
特許文献1に記載の通信システムでは、通信装置として機能する複数のECU夫々がバスに接続されており、複数のECU間ではデータが送受信される。これにより、複数のECU中の1つのECUは、バスを介して他のECU夫々とデータを送受信することができる。
特開2013−98871号公報
近年、車両に搭載される電気機器の数が増加している。多数の電気機器が車両に搭載される場合、これらを制御する多数のECUも車両に搭載される。このとき、特許文献1に記載してあるような従来の通信システムにおいては、1つのバスに多数のECUが接続される。
1つのバスに多数のECUを接続する場合、空間が限定的である車両内においてバスの配線が困難であり、バスが無用に長くなる虞がある。バスが長い場合、車両が重くなって燃費が悪化し、更には、限定的な車両の空間がバスによって占有される。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数のバスを設けて無線通信を行うことによって、バスの配線が容易であって全バスの長さの総和が短い通信システムを提供することにある。
本発明に係る通信システムは、複数の通信装置間でデータが送受信される通信システムにおいて、2つのバスと、該2つのバス夫々に接続され、互いに無線でデータを送受信する2つの無線通信機とを備え、前記複数の通信装置には、該2つの無線通信機中の一方の無線通信機が接続してあるバスに接続され、該バスを介してデータを送受信する複数の第1通信装置と、前記2つの無線通信機中の他方の無線通信機が接続してあるバスに接続され、該バスを介してデータを送受信する複数の第2通信装置とが含まれ、前記2つの無線通信機間のデータの送受信を介して、前記第1通信装置及び第2通信装置間でデータが送受信されるように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、2つのバス中の一方のバスに、一方の無線通信機と、複数の第1通信装置とが接続してある。複数の第1通信装置は一方のバスを介してデータを送受信する。また、2つのバス中の他方のバスに、他方の無線通信機と、複数の第2通信装置とが接続してある。複数の第2通信装置は他方のバスを介してデータを送受信する。2つの無線通信機は互いに無線でデータを送受信しており、このデータの送受信を介して、第1通信装置及び第2通信装置間でデータが送受信される。
従って、全ての通信装置を1つのバスに接続する必要がないため、各バスの配線が容易であり、全バスの長さの総和が短い。
本発明に係る通信システムは、前記一方の無線通信機は、自機から前記複数の第1通信装置中の1つへのデータの送信が失敗したか否かを判定する判定部と、該判定部によって前記送信が失敗したと判定された場合に、前記送信に失敗したデータの再送要求を前記他方の無線通信機へ送信する無線送信部とを有し、前記他方の無線通信機は、前記無線送信部が送信した前記再送要求を受信する無線受信部と、該無線受信部が前記再送要求を受信した場合、前記送信に失敗したデータの再送要求を、該データの送信元である前記第2通信装置に送信する有線送信部とを有することを特徴とする。
本発明にあっては、一方の無線通信機は、自機から複数の第1通信装置中の1つへのデータの送信が失敗したか否かを判定する。一方の無線通信機は、データの送信が失敗したと判定した場合、送信に失敗したデータの再送要求を他の無線通信機へ無線で送信する。他方の無線通信機は、データの再送要求を受信した場合、送信に失敗したデータの再送要求を、このデータの送信元である第2通信装置に送信する。
これにより、第1通信装置及び第2通信装置間でデータが確実に送信される。
本発明に係る通信システムは、前記第2通信装置は、送信したデータが記憶してある記憶部と、該記憶部に記憶してあるデータの中で、送信されてから所定時間が経過したデータを削除する削除部とを有することを特徴とする。
本発明にあっては、第2通信装置の記憶部には、第2通信装置によって送信されたデータが記憶してある。第2通信装置は、記憶部に記憶してあるデータの中で、第2通信装置が送信してから、所定時間、例えば、第2通信装置が再送を確実に行うことが可能な時間が経過したデータを削除する。これにより、記憶部の記憶領域が効率的に使用される。
本発明に係る通信システムは、前記2つのバス中の少なくとも一方を介したデータの送受信は、CANプロトコルに従って行われるように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、複数の第1通信装置と一方の無線通信機とが接続されているバスを介したデータの送受信、及び、複数の第2通信装置と他方の無線通信機とが接続されているバスを介したデータの送受信の少なくとも一方は、CANプロトコルに従って行われる。
本発明によれば、全ての通信装置を1つのバスで接続する必要がないため、各バスの配線が容易であり、全バスの長さの総和が短い。
本実施の形態における通信システムの要部構成を示すブロック図である。 ECUの要部構成を示すブロック図である。 無線通信機の要部構成を示すブロック図である。 データフレームの説明図である。 CAN通信部が実行する送信処理の手順を示すフローチャートである。 CAN通信部が実行する受信処理の手順を示すフローチャートである。 ECUの制御部が実行する削除処理の手順を示すフローチャートである。 無線通信機の制御部が実行する通信制御処理の手順を示すフローチャートである。 無線通信機の制御部が実行する通信制御処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本実施の形態における通信システム1の要部構成を示すブロック図である。通信システム1は好適に車両に搭載されている。通信システム1は、2つのバス2a,2b、複数のECU3a,3a,・・・、複数のECU3b,3b,・・・、及び、2つの無線通信機4a,4bを備える。
バス2a,2bは、2本の電線が撚り合されたツイストペア線である。バス2aには、複数のECU3a,3a,・・・と、無線通信機4aとが各別に接続されている。バス2bには、複数のECU3b,3b,・・・と、無線通信機4bとが各別に接続されている。
複数のECU3a,3a,・・・夫々は、エンジン、エアーコンディショナ又はヘッドライト等の図示しない車載機器を制御する。複数のECU3a,3a,・・・夫々は通信装置としても機能し、複数のECU3a,3a,・・・と無線通信機4aとは、バス2aを介して互いにデータを送受信する。ECU3aは第1通信装置(又は第2通信装置)として機能する。
また、複数のECU3b,3b,・・・夫々は、ECU3aと同様に、車載機器を制御する。複数のECU3b,3b,・・・夫々は通信装置としても機能し、複数のECU3b,3b,・・・と無線通信機4bとは、バス2bを介して互いにデータを送受信する。ECU3bは第2通信装置(又は第1通信装置)として機能する。
2つの無線通信機4a,4bは互いに無線でデータを送受信する。ECU3aは、2つの無線通信機4a,4b間のデータの送受信を介して、ECU3bとデータを送受信する。同様に、ECU3bは、2つの無線通信機4a,4b間のデータの送受信を介して、ECU3aとデータを送受信する。
バス2a,2b夫々を介したデータの送受信は、CAN(Controller Area Network)プロトコルに従って行われる。
以下では、バス2a,2b夫々を介して送受信されるデータをCANデータと記載し、無線通信機4a,4b間で送受信されるデータを無線データと記載する。
無線通信機4aは、複数のECU3a,3a,・・・中の1つにCANデータの再送を要求する第1再送要求を、バス2aを介して、複数のECU3a,3a,・・・に送信する。更に、無線通信機4aは、複数のECU3b,3b,・・・中の1つにCANデータの再送を要求する第2再送要求を無線通信機4bに無線で送信する。無線通信機4bは、第2再送要求を、バス2bを介して、複数のECU3b,3b,・・・に送信し、第1再送要求を無線通信機4aに無線で送信する。
複数のECU3a,3a,・・・、複数のECU3b,3b,・・・、及び、無線通信機4a,4b夫々には、固有の識別情報(ID:Identification Data)が割り当てられている。
図2はECU3aの要部構成を示すブロック図である。ECU3aは、CAN通信部30、記憶部31、入力部32、出力部33、時計部34及び制御部35を有し、これらはバス36に接続されている。CAN通信部30は、バス36の他に、バス2aに接続されている。
CAN通信部30は、バス2aに接続されている他のECU3a,3a,・・・及び無線通信機4aとCANデータを送受信し、無線通信機4aから第1再送要求を受信する。CAN通信部30は、バス2aを構成する2つの電線への電圧の印加と、該2つの電線の電圧差の検出とを行う。
バス2aを構成する2つの電線の電圧差が所定電圧以上である場合、例えば、該電圧差が2ボルトである場合、バス2aの信号レベルはドミナントである。また、バス2aを構成する2つの電線の電圧差が所定電圧未満である場合、例えば、該電圧差がゼロボルトである場合、バス2aの信号レベルはレセッシブである。通信システム1では、ドミナント及びレセッシブ夫々は、ビット値「1」及び「0」に対応する。
CAN通信部30は、2つの電線の電圧差が所定電圧以上である場合、ドミナントを検出し、2つの電線の電圧差が所定電圧未満である場合、レセッシブを検出する。
CAN通信部30は、電圧差が所定電圧以上となるように、バス2aを構成する2つの電線に電圧を印加することによって、ドミナントを出力する。CAN通信部30は、電圧差が所定電圧未満となるように、バス2aを構成する2つの電線に電圧を印加することによって、レセッシブを出力する。
バス2aの信号レベルがレセッシブである状態でCAN通信部30がドミナントを出力した場合、バス2aの信号レベルはドミナントとなる。また、バス2aの信号レベルがドミナントである状態でCAN通信部30がレセッシブを出力した場合、バス2aの信号レベルはドミナントを維持する。
CAN通信部30は、バス2aの信号レベルを繰り返し検出することによって、CANデータ又は第1再送要求を含むデータフレームを受信する。CAN通信部30は、データフレームを受信した場合において、受信したデータフレームにCANデータが含まれているとき、該CANデータを制御部35に与え、受信したデータフレームに第1再送要求が含まれるとき、その旨を制御部35に通知する。
CAN通信部30は、制御部35からCANデータの送信を指示される。CAN通信部30は、CANデータの送信を指示された場合、CANデータを含むデータフレームを生成する。CAN通信部30は、バス2aにドミナント又はレセッシブを繰り返し出力することによって、生成したデータフレームを送信する。このとき、データフレームは、送信元のECU3aを除く他のECU3a,3a,・・・と、無線通信機4aとに送信される。
CANデータには、送信先を示す送信先情報と、送信元を示す送信元情報が含まれている。CANデータの送信先情報は、通信システム1が備える複数のECU3a,3a,・・・及び複数のECU3b,3b,・・・の中の一又は複数のECUのIDである。CANデータの送信元情報は、通信システム1が備える複数のECU3a,3a,・・・及び複数のECU3b,3b,・・・のいずれか1つのIDである。CANデータの送信先情報及び送信元情報夫々には、無線通信機4a,4bのIDは含まれない。
CANデータの送信先情報及び送信元情報は、複数のECU3a,3a,・・・及び複数のECU3b,3b,・・・中の一のECUから一又は複数のECUへの送信に係る送信先及び送信元を示す。CANデータの送信先情報及び送信元情報には、例えば、複数のECU3a,3a,・・・の1つから複数のECU3b,3b,・・・の1つへの送信に係る送信先及び送信元が示されている。
第1再送要求及び第2再送要求夫々には、送信先情報及び送信元情報に加えて、再送先を示す再送先情報を含む。
第1再送要求の送信先情報は、複数のECU3a,3a,・・・中の1つのIDである。第1再送要求の送信元情報は無線通信機4bのIDである。第1再送要求の再送先情報は、複数のECU3b,3b,・・・中の一又は複数のECUのIDである。
同様に、第2再送要求の送信先情報は、複数のECU3b,3b,・・・中の1つのIDである。第2再送要求の送信元情報は無線通信機4aのIDである。第2再送要求の再送先情報は、複数のECU3a,3a,・・・中の一又は複数のECUのIDである。
記憶部31は不揮発性メモリである。記憶部31には、CAN通信部30が受信したCANデータ、及び、CAN通信部30が送信すべきCANデータ等が記憶してある。また、記憶部31には、通信システム1が備える複数のECU3a,3a,・・・、複数のECU3b,3b,・・・及び無線通信機4a,4b夫々のIDが記憶されている。記憶部31が記憶している内容の読み出し及び書き込みは制御部35によって行われる。
入力部32には、車両に搭載されている図示しない種々のセンサの出力結果、又は、車両に設けられている操作用のスイッチのオン/オフ等を示す信号が入力される。入力部32は、入力された信号の内容を制御部35に通知する。
出力部33は、車載機器に接続されており、制御部35の指示に従って、動作を制御するための信号を車載機器に出力する。車載機器は、出力部33から出力された信号に応じて、作動又は停止等を行う。
時計部34は、日時を計時しており、制御部35の指示に従って、計時している日時を制御部35に通知する。
制御部35は、CPU(Central Processing Unit)を有し、図示しないROM(Read Only Memory)に記憶してある制御プログラムを実行することによって種々の処理を実行する。
制御部35は、CAN通信部30がCANデータ又は第1再送要求を受信した場合において、受信したCANデータ又は第1再送要求に含まれる送信先情報に、自身を有するECU3aのIDが含まれていないとき、CAN通信部30が受信したCANデータ又は第1再送要求を破棄する。制御部35は、同様の場合において、受信したCANデータ又は第1再送要求に含まれる送信先情報に、自身を有するECU3aのIDが含まれているとき、CAN通信部30が受信したCANデータ又は第1再送要求の内容を読み込む。
制御部35は、読み込んだCANデータの内容、及び/又は、入力部に入力された信号の内容に応じた信号を出力部33に出力させる。これにより、制御部35は車載機器の動作を制御する。
制御部35は、入力部32に入力された信号の内容に応じて、CANデータを生成し、生成したCANデータをCAN通信部30に与え、CAN通信部30に制御部35が生成したCANデータを送信させる。
記憶部31には、CAN通信部30が送信したCANデータを記憶するための送信記憶領域と、CAN通信部30が受信したCANデータを記憶するための受信記憶領域とが設けられている。制御部35は、CAN通信部30が送信したCANデータを記憶部31の送信記憶領域に記憶し、CAN通信部30が受信したCANデータを記憶部31の受信記憶領域に記憶する。
CAN通信部30が送信したCANデータは、記憶部31の送信記憶領域において、送信を行った送信日時に対応付けてられている。制御部35は、CAN通信部30にCANデータの送信を指示する都度、該送信に係るCANデータの送信日時を、時計部34が計時している日時に更新する。制御部35は、記憶部31の送信記憶領域に記憶してあるCANデータを削除する削除処理を行う。
更に、制御部35は、CAN通信部30が受信した第1再送要求の送信先情報に、自身を有するECU3aのIDが含まれている場合、第1再送要求に含まれる再送先情報が示す再送先に送信したCANデータを記憶部31から読み出し、読み出したCANデータをCAN通信部30に再び送信させる。
ECU3bの構成はECU3aの構成と同様に構成されている。ECU3aの構成の説明において、バス2a、ECU3a、無線通信機4a、第1再送要求及び第2再送要求夫々をバス2b、ECU3b、無線通信機4b、第2再送要求及び第1再送要求に置き換えることによって、ECU3bの構成を説明することができる。従って、通信システム1が備えるECU3a,3a,・・・及びECU3b,3b,・・・の全ては同様に構成されている。
図3は無線通信機4a,4bの要部構成を示すブロック図である。無線通信機4aは、CAN通信部40a、無線通信部41a、記憶部42a及び制御部43aを有し、これらはバス44aに接続されている。CAN通信部40aは、バス44aの他に、バス2aに接続されている。従って、バス2aには、複数のECU3a,3a,・・・夫々のCAN通信部30と、無線通信機4aのCAN通信部40aとが接続されている。
CAN通信部40aは、ECU3aのCAN通信部30と同様に、複数のECU3a,3a,・・・夫々とCANデータを送受信する。
CAN通信部40aは、バス2aの信号レベルを繰り返し検出することによって、CANデータを含むデータフレームを受信する。CAN通信部40aは、データフレームを受信した場合、受信したデータフレームに含まれるCANデータを制御部43aに与える。
CAN通信部40aは、制御部43aからCANデータ又は第1再送要求の送信を指示される。CAN通信部40aは、CANデータ又は第1再送要求の送信を指示された場合、CANデータ又は第1再送要求を含むデータフレームを生成する。CAN通信部40aは、バス2aにドミナント又はレセッシブを繰り返し出力することによって、生成したデータフレームを送信する。このとき、データフレームはECU3a,3a,・・・の全てに送信される。
無線通信部41aは、無線通信機4bから無線データ及び第1再送要求を受信する。無線通信部41aは、無線データを受信した場合、受信した無線データを制御部43aに与え、第1再送要求を受信した場合、その旨を制御部43aに通知する。無線通信部41aは、制御部43aから無線データ又は第2再送要求の送信を指示される。無線通信部41aは、無線データ又は第2再送要求の送信を指示された場合、無線データ又は第2再送要求を無線通信機4bに無線で送信する。
記憶部42aは不揮発性メモリである。記憶部42aには、通信システム1が備える複数のECU3a,3a,・・・、複数のECU3b,3b,・・・及び無線通信機4a,4b夫々のIDが記憶されている。記憶部42aに記憶してある内容の読み出し及び書き込みは制御部43aによって行われる。
制御部43aは、CPUを有し、図示しないROMに記憶してある制御プログラムを実行することによって種々の処理を実行する。
制御部43aは、CAN通信部40aがCANデータを受信した場合において、受信したCANデータに含まれている送信先情報に、バス2bに接続されている複数のECU3b,3b,・・・のIDが含まれていないとき、CAN通信部40aが受信したCANデータを破棄する。
制御部43aは、同様の場合において、受信したCANデータに含まれている送信先情報に、バス2bに接続されている複数のECU3b,3b,・・・のIDの少なくとも1つを含むとき、無線通信部41aに指示して、CAN通信部40aが受信したCANデータを無線データとして無線通信機4bへ送信させる。従って、無線データには、CANデータと同様の送信元情報及び送信先情報とが含まれている。
制御部43aは、無線通信部41aが無線通信機4bから無線データを受信した場合、受信した無線データをCANデータとしてCAN通信部40aに送信させる。また、制御部43aは、無線通信部41aが無線通信機4bから第1再送要求を受信した場合、CAN通信部40aに第1再送要求を送信させる。更に、制御部43aは、CAN通信部40aがCANデータの送信に失敗した場合、送信先情報及び再送先情報夫々が、送信に失敗したCANデータの送信元情報及び送信先情報である第2再送要求を、無線通信部41aに指示して、無線通信機4bに送信させる。
無線通信機4bは無線通信機4aと同様に構成されている。無線通信機4aの説明において、CAN通信部40a、無線通信部41a、記憶部42a、制御部43a、バス44a、無線通信機4b、第1再送要求及び第2再送要求夫々を、CAN通信部40b、無線通信部41b、記憶部42b、制御部43b、バス44b、無線通信機4a、第2再送要求及び第1再送要求に置き換えることによって、無線通信機4bを説明することができる。従って、無線通信機4aの無線通信部41a、及び、無線通信機4bの無線通信部41b間で、無線データ、第1再送要求及び第2再送要求が送受信される。無線通信部41a,41b夫々は無線受信部として機能する。
図4はデータフレームの説明図である。バス2a,2bを介したCANデータの送受信に用いられるデータフレームは、SOF(Start Of Frame)、アービトレーションフィールド、コントロールフィールド、データフィールド、CRC(Cyclic Redundancy Check)フィールド、ACK(Acknowledge)及びEOF(End Of Frame)によって構成される。
SOFは、ビット値が「1」(ドミナント)である1つのビットによって構成され、データフレームの開始を示す。アービトレーションフィールドは、送信元のIDとRTR(Remote Transmission Request)ビットとによって構成される。コントロールフィールドは、データフィールドの長さを示す。
データフィールドはCANデータ、第1再送要求又は第2再送要求を含む。CRCフィールドは、複数ビット、例えば15ビットのコードと1ビットのCRC境界とによって構成される。ACKは、1ビットによって構成され、データフレームが正しく受信されたか否かの確認に用いられる。EOFは、データフレームの終了を示し、例えば、全てのビット値が「0」(リセッシブ)である7ビットのデータである。
バス2aを介したCANデータ又は第1再送要求の送受信について、複数のECU3a,3a,・・・及び無線通信機4a中の一の装置がデータフレームを送信した場合、ACKのビット値は、複数のECU3a,3a,・・・及び無線通信機4a中の他の装置によって操作される。具体的には、一の装置がデータフレームを送信した場合、ACKのビット値は「0」(レセッシブ)である。そして、他の装置がACKのビット値を「1」(ドミナント)に変更することによって、一の装置はデータフレームが正しく受信されたことを確認する。
バス2bを介したCANデータ又は第2再送要求の送受信についても、バス2aを介したCANデータの送受信又は第1再送要求について述べた説明と同様の内容を述べることができる。ここで、ECU3a、無線通信機4a及び第1再送要求夫々はECU3b、無線通信機4b及び第2再送要求に対応する。
以下では、ECU3aのCAN通信部30が実行する送信処理及び受信処理を説明する。ECU3bのCAN通信部30、無線通信機4aのCAN通信部40a、及び、無線通信機4bのCAN通信部40bが実行する送信処理及び受信処理夫々は、ECU3aのCAN通信部30が実行する送信処理及び受信処理と同様である。
ここで、ECU3bのCAN通信部30が実行する送信処理及び受信処理に関しては、バス2a、ECU3a、無線通信機4a及び第1再送要求夫々はバス2b、ECU3b、無線通信機4b及び第2再送要求に対応する。
無線通信機4aのCAN通信部40aが実行する送信処理及び受信処理に関しては、CAN通信部30及び制御部35夫々はCAN通信部40a及び制御部43aに対応する。
更に、無線通信機4bのCAN通信部40bが実行する送信処理及び受信処理に関しては、バス2a、ECU3a、無線通信機4a、CAN通信部30、制御部35及び第1再送要求夫々は、バス2b、ECU3b、無線通信機4b、CAN通信部40b、制御部43b及び第2再送要求に対応する。
図5はCAN通信部30が実行する送信処理の手順を示すフローチャートである。ECU3aのCAN通信部30は、バス2aを介したCANデータ又は第1再送要求の送信が行われていない場合に送信処理を実行する。例えば、EOFが全てのビット値が「0」(リセッシブ)である7ビットのデータである場合においては、CAN通信部30は、7ビット以上連続してビット値「0」(レセッシブ)を検出しているときに、バス2aに接続されている他の装置がCANデータ及び第1再送要求のいずれも送信していないと判定する。
まず、CAN通信部30は、制御部35によって、CANデータの送信が指示されたか否かを判定する(ステップS1)。CAN通信部30は、送信が指示されたと判定した場合(S1:YES)、制御部35によって指示された送信に係るCANデータを含むデータフレームを生成する(ステップS2)。次に、CAN通信部30は、ステップS2で生成したデータフレームの1ビットのデータを送信する(ステップS3)。
ステップS3は後述するように繰り返し実行される。送信処理が開始されてから第1回目のステップS3では、CAN通信部30はSOFを構成する1ビットのデータ、即ち、ドミナントをバス2aに出力する。第2回目のステップS3では、CAN通信部30はデータフレームにおける次の1ビットのデータを送信する。このように、CAN通信部30は、順次、1ビットのデータを送信する。
CAN通信部30は、ステップS3を実行した後、データフレームの送信を停止すべきか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4では、CAN通信部30は、ステップS3で送信した1ビットのデータと、バス2aから検出したデータとが一致していない場合、言い換えると、ステップS3でレセッシブを出力したにも関わらず、バス2aの信号レベルがドミナントである場合にデータフレームの送信を停止すべきと判定する。CAN通信部30は、ステップS3で送信した1ビットのデータと、バス2aから検出したデータとが一致している場合、データフレームの送信を停止すべきではないと判定する。
CAN通信部30は、データフレームの送信を停止すべきであると判定した場合(S4:YES)、送信処理を終了する。この後、CAN通信部30はCANデータの受信処理を実行する。
CAN通信部30は、データフレームの送信を停止すべきではないと判定した場合(S4:NO)、送信権を獲得したか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、CAN通信部30は、アービトレーションフィールドの全てのデータを送信していないと判定した場合に、送信権を獲得していないと判定する。CAN通信部30は、アービトレーションフィールドの全てのデータを送信したと判定した場合に、送信権を獲得したと判定する。
CAN通信部30は、送信権を獲得していないと判定した場合(S5:NO)、処理をステップS3に戻し、次の1ビットのデータを送信する。CAN通信部30は、送信した1ビットのデータとバス2aから検出したデータとが一致している場合、再びステップS5を実行する。
アービトレーションフィールドは、前述したようにECU3aのIDを含み、このIDは固有である。このため、複数のECU3a,3a,・・・及び無線通信機4a夫々が生成するデータフレームにおけるアービトレーションフィールドのデータは一致することはない。従って、たとえ、バス2aに接続されている複数のECU3a,3a,・・・及び無線通信機4aが同時にデータフレームを送信した場合であっても、アービトレーションフィールドの全てのデータの送信が完了するまでに、一の装置を除く他の全ての装置がデータフレームの送信を停止する。従って、データフレームの送信を停止することなく、アービトレーションフィールドの全てのデータを送信した場合、送信処理を実行している装置は自装置のみであり、CAN通信部30は送信権を獲得したことになる。
CAN通信部30は、送信権を獲得したと判定した場合(S5:YES)、ステップS3と同様に、ステップS2で生成したデータフレームの1ビットのデータを送信する(ステップS6)。
CAN通信部30は、データフレームの送信が完了したか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7では、CAN通信部30は、ステップS2で生成したデータフレームのEOFの全てのデータを送信したと判定した場合、データフレームの送信が完了したと判定する。CAN通信部30は、ステップS2で生成したデータフレームのEOFの全てのデータを送信していないと判定した場合、データフレームの送信が完了していないと判定する。
CAN通信部30は、送信が完了していないと判定した場合(S7:NO)、処理をステップS6に戻す。CAN通信部30は、データフレームの送信が完了するまで、ステップS6を繰り返し実行し、ステップS2で生成したデータフレームのデータを1ビットずつ順次送信する。
CAN通信部30は、送信が完了したと判定した場合(S7:YES)、ACKの返信があったか否かを判定する(ステップS8)。CAN通信部30は、ACKのデータを送信している間にACKのビット値が「0」(レセッシブ)から「1」(ドミナント)に変化した場合、ACKの返信があったと判定する。また、CAN通信部30は、ACKのデータを送信している間、ACKのビット値が「0」(レセッシブ)のままであった場合、ACKの返信がなかったと判定する。
CAN通信部30は、ACKの返信がなかったと判定した場合(S8:NO)、CANデータの送信失敗を制御部35に通知する(ステップS9)。制御部35は、CAN通信部30からCANデータの送信失敗を通知された場合、送信に失敗したCANデータの送信をCAN通信部30に再び指示する。
CAN通信部30は、送信が指示されていないと判定した場合(S1:NO)、ACKの返信があったと判定した場合(S8:YES)又はステップS9を実行した後、送信処理を終了する。
なお、無線通信機4aのCAN通信部40aが実行する送信処理では、ステップS1において、CAN通信部40aは、制御部43aによって、CANデータ又は第1再送要求の送信を指示されたか否かを判定する。また、ステップS2では、ステップS1で制御部43aによって指示された送信に係るCANデータ又は第1再送要求を含むデータフレームを生成する。
更に、ステップS9では、CAN通信部40aは、CANデータ又は第1再送要求の送信失敗を制御部43aに通知する。そして、CAN通信部40aがステップS9でCANデータの送信失敗を制御部43aに通知した場合、制御部43aはCANデータの送信をCAN通信部40aに再び指示することはない。
また、無線通信機4bのCAN通信部40bが実行する送信処理でも、ステップS1において、CAN通信部40bは、制御部43bによって、CANデータ又は第2再送要求の送信を指示されたか否かを判定する。また、ステップS2では、ステップS1で制御部43bによって指示された送信に係るCANデータ又は第2再送要求を含むデータフレームを生成する。
更に、ステップS9では、CAN通信部40bは、CANデータ又は第2再送要求の送信失敗を制御部43bに通知する。そして、CAN通信部40bがステップS9でCANデータの送信失敗を制御部43bに通知した場合、制御部43bはCANデータの送信をCAN通信部40aに再び指示することはない。
図6はCAN通信部30が実行する受信処理の手順を示すフローチャートである。CAN通信部30は、送信処理を実行していない状態でバス2aにおいてビット値「1」(ドミナント)を検出した場合、又は、ステップS4でデータフレームの送信を停止すべきと判定して送信処理を停止した場合に受信処理を実行する。
CAN通信部30は、データフレームの1ビットのデータを受信し(ステップS11)、ACKを返信すべきか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12において、CAN通信部30は、CRCフィールドの全てのデータを受信した場合にACKを返信すべきと判定し、CRCフィールドの全てのデータを受信していない場合にACKを返信すべきではないと判定する。
CAN通信部30は、ACKを返信すべきではないと判定した場合(S12:NO)、処理をステップS11に戻し、CRCフィールドの全てのデータを受信するまで、データフレームの1ビットのデータを順次受信する。CAN通信部30は、ACKを返信すべきであると判定した場合(S12:YES)、バス2aにビット値「1」(ドミナント)を出力することによって、ACKを返信する(ステップS13)。
その後、CAN通信部30は、再び、データフレームの1ビットのデータを受信し(ステップS14)、データフレームの受信が完了したか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15では、CAN通信部30は、EOFの全てのデータを受信した場合にデータフレームの受信が完了したと判定し、EOFの全てのデータを受信していないと判定した場合にデータフレームの受信が完了していないと判定する。
CAN通信部30は、データフレームの受信が完了していないと判定した場合(S15:NO)、処理をステップS14に戻し、データフレームの受信が完了するまで、1ビットのデータを順次受信する。CAN通信部30は、データフレームの受信が完了したと判定した場合(S15:YES)、受信処理を終了する。
なお、前述したCANプロトコルは、CAN FD(Controller Area Network with Flexible Data Rate)にも対応する。CANプロトコルがCAN FDに対応する場合、送信処理において、データフィールドのデータが、データフレームの他の部分のデータが送信される速度よりも速い速度、例えば、他の部分のデータの送信速度の4倍の速度で送信される。同様の場合、受信処理において、データフィールドのデータが、データフレームの他の部分のデータが受信される速度よりも速い速度、例えば、他の部分のデータの受信速度の4倍の速度で受信される。
以下では、ECU3aの制御部35が実行する削除処理を説明する。ECU3bの制御部35が実行する削除処理は、ECU3aの制御部35が実行する削除処理と同様である。
図7はECU3aの制御部35が実行する削除処理の手順を示すフローチャートである。制御部35は、記憶部31の送信記憶領域に記憶してあるCANデータを削除する削除処理を周期的に実行する。まず、制御部35は、送信してから基準時間が経過しているCANデータを検索する(ステップS21)。具体的には、制御部30は、一又は複数のCANデータ夫々に対応付けて記憶してある一又は複数の送信日時と、時計部34が計時している現在の日時とを比較することによって、送信してから基準時間が経過しているCANデータを検索する。基準時間は、予め記憶部31に記憶してあり、例えば、再送を確実に行うことが可能な時間である。
次に、制御部35は、検索したCANデータを削除する(ステップS22)。制御部35は、その後、削除処理を終了する。
制御部35は、ステップS21を実行した後、送信してから基準時間が経過しているCANデータがない場合、ステップS22を実行することなく、削除処理を終了する。
前述したように、ECU3bの制御部35が実行する削除処理は、ECU3aの制御部35が実行する削除処理と同様である。従って、ECU3a,3b夫々の制御部35は、削除処理において、記憶部31の送信記憶領域に記憶してあるCANデータの中で、送信されてから基準時間が経過したCANデータを削除する。ECU3a,3b夫々の制御部35は削除部として機能する。
ECU3a,3bの制御部35が削除処理を行うことによって、無駄なデータが記憶部31に記憶されることがないため、記憶部35の記憶領域が効率的に使用される。
ECU3a,3b夫々のCAN通信部30がCANデータを受信した場合において、記憶部31の受信記憶領域に、受信したCANデータを記憶することができないとき、制御部35は、受信記憶領域において、受信したCANデータが記憶することが可能な領域が確保されるまで、受信記憶領域に記憶してあるCANデータを最も古いCANデータから順次消去する。制御部35は、消去を行った後に、受信したCANデータを記憶部31に記憶する。
なお、ECU3a,3b夫々の制御部35は、CAN通信部30が受信したCANデータを、CAN通信部30が送信したCANデータと同様に削除してもよい。
以下では、無線通信機4aの制御部43aが実行する通信制御処理を説明する。この通信制御処理の説明において、ECU3a,3b、無線通信機4a,4b、CAN通信部40a、無線通信部41a,41b、制御部43a、第1再送要求及び第2再送要求夫々を、ECU3b,3a、無線通信機4b,4a、CAN通信部40b、無線通信部41b,41a、制御部43b、第2再送要求及び第1再送要求に置き換えることによって無線通信機4bの制御部43bが実行する通信制御処理を説明することができる。
図8及び図9は無線通信機4aの制御部43aが実行する通信制御処理を示すフローチャートである。制御部43aは通信制御処理を周期的に実行する。
制御部43aは、CAN通信部40aからCANデータの送信失敗が通知されたか否か、即ち、無線通信機4aから複数のECU3a,3a,・・・へのCANデータの送信が失敗したか否かを判定する(ステップS31)。制御部43aは判定部として機能する。無線通信機4bの制御部43bは制御部43aと同様の通信制御処理を実行するので、制御部43bも判定部として機能する。
制御部43aは、CANデータの送信失敗が通知されたと判定した場合(S31:YES)、無線通信部41aに指示して、送信先情報及び再送先情報夫々が、送信失敗に係るCANデータの送信元情報及び送信先情報である第2再送要求を無線通信機4bの無線通信部41bに無線で送信させる(ステップS32)。無線通信部41aは無線送信部として機能する。前述したように、無線通信機4bは、無線通信機4aと同様に構成されるため、無線通信部41bも無線送信部として機能する。
制御部43aは、CANデータの送信失敗が通知されていないと判定した場合(S31:NO)、又は、ステップS32を実行した後、CAN通信部40aが複数のECU3a,3a,・・・の1つからCANデータを受信したか否かを判定する(ステップS33)。制御部43aは、CAN通信部40aがCANデータを受信したと判定した場合(S33:YES)、CAN通信部40aが受信したCANデータを破棄すべきか否かを判定する(ステップS34)。
ステップS34では、制御部43aは、前述したように、CAN通信部40aが受信したCANデータの送信先情報に、複数のECU3b,3b,・・・のIDが含まれていない場合、CAN通信部40aが受信したCANデータを破棄すべきと判定する。また、制御部43aは、CAN通信部40aが受信したCANデータの送信先情報に、複数のECU3b,3b,・・・のIDの少なくとも1つを含む場合、CAN通信部40aが受信したCANデータを破棄すべきではないと判定する。
制御部43aは、CANデータを破棄すべきではないと判定した場合(S34:NO)、無線通信部41aに指示して、CAN通信部40aが受信したCANデータを無線データとして無線通信機4bの無線通信部41bに送信させる(ステップS35)。制御部43aは、CANデータを破棄すべきであると判定した場合(S34:YES)、CAN通信部40aが受信したCANデータを破棄する(ステップS36)。
制御部43aは、CAN通信部40aがCANデータを受信していないと判定した場合(S33:NO)、又は、ステップS35若しくはステップS36を実行した後、無線通信部41aが無線通信機4bの無線通信部41bから第1再送要求を受信したか否かを判定する(ステップS37)。
制御部43aは、無線通信部41aが第1再送要求を受信していないと判定した場合(S37:NO)、CAN通信部40aから第1再送要求の送信失敗が通知されたか否かを判定する(ステップS38)。制御部43aは、無線通信部41aが第1再送要求を受信したと判定した場合(S37:YES)、又は、CAN通信部40aから第1再送要求の送信失敗が通知されたと判定した場合(S38:YES)、CAN通信部40aに指示して、第1再送要求を送信させる(ステップS39)。
制御部43aは、CAN通信部40aから第1再送要求の送信失敗が通知されていないと判定した場合(S38:NO)、又は、ステップS39を実行した後、無線通信部41aが無線通信機4bの無線通信部41bから無線データを受信したか否かを判定する(ステップS40)。
制御部43aは、無線通信部41aが無線データを受信したと判定した場合(S40:YES)、CAN通信部40aに指示して、無線通信部41aが受信した無線データをCANデータとして送信させる(ステップS41)。制御部43aは、無線通信部41aが無線データを受信していないと判定した場合(S40:NO)、又は、ステップS41を実行した後、通信制御処理を終了する。
以上のように構成された通信システム1では、無線通信機4aの制御部43aは、無線通信機4aのCAN通信部40aから複数のECU3a,3a,・・・へのCANデータの送信が失敗したと判定した場合、無線通信部41aは、送信に失敗したCANデータの再送を要求する第2再送要求を無線通信機4bの無線通信部41bに送信する。無線通信機4bの無線通信部41bは、無線通信機4aの無線通信部41aが送信した第2再送要求を受信する。無線通信部41bが第2再送要求を受信した場合、CAN通信部40bは、バス2bを介して、第2再送要求を送信に失敗したCANデータの送信元であるECU3bに送信する。該ECU3bのCAN通信部30は、送信に失敗したCANデータを再び送信する。
この再送に関する説明において、ECU3a,3b、無線通信機4a,4b、CAN通信部40a,40b、無線通信部41a,41b、制御部43a及び第2再送要求を、ECU3b,3a、無線通信機4b,4a、CAN通信部40b,40a、無線通信部41b,41a、制御部43b及び第1再送要求に置き換えた説明も成り立つ。
従って、ECU3a,3b間でCANデータが確実に送信される。そして、無線通信部41a,41b夫々は無線受信部として機能し、CAN通信部40a,40b夫々は有線送信部として機能する。
また、通信システム1では、無線通信機4a,4b間で無線データが送受信されることによって、ECU3a,3b間でデータが送受信されるため、ECU3a,3a,・・・の全てと、ECU3b,3b,・・・の全てとを1つのバスに接続する必要がない。このため、バス2a,2bの配線が容易であり、バス2a,2bの長さの総和は、ECU3a,3a,・・・の全てと、ECU3b,3b,・・・の全てとを1つのバスに接続された場合における該バスの長さよりも短い。
なお、送信日時を更新するタイミングは、ECU3a又はECU3bの制御部35がCAN通信部30にCANデータの送信を指示するタイミングに限定されず、例えば、CAN通信部30が送信処理のステップS8でACKの返信があったと判定したタイミングであってもよい。
また、削除処理において、送信してから基準時間が経過したCANデータを検索する構成は、時計部34を用いた構成に限定されず、例えば、タイマを用いた構成であってもよい。この場合、記憶部31の送信記憶領域に記憶してある各CANデータについて、タイマを用いて、送信が行われてからの時間を計時する。そして、計時している時間が基準時間以上であるCANデータを記憶部31の送信記憶領域から検索し、検索したCANデータを削除する。
また、無線通信機4a(又は無線通信機4b)は、複数のECU3a,3a,・・・(又は複数のECU3b,3b,・・・)へのCANデータの送信に失敗した場合、無線通信機4b(又は無線通信機4a)に第2再送要求(又は第1再送要求)を無線で送信しなくてもよい。例えば、無線通信機4a(又は無線通信機4b)は、送信したCANデータを記憶しておいてもよい。この場合、無線通信機4a(又は無線通信機4b)は、複数のECU3a,3a,・・・(又は複数のECU3b,3b,・・・)へのCANデータの送信に失敗したとき、送信に失敗したCANデータを複数のECU3a,3a,・・・(又は複数のECU3b,3b,・・・)へ再び送信する。このように通信システム1が構成された場合であっても、無線通信機4a,4b間の無線データの送受信を介して、ECU3a,3b間でCANデータが送受信されるので、バス2a,2bの配線が容易であり、バス2a,2bの長さの総和が短い。
以上のように、無線通信機4a(又は無線通信機4b)が、送信したCANデータを記憶している場合において、無線通信機4aの制御部43a(又は無線通信機4bの制御部43b)は、前述した削除処理と同様の処理を実行し、送信したCANデータを削除してもよい。
更に、ECU3a,3b夫々の制御部35は削除処理を実行しなくてもよい。ECU3a,3b夫々の制御部35は、例えば、CANデータを記憶するための領域が記憶部31の送信記憶領域にない場合、最も古いCANデータから順次、削除することによって、送信記憶領域に、送信したCANデータを記憶するための領域を確保してもよい。
また、通信システム1はバス2a,2b夫々に接続してある記憶装置を備えていてもよい。この場合、ECU3aの制御部35は、CAN通信部30に指示して、削除すべきCANデータを、バス2aに接続してある記憶装置に送信させた後に該CANデータを削除する。同様に、ECU3bの制御部35は、CAN通信部30に指示して、削除すべきCANデータを、バス2bに接続してある記憶装置に送信させた後に該CANデータを削除する。バス2a,2b夫々に接続してある記憶装置は、受信したCANデータを記憶する。ECU3a(又はECU3b)は、無線通信機4a(又は無線通信機4b)から、削除したCANデータの再送を要求された場合、再送の要求をバス2a(又はバス2b)に接続してある記憶装置に送信する。記憶装置は、再送の要求を受信した場合、再送を要求されたCANデータを無線通信機4a(又は無線通信機4b)に送信する。
更に、バス2a,2bを介したデータの送受信に用いられるプロトコルは、CANプロトコルに限定されず、LIN(Local Interconnect network)プロトコル又はFlexRayプロトコルであってもよい。また、バス2a,2bを介したデータの送受信に同一のプロトコルを用いなくてもよい。例えば、バス2aを介したデータの送受信にCANプロトコルを用いて、バス2bを介したデータの送受信にLINプロトコルが用いられてもよい。
また、ドミナント及びレセッシブ夫々は、ビット値「1」及び「0」に対応しなくてもよく、ビット値「0」及び「1」に対応してもよい。
開示された本実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 通信システム
2a,2b バス
3a,3b ECU(通信装置、第1通信装置、第2通信装置)
31 記憶部
35 制御部(削除部)
4a,4b 無線通信機
40a,40b CAN通信部(有線送信部)
41a,41b 無線通信部(無線送信部、無線受信部)
43a,43b 制御部(判定部)

Claims (4)

  1. 複数の通信装置間でデータが送受信される通信システムにおいて、
    2つのバスと、
    該2つのバス夫々に接続され、互いに無線でデータを送受信する2つの無線通信機と
    を備え、
    前記複数の通信装置には、
    該2つの無線通信機中の一方の無線通信機が接続してあるバスに接続され、該バスを介してデータを送受信する複数の第1通信装置と、
    前記2つの無線通信機中の他方の無線通信機が接続してあるバスに接続され、該バスを介してデータを送受信する複数の第2通信装置と
    が含まれ、
    前記2つの無線通信機間のデータの送受信を介して、前記第1通信装置及び第2通信装置間でデータが送受信されるように構成してあること
    を特徴とする通信システム。
  2. 前記一方の無線通信機は、
    自機から前記複数の第1通信装置中の1つへのデータの送信が失敗したか否かを判定する判定部と、
    該判定部によって前記送信が失敗したと判定された場合に、前記送信に失敗したデータの再送要求を前記他方の無線通信機へ送信する無線送信部と
    を有し、
    前記他方の無線通信機は、
    前記無線送信部が送信した前記再送要求を受信する無線受信部と、
    該無線受信部が前記再送要求を受信した場合、前記送信に失敗したデータの再送要求を、該データの送信元である前記第2通信装置に送信する有線送信部と
    を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記第2通信装置は、
    送信したデータが記憶してある記憶部と、
    該記憶部に記憶してあるデータの中で、送信されてから所定時間が経過したデータを削除する削除部と
    を有することを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記2つのバス中の少なくとも一方を介したデータの送受信は、CANプロトコルに従って行われるように構成してあること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の通信システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021251150A1 (ja) * 2020-06-12 2021-12-16 株式会社オートネットワーク技術研究所 車載装置、車載システムおよび情報送信方法

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